JP5480798B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

ここに開示される技術は、カメラシステム、特に振れ補正装置を備えたデジタルカメラに関する。
撮影時に撮像装置が振れると、光学系により形成される光学像が撮像素子に対して変位し、取得された画像がぼやけるおそれがある。そこで、撮像装置の振れが画像に与える影響を低減するために、振れ補正装置が用いられている。
例えば、振れ補正装置は、補正レンズを駆動する補正ユニットと、筐体の振れ量を検出する角速度センサと、角速度センサの出力に応じて補正ユニットの動作を制御する補正制御部と、を有している。この振れ補正装置が搭載された撮像装置では、角速度センサにより検出された振れ量に基づいて、撮像素子に対する光学像の変位が抑制されるように、補正レンズが補正ユニットにより駆動される。
しかしながら、振れ量が大きいと、補正レンズを移動可能な範囲の限界まで駆動しても、光学像の変位を十分に相殺できない場合がある。そこで、特許文献1の撮像装置では、振れ量の増大を抑制するため、撮影での露光時間が短く設定されている。また、この撮像装置では、露光を開始する前にセンタリングが実行され、補正レンズは初期位置に復帰する。さらに、特許文献1の撮像装置では、短い露光時間で撮影された複数の画像を重ね合わせることにより、撮像装置の振れの影響が抑制された合成画像が生成される。
また、特許文献2では、振れ補正装置により撮像装置の振れの影響が十分に低減されない場合の対策の一つが示されている。ここでは、合焦の対象をサーチする動作の途中で撮像装置の振れが検出された場合に、サーチ動作を中止する技術が開示されている。
一方で、特許文献3では、撮像で取得した画像から着目する物体を検出する技術が開示されている。この技術では、撮像装置の振れが画像に及ぼす影響を低減することにより、物体が移動している場合であっても、物体の位置が比較的精度良く予測される。
さらに、特許文献4では、振れ量と補正レンズの移動量とを比較することにより、振れ補正における誤差を算出する技術が開示されている。この技術では、撮像された画像を表す画像信号が切り出される位置は、振れ補正における誤差に応じて調節される。
特開2005−176050号公報 特開2008−107665号公報 特開2004−282535号公報 特開2007−243579号公報
しかしながら、センタリングが実行された場合であっても、センタリングが終了した時点での撮像装置の振れ量に応じて、画像上での被写体の位置がずれる。このため、特許文献1の場合のように合成画像を生成するためには、画像上での被写体の位置の変化を効率的に検出する必要がある。
同様に、振れ補正装置により撮像装置の振れの影響が十分に低減されない場合に、例えばオートフォーカス動作により被写体への合焦状態を維持するためには、画像上での被写体の位置の変化を効率的に検出する必要がある。
また、移動物体を画像から精度良く検出するためには、振れ補正装置により補償されなかった振れ量の影響を考慮して検出を行なう必要がある。
一方で、露光時間内における撮像装置の振れの影響が振れ補正装置により十分に低減されない場合は、撮像装置の振れが画像に影響を与える。
このように、振れ補正装置により撮像装置の振れの影響が十分に低減されない場合であっても、撮像された画像に対する処理精度を確保できる撮像装置が求められている。
上記の課題を解決するため、第1の特徴に係る撮像装置は、光学系と、撮像部と、振れ量検出部と、可動部と、駆動部と、移動量検出部と、選択部と、を備えている。光学系は、被写体の光学像を形成する。撮像部は、光学像から画像信号を取得する。振れ量検出部は、自装置の振れ量を検出する。可動部は、光学系の一部および撮像部の一部のうち少なくとも一方を含んでいる。駆動部は、検出された振れ量に基づいて可動部を移動させる。移動量検出部は、可動部の移動量を検出する。選択部は、検出された振れ量と検出された移動量とに基づいて、特徴量を画像信号に基づいて検出するための領域である第1画像領域を選択する。
第1の特徴に係る撮像装置では、第1画像領域から特徴量を検出することにより、特徴量の検出の際に撮像装置の振れの影響を抑制することができる。ここで、自装置とは撮像装置全体を意味している。
第2の特徴に係る撮像装置は、第1の特徴に係る撮像装置であって、選択部は、画像信号に基づいて取得された撮影画像の領域よりも小さい第1画像領域を選択する。ここで、撮影画像とは、撮像装置の出力画像としての画像を意味しており、例えば、表示部に表示される画像である。
第3の特徴に係る撮像装置は、第1または第2の特徴に係る撮像装置であって、選択部は検出された振れ量と検出された移動量とに基づいて、第1画像領域の2次元画像上での位置を決定する。
第4の特徴に係る撮像装置は、第1から第3のいずれかの特徴に係る撮像装置であって、特徴量が所定の条件を満たす特徴領域を第1画像領域から検出する特徴領域検出部と、互いに異なるタイミングで取得された複数の画像信号から特徴領域の2次元画像上での位置を基準に合成画像を生成する合成部と、をさらに備えている。ここでの画像信号とは、1枚の画像を形成するアナログ信号もしくはデジタル信号を意味している。したがって、複数の画像信号とは、複数枚の画像を表しており、各画像を表す画像信号を単位とした画像信号の集合を意味している。つまり、互いに異なるタイミングで取得された複数の画像信号は、互いに異なるタイミングで取得された複数枚の画像を表している。
以上のように、これらの撮像装置では、振れ補正装置により撮像装置の振れの影響が十分に低減されない場合であっても、取得された画像に対する処理の精度が低下することを抑制できる。
デジタルカメラ100の全体構成のブロック図。 振れ補正機構20の分解斜視図。 連写画像処理部60のブロック図。 デジタルカメラ100での撮影動作のフローチャート。 デジタルカメラ100での画像合成処理のフローチャート。 動きベクトルVMを検出する方法を示した概念図。 センタリングを実行する場合の振れ角および補正角の関係を示す模式図。 センタリングを実行しない場合の振れ角および補正角の関係を示す模式図。 (A)デジタルカメラ100でのデジタル信号処理部8の構成の一部を示すブロック図、(B)デジタルカメラ200でのデジタル信号処理部8の構成の一部を示すブロック図。 デジタルカメラ300での追跡部63の構成を示すブロック図。
以下、ここに開示される撮像装置の実施形態について、デジタルカメラを例にして説明する。
〔1.第1実施形態〕
第1実施形態に係るデジタルカメラ100(撮像装置の一例)について、図1〜図8を用いて説明する。
<1.1 デジタルカメラの構成>
図1に示すように、デジタルカメラ100は主に、光学系Lと、CCD(Charge Coupled Device)4と、撮像処理部90と、画像メモリ9と、記録表示処理部91と、マイクロコンピュータ3を含む中枢制御部2と、連写画像処理部60と、コントラスト算出部40と、フォーカスレンズ駆動制御部41と、内部メモリ50と、撮影の実行を指示するためのレリーズボタン35と、撮影モードを切り替えるための撮影モードスイッチ36と、を備えている。
さらに、デジタルカメラ100は、デジタルカメラ100の振れを検出する角速度センサ17と、振れ補正部15と、残留振れ量算出部62と、残留振れ量の変動幅を算出する変動幅算出部64とを有している。
また、デジタルカメラ100は、上記の各構成を収容または搭載するための、図示しない筐体を有している。具体的には、光学系LおよびCCD4は筐体の内側に支持されている。
《光学系》
初めに光学系Lについて説明する。光学系Lは、被写体の光学像(以下、被写体象ともいう)を形成しCCD4に結像させる。光学系Lは、第1レンズ群L1と、第2レンズ群L2と、第3レンズ群L3と、を含んでいる。
第1レンズ群L1は、いわゆるフォーカスレンズ群であり、焦点の合った状態(以下、合焦状態という)でCCD4上に被写体像を結像させるために用いられる。第1レンズ群L1を光軸AXに平行な方向(以下、光軸方向という)に移動させることにより合焦動作が行なわれる。第1レンズ群L1は、後述するコントラスト検出方式による合焦動作において、例えばステッピングモータ(図示せず)により光軸方向に駆動される。
第2レンズ群L2は、いわゆる振れ補正レンズ群であり、デジタルカメラ100の振れ(以下、単に「振れ」ともいう)が生じた場合に、振れによるCCD4上での被写体像の変位を補償するために用いられる。第2レンズ群L2は、光軸方向に垂直な面内を移動できるように第2レンズ群保持枠21(後述)に保持されている。
第2レンズ群L2が標準位置から移動すると、光軸AXを傾けることと同等の効果が生じる。第2レンズ群L2の標準位置とは、後述する振れ補正による位置の移動が無い場合に、第2レンズ群L2が配置される位置である。第2レンズ群L2を光軸方向に垂直な方向に移動させることにより、デジタルカメラ100の振れが画像に及ぼす影響を補正することができる。
第3レンズ群L3は、いわゆるズームレンズ群であり、焦点距離の調節に用いられる。第3レンズ群L3を光軸方向に移動して焦点距離を変化させることにより、ズーミングが行なわれる。第3レンズ群L3は例えばDCモータ(図示せず)により駆動され、光軸方向に移動する。
《撮像ユニット》
撮像ユニットは、CCD4と、シャッター95と、シャッター制御部96と、撮像処理部90と、画像メモリ9と、を含んでいる。撮像処理部90は、CCD駆動制御部5と、アナログ信号処理部6と、A/D変換部7と、デジタル信号処理部8と、を含んでおり、取得画像を生成する。本実施形態では、CCD4と撮像処理部90とにより撮像部92(撮像部の一例)が形成されている。
CCD4は、光学系Lにより形成される被写体像を電気信号すなわちアナログ画像信号に変換する。なお、デジタルカメラ100では撮像素子としてCCD4が用いられているが、CCD4の代わりにCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが用いられてもよい。なお、撮像部92が撮像素子のみで構成されていても構わない。
CCD駆動制御部5(露光調節部の一例)は、CCD4を制御する。具体的には、CCD駆動制御部5によりCCD4から電気信号を読み出すタイミングが制御される。CCD4から電気信号を読み出すタイミングを変えることにより、CCD4の露光時間を変えることと実質的に同等の効果が得られる。このように、CCD駆動制御部5は、いわゆる電子シャッターの機能を有している。CCD駆動制御部5は、マイクロコンピュータ3の制御信号を受け付ける。
シャッター95(露光調節部の一例)は、光学系LとCCD4との間に設けられ、CCD4の露光時間を調節する。シャッター95は、遮光幕(図示せず)を備えている。シャッター95は、機械的な動作により遮光幕を開閉し、CCD4の露光時間を調節する。シャッター95が開いてから閉じるまでの時間が露光時間である。
シャッター95の開閉は、シャッター制御部96によって制御される。シャッター制御部96は、マイクロコンピュータ3から制御信号を与えられると、シャッター駆動モータ(図示せず)を動かし、制御信号に基づいたスピードでシャッター95を開閉させる。
CCD4から出力された電気信号は、撮像処理部90で各種の処理を施される。アナログ信号処理部6は、CCD4から出力される電気信号すなわちアナログ画像信号に対してゲイン調整等のアナログ信号処理を施す。A/D変換部7は、アナログ信号処理部6から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する(このようなアナログ信号からデジタル信号への変換を以下では画像信号以外の場合も含めてA/D変換という。また、デジタル信号からアナログ信号への変換をD/A変換という)。
デジタル信号処理部8は、A/D変換部7によりデジタル信号に変換された画像信号に、ノイズ除去や輪郭強調等のデジタル信号処理を施す。デジタル信号処理部8の出力するデジタル画像信号(画像信号の一例)が、被写体の光学像から取得された画像を表す画像データである。デジタル信号処理部8の出力するデジタル画像信号により構成される画像を以下では取得画像という。デジタル信号処理部8は、マイクロコンピュータ3の制御を受けてデジタル信号の処理を行なう。
画像メモリ9は、書き込みおよび読み出しの可能なメモリであり、例えばRAM(Random Access Memory)である。画像メモリ9は、取得画像を記憶する。具体的には、画像メモリ9はデジタル信号処理部8により処理されたデジタル画像信号つまり取得画像の画像データを一時的に格納する。後述する連写合成モードにおいては、連続して撮像された複数の取得画像が連写画像として画像メモリ9に記憶される。
また、画像メモリ9は、画像データだけでなく、後述する残留振れ量および残留振れPP値を残留振れ量算出部62および変動幅算出部64から取得し、一時的に格納する。より詳細には、残留振れ量は、対応する取得画像を表す画像データと関係付けられた状態で画像メモリ9に一時的に格納される。
《記録表示処理部》
記録表示処理部91は、画像メモリ9から読み込まれた取得画像の記録および表示を行なう機能を有しており、画像圧縮部10と、画像記録制御部11と、画像記録部12と、画像表示制御部13と、表示部14と、を含んでいる。画像メモリ9から読み出された画像データは、画像圧縮部10、画像記録制御部11、画像記録部12、において順次処理される。
画像圧縮部10は、マイクロコンピュータ3から与えられる制御信号に基づいて、画像メモリ9から画像データを読み込み、所定の大きさに圧縮する。この際、画像データは、所定の比率で圧縮され、元のデータよりもサイズの小さいデータに変換される。例えば、この圧縮方法として、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式が考えられる。また、画像圧縮部10は、画像メモリ9から読み込まれた画像データを用いて、サムネイル表示等に利用するための縮小画像データを生成する。
画像記録制御部11は、マイクロコンピュータ3から与えられる制御信号に基づいて、圧縮された画像データおよび縮小画像データを画像圧縮部10から受け取り、画像記録部12に記録する。画像記録部12は、デジタルカメラ100本体に設けられた内部メモリ50および/または着脱可能なリムーバブルメモリ(つまり、外部メモリ)により構成される。
画像記録部12には、画像記録制御部11から与えられる制御信号に基づいて、画像データと、対応する縮小画像データと、記録すべき所定の情報と、が互いに関係付けられた状態で記録される。ここでいう記録すべき所定の情報には、例えば取得画像が撮像された日時と、焦点距離情報と、シャッタースピード情報と、絞り値情報と、撮影モード情報と、が含まれる。
表示部14は、例えばLCDパネルによって構成され、画像メモリ9に格納された画像データを可視画像として表示する。画像表示制御部13は、マイクロコンピュータ3からの制御信号を与えられると、制御信号に基づいて画像メモリ9に格納された画像データを読み出す。画像表示制御部13は読み出した画像データを可視画像として表示部14に表示させる。このように、画像表示制御部13は、表示部14の駆動制御を行なう。以下では、デジタルカメラ100の出力画像としての画像を撮影画像とよぶ。具体的には、撮影画像は表示部14に表示可能であり、画像ファイルとして外部メモリに保存可能である。撮影画像は、取得画像そのものであってもよいし、取得画像から画像処理により得られる画像であってもよい。例えば、撮影画像は取得画像の一部の領域を切り出すことにより生成された画像であってもよい。
《中枢制御部》
中枢制御部2は、マイクロコンピュータ3と、A/D変換部18xおよび18yと、D/A変換部19xおよび19yと、A/D変換部61と、を含む。
マイクロコンピュータ3は、デジタルカメラ100全体の制御を行なう基幹となる制御ユニットである。マイクロコンピュータ3は、例えば図示しないMPU(Micro Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM3aを含んでおり、ROMに書き込まれたプログラムを読み込んでMPUで動作させることにより、様々な処理を行なうことができる。マイクロコンピュータ3は、前述のデジタル信号処理部8などだけでなく、連写画像処理部60やフォーカスレンズ駆動制御部41などとの間でもデータや制御信号を送受信して、デジタルカメラ100全体を制御している。
A/D変換部18xおよび18yは、後述する角速度センサ17とマイクロコンピュータ3との間で信号のA/D変換を行なう。D/A変換部19xおよび19yは、後述する移動制御部15aとマイクロコンピュータ3との間で信号のD/A変換を行なう。A/D変換部61は、移動制御部15aとマイクロコンピュータ3との間で、信号のA/D変換を行なう。
《連写画像処理部》
ユーザーにより連写合成モード(後述)が選択されている場合は、1回の撮影で撮像が複数回繰り返される。連写合成モードで取得された複数の取得画像は連写画像として画像メモリ9に格納される。
連写画像処理部60は、連写画像を画像メモリ9から読み出し、連写画像に対して処理を施す。図3に示すように、連写画像処理部60は、読み出し部60aと、サーチ領域決定部60bと、テンプレート検出部60cと、動きベクトル検出部60dと、合成部60eと、メモリ部60fと、を含んでいる。図3に示すように、本実施形態では、サーチ領域決定部60bと残留振れ量算出部62とマイクロコンピュータ3とにより選択部65(選択部の一例)が形成されている。
読み出し部60a(判断部の一例)は、画像メモリ9から連写画像を読み出す。サーチ領域決定部60bは、連写画像上にサーチ領域Iを設定する。サーチ領域Iは、後述するマッチング領域Mの検出において、サーチが実行される領域である。テンプレート検出部60c(特徴領域検出部の一例)は、サーチ領域Iからマッチング領域Mを検出する。動きベクトル検出部60dは、マッチング領域MおよびテンプレートブロックTの取得画像上での位置に基づいて、マッチング領域Mの位置の変化を表す動きベクトルを検出する。合成部60eは、動きベクトル検出部60dで検出された動きベクトルを用いて、連写画像から一つの合成画像を生成する。メモリ部60fは、例えばRAMであり、連写画像処理部60での連写画像の処理におけるワーキングメモリとして用いられる。例えば、メモリ部60fは、後述する基準領域Wの位置および形状の情報を記憶する。
連写画像処理部60で生成された合成画像は、画像メモリ9に記憶される。連写画像処理部60で連写画像に対して実行される処理については、後で詳述する。
《オートフォーカスユニット》
オートフォーカス(以下、AFという)ユニットは、合焦動作を制御するユニットであり、コントラスト算出部40(合焦情報算出部の一例)と、フォーカスレンズ駆動制御部41(合焦制御部の一例)と、を含む。
コントラスト算出部40は、いわゆるコントラスト検出方式の合焦動作において、取得画像の評価値を算出する。フォーカスレンズ駆動制御部41は合焦制御を実行する。具体的には、フォーカスレンズ駆動制御部41は、コントラスト算出部40により算出された評価値に基づいて、合焦状態が得られるように第1レンズ群L1を光軸方向に駆動する。
ここで、デジタルカメラ100でのコントラスト検出方式によるオートフォーカス(以下、「コントラストAF」という)について説明する。コントラストAFでは、第1レンズ群L1の位置を変化させながら撮像と評価値の算出とが繰り返し実行され、評価値がピークとなる位置に第1レンズ群L1を移動させることにより、合焦状態が実現される。
コントラスト算出部40には、デジタル信号処理部8からフォーカスエリアを表す画像データが入力される。フォーカスエリアとは、取得画像上の領域であり、評価値の算出を行う対象となる領域である。
フォーカスエリアを指定する情報は、例えばデジタルカメラ100の内部メモリ50に既定値として書き込まれている。既定値は取得画像上でのフォーカスエリアの位置および形状の情報(形状の情報には大きさの情報が含まれている)を含んでいる。この場合、マイクロコンピュータ3により内部メモリ50から既定値が読み出され、マイクロコンピュータ3のRAM3aに一時的に格納されるとともに、デジタル信号処理部8に既定値が伝えられる。デジタル信号処理部8は、既定値に基づいてフォーカスエリアを決定する。
デジタル信号処理部8に含まれるデータ抽出部43は、取得画像を表す画像データからフォーカスエリアを表す画像データを抽出する(図9(A))。コントラスト算出部40は、データ抽出部43により抽出された画像データを用いて評価値を算出し、算出した評価値をフォーカスレンズ駆動制御部41に出力する。
フォーカスレンズ駆動制御部41には、第1レンズ群L1の光軸方向の位置の情報が伝えられる。フォーカスレンズ駆動制御部41は、第1レンズ群L1を所定の可動範囲内で移動させながら、第1レンズ群L1の位置に対応する評価値をコントラスト算出部40から取得する。フォーカスレンズ駆動制御部41は、評価値がピークとなる位置、即ち合焦位置を検出すると、第1レンズ群L1を合焦位置に移動させコントラストAF処理を終了する。
《角速度センサ》
角速度センサ17(振れ量検出部の一例)は、手振れやその他の振動によるデジタルカメラ100全体(自装置の一例)の振れを検出するためのセンサであり、ヨーイング方向角速度センサ17xと、ピッチング方向角速度センサ17yと、を含んでいる。
ヨーイング方向角速度センサ17xは、ヨーイング方向(後述)の振れを検出し、デジタルカメラ100が静止している状態での出力を基準として、ヨーイング方向のどちら側に振れたかに応じて正または負の信号を出力する。同様に、ピッチング方向角速度センサ17yは、ピッチング方向(後述)の振れを検出し、ピッチング方向のどちら側に振れたかに応じて正または負の信号を出力する。出力された信号は、中枢制御部2で処理される。具体的には、角速度センサ17から出力された信号(検出された振れ量の一例)はA/D変換部18xおよび18yでデジタル信号に変換され、マイクロコンピュータ3で振れ角を表す信号に変換される。マイクロコンピュータ3で生成された振れ角を表す信号は、振れ補正部15および残留振れ量算出部62に出力される。
《振れ補正部》
振れ補正部15は、振れ補正機構20と、振れ補正機構20を制御する移動制御部15aと、を含んでおり、デジタルカメラ100の振れが取得画像に及ぼす影響を低減する。
移動制御部15aは、図1に示すように、第2レンズ群L2の光軸方向に垂直な面での位置を検出する位置検出部16(移動量検出部の一例)と、ヨーイング方向での第2レンズ群L2の駆動を制御するヨーイング駆動制御部15x(駆動部の一例)と、ピッチング方向での第2レンズ群L2の駆動を制御するピッチング駆動制御部15y(駆動部の一例)と、を含んでいる。
ヨーイング駆動制御部15xおよびピッチング駆動制御部15yは、マイクロコンピュータ3からの制御信号に基づいて、第2レンズ群L2を駆動させるための信号を振れ補正機構20に送る。このとき、第2レンズ群L2の駆動量は、デジタルカメラ100の振れに応じて生じたCCD4上での被写体像の変位を概ね相殺する方向および大きさとなるように決定される。
振れ補正機構20は、移動制御部15aからの信号に基づいて、後述する第2レンズ群保持枠21(つまり、第2レンズ群L2)を光軸方向に垂直な平面内で移動させる。
位置検出部16は、後述する発光素子30および受光素子31を含んでおり、第2レンズ群L2の位置を検出する。位置検出部16が検出した第2レンズ群L2の位置情報は、ヨーイング駆動制御部15x、ピッチング駆動制御部15y、および中枢制御部2に伝えられる。
中枢制御部2では、マイクロコンピュータ3は、位置検出部16からの情報に基づいて、標準位置を基準とした第2レンズ群L2の移動量を算出する。また、マイクロコンピュータ3は、第2レンズ群L2の移動量から後述する補正角を算出する。
ここで、図2を用いて振れ補正機構20の構成について説明する。図2では、Z軸方向が光軸方向と平行になるように3次元直交座標軸が設定されている。この座標軸において、ピッチングとはX軸周りに回転することをいい、ヨーイングとはY軸周りに回転することをいう。つまり、ピッチング方向とは図2でのY軸方向であり、ヨーイング方向とは図2でのX軸方向である。
図2に示すように、振れ補正機構20は主に、第2レンズ群保持枠21と、固定枠25と、ヨーイング用アクチュエータ29xと、ピッチング用アクチュエータ29yと、発光素子30と、受光素子31と、を含んでいる。
第2レンズ群保持枠21(可動部の一例)は、振れ補正部15の制御によりX軸方向およびY軸方向に移動可能なピッチング保持枠21aと、ヨーイング保持枠21bとを含んでいる。第2レンズ群L2はピッチング保持枠21aに固定されており、ピッチング保持枠21aと一体に移動する。
ピッチング保持枠21aは、コイル24xおよび24yを備えている。ピッチング保持枠21aは、Y軸方向に平行に配置されたピッチングシャフト23aおよび23bを介してヨーイング保持枠21bに支持されている。そのため、ピッチング保持枠21aは、ピッチングシャフト23aおよび23bに案内され、ヨーイング保持枠21bに対してY軸方向に移動可能である。
コイル24xおよび24yには、それぞれヨーイング駆動制御部15xおよびピッチング駆動制御部15yの制御により電流が流され、磁界が発生する。コイル24xに生じる磁界と後述するマグネット27xが形成する磁界との間の電磁力により、ピッチング保持枠21aはX軸方向に駆動される。同様に、コイル24yに生じる磁界と後述するマグネット27yが形成する磁界との間の電磁力により、ピッチング保持枠21aはY軸方向に駆動される。
ヨーイング保持枠21bは、X軸方向に平行に配置されたヨーイングシャフト26aおよび26bを介して固定枠25に支持されている。そのため、ヨーイング保持枠21bは、ヨーイングシャフト26aおよび26bに案内され、固定枠25に対してX軸方向に移動可能である。
ヨーイング用アクチュエータ29xは、固定枠25に保持されており、マグネット27xと、マグネット27xが形成する磁界の方向を調整するヨーク28xと、を有している。ピッチング用アクチュエータ29yは、固定枠25に保持されており、マグネット27yと、マグネット27yが形成する磁界の方向を調整するヨーク28yと、を有している。
発光素子30は、受光素子31に向けて投射光を発光する素子であり、ピッチング保持枠21aに固定され、ピッチング保持枠21aと一体に移動する。
受光素子31は、例えばフォトダイオードであり、発光素子30の投射光を受光する。受光素子31は、固定枠25に固定されており、投射光を受光した位置に基づいて、発光素子30のXY平面(つまり、光軸方向に垂直な平面)上の位置を検出する。このように、発光素子30の位置を検出することにより、第2レンズ群L2の位置が検出される。前述の通り、発光素子30および受光素子31は、位置検出部16に含まれている。
《残留振れ量算出部および変動幅算出部》
残留振れ量算出部62は、振れ角および補正角の差を求めることによって、後述する残留振れ量を算出する。また、残留振れ量算出部62は、検出した残留振れ量を画像メモリ9へ送る。残留振れ量は、対応する取得画像と関係付けられた状態で画像メモリ9に格納される。
変動幅算出部64は、残留振れ量算出部62から残留振れ量を取得し、残留振れ量の最大値および最小値をモニタリングすることにより、予め定められた時間内での残留振れ量の変動値を算出する。
<1.2 デジタルカメラの動作>
撮影時におけるデジタルカメラ100の動作について、図を用いて説明する。
《振れ補正》
最初に、振れ補正について説明する。以下では、図2に合わせて、X軸方向をヨーイング方向とし、Y軸方向をピッチング方向とする。また、光軸方向に垂直な平面をXY平面ともいう。
図1に示すように、角速度センサ17から出力された信号は、フィルタリングやアンプによるゲイン調整などの処理が施された後、A/D変換部18xおよび18yでデジタル信号に変換され、マイクロコンピュータ3に与えられる。マイクロコンピュータ3では、A/D変換部18xおよび18yから出力された信号は、フィルタリング、積分処理、位相補償、ゲイン調整、クリップ処理等の処理が施され、振れ角を表す信号に変換される。
次に、マイクロコンピュータ3では、振れ角を表す信号に基づいて、振れの補正に必要な第2レンズ群L2の駆動量が算出される。さらに、算出された駆動量に基づいて、第2レンズ群保持枠21の移動を指示する制御信号が生成される。
具体的には、角速度センサ17からの信号に基づいてヨーイング方向およびピッチング方向での光軸AXの振れ角が算出される。次に、それぞれの方向の振れ角が実質的に相殺されるように第2レンズ群L2のヨーイング方向(X軸方向)およびピッチング方向(Y軸方向)での駆動量が決定される。これらの駆動量に基づいて、マイクロコンピュータ3は、X軸方向でヨーイング保持枠21bを移動させる向きおよび距離と、Y軸方向でピッチング保持枠21aを移動させる向きおよび距離と、を指示する制御信号を生成する。
生成された制御信号は、D/A変換部19xおよび19yを介して、マイクロコンピュータ3から移動制御部15a(より詳細には、ヨーイング駆動制御部15xおよびピッチング駆動制御部15y)に出力される。ヨーイング駆動制御部15xおよびピッチング駆動制御部15yは、マイクロコンピュータ3から出力された制御信号に基づいて、第2レンズ群L2をXY平面上で移動させる。
このように第2レンズ群L2を移動させることにより、光軸AXを実質的に傾ける効果が得られる。その結果、デジタルカメラ100の振れによって発生した光軸AXの傾きが実質的に修正され、画像の乱れが補正される。つまり、第2レンズ群L2が移動することにより被写体像のCCD4上での位置が移動するので、振れによって生じたCCD4上での被写体像の変位が概ね相殺される。
位置検出部16は、移動制御部15aとともに、第2レンズ群L2の位置を制御するための帰還制御ループを形成する。この制御ループでは、移動制御部15aによる第2レンズ群L2の駆動と、位置検出部16による第2レンズ群L2の位置の検出と、が繰り返される。より詳細には、第2レンズ群L2のXY平面上での位置は位置検出部16により検出され、検出された位置を表す情報が移動制御部15aに伝えられる。移動制御部15aは、位置検出部16から伝えられた情報に基づいて、マイクロコンピュータ3から与えられた制御信号の指示する駆動量で第2レンズ群L2の駆動が行なわれたかどうかを判断する。移動制御部15aは、さらに第2レンズ群L2を移動させる必要があると判断した場合には、第2レンズ群L2を移動させる。
このように、第2レンズ群L2の位置の検出と移動とが繰り返される。そして、移動制御部15aは、第2レンズ群L2の移動がマイクロコンピュータ3から与えられた制御信号の指示する駆動量で行なわれたと判断すると、振れ補正を終了させる。
位置検出部16は、振れ補正が終了したときの第2レンズ群L2の位置を検出する。言い換えれば、位置検出部16は第2レンズ群12の標準位置からの移動量(検出された移動量の一例)を検出する。検出された第2レンズ群L2の位置情報はA/D変換部61を介してマイクロコンピュータ3に送られる。マイクロコンピュータ3は、振れ補正が終了したときの第2レンズ群L2の位置情報に基づいて、第2レンズ群L2の標準位置からの移動量を光軸AXの傾き角度に換算し、補正角として算出する。補正角を表す信号は、残留振れ量算出部62へ送られる。
《残留振れ量の算出》
次に、デジタルカメラ100における残留振れ量の算出について説明する。
残留振れ量は、取得画像上での2次元ベクトル量であり、デジタルカメラ100の振れが取得画像に及ぼした影響を表している。以下では2次元ベクトル量をX成分およびY成分の2成分を使って表現する。また、図2での3次元座標軸に合わせて、X成分を図2でのX軸方向に対応する成分とし、Y成分を図2でのY軸方向に対応する成分とする。また、本実施形態では、X成分およびY成分は画素数で表される。
残留振れ量は、残留振れ角を取得画像上での2次元ベクトル量に変換することによって算出される。ここで、残留振れ角とは、デジタルカメラ100の振れ角と前述の補正角との差である。
より詳細には、前述のように、角速度センサ17の出力から、デジタルカメラ100のX軸方向(ヨーイング方向)およびY軸方向(ピッチング方向)での振れ角が算出される。また、位置検出部16の出力に基づいて、X軸方向およびY軸方向での補正角が算出される。残留振れ角は、X軸方向およびY軸方向のそれぞれにおいて、振れ角と補正角との差を計算することにより算出される。さらに、残留振れ角は、CCD4の有効画素数および撮像時の焦点距離に基づいて残留振れ量に変換される。
例えば、CCD4の画素は正方画素であり、CCD4の対角長がD[画素数]であり、35mmフィルム換算の焦点距離がf[mm]であるとする。また、X軸方向の残留振れ角(Y軸周りの残留振れ角)はφx[deg]であり、Y軸方向の残留振れ角(X軸周りの残留振れ角)はφy[deg]であるとする。
このとき、残留振れ量のX成分Rx[画素数]は、式(1)を用いて算出される。
Rx=f・tan(φx)・D/(36+240.5 (1)
また、残留振れ量のY成分Ry[画素数]は、式(2)を用いて算出される。
Ry=f・tan(φy)・D/(36+240.5 (2)
以下では、具体的な残留振れ量の算出処理について図1を用いて説明する。
マイクロコンピュータ3では、A/D変換部18xおよび18yを介して取り込まれた角速度センサ17の出力信号に対して、フィルタリング、積分処理、位相補償、ゲイン調整、クリップ処理等の各処理が施される。これらの処理を施すことにより、マイクロコンピュータ3は、デジタルカメラ100のピッチング方向およびヨーイング方向の振れ角を算出する。前述のように、補正角はマイクロコンピュータ3で算出される。ピッチング方向およびヨーイング方向の補正角は、A/D変換部61を介して取り込まれた位置検出部16の出力信号に対して、フィルタリング、ゲイン調整等の処理を施すことにより算出される。撮影時の焦点距離(つまり画角)は、マイクロコンピュータ3において、ズームレンズ群である第3レンズ群L3の光軸方向での位置を表す情報を用いて求められる。合焦状態における第3レンズ群L3の光軸方向での位置を表す情報は、フォーカスレンズ駆動制御部41によって検出され、マイクロコンピュータ3へ送られる。
以上の処理により求められたピッチング方向およびヨーイング方向の振れ角ならびに補正角と、焦点距離と、あらかじめ内部メモリ50に記憶されているCCD4の有効画素数と、はマイクロコンピュータ3から残留振れ量算出部62に出力される。残留振れ量算出部62は、振れ角と補正角との差を計算することにより、ピッチング方向およびヨーイング方向の残留振れ角を算出する。さらに、残留振れ量算出部62は、式(1)および式(2)の関係に基づいて、残留振れ角から残留振れ量を算出する。
このように、残留振れ角が取得画像上での2次元ベクトル量に変換され、残留振れ量が算出される。前述のように、残留振れ角は、デジタルカメラ100の振れ角と補正角との差である。また、補正角は振れ補正部15によるいわゆる光学的な振れ補正を表している。つまり、残留振れ角は、光学的な振れ補正によって相殺されなかった振れ角である。このように、残留振れ量は、光学的な振れ補正で相殺されなかった振れの影響を、2次元画像上での被写体の変位として表している。
また、変動幅算出部64では、露光時間内での残留振れ量の最大値と最小値とがモニタリングされる。変動幅算出部64は、検出された最大値と最小値との差を計算することにより、露光時間(予め定められた時間の一例)内での残留振れPP値(変動幅の一例)を算出する。
例えば、変動幅算出部64は、残留振れ量の最小値および最大値をそれぞれ格納するメモリ(図示せず)を備えている。この場合は、残留振れ量算出部62で算出された残留振れ量は、メモリに格納されている最小値および最大値と比較される。算出された残留振れ量がメモリに格納されている最小値よりも小さい場合は、算出された残留振れ量が新たな最小値として代わりにメモリに格納される。同様に、算出された残留振れ量がメモリに格納されている最大値よりも大きい場合は、算出された残留振れ量が新たな最大値として代わりにメモリに格納される。このようにして、露光時間内の残留振れ量の変動がモニタリングされ、メモリに格納されている最大値と最小値との差を計算することにより残留振れPP値が算出される。なお、変動幅算出部64は、残留振れ量算出部62の一部であってもよい。
撮像が行なわれると、残留振れ量算出部62は、露光開始時の残留振れ量を画像メモリ9へ出力する。また、残留振れ量算出部62は、1回の露光が終了した時点で変動幅算出部64から残留振れPP値を取得し、画像メモリ9へ出力する。画像メモリ9には、取得画像と、露光開始時の残留振れ量と、残留振れPP値と、が互いに関係付けられた状態で記憶される。
残留振れ量の算出処理は、露光時間内に一定の周期で複数回実行される。残留振れ量が算出される周期は、振れ補正部15の動作と同じく、露光時間に対して十分に短い。例えば、残留振れ量の算出は毎秒数百回以上(数百Hz以上)の頻度で実行される。
《デジタルカメラの撮影動作》
次に、デジタルカメラ100の撮影動作について説明する。
先ず、撮影モードについて説明する。デジタルカメラ100では、撮影モードの選択が可能である。ユーザーは、撮影モードスイッチ36の操作により、通常撮影モードまたは連写合成モードを選択することができる。通常撮影モードは、撮影が1回の撮像処理で終了する撮影モードである。連写合成モードは、1回の撮影において複数回の撮像処理が行なわれ、複数の取得画像からなる連写画像が取得される撮影モードである。連写合成モードでは、連写画像から一つの合成画像が生成される。
以下では、デジタルカメラ100の撮影動作について、図4のフローチャートに従って説明する。
ユーザーにより撮影モードでデジタルカメラ100の電源が入れられると、デジタルカメラ100は撮影の開始が可能な待機状態となる。待機状態において、マイクロコンピュータ3は、レリーズボタン35が半押しされたかどうかを判定する(S101)。
レリーズボタン35が半押しされると、振れ補正部15が前述の振れ補正を開始する。また、残留振れ量算出部62が、残留振れ量の算出を開始する(S102)。
次に、コントラストAFが実行される(S103)。ステップS103では、CCD4から一定の時間間隔で電気信号が読み出され、撮像処理部90で電気信号から取得画像が取得される。デジタル信号処理部8は、取得画像を表す画像データからフォーカスエリアを表す画像データを抽出し、コントラスト算出部40に送る。フォーカスエリアを表す画像データに基づいて、コントラスト算出部40およびフォーカスレンズ駆動制御部41により、コントラストAFが実行される。
次に、マイクロコンピュータ3は、レリーズボタン35が全押しされたかどうかを判定する(S104)。
ステップS104でレリーズボタン35の全押しが検出されなかった場合は、ステップS105に進み、レリーズボタン35が半押しされているかどうかが判定される。ステップS105において、レリーズボタン35が半押しされていれば再度ステップS104に戻り、レリーズボタン35が全押されているかどうかが判定される。ステップS105において、レリーズボタン35が半押しされていなければ、ステップS112に進む。ステップS112では、撮影動作が終了する。すなわち、ステップS112では、振れ補正および残留振れ量の算出が終了し、撮影が終了する。
ステップS104でレリーズボタン35の全押しが検出された場合は、撮像ユニットで撮像処理が実行される(S106)。ステップS106では、シャッター95が開閉され予め定められた露光時間でCCD4の露光が行なわれる。露光が終了するとCCD4から電気信号が読み出される。読み出された電気信号が撮像処理部90で処理され、取得画像が取得される。取得画像を表す画像データは画像メモリ9に格納される。また、露光開始時の残留振れ量および露光時間内での残留振れPP値が、取得画像に関係付けられた状態で、画像メモリ9に格納される。
次にマイクロコンピュータ3は、選択されている撮影モードが連写合成モードかどうかを判定する(S107)。ステップS107で連写合成モードでないと判定された場合、即ち通常撮影モードである場合は、ステップS112に進み、撮影が終了する。ステップS107で連写合成モードであると判定された場合は、第2レンズ群L2のセンタリングが行なわれる(S108)。センタリングとは、第2レンズ群L2の位置を可動範囲の中心つまり標準位置へ戻す処理である。センタリングを指示する制御信号がマイクロコンピュータ3から与えられると、移動制御部15aは、振れ補正機構20のピッチング保持枠21aおよびヨーイング保持枠21bを移動させ、センタリングを実行する。
次に、再び撮像処理が実行される(S109)。ここでの処理はステップS106での処理と同じである。
次に、マイクロコンピュータ3は、所定回数の撮像が終了したかどうかを判定する(S110)。連写合成モードでの撮像回数(つまり連写画像の枚数)は、幾つかの要素を考慮して決定される。例えば、画像メモリ9の容量が考慮される。また、必要とする総露光時間(連写画像を構成する各取得画像の露光時間の総和)、さらには合成画像を生成する処理に要する時間などが考慮される。ここでは一例として1回の撮影で4回の撮像を行なうこととする(ただし、1回の撮影での撮像の回数が4回に限定されるわけではない)。
ステップS110で所定回数の撮像が終了していないと判定された場合、ステップS108に戻り、再びセンタリングが実行される。さらに、ステップS109において、撮像処理が実行される。
ここで、連写合成モードでの振れ角と補正角の関係について、図7および図8を用いて説明する。なお、振れ角や補正角などの角度はピッチング方向(Y軸方向)の成分とヨーイング方向(X軸方向)の成分とを用いて表される。ここでは説明を簡単にする為、ピッチング方向あるいはヨーイング方向いずれか一方の方向についてのみ説明する。例えば、図7の振れ角および補正角は、ヨーイング方向(X軸方向)の成分を表している。
図7は、センタリングを実行した場合での、振れ角と補正角の関係を示したタイミングチャートである。図7の上段に示すように、シャッタータイミング信号がHighからLowに立ち下がるタイミングでシャッター95が開き、露光が開始される。シャッタータイミング信号がLowからHighに立ち上がるタイミングでシャッター95が閉じ、露光が終了する。シャッター95が開いてから閉じるまでの動作が露光処理である。露光処理は撮像処理の一部である。ここでは、4回の露光処理が連続して行われる。
図7の中段に示すように、デジタルカメラ100では、露光処理とセンタリングが繰り返される。レリーズボタン35が半押しの状態になると、前述のように振れ補正および残留振れ量の算出が開始される。コントラストAFが実行された後、レリーズボタン35が全押しの状態になると、1回目の露光処理(第1露光)が行なわれる。第1露光が終了すると、センタリングが実行される。センタリングが終了すると、2回目の露光(第2露光)が行なわれる。同様に、3回目の露光処理(第3露光)および4回目の露光処理(第4露光)が実行される。また、図7の下段に示すように、振れ角(破線)に応じた補正角(実線)で振れ補正が行なわれ、残留振れ角(点線)が算出される。残留振れ角は、振れ角と補正角との差を計算することで算出される。
センタリングが行なわれると、第2レンズ群L2の位置は標準位置に戻る。このため、2回目以降の露光処理では、残留振れ角が発生した状態で露光が行なわれる。前述の通り、残留振れ角は残留振れ量に変換される。残留振れ量は、取得画像上での被写体の変位を表している。そのため、第2〜第4露光で得られた取得画像では、露光処理を開始した時点での残留振れ角に応じて、被写体が変位している。
図7に示すように、第1露光での残留振れ角N1は、残留振れ量が発生しないため「0」である。第2露光では、残留振れ角N2が発生している。同様に、第3露光では残留振れ角N3が発生しており、第4露光では残留振れ角N4が発生している。したがって、第1露光で得られた取得画像と比較すると、第2〜第4露光で得られた取得画像上での被写体の位置には、残留振れ角N2〜N4に対応したずれが生じている。
図7では、振れ補正が有効に動作するので、露光時間内は残留振れ角の変動が生じない。したがって、取得画像に振れの影響は現れない。一方で、露光処理が終了した時点から次の露光処理が開始するまでの期間においては、センタリングが実行されるので、振れ補正が有効に動作しない。このため、残留振れ角の変動が生じるが、CCD4は露光していないので、残留振れ角の変動の影響は取得画像に現れない。ただし、センタリングによって発生した残留振れ角により、4枚の取得画像(連写画像)では、取得画像上での被写体の位置が互いに異なっている。
一方で、図8にはセンタリングが省略された場合が示されている。このように、センタリングを省略することも可能である。なお、図7の場合と同様に、図8の振れ角および補正角はX軸方向の成分を表している。
図8の下段に示すように、補正角は一定の範囲に制限されている。これは、振れ補正機構20の第2レンズ群保持枠21(つまり、ピッチング保持枠21aおよびヨーイング保持枠21b)が移動できる範囲に限界があるためである。このような移動範囲の限界を、以下では補正端という。例えば、図8では、X軸方向でのヨーイング保持枠21bの移動は、−側補正端から+側補正端までの範囲に制限されている。そのため、補正端を超える大きさの振れ角が発生すると、振れ補正が正常に動作していても、振れ角を完全には相殺することができない。
振れ角が相殺されない場合は、相殺されない振れ角が残留振れ角となる。図8では、第2〜第4露光の各々で振れ角が補正端を超えているため、残留振れ角が発生している。このため、図7の場合と同様に、第1露光で得られた取得画像と比較すると、第2〜第4露光で得られた取得画像上での被写体の位置には、残留振れ角に対応したずれが生じている。
また、第2〜第4露光では各露光時間内において残留振れ角の変動が生じている。前述のように、各露光時間内での残留振れ角の変動に基づいて、残留振れPP値が算出される。図8では、露光時間内での残留振れ角の変動領域が一点鎖線で示されている。また、第2、第3、第4露光の各露光時間内での残留振れ角の変動値は、それぞれPP1、PP2、PP3である。このように、補正端によって補正角が制限されると、露光時間内の残留振れ角が大きく変動する場合がある。露光時間内の残留振れ角の変動は、取得画像に影響を与え、例えば画像のぼやけを発生させる。
前述のように、第1〜第4露光それぞれの露光開始時の残留振れ量および残留振れPP値は、それぞれの露光により取得された取得画像と関係付けられた状態で、画像メモリ9に格納される。
ここで、再び図4のフローチャートに戻り、撮影動作のフローを説明する。ステップS110で所定回数の撮像が終了していると判定された場合は、画像合成処理が実行される(S111)。連写画像処理部60は、画像メモリ9から連写画像を読み出し、加算平均によって連写画像を合成し、合成画像を生成する。
合成画像の生成が終了すると、ステップS112に進む。ステップS112では、振れ補正および残留振れ量の算出が終了する。その後、撮影が終了し、デジタルカメラ100は待機状態に戻る。なお、ユーザーにより撮影モードを終了する指示が入力されるか、デジタルカメラ100の電源をOFFにする指示が入力されると、撮影動作の処理フローが中断され、所定の終了処理を経て撮影動作が終了する。
《画像合成処理》
次に、前述のステップS111での画像合成処理を図5のフローチャート、図3、図6を用いて説明する。ステップS111の画像合成処理では、テンプレートマッチングを用いて動きベクトルが算出される。また、動きベクトルを用いて連写画像が重ね合わされ、合成画像が生成される。
前述のステップS110で所定回数の撮像が終了したと判定されると、ステップS201に進む。ステップS201では、読み出し部60aは、基準画像70(撮影画像の一例)を画像メモリ9から読み込む。基準画像70は、例えば、連写画像のうち撮像されたタイミングが最も早い取得画像である。この場合、基準画像70は、図7または図8での第1露光で撮像された取得画像である。読み出し部60aは、基準画像70を表す画像データをサーチ領域決定部60bに送る。本実施形態では基準画像70のサイズは取得画像と同じサイズの画像であるが、基準画像70のサイズは取得画像のサイズと異なっていても構わない。例えば、取得画像の一部を切り出すことにより基準画像70が生成されてもよい。この場合には、切り出された基準画像70のサイズは取得画像のサイズよりも小さくなる。ここで、画像のサイズは画像領域の大きさを表しており、例えば画素数で表現される。また、取得画像の一部を切り出すとは、取得画像を構成する画素データのうち、一部の画素データのみを用いて画像を生成することを意味している。
次に、サーチ領域決定部60bが、読み出された連写画像に基づいてテンプレートブロックTを設定する(S202)。
図6(A)に示すように、ステップS202では、サーチ領域決定部60bは、基準画像70内でテンプレートブロックTを設定する。基準画像70でのテンプレートブロックTの位置および形状は予め定められている。例えば、デジタルカメラ100の内部メモリ50にテンプレートブロックTの位置および形状の情報が予め記憶されている。この場合、テンプレートブロックTの位置および形状の情報は、マイクロコンピュータ3により内部メモリ50から読み出され、メモリ部60fに送られる。メモリ部60fは、テンプレートブロックTの位置および形状の情報を一時的に記憶する。サーチ領域決定部60bは、メモリ部60fに記憶されているテンプレートブロックTの情報に基づいて、基準画像70内でテンプレートブロックTを設定する。なお、テンプレートブロックTの形状の情報にはその大きさの情報が含まれている。
テンプレートブロックTは、後述するテンプレートマッチングにおいて判定基準として用いられるテンプレートである。テンプレートブロックTは、後述するマッチング領域Mを検出できる程度の特徴を備えていればよいので、基準画像70の領域よりも小さくすることができる。例えば、テンプレートブロックTのサイズを基準画像70のサイズの半分よりも小さくすることができる。なお、以下ではテンプレートブロックTが一つである場合について説明するが、複数のテンプレートブロックTが設けられてもよい。
サーチ領域決定部60bは、テンプレートブロックTを表す画像データを、基準画像70を表す画像データから抽出する。テンプレートブロックTを表す画像データは、メモリ部60fに一時的に格納される。テンプレートブロックTを表す画像データは、テンプレートブロックTと特徴が一致するマッチング領域M(特徴領域の一例)を後述するサーチ領域I(第1画像領域の一例)から検出するための、基準情報として用いられる。
ステップS202でテンプレートブロックTの設定が終わると、ステップS203に進む。読み出し部60aは、基準画像70にテンプレートブロックTが設定されると、画像メモリ9に記憶されている連写画像から次の取得画像を読み込む(S203)。読み込まれた取得画像が対象画像71に設定される。また、読み出し部60aは、読み込んだ取得画像に対応する残留振れ量および残留振れPP値を読み込む。
画像合成処理で取得画像が読み込まれる順番は、例えば、撮像のタイミングの順番である。この場合、図7での第2露光で撮像された取得画像が、基準画像70(第1露光で撮像された取得画像)の次に読み込まれ、対象画像71に設定される。なお、第2露光で撮像された取得画像に対する処理が終了すると、次に第3露光で撮像された取得画像が読み込まれ、対象画像71に設定される。同様に、第4露光で撮像された取得画像が処理される。言い換えれば、取得されたタイミングの異なる複数の画像信号を用いて合成画像が生成される。
読み出し部60aは、対象画像71に対応する残留振れPP値を予め定められた限界変動値(第1上限の一例)と比較し、残留振れPP値が限界変動値以下であるかどうかを判定する(S204)。残留振れPP値が限界変動値より大きい場合は、ステップS208に進む。
ステップS208に進んだ場合は、その時点で読み出し部60aによって対象画像71に設定されていた取得画像は合成画像の生成に用いられない。残留振れPP値が限界変動値以下である場合は、ステップS205に進む。このように、残留振れPP値が所定の限界変動値を越えている場合、対応する取得画像は、振れの影響を受けていると判定され、合成処理で用いられない。これにより、振れ補正機構20が補正端に達してしまい、残留振れ角が発生した場合でも、合成処理に不適切な画像の使用を回避でき、合成画像の品質劣化を低減することが可能となる。
ステップS204で残留振れPP値が限界変動値以下であると判定された場合は、サーチ領域決定部60bは、対象画像71内にサーチ領域Iを設定する(S205)。
図6(B)に示すように、サーチ領域決定部60bは、サーチ領域Iを設定するための準備として、対象画像71内に基準領域Wを設定する。基準領域Wは、参照ブロックUを基準にして設定される。図6(B)には、対象画像71内に参照ブロックUが示されている。対象画像71での参照ブロックUの位置および形状は、基準画像70でのテンプレートブロックTの位置および形状と全く同じである。本実施形態では、参照ブロックUを内部に含み、参照ブロックUと中心が一致するように、長方形の基準領域Wが設定される。
基準領域Wの位置の情報および形状の情報、つまりテンプレートブロックTと基準領域Wとの関係の情報は、例えばデジタルカメラ100の内部メモリ50に記憶されている。この場合、基準領域Wの位置および形状の情報は、マイクロコンピュータ3により内部メモリ50から読み出され、メモリ部60fに送られる。メモリ部60fは、基準領域Wの位置および形状の情報を一時的に記憶する。サーチ領域決定部60bは、メモリ部60fに記憶されている基準領域Wの情報に基づいて、対象画像71内に基準領域Wを設定する。
このように、基準領域Wの大きさは、少なくとも参照ブロックUを内部に含む大きさであればよい。したがって、基準領域Wを対象画像71の領域よりも小さくすることができる。例えば、基準領域Wのサイズを対象画像71のサイズの半分以下とすることが可能である。本実施形態では対象画像71のサイズは基準画像70のサイズと同じであるので、基準領域Wの大きさは基準画像70のサイズよりも小さい。言い換えれば、基準領域Wは撮影画像の領域よりも小さい。なお、基準領域Wの形状の情報には、大きさの情報が含まれている。
本実施形態における画像上での位置は、画像上の画素の位置を意味している。以下では、取得画像上での画素の位置を2次元座標を用いて表現する。つまり、取得画像の最も左側かつ最も下側にある画素O(図6(A))を基準にして、例えば、画素Dの取得画像上での位置をD(i,j)と表現する。iおよびjは画素数を示す整数である。このとき、画素DはX軸方向に画素数iだけ離れており、Y軸方向に画素数jだけ画素Oから離れた位置にある。図6(A)〜(C)では、図面の横方向がX軸方向であり、縦方向がY軸方向である。
デジタルカメラ100の内部メモリ50には、例えば、長方形の基準領域Wの4つの頂点である画素Q1〜Q4の位置を表す情報が記憶されている。2次元座標を用いて、画素Q1〜Q4の位置を、Q1(X01,Y01)、Q2(X02,Y02)、Q3(X03,Y03)、Q4(X04,Y04)、と表わすことにする。なお、ここでは基準領域Wの4つの頂点の座標が内部メモリ50に記憶されているとしたが、基準領域Wの頂点のうちの一つの座標と、長辺および短辺の大きさと、が内部メモリ50に記憶されていてもよい。
図6(B)に示すように、サーチ領域決定部60bは、基準領域Wの位置を、対象画像71に対応する残留振れ量に基づいて移動させ、サーチ領域Iとする。図6(B)では、残留振れ量がベクトルVR(Rx、Ry)により表わされている。ベクトルVRは前述のように対象画像71上での2次元ベクトル量であり、Rxは、式(1)に基づいて算出された残留振れ量のX成分を表わしている。また、Ryは、式(2)に基づいて算出された残留振れ量のY成分を表わしている。サーチ領域決定部60bは、ベクトルVRと反対向きのベクトルVA(−Rx、−Ry)の示す方向および大きさで基準領域Wを平行移動させる。
具体的には、サーチ領域決定部60bは、画素Q1〜Q4の位置を表す情報をメモリ部60fから読み出す。さらに、サーチ領域決定部60bは、画素Q1〜Q4の位置を表す情報を残留振れ量に基づいて変更し、新たな位置を表す情報を生成する。つまり、長方形であるサーチ領域Iの4つの頂点である画素P1〜P4の位置を表す情報を生成する。ここでは、画素P1〜P4の位置を、それぞれP1(X1,Y1)、P2(X2,Y2)、P3(X3,Y3)、P4(X4,Y4)と表すことにする。
このとき、画素P1〜P4の位置は、ベクトルVR(もしくは、ベクトルVA)により画素Q1〜Q4の位置と関係付けられている。つまり、画素P1の位置P1(X1,Y1)は、画素Q1の位置を用いてP1(X01−Rx,Y01−Ry)と表わされる。同様に、画素P2〜P4の位置は、それぞれP2(X02−Rx,Y02−Ry)、P3(X03−Rx,Y03−Ry)、P4(X04―Rx,Y04−Ry)、と表わされる。
このように、サーチ領域決定部60bは、新たに生成された4つの頂点P1〜P4の座標の情報と、基準領域Wの形状の情報とを組み合わせて、サーチ領域Iを指定する情報を生成する。また、サーチ領域決定部60bは、対象画像71を表す画像データから、サーチ領域Iを表す画像データを抽出する。サーチ領域Iを表す画像データは、メモリ部60fに格納される。
以上のように、サーチ領域Iは、基準領域Wを残留振れ量に基づいてシフトさせた位置に設定される。したがって、振れ補正部15がセンタリングのような本来の振れ補正と異なる動作を行うことにより残留振れ角が発生した場合でも、検出エリアとしてのサーチ領域Iを画像上に適切に設定することが可能となる。そのため、引き続いて行なわれるテンプレートマッチングにおいて、誤検出を減らすことができる。
サーチ領域Iが決定されると、テンプレート検出部60cは、サーチ領域Iでのサーチを実行する(S206)。ここでのサーチは、いわゆるテンプレートマッチングにより行なわれる。図6(B)に示すように、テンプレートマッチングにより、テンプレートブロックTと最も類似するマッチング領域Mがサーチ領域Iから探し出される。
図6(B)では、マッチング領域Mの一部が、基準領域Wの外部にはみ出している。そのため、基準領域Wに対してテンプレートマッチングを実行しても、マッチング領域Mを正確に検出することができない。これに対して、サーチ領域Iは、残留振れ量に基づいて修正された位置に設定されているので、マッチング領域Mを内部に含んでいる。このように、サーチ領域Iに対してテンプレートマッチングを実行することで、残留振れ角が発生しても、マッチング領域Mを正確に検出することができる。
テンプレートマッチングでは、テンプレートTとサーチ領域Iとが比較される。具体的には、テンプレートTと同じサイズとなるようにサーチ領域Iから切り出された領域(以下、比較領域ともいう)とテンプレートTとの類似度を表す指標量(特徴量の一例)が算出される。より詳細には、テンプレートマッチングでは、サーチ領域I内でテンプレートブロックTを1画素ずつ移動させ、移動後の位置でのSAD(Sum of Absolute Difference)が計算される。SADは、テンプレートブロックTの画素値と比較領域の画素値との差の絶対値が足し合わされた値であり、指標量の一例である。比較領域をサーチ領域I上で1画素ずつ移動させることと、SADの算出とが繰り返し実行され、SADが最小となる比較領域が検出される。最も小さいSADが得られたときにテンプレートブロックTと重なる比較領域が、サーチ領域Iでのマッチング領域Mだと判断される。このように、SADはマッチング領域Mを特徴付けている。
SADの算出では、テンプレートブロックTとサーチ領域I内の比較領域とが重ねあわされたときに、2次元画像上で同じ位置にある画素の間で画素値の差が計算される。画素値として、例えば輝度を用いることができる。また、ここでの画素は、ピクセルだけでなく、ドットの概念を含んでいる。テンプレート検出部60cは、メモリ部60fに格納されているサーチ領域Iを表す画像データならびにテンプレートブロックTを表す画像データを用いて、テンプレートマッチングを行なう。
サーチが終了し、マッチング領域Mが検出されると、動きベクトル検出部60dは動きベクトルVMを検出する(S207)。図6(C)に示すように、動きベクトルVMは、基準画像70と対象画像71の間の特徴点(被写体上で同一の特徴を有する点)の移動量を表している。例えば、参照ブロックUの頂点U1と、頂点U1に対応するマッチング領域Mの頂点M1と、を結ぶベクトルが、動きベクトルVMである。このように、動きベクトルVMは、マッチング領域Mの2次元画像上での位置の変化を表している。
言い換えれば、動きベクトルVMは、基準画像70を基準として、対象画像71での被写体が全体としてどれだけ移動しているかを表す2次元ベクトル量である。例えば、対象画像71上で2次元座標軸を定め、動きベクトルVMの各軸方向の成分を画素数で表すことができる。検出された動きベクトルVMは、メモリ部60fに一時的に格納される。このとき、対象画像71と関係付けられた状態で動きベクトルVMはメモリ部60fに格納される。
動きベクトルVMの検出が終わると、読み出し部60aは、全ての連写画像が読み出されたかどうかを判定する(S208)。連写画像の読み出しが終了したかどうかは、読み出し部60aが読み出した取得画像の枚数が、予め設定されている連写画像の枚数に達しているかどうかで判定される。読み出しが終了したと判定された場合は、ステップS209に進む。読み出しが終了していない場合は、ステップS203に戻り、次の連写画像が読み出され、対象画像71に設定される。
読み出し部60aにより読み出しが終了したと判定されると、合成部60eでは連写画像が重ね合わされ、合成画像が生成される(S209)。具体的には、基準画像70に対してそれ以外の連写画像が重ねあわされる。基準画像70以外の連写画像は、マッチング領域Mの位置がテンプレートブロックTの位置と一致するように基準画像70に重ね合わされる。つまり、テンプレートブロックTの基準画像70上での位置、およびマッチング領域Mの対象画像71上での位置を基準に合成画像が生成される。
具体的には、合成部60eは、動きベクトルVMを用いて基準画像70以外の連写画像を基準画像70に重ね合わせる。基準画像70を基準にした場合に、基準画像70以外の連写画像における被写体の位置は、対応する動きベクトルVMで表される方向および大きさで変位している。そこで、基準画像70以外の連写画像を、動きベクトルVMを逆向きにしたベクトルで表される方向および大きさで基準画像70に対してずらすことにより、マッチング領域Mの位置とテンプレートブロックTの位置とを一致させることができる。
次に、連写画像が重ね合わされた状態で連写画像を表す画像データを加算し平均化することにより、合成画像が生成される。合成部60eは、読み出し部60aを介して画像メモリ9から連写画像を表す画像データを取得する。また、それぞれの連写画像に対応する動きベクトルVMをメモリ部60fから取得する。これらの画像データおよび動きベクトルを用いて、合成部60eは合成画像を生成する。
図6(A)および図6(C)に示された画素D1(D1x、D1y)および画素D2(D2x、D2y)を用いて、画像の重ね合わせについて説明する。D1xおよびD1yは、それぞれ画素D1の基準画像70上でのX座標およびY座標である。同様に、D2xおよびD2yは、それぞれ画素D2の対象画像71上でのX座標およびY座標である。ここでは、画素Dの画素データをSIG(D)と表す。対象画像71上の画素D2は基準画像70上の画素D1と対応する画素である。具体的には、画素D2は画素D1と動きベクトルVM(Mx、My)により関連付けられている。つまり、D2x=D1x+MxおよびD2y=D1y+Myが成り立っている。本実施形態では、基準画像70に対象画像71を重ね合わせるので、画素D1に対応する合成画像上の画素D3を画素D3(D1x、D1y)と表すことができる。そして、画素D3の画素データSIG(D3)は、画素D1の画素データSIG(D1)と画素D2の画素データSIG(D2)とを加算平均することで計算される。具体的には、SIG(D3)=SIG(D1)/2+SIG(D2)/2、の式によりSIG(D3)が算出される。同様の処理を基準画像70および対象画像71の他の画素データに対して実行することにより、基準画像70および対象画像71から合成画像が取得される。なお、ここではSIG(D1)およびSIG(D2)は単純に加算平均されているが、加算平均以外の方法でSIG(D1)およびSIG(D2)からSIG(D3)を生成してもよい。また、ここでは2枚の画像の重ね合わせについて説明したが、3枚以上の画像を重ね合わせも同様に実行することができる。
ステップS209で合成部60eによる連写画像の重ね合わせが終了すると、ステップS111の画像合成処理が終了する。前述のように、画像合成処理が終了すると、マイクロコンピュータ3は振れ補正および残留振れ量の算出を終了させ、撮影動作が終了する。
<1.3 特徴>
デジタルカメラ100の有する特徴を以下にまとめる。
(1)
このデジタルカメラ100では、選択部65は、デジタルカメラ100の振れ量と第2レンズ群保持枠21の移動量とに基づいて、特徴量を画像信号に基づいて検出するための領域であるサーチ領域Iを選択する。デジタルカメラ100では、サーチ領域Iから特徴量を検出することにより、デジタルカメラ100の振れが特徴量の検出に及ぼす影響を低減することができる。その結果、振れ補正機構20がデジタルカメラ100の振れによる影響を完全には補正できなかった場合であっても、画像処理の精度の低下を抑制することができる。
(2)
このデジタルカメラ100では、選択部65は、画像信号に基づいて取得された基準画像70の領域よりも小さいサーチ領域Iを選択する。具体的には、サーチ領域決定部60bは、基準画像70の領域よりも小さいサーチ領域Iを対象画像71から選択する。デジタルカメラ100では、サーチ領域Iに対してSADの検出を行なうことにより、対象画像71全体に対して検出を行なう場合に比べて、データの処理量を低減することができる。その結果、効率的な画像処理が可能となる。
(3)
このデジタルカメラ100では、選択部65は、検出された振れ量と検出された移動量とに基づいて、サーチ領域Iの2次元画像上の位置を決定する。より詳細には、残留振れ量算出部62により算出された残留振れ量に基づいて、サーチ領域決定部60bはサーチ領域Iの対象画像71上の位置を決定する。したがって、デジタルカメラ100の振れによる影響を低減するように、サーチ領域Iを決定することができる。その結果、デジタルカメラ100の振れが特徴量の検出に及ぼす影響を低減することができるので、特徴量の誤検出を抑制することが可能である。
また、サーチ領域Iの2次元画像上の位置を比較的自由に決定することができるので、残留振れ量がある程度大きい場合でも、画像上での被写体の変位に合わせてサーチ領域Iの位置を決定することができる。その結果、特徴量を検出するためにより効果的なサーチ領域Iを設定できるので、特徴量の誤検出を抑制することが可能である。
(4)
このデジタルカメラ100では、テンプレート検出部60cはSADが最小となるマッチング領域Mをサーチ領域Iから検出する。また、合成部60eは、互いに異なるタイミングで取得された複数の画像信号から形成される連写画像から、マッチング領域Mの2次元画像上での位置を基準に合成画像を生成する。このように、デジタルカメラ100では、マッチング領域Mの2次元画像上での位置を基準に合成画像が生成されるので、精度の良い合成画像を取得することができる。
(5)
このデジタルカメラ100では、デジタルカメラ100の振れ量と第2レンズ群保持枠21の移動量とに基づいて残留振れ量算出部62が残留振れ量を算出する。また、変動幅算出部64が露光時間内での残留振れPP値を算出する。残留振れPP値の大きさが所定の変動量限界値以下であるかどうかが読み出し部60aによって判定され、条件を満たさない取得画像は合成画像の生成に用いられない。このため、露光時間内に発生した振れが合成画像に及ぼす影響をさらに抑制することが可能となる。
〔2. 第2実施形態〕
第2実施形態に係るデジタルカメラ200(撮像装置の一例)について、図9を用いて説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態と実質的に同じ機能を有する構成には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2実施形態に係るデジタルカメラ200では、撮像が実行されると、撮像の直後に残留振れ量が残留振れ量算出部62からデジタル信号処理部8に出力される。第1実施形態のデジタルカメラ100とは異なり、デジタル信号処理部8では、撮像が実行された直後に、フォーカスエリアの取得画像上での位置が残留振れ量に応じて調節される。
<2.1 デジタルカメラの構成>
図9(B)に示すように、デジタル信号処理部8には、フォーカスエリア調節部42が設けられている。フォーカスエリア調節部42は、取得画像上でのフォーカスエリア(第1画像領域の一例)の位置を調節する。本実施形態では、フォーカスエリア調節部42と残留振れ量算出部62とマイクロコンピュータ3とにより選択部66(選択部の一例)が形成されている。デジタル信号処理部8の内部にフォーカスエリア調節部42が設けられていることを除き、デジタルカメラ200の構成はデジタルカメラ100の構成と実質的に同じである。
<2.2 デジタルカメラの動作>
デジタルカメラ200の撮影動作は、コントラストAFの処理を除いて第1実施形態と実質的に同じである。以下、デジタルカメラ200でのコントラストAFについて説明する。
コントラストAFでは、取得画像を表す画像データの中から、特定の周波数帯域の成分が抽出される。抽出された周波数帯域の成分を例えば積分することによって、信号レベルが算出される。取得画像上の特定の領域、即ちフォーカスエリアでの信号レベルが、所定のサンプリング間隔で検出される。検出された信号レベルが、取得画像の評価値(合焦情報の一例、特徴量の一例)である。このとき、フォーカスレンズ駆動制御部41によって、評価値がピークに向かう方向に第1レンズ群L1が駆動される。評価値が所定のピーク範囲に到達すると、フォーカスレンズ駆動制御部41は、合焦したと判定し、コントラストAF処理を終了する。
これらの処理中は、評価値のピークを正確に検出するために、フォーカスエリア内には同じ被写体が継続して捉えられていることが望ましい。評価値のピークが正しく検出されない場合は、コントラストAFの精度が低下したり、コントラストAFに要する処理時間が増大したりするおそれがある。そこで、デジタルカメラ200では、残留振れ量に応じてフォーカスエリアの取得画像上での位置が概ねリアルタイムに調節される。
図4のフローチャートに示すように、振れ補正および残留振れ量算出が開始された後、ステップS103にてコントラストAFが実行される。コントラストAFは露光準備期間(図7を参照)で実行される。
デジタルカメラ200では、フォーカスエリア調節部42にフォーカスエリアの既定値が与えられる。フォーカスエリアの既定値は、デフォルトの状態でのフォーカスエリアの位置および形状の情報である。既定値は、例えば内部メモリ50に予め記憶されている。この場合、既定値はマイクロコンピュータ3により内部メモリ50から読み出され、マイクロコンピュータ3のRAM3aに一時的に格納される。フォーカスエリア調節部42は、RAM3aから既定値を取得する。また、フォーカスエリア調節部42には、残留振れ量算出部62から残留振れ量が与えられる。なお、フォーカスエリアの形状の情報には、大きさの情報が含まれる。
図7に示した露光準備期間では、振れ補正処理が正確に実行された場合は、残留振れ角の値は「0」である。しかしこの期間に、何らかの理由で、振れ補正機構20が補正端に達してしまうような大きな振れが発生すると、残留振れ量が発生する。この残留振れ量が、第1実施形態と同様の方法で検出され、フォーカスエリア調節部42に送られる。フォーカスエリア調節部42は、前述のサーチ領域決定部60bと同様に、既定値および残留振れ量に基づいて取得画像でのフォーカスエリアの位置を決定する。
具体的には、フォーカスエリア調節部42は、既定値により指定されるフォーカスエリアの位置を、2次元ベクトル量である残留振れ量に基づいて取得画像上で変位させる。より詳細には、フォーカスエリア調節部42は、残留振れ量を表すベクトルと逆向きの方向に、残留振れ量の大きさで、フォーカスエリアの位置を動かす。
つまり、フォーカスエリア調節部42は、既定値によって定められているデフォルトの状態でのフォーカスエリアの位置を、残留振れ量を表すベクトルに基づいて変更し、新たな位置を表す情報を生成する。さらに、フォーカスエリア調節部42は、変更された新たな位置情報と、既定値によって定められているフォーカスエリアの形状の情報とを組み合わせて、フォーカスエリアを指定する情報を更新する。
フォーカスエリア調節部42は、更新されたフォーカスエリアの位置と形状の情報をデータ抽出部43に与える。また、データ抽出部43には、デジタル信号処理部8の内部で、取得画像を表す画像データが伝えられる。データ抽出部43は、取得画像を表す画像データから、フォーカスエリアの位置および形状の情報に基づいて、新たなフォーカスエリアに対応する画像データを抽出する。コントラスト算出部40およびフォーカスレンズ駆動制御部41は、データ抽出部43により抽出された画像データに基づいて、コントラストAFを行なう。
以上のように、振れの影響を打ち消す方向にフォーカスエリアが移動するので、デジタルカメラ200が振れても、フォーカスエリアに同じ被写体を捉え続けることが可能になる。
このように、このデジタルカメラ200では、残留振れ量に応じて位置が調節されたフォーカスエリアから評価値が算出されるので、評価値の算出での振れの影響が低減される。その結果、振れによる合焦制御の誤動作が抑制される。すなわち、振れ補正機構20が補正端に達してしまい、残留振れ角が発生した場合でも、フォーカスエリアを取得画面上で適切に設定することが可能となり、コントラストAFの誤動作を減らすことができる。
なお、残留振れ量が所定のしきい値以下の場合は、フォーカスエリア調節部42がフォーカスエリアの位置を調節しない構成としてもよい。また、ここで示された技術は、コントラストAF機能を有するデジタルカメラであれば適用可能である。本実施形態では、デジタルカメラ200は連写合成モードを選択できるデジタルカメラであるとしたが、連写合成モードを持たないデジタルカメラでも構わない。
〔3. 第3実施形態〕
第3実施形態に係るデジタルカメラ300(撮像装置の一例)について、図10を用いて説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態と実質的に同じ機能を有する構成には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。デジタルカメラ300では、デジタルカメラ100とは異なり、追跡部63が設けられ、例えば色情報に基づいて着目する物体の追跡が行なわれる。追跡では、撮像が行なわれるたびに、取得画像上での物体の位置が検出される。
<3.1 デジタルカメラの構成>
図10に示すように、デジタルカメラ300は、追跡部63を備えている。追跡部63およびデジタル信号処理部8は、互いにデータおよび制御信号を送受信することができる。また、追跡部63およびマイクロコンピュータ3は、互いにデータおよび制御信号を送受信することができる。なお、追跡部63には、デジタル信号処理部8を介して、取得画像に対応する残留振れ量が残留振れ量算出部62から入力される。
追跡部63は、分散位置決定部63aと、位置推定部63bと、揮発性メモリ63cとを含んでいる。分散位置決定部63aは、後述するパーティクルの配置される位置を決定する。位置推定部63bは、パーティクルフィルタを用いて、取得画像上での物体の位置を検出する。揮発性メモリ63cは、物体の位置を示す情報を一時的に格納する。また、揮発性メモリ63cは、パーティクルの位置を示す情報を一時的に格納する。本実施形態では、分散位置決定部63aと残留振れ量算出部62とマイクロコンピュータ3とにより選択部67(選択部の一例)が形成されている。
追跡部63が設けられていることを除き、デジタルカメラ300の構成はデジタルカメラ100の構成と実質的に同じである。
<3.2 デジタルカメラの動作>
デジタルカメラ300では、撮像が行なわれると、撮像により得られた取得画像から追跡の対象である物体(以下、対象物体という)が検出される。対象物体の検出には、対象物体の特徴を表す情報が用いられる。ここでは、対象物体の特徴を表す情報は、対象物体の色情報(特徴量の一例)である。色情報は、例えば、対象物体の外観の特徴的な色を表す情報である。この場合、色を3原色(赤、青、緑)の配合比率で表し、色情報として3原色の配合比率を用いることが考えられる。
《対象物体の指定》
対象物体は、ユーザーによって指定される。また、指定された対象物体から色情報が抽出される。例えば、ユーザーは、表示部14に設けられたタッチパネル(図示せず)を用いて、表示部14に表示された撮影画像から対象物体を指定する。この場合は、ユーザーはタッチパネル上で対象物体に触れることにより、対象物体を指定する。
撮影画像を表す画像データを用いて、マイクロコンピュータ3は、指定された対象物体の色情報を算出する。算出された色情報は、マイクロコンピュータ3から位置推定部63bに伝えられる。また、タッチパネル上でユーザーの触れた位置に対応する撮影画像での位置が検出される。検出された位置情報は、マイクロコンピュータ3を介して分散位置決定部63aに伝えられ、対象物体の初期位置に設定される。
対象物体の指定が終わると、取得画像を表す画像データがデジタル信号処理部8から位置推定部63bに入力され、取得画像から対象物体が検出される。色情報に基づいた検出方法として、ここではパーティクルフィルタを利用する。パーティクルフィルタを用いた物体追跡の方法については、例えば特開2009−182624号公報に記載されている。ここでのパーティクルは取得画像上での位置を指定する情報である。この方法では、対象物体の色情報と同一または類似する色情報を有する画素がパーティクルの近傍にどれだけ存在するかを表す尤度が算出される。算出された尤度およびパーティクルの位置に基づいて、対象物体の位置が検出される。パーティクルフィルタでは、選択ステップと、予測ステップと、測定ステップとが実行される。
選択ステップでは、分散位置決定部63aにより、対象物体の初期位置を中心とした周辺領域に複数のパーティクルが分散して配置される。パーティクルの位置は位置推定部63bに伝えられる。位置推定部63bでは、各パーティクルでの尤度が算出される。次に、尤度の大きさに比例する確率でN個のパーティクルが選択される。このとき、同じパーティクルが重複して選択されてもよい。パーティクルが重複して選択された場合は、同じ位置に複数のパーティクルがあるとみなされる。予測ステップでは、選択ステップで選ばれた尤度の高いパーティクルが取得画像上でランダムに分散され、再配置される。測定ステップでは、各パーティクルについて、再び尤度が計算される。そして、すべてのパーティクルの位置が尤度を重みに用いて平均される。すなわち、尤度を重みとしてパーティクルの位置の重み付け平均が算出される。得られた平均値が、対象物体の位置であると推定される。なお、パーティクルの再配置から位置の推定までの処理を何度か繰り返し行ない、推定の精度を高めることも可能である。
以上のように、位置推定部63bでは、ユーザーの指定した情報に基づいて対象物体の位置が検出される。検出された被写体の位置を表す情報は、揮発性メモリ63cに一時的に格納される。
《対象物体の追跡》
次に、取得画像を表す画像データが新たにデジタル信号処理部8から追跡部63に入力され、対象物体の検出が行なわれる。このとき、取得画像に対応する残留振れ量も追跡部63に入力される。対象物体は、上記と同様にパーティクルフィルタを用いて検出される。つまり、選択ステップと、予測ステップと、測定ステップと、が実行される。
選択ステップでは、分散位置決定部63aは、2段階のステップによりパーティクルを分散する。第1ステップでは、分散位置決定部63aは、揮発性メモリ63cから対象物体の位置を表す情報を取得し、対象物体の周辺にパーティクルを分散して配置する。つまり、パーティクルが分散されることにより、パーティクルが配置された位置にある画素が指定される。このときのパーティクルが配置される位置を、仮配置位置とする。仮配置位置を表す情報は、揮発性メモリ63cに一時的に格納される。
続く第2のステップでは、分散位置決定部63aは、残留振れ量に基づいて仮配置位置を移動させる。つまり、分散位置決定部63aは、揮発性メモリ63cから仮配置位置の情報を読み出し、仮配置位置を残留振れ量に基づいて移動させる。ここで、仮配置位置を移動させて得られた配置位置を、真配置位置とする。真配置位置を表す情報は、位置推定部63bに伝えられる。
このように、パーティクルが配置される位置を移動させることにより、取得画像上の画素(第1画像領域の一例)が新たに指定される。分散位置決定部63aが仮配置位置を真配置位置へと移動させる方法は、第1実施形態のサーチ領域決定部60bでの方法と同様である。残留振れ量に基づいて仮配置位置の位置が調節され、真配置位置が算出される。
位置推定部63bは、真配置位置に配置されたパーティクルの尤度を計算し、パーティクルフィルタの処理が実行される。つまり、予測ステップと、測定ステップと、が実行される。位置推定部63bで検出された対象物体の位置は、再び揮発性メモリ63cに一時的に格納される。デジタルカメラ300では、追跡機能が有効である場合には、撮像が行なわれるたびに対象物体の取得画像上での位置が検出される。対象物体の位置を表す情報は必要に応じてマイクロコンピュータ3によって読み出され、各種の制御に用いられる。
以上のように、このデジタルカメラ300では、振れ補正機構20が補正端に達してしまい、残留振れ角が発生した場合でも、残留振れ量に基づいてパーティクルの配置位置が調節される。このため、物体追跡処理における検出エリアとしてのパーティクルの分散配置位置を残留振れ量の影響を排除して画像上に適切に設定することが可能となり、物体追跡処理での誤動作を減らすことができる。
なお、本実施形態では追跡アルゴリズムとして色情報を用いた例を示したが、これに限定されない。ここに示した技術は、他の種々の追跡アルゴリズムに適用することができる。また、残留振れ量が所定のしきい値以下の場合は、パーティクルが分散される位置の調整が行なわれない構成としてもよい。また、本実施形態に係るデジタルカメラ300では、連写合成モードが選択可能であるが、必ずしも連写合成モードが選択可能でなくてもよい。連写合成モードが設けられていないデジタルカメラであっても構わない。
〔4. 他の実施形態〕
本発明の実施形態は、前述の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の修正および変更が可能である。
(1)
前述の実施形態では、デジタルカメラで主に静止画を撮影する場合を例に挙げて説明しているが、振れ補正装置を備えた撮像装置に対しても前述の技術は適用可能である。例えば、デジタルビデオカメラやカメラを備えた携帯電話といった、デジタルカメラ以外の撮像装置にも前述の技術は適用可能である。
(2)
前述の実施形態では、複数回数の撮像が終了した後に連写画像処理部60において合成画像が生成される構成としたが、これに限定されるわけではない。例えば撮像処理が1回実行されるたびに連写画像処理部60に画像データを伝え、撮像処理と並行して合成処理を逐次行わせる構成が考えられる。
(3)
前述の実施形態では、レリーズボタン35が半押しされると振れ補正および残留振れ量の算出が開始され、引き続いてコントラストAFが実行されているが、これに限定されるわけではない。例えば、デジタルカメラ100の電源がONにされた直後から、振れ補正および残留振れ量の算出が開始されるシステムであっても良い。
(4)
前述の実施形態では、連写合成モードでの撮像処理およびセンタリングは順番に実行されていたが、これに限定されるわけではない。例えば、露光時間が終了した後に行われる様々の画像データ処理がセンタリングと並行して実行されても良い。
また、センタリングが省略されても構わない。
(5)
前述の実施形態では、残留振れ量は、角速度センサ17の出力から得られる振れ角と、位置検出部16の出力信号に基づいて算出される補正角とを用いて算出されているが、これ以外の方法を用いて残留振れ量を算出しても構わない。例えば、画像上の特徴領域の移動量を画像処理により算出して、残留振れ量を推定する方法が用いられても良い。
(6)
前述の実施形態では、露光開始時の残留振れ量がサーチ領域Iの選択などの画像処理に用いられていたが、必ずしも露光開始時の残留振れ量を用いなくてもよい。例えば、露光時間が終了した時点での残留振れ量が用いられても良い。また、残留振れ量をモニタリングすることで露光時間内での残留振れ量の平均値を算出し、得られた平均値を残留振れ量として用いても良い。
(7)
前述の実施形態では、残留振れPP値が所定の限界変動値を越えた場合に、対応する取得画像は合成の対象から除外されていたが、これに限定されない。例えば、連写画像に含まれる全ての取得画像について、対応する残留振れPP値が所定のしきい値(第2上限の一例)以下である場合に限り、合成画像が生成されても良い。なお、合成画像が生成されない場合は、連写画像から一つの取得画像を選択し、合成画像の代わりとして画像メモリ9に出力することが考えられる。
あるいは、連写画像のうち、残留振れPP値がしきい値を越える前に撮像された取得画像のみを用いて合成画像を生成しても良い。
以上のようなシステムとすることでも、振れの影響が抑制された合成画像を生成することが可能である。
(8)
前述の実施形態では、連写画像に含まれる取得画像の全てに対して、基準領域Wを移動させてサーチ領域Iを設定する処理が行なわれていた。しかし、残留振れ量が所定のしきい値以下の場合は、サーチ領域決定部60bはサーチ領域Iの位置の調整を実行しない構成としてもよい。例えば、直前に撮像された取得画像上でのサーチ領域Iと同じ位置に、サーチ領域Iを設定してもよい。このような構成にすると、サーチ領域Iを決定する際に要する処理量が小さくなる。その結果、画像処理を行なうために必要な回路の規模を小さくすることができ、デジタルカメラの消費電力が低減される。
(9)
前述の実施形態では、第2レンズ群L2の位置を変化させることで振れ補正が行なわれていたが、その他の部品を動かすことにより振れ補正を行なっても構わない。例えば、CCD4を動かして振れの影響を低減させることも可能である。このように、CCD4は可動部の一例でもある。
(10)
前述の実施形態では、デフォルトの状態でのフォーカスエリアの位置および形状を指定する既定値を予め内部メモリ50に記憶させていたが、それ以外の方法でデフォルトの状態でのフォーカスエリアを表す情報を指定してもよい。例えば、被写体を追尾することにより得られたフォーカスエリアの位置および形状の情報を、フォーカスエリアの位置と形状についての初期情報として用いることが可能である。
(11)
前述の実施形態で説明した撮像装置において、各ブロックの処理をそれぞれ個別のハードウェアにより実現してもよいし、ハードウェアに幾つかの異なるブロックの処理を実行させるようにしてもよい。例えば、マイクロコンピュータに各種のプログラムを読み込ませることにより、マイクロコンピュータに撮像装置の各ブロックの処理を行なわせてもよい。また、前述の実施形態における処理方法の実行順序は、必ずしも、上記実施形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えることができるものである。
ここに開示された撮像装置は、振れ補正装置による振れの影響の低減が十分出ない場合でも撮像に伴う処理を適切に行なえるため、振れ補正装置を備えたデジタルカメラ等に有用である。
3 マイクロコンピュータ
4 CCD
14 表示部
15x ヨーイング駆動制御部(駆動部の一例)
15y ピッチング駆動制御部(駆動部の一例)
16 位置検出部(移動量検出部の一例)
17 角速度センサ(振れ量検出部の一例)
21 第2群レンズ群保持枠(可動部の一例)
40 コントラスト算出部(合焦情報算出部の一例)
41 フォーカスレンズ駆動制御部(合焦制御部の一例)
42 フォーカスエリア調節部
60 連写画像処理部
60a 読み出し部(判断部の一例)
60b サーチ領域決定部
60c テンプレート検出部(特徴領域検出部の一例)
60d 動きベクトル検出部
60e 合成部
62 残留振れ量算出部
63a 分散位置決定部
64 変動幅算出部
65 選択部(第1実施形態)
66 選択部(第2実施形態)
67 選択部(第3実施形態)
70 基準画像(撮影画像の一例)
71 対象画像
90 撮像処理部
92 撮像部
95 シャッター(露光調節部の一例)
100 デジタルカメラ(撮像装置の一例)
I サーチ領域(第1画像領域の一例)
M マッチング領域(特徴領域の一例)
VM 動きベクトル
L 光学系

Claims (8)

  1. 被写体の光学像を形成する光学系と、
    前記光学像から画像信号を取得する撮像部と、
    自装置の振れ量を検出する振れ量検出部と、
    前記光学系の一部および前記撮像部の一部のうち少なくとも一方を含む可動部と、
    前記検出された振れ量に基づいて前記可動部を移動させる駆動部と、
    前記可動部の移動量を検出する移動量検出部と、
    前記検出された振れ量と前記検出された移動量とに基づいて、特徴量を前記画像信号に基づいて検出するための領域である第1画像領域を選択する選択部と、
    を備える撮像装置。
  2. 前記選択部は、前記画像信号に基づいて取得された撮影画像の領域よりも小さい前記第1画像領域を選択する、
    請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記選択部は、前記検出された振れ量と前記検出された移動量とに基づいて、前記第1画像領域の2次元画像上での位置を決定する、
    請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記特徴量が所定の条件を満たす特徴領域を前記第1画像領域から検出する特徴領域検出部と、
    互いに異なるタイミングで取得された複数の前記画像信号から、前記特徴領域の2次元画像上での位置を基準に合成画像を生成する合成部と、をさらに備える、
    請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 前記特徴領域の2次元画像上での位置の変化を表す動きベクトルを検出する動きベクトル検出部をさらに備え、
    前記合成部は、前記動きベクトルを用いて前記合成画像を生成する、
    請求項4に記載の撮像装置。
  6. 判断部をさらに備え、
    前記選択部は、前記検出された振れ量と前記検出された移動量とに基づいて残留振れ量を算出する残留振れ量算出部を有しており、
    前記判断部は、前記残留振れ量に基づいて、前記合成部が前記合成画像の生成を行なうかどうかを判断する、
    請求項4または5に記載の撮像装置。
  7. 前記被写体への合焦状態を表す合焦情報を算出する合焦情報算出部と、
    前記合焦情報に基づいて合焦制御を行なう合焦制御部と、をさらに備え、
    前記合焦情報算出部は、前記画像信号のうち前記第1画像領域を構成する画像信号に基づいて前記特徴量としての前記合焦情報を算出する、
    請求項1から6のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 前記特徴量は、特定の色を表す色情報である、
    請求項1から7のいずれかに記載の撮像装置。
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