JP5509546B2 - 車両のドア構造 - Google Patents

車両のドア構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5509546B2
JP5509546B2 JP2008167075A JP2008167075A JP5509546B2 JP 5509546 B2 JP5509546 B2 JP 5509546B2 JP 2008167075 A JP2008167075 A JP 2008167075A JP 2008167075 A JP2008167075 A JP 2008167075A JP 5509546 B2 JP5509546 B2 JP 5509546B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impact bar
vehicle
width direction
end portion
vehicle width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008167075A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010006208A (ja
Inventor
文雄 石井
敦 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2008167075A priority Critical patent/JP5509546B2/ja
Publication of JP2010006208A publication Critical patent/JP2010006208A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5509546B2 publication Critical patent/JP5509546B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Window Of Vehicle (AREA)

Description

本発明は、ドア本体の内部空間にインパクトバーが備えられた車両のドア構造に関し、車体構造の技術分野に属する。
車両のドア本体の内部空間には、一般にドア本体の側突耐力を高くして側突時における乗員の保護性能を向上させるために、車体前後方向に延びるインパクトバーが備えられる。
このインパクトバーは、例えばパイプ状部材で構成され、端部においてブラケットを介してドア本体のインナパネルに取り付けられる場合があるが、特許文献1に記載されているもののように、ドア本体におけるインパクトバーの端部を収容する部分の厚さが薄くされている場合、インパクトバーの端部を車幅方向に薄くなるように潰して扁平とせざるを得ない場合がある。また、ドア本体の内部空間には、例えば、ウインドガラスや、該ウインドガラスを上下に摺動可能に支持するガラスガイド、該ウインドガラスを昇降させる昇降装置等、種々のものが収容されるので、これらとの干渉を回避するために、インパクトバーの端部を車幅方向に薄くなるように扁平に潰す必要がある場合もある。
特開2007−253633号公報
ところで、インパクトバーの端部を前述のように車幅方向に薄くなるように潰して扁平にすると、インパクトバー、特に潰されていない部分(非潰し部)に車幅方向外方から衝撃荷重が作用したときに、潰された端部(潰し端部)と非潰し部との境界部に応力が集中し、この境界部においてインパクトバーが曲がったり、折損したりし易くなるという問題がある。
そこで、本発明は、インパクトバーの端部が車幅方向に薄くなるように潰されて扁平とされている場合に、該インパクトバーが潰し端部と非潰し部との境界部で曲がったり、折損したりするのを防止することができる車両のドア構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、インナパネルとアウタパネルとで形成されたドア本体の内部空間に、車体前後方向に延びると共に、後端部が車幅方向に薄くなるように潰されて扁平とされたパイプ状部材で構成され、かつ前記潰し端部においてブラケットを介してインナパネルに取り付けられたインパクトバーが備えられた車両のドア構造であって、前記インパクトバーは、ドア本体の内部空間においてアウタパネル側に近接して配設され、前記潰し端部は、インパクトバーの車幅方向内側部分を車幅方向外方に潰すことにより形成されていると共に、前記ブラケットに、前記潰し端部から非潰し部分に跨るように形成され、該潰し端部と非潰し部分との境界部を車幅方向外方からの衝撃荷重に対して補強する延長部が設けられており、かつ、前記ドア本体の内部空間に、ウインド開口を形成するサッシュユニットの後部に固定された角部ウインドガラスの前縁に沿って車両側面視で直線的に略上下方向に延びるガラスガイドが車両側面視で前記インパクトバーと交差するように配設されており、前記潰し端部は、前記インパクトバーがドア本体に取り付けられ、かつ、前記サッシュユニットに角部ウインドガラスが固定された後、該ガラスガイドをドア本体の内部空間の所定の配設位置に組み付ける際のガラスガイドとインパクトバーとの干渉を回避させる通過空間を確保するために設けられたものであり、前記ブラケットにおける前記インパクトバーの潰し端部を支持する部分は、前記通過空間を確保可能なように、前記インパクトバーの潰し端部の車幅方向内側の面に沿うように形成されていると共に、前記インパクトバーの潰し端部は、非潰し部分の終端位置が該インパクトバーと前記ガラスガイドとの交差部と車両前後方向でほぼ一致するように設けられており、さらに、前記ドア本体の内部空間における前記インパクトバーの車幅方向内方に、側突時に乗員を保護するためのパッド部材が、前記インパクトバーの潰し端部より下方には存在しない状態で配置されており、該パッド部材は、前記ブラケットの延長部に支持されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両のドア構造において、前記ブラケットは、前記インナパネルにおけるアウタパネルに対向する対面部に溶着された取付面部を有し、該取付面部と前記インパクトバーの潰し端部を支持する部分との間に、該取付面部から屈曲して車幅方向外方へ延びる中間面部が設けられていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両のドア構造において、前記ドア本体の内部空間に、略車体前後方向に延びる第2のインパクトバーが、前記インパクトバーに対して上下方向に間隔を開けて備えられており、前記パッド部材は、前記ブラケットの延長部と第2のインパクトバーとに支持されていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、インパクトバーを潰し端部側においてインナパネルに支持するブラケットに、前記潰し端部から非潰し部分に跨って形成され、該潰し端部と非潰し部分との境界部を車幅方向外方からの衝撃荷重に対して補強する延長部が設けられているから、車幅方向外方からの衝撃荷重に対する境界部の耐折れ曲がり荷重が増加することとなる。したがって、この境界部においてインパクトバーが折れ曲がったり、折損したりするのが防止されることとなる。
ところで、ドア本体の内部空間には、前述したように、ガラスガイドや、該ウインドガラスの昇降装置等、種々のものが収容されるが、これらのものは一般にインパクトバーの車幅方向内方に配設され、インナパネルに取り付けられる。また、インナパネルには、ドアの開閉用やウインドガラス昇降用等の種々の操作部材が設けられる場合がある。
そこで、請求項1に記載の発明においては、前記インパクトバーを、ドア本体の内部空間においてアウタパネル側に近接して設けると共に、前記潰し端部を、インパクトバーの車幅方向内側部分を車幅方向外方に潰すことにより形成したものであり、これによれば、インパクトバーのインナパネル側に、種々の装置や操作部材を配設可能な空間を確保することができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、前記潰し端部が、インパクトバーがドア本体に取り付けられた後、該ガラスガイドをドア本体の内部空間の所定の配設位置に組み付ける際のガラスガイドとインパクトバーとの干渉を回避させる通過空間を確保するために設けられたものである場合に、インパクトバーの折損等を防止することができる。なお、前記ブラケットにおけるインパクトバーの潰し端部を支持する部分についても、前記通過空間を確保可能なように、前記インパクトバーの潰し端部の車幅方向内側の面に沿うように形成されている。
詳しく説明すると、ウインドガラスを摺動可能に支持するガラスガイドをドア本体の内部空間に設ける場合、種々の理由により、車両側面視でインパクトバーと交差した状態でしか取り付けられない場合がある。また、ガラスガイドのドア本体への組み付けは、前記インパクトバーがドア本体に取り付けられた後で行われるのが一般的であるが、前述したようにインパクトバーとガラスガイドとが交差していると、両者が干渉してガラスガイドを所定の配設位置に組み付けられない場合がある。しかし、請求項1に記載の発明によれば、ガラスガイドを、前記インパクトバーが取り付けられた後、該インパクトバーの潰し端部側方の通過空間を利用して所定位置に組み付けることができるようになるのである。
ところで、ドア本体の内部空間におけるインパクトバーの車幅方向内方(車幅方向内方においてパッド部材がインパクトバーと同じ高さ位置に配設されている場合と、同じ高さ位置に配設されていない場合との両方が含まれる)には、側突時に乗員を保護するためのパッド部材が設けられる場合がある。その場合に、このパッド部材は、車幅方向外方からインパクトバーに衝撃荷重が作用して、該インパクトバーが車幅方向内方へ変形しながら移動する際、乗員とインパクトバーとの当接を防止するために、この移動に連動して車幅方向内方に移動させることが好ましく(特にパッド部材とインパクトバーとが同じ高さ位置に配設されていない場合)、そのため、従来においては、パッド部材を専用の取付ブラケットを介してインパクトバーに取り付けていた。しかし、この場合、専用の取付ブラケットが別途必要となるという問題があった。
しかし、請求項1に記載の発明によれば、パッド部材は、前記ブラケットの延長部に支持されているから、パッド部材をインパクトバーに支持するための専用のブラケットを別途設けることなく、パッド部材を支持することができる。また、ドア本体への側突によりインパクトバーが車幅方向内方へ変形しながら移動するときに、この移動に連動してブラケットの延長部が車幅方向内方に移動するから、該延長部に支持されたパッド部材も車幅方向内方に移動することとなる。すなわち、インパクトバーが車幅方向内方に移動した場合でも、パッド部材がインパクトバーの車幅方向内方に位置することとなり、乗員とインパクトバーとの当接が良好に防止されることとなる。
なお、請求項3に記載の発明によれば、前記パッド部材は、前記ドア本体の内部空間で前記インパクトバーに対して上下方向に間隔を開けて略車体前後方向に延びる第2のインパクトバーと、前記ブラケットの延長部とに支持されているから、2つのインパクトバーの車幅方向内方への移動に連動して、パッド部材が車幅方向内方に移動することとなる。すなわち、第2のインパクトバーの車幅方向内方への移動に対してもパッド部材が車幅方向内方に移動することとなり、乗員とインパクトバーとの当接が一層良好に防止されることとなる。また、パッド部材が上下の2点で支持されるので、1点だけで支持される場合よりも、パッド部材の移動が安定することとなる。
以下、本発明の実施の形態に係る車両のドア構造について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る車両のドア1を車外側から見た図(アウタパネル11を一部破断表示している)、図2は、図1のA−A断面図、図3は図2のB−B断面図である。このドア1は、これらの図からわかるように、車外側の面を構成するアウタパネル11と、車内側の面を構成するインナパネル12とで形成された中空のドア本体10と、該ドア本体10の上部に取り付けられ、ドア本体10とでウインド開口Wを形成するサッシュユニット20と、この開口Wを開閉するウインドガラス21とを有している。ドア本体10の内部空間には、ドア1の側突耐力を向上させるための第1、第2インパクトバー31,32や、側突時に第1、第2のインパクトバー31,32と乗員との当接を防止する例えば発泡スチロールでなる衝撃吸収パッド部材41,42が配設されている。
前記各構成要素について説明すると、ドア本体10を構成するアウタパネル11は、車体外形ラインに沿うように車幅方向外方に緩やかに膨らむ面形状とされている。
一方、インナパネル12は、アウタパネル11の車室側に該アウタパネル11と略平行に離間して形成された側面部12aと、該側面部12aの前端、下端、後端からアウタパネル11側に延びるようにそれぞれ形成され、外縁部がアウタパネル11の前縁部、後縁部、及び下縁部にそれぞれ接合される前面部12b、下面部12c、後面部12dを有している。前面部12b、下面部12c、後面部12dには、それぞれ、車幅方向中間よりもアウタパネル11側において、該アウタパネル11に対向する対面部12e,12f,12gを有する段差が設けられている。なお、インナパネル11の上縁部11uとアウタパネル12の上縁部12uとは、前記ウインドガラス21がドア本体10の内部空間から外部に出入り可能となるように、接合されずに所定量離間しており、これにより、略前後方向に延びるウインドガラス出入開口13が形成されている。なお、アウタパネル11及びインナパネル12の上縁部11u,12uには、ドア本体10内にウインドガラス21が収容され、かつ後述するガラスガイド23,24が取り付けられた後、ウェザーストリップ(図示せず)が取り付けられる。
また、インナパネル12には、軽量化や、ドア本体10の内部空間への種々の装置類の収容を目的とした孔12h,12iが形成されている。なお、これらの孔12h,12iは、装置類の収容後、モジュールプレートで塞がれるようになっている。
図1に示されているように、サッシュユニット20は、ドア本体10の上端部前端付近から上方に延びる前部ピラー部20aと、ドア本体10の上端部後端付近から上方に延びる後部ピラー部20bと、前部ピラー部20aの上端部と後部ピラー部20bの上端部とを略前後方向に連結する連結部20cと、後部ピラー部20bと連結部20cとの角部に固定された角部ウインドガラス22と、前部ピラー部20aの下端からドア本体10の中間高さ位置付付近まで下方に延び、インナパネル12におけるアウタパネル12側の面に固定される前部固定部20dと、後部ピラー部20bの下端に設けられ、インナパネル12におけるアウタパネル12側の面に固定される後部固定部20eとを有している。
また、このサッシュユニット20の前部ピラー部20aの後縁、及び前記角部ウインドガラス22の前縁に沿って、略上下に延びる前側ガラスガイド23及び後側ガラスガイド24が設けられており、これらのガラスガイド23,24により、ウインドガラス21が上下に摺動可能に支持されている。
これらのガラスガイド23,24は、図1、図3からわかるように、車体側面視で直線的に、車体前後方向視で弓状に緩やかに湾曲した形状とされており、下部側が、ウインドガラス出入開口13を介してドア本体10の内部空間にまで延びている。
その場合に、前側ガラスガイド23は、前記サッシュユニット20に予め固定されており、前記サッシュユニット20と共に、ドア本体10のインナパネル12に取り付けられるようになっている。
一方、後側ガラスガイド24は、ドア本体10とサッシュユニット20とが組み付けられ、かつウインドガラス21が前記ウインドガラス出入開口13を介してドア本体10内に収容された後、該開口13を介してドア本体10の内部空間に挿通され、所定の配設位置に取り付けられるようになっている。
詳しくは、後側ガラスガイド24は、図1、図3からわかるように、ガラスガイド取付ブラケット26,27を介してインナパネル12に取り付けらている。これらの取付ブラケット26,27は、インナパネル12に溶着され、後側ガラスガイド24は、ガラスガイド取付ブラケット26,27に対してクリップやボルト・ナットにより固定されるようになっている。
次に、第1、第2インパクトバー31,32及びその取付について説明する。
第1インパクトバー31は、ドア本体10の上部の側突耐力をアップさせるもので、図1、図2に示すように、ドア本体10の上下方向中央位置よりもやや上方で、アウタパネル11に近接して、車体前後方向に延びる円筒パイプ部材により構成され(図6(a)参照)、前端部及び後端部が前側ブラケット51及び後側ブラケット52を介してインナパネル12の前面部12b及び後面部12dの対面部12e,12gに固定されている。
第2インパクトバー32は、ドア本体10の下部の側突耐力をアップさせるもので、第1インパクトバー31よりも下方で後ろ下がりに略前後方向に延びる断面略ハット状の部材により構成され、前記対面部12e,12gに固定されている。
ここで、第1インパクトバー31の後端部は、図4、図5、図6(b)に示すように、車幅方向内側部分が車幅方向外方に潰されることにより、車幅方向に薄い扁平な形状とされている(以下、この潰された後端部を「潰し端部31a」という)。このように潰されているのは、以下のような理由による。すなわち、ドア本体10の内部空間に、前述したように、側面視で該第1インパクトバー31と交差して、略上下方向に延びる後側ガラスガイド24が配設されている。また、角部ウインドガラス22が後側ガラスガイド24の後方に設けられ、ウインドガラス出入開口13の幅は狭い。さらには、ウインドガラス出入開口13の上方に、サッシュ部材20の連結部20cが設けられている。すなわち、後側ガラスガイド24を挿入する際に種々の制約があり、ウインドガラス出入開口13を介して後側ガラスガイド24を挿通しようとしても、第1インパクトバー31と干渉して所定の配設位置にまで移動させることができないという問題があることがわかった。そこで、本実施の形態においては、第1インパクトバー31の後端部を、車幅方向に薄く扁平な潰し端部31aとすると共に、図3、図7、図8に示すように、後側ガラスガイド24を、第1インパクトバー31を取り付けた後、仮想線で示すように、該インパクトバー31の潰し端部31a側方の空間Xを通して所定の配設位置まで移動可能に構成したものである。
しかし、このように、第1インパクトバー31の後端部が潰されていると、解決しようとする課題の欄において述べたように、第1インパクトバー31に車幅方向外方から衝撃荷重が作用したときに、潰し端部31aと潰されていない部分(以下、「非潰し部31b」という)との境界部31cに応力が集中し、この境界部31cにおいて第1インパクトバー31が折れ曲がったり、折損したりする虞がある。
そこで、本実施の形態においては、第1インパクトバー31の後端側を支持する後側ブラケット52を以下のような構造としている。
すなわち、後側ブラケット52は、図4、図5に示すように、前記インナパネル12の後面部12dの対面部12gに溶着された取付面部52aと、該取付面部52aから第1インパクトバー31の車幅方向内方において前方に延び、上下方向断面が略ハット状とされ、第1インパクトバー31の後端側を保持する保持部52bとを有している。
その場合に、前記保持部52bは、第1インパクトバー31の潰し端部31aから非潰し部31bに跨るように、潰し端部31aを支持する部分52cから車両前方に延長された延長部52dを有している。また、保持部52bにおける第1インパクトバー31の潰し端部31aを支持する部分52cは、第1インパクトバー31の潰し端部31aの車幅方向内側の面に沿うように形成されている。
なお、第1インパクトバー31と前記保持部52bとは、延長部52d部分と、潰し端部31aを支持する部分52cとの2ケ所で溶接により固定されている。
次に、前記パッド部材41,42の取付について説明すると、上側パッド部材41は、下部側が後側ブラケット52の保持部52bの延長部52d部分の上部縦面部52e及び下部縦面部52fにクリップ53,53で固定されている。
また、下側パッド部材42は、上部が後側ブラケット52の保持部52bの延長部52d部分の下部縦面部52fに、下部が第2インパクトバー32に形成された取付部32aに、クリップ53,53で固定されている(図1参照)。
次に、実施の形態の作用、効果について説明する。
まず、第1インパクトバー31を潰し端部31a側においてインナパネル12に支持する後側ブラケット52に、前記潰し端部31aから非潰し部分31bに跨って形成され、該潰し端部31aと非潰し部分31bとの境界部31cを車幅方向外方からの衝撃荷重に対して補強する延長部51dが設けられているから、車幅方向外方からの衝撃荷重に対する境界部31cの耐折れ曲がり荷重が増加することとなる。したがって、この境界部31cにおいて第1インパクトバー31が折れ曲がったり、折損したりするのが防止されることとなる。
また、後側ブラケット52と第1インパクトバー31とが、延長部52dを有する保持部52bにより広い範囲で接合されることとなり、これらが衝撃荷重により剥離しにくくなる。
ところで、ドア本体10の内部空間には、前述したように、ガラスガイド22,や、該ウインドガラス22の昇降装置等、種々のものが収容されるが、これらのものはインナパネル12に取り付けられている。また、インナパネル12には、ドア1の開閉用やウインドガラス22昇降用等の種々の操作部材が設けられる。
そこで、第1インパクトバー31を、ドア本体10の内部空間においてアウタパネル11側に近接して設けると共に、前記潰し端部31aを、第1インパクトバー31の車幅方向内側部分を車幅方向外方に潰すことにより形成したものであり、これによれば、インパクトバー31のインナパネル12側に、種々の装置や操作部材を配設可能な空間Xを確保することができる。
また、前記潰し端部31aは、前述のように、第1インパクトバー31がドア本体10に取り付けられた後、後側ガラスガイド24をドア本体10の内部空間の所定の配設位置に組み付ける際の後側ガラスガイド24と第1インパクトバー31との干渉を回避させる通過空間Xを確保するために設けられたものであるが、本実施の形態の後側ブラケット52によれば、このような場合に、第1インパクトバー31の折損等を防止することができる。なお、後側ブラケット52における第1インパクトバー31の潰し端部31aを支持する部分52cも、前記通過空間Xを確保可能なように、第1インパクトバー31の潰し端部31aの車幅方向内側の面に沿うように形成されている。
また、上側及び下側パッド部材41,42は、後側ブラケット52の延長部52dに支持されているから、パッド部材41,42を第1インパクトバー31に支持するための専用のブラケットを別途設けることなく、パッド部材41,42を支持することができる。また、ドア本体1への側突により第1インパクトバー31が車幅方向内方へ変形しながら移動するときに、この移動に連動して後側ブラケット52の延長部52dが車幅方向内方に移動するから、該延長部52dに支持されたパッド部材41,42も車幅方向内方に移動することとなる。すなわち、第1インパクトバー31が車幅方向内方に移動した場合でも、パッド部材41,42が第1インパクトバー31の車幅方向内方に位置することとなり、乗員と第1インパクトバー31との当接が良好に防止されることとなる。
また、下側パッド部材42は、ドア本体10の内部空間で第1インパクトバー31に対して上下方向に間隔を開けて略車体前後方向に延びる第2インパクトバー32と、後側ブラケット52の延長部52dとに支持されているから、2つのインパクトバー31,32の車幅方向内方への移動に連動して、該下側パッド部材42が一層確実に車幅方向内方に移動することとなる。すなわち、第2インパクトバー32の車幅方向内方への移動に対しても下側パッド部材42が車幅方向内方に移動することとなり、乗員とインパクトバー31,32との当接が一層良好に防止されることとなる。また、下側パッド部材42が上下の2点で支持されるので、1点だけで支持される場合よりも、下側パッド部材42の移動が安定することとなる。
次に、本発明の参考例について、図9、図10を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態と同一の構成要素については説明を省略すると共に、該構成要素に言及する必要があるときは、同一の符号を用いて説明する。
本参考例においては、第1インパクトバー31の潰し端部31aと非潰し部31bとの境界部31cの補強が、前記実施の形態とは異なる構造により行われる。
すなわち、本参考例に係る後側ブラケット52′には、取付面部52a′と、インパクトバー31の潰し部31aを保持する部分53c′のみが設けられて、延長部は設けられておらず、この延長部に代えて、第1インパクトバー31の非潰し部31bの後端部と後側ブラケット52′の取付面部52a′との間を橋渡しする連結部材60が設けられている。なお、その他の構造は、前記実施の形態と同様とされている。
なお、連結部材60を、後側ガラスガイド24のインナパネル12への取付前に取り付けると、前述したようなガラスガイド24との干渉問題が生じる。そこで、本参考例においては、前記実施の形態同様にガラスガイド24を仮想線で示すように通過空間Xを通過させ、所定の配設位置に取り付けた後、連結部材60を図に示す所定位置に溶接により取り付けるようにしている(×で示す箇所で溶接)。なお、この溶接は、例えばインナパネル12に形成されている孔12iから、ウインドガラス21を上方に上げた状態で、溶接ガンを挿入して行われる。なお、インナパネル12の後面部12dに別途孔12jを設ければ、ウインドガラス21を上げることなく、溶接することも可能となる。
本参考例によれば、車幅方向外方からの衝撃荷重に対する第1インパクトバー31の境界部31cの耐折れ曲がり荷重が補強部材60により増加することとなる。したがって、この境界部31cにおいて第1インパクトバー31が折れ曲がったり、折損したりするのが防止されることとなる。
なお、パッド部材41,42は、連結部材60にクリップ53,53を用いて固定すればよく、このような支持構造によれば、車幅方向外方から衝撃荷重がドアに作用したときのパッド部材41,42の移動に関して前記実施の形態同様の効果が得られることとなる。
本発明は、インパクトバーの端部が車幅方向に薄くなるように潰されて扁平とされている場合に、該インパクトバーが潰し端部と非潰し部との境界部で折損するのを防止することができる車両のドア構造を提供することができ、自動車産業に広く利用可能である。
本発明の実施の形態に係るドア構造の車幅方向外方からの側面図である(アウタパネルを一部破断してある)。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 図1の矢印C部分の拡大図である。 図4のD−D断面図である。 図4のE−E断面図(a図)、図4のF−F断面図(b図)である。 ガラスガイド取付の説明のための図1相当の図である。 ガラスガイド取付の説明のための図5相当の図である。 本発明の参考例に係るドア構造についての図4相当の図である。 図4のG−G断面図である。
符号の説明
1 ドア
10 ドア本体
11 アウタパネル
12 インナパネル
24 後側ガラスガイド(ガラスガイド)
31 第1インパクトバー(インパクトバー)
31a 潰し端部
31b 非潰し部
31c 境界部
42 パッド部材
52 後側ブラケット(ブラケット)
52c 潰し端部を支持する部分
52d 延長部
60 連結部材(補強部材)
X 通過空間

Claims (3)

  1. インナパネルとアウタパネルとで形成されたドア本体の内部空間に、車体前後方向に延びると共に、後端部が車幅方向に薄くなるように潰されて扁平とされたパイプ状部材で構成され、かつ前記潰し端部においてブラケットを介してインナパネルに取り付けられたインパクトバーが備えられた車両のドア構造であって、
    前記インパクトバーは、ドア本体の内部空間においてアウタパネル側に近接して配設され、
    前記潰し端部は、インパクトバーの車幅方向内側部分を車幅方向外方に潰すことにより形成されていると共に、
    前記ブラケットに、前記潰し端部から非潰し部分に跨るように形成され、該潰し端部と非潰し部分との境界部を車幅方向外方からの衝撃荷重に対して補強する延長部が設けられており、かつ、
    前記ドア本体の内部空間に、ウインド開口を形成するサッシュユニットの後部に固定された角部ウインドガラスの前縁に沿って車両側面視で直線的に略上下方向に延びるガラスガイドが車両側面視で前記インパクトバーと交差するように配設されており、
    前記潰し端部は、前記インパクトバーがドア本体に取り付けられ、かつ、前記サッシュユニットに角部ウインドガラスが固定された後、該ガラスガイドをドア本体の内部空間の所定の配設位置に組み付ける際のガラスガイドとインパクトバーとの干渉を回避させる通過空間を確保するために設けられたものであり、
    前記ブラケットにおける前記インパクトバーの潰し端部を支持する部分は、前記通過空間を確保可能なように、前記インパクトバーの潰し端部の車幅方向内側の面に沿うように形成されていると共に、
    前記インパクトバーの潰し端部は、非潰し部分の終端位置が該インパクトバーと前記ガラスガイドとの交差部と車両前後方向でほぼ一致するように設けられており、さらに、
    前記ドア本体の内部空間における前記インパクトバーの車幅方向内方に、側突時に乗員を保護するためのパッド部材が、前記インパクトバーの潰し端部より下方には存在しない状態で配置されており、
    該パッド部材は、前記ブラケットの延長部に支持されていることを特徴とする車両のドア構造。
  2. 前記請求項1に記載の車両のドア構造において、
    前記ブラケットは、前記インナパネルにおけるアウタパネルに対向する対面部に溶着された取付面部を有し、
    該取付面部と前記インパクトバーの潰し端部を支持する部分との間に、該取付面部から屈曲して車幅方向外方へ延びる中間面部が設けられていることを特徴とする車両のドア構造。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の車両のドア構造において、
    前記ドア本体の内部空間に、略車体前後方向に延びる第2のインパクトバーが、前記インパクトバーに対して上下方向に間隔を開けて備えられており、
    前記パッド部材は、前記ブラケットの延長部と第2のインパクトバーとに支持されていることを特徴とする車両のドア構造。
JP2008167075A 2008-06-26 2008-06-26 車両のドア構造 Active JP5509546B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008167075A JP5509546B2 (ja) 2008-06-26 2008-06-26 車両のドア構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008167075A JP5509546B2 (ja) 2008-06-26 2008-06-26 車両のドア構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010006208A JP2010006208A (ja) 2010-01-14
JP5509546B2 true JP5509546B2 (ja) 2014-06-04

Family

ID=41587191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008167075A Active JP5509546B2 (ja) 2008-06-26 2008-06-26 車両のドア構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5509546B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101806569B1 (ko) 2012-07-27 2018-01-10 현대자동차주식회사 차량용 도어의 진동 저감 구조

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3521452B2 (ja) * 1992-11-09 2004-04-19 マツダ株式会社 自動車のドア構造
JP3432256B2 (ja) * 1993-10-15 2003-08-04 日産自動車株式会社 車両用ドアの補強構造
JP3152271B2 (ja) * 1993-12-17 2001-04-03 日産自動車株式会社 車両用ドア構造
JP3443620B2 (ja) * 1995-01-19 2003-09-08 日野自動車株式会社 車両用ドアのインパクトビーム取付構造
JP2004058784A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Kanto Auto Works Ltd ドア内衝撃吸収材の取付構造
JP2006096205A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Nissan Motor Co Ltd 車両用ドア構造および車両用ドアの反力増大方法
JP4788423B2 (ja) * 2006-03-20 2011-10-05 トヨタ自動車株式会社 車両側部構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010006208A (ja) 2010-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9346340B2 (en) Door structure of vehicle
US8167362B2 (en) Vehicular hood hinge arrangement structure
US9266412B2 (en) Vehicle side door structure
JP6090128B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP4715341B2 (ja) スライドドア車の下部車体構造
WO2010092737A1 (ja) 車両用ドア構造体
US20120119477A1 (en) Combined structure of outer upper center pillar reinforcement and seat belt bracket
US8540306B2 (en) Door impact beam unit for 2-door vehicle
KR101509783B1 (ko) 자동차의 도어 구조
RU116827U1 (ru) Стойка транспортного средства с отверстием, имеющим отогнутую под углом кромку (варианты)
CN108621759B (zh) 车门结构
KR20200085133A (ko) B필라리스 대향형 슬라이딩 도어의 강성 구조
JP2008030632A (ja) 車両のデッキガーニッシュ構造
JP2007216831A (ja) 車両用ドア
JP4251177B2 (ja) 車両のドア構造
JP5509546B2 (ja) 車両のドア構造
JP6004163B2 (ja) スライドドアの構造
EP2612802A2 (en) Cowl top structure of vehicle
JP4765656B2 (ja) 車両用ドア構造
KR101252208B1 (ko) 측면충돌에 대한 강성이 보강된 차량용 도어
KR100765624B1 (ko) 센터필러 보강구조
JP2000103360A (ja) 車両の車体構造
KR102048586B1 (ko) 차량의 측면 충격 지지 장치
JP2008201246A (ja) 車両用ドア
JP5030053B2 (ja) 車両用ドア構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121030

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5509546

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150