JP5493194B2 - 包装材 - Google Patents
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Description
前記熱収縮フィルムを熱収縮させてフィルムに商品を保持させることによって、前記包装材は使用される。
さらに、円筒状の熱収縮フィルムは、上下に開口部を有するので、この熱収縮フィルムに保持された商品の上面の全体又は中央部は、露出している。
この露出した部分に埃などが付着するので、商品価値が低下するという問題点もある。
従って、対向する第1シート片及び第2シート片によって商品が挟持されるので、流通過程において、商品の自重による横振れを防止でき、特に、大重量の商品を包装した場合でもそれが脱落することがない。なお、第1シート片及び第2シート片に意匠表示を施すことによって、本発明の包装材は、従来の包装材(筒状フィルムが1枚の台紙に取り付けられた包装材)に比して、多くの宣伝広告を表示できる。
また、連結シート片は第1シート片の上部と第2シート片の上部を連結するので、この連結シート片によって商品の上面が覆われる。従って、筒状フィルムに保持された商品の上面に埃などが付着し難くなる。
また、筒状フィルムを加熱する際に、連結シート片が第1シート片及び第2シート片の上部に被さらないようにしておくことにより、筒状フィルムの上方部にも熱媒体が行き渡るので、筒状フィルムの全体を確実に収縮させることができ、筒状フィルムの収縮ムラや皺発生などを防止できる。
図1〜図4に於いて、10は、商品を包装するための包装材を示す。
該包装材10は、向かい合って配置された前後一対のシート片1,2(第1シート片1及び第2シート片2)と、前記一対のシート片1,2の間に配置された筒状フィルム3と、前記一対のシート片1,2の上部間を連結可能な連結シート片5と、を有する。
包装材10は、通常、図示したような略扁平状の状態で供給される。そして、商品を包装する際に、図5及び図6に示すように、筒状フィルム3が円筒状に拡げられる。
第1シート片1及び第2シート片2は、例えば平面視略矩形状であり、両シート片1,2は、略同形同大とされていることが好ましい。なお、第1シート片1及び第2シート片2は、平面視略矩形状に限られず、それぞれ独立して、平面視略円形状、略楕円形状、三角形状、多角形状、その他任意の形状でもよい。また、第1シート片1及び第2シート片2は、商品の形状に合った形状(例えば、商品の正面視形状の外形に略一致した形状)でもよい。
一方、略扁平状に畳んだ筒状フィルム3は、図示したように、第1シート片1及び第2シート片2の幅よりも大きく、このシート片1,2の両側縁から筒状フィルム3の両側部が外側へ出ている。
シート片1,2の一方の側縁から外側に出ている筒状フィルム3の一方の側部には、筒状フィルム3の上縁から下縁にまで縦方向に延びる一対のミシン目31,31が形成されている。
前記重なり合った第1シート片1の内面と筒状フィルム3の外面とが接着され、且つ、前記重なり合った第2シート片2の内面と筒状フィルム3の外面とが接着されている。以下、筒状フィルム3と各シート片1,2が接着された部分を、接着部といい、図面に符号7を付す。また、この接着部が設けられた領域を判りやすくするため、図1及び図2において、接着部を薄墨塗りで表している。
筒状フィルム3と第1シート片1及び第2シート片2の接着方法は、特に限定されず、溶剤型接着剤、感熱性接着剤などの公知の接着剤を使用した接着、溶剤を使用した接着、又は粘着テープを用いた接着などが挙げられる。
特に、第1シート片1の内面が、前記筒状フィルム3の上方部及び下方部を除く前記筒状フィルム3の外面の中途領域にベタ状に接着され、且つ、前記第2シート片2の内面が、前記筒状フィルム3の上方部及び下方部を除く前記筒状フィルム3の外面の中途領域にベタ状に接着されていることがより好ましい(図1及び図2参照)。筒状フィルム3の上下方部と第1シート片1及び第2シート片2をそれぞれ接着しなければ、両シート片1,2の規制を受けずに筒状フィルム3の上下方部が自由に熱収縮し得る。このため、熱収縮によって、筒状フィルム3の上下方部を、商品の上部及び下部(例えば、容器の肩部及び容器の底面のコーナー部)に係止させることができる。
この連結シート片5の先端辺には、フラップ片6が一体的に連設され、連結シート片5とフラップ片6の連設部分に沿って、折り罫線92が形成されている。
差込み部61を第2シート片2の切込み部21に係止させることにより、連結シート片5を介して第1シート片1の上部と第2シート片2の上部が連結されると共に、連結シート片5によって筒状フィルム3の上方開口部が覆われる。
また、第2シート片2は、前記第1シート片1とは独立した1枚のシート材から形成されている。
前記シート材としては、例えば、合成樹脂製シート、金属蒸着層を有する合成樹脂製シート、厚紙、及びこれらの積層シートなどが挙げられる。好ましくは、合成樹脂製シートを含むシートが用いられ、より好ましくは、合成樹脂製シート(2枚以上の合成樹脂製シートが積層された樹脂製シートを含む)が用いられる。合成樹脂製シートの材質としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリスチレン系、ポリアミド系などが挙げられる。
合成樹脂製シートは、無色であることが好ましいが、透明性を損なわない範囲で着色されていてもよい。
シート材の厚みは、特に限定されないが、合成樹脂製シートを用いる場合には、0.1mm〜1.0mm程度である。例えば、ポリエステル系樹脂製シートを用いる場合には、適度な剛性を有することから、厚み0.1mm〜0.6mmのものが好ましい。また、厚紙を用いる場合には、その厚みは0.4mm〜3mm程度である。
熱収縮性フィルムは、少なくとも一方向(筒状に形成した際に於ける周方向。以下同じ)に熱収縮しうるものであればその材質は特に限定されず、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂製フィルムを用いることができる。
また、筒状フィルム3は、熱収縮性フィルムに、ガスバリア層、光バリア層、断熱層などの機能層が積層された積層フィルムを用いて形成することもできる。
筒状フィルム3の表面又は/及び裏面に、必要に応じて、意匠印刷層を設けてもよい。
但し、熱収縮率(%)=[{(一方向(又は他方向)の元の長さ)−(一方向(又は他方向)の浸漬後の長さ)}/(一方向(又は他方向)の元の長さ)]×100。
熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されないが、一般に、20μm〜200μmであり、好ましくは20μm〜100μmであり、より好ましくは30μm〜60μmである。
図6に示すように、筒状フィルム3の下方開口部(又は上方開口部)から、筒状フィルム3内に商品を挿入する(包装材10の筒状フィルム3を商品に外嵌する)。商品としては、例えば、底面A1と、底面A1からコーナー部A2を介して一体的に形成された胴部A3と、胴部A3と一体的に形成され且つ次第に縮径した肩部A4と、肩部A4の上方に形成された上面A5と、を有する容器Aなどが挙げられる。
筒状フィルム3の上方部及び下方部は、第1シート片1及び第2シート片2に接着されていないので、熱収縮によって、筒状フィルム3は容器Aの胴部A3だけでなく、筒状フィルム3の上方部が容器Aの肩部A4及び上面A5の周縁部に密着し且つ筒状フィルム3の下方部が容器Aのコーナー部A2に密着する。このため、筒状フィルム3の上下方向に容器Aが抜け出るおそれがなく、筒状フィルム3によって確実に商品を保持できる。さらに、筒状フィルム3の上方部が容器Aの上面A5の周縁部に密着することにより、タンパー機能(改ざん防止)を付与できる。
また、第1シート片1及び第2シート片2の下方部は、筒状フィルム3の収縮に追従して、容器Aの胴部A3の外形に従い、円弧状に湾曲する。
最後に、図7及び図8に示すように、連結シート片5及びフラップ片6を折り罫線91,92にて折り曲げ、差込み部61を切込み部21に差し込むことによって、包装体(本発明の包装材10にて包装された商品)が得られる。
この対向した第1シート片1及び第2シート片2の間に商品が挟持されるので、流通過程において、商品が脱落することがない。
また、商品の前後の何れの側にも、シート片(第1シート片1又は第2シート片2)が存在するので、多くの宣伝広告を消費者に見せることができる。
また、商品の上方に連結シート片5が被さるので、筒状フィルム3に保持された商品の上面に埃などが付着することを防止できる。
また、第1シート片1及び第2シート片2の各下辺と商品の底面(容器Aの底面A1)は略同一平面上にある、又は商品の底面が第1シート片1及び第2シート片2の各下辺よりも少し下方に出ているので、包装体を安定的に自立させることも可能である。
そして、分断した箇所から商品を取り出すことができる。
上記実施形態では、連結シート片5と第2シート片2は一体的に連設されておらず、連結シート片5の差込み部61を第2シート片2の切込み部21に係入することによって第1シート片1の上部と第2シート片2の上部が連結シート片5を介して連結されるが、例えば、図9に示すように、連結シート片5が第1シート片1及び第2シート片2に一体的に連設されていてもよい。この他の実施形態に係る包装材は、第1シート片1の上辺と連結シート片5の一方の側辺が折り罫線93を介して一体的に形成され、且つ第2シート片2の上辺と連結シート片5の他方の側辺が折り罫線94を介して一体的に形成されている。この折り罫線93,94において、連結シート片5に対して略直交するように第1シート片1及び第2シート片2が折り曲げられている。筒状フィルム3は、対向した前記第1シート片1と第2シート片2の間に配置され、上記実施形態と同様に、それぞれ接着部7を介して第1シート片1の内面及び第2シート片2の内面に部分的に接着されている。
例えば、図10に示すように、筒状フィルム3の上方部及び下方部を除く)筒状フィルム3の外面の中途領域のうち筒状フィルム3の周方向の両側端部における2つの帯状領域71,71のみが、第1シート片1の内面に接着されていてもよい。なお、図10において、接着部を薄墨塗りで表している。同様に、筒状フィルム3の周方向の両側端部における2つの帯状領域のみが第2シート片2の内面に接着されていてもよい(図示せず)。
このように筒状フィルム3の周方向の両側端部における帯状領域のみが第1シート片1及び第2シート片2に接着されている場合であっても、上記実施形態と同様に、熱収縮させた後、筒状フィルム3から容器が抜け出るおそれがなく、また、第1シート片1及び第2シート片2の下方部は、筒状フィルム3の収縮力に追従して円弧状に湾曲する。
Claims (2)
- 対向した第1シート片及び第2シート片と、連結シート片と、熱収縮性を有する筒状フィルムと、を有し、
前記筒状フィルムが、前記第1シート片と第2シート片の間に配置され、
前記第1シート片及び第2シート片の一部分が前記筒状フィルムにそれぞれ接着されており、
前記連結シート片の一端が前記第1シート片の上辺に連設され、且つ、前記連結シート片の他端側が自由端とされており、
前記連結シート片の他端側を前記第2シート片に止めることにより、前記第1シート片の上部と第2シート片の上部が前記連結シート片を介して連結されることを特徴とする包装材。 - 前記第1シート片の内面が、前記筒状フィルムの上方部及び下方部を除く前記筒状フィルムの外面の中途領域に接着され、且つ、前記第2シート片の内面が、前記筒状フィルムの上方部及び下方部を除く前記筒状フィルムの外面の中途領域に接着されている請求項1に記載の包装材。
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