JP5487222B2 - 複合アンテナ及びこれを用いた通信機器 - Google Patents

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Description

本発明は、磁界の変化により通信を行うアンテナと電界の変化により通信を行うアンテナとを組み合わせた複合アンテナ及びこれを用いた通信機器に関する。
近年、無線通信技術の普及に従って、通信機器間の通信をAV(Audio Visual)ケーブルやUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどの有線接続によらず、無線インタフェースを用いて通信を行う機会が増加している。無線インタフェースの用いる通信媒体には様々なものがあり、放射界や近傍界を用いた無線インタフェースがそれぞれ実用化されている。
中でも、近傍界を用いた通信方式においては、無線信号の減衰が大きいために、送信側アンテナと受信側アンテナ間の距離が近接した場合に通信が行えるように設計される。このアンテナ間が近接した場合にのみ通信を行うことができるために、同様の通信方式を用いる他のユーザの無線信号による干渉を避けることができる。従って、近傍界を用いた通信方式は、他のユーザとの干渉を想定した認証処理や暗号/複合化処理を行う必要がないために、簡便な通信を行うことができる。
近傍界の中でも、例えば誘導磁界を用いた通信方式は、改札機と通信機器又はカードとの間で通信を行うことで交通機関の電子乗車券の機能を持たせたものや、電子レジスターと通信機器との間で通信を行うことで電子決済の機能を持たせたものなど、様々な用途に活用されている(例えば、特許文献1を参照)。一方、近傍界の中でも、電界を用いた近距離通信で支配的となる誘導電界および静電界(以下、単に誘導電界等と記載する)を用いた通信方式は、音楽や動画のコンテンツを保存した記憶装置を持つ電子機器と、再生装置を持つ電子機器との間で通信を行うことでコンテンツを転送する機能を持たせたものなど、様々な用途に活用されている(例えば、特許文献2を参照)。
このような近距離で通信を行う通信方式は一般に非接触通信と呼ばれ、使用時の処理の簡便さや、通信機器を接触させることで通信を行うという、直感的な操作のわかりやすさから、近年特に普及が進んでいる通信方式である。また、通信機器を接触させるという特徴から、非接触通信は持ち運びが可能な小型の通信機器への適用が進んでいる。
特開2002−64403号公報 特開2008−182714号公報
上述した誘導磁界を用いた通信方式と、誘導電界等を用いた通信方式は、それぞれ用途が異なる。そこで、2つの通信方式を用いた複合アンテナを通信機器に搭載し、2つを組み合わせたサービスを提供したいという要望がある。例えば、誘導磁界を用いたアンテナによって電子決済を行い、誘導電界等を用いたアンテナによって決済の終了したコンテンツを通信機器へ転送するなどのサービスが考えられる。
ところで、持ち運びが可能な通信機器においては、携帯性を高めるために通信機器をできるだけ小さく構成する必要がある。従って、通信機器内に搭載される電子デバイスは小型に構成されるだけでなく、近接した位置に配置されなければならない。上述した誘導磁界を用いたアンテナと誘導電界等を用いたアンテナも、通信機器内においては近接した位置に設ける必要がある。このため、誘導磁界を用いたアンテナを使用する際に、誘導電界等を用いたアンテナに対しても磁束が入力されてしまう虞がある。
誘導電界等を用いたアンテナは、一般にカプラ素子と呼ばれる平板状の金属板によって構成される。金属板に対して磁束が入力されると、ファラデーの電磁誘導の法則に従って金属板内に誘導起電力が発生し電流が流れる。この電流は金属板の周辺を渦の様に流れるために、一般に渦電流と呼ばれる。金属板内を流れる渦電流に従って磁束が発生するが、この磁界は金属板に対して入力された磁束を打ち消すような方向に発生する。
従って、誘導磁界を用いたアンテナと誘導電界等を用いたアンテナとを近接した位置に配置すると、誘導電界等を用いたアンテナからの磁束によって誘導磁界を用いたアンテナで発生した誘導起電力が減衰する。これにより、誘導磁界を用いたアンテナへ十分な誘導電流が流れず、満足に通信を行うことができないという問題点がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、誘導電界等を用いたアンテナ内に発生する渦電流を抑えることで、誘導磁界を用いたアンテナと誘導電界等を用いたアンテナとを近接させて配置した複合アンテナ及びこれを用いた通信機器を提供することを目的とする。
実施形態によれば、複合アンテナは、第1の被変調波を静電界又は誘導電界に属する電磁波によって結合する導体を備え、当該導体が、縁辺を分割する位置にある切り欠きにより、同面積の複数の部分が組み合わされた形状となっている第1のアンテナと、第2の被変調波を誘導磁界に属する電磁波によって結合する導体を備える第2のアンテナと、を具備する。
他の実施形態によれば、通信機器は、第1の被変調波を静電界又は誘導電界に属する電磁波によって結合する導体を備え、当該導体が、縁辺を分割する位置にある切り欠きにより、同面積の複数の部分が組み合わされた形状となっている第1のアンテナと、前記第1のアンテナからの前記第1の被変調波を受けて第1の受信信号を生成する第1の受信回路部と、第2の被変調波を誘導磁界に属する電磁波によって結合する導体を備える第2のアンテナと、前記第2のアンテナからの前記第2の被変調波を受けて第2の受信信号を生成する第2の受信回路部とを具備する。
本発明によれば、静電界及び誘導電界等を用いたアンテナと誘導磁界を用いたアンテナとを近接させた際に発生する干渉を低減した複合アンテナ及びこれを用いた通信機器を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る複合アンテナの構成を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る複合アンテナの、打ち消し磁界の発生の様子を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る複合アンテナの、渦電流の発生の様子を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る複合アンテナの、シミュレーションモデルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係る複合アンテナの、図4のシミュレーションモデルにおける反射特性を示した図。 本発明の第1の実施形態に係る複合アンテナの、別のシミュレーションモデルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係る複合アンテナの、図6のシミュレーションモデルにおける反射特性を示した図。 本発明の第1の実施形態に係る複合アンテナの、電界受信アンテナの他の構造を示した図。 本発明の第2の実施形態に係る複合アンテナの構成を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る複合アンテナの、電界受信アンテナの回路構成を示す図。 本実施形態における複合アンテナの、磁性シートを付加した構成を示す図。 本実施形態における複合アンテナの、給電点の位置を離間させた構成を示す図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施例)
図1は、第1の実施形態における、複合アンテナの構成を示した図である。
(複合アンテナの構成)
本実施形態の複合アンテナを形成する受信器1は、誘導電界等を利用するアンテナと、誘導磁界を利用するアンテナを組み合わせて一体に構成されている。誘導電界等を利用するアンテナは、平板状の金属導体からなる受信電極2と、その受信電極2から発生した電流を信号処理する受信回路部3から構成される。誘導磁界を利用するアンテナは、受信電極2の外側を取り囲むように配置した細線状の金属導体のループからなる受信ループ5と、その受信ループ5から発生した電流を信号処理する受信回路部6から構成される。
また、受信器1と通信する第1の送信手段となる送信器7は、受信器1の受信電極2と結合することで誘導電界等を放射する送信電極8と、この送信電極8に電力を供給する送信回路部9から構成される。更に、第2の送信手段となる送信器10は、受信器1の受信ループ5に対向し、印加された電気信号に応じて磁束を発生する送信ループ11と、印加された電気信号に応じて送信ループ11に電力を供給する送信回路部12とから構成される。
上記構成の受信器1と送信器7とが通信を行う場合には、受信電極2と送信電極8とを向かい合わせて結合し、送信器7の送信回路部9から高周波変調された電力を送信電極8へ送り込む。高周波とは、具体的には1GHz〜100GHzが用いられる。すると、送信電極8より高周波変調された電界の進行方向に平行および直交する電界成分が誘起され、この電界が受信器1の受信電極2の方向へ伝播する。受信電極2に印加された電界は高周波変調された電流となって受信回路部3へと入力され、受信回路部3によって信号処理される。いわゆる近傍界においては、その多くが誘導電界等および準静電界に属する電界によって占められているために、送信器7の送信電極8から放射される電界の電界強度は距離の3乗もしくは2乗に比例して減衰する。従って、受信器1の受信電極2と送信器7の送信電極8とは例えば3cm以下となるような、十分に近接した位置にある場合にしか電界結合せず、通信を行うことができない。
一方、受信器1と送信器10とが通信を行う場合には、受信ループ5と送信ループ11とを近接させ、送信器10の送信回路部12から低周波変調された電力を送信ループ11へ印加する。低周波とは、具体的には10MHz〜20MHzが用いられる。すると、送信ループ11中に流れる電流から磁界が発生し、送信ループ11から発生した磁界の一部は受信器1の受信ループ5内に印加される。送信ループ11から発生する磁界の変化によって、受信ループ5内の磁束密度が変化する。この磁束密度の変化によって、ファラデーの電磁誘導の法則に基づいて誘導電流が受信ループ5内に発生する。この誘導電流が受信回路部6へと入力され、受信回路部6によって信号処理される。
送信器10の送信ループ11から放射される磁界は距離に応じて減衰するために、送信ループ11と受信ループ5とは近接させた状態で通信を行う必要がある。送信ループ11と受信ループ5とが通信可能な距離はそれぞれのループの大きさや、送信ループ11に入力される電力の大きさによって異なる。例えば交通機関の入場券処理を行うためのアンテナであれば、10cm以下となるような十分に近接した位置にある場合にしか十分な誘導電流が発生せず、通信を行うことが出来ない。なお、図1の各回路は、図示しない接地点により設置されている。
(スリットの形成による渦電流の低減)
図2は、受信器1と送信器10とが通信を行う場合の、磁束が発生する様子を示した図である。先に述べたように、受信器1の受信ループ5は、送信器10の送信ループ11から発生した磁束20が印加されることで誘導電流を発する。この誘導電流が受信回路部6に入力されることで、送信器10の送信回路部12と受信器1の受信回路部6とが通信を行う。
ところで、受信ループ5に印加された磁束20は、誘導電界等を利用するアンテナ側の受信電極2へも印加される。受信電極2内に印加された磁束20が変化すると、ファラデーの電磁誘導の法則に従って受信電極2内に電場が発生する。この発生した電場によって受信電極2内の電子が移動する。この受信電極2内の電子は図2に示すように、受信電極2に対して上面から磁束20が印加されている場合には、受信電極2の縁辺を周回するように移動する。この受信電極2の縁辺を周回する電子の移動は電流として捉えることができる。この電流は渦を描くように受信電極2の縁辺を流れるため、一般に渦電流と呼ばれる。受信電極2内に発生した渦電流21は、アンペアの法則に従って打消し磁束22を発生する。打消し磁束22は、図2に示すように受信電極2に印加された磁束20と逆行する向きに発生する。磁束20と打ち消し磁束22とはそれぞれ打ち消し合うために、その結果受信ループ5へ印加される磁束20の磁束の量が低下する。誘導磁界を利用するアンテナの受信ループ5へ印加される磁束20の磁束の量が下がることにより、受信ループ5に発生する誘導電流量が低下する。受信ループ5に発生する誘導電流量が低下すると受信回路部6による信号処理が行えない。更に、このような渦電流21を発生させる導体が受信ループ5の内部に存在することは、受信器1と送信器10が通信する際に近接対向して配置される送信ループ11に対しても、渦電流による自己インダクタンスの低下を引き起こす。自己インダクタンスの低下は送信ループ11の共振周波数シフトの原因となるため、結果として受信器1と送信器10との通信品質が低下してしまう。
このように、受信ループ5内に存在する受信電極2のような導体の存在は、受信器1と送信器10が通信を行う際に様々な悪影響を引き起こすため、理想的には導体の存在が無いことが望ましい。
そこで、本実施例においては、受信電極2にスリットを形成し、渦電流21を分断する構成としている。受信電極2にスリットを形成することにより、分断した渦電流21内でそれぞれ打ち消しあう成分が発生することになり、受信電極2内で発生する渦電流21の総量が低下する。これにより、渦電流21から発生する打消し磁束22の量を低下させることができる。
図3は、受信電極2のスリット形状と、その内部に発生する渦電流21の様子を示した図である。スリットは、例えば図3(a)に示すように、受信電極2の縁辺を2分割する点から上下左右に、受信電極2の中心に向かって4つの直線状の溝が形成されている。
図3(c)は、スリットを形成した受信電極2内に磁束20を印加した際の、渦電流21の発生の様子を示している。図3(c)において、スリットは受信電極2をほぼ4分割するように入れられている。そのため、誘導電流を発生する過程からみれば、スリットを形成した受信電極2は、小さな受信電極を4つ組み合わせた形状として捉えることができる。
図3(b)は、スリットを形成しない受信電極2内に磁束20を印加した際の、渦電流21の発生の様子を示している。図3(c)における受信電極2の各葉2a〜2dの面積は、図3(b)における受信電極2の面積の4分の1となる。ファラデーの電磁誘導の法則により、受信電極2の各葉2a〜2dに発生する誘導電流の量は、各葉2a〜2d内に入力された磁束20の変動量に比例する。そのため、受信電極2の各葉2a〜2dに発生する渦電流21の電流量は、図3(b)における渦電流21の4分の1となる。
ここで、図3(c)で各葉2a〜2dに発生した渦電流21のうち、各葉2a〜2dが接する箇所に流れている渦電流21に注目する。各葉2a〜2dが接する箇所に流れている渦電流21は、それぞれ相反する方向に流れているために、それぞれが発生する打ち消し磁束22は打ち消しあう。打ち消しあう渦電流21の成分を無視すると、スリットを形成した受信電極2内を流れる渦電流21は、図3(d)に示すような受信電極2内を流れる渦電流21として捉えることができる。図3(d)に示す渦電流21の電流量は、先に述べた渦電流21の打ち消しあいによって弱められるため、各葉2a〜2dを流れる渦電流21の電流量と等しくなる。これにより、スリットを形成した受信電極2の各葉2a〜2d内を流れる渦電流21の電流量は、スリットを形成しない受信電極(図3(b))に比べ約4分の1に弱まっていることがわかる。図3(d)と図3(b)の矢印線の太さは、その違いを示している。
受信電極2内を流れる渦電流の電流量が弱まることで受信電極2が発生する打消し磁束22の量が低下する。これにより、受信ループ5と受信電極2の両方に磁束20が印加された場合であっても、打消し磁束22の量が低下するために、受信ループ5には誘導電流量を保ったまま通信を行うことができる。なお、受信電極2の大きさは通常、送信電極8よりも大きくなるように構成される。受信電極2の大きさが大きくなることで、受信電極2へ印加される磁束20の量が大きくなり、渦電流21及び打ち消し磁束22の発生量も大きくなると考えられる。打ち消し磁束22の発生量の多い受信電極2にスリットを形成することで、打ち消し磁束22の発生を抑える効果は大きいと考えられる。
なお、ここでは受信電極2にスリットを形成する例を述べたが、受信電極2へ形成したものと同様の形状を持つスリットを送信器7の送信電極8へ形成しても構わない。
送信器7と送信器10とが一体に構成された場合には、送信器10の送信ループ11から送信された磁束を送信器7の送信電極8が受けて、送信電極8内に渦電流が発生する。送信電極8内に発生した渦電流は、受信器1の受信電極2内に発生した渦電流と同様に打ち消し磁束を発生してしまう。そこで、送信器7の送信電極8にスリットを形成することで、渦電流及び打ち消し磁束の発生を抑え、送信器10の送信回路部12と送信器7の受信回路部6間の通信を行うことができる。送信器7と送信器10とが一体に構成された場合は、磁束の発生源である送信器10の送信ループ11と送信器7の送信電極8との距離が非常に近くなる。そのため、送信電極8に対して入力される磁束密度も大きくなり、打消し磁束の発生量も大きくなる。打ち消し磁束の発生量の多い送信電極8にスリットを形成することで、打ち消し磁束の発生を抑える効果は大きいと考えられる。
(スリットを形成した受信電極の共振周波数シフト)
次に、スリットを形成した受信電極2が、スリットを形成しないものに比べ渦電流21の発生を抑える効果を持つことをシミュレーションによって示す。図4は、受信ループ5と受信電極2とを組み合わせた受信部1と、送信ループ11と送信電極8とを組み合わせた送信部7,10とを向かい合わせたシミュレーションのモデルを示している。受信部1と送信部7,10の各構成要素の大きさや、受信部1と送信部7,10との対向距離は、図4(A)に示す通りである。なお、図4(A)は送信電極8にスリットを形成しないシミュレーションモデルを、図4(B)〜(E)はスリットを形成したシミュレーションモデルを示している。図4(B)〜(E)において、それぞれスリットの長さは2mm〜8mmの4種類である。
先に述べたように、送信器10の送信ループ11が発生させた磁束は、送信部7の送信電極8へ入力される。送信電極8は、打ち消し磁束を発生させるため、磁束と打ち消し磁束とが打ち消しあう。よって、送信器10の送信ループ11が発生する磁束の量は、送信電極8が存在しない場合に比べて少なくなる。ここで、送信ループ11はインダクタと見なすことができる。そのため、送信ループ11に注入した電流量と送信ループ11の自己インダクタンスとの積は、送信ループ11が発生させる磁束の量と比例する。送信ループ11が発生する磁束の量は、送信電極8の挿入によって減少したが、これを送信ループ11のインダクタンスの減少と捉えることができる。ところで、送信器10の送信ループ11と受信部1の受信ループ5との共振周波数は、両者が持つインダクタンスとキャパシタンスとの積に反比例する。従って、送信部7の送信電極8の挿入により送信ループ11の持つ見かけ上のインダクタンスが減少し、その結果共振周波数が増加すると見なすことができる。
図5は、送信器10の送信ループ11から周波数10〜20MHzの信号を放射した際の、送信回路部12における電力の反射スペクトルを示す。スリットを形成しない図5(A)に比べ、スリットを形成した図5(B)〜(E)の共振周波数の増加が抑えられていることがわかる。先に述べた、送信ループ11中の送信電極8の挿入が引き起こす共振周波数の増加から考えると、スリットの形成により送信電極8のインダクタンス減少が抑えられていると捉えることができる。従って、スリットの形成により渦電流の発生が抑えられていると言える。
(スリット形状の制約条件)
スリットは、受信電極2と送信電極8のどちらに形成しても渦電流及び打ち消し磁束の発生を抑える効果があると述べた。しかし、スリットの形成により金属導体がスリット幅だけ離間した箇所が発生する。金属導体同士が離間した箇所は、コンデンサとして動作する。よって、スリットの形成は、受信電極2や送信電極8のキャパシタンス成分の変化を発生させることとなる。特に、受信電極2と送信電極8とが結合するためには、受信電極2はインピーダンス整合がなされている必要がある。受信電極2に形成されたスリットが大きなキャパシタンス成分を持つと、受信電極2のインピーダンスが変化し、インピーダンス整合が取れない。よって、受信電極2と送信電極8とが共振せず、通信が行えないこととなる。
こうした理由により、受信部1の受信電極2にスリットを形成する場合には、受信電極2と送信電極8とが共振する程度にキャパシタンスを保つ必要がある。受信電極2に形成した場合に変動するキャパシタンスの大きさは、スリットの幅に比例して大きくなる。スリットの形成によって、高周波領域における受信電極2と送信電極8との共振状態が変化することをシミュレーションによって示す。
図6は、受信ループ5と受信電極2とを組み合わせた受信部1と、送信ループ11と送信電極8とを組み合わせた送信部7,10とを向かい合わせたシミュレーションの別のモデルを示している。受信部1と送信部7,10の各構成要素の大きさや、および受信部1と送信部7,10の対向距離は、図6(F)に示す通りである。図6(F)〜(I)は、受信部1の受信電極2に異なる形状のスリットが形状されている。
図7(a)は、送信部10の送信ループ11から周波数15〜20MHzの信号を放射した際の、送信回路部12における電力の反射スペクトルを示す。図7の反射スペクトル波形(F)〜(I)は、図6(F)〜(I)の異なるスリットに対応している。図7(a)の反射スペクトル波形(F)〜(I)から、スリット幅の狭い図6(F)を基準にスリット幅が広くなるにつれて、共振周波数の増加が抑えられていることがわかる。
一方、図7(b)は、送信部7の送信電極8から周波数4.5〜5GHzの信号を放射した際の、送信回路部9における電力の反射スペクトルを示す。図7(b)の反射スペクトル波形(F)〜(I)は、図6(F)〜(I)の異なるスリットに対応している。図7(b)の反射スペクトル波形(F)〜(I)から、スリットによるキャパシタンス増加の少ない図6(F)は、周波数の高い領域で反射量が減り、共振していることがわかる。しかし、スリット幅が増加した図6(G)では図6(F)に比べ反射量が増加する。更に、スリット幅の増加した図6(H)及び(I)では入力した電力の多くが反射し、共振していないことがわかる。
この様に、受信電極2にスリットを形成する場合は、スリットによって共振周波数の増加が抑えられ、打消し磁束の発生が抑えられるものの、スリットの幅が増加するにつれ受信電極2のキャパシタンスが変化するため、送信電極8と受信電極2とが共振せず通信を行うことができない。具体的には、送信電極8と受信電極2とが通信を行うためには、反射する電力量を送信電力に比べ−2dB以下に保つ必要がある。反射する電力量を送信電力に比べ−2dB以下に抑えるためには、スリットから発生したキャパシタンスによる影響の大きさを、受信器1と送信器7とが通信を行う周波数領域では少なく、受信器1と送信器10とが通信を行う周波数領域では十分大きくなるような所定の範囲内に収めるため、スリットの幅を狭くする必要がある。この条件を満たすためには、受信部1と送信部7との通信に使用する波長の100分の1以下となるように、スリットの幅を形成する必要がある。ただし、スリットの幅に制限があるのは、スリットによって分断された金属平板が実効的に容量結合を起こしうる箇所である。つまり、スリットの幅が全体として波長の100分の1以下であれば、波長の100分の1以上の幅を持つ領域がスリットの一部に設けられていても構わない。例えば、金属平板の縁辺に設けられたスリット開口部が波長の100分の1以上の幅を持っていても構わないし、スリットの幅が波長の100分の1以上となる領域を金属平板の内側に持っていても構わない。
(平板状電極の種々の変形例)
本実施例では、図8(e)に示すような矩形状の受信電極2および送信電極8に十字にスリットを形成する場合を述べた。しかし、渦電流が流れる経路を分割し、打消し成分を発生するという目的を達成するためならば、金属導体の形状およびスリットの形状はこれに制限されない。図8(f)乃至(j)には、受信電極2及び送信電極8に形成したスリットの種々の変形例を示す。
例えば、図8(f)に示すように、金属導体は矩形以外の形状であっても構わない。例えば、円形、楕円形、多角形、あるいは多角形から一部を切り取った形状などをとっても構わない。例えば、図8(g)に示すように、スリットを形成する方向は金属導体の中心に向かう必要はなく、異なる角度で形成されていても構わない。例えば、図8(h)に示すように、スリットを形成する位置は金属導体の縁辺中央である必要はなく、例えば金属導体の頂点に形成し、あるいは縁辺中央から外れた位置に形成されていても構わない。
例えば、図8(i)に示すように、スリットの数は4つである必要はなく、例えば8つのスリットが形成されていても構わない。例えば、図8(j)に示すように、スリットの形状は長方形である必要はなく、例えば三角形、楕円形、多角形、あるいは多角形に他の多角形を組み合わせた形状、あるいは非円形の形状などをとっても構わない。また、受信電極2において、金属導体は1枚の平板で構成されている必要はない。例えば、図8(e)に示すように金属導体中央で途切れているスリットを繋げ、4枚の分割された金属導体として受信電極2を構成しても構わない。また、金属導体は平板状に構成されると述べたが、例えば金属導体にスリットと共に段差を設けた構造や、あるいは金属導体を折り曲げた構造など、立体的な構造を持っていても構わない。
また、受信電極2と送信電極8との共振周波数は、金属導体が矩形である場合にはその長辺の長さによって決定され、帯域幅は短辺の長さによって決定される。金属導体を矩形とした場合は、そのアンテナ特性を容易に計算することができる。
また、金属導体にスリットを形成することで、金属導体内に流れる誘導電流の経路が増加する。これにより、受信電極2と送信電極8との共振周波数を低下させることができる。一般に、受信電極2と送信電極8とは小型に構成するほどその共振周波数が増加してしまう。よって、スリットを形成して共振周波数を低下させることで、スリットを形成しない同一の共振周波数を持つ受信電極2及び送信電極8に比べて、受信電極2および送信電極8を小型に構成することができる。
また、導体内を流れる交流電流は、その導体表面を流れるという特性があり、その電流量は導体表面から導体の内部へ行くに従い減衰する。この電流量が導体表面に比べ1/eとなる深さを表皮深さと呼び、表皮深さは導体の透磁率、導電率、および導体中を流れる電流の周波数から計算することができる。表皮深さに比べ薄く構成された導体中の電流流入量は低下する。よって、送信ループ11から放射される被変調波から算出される表皮深さよりも薄い厚さで受信電極2及び送信電極8を構成することで、受信電極2及び送信電極8中を流れる渦電流の量を低減することができる。なお、受信電極2及び送信電極8の共振周波数の算出方法や、導体中の表皮深さの算出方法については、説明を省略する。
(第2の実施例)
図9は、第2の実施形態に係わる複合アンテナによる受信器30の構成を示した図である。
複合アンテナの受信器30は、第1の実施形態と同様に、誘導電界等を利用するアンテナと、誘導磁界を利用するアンテナを組み合わせて構成されている。誘導電界等を利用するアンテナは、細線状の金属導体によって複数のループを構成した電界受信ループ31と、この電界受信ループ31から発生した電流を信号処理する受信回路部3から構成される。
一方、誘導磁界を利用するアンテナは、電界受信ループ31の外側を取り囲むように配置した細線状の金属導体のループからなる受信ループ5と、その受信ループ5から発生した電流を信号処理する受信回路部6から構成される。送信器7および送信器10の構成は、第1の実施例と同様であるので説明は省略する。
受信器30と送信器7とが通信を行う場合には、受信器30の受信電極2と送信器7の送信電極8とを向かい合わせ、送信器7の送信回路部9から高周波変調された電気信号を送信電極8へ印加する。すると、送信電極8より高周波変調された電界が誘起される。送信電極8から放射された電界は、受信器30の電界受信ループ31へ印加される。ところで、電場と磁束密度に関するマックスウェルの法則に従って、電界受信ループ31へ磁界が印加されたことと見なすことができる。電界受信ループ31へ入力された磁界は、ファラデーの電磁誘導の法則に従って誘導電流を発生する。この誘導電流は送信回路部9が送信した高周波信号に応じて発生するため、受信回路部3はこの誘導電流から送信された信号を判別することができる。誘導電界等を利用するアンテナの詳しい構成や信号の送受信方法は、第1の実施例と同じなので説明を省略する。
図10は、受信器1の電界受信ループ31と受信回路3との接続の様子を示した図である。ここでは例として、電界受信ループ31を第1の電界受信ループ31(a)と第2の電界受信ループ31(b)の2つのループから構成される場合を述べる。電界受信ループ31を構成するループの数は2つに限定されるものではなく、複数を組み合わせても構わない。
第1の電界受信ループ31(a)と第2の電界受信ループ31(b)には、それぞれ切れ目が設けられており、この切れ目の両端が受信回路部3のプラス側端子及びマイナス側端子と接続されている。第1の電界受信ループ31(a)の上端は、受信回路部3のプラス側端子に、下端はマイナス側端子にそれぞれ接続されている。一方、第2の電界受信ループ31(b)の上端は、コンデンサ32(a)を介して受信回路部3のプラス側端子へ、インダクタ33(a)を介してマイナス側端子へ接続されている。一方、第2の電界受信ループ31(b)の下端は、インダクタ33(b)を介して受信回路部3のプラス側端子へ、コンデンサ32(b)を介してマイナス側端子へ接続されている。
図10の電界受信ループ31に、高周波変調された磁界信号が印加されると、第1の電界受信ループ31(a)と第2の電界受信ループ31(b)のそれぞれに誘導電流が発生する。2つのループに対して磁束が印加される方向は同じであるので、誘導電流は例えば図10中のループの左回り方向などの、同じ方向に発生する。第1の電界受信ループ31(a)内に発生した誘導電流は、受信回路3のプラス端子およびマイナス端子へそれぞれ流れ込む。一方、第2の電界受信ループ31(b)内に発生した誘導電流は、インダクタ33(a),(b)及びコンデンサ32(a),(b)を通過する。
一般に交流回路においては、インダクタ33(a),(b)は高周波を通さないローパスフィルタとして、コンデンサ32(a),(b)は低周波を通さないハイパスフィルタとして働く。従って、第2の電界受信ループ31(b)内に発生した誘導電流は、それぞれコンデンサ32(a)とコンデンサ32(b)を通って受信回路部3のプラス端子及びマイナス端子へ流れ込む。この結果、第1の電界受信ループ31(a)内を流れた誘導電流と第2の電界受信ループ31(b)内を流れた誘導電流は、同じ極性を持って受信回路部3へ流れる。従って、回路内に電流が流れ、受信回路部3は流れた電流を用いて信号処理を行うことができる。
一方、電界受信ループ31に、低周波変調された磁界信号が印加された場合、2つのループ内には誘導電流が発生し、第1の電界受信ループ31(a)内で発生した誘導電流は、受信回路部3のプラス端子及びマイナス端子に流れ込む。第2の電界受信ループ31(b)内に発生した誘導電流は、それぞれインダクタ33(a),(b)及びコンデンサ32(a),(b)へ流れ込む。低周波変調された誘導電流は、コンデンサ32(a),(b)側ではなく、インダクタ33(a),(b)側を通過することとなる。従って、第2の電界受信ループ31(b)内に発生した誘導電流は、それぞれインダクタ33(a)とインダクタ33(b)を通って受信回路部3のプラス端子及びマイナス端子へ流れ込む。この結果、第1の電界受信ループ31(a)内を流れた誘導電流と第2の電界受信ループ31(b)内を流れた誘導電流は、逆の極性を持って受信回路部3へ流れ込む。
従って、2つの誘導電流は打ち消しあうために、回路内には電流が発生しないこととなる。これにより、低周波変調された磁界信号が電界受信ループ31へ入力された場合であっても誘導電流が発生しないため、打消し磁束22が発生しない。従って、受信器30と送信器10とが通信を行った場合であっても、正しく受信回路部10が信号を受信することができる。
なお、第2の実施例では受信器30の電界を利用するアンテナを金属導体細線で構成する例を述べた。しかし、送信器7内の送信電極8を電界受信ループ31と同様の構成を持つ金属導体細線で構成しても構わない。受信器30のように、送信器7と送信器10とが一体に構成された場合には、送信ループ11から送信された磁束を受けて、送信電極8が打ち消し磁束を発生してしまう事態が考えられる。送信電極8を先に述べた構成を持つ金属導体細線で構成することにより、打消し磁束の発生を抑えて、受信機30と送信器10間の通信を行うことができる。
(磁性体シールド)
図11は、受信ループ5の下部に磁性シート40を挿入した受信器1の構成図である。磁性シート40は、例えばフェライトなどの透磁率の高い物質から構成される。
送信器10と受信器1とが通信を行う場合、送信器10の送信ループ11から出力された磁束20は、受信器1の受信ループ5に印加される。ここで、磁性シート40は高い透磁率を持つために、受信ループ5を通過した磁束20は磁性シート40内に留まる。磁性シート40の下部には図示しないGNDパターンが配置されているが、磁性シート40に磁束20が留まることで、GNDパターンへ印加る磁束20の量を低減することができる。GNDパターンへ印加される磁束20の量が減ることで、GNDパターン中に発生する渦電流の発生量が抑えられる。渦電流の発生量が抑えられることで打ち消し磁束の発生量が抑えられ、結果として受信ループ5の通信性能を維持することができる。
従来、磁性シート40などの磁性体を磁性シールドとして使用する際は、磁性体が受信ループ5のループ内部まで配置することで、外部から印加された磁束を集める収斂の効果を発揮させていた。しかし、本願の復号アンテナにおいては、磁性シート40は所謂「ロ」の字の形状を取り、受信ループ5の下部に配置されている。これにより、磁性シート40が受信電極2と近接しない構造を取ることができる。磁性シート40は磁性体であるために高周波領域で高い損失を持つが、磁性シート40と受信電極2とが近接しないために、送信電極8と受信電極2が高周波領域で通信を行う場合であっても、磁性シート40の損失の影響を受けることなく通信を行うことができる。
なお、図11では、受信電極2はスリットを形成した平板状の金属導体から構成される例を示した。しかし、受信電極2に替えて電界受信ループ31によって構成しても同様の発明の効果が得られる。また、磁性シート40は、受信ループ5の下部に形成する場合を述べた。しかし、送信ループ11の上部に磁性シート40を形成しても構わない。送信器7と送信器10とが一体に構成された場合には、送信ループ11から送信された磁束を受けて、送信電極8が打ち消し磁束を発生してしまう事態が考えられる。送信ループ11から送信電極8へ入力される磁束を送信ループ11上部に配した磁性シート40によって吸収する。これにより、送信電極8内に発生する渦電流の量及び打ち消し磁束の発生を抑えて、受信器1と送信器10間の通信を行うことができる。
なお、ここまでの実施例においては、受信器1と送信器10とが通信を行う場合について述べた。しかし、受信器1と送信器7とが通信を行う際にも、誘導電界等を利用するアンテナと誘導磁界を利用するアンテナとが干渉してしまう事態が考えられる。誘導電界等を利用するアンテナが電磁波を放射した場合、受信ループ5あるいは送信ループ11の長さが電磁波の半波長の整数倍である場合には、受信ループ5あるいは送信ループ11は電磁波と共振してしまう。受信ループ5あるいは送信ループ11の1ループの長さを、送信電極8が放射する電磁波の波長の半分以下とすることで、受信ループ5あるいは送信ループ11の共振を抑えることができる。
また、アンテナに対して送信回路を接続し信号を供給する場合は、その接続点に電流が集中する。図4あるいは図6に示した送信器の様に、2つの送信アンテナを組み合わせる場合、送信電極8の給電点と送信ループ11の給電点とが近い位置にあることで電流が集中し、送信電極8あるいは送信ループ11に意図しない電流が流れ出してしまう事態が考えられる。図12に、給電点の位置を離間させた送信器7,10の構成図を示す。2つの給電点の位置を離れた位置にすることで、電流の集中を回避し、送信電極8あるいは送信ループ11に意図しない電流が流れ出してしまう事態を防ぐことができる。
以上の構成によって、誘導磁界を利用するアンテナと誘導電界等を利用するアンテナが近接して配置された複合アンテナおよびこれを用いた通信機器において、誘導磁界を利用するアンテナを使用する際に、誘導電界等を利用するアンテナ内の渦電流の発生を抑える。これにより、渦電流から発生する打消し磁束の発生を抑えて、誘導磁界を利用するアンテナを使用することができる。
なお、本実施例において受信ループ5及び送信ループ11は受信電極2及び送信電極8の外側を取り囲むように配置した例を示した。しかし、受信電極2と受信ループ5の一部が重なり合うように配置されていても、あるいは受信電極2が受信ループ5の外部に配置されていても同様の発明の効果が得られる。受信ループ5及び送信ループ11を受信電極2及び送信電極8の外側を取り囲むように配置することで、2つのアンテナが占める面積を低減し、複合アンテナを実装する通信機器が小型化できるという効果が得られる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、構成要素を変形しても良い。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宣な組み合わせにより、種々の発明を形成しても良い。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を排除しても良い。
1 受信器
2 受信電極
3,6 受信回路部
5 受信ループ
7,10 送信器
8 送信電極
9,12 送信回路部
11 送信ループ
20 磁束
21 渦電流
22 打ち消し磁束
31 電界受信ループ
32 コンデンサ
33 インダクタ
40 磁性シート

Claims (11)

  1. 第1の被変調波を静電界又は誘導電界に属する電磁波によって結合する導体を備え、当該導体が、縁辺を分割する位置にある切り欠きにより、同面積の複数の部分が組み合わされた形状となっている第1のアンテナと、
    第2の被変調波を誘導磁界に属する電磁波によって結合する導体を備える第2のアンテナと、
    を具備する複合アンテナ。
  2. 前記切り欠きは、幅が前記第1の被変調波の波長の100分の1以下となるよう形成された直線状の切欠きを具備する、請求項1に記載の複合アンテナ。
  3. 前記第1のアンテナは、前記第2の被変調波の周波数における表皮深さ以下の厚みを持って構成された、請求項1または請求項2に記載の複合アンテナ。
  4. 前記第2のアンテナは、前記第2の被変調波を受ける方向と反対側の面に磁性を有する部材を備えた、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の複合アンテナ。
  5. 前記第2のアンテナの前記導体は略ループ状であり、前記ループ状の導体の長さが第1の被変調波の波長の2分の1以下となるように構成された、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の複合アンテナ。
  6. 前記第2のアンテナは、前記第1のアンテナを囲む、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の複合アンテナ。
  7. 前記切り欠きは前記第1のアンテナの導体の中央部に向かって形成される、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の複合アンテナ。
  8. 前記切り欠きは前記第1のアンテナの導体の縁辺に対して異なる角度で形成される、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の複合アンテナ。
  9. 前記第1のアンテナの導体の複数の部分は前記第1のアンテナの導体の中央部で繋がっている、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の複合アンテナ。
  10. 前記第1のアンテナの導体は前記切り欠きにより前記複数の部分に分割されている、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の複合アンテナ。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の複合アンテナと、
    前記複合アンテナに含まれる前記第1のアンテナに接続され、前記第1のアンテナから発生した電流を処理する第1の受信回路部と、
    第2の被変調波を誘導磁界に属する電磁波によって結合する導体を備える第2のアンテナと、
    前記複合アンテナに含まれる前記第2のアンテナに接続され、前記第2のアンテナから発生した電流を処理する第2の受信回路部とを具備する通信機器。
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