JP5505306B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動装置に関する。
現在、レーザー光などの光線を偏向させつつ走査する光スキャナは、バーコードリーダー、レーザープリンタ、およびディスプレイなどの種々の光学機器に用いられている。従来、このような光スキャナとしては、多角柱ミラーをモータで回転させて反射光を走査するポリゴンミラーや、平面ミラーを電磁アクチュエータによって回転振動させるガルバノミラ一などが知られている。
しかしながら、このようなモータや電磁アクチュエータで駆動するような機械的構造については、その構造部品のサイズが大きく、且つ高価なものとなる。このため、光スキャナを用いた装置の小型化を阻害するとともに、商品価格の上昇を招く。さらに、2次元的に光を走査する場合、一般的には、各々一軸の回りで回動するポリゴンミラーおよびガルバノミラーを2つ組合せたものが用いられる。しかしながら、正確に2次元的な光の走査を行うためには、例えば、それぞれのミラーによる走査方向が互いに直交するように2つのミラーの位置決め正確に行う必要があり、光学的な調整が非常に煩雑となる。
そこで、装置の小型化、商品価格の低減、および生産性の向上を実現させるために、半導体製造技術を応用したマイクロマシニング技術を用いて半導体基板上にミラーや弾性梁などの機構部品を一体形成したスキャナ(マイクロ光スキャナ)が種々開発されてきている。
例えば、2次元的に光を走査させる光スキャナ(2次元光スキャナ)において、光を反射するミラー部と、該ミラー部を囲み、且つミラー部の中心を通る線上に対向して配置された1対のトーションバーを介してミラー部を支持する可動枠と、該可動枠を囲み、且つトーションバーと直交するミラー部の中心軸の近傍で一端が可動枠に連結された少なくとも1対の曲がり梁を介して可動枠を支持する固定枠と、各曲がり梁の面上に配置されて曲がり梁を曲げ振動させるアクチュエータと、を備える光スキャナが提案されている(例えば、特許文献1など)。この光スキャナでは、曲がり梁は、アクチュエータの駆動により可動枠に回転トルクを付与することで、ミラー部をトーションバーおよび中心軸の2軸を中心として回動させる。そして、一方の軸を中心としてミラー部を駆動させる駆動信号(一方駆動信号)と、他方の軸を中心としてミラー部を駆動させる駆動信号(他方駆動信号)とを重畳して加算した駆動信号(重畳駆動信号)を生成して、アクチュエータに付与することで、各軸を中心としたミラー部の回動を任意かつ独立に制御する。なお、信号の加算は、特殊な波形を有する重畳駆動信号を扱う都合上、アナログ信号を処理する電子回路(加算回路)によって実現される。
また、同様な駆動原理を採用した光スキャナが種々提案されている(例えば、特許文献2〜4など)。
特開2007−310196号公報 特許第4003552号 特許第3518099号 特許第3656598号
しかしながら、上記従来技術に係る2次元光スキャナの加算回路については、以下の(I)〜(V)の問題がある。
(I)重畳駆動信号に係る単位時間当たりの電圧変化量の最大値は、一方駆動信号と他方駆動信号との重畳によって、一方および他方駆動信号に係る単位時間当たりの電圧変化量の最大値よりも大きくなる。ここで、加算回路のいわゆるスルーレート(大振幅のパルス波形入力に対する応答性を規定したもので、単位時間当たりの出力電圧の変化量[単位:V/μs]で表示)が、重畳駆動信号に係る単位時間当たりの電圧変化量の最大値よりも低い場合には、加算回路から出力される重畳駆動信号の波形が歪んだものとなる。この重畳駆動信号の波形の歪みは、光線の走査における歪みの発生を招くとともに、意図する走査の振幅および位相(タイミング)の制御が困難となる。図26は、一方駆動信号と他方駆動信号との重畳によって重畳駆動信号を生成する態様について説明する図である。図26では、一方駆動信号の波形が細線Shで示され、他方駆動信号の波形が一点鎖線Svで示され、重畳駆動信号の波形が太線Ssupで示されている。そして、図27は、図26の円ARで囲まれた領域について拡大した図である。図27では、加算回路のスルーレートが細破線の直線Cthで示され、重畳駆動信号の電圧変化の傾きが、直線Cthの傾きよりも大きくなる部分で、重畳駆動信号の波形が歪む。なお、加算回路のスルーレートを高めるためには、加算回路の大型化ならびに製造コストの上昇を招く。
(II)図26でも示すように、重畳駆動信号の振幅は、一方駆動信号と他方駆動信号との重畳によって、一方駆動信号および他方駆動信号の振幅よりも大きくなる。加算回路の出力電圧の最大値(最大出力電圧)が、重畳駆動信号の電圧の最大値よりも低い場合には、加算回路から出力される重畳駆動信号の波形が歪んだものとなる。この重畳駆動信号の波形の歪みは、上述したように、光線の走査における歪みの発生を招くとともに、意図する走査の振幅および位相(タイミング)の制御が困難となる。なお、この問題に対しては、加算回路の最大出力電圧の能力を増強することで対処することも考えられるが、高い電源電圧が必要となり、消費電力の増加を招いてしまう。
(III)一方駆動信号の周波数帯域と他方駆動信号の周波数帯域とが大きく離隔している場合には、加算回路の周波数特性およびいわゆる群遅延時間特性に不足がある場合には、周波数帯域の高い方の信号について、意図する走査の振幅および位相(タイミング)の制御が困難となる。例えば、一方駆動信号の周波数が60Hzで、他方駆動信号の周波数が30kHzである場合には、加算回路が60Hz付近の低い周波数から30kHz付近の高い周波数まで取り扱い可能であり、且つ位相の角度を角速度で微分したものが60Hz付近の低い周波数から30kHz付近の高い周波数までほぼ一定である必要がある。もしも、加算回路の周波数特性および群遅延時間特性の何れか一方でも特性が不足している場合には、意図する波形が得られない。但し、加算回路にこのような周波数特性および群遅延時間特性を持たせるためには、加算回路が、複雑で大型化してしまう。
(IV)アクチュエータに圧電素子を用いた2次元光スキャナでは、上記(I)〜(III)の問題を考慮して、加算回路には、通常、広い帯域の周波数の信号を取り扱うことが可能な特性(広帯域周波数特性)を有する負帰還増幅回路の構成が用いられる。但し、一般に、広帯域周波数特性を有する負帰還増幅回路の出力に容量性の負荷が接続されると、負帰還増幅回路における動作が不安定となり種々の問題(出力におけるオーバーシュートやリンギングの発生、寄生発振など)が生じることが知られている。そして、2次元光スキャナでは、圧電素子の電極間の静電容量が加算回路の負荷となり、加算回路の動作が不安定となり、意図した2方向への走査が困難となる。例えば、一方駆動信号(具体的には、垂直方向に係る駆動信号)に鋸歯状の波形(図28(a))を有する信号を採用して、略一定速度で走査するいわゆるリニア駆動を行う場合には、図28(b)で示すように、一方駆動信号にオーバーシュートやリンギングが発生する。その結果、ノイズ(例えば、横引きの固定ノイズ)が発生する。なお、このような問題の発生を抑制するためには、加算回路に低い歪率の特性が要求される。
(V)アクチュエータに圧電素子を用いた2次元光スキャナでは、必要な垂直および水平方向の走査の幅を得る必要がある。このため、例えば、水平方向に係る走査については、共振を利用した駆動を行うために比較的大きな駆動電流が必要となる一方、垂直方向に係る走査については、リニア駆動を行うために比較的高い駆動電圧が必要となる。よって、重畳駆動信号を取り扱う加算回路では、高電圧と該高電圧に対する耐性とが必要であり、且つ高電流と該高電流に対する耐性とが必要となる。このため、消費電力の上昇を招くととも、耐高電圧と耐高電流とを実現するための部品の使用による加算回路の大型化および高コスト化を招く。
以上の問題(I)〜(V)により、加算回路には、広帯域周波数特性、広帯域に対する群遅延時間特性、高いスルーレート、低い出力インピーダンス、高い出力電圧、低歪率特性などといった高い性能が要求される。このため、加算回路が、複雑で大規模となり、消費電力が高く、製造コストも高い構成となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高性能化、複雑化、高消費電力化、および高コスト化を回避しつつ、駆動素子による複数の駆動軸を中心とした被駆動体の任意の回動を実現可能な駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の態様に係る駆動装置は、第1および第2信号入力部を有し、前記第1信号入力部と前記第2信号入力部との間に電圧が印加されることで、第1および第2駆動軸を中心として被駆動体を駆動させる駆動素子と、前記第1駆動軸を中心として前記被駆動体を駆動させるための第1駆動信号を前記第1信号入力部に対して付与するとともに、前記第2駆動軸を中心として前記被駆動体を駆動させるための第2駆動信号を前記第2信号入力部に対して付与する信号付与部とを備える。
第2の態様に係る駆動装置は、第1の態様に係る駆動装置であって、前記被駆動体が、光源部から発せられた光束を反射する反射部を含み、且つ前記第1駆動軸を中心とした回動による前記光束の主走査と、前記第2駆動軸を中心とした回動による前記光束の副走査とを行う。
第3の態様に係る駆動装置は、第2の態様に係る駆動装置であって、前記主走査に係る前記反射部の回動が共振を利用した駆動であり、前記副走査が略一定速度の前記光束の走査を含む。
第4の態様に係る駆動装置は、第1の態様に係る駆動装置であって、前記第1駆動信号が、矩形波の駆動信号を含む。
第5の態様に係る駆動装置は、第4の態様に係る駆動装置であって、前記信号付与部が、ハーフブリッジ回路を用いて前記第1駆動信号を前記第1信号入力部に付与する。
第6の態様に係る駆動装置は、第5の態様に係る駆動装置であって、前記ハーフブリッジ回路が、キャリアが異なるタイプの第1および第2トランジスタを有する。該駆動装置では、前記第1トランジスタが、第1、第2、第3電極を有し、且つ前記第3電極に付与される電位に応じて、前記第1電極と前記第2電極との間で電流が流れる導通状態と、前記第1電極と前記第2電極との間で電流が流れない非導通状態とに設定され、前記第2トランジスタが、第4、第5、第6電極を有し、且つ前記第6電極に付与される電位に応じて、前記第4電極と前記第5電極との間で電流が流れる導通状態と、前記第4電極と前記第5電極との間で電流が流れない非導通状態とに設定される。更に、該駆動装置では、前記第1電極が、電源電圧を印加する電源線に対して電気的に接続され、前記第2電極と前記第4電極とが接続部を介して電気的に接続され、前記第3電極が、前記第6電極に対して電気的に接続され、前記第5電極が、接地され、前記接続部に対して前記第1信号入力部が電気的に接続され、前記第3電極と前記第6電極とを電気的に接続する配線に対して矩形波の信号が付与されることで、前記接続部から前記第1信号入力部に対して矩形波の信号が出力される。

第7の態様に係る駆動装置は、第4の態様に係る駆動装置であって、前記信号付与部が、前記第1駆動信号を、リアクタンス素子を介して前記第1信号入力部に付与する。
第8の態様に係る駆動装置は、第7の態様に係る駆動装置であって、前記リアクタンス素子が、コンデンサを含む。
第9の態様に係る駆動装置は、第1の態様に係る駆動装置であって、前記駆動素子が、圧電素子、電磁素子、磁歪素子、静電素子、および高分子素子のうちの何れか1つを含む。
第1から第9の何れの態様に係る駆動装置によっても、複数の駆動信号を重畳させる加算回路の省略が可能となり、駆動素子に駆動信号を付与する回路設計の自由度が高まる。したがって、高性能化、複雑化、高消費電力化、および高コスト化を回避しつつ、駆動素子による複数の駆動軸を中心とした被駆動体の任意の回動を実現することができる。例えば、広帯域に対応可能な周波数および群遅延時間に係る特性、高いスルーレート、低い出力インピーダンス、高い出力電圧、および低い歪率特性などの多くの性能が要求される加算回路の省略が可能となるため、駆動信号を駆動素子に付与するための駆動回路に関して、規模縮小や、消費電力および製造コストの低減などを図ることができる。
第3の態様に係る駆動装置によれば、主走査は共振を利用した走査であり、比較的高い電流が必要となる傾向にあるが、主走査に係る駆動信号を付与する駆動回路が、相対的に高電圧が要求される副走査に係る駆動回路とは別体となる。このため、主走査に係る駆動信号を付与する駆動回路の電源電圧が低減されることで、消費電力の大幅な低減と、高電圧に対する耐久性の要求の低減による駆動回路の小型化ならびに製造コストの低減とが図られる。また、副走査は略一定速度で行われる走査であり、比較的高電圧が必要となる傾向にあるが、副走査に係る駆動信号を付与する駆動回路が、相対的に高電流が要求される主走査に係る駆動回路とは別体となる。このため、副走査に係る駆動回路に関しては、加算回路よりも流れる電流が小さくなり、消費電力の大幅な削減と、高電流に対する耐久性の要求の低減による駆動回路の小型化ならびに製造コストの低減とが図られる。
第4の態様に係る駆動装置によれば、矩形波の駆動信号を用いた共振駆動により、実質的に駆動信号の電圧を上昇させて駆動信号を付与した状態となるため、消費電力が低減される。
第5および第6の何れの態様に係る駆動装置によっても、ハーフブリッジ回路の出力インピーダンスが低く、且つスイッチング動作で駆動信号を駆動素子に付与することで、消費電力の低減が図られる。
第7および第8の何れの態様に係る駆動装置によっても、消費電力が低減される。
第8の態様に係る駆動装置によれば、垂直および水平走査の駆動制御を不安定にするオフセット電圧などの直流成分が除去される。
第9の態様に係る駆動装置によれば、例えば、駆動素子に圧電素子を用いた場合でも、高性能の負帰還増幅回路を有する加算回路が省略されるため、圧電素子の電極間の静電容量が負帰還増幅回路を有する加算回路の負荷となることに起因する被駆動体の不安定な駆動が抑制される。なお、1つの駆動信号を駆動素子に対して個別に付与するための専用の駆動回路に負帰還増幅回路を用いた場合でも、該駆動回路で取り扱う駆動信号の周波数の帯域や振幅などが、加算回路で重畳駆動信号を生成する際に取り扱う駆動信号の周波数の帯域や振幅などよりも限定されるため、狭い周波数帯域および振幅の駆動信号を取り扱う負帰還増幅回路の採用が可能である。このため、駆動回路の構成の簡略化を図ることが可能であり、容量性の負荷の影響に強い駆動回路の設計も容易となる。
図1は、第1〜6実施形態に係る画像投影装置の機能構成を示すブロック図である。 図2は、2次元偏向部の構成を示す図である。 図3は、図2のIII−III位置から見た断面図である。 図4は、ミラー部のa軸を中心とした回動を説明するための図である。 図5は、ミラー部のa軸を中心とした回動を説明するための図である。 図6は、ミラー部のb軸を中心とした回動を説明するための図である。 図7は、ミラー部のb軸を中心とした回動を説明するための図である。 図8は、光スキャナを用いてスクリーンに画像を投影する態様を説明する図である。 図9は、ラスタ走査を実現する為の垂直走査に係る駆動信号を例示する図である。 図10は、ラスタ走査を実現する為の垂直走査に係る駆動信号を例示する図である。 図11は、ラスタ走査を実現する為の水平走査に係る駆動信号を例示する図である。 図12は、ラスタ走査を実現する為の水平走査に係る駆動信号を例示する図である。 図13は、垂直および水平駆動信号を重畳した駆動信号の波形を例示する図である。 図14は、圧電素子の両電極に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。 図15は、圧電素子の両電極に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。 図16は、圧電素子の両電極に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。 図17は、圧電素子の両電極に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。 図18は、圧電素子の両電極に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。 図19は、第2実施形態に係る偏向制御回路によって圧電素子の両電極に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。 図20は、第3実施形態に係る偏向制御回路によって圧電素子の両電極に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。 図21は、第4実施形態に係る水平駆動回路の構成を例示する図である。 図22は、水平駆動信号に係る矩形波の波形を例示する図である。 図23は、水平駆動信号に係る矩形波の波形を例示する図である。 図24は、第5実施形態に係る水平駆動回路の構成を例示する図である。 図25は、第6実施形態に係る水平駆動回路の構成を例示する図である。 図26は、重畳駆動信号に係るスルーレートの問題を説明するための図である。 図27は、重畳駆動信号に係るスルーレートの問題を説明するための図である。 図28は、負帰還回路における不安定な動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
<画像投影装置の概要>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像投影装置100の機能構成を示すブロック図である。画像投影装置100は、動画像を被投影面であるスクリーンSCに対して投影する装置であり、主に入力画像処理部110、駆動制御部120、および光学機構部130を備えて構成される。
入力画像処理部110は、画像入力回路111と画像処理回路112とを備える。画像入力回路111は、入力機器IMから入力される画像信号を受け付け、画像処理回路112に出力する。画像処理回路112は、画像入力回路111からの画像信号に対して適宜画像処理を施し、駆動制御部120に出力する。ここで、入力機器IMとしては、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)などが挙げられ、画像信号としては、例えば、一般的なNTSC信号などが挙げられる。また、画像処理回路112における画像処理としては、例えば、画像の歪みなどを補正する補正処理、および一般的なγ変換処理などが挙げられる。
駆動制御部120は、画像出力回路121、偏向制御回路122、および光源駆動回路123を備える。
画像出力回路121は、画像信号の垂直および水平同期信号に応答して偏向制御回路122に対して2次元偏向部132(後述)の駆動タイミングを制御するための信号(制御信号)を出力するとともに、光源駆動回路123に対して、画像信号の画素値に応じた信号(画素データ信号)を出力する。
偏向制御回路122は、画像出力回路121からの制御信号に応じた電位の駆動信号を2次元偏向部132に対して付与する。
光源駆動回路123は、画像出力回路121からの画素データ信号に応じて、該画像データ信号に係る階調に応じた色と輝度の光が光源133(後述)から射出されるように制御する。この制御タイミングは、画像信号の垂直および水平同期信号に応答して決定される。なお、本実施形態では、駆動制御部120は、専用の電子回路で構成されているものとして説明する。
光学機構部130は、投影光学系131、2次元偏向部132、および光源133を備える。
光源133は、各色について、レーザー光を発生させるレーザー素子と該レーザー素子から出射されるレーザー光を略平行な光束に変換するコリメータレンズとを備える。各色のレーザー素子は、光源駆動回路123からの画素データ信号に応じて、画像信号の画素値に応じた輝度のレーザー光を発生および出射する。
2次元偏向部132は、光源133から発せられた光束を反射する部分(反射部)を有し、該反射部が略直交する2軸を中心としてそれぞれ回動することで、光源133からの光束を2次元的に反射するように偏向する。なお、本明細書では、反射部が2軸を中心としてそれぞれ回動することで光束の進行方向を上下方向と左右方向とに別個独立に変えること、すなわち光束を上下方向に偏向させつつ、左右方向にも偏向させることを、「2次元方向に偏向する」と表現する。また、2次元偏向部132は、光束を2次元方向に偏向することで、該光束をスキャンさせるため、適宜「光スキャナ132」とも称する。
投影光学系131は、適宜回動角度が変更された光スキャナ132により偏向された光束を、被投影面であるスクリーンSC上に導くことで、動画像をスクリーンSC上に投影する。なお、図1では、光源133から光スキャナ132および投影光学系131を経てスクリーンSCにレーザー光が至ることが、太い破線の矢印で示されている。
<光スキャナの構成>
図2は、光スキャナ132の構成を例示する正面図であり、以下、図2を参照しつつ、光スキャナ132の具体的な構成について説明する。図2および図2以降では、方位関係を明確化するために、相互に直交するXYZの3軸が付されている。
図2で示すように、光スキャナ132は、主に固定枠70と、可動枠30と、ミラー部10とを備えて構成される。固定枠70は、画像投影装置100の筐体(不図示)に固定されている。可動枠30は、固定枠70の内側において可動部分として枠状に形成されている。ミラー部10は、可動枠30の内側に形成され、且つ外縁が略正方形の板状の反射部材である。
ミラー部10の対向する2辺からミラー部10の中心を通るb軸に沿って、2本のトーションバー21,22がそれぞれ外方へ延設されている。この2本のトーションバー21,22は、弾性変形可能に形成され、可動枠30に対して連結されている。このため、ミラー部10は、可動枠30により、2本のトーションバー21,22を介して、上下方向(±Y方向)から挟み込まれるように支持されている。
また、可動枠30は、b軸に対して略直交するミラー部10の中心を通るa軸の近傍において、細連結部30a〜30dにより、4本の曲がり梁41〜44に対してそれぞれ連結されている。また、4本の曲がり梁41〜44は、弾性変形可能に形成され、細連結部30a〜30dと連結されている一端とは反対側の他端において、固定枠70に対して連結されている。このため、可動枠30は、固定枠70により、4本の曲がり梁41〜44を介して、左右方向(±X方向)から挟み込まれるように支持されている。
これらの固定枠70、曲がり梁41〜44、可動枠30、ミラー部10、およびトーションバー21,22は、シリコン基板の異方性エッチングにより一体的に形成されている。また、ミラー部10の反射面上には、金やアルミニウムなどの金属薄膜によって反射膜が形成されており、入射光線の反射率が高められている。
また、曲がり梁41〜44の表面には、電気を機械的な変形に変換する素子(電気機械変換素子)である圧電素子51〜54が接着などによってそれぞれ貼り付けられて、4つのユニモルフ部61〜64が形成されている。そして、圧電素子51〜54に駆動電圧が印加されることで、圧電素子51〜54が伸縮し、曲がり梁41〜44で曲がりが生じる。そして、曲がり梁41〜44の曲がりに応じて、可動枠30に対してa軸回りに回転トルクが与えられることで、ミラー部10が可動枠30ごとa軸を中心として回動する。また、曲がり梁41〜44の曲がりに応じて、可動枠30に対してb軸回りに回転トルクが与えられることで、トーションバー21,22を介して、ミラー部10に対してb軸回りに回転トルクが与えられ、ミラー部10がb軸を中心として回動する。つまり、ミラー部10においてa軸およびb軸を中心とした2方向に揺動振動が生じる。
したがって、ここでは、ミラー部10が、複数の駆動軸(具体的には、a軸およびb軸)を中心とした駆動が可能である被駆動体に相当し、圧電素子51〜54が、複数の駆動軸(具体的には、a軸およびb軸)を中心としてミラー部10を駆動させる駆動素子に相当する。そして、光スキャナ132と偏向制御回路122とを含む構成が、ミラー部10を駆動させる駆動装置を形成する。
<ミラー部の回動動作>
図3は、図2のIII−III位置から見た断面図である。図3で示すように、圧電素子51は、表面に上部電極511が設けられ、裏面に下部電極512が設けられている。圧電素子52は、表面に上部電極521が設けられ、裏面に下部電極522が設けられている。圧電素子53は、表面に上部電極531が設けられ、裏面に下部電極532が設けられている。圧電素子54は、表面に上部電極541が設けられ、裏面に下部電極542が設けられている。
そして、例えば、上部電極511と下部電極512との間にいわゆる分極反転が起きない程度の範囲で、上部電極511および下部電極512に対して交流電圧が印加されることで、圧電素子51が伸縮して、厚み方向に変位する。また、上部電極521と下部電極522との間に分極反転が起きない程度の範囲で、上部電極521および下部電極522に対して交流電圧が印加されることで、圧電素子52が伸縮して、厚み方向に変位する。また、上部電極531と下部電極532との間に分極反転が起きない程度の範囲で、上部電極531および下部電極532に対して交流電圧が印加されることで、圧電素子53が伸縮して、厚み方向に変位する。更に、上部電極541と下部電極542との間に分極反転が起きない程度の範囲で、上部電極541および下部電極542に対して交流電圧が印加されることで、圧電素子54が伸縮して、厚み方向に変位する。
図4および図5は、ミラー部10のa軸を中心とした回動を説明するための図である。なお、図4および図5では、図3を基準として、ユニモルフ部61〜64の曲がりが模式的に示されている。
圧電素子51に該圧電素子51が伸びるような電圧が印加され、圧電素子51に印加された電圧とは逆位相の電圧が圧電素子52に印加されると、圧電素子51が伸び、圧電素子52が縮む。このとき、ユニモルフ部61,62の一端が固定枠70に固定されているため、図4で示すように、圧電素子51の伸びに応じてユニモルフ部61が固定枠70側の端部を支点として下方に曲がり、圧電素子52の縮みに応じてユニモルフ部62が固定枠70側の端部を支点として上方に曲がる。一方、圧電素子53に圧電素子51と同様な電圧が印加され、圧電素子54に圧電素子52と同様な電圧が印加されると、圧電素子53が伸び、圧電素子54が縮む。このとき、図4で示すように、ユニモルフ部63が固定枠70側の端部を支点として下方に曲がり、ユニモルフ部64が固定枠70側の端部を支点として上方に曲がる。このようなユニモルフ部61〜64の曲がりにより、可動枠30にはa軸を中心とした回転トルクが作用し、可動枠30がa軸を中心として矢印P方向に傾く。
また、圧電素子51〜54に、図4で示して説明した場合と逆位相の電圧がそれぞれ印加されると、図5で示すように、ユニモルフ部61,63が固定枠70側の端部を支点として上方に曲がり、ユニモルフ部62,64が固定枠70側の端部を支点として下方に曲がるため、可動枠30にはa軸を中心とした回転トルクが作用し、可動枠30がa軸を中心として矢印Q方向に傾く。
そして、圧電素子51,53に同位相の交流電圧を印加し、圧電素子51,53に印加した交流電圧とは逆位相の交流電圧を圧電素子52,54に印加すると、電圧の変化に追従して、ユニモルフ部61,63が、可動枠30側の端部が上下に繰り返して変位する振動を生じる。また、ユニモルフ部62,64が、ユニモルフ部61,63とは逆位相となるように、可動枠30側の端部が上下に繰り返して変位する振動を生じる。このとき、可動枠30には、矢印P方向への傾きと、矢印Q方向への傾きとが交互に生じるような回転トルクが作用し、可動枠30がa軸を中心として所定の角度まで繰り返して変位する回動、すなわち回転振動を行う。
図6および図7は、ミラー部10のb軸を中心とした回動を説明するための図である。なお、図6では、図3を基準として、ユニモルフ部61,62の曲がりが模式的に示され、図7では、図2のVII−VII位置から見た断面図を基準として、ユニモルフ部63,64の曲がりが模式的に示されている。
圧電素子51,52の双方に該圧電素子51,52が伸びるような電圧が印加されると、ユニモルフ部61,62の一端が固定枠70に固定されているため、図6で示すように、圧電素子51,52の伸びに応じてユニモルフ部61,62の双方が固定枠70側の端部を支点として下方に曲がる。一方、圧電素子51,52に印加された電圧とは逆位相の電圧が、圧電素子53,54の双方に印加されると、ユニモルフ部63,64の一端が固定枠70に固定されているため、図7で示すように、圧電素子53,54の縮みに応じてユニモルフ部63,64の双方が固定枠70側の端部を支点として上方に曲がる。このとき、可動枠30にはb軸を中心とした回転トルクが作用し、可動枠30はb軸を中心として傾く。
そして、圧電素子51,52に同位相の交流電圧を印加し、圧電素子51,52に印加した交流電圧とは逆位相の交流電圧を圧電素子53,54に印加すると、電圧の変化に追従して、ユニモルフ部61,62が、可動枠30側の端部が上下に繰り返して変位する振動を生じる。また、ユニモルフ部63,64が、ユニモルフ部61,62とは逆位相となるように、可動枠30側の端部が上下に繰り返して変位する振動を生じる。このとき、可動枠30には、b軸を中心とした一方向への傾きと、b軸を中心とした逆方向への傾きとが交互に生じるような回転トルクが採用し、可動枠30がb軸を中心として所定の角度まで繰り返して変位する回動、すなわち回転振動を行う。
このように、4つのユニモルフ部61〜64にそれぞれ所定の電圧を印加することにより、可動枠30によって支持されているミラー部がa軸およびb軸の回りに任意に回動され、ミラー部のa軸およびb軸を中心とした傾きが任意に制御される。そして、曲がり梁41〜44は、a軸およびb軸を挟んで対象に配置され、曲がり梁41〜44に設けられた圧電素子51〜54が、同位相あるいは位相が180度異なる逆位相の駆動信号で駆動されるため、可動枠30を肩振れなしにa軸およびb軸を2つの駆動軸とした独立した回動が可能となる。
<光スキャナによる画像投影>
図8は、画像投影装置100によって光スキャナ132を用いてスクリーンSCに画像を投影する態様を説明する図である。
画像投影装置100は、図8で示すように、光源133から出射された光線(画像信号に応じて変調された光線)が光スキャナ132で2次元方向に偏向されて、スクリーンSCが光線によって走査される。このとき、いわゆるラスタ走査が行われて、スクリーンSC上に画像が形成される。ここでは、例えば、光線の水平方向に係る走査(水平走査)の周波数は数十kHz、光線の垂直方向に係る走査(垂直走査)の周波数は60Hz程度である。なお、このようなラスタ走査では、一般に、垂直走査が「副走査」と称され、水平走査が「主走査」と称される。また、ミラー部10の垂直および水平方向に係る回動角度(偏向角度)の範囲はそれぞれ+10度〜−10度の範囲で変化する。
ところで、水平走査については、ミラー部10の偏向角度の変化が正弦波の形態を示す。このため、仮に光スキャナ132の偏向角度の範囲を全て使用して光線の走査を行うと、スクリーンSC上で光線が走査される領域(走査領域)Asのうち、左右の端部付近では、水平走査の速度(水平走査速度)が極端に低下する。このような水平走査速度が極端に低下する領域については、過度に明るくなったり、画像が歪んだりする。そこで、図8で示すように、画像が投影されて投影画像が形成される領域(投影領域)As1としては、走査領域Asの少し内側の領域(図8の矩形状の太枠で囲まれた領域)が使用される。
このような光スキャナ132によるラスタ走査の実現方法について説明する。
上述したように、ユニモルフ部61〜64は、a軸近傍で細連結部30a〜30dによって可動枠30に連結されているため、ユニモルフ部61〜64の僅かな曲がりによる端部の変位に対して、可動枠30がa軸を中心として大きく回動する。したがって、図4および図5を示して説明したa軸回りのミラー部10の振動、すなわち光線の垂直走査は、上述した駆動方法によって実現される。
一方、細連結部30a〜30dが、b軸から離れているため、b軸を中心として可動枠30を大きく回動することは困難である。そこで、b軸回りの回動については、可動枠30のb軸を中心とした回動に応じて、トーションバー21,22がb軸を中心として捻られることで、ミラー部10がb軸を中心とした共振周波数近傍の回動によって振動する。このようにして、ミラー部10のb軸を中心とした振動が励起され、ミラー部10が大きな振幅でb軸を中心として回動し、水平走査の振幅が大きくなる。このような水平走査を実現するためには、所望の水平走査の周波数に合わせて、トーションバー21,22の長さ、幅、およびミラー部10の慣性モーメントなどに基づいたb軸回りのミラー部10の共振周波数を設定しておけば良い。
そして、a軸回りの振動の周波数(垂直走査周波数)に応じた駆動信号と、b軸回りの振動の周波数(水平走査周波数)に応じた駆動信号とを、各圧電素子51〜54に印加することで、所望の周波数および振幅のラスタ走査が実現される。
<ラスタ走査のための駆動信号>
図9および図10は、ラスタ走査を実現するための垂直走査に係る駆動信号(垂直駆動信号)の波形を例示する図である。図9では、圧電素子51,53にそれぞれ付与される垂直駆動信号V1,V3の波形が示され、図10では、圧電素子52,54にそれぞれ付与される垂直駆動信号V2,V4の波形が示されている。
垂直駆動信号V1〜V4は、a軸を中心としてミラー部10を回転振動させる駆動信号である。図9で示すように、圧電素子51,53に同じ位相の垂直駆動信号V1,V3がそれぞれ付与され、圧電素子52,54に垂直駆動信号V1,V3とは逆位相の垂直駆動信号V2,V4が付与されると、上述したように、ミラー部10は、a軸を中心として回転振動を行い、スクリーンSC上における光線の垂直走査が行われる。
なお、垂直走査においては、図8において、投影領域As1の上部から下部に向けて走査する期間(垂直走査期間)に1フレーム分の画像が投影され、1フレーム分の描画が終了すると、素早く光線の照射領域が投影領域As1の右下の部分から左上の部分に戻される。この光線の照射領域が下部から上部に戻る期間(一般に「垂直ブランキング期間」「帰線期間」などと称される)の存在により、垂直駆動信号V1〜V4は、図9で示すように、垂直走査期間Tw1に対して帰線期間Tw2が相対的に短い期間となる鋸歯状の波形を有する。
ここでは、垂直走査については、垂直走査期間Tw1の間に、時間当たりの変化量が略一定である電圧の変化により、投影領域As1における上部から下部にかけた垂直方向に沿った光線の走査が、略一定の速度で行われる。以下では、略一定の速度で光線の走査が行われる垂直走査のことを「垂直リニア駆動」と称する。
図11および図12は、ラスタ走査を実現するための水平走査に係る駆動信号(水平駆動信号)の波形を例示する図である。図11では、圧電素子51,52にそれぞれ付与される水平駆動信号H1,H2の波形が示され、図12では、圧電素子53,54にそれぞれ付与される水平駆動信号H3,H4の波形が示されている。
水平駆動信号H1〜H4は、b軸を中心としてミラー部10を回転振動させる駆動信号である。図11で示すように、圧電素子51,52に同じ位相の水平駆動信号H1,H2がそれぞれ付与され、圧電素子53,54に水平駆動信号H1,H2とは逆位相の水平駆動信号H3,H4が付与されると、上述したように、ミラー部10は、b軸を中心として回転振動を行い、スクリーンSC上における光線の水平走査が行われる。
なお、水平駆動信号H1〜H4の周波数は、ミラー部10がb軸を中心として回転振動の機械的な共振を起こす周波数(共振周波数)の近傍の周波数に設定されている。このため、b軸を中心とした可動枠30の回動角度が小さい場合でも、ミラー部10を共振周波数近傍で共振させることで、ミラー部10による大きな偏向角度が実現される。以下では、共振を利用した水平方向に係るミラー部10の駆動を「水平共振駆動」と称する。
ここで、各圧電素子51〜54に対する駆動信号(駆動電圧)の印加方法について説明する。ここまでは、垂直走査と水平走査とに別々に着目して、垂直リニア駆動を実現するための垂直駆動信号、および水平共振駆動を実現するための水平駆動信号、の2種類の駆動信号を区別して圧電素子51〜54に印加するように説明した。しかしながら、従来より、図13で示すように、垂直走査用の駆動信号と水平走査用の駆動信号とを重畳させて加算した電圧が生成され、該電圧が各圧電素子51〜54に印加されることで、垂直走査と水平走査とが実現されている。具体的には、垂直駆動信号V1〜V4の電圧(垂直駆動電圧)をそれぞれVv1〜Vv4、水平駆動信号H1〜H4の電圧(水平駆動電圧)をそれぞれVh1〜Vh4とすると、圧電素子51〜54にそれぞれ印加する電圧Vp51〜54が、下式(1)〜(4)に従って生成される。
Vp51=Vv1+Vh1 ・・・(1)
Vp52=Vv2+Vh2=−Vv1+Vh1 ・・・(2)
Vp53=Vv3+Vh3=Vv1−Vh1 ・・・(3)
Vp54=Vv4+Vh4=−Vv1−Vh1 ・・・(4)。
このように、垂直駆動信号V1〜V4の電圧Vv1〜Vv4と、水平駆動信号H1〜H4の電圧Vh1〜Vh4とを加算回路を用いて適宜重畳するように加算する従来技術では、上述した問題(I)〜(V)により、加算回路が、複雑で大規模となり、消費電力が高く、製造コストも高い構成となる不具合が生じていた。そこで、本願発明者は、圧電素子51〜54に対する電圧の印加方法および該電圧を印加するための回路について創意工夫を施すことで、上記不具合を解消する技術を見出した。以下、該技術について説明する。
<電圧の印加方法>
各圧電素子51〜54は、上部電極511,521,531,541および下部電極512,522,532,542の2つの電極をそれぞれ有する素子である。このため、一方の信号入力部としての上部電極511,521,531,541と、他方の信号入力部としての下部電極512,522,532,542とにそれぞれ別々の駆動電圧を印加するための回路(電源)を接続することが可能である。
図14は、圧電素子50の両電極に対して個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。圧電素子50は、一方電極(正電極)501および他方電極(負電極)502を有し、一方電極501に対して駆動回路3が接続され、他方電極502に対して駆動回路4が接続されている。また、駆動回路3,4は、出力インピーダンスが十分低く設定される。そして、駆動回路3によって一方電極501に駆動電圧Vvが印加され、駆動回路4によって他方電極502に駆動電圧Vhが印加される。このとき、圧電素子50の両極間に、駆動電圧Vvと駆動電圧Vhとの差に相当する電圧Vp(=Vv−Vh)が印加されることとなる。
この原理を各圧電素子51〜54に適用する。
図15は、圧電素子51の両電極511,512に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。圧電素子51については、上部電極(ここでは正電極)511に対して垂直駆動回路811が接続され、下部電極(ここでは負電極)512に対して水平駆動回路812が接続されている。この垂直駆動回路811および水平駆動回路812は、偏向制御回路122に含まれる。ここでは、垂直駆動回路811から上部電極511に対して、垂直駆動電圧Vv1が印加され、水平駆動回路812から下部電極512に対して、水平駆動電圧Vh1の逆位相の電圧−Vh1が印加される。このとき、圧電素子51の両電極511,512間に印加される電圧Vp51は、下式(5)で示され、上式(1)で示された電圧Vp51と合致する。
Vp51=Vv1−(−Vh1)=Vv1+Vh1 ・・・(5)。
図16は、圧電素子52の両電極521,522に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。圧電素子52については、上部電極(ここでは正電極)521に対して垂直駆動回路821が接続され、下部電極(ここでは負電極)522に対して水平駆動回路822が接続されている。この垂直駆動回路821および水平駆動回路822は、偏向制御回路122に含まれる。ここでは、垂直駆動回路821から上部電極521に対して、垂直駆動電圧Vv2(=−Vv1)が印加され、水平駆動回路822から下部電極522に対して、水平駆動電圧Vh2の逆位相の電圧−Vh2(=−Vh1)が印加される。このとき、圧電素子52の両電極521,522間に印加される電圧Vp52は、下式(6)で示され、上式(2)で示された電圧Vp52と合致する。
Vp52=Vv2−(−Vh2)=−Vv1−(−Vh1)=−Vv1+Vh1 ・・・(6)。
図17は、圧電素子53の両電極531,532に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。圧電素子53については、上部電極(ここでは正電極)531に対して垂直駆動回路831が接続され、下部電極(ここでは負電極)532に対して水平駆動回路832が接続されている。また、垂直駆動回路831および水平駆動回路832は、偏向制御回路122に含まれる。ここでは、垂直駆動回路831から上部電極531に対して、垂直駆動電圧Vv3(=Vv1)が印加され、水平駆動回路832から下部電極532に対して、水平駆動電圧Vh3の逆位相の電圧−Vh3(=Vh1)が印加される。このとき、圧電素子53の両電極531,532間に印加される電圧Vp53は、下式(7)で示され、上式(3)で示された電圧Vp53と合致する。
Vp53=Vv3−(−Vh3)=Vv1−(Vh1)=Vv1−Vh1 ・・・(7)。
図18は、圧電素子54の両電極541,542に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。圧電素子54については、上部電極(ここでは正電極)541に対して垂直駆動回路841が接続され、下部電極(ここでは負電極)542に対して水平駆動回路842が接続されている。この垂直駆動回路841および水平駆動回路842は、偏向制御回路122に含まれる。ここでは、垂直駆動回路841から上部電極541に対して、垂直駆動電圧Vv4(=−Vv1)が印加され、水平駆動回路842から下部電極542に対して、水平駆動電圧Vh4の逆位相の電圧−Vh4(=Vh1)が印加される。このとき、圧電素子54の両電極541,542間に印加される電圧Vp54は、下式(8)で示され、上式(4)で示された電圧Vp54と合致する。
Vp54=Vv4−(−Vh4)=−Vv1−Vh1=−Vv1−Vh1 ・・・(8)。
このように、垂直駆動回路811,821,831,841がa軸を中心としてミラー部10を駆動させる垂直駆動信号V1〜V4を圧電素子51〜54にそれぞれ付与し、水平駆動回路812,822,832,842が、b軸を中心としてミラー部10を駆動させる水平駆動信号H1〜H4を圧電素子51〜54にそれぞれ付与する。そして、図15〜図18で示したような構成により、各圧電素子51〜54の両極511,512,521,522,531,532,541,542に、上述した垂直駆動信号V1〜V4、および水平駆動信号H1〜H4を独立して付与することができる。このため、上述した水平共振駆動と垂直リニア駆動とを任意かつ独立して制御することが可能である。
<駆動回路の特徴>
ここで、垂直駆動回路811,821,831,841、および水平駆動回路812,822,832,842の特徴について説明する。
○垂直駆動回路811,821,831,841:
垂直駆動回路811,821,831,841は、同じ波形の繰り返しの周波数が約60Hzであり、且つ電圧の振幅が大きい鋸歯状の波形を有する垂直駆動信号V1〜V4を出力する。そして、垂直走査の等速性を確保するために、例えば、垂直駆動信号V1〜V4が、垂直駆動信号V1〜V4の鋸歯状の波形の周波数(ここでは約60Hz)の10〜20倍(ここでは約0.6〜1.2kHz)程度の周波数帯域の高調波成分まで有している。ところで、上述したように、従来技術の加算回路では、垂直走査に係る周波数に相当する60Hzと水平走査に係る周波数に相当する30kHzの双方に対応する広い周波数の帯域に対する特性が要求される。これに対して、第1実施形態に係る垂直駆動回路811,821,831,841では、60Hz〜1.2kHz程度の相対的に狭い周波数の帯域に対する特性を有していれば良く、垂直駆動回路811,821,831,841の設計が容易となる。
具体的には、従来技術の加算回路と比較して、群遅延時間特性の確保が容易であり、負帰還増幅回路における容量性の負荷(圧電素子の電極間の静電容量)に起因する不安定な動作(出力におけるオーバーシュートやリンギングの発生、寄生発振など)を回避する設計(負帰還ループの位相の余裕、ゲインに余裕を持たせた設計など)が容易となる。このため、回路の複雑化、大規模化、および製造コストの上昇を招くことなく、垂直走査に係る制御の特性を向上させることができる。
また、垂直駆動回路811,821,831,841については、出力インピーダンスを十分低く保ち、且つ電圧の大きな振幅を利用した垂直リニア駆動を行うために、出力インピーダンスが低く、出力が低歪であり、且つ出力の直線性が良好な負帰還増幅回路を採用すれば良い。この点についても、従来技術の加算回路と比較して、狭い周波数の帯域に対する特性を有していれば良いため、汎用のオペアンプの使用も可能であり、比較的容易に設計および製造することができる。なお、低い出力インピーダンス、低歪の出力、および出力の良好な直線性などといった性能を満たすことが出来るならば、負帰還増幅回路を採用しなくても良く、このような構成では、容量性の負荷の問題も完全になくなる。
更に、垂直駆動回路811,821,831,841が、水平駆動回路812,822,832,842とは別個の回路であるため、従来技術の加算回路を採用する場合と比較して、同様に高い電圧は必要であるが、大きな電流は不要となる。その結果、消費電力の低減が図られる。
○水平駆動回路812,822,832,842:
水平駆動回路812,822,832,842は、同じ波形の繰り返しの周波数が約30kHzであり、且つ電圧の振幅が比較的小さな正弦波の水平駆動信号H1〜H4を出力する。このため、水平駆動回路812,822,832,842は、共振周波数(ここでは30kHz)付近の狭い周波数帯域に対する特性を有していれば良い。また、水平駆動回路812,822,832,842から出力される水平駆動信号H1〜H4については、垂直駆動信号V1〜V4と水平駆動信号H1〜H4とを重畳させる場合と比較して、駆動信号の単位時間当たりの電圧変化量の最大値が低い。このため、水平駆動回路812,822,832,842のスルーレートは、従来技術の加算回路よりも比較的低いもので十分である。なお、水平走査の周波数fhを30kHz、水平駆動信号の電圧の振幅Vhを15Vとすると、水平駆動回路812,822,832,842で要求されるスルーレートの値SRは、下式(9)で示すように求められる。
SR=2π×fh×Vh
≒2×3.14×30[kHz]×15[V]
≒2.8[V/μsec] ・・・(9)。
圧電素子51〜54を用いて水平共振駆動を行う場合には、共振周波数に合わせたタイミングで圧電素子51〜54に比較的大きな電流(共振電流)が流れるため、水平駆動回路812,822,832,842から比較的大きな電流を供給する必要がある。その一方で、水平共振駆動では、電圧の振幅が小さな正弦波の水平駆動信号を圧電素子51〜54に付与すれば良いため、水平駆動回路812,822,832,842の電源電圧は低くて良い。そして、水平駆動回路812,822,832,842については、垂直駆動回路811,821,831,841とは別個の回路であるため、従来技術の加算回路を採用する場合と比較して、同様に大きな電流を供給する必要はあるが、高い電圧は不要となる。したがって、消費電力の低減が図られる。
ところで、上述したように、従来技術の加算回路では、垂直走査に係る周波数に相当する60Hzと水平走査に係る周波数に相当する30kHzの双方に対応する広い周波数の帯域に対する特性が要求される。これに対して、第1実施形態に係る水平駆動回路812,822,832,842では、共振周波数である30kHz付近の狭い周波数の帯域に対する特性を有していれば良い。このため、従来技術の加算回路と比較して、水平駆動回路812,822,832,842では、群遅延時間特性の確保が容易であり、負帰還増幅回路における容量性の負荷(圧電素子の電極間の静電容量)に起因する不安定な動作(出力におけるオーバーシュートやリンギングの発生、寄生発振など)を回避する設計(負帰還ループの位相の余裕、ゲインに余裕を持たせた設計など)が容易となる。このため、回路の複雑化、大規模化、および製造コストの上昇を招くことなく、水平走査に係る制御の特性を向上させることができる。
また、水平駆動回路812,822,832,842については、出力インピーダンスを十分低く保つ必要があるため、いわゆるエミッタフォロア回路、ソースフォロア回路、または負帰還増幅回路を用いれば良い。このような回路において、所望の周波数特性、群遅延時間特性、スルーレートなどといった性能を満たす設計は容易である。
以上のように、第1実施形態に係る画像投影装置100では、複数の駆動信号を重畳させる加算回路の省略が可能となり、圧電素子51〜54に垂直および水平駆動信号を付与する回路の設計の自由度が高まる。したがって、駆動装置における高性能化、複雑化、高消費電力化、および高コスト化を回避しつつ、圧電素子51〜54による複数の駆動軸を中心としたミラー部10の任意の回動を実現することができる。例えば、広帯域に対応可能な周波数および群遅延時間に係る特性、高いスルーレート、低い出力インピーダンス、高い出力電圧、および出力の低い歪率特性などの多くの性能が要求される加算回路の省略が可能となるため、駆動信号を圧電素子51〜54に付与するための駆動回路に関して、規模縮小や、消費電力および製造コストの低減などを図ることができる。
また、略一定速度で行う副走査に係る垂直駆動信号を圧電素子51〜54に付与する垂直駆動回路811,821,831,841と、主走査に係る水平駆動信号を圧電素子51〜54に付与する水平駆動回路812,822,832,842とが、別々に設けられる。このため、垂直駆動回路811,821,831,841の電源電圧が低減されるため、消費電力が大きく低減されるとともに、垂直駆動回路811,821,831,841における高電圧に対する耐久性の要求が低減されて、垂直駆動回路811,821,831,841の小型化ならびに製造コストの低減が図られる。また、水平駆動回路812,822,832,842に関しては、従来技術に係る加算回路の電源電圧よりも必要な電圧が低くて済むため、消費電力が大きく削減される。
<第2実施形態>
第1実施形態に係る画像投影装置100では、各圧電素子51〜54の両電極に対してそれぞれ個別に接続される垂直および水平駆動回路811,812,821,822,831,832,841,842を備えた偏向制御回路122が採用された。これに対して、第2実施形態に係る画像投影装置100Aでは、垂直および水平駆動回路811,812,821,822,831,832,841,842を適宜共通化して、回路の小型化が図られた偏向制御回路122Aが採用される。
なお、第2実施形態に係る画像投影装置100Aは、第1実施形態に係る画像投影装置100と比較して、偏向制御回路122が異なる構成の偏向制御回路122Aに変更されたものである。このため、以下では、第1実施形態に係る画像投影装置100と同様な構成については同じ符号を付して説明を省略しつつ、第2実施形態に係る画像投影装置100Aについて説明する。
図19は、第2実施形態に係る偏向制御回路122Aによって、圧電素子51〜54の両電極に対して個別に垂直および水平駆動電圧を印加する構成を例示する図である。
図19で示すように、偏向制御回路122Aは、水平駆動回路800,801、垂直駆動回路802、反転回路900、および電圧供給線Lvh,Lvvを備えて構成される。
具体的には、電圧供給線Lvhが接続部Ch1で2つの配線に分岐され、一方の配線が反転回路900の入力側に電気的に接続され、他方の配線が水平駆動回路801の入力側に電気的に接続されている。また、反転回路900の出力側が水平駆動回路800の入力側に電気的に接続されている。また、水平駆動回路800の出力側に電気的に接続される配線は、接続部Ch11において2つの配線に分岐され、一方の配線が圧電素子51の下部電極(負電極)512に電気的に接続され、他方の配線が圧電素子54の上部電極(正電極)541に電気的に接続されている。さらに、水平駆動回路801の出力側に接続される配線は、接続部Ch12において2つの配線に分岐され、一方の配線が圧電素子52の上部電極(正電極)521に電気的に接続され、他方の配線が圧電素子53の下部電極(負電極)532に電気的に接続されている。
また、電圧供給線Lvvが垂直駆動回路802の入力側に電気的に接続されている。そして、垂直駆動回路802の出力側に電気的に接続される配線が、接続部Cv1において4つの配線に分岐され、1つ目の配線が圧電素子51の上部電極(正電極)511に電気的に接続され、2つ目の配線が圧電素子52の下部電極(負電極)522に電気的に接続され、3つ目の配線が圧電素子53の上部電極(正電極)531に電気的に接続され、4つ目の配線が圧電素子54の下部電極(負電極)542に電気的に接続されている。
ここで、圧電素子51〜54に対する駆動信号の付与について説明する。
水平走査に係る駆動信号については、まず、電圧供給線Lvhによって、水平駆動用の駆動信号H1oが反転回路900および水平駆動回路801に入力される。このとき、反転回路900で駆動信号H1oの正負が反転された駆動信号−H1oが出力されて、水平駆動回路800に入力される。そして、水平駆動回路800で駆動信号−H1oの振幅が増幅された水平駆動信号−H1が出力されて、圧電素子51の下部電極512および圧電素子54の上部電極541に付与される。一方、水平駆動回路801で駆動信号H1oの振幅が増幅された水平駆動信号H1が出力されて、圧電素子52の上部電極521および圧電素子53の下部電極532に付与される。すなわち、圧電素子51の下部電極512および圧電素子54の上部電極541には、水平駆動電圧Vh1の逆位相の電圧−Vh1が印加され、圧電素子52の上部電極521および圧電素子53の下部電極532には、水平駆動電圧Vh1が印加される。
一方、垂直走査に係る駆動信号については、まず、電圧供給線Lvvによって、垂直駆動用の駆動信号V1oが垂直駆動回路802に入力される。そして、垂直駆動回路802で駆動信号V1oの振幅が増幅された垂直駆動信号V1が出力されて、圧電素子51の上部電極511、圧電素子52の下部電極522、圧電素子53の上部電極531、および圧電素子54の下部電極542に垂直駆動信号V1が付与される。すなわち圧電素子51の上部電極511、圧電素子52の下部電極522、圧電素子53の上部電極531、および圧電素子54の下部電極542には、垂直駆動電圧Vv1が印加される。
圧電素子51〜54の両電極に上述したような電圧が付与されると、圧電素子51〜54にそれぞれ印加される電圧Vp51〜54が、上式(1)〜(4)を満たす。なお、ここでは、反転回路900によって、駆動信号H1oの正負を反転させたが、これに限られず、例えば、水平駆動回路800をいわゆる反転増幅回路とすることによって、反転回路900の機能を取り込んで、該反転回路900を省略するようにしても良い。
このように、上記第1実施形態に係る偏向制御回路122では、水平および垂直駆動回路がそれぞれ4つ必要であったのに対して、第2実施形態に係る偏向制御回路122Aでは、水平駆動回路が2つ、垂直駆動回路が1つまで削減される。したがって、第1実施形態で述べた従来技術の加算回路が不要であることによる効果に加えて、回路の小型化による装置の小型化、ならびに結線数の減少を図ることができる。
また、水平駆動回路801は、圧電素子52,53に対して水平駆動電圧Vh1を印加し、水平駆動回路800は、圧電素子51,54に対して水平駆動電圧Vh1の正負を反転させた水平駆動電圧−Vh1を印加する。このため、垂直駆動電圧Vv1が印加される圧電素子51〜54の結合点Pz1の電位は、2つの水平駆動電圧Vh1,−Vh1に対して中立的な電位、すなわち交流的に見てグランドの電位(GND電位)となる。このため、仮に垂直駆動回路802の出力インピーダンスが顕著に低くなくても、光スキャナ132の垂直および水平走査の制御に不具合が生じない。
より詳細には、仮に垂直駆動回路802の出力インピーダンスが若干高く、且つ垂直駆動回路802に電流が流れれば、電圧降下によって意図した電圧を垂直駆動回路802から圧電素子51〜54に印加することができない不具合が生じる。しかしながら、ここでは、水平走査のための比較的大きな電流(水平駆動電流)が垂直駆動回路802には流入せず、垂直駆動回路802の出力インピーダンスを若干高めたとしても、電圧降下が発生しない。したがって、このような構成では、垂直駆動回路802の出力インピーダンスの抑制が厳密には要求されないため、垂直駆動回路802の回路設計が容易となる。
このため、更に、群遅延時間特性の確保が容易であり、負帰還増幅回路における容量性の負荷(圧電素子の電極間の静電容量)に起因する不安定な動作(出力におけるオーバーシュートやリンギングの発生、寄生発振など)を回避する設計(負帰還ループの位相の余裕、ゲインに余裕を持たせた設計など)が容易となる。したがって、回路の複雑化、大規模化、および製造コストの上昇を招くことなく、垂直走査に係る制御の特性を容易に向上させることができる。
また、上述したように、水平駆動電流が垂直駆動回路802に流入せず、垂直駆動回路802における消費電力が抑制される。このため、垂直駆動回路802では、流すことができる限界の電流(最大負荷電流)の値が小さくても良い。ここで、各圧電素子51〜54の電極間に係る静電容量をCp、垂直駆動信号の鋸歯状の波形における電圧の振幅をVa、垂直駆動信号に係る帰線期間をTw2とすると、垂直駆動回路802における最大負荷電流Ipmaxは、下式(10)を満たせば良い。
Ipmax=Cp×2×Va/Tw2 ・・・(10)。
そして、圧電素子51〜54に係る静電容量をCpは、一般に数nF〜数十nFの範囲に設定される。そこで、静電容量Cpを10[nF]、振幅Vaを15[V]、帰線期間Tw2を1.7[msec]として、上式(10)に代入すると、最大負荷電流Ipmaxが、約180μA(≒10[nF]×30[V]/1.7[msec])と算出される。このように、本実施形態に係る垂直駆動回路802では、最大負荷電流Ipmaxが約180μA程度と比較的小さくて良い。このため、垂直駆動回路802の構成として、バイアス電流などが小さな回路構成の採用が可能である。したがって、垂直駆動回路802については、垂直リニア駆動のために高い電源電圧は必要であるが、第1実施形態に係る垂直駆動回路811,821,831,841と比較して、消費電力が低減される。
<第3実施形態>
第2実施形態に係る画像投影装置100Aの偏向制御回路122Aは、2つの水平駆動回路800,801と、1つの垂直駆動回路802とを備えて構成された。これに対して、第3実施形態に係る画像投影装置100Bの偏向制御回路122Bでは、1つの水平駆動回路804と、2つの垂直駆動回路805,806とを備えて構成される。
図20は、第3実施形態に係る偏向制御回路122Bによって圧電素子51〜54の両電極に個別に駆動電圧を印加する構成を例示する図である。
図20で示すように、偏向制御回路122Bは、水平駆動回路804、垂直駆動回路805,806、反転回路901、および電圧供給線Lvh,Lvvを備えて構成される。
具体的には、電圧供給線Lvhが水平駆動回路804の入力側に電気的に接続されている。そして、水平駆動回路804の出力側に電気的に接続される配線が、接続部Ch2において4つの配線に分岐され、1つ目の配線が圧電素子51の上部電極(正電極)511に電気的に接続され、2つ目の配線が圧電素子52の上部電極(正電極)521に電気的に接続され、3つ目の配線が圧電素子53の下部電極(負電極)532に電気的に接続され、4つ目の配線が圧電素子54の下部電極(負電極)542に電気的に接続されている。
また、電圧供給線Lvvが接続部Cv2で2つの配線に分岐され、一方の配線が反転回路901の入力側に電気的に接続され、他方の配線が垂直駆動回路806の入力側に電気的に接続されている。また、反転回路901の出力側が垂直駆動回路805の入力側に電気的に接続されている。また、垂直駆動回路805の出力側に電気的に接続される配線は、接続部Cv21において2つの配線に分岐され、一方の配線が圧電素子51の下部電極(負電極)512に電気的に接続され、他方の配線が圧電素子54の上部電極(正電極)541に電気的に接続されている。さらに、垂直駆動回路806の出力側に接続される配線は、接続部Cv22において2つの配線に分岐され、一方の配線が圧電素子52の下部電極(負電極)522に電気的に接続され、他方の配線が圧電素子53の上部電極(正電極)531に電気的に接続されている。
ここで、圧電素子51〜54に対する駆動信号の付与について説明する。
水平走査に係る駆動信号については、まず、電圧供給線Lvhによって、水平駆動用の駆動信号H1oが水平駆動回路804に入力される。そして、水平駆動回路804で駆動信号H1oの振幅が増幅された水平駆動信号H1が出力されて、圧電素子51の上部電極511、圧電素子52の上部電極521、圧電素子53の下部電極532、および圧電素子54の下部電極542に水平駆動信号H1が付与される。すなわち圧電素子51の上部電極511、圧電素子52の上部電極521、圧電素子53の下部電極532、および圧電素子54の下部電極542には、水平駆動電圧Vh1が印加される。
一方、垂直走査に係る駆動信号については、まず、電圧供給線Lvvによって、垂直駆動用の駆動信号V1oが反転回路901および垂直駆動回路806に入力される。このとき、反転回路901で駆動信号V1oの正負が反転された駆動信号−V1oが出力されて、垂直駆動回路805に入力される。そして、垂直駆動回路805で駆動信号−V1oの振幅が増幅された垂直駆動信号−V1が出力されて、圧電素子51の下部電極512および圧電素子54の上部電極541に付与される。一方、垂直駆動回路806で駆動信号V1oの振幅が増幅された垂直駆動信号V1が出力されて、圧電素子52の下部電極522および圧電素子53の上部電極531に付与される。すなわち、圧電素子51の下部電極512および圧電素子54の上部電極541には、垂直駆動電圧Vv1の逆位相の電圧−Vv1が印加され、圧電素子52の下部電極522および圧電素子53の上部電極531には、垂直駆動電圧Vv1が印加される。
圧電素子51〜54の両電極に上述したような電圧が付与されると、圧電素子51〜54にそれぞれ印加される電圧Vp51〜54が、上式(1)〜(4)を満たす。なお、ここでは、反転回路901によって、駆動信号V1oの正負を反転させたが、これに限られず、例えば、垂直駆動回路805をいわゆる反転増幅回路とすることによって、反転回路901の機能を取り込んで、該反転回路901を省略するようにしても良い。
以上のように、第3実施形態に係る偏向制御回路122Bでは、水平駆動回路が1つ、垂直駆動回路が2つまで削減される。したがって、第2実施形態に係る偏向制御回路122Aと同様に、第1実施形態で述べた従来技術の加算回路が不要であることによる効果に加えて、回路の小型化による装置の小型化、ならびに結線数の減少を図ることができる。
また、垂直駆動回路806は、圧電素子52,53に対して垂直駆動電圧Vv1を印加し、垂直駆動回路805は、圧電素子51,54に対して垂直駆動電圧Vv1の正負を反転させた垂直駆動電圧−Vv1を印加する。このため、水平駆動電圧Vh1が印加される圧電素子51〜54の結合点Pz2の電位は、2つの垂直駆動電圧Vv1,−Vv1に対して中立的な電位、すなわち交流的に見てグランドの電位(GND電位)になる。このため、仮に水平駆動回路804の出力インピーダンスが顕著に低くなくても、光スキャナ132の垂直および水平走査の制御に不具合が生じない。そして、更に、群遅延時間特性の確保が容易であり、負帰還増幅回路における容量性の負荷(圧電素子の電極間の静電容量)に起因する不安定な動作(出力におけるオーバーシュートやリンギングの発生、寄生発振など)を回避する設計(負帰還ループの位相の余裕、ゲインに余裕を持たせた設計など)が容易となる。このため、回路の複雑化、大規模化、および製造コストの上昇を招くことなく、水平走査に係る制御の特性を容易に向上させることができる。
<第4実施形態>
第1〜3実施形態に係る画像投影装置100,100A,100Bの偏向制御回路122,122A,122Bでは、正弦波の波形を有する水平駆動信号を圧電素子51〜54に付与していた。これに対して、第4実施形態に係る画像投影装置100Cの偏向制御回路122Cでは、矩形波の波形を有する水平駆動信号を圧電素子51〜54に加える。
ここで、水平駆動信号の波形を矩形波としても良い理由について説明する。水平走査については、光スキャナ132の機械的な共振特性を利用したミラー部10の水平共振駆動によって実現される。そして、同じ波形の繰り返しの周波数がミラー部10に係る共振周波数近傍である正弦波の代わりに、同じ共振周波数近傍の周波数を有する矩形波を採用すると、共振周波数近傍の矩形波の基本波の成分に応答してミラー部10が回動するが、矩形波の高調波の成分に応答してミラー部10が回動しない。これは、機械的な共振特性については、狭い周波数帯域のバンドパスフィルタの機能がある。このような現象により、矩形波の水平駆動信号が圧電素子51〜54に付与されても、正弦波の水平駆動信号が圧電素子51〜54に付与された場合と同様に、ミラー部10が水平共振駆動を行う。
ここで、矩形波の水平駆動信号を圧電素子51〜54に付与するための水平駆動回路の構成について説明する。なお、各圧電素子51〜54に係る水平駆動回路は、付与する信号の正負が適宜反転するが、同様な構成となるため、以下では、圧電素子51に係る水平駆動回路を例に挙げて説明する。
図21は、圧電素子51に係る水平駆動回路の構成を例示する図である。なお、ここでは、圧電素子51の上部電極(正電極)511に配線Lvaを介して電気的に接続される垂直駆動回路は出力インピーダンスが比較的低いため、水平駆動回路から見て、上部電極511は交流的に接地されたものとみなすことができる。このため、図21では、図示を簡略化する目的で垂直駆動回路側が接地されているように示されている。
図21で示すように、偏向制御回路122Cの水平駆動回路は、いわゆるハーフブリッジ回路Hbrを備えている。このハーフブリッジ回路Hbrは、相互にキャリアが異なるタイプのトランジスタ、具体的には、Pチャンネル型の電界効果トランジスタ(FET)TpとNチャンネル型の電界効果トランジスタ(FET)Tnとを有して構成される。
ここで、Pチャンネル型のFET(以下「P型トランジスタ」と略称する)Tpは、第1電極E1sと、第2電極E1dと、第3電極E1gとを有し、第3電極E1gに付与される電位に応じて、第1電極E1sと第2電極E1dとの間で電流が流れる導通状態と、第1電極E1sと第2電極E1dとの間で電流が流れない非導通状態とに設定される。また、Nチャンネル型のFET(以下「N型トランジスタ」と略称する)Tnは、第4電極E2sと、第5電極E2dと、第6電極E2gとを有し、第6電極E2gに付与される電位に応じて、第4電極E2sと第5電極E2dとの間で電流が流れる導通状態と、第4電極E2sと第5電極E2dとの間で電流が流れない非導通状態とに設定される。
ここでは、第1電極E1sが、接続部Ch4を介して電源電圧を印加する電源線Ldに対して電気的に接続されている。また、第2電極E1dが接続部Ch5を介して第4電極E2sに対して電気的に接続されている。また、第3電極E1gは、接続部Ch3を介して、第6電極E2gに対して電気的に接続されている。また、第5電極E2dが接地されている。さらに、接続部Ch3に対して水平駆動用の駆動信号Hs1oを付与するために配線Lvhが電気的に接続され、圧電素子51の下部電極512が接続部Ch5に対して電気的に接続されている。
次に、第4実施形態に係る偏向制御回路122Cの水平駆動回路における駆動信号および電位の付与について説明する。
電源線Ldには、所定の定電圧(電源電圧)Vddが付与される。ここで、配線Lvhに図22で示すような矩形波の水平駆動信号Hs1oが付与されると、駆動信号Hs1oが第3電極E1gと第6電極E2gとに対して付与される。このとき、P型トランジスタTpとN型トランジスタTnとが交互に導通状態と非導通状態とに設定される。つまり、P型トランジスタTpが導通状態の場合には、N型トランジスタTnが非導通状態となり、N型トランジスタTnが導通状態の場合には、P型トランジスタTpが非導通状態となる。その結果、接続部Ch5から下部電極512に対して、水平駆動信号Hs1oの正負が反転した矩形波で、且つ振幅が電源電圧Vddと等しい水平駆動信号−Hs1が付与される。
ここでは、ハーフブリッジ回路Hbrでは、スイッチのON/OFFで電極間を短絡させる動作が行われるため、ハーフブリッジ回路Hbrの出力インピーダンスが低くなる。また、ハーフブリッジ回路Hbrでは、スイッチのON/OFFの瞬間に若干電力が消費されるが、電力の効率が非常に良好となり、消費電力の低減が図られる。また、このハーフブリッジ回路Hbrは、回路の規模が比較的小さいものである。
また、矩形波の水平駆動信号−Hs1の有する基本波の成分、すなわち圧電素子51の共振周波数と等しい周波数の正弦波の成分については、電圧値の正の値のピークの値と負の値のピークの値との差分(peak to peak値)、すなわち電圧値の振幅が、電源電圧Vddよりも2割程度高いものとなる。したがって、ハーフブリッジ回路Hbrの利用により、電圧の若干の上昇、すなわち若干の昇圧効果が得られる。
また、図23で示すように、矩形波の水平駆動信号Hs1oのデューティの変更に応じて、矩形波の水平駆動信号−Hs1のデューティが変更されると、ミラー部10の水平走査の振幅が変更されるいわゆるPWM制御も可能となる。このPWM制御は、画像投影装置100CからスクリーンSCに対して斜めから画像が投影される場合に生じる水平走査に係る画像の歪みの補正などに用いることができる。なお、ここで言う「デューティ」は、矩形波の水平駆動信号Hs1oについて1周波の周期のうちの高電圧となる期間の割合を示す。そして、デューティが50%である場合には、水平走査の振幅が最大となり、デューティが50%からずれる程、水平走査の振幅が小さくなる。
なお、従来技術のように、加算回路を用いる構成では、垂直駆動信号と水平駆動信号とを加算するため、本実施形態のように、ハーフブリッジ回路Hbrを利用することができない。
以上のように、第4実施形態に係る偏向制御回路122Cでは、第1実施形態で述べた従来技術の加算回路が不要であることによる効果に加えて、矩形波の水平駆動信号Hs1o,−Hs1を用いたミラー部10の水平共振駆動により、実質的に水平駆動信号の電圧を上昇させて駆動信号を付与した状態となる。このため、消費電力が低減される。また、ハーフブリッジ回路Hbrの出力インピーダンスが低く、且つスイッチング動作で水平駆動信号−Hs1が圧電素子51の下部電極512に付与される。このため、消費電力の低減が図られる。
<第5実施形態>
第4実施形態に係る画像投影装置100Cの偏向制御回路122Cでは、ハーフブリッジ回路Hbrを含む水平駆動回路を用いた。これに対して、第5実施形態に係る画像投影装置100Dの偏向制御回路122Dでは、第4実施形態に係る水平駆動回路122Cに、リアクタンス素子が加えられている。
図24は、第5実施形態に係る偏向制御回路122Dの水平駆動回路の構成を例示する図である。なお、各圧電素子51〜54に係る水平駆動回路は、付与する信号の正負が適宜反転するが、同様な構成となるため、以下では、圧電素子51に係る水平駆動回路を例に挙げて説明する。また、第5実施形態に係る偏向制御回路122Dの水平駆動回路は、第4実施形態に係る偏向制御回路122Cのハーフブリッジ回路Hbrの接続部Ch5と、下部電極512との間に、リアクタンス素子を含む回路が追加されたものであるため、この追加された回路について説明する。
図24で示すように、接続部Ch5と接続部Ch6との間にインダクタL1が電気的に接続され、接続部Ch6が下部電極512に対して電気的に接続されている。また、接続部Ch6は、補助コンデンサC1を介して上部電極511に対して電気的に接続されている。但し、上述したように、水平駆動回路から見て上部電極511は交流的に接地されているとみなされるため、図24では、補助コンデンサC1が接地されているように示されている。なお、補助コンデンサC1は、接続部Ch6に対して電気的に接続されている第7電極Ec1と、上部電極511側に電気的に接続されて交流的に接地されているとみなされている第8電極Ec2とを有している。
次に、第5実施形態に係る偏向制御回路122Dの水平駆動回路における駆動信号および電位の付与について説明する。ここでは、第4実施形態と同様に、ハーフブリッジ回路Hbrから下部電極512に向けて水平駆動信号−Hs1が出力される。しかしながら、本実施形態では、インダクタL1のインダクタンスLと圧電素子51の電極間の静電容量Cp51とで決まる共振周波数foが、水平共振駆動の周波数fhにほぼ合致するように設定されている。このため、接続部Ch5からインダクタL1に大きな共振電流が流れて、圧電素子51の正負の電極間(上部電極511と下部電極512との間)に、電源電圧Vddと比較して、例えば5倍程度に昇圧された周波数fhの正弦波の水平駆動信号が付与されることになる。つまり、インダクタL1の存在により、矩形波の水平駆動信号が正弦波の水平駆動信号に変換される。なお、共振周波数foは、下式(11)で示される。
fo=1/{2π×√(L×Cp51)}≒fh ・・・(11)。
なお、第4実施形態に係る水平駆動回路では、下部電極512に付与される水平駆動信号−Hs1は矩形波の信号波形を有したため、圧電素子51の両電極間の静電容量Cp51について充放電に依拠した電力消費が発生し、電力効率が若干低下する。これに対して、第5実施形態に係る水平駆動回路では、下部電極512に正弦波の水平駆動信号が付与されているような状態となる。この正弦波の信号に対しては、インダクタL1と圧電素子51のコンデンサとは、電圧の位相が90度ずれるため、上記充放電に依拠した電力消費は発生しない。その結果、第4実施形態と比較して、電力効率が更に向上する。
また、60Hz〜1.2kHzの周波数の信号を発生させる垂直駆動回路は、圧電素子51とインダクタL1とを介して接地される。このため、垂直走査の周波数の信号に対するインダクタL1のリアクタンスが十分低ければ、垂直駆動回路を流れる電流が小さくなり、消費電力が低減される。
また、ここでは、補助コンデンサC1の静電容量をCoとすると、共振周波数foは、下式(12)で示される。
fo=1/[2π×√{L×(Cp51+Co)}]≒fh ・・・(12)。
上式(12)からも分かるように、静電容量Coを適宜設定することで、インダクタンスLの自由度が高まる。このため、電源電圧Vddを一定に保ったままで、下部電極512に付与される水平駆動信号の振幅を適宜調整することも可能となる。また、共振周波数foが、環境温度に応じて変化する現象を、静電容量Coによって補償するようにすることも可能である。
また、本実施形態においても、第4実施形態と同様に、図23で示すように、矩形波の水平駆動信号Hs1oのデューティの変更に応じて、矩形波の水平駆動信号−Hs1のデューティが変更されると、ミラー部10の水平走査の振幅が変更されるいわゆるPWM制御も可能となる。
以上のように、第5実施形態に係る偏向制御回路122Dでは、第1実施形態で述べた従来技術の加算回路が不要であることによる効果に加えて、矩形波の水平駆動信号がリアクタンス素子を介して圧電素子51〜54に付与されることで、圧電素子51〜54には振幅が増幅された正弦波の駆動信号が付与されることとなり、消費電力の低減が図られる。なお、本実施形態では、補助コンデンサC1を備えた構成を示して説明したが、インダクタンスLの自由度を高める点を考慮しなければ、補助コンデンサC1を用いなくても良い。
<第6実施形態>
第6実施形態に係る画像投影装置100Eの偏向制御回路122Eは、第5実施形態に係る水平駆動回路のうち、インダクタL1の配置と補助コンデンサC1の配置とを入れ替えて、インダクタL2と補助コンデンサC2とに変更したものである。
図25は、第6実施形態に係る偏向制御回路122Eの水平駆動回路の構成を例示する図である。なお、各圧電素子51〜54に係る水平駆動回路は、付与する信号の正負が適宜反転するが、同様な構成となるため、以下では、圧電素子51に係る水平駆動回路を例に挙げて、第5実施形態に係る偏向制御回路122Dの水平駆動回路と異なる部分について説明する。
図25で示すように、接続部Ch5と接続部Ch7との間に補助コンデンサC2が電気的に接続され、接続部Ch7が下部電極512に対して電気的に接続されている。また、接続部Ch7は、インダクタL2を介して上部電極511に対して電気的に接続されている。但し、上述したように、上部電極511は交流的に接地されているとみなされるため、図25では、インダクタL2が接地されているように示されている。なお、補助コンデンサC2は、接続部Ch5に対して電気的に接続されている第9電極Ec3と、接続部Ch7に対して電気的に接続されている第10電極Ec4とを有している。
そして、ここでは、60Hz〜1.2kHzの周波数の信号を発生させる垂直駆動回路は、圧電素子51とインダクタL2とを介して接地される。このため、垂直走査の周波数の信号に対するインダクタL2のリアクタンスが十分低ければ、垂直駆動回路を流れる電流が小さくなり、消費電力が低減される。
更に、ハーフブリッジ回路Hbrから下部電極512に向けて出力される水平駆動信号−Hs1について、低周波成分などを含む直流成分が補助コンデンサC2によってカットされる。このため、垂直および水平走査の駆動制御を不安定にするオフセット電圧などの直流成分が除去される。なお、特に、PWM制御を行う場合には、水平駆動信号−Hs1に直流成分や低周波成分が含まれる傾向にあるため、補助コンデンサC2による直流成分や低周波成分のカットが有効的である。
なお、第6実施形態に係る偏向制御回路122Eでも、第1実施形態で述べた従来技術の加算回路が不要であることによる効果も得られる。
<変形例>
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
◎例えば、上記第1〜6実施形態では、1つのミラー部10を回動させるために4つの圧電素子51〜54を備えた構成について説明したが、これに限られず、ミラー部10を駆動させる素子として、1つの圧電素子が設けられたものでも良い。
◎また、上記第1〜6実施形態では、被駆動体を駆動させる素子(駆動素子)として圧電素子51〜54を挙げて説明したが、これに限られない。例えば、駆動素子として、圧電素子、電磁素子、磁歪素子、静電素子、および高分子素子のうちの何れか1つ以上を採用しても良い。
◎また、上記第1〜6実施形態では、2軸を中心としてミラー部10が回動したが、おれに限られない。例えば、3つ以上の複数の駆動軸を中心としてミラー部10が回動しても良い。
◎また、上記第1〜6実施形態では、全ての垂直および水平駆動信号を個別に圧電素子51〜54に付与したが、これに限られない。例えば、複数の駆動軸を中心として被駆動体に相当するミラー部10をそれぞれ駆動させるための複数の垂直および水平駆動信号のうちの少なくとも1つの駆動信号を、個別に圧電素子51〜54に付与しても良い。このような構成では、圧電素子51〜54に対して個別に駆動信号を付与する回路の設計の自由度が高まる。したがって、高性能化、複雑化、高消費電力化、および高コスト化を回避しつつ、駆動素子による複数の駆動軸を中心とした被駆動体の任意の回動を実現する駆動装置を実現することができる。
◎また、上記第1〜6実施形態では、被駆動体がミラー部10であったがこれに限られず、例えば、相互に直交または直交していない2軸を中心として回動する被駆動体であれば良い。つまり、種々の被駆動体を駆動させる駆動装置であれば良い。
◎また、上記第4〜6実施形態では、第1電極E1sに対して電源線Ldが電気的に接続され、第5電極E2dが接地されたが、これに限られず、例えば、第5電極E2dに対して電源線Ldが電気的に接続され、第1電極E1sが接地されても良い。
10 ミラー部
51〜54 圧電素子
100,100A〜100E 画像投影装置
120 駆動制御部
122,122A〜122E 偏向制御回路
132 2次元偏向部(光スキャナ)
133 光源
511,521,531,541 上部電極(正電極)
512,522,532,542 下部電極(負電極)
800,801,804,811,821,831,841 垂直駆動回路
802,805,806,812,822,832,842 水平駆動回路
900,901 反転回路
C1,C2 補助コンデンサ
Ch1〜Ch7,Ch11,Ch12,Cv1,Cv2,Cv21,Cv22 接続部
E1d,E1g,E1s,E2d,E2g,E2s,Ec1〜Ec4 電極
Hbr ハーフブリッジ回路
L1,L2 インダクタ
Ld 電源線
Lvh,Lvv 配線
SC スクリーン
Tn N型トランジスタ
Tp P型トランジスタ

Claims (9)

  1. 第1および第2信号入力部を有し、前記第1信号入力部と前記第2信号入力部との間に電圧が印加されることで、第1および第2駆動軸を中心として被駆動体を駆動させる駆動素子と、
    前記第1駆動軸を中心として前記被駆動体を駆動させるための第1駆動信号を前記第1信号入力部に対して付与するとともに、前記第2駆動軸を中心として前記被駆動体を駆動させるための第2駆動信号を前記第2信号入力部に対して付与する信号付与部と、
    を備えることを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記被駆動体が、
    光源部から発せられた光束を反射する反射部を含み、且つ前記第1駆動軸を中心とした回動による前記光束の主走査と、前記第2駆動軸を中心とした回動による前記光束の副走査とを行うことを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項2に記載の駆動装置であって、
    前記主走査に係る前記反射部の回動が共振を利用した駆動であり、前記副走査が略一定速度の前記光束の走査を含むことを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記第1駆動信号が、
    矩形波の駆動信号を含むことを特徴とする駆動装置。
  5. 請求項4に記載の駆動装置であって、
    前記信号付与部が、
    ハーフブリッジ回路を用いて前記第1駆動信号を前記第1信号入力部に付与することを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項5に記載の駆動装置であって、
    前記ハーフブリッジ回路が、
    キャリアが異なるタイプの第1および第2トランジスタを有し、
    前記第1トランジスタが、
    第1、第2、第3電極を有し、且つ前記第3電極に付与される電位に応じて、前記第1電極と前記第2電極との間で電流が流れる導通状態と、前記第1電極と前記第2電極との間で電流が流れない非導通状態とに設定され、
    前記第2トランジスタが、
    第4、第5、第6電極を有し、且つ前記第6電極に付与される電位に応じて、前記第4電極と前記第5電極との間で電流が流れる導通状態と、前記第4電極と前記第5電極との間で電流が流れない非導通状態とに設定され、
    前記第1電極が、電源電圧を印加する電源線に対して電気的に接続され、
    前記第2電極と前記第4電極とが接続部を介して電気的に接続され、
    前記第3電極が、前記第6電極に対して電気的に接続され、
    前記第5電極が、接地され、
    前記接続部に対して前記第1信号入力部が電気的に接続され、
    前記第3電極と前記第6電極とを電気的に接続する配線に対して矩形波の信号が付与されることで、前記接続部から前記第1信号入力部に対して矩形波の信号が出力されることを特徴とする駆動装置。
  7. 請求項4に記載の駆動装置であって、
    前記信号付与部が、
    前記第1駆動信号を、リアクタンス素子を介して前記第1信号入力部に付与することを特徴とする駆動装置。
  8. 請求項7に記載の駆動装置であって、
    前記リアクタンス素子が、
    コンデンサを含むことを特徴とする駆動装置。
  9. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記駆動素子が、
    圧電素子、電磁素子、磁歪素子、静電素子、および高分子素子のうちの何れか1つを含むことを特徴とする駆動装置。
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