JP5509871B2 - 着座シート - Google Patents

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Description

本発明は、着座シートに関するものである。
人が着座する際のシートである従来の着座シートにおいて、着座時における人体への負担の軽減を重視して設けられた着座シートでは、着座時における局所的な負荷荷重を低減するため、シートの骨格を成す枠状のクッションフレームに対して、弾性部材であるばね部材が複数張り巡らされており、この張り巡らされたばね部材の上部に、クッション材であるクッションパッドが配置されているものが知られている。さらに、このような人体への負担の軽減を重視して設けられた着座シートにおいて、座っている人と着座シートとの間の荷重変化が大きい環境で使用される着座シートの場合は、人がシートに着座した際には人体の形状に合わせて変形することにより、体に接触している部分の圧力を分散し、着座後は人と着座シートとの間に発生する力によるシートの変形を抑えることにより、人体をしっかり支えることが望まれる。このため、従来の着座シートでは、これらの要件を満たすために、弾力性を有する部材を複数設けているものがある。
例えば、特許文献1に記載された車両用シートでは、クッションフレームの一部を弾性部材である板ばねによって設け、ワイヤを波状に湾曲させた形状のばね部材である、いわゆるSばねの一端を固定側のクッションフレームに接続し、他端を板ばねに接続することにより、Sばねを、クッションフレームと板ばねとにより支持している。また、板ばねは回動可能に設け、この板ばねに接続するSばねは、板ばねがSばねに対して相対的に回動することができるように接続する。このようにSばねが接続される板ばねには、車両の乗員がシートに着座した際にはSばねを介して負荷荷重が伝達されるが、板ばねは荷重を受ける方向によって断面係数が変化するため、荷重を受ける向きで弾力性が変化する。このため、必要に応じて板ばねを回動させることにより、板ばねの弾性力は、回動の向きに応じた大きさになるため、シートの弾性力は、Sばねの弾性力と、現在の回動状態における板ばねの弾性力とを合わせた弾性力になる。これにより、所望の弾性力を得ることができる。
特開2007−21063号公報
しかし、特許文献1に記載の車両用シートのように、回動可能な板ばねにSばねを接続した場合、板ばねの回動の向きによってSばねと板ばねとを合わせた弾性力は変化させることができるが、このSばねと板ばねとを合わせた全体のばね定数は、板ばねをどの向きに回動させた場合でも、荷重の大きさに対する変化が線形になっている。このため、板ばねを回動させてSばねと板ばねとを合わせたばね定数を調節した場合でも、必ずしも人が着座するときには体の形状に合わせて変形し易く、且つ、着座後は体をしっかり支えることができるばね定数になるとは限らず、適切な弾力性になるとは限らない。
このように、Sばねを支持する支持部材を、弾力性を有する部材によって設けた場合でも、着座シートの弾力性の基準になるばね定数の荷重の大きさに対する変化は線形となり、ばね定数は人が着座する前後で大きく変化しないため、実際にばね定数を設定する場合には、着座の前後で異なる大きさが要求されるばね定数の妥協点で設定される。従って、人が着座する際にシートを体の形状に合わせて変形させることと、着座後にシートの変形を抑えて人の体を支えることとを両立することは、大変困難なものとなっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、着座の前後で適切な弾力性を実現することのできる着座シートを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る着座シートは、人が着座する部分である着座部と、前記着座部に設けられ、前記着座部に荷重が付与された場合に前記荷重によって撓む弾性体と、前記着座部に設けられ、前記弾性体を支持する支持部材と、を備え、前記着座部は、前記弾性体と前記支持部材とにより弾性特性が決まり、前記弾性特性は、前記荷重に応じて前記支持部材による前記弾性体の支持形態が変化することにより、前記荷重が大きくなるに従って連続的に、または段階的に大きくなることを特徴とする。
また、上記着座シートにおいて、前記支持部材は、前記着座部に所定の大きさより大きい前記荷重が付与されたときに前記弾性体の変形する部分を短くする第1支持部材と、前記弾性体と前記第1支持部材とを合わせて支持する第2支持部材と、からなることが好ましい。
また、上記着座シートにおいて、前記第1支持部材は、前記着座部に所定の大きさより大きい前記荷重が付与された場合には、前記弾性体の変形を規制することにより前記弾性体の変形する部分を短くし、前記弾性体の弾性係数を大きくすることが好ましい。
また、上記着座シートにおいて、前記支持部材は、前記着座部に人が着座した場合に前記着座部に付与される荷重に応じて前記弾性体を支持する際における前記支持形態が変化することが好ましい。
また、上記着座シートにおいて、前記弾性体の弾性係数は、前記支持部材の弾性係数よりも小さくなっており、前記着座部に付与される前記荷重が所定の大きさ以下の場合は、前記弾性体は前記支持部材に対して相対移動することにより変形可能になっており、前記着座部に付与される前記荷重が所定の大きさより大きい場合には、前記弾性体と前記支持部材との相対移動を抑制することにより前記弾性体の変形を抑制することが好ましい。
また、上記着座シートにおいて、前記弾性体は、水平方向に伸びた形状で形成されていると共に、前記着座部に前記荷重が付与された場合には、前記荷重によって垂直方向に撓む向きで配設されており、前記支持部材は、前記弾性体の両端部の少なくとも一方を支持しており、且つ、前記荷重が前記弾性体に付与された際に前記弾性体が撓む方向側から前記弾性体に接触可能な接触部を有しており、前記弾性体と前記接触部とは、前記着座部に前記荷重が付与されていない場合には少なくとも一部が離間しており、前記弾性体及び前記支持部材は、前記着座部に付与される前記荷重が所定の大きさより大きい場合には、前記着座部に付与される前記荷重が所定の大きさ以下の場合よりも、前記弾性体が前記荷重によって撓んだ際に前記接触部が前記弾性体に接触する部分が前記弾性体の端部から、水平方向に伸びる前記弾性体の中央方向に広がるように形成されていることが好ましい。
また、上記着座シートにおいて、前記着座部は車両に搭載され、前記着座部には前記車両の乗員が着座可能であることが好ましい。
また、上記着座シートにおいて、前記弾性体または前記支持部材のうち少なくともいずれか一方には、他方に対向する面に摩擦材が設けられていると共に、前記摩擦材と、当該摩擦材に対向する面とは、少なくとも一部が離間しており、前記着座部に前記荷重が付与された場合には、前記摩擦材と、当該摩擦材に対向する面との接触部分が増加することにより前記弾性体が撓み難くなることが好ましい。
また、上記着座シートにおいて、前記支持部材による前記弾性体の支持部分には、前記弾性体と前記支持部材との相対移動を規制する規制機構が設けられていることが好ましい。
本発明に係る着座シートは、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係る着座シートの概略図である。 図2は、着座部の内部の説明図である。 図3は、図2のA−A断面図である。 図4は、図3のB−B矢視図である。 図5は、図4のC−C断面図である。 図6は、図3のD部詳細図である。 図7は、図3に示す平板ばねが撓んだ状態を示す説明図である。 図8は、ばねの撓みとばね反力との関係を示す説明図であり、本実施形態に係る着座シートと従来の着座シートとの比較図である。 図9−1は、従来の着座シートの座圧分布の説明図である。 図9−2は、実施形態に係る着座シートの座圧分布の説明図である。 図10−1は、従来の着座シートで荷重を付与された場合におけるバウンス時とロール時とのばねの動きの説明図である。 図10−2は、実施形態に係る着座シートで荷重を付与された場合におけるバウンス時とロール時とのばねの動きの説明図である。 図11は、変形例に係る着座シートを構成する弾性体及び支持部材の概略図である。 図12は、図11のE−E矢視図である。 図13は、弾性体を線ばねにした場合における変形例である。
以下に、本発明に係る着座シートの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施形態に係る着座シートの概略図である。なお、以下の説明では、着座シートに人が着座した場合における着座した人の前方側を本実施形態に係る着座シート1における前方側とし、着座した人の後方側を着座シート1における後方側として説明する。同図に示す着座シート1は、人が着座する部分である着座部5と、着座した人が背中から寄り掛かることにより、上半身の重さを支えることのできるシートバック50と、を備えている。この着座シート1は、車両(図示省略)に搭載された車両用シートとして設けられており、このため、着座部5には、車両の乗員が着座可能になっている。
このように、車両の乗員が着座可能な着座部5は、略矩形状の形状で形成された着座する面である着座面6を有しており、この着座面6が、上方を向く向きで配設されている。また、シートバック50は、着座部5に着座した人が背中から寄り掛かることができるように設けられているため、着座部5の後方側に配設されており、略矩形状に形成された着座面6の4つの辺のうち後方側に位置する辺の付近から上方に向かって設けられている。
また、シートバック50は、略矩形状の形状で形成されると共に着座した人が上半身を預ける面であるシートバック面51を有しており、このシートバック面51が、略水平方向における着座部5が位置する側、即ち前側を向く向きで配設されている。また、着座部5とシートバック50とは、互いに近接する着座面6の辺とシートバック面51の辺との長さが同程度の長さになって形成されている。
このように設けられるシートバック50には、少なくともシートバック面51等の着座した人が接触する部分には、ポリウレタンフォーム等の軟質材料を用いて構成されたクッションパッド52が設けられている。また、このシートバック50の内部には、当該シートバック50の骨格として設けられるシートバックフレーム(図示省略)や、緩衝部材として設けられるシートフレームばね(図示省略)等が配設されている。このため、シートバック面51に荷重が作用した場合には、シートフレームばねが撓むことにより、荷重に応じてシートバック面51が変形したり、荷重が変化する場合に緩衝したりすることが可能になっている。
図2は、着座部の内部の説明図である。着座部5には、少なくとも着座面6等の着座した人が接触する部分に、シートバック50と同様に、ポリウレタンフォーム等の軟質材料を用いて構成されたクッションパッド7が設けられている。また、着座部5の内部には、金属等の所定の強度を有する部材により形成された着座部フレーム10が設けられている。この着座部フレーム10は、着座部5の骨格をなしており、着座面6側から見た場合の形状が、着座面6と同様に略矩形状になる枠状に形成されている。このため、着座部フレーム10は、上下方向に見た場合に内側に空間が形成されているが、この部分には、着座部5に荷重が作用した場合に、その荷重によって撓む弾性体である平板ばね30が複数設けられている。
この平板ばね30は、ステンレスばね鋼材等の曲げ剛性が低く、伸縮剛性が高い鋼材からなり、長方形状の平板により形成されている。このように形成される平板ばね30は、着座部フレーム10の内側部分に、それぞれ略水平方向に伸びた形状で形成されて前後方向に沿う向きで配設されており、その前後方向の両端部が、着座部フレーム10に設けられると共に平板ばね30を支持することができる支持部材であるブラケット11に接続されている。
詳しくは、ブラケット11は、前部ブラケット12と後部ブラケット13とにより構成されており、前部ブラケット12は、着座部5におけるシートバック50が位置する側の反対側、即ち、着座部フレーム10における前方側に配設されている。また、後部ブラケット13は、着座部5におけるシートバック50側、即ち、着座部フレーム10における後方側に配設されている。これらの前部ブラケット12と後部ブラケット13とは、共に着座部フレーム10における上端付近に配設されており、前後方向と上下方向とに直交する方向、つまり、着座シート1における左右方向に向かって形成されている。また、これらの前部ブラケット12と後部ブラケット13とは、共に板状の形状で形成されており、平板ばね30が接続される部分では、板厚方向が略上下方向、つまり、平板ばね30の板厚の方向と同様な方向となって設けられている。
前後方向に沿う向きで配設されている平板ばね30は、両端部のうち前端が前部ブラケット12に接続されており、後端が後部ブラケット13に接続されている。また、平板ばね30は、板厚方向が上下方向になる向きで、ブラケット11の上面に接続されることによって配設されている。平板ばね30は、このようにブラケット11の上面に接続されており、ブラケット11は、着座部フレーム10における上端付近に配設されている。また、着座面6は、着座部5における上端側に位置しており、着座面6側にはクッションパッド7が設けられている。このため、平板ばね30は、着座面6側のクッションパッド7に接触している、または近接して配設されている。
図3は、図2のA−A断面図である。平板ばね30は、このように両端部がブラケット11に接続されているが、前部ブラケット12と後部ブラケット13とは、前後方向において共に他方のブラケット11が位置する側の反対側が着座部フレーム10(図2参照)によって支持された、いわゆる片持ち平板の形態で設けられている。このため、前部ブラケット12と後部ブラケット13とは、前後方向において自由端同士が対向しており、自由端側同士で平板ばね30を支持している。さらに、このブラケット11は金属材料により形成されており、このため、弾力性を有して設けられている。
また、平板ばね30とブラケット11との間には、摩擦材である樹脂シート40が配設されている。この樹脂シート40は、平板ばね30やブラケット11を形成する材料よりも摩擦係数が高い樹脂材料によって形成されている。また、樹脂シート40は、平板ばね30における前側に配設される前部樹脂シート41と、後側に配設される後部樹脂シート42とにより設けられており、前部樹脂シート41は平板ばね30と前部ブラケット12との間に配設され、後部樹脂シート42は平板ばね30と後部ブラケット13との間に配設されている。
平板ばね30は、これらの樹脂シート40とブラケット11とにより支持されており、樹脂シート40とブラケット11とは、共に平板ばね30を支持する支持部材として設けられている。このうち、樹脂シート40は、着座部5に所定の大きさより大きい荷重が付与されたときに、平板ばね30とブラケット11との相対的な移動を抑制する第1支持部材として設けられており、ブラケット11は、平板ばね30と樹脂シート40とを合わせて支持する第2支持部材として設けられている。即ち、樹脂シート40は、平板ばね30やブラケット11に対して高い摩擦係数で接触可能な摩擦材として設けられると共に、平板ばね30を支持する第1支持部材としても設けられている。なお、この場合における所定の大きさの荷重は、着座部5に人が着座する際に着座部5に付与される程度の大きさの荷重になっている。
図4は、図3のB−B矢視図である。図5は、図4のC−C断面図である。図6は、図3のD部詳細図である。第1支持部材として設けられ、平板ばね30とブラケット11との間に配設される樹脂シート40は、幅が平板ばね30の幅と同程度の幅で形成された板状の形状で形成されている。また、ブラケット11や樹脂シート40も弾力性を有しているが、ばねの特性を示す弾性係数であるばね定数は、ブラケット11と樹脂シート40とを合わせた支持部材のばね定数よりも、平板ばね30のばね定数の方が小さくなっている。
また、前部ブラケット12と後部ブラケット13とは、共に平板ばね30が接続されている部分付近では折れ曲がった部分を有している。詳しくは、平板ばね30はブラケット11の上面からブラケット11に接続されているが、前部ブラケット12や後部ブラケット13は、平板ばね30が接続されている部分から、他方のブラケット11の方向に向かうに従って下方に向かう方向に折れ曲がって形成された傾斜部15を有している。このように、前部ブラケット12と後部ブラケット13とに共に形成された傾斜部15は、前後方向において他方のブラケット11の方向に向かうに従って、平板ばね30から離れる方向に傾斜している。上述した樹脂シート40は、平板ばね30が撓んだ場合でも、この傾斜部15も含めて、平板ばね30とブラケット11との間に介在できる程度の長さで形成されている。
また、平板ばね30には、長さ方向における両端付近に、板厚方向に開口した開口穴31があけられており、詳しくは、平板ばね30の前端付近には前部開口穴32があけられており、平板ばね30の後端付近には後部開口穴33があけられている。また、樹脂シート40にも同様に、板厚方向に開口した開口穴45があけられている。樹脂シート40にあけられる開口穴45は、平板ばね30の開口穴31とほぼ同じ大きさで、樹脂シート40が平板ばね30とブラケット11との間に挟まれた状態においてほぼ同じ位置にあけられている。このため、樹脂シート40が平板ばね30とブラケット11との間に挟まれた状態では、平板ばね30の開口穴31と樹脂シート40の開口穴45とは連通している。
また、ブラケット11には、ブラケット11による平板ばね30の支持部分に、これらの平板ばね30や樹脂シート40の開口穴31、45に入り込み、平板ばね30の動きを規制する規制部20が設けられている。詳しくは、前部ブラケット12には、平板ばね30の前部開口穴32や前部樹脂シート41の開口穴45に入り込む前部規制部21が設けられており、後部ブラケット13には、平板ばね30の後部開口穴33や後部樹脂シート42の開口穴45に入り込む後部規制部22が設けられている。これらの規制部20と開口穴31、45とは、平板ばね30とブラケット11との相対移動を規制する規制機構として設けられている。
このように設けられる規制部20は、前部ブラケット12や後部ブラケット13における傾斜部15が折れ曲がっている角部付近に設けられており、厚さ方向が平板ばね30の長さ方向の向きになる板状の形状で、ブラケット11から、平板ばね30が位置する方向、即ち上方に突出して形成されている。さらに、規制部20は、上端部分が互いに他方のブラケット11から離れる方向に折り曲げられており、この部分は折曲部25として形成されている。つまり、前部規制部21の折曲部25は、前部規制部21の上端部分が前方に折り曲げられ、後部規制部22の折曲部25は、後部規制部22の上端部分が後方に折り曲げられることにより形成されている。
また、このように板状の形状で形成される規制部20は、平板ばね30の幅方向と同じ方向における幅が、平板ばね30や樹脂シート40の開口穴31、45の同方向における幅よりも狭くなっている。また、平板ばね30の長さ方向、即ち前後方向における折曲部25の長さは、開口穴31、45の同方向における長さよりも短くなっている。
また、前部規制部21と後部規制部22との間隔は、平板ばね30が撓んでおらず、平板ばね30が平坦な状態における前部開口穴32の後部開口穴33側の端部と後部開口穴33の前部開口穴32側の端部との間隔よりも若干広くなっている。このため、平板ばね30の開口穴31に規制部20が入り込んだ状態で平板ばね30が撓んでいない場合には、前部開口穴32と後部開口穴33とは、共に平板ばね30の長さ方向において規制部20よりも他方の開口穴31が位置する側の反対側に、余裕を有する状態になる。
この実施形態に係る着座シート1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。本実施形態に係る着座シート1に車両の乗員が着座する場合には、シートバック50に背中が対向する向きで着座部5に着座する。乗員が着座部5に着座した場合には、乗員の体重によって着座部5に荷重が付与される。
乗員がこのように着座部5に着座する際には、着座部5が有する着座面6に着座するが、着座面6は軟質材料であるクッションパッド7を用いて構成されているため、乗員が着座することにより着座部5に荷重が付与された場合、着座部5を構成するクッションパッド7が、この荷重によって変形する。乗員が着座した際の荷重によって着座面6が変形し、クッションパッド7が変形した場合、クッションパッド7が着座部5の内部に設けられる平板ばね30を押すことにより、平板ばね30に荷重が付与される。
図7は、図3に示す平板ばねが撓んだ状態を示す説明図である。平板ばね30は弾性体として設けられているため、着座部5に荷重が付与され、この荷重が平板ばね30に付与された場合には、平板ばね30は、ブラケット11に対して相対移動しながら、この荷重によって撓む。その方向は、乗員が着座部5に着座した場合の荷重は垂直方向における上方から下方に付与されるため、この荷重によって撓む平板ばね30は、下方に向かって撓む。
また、平板ばね30は複数設けられているが、着座部5に付与される荷重は、着座部5の位置により異なっており、これにより複数の平板ばね30に付与される荷重も、配設されている位置によって異なっている。また、平板ばね30は、付与される荷重の大きさによって撓む量が変化し、付与される荷重が大きくなるに従って下方への撓み量が大きくなる。このため、平板ばね30は、付与される荷重が小さい位置に配設される平板ばね30は比較的撓み量が小さく、付与される荷重が大きい位置に配設される平板ばね30は、比較的撓み量が大きくなる。
また、荷重が付与されることにより平板ばね30が撓んだ場合には、荷重が付与された際に変形することによって平板ばね30に荷重を付与するクッションパッド7を有して構成される着座面6も、この平板ばね30の撓み量に応じて変形し、沈み込む。従って、乗員が着座面6に着座することにより着座面6に荷重が付与された場合には、着座面6の場所ごとの荷重の大きさによって、着座面6は沈み込む量が異なって沈み込むため、着座する乗員の体の形状に合わせて変化する。これにより、乗員が着座部5に着座した場合に、体重によって着座面6に付与される荷重は分散され、乗員の体と着座部5とが接触している部分の圧力は分散される。
また、車両の走行中は、加減速や横G、さらに、路面の凹凸によって車両が上下すること等により、着座シート1には、さまざまの方向への加速度が発生する。このように発生した加速度は、着座シート1から乗員に伝達されるが、加速度が着座シート1から乗員に伝達される際には、着座シート1と乗員との間に加速度に応じた力が発生することによって伝達される。このため、乗員と着座シート1との間には、車両が停止した状態で乗員が着座した場合に乗員と着座シート1との間に働く力よりも大きな力が働く場合があり、着座部5には、車両の停止時よりも大きな荷重が付与される場合がある。
このように、着座部5に大きな荷重が付与された場合、この荷重は平板ばね30に伝達され、平板ばね30に付与される。平板ばね30は、ブラケット11及び樹脂シート40により支持されているが、ブラケット11及び樹脂シート40は、このように着座部5に人が着座した場合に着座部5に付与される荷重に応じて、平板ばね30を支持する際における支持形態が変化し、大きな荷重が付与された場合には、その荷重に応じた支持形態で支持される。
具体的には、車両が停止している場合の荷重よりも大きな荷重が平板ばね30に付与された場合、平板ばね30は、この大きな荷重によって撓もうとするが、平板ばね30の両端部分とブラケット11との間には、樹脂シート40が設けられており、また、ブラケット11における樹脂シート40の近傍の部分には、傾斜部15が形成されている。このため、大きな荷重によって平板ばね30が撓む場合には、平板ばね30と樹脂シート40とが重なっている部分は、樹脂シート40が傾斜部15に当接し、傾斜部15近傍に位置する平板ばね30の変形が傾斜部15によって規制されるまで、平板ばね30は、樹脂シート40と共に撓む。
このように、撓んでいない状態の平板ばね30から離れる方向に傾斜していることにより、着座部5に荷重が付与されていない場合には平板ばね30から離間している傾斜部15は、荷重が平板ばね30に付与された際に平板ばね30が撓む方向側から樹脂シート40を介して平板ばね30に接触可能な接触部として設けられている。
また、この傾斜部15が設けられるブラケット11と、平板ばね30とは、着座部5に付与される荷重が所定の大きさより大きい場合には、着座部5に付与される荷重が所定の大きさ以下の場合よりも、平板ばね30が荷重によって撓んだ際に傾斜部15が樹脂シート40を介して平板ばね30に接触する部分が平板ばね30の端部から、水平方向に伸びる平板ばね30の中央方向に広がるように形成されている。即ち、傾斜部15は、他方のブラケット11の方向に向かうに従って、平板ばね30から離れる方向である下方に向かう方向に傾斜して形成されており、また、平板ばね30は、着座部5に人が座ることによって荷重が付与された場合には、荷重の大きさに応じて下方に凸になる方向に撓み、付与される荷重が大きくなるに従って下方への撓み量が大きくなる。
このため、平板ばね30に大きな荷重が付与されて垂直方向における下方に撓んだ場合には、平板ばね30と傾斜部15とは、荷重が付与されてない状態において平板ばね30に近い部分に位置する平板ばね30の両端部分から、樹脂シート40を介して接触し始め、撓み量が大きくなるに従って、双方の接触部分は、平板ばね30の長さ方向における中央部の方向に広がる。つまり、傾斜部15は、平板ばね30の撓み量が大きくなるに従って、樹脂シート40を介して平板ばね30に接触する部分が、平板ばね30の長さ方向において他方のブラケット11から離れた位置から、他方のブラケット11に近付く方向に広がる。
着座部5に所定の大きさ以上の荷重が付与された場合には、これらのように、平板ばね30と樹脂シート40とが重なっている部分は、ブラケット11の傾斜部15によって変形が規制されるまで撓むが、この部分は平板ばね30と樹脂シート40とが共に撓むため、樹脂シート40と重ならずに平板ばね30のみで撓む部分よりも変形し難くなる。このため、この平板ばね30と樹脂シート40とが重なった部分は、ばね定数が高くなる。換言すると、樹脂シート40は、着座部5に所定の大きさより大きい荷重が付与された場合には、平板ばね30の変形を規制することにより平板ばね30の変形する部分を短くすることにより、平板ばね30と樹脂シート40とを合わせた全体のばね定数を大きくする。
従って、着座部5に所定の大きさより大きな荷重が付与され、この荷重が平板ばね30に付与された場合には、付与された荷重に応じて平板ばね30の支持形態が変化することにより、荷重に応じてばね定数が変化する。また、着座部5に付与される荷重に対して着座部5で発生する弾性力の特性である弾性特性は、この平板ばね30のばね定数や、ブラケット11及び樹脂シート40での支持形態によって決定されるため、着座部5の弾性特性は、平板ばね30とブラケット11及び樹脂シート40とにより決まる。
また、平板ばね30に大きな荷重が付与された場合には、平板ばね30は下方に撓む方向に変形するため、平板ばね30の両端には、この両端付近を当該平板ばね30の長さ方向における中央方向に引き寄せる力が発生する。ここで、平板ばね30は、両端付近にあけられた開口穴31にブラケット11の規制部20が入り込んだ状態でブラケット11に支持されているが、平板ばね30が撓んでいない場合には、開口穴31は平板ばね30の長さ方向において規制部20よりも他方の開口穴31が位置する側の反対側に、余裕を有する状態になっている。
このため、平板ばね30は、当該平板ばね30に付与される荷重によって両端付近を中央方向に引き寄せる力が発生した場合には、平板ばね30の長さ方向における開口穴31と規制部20との余裕の範囲内で、両端部が中央方向に移動する。その際に、平板ばね30とブラケット11との間には、樹脂シート40が挟まれており、樹脂シート40は平板ばね30やブラケット11を形成する材料よりも摩擦係数が高くなっているため、平板ばね30は、摩擦係数が高い樹脂シート40の摩擦力により、両端部が移動し難くなっている。従って、平板ばね30は大きく撓み難くなっており、換言すると、着座部5に荷重が付与された場合には、摩擦材である樹脂シート40と、ブラケット11における当該樹脂シート40に対向する面との接触部分が増加することにより、平板ばね30は樹脂シート40によって、ブラケット11との相対移動が行われ難くなる。
これらのように、着座部5に付与される荷重が、所定の大きさの荷重、つまり、車両が停止した状態で車両の乗員が着座部5に着座した場合に乗員の体重によって着座部5に付与される荷重よりも大きい場合には、平板ばね30はブラケット11に対する相対的な移動が行われ難くなる。つまり、平板ばね30を支持する支持部材である樹脂シート40やブラケット11は、付与される荷重の大きさに応じて平板ばね30を支持する形態が変化し、着座部5は、この変化に応じて弾性特性が変化する。このため、車両の走行時に、車両の加減速やコーナリング等によって乗員と着座シート1との間に、停車時よりも大きな力が働いた場合には、平板ばね30はブラケット11との相対移動が行われ難くなるため、平板ばね30は変形し難くなる。
平板ばね30に大きな荷重が付与された場合には、平板ばね30は変形し難くなるが、この平板ばね30を支持するブラケット11は、ばね定数が大きく、変形し難くなっている。このため、着座部5に付与される荷重が、所定の大きさの荷重よりも大きい場合には、平板ばね30及びブラケット11が、共に変形し難くなる。つまり、着座部5に付与される荷重が所定の大きさ以下の場合は、平板ばね30はブラケット11に対する相対移動が行われやすいため、荷重による変形が大きくなり、着座部5に付与される荷重が所定の大きさより大きい場合には、平板ばね30は樹脂シート40の摩擦力によりブラケット11との相対移動が行われ難くなり、ブラケット11に固定された状態になるので、荷重に対して変形し難くなる。これにより、車両の走行時に大きくなった荷重は、変形し難くなった平板ばね30によって受けることができ、車両の走行時に乗員と着座部5との間で働く大きな力を着座部5で受けることができるため、着座部5で乗員の体を安定して支えることができる。
図8は、ばねの撓みとばね反力との関係を示す説明図であり、本実施形態に係る着座シートと従来の着座シートとの比較図である。本実施形態に係る着座シート1では、平板ばね30をブラケット11及び樹脂シート40で支持することにより、着座部5に付与される荷重に応じてばね定数を変化させることができるため、荷重が付与された場合における撓みに対する平板ばね30のばね反力の大きさを、撓みの大きさに応じて変化させることができる。この撓みとばね反力との関係について、本実施形態に係る着座シート1における関係と、従来の着座シート1における関係とを比較すると、従来の着座シート1では、着座部5に付与される荷重を受ける弾性体に、Sばね(図10−1参照)を用いている。このSばねは、荷重の大きさに応じたばね反力を設定することができず、荷重が付与された場合には、荷重の大きさに応じて変化する撓みの大きさと、ばね反力の大きさとは、ほぼ比例する。
このため、着座部5に設けられる弾性体にSばねが用いられた従来の着座シート1における撓みとばね反力との関係を表す従来特性は、着座部5に付与される荷重によって変化する撓みと、ばね反力とが、ほぼ比例する特性になる。即ち、着座部5に荷重が付与された場合における従来特性は、付与される荷重の大きさに応じて変化するばね反力の変化に伴って撓みも変化し、ばね反力の変化に対する撓みの変化量は、ばね反力の大きさにおけるどの領域でも、同程度になる。
これに対し、本実施形態に係る着座シート1では、着座部5に付与された荷重は、平板ばね30と、この平板ばね30を支持するブラケット11と樹脂シート40とにより受けることができる。この本実施形態に係る着座シート1では、着座部5に荷重が付与された場合、荷重の大きさが所定の大きさ以下の場合には、平板ばね30が変形することにより主に平板ばね30で受ける。また、荷重の大きさが所定の大きさよりも大きい場合には、樹脂シート40の摩擦力によって平板ばね30をブラケット11に固定することにより、ばね定数を大きくする。
このため、本実施形態に係る着座シート1における撓みとばね反力との関係を表す実施形態特性は、付与される荷重が比較的小さい場合、即ち、付与される荷重に対するばね反力が比較的小さい場合には、ばね反力の大きさに対して、撓みが大きくなり易くなり、付与される荷重が比較的大きく、ばね反力が比較的大きい場合には、ばね反力の大きさに対して撓みが大きくなり難くなり、撓み難くなる。
つまり、実施形態特性は、着座部5に付与される荷重が所定の大きさ以下で、ばね反力が比較的小さい場合には、ばね反力の変化に対する撓みの変化が大きくなる。このため、着座部5に人が着座し、着座部5には着座した人の体重以外の力が付与されない場合など、荷重が付与されることによって着座部5の弾性体が撓む際の初期の撓み時におけるばね反力である初期撓みばね反力Fibに対応する撓みは、図8に示すように、従来特性における撓みである従来初期撓みIbpよりも、実施形態特性における撓みである実施形態初期撓みIbeの方が大きくなる。また、実施形態特性は、着座部5に付与される荷重が所定の大きさよりも大きく、ばね反力が比較的大きい場合、例えば、ばね反力が初期撓みばね反力Fibよりも大きい場合には、平板ばね30が固定された状態になり、撓みが発生し難くなるため、従来特性と比較して、ばね反力の変化に対する撓みの変化が小さくなる。
実施形態特性は、このように着座部5に付与される荷重が所定の大きさ以下の場合と所定の大きさより大きい場合とで、ばね反力に対する撓みの変化、或いは撓みに対するばね反力の変化が異なり、付与される荷重が所定の大きさより大きい場合は平板ばね30は固定された状態になるため、荷重が所定の大きさ以下の場合よりもばね反力の変化に対する平板ばね30の撓みの変化が小さくなる。このため、着座部5の弾性特性は、着座部5に付与される荷重が大きくなるに従って連続的に、または段階的に大きくなる。
また、着座シート1は、荷重が付与されて弾性変形した場合には、着座シート1を構成する各部で減衰力を発生するが、付与される荷重が所定の大きさ以上の場合は、主にフレームでばね反力を発生してフレームによって受けるため、この場合はフレームでも減衰力を発生する。
図9−1は、従来の着座シートの座圧分布の説明図である。図9−2は、実施形態に係る着座シートの座圧分布の説明図である。これらの図9−1、図9−2は、人が着座部5に着座した場合における圧力の分布を示す説明図であり、着座時における着座面6の圧力を等圧力線によって示したものである。また、等圧力線で示すこれらの座圧分布は、内側の線で区画されている部分になるに従って、圧力が高くなっている状態を表している。着座部5に人が着座した場合、着座部5と人体とは、臀部から大腿部の後ろ側の部分にかけた部分と着座面6とが接触し、着座面6は、この接触している部分の圧力が上昇する。特に、臀部と着座面6とが接触している部分には、上半身の重量も付与されるため、この部分の圧力は他の部分よりも高くなり易くなる。従って、従来の着座シート1に人が着座した場合における座圧分布は、図9−1に示すように、着座した人の臀部や大腿部に接触している部分の圧力が高くなり、特に、臀部に接触する領域である従来臀部圧力領域Ahpの圧力が、周囲の圧力よりも高くなる。
これに対し、本実施形態に係る着座シート1では、着座部5に付与される荷重が比較的小さい場合には、平板ばね30のばね反力の大きさに対する撓みが大きくなり易くなっている。このため、車両の停車時に乗員が着座シート1に着座するなど、車両の走行時における加速度による荷重が付与されず、着座部5に付与される荷重が比較的小さい場合は、付与される荷重に対する平板ばね30の撓みが大きくなり、着座部5の撓みが大きくなる。つまり、本実施形態に係る着座シート1では、ゆっくり荷重が付与される場合における着座部5の撓みが、従来の着座シート1でゆっくり荷重が付与される場合における着座部5の撓みよりも大きくなっている。これにより、着座時に他の部分と比較して相対的に大きな荷重が付与される、臀部と着座面6とが接触している部分も大きく撓むため、着座部5に付与される荷重が分散される。従って、本実施形態に係る着座シート1に人が着座した場合における座圧分布は、図9−2に示すように、ゆっくり荷重が付与されることにより平板ばね30が大きく撓み、荷重が分散されるため、着座部5と臀部とが接触する部分の荷重も分散され、この着座部5と臀部とが接触する領域である実施形態臀部圧力領域Aheの圧力は、従来の着座シート1に人が着座した場合における従来臀部圧力領域Ahpの圧力(図9−1参照)よりも低くなる。
図10−1は、従来の着座シートで荷重を付与された場合におけるバウンス時とロール時とのばねの動きの説明図である。本実施形態に係る着座シート1では、荷重を付与された場合に、平板ばね30のばね反力とブラケット11のばね反力とにより荷重を受けることができるため、荷重が付与された場合におけるバウンスに対するばね定数とロールに対するばね定数を独立して設定することができる。つまり、従来の着座シート1では、着座部5に付与された荷重はSばね60によって、着座部5における荷重の上下方向、或いは垂直方向への撓みであるバウンス方向の撓みのばね定数と、車両の前後方向に延びる軸を回動軸とする回動方向であるロール方向の撓みのばね定数とが設定される。
詳しくは、従来の着座シート1では、図10−1に示すように、前後方向に延びる向きで設けられる複数のSばね60が、左右方向に並んで配設されている。このため、バウンス方向の撓みは、各Sばね60の伸びによって実現でき、ロール方向の撓みは、ロール方向の荷重が付与された場合における複数のSばね60の異なる伸びによって実現できる。従って、従来の着座シート1では、Sばね60によって、バウンス方向とロール方向のばね定数が設定される。
図10−2は、実施形態に係る着座シートで荷重を付与された場合におけるバウンス時とロール時とのばねの動きの説明図である。これに対し、実施形態に係る着座シート1では、着座部5に付与された荷重による撓みのうち、バウンス方向の撓みは、平板ばね30の曲げ剛性及びブラケット11の曲げ剛性と、樹脂シート40のせん断剛性でばね定数が決まり、ロール方向の撓みは、平板ばね30の曲げ剛性と、ブラケット11のねじり剛性と、樹脂シート40のせん断剛性でばね定数が決まる。即ち、実施形態に係る着座シート1では、バウンス方向の剛性とロール方向の剛性とは、共に平板ばね30の曲げ剛性と樹脂シート40のせん断剛性が影響する点は共通しているが、さらに、バウンス方向の剛性はブラケット11の曲げ剛性が影響し、ロール方向の剛性はブラケット11のねじり剛性が影響する点が異なっている。
従って、実施形態に係る着座シート1では、ロール方向の剛性はブラケット11の曲げ剛性を含めてばね定数を設定し、バウンス方向の剛性はブラケット11のねじり剛性を含めてばね定数を設定することにより、バウンスに対するばね定数とロールに対するばね定数を独立して設定することができる。
以上の着座シート1は、着座部5に、荷重が付与された際に撓む弾性体として平板ばね30を設け、この平板ばね30を、ブラケット11及び樹脂シート40によって支持している。このように平板ばね30を支持することにより、平板ばね30とブラケット11及び樹脂シート40とを合わせた全体のばね定数を、着座部5に付与される荷重に応じて変化させることができ、荷重が大きくなった場合にはばね定数も大きくすることができる。また、着座部5の弾性特性は、平板ばね30とブラケット11及び樹脂シート40とを合わせた全体のばね定数により決まるため、着座部5に着座した際に付与される荷重に対する弾力性を、付与される荷重に応じて変化させることができ、付与される荷重が大きくなった場合には、弾力性も大きくすることができる。このため、比較的小さな荷重が付与され続ける場合よりも、急激に大きな荷重が付与される場合の方が、弾力性を大きくすることができる。従って、着座部5に付与される荷重が小さい場合には弾力性が小さくなるため、着座部5に座り易くなり、荷重が大きい場合には弾力性が大きくなるため、着座部5に座っている人を、より確実に保持することができる。この結果、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、平板ばね30を支持する支持部材に、樹脂シート40も用いているため、平板ばね30に荷重が付与され、平板ばね30が変形する際における異音を抑制することができる。この結果、着座シート1の使用時における静粛性の向上を図ることができる。
また、平板ばね30を支持する支持部材を、樹脂シート40とブラケット11とにより構成しており、着座部5に所定の大きさより大きい荷重が付与されたときには、樹脂シート40によって、ブラケット11に対する平板ばね30を相対的な移動を抑制することができる。このため、着座部5に付与される荷重が大きくなった場合には、平板ばね30と樹脂シート40とブラケット11とを合わせたばね定数を、より確実に大きくすることができる。従って、着座部5に着座した際に付与される荷重が大きくなった場合における着座部5の弾力性を、より確実に大きくすることができる。この結果、より確実に、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、樹脂シート40は、車両の走行時における加速度等に起因して、着座部5に所定の大きさより大きい荷重が付与された場合には、樹脂シート40の摩擦力によって平板ばね30の変形を抑制し、平板ばね30を固定することができる。従って、着座部5に付与される荷重が所定の大きさより大きくなった場合には、より確実に着座部5の弾性力を大きくすることができる。この結果、より確実に、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、ブラケット11及び樹脂シート40は、平板ばね30の撓み方に応じて、平板ばね30を支持する際における支持形態が変化するが、具体的には、人が着座部5に着座した場合における平板ばね30の撓み方に応じて、支持形態が変化する。このため、着座部5に付与される荷重が、単に人が着座している場合における荷重よりも大きくなった場合には、平板ばね30の支持形態を変化させ、より確実に着座部5の弾力性を大きくすることができる。従って、人が着座部5に着座するときは、より確実に着座部5を人の体の形状に合うように変形させることができ、単に人が着座している場合に付与される荷重以上の荷重が着座部5に付与された場合には、着座部5は変形し難くなるため、より確実に人を保持することができる。この結果、より確実に、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、平板ばね30とブラケット11とでは、ブラケット11のばね定数よりも、平板ばね30のばね定数の方が小さくなっている。このため、着座部5に付与される荷重が所定の大きさ以下の場合には、この荷重によって主に平板ばね30が変形し、着座部5に付与される荷重が所定の大きさより大きい場合において平板ばね30の変形が抑制された場合には、平板ばね30、ブラケット11共に、ほとんど変形しなくなる。従って、着座部5は、着座部5に付与される荷重が所定の大きさ以下の場合は、着座部5は主に平板ばね30の撓みによって、比較的小さな弾力性を発生するため、着座部5に着座する際における変形を大きくすることができる。また、着座部5に付与される荷重が所定の大きさよりも大きい場合には、大きな弾性力が発生することにより着座部5は変形し難くなるため、着座した後は、より確実に、座った人の体を保持することができる。この結果、着座部5に着座した際に付与される荷重の大きさに応じて、より確実に弾力性を変化させることができ、より確実に、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、ブラケット11には、付与される荷重によって平板ばね30が撓んだ際に樹脂シート40を介して平板ばね30に接触可能な傾斜部15が設けられており、この傾斜部15は、平板ばね30に付与される荷重が所定の大きさより大きい場合には、荷重が所定の大きさ以下の場合よりも、平板ばね30に接触する部分が、平板ばね30の端部から平板ばね30の中央方向に広がるように形成されている。このため、平板ばね30に付与される荷重が所定の大きさより大きい場合には、より確実に平板ばね30とブラケット11とを接触させることができ、ブラケット11に対する平板ばね30の相対移動を、より確実に抑制することができる。つまり、平板ばね30に付与される荷重が所定の大きさより大きい場合には、平板ばね30と傾斜部15との隙間が埋まることで平板ばね30の変形を抑制し、ばね定数を大きくすることができる。従って、着座部5に付与される荷重が所定の大きさより大きくなった場合には、着座部5の弾性力を、より確実に大きくすることができる。この結果、より確実に、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、傾斜部15は、平板ばね30の前後に設けられているため、平板ばね30が撓んで傾斜部15に接触した場合には、平板ばね30は、下方に突出して湾曲した形状で保持される。これにより、着座部5の着座面6も平板ばね30に沿って変形し、凹んだ形状になるため、着座した人の臀部を包む形状になる。この結果、着座部5に人が着座した際における保持力の向上を図ることができる。
また、本実施形態に係る着座シート1は、車両用シートとして車両に搭載されるものであり、このため、着座部5は車両に搭載され、着座部5には車両の乗員が着座可能になっている。車両の乗員が着座部5に着座する場合には、車両が停止した状態で着座するため、着座部5には荷重がゆっくり付与され、荷重が付与された状態が維持される。このため、乗員が着座部5に着座する場合には、着座部5には、主に乗員の体重によって所定の大きさ以下の荷重が付与され、着座部5は、この荷重に応じた弾力性を発生し、比較的低い弾力性を発生する。また、車両の走行時には、車両の加減速やコーナリング、さらに走行時の振動等により、着座シート1と乗員との間には、相対的な加速度が発生する。このため、着座部5には、乗員の体重に加え、車両の走行時における各種の運動エネルギーに起因する荷重が付与されることにより所定の大きさよりも大きい荷重が付与され、着座部5は、この荷重に応じた弾力性を発生し、比較的高い弾力性を発生する。
従って、着座部5への着座時には、乗員が着座をする場合には、低い弾性力で大きく変形して着座部5の形状を乗員の体の形に合わせることにより、体が接触している部分の圧力を分散することができ、車両の走行時に振動等が発生した場合には、高い弾性力を発生して変形を抑えることにより、体を安定して支える。この結果、車両での使用状態に応じた適切な弾力性を実現することができる。
また、平板ばね30と樹脂シート40とは、一部が離間して設けられており、着座部5に荷重が付与された場合には、樹脂シート40と平板ばね30との接触部分が増加することにより、樹脂シート40による摩擦力が増大し、平板ばね30は撓み難くなっている。従って、着座部5に付与される荷重が所定の大きさより大きくなった場合には、着座部5の弾性力を、より確実に大きくすることができる。この結果、より確実に、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、ブラケット11による平板ばね30の支持部分には、規制部20と開口穴31とによって、平板ばね30とブラケット11との相対移動を規制する規制機構が設けられているため、着座部5に大きな荷重が付与された場合には、平板ばね30の撓みを所定の範囲内で制限することができる。従って、着座部5に大きな荷重が付与された場合には、より確実に平板ばね30の撓みを抑制することができ、着座部5に付与される荷重が所定の大きさより大きくなった場合における着座部5の弾性力を、より確実に大きくすることができる。この結果、より確実に、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、人が着座部5に着座する程度の荷重の場合には、着座部5の弾力性を小さくすることができるので、着座した際における座圧を分散することができ、特に、座圧が最も高くなり易い部分である臀部付近座圧を、低減することができる。この結果、より快適な座り心地を得ることができる。
また、弾性体を、曲げばね定数の低い平板ばね30によって構成できるので、従来の着座シート1で弾性体として使用されるSばねのように、予め着座時の撓みを見越した3次元曲線にする必要がなくなる。これにより、製造が容易になり、また、着座シート1ごとによる部品の共通化に貢献することができる。この結果、製造コストの低減を図ることができる。
また、着座シート1のばね配分、減衰配分共に、フレームの配分が大きくなっており、フレームには、樹脂シート40が用いられているため、樹脂シート40の厚みや表面処理を変更することにより、動ばね特性や減衰特性を、容易に変更することができる。この結果、より確実に、且つ、容易に、所望の弾力性を実現することができる。
また、着座部5の弾性特性を決定する部材として、弾性体である平板ばね30の他に、支持部材であるブラケット11と樹脂シート40も用いているため、より確実に、所望の弾性特性を得ることができる。つまり、着座部5に付与される荷重に対するばね定数を設定する際に、バウンス方向の撓みに対するばね定数と、ロール方向の撓みに対するばね定数とを独立して設定することができる。この結果、バウンス方向の弾性特性とロール方向の弾性特性とを、共に所望の弾性特性にすることができ、より確実に、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
なお、上述した着座シート1では、ブラケット11と樹脂シート40は、平板ばね30の両端部を支持するように設けられているが、両端部の少なくとも一方を支持するように設けられていてもよい。つまり、ブラケット11や樹脂シート40は、平板ばね30と合わせたばね定数を、荷重に応じて変化させることができるように設けられていれば、必ずしも平板ばね30の両端部を支持していなくてもよい。
また、傾斜部15は、全体が樹脂シート40を介して平板ばね30から離間していなくてもよく、着座部5に荷重が付与されていない場合には、少なくとも一部が離間していればよい。傾斜部15は、着座部5に荷重が付与されていない場合に少なくとも一部が離間していれば、荷重が付与された場合には、離間している部分の隙間が埋まり、樹脂シート40を介して平板ばね30と傾斜部15とが接触する。これにより、樹脂シート40の摩擦力が増大するため、平板ばね30に付与される荷重が所定の大きさより大きい場合における平板ばね30の変形を抑制することができ、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、樹脂シート40は、必ずしも平板ばね30側に設けられている必要はなく、ブラケット11側に設けられていてもよい。樹脂シート40は、平板ばね30またはブラケット11のうち少なくともいずれか一方の、他方に対向する面に設けられており、且つ、樹脂シート40と、当該樹脂シート40に対向する面との少なくとも一部が離間して設けられていればよい。このように樹脂シート40を設けることにより、着座部5に比較的小さな荷重が付与された状態では、樹脂シート40と、この樹脂シート40に対向して離間している部分との間で離間している部分があるため、樹脂シート40による摩擦力は大きくならず、平板ばね30は自由に撓むことができる。これに対し、着座部5に大きな荷重が付与された状態では、樹脂シート40と、この樹脂シート40に対向して離間している部分とが接触することにより、樹脂シート40による摩擦力が大きくなり、平板ばね30の撓みは制限される。これにより、着座部5に付与される荷重が所定の大きさより大きくなった場合に着座部5の弾性力を大きくすることができ、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、平板ばね30は、着座シート1における前後方向に沿う向きで配設されているが、平板ばね30が配設される向きは、前後方向に沿う向き以外の向きでもよい。また、平板ばね30とブラケット11との相対移動を規制する規制機構は、ブラケット11に設けられる規制部20と、平板ばね30や樹脂シート40に形成される開口穴31、45とにより構成されているが、規制機構は、これら以外の形態により構成されていてもよい。
図11は、変形例に係る着座シートを構成する弾性体及び支持部材の概略図である。図12は、図11のE−E矢視図である。また、上述した実施形態に係る着座シート1では、弾性体は、曲げ剛性が低く長方形状の平板により形成された平板ばね30により設けられており、支持部材は、ブラケット11と樹脂シート40とにより設けられているが、弾性体や支持部材は、これら以外の形態で設けられていてもよい。弾性体は、例えば、図11、図12に示すように、線状の鋼材を長方形状、或いはロの字型に成形することによって形成した線ばね70によって設けてもよい。また、この線ばね70を支持する支持部材は、線ばね70の形状である長方形の短辺に設けられ、この短辺が形成されている方向と同じ方向が軸方向となる向きで短辺を囲むように円筒形の形状で形成されたゴム製のブッシュ72と、このブッシュ72を支持するブラケット75とにより設けてもよい。この場合ブッシュ72は、上述した実施形態に係る着座シート1の樹脂シート40と同様に、線ばね70に対して、人が着座シート1に着座した場合における前方側と後方側とに配設される。
また、ブラケット75は、円筒形状のブッシュ72の外径を囲むと共に、ブッシュ72が径方向で、且つ、略前後方向に移動することができるように折り返されて形成された部分を有しており、ブッシュ72は、この折り返された部分の内側に挿入され、内側から接触した状態で配設されている。このブッシュ72は、線ばね70に荷重が付与された場合におけるばね定数を、ブラケット75との間で摩擦力を発生させることにより高くする摩擦材として設けられている。また、ブラケット75の折り返されている部分の内側に配設されるブッシュ72は、略前後方向に移動可能になっており、前方と後方の双方のブッシュ72が互いに近付く方向に移動した場合には、線ばね70の両端部が近付くことになる。このため、この場合は、線ばね70は撓むことができる。
つまり、着座部5に人が着座せず、線ばね70に荷重が付与されない場合には、ブッシュ72は、線ばね70の弾性力により、両端のブッシュ72が離れる方向に移動する(図12の破線参照)。これに対し、着座部5に人が着座し、線ばね70に対して、上方から下方に向けた荷重が付与された場合には、線ばね70は、下方に凸になる方向に撓む。この場合、線ばね70の両端に配設されるブッシュ72は、前後方向における中央方向に引っ張られる。
このブッシュ72は、ブラケット75の折り返された部分の内側に挿入され、内側から接触した状態で配設されており、この中で移動可能になっているため、ブッシュ72の移動範囲は、このブラケット75の折り返された部分の内側に限られている。このため、線ばね70に付与される荷重が比較的小さい場合には、ブッシュ72は、ブラケット75の折り返された部分の内側を自由に移動するため、線ばね70は自由に撓む。これに対し、線ばね70に付与される荷重が大きい場合には、ブッシュ72は、ブラケット75の折り返された部分における線ばね70側の端部の部分に位置することになるため、線ばね70は撓みが抑制されて固定される。従って、線ばね70に荷重が付与された場合には、荷重の大きさに応じて適切なばね反力で撓むので、この線ばね70、ブッシュ72、ブラケット75を内設する着座部5は、適切な弾性力を発生し、着座の前後で適切な弾力性を実現することができる。
また、従来の着座シート1では、弾性体として設けられるSばねは、引っ張りばね定数をある程度確保するために、それに伴って曲げばね定数も高くなっていたが、上述したように弾性体に線ばね70を使用し、ゴム製のブッシュ72とブラケット75とによって支持することにより、引っ張りばね定数を確保する必要が無くなる。このため、線ばね70の曲げばね定数を低く設定することができるので、着座時の静荷重における座り心地を確保することができる。
また、ブッシュ72のサイズとブラケット75の折り返し部分との摩擦力を調節することにより、線ばね70に荷重が付与された際の撓み剛性と減衰特性とを管理することができる。従って、より確実に、着座した人の支持安定性を確保することができる。
図13は、弾性体を線ばねにした場合における変形例である。また、弾性体を線ばねによって形成する場合には、図12に示す形状以外でもよく、例えば、図13に示すように、線ばね80の両端を湾曲させてもよい。これにより、線ばね80単体のばね定数を所望の大きさに調節することができるので、線ばね80と、ブッシュ72やブラケット75(図11、図12参照)等の支持部材とを合わせた全体のばね定数を調節することができる。これにより、着座をした人の体の支持安定性に有効なばね定数を管理することができ、より確実に、着座時における支持安定性を確保することができる。
また、線ばねは、これら以外の形状でもよく、両端を例えば、L字やT字にした形状でも近い効果を得ることができ、軽量化を図ることができる。
以上のように、本発明に係る着座シートは、座った人を効果的に保持する場合に有用であり、特に、車両に搭載される車両用シートに適している。
1 着座シート
5 着座部
10 着座部フレーム
11、75 ブラケット
15 傾斜部
20 規制部
30 平板ばね
31、45 開口穴
40 樹脂シート
70、80 線ばね
72 ブッシュ

Claims (6)

  1. 人が着座する部分である着座部と、
    前記着座部に設けられ、前記着座部に荷重が付与された場合に前記荷重によって撓む弾性体と、
    前記着座部に設けられ、前記弾性体を支持する支持部材と、
    を備え、
    前記弾性体は、長方形状に形成され、且つ、両端部が前記支持部材に接続されており、
    前記支持部材は、前記着座部に所定の大きさより大きい前記荷重が付与されたときに前記弾性体の変形する部分を短くすると共に摩擦材である第1支持部材と、
    前記弾性体と前記第1支持部材とを合わせて支持する第2支持部材と、
    からなり、
    前記第1支持部材は、前記弾性体または前記支持部材のうち少なくともいずれか一方における他方に対向する面に設けられていると共に、前記第1支持部材と、当該第1支持部材に対向する面とは、少なくとも一部が離間しており、
    前記弾性体の弾性係数は、前記支持部材の弾性係数よりも小さくなっており、
    前記着座部に付与される前記荷重が所定の大きさ以下の場合は、前記弾性体は前記支持部材に対して相対移動することにより変形可能になっており、
    前記着座部は、前記弾性体と前記支持部材とにより弾力性が決まり、前記着座部に付与される前記荷重が所定の大きさより大きい場合には、前記第1支持部材の摩擦力によって前記弾性体と前記第2支持部材との相対移動を抑制することにより前記弾性体の変形を抑制し、さらに、前記第1支持部材と、当該第1支持部材に対向する面との接触部分が増加することにより前記弾性体が撓み難くなることにより、前記弾力性、前記荷重が大きくなるに従って連続的に、または段階的に大きくなることを特徴とする着座シート。
  2. 前記第1支持部材は、前記着座部に所定の大きさより大きい前記荷重が付与された場合には、前記弾性体の変形を規制することにより前記弾性体の変形する部分を短くし、前記弾性体の弾性係数を大きくすることを特徴とする請求項に記載の着座シート。
  3. 前記支持部材は、前記着座部に人が着座した場合に前記着座部に付与される荷重に応じて前記弾性体を支持する際における前記支持形態が変化することを特徴とする請求項1または2に記載の着座シート。
  4. 前記弾性体は、水平方向に伸びた形状で形成されていると共に、前記着座部に前記荷重が付与された場合には、前記荷重によって垂直方向に撓む向きで配設されており、
    前記支持部材は、前記弾性体の両端部の少なくとも一方を支持しており、且つ、前記荷重が前記弾性体に付与された際に前記弾性体が撓む方向側から前記弾性体に接触可能な接触部を有しており、
    前記弾性体と前記接触部とは、前記着座部に前記荷重が付与されていない場合には少なくとも一部が離間しており、
    前記弾性体及び前記支持部材は、前記着座部に付与される前記荷重が所定の大きさより大きい場合には、前記着座部に付与される前記荷重が所定の大きさ以下の場合よりも、前記弾性体が前記荷重によって撓んだ際に前記接触部が前記弾性体に接触する部分が前記弾性体の端部から、水平方向に伸びる前記弾性体の中央方向に広がるように形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の着座シート。
  5. 前記着座部は車両に搭載され、前記着座部には前記車両の乗員が着座可能であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の着座シート。
  6. 前記支持部材による前記弾性体の支持部分には、前記弾性体と前記支持部材との相対移動を規制する規制機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の着座シート。
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