JP5480543B2 - 工作機械における主軸カバーの取り付け構造 - Google Patents
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Description
そして、加工領域の背面側を遮蔽する遮蔽装置である主軸ヘッドカバーには、金属板を多段にして畳み込んだスライド式のスプラッシュガードやシート状の巻き取り式のカバーがある。
このため、スライド式や巻き取り式のスプラッシュガードでは、3軸(XYZ軸)方向の移動には構造上適応しにくいという問題があった。
このため、スライド式や巻き取り式のスプラッシュガードに比べて構成が簡易であるから、加工領域の機密性および遮蔽性を確保することが容易であり、しかもコンパクト化が実現でき製作工数を削減することが可能である。
このため、スライド式や巻き取り式のスプラッシュガードに比べて主軸の移動方向に対する構造的な制約が軽減されることから、2軸および3軸方向の移動に対しても柔軟に対応することができる。
以上のように、本発明は、簡易な構成で隙間が生じにくいので高い加工領域の機密性および遮蔽性を確保することが可能である。
前記山部および谷部の少なくとも一方には、当該山部および谷部に沿って配設された補強部材が設けられ、この補強部材に前記伸縮部材が連結されていること、を特徴とする。
このため、弛み部が波状にコンパクトに形成されるため、主軸装置の先端部に前記弛み部が覆い被さらないようにすることが可能となり、主軸装置の先端部に配設される主軸やワークの周りに配設されるクランプ治具等と弛み部との干渉を防止することができる。
このため、弛み部の形状を適切な形態とすることで、主軸装置の先端部に配設される主軸やワークの周りに配設されるクランプ治具等と弛み部との干渉をより確実に防止することができる。
本発明の第1の実施形態に係る主軸カバー4は、図1に示すように、加工領域Aに臨むように配設される主軸装置2と、この主軸装置2を移動自在に支持する主軸支持手段3と、を有する工作機械1において、加工領域Aと主軸支持手段3との間を遮蔽するように主軸装置2に装着されている。
ワークWの加工領域Aは、クーラントが供給されるため飛散しないように箱状の加工室カバー12で覆われた加工室が形成されており、この加工室カバー12内に主軸装置2の先端部が収容されている。
このため、主軸カバー4は、加工領域Aと往復移動する主軸装置2および主軸支持手段3との間を遮蔽するように主軸装置2に装着されている。
そして、主軸カバー4は、図1に示すように、中央部4aのフランジ部材6aを介して主軸装置2に嵌挿して装着され、外周縁部4cの固定フレーム6を介して加工室カバー12(図1)に嵌め込んでねじやクリップ等の締結具(不図示)により気密にかつ脱着可能に固定されている。
具体的には、本体部41は、1枚の布材またはシート状部材、または縫製や接着等により接合されて一体として形成された布材またはシート状部材で構成することができる。
そして、山部43bには、当該山部43bの頂部に沿って配設された補強部材8が設けられている。補強部材8は、図3(a)に示すように、例えば筒状になった保持具8aで支持して、または縫着や接着等により本体部41に固定される。そして、補強部材8には伸縮部材5が連結されている。
伸縮部材5は、弛み部43を本体部41の外周縁部4cの方向に引っ張って付勢するように、本体部41の複数個所に設けられている。
具体的には、本体部41の中央部4aと中間部4bとを伸縮部材5(5a)で連結し、中間部4bと外周縁部4cとを伸縮部材5(5b,5c)で連結し、外周縁部4cと固定フレーム5とを伸縮部材5(5d)で連結している。
このため、本実施形態に係る主軸カバー4は、簡易な構成で隙間が生じにくいので高い加工領域の機密性および遮蔽性を確保することが可能である。
かかる構成によれば、工作機械1(図1)への脱着が容易となり、製作性、組み立て性および取り扱い性が向上し、製作コストおよび組み立て工数を削減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る主軸カバー4は、主軸カバー4の本体部41を布材またはシート状部材で構成し、例えば、1枚の布材等で本体部41を構成することで、縫製や接着等により容易に製作することができる。
このため、スライド式や巻き取り式のスプラッシュガードに比べて構成が簡易であるから、加工領域の機密性および遮蔽性を確保することが容易であり、しかもコンパクト化が実現でき製作工数を削減することが可能である。
本発明の第2の実施形態に係る主軸カバー4′は、主として、弛み部43′を形成するための折り込み部44と、本体部41の中間部4bを背面側(主軸装置2の後方)に引っ張るように付勢する伸縮部材5′と、を備えた点が第1の実施形態と相違する。このため、これらの相違点について説明し、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明は省略する。
このようにして、折り込み部44において布材等をひだ状に重ねて折り込むことで、折り込み部44から派生して弛み部43′が形成される。
弛み部43における弛み量は、主軸装置2の移動方向における許容移動量に相当する長さに設定されている。
例えば、本実施形態においては、主軸装置2がX軸、Y軸、およびZ軸の3軸方向に往復移動する構成を採用したが、これに限定されるものではなく、X軸およびY軸の2軸方向に移動する主軸装置に適用することもできる。
2 主軸装置
3 主軸支持手段
4,4′ 主軸カバー
4a 中央部
4b 中間部
4c 外周縁部
5 伸縮部材
6 固定フレーム
8 補強部材
12 加工室カバー
41 本体部(本体部材)
42 嵌入孔
43,43′ 弛み部
44 折り込み部
A 加工領域
Claims (4)
- 加工室カバーで覆われた加工領域に臨むように配設される主軸装置と、この主軸装置を左右方向、上下方向、および前後方向に移動自在に支持する主軸支持手段と、を有する工作機械における前記加工室カバーと前記主軸装置との間を遮蔽する主軸カバーの取り付け構造であって、
前記主軸カバーは、
布材またはシート状部材からなる本体部材と、
この本体部材に形成され前記主軸装置が嵌入される嵌入孔と、
前記本体部材に形成され前記主軸装置の移動方向における許容移動量に相当する弛み長さを有する弛み部と、
この弛み部に連結して設けられ、当該弛み部を前記本体部材の外周縁部または前記嵌入孔の方向に引っ張るように付勢する前記本体部材とは別体として当該本体部材に装着された伸縮部材と、を備え、
前記本体部材の嵌入孔に前記主軸装置の先端部を装着し、前記外周縁部を前記加工室カバーに装着したこと、
を特徴とする工作機械における主軸カバーの取り付け構造。 - 前記嵌入孔は、前記本体部材の中央部に穿孔して形成され、
前記伸縮部材は、前記外周縁部と前記中央部とを連結するように設けられていること、
を特徴とする請求項1に記載の工作機械における主軸カバーの取り付け構造。 - 前記弛み部は、山部と谷部からなる波状に形成され、
前記山部および谷部の少なくとも一方には、当該山部および谷部に沿って配設された補強部材が設けられ、
この補強部材に前記伸縮部材が連結されていること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の工作機械における主軸カバーの取り付け構造。 - 前記本体部材の外周縁部には、前記工作機械に固定して装着される固定フレームが設けられ、
この固定フレームに前記伸縮部材の一端が連結されていること、
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の工作機械における主軸カバーの取り付け構造。
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