JP5510402B2 - シフトバイワイヤシステム - Google Patents

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Description

本発明は、シフトバイワイヤシステムに関するものである。
従来、搭乗者のレンジ切換操作(例えば、パーキングロック操作)に対応した信号(目標レンジを示す信号)に基づいてモータを駆動制御することで、レンジを搭乗者の要求する目標レンジ(例えば、Pレンジから非Pレンジ、非PレンジからPレンジなど)に切り換えるシフトバイワイヤシステムがある。つまり、モータを回転させて、レンジを切り換えるための切換機構(Pレンジ、Nレンジ、Rレンジ、Dレンジのそれぞれに切り換えるレンジ切換機構、又はパーキングレンジと非パーキングレンジとを切り換えるパーキング機構)を動かすことで、搭乗者の要求する目標レンジに切り換えるシステムである。
このシフトバイワイヤシステムの一例として、特許文献1に開示されたレンジ切換機構の制御装置がある。この制御装置は、レンジ切換制御用ECU、モータ駆動回路などを備える。また、制御装置は、搭乗者のレンジ切換操作に応じた目標レンジを示す信号を出力するレンジ検出装置、レンジ切換機構の駆動源であるモータ、及び実際のレンジ(実レンジ)を検出する出力軸センサと電気的に接続されている。なお、モータには、モータ(ロータ)の回転に同期してパルス信号(エンコーダ信号)を出力するエンコーダが設けられている。
レンジ切換制御用ECUは、レンジ検出装置から出力された目標レンジを示す信号に対応する目標回転角(エンコーダカウント値の目標値)を設定する。そして、設定した目標回転角に応じてモータ駆動回路を介してモータへの通電を行うことでモータを駆動制御する。このとき、レンジ切換制御用ECUは、エンコーダから出力されたパルス信号のカウント値が、目標値と一致する位置で停止するようにモータをフィードバック制御する。このようにして、レンジを搭乗者が要求する目標レンジに切り換える。なお、レンジ切換制御用ECUは、出力軸センサの出力(検出結果)に基づいて、検出された実レンジが目標レンジと一致しているか否かを監視する。
特開2008−184985号公報
ところで、シフトバイワイヤシステムでは、搭乗者のレンジ切換操作を判断して目標レンジを決定し、目標レンジへのレンジ切換要求を行うシフト判断部を含む第1制御装置と、シフト判断部のレンジ切換要求に応じてモータを駆動制御することで、レンジを切り換える切換機構を動かしてレンジを目標レンジに切り換えるモータ制御部を備える第2制御装置とに分割して構成(分割構成)することが考えられる。このように分割構成とすることによって、レンジ切換操作の判断内容又はモータの種類が変更になった場合に、一方の制御装置のみを交換すれば対応できるといううれしさがある。
また、このように分割構成とする場合、第2制御装置のモータ制御部は、駆動制御を開始してから所定期間内に、切換機構の状態が目標レンジ以外であった場合に異常検出することができる(異常があるとみなすことができる)。同様に、第1制御装置のシフト判断部では、レンジ切換要求を行ってから所定期間内に、モータ制御部から取得した切換機構の状態が目標レンジ以外であった場合に異常があると検出することができる(異常があるとみなすことができる)。さらに、第1制御装置及び第2制御装置の夫々は、異常を検出した際には、異常の原因を解析するための解析用情報を記憶しておくことが考えられる。
しかしながら、第2制御装置のモータ制御部に異常が生じていた場合、第1制御装置のシフト判断部のみが異常を検出することになる。よって、第1制御装置には解析用情報が記憶されるものの、第2制御装置には解析用情報が記憶されないことになる。このように、異常が生じているモータ制御部を含む第2制御装置に解析用情報が記憶されないと、異常原因を解析するのが難しくなるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、異常原因の解析を容易にすることができるシフトバイワイヤシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載のシフトバイワイヤシステムは、
搭乗者のレンジ切換操作を判断して目標レンジを決定し、この目標レンジへのレンジ切換要求を行うシフト判断部を備える第1制御装置と、
シフト判断部のレンジ切換要求に応じてモータを駆動制御することで、レンジを切り換える切換機構を動かしてレンジを目標レンジに切り換えるモータ制御部を備える第2制御装置と、を備えるものであって、
モータ制御部は、切換機構の状態を示す信号を取得するとともに、駆動制御を開始してから所定期間内に、切換機構の状態が目標レンジにならなかった場合に異常があると検出するものであり、
シフト判断部は、レンジ切換要求を行ってから所定期間内に、モータ制御部から取得した切換機構の状態が目標レンジにならなかった場合に異常があると検出するものであり、
第1制御装置は、シフト判断部にて異常があると検出された場合に、第1制御装置における状態を含む異常原因を解析するための第1解析用情報が記憶される第1記憶部を備え、
第2制御装置は、
モータ制御部にて異常があると検出された場合に、第2制御装置における状態を含む異常原因を解析するための第2解析用情報が記憶される第2記憶部と、
モータ制御部がシフト判断部に出力した切換機構の状態と目標レンジとを照合するものであり、切換機構の状態が出力されてから所定期間内に、切換機構の状態が目標レンジにならず、且つ、モータ制御部にて異常があると検出されていない場合、第2記憶部に第2解析用情報を記憶する照合部と、を備え
照合部は、モータ制御部にて切換機構の状態が出力されてから所定期間内に、モータ制御部が出力した切換機構の状態が目標レンジにならず、且つ、モータ制御部にて異常があると検出されている場合、シフト判断部に対して、第1記憶部への第1解析用情報の記憶を取り消す取消要求を行うことを特徴とする。
このように、第1制御装置におけるシフト判断部にて異常があると検出された場合は、この第1制御装置の状態を含む異常原因を解析するための第1解析用情報を第1制御装置内の第1記憶部に記憶しておくことができる。
また、第2制御装置におけるモータ制御部にて異常があると検出された場合、モータ制御部が出力する切換機構の状態は、所定期間内では目標レンジにならないものである。しかしながら、モータ制御部が出力した切換機構の状態が所定期間内に目標レンジにならないにも係わらず、モータ制御部が異常であることを検出していない場合、モータ制御部に異常が生じているとみなすことができる。換言すると、モータ制御部における入力(目標レンジ)と出力(切換機構の状態)とが異なるにも係わらず、モータ制御部が異常であることを検出していない場合、モータ制御部に異常が生じているとみなすことができる。
そこで、モータ制御部が出力した切換機構の状態が所定期間内に目標レンジにならず、且つ、モータ制御部にて異常があると検出されていない場合は、モータ制御部に異常が生じているとみなして、第2解析用情報を第2制御装置(第2記憶部)に記憶する照合部を備える。このようにすることによって、第2制御装置のモータ制御部に異常が生じていた場合であっても、異常が生じているモータ制御部を含む第2制御装置に、第2解析用情報を記憶させておくことができる。よって、異常原因の解析を容易にすることができる。
また、モータや切換機構にのみ異常が生じている場合、モータ制御部は、目標レンジとは異なる切換機能の状態を取得することになる。これに伴って、モータ制御部は、目標レンジと異なる切換機構の状態をシフト判断部に出力することになる。
よって、モータや切換機構にのみ異常が生じている場合、シフト判断部とモータ制御部の両方が異常であることを検出することになる。しかしながら、このようにシフト判断部とモータ制御部の両方が異常であることを検出してしまうと、モータ制御部が異常であるのか、モータや切換機構が異常であるのかを特定することが難しい。
そこで、請求項に示すように、照合部は、モータ制御部にて切換機構の状態が出力されてから所定期間内に、モータ制御部が出力した切換機構の状態が目標レンジにならず、且つ、モータ制御部にて異常があると検出されている場合、シフト判断部に対して、第1記憶部への第1解析用情報の記憶を取り消す取消要求を行う。
モータや切換機構にのみ異常が生じている場合、モータ制御部は異常があると検出する。また、モータ制御部が出力した切換機構の状態は、所定期間内には目標レンジにならない。よって、請求項に示すようにすることで、モータや切換機構にのみ異常が生じている場合、シフト判断部にて異常があることを検出したとしても、第1制御装置の第1記憶部には、第1解析用情報が記憶されないようにすることができる。つまり、第2制御装置のモータ制御部のみが異常があることを検出するとともに、第2制御装置の第2記憶部にのみ第2解析用情報が記憶されるようにすることができる。従って、モータや切換機構にのみ異常が生じている場合に、容易に異常個所を特定できるようにすることができる。さらに、このように、容易に異常個所を特定できるので、モータや切換機構にのみ異常が生じている場合、モータや切換機構とともにモータ制御部を含む第2制御装置まで交換(誤交換)されることを抑制できる。
また、請求項に示すように、第1記憶部及び第2記憶部は、不揮発性記憶装置を採用してもよい。このようにすることによって、第1制御装置が電源から取り外された場合であっても、第1解析用情報を第1記憶部に保持することができる。同様に、第2制御装置が電源から取り外された場合であっても、第2解析用情報を第2記憶部に保持することができる。
本発明の実施の形態におけるシフトバイワイヤシステムを含む車載制御システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるシフトバイワイヤシステムの概略構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の実施の形態におけるシフトバイワイヤシステムでの故障部品と交換対象部品との関係を示すグラフであり、(b)は比較例での故障部品と交換対象部品との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態におけるシフト判断部の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるモータ制御部の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における照合処理部の処理動作を示すフローチャートである。 変形例におけるシフトバイワイヤシステムを含む車載制御システムの概略構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
本実施形態においては、本発明のシフトバイワイヤシステム(以下、SBWシステムとも称する)10をハイブリッド自動車(内燃機関であるエンジン6とトランスアクスル5に設けられたHV用モータ・発電機52が搭載され、このエンジン6とHV用モータ・発電機52が車輪を駆動する動力源となる車両)に搭載した例を採用する。換言すると、SBWシステム10を、ハイブリッド自動車における車載制御システムの一部として採用する。
図1に示すように、SBWシステム10を含む車載制御システムは、ブレーキセンサ1、シフトポジションセンサ2、車速センサ3、アクセルセンサ4などのセンサ類と、エンジンECU(Electronic Control Unit)7、HVECU(ハイブリッドECU、第1制御装置)11、モータ駆動ECU(第2制御装置)12などの制御装置類と、トランスアクスル5、エンジン(内燃機関)6、HVECU11とモータ駆動ECU(第2制御装置)12とを通信接続する通信バス8などを備えて構成されている。
ブレーキセンサ1は、自車両(ハイブリッド自動車)の車室に設けられたブレーキペダルの踏み込み量を検出して、検出したブレーキ情報(ブレーキペダルポジション信号)を出力する。シフトポジションセンサ2は、自車両(ハイブリッド自動車)の車室に設けられたシフト操作部(シフトレバー、又はシフトレバーとパーキングスイッチなど)の操作状態を検出して、検出したシフトポジション情報(シフトポジション信号)を出力する。車速センサ3は、自車両(ハイブリッド自動車)の車速を検出して、検出した車速情報(車速信号)を出力する。アクセルセンサ4は、自車両(ハイブリッド自動車)の車室に設けられたアクセルペダルの踏み込み量を検出して、検出したアクセル情報(アクセル開度信号)を出力。なお、これらの検出信号(ブレーキ情報、車速情報、シフトポジション情報、アクセル情報)はHVECU11に入力される。
エンジンECU7は、電源回路、I/O(Input/Output)、CPU(CentralProcessing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含むマイコンを主体に構成され、HVECU11及びエンジン6などと電気的に接続されている。このように構成されたエンジンECU7は、CPUがI/Oを介してHVECU11及びエンジン6と通信するとともに、予めROMなどに格納されたプログラムをRAMに読出して実行することによって所定の処理動作(エンジン制御)を実行する。
具体的には、エンジンECU7は、HVECU11からの要求に応じて、インジェクタやイグナイタなどへの駆動信号を出力することによって、エンジン6の運転を制御する。また、エンジンECU7は、必要に応じて、A/Fセンサ、回転センサ、エアフローセンサ、スロットルセンサ、水温センサからの信号に基づいて、エンジン6の運転状態に関するデータを出力する。なお、このエンジンECU7におけるエンジン制御に関しては、周知技術であるため詳しい説明は省略する。
HVECU11は、電源回路、I/O、CPU、RAM、ROMなどを含むマイコンを主体に構成され、センサ類(符号1、2、3、4)、エンジンECU7、モータ駆動ECU12、及びHV用モータ・発電機52などと電気的に接続されている。さらに、後ほど説明するが、HVECU11は、EEPROMなどの不揮発性記憶装置からなるものであり、本発明の第1記憶部に相当するデータ記憶部113を備える。
また、このHVECU11は、図1,2に示すように、主にシフト判断部111とHV制御部112とデータ記憶部113の機能ブロックを備える。よって、HVECU11は、シフト判断機能とHV制御機能と記憶機能を備えるとも言い換えることができる。また、このシフト判断部111とHV制御部112とは、それぞれ別のマイコンで構成することができる。よって、HVECU11は、シフト判断部111をなすマイコンと、HV制御部112をなすマイコンとを含むとも言い換えることができる。
また、図2に示すように、シフト判断部11は、データ記憶部113と電気的に接続されており、このデータ記憶部113にデータを記憶することが可能な構成となっている。なお、図2のブロック図は、図1に示した車載制御システムにおけるSBWシステム10部分、及びこのSBWシステム10に接続される構成要素のみを示すものである。
また、このHVECU11は、本発明における第1制御装置に相当するものである。さらに、HVECU11に設けられたシフト判断部111は、本発明におけるシフト判断部に相当するものである。よって、HVECU11、HVECU11に設けられたシフト判断部111及びデータ記憶部113は、SBWシステム10に含まれるものである。つまり、HVECU11、シフト判断部111及びデータ記憶部113は、SBWシステム10の一部を構成するものである。
このように構成されたHVECU11は、CPUがI/Oを介してセンサ類(符号1、2、3、4)、エンジンECU7及びモータ駆動ECU12と通信するとともに、予めROMなどに格納されたプログラムをRAMに読出して実行することによって所定の処理動作を実行する。例えば、HVECU11のHV制御部112は、シフトポジション情報やアクセル情報などに基づいてドライバー要求出力を算出するとともに、運転状態(例えば、シフト判断部111からの切り換え要求(後ほど説明する))に応じて、HV用モータ・発電機52に対して駆動信号を出力。なお、このHV制御部112による制御に関しては、周知技術であるため詳しい説明は省略する。
また、例えば、HVECU11のシフト判断部111は、ブレーキ情報、車速情報、シフトポジション情報から搭乗者(ドライバー)のレンジ切換操作を判断して目標レンジを決定する。そして、シフト判断部111は、モータ駆動ECU12に設けられたモータ制御部121に対して、Pレンジへの切換要求又はPレンジ解除要求(非Pレンジへの切換要求)を行う。さらに、シフト判断部111は、決定した目標レンジがPレンジ以外の場合、モータ制御部121から非Pレンジであることを示す信号(パーキング機構51の状態又はレンジ位置情報とも称する)を受信すると、HV制御部112に対して、N(ニュートラル)、R(リバース)、D(ドライブ)レンジのそれぞれへの切り換え要求を行う。つまり、シフト判断部111は、モータ駆動ECU12に設けられたモータ制御部121に対して、レンジ切換要求としてPレンジへの切換要求を出力するか、又はレンジ切換要求として非Pレンジへの切換要求を行う。換言すると、シフト判断部111は、モータ駆動ECU12に設けられたモータ制御部121に対して、目標レンジ(要求レンジとも称する)を示す信号を出力する。
このように、本実施形態においては、Pレンジ又は非Pレンジが、本発明(請求項)における目標レンジに相当するものである。よって、本実施形態においては、シフト判断部111がモータ制御部121に対して出力する切換要求(Pレンジへの切換要求及び非Pレンジへの切換要求)が、本発明(請求項)におけるレンジ切換要求に相当するものである。一方、シフト判断部111がHV制御部112に出力する切換要求は、本発明(請求項)におけるレンジ切換要求とは異なるものである。ただし、本発明におけるレンジ切換要求は、Pレンジへの切換要求及び非Pレンジへの切換要求に限定されるものではない。この点に関しては、後ほど変形例にて説明する。
また、シフト判断部111は、レンジ切換要求(目標レンジ)とモータ制御部121から取得したレンジ位置情報(つまり、パーキング機構51の状態であり、Pレンジ、又は非Pレンジ、又は不定領域)とを比較する。そして、レンジ切換要求とレンジ位置とが乖離していたら(つまり、不一致であったら)異常があることを検出する。換言すると、シフト判断部111は、レンジ切換要求とレンジ位置との応答乖離で、異常検出を行う。より詳細に記載すると、シフト判断部111は、モータ制御部121に対してレンジ切換要求を行ってから所定期間内に、モータ制御部121から取得したレンジ位置が目標レンジにならなかった場合に異常があると検出する。
なお、後ほど詳しく説明するが、パーキング機構51は、モータ13の回転によってレンジを切り換えるものである。また、モータ制御部121は、モータ13の回転に同期してエンコーダ131から出力されるエンコーダ信号のカウント値に基づいてレンジ位置を検出するものである。よって、モータ制御部121が検出するレンジ位置には、不定領域(Pレンジ及び非Pレンジではない領域)も存在する。
さらに、データ記憶部113は、シフト判断部111にて異常があると検出された場合に、HVECU11における状態(内部状態、出力状態)を含む異常原因を解析するための第1解析用情報が記憶される。つまり、シフト判断部111は、異常があることを検出した場合には、第1解析用情報をデータ記憶部113に記憶する(書き込む)。このように、HVECU11における状態を含む第1解析用情報を記憶しておくことによって、ディーラなどで、この第1解析用情報を解析して、シーケンスのどこで、意図しない動作となったかを分かるようにすることで、異常の原因を特定することができる。
この第1解析情報の内容としては、以下のよう情報を採用することができる。例えば、車両時間情報(イグニッションスイッチ(IG)のオン時間の累積時間)、車両起動回数(IGのオン回数)、HVECU11の起動回数、HVECU11の起動時間(累積時間)、電源状態(例えば、正常、瞬断など)、ブレーキ情報、シフトポジション情報、車速情報、レンジ切換要求及びレンジ切換要求前回値、シフト判断部111の内部状態(搭乗者(ドライバー)のレンジ切換操作に対して決定したレンジ切換要求)、レンジ位置情報及びレンジ位置情報前回値、検出した異常種別(つまりダイアグコード)などを採用することができる。なお、シフト判断部111は、これらの情報を取得すると、一旦RAMに記憶しておく。そして、所定時間毎に取得した情報で、RAMの記憶内容を更新していく。
これらの情報のうち、車両時間情報、車両起動回数は、他システム又は他のECUから通信(バス経由)で取得することができる。この車両時間情報、車両起動回数は、異常発生タイミングや状況把握に活用することができる。また、HVECU11の起動回数、HVECU11の起動時間、電源状態は、自身(HVECU11)で計測することができる。このHVECU11の起動回数、HVECU11の起動時間、電源状態は、異常発生タイミングや状況把握に活用することができる。
また、ブレーキ情報、シフトポジション情報、車速情報は、センサ類(符号1、2、3)から取得することができる。このブレーキ情報、シフトポジション情報、車速情報は、ユーザ操作を把握するために活用することができる。また、レンジ切換要求、レンジ切換要求前回値、シフト判断部内部状態は、自身(HVECU11)で取得することができる。このレンジ切換要求、レンジ切換要求前回値、シフト判断部内部状態は、搭乗者の操作に対して、レンジ切換要求の妥当性を検証する際に活用することができる。また、レンジ位置情報、レンジ位置情報前回値は、モータ制御部121から取得することができる。このレンジ位置情報、レンジ位置情報前回値は、レンジ切換要求に対するレンジ位置の妥当性を検証する際に活用することができる。また、検出した異常種別(つまりダイアグコード)は、異常内容の確認に活用することができる。ただし、本発明における第1解析用情報は、これに限定されるものではない。
なお、このシフト判断部111の処理動作に関しては、後ほど詳しく説明する。また、シフト判断部111では、ブレーキセンサ1及びシフトポジションセンサ2からの信号を取得する際には、2重系比較し、異常検知する構成とすることもできる。このようにすることによって信頼性を向上させることができる。
モータ駆動ECU12は、電源回路、I/O、CPU、RAM、ROMなどを含むマイコンを主体に構成され、HVECU11及びモータ13などと電気的に接続されている。さらに、図2に示すように、モータ駆動ECU12は、EEPROMなどの不揮発性記憶装置からなるものであり、本発明の第2記憶部に相当するデータ記憶部123を備える。
また、このモータ駆動ECU12は、主にモータ制御部121と照合処理部(照合部)122と機能ブロックを備える。よって、モータ駆動ECU12は、モータ制御機能と照合処理機能(照合機能)と記憶機能を備えるとも言い換えることができる。
このモータ駆動ECU12は本発明における第2制御装置に相当するものであり、モータ制御部121は本発明におけるモータ制御部に相当するものであり、照合処理部122は本発明における照合部に相当するものであり、データ記憶部123は本発明における第2記憶部に相当するものである。よって、モータ駆動ECU12、モータ駆動ECU12に設けられたモータ制御部121、照合処理部122、及びデータ記憶部123は、SBWシステム10に含まれるものである。つまり、モータ駆動ECU12、モータ制御部121、照合処理部122、及びデータ記憶部123は、SBWシステム10の一部を構成するものである。
このように構成されたモータ駆動ECU12は、CPUがI/Oを介してシフト判断部111及びモータ13と通信するとともに、予めROMなどに格納されたプログラムをRAMに読出して実行することによって所定の処理動作を実行する。例えば、モータ駆動ECU12のモータ制御部121は、シフト判断部111からのレンジ切換要求(Pレンジへの切換要求又は非Pレンジへの切換要求)を受けて、モータ13を駆動する駆動信号(モータ13の各相(U,V,W)へ通電するための信号であり、モータ駆動ECU12における通電用のトランジスタの作動及び非作動によって出力される信号である)を発行する。つまり、モータ制御部121は、シフト判断部111からのレンジ切換要求に応じて、駆動信号を出力してモータ13を駆動制御する。また、このようにモータ13を駆動制御することで、パーキング機構51(切換機構)を動かしてレンジを目標レンジに切り換える。具体的には、モータ駆動ECU12のモータ制御部121は、目標レンジ(切換要求レンジ)をレンジ位置に相当するパルス信号に置き換え、U相通電を行い、エンコーダ信号を受信して+1カウントし、次のU相通電、エンコーダ信号の受信、+1カウントし、これを目標位置に到達するまで繰り返し行う。
また、モータ制御部121は、モータ13内に設けられたエンコーダ131から出力されるエンコーダ信号からロータ位置を検出することでレンジ位置を判断(検出)する。つまり、モータ制御部121は、エンコーダ信号を取得して、このエンコーダ信号のパルスをカウントすることでレンジ位置を取得する。なお、このレンジ位置の検出に関しては、周知技術であるため詳しい説明は省略する。また、モータ制御部121は、このレンジ位置を示すレンジ位置情報をシフト判断部111に出力する。
また、モータ制御部121は、目標レンジとレンジ位置とを比較する。具体的には、モータ制御部121が出力した駆動信号と、エンコーダ131から出力されるエンコーダ信号のカウント値とを比較する。そして、レンジ位置と目標レンジが乖離していたら(つまり、不一致であったら)異常があることを検出する。換言すると、モータ制御部121は、目標レンジとレンジ位置との応答乖離で、異常検出を行う。より詳細に記載すると、モータ制御部121は、モータ13の駆動制御を開始してから所定期間内に、レンジ位置が目標レンジにならなかった場合に異常があると検出する。このように、モータ制御部121は、駆動信号と、モータエンコーダセンサ信号の乖離で異常検出する。
また、照合処理部122は、モータ制御部121がシフト判断部111に出力したレンジ位置情報が示すレンジ位置と目標レンジとを照合するものであり、レンジ位置情報が出力されてから所定期間内に、レンジ位置が目標レンジにならず、且つ、モータ制御部121にて異常があると検出されていない場合、データ記憶部123に第2解析用情報を記憶する。
さらに、データ記憶部123は、モータ制御部121にて異常があると検出された場合に、モータ駆動ECU12における状態(内部状態、出力状態)を含む異常原因を解析するための第2解析用情報が記憶される。つまり、モータ制御部121は、異常があることを検出した場合には、第2解析用情報をデータ記憶部123に記憶する(書き込む)。また、本実施形態のSBWシステム10においては、照合処理部122においても、第2解析用情報をデータ記憶部123に記憶(書き込む)ことを特徴とするものである。このように、モータ駆動ECU12における状態を含む第2解析用情報を記憶しておくことによって、ディーラなどで、この第2解析用情報を解析して、シーケンスのどこで、意図しない動作となったかを分かるようにすることで、異常の原因を特定することができる。
この第2解析情報の内容としては、以下のよう情報を採用することができる。例えば、車両時間情報(IGのオン時間の累積時間)、車両起動回数(IGのオン回数)、モータ駆動ECU12の起動回数、モータ駆動ECU12の起動時間(累積時間)、電源状態(例えば、正常、瞬断など)、シフト判断部111からのレンジ切換要求及びレンジ切換要求前回値、モータ制御部121内のモータ制御モード、モータ13への駆動信号(駆動要求)、エンコーダ131からのエンコーダ信号、自身で取得(算出)したレンジ位置情報及びレンジ位置情報前回値、出力したレンジ位置情報及び異常消去要求を示す信号、検出した異常種別(つまりダイアグコード)などを採用することができる。なお、モータ制御モードとしては、モータ駆動初期(例えばモータ駆動ECU12への通電開始初期(IGオン初期))におけるロータ検出位置と通電相の基準位置とのズレを補正する初期駆動モード、モータ13を可動限界まで駆動して位置を検出する位置検出モード、エンコーダ信号から次の通電相を決め、目標位置に移動させるフィードバック駆動モード、予め決められた順序・時間にて通電相を決定し、モータ13を回転させるフェールセーフ駆動モードなどをあげることができる。
また、モータ制御部121は、これらの情報を取得すると、一旦RAMに記憶しておく。そして、所定時間毎に取得した情報で、RAMの記憶内容を更新していく。
これらの情報のうち、車両時間情報、車両起動回数は、他システム又は他のECUから通信(バス経由)で取得することができる。この車両時間情報、車両起動回数は、異常発生タイミングや状況把握に活用することができる。また、モータ駆動ECU12の起動回数、モータ駆動ECU12の起動時間、電源状態は、自身(モータ駆動ECU12)で計測することができる。このモータ駆動ECU12の起動回数、モータ駆動ECU12の起動時間、電源状態は、異常発生タイミングや状況把握に活用することができる。また、シフト判断部111からのレンジ切換要求、レンジ切換要求前回値は、レンジ切り替え要求を把握するために活用することができる。また、モータ制御部121内のモータ制御モードは、自身(モータ駆動ECU12)で取得することができる。このモータ制御部121内のモータ制御モードは、レンジ切換要求と、モータ13への駆動要求の妥当性検証に活用することができる。
また、モータ13への駆動信号(駆動要求)、エンコーダ131からのエンコーダ信号は、モータに対する駆動通電と、それに対応するエンコーダ信号が妥当か否かの検証に活用することができる。また、自身で取得(算出)したレンジ位置情報及びレンジ位置情報前回値は、エンコーダ131からのエンコーダ信号から判断するレンジ位置と、レンジ切換要求の妥当性を検証するのに活用することができる。また、出力したレンジ位置情報、異常消去要求を示す信号は、送信情報(レンジ位置情報)の妥当性を検証するのに活用することができる。また、検出した異常種別(つまりダイアグコード)は、異常内容の確認に活用することができる。ただし、本発明における第2解析用情報は、これに限定されるものではない。
なお、このモータ駆動ECU12(モータ制御部121及び照合処理部122)の処理動作に関しては、後ほど詳しく説明する。
モータ13は、モータ制御部121からの駆動信号に応じて回転するものであり、例えばSR(switched reluctance、スイッチド・リラクタンス)モータを採用することができる。このモータ13は、可変磁気抵抗モータとも呼ばれ、永久磁石やブラシが不要であり、構造が簡単で安価なモータである。
モータ13は、ステータとロータが共に突極構造(突極部)を有している。モータ13のロータは、径方向外側に突出する突極部(例えば8個)を周方向へ等間隔に複数有している。つまり、ロータの外周部には突極部が等間隔に形成されている。
一方、モータ13のステータは、径方向内側に突出する突極部(例えば12個)を周方向へ等間隔に複数有している。つまり、円筒状のステータの内周部には突極部が等間隔に形成されている。そして、ロータの回転に伴い、ロータの各突極部がステータの各突極部と微小ギャップを介して順番に対向するようになっている。また、ステータの突極部には巻線が順番に巻回されている。例えば、ステータの12個の突極部には、U相、V相、W相の合計6個の巻線と、U’相、V’相、W’相の合計6個の巻線が順番に巻回されて、2系統のモータ励磁部を構成するように結線してもよい。なお、ステータとロータの突極構造の数は適宜変更しても良いことは言うまでもない。
また、モータ13には、ロータの回転位置を検出するためのエンコーダ131が設けられている。このエンコーダ131は、例えば磁気式のロータリエンコーダにより構成されており、その具体的な構成は、N極とS極が円周方向に交互に等ピッチで着磁された円環状のロータリマグネットがロータの側面に同軸状に固定され、このロータリマグネットに対向する位置に、ホールIC等の磁気検出素子が配置された構成となっている。そして、エンコーダ131は、モータ13におけるロータの回転に同期してエンコーダ信号(パルス信号)をモータ制御部121に対して出力する。
パーキング機構51は、モータ13(ロータ)の回転によって動くものであり、レンジをPレンジか非Pレンジに切り換える切換機構である。このパーキング機構51に関しては、本出願人による特開2004−129451号公報などに開示されているもの(図1に示すレンジ切換機構)を採用することができるため、その詳しい説明を省略する。
ここで、図3〜図6に基づいて、SBWシステム10におけるシフト判断部111、モータ制御部121、照合処理部122の処理動作に関して説明する。図4は、HVECU11におけるシフト判断部111の処理動作を示すフローチャートである。図5は、モータ駆動ECU12におけるモータ制御部121の処理動作を示すフローチャートである。図6は、モータ駆動ECU12における照合処理部122の処理動作を示すフローチャートである。
シフト判断部111は、ハイブリッド自動車におけるIGがオンになると図4のフローチャートに示す処理動作を開始するものであり、IGがオン状態である間は所定時間毎にこの処理動作を繰り返し実行する。モータ制御部121は、ハイブリッド自動車におけるIGがオンになると図5のフローチャートに示す処理動作を開始するものであり、IGがオン状態である間は所定時間毎にこの処理動作を繰り返し実行する。照合処理部122は、ハイブリッド自動車におけるIGがオンになると図6のフローチャートに示す処理動作を開始するものであり、IGがオン状態である間は所定時間毎にこの処理動作を繰り返し実行する。つまり、図4〜図6のフローチャートに示す処理動作は、並行して実行されるものである。
まず、HVECU11におけるシフト判断部111の処理動作に関して説明する。図4のステップS10では、ブレーキセンサ1から出力されたブレーキ情報、及び車速センサ3から出力された車速情報を取得する。図4のステップS11では、シフトポジションセンサ2から出力されたシフトポジション情報を取得する。シフト判断部111は、このように取得した、ブレーキ情報、車速情報、シフトポジション情報から搭乗者のレンジ切換操作を判断する。換言すると、搭乗者が要求するレンジである目標レンジ(又は要求レンジ)を判断する。よって、ここでは、搭乗者がPレンジへの切り換えを要求しているか、非Pレンジへの切り換えを要求しているのかを判断する。
また、図4のステップS12では、モータ制御部121から現在のレンジ位置を示すレンジ位置情報を取得する。なお、後ほど説明するが、モータ制御部121は、図5のステップS30で示すように、レンジ位置を検出するとともに、図5のステップS31で示すように、このレンジ位置を示すレンジ位置情報をシフト判断部111に対して出力する。
そして、図4のステップS13では、レンジ切換判断を行う。つまり、シフト判断部111は、自身で判断した搭乗者のレンジ切換操作(Pレンジか非Pレンジ)と、レンジ位置情報が示す現在のレンジ位置(Pレンジか非Pレンジ)とを比較して、レンジの切換要求があるか否かを判定する。つまり、ここでの比較は、搭乗者のレンジ切換操作に対して、レンジの切換が必要か否かを判定するためのものである。
その後、図4のステップS14では、レンジ切換要求有りか否かを判定する。このとき、シフト判断部111は、搭乗者のレンジ切換操作と、レンジ位置情報が示す現在のレンジ位置とが異なる場合はレンジ切換要求が有ると判定し、搭乗者のレンジ切換操作(目標レンジ)と、レンジ位置情報が示す現在のレンジ位置とが一致する場合はレンジ切換要求が無いと判定する。そして、切換要求有りと判定した場合はステップS15へ進み、切換要求無しと判定した場合は図4のフローチャートに示す処理動作を終了する。例えば、シフト判断部111は、搭乗者がPレンジから非Pレンジへとレンジの切換を要求していると判断した場合に、現在のレンジ位置がPレンジであった場合は切換要求有りと判定する。逆に、シフト判断部111は、搭乗者が非PレンジからPレンジへとレンジの切換を要求していると判断した場合に、実際のレンジ位置がPレンジであった場合は切換要求無しと判定する。
図4のステップS15では、レンジ切換要求を行う。すなわち、目標レンジへのレンジ切換要求を示す信号(つまり、目標レンジ又は要求レンジを示す信号)を出力する。このレンジ切換要求を示す信号は、モータ制御部121に対して出力される。つまり、モータ制御部121に対して、搭乗者が要求しているレンジ(目標レンジ、要求レンジ)への切換を要求する。このとき、後ほど説明するが、モータ制御部121は、図5のステップS34で示すように、レンジ切換要求に基づいてモータ13を駆動制御するとともに、図5のステップS35〜S37で示すように、レンジ位置を検出して、このレンジ位置を示すレンジ位置情報(つまり、Pレンジ、不定領域、非Pレンジのいずれかを示す情報)をシフト判断部111に対して出力する。なお、このレンジ位置情報は、照合処理部122に対しても出力される。
また、レンジ切換要求を示す信号は、照合処理部122に対しても出力される。そして、後ほど説明するが、照合処理部122は、図6のステップS54〜56にて、シフト判断部111から出力されたレンジ切換要求とモータ制御部121から出力されたレンジ位置情報(レンジ位置)とを照合して、モータ制御部121が正常であるか否かを判定する。
図4のステップS16では、モータ制御部121からレンジ位置情報を受信したか否かを判定する。そして、レンジ位置情報を受信したと判定した場合はステップS17へ進み、受信してないと判定した場合はステップS19へ進む。
図4のステップS17では、上述のように判断した搭乗者が要求するレンジ(目標レンジ、要求レンジ)と、モータ制御部121から取得した現在のレンジ位置情報(つまり、Pレンジ、不定領域、非Pレンジのいずれかを示す情報)が示すレンジ位置とを比較する。上述のように、モータ制御部121は、図5のステップS34で示すように、レンジ切換要求に基づいてモータ13を駆動制御するものである。よって、ここでのレンジ位置は、モータ制御部121がレンジ切換要求に基づいてモータ13の駆動制御を開始した後のレンジ位置である。つまり、ここでの比較は、パーキング機構51の状態が、搭乗者が要求する目標レンジになったか否かを判定するためのものである。
図4のステップS18では、目標レンジとレンジ位置とが一致したか否かを判定し、一致してないと判定した場合はステップS19へ進み、一致したと判定した場合は図4のフローチャートに示す処理動作を終了する。
ところで、上述のステップS15にて、シフト判断部111がレンジ切換要求を示す信号を出力し(レンジ切換要求を行ってから)てから、パーキング機構51のレンジが目標レンジに切り換わるまでには、ある程度時間を要するものである。しかしながら、レンジ切換要求を示す信号の出力からパーキング機構51のレンジが目標レンジに切り換わるまでに通常要する時間が経過しているにも係わらず、レンジが切り換わってない場合は異常があるとみなすことができる。
そこで、図4のステップS19では、シフト判断部111がレンジ切換要求を示す信号を出力してから(レンジ切換要求を行ってから)の経過時間が、異常判定時間を経過したか否かを判定する。そして、異常判定時間を経過したと判定した場合はステップS20へ進み、異常判定時間を経過してないと判定した場合はステップS16へ戻る。つまり、シフト判断部111は、レンジ切換要求を行ってから所定期間内に、モータ制御部121から取得したパーキング機構51の状態が目標レンジにならなかった場合に異常があると検出する。
図4のステップS20では、照合処理部122からの異常消去要求を確認する。つまり、照合処理部122から異常消去要求を示す信号を取得したか否かを確認する。そして、図4のステップS21では、異常消去要求無しと判定した場合はステップS22へ進み、異常消去要求有りと判定した場合は図4のフローチャートに示す処理動作を終了する。後ほど説明するが、照合処理部122は、図6のステップS60に示すように、所定の条件を満たした場合に異常消去要求を示す信号を出力するものである(異常消去要求を行うものである)。
図4のステップS22では、異常判定(異常があると判定)するとともに、データ記憶を行う。このデータ記憶は、上述の第1解析用情報をデータ記憶部113記憶する。このように、HVECU11におけるシフト判断部111にて異常があると検出された場合は、このHVECU11の状態を含む異常原因を解析するための第1解析用情報をデータ記憶部113に記憶しておくことができる。
なお、シフト判断部111は、異常消去要求を取得した場合、異常検出しているにも係わらず第1解析用情報を記憶しない。つまり、シフト判断部111は、異常消去要求を取得した場合、異常検出しているにも係わらず異常がなかったものとみなす。
次に、モータ駆動ECU12におけるモータ制御部121の処理動作に関して説明する。図5のステップS30では、現在位置(パーキング機構51における現在のレンジ位置)を検出する。このとき、モータ制御部121は、モータ13のエンコーダ131からのエンコーダ信号(パルス信号)をカウントすることによって、現在位置を検出する。なお、モータ駆動ECU12は、図5に示すフローチャートを実施する際には(すなわちハイブリッド自動車におけるIGがオンになると)、上述のように、初期駆動モード、位置検出モードの制御を行なう。つまり、モータ駆動ECU12は、図5に示すフローチャートを実施する際には(すなわちハイブリッド自動車におけるIGがオンになると)モータ13を回転させる。このように、するのは、経時劣化、経時変化による位置変化を公正するためである。
図5のステップS31では、ステップS30で検出したレンジ位置を示すレンジ位置情報(つまり、Pレンジ、不定領域、非Pレンジのいずれかを示す情報)をシフト判断部111に対して出力(送信)する。
図5のステップS32では、シフト判断部111からレンジ切換要求が有るか否かを判定する(レンジ切換要求を示す信号を取得したか否かを判定する)。そして、レンジ切換要求が有ると判定した場合はステップS33へ進み、レンジ切換要求が無いと判定した場合は図5のフローチャートに示す処理動作を終了する。
図5のステップS33では、レンジ切換要求(要求レンジ)と現在のレンジ位置(現在位置)とを比較して、要求レンジと現在位置とが不一致であるか否かを判定する。そして、不一致であると判定した場合はステップS34へ進み、不一致でないと判定(すなわち一致していると判定)した場合は図5のフローチャートに示す処理動作を終了する。
図5のステップS34では、レンジ切換要求に基づいてモータ13を駆動制御する。このとき、モータ制御部121は、シフト判断部111からのレンジ切換要求(Pレンジへの切換要求又は非Pレンジへの切換要求)に応じて、駆動信号を出力してモータ13を駆動制御する。
図5のステップS35では、モータ13に設けられたエンコーダ131からエンコーダ信号を取得して、モータ13の移動位置を検出する。つまり、モータ制御部121は、このエンコーダ信号に基づいて、レンジ位置を検出する。より具体的には、モータ制御部121は、エンコーダ信号を取得して、このエンコーダ信号のパルス数をカウントすることでレンジ位置(切換機構の状態を示す信号)を取得する。換言すると、このエンコーダ信号のパルス数をカウントすることで、レンジ位置(すなわち、パーキング機構51の状態であり、Pレンジ、非Pレンジ、不定領域のいずれであるか)を判断(検出)する。
図5のステップS36では、レンジ位置が変化したか否かを判定する。つまり、ステップS35で検出したレンジ位置が、ステップS30にて検出したレンジ位置に対して変化したか否かを判定する。よって、ステップS35でカウントしたエンコーダ信号のパルス数(カウント値)が、ステップS30でカウントしたエンコーダ信号のパルス数(カウント値)に対して変化したか否かによって、レンジ位置が変化したか否かを判定する。そして、レンジ位置が変化したと判定した場合はステップS37へ進み、レンジ位置が変化してないと判定した場合はステップS38へ進む。例えば、Pレンジから不定領域に変化した場合、不定領域内で変化した場合、不定領域から非Pレンジに変化した場合などにレンジ位置が変化したと判定する。
図5のステップS37では、ステップS35で検出したレンジ位置を示すレンジ位置情報(つまり、Pレンジ、不定領域、非Pレンジのいずれかを示す情報)をシフト判断部111に対して出力(送信)する。
図5のステップS38では、目標位置(目標レンジ)に到達したか否かを判定する。このとき、モータ制御部121は、目標レンジに相当するパルス信号と、エンコーダ131から出力されたエンコーダ信号のパルス数のカウント値とが一致したか否かによって、目標位置に到達したか否かを判定する。そして、目標位置に到達したと判定した場合はステップS39へ進み、目標位置に到達してないと判定した場合はステップS40へ進む。
目標位置に到達したと判定した場合、図5のステップS39では、モータ駆動を停止する。モータ制御部121は、モータ13への駆動信号の出力を停止して、モータ13の駆動を停止する。
ところで、上述のステップS34にて、モータ制御部121がモータ13の駆動を開始してから(駆動信号の出力を開始してから)、パーキング機構51のレンジが目標レンジに切り換わるまでには、ある程度時間を要するものである。しかしながら、駆動信号の出力からパーキング機構51のレンジが目標レンジに切り換わるまでに通常要する時間が経過しているにも係わらず、レンジが切り換わってない場合は異常があるとみなすことができる。
そこで、目標位置に到達してないと判定した場合、図5のステップS40では、モータ制御部121がモータ13の駆動を開始してから(駆動信号の出力を開始してから)の経過時間が、異常判定時間を経過したか否かを判定する。そして、異常判定時間を経過したと判定した場合はステップS41へ進み、異常判定時間を経過してないと判定した場合はステップS34へ戻る。つまり、モータ制御部121は、モータ13の駆動を開始してから所定期間内に、パーキング機構51の状態が目標レンジにならなかった場合に異常があると検出する。このように、モータ制御部121が異常があることを検出した場合、モータ13又はパーキング機構51に異常があるとみなす。
図5のステップS41では、モータ異常処理を行うとともに、データ記憶を行う。このデータ記憶は、上述の第2解析用情報をデータ記憶部123記憶する。また、モータ異常処理とは、モータ13又はパーキング機構51に異常があるとみなして、モータ13又はパーキング機構51に異常があることを示す異常信号を照合処理部122に出力する。
次に、モータ駆動ECU12における照合処理部122の処理動作に関して説明する。図6のステップS50では、シフト判断部111からレンジ切換要求が有るか否かを判定する(レンジ切換要求を示す信号を取得したか否かを判定する)。そして、レンジ切換要求が有ると判定した場合はステップS51へ進み、レンジ切換要求が無いと判定した場合は図6のフローチャートに示す処理動作を終了する。
図6のステップS51では、現在位置(パーキング機構51における現在のレンジ位置)を検出する。このとき、照合処理部122は、モータ制御部121にて検出された現在位置を取得する。
図6のステップS52では、レンジ切換要求(要求レンジ)と現在のレンジ位置(現在位置)とを比較して、要求レンジと現在位置とが不一致であるか否かを判定する。そして、不一致であると判定した場合はステップS53へ進み、不一致でないと判定(すなわち一致していると判定)した場合は図6のフローチャートに示す処理動作を終了する。
図6のステップS53では、モータ制御部121がステップS36で出力したレンジ位置情報を取得する。そして、図6のステップS54では、目標レンジとレンジ位置とを比較する。つまり、ステップS50でシフト判断部111から取得した目標レンジを示す信号と、ステップS53でモータ制御部121から取得したレンジ位置情報とを比較する。そして、図6のステップS55では、この目標レンジとレンジ位置とが一致するか否かを判定し、一致してないと判定した場合はステップS56へ進み、一致すると判定した場合は図6のフローチャートに示す処理を終了する。
上述のように、モータ制御部121がモータ13の駆動を開始してから(駆動信号の出力を開始してから)、パーキング機構51のレンジが目標レンジに切り換わるまでには、ある程度時間を要するものである。しかしながら、駆動信号の出力からパーキング機構51のレンジが目標レンジに切り換わるまでに通常要する時間が経過しているにも係わらず、レンジが切り換わってない場合は異常があるとみなすことができる。
そこで、目標レンジとレンジ位置とが一致してないと判定した場合、図6のステップS56では、不一致時間(目標レンジとレンジ位置とが不一致であると時間)が所定時間経過した否かを判定する。つまり、照合処理部122は、モータ制御部121がシフト判断部111(及び照合処理部122)に対してレンジ位置情報を出力してから、目標レンジとレンジ位置とが不一致となる時間が所定時間経過したか否かを判定する。換言すると、ステップS50でシフト判断部111から取得した目標レンジを示す信号と、ステップS53でモータ制御部121から取得したレンジ位置情報との比較を開始してから、目標レンジとレンジ位置とが不一致となる時間が所定時間経過したか否かを判定する。そして、不一致時間が所定時間経過したと判定した場合はステップS57へ進み、不一致時間が所定時間経過してないと判定した場合はステップS53へ戻る。
図6のステップS57では、モータ制御部121の異常信号を取得する。換言すると、照合処理部122は、モータ制御部121が異常がると判定したか否(異常検出したか否か)かを確認する。そして、図6のステップS58では、モータ制御部121が異常検出したと判定した場合(すなわち異常信号を取得した場合)はステップS60へ進み、モータ制御部121が異常検出してないと判定した場合(すなわち異常信号を取得してない場合)はステップS59へ進む。
図6のステップS59では、データ記憶を行う。このデータ記憶では、上述の第2解析用情報をデータ記憶部123記憶する。モータ駆動ECU12におけるモータ制御部121にて異常があると検出された場合、モータ制御部121が出力するレンジ位置は、所定期間内では目標レンジにならないものである。しかしながら、モータ制御部121が出力したレンジ位置(切換機構の状態)が所定期間内に目標レンジにならないにも係わらず、モータ制御部121が異常であることを検出していない場合(S58でNO判定)、モータ制御部121に異常が生じているとみなすことができる。換言すると、モータ制御部121における入力(目標レンジ)と出力(切換機構の状態)とが異なるにも係わらず、モータ制御部121が異常であることを検出していない場合、モータ制御部121に異常が生じているとみなすことができる。このように、照合処理部122は、自身と同じモータ駆動ECU12に設けられているモータ制御部121に異常が生じているか否かを判定する手段である。
そこで、ステップS59では、モータ制御部121が出力したレンジ位置(切換機構の状態)が所定期間内に目標レンジにならず、且つ、モータ制御部121にて異常があると検出されていない場合は、モータ制御部121に異常が生じているとみなして、第2解析用情報をデータ記憶部123に記憶する。つまり、モータ制御部121と同じモータ駆動ECU12に設けられた照合処理部122は、異常であるモータ制御部121のかわりに、第2解析用情報をモータ駆動ECU12内のデータ記憶部123に記憶する。
このようにすることによって、モータ駆動ECU12のモータ制御部121に異常が生じていた場合であっても、異常が生じているモータ制御部121を含むモータ駆動ECU12に、第2解析用情報を記憶させておくことができる。よって、異常原因の解析を容易にすることができる。
ところで、モータ13やパーキング機構51にのみ異常が生じている場合、モータ制御部121は、目標レンジとは異なるレンジ位置を取得することになる。これに伴って、モータ制御部121は、目標レンジと異なるレンジ位置(切換機構の状態)をシフト判断部111に出力することになる。
よって、本発明の技術的特徴を備えない比較例においては、図3(b)に示すように、モータ13やパーキング機構51にのみ異常(故障)が生じている場合、シフト判断部111とモータ制御部121の両方が異常であることを検出することになる。しかしながら、このようにシフト判断部111とモータ制御部121の両方が異常であることを検出してしまうと、モータ制御部121が異常であるのか、モータ13やパーキング機構51が異常であるのかを特定することが難しい。
そこで、図6のステップS60では、異常消去要求(取消要求)を示す信号をシフト判断部111に出力する。つまり、照合処理部122は、シフト判断部111に対して取消要求を行う。上述のように、シフト判断部111は、異常消去要求を取得した場合、異常検出しているにも係わらず第1解析用情報を記憶しない。つまり、図3(a)に示すように、シフト判断部111は、異常消去要求を取得した場合、異常検出しているにも係わらず異常がなかったものとみなす。
このようにすることによって、モータ13やパーキング機構51にのみ異常が生じている場合、シフト判断部111にて異常があることを検出したとしても、HVECU11のデータ記憶部113には、第1解析用情報が記憶されないようにすることができる。つまり、モータ駆動ECU12のモータ制御部121のみが異常があることを検出するとともに、モータ駆動ECU12のデータ記憶部123にのみ第2解析用情報が記憶されるようにすることができる。従って、モータ13やパーキング機構51にのみ異常が生じている場合に、容易に異常個所を特定できるようにすることができる。さらに、このように、容易に異常個所を特定できるので、モータ13やパーキング機構51にのみ異常が生じている場合、モータ13やパーキング機構51とともにモータ制御部121を含むモータ駆動ECU12まで交換(誤交換)されることを抑制できる。
なお、このように、本発明のSBWシステム10は、システム内の異常(モータ制御部121、又はモータ13やパーキング機構51の異常)を検出するものである。具体的には、モータ13やパーキング機構51等に異常(メカ異常)が生じているか否かはモータ制御部121で検出し、このモータ制御部121に異常が生じているか否かはシフト判断部111で検出するものである。つまり、本発明は、SBWシステム10における異常検出システムとも言い換えることができる。
また、本実施形態においては、本発明の第1制御装置としてHVECU11、第2制御装置としてモータ駆動ECU12を採用したが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1制御装置及び第2制御装置としては、同一のECUに設けられた二つのマイコン(例えば、メインマイコンとサブマイコン)を採用することもできる。つまり、シフト判断部111及びデータ記憶部113が設けられたマイコン(第1制御装置)と、モータ制御部121及び照合処理部122及びデータ記憶部123が設けられたマイコン(第2制御装置)とが同一のECUに設けられる構成を採用することもできる。
また、上述の実施形態においては、本発明のシフトバイワイヤシステムをハイブリッド自動車(ハイブリッド自動車の車載制御システム)に適用した例を用いて説明したが本発明はこれに限定されるものではない。本発明のシフトバイワイヤシステムは、エンジン自動車や電機自動車(EV)の車載制御システムに適用することも可能である。この場合、例えば、図7に示すように示すような構成とすることができる。なお、図7においては、上述の実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付与している。
この図7に示す変形例では、シフト判断部111は、シフト切換ECU100に設けられる。また、このシフト切換ECU100には、HV制御部112のかわりにAT制御部114が設けられている。さらに、トランスアクスル5には、HV用モータ・発電機52のかわりに電磁弁53が設けられており、パーキング機構51のかわりにレンジ切換機構(切換機構)51aが設けられている。なお、エンジン自動車や電機自動車(EV)の車載制御システムに関しては周知技術であるため詳しい説明は省略する。また、レンジ切換機構51aは、本出願人による特開2007−32819号公報などに開示されているもの(図2に示す伝達機構部)を採用することができるため、その詳しい説明を省略する。
つまり、上述の実施形態においては、搭乗者のレンジ切換操作に対応した信号に基づいてモータ13を駆動制御することで、パーキング機構51のレンジを搭乗者の要求する目標レンジ(例えば、Pレンジから非Pレンジ、非PレンジからPレンジ)に切り換える例を採用した。これに対して、この変形例においては、搭乗者のレンジ切換操作に対応した信号に基づいてモータ13を駆動制御することで、レンジ切換機構51aのレンジを搭乗者の要求する目標レンジ(例えば、Pレンジ、Nレンジ、Rレンジ、Dレンジのそれぞれ)に切り換える例を採用することになる。この変形例においても、本発明の目的は達成できるものである。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
1 ブレーキセンサ、2 シフトポジションセンサ、3 車速センサ、4 アクセルセンサ、5 トランスアクスル、51 パーキング機構(切換機構)、51a レンジ切替機構(切換機構)、52 HV用モータ・発電機、53 電磁弁、6 エンジン、7 エンジンECU、8 通信バス、10 シフトバイワイヤシステム、11 HVECU(第1制御装置)、111 シフト判断部、112 HV制御部、113 データ記憶部(第1記憶部)、114 AT制御部、12 モータ駆動ECU(第2制御装置)、121 モータ制御部、122 照合処理部(照合部)、123 データ記憶部(第2記憶部)、13 モータ、131 エンコーダ

Claims (2)

  1. 搭乗者のレンジ切換操作を判断して目標レンジを決定し、該目標レンジへのレンジ切換要求を行うシフト判断部を備える第1制御装置と、
    前記シフト判断部のレンジ切換要求に応じてモータを駆動制御することで、レンジを切り換える切換機構を動かしてレンジを目標レンジに切り換えるモータ制御部を備える第2制御装置と、を備えるシフトバイワイヤシステムであって、
    前記モータ制御部は、前記切換機構の状態を示す信号を取得するとともに、駆動制御を開始してから所定期間内に、前記切換機構の状態が目標レンジにならなかった場合に異常があると検出するものであり、
    前記シフト判断部は、レンジ切換要求を行ってから所定期間内に、前記モータ制御部から取得した前記切換機構の状態が目標レンジにならなかった場合に異常があると検出するものであり、
    前記第1制御装置は、前記シフト判断部にて異常があると検出された場合に、当該第1制御装置における状態を含む異常原因を解析するための第1解析用情報が記憶される第1記憶部を備え、
    前記第2制御装置は、
    前記モータ制御部にて異常があると検出された場合に、当該第2制御装置における状態を含む異常原因を解析するための第2解析用情報が記憶される第2記憶部と、
    前記モータ制御部が前記シフト判断部に出力した前記切換機構の状態と目標レンジとを照合するものであり、当該切換機構の状態が出力されてから所定期間内に、当該切換機構の状態が目標レンジにならず、且つ、前記モータ制御部にて異常があると検出されていない場合、前記第2記憶部に第2解析用情報を記憶する照合部と、を備え
    前記照合部は、前記モータ制御部にて切換機構の状態が出力されてから所定期間内に、前記モータ制御部が出力した切換機構の状態が目標レンジにならず、且つ、前記モータ制御部にて異常があると検出されている場合、前記シフト判断部に対して、前記第1記憶部への第1解析用情報の記憶を取り消す取消要求を行うことを特徴とするシフトバイワイヤシステム。
  2. 前記第1記憶部及ぶ前記第2記憶部は、不揮発性記憶装置からなることを特徴とする請求項1に記載のシフトバイワイヤシステム。
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