JP5501061B2 - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は液滴吐出装置に係り、特に吸収性を有する払拭部材でノズル面を払拭するノズル面清掃装置を備えた液滴吐出装置に関する。
インクジェット記録装置等の液滴吐出装置では、連続して記録作業を行うと、インクがノズル付近に付着、堆積し、ノズルに目詰まりが生じる。このため、インクジェット記録装置では、定期的にノズル面の清掃が行われる。
ノズル面の清掃は、一般にノズル面をウェット状態にした後、ブレード又はインク吸収体でノズル面を払拭することにより行われる。
特許文献1には、このノズル面を清掃する方法として、ノズル面に対して非接触のインク受け部材でノズル面のインクを除去した後、吸収性を有する払拭部材でノズル面を払拭する方法が提案されている。
また、特許文献2には、ノズルの配列領域をブレード部材からなる第1クリーニング部材で払拭し、ノズルの配列領域の周辺をブレード部材からなる第2クリーニング部材で払拭する方法が提案されている。
特開2004−142450号公報 特開平3−262646号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、インク受け部材がノズル面に対して非接触であるため、完全にはノズル面のインクを除去できないという欠点がある。特に、撥液処理がノズル面の全面に施されていない場合には、撥液処理を施さない部分に付着した液を除去できないという欠点がある(撥液処理が施されていない領域は、接触角が小さく、インクが濡れ広がるため、非接触のインク受け部材ではインクに接触せず、インクを除去できない。)。このため、その後に吸収性を有する払拭部材でノズル面を払拭すると、払拭部材にインクが過剰に吸収されてしまい、払拭部材の吸収能力が低下して、拭き残しが生じるという欠点がある。
また、特許文献2のように、吸収性のないブレード部材でノズル面を払拭すると、汚染されたインクをノズル内に押し込んでしまい、払拭後に予備吐出を行わなければならないという欠点がある。また、ノズル面に撥液処理が施されている場合には、撥液処理面がブレード部材に擦られて、磨耗するという欠点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ノズル面の清掃時にノズル内への液体の押し込みを防いでノズル面を確実に清掃できる液滴吐出装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、ノズル面に一定幅を有するノズル形成領域が第1の方向に沿って形成され、該ノズル形成領域にノズル列が前記第1の方向に沿って形成された液滴吐出ヘッドと、該液滴吐出ヘッドの前記ノズル面を清掃するノズル面清掃装置とを備えた液滴吐出装置において、前記ノズル面清掃装置は、第1の方向に沿って相対的に移動して、前記ノズル面を払拭する払拭手段であって、払拭手段本体と、前記払拭手段本体に設けられた繰出軸と、前記払拭手段本体に設けられた巻取軸と、前記巻取軸を回転駆動する回転駆動手段と、吸収性を有する帯状の払拭部材であって、ロール状に巻回されて前記繰出軸に装着され、所定の走行経路を走行して、前記巻取軸に巻き取られる払拭部材と、前記払拭手段本体に設けられるとともに、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って配置され、周面に前記払拭部材が巻き掛けられる押圧ローラと、を備え、前記押圧ローラに巻き掛けられた前記払拭部材を前記ノズル面の前記第2の方向の全域に当接させて、前記ノズル面を前記払拭部材で払拭する払拭手段と、柔軟性を有する掻取部材を前記ノズル面の前記ノズル形成領域以外の領域に当接させ、前記第1の方向に沿って相対的に移動して、前記ノズル面の前記ノズル形成領域以外の領域に付着する不要な液体を前記払拭部材で払拭する前に前記掻取部材で掻き取る掻取手段と、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、吸収性を有する払拭部材でノズル面を払拭する前に、柔軟性を有する掻取部材をノズル面のノズル形成領域以外の領域に当接させ、ノズル面に対して相対的に移動させることにより、当該領域に付着する不要な液体を掻き取る。これにより、払拭部材に過剰に液体が吸収されて、払拭部材の吸収能力が低下し、拭き残しが生じるのを防止することができる。また、掻取部材は、ノズル面に当接させているので、ノズル面に撥液処理が施されていない場合であっても、適切に不要な液体を除去することができる。その一方で掻取部材はノズル形成領域以外の領域に当接させるので、ノズル内部への液体の押し込みも防止することができる。また、本発明によれば、帯状に形成された払拭部材を一方向に走行させながら押圧ローラでノズル面に当接させてノズル面を払拭する。これにより、払拭部材の払拭部位が逐次切り換わり、効率よくノズル面を払拭することができる。
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記ノズル面は、前記ノズル形成領域にのみ撥液処理が施されることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、ノズル面にはノズル形成領域にのみ撥液処理が施される。これによりコストを抑えることができる。一方、撥液処理が施されていない領域は、掻取部材で不要な液体が除去されるので、拭き残しを生じさせることなく、確実にノズル面を清掃することができる。また、撥液処理が施されたノズル形成領域には掻取部材が当接されないので、撥液処理面が磨耗するのを防止できる。
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記ノズル面は、前記ノズル形成領域が他の領域に対して凹状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、ノズル面はノズル形成領域が他の領域に対して凹状に形成される。これにより、ノズルが形成されたノズル形成領域を保護することができる。
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記押圧ローラは、前記ノズル面の断面形状に倣って前記ノズル形成領域に対応する領域が拡径して形成されることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、ノズル面の断面形状に倣って払拭部材のノズル形成領域に対応する領域が凸状に形成される。これにより、払拭部材をノズル面に適切に当接させることができ、ノズル面を確実に清掃することができる。
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記液滴吐出ヘッドは、前記ノズル面が水平面に対して傾斜して配置されるとともに、前記ノズル形成領域以外の領域が傾斜方向下側に配置され、前記掻取手段は、前記ノズル面の傾斜方向下側に配置された前記ノズル形成領域以外の領域に前記掻取部材を当接させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、ノズル面が水平面に対して傾斜して配置され、その傾斜方向下側にノズル形成領域以外の領域が配置される。そして、そのノズル面の傾斜方向下側に配置されたノズル形成領域以外の領域に掻取部材が当接される。ノズル面が傾斜している場合、液体は自重でノズル面を流れて、傾斜方向下側に付着するので、この傾斜方向下側の領域に掻取部材を当接させることにより、不要な液体を効率よく除去することができる。
請求項に係る発明は、前記目的を達成するために、前記掻取手段は、前記払拭手段の前記払拭手段本体に設けられた前記掻取部材と、前記払拭手段の前記払拭手段本体に設けられ、前記掻取部材で掻き取られた液体を回収する流路と、前記流路を流れる液体が廃棄される廃液槽と、を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、掻取部材が払拭手段に一体的に取り付けられる。これにより、構成のコンパクト化を図ることができる。
請求項に係る発明は、前記目的を達成するために、前記液滴吐出ヘッドは、メディア幅に対応した長さを有するラインヘッドで構成され、長手方向に沿って一定幅を有する前記ノズル形成領域が形成され、前記長手方向に沿って前記ノズル列が形成されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、液滴吐出ヘッドがメディア幅に対応した長さを有するラインヘッドで構成される。そして、長手方向に沿って一定幅を有するノズル形成領域が形成され、そのノズル形成領域に長手方向に沿ってノズル列が形成される。このようなラインヘッドに対して、掻取手段及び払拭手段を長手方向に沿って相対的に移動させて、不要液体の除去及び払拭を行うことにより、効率よくラインヘッドのノズル面を清掃することができる。
請求項に係る発明は、前記目的を達成するために、前記液滴吐出ヘッドが長手方向に沿って移動可能に設けられ、該液滴吐出ヘッドが移動して、前記ノズル面の前記ノズル形成領域以外の領域に付着する不要な液体が前記掻取部材で掻き取られ、前記ノズル面が前記払拭部材で払拭されることを特徴とする請求項に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、液滴吐出ヘッドが移動して、不要液体の掻き取り及び払拭が行われる。これにより、別途掻取手段と払拭手段を移動させる機構を設ける必要がなくなり、構成を簡略化することができる。
請求項に係る発明は、前記目的を達成するために、前記一定方向に相対的に移動して、前記ノズル面に洗浄液を付与する洗浄液付与手段を備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、ノズル面に洗浄液を付与する洗浄液付与手段が備えられる。これにより、事前にノズル面に所要の洗浄液を付与して払拭することができ、より効果的にノズル面を清掃することができる。また、このように事前にノズル面に洗浄液を付与した場合であっても、本発明では払拭手段で払拭する前に不要な液体が掻取手段で掻き取られるため、拭き残しを生じることなく確実にノズル面を清掃することができる。
請求項10に係る発明は、前記目的を達成するために、前記払拭手段は、前記繰出軸が、水平面と平行に設けられ、前記巻取軸が、前記巻取軸と平行に設けられ、前記押圧ローラが、水平面に対して傾斜して設けられるとともに、前記ノズル面と平行に設けられ、更に、前記繰出軸と前記押圧ローラとの間に配置され、前記繰出軸から繰り出された前記払拭部材が、前記押圧ローラと直交する方向に走行するようにガイドする前段ガイドと、前記押圧ローラと前記巻取軸との間に配置され、前記押圧ローラに巻き掛けられた前記払拭部材が、前記巻取軸と直交する方向に走行するようにガイドする後段ガイドと、を備えることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置を提供する。
請求項11に係る発明は、前記目的を達成するために、前記押圧ローラは、前記ノズル面に対して垂直方向に揺動可能に支持され、前記ノズル面に当接させると、該ノズル面に倣うことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の液滴吐出装置を提供する。
本発明によれば、ノズル面の清掃時にノズル内への液体の押し込みを防いでノズル面を確実に清掃できる。
インクジェット記録装置の画像記録部の概略構成を示す側面図 インクジェット記録装置の画像記録部の正面図 インクジェットヘッドのノズル面の平面透視図 洗浄液付与装置をメンテナンス位置側から見た側面図 洗浄液付与ユニットの正面図 洗浄液付与ユニットをメンテナンス位置側から見た側面図 洗浄液付与ユニットを画像記録位置側から見た側面図 払拭装置の構成を示す側面図 払拭ユニットの平面図 払拭ユニットを画像記録位置側から見た側面図 払拭ユニットの側面部分断面図 払拭ユニットの正面部分断面図 払拭ユニットの背面図 押圧ローラの軸部を支持する軸支持部の構成を示す正面部分断面図 図14の15−15断面図 図12の16−16断面図 クリーナにおける払拭ウェブの使用時(a)と交換時(b)の状態を示す説明図 昇降テーブルを昇降移動させる連動機構の説明図
以下、添付図面に従って本発明に係る液滴吐出装置の好ましい実施の形態について詳説する。
なお、ここでは枚葉紙に画像を記録するインクジェット記録装置に本発明を適用した場合を例に説明する。
≪インクジェット記録装置の画像記録部の構成≫
図1は、インクジェット記録装置の画像記録部の概略構成を示す側面図である。
同図に示すように、本実施の形態のインクジェット記録装置の画像記録部10は、メディア(枚葉紙)12を画像記録ドラム14によってドラム搬送する。そして、その画像記録ドラム14による搬送過程でC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ)、K(クロ)の各色のインクの液滴を画像記録ドラム14の周囲に配設されたインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kから吐出させて、メディア12の表面にカラー画像を画像記録する。
画像記録ドラム14は、その回転軸18の両端部を一対の軸受22に軸支されて回転自在に設けられている(図2参照)。一対の軸受22は、インクジェット記録装置の本体フレーム20に設けられており、この一対の軸受22に回転軸18の両端部が軸支されることにより、画像記録ドラム14は水平に取り付けられる(水平な設置面に対して回転軸18が平行に取り付けられる。)。
画像記録ドラム14の回転軸18には、図示しない回転伝達機構を介してモータが連結されている。画像記録ドラム14は、このモータに駆動されて回転する。
また、画像記録ドラム14の周面には、メディア12の先端部を把持するグリッパ24が設けられている(本例では、外周面上の2カ所に設置されている。)。メディア12は、このグリッパ24に先端部を把持されて、画像記録ドラム14の外周面上に保持される。
また、この画像記録ドラム14には、図示しない吸着保持機構(たとえば、静電吸着、真空吸着)が備えられている。先端部をグリッパ24に把持されて、画像記録ドラム14の外周面上に巻き掛けられたメディア12は、その裏面部を吸着保持機構によって吸着されて、画像記録ドラム14の外周面上に保持される。
なお、本実施の形態のインクジェット記録装置において、メディア12は、前段の工程から搬送ドラム26を介して、画像記録ドラム14に受け渡される。搬送ドラム26は、画像記録ドラム14に並列して配置されており、タイミングを合わせて、画像記録ドラム14にメディア12を受け渡す。
また、画像記録後のメディア12は、搬送ドラム28を介して、後段の工程に受け渡される。搬送ドラム28は、画像記録ドラム14に並列して配置されており、タイミングを合わせて、画像記録ドラム14からメディア12を受け取る。
4本のインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)16C、16M、16Y、16Kは、メディア幅に対応したラインヘッドで構成されており、画像記録ドラム14の回転軸18を中心とした同心円上に一定の間隔をもって放射状に配置されている。
なお、本例では、4本のインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kが、画像記録ドラム14を挟んで左右対称になるように配置されている。すなわち、画像記録ドラム14の中心を通る鉛直な線分に対してシアンのインクジェットヘッド16Cとクロのインクジェットヘッド16Kとが左右対称に配置されるとともに、マゼンタのインクジェットヘッド16Mとイエロのインクジェットヘッド16Yとが左右対称に配置されている。
このように配置された各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、それぞれその下端部に形成されたノズル面30C、30M、30Y、30Kが、画像記録ドラム14の外周面に対向して配置されるとともに、それぞれそのノズル面30C、30M、30Y、30Kが、画像記録ドラム14の外周面から所定高さの位置に位置する(画像記録ドラム14の外周面とノズル面30C、30M、30Y、30Kとの間に同じ量のギャップが形成される。)。また、そのノズル面30C、30M、30Y、30Kに形成されたノズル列が、メディア12の搬送方向と直交して配置される。
そして、このように配置された各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kからは、そのノズル面30C、30M、30Y、30Kに形成されたノズルから画像記録ドラム14の外周面に向けて垂直にインクの液滴が吐出される。
図3は、インクジェットヘッドのノズル面の平面透視図である。また、図4は、インクジェットヘッドの下端領域の側面図である。
なお、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kの構成は共通しているので、ここではインクジェットヘッド16として、そのノズル面30(30C、30M、30Y、30K)の構成を説明する。
同図に示すように、ノズル面30は、長方形状に形成され、その幅方向(メディア搬送方向)の中央部に一定幅を有するノズル形成領域30Aが形成され、そのノズル形成領域30Aを挟んでノズル保護領域30Bが対称に形成される。
ノズル形成領域30Aは、ノズルが形成される領域であり、その表面には所定の撥液処理が施されている(撥液膜が被覆されている)。
ここで、図3に示すように、本実施の形態のインクジェットヘッド16は、いわゆるマトリックスヘッドで構成され、ノズルNがノズル形成領域30Aに二次元マトリックス状に配置される。より具体的には、メディア12の搬送方向に対して所定角度傾斜した方向に複数のノズルNが一定ピッチで配置されたノズルの列が形成されるとともに、そのノズルの列がメディア12の搬送方向と直交する方向(ヘッドの長手方向)に一定ピッチで多数配列される。このようなノズルの配置構成とすることにより、ヘッドの長手方向(メディア12の搬送方向と直交する方向)に投影される実質的なノズルNの間隔を狭めることができ、ノズルNの高密度化を図ることができる。
なお、マトリックスヘッドでは、このヘッドの長手方向に投影されるノズルの列が実質的なノズル列とされる。
ノズル形成領域30Aの両側に配置されるノズル保護領域30Bは、ノズル形成領域30Aを保護するための領域であり、ノズル形成領域30Aは、このノズル保護領域30Bから所定量退避して凹状に形成されている(0.2mm程度)。
なお、本実施の形態のインクジェットヘッド16は、ノズル形成領域30Aにのみ撥液処理が施される(ノズル保護領域30Bには撥液処理は施されない)。この場合、ノズル保護領域30Bに液体が付着すると、液体はノズル保護領域30Bに濡れ広がる。
また、本実施の形態のインクジェットヘッド16は、いわゆるピエゾ方式でノズルNからインクの液滴を吐出させる。すなわち、ノズル面30に形成された各ノズルNは、それぞれ圧力室Pに連通されており、この圧力室Pの壁面をピエゾ素子で振動させることにより、圧力室Pの容積を拡縮させて、ノズルNからインクの液滴を吐出させる。
なお、インクの吐出方式は、これに限らずサーマル方式で吐出させる構成とすることもできる。
画像記録部10は、以上のように構成される。この画像記録部10において、メディア12は、前段の工程から搬送ドラム26を介して画像記録ドラム14に受け渡され、画像記録ドラム14の周面に吸着保持されて回転搬送される。そして、その搬送過程で各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kの下を通過し、その通過時に各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kから吐出されたインクの液滴が記録面に打滴されて、記録面にカラー画像が形成される。画像が記録されたメディア12は、画像記録ドラム14から搬送ドラム28に受け渡され、後段の工程へと搬送される。
さて、以上のように構成される画像記録部10において、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、図2に示すように、ヘッド支持フレーム40に取り付けられて、画像記録ドラム14の周囲に配置される。
ヘッド支持フレーム40は、画像記録ドラム14の回転軸18と直交して設けられた一対のサイドプレート42L、42Rと、その一対のサイドプレート42L、42Rを上端部において連結する連結フレーム44とで構成されている。
一対のサイドプレート42L、42Rは、板状に形成されており、画像記録ドラム14を挟んで互いに対向するように配置されている。この一対のサイドプレート42L、42Rの内側には、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kを取り付けるための取付部46C、46M、46Y、46Kが設けられている(図2では、取付部46Y、46Kのみ図示)。
取付部46C、46M、46Y、46Kは、画像記録ドラム14の回転軸18を中心とした同心円上に一定の間隔をもって放射状に配置されている。各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、その両端に形成された被取付部48C、48M、48Y、48K(図2では、被取付部48Y、48Kのみ図示)を取付部46C、46M、46Y、46Kに固定することにより、ヘッド支持フレーム40に取り付けられる。そして、このヘッド支持フレーム40に取り付けられることにより、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、画像記録ドラム14の回転軸18を中心とした同心円上に一定の間隔をもって放射状に配置される。
この各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kを取り付けるためのヘッド支持フレーム40は、図示しないガイドレールにガイドされて、画像記録ドラム14の回転軸18と平行にスライド移動自在に設けられている。そして、図示しないリニア駆動機構(たとえば、送りネジ機構など)に駆動されて、図2に実線で示す「画像記録位置」と図2に破線で示す「メンテナンス位置」との間を移動する。
各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、ヘッド支持フレーム40を画像記録位置に位置させると、画像記録ドラム14の周囲に配置され、画像記録可能な状態になる。
一方、ヘッド支持フレーム40をメンテナンス位置に位置させると、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、画像記録ドラム14から退避する。このメンテナンス位置には、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kを保湿するための保湿ユニット50が設けられている。長時間使用しない場合は、ヘッド支持フレーム40をメンテナンス位置に移動させ、保湿ユニット50によって各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kを保湿する。これにより、乾燥による不吐出が防止される。
なお、ヘッド支持フレーム40の移動は制御装置(図示せず)によって制御される。この制御装置は、インクジェット記録装置全体の動作を統括制御する制御装置であり、ヘッド支持フレーム40の移動に関しては、リニア駆動機構の駆動を制御して、その移動を制御する。
画像記録位置とメンテナンス位置との間には、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kのノズル面30C、30M、30Y、30Kを清掃するためのノズル面清掃装置60が設けられている。各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、画像記録位置からメンテナンス位置に移動する際、そのノズル面30C、30M、30Y、30Kにノズル面清掃装置60から洗浄液が付与され、吸収性を有する払拭ウェブで払拭されて、ノズル面30C、30M、30Y、30Kが清掃される。
以下、このノズル面清掃装置60の構成について説明する。
≪ノズル面清掃装置の構成≫
図2に示すように、ノズル面清掃装置60は、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kのノズル面30C、30M、30Y、30Kに洗浄液を付与する洗浄液付与装置62と、洗浄液が付与された各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kのノズル面30C、30M、30Y、30Kを払拭ウェブで払拭する払拭装置64とで構成される。
洗浄液付与装置62と払拭装置64は、ヘッド支持フレーム40の移動経路上に配置されており、洗浄液付与装置62が払拭装置64に対して画像記録ドラム14側に配置される(ヘッド支持フレーム40が画像記録位置からメンテナンス位置に向かう移動方向に対して、洗浄液付与装置62が払拭装置64の上流側に配置される。)。
≪洗浄液付与装置の構成≫
図5は、洗浄液付与装置をメンテナンス位置側から見た側面図である。
洗浄液付与装置62は、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kに対応して設けられた洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kと、その洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kが搭載されるベース72とで構成される。
〈ベースの構成〉
ベース72は、水平に設置されており、図示しない昇降装置によって昇降自在に設けられている。このベース72の上面部分には、洗浄液付与ユニット取付部72C、72M、72Y、72Kが形成されている。各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kは、このベース72に形成された洗浄液付与ユニット取付部72C、72M、72Y、72Kにボルト等で固定されて、所定位置に取り付けられる。そして、このベース72に取り付けられることにより、各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kは、対応するインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kの移動経路上に配置される(画像記録位置からメンテナンス位置への移動経路上に配置される。)。
〈洗浄液付与ユニットの構成〉
次に、洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kの構成について説明する。
なお、各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kの基本構成は共通しているので、ここでは洗浄液付与ユニット70として、その構成を説明する。
図6、図7は、それぞれ洗浄液付与ユニットの正面図と側面図である。
同図に示すように、洗浄液付与ユニット70は、ノズル面30に洗浄液を付与する洗浄液付与ヘッド74と、ノズル面30から落ちる洗浄液を回収する洗浄液回収皿76とを備えて構成されている。
洗浄液回収皿76は、上部が開口した矩形の箱状に形成されている。洗浄液付与ヘッド74は、この洗浄液回収皿76の内部に垂直に立設される。
洗浄液付与ヘッド74は、上面が傾斜した四角いブロック状に形成されており、その上部に傾斜した洗浄液保持面74Aを有している。この洗浄液保持面74Aは、清掃対象とするヘッドのノズル面30と同じ傾斜角度で形成されており、ノズル面30の幅(メディア搬送方向の幅)よりも若干広い幅をもって形成されている。
洗浄液保持面74Aの上部近傍には、洗浄液噴出口78が形成されており、この洗浄液噴出口78から洗浄液が流れ出る。洗浄液噴出口78から流れ出た洗浄液は、傾斜した洗浄液保持面74Aを流れ落ちて、洗浄液回収皿76に回収される。そして、この洗浄液保持面74Aとノズル面30とギャップを一定の値に設定することにより、ノズル面30が洗浄液保持面74Aの上を通過する際、洗浄液保持面74Aの上を流れ落ちる洗浄液がノズル面30に接触し、ノズル面30に洗浄液が付与される。
洗浄液付与ヘッド74の内部には、洗浄液噴出口78に連通する洗浄液供給流路80が形成されている。この洗浄液供給流路80は、洗浄液回収皿76に形成された連通流路76Aに連通されている。洗浄液回収皿76には、この連通流路76Aに連通された洗浄液供給口76Bが形成されており、この洗浄液供給口76Bに洗浄液が供給されることにより、洗浄液噴出口78から洗浄液が流れ出る。
洗浄液供給口76Bには、洗浄液供給配管82を介して洗浄液供給タンク84が接続されている。洗浄液供給配管82の途中には、洗浄液供給ポンプ86が設けられており、この洗浄液供給ポンプ86を駆動することにより、洗浄液供給タンク84から洗浄液供給口76Bに洗浄液が供給される。
洗浄液回収皿76は、上記のように上部が開口した矩形の箱状に形成されている。この洗浄液回収皿76の底部には、洗浄液回収穴88が形成されている。洗浄液回収皿76の側面部には、この洗浄液回収穴88に洗浄液回収流路76Cを介して連通される洗浄液排出口76Dが形成されている。
洗浄液排出口76Dには、洗浄液回収配管90を介して洗浄液回収タンク92が接続されている。洗浄液回収皿76で回収された洗浄液は、この洗浄液回収タンク92に回収される。
洗浄液付与ユニット70(70C、70M、70Y、70K)は、以上のように構成される。そして、この洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kが、ベース72に形成された洗浄液付与ユニット取付部72C、72M、72Y、72Kに取り付けられることにより、洗浄液付与装置62が構成される。
なお、洗浄液付与装置62の動作は、図示しない制御装置によって制御される。制御装置は、昇降装置、洗浄液供給ポンプ86等の駆動を制御して、洗浄液付与装置62による洗浄液の付与動作を制御する。
また、洗浄液としては、たとえば、ジエチレンモノブチルエーテルを主成分とする洗浄液が用いられる。この種の洗浄液をノズル面30に付与することで、ノズル面30に付着したインク由来の固着物を溶解し除去しやすくすることができる。
〈洗浄液付与装置の作用〉
次に、以上のように構成された洗浄液付与装置62による洗浄液の付与動作について説明する。
洗浄液付与装置62は、インクジェットヘッド16(16C、16M、16Y、16K)が画像記録位置からメンテナンス位置に移動する過程でヘッドのノズル面30(30C、30M、30Y、30K)に洗浄液を付与する。具体的には、次のように洗浄液を付与する。
洗浄液付与装置62は、全体が昇降自在に設けられている。清掃時以外、洗浄液付与装置62は、所定の待機位置に位置している。清掃時、洗浄液付与装置62は、待機位置から所定量上昇して、所定の作動位置に移動する。
洗浄液付与装置62が、作動位置に移動すると、各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kが、所定の洗浄液付与位置にセットされる。これにより、各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kに備えられた洗浄液付与ヘッド74によって各ヘッドのノズル面30C、30M、30Y、30Kに洗浄液を付与することが可能になる。すなわち、各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kが、洗浄液付与位置にセットされると、洗浄液付与ヘッド74の洗浄液保持面74Aを流れる洗浄液が、ノズル面30C、30M、30Y、30Kに接触する位置(洗浄液保持面74Aとノズル面30C、30M、30Y、30Kとのギャップが所定範囲になる位置)に各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kがセットされる。
各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kが、所定の洗浄液付与位置にセットされると、制御装置は、リニア駆動機構を駆動して、ヘッド支持フレーム40を画像記録位置からメンテナンス位置に向けて所定の移動速度で移動させる。
その一方で制御装置は、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kが、洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kの洗浄液付与ヘッド74に到達するタイミングに合わせて、洗浄液供給ポンプ86を駆動する。これにより、各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kに備えられた洗浄液付与ヘッド74の洗浄液噴出口78から洗浄液が所定の流量で流れ出る。洗浄液噴出口78から流れ出た洗浄液は、洗浄液保持面74Aを流れ落ちる。
メンテナンス位置に向かうインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、この洗浄液付与ヘッド74を通過する際、その洗浄液付与ヘッド74の洗浄液保持面74Aを流れる洗浄液がノズル面30C、30M、30Y、30Kに接触し、ノズル面30C、30M、30Y、30Kに洗浄液が付与される。
≪払拭装置の構成≫
図8は、払拭装置をメンテナンス位置側から見た側面図である。
同図に示すように、払拭装置64は、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kに対応して設けられた払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kと、その払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kがセットされるラック102とで構成されている。
〈ラックの構成〉
ラック102は、水平に設置されており、図示しない昇降装置によって昇降自在に設けられている。このラック102は、上端部が開口した箱状に形成されており、その内部に各払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kを装着するための装着部104C、104M、104Y、104Kが形成されている。各払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kは、各装着部104C、104M、104Y、104Kの上端開口部から鉛直下向きに差し込むことにより、各装着部104C、104M、104Y、104Kにセットされる。
〈払拭ユニットの構成〉
次に、払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kの構成について説明する。
なお、各払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kの基本構成は共通しているので、ここでは払拭ユニット100として、その構成を説明する。
図9は払拭ユニットの平面図、図10は払拭ユニットを画像記録位置側から見た側面図、図11は払拭ユニットの側面部分断面図、図12は払拭ユニットの正面部分断面図、図13は払拭ユニットの背面図である。
図9〜図13に示すように、払拭ユニット100は、傾斜して設置された押圧ローラ118に帯状に形成された払拭ウェブ110を巻き掛け、この押圧ローラ118に巻き掛けた払拭ウェブ110をインクジェットヘッドのノズル面に押圧当接させることにより、インクジェットヘッドのノズル面を払拭清掃する。
この払拭ユニット100は、ケース112と、払拭ウェブ110を繰り出す繰出軸114と、払拭ウェブ110を巻き取る巻取軸116と、繰出軸114から繰り出された払拭ウェブ110が押圧ローラ118に巻き掛けられるようにガイドする前段ガイド120と、押圧ローラ118に巻き掛けられた払拭ウェブ110が巻取軸116に巻き取られるようにガイドする後段ガイド122と、払拭ウェブ110を駆動する駆動ローラ124とを備えて構成されている。
また、この払拭ユニット100には、払拭ウェブ110でインクジェットヘッド16のノズル面30を払拭する前にノズル面30に付着した不要な液体(洗浄液、インク等)を掻き取るブレード200が備えられている。
ケース112は、ケース本体126と蓋128とで構成されている。ケース本体126は、縦方向に長い長方形の箱状に形成されており、上端部と前面部とが開口して形成されている。蓋128は、ヒンジ130を介して、ケース本体126の前面部に取り付けられている。ケース本体126は、この蓋128によって前面部が開閉される。
なお、蓋128には弾性変形可能なロック爪132が設けられており、このロック爪132をケース本体126に形成された爪受部134に弾性変形させて係合させることにより、ケース本体126に固定される。
繰出軸114は、水平に配設されており、その基端部をケース本体126に設けられた軸受部136に回動自在に支持されている。この繰出軸114には、基端部にフランジ138aを有する繰出リール138が装着されている。繰出リール138は、繰出軸114に固定して取り付けられており、繰出軸114と一体的に回転する。
後述するように、巻芯110Aにロール状に巻回された払拭ウェブ110は、この繰出リール138に巻芯110Aを嵌め込むことにより、繰出軸114に装着される。
払拭ウェブ110には、たとえば、PET、PE,NY等で形成された極微細な編み又は織りからなる帯状の払拭ウェブ110が用いられる。
巻取軸116は、繰出軸114の下方位置に水平に配設されている。すなわち、巻取軸116と繰出軸114とは、上下に並列して配置されている。この巻取軸116は、その基端部近傍をケース本体126に設けられた軸受部140に回動自在に支持されている。
巻取軸116には、基端部にフランジ142aを有する巻取リール142が取り付けられている。この巻取リール142は、軸部の内周に滑り部材144が取り付けられており、回転方向に一定以上の負荷が掛かると、巻取軸116に対して滑るように構成されている。後述するように、払拭ウェブ110の先端に取り付けられた巻芯110Bは、この巻取リール142に嵌め込むことにより、巻取軸116に装着される。また、この巻取軸116は、基端部がケース本体126の外側に突出して設けられている。そして、その突出した基端部に巻取ギア158が固着されている。巻取軸116は、この巻取ギア158が回転駆動されることにより回転する。なお、この駆動システムについては後述する。
押圧ローラ118は、繰出軸114の上方に配置されており(本例では、押圧ローラ118と繰出軸114と巻取軸116とが同一直線上に配置されている。)、水平面に対して所定角度傾斜して配置されている。すなわち、この押圧ローラ118は、払拭ウェブ110をインクジェットヘッド16のノズル面30に押圧当接させるものであるため、清掃の対象とするインクジェットヘッド16のノズル面30の傾きに合わせて配置されている(ノズル面と平行に配置されている)。
また、押圧ローラ118は、清掃の対称とするインクジェットヘッド16のノズル面30の断面形状に倣って中央部が拡径して形成されている(図14参照)。すなわち、本実施の形態のインクジェットヘッド16は、ノズル面30の中央部(ノズル形成領域30A)が凹状に退避して形成されているので、この凹状に形成されたノズル面30に対応して中央部が凸状に突出して形成されている。より具体的には、凹状に退避したノズル形成領域30Aに対応する領域(払拭時に当接する領域)が、その退避量に対応して突出(拡大)して形成されている。これにより、凹状に退避して形成されたノズル形成領域30Aに適切に払拭ウェブ110を当接させることができる。
押圧ローラ118は、その両端部に軸部118L、118Rが突出して設けられており、この軸部118L、118Rを一対の軸支持部146L、146Rに軸支されて、回動自在かつ揺動自在に支持されている。
図14は、押圧ローラ118の軸部を支持する軸支持部の構成を示す正面部分断面図であり、図15は、その15−15断面図である。
同図に示すように、軸支持部146L、146Rは、水平に設けられた昇降ステージ170の上に設けられている。この軸支持部146L、146Rは、ともに昇降ステージ170に垂直に立設された柱部150L、150Rと、その柱部150L、150Rの先端に屈曲して設けられた支持部152L、152Rとで構成されている。
支持部152L、152Rは、押圧ローラ118の軸と直交するように設けられており、その内側に凹部154L、154Rが形成されている。凹部154L、154Rは、押圧ローラ118の軸部118L、118Rの幅とほぼ同じ幅を有する長方形状に形成されており、清掃の対象とするインクジェットヘッドのノズル面に対して直交して形成されている(図15参照)。押圧ローラ118は、その両端の軸部118L、118Rが、この支持部152L、152Rの凹部154L、154Rに遊嵌されている。この結果、押圧ローラ118は、清掃の対象とするインクジェットヘッドのノズル面に対して直交する面内で揺動自在に支持される。
凹部154L、154Rの内側には、バネ156L、156Rが収容されており、凹部154L、154R内に遊嵌された押圧ローラ118の軸部118L、118Rは、このバネ156L、156Rによって上方に付勢されている。これにより、清掃の対象とするインクジェットヘッドのノズル面に倣って、押圧ローラ118の周面をノズル面に密着させることができる。
前段ガイド120は、第1前段ガイド160と、第2前段ガイド162とで構成され、繰出軸114から繰り出された払拭ウェブ110が、傾斜して設置された押圧ローラ118に巻き掛けられるようにガイドする。
一方、後段ガイド122は、第1後段ガイド164と、第2後段ガイド166とで構成され、傾斜して設置された押圧ローラ118に巻き掛けられた払拭ウェブ110が、水平に設置された巻取軸116に巻き取れるようにガイドする。
この前段ガイド120と後段ガイド122は、押圧ローラ118を挟んで対称に配置されている。すなわち、第1前段ガイド160と第1後段ガイド164とが押圧ローラ118を挟んで対称に配置されるとともに、第2前段ガイド162と第2後段ガイド166とが押圧ローラ118を挟んで対称に配置されている。
第1前段ガイド160は、所定の幅を有する板状に形成されており、昇降ステージ170の上に垂直に立設されている。この第1前段ガイド160は、上縁部160Aが、払拭ウェブ110の巻き掛け部として形成されており、その表面が円弧状に形成されている。また、この上縁部160Aは、水平面に対して所定角度傾斜して形成されており、これにより、払拭ウェブ110の走行方向が変換される。
第1後段ガイド164は、第1前段ガイド160と同じ構成である。すなわち、所定の幅を有する板状に形成されており、昇降ステージ170の上に垂直に立設されている。そして、その上縁部164Aが、払拭ウェブ110の巻き掛け部として形成され、円弧状に形成されるとともに、水平面に対して所定角度傾斜して形成されている。
この第1前段ガイド160と第1後段ガイド164とが、押圧ローラ118を挟んで対称に配置されている。繰出軸114から繰り出された払拭ウェブ110は、第1前段ガイド160に巻き掛けられることにより、繰出軸114と直交する方向から押圧ローラ118と略直交する方向に方向転換される。また、後述する第2後段ガイド166に巻き掛けられた払拭ウェブ110は、第1後段ガイド164に巻き掛けられることにより、巻取軸116と直交する方向に方向転換される。
第2前段ガイド162は、両端部にフランジ162L、162Rを有するガイドローラとして構成されている。この第2前段ガイド162は、第1前段ガイド160と押圧ローラ118との間に配置され、第1前段ガイド160に巻き掛けられた払拭ウェブ110が、押圧ローラ118に巻き掛けられるようにガイドする。すなわち、第1前段ガイド160によって押圧ローラ118と略直交する方向に方向転換された払拭ウェブ110が、押圧ローラ118と直交する方向に走行するように、払拭ウェブ110の走行方向を微調整する。また、両端のフランジ162L、162Rによって、払拭ウェブ110の斜行を防止する。
この第2前段ガイド162は、一端をブラケット168Aに片持ち支持されて、所定角度傾斜して設けられている。ブラケット168Aは、図13及び図16に示すように、先端が屈曲したプレート状に形成されており、その基端部がケース本体126の背面上端部に固定されている。そして、そのケース本体126の上端部から上方に向けて垂直に突出して設けられている。第2前段ガイド162は、このブラケット168Aの先端の屈曲部に片持ち支持されて回動自在に支持されている。
第2後段ガイド166は、第2前段ガイド162と同じ構成である。すなわち、両端部にフランジ166L、166Rを有するガイドローラとして構成され、一端をブラケット168Bに片持ち支持されて、所定角度傾斜して設けられている。ブラケット168Bは、先端が屈曲したプレート状に形成されており、その基端部がケース本体126の背面上端部に固定されている。第2後段ガイド166は、このブラケット168Bの先端の屈曲部に片持ち支持されて回動自在に支持されている。
この第2後段ガイド166は、押圧ローラ118と第1後段ガイド164との間に配置され、押圧ローラ118に巻き掛けられた払拭ウェブ110が、第1後段ガイド164に巻き掛けられるようにガイドする。
この第2前段ガイド162と第2後段ガイド166とが、押圧ローラ118を挟んで対称に配置されている。第1前段ガイド160によって押圧ローラ118と略直交する方向に方向転換された払拭ウェブ110は、第2前段ガイド162に巻き掛けられることにより、押圧ローラ118と直交する方向に走行するように、走行方向が微調整される。また、押圧ローラ118に巻き掛けられた払拭ウェブ110は、第1後段ガイド164に巻き掛けられるように、第2後段ガイド166によって走行方向が微調整される。そして、第1後段ガイド164に巻き掛けられることにより、巻取軸116と直交する方向に方向転換される。
このように、前段ガイド120と後段ガイド122は、段階的に払拭ウェブ110の走行方向を切り換えることにより、払拭ウェブ110が、無理なく押圧ローラ118に巻き掛けられるようにガイドする。
このため、第1前段ガイド160の傾斜角度に比べて第2前段ガイド162の傾斜角度は押圧ローラ118の傾斜角度に近い角度となっており、同様に、第1後段ガイド164の傾斜角度に比べて第2後段ガイド166の傾斜角度は押圧ローラ118の傾斜角度に近い角度となっている。
ところで、上記のように、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164(第1構造体:第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164とで構成)は、それぞれ昇降ステージ170の上に設けられている。この昇降ステージ170は、水平面に対して垂直方向に昇降移動自在に設けられている。
図11に示すように、昇降ステージ170には、その下部にガイド軸172が一体的に取り付けられている。ガイド軸172は、昇降ステージ170の下面部から鉛直下向きに延びており、ケース本体126内に配置されたガイドブッシュ174に嵌合されている。ガイドブッシュ174は、支持部材176を介してケース本体126の内壁面に固定されており、ガイド軸172を水平面に対して垂直にガイドする。
このように、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164が設けられた昇降ステージ170は、水平面に対して垂直に昇降自在に設けられている。このため、図17に示すように、この昇降ステージ170を昇降移動させることにより、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164とを、固定して設置された第2前段ガイド162と第2後段ガイド166(第2構造体:第2前段ガイド162と第2後段ガイド166とで構成)に対して、進退移動させることができる。これにより、払拭ウェブ110の交換を簡単に行うことができる。
すなわち、昇降ステージ170を下降させることにより、図17(b)に示すように、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164を、第2前段ガイド162と第2後段ガイド166とに対して下方へ退避させることができ、その間のスペースを大きく確保することができる。これにより、各部への払拭ウェブ110の巻き掛け作業を簡単に行うことができる。また、各部に払拭ウェブ110を巻き掛ける場合は、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164を下方に退避させた状態で、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164に払拭ウェブ110を巻き掛け、その後、昇降ステージ170を上昇させるだけで済む。すなわち、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164に払拭ウェブ110を巻き掛け、その後、昇降ステージ170を上昇させると、図17(a)に示すように、自動的に第2前段ガイド162と第2後段ガイド166とに払拭ウェブ110が巻き掛けられる。
このように、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164を、第2前段ガイド162と第2後段ガイド166に対して、進退可能とすることにより、払拭ウェブ110の交換作業を簡単に行うことができる。
なお、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164は、使用に際して、所定の使用位置(図17(a)の位置)に位置させる必要があるが、この第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164の使用位置への移動は、ラック102への払拭ユニット100の装着に連動して行われる。
ここで、この連動機構について説明する。図11及び図13に示すように、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164とが設けられた昇降ステージ170には、背部に昇降レバー(係合部)178が設けられている。この昇降レバー178は、ケース本体126の背面に形成された切欠き部180を介してケース本体126の背面から突出して設けられている。昇降ステージ170は、この昇降レバー178をスライドさせることにより、昇降移動する。
一方、図18に示すように、払拭ユニット100がセットされるラック102の装着部104C、104M、104Y、104Kには、その内側にピン(被係合部)182が突出して設けられている。このピン182は、払拭ユニット100が、装着部104に装着されると、払拭ユニット100に設けられた昇降レバー178に係合するように設けられている。
以上の構成により、図18に示すように、払拭ユニット100をラック102の装着部104に差し込むと、昇降レバー178がピン182に係合し、強制的に所定位置まで上昇させられる。この結果、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164とが、所定の使用位置に位置決めされる。
このように、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164の使用位置への移動は、ラック102への払拭ユニット100の装着に連動して行われる。
駆動ローラ124は、ケース本体126の底面部近傍であって、第1後段ガイド164の下方位置に配置されている。この駆動ローラ124は、第1後段ガイド164によって巻取軸116と直交する方向に方向転換された払拭ウェブ110が、巻取軸116に巻き取られるように、駆動を与えながらガイドする。
この駆動ローラ124は、巻取軸116と平行(=水平面と平行)に設けられており、その基端部近傍をケース本体126に設けられた軸受部184に回動自在に支持されている。
また、この駆動ローラ124は、その回転軸の基端部がケース本体126の外側に突出して設けられている。そして、その突出した回転軸の基端部にローラ駆動ギア186が固着されている。駆動ローラ124は、このローラ駆動ギア186が回転駆動されることにより回転する。
ここで、この駆動ローラ124を含む払拭ユニット100の駆動系について説明する。
本実施の形態の払拭ユニット100では、巻取軸116を回転駆動するとともに、駆動ローラ124を回転駆動することにより、払拭ウェブ110を繰出軸114から巻取軸116に向けて走行させる。
上記のように、巻取軸116の基端部には巻取ギア158が固着されており、駆動ローラ124の回転軸の基端部にはローラ駆動ギア186が固着されている。この巻取ギア158とローラ駆動ギア186は、図13に示すように、アイドルギア188に噛み合わされている。
アイドルギア188は、その回転軸が水平に設けられており、ケース本体126に設けられた軸受部190に回動自在に支持されている。巻取ギア158とローラ駆動ギア186は、このアイドルギア188を回転させることにより、ともに同じ方向に回転する。このアイドルギア188は、払拭ユニット100をラック102の装着部104に装着すると、装着部104内に設けられた駆動ギア192に噛み合わされる。すなわち、図18に示すように、装着部104には、その底部に駆動源となるモータ194が設けられており、アイドルギア188は、払拭ユニット100をラック102の装着部104に装着すると、このモータ194の出力軸に固着された駆動ギア192に噛み合わされる。
このように、払拭ユニット100は、ラック102の装着部104に装着すると、そのアイドルギア188が、装着部104に設けられた駆動ギア192に噛み合わされる。そして、この駆動ギア192をモータ194で回転させることにより、アイドルギア188が回転し、このアイドルギア188の回転が、巻取ギア158とローラ駆動ギア186とに伝達されて、巻取軸116と駆動ローラ124が回転する。そして、この巻取軸116と駆動ローラ124が回転することにより、繰出軸114から払拭ウェブ110が繰り出され、所定の走行経路を通って巻取軸116に巻き取られる。
なお、上記のように、巻取軸116に装着された巻取リール142は、その軸部の内周に滑り部材144が取り付けられており、回転方向に一定以上の負荷が掛かると、巻取軸116に対して滑るように構成されている。したがって、巻取軸116と駆動ローラ124との間に速度差が生じる場合は、この滑り部材144が滑るので、常に一定速度で払拭ウェブ110を走行させることができる。
ブレード200は、ケース本体126の洗浄液付与装置62側の側面に廃液受け202を介して取り付けられている。
ブレード200は、柔軟性を有する素材(シリコンゴム、EPDM、NBR、ウレタン等)によって薄板状に形成されており、インクジェットヘッド16の長手方向に直交するように取り付けられている。ブレード200の素材は、使用する洗浄液に犯されないものを選択することが好ましい。本例では、シリコンゴムが使用される(たとえば、厚さ1mm、自由長4mm、ラップ量1mmに設定)。
また、ブレード200は、押圧ローラ118によって払拭ウェブ110をインクジェットヘッド16のノズル面30に当接させたときに、ノズル面30の傾斜方向下側に位置するノズル保護領域30Bに当接するように取り付けられている。すなわち、ブレード200は、ノズル面30の傾斜方向下側に位置するノズル保護領域30Bの幅とほぼ同じ幅で形成されるとともに、そのノズル保護領域30Bの傾斜角度と同じ角度で傾斜して設けられている。
廃液受け202は、ブレード200でノズル面30から掻き取った液体を回収する部材であり、ケース本体126の洗浄液付与装置62側の側面に取り付けられている。この廃液受け202は、上端部が開口した中空の板状に形成されており、その開口した上面部は、清掃対象とインクジェットヘッド16のノズル面30に対応して傾斜して形成されている。ブレード200は、この廃液受け202の内部に取り付けられており、開口した上端部から突出して形成されている。
ブレード200によってノズル面30から掻き落とされた液体は、ブレード200を伝って廃液受け202に流れ落ちる。
廃液受け202の底部には、廃液口202Aが形成されており、底部は、その廃液口202Aに向けて傾斜して形成されている。廃液口202Aには、廃液管204が接続されており、鉛直下向きに延びている。廃液受け202に流れ落ちた液体は、廃液口202Aから廃液管204を流れて排出される。
ここで、図18に示すように、ラック102に形成された払拭ユニット100の装着部104には、その底部に廃液管204が接続される廃液槽206が設けられており、払拭ユニット100をラック102の装着部104に装着すると、この廃液槽206に廃液管204の先端部が接続される。廃液受け202に流れ落ちた液体は、廃液管204を流れて、この廃液槽206に排出される。
なお、廃液槽206は、ラック102に形成された廃液流路208を介して、図示しない廃液タンクに接続されている。廃液槽206に排出された液体は、廃液流路208を介して廃液タンクに回収される。
払拭ユニット100(100C、100M、100Y、100K)は、以上のように構成される。
払拭装置64は、この払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kがラックに装着されることにより構成される。
なお、払拭装置64の動作は、図示しない制御装置によって制御される。制御装置は、昇降装置、モータ194等の駆動を制御して、払拭装置64による付与動作を制御する。
〈払拭装置の作用〉
次に、以上のように構成された本実施の形態の払拭装置64の作用について説明する。
<払拭ウェブの装着>
まず、払拭ユニット100への払拭ウェブ110の装着方法について説明する。
払拭ウェブ110は、所定の幅をもって帯状に形成されており、その両端部に巻芯110A、110Bが取り付けられている。払拭ウェブ110は、一方の巻芯110Aにロール状に巻回された状態で提供される。
まず、払拭ユニット100をラック102から取り出し、ケース112の蓋128を開ける。蓋128を開けると、繰出軸114に装着された繰出リール138と、巻取軸116に装着された巻取リール142とが露出するので、この繰出リール138と巻取リール142に払拭ウェブ110の巻芯110A、110Bを装着する。この際、払拭ウェブ110を第1前段ガイド160、押圧ローラ118、第1後段ガイド164、駆動ローラ124に巻き掛けながら、払拭ウェブ110の巻芯110A、110Bを繰出リール138と巻取リール142に装着する。
具体的には、まず、払拭ウェブ110がロール状に巻回された巻芯110Aを繰出リール138に装着する。
次いで、払拭ウェブ110を巻芯110Aから所定量引き出し、第2前段ガイド162と第2後段ガイド166の下を通して、払拭ウェブ110を第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164の上に巻き掛ける。この際、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164への払拭ウェブ110の巻き掛けは、昇降ステージ170を下降させた状態、すなわち、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164を下方に退避させた状態で行う。これにより、第2前段ガイド162と第2後段ガイド166との間に十分なスペースを確保することができ、その第2前段ガイド162と第2後段ガイド166の下を通して、払拭ウェブ110を第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164に巻き掛けやすくすることができる。
第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164に巻き掛けた払拭ウェブ110は、さらに駆動ローラ124に巻き掛け、最後に先端の巻芯110Bを巻取リール142に装着する。これにより、払拭ウェブ110の装着が完了する。この後、必要に応じて払拭ウェブ110を巻芯110Aに巻き戻し、払拭ウェブ110の弛みを取り除き、ケース112の蓋128を閉める。
<ラックへのセッティング>
次に、払拭ウェブ110が装着された払拭ユニット100をラック102にセットする。
ラック102への払拭ユニット100のセッティングは、ラック102に形成された装着部104に払拭ユニット100を垂直に差し込むことにより行われる。
そして、このラック102の装着部104に払拭ユニット100がセットされると、図18(b)に示すように、払拭ユニット100のアイドルギア188が、装着部104に設けられた駆動ギア192に噛み合わされ、その駆動ギア192に連結されたモータ194で回転駆動可能になる。
また、このラック102の装着部104に払拭ユニット100がセットされると、昇降ステージ170に設けられた昇降レバー178が、装着部104に設けられたピン182に係合し、昇降ステージ170が強制的に所定位置まで上昇させられる。この結果、第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164とが、所定の使用位置に位置決めされる。そして、この第1前段ガイド160と押圧ローラ118と第1後段ガイド164とが、所定の使用位置に位置決めされることにより、第1前段ガイド160と押圧ローラ118との間に配置された第2前段ガイド162に払拭ウェブ110が巻き掛けられるとともに、押圧ローラ118と第1後段ガイド164との間に配置された第2後段ガイド166に払拭ウェブ110が巻き掛けられる。これにより、押圧ローラ118の周面に弛みなく払拭ウェブ110が巻き掛けられる。
以上により、ラック102への払拭ユニット100のセッティングが完了する。
このようにして、ラック102にセットされた払拭ユニット100は、モータ194を駆動することにより、繰出軸114から払拭ウェブ110が繰り出され、所定の走行経路を通って巻取軸116に巻き取られる。
また、図8に示すように、水平面に対してノズル面30C、30M、30Y、30Kが傾斜して設けられたインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kに対して、対応する払拭ユニット100C、100M、100Y、100Yの押圧ローラ118が、ノズル面30C、30M、30Y、30Kに対して平行に位置する。これにより、各押圧ローラ118に巻き掛けられた払拭ウェブ110を対応するノズル面30C、30M、30Y、30Kに密着させることができる。
また、押圧ローラ118は、ノズル面30の断面形状に対応して、その中央部が拡径して形成されているため、ノズル保護領域30Bから退避して形成されたノズル形成領域30Aにも払拭ウェブ110を密着させることができる。
<払拭動作>
洗浄液付与装置62と同様に、払拭装置64は、インクジェットヘッド16(16C、16M、16Y、16K)が画像記録位置からメンテナンス位置に移動する過程でヘッドのノズル面30(30C、30M、30Y、30K)を払拭清掃する。具体的には、次のようにノズル面を払拭する。
払拭装置64は、全体が昇降自在に設けられている。清掃時以外、払拭装置64は、所定の待機位置に位置している。清掃時、払拭装置64は、待機位置から所定量上昇して、所定の作動位置に移動する。
払拭装置64が作動位置に移動すると、各払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kによってヘッドのノズル面30C、30M、30Y、30Kを払拭することが可能になる。すなわち、インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kが、各払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kを通過する際、そのノズル面30C、30M、30Y、30Kに押圧ローラ118に巻き掛けられた払拭ウェブ110を押圧当接することが可能になる。
この際、上記のように、押圧ローラ118は、ノズル形成領域30Aに対応した中央部が拡径して形成されているため、ノズル形成領域30Aにも払拭ウェブ110を密着させることができる。
また、払拭装置64が作動位置に移動すると、各払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kに設けられたブレード200によって、ノズル面30の傾斜方向下側に位置するノズル保護領域30Bを払拭することが可能になる。すなわち、インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kが、各払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kを通過する際、そのノズル面30C、30M、30Y、30Kの傾斜方向下側に位置するノズル保護領域30Bにブレード200を押圧当接することが可能になる。
洗浄液付与装置62によってノズル面30C、30M、30Y、30Kに洗浄液が付与された各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、そのままメンテナンス位置に向かって移動すると、その移動過程で各払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kによってノズル面30C、30M、30Y、30Kが払拭清掃される。
この際、ノズル面30C、30M、30Y、30Kは、まず、その傾斜方向下側に位置するノズル保護領域30Bがブレード200によって払拭されたのち、全体が払拭ウェブ110によって払拭される。これにより、払拭ウェブ110の吸収能力を損なうことなく、ノズル面30C、30M、30Y、30Kを確実に払拭することができる。
すなわち、本実施の形態のインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、ノズル面30C、30M、30Y、30Kが傾斜して設置され、かつ、その傾斜方向下側に位置するノズル保護領域30Bに撥液処理が施されていないことから、前段の洗浄液付与装置62で付与した洗浄液が、傾斜方向下側に位置するノズル保護領域30Bに大量に付着する場合がある。そして、このように洗浄液が大量に付着したまま払拭ウェブ110でノズル面30C、30M、30Y、30Kを払拭すると、ノズル保護領域30Bに付着した洗浄液が払拭ウェブ110に吸収されて、払拭ウェブ110の吸収能力が低下してしまう。これに対して、本実施の形態の払拭装置64では、事前に傾斜方向下側のノズル保護領域30Bをブレード200で払拭しているので、払拭ウェブ110で払拭する前に不要な洗浄液を除去することができ、払拭ウェブ110の払拭能力を損なうことなく、ノズル面30C、30M、30Y、30Kを払拭することができる。また、ブレード200は、ノズル形成領域30Aには当接しないので、ブレード200で汚染されたインクをノズル内に押し込んだり、撥液処理面がブレード200で擦られて、磨耗したりするという問題も生じることがない。
制御装置は、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kが、払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kに到達するタイミングに合わせて、モータ194を駆動し、払拭ウェブ110を走行させる。これにより、ノズル面30C、30M、30Y、30Kに走行する払拭ウェブ110が押圧当接され、ノズル面30C、30M、30Y、30Kが払拭清掃される。また、常に新しい面をノズル面30C、30M、30Y、30Kに当てて払拭することができる。
≪ノズル面清掃装置の作用≫
本実施の形態のノズル面清掃装置60は、以上のように構成される。
次に、本実施の形態のノズル面清掃装置60によるノズル面の清掃動作について説明する。
ノズル面の清掃は、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kを画像記録位置からメンテナンス位置に移動させる過程で行われる。
ノズル面の清掃指令が制御装置に入力されると、制御装置は、洗浄液付与装置62と払拭装置64とを所定の作動位置に移動させる。これにより、洗浄液付与装置62による洗浄液の付与と、払拭装置64による払拭が可能になる。
洗浄液付与装置62と払拭装置64とを所定の作動位置に移動させた後、制御装置は、ヘッド支持フレーム40を画像記録位置からメンテナンス位置に向けて所定の移動速度で移動させる。
その一方で制御装置は、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kが、洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kの洗浄液付与ヘッド74に到達するタイミングに合わせて、洗浄液供給ポンプ86を駆動する。これにより、各洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kに備えられた洗浄液付与ヘッド74の洗浄液噴出口78から洗浄液が所定の流量で流れ出る。洗浄液噴出口78から流れ出た洗浄液は、洗浄液保持面74Aを流れ落ちる。
メンテナンス位置に向かうインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、この洗浄液付与ヘッド74を通過する際、その洗浄液付与ヘッド74の洗浄液保持面74Aを流れる洗浄液がノズル面30C、30M、30Y、30Kに接触し、ノズル面30C、30M、30Y、30Kに洗浄液が付与される。
洗浄液が付与されたノズル面30C、30M、30Y、30Kは、そのままメンテナンス位置に向かって移動する。そして、払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kを通過する際、そのノズル面30C、30M、30Y、30Kが払拭清掃される。
この際、まず、傾斜方向下側に位置するノズル保護領域30Bにブレード200が当接され、傾斜方向下側のノズル保護領域30Bに付着する不要な液体(洗浄液、インク等)がブレード200で掻き落とされる。その後、インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、ノズル面30C、30M、30Y、30Kの全域に払拭ウェブ110が押圧当接され、全面が払拭清掃される。
制御装置は、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kが、払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kに到達するタイミングに合わせて、モータ194を駆動し、払拭ウェブ110を走行させる。これにより、ノズル面30C、30M、30Y、30Kに走行する払拭ウェブ110が押圧当接され、ノズル面30C、30M、30Y、30Kが払拭清掃される。
制御装置は、ノズル面30C、30M、30Y、30Kが、洗浄液付与ユニット70C、70M、70Y、70Kを通過し終えると、洗浄液供給ポンプ86の駆動を停止し、洗浄液の供給を停止する。そして、洗浄液付与装置62を待機位置に退避させる。
また、ノズル面30C、30M、30Y、30Kが、払拭ユニット100C、100M、100Y、100Kを通過し終えると、モータ194の駆動を停止し、払拭ウェブ110の走行を停止する。そして、払拭装置64を待機位置に退避させる。
以上一連の工程でインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kのノズル面30C、30M、30Y、30Kの清掃が終了する。
以上説明したように、本実施の形態のノズル面清掃装置60では、払拭ウェブ110でノズル面30C、30M、30Y、30Kを払拭する際、事前に傾斜方向下側のノズル保護領域30Bに付着した液体をブレード200で掻き落としたのち、払拭ウェブ110でノズル面30C、30M、30Y、30Kを払拭する。これにより、払拭ウェブ110の払拭能力が低下して、拭き取りが不十分になるのを防止することができる。また、傾斜方向下側のノズル保護領域30Bのみをブレード200で払拭し、ノズル形成領域30Aは払拭しないので、ブレード200で汚染されたインクをノズル内に押し込むことがない。したがって、予備吐出を行う必要がない。また、撥液処理面がブレード200で擦られて磨耗することもないので、ヘッドの寿命も延ばすことができる。
≪他の実施の形態≫
上記実施の形態では、ノズル保護領域30Bに付着した液体をブレード200で掻き取る構成としているが、ノズル保護領域30Bに付着した液体を掻き取る手段は、これに限定されるものではない。この他、ノズル保護領域30Bにローラを当接させて、不要な液体を掻き取るようにしてもよい。
上記実施の形態では、PETで形成された極微細な編み又は織りからなる払拭ウェブ110を用いたが、払拭ウェブの構成は、これに限定されるものではない。吸収性を有するものであれば、他の構成の払拭ウェブを用いることもできる。なお、極微細な編み又は織りからなる払拭ウェブを用いることにより、表面の凹凸によって付着物を効果的に除去することができる。また、本例のように吸収性を有する払拭ウェブを用いることにより、ノズル内に入った洗浄液や、ノズル穴表層の増粘したインクをノズル穴から引き出すことができる。
また、ノズル面30に対する払拭ウェブ110の走行方向(ノズル面30に接触する位置での走行方向)は、特に限定されないが、ノズル面30の走行方向(インクジェットヘッドの移動方向)に対して逆方向に走行させることがより好ましい。
なお、上記実施の形態では、インクジェットヘッド側を移動させて、そのノズル面30に洗浄液を付与する構成としているが、洗浄液付与装置62を移動させて、そのノズル面30に洗浄液を付与する構成とすることもできる。また、インクジェットヘッド16と洗浄液付与装置62の双方を移動させて、ノズル面30に洗浄液を付与する構成とすることもできる。同様に、払拭装置64を移動させて、そのノズル面30を払拭する構成とすることもできる。また、インクジェットヘッド16と払拭装置64の双方を移動させて、ノズル面30を払拭する構成とすることもできる。
また、上記実施の形態では、ノズル面上の不要な液体を除去するブレードが払拭ユニットのケース本体に取り付けられた構成としているが、ブレードは払拭ユニットと別体で構成することもできる。すなわち、ブレードは、払拭ウェブ110による払拭前にノズル面30を払拭できればよいので、その設置位置は、払拭ユニットの前段位置(払拭ウェブ110による払拭前にノズル面30を払拭できる位置)に配置されていればよい。
なお、上記実施の形態では、インクジェットヘッド16を画像記録位置からメンテナンス位置に移動させる工程でノズル面を清掃する構成としているが、インクジェットヘッド16をメンテナンス位置から画像記録位置に移動させる工程でノズル面を清掃する構成とすることもできる。この場合、払拭装置64に対してメンテナンス位置側に洗浄液付与装置62が配置される。また、払拭ウェブ110の当接位置に対して洗浄液付与装置側にブレードが設置される。
また、上記実施の形態では、洗浄液付与装置62によってノズル面に洗浄液を付与する構成としているが、ノズル面に洗浄液を付与する構成(ノズル面をウェット化する構成)は、これに限定されるものではない。たとえば、スプレーで付与する方式や、ローラで塗布して付与する方式、ミスト化した洗浄液をノズル面に導いて付与する方式など種々の方式を採用することができる。また、ノズル面をキャップし、吸引してノズル面をウェット化させる構成とすることもできる。また、洗浄液を付与せずに払拭ウェブで払拭する構成とすることもできる。
また、上記実施の形態では、傾斜して設置されたノズル面を清掃する場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。水平に設置されたノズル面を清掃する場合にも同様に適用することができる。この場合、ノズル形成領域30Aの両側に位置するノズル保護領域30Bをブレードで払拭する構成とする。すなわち、双方のノズル保護領域30Bに当接するようにしてブレードを設け、この一対のブレードでノズル保護領域30Bに付着した液体を掻き落とす構成とする。なお、ノズル保護領域30Bが片側にのみ設けられた構成のノズル面に対しては、その片側のノズル保護領域30Bに当接するようにブレードを設置する。
また、上記実施の形態では、ノズル形成領域30Aが凹状に退避して形成された場合を例に説明したが、ノズル形成領域30Aは、ノズル保護領域30Bと同じ高さで形成するようにしてもよい。すなわち、ノズル面はフラットに形成されていてもよい。
また、上記実施の形態では、ノズル形成領域30Aにのみ撥液処理が施されている場合を例に説明したが、ノズル保護領域30Bにも撥液処理を施すようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、ノズルNがノズル形成領域30Aに二次元マトリックス状に配置されたヘッド(いわゆるマトリックスヘッド)を清掃する場合を例に説明したが、ノズルNの配列は、これに限定されるものではない。たとえば、ノズルがノズル形成領域30Aに一列で直線上に配列された通常のヘッドを清掃する場合にも同様に用いることができる。
また、上記実施の形態では、枚葉紙に画像を記録するインクジェット記録装置に本発明を適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。吸収性を有する払拭部材でノズル面を払拭して清掃するノズル面清掃装置を備えた液滴吐出装置であれば同様に適用することができ、同様の作用効果を奏することができる。
10…インクジェット記録装置の画像記録部、12…メディア、14…画像記録ドラム、16(16C、16M、16Y、16K)…インクジェットヘッド、18…回転軸、20…本体フレーム、22…軸受、24…グリッパ、26…搬送ドラム、28…搬送ドラム、30(30C、30M、30Y、30K)…ノズル面、30A…ノズル形成領域、30B…ノズル保護領域、40…ヘッド支持フレーム、42L、42R…サイドプレート、44…連結フレーム、46C、46M、46Y、46K…取付部、48C、48M、48Y、48K…被取付部、50…保湿ユニット、60…ノズル面清掃装置、62…洗浄液付与装置、64…払拭装置、70(70C、70M、70Y、70K)…洗浄液付与ユニット、72…ベース、72C、72M、72Y、72K…洗浄液付与ユニット取付部、74…洗浄液付与ヘッド、74A…洗浄液保持面、76…洗浄液回収皿、76A…連通流路、76B…洗浄液供給口、76C…洗浄液回収流路、76D…洗浄液排出口、78…洗浄液噴出口、80…洗浄液供給流路、82…洗浄液供給配管、84…洗浄液供給タンク、86…洗浄液供給ポンプ、88…洗浄液回収穴、90…洗浄液回収配管、92…洗浄液回収タンク、100(100C、100M、100Y、100K)…払拭ユニット、102…ラック、104(104C、104M、104Y、104K)…装着部、110…払拭ウェブ、110A、110B…巻芯、112…ケース、114…繰出軸、116…巻取軸、118…押圧ローラ、118L、118R…軸部、120…前段ガイド、122…後段ガイド、124…駆動ローラ、126…ケース本体、128…蓋、130…ヒンジ、132…ロック爪、134…爪受部、136…軸受部、138…繰出リール、138a…フランジ、140…軸受部、142…巻取リール、142a…フランジ、144…滑り部材、146146L、146…軸支持部、150L、150R…柱部、152L、152R…支持部、154L、154R…凹部、156L、156R…バネ、158…巻取ギア、160…第1前段ガイド、160A…上縁部、162…第2前段ガイド、162L、162R…フランジ、164…第1後段ガイド、164A…上縁部、166…第2後段ガイド、166L、166R…フランジ、168A、168B…ブラケット、170…昇降ステージ、172…ガイド軸、174…ガイドブッシュ、176…支持部材、178…昇降レバー、180…切欠き部、182…ピン、184…軸受部、186…ローラ駆動ギア、188…アイドルギア、190…軸受部、192…駆動ギア、194…モータ、200…ブレード、202…廃液受け、202A…廃液口、204…廃液管、206…廃液槽、208…廃液流路、N…ノズル、P…圧力室

Claims (11)

  1. ノズル面に一定幅を有するノズル形成領域が第1の方向に沿って形成され、該ノズル形成領域にノズル列が前記第1の方向に沿って形成された液滴吐出ヘッドと、該液滴吐出ヘッドの前記ノズル面を清掃するノズル面清掃装置とを備えた液滴吐出装置において、
    前記ノズル面清掃装置は、
    第1の方向に沿って相対的に移動して、前記ノズル面を払拭する払拭手段であって、払拭手段本体と、前記払拭手段本体に設けられた繰出軸と、前記払拭手段本体に設けられた巻取軸と、前記巻取軸を回転駆動する回転駆動手段と、吸収性を有する帯状の払拭部材であって、ロール状に巻回されて前記繰出軸に装着され、所定の走行経路を走行して、前記巻取軸に巻き取られる払拭部材と、前記払拭手段本体に設けられるとともに、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って配置され、周面に前記払拭部材が巻き掛けられる押圧ローラと、を備え、前記押圧ローラに巻き掛けられた前記払拭部材を前記ノズル面の前記第2の方向の全域に当接させて、前記ノズル面を前記払拭部材で払拭する払拭手段と、
    柔軟性を有する掻取部材を前記ノズル面の前記ノズル形成領域以外の領域に当接させ、前記第1の方向に沿って相対的に移動して、前記ノズル面の前記ノズル形成領域以外の領域に付着する不要な液体を前記払拭部材で払拭する前に前記掻取部材で掻き取る掻取手段と、
    を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記ノズル面は、前記ノズル形成領域にのみ撥液処理が施されることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記ノズル面は、前記ノズル形成領域が他の領域に対して凹状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記押圧ローラは、前記ノズル面の断面形状に倣って前記ノズル形成領域に対応する領域が拡径して形成されることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記液滴吐出ヘッドは、前記ノズル面が水平面に対して傾斜して配置されるとともに、前記ノズル形成領域以外の領域が傾斜方向下側に配置され、前記掻取手段は、前記ノズル面の傾斜方向下側に配置された前記ノズル形成領域以外の領域に前記掻取部材を当接させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記掻取手段は、
    前記払拭手段の前記払拭手段本体に設けられた前記掻取部材と、
    前記払拭手段の前記払拭手段本体に設けられ、前記掻取部材で掻き取られた液体を回収する流路と、
    前記流路を流れる液体が廃棄される廃液槽と、
    を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記液滴吐出ヘッドは、メディア幅に対応した長さを有するラインヘッドで構成され、長手方向に沿って一定幅を有する前記ノズル形成領域が形成され、前記長手方向に沿って前記ノズル列が形成されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記液滴吐出ヘッドが長手方向に沿って移動可能に設けられ、該液滴吐出ヘッドが移動して、前記ノズル面の前記ノズル形成領域以外の領域に付着する不要な液体が前記掻取部材で掻き取られ、前記ノズル面が前記払拭部材で払拭されることを特徴とする請求項に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記第1の方向に相対的に移動して、前記ノズル面に洗浄液を付与する洗浄液付与手段を備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  10. 前記払拭手段は、
    前記繰出軸が、水平面と平行に設けられ、
    前記巻取軸が、前記巻取軸と平行に設けられ、
    前記押圧ローラが、水平面に対して傾斜して設けられるとともに、前記ノズル面と平行に設けられ、
    更に、
    前記繰出軸と前記押圧ローラとの間に配置され、前記繰出軸から繰り出された前記払拭部材が、前記押圧ローラと直交する方向に走行するようにガイドする前段ガイドと、
    前記押圧ローラと前記巻取軸との間に配置され、前記押圧ローラに巻き掛けられた前記払拭部材が、前記巻取軸と直交する方向に走行するようにガイドする後段ガイドと、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置。
  11. 前記押圧ローラは、前記ノズル面に対して垂直方向に揺動可能に支持され、前記ノズル面に当接させると、該ノズル面に倣うことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
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