JP5478309B2 - ハニカム構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、ハニカム構造体に関する。さらに詳しくは、高昇温性能及び高熱容量のいずれをも同時に満足させ、ディーゼルエンジン等から排出される排ガスを効率良く浄化することが可能なハニカム構造体に関する。
ディーゼルエンジンに関する排ガス規制の強化に伴い、ディーゼルエンジンからの排ガス中に含まれる粒子状物質(PM)の捕集にディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を使用する方法が種々提案されている。一般的には、DPFにはPMを酸化する触媒がコートされており、且つDPFの前段には同じく触媒がコートされたハニカム構造体が搭載される。このハニカム構造体で排ガスに含まれるNOをNOとすることで、DPFに堆積したPMを燃焼させたり、エンジン制御によってポストインジェクションを実施し、未燃焼燃料を酸化して排ガス温度を上昇させ、DPFに堆積したPMを燃焼再生させたりする。
DPFに堆積したPMを円滑に燃焼再生させる為には上述のハニカム構造体にコートされている触媒が活性化温度に達している時間をできるだけ長くする必要がある。しかしながら、ディーゼルエンジンは排気温度が低く、低負荷状態ではハニカム構造体が触媒活性温度に至らず、或いは高負荷運転後でも急激な低負荷への移行の際には、ハニカム構造体の温度が急速に低下し触媒活性温度以下となる場合があり、PMの燃焼性を阻害させたり、強制再生が完結しないという問題があった。近年ディーゼルエンジンの小型化によっても、排ガス温度が低下し、触媒が活性温度に達しないという問題が発生している。
上述の問題に鑑み、ハニカム構造体のセル隔壁を薄くしたり、気孔率を上げる等、ハニカム構造体の熱容量を下げ、基材の昇温特性を向上させる事で、触媒活性化温度に早く到達させる事が一般的に行われてきた。
しかしながら、基材の低熱容量化は基材の昇温特性を向上させ、コートされた触媒を早く触媒活性化温度に到達させる事ができるものの、逆に排ガス温度が低下した時には急激に触媒活性化温度以下となる。また、排ガス温度低下時に基材の温度低下を阻止する為に基材の熱容量を上げると昇温特性が悪化してしまい、互いに背反の関係となる。すなわち、単純に基材の隔壁厚さや気孔率を変え、熱容量を変更するだけではハニカム構造体にコートされた触媒が活性化温度に達している時間を延長する事は困難であった。
そこで、2種以上の厚さを有する隔壁で構成されたハニカム構造体が開示されている(特許文献1参照)。特許文献1のハニカム構造体は、高昇温性能及び高熱容量のいずれをも同時に満足させることは困難であるという二律背反の問題を解決し、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(PM)を捕集するフィルターの前段に設置する事で、フィルターに捕集されたPMの再生を円滑に完結させたり、排ガスを効率良く浄化することが可能である。
特開2007−289924号公報
特許文献1では、隔壁の厚い部分で熱容量が大であることによる保温性大、薄い部分で熱容量が小であることによる昇温性大の効果があったが、昇温性及び保温性がさらに良好なハニカム構造体が望まれている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、高昇温性能及び高熱容量のいずれをも同時に満足させ、ディーゼルエンジン等から排出される排ガスを効率良く浄化することが可能なハニカム構造体を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下のハニカム構造体が提供される。
[1] 複数の隔壁によって2つの端面間を互いに並行して連通する複数のセルが形成され、前記隔壁は、第1の厚さを有する第1隔壁と、前記第1の厚さと厚さが異なる第2の厚さを有する第2隔壁の少なくとも2種の異なる厚さによって構成されており、前記第1隔壁によって構成された第1領域と、前記第2隔壁によって構成された第2領域との間に、前記第1の厚さと前記第2の厚さの間の厚さを有する中間隔壁が1〜3列形成されて、前記第1隔壁と前記第2隔壁とが交差しない状態で形成されており、セルの連通方向に垂直な断面における、前記第1領域を形成する境界線の境界線間距離の最小距離と、前記第2領域を形成する境界線の境界線間距離の最小距離とがそれぞれ6〜40mmであり、前記セルのセル密度が31〜93個/cm であり、前記第1の厚さが0.088〜0.203mmであり、前記第2の厚さが0.035〜0.110mmであるハニカム構造体。
[2] コージェライト化原料、アルミナ、ムライト及びリチウムアルミノシリケート(LAS)、チタン酸アルミニウム、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、活性炭、及びゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも一種のセラミックスから構成される前記[1]に記載のハニカム構造体。
[3] 前記第1領域と前記第2領域とが、セルの連通方向に垂直な断面において、市松模様、同心円状、または1方向に繰り返されている縞模様に形成されている前記[1]または[2]に記載のハニカム構造体。
隔壁の厚さの異なる領域を形成するとともに、中間隔壁を1〜3列形成し、また境界線の境界線間距離の最小距離を所定の範囲とすることにより、高昇温性能及び高熱容量のいずれをも同時に満足させることができる。
本発明のハニカム構造体の一の実施の形態を示す斜視図である。 ハニカム構造体の一方の端面の一実施形態を示す模式図である。 中間隔壁について説明するための端面の部分拡大図である。 中間壁の厚さの実施形態1について説明するための図である。 中間壁の厚さの実施形態2について説明するための図である。 中間壁の厚さの実施形態3について説明するための図である。 中間壁の厚さの実施形態4について説明するための図である。 領域を形成する境界線の境界線間距離について説明するための説明図である。 領域が長方形の場合の領域を形成する境界線の境界線間距離について説明するための説明図である。 領域が同心円状に形成された実施形態を示す模式図である。 領域が同心の四角形状に形成された実施形態を示す模式図である。 領域が長方形に形成された実施形態を示す模式図である。 円形の領域が点在して形成された実施形態を示す模式図である。 四角形の領域が点在して形成された実施形態を示す模式図である。 1方向において領域が交互に繰り返して配置された実施形態を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本発明のハニカム構造体の一の実施の形態を示す斜視図であり、図2は図1に示すハニカム構造体における一方の端面の実施形態1を示す説明図である。また、図3は、図2の部分拡大図である。図1に示すように、本実施の形態のハニカム構造体は、複数の隔壁1によって2つの端面S1,S2間を互いに並行して連通する複数のセル2が形成されたハニカム構造体10である。そして、複数の隔壁1が、セラミックスから構成されるとともに、例えば、図2及び図3に示すように、隔壁1は、第1の厚さを有する第1隔壁1aと、第1の厚さと厚さが異なる第2の厚さを有する第2隔壁1bの少なくとも2種の異なる厚さによって構成されている。そして、第1隔壁1aによって構成された第1領域3aと、第2隔壁1bによって構成された第2領域3bとが少なくとも1方向において交互に繰り返し配置され、第1領域3aと第2領域3bとの間に、第1の厚さと第2の厚さの間の厚さを有する中間隔壁1cが1〜3列形成され、第1隔壁1aと第2隔壁1bとが交差することがなく形成されている。また、セルの連通方向に垂直な断面における、第1領域3aを形成する境界線の境界線間距離の最小距離と、第2領域3bを形成する境界線の境界線間距離の最小距離22とがそれぞれ6〜40mmである。
以上のように構成することにより、厚い第1隔壁1aにおいて熱容量が大となり、保温性が向上する。また、薄い第2隔壁1bにおいて熱容量が小となり、昇温性が向上する。中間隔壁1cを設けることにより、第1隔壁1aと第2隔壁1bとが交差することがなくなる。このため、境界におけるセルの変形等の発生が防止され、強度が低下することがない。
図3は、図2に示す実施形態の端面の部分拡大図であり、第1の厚さを有する第1隔壁(厚さが大の隔壁であり、以下厚壁ともいう。)1aが複数列連続して配置されて第1領域1aが形成されるとともに、第1の厚さよりも薄い第2の厚さを有する第2隔壁(厚さが小の隔壁であり、以下薄壁ともいう。)1bが複数列連続して配置されて第2領域3bが形成されている。そして、それぞれの領域の境界には、第1の厚さと第2の厚さの間の厚さを有する中間隔壁1cが形成されている。第1領域3aと第2領域3bとの境界に中間隔壁1cが形成されているため、第1隔壁1aと第2隔壁1bは、交差することがない。
図2に示すように、第1領域3aと第2領域3bは、セル2の中心軸に垂直な方向で切断した場合、一定パターンで規則性をもって構成されている。言い換えると領域が繰り返し配置されている。このように構成することによって、ハニカムデザインの設計を容易化することができるとともに、高昇温性能及び高熱容量のいずれをも同時に満足させることができるという効果を確実に発揮させることができる。
また、隔壁1が、厚さの異なる2種の隔壁1a,1bから構成されるとともに、厚さの異なる2種の隔壁1a,1bが、1つの担体内に分散した形で配設されている。図2の実施形態では、第1領域3aと第2領域3bが市松模様を形成するように形成されている。これにより、高昇温性能及び高熱容量のいずれをも同時に満足させることができるという効果を簡易かつ確実に発揮させることができる。
このように構成することによって、加熱時には厚さが小の第2隔壁1bの部分が先に加熱され、ハニカム構造体10にコートされている触媒が速やかに活性温度に達するとともに、隣接する厚さが大の第1隔壁1aとの温度勾配が急峻となって、第1隔壁1aは排ガスからの受熱に加え厚さが小の第2隔壁1bからの伝熱によって昇温が加速される。排ガス温度の低下時には、上記と反対の現象により、厚さが大の第1隔壁1aの部分の冷却が遅れ、触媒活性温度域に達している時間を延長することが可能となる。
また、図3の拡大図に示すように、ハニカム構造体10の軸方向に垂直な断面において、中間隔壁1c同士の交差によって形成されたセル2のコーナーがR形状であることが好ましい。このように形成することにより、セル2の変形を防ぐことができ、高い強度を維持することができる。
第1隔壁1aの第1の厚さは、0.088〜0.203mmが好ましい。0.088mm以下であれば、強度が低下し、0.203mm以上であれば、熱容量が高すぎ、昇温が遅くなり、浄化性能が悪くなる。
第2隔壁1bの第2の厚さは、0.035〜0.110mmが好ましい。0.035mm以下であれば、強度が低下し、0.110mm以上であれば、熱容量が高すぎ、昇温が遅くなり、浄化性能が悪くなる。
中間隔壁1cは、第1の厚さと第2の厚さの間の厚さを有する。
また、図3は、第1領域3aと第2領域3bとの間に、1列の中間隔壁1cが形成された実施形態を示すが、中間隔壁1cは、1列に限らず、1〜3列形成することができる。この場合、隔壁1の厚さは、図4A〜図4Dのように変化させることができる。図4Aは、中間隔壁1cを第1隔壁1a(厚壁)と第2隔壁1b(薄壁)との間の厚さで一定に形成する実施形態である。図4Bは、中間隔壁1cの厚さが直線状に変化する実施形態である。図4Cと図4Dは、中間隔壁1cの厚さが非線形に変化する実施形態である。
第1隔壁1aの気孔率、つまり第1の気孔率は、20〜60%であることが好ましい。より好ましくは、35〜65%である。気孔率をこの範囲とすることにより、昇温性と強度を良くすることができる。
第2隔壁1bの気孔率、つまり第2の気孔率は、30〜70%であることが好ましい。より好ましくは、25〜55%である。気孔率をこの範囲とすることにより、昇温性と強度を良くすることができる。
図5A及び図5Bを用いて領域を形成する境界線の境界線間距離について説明する。境界線間距離とは、その領域を形成する境界線のうち、対向する2つの境界線間の距離(最短距離)をいう。図5Aは、正方形の第1領域3aと第2領域3bが交互に並んだ実施形態である。この場合、図に示す距離が境界線間の最小距離22となる。また、図5Bは、長方形の第1領域3aと第2領域3bが交互に並んだ実施形態である。この場合、図に示すように境界線間距離のうち短い方の距離(図の縦方向の距離)が境界線間の最小距離22となる。第1領域3aの境界線間距離の最小距離22、及び第2領域3bの境界線間距離の最小距離22を6〜40mmとすることにより、熱しやすく冷めにくいハニカム構造体10とすることができる。
本実施の形態において、ハニカム構造体10を構成する隔壁1は、セラミックスを用いて構成されることが好ましく、コージェライト化原料、アルミナ、ムライト及びリチウムアルミノシリケート(LAS)、チタン酸アルミニウム、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、活性炭、ゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも一種のセラミックスから構成されることがより好ましい。
次に、図6〜図11に、第1領域3aと第2領域3bのパターンの他の実施形態を示す。これらの図は、領域のパターンの実施形態を示し、ハニカム構造体10のセル2の形状ではない。各領域内に複数のセル2が存在している(図2及び図3参照)。各領域の境界に中間隔壁1cが形成されている。
図6に領域が同心円状に形成されたハニカム構造体10の実施形態を示す。図6の場合、径方向に領域が繰り返し配置されている。径方向が領域の繰り返し方向21であり、境界線間距離の最小距離22は、径方向の境界線間距離である。領域の境界に中間隔壁1cが形成されている。なお、中間隔壁1cは、巨視的には円形であるが、微視的には、階段形状になっている。
図7に領域が同心の四角形状に形成されたハニカム構造体10の実施形態を示す。境界線間距離の最小距離22は、対向する2つの境界線間の距離である。
図8に領域が長方形に形成されたハニカム構造体10の実施形態を示す。領域が繰り返し形成されて、領域の境界に中間隔壁1cが形成されている。
図9に円形、図10に四角形の領域が点在して形成されたハニカム構造体10の実施形態を示す。これらの実施形態においても領域が交互に繰り返し配置されている。
図11に1方向において領域が交互に繰り返して配置された縞模様のハニカム構造体10の実施形態を示す。図の縦方向が繰り返し方向21である。本実施形態は、繰り返し方向が1方向のみであるため、作製が容易である。
上述のいずれかに記載のハニカム構造体10(上記実施形態に限定されるわけではない)に触媒をコーティングすることにより触媒コートハニカム構造体を得ることができる。ここで、触媒としては、例えば、酸化触媒、NOx吸蔵還元触媒、SCR触媒等を挙げることができる。触媒コート量は、100〜300g/Lであることが好ましい。
また、上述のいずれかに記載のハニカム構造体10又は上述の触媒コートハニカム構造体をフィルターの前段に設置した浄化装置として用いることができる。具体的には、本発明は、ディーゼル車の浄化装置のフィルターの前段に設置される、DOC(Diesel Oxidation Catalyst、ディーゼル用酸化触媒)用途のハニカムとして利用することができる。ディーゼル車の排ガス温度は低く、DOCに付いている触媒が有効に働かないということがある。それを改善する技術として、早期昇温、遅い降温を実現する技術が重要であるが、本発明のハニカム構造体10は、昇温しやすく、保温性も有する。また、ガソリン車に用いられる三元触媒でも、早期昇温、遅い降温を実現することができるため、ガソリン車の浄化装置として用いることにより、更なる排ガスクリーン化が実現可能である。
次に本発明のハニカム構造体の製造方法について説明する。例えば、コージェライトのハニカム構造体10を得る場合には、焼成後にコージェライトとなるように、タルク、カオリン、アルミナ、シリカ等を所定の配合割合で調合し、バインダー、界面活性剤、水を加え、所定の配合割合で混合して坏土を得る。コージェライト化原料については、粒度、成分等は最終的には気孔率、熱膨脹率に影響するが、適宜、当業者であれば選定することが可能であり、また、バインダー、界面活性剤についても適宜設定することが可能である。得られた坏土を、押出成形機を用いて押出成形を行い、ハニカム構造体を得る。所望のセル構造が得られる口金を用いて押出成形する。そして、押出成形されたハニカム構造体を焼成(1420〜1430℃、10〜30時間)することにより、本発明のハニカム構造体10を得ることができる。
なお、前述の実施形態のうち、領域を市松模様に形成する実施形態(図2)、領域が1方向において領域が交互に繰り返して配置された実施形態(図11)は、特に作製が容易であり、製造コスト削減のためには、これらの実施形態が好ましい。
本発明のハニカム構造体10は、触媒をコートし、ハニカム触媒体とすることもできる。触媒としては、例えば、酸化触媒、NOx吸蔵還元触媒、SCR触媒、三元触媒等を挙げることができる。
触媒は、例えば、三元触媒(ハニカム構造体に、白金(Pt)とロジウム(Rh)との割合(Pt:Rh)が、5:1〜3:1となるように調製された白金族金属を担持したγアルミナを含む触媒)を、触媒担持量が160〜290g/1000cmとなるように担持し、ハニカム触媒体を製造することができる。なお、担持した触媒の助触媒としては、セリウム(Ce)の酸化物(CeO)とジルコニウム(Zr)の酸化物(ZrO)を用いることができる。また、白金族金属担持量は1〜10g/1000cmとなるように担持した場合、触媒コート量は、50〜300g/1000cmであることが好ましい。50g/1000cm未満では、保温性と昇温性の向上効果を十分に得ることができない。300g/1000cmを超えると、触媒コートにより目詰まりしやすくなる。
以上のように構成することにより、ハニカム構造体10(ハニカム触媒体)は、エンジン始動時、第2領域3bは昇温性に優れ触媒活性温度にすぐ到達することが可能であり、また、走行時は第1領域3aが保温性に優れているため、街中走行で頻繁に停止する時も触媒活性領域を維持することが可能である。従って、アイドリング後の運転始動時には、第2領域3bは極めて早く触媒活性温度に達し、第1領域3aは、比較的高温をアイドリング中も維持しているため、通常品に比較して極めて短時間で全ハニカム構造体での機能発揮ができる。
また、上述のいずれかに記載のハニカム構造体10をフィルターの前段に設置した浄化装置として用いることができる。具体的には、本発明は、ディーゼル車の浄化装置のフィルターの前段に設置される、DOC(Diesel Oxidation Catalyst、ディーゼル用酸化触媒)用途のハニカムとして利用することができる。ディーゼル車の排ガス温度は低く、DOCに付いている触媒が有効に働かないということがある。それを改善する技術として、早期昇温、遅い降温を実現する技術が重要であるが、本発明のハニカム構造体10は、昇温しやすく、保温性も有する。また、ガソリン車に用いられる三元触媒でも、早期昇温、遅い降温を実現することができるため、ガソリン車の浄化装置として用いることにより、更なる排ガスクリーン化が実現可能である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
焼成後にコージェライトとなるように、タルク、カオリン、アルミナ、シリカ等を所定の配合割合で調合し、バインダー、界面活性剤、水を加え、所定の配合割合で混合して坏土を得た。コージェライト化原料については、粒度、成分等は最終的には気孔率、熱膨脹率に影響するが、適宜、当業者であれば選定することが可能であり、また、バインダー、界面活性剤についても適宜設定することが可能である。得られた坏土を、焼成後に表1に示すセル構造となるように乾燥、焼成段階での収縮率を考慮して、スリット幅を調整した口金を付けた押し出し成形機を用いて押し出し成形を行い、乾燥、焼成後に直径が143.8mmで長さが152.4mmの、セル2の形状が略正方形となるハニカム構造体10を作製した。実施例1は、第1領域(厚壁部)3aと第2領域(薄壁部)3bが20mm間隔で配置されている構造のハニカム構造体10である(図2参照)。なお、各領域のセル密度は、同一である。そして、領域の境界には、中間隔壁1cが1列形成されている。
(比較例1〜2)
比較例1〜2は、隔壁1の厚さがすべて同一のハニカム構造体10である。
(比較例3〜4)
比較例3〜4は、厚壁(第1隔壁1a)と薄壁(第2隔壁1b)を有するが、中間隔壁1cを有しないハニカム構造体10である。
(比較例5〜8)
比較例5〜8は、中間隔壁1cの列数が4または2のハニカム構造体10である。
(実施例2〜14)
実施例2〜14は、セル構造を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に作製したものである。なお、すべての実施例で、隔壁1a(厚壁)と隔壁1b(薄壁)は、それぞれ直線状に形成されている。
(浄化率測定方法)
得られたハニカム構造体について、排気量2.0Lのガソリンエンジンの排気管にキャニングした。排ガス規制モード(JC−08)走行時に、排気管と接続したパイプから、排ガスをサンプリングし、バッグと呼ばれる袋に貯めた後、走行終了後に、溜まった排ガスを分析計に通すことで、HCエミッションを測定した(JC−08の規定による)。浄化性能は、そのHCエミッションの逆数の比として求めた。
(アイソスタティック強度測定方法)
社団法人自動車技術会発行の自動車規格(JASO規格)M505−87で規定されている方法に基づき、アイソスタティック破壊強度試験に基づいて測定した。アイソスタティック破壊強度試験は、ゴムの筒状容器にセラミックハニカム構造体を入れてアルミ製板で蓋をし、水中で等方加圧圧縮を行う試験であり、コンバータの缶体にセラミックハニカム構造体が外周面把持される場合の圧縮負荷加重を模擬した試験である。アイソスタティック破壊強度は、セラミックハニカム構造体が破壊したときの加圧圧力値で示される。自動車排ガス浄化用触媒コンバータでは、通常、セラミックハニカム構造体の外周面把持によるキャニング構造を採用しており、当然のことながらアイソスタティック破壊強度は、キャニング上、高いことが好ましい。
浄化性能、アイソスタティック強度について表1に示す。浄化性能、アイソスタティック強度は、比較例1のハニカム構造体10を基準として表した。表中、緩衝領域とは、中間隔壁1cの領域を指す。緩衝領域交点R有無とは、中間隔壁1c同士の交点にRが形成されているかどうかを示す(図3の拡大図参照)。
表1に示すように、中間隔壁1cが設けられていない比較例2や、中間隔壁1cが4列の比較例5〜6、領域の境界線間距離の最小距離が41mmの比較例7〜8は、浄化性能が比較例1とほぼ同じであった。比較例3〜4は、浄化性能が比較例1と比べ向上しているが、アイソスタティック強度が低下した。一方、中間隔壁1cを設け、領域の境界線間距離の最小距離を6〜40mmとした実施例1〜14は、浄化性能やアイソスタティック強度を向上させることができた。また、中間隔壁1c同士の交点がRを有すると、実施例1〜3と実施例4〜6に示すように、アイソスタティック強度が向上した。
本発明のハニカム構造体は、比較的排ガス温度が低いディーゼルエンジンの排気ガス浄化に特に有効であり、DPF前段用のハニカム構造体の他、排ガス中のNOx浄化のためのSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒用の基材、ディーゼル酸化触媒としても有効に利用することが可能である。また、比較的高温の排ガスとなるガソリンエンジンにおいても、排気対応としては有効に利用される。
1:隔壁、1a:第1隔壁(厚壁)、1b:第2隔壁(薄壁)、2:セル、3a:第1領域(厚壁部)、3b:第2領域(薄壁部)、10:ハニカム構造体、21:繰り返し方向、22:最小距離。

Claims (3)

  1. 複数の隔壁によって2つの端面間を互いに並行して連通する複数のセルが形成され、
    前記隔壁は、第1の厚さを有する第1隔壁と、前記第1の厚さと厚さが異なる第2の厚さを有する第2隔壁の少なくとも2種の異なる厚さによって構成されており、
    前記第1隔壁によって構成された第1領域と、前記第2隔壁によって構成された第2領域とが少なくとも1方向において交互に繰り返し配置され、
    前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1の厚さと前記第2の厚さの間の厚さを有する中間隔壁が1〜3列形成されて、前記第1隔壁と前記第2隔壁とが交差しない状態で形成されており、
    セルの連通方向に垂直な断面における、前記第1領域を形成する境界線の境界線間距離の最小距離と、前記第2領域を形成する境界線の境界線間距離の最小距離とがそれぞれ6〜40mmであり、
    前記セルのセル密度が31〜93個/cm であり、
    前記第1の厚さが0.088〜0.203mmであり、
    前記第2の厚さが0.035〜0.110mmであるハニカム構造体。
  2. コージェライト化原料、アルミナ、ムライト及びリチウムアルミノシリケート(LAS)、チタン酸アルミニウム、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、活性炭、及びゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも一種のセラミックスから構成される請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 前記第1領域と前記第2領域とが、セルの連通方向に垂直な断面において、市松模様、同心円状、または1方向に繰り返されている縞模様に形成されている請求項1または2に記載のハニカム構造体。
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