JP5509341B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される電動パワーステアリング装置に係り、詳しくはステアリングエンドにおけるステアリングホイールの振動を防止する技術に関する。
近年の自動車では、旧来の油圧パワーステアリング装置に代えて、電気モータによってアシストトルクを付与する電動パワーステアリング装置(Electric Power Steering system:以下、EPSと記す)が採用されることが多くなっている。電動パワーステアリング装置には、電気モータの電源に車載バッテリを用いるために直接的なエンジンの駆動損失が無く、電気モータが操舵アシスト時にのみに起動されるために走行燃費の低下も抑えられる他、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)による制御が極めて容易に行える等の特長がある。
旧来のEPSでは、運転者の操舵トルクのみに応じて電気モータのアシストトルクを設定するため、電気モータの慣性分や装置各部のフリクション等の要素を考慮することが難しく、操舵フィーリングが低下することが避けられなかった。そこで、ステアリングホイールの操舵角に基づいてマップから目標操舵トルク(目標センタリングトルク)を求め、操舵トルクセンサから入力した検出値(実操舵トルク)と目標操舵トルクとの差(操舵トルク差)に応じてアシストトルクをフィードバック制御する技術が提案されている(特許文献1参照)。
一方、4輪自動車のステアリングジオメトリには、各車輪が1点を中心に旋回するアッカーマンジオメトリと、旋回時における操舵車輪(通常は左右前輪)の切れ角が等しくなるパラレルジオメトリとが存在する。アッカーマンジオメトリを採用することにより、低速旋回走行時には操舵車輪の横滑りが抑制されてタイヤ摩耗や走行抵抗の低減を図ることができるが、高速旋回走行時に遠心力とつり合う方向にコーナリングフォースを発生させ難い。そこで、4輪自動車のステアリングジオメトリは、完全なアッカーマンジオメトリとはせず(アッカーマンレシオを100とはせず)、アッカーマンジオメトリとパラレルジオメトリとの間に設定する(例えば、アッカーマンレシオを30〜70の任意の値に設定する)ことが一般的である(特許文献2参照)。
特開平6−56046号公報 特開2007−99053号公報
操舵トルク差に応じてアシストトルクをフィードバック制御する特許文献1の方法によれば、上述した操舵フィーリングの低下が抑制され、路面の不整(凹凸やうねり、わだち等)に起因する操舵車輪の転向(いわゆる、ハンドル取られ)やステアリングホイールのキックバックも起こり難くなるが、アッカーマンレシオの設定によっては、ステアリングエンド(ステアリングホイールの突き当て位置)で以下のような問題が発生することが判明した。
図10にはごく低速(5km/h)での旋回走行時におけるステアリングホイールの切り角(操舵角θ)と機械的な(ステアリング機構のジオメトリによる)センタリングトルクTcと関係を示しているが、同図から判るように、アッカーマンレシオRaが小さい場合(例えば、50〜30の場合)には、左右ステアリングエンド付近でセンタリングトルクTcがごく小さくなる(あるいは、通常とは逆にセンタリングトルクTcが切り増し方向に作用する)。そのため、運転者がステアリングホイールをステアリングエンド付近まで切り増してゆくと、目標操舵トルクTtとセンタリングトルクTcとが乖離することにより、操舵トルク差を0にすべく、電気モータからステアリング機構に戻し方向の大きなアシストトルクが継続して作用する。
運転者がステアリングホイールを更に切り増してステアリングエンドに至ると(突き当て状態になると)、ステアリングホイールが往き方向(操舵方向)に更に回転する(運転者の操舵力によって過回転する)ことで実操舵トルクが増大する。これにより、操舵トルク差を0にすべくアシストトルクが低減され、ステアリングホイールが戻り方向(反操舵方向)に回転する。すると、次の瞬間には、突き当て状態が解消されることで実操舵トルクが減少し、操舵トルク差を0にすべくアシストトルクが増大され、ステアリングホイールが往き方向に回転して再び突き当て状態となる。この経過を繰り返すことにより、図11に示すように、目標操舵トルクTtを跨いで実操舵トルクTrが減衰することなく増減を繰り返すことで(すなわち、操舵トルク差Dts(クロスハッチングで示す)が正負の値をもって交番的に変動することで)アシストトルクがごく短い時間間隔で増減し、運転者に違和感や不快感を与える振動がステアリングホイールに生じることになる。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、ステアリングエンドにおけるステアリングホイールの振動を防止した電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面では、操舵機構にアシスト力を付与する電動式の操舵アシストモータと、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角検出手段の検出結果に基づき、ステアリングホイールの目標操舵トルクを設定する目標操舵トルク設定手段と、運転者からステアリングホイールに加えられた実操舵トルクを検出する実操舵トルク検出手段と、前記目標操舵トルクと前記実操舵トルクとの差を操舵トルク差として算出する操舵トルク差算出手段と、前記操舵トルク差に基づき目標駆動電流を設定する目標駆動電流設定手段と、前記目標駆動電流をもって前記操舵アシストモータを駆動制御するモータ駆動制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置であって、前記実操舵トルクが前記目標操舵トルクよりも切り増し方向で所定値以上大きかった場合、前記操舵トルク差を0とみなす。
また、本発明の第2の側面では、前記所定値を0とする。
また、本発明の第3の側面では、前記ステアリングホイールが回転終端近傍にあるか否かを判定するステアリングエンド判定手段を更に備え、前記ステアリングエンド判定手段の判定結果が肯定であり、かつ、前記実操舵トルクが前記目標操舵トルクよりも所定値以上大きかった場合にのみ、前記操舵トルク差を0とみなす。
また、本発明の第4の側面では、前記ステアリングエンド判定手段は、前記操舵角検出手段によって検出されたステアリングホイールの操舵角が所定の終端判定角度よりも切り増し側にある場合に、当該ステアリングホイールが回転終端近傍にあると判定する。
また、本発明の第5の側面では、前記ステアリングエンド判定手段は、前記実操舵トルク検出手段によって検出された実操舵トルクが所定の終端判定操舵トルクよりも大きい場合に、当該ステアリングホイールが回転終端近傍にあると判定する。
本発明によれば、例えば、ステアリングエンドにおいて、目標操舵トルクより実操舵トルクが大きかった場合に操舵トルク差を0に設定し、ステアリングホイールの戻り方向の回転を生じさせなくする。これにより、操舵トルク差が正負の値をもって交番的に変動しなくなるとともに、操舵トルク差自体も減衰され、運転者に違和感や不快感を与えるステアリングホイールの振動が抑制される。
以下、図面を参照して、本発明を乗用車用電動パワーステアリング装置に適用した実施形態とその一部変形例とを詳細に説明する。
[実施形態]
≪実施形態の構成≫
<電動パワーステアリング装置>
図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2にステアリングシャフト3を介して連結されたピニオン4と、ピニオン4に噛み合って車幅方向に往復動するラック5とを有するラック・アンド・ピニオン機構を備えている。ラック5の両端はタイロッド6を介して左右前輪7側のナックルアーム8に連結されており、運転者によるステアリングホイール2の回転操作に応じて左右前輪7が転舵する。ラック5にはモータやギヤ等からなる操舵アシスト機構9が同軸に装着されており、この操舵アシスト機構9が発生するアシストトルクによって運転者の操舵力が軽減される。
ステアリングシャフト3には、ステアリングホイール2の操舵角を検出する操舵角センサ11が上部に設けられるとともに、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ12がピニオン4の近傍に設けられている。また、車体の適所には、車速を検出する車速センサ13と、車体の実ヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ14とが設けられている。また、操舵アシスト機構9には、モータ回転角を検出するレゾルバ15が設けられている。
これらの各センサ11〜15の出力信号は、ステアリング制御装置(EPS−ECU)21に入力される。EPS−ECU21は、電動パワーステアリング装置1を統括的に制御するもので、マイクロコンピュータやROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等から構成され、上述した出力信号に基づき目標制御量(目標電流)を決定して操舵アシスト機構9の駆動回路22に出力する。駆動回路22は、FETブリッジ等から構成されており、EPS−ECU21が決定した目標制御量に基づき操舵アシスト機構9に電力を供給し、これにより操舵アシスト機構9からラック5に付与されるアシストトルクが制御される。
<EPS−ECU>
図2に示すように、EPS−ECU21には、行き戻り判定部31と、角速度算出部32と、アシストトルク設定部33と、ダンパ補償部34と、操舵反力設定部35と、目標電流設定部36とが内装されている。
行き戻り判定部31は、操舵角センサ11および操舵トルクセンサ12の出力信号に基づいて操舵方向が行き(中立位置から遠ざかる方向)か戻り(中立位置に戻る方向)かを判定し、その判定結果をアシストトルク設定部33に出力する。また、角速度算出部32は、レゾルバ15の出力信号に基づき操舵アシスト機構9の角速度を算出し、角速度信号をダンパ補償部34に出力する。ダンパ補償部34は、操舵角センサ11やヨーレイトセンサ14、角速度算出部32の出力信号に基づき操舵アシスト機構9の減衰補正値を設定し、これをアシストトルク設定部33に出力する。
アシストトルク設定部33は、後述する操舵トルク差算出部40等から構成されており、操舵トルク差算出部40で算出した操舵トルク差Dtsや車速センサ13、ヨーレイトセンサ14、ダンパ補償部34等からの入力信号に基づいてアシストトルク目標値Tatを設定し、これを目標電流設定部36に出力する。
操舵反力設定部35は、操舵角センサ11や操舵トルクセンサ12、車速センサ13、ヨーレイトセンサ14の出力信号の他、角速度算出部32の出力信号に基づき操舵反力目標値力Trtを設定し、これを目標電流設定部36に出力する。
目標電流設定部36は、アシストトルク設定部33から入力したアシストトルク目標値Tatと、操舵反力設定部35から入力した操舵反力目標値力Trtとに基づき目標電流Itを設定し、これを駆動回路22に出力する。
<操舵トルク差算出部>
図3に示すように、操舵トルク差算出部40は、操舵領域判定部41と、目標操舵トルクベース値設定部42と、車速ゲイン設定部43と、第1乗算器44と、第2乗算器45と、加算器46と、ステアリングエンド判定部47と、操舵トルク差決定部48とから構成されている。
操舵領域判定部41は、操舵トルクセンサ12の出力信号に基づき、操舵領域(ステアリングホイール2が中立位置から左右どちらにあるか)を判定し、右にある場合には右切りフラグFdrcを1とし、左にある場合には右切りフラグFdrcを0とする。目標操舵トルクベース値設定部42は、図4のベース値マップに示すように、操舵角センサ11から入力した操舵角θに基づいて目標操舵トルクベース値Ttbを設定する。車速ゲイン設定部43は、図5の車速ゲインマップに示すように、車速センサ13から入力した車速Vに基づいて車速ゲインGvを設定する。第1乗算器44は、目標操舵トルクベース値Ttbを車速ゲインGvによって補正する。第2乗算器45は、操舵領域判定部41の判定結果に基づいて目標操舵トルクベース値Ttbの符号を決定し、目標操舵トルクTtを出力する。
加算器46は、目標操舵トルクTtgtから実操舵トルクTr(操舵トルクセンサ12の検出値)を減算し、操舵トルク差ベース値Dtsbを出力する。ステアリングエンド判定部47は、ステアリングホイール2が回転終端(ステアリングエンド)近傍にあるか否かを判定し、ステアリングエンドフラグFse(1あるいは0)を出力する。操舵トルク差決定部48は、操舵トルク差ベース値DtsbとステアリングエンドフラグFseとに基づき、操舵トルク差Dtsを決定/出力する。
≪実施形態の作用≫
自動車が走行を開始すると、EPS−ECU21は、所定の処理間隔(例えば、10ms)で操舵アシスト制御を繰り返し実行する。操舵アシスト制御を開始すると、EPS−ECU21は、アシストトルク設定部33で後述する操舵トルク差Dtsにダンパ補償等を行うことでアシストトルク目標値Tatを設定する一方、操舵反力設定部35で操舵反力トルクTrtを設定する。次に、EPS−ECU21は、目標電流設定部36でアシストトルク目標値Tatおよび操舵反力トルクTrtに基づき目標電流Itを設定して駆動回路22に出力する。これにより、操舵アシスト機構9からラック5にアシスト力が付与され、運転者の操舵負担が軽減される。
<操舵トルク差の設定>
EPS−ECU21は、上述した操舵アシスト制御と平行して、図6のフローチャートにその手順を示す操舵トルク差設定処理を実行する。
操舵トルク差設定処理を開始すると、EPS−ECU21は、ステップS1で現在の操舵角θに基づき目標操舵トルクベース値Ttbを設定し、ステップS2で現在の車速Vに基づき車速ゲインGvを設定したのち、ステップS3で目標操舵トルクベース値Ttbを車速ゲインGvを用いて補正する。
次に、EPS−ECU21は、ステップS4でステアリングホイール2の位置が中立位置に対して右にあるか否かを判定し、この判定がYesであればステップS5で目標操舵トルクベース値Ttbをそのまま目標操舵トルクTtとして設定し、NoであればステップS6で目標操舵トルクベース値Ttbの符号を負としたものを目標操舵トルクTtとして設定する。次に、EPS−ECU21は、ステップS7で目標操舵トルクTtから実操舵トルクTrを減じることによって操舵トルク差ベース値Dtsbを算出/出力する。
次に、EPS−ECU21は、ステップS8でステアリングエンドフラグFseが1であるか否かを判定し、この判定がNoであれば(すなわち、ステアリングエンドフラグFseが0であれば)、ステップS9で操舵トルク差ベース値Dtsbをそのまま操舵トルク差Dtsとして処理を終了する。
ステアリングエンドフラグFseが1であり、ステップS8の判定がYesとなった場合、EPS−ECU21は、ステップS10で右切りフラグFdrcが1であるか否かを判定し、この判定がYesであればステップS11で操舵トルク差ベース値Dtsbが正の値であるか否かを更に判定する。そして、EPS−ECU21は、ステップS11の判定がYesであればステップS12で操舵トルク差ベース値Dtsbをそのまま操舵トルク差Dtsとし、NoであればステップS13で操舵トルク差Dtsを0として処理を終了する。
これにより、右切りでのステアリングエンドにおいては、図7に示すように、正の操舵トルク差Dts(クロスハッチングで示す)のみ発生し、負の操舵トルク差は生じなくなる。その結果、ステアリングホイール2の戻り方向の回転が生じなくなるとともに、正の操舵トルク差Dtsも急速に減衰されることになり、従来装置で問題となっていたステアリングホイール2の振動が効果的に防止される。
一方、右切りフラグFdrcが0であり、ステップS10の判定がNoとなった場合、EPS−ECU21は、ステップS14で操舵トルク差ベース値Dtsbが負の値であるか否かを更に判定する。そして、EPS−ECU21は、ステップS14の判定がYesであればステップS12で操舵トルク差ベース値Dtsbをそのまま操舵トルク差Dtsとし、NoであればステップS16で操舵トルク差Dtsを0として処理を終了する。
これにより、左切りでのステアリングエンドにおいては、負の操舵トルク差Dtsのみ発生し、正の操舵トルク差は生じなくなる。その結果、ステアリングホイール2の戻り方向の回転が生じなくなるとともに、負の操舵トルク差Dtsも急速に減衰されることになり、右切り時と同様にステアリングホイール2の振動が効果的に防止される。
<ステアリングエンド判定>
本実施形態の場合、ステアリングエンド判定部47は、操舵角センサ11から入力した操舵角θに基づき、現在の操舵位置がステアリングエンドであるか否かを判定する。すなわち、ステアリングエンド判定部47は、ステアリングホイール2の中立位置からステアリングエンドまでの角度(例えば、900°:ステアリングホイール2が2.5回転する角度)を記憶しておき、操舵角θがこの角度に対して所定のマージン(例えば±5°)を加えた値となった場合、ステアリングエンドであると判定してステアリングエンドフラグFseを1とする。
また、ステアリングエンド判定部47は、操舵角θを用いず、実操舵トルクTrに基づいてステアリングエンドであるか否かを判定することもできる。すなわち、ステアリングエンド判定部47は、ステアリングエンドに至った場合の操舵トルク(突き当てによって通常操舵時よりも大きくなる値)をステアリングエンドトルクTseとして記憶しておき、実操舵トルクTrがステアリングエンドトルクTseに達した場合、ステアリングエンドであると判定してステアリングエンドフラグFseを1とする。
[一部変形例]
一部変形例もその全体構成は上述した実施形態と略同様であるが、実操舵トルクが目標操舵トルクよりも切り増し方向で大きかった場合には、ステアリングエンドの判定を行うことなく操舵トルク差を0とする点が異なる。
≪一部変形例の構成≫
図8に示すように、一部変形例の操舵トルク差算出部40は、操舵領域判定部41と、目標操舵トルクベース値設定部42と、車速ゲイン設定部43と、第1乗算器44と、第2乗算器45と、加算器46と、操舵トルク差決定部48とから構成されており、実施形態のようなステアリングエンド判定部を備えていない。
≪一部変形例の作用≫
一部変形例においても、実施形態と同様の操舵アシスト制御が行われるが、下記のように操舵トルク差の設定手順が異なる。
<操舵トルク差の設定>
EPS−ECU21は、前述した操舵アシスト制御と平行して、図9のフローチャートにその手順を示す操舵トルク差設定処理を実行する。
操舵トルク差設定処理を開始すると、EPS−ECU21は、ステップS21で現在の操舵角θに基づき目標操舵トルクベース値Ttbを設定し、ステップS22で現在の車速Vに基づき車速ゲインGvを設定したのち、ステップS23で目標操舵トルクベース値Ttbを車速ゲインGvを用いて補正する。
次に、EPS−ECU21は、ステップS24でステアリングホイール2の位置が中立位置に対して右にあるか否かを判定し、この判定がYesであればステップS25で目標操舵トルクベース値Ttbをそのまま目標操舵トルクTtとして設定し、NoであればステップS26で目標操舵トルクベース値Ttbの符号を負としたものを目標操舵トルクTtとして設定する。次に、EPS−ECU21は、ステップS27で目標操舵トルクTtから実操舵トルクTrを減じることによって操舵トルク差ベース値Dtsbを算出/出力する。
次に、EPS−ECU21は、EPS−ECU21は、ステップS28で右切りフラグFdrcが1であるか否かを判定し、この判定がYesであればステップS29で操舵トルク差ベース値Dtsbが正の値であるか否かを更に判定する。そして、EPS−ECU21は、ステップS29の判定がYesであればステップS30で操舵トルク差ベース値Dtsbをそのまま操舵トルク差Dtsとし、NoであればステップS31で操舵トルク差Dtsを0として処理を終了する。
これにより、ステアリングホイール2が右切りの場合においては、負の操舵トルク差Dtsが生じなくなり(すなわち、ステアリングホイール2の戻り方向の回転が生じなくなり)、実施形態と同様にステアリングホイール2の振動が防止される。
一方、右切りフラグFdrcが0であり、ステップS28の判定がNoとなった場合、EPS−ECU21は、ステップS32で操舵トルク差ベース値Dtsbが負の値であるか否かを更に判定する。そして、EPS−ECU21は、ステップS32の判定がYesであればステップS33で操舵トルク差ベース値Dtsbをそのまま操舵トルク差Dtsとし、NoであればステップS34で操舵トルク差Dtsを0として処理を終了する。
これにより、左切りでのステアリングエンドにおいては、正の操舵トルク差Dtsが生じなくなり(すなわち、ステアリングホイール2の戻り方向の回転が生じなくなり)、実施形態と同様にステアリングホイール2の振動が防止される。
以上で具体的実施形態および一部変形例の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限られるものではない。例えば、上記実施形態は、操舵アシスト機構のアシストモータとしてブラシレスモータを用いたEPSに本発明を適用し、角速度検出部がレゾルバの出力信号に基づきアシストモータの角速度を検出するようにしたが、本発明はブラシモータをアシストモータとして用いたEPSにも当然に適用可能であり、その場合には操舵角センサの検出値を時間微分することでアシストモータの角速度を検出すればよい。また、上記実施形態や一部変形例では切り増し方向で実操舵トルクが目標操舵トルクよりも大きかったときに(右切りの場合には、操舵トルク差が負のときに)操舵トルク差を0とみなすようにしたが、切り増し方向で実操舵トルクが目標操舵トルクよりもある程度大きかったときに(すなわち、所定値以上大きかったときに)操舵トルク差を0とみなすようにしてもよく、更に、この場合の所定値は負の値を含む任意の値に設定してよい。また、電動パワーステアリング装置やEPS−ECUの具体的構成や制御の具体的手順等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 実施形態に係るEPS−ECUの概略構成を示すブロック図である。 実施形態に係る操舵トルク差算出部の概略構成を示すブロック図である。 実施形態に係る切増時ベース値マップである。 実施形態に係る車速ゲインマップである。 実施形態に係る操舵トルク差設定処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態に係るステアリングエンドにおける目標操舵トルクと実操舵トルクとの時間的変化を示すグラフである。 一部変形例に係る操舵トルク差算出部の概略構成を示すブロック図である。 一部変形例に係る操舵トルク差設定処理の手順を示すフローチャートである。 ごく低速での旋回走行時における操舵角θとセンタリングトルクTcと関係を示すグラフである。 従来装置におけるステアリングエンドにおける目標操舵トルクと実操舵トルクとの時間的変化を示すグラフである。
1 電動パワーステアリング装置
2 ステアリングホイール
5 ラック
7 左右前輪
9 操舵アシスト機構(操舵アシストモータ)
11 操舵角センサ(操舵角検出手段)
12 操舵トルクセンサ(実操舵トルク検出手段)
21 ステアリング制御装置
21 EPS−ECU
33 アシストトルク設定部
40 操舵トルク差算出部(操舵トルク差算出手段)
41 操舵領域判定部
47 ステアリングエンド判定部(ステアリングエンド判定手段)
48 操舵トルク差決定部

Claims (5)

  1. 操舵機構にアシスト力を付与する電動式の操舵アシストモータと、
    ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記操舵角検出手段の検出結果に基づき、ステアリングホイールの目標操舵トルクを設定する目標操舵トルク設定手段と、
    運転者からステアリングホイールに加えられた実操舵トルクを検出する実操舵トルク検出手段と、
    前記目標操舵トルクと前記実操舵トルクとの差を操舵トルク差として算出する操舵トルク差算出手段と、
    前記操舵トルク差に基づき目標駆動電流を設定する目標駆動電流設定手段と、
    前記目標駆動電流をもって前記操舵アシストモータを駆動制御するモータ駆動制御手段と
    を備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記実操舵トルクが前記目標操舵トルクよりも切り増し方向で所定値以上大きかった場合、前記操舵トルク差を0とみなすことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記所定値を0とすることを特徴とする、請求項1に記載された電動パワーステアリング装置。
  3. 前記ステアリングホイールが回転終端近傍にあるか否かを判定するステアリングエンド判定手段を更に備え、
    前記ステアリングエンド判定手段の判定結果が肯定であり、かつ、前記実操舵トルクが前記目標操舵トルクよりも所定値以上大きかった場合にのみ、前記操舵トルク差を0とみなすことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載された電動パワーステアリング装置。
  4. 前記ステアリングエンド判定手段は、前記操舵角検出手段によって検出されたステアリングホイールの操舵角が所定の終端判定角度よりも切り増し側にある場合に、当該ステアリングホイールが回転終端近傍にあると判定することを特徴とする、請求項3に記載された電動パワーステアリング装置。
  5. 前記ステアリングエンド判定手段は、前記実操舵トルク検出手段によって検出された実操舵トルクが所定の終端判定操舵トルクよりも大きい場合に、当該ステアリングホイールが回転終端近傍にあると判定することを特徴とする、請求項3に記載された電動パワーステアリング装置。
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