JP5497621B2 - 回転角度検出装置 - Google Patents

回転角度検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5497621B2
JP5497621B2 JP2010280129A JP2010280129A JP5497621B2 JP 5497621 B2 JP5497621 B2 JP 5497621B2 JP 2010280129 A JP2010280129 A JP 2010280129A JP 2010280129 A JP2010280129 A JP 2010280129A JP 5497621 B2 JP5497621 B2 JP 5497621B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet body
magnetic field
rotation angle
magnetoresistive effect
sensor unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010280129A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012127831A (ja
Inventor
久直 高原
一郎 徳永
正紹 信濃
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2010280129A priority Critical patent/JP5497621B2/ja
Priority to CN201110419791.8A priority patent/CN102589581B/zh
Publication of JP2012127831A publication Critical patent/JP2012127831A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5497621B2 publication Critical patent/JP5497621B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

本発明は、回転角度検出装置に関し、特に、磁気検出素子により検出対象物の回転角度を検出する回転角度検出装置に関する。
従来、回転角度検出装置は、例えば、車両のステアリング軸等の検出対象物の回転角度を検出するために用いられる。このような回転角度検出装置として、検出対象物に取り付けられる矩形状を有する環状体で構成される磁石体と、この磁石体から生じる磁場を検出する磁気検出素子とを備え、磁石体の回転に伴う磁場の方向の変化に基づいて検出対象物の回転角度を検出する回転角度検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この回転角度検出装置においては、対向する一組の辺の一方がN極、他方がS極に着磁された磁石体を利用し、磁石体の表面に沿って平行に生じる磁場の方向の変化を検出している。
特開2009−281788号公報
上述した回転角度検出装置においては、磁石体にて異なる極性に着磁された対向する一組の辺に直交して生じる磁場の方向に基づいて検出対象物の回転角度を検出する。しかしながら、この回転角度検出装置においては、磁石体の開口部が概して正方形状を有することから、異なる極性に着磁された対向する一組の辺に直交する方向以外の方向の磁場の強度が大きくなり得、正確に所望の磁場の方向を検出できず、結果として高精度に検出対象物の回転角度を検出することができない事態が発生し得る。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、高精度に検出対象物の回転角度を検出することができる回転角度検出装置を提供することを目的とする。
本発明の回転角度検出装置は、検出対象物の回転に伴って回転可能に設けられた磁石体と、前記磁石体と対向して配置され、当該磁石体の回転に伴う磁場の方向の変化に基づいて前記検出対象物の回転角度を検出する磁気センサユニットとを具備し、前記磁石体は、長方形状を有する開口部が設けられた板状の環状体で構成され、前記開口部の長手方向の辺に対応する一組の辺を含む部分が互いに異なる極性に着磁されており、前記磁気センサユニットは、前記磁石体の対向面に平行な平面内であって前記開口部の内側に対応する位置に複数の磁気検出素子を配置した検出部を有することを特徴とする。
この構成によれば、磁石体において、開口部の長手方向の辺に対応する一組の辺を含む部分が互いに異なる極性に着磁されていることから、当該一組の辺の一方の辺から他方の辺に向かう平行な磁場が形成される領域を広くとることができる。このため、開口部の内側に対応する位置に配置された複数の磁気検出素子に同一方向の磁場を作用させることができるので、高精度に検出対象物の回転角度を検出することが可能となる。
上記回転角度検出装置において、前記磁石体は、前記磁気センサユニットと対向した対向面と、この対向面の裏面側に配置された非対向面とを含む部分が互いに異なる極性に着磁されていることが好ましい。この場合には、磁気センサユニットとの対向面(又は非対向面)から非対向面(又は対向面)に向かう磁場を形成することができるので、磁気センサユニットの内部に磁気検出素子として複数の磁気抵抗効果素子を用いる配設した場合においても、複数の磁気抵抗効果素子に作用する磁場の強度がそれぞれの磁気抵抗効果素子の配設位置によって大きく変化する事態を防止することができる。この結果、それぞれの磁気抵抗効果素子で極端に大きい磁場を受けるものがなくなったため、磁気抵抗効果素子を構成する固定層の磁化方向が強磁場により変化する事態を防止できるので、磁石体の回転に伴う磁場の方向の変化に基づいて高精度に検出対象物の回転角度を検出することが可能となる。
上記回転角度検出装置において、略正方形状、略長方形状、角部を丸めた正方形状又は角部を丸めた長方形状を有することが好ましい。この場合には、磁石体の外形の一部を利用して検出対象物の所望の位置に直接又は間接的に位置決めし易くすることができるので、磁気センサユニットが有する磁気検出素子との位置精度を確保することが可能となる。
例えば、上記回転角度検出装置において、前記検出部は、ブリッジ接続された4個の磁気検出素子で構成される。この場合には、簡単な構成で検出部を構成することが可能となる。
本発明によれば、磁石体において、開口部の長手方向の辺に対応する一組の辺を含む部分が互いに異なる極性に着磁されていることから、当該一組の辺の一方の辺から他方の辺に向かう平行な磁場が形成される領域を広くとることができる。このため、開口部の内側に対応する位置に配置された複数の磁気検出素子に同一方向の磁場を作用させることができるので、高精度に検出対象物の回転角度を検出することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る回転角度検出装置の要部を示す斜視図である。 上記実施の形態に係る回転角度検出装置の磁気センサユニットが有する磁気抵抗効果素子の断面模式図である。 図2に示す磁気抵抗効果素子を4個用いてブリッジ回路を形成した回路図である。 上記実施の形態に係る回転角度検出装置の磁気センサユニットにおける2相の正弦波形の出力信号を示す図である。 上記実施の形態に係る回転角度検出装置が有する磁石体の平面図(a)及び側面図(b)である。 正方形状を有する開口部が設けられた磁石体から生じる磁場の構成の説明図である。 上記実施の形態に係る回転角度検出装置が有する磁石体から生じる磁場の構成の説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る回転角度検出装置の要部を示す斜視図である。なお、本実施の形態に係る回転角度検出装置は、例えば、車両のステアリング軸等の検出対象物の回転角度の検出に用いられる。しかしながら、本実施の形態に係る回転角度検出装置が適用される機器については、これに限定されるものでなく、検出対象物の回転角度を検出する任意の機器に適用することが可能である。
図1に示すように、本実施の形態に係る回転角度検出装置は、基板101に実装された磁気センサユニット102と、この磁気センサユニット102から一定距離離間して対向して配設された磁石体103とから構成される。磁石体103は、回転可能に設けられた検出対象物に直接又は間接的に取り付けられ、この検出対象物の回転に伴って回転可能に構成されている。なお、図1においては、説明の便宜上、磁石体103が取り付けられる検出対象物を省略している。
磁気センサユニット102は、複数の磁気検出素子を備え、これらをブリッジ接続して構成された検出部を有している。具体的には、磁気センサユニット102の検出部は、4個の磁気抵抗効果素子(GMR(Giant Magneto−Resistive)素子)を用いたブリッジ回路を含んで構成されている。磁気センサユニット102は、磁石体103の回転に伴う磁場の方向の変化に基づいて検出対象物の回転角度を検出する。
磁石体103は、概して矩形状を有する環状体で構成されている。また、磁石体103は、概して板状に構成され、図1に示す下面で磁気センサユニット102との対向面を構成し、同図に示す上面で非対向面を構成している。磁石体103は、開口部103aの中心を回転軸として回転可能に検出対象物に取り付けられている。例えば、磁石体103は、開口部103aの中心が、磁気センサユニット102の検知面の中心と一致するように回転角度検出装置内に配置されている。
ここで、磁気センサユニット102が有する磁気抵抗効果素子の構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る回転角度検出装置の磁気センサユニット102が有する磁気抵抗効果素子の断面模式図である。
図2に示すように、磁気に感応して出力信号を出力する磁気抵抗効果素子104は、基本的構成として、交換バイアス層(反強磁性体層)104aと、固定層(ピン止め磁性層)104bと、非磁性層104cと、自由層(フリー磁性層)104dとを基板101上に積層して形成される。磁気抵抗効果素子104が巨大磁気抵抗効果を発揮するためには、例えば、交換バイアス層104aがα−Fe層、PtMn合金層、またはIrMn合金層など、固定層104bがNiFe層、非磁性層104cがCu層、自由層104dがNiFe層から形成されるが、これらのものに限定されるものではなく、巨大磁気抵抗効果を発揮するものであれば、いずれのものであってもよい。また、磁気抵抗効果素子104は、巨大磁気抵抗効果を発揮するものであれば、上記の積層構造のものに限定されるものではない。
図2に示す磁気抵抗効果素子104の固定層104bは、交換バイアス層104aで磁化され、この交換バイアス層104aによって磁化方向が特定方向に固定(ピン止め)されている。自由層104dは、外部磁界の向きによって、固定層104bの磁化方向に対する磁化方向が変化する。磁気抵抗効果素子104の両端には、端子層104eが接合形成される。そして、固定層104bの固定された磁化方向に対して、外部磁界の向きにより自由層104dの磁化方向が変化することにより、2つの端子層104e間での電気抵抗値の変化が出力信号として出力される。
図2に示す磁気抵抗効果素子104を4個用い、これらの4個の磁気抵抗効果素子104を組み合わせることにより、図3に示すブリッジ回路を形成する。図3における4個の磁気抵抗効果素子104には、説明の便宜上、「GMR1」、「GMR2」、「GMR3」及び「GMR4」の符号をそれぞれ付し、且つ、磁気抵抗効果素子104の両端に形成される一方の端子層104eには「E1」、他方の端子層104eには「E2」の符号をそれぞれ付して説明する。
4個の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4は、固定層104bの磁化方向の向きが180°異なる2個の、磁気抵抗効果素子GMR1、磁気抵抗効果素子GMR2と、磁気抵抗効果素子GMR3、磁気抵抗効果素子GMR4とがそれぞれ組として用いられる。さらに、隣接する一組の磁気抵抗効果素子GMR1、磁気抵抗効果素子GMR3の固定層104bの磁化方向が180°をなす反対方向に異なり、隣接する他の一組の磁気抵抗効果素子GMR2、磁気抵抗効果素子GMR4の固定層104bの磁化方向が180°をなす反対方向に異なっている。
図3においては、磁気抵抗効果素子GMR1の固定層104bの磁化方向は上矢印で示す方向であり、磁気抵抗効果素子GMR2の固定層104bの磁化方向は、下矢印で示す180°をなす反対方向である。また、磁気抵抗効果素子GMR3の固定層104bの磁化方向は下矢印で示す方向であり、磁気抵抗効果素子GMR4の固定層104bの磁化方向は、上矢印で示す180°をなす反対方向である。
さらに、磁気抵抗効果素子GMR1の端子層E2に磁気抵抗効果素子GMR2の端子層E1を結合して、2個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2を直列に接続する。一方、磁気抵抗効果素子GMR3の端子層E2に磁気抵抗効果素子GMR4の端子層E1を結合して、2個の磁気抵抗効果素子GMR3、GMR4を直列に接続する。
磁気抵抗効果素子GMR1の端子層E1と磁気抵抗効果素子GMR3の端子層E1を接続し、その接続点V1に電源Vccのプラス側を接続する。磁気抵抗効果素子GMR2の端子層E2と磁気抵抗効果素子GMR4の端子層E2を接続し、その接続点V2に電源Vccのマイナス側を接続している。そして、接続点V1と接続点V2とに検知信号を入力する。
磁気抵抗効果素子GMR1の端子層E2と磁気抵抗効果素子GMR2の端子層E1を接続し、その接続点A+を、磁気抵抗効果素子104の電気抵抗値の変化信号(電圧)を出力する出力部としている。一方、磁気抵抗効果素子GMR3の端子層E2と磁気抵抗効果素子GMR4の端子層E1を接続し、その接続点A−を、磁気抵抗効果素子104の電気抵抗値の変化信号(電圧)を出力する出力部としている。そして、2つの接続点A+と接続点A−とから、磁気抵抗効果素子104の電気抵抗値の変化に基づく2相の正弦波形の出力信号(図4に示すP1、P2)を出力する。
このブリッジ回路をなす4個の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4の固定層104bの固定された磁化方向に対して、外部磁界による自由層104dの磁化方向が変化した場合に、その磁化方向の変化に伴って、4個の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4に電気抵抗値の変化が生じる。その電気抵抗値の変化は、各磁気抵抗効果素子104の固定層104bの磁化方向と自由層104dの磁化方向が同一方向の際に最小値を示し、反平行(180°をなす反対方向)の際に最大値を示す。したがって、磁気抵抗効果素子104の自由層104dを磁化する外部磁界の向きに伴って、ブリッジ回路の出力端子となる2つの接続点A+、A−から図4に示す正弦波形の出力信号(P1、P2)が出力される。
したがって、磁気抵抗効果素子104の電気抵抗値変化の中間点を基準点とすると、その電気抵抗値変化の極性(増加する方向を+、減少する方向を−とする)は、磁気抵抗効果素子104の固定層104bの磁化方向が同一方向に設定された、磁気抵抗効果素子GMR1と磁気抵抗効果素子GMR4、磁気抵抗効果素子GMR2と磁気抵抗効果素子GMR3では同極性に、磁気抵抗効果素子104の固定層104bの磁化方向が180°をなす反対方向(反平行)に異ならせた、磁気抵抗効果素子GMR1と磁気抵抗効果素子GMR2、磁気抵抗効果素子GMR3と磁気抵抗効果素子GMR4では逆極性になる。
このため、図3に示す4個の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4の接続関係と、磁気抵抗効果素子104の電気抵抗値の変化とにより、ホイートストーンブリッジ回路が形成され、磁気抵抗効果素子104に外部磁界による磁気を感応させることにより、その外部磁界による磁気抵抗効果素子104の自由層104dの磁化方向の変化に基づいて所望の動作を行なう磁気センサユニット102として機能する。
本実施の形態に係る回転角度検出装置において、磁気センサユニット102が有する4個の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4は、磁気センサユニット102に対する磁石体103の対向面と平行な平面内に配置されている。特に、これらの磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4は、対向して配置される磁石体103の開口部103aの内側に対応する位置に配置されている。
次に、本実施の形態に係る回転角度検出装置が有する磁石体103の構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る回転角度検出装置が有する磁石体103の平面図(a)及び側面図(b)である。なお、図5(b)においては、同図(a)における下方側から見た側面図を示している。
図5(a)に示すように、磁石体103は、その外形において、四隅部に円弧形状部が設けられた略正方形状を有する環状体で構成される。また、磁石体103の中央には、長方形状を有する開口部103aが設けられている。具体的には、図5(a)に示す上下方向の寸法Wが、同図に示す左右方向の寸法Lよりも長く構成された長方形状を有する開口部103aが設けられている。
磁石体103は、開口部103aの長手方向の辺(図5(a)に示す上下方向に延在する辺)に対応する一組の辺を含む部分が互いに異なる極性に着磁されている。具体的には、図5(a)に示す紙面手前側の部分において、同図に示す左方側半分の部分がN極に着磁され、右方側半分の部分がS極に着磁されている。一方、図5(a)に示す紙面奥側の部分において、同図に示す左方側半分の部分にS極が着磁され、右方側半分の部分にN極が着磁されている(図5(b)参照)。
また、磁石体103は、図5(b)に示すように、磁気センサユニット102と対向した対向面(図5(b)に示す下面)と、この対向面の裏面側に配置された非対向面(図5(b)に示す上面)とを含む部分が互いに異なる極性に着磁されている。具体的には、図5(b)に示す左方側部分において、同図に示す下方側部分がS極に着磁され、上方側部分がN極に着磁されている。同様に、図5(b)に示す右方側部分において、同図に示す下方側部分がN極に着磁され、上方側部分がS極に着磁されている。
このように着磁される磁石体103の構成について図1を用いて説明すると、磁石体103においては、図1に示す手前側(右下方側)の一辺の下方側部分にN極、上方側部分にS極が着磁され、同図に示す奥側(左上方側)の一辺の下方側部分にS極、上方側部分にN極が着磁されている。なお、図1においては、説明の便宜上、磁石体103のN極に対応する部分に斜線を示している。
ここで、このように着磁される磁石体103から生じる磁場の構成について、正方形状を有する開口部103a´が設けられた磁石体103´から生じる磁場との比較にて説明する。図6は、正方形状を有する開口部103a´が設けられた磁石体103´から生じる磁場の構成の説明図である。図6(a)、(b)においては、それぞれ磁石体103´の平面図及び側面図を示している。図6(c)においては、磁石体103´の中心からの距離と、磁場強度との関係を示している。図6(a)においては、磁場の強度を矢印の太さで表している。
なお、図6に示す磁石体103´においては、本実施の形態に係る磁石体103と異なり、図6(a)に示す左方側半分の部分全体がN極に着磁され、同図に示す右方側半分の部分全体がS極に着磁された場合について示している。また、磁石体103´から生じる磁場の変化を検出する図示しない磁気センサユニット102´においては、本実施の形態に係る回転角度検出装置が備える磁気センサユニット102と同一の構成を有し、同一の位置関係で配置されているものとする。
正方形状を有する開口部103a´が設けられた磁石体103´において、N極に着磁された部分のうち、図6(a)に示す上下方向に延在する部分(以下、「N極側垂直部分」という)103b´の中央から生じた磁場の強度は、S極に着磁された部分のうち、図6(a)に示す上下方向に延在する部分(以下、「S極側垂直部分」という)103c´の中央に向かう磁場M1よりも、図6(a)に示す左右方向に延在する部分(以下、「S極側水平部分」という)103d´の左端部近傍に向かう磁場M2の方が大きい。また、N極に着磁された部分のうち、図6(a)に示す左右方向に延在する部分(以下、「N極側水平部分」という)103e´の右端部近傍から生じ、S極側垂直部分103d´の中央に向かう磁場M3の強度は、N極側垂直部分103b´の中央から生じ、S極側水平部分103d´の右端部近傍に向かう磁場M2と略同等の強度を有する。
磁気センサユニット102´においては、磁石体103´の回転に伴うN極側垂直部分103b´からS極側垂直部分103c´に向かう磁場(すなわち、磁場M1と平行な磁場。以下、適宜「平行磁場」という)の方向の変化に基づいて検出対象物の回転角度を検出する。しかしながら、磁石体103´においては、図6(a)に示すように、平行磁場と異なる方向の磁場(例えば、磁場M2や磁場M3)の強度が相対的に大きいことから、平行磁場が形成される領域を広くとることができない。この結果、磁気センサユニット102´を構成する複数の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4において、適切に平行磁場の方向を検出できず、高精度に検出対象物の回転角度を検出することができない事態が発生し得る。
また、磁石体103´においては、図6(b)に示すように、磁石体103´の厚さ方向の全体が単一の極性に着磁されている。このため、磁石体103´の周囲には、N極側垂直部分103b´からS極側垂直部分103c´に向かって強度が大きい磁場が形成される(なお、図6(b)においては、磁石体103´の下方側領域に形成される磁場のみを示している)。この場合、磁場の強度は、図6(c)に示すように、磁石体103´の中心O近傍が最も小さく、中心OからのN極側垂直部分103b´又はS極側垂直部分103´に近づくにつれて大きくなる。特に、磁場の強度が示す曲線は、磁石体103´の中心OからN極側垂直部分103b´又はS極側垂直部分103c´に向けて急峻なカーブを描いた状態となっている。磁気センサユニット102´が有する磁気抵抗効果素子104´には、このように形成された磁場が作用することとなる。
図7は、本実施の形態に係る回転角度検出装置が有する磁石体103から生じる磁場の説明図である。なお、図7(a)〜(c)においては、磁石体103における図6(a)〜(c)と同様の状態図を示している。また、以下の説明においては、説明の便宜上、磁石体103においても、N極に着磁された部分のうち、図7(a)に示す上下方向に延在する部分をN極側垂直部分103bと呼び、図7(a)に示す左右方向に延在する部分をN極側水平部分103eと呼ぶものとする。また、S極に着磁された部分のうち、図7(a)に示す上下方向に延在する部分をS極側垂直部分103cと呼び、図7(a)に示す左右方向に延在する部分をS極側水平部分103dと呼ぶものとする。さらに、N極側垂直部分103bからS極側垂直部分103cに向かう磁場を平行磁場と呼ぶものとする。
上述のように、磁石体103においては、長方形状を有する開口部103aが設けられていることから、図6(a)に示す磁石体103´に比べ、N極側垂直部分103bの中央からS極側水平部分103dの上端部近傍までの距離が長い。このため、N極側垂直部分103bの中央から生じた磁場の強度は、S極側水平部分103dの左端部近傍に向かう磁場M4よりも、S極側垂直部分103cの中央に向かう磁場M5の方が大きい。また、N極側水平部分103eの右端部近傍から生じ、S極側垂直部分103cの中央に向かう磁場M6の強度は、N極側垂直部分103bの中央から生じ、S極側水平部分103dの左端部近傍に向かう磁場M4と略同等の強度を有する。
磁石体103においては、図7(a)に示すように、平行磁場と異なる方向の磁場(例えば、磁場M4や磁場M6)の強度が相対的に小さいことから、平行磁場が形成される領域を広くとることができる。この結果、磁気センサユニット102を構成する複数の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4において、適切に平行磁場の方向を検出でき、高精度に検出対象物の回転角度を検出することが可能となる。
また、磁石体103においては、図7(b)に示すように、左方側部分において、下方側部分がS極に着磁され、上方側部分がN極に着磁されると共に、右方側部分において、下方側部分がN極に着磁され、上方側部分がS極に着磁されている。このため、磁石体103の周囲には、左方側部分において、磁石体103の上面から下面に向かう第1の磁場が形成され、右方側部分において、磁石体103の下面から上面に向かう第2の磁場が形成される。さらに、磁石体103の下方側部分に配置されたN極側垂直部分103bからS極側垂直部分103cに向かう第3の磁場が形成される(なお、図7(b)においては、磁石体103の上方側領域に形成される磁場を省略している)。
磁気センサユニット102が有する磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4に作用する磁場を構成する第3の磁場の強度は、第1の磁場及び第2の磁場の存在により低減され、図6(b)に示す磁石体103´で形成される磁場よりも小さくなる。この場合、磁場の強度は、図7(c)に示すように、磁石体103の中心O近傍が最も小さく、中心OからのN極側垂直部分103b又はS極側垂直部分103cに近づくにつれて大きくなる。特に、磁場の強度が示す曲線は、磁石体103の中心OからN極側垂直部分103b又はS極側垂直部分103cに向けて緩やかなカーブを描いた状態となっている。
図6(c)に示すように、磁気抵抗効果素子104´に作用する磁場の強度が急峻なカーブを描いて変化する場合、磁気抵抗効果素子104´においては、磁気抵抗効果素子104´を構成する自由層104d´のみならず、固定層104b´の磁化方向が変化する事態が発生し得る。この結果、磁石体103´の回転に伴う平行磁場の方向の変化を適切に検出できず、高精度に検出対象物の回転角度を検出することができなくなる。これに対し、本実施の形態に係る磁石体103においては、磁気抵抗効果素子104に作用する磁場の強度が緩やかなカーブを描いて変化することから、固定層104bの磁化方向が変化する事態を防止することができるので、磁石体103の回転に伴う平行磁場の方向の変化に基づいて高精度に検出対象物の回転角度を検出することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態に係る回転角度検出装置においては、磁石体103において、開口部103aの長手方向の辺に対応する一組の辺を含む部分が互いに異なる極性に着磁されていることから、当該一組の辺の一方の辺から他方の辺に向かう平行な磁場が形成される領域を広くとることができる。このため、開口部103aの内側に対応する位置に配置された複数の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4に同一方向の磁場を作用させることができるので、高精度に検出対象物の回転角度を検出することが可能となる。
特に、本実施の形態に係る回転角度検出装置においては、磁石体103における磁気センサユニット102との対向面と、この対向面の裏面側に配置された非対向面とを含む部分を互いに異なる極性に着磁していることから、磁気センサユニット102との対向面(又は非対向面)から非対向面(又は対向面)に向かう磁場を形成することができるので、磁気センサユニット102の内部に複数の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4に配設した場合においても、複数の磁気抵抗効果素子GMR1〜GMR4に作用する磁場の強度がそれぞれの磁気抵抗効果素子の配設位置によって大きく変化する事態を防止することができる。この結果、それぞれの磁気抵抗効果素子で極端に大きい磁場を受けるものがなくなったため、磁気抵抗効果素子104を構成する固定層104bの磁化方向が強磁場により変化する事態を防止できるので、磁石体103の回転に伴う磁場の方向の変化に基づいて、より高精度に検出対象物の回転角度を検出することが可能となる。
さらに、本実施の形態に係る回転角度検出装置においては、磁石体103の外形を、略正方形状に構成している。これにより、磁石体103の外形の一部を利用して検出対象物の所望の位置に直接又は間接的に位置決めし易くすることができるので、磁気センサユニット102が有する磁気抵抗効果素子104との位置精度を確保することが可能となる。なお、上記実施の形態においては、磁石体103の外形が略正方形状を有する場合について説明しているが、その外形を略長方形状に変更しても良い。この場合にも、上記実施の形態と同様の効果を得ることが可能である。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本考案の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本考案の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、磁石体103の外形が略正方形状を有する場合について説明しているが、磁石体103の構成についてはこれに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、磁石体103の外形を、略長方形状、角部を丸めた正方形状又は角部を丸めた長方形状に変更してもよい。円形状又は楕円形状に変更しても良い。この場合にも、長方形状を有する開口部103aが設けられていることを前提として、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。特に、磁石体103の外形を、略正方形状、略長方形状、角部を丸めた正方形状又は角部を丸めた長方形状とした場合には、磁石体103の外形の一部を利用して検出対象物の所望の位置に直接又は間接的に位置決めし易くすることができるので、磁気センサユニット102が有する磁気検出素子との位置精度を確保することが可能となる。また、このように任意の外形形状を有する磁石体103に適用することができるので、既存の回転角度検出装置で利用されている磁石体103のみを変更することで、検出対象物の回転角度の検出精度を向上することが可能となる。
101 基板
102 磁気センサユニット
103 磁石体
103a 開口部
104 磁気抵抗効果素子
104a 交換バイアス層
104b 固定層
104c 非磁性層
104d 自由層
104e 端子層

Claims (4)

  1. 検出対象物の回転に伴って回転可能に設けられた磁石体と、前記磁石体と対向して配置され、当該磁石体の回転に伴う磁場の方向の変化に基づいて前記検出対象物の回転角度を検出する磁気センサユニットとを具備し、
    前記磁石体は、長方形状を有する開口部が設けられた板状の環状体で構成され、前記開口部の長手方向の辺に対応する一組の辺を含む部分が互いに異なる極性に着磁されており、前記磁気センサユニットは、前記磁石体の対向面に平行な平面内であって前記開口部の内側に対応する位置に複数の磁気検出素子を配置した検出部を有することを特徴とする回転角度検出装置。
  2. 前記磁石体は、前記磁気センサユニットと対向した対向面と、この対向面の裏面側に配置された非対向面とを含む部分が互いに異なる極性に着磁されていることを特徴とする請求項1記載の回転角度検出装置。
  3. 前記磁石体の外形は、略正方形状、略長方形状、角部を丸めた正方形状又は角部を丸めた長方形状を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転角度検出装置。
  4. 前記検出部は、ブリッジ接続された4個の磁気検出素子からなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転角度検出装置。
JP2010280129A 2010-12-16 2010-12-16 回転角度検出装置 Active JP5497621B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010280129A JP5497621B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 回転角度検出装置
CN201110419791.8A CN102589581B (zh) 2010-12-16 2011-12-15 旋转角度检测装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010280129A JP5497621B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 回転角度検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012127831A JP2012127831A (ja) 2012-07-05
JP5497621B2 true JP5497621B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=46478558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010280129A Active JP5497621B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 回転角度検出装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5497621B2 (ja)
CN (1) CN102589581B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016099190A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 アイシン精機株式会社 回転角検出装置
JP6054011B1 (ja) * 2015-11-26 2016-12-27 三菱電機株式会社 磁気センサ及び回転装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3438460B2 (ja) * 1996-02-29 2003-08-18 日産自動車株式会社 磁気式回転角度センサ
JPH10122810A (ja) * 1996-10-21 1998-05-15 Nissan Motor Co Ltd 磁気式回転角度センサ
JP4117175B2 (ja) * 2002-10-03 2008-07-16 アルプス電気株式会社 回転角検出装置
US6806702B2 (en) * 2002-10-09 2004-10-19 Honeywell International Inc. Magnetic angular position sensor apparatus
FR2866111B1 (fr) * 2004-02-11 2006-05-05 Johnson Controls Tech Co Capteur magnetique de position angulaire
JP4519927B2 (ja) * 2008-05-20 2010-08-04 アルプス電気株式会社 回転角検出装置
CN201311272Y (zh) * 2008-12-15 2009-09-16 银川英奥特自控有限公司 无接触式高精度角度传感器
JP2010160037A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Mitsubishi Electric Corp 回転角検出器
DE102009019878A1 (de) * 2009-05-06 2010-11-18 Continental Automotive Gmbh Drehwinkelsensoranordnung

Also Published As

Publication number Publication date
CN102589581B (zh) 2015-07-22
JP2012127831A (ja) 2012-07-05
CN102589581A (zh) 2012-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9644994B2 (en) Magnetic sensor
US9453890B2 (en) Magnetic sensor and magnetic detecting method of the same
US10989769B2 (en) Magneto-resistive structured device having spontaneously generated in-plane closed flux magnetization pattern
JP5144803B2 (ja) 回転検出装置
JP5843079B2 (ja) 磁気センサおよび磁気センサシステム
US9400315B2 (en) Current sensor
JP5544502B2 (ja) 電流センサ
JP5532166B1 (ja) 磁気センサおよび磁気センサシステム
US10338105B2 (en) Current detector that prevents fluctuatons in detection sensitivity
JP2016176911A (ja) 磁気センサ
JP6233722B2 (ja) 磁界発生体、磁気センサシステムおよび磁気センサ
JP2016151448A (ja) 磁気センサ
US12007294B2 (en) Operation processing apparatus, angle sensor and power steering apparatus
US20090251830A1 (en) Magnetic detector
JP5497621B2 (ja) 回転角度検出装置
JP6986002B2 (ja) 磁気センサ装置
JP2014182096A (ja) 磁気センサ
JP2013142569A (ja) 電流センサ
JP2015133377A (ja) 磁気検出素子および回転検出装置
JP2009281938A (ja) 磁気センサ及び磁気エンコーダ
JP2017133865A (ja) 電流検出装置、及び電流検出方法
WO2018193961A1 (ja) 回転角度検出装置
JP2010002293A (ja) ポテンションメータ
JP2006003178A (ja) 歯車センサ
JP2010133882A (ja) 絶対位置検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130307

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130620

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20131119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5497621

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350