JP5487053B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2006−183897号公報(特許文献1)及び特開2010−60188号公報(特許文献2)がある。
特許文献1に記載の冷蔵庫では、着霜がない状態において通風抵抗の増加を伴わずに熱交換性能を向上させ、着霜が生じた場合であっても実使用状態における熱交換性能を確保できる冷却器形状と、その周囲風路構造について述べている。すなわち、冷却器よりも上方部に設けた貯蔵室(冷蔵室,野菜室)の拡大を主な目的として、従来冷却器よりも奥行きを大きくして高さ方向を低くした冷却器を採用している。
特許文献2に記載の冷蔵庫では、除霜時に貯蔵室の温度上昇を抑えた省エネ性が高い冷蔵庫について述べている。冷却器の前方に冷凍室を設けた冷蔵庫では、除霜ヒータ設置位置よりも上方に冷凍室冷気戻り口を設けている場合が多く、除霜ヒータで加熱された空気が冷凍室冷気戻り口から冷凍室に流出し易くなる。加熱された空気が冷凍室に直接流出することがないように、冷凍室背面部材と冷却器前面側に設けた冷却器カバーとの間に空間を設けて、冷凍室へ直接加熱空気が流出しないように、加熱空気の抑制を行っている。
以上のように通常冷却時と除霜時の省エネルギー化を図るために、冷蔵庫の冷却器形状やその周囲構造に関する特許文献が複数ある。
特開2006−183897号公報 特開2010−60188号公報
特許文献1では、冷却器よりも上方部に設けた貯蔵室(冷蔵室,野菜室)の拡大を主な目的として、従来冷蔵庫で使われている冷却器よりも奥行き方向を大きくし、高さ方向を低くした冷却器を採用している。貯蔵室の配置は上から順番に冷蔵室,野菜室,冷凍室であり、真ん中に野菜室を配置している。冷却器前方に設けた冷凍室の冷気戻り口は、冷却器下部に設けた除霜ヒータの設置位置よりも下に設けられている。
除霜時、除霜ヒータで加熱された冷却器周囲の空気は、密度が小さくなるため、冷却器上部に向かって上昇流が発生する。冷却器を上昇した空気は、冷却器の霜を解かしながら冷凍室冷気吐出口から冷凍室に流出し、その後は冷凍室内を下降して再び冷凍室冷気戻り口に向かう。すなわち、自然対流による循環流が形成される。循環流が強い方が、冷却器に成長した霜を素早く解かすことができる。
しかしながら、特許文献1に記載の冷蔵庫では、冷凍室冷気戻り口は除霜ヒータ設置位置よりも低い位置に設けた構造である。この構造と、冷凍室冷気戻り口が除霜ヒータ設置位置よりも高い位置に設けてある場合と比較すると、除霜ヒータの加熱によって生じる循環流は、冷凍室冷気戻り口部の通風抵抗により弱まる。従って、冷凍室冷気戻り口が除霜ヒータ設置位置よりも低い位置に設けられているために、循環流を積極的に発生させることが難しく、除霜時間短縮についての配慮はなされていない。
特許文献2では、貯蔵室の配置は上から順番に冷蔵室,冷凍室,野菜室であり、冷却器の前方に冷凍室を設けた真ん中冷凍室冷蔵庫である。このような冷蔵庫では、構造上、除霜ヒータ設置位置よりも高い位置に冷凍室冷気戻り口を設けている場合が多く、除霜ヒータで加熱された空気は、通風抵抗が少ない冷凍室冷気戻り口から冷凍室に流出し易くなる。そのため、冷凍室背面部材と冷却器前面側に設けた冷却器カバーとの間に空間を設けて、冷凍室へ加熱空気の流出を防止して冷凍室の熱負荷増加の抑制を行っている。
しかしながら、特許文献2に記載の冷蔵庫では、除霜ヒータによって加熱された冷却器周囲の空気を、冷却器上方に向かって流れ易くして、除霜時間を短縮させる構造的な配慮はなされていない。特に可燃性冷媒を使った冷蔵庫では、可燃性冷媒を使っていない冷蔵庫の除霜ヒータ表面温度よりも低く抑える必要がある。これは可燃性冷媒が庫内に漏れた場合を想定し、除霜ヒータ表面温度を発火点温度以下にするためである。従って、可燃性冷媒を使用する冷蔵庫では、除霜ヒータ表面温度を従来よりも低くする必要があるため、除霜ヒータの加熱によって生じる空気の上昇流は弱くなる傾向があり、また省エネルギーの観点からヒータ入力を上げて表面温度を高くすることは得策ではない。
そこで本発明は、除霜時間を短縮して省エネルギー性が高い冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。その一例としては、冷蔵温度帯及び冷凍温度帯の貯蔵室と、該冷凍温度帯の貯蔵室の後方に設けた冷却器収納室と、前記冷却器収納室内に設けられ冷媒が通る冷媒パイプを有する冷却器と、前記冷却器収納室から前記貯蔵室へ冷気を送風する送風機と、前記冷却器の下方に設けた発熱部と、前記冷凍温度帯の貯蔵室へ送風した冷気を前記冷却器収納室へ戻す冷凍温度帯室冷気戻り口と、冷気風路を開閉することで前記冷蔵温度帯の貯蔵室及び冷凍温度帯の貯蔵室への冷気の供給量を制御する冷気制御手段と、を備えた冷蔵庫において、前記冷凍温度帯室冷気戻り口は前記発熱部よりも上方に設け、前記冷媒パイプは前記発熱部の上方投影面よりも前方及び後方にそれぞれ位置するように間隔をあけて配置して、前記送風機を運転した状態で前記発熱部を発熱させて、前記冷気制御手段は前記冷蔵温度帯の貯蔵室への前記冷気風路を開、前記冷凍温度帯の貯蔵室への前記冷気風路を閉として、前記送風機を停止した状態で前記発熱部を発熱させて、前記冷気制御手段は前記冷蔵温度帯の貯蔵室への前記冷気風路を閉、前記冷凍温度帯の貯蔵室への前記冷気風路を開とする。
本発明によれば、除霜時間を短縮して省エネルギー性が高い冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫の正面外観図である。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の側面縦断面図である。 冷却器の周辺部を冷蔵庫正面から見た図である。 除霜ヒータの詳細図である。 除霜ヒータのA‐A断面図の例である。 除霜ヒータのA‐A断面図の他の例である。 除霜時の除霜センサで検出される温度と、冷凍室温度の経時変化の一例である。 冷却器の周囲の側断面拡大図である。 本発明の実施形態に係る冷却器の冷却時の着霜に関する模式図である。 フィンの板厚を変えた場合の着霜時の様子を模式的に示した図である。 フィン厚さと冷却性能の関係を説明する図である。 本発明の実施形態に係る冷却器の除霜時の様子を模式的に示した図である。 冷却器の周辺部と冷凍室の拡大断面図である。 本発明の他の実施例に係る冷却器の除霜時の様子を模式的に示した図である。 本発明の他の実施例に係る冷却器の除霜時の様子を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に関する他の除霜方式の除霜センサ温度の経時変化の説明図である。 本発明の実施形態に関する他の除霜方式の制御である。
図1に示すように本実施形態の冷蔵庫1は、上方から冷蔵室2,製氷室3,上段冷凍室4,下段冷凍室5,野菜室6から構成されている。冷蔵室2は左右に分割された冷蔵室扉2a,2bを備え、製氷室3,上段冷凍室4,下段冷凍室5,野菜室6は、それぞれ引き出し式の製氷室扉3a,上段冷凍室扉4a,下段冷凍室扉5a,野菜室扉6aを備えている。また、冷蔵庫1は各扉の開閉状態をそれぞれ検知する扉センサ(図示なし)と、扉開放状態と判定された状態が所定時間、例えば、1分間以上継続された場合に使用者に報知するアラーム(図示なし)、冷蔵室2や冷凍室5の温度設定をする温度設定器(図示なし)等を備えている。
図2に示すように、冷蔵庫1の庫外と庫内は、発泡断熱材を充填することにより形成される断熱箱体10により隔てられている。冷蔵庫1の断熱箱体10は、複数の真空断熱材25を実装している。庫内は断熱仕切壁28により、冷蔵室2と上段冷凍室4及び製氷室3(図1参照)が隔てられており、断熱仕切壁29により、下段冷凍室5と野菜室6が隔てられている。冷蔵室扉2a,2b(図1参照)の庫内側には、複数の扉ポケット32が備えられ、冷蔵室2は複数の棚36により縦方向に複数の貯蔵スペースに区画されている。上段冷凍室4と下段冷凍室5の間には、冷凍室前面仕切り40が設けてある。
上段冷凍室4,下段冷凍室5及び野菜室6は、それぞれの前方に備えられた扉と一体に収納容器3b,4b,5b,6bがそれぞれ設けられており、各扉の取手部(図示なし)に手を掛けて手前側に引き出すことにより、収納容器4b,5b,6bが引き出せるようになっている。図1に示す製氷室3にも製氷室扉3aと一体に収納容器3bが設けられ、製氷室扉3aの取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより収納容器3bが引き出せるようになっている。
冷却器7は下段冷凍室5の略背部に備えられた冷却器収納室8内に設けられており、冷却器7の上方に設けられた庫内ファン9(送風機)により冷却器7と熱交換して冷やされた空気(以下、「冷気」と称する)が、冷蔵室送風ダクト11,上段冷凍室送風ダクト12,下段冷凍室送風ダクト13、及び製氷室送風ダクト(図示なし)を介して、冷蔵室2,上段冷凍室4,下段冷凍室5,製氷室3の各貯蔵室へ送られる。
各貯蔵室への送風は、冷気制御手段である冷蔵室ダンパ20(以下、「Rダンパ」と称する)及び冷凍室ダンパ50(以下、「Fダンパ」と称する)の開閉により制御される。
具体的にはRダンパ20が開状態、Fダンパ50が閉状態の時には、冷気は冷蔵室送風ダクト11を経て多段に設けられた吹き出し口2cから冷蔵室2に送られる。冷蔵室2の冷却を終えた後に、冷蔵室2下部に設けた冷蔵室戻り口(図示なし)に冷気が流入し、その後冷却器収納室8に戻される。
野菜室6の冷却手段については種々の方法があるが、例えば、冷蔵室2を冷却した後に野菜室6に冷気を直接送る方法や、冷却器7で発生した冷気を、冷蔵室2を経由しないで野菜室6に単独で送る方法が考えられる。但し、この場合には、野菜室6に供給する冷気を制御するために、野菜室専用のダンパが必要になる。本実施例においては、野菜室6への冷気の供給方法についてはいずれの場合でも良い。図2に記載の例では、野菜室6に流入した冷気は、断熱仕切壁29の下部前方に設けられた、野菜室戻り口6dから野菜室戻りダクト18を介して、野菜室戻り吐出口18aから冷却器7に流入する。
冷却器収納室8から上段冷凍室送風ダクト12,下段冷凍室送風ダクト13,製氷室ダクト(図示なし)を通って送風されて、上段冷凍室4,下段冷凍室5、及び製氷室3を冷却した後の冷気は、冷凍室戻り口17から冷却器7に戻される。冷却器7の下部には発熱部である除霜ヒータ22が設けてあり、除霜時に発生したドレン水はトイ23に一旦落下し、ドレン孔27を通じて圧縮機24の頭部に設けた蒸発皿21に放出される。
次に、図3は冷却器7の周辺部を冷蔵庫正面から見た図である。図4は、除霜ヒータ22の詳細図である。図5,図6は、除霜ヒータ22のA‐A断面図である。冷却器7の上部には除霜センサ41が設置されており、除霜センサ41で検出される温度によって除霜に関する判定を行っている。除霜センサ41は、冷却器7を下部から加熱する場合、通常、冷却器7上段側に設けることが一般的である。
除霜ヒータ22は、図5に示すように、電気ヒータ(図示省略)を内部に設けたガラス管44とガラス管44の外周に設けた金属フィン45(放熱フィン)から構成されるものや、図6に示すように、電気ヒータ線(図示省略)を内部に設けたガラス管44とその外周のガラス管59で構成される二重ガラス管の構造がある。これらは、可燃性冷媒を使用する冷蔵庫で採用されている除霜ヒータ22の一例あり、庫内で可燃性冷媒が漏れた場合を想定して、外側のガラス管表面温度を可燃性冷媒の発火点温度(イソブタンの場合494℃)よりも100℃程度低くする工夫がなされている。除霜ヒータ22には、ヒータ両端部に接続したコード57で電源を供給する。除霜時には除霜水が除霜ヒータ22の上部から滴下してくるので、ガラス管44,59の上部には、除霜水滴下防止部43を設けている。高温に加熱されたガラス管44,59に除霜水が直接滴下すると、急激な温度変化によりガラスが破損するおそれがあるためである。この現象を防止するために、除霜水滴下防止部43の幅Bは、少なくとも除霜ヒータ22の外径C以上にしている。また、冷却運転時の通風抵抗を考慮すると、概ね幅Bと直径Cは等しくすることが好ましい。可燃性冷媒を用いた除霜ヒータ22は、例えば金属フィン45の外径Cがφ28mm、ガラス管44の外径がφ10mmである。
可燃性冷媒を採用している冷蔵庫の除霜ヒータ22は、ガラス管44の外周部に設けた金属フィン45又はガラス管59,除霜水滴下防止部43から構成される場合が一般的である。ヒータ線を内部に設けたガラス管44に近接して金属フィン45(又はガラス管59),除霜水滴下防止部43を設けているので、それぞれの表面温度は霜を解かすのに十分高く、ガラス管44,金属フィン45,ガラス管59、及び除霜水滴下防止部43を含めて発熱部(除霜ヒータ22)と定義できる。また、冷却器7の下部には除霜ヒータ22の過熱を防止する温度ヒューズ42を設けている。
冷蔵室2に送られた冷気を、野菜室6を経由せずに直接冷却器7に戻す場合は、図3に示すように、冷蔵室冷気戻り風路46が冷却器7の横に設けてあり、冷蔵室戻り冷気は冷却器7の横から流入する構造になっている。
次に、図7は除霜時の除霜センサ41で検出される温度(以下、「除霜センサ温度」と称する)と、除霜時の冷凍室温度の経時変化の一例である。除霜開始時(時刻t0)の除霜センサ温度をTD0とすると、除霜開始後から徐々に温度が上昇する。そして、霜が解けている間は相変化中であるため約0℃で推移する。霜が解け終わると除霜センサ温度は再び上昇して、予め決められている除霜終了温度TD1に到達した時点(時刻t1)で除霜ヒータ22の通電を止めて除霜が終了する。
霜は冷却器7の下部から上部に向かって解けるので、除霜センサ41で検出される温度は、冷却器7の下部の温度経時変化とは異なり、冷却器7の下部の霜が先に解ける。そのため、約0℃を推移する時間帯は、冷却器7の下部で先に終了している。
除霜中は冷凍温度帯室(製氷室3,上段冷凍室4,下段冷凍室5)の冷却を行っていないので、冷凍室温度はTF0(除霜開始時刻t0)からTF1(除霜終了時刻t1)に上昇する。例えば、着霜量が同じであっても除霜ヒータ22の加熱により生じる空気の上昇流によって除霜時間が変化することがある。除霜終了温度TD1に到達する時刻がt1からt2になった場合、除霜時間が長くなる(グラフの破線)ため除霜ヒータで消費される電力量が多くなり、除霜ヒータ22で加熱した分だけ庫内への熱負荷が増加することになる。これは、除霜終了後の再冷却時の電力量増加に影響することになる。また、冷凍温度帯室の温度がTF2まで上昇してしまうため、冷凍食品の保存性にも影響を及ぼすことになる。従って、除霜ヒータ22による庫内への熱負荷増加を抑制するために、少ないヒータ加熱量で除霜時間を短くすることが、省エネルギー性向上と冷凍食品の保存性向上に役立つことになる。
次に、図8は冷却器7の周囲の断面図である。冷却器7は断熱箱体10の庫内側背面壁65と、冷却器カバー62とで前後が区画された冷却器収納室8に設置されている。冷却器カバー62の前面側には、冷凍温度帯室背面部材58を設けており、冷却器カバー62と冷凍温度室背面部材58との間には、下段冷凍室送風ダクト13(または上段冷凍室送風ダクト12)を形成している。冷却器7の前面側には、バイパス風路60,冷却器7の背面側にはバイパス風路61がそれぞれ設けている。これらのバイパス風路60,61は、冷却器7の下段部に多量の霜が成長した場合であっても、冷却性能が所定の時間、維持できるように設けたものである。バイパス風路60,61の形状は、冷却器7の形態や冷気風路に応じて決定される。バイパス風路60,61を設けない場合は、冷却器カバー62と冷却器7,庫内側背面壁65と冷却器7の間に、隙間はほとんど形成されない。
除霜開始直後においては、除霜ヒータ22で加熱された空気が冷却器7の最下段に成長した霜の通風抵抗により、冷凍温度帯室冷気戻り口17の方向へ流れが発生する可能性がある。冷却器カバー62と冷凍温度帯室背面部材58との間には、下方が開口した加熱空気流入空間64を設けてある。すなわち、下段冷凍室5と冷却器収納室61との間に、下方が開口して前記発熱部で加熱された空気が流入する空間を有する。これにより、除霜ヒータ22で加熱された空気は、一旦、加熱空気流入空間64に導入することができるので、冷凍温度帯室への熱負荷流入を最小限に防ぐことができる。
以上のように、除霜ヒータ22で加熱された空気の流れは、霜や冷却器を通過する際の通風抵抗に大きく影響されることが分かる。特に除霜ヒータ22よりも高い位置に冷凍温度帯室冷気戻り口17を設け、可燃性冷媒を使用するために除霜ヒータ22の表面温度の上限に制限がある冷蔵庫では、その流れが除霜効率に大きく影響する。
次に、除霜ヒータ22と加熱された空気の流れについて説明する。図8から図15では、前後に隣接する冷却器パイプ54a,54bの外表面間の水平方向の距離をA1、冷却器カバー62と冷却器カバー62側に対向する冷却器パイプ54aの外表面との水平方向の距離をA2、対向する冷却器パイプ54bの外表面と庫内側背面壁65の水平方向の距離をA3、除霜ヒータ22の直径をCとする。また、霜は破線で表した領域にそれぞれ成長しているものとする。
まず、霜が成長する段階について説明する。図9は本発明の実施例で、隣接する冷却器パイプ54a,54bの外表面間の水平距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも大きい場合の冷却時の着霜について示した模式図である。図9(a)は、距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも小さい場合であって、図9(b)は、距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも大きい場合であり、冷却器7の最下段部における着霜の様子を示す。冷却器7は最下段部の着霜が最も多く、着霜の仕方が除霜時間に大きく影響するので、最下段部の着霜に着目する。
冷却器7のフィン横幅をF、冷媒パイプ54a,54bの周囲に成長する霜の高さをLf1、冷媒パイプ54a,54bの外表面との水平方向の距離をD、冷媒パイプ54a,54bの外表面とフィン端部までの水平方向の距離をE、フィンピッチをPfとする。
図9(a),(b)共に、冷却器7の最下段には、冷却器7の最下段の下側と前側(図9の左側)から冷気が戻ってくるため、フィンの前縁部の霜71が多くなる傾向がある。
冷媒パイプ54a,54bの表面は、最も温度が低くなっているが、フィン前縁部に流入した戻り冷気の水分は霜になるため除湿され、冷媒パイプ54a,54b周囲の霜70は、フィン前縁部の霜の高さと同じか、又はそれ以下の高さとなる。冷媒パイプ54a,54bの周囲に成長する霜70は、戻り冷気が進入する側に多くの霜が成長する傾向がある。フィンピッチPfを5mmにした場合、冷蔵庫1ではフィン間が閉塞する前に除霜が行われるので、冷媒パイプ54a,54b周囲に成長する霜の高さLf1は高くても2.5mm以下である。
例えば、図9(a)に示す距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも小さい場合、フィン幅F=60mm、A1=16.6mm、C=28mm、E=13.3mm、Lf1=2.5mmとして、冷媒パイプ54a,54bの周囲に成長した霜の外表面間の水平距離をGとすると、G=11.6mmとなる。従って、着霜量が冷媒パイプ54a,54b周囲よりも少ない場所となる水平方向の距離Gは、除霜ヒータ22の直径Cよりも小さくなり、着霜70によって除霜時に加熱されて生じる上昇流の妨げになり易い。
一方、図9(b)示す距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも大きい場合、フィン幅F=77mm、A1=41.6mm、C=28mm、E=9.3mm、Lf1=2.5mmとして、冷媒パイプ54a,54bの周囲に成長した霜の外表面間の距離をGとすると、G=36.6mmとなる。この場合、冷媒パイプ54aと対向する除霜ヒータ22との水平距離Dは6.8mmとなり、冷媒パイプ54a,54b周囲に成長する霜の高さLf1が3mmになったとしても、冷媒パイプ54a,54b周囲に成長する霜の先端が除霜ヒータ22に到達することはない。従って、冷媒パイプ54a,54b周囲よりも相対的に着霜量が少ない場所となる水平距離Gは、除霜ヒータ22の直径Cよりも大きくなり、除霜時に加熱されて生じる上昇流を促進し易くなる。
フィン前縁部は熱伝達が促進されるので霜が成長し易く、通風抵抗になり易いが、水平距離A1を長くすることにより水平距離Gも長くなり、水平距離G部分を通過する風速Uを遅くすることができるので、隣接する冷媒パイプ54a,54bの外表面間の水平距離A1を長くすることで、冷却器全体の通風抵抗の低減に寄与する。
次に、図10はフィンの板厚さを変えた場合の、着霜時の様子を模式的に示したものである。一般的に、冷媒パイプ54a,54bのパイプ間ピッチを大きくすると(隣接する冷媒パイプ54a,54bの外表面間の水平距離A1を長くすることと同等)、その間のフィン効率が低下するため、冷却器全体の性能が低下する。従って、図10(a)に示す従来フィン厚さ72の場合、水平距離A1を長くすると、冷媒パイプ間のフィン効率が低下する。そのため、冷媒パイプ54a,54bの中心に向かうに従い、フィン表面に成長する霜Lf2の高さが低くなる。これは、フィン効率低下に伴う冷却性能の低下のためである。一方、図10(b)に示す従来よりもフィンを厚くしたフィン厚さ73の場合、冷媒パイプ54a,54b間のフィン効率を高めることができるので、冷却性能が高くなり、その結果としてフィン表面に成長する霜Lf2の高さが高くなることが分かる。
以上の現象について、図11でさらに説明する。図11はフィン厚さと冷却性能の関係を表したものである。庫内ファン9の回転数を一定とした場合、フィン厚さを厚くするとフィン効率が高くなるので、冷却性能が高くなる。また、距離A1を従来よりも長くすると冷媒パイプ間のフィン効率が低下するので、それを補うためにフィンを厚くした方がよい。フィン厚さに関しては、フィン効率が100%となるフィン厚さが存在し、それ以上フィンを厚くしても、冷却性能を向上させることはできない。必要以上にフィンを厚くすると、フィン間距離が小さくなり、また霜による閉塞の影響により冷却性能は悪化してしまう。
以上をまとめると、隣接する冷媒パイプ54a,54bの外表面間の水平距離A1を除霜ヒータ22の直径Cよりも大きくすることにより、冷媒パイプ54a,54bの周囲よりも着霜量が少ない場所に除霜ヒータ22の直径Cが位置するように配置できる。除霜時には除霜ヒータ22の直径Cの真上を加熱された空気が上昇するので、除霜現象が促進されて、除霜時間の短縮につながる。
次に、霜が解ける段階について説明する。図12は、隣接する冷媒パイプ54a,54bの外表面間の水平距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも大きい場合の、霜の解け方について模式的に示したものである。図12では、冷却器7の全体の除霜の様子を説明するため、図9で示した冷媒パイプ周囲の霜は省略しているが、着霜分布に関しては図9に従う。冷媒パイプ54a,54bにフィンを固定する際には、フィンカラーを設ける場合が多く、その部分は冷却器パイプの外径よりもフィン厚さ分だけ厚くなるが、その厚さは水平距離A1よりも十分小さいため、フィンカラー部については考慮しないこととする。
なお、上昇流55の流れと霜の解け方を中心に説明するため、冷却器7の周辺の構造は簡略化しているが、冷却器7は図8に示した部分に設けてある。図12(a)は、除霜開始(時刻t0)、図12(d)は除霜終了(時刻t1)で、図12(b),(c)はその間の除霜過程を模式的に示してある。
冷却器7に成長する霜52は、冷凍温度帯室冷気戻り口17側に近い冷却器7の最下段に多く成長し、冷却器7のフィン前縁部に多く霜が成長する。図12(a)の除霜開始では、除霜ヒータ22により周囲の空気が加熱されて、冷却器7の最下段に向かう上昇流55が発生する。この上昇流55は、除霜ヒータ22の真上、すなわち水平距離C(除霜ヒータの直径C)の真上が最も強く発生する。上昇流55によって徐々に霜が加熱されて解け始めるが、除霜初期段階で、冷却器7の最下段に成長した霜が多い場合は、上昇流55が冷凍温度帯室冷気戻り口17側に流出する流れ56(図8参照)が発生する場合もあり、加熱空気流入空間64により直接冷凍温度帯室に流出し難くしてある。
冷却器7の最下段の霜が解けるに従い、水平距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも大きいため、除霜ヒータ22の真上の霜は解け易くなり、図12(b)のように、除霜促進部66が見られるようになる。これは、除霜ヒータ22の上に形成される上昇流55は、水平距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも大きくしているため、上昇流55が冷媒パイプ54a,54bからの通風抵抗を受け難くなり、水平距離A1部の霜の融解促進が行われることによる。
また、図9に示すように、除霜ヒータ22の直径Cが設置されている真上の各段のフィン部分の霜は相対的に少なくなっているので、除霜過程において水平距離A1部を上昇流55が流れ易くなり、冷却器7の最下段部から最上段部に向かって流れが積極的に生じ、冷却器7の各段のフィンに熱が伝わり易くなって(図12(b)の矢印で示す伝熱経路67)、霜が素早く解ける。除霜センサ41の設置場所は、強い上昇流55が発生し易くなる、水平距離A1以外(前後に位置する冷媒パイプの間よりも外側)の場所で冷却器7の上方がよい。
次に、図13は冷却器7と冷凍温度帯室(上段冷凍室4,下段冷凍室5)の近傍の断面図である。図9では、除霜過程について冷却器を中心に模式的に説明したが、ここでは、除霜時に発生する空気の上昇流55の冷凍温度帯室内を含めた経路について説明する。除霜ヒータ22の加熱によって生じた上昇流55は、水平距離A1が除霜ヒータ22の直径Cよりも大きくしてあるので、水平距離A1部を流れ易くなる。
上昇流55が冷却器7の最上段を通過した後、庫内ファン9,冷凍室ダンパ50を通過し、主に冷凍室吐出口51aから上段冷凍室4に流出する。冷凍室ダンパ50を備えた冷蔵庫では、上昇流55が冷凍室吐出口51aから上段冷凍室4に流出するように、冷凍室ダンパ50を開にする方がよい。冷凍室ダンパ50を閉状態にすると上昇流55が発生し難くなるため、冷凍温度帯室冷気戻り口17からの加熱空気の流出や、除霜時間の延長により必要以上に冷却器7の下段部の加熱が行われることになる。上段冷凍室4に流出した上昇流55は、その後、上段冷凍室4,下段冷凍室5によって冷却されるので、下降流63となって上段冷凍室4,下段冷凍室5を降下し、再び冷凍温度帯室冷気戻り口17から冷却器収納室8に流入する。
このように、冷却器7を下から上に向う上昇流55と、上段冷凍室4,下段冷凍室5を上から下に向う下降流63によって循環流が形成される。
強い上昇流55が発生すると、除霜ヒータ22の熱が速く冷却器7の上部まで伝わる(図12(b)の伝熱経路67)ので霜が解け易くなる。同時に下降流63も強くなるので、下降流63と逆向きの冷凍温度帯室冷気戻り口17から下段冷凍室5に流出する加熱空気56の流れは抑制される。
以上のように冷媒パイプ4a,54bは発熱部(除霜ヒータ22)の上方投影面よりも前方及び後方にそれぞれ位置するように間隔をあけて配置しているので、除霜ヒータ22の直径Cの範囲の強い上昇流55が距離A1部を通過することにより、引き起こす循環流で除霜時間を短縮することができ、省エネルギー化を図ることができる。
次に図14は、本発明に係る他の実施例である。図14(a)は除霜開始(時刻t0)、図14(b)は除霜過程を模式的に示したものである。冷却器カバー62に対向する冷媒パイプ54aの外表面と冷却器カバー62の水平距離A2、除霜ヒータ22の直径Cとする。水平距離A2を除霜ヒータ22の直径Cよりも大きくすることで、冷却時には冷却器54aのパイプ周囲に霜が成長し易いが、水平距離A2を大きくしているため、フィン前側(冷凍室側)に成長する霜を抑えることができる。従って、除霜時には水平距離A2を上昇流55が、冷却器7の最下段部から最上段部へと流れ易くなる。図14(b)に示すように、冷却器7に成長した霜52は徐々に解けて、水平距離A2部に除霜促進部66が現れる。これにより、除霜促進部66は徐々に冷却器7の最上部に進み、上昇流55と、冷凍室4,5内に発生する下降流63によって循環流が形成され、冷却器7の各段の霜の融解が促進される。除霜センサ41の設置場所は、強い上昇流55が発生し易い、水平距離A2以外の場所で、冷却器7の上方がよい。
次に図15は、本発明に係る他の実施例である。図15(a)は除霜開始(時刻t0)、図15(b)は除霜過程を模式的に示したものである。庫内側背面壁65に対向する冷媒パイプ54bの外表面と庫内側背面壁65の水平距離A3、除霜ヒータ22の直径Cとすると、水平距離A3を除霜ヒータ22の直径Cよりも大きくする。これにより、冷却時には冷却器54bのパイプ周囲に霜が成長し易いが、水平距離A3を大きくしているため、フィン後側(背面側)に成長する霜を抑えることができる。従って、除霜時には水平距離A3を上昇流55が、冷却器7の最下段部から最上段部へと流れ易くなる。図15(b)に示すように、冷却器7に成長した霜52は徐々に解けて、水平距離A3部に除霜促進部66が現れるようになる。
これにより、除霜促進部66は徐々に冷却器7の最上部に進み、上昇流55と、冷凍室4,5内に発生する下降流63によって循環流が形成され、冷却器7の各段の霜の融解が進行し易くなる。この場合も同様に、除霜センサ41の設置場所は、強い上昇流55が発生し易くなる水平距離A3以外の場所で冷却器7の上方がよい。
次に図16は、本発明の実施形態に関する他の除霜方式の除霜センサ温度の経時変化の説明図である。Fダンパ50,Rダンパ20を備えた冷蔵庫では、冷却器7に成長した霜を解かすだけでなく、同時に霜(主に霜の潜熱)によって冷蔵室2や野菜室6を冷やすことができる。除霜開始(時刻t0、除霜センサ温度TD0)から除霜センサ温度がTDA(例えばTDAは3℃、時刻tA)になるまでの除霜を区間A、除霜センサ温度TDAからTD1(時刻t1)に到達するまでの除霜を区間Bとした、区間Aと区間Bを組み合せた除霜となる。Fダンパ50を設けていない冷蔵庫では、除霜ヒータ22のみによる区間Bの除霜となる。
図17は、本発明に関する他の除霜方式の制御である。圧縮機の運転時間や外気温度の条件を満たした場合、除霜運転がスタートし(S1)、図16の区間Aの除霜が実施される(S2)。区間Aでは、庫内ファン9,除霜ヒータ22がONとなり、Rダンパ20が開、Fダンパ50が閉となる。除霜ヒータ22で加熱された空気は、冷却器7を通過する際に霜の冷熱エネルギーによって冷やされて冷蔵室(冷蔵温度帯の野菜室含む)にその冷気が供給され、同時に霜の融解が進行する。除霜ヒータ22の通電量は、庫内ファン9を運転しているため、冷蔵室2、あるいは野菜室6の庫内熱負荷を利用した分だけ、除霜ヒータ22だけで行う除霜よりも省エネルギー化を図ることができる。区間Aの除霜は、除霜センサ温度がTDAになるまで実施され(S3)、除霜センサ温度がTDA(時刻tA)以上になると区間Bの除霜(S4)に切り替わる。
区間Bでは、庫内ファン9はOFF、除霜ヒータ22はON、Rダンパ20は閉、Fダンパ50は開となる。区間Bは除霜ヒータ22だけを用いた従来の除霜方式であり、除霜センサ温度がTD1になるまで除霜ヒータ22で加熱し(S5)、除霜ヒータ温度がTD1に到達した時点(時刻t1)で除霜が終了する(S6)。霜の潜熱を利用した冷却を行いながら除霜するため、除霜センサ温度TDAは少なくとも0℃以上が望ましい。除霜センサ温度がTDA以上で実施される区間Bでは、霜がほとんど残っていない場合が多いが、区間Bでは信頼性のため除霜センサ温度がTD1になるまで冷却器7を加熱している。
区間Aでは庫内ファン9を運転しているため、冷却器7を通過する空気は強制対流となるが、区間Bでは従来通り除霜ヒータ22による上昇流55の作用によって冷却器7の最下段部から最上段部へ熱を伝えることになる。
前述のように、冷却器7を通過する上昇流55,上段冷凍室4,下段冷凍室5を下降する下降流63からなる循環流の強さが除霜終了時間に影響する。従って、Fダンパ50を備えた冷蔵庫では、区間BにおいてFダンパ50を開にして循環流を形成し易くした方が良い。Rダンパ20,冷蔵室吐出口2c,冷蔵室戻りダクト46を通過して冷却器7に戻る風路は、冷凍室を中心とする上昇流55と下降流63からなる循環経路よりも風路が長くなるため通風抵抗が大きく、Rダンパ20を開にして冷蔵室に循環流を発生させることは困難である。従って、除霜終了時間はFダンパ50の開閉に影響する。区間Bの除霜ヒータ22による除霜時には、Fダンパ50は開にした方が除霜時間は早く終了し(図16の実線)、Fダンパ50を閉にすると循環流が形成されないため、除霜時間は長くなる(図16の破線)。
以上のように、Fダンパ50を有する冷蔵庫では、除霜ヒータ22のみで加熱する区間ではFダンパ50を開とする条件を加え、隣接する冷媒パイプ54a,54bの外表面間の水平距離A1、冷媒パイプ54aの外表面と冷却器カバー62の水平距離A2、冷媒パイプ54bの外表面と庫内側背面を形成する壁面62の水平距離A3、除霜ヒータ22の直径Cとして、前述の条件とする。これにより、上昇流55と下降流63からなる循環流を、Fダンパ50を開にすることで更に強くすることが可能となる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。まず、冷蔵温度帯及び冷凍温度帯の貯蔵室と、該冷凍温度帯の貯蔵室の後方に設けた冷却器室と、前記冷却器室内に設けられ冷媒が通る冷媒パイプを有する冷却器と、前記冷却器室から前記貯蔵室へ冷気を送風する送風機と、前記冷却器の下方に設けた発熱部と、前記冷凍温度帯の貯蔵室へ送風した冷気を前記冷却器室へ戻す冷凍温度帯室冷気戻り口と、を備えた冷蔵庫において、前記冷凍温度帯室冷気戻り口は前記発熱部よりも上方に設け、前記冷媒パイプは前記発熱部の上方投影面よりも前方及び後方にそれぞれ位置するように間隔をあけて配置する。
これにより、発熱部(除霜ヒータ)で加熱された空気の上昇流を強くすることができるので、冷却器の隣接する冷媒パイプ間に流れて除霜が促進され、除霜時間を短縮することができる。また、この上昇流により冷凍温度帯室内では下降流が発生するので、冷却器と冷凍温度帯室を流れる循環流が形成され、冷凍温度帯室冷気戻り口が発熱部よりも上にある場合であっても、加熱空気の上昇流が直接冷凍温度帯室冷気戻り口から流出することが抑制でき、冷凍温度帯室の熱負荷増加防止に役立つ。
次に、前記冷却器収納室の前面壁(冷却器カバー62)と前記冷媒パイプの外径端との距離は前記発熱部の幅よりも大きい。これにより、冷却器カバー62の冷却器側壁面に対向する冷媒パイプ外表面との間を、除霜ヒータで加熱された空気の上昇流を強くすることができるので除霜が促進され、除霜時間を短縮することができ、省エネルギー効果が得られる。
次に、前記冷却器収納室の背面壁(庫内側背面壁65)と前記冷媒パイプの外径端との距離は前記発熱部の幅よりも大きい。これにより、庫内側背面壁65に対向する冷媒パイプ外表面との間を除霜ヒータで加熱された空気の上昇流を強くすることができるので、除霜が促進され、除霜時間を短縮することができ、省エネルギー効果が得られる。
次に、冷気風路を開閉することで前記冷凍温度帯の貯蔵室への冷気の供給量を制御する冷気制御手段を備え、前記送風機を停止した状態で前記発熱部を発熱させて、前記冷気制御手段は前記冷気風路を開とする。これにより、除霜ヒータの加熱による空気の上昇流を冷凍温度帯室内に流入させ、冷凍温度帯室冷気戻り口に向かって下降する循環流を更に形成し易くする。よって、省エネルギー効果が得られる。
次に、前記発熱部の上方且つ前記冷却器収納室と前記貯蔵室の間に下方が開口して前記発熱部で加熱された空気が流入する空間を有する。これにより、冷却器下部の着霜量が多い除霜開始直後では、霜による通風抵抗が大きくなり易く、除霜ヒータで加熱されて生じる上昇流が冷凍室冷気戻り口から流出し易くなるため、加熱空気流入空間を設けることにより冷凍室への熱負荷増加を抑制する。
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
4 上段冷凍室
5 下段冷凍室
7 冷却器
8 冷却器収納室
9 庫内ファン(送風機)
11 冷蔵室送風ダクト
12 上段冷凍室送風ダクト
13 下段冷凍室送風ダクト
17 冷凍温度帯室冷気戻り口
20 冷蔵室ダンパ(Rダンパ,冷気制御手段)
22 除霜ヒータ(発熱部)
41 除霜センサ
42 温度ヒューズ
43 除霜水滴下防止部
44,59 ガラス管
45 金属フィン(放熱フィン)
50 冷凍室ダンパ(Fダンパ,冷気制御手段)
51a,51b,51c 冷凍室吐出口
52 霜
53 除霜水
54a,54b 冷媒パイプ
55 上昇流
56 冷凍室冷気戻り口17の方向への流れ
58 冷凍温度帯室背面部材
60,61 バイパス風路
63 下降流
64 加熱空気流入空間
65 庫内側背面壁
66 除霜促進部
67 伝熱経路

Claims (2)

  1. 冷蔵温度帯及び冷凍温度帯の貯蔵室と、該冷凍温度帯の貯蔵室の後方に設けた冷却器収納室と、前記冷却器収納室内に設けられ冷媒が通る冷媒パイプを有する冷却器と、前記冷却器収納室から前記貯蔵室へ冷気を送風する送風機と、前記冷却器の下方に設けた発熱部と、前記冷凍温度帯の貯蔵室へ送風した冷気を前記冷却器収納室へ戻す冷凍温度帯室冷気戻り口と、冷気風路を開閉することで前記冷蔵温度帯の貯蔵室及び冷凍温度帯の貯蔵室への冷気の供給量を制御する冷気制御手段と、を備えた冷蔵庫において、
    前記冷凍温度帯室冷気戻り口は前記発熱部よりも上方に設け、前記冷媒パイプは前記発熱部の上方投影面よりも前方及び後方にそれぞれ位置するように間隔をあけて配置して、
    前記送風機を運転した状態で前記発熱部を発熱させて、前記冷気制御手段は前記冷蔵温度帯の貯蔵室への前記冷気風路を開、前記冷凍温度帯の貯蔵室への前記冷気風路を閉として、
    前記送風機を停止した状態で前記発熱部を発熱させて、前記冷気制御手段は前記冷蔵温度帯の貯蔵室への前記冷気風路を閉、前記冷凍温度帯の貯蔵室への前記冷気風路を開とすることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前方及び後方の前記冷媒パイプの外表面間の水平距離A1は、前記発熱部の直径Cよりも大きく、前方及び後方の前記冷媒パイプの周囲に成長した霜の外表面間距離Gは、前記発熱部の直径Cよりも大きいことを特徴とする、請求項1記載の冷蔵庫。
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