JP5482296B2 - 立体画像形成方法 - Google Patents
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Description
上記本発明は、3Dカメラに対応したフォトプリント分野、立体画像やパラパラアニメの大型看板を用いるサイン・ディスプレイ分野、ダイレクトメールなどの広告用途のプロダクションプリンティング分野などへの応用が可能である。
また、幅広い記録媒体に画像形成を行うことができるため、例えば各種紙、金属、缶、プラスチック、木質材、無機質材、塗装板、ラミネート板、PETフィルムなどへの印刷、エンボス加工や点字、三次元形状などの凹凸を形成する分野にも適した技術である。
特に、レンチキュラー方式は比較的簡便に立体画像が得られるため、レンチキュラーレンズシートに画像が形成された記録媒体を貼り付ける方法が、小さなステッカーから大きな看板の作製まで広く利用されている。
しかしながら、この方法は、レンチキュラーレンズシートと印刷された分割画像を位置合わせして貼り合わせる必要があるため、高精細のレンチキュラーレンズと画像の貼り合わせには向かないという問題があった。
そこで、レンチキュラーレンズシートの裏面に、インクジェット方式で位置合わせして直接画像を形成する方法(特許文献1)や、画像が形成された記録媒体上に樹脂を吐出してレンチキュラーレンズ自体を形成する方法(特許文献2)が提案されている。
しかし、特許文献1の方法では、両面に凸状の複数のレンズ部を必要とし、更にレンズの一方の面にインク吸収層を有するなど、構成が複雑になるという問題がある。
また特許文献2の方法では、レンチキュラーレンズシートの裏面に画像を形成する場合に必要となる位置合わせの問題は解決されるものの、記録媒体上に樹脂を塗布するため、樹脂と記録媒体との濡れ性や紫外線による硬化時間などの関係でレンチキュラーレンズの形状が不均一になるという問題がある。また、画像が形成された記録媒体上に直接かまぼこ(蒲鉾)型のレンズを形成するため、立体画像の効果が薄いという問題もある。更に、レンズを形成する記録媒体表面が凹凸面であると、個々のレンズ形状もその影響を受けて、レンズが不揃いになるという問題もある。
1) 画像形成手段により記録媒体に分割画像を形成し、その上に、透明樹脂層形成手段により、光硬化型の透明樹脂インクを用いてシート層と複数のレンズを形成し、光照射手段により前記透明樹脂インクを硬化させる立体画像形成方法であって、
前記レンズを形成する透明樹脂インクとして、前記シート層を形成する透明樹脂インクよりも樹脂の屈折率が大きいものを用い、且つ、前記シート層を形成する透明樹脂インクとして、前記レンズを形成する透明樹脂インクよりも硬化速度が遅いものを用いることを特徴とする立体画像形成方法。
本発明ではシート層及びレンズの形成に光硬化型の透明樹脂インクを用いる。
「光」としては、樹脂を硬化させることができれば特に限定されないが、最も一般的なのは紫外線である。また「透明」とは、光を100%通す場合に限らず、本発明における樹脂インクとして用いることが可能な程度に光を通す場合(光透過率60%程度以上)も含むものとする。
また、レンズ形成用透明樹脂インクの樹脂の屈折率を、シート層形成用透明樹脂インクの樹脂の屈折率よりも大きくする。これにより、記録媒体の種類や表面形状によらない均一な表面状態を形成でき、かつ、シート厚みを薄くできる。更に、レンズ形成用透明樹脂インクの樹脂の屈折率が大きいと、曲率半径が同じレンズの場合に、屈折効果により、シート厚みが薄い場合でも着色インクの画像に焦点を合わせることができ、容易に立体画像を得ることが可能となる。
上記2種の樹脂の屈折率差は、0.03程度以上あればよく、好ましくは0.05程度以上である。屈折率差が小さすぎると、立体画像シートの厚みを薄くした場合に、十分な立体画像が得られない。樹脂の屈折率は、手持屈折率計R5000(アタゴ社製)を用いた測定において、シート層形成用樹脂が約1.45以上、レンズ形成用樹脂が約1.50以上であることが好ましい。
更に、シート層形成手段やレンズ形成手段として、透明樹脂インクを吐出する液体吐出ヘッドを用いると、記録された着色画像の画質(解像度)に合わせて、シート層の厚みやレンズ形状を任意に変更することが可能となる。なお、この場合、透明樹脂インクとしては、液体吐出ヘッドから吐出可能な液状インクを用いる。
図1は、本発明によって形成される立体画像シートの一例を示す断面図である。
この立体画像シートは、レンチキュラーレンズを利用したものであり、記録媒体100の上に、分割画像101を構成する左画像102と右画像103が形成され、その上にレンチキュラーレンズ110が形成されている。レンチキュラーレンズ110は、シート層111と、左画像102と右画像103の組に対して1本ずつ形成された複数のレンチキュラーレンズ部112とで構成されている。なお、ここでは、分割画像101が左右の2画像からなる場合について説明しているが、よりスムーズに立体感を出すため、分割画像101を構成する画像を3個以上とすることもできる。このような構成にすれば、視点又は画像を左右に動かすことにより立体画像が得られる。
この立体画像シートは、マイクロレンズアレイを利用したものであり、記録媒体100の上に分割画像104が形成され、その上にマイクロレンズアレイ120が形成されている。マイクロレンズアレイ120は、シート層121と、分割画像104に対応させて1つずつ形成された複数のマイクロレンズ部122とで構成されている。レンチキュラーレンズを用いた場合は1方向のみの立体画像が得られるのに対し、マイクロレンズアレイを用いたインテグラルフォトグラフィーの場合は、上下左右などの全方向からの立体画像が得られる。
この立体画像形成装置は、架台200上に、記録媒体100を保持するステージ201を有し、このステージ201はY軸駆動手段202によってY方向に移動可能に配設されている。また、ステージ201は記録媒体を吸引或いは静電力などで吸着保持する吸着手段(不図示)を備えている。
一方、ステージ201の上方には、記録媒体100上に立体画像を形成する立体画像形成手段210が配置されている。
この立体画像形成手段210は、ヘッドベース211上に、着色インクを吐出させる液体吐出ヘッドからなる画像印刷用ヘッド212と、光硬化型の透明樹脂インクを吐出させる液体吐出ヘッドからなる、シート層形成用ヘッド213及びレンズ部形成用ヘッド218と、透明樹脂インクを光硬化させるための硬化用光照射ランプ215、219が搭載されている。
画像印刷用ヘッド212、シート層形成用ヘッド213、レンズ部形成用ヘッド218には、それぞれインクタンク(不図示)から着色インク供給用パイプ216、シート層形成用透明樹脂インク供給パイプ217、レンズ部形成用透明樹脂インク供給パイプ220を介してインクが供給される。また、図3では、光硬化型の着色樹脂インクを用いる場合の例として、該インクを硬化するための硬化用光照射ランプ214が搭載されている。
そして、ヘッドベース211は、Z軸駆動手段221を介して、X軸支持部材223に支持されたX軸駆動手段222に保持されており、立体画像形成手段210全体がX方向及びZ方向に移動可能とされている。
図4(a)は記録媒体100上に分割画像101を印刷する工程を示す。ここでは画像印刷用ヘッド212から記録媒体100上に着色樹脂インク301を吐出させて分割画像101を印刷し、硬化用光照射ランプ214で光を照射して着色樹脂インク301を硬化させる。
記録媒体100の材料としては特に限定は無く、浸透性、非浸透性を問わず幅広い材料を用いることができ、例えば、各種紙、金属、缶、プラスチック、木質材、無機質材、塗装板、ラミネート板、PETフィルムなどが挙げられる。また、着色樹脂インクも特に限定されず、水性顔料インクなど公知の種々のインクを用いることができる。
また、分割画像101は、左右の目の位置から撮影したデジタル画像ファイルをパソコンで処理して1枚の分割画像に変換した。
なお、分割画像の作製方法としては、上記したインク吐出ヘッドを用いる方式に限られるわけではなく、電子写真方式、昇華型印刷方式、オフセット印刷、フレキソ印刷などの公知の種々の方式を採用することができる。
上記分割画像101を形成した記録媒体100上に、シート層形成用ヘッド213から光硬化型のシート層形成用透明樹脂インク302を吐出し、続いて、硬化用光照射ランプ215で光を照射して硬化させ、均一な厚さを有する平坦なシート層111を形成する。シート層111の厚さは透明樹脂の屈折率とレンズ部の曲率半径を考慮して適宜決定するが、通常は0.3〜2mm程度とする。
シート層形成用透明樹脂インク302の樹脂を構成するモノマーとしては、光照射によりラジカル重合又はカチオン重合する化合物が挙げられる。ラジカル重合性モノマーとしては(メタ)アクリレート類が、カチオン重合性モノマーとしてはオキセタン、脂環式エポキシ類などが代表的である。中でも、手持屈折率計R5000(アタゴ社製)を用いた屈折率の測定において約1.45以上の樹脂が得られるものが適している。
SR349〔エトキシ化(3)ビスフェノールAジアクリレート〕…1.543、SR602〔エトキシ化(10)ビスフェノールAジアクリレート〕…1.514(以上、サートマー社製)、ライトアクリレートPO−A(フェノキシエチルアクリレート)…1.5099、ライトエステルHO−HH(2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸)…1.4818(以上、共栄社化学社製)、M−208(ビスフェノールF
EO変性アクリレート)…1.539(東亞合成社製)、KAYARAD R−712…1.541(日本化薬社製)、V#160(ベンジルアルコール)…1.517、V#192(フェノキシエチルアクリレート)…1.519、1−AdA(1―アダマンチルアクリレート)…1.50、1−AdMA(1―アダマンチルメタクリレート)…1.50(以上、大阪有機化学工業社製)、NKエステルS(ステアリルメタクリレート)…1.450、NKエステルNPG(ネオペンチルグリコールジメタクリレート)…1.451、NKエステルA−600〔ポリエチレングリコールジアクリレート(n;13or14)〕…1.468、NKエステルA−1000(ポリエチレングリコールジアクリレート)…1.464、NKエステル14G{〔ポリエチレングリコール600ジメタクリレート(n;13or14)〕}…1.467、NKエステル23G〔(ポリエチレングリコールジメタクリレート(n;23)〕…1.462、NKエステルA−TMMT(ペンタエリスリトールテトラアクリレート)…1.480、NKエステルA−HD(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)…1.456、NKエステルBPE−1300〔EO変性ビスフェノールAジメタクリレート(6)〕…1.491、AM−90G(メトキシポリエチレングリコールアクリレート)…1.456、ATM−35E(ポリエトキシ化テトラメチロールメタンテトラアクリレート)…1.473(以上、新中村化学工業社製)、PHE(フェノキシエチルアクリレート)…1.519、PHE−2(EO変性フェノールアクリレート)…1.509、PHE−2D(GX−8119D)(フェノキシジエチレングリコールアクリレート)…1.510(以上、第一工業製薬社製)。
この内、ライトアクリレートPO−A、V#160、V#192、1−AdA、1−AdMA、PHE、PHE−2、PHE−2D(GX−8119D)、NKエステルS、NKエステルNPG、NKエステルA−600、NKエステル14G、NKエステルA−HD、AM−90Gは、粘度が低く、常温又は数十℃に加温することによりインクジェットヘッドで吐出することが可能である。インクジェット方式で塗布できることにより、記録媒体に記録された着色画像の画質(解像度)に合わせて、シート層の厚みを任意に変更することが可能となる。
図3も参照して説明すると、レンズ部形成用ヘッド218を用いて、シート層111上にレンズ部形成用透明樹脂インク303を塗布し、続いて、硬化用光照射ランプ219で光を照射して硬化させ、レンチキュラーレンズ部112を形成する。このとき、レンズ部形成用透明樹脂インク303を、移動する記録媒体100に対して一定間隔で塗布し、光を照射して硬化させれば、図5に示すような、均一な蒲鉾(かまぼこ)状のレンチキュラーレンズ部112が形成される。
レンチキュラーレンズ部112形成用の光硬化型透明樹脂インクの樹脂を構成するモノマーとしては、光照射によりラジカル重合又はカチオン重合する化合物が挙げられる。ラジカル重合性モノマーとしては(メタ)アクリレート類が、カチオン重合性モノマーとしてはオキセタン、脂環式エポキシ類などが代表的である。中でも、手持屈折率計R5000(アタゴ社製)を用いた屈折率の測定において約1.50以上の樹脂が得られるものが適している。
SR349〔エトキシ化(3)ビスフェノールAジアクリレート〕…1.543、SR602〔エトキシ化(10)ビスフェノールAジアクリレート〕…1.514(以上、サートマー社製)、ライトアクリレートPO−A(フェノキシエチルアクリレート)…1.5099(共栄社化学社製)、M−208(ビスフェノールF EO変性アクリレート)…1.539(東亞合成社製)、KAYARAD R−712…1.541(日本化薬社製)、V#160(ベンジルアルコール)…1.517、V#192(フェノキシエチルアクリレート)…1.519、1−AdA(1―アダマンチルアクリレート)…1.50、1−AdMA(1―アダマンチルメタクリレート)…1.50(以上、大阪有機化学工業社製)、PHE(フェノキシエチルアクリレート)…1.519、PHE−2(EO変性フェノールアクリレート)…1.509、PHE−2D(GX−8119D)(フェノキシジエチレングリコールアクリレート)…1.510、PHE−4(EO変性フェノールアクリレート)、BR−30(トリブロモフェニルアクリレート)…1.567、BR−31(GX−6099)(EO変性トリブロモフェニルアクリレート)…1.564、BR−42M(GX−6094)(EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート)…1.564(以上、第一工業製薬社製)。
この内、ライトアクリレートPO−A、V#160、V#192、1−AdA、1−AdMA、PHE、PHE−2、PHE−2D(GX−8119D)、PHE−4、BR−30、BR−31(GX−6099)、BR−42M(GX−6094)は、粘度が低く、常温又は数十℃に加温することにより、インクジェットヘッドで吐出することが可能である。インクジェット方式で塗布できることにより、記録媒体に記録された着色画像の画質(解像度)に合わせて、レンズ形状を任意に変更することが可能となる。
レンチキュラーレンズ部112形成用の光硬化型透明樹脂インクの光重合開始剤及び硬化用光照射ランプは、シート層111形成用の光硬化型透明樹脂インクにおいて説明したものと同様のものを用いることができる。
これに対し、本発明では、シート層111の表面全体の濡れ性が良い場合でも、レンズ部形成用透明樹脂インクの表面張力を高くすることにより、レンズ形状を保持できる。
このようにして、分割画像とレンチキュラーレンズの連続形成によりピッチ及び形状が均一なレンチキュラーレンズが形成でき、より高精細、高精度なレンチキュラーレンズの形成を容易に行うことができる。
つまり、この実施形態では、上記立体画像形成装置を用い、記録媒体に着色樹脂インクを吐出させて画像を印刷し、続いて光硬化型透明樹脂吐出用ヘッドによりインクジェット方式でレンチキュラーレンズを形成する際に、平坦なシート層を形成させた後、光硬化型透明樹脂インクを吐出し硬化させてレンチキュラーレンズ部を形成するようにしている。
また、レンズ部を形成する前にシート層を形成しているので、記録媒体表面に凹凸がある場合でもシート層表面は平坦化することができ、記録媒体表面の性状の影響を受けることなく高精度なレンチキュラーレンズを形成することができる。
シート層を形成する方法としては、インクジェット法以外に、オフセット印刷や孔版印刷などの印刷法、ディスペンサやロールコータによる塗布法などを用いても良い。また、レンズ部を作製する方法としては、ディスペンサによる塗布法などを用いても良い。
まず、前記第1実施形態で説明した図4(a)、(b)と同様の工程により、記録媒体100上に分割画像104を形成した後、均一な厚さを有するシート層111を形成する。
次に、図4(c)に示したレンズ部形成用ヘッド218からレンズ部形成用透明樹脂インク303を吐出し、マイクロレンズ部122を形成して、マイクロレンズアレイ120を作製する。
このようにして、立体画像とマイクロレンズアレイの連続形成を行うことで、ピッチ及び形状が均一なマイクロレンズアレイが形成でき、より高精度、高精細なマイクロレンズアレイを形成することができる。
図3に示す立体画像形成装置を用い、図4に示す工程で、図1及び図5に示すような立体画像シートを形成した。
まず、表面に4μmの凹凸のある厚さ0.5mmのポリカーボネートシート(記録媒体100)上に、画像印刷用インクジェットヘッド(リコープリンティングシステムズ社、GEN4ヘッド)212から着色樹脂インク301を吐出させて分割画像101を印刷し、硬化用紫外線照射ランプ(IntegrationTechnology社Aバルブ)214で紫外線を照射して着色樹脂インク301を硬化させた。着色樹脂インク301としては、モノマー(新中村化学工業社、APG−100)に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure907)5wt%、分散剤(日本ルーブリゾール社、Solsperse3200)1wt%、カーボンブラック(三菱化学株式会社、MA11)3wt%を配合したインクを用いた。
次に、分割画像101を形成した記録媒体100上に、シート層形成用インクジェットヘッド(リコープリンティングシステムズ社、GEN4ヘッド213から光硬化型のシート層形成用透明樹脂インク302を吐出し、続いて、硬化用紫外線照射ランプ(IntegrationTechnology社Hバルブ)215で紫外線を照射して硬化し、厚さ0.28mmの均一な厚さを有する平坦なシート層111を形成した。透明樹脂インク302としては、モノマー(新中村化学工業社、NKエステルA−HD)に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure184)3wt%を添加したインク(樹脂の屈折率;1.456)を用いた。
次に、レンズ部形成用インクジェットヘッド(リコープリンティングシステムズ社、GEN4ヘッド)218を用いて、シート層111上にレンズ部形成用透明樹脂インク303を塗布し、続いて、硬化用紫外線照射ランプ(IntegrationTechnology社Hバルブ)219で紫外線を照射して硬化させ、レンチキュラーレンズ部112を形成した。このとき、レンズ部形成用透明樹脂インク303を移動する記録媒体100に対して一定間隔で塗布し硬化させることにより、図5に示すような、均一な蒲鉾(かまぼこ)状のレンチキュラーレンズ部112を形成した。透明樹脂インク303としては、モノマー(共栄社化学社、ライトアクリレートPO−A)に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure184)3wt%を添加したインク(樹脂の屈折率;1.5099)を用いた。
本実施例では、シート厚みが0.29mmの、従来よりも薄い立体画像シートを作製できた。また、従来よりも工程が簡単であるため製造コストを低減できた。
図3に示す立体画像形成装置を用い、図4に示す工程のうち、(c)の工程をマイクロレンズ部用に変えて、図2及び図6に示すような立体画像シートを形成した。
まず、実施例1と同様にして、ポリカーボネートシート(記録媒体100)上に分割画像104を形成した後、厚さ0.36mmの均一な厚さを有するシート層121を形成した。
次に、レンズ部形成用インクジェットヘッド(リコープリンティングシステムズ社、GEN4ヘッド)218からレンズ部形成用透明樹脂インク303を吐出し、図6に示すようなマイクロレンズ部122を形成した。
本実施例では、シート厚みが0.29mmの、従来よりも薄い立体画像シートを作製できた。また、従来よりも工程が簡単であるため製造コストを低減できた。
実施例1と同様にして、実施例1と同じポリカーボネートシート(記録媒体100)上に分割画像101及びシート層111を形成した。
次に、レンズ部形成用透明樹脂インク303を、モノマー(第一工業製薬社、PHE)に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure184)3wt%を添加したインク(樹脂の屈折率;1.519)に変えた点以外は、実施例1と同様にして、図5に示すような、均一な蒲鉾(かまぼこ)状のレンチキュラーレンズ部112を形成した。
本実施例においても、実施例1と同様に、シート厚みが0.29mmの従来よりも薄い立体画像シートを作製できた。また、従来よりも工程が簡単であるため製造コストを低減できた。
実施例1と同様にして、実施例1と同じポリカーボネートシート(記録媒体100)上に、分割画像101を形成した。
次に、分割画像101を形成した記録媒体100上に、シート層形成用透明樹脂インク302として、モノマー{新中村化学工業社、NKエステル14G〔ポリエチレングリコール600ジメタクリレート(n;13or14)〕}に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure184)3wt%を添加したインク(樹脂の屈折率;1.467)を用いた点以外は、実施例1と同様にして、厚さ0.28mmの均一な厚さを有する平坦なシート層111を形成した。
次に、シート層111上に、レンズ部形成用透明樹脂インク303として、モノマー〔大阪有機化学工業社、1−AdA(1―アダマンチルアクリレート)〕に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure184)3wt%を添加したインク(樹脂の屈折率;1.50)を用いた点以外は、実施例1と同様にして、図5に示すような、均一な蒲鉾(かまぼこ)状のレンチキュラーレンズ部112を形成した。
本実施例では、シート厚みが0.33mmの、従来よりも薄い立体画像シートを作製できた。また、従来よりも工程が簡単であるため製造コストを低減できた。
実施例1と同様にして、実施例1と同じポリカーボネートシート(記録媒体100)上に分割画像101を形成した。
次に、シート層形成用透明樹脂インク302を、モノマー(共栄社化学社、ライトエステルHOA)に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure184)3wt%を添加したインク(樹脂の屈折率;1.4438)に変えた点以外は、実施例1と同様にして、シート層111を形成した。
次に、レンズ部形成用透明樹脂インク303を、モノマー(共栄社化学社、ライトエステルHOA)に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure184)3wt%を添加したインク(樹脂の屈折率;1.4448)に変えた点以外は、実施例1と同様にして、図5に示すような、均一な蒲鉾(かまぼこ)状のレンチキュラーレンズ部112を形成した。
本比較例では、シート厚みが0.29mmの立体画像シートを作製できたが、シート層形成用透明樹脂インク302とレンズ部形成用透明樹脂インク303の樹脂の屈折率差が0.001と小さいため、十分な立体画像が得られなかった。
実施例1と同様にして、実施例1と同じポリカーボネートシート(記録媒体100)上に分割画像101を形成した。
次に、実施例1と同様にして、分割画像101を形成した記録媒体100上にシート層111を形成した。
次に、レンズ部形成用透明樹脂インク303を、モノマー(第一工業製薬社、PHE)に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社、Irgacure184)3wt%を添加したインク(樹脂の屈折率;1.519)に変え、該透明樹脂インク303の塗布及び硬化速度をシート層111形成時の1.5倍(実施例1の場合の1.5倍)とした点以外は、実施例1と同様にして、シート層111の上に、図5に示すような、均一な蒲鉾(かまぼこ)状のレンチキュラーレンズ部112を形成した。
本実施例では、シート層111形成時よりも速い硬化速度でレンチキュラーレンズ部112を形成したが、実施例1の場合と同様に、シート厚みが0.29mmの従来よりも薄い立体画像シートを作製できた。また、従来よりも工程が簡単であるため製造コストを低減できた。
101 分割画像
102 左画像
103 右画像
104 分割画像
110 レンチキュラーレンズ
111 シート層
112 レンチキュラーレンズ部
120 マイクロレンズアレイ
121 シート層
122 マイクロレンズ部
200 架台
201 ステージ
202 Y軸駆動手段
210 立体画像形成手段
211 ヘッドベース
212 画像印刷用ヘッド
213 シート層形成用ヘッド
214 硬化用光照射ランプ
215 硬化用光照射ランプ
216 着色インク供給用パイプ
217 シート層形成用透明樹脂インク供給パイプ
218 レンズ部形成用ヘッド
219 硬化用光照射ランプ
220 レンズ部形成用透明樹脂インク供給パイプ
221 Z軸駆動手段
222 X軸駆動手段
223 X軸支持部材
301 着色樹脂インク
302 シート層形成用透明樹脂インク
303 レンズ部形成用透明樹脂インク
Claims (1)
- 画像形成手段により記録媒体に分割画像を形成し、その上に、透明樹脂層形成手段により、光硬化型の透明樹脂インクを用いてシート層と複数のレンズを形成し、光照射手段により前記透明樹脂インクを硬化させる立体画像形成方法であって、
前記レンズを形成する透明樹脂インクとして、前記シート層を形成する透明樹脂インクよりも樹脂の屈折率が大きいものを用い、且つ、前記シート層を形成する透明樹脂インクとして、前記レンズを形成する透明樹脂インクよりも硬化速度が遅いものを用いることを特徴とする立体画像形成方法。
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