JP5465567B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、非ボーナス状態において、通常状態よりも有利度合いの高い遊技状態を発生可能なスロットマシンに関する。
従来より、例えば、通常状態よりも有利度合いの高い遊技状態としてリプレイ役の入賞確率が高いRT状態が設定されたスロットマシンが知られている。このようなスロットマシンの中には、通常状態下で特定のRT移行図柄が停止表示されたことを契機としてRT状態へ移行し、RT状態下で特定のRT終了図柄が停止表示されたときにRT状態が終了して通常状態へ復帰するスロットマシンがある(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、上記のようなスロットマシンの中には、通常状態におけるRT移行図柄の停止表示を補助する補助情報や、RT状態におけるRT終了図柄の停止表示を回避する回避情報等の遊技者にとって有利な情報が報知されるAT(アシストタイム)が発動するAT状態が設定されたスロットマシンもある。このようなAT状態が発生すれば、RT状態への移行する確率、あるいはRT状態を継続できる確率が高くなり、遊技者の期待感を高揚することができる。
しかしながら、前記従来のスロットマシンでは、次のような問題がある。すなわち、前記RT移行図柄に応じて発生し前記RT終了図柄に応じて終了するRT状態に対してAT状態を組み合わせたにも関わらず、組合せによる効果が十分に発揮されてなく遊技の興趣の向上が十分ではないおそれがある。
特開2008−272236号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、RT移行図柄に応じて発生しRT終了図柄に応じて終了するRT状態に対して効果的にAT状態を組み合わせることにより、遊技の興趣を高めたスロットマシンを提供しようとするものである。
本発明は、複数の図柄表示領域において複数種類の図柄を所定の配列に従って変動表示する図柄変動表示手段と、
遊技媒体が投入された状態でゲームを開始するために遊技者が操作するゲーム開始操作手段と、
前記ゲーム開始操作手段が操作されたときに、複数種類の役の中から内部当選役を決定するための内部抽選を実行する内部抽選手段と、
前記図柄変動表示手段による図柄の変動表示を停止させるために遊技者が操作する停止操作手段と、
前記停止操作手段が操作されたとき、前記内部当選役に対応する図柄を予め規定された引込範囲内で引き込んで前記図柄表示領域に停止表示させる表示制御手段と、
前記図柄変動表示手段の各図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せに基づいて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段と、
前記入賞判定手段により入賞が発生したと判定されたときに、当該入賞に対応する利益を遊技者に付与する利益付与手段と、
通常状態において前記図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せが第1特定図柄の組合せであった場合に、当該通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記特別遊技状態において前記図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せが第2特定図柄の組合せであった場合に、当該特別遊技状態を終了させて通常状態を発生させる特別遊技状態終了手段と、
通常状態における前記第1特定図柄の停止表示を補助するための補助情報を遊技者に報知する第1報知手段と、
前記特別遊技状態における前記第2特定図柄の停止表示を回避するための回避情報を遊技者に報知する第2報知手段と、
前記補助情報の報知を受けるために必要な第1報知権を抽選により遊技者に付与する第1権利付与手段と、
前記回避情報の報知を受けるために必要な第2報知権を抽選により遊技者に付与する第2権利付与手段と、
前記第1報知権が付与された第1報知権付与状態、及び前記第2報知権が付与された第2報知権付与状態において、報知権を行使するか否かを選択するために遊技者が操作する権利行使操作手段と、
前記第1報知権付与状態であって、かつ、報知権を行使するように前記権利行使操作手段が操作されたとき、通常状態において前記第1報知手段を作動させて前記補助情報の報知を実行させると共に、
前記第2報知権付与状態であって、かつ、報知権を行使するように前記権利行使操作手段が操作されたとき、前記特別遊技状態において前記第2報知手段を作動させて前記回避情報の報知を実行させる報知制御手段と、
前記第1報知権付与状態において前記第1報知権が行使されることなく前記第1特定図柄の組合せが停止表示されて、通常状態から前記特別遊技状態への移行が発生したときに第1特典を遊技者に付与する第1特典付与手段と、
前記第2報知権付与状態において前記第2報知権が行使されることなく前記第2特定図柄の組合せの停止表示が回避されて、前記特別遊技状態から通常状態への移行が回避されたときに第2特典を遊技者に付与する第2特典付与手段と、を備えたことを特徴とするスロットマシンにある(請求項1)。
本発明のスロットマシンの遊技では、前記補助情報の報知を受けるための前記第1報知権、及び前記回避情報の報知を受けるための前記第2報知権が設定されている。前記スロットマシンでは、これらの報知権を行使するか否かを遊技者が選択できるようになっている。前記補助情報あるいは前記回避情報の報知は、対応する報知権が付与された上で、遊技者が報知権を行使するように意思表示したときに実行される。
前記第1報知権を行使すれば前記特別遊技状態へ比較的容易に移行できる一方、前記第1報知権を行使しない場合には前記特別遊技状態への移行難度が高くなる。同様に、前記第2報知権を行使すれば前記特別遊技状態を比較的容易に継続できる一方、前記第2報知権を行使しない場合には前記特別遊技状態の継続難度が高くなる。
本発明のスロットマシンの遊技では、付与された前記第1報知権を行使せずに前記特別遊技状態への移行を実現できた場合に前記第1特典が付与される。また、付与された前記第2報知権を行使せずに前記第2特定図柄の組合せを回避できた場合に前記第2特典が付与される。
本発明のスロットマシンの遊技では、付与された報知権を敢えて行使せず、自力で前記特別遊技状態へ移行させたり、自力で前記特別遊技状態を継続させることができれば、更なる特典を獲得できる。一方、報知権を行使しない場合には、前記特別遊技状態への移行チャンスを失ったり、前記特別遊技状態を終了させてしまうリスクが高くなる。このスロットマシンの遊技には、いわゆるハイリスク・ハイリターンの緊張感溢れる遊技を遊技者自らの意思で選択できるという楽しみがある。
本発明のスロットマシンとしては、メダルやコインを遊技媒体とした狭義のスロットマシンのほか、パチンコ玉を遊技媒体としたパロット(R)などであっても良い。
また、前記第1特典は、前記特別遊技状態における前記回避情報の報知であることが好ましい(請求項2)。
また、前記第2特典は、前記特別遊技状態における前記回避情報の報知であることが好ましい(請求項3)。
これらの場合には、報知権を敢えて行使せずに前記特別遊技状態へ移行できたり、前記特別遊技状態を継続できれば、前記回避情報の報知をより多く受けられるようになる。その回避情報を有効に活用すれば、前記特別遊技状態を一層、長く継続できる。
なお、特典としての前記回避情報の報知については、前記第2報知権による前記回避情報の報知とは別枠で取り扱いしても良いし、前記第2報知権による前記回避情報の報知に含めても良い。別枠で取り扱う例としては、例えば、上記の特典が付与された場合には、前記特別遊技状態の発生に応じて、まず、この特典に基づく前記回避情報の報知を実行してから、前記第2報知権による前記回避情報の報知を実行する例がある。この例では、特典に基づく前記回避情報の報知については、前記権利行使操作手段の操作によらず必ず、実行されるようにしても良い。
特典としての前記回避情報の報知を前記第2報知権に含める例としては、例えば、所定の回数に渡って前記回避情報の報知を受ける権利を前記第2報知権として付与すると共に、前記第2報知権に基づく報知回数が加算される利益を前記特典として付与する例がある。なお、この例において、前記第2報知権が付与されていないときに前記特典が発生した場合には、その特典の付与に応じて前記第2報知権が発生するようにしても良い。
また、特典として付与する前記回避情報の報知の実行回数を抽選により決定する報知回数決定手段を備えていることが好ましい(請求項4)。
この場合には、前記報知回数決定手段による抽選により前記回避情報の報知回数が決定されるようになる。そのため、特典を獲得したときの楽しみが増し、報知権を行使しないハイリスク・ハイリターンの遊技に挑戦する魅力が一層高くなる。
本発明のスロットマシンは、前記特別遊技状態への移行難度や、前記特別遊技状態の継続難度を遊技者自らの意思で調整でき、難度の高い遊技に成功したときには特典を獲得できるという緊張感に溢れる遊技性が実現されたスロットマシンである。
実施例1における、スロットマシンの外観を示す正面図。 実施例1における、入賞ラインを説明する説明図。 実施例1における、スロットマシンの役、入賞図柄、利益を示す説明図。 実施例1における、リールの外周に配置された図柄の配列を展開して示す展開図。 実施例1における、スロットマシンの電気的な構成を示すブロック図。 実施例1における、内部当選役抽選テーブルを示す説明図。 実施例1における、AT抽選テーブルを示す説明図。 実施例1における、報知回数抽選テーブルを示す説明図。 実施例1における、リプレイ役が同時当選したときの第1停止リール毎の入賞振り分けを説明する説明図。 実施例1における、AT発動中の通常状態画面を示す正面図。 実施例1における、AT発動中のRT中画面を示す正面図。 実施例1における、AT非発動中のRT中画面を示す正面図。 実施例1における、遊技状態の遷移を示す状態遷移図。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、リプレイ役の内部当選確率が高い高確RT状態(特別遊技状態)、及びリプレイ役の内部当選確率が低い低確RT状態を発生可能なスロットマシン1に関する例である。この内容について、図1〜図13を用いて説明する。
まず、本例のスロットマシン1の外観的な構成について、図1を参照して説明する。スロットマシン1の前面部分は、略矩形状の図柄表示窓11を略中央に設けた前面枠体10によって形成されている。前面枠体10は、図柄表示窓11の上側に、液晶表示部53、左右一対のスピーカ520及び装飾ランプ部56を配置してなる。図柄表示窓11の下側には、スロットマシン1の基部をなすベース部100が形成されている。図柄表示窓11の右側には、メダル(遊技媒体)の払出数を表示する払出数表示部551、及びクレジット数を表示するクレジット表示部552が配置されている。
ベース部100は、遊技者から奥まって位置する図柄表示窓11に対して相対的に張り出すように形成されている。ベース部100は、図柄表示窓11に隣り合う上端部に棚面状の操作面14を有し、下端部にメダル受け皿15を有し、操作面14の下側に隣接して操作パネル13を有している。
操作面14には、クレジット機能によりクレジット(貯留)されたメダルを投入するためのベットボタン64と、クレジットされたメダルを払い出させるための精算ボタン65と、メダルを直接投入するためのメダル投入口630と、が配置されている。操作パネル13には、リール21の図柄変動を開始させるためのスタートレバー62(ゲーム開始操作手段)と、図柄変動を停止させるためのストップボタン61(停止操作手段)と、ATによる報知を受けるか否かの選択ボタンであるATボタン67(権利行使操作手段)と、が配置されている。
ベットボタン64は、クレジットされたメダルの中から所定数のメダルを投入するためのボタンである。3枚賭け遊技の非ボーナス状態では、ベットボタン64の操作に応じて投入数3を表す3ベット信号が発生する。一方、2枚賭け遊技のボーナス状態では、ベットボタン64の操作に応じて2ベット信号が発生する。ただし、残りのクレジットが不足している場合には、1ベット信号等が発生し、クレジットがゼロの場合は、ベット信号は発生しない。
スタートレバー62は、遊技者の操作に応じてリール21の制御信号であるゲーム開始信号を発生する操作レバーである。スロットマシン1では、メダルの直接投入、あるいはベットボタン64の操作によるメダルの投入に応じてスタートレバー62が有効状態に設定される。なお、リプレイ役が入賞した場合には、メダルの直接投入、あるいはベット操作がされなくても自動的にメダルが投入された状態、すなわち次のゲームを開始可能な状態が設定される。
図柄表示窓11は、図柄表示領域110L、C、Rを含む表示窓である。各図柄表示領域110L、C、Rは、いずれも3図柄分の図柄表示領域である。図柄表示窓11全体では、3行3列よりなる2次元マトリクス状に配置された9図柄分の図柄表示領域が形成されている。図柄表示窓11は、遊技者側から図柄20が見えるように、窓全体が透明な樹脂プレートにより形成されている。2次元マトリクス状に9個の図柄20が配置される図柄表示領域においては、入賞の対象となる入賞図柄の並び方向である入賞ライン211〜215が設定されている。本例の入賞ラインは、図2に示すごとく、上中下段、3本の水平方向の入賞ライン211〜213、及び対角方向の入賞ライン214、215よりなる5ラインにより構成されている。
各図柄表示領域110L、C、Rの裏側には、図柄変動表示手段2を構成するリール21L、C、Rがそれぞれ配置されている。詳しくは図4を参照して後述するごとくリール21L、C、Rは、円柱形状をなし、その外周面に略一定の間隔を空けて21個の図柄20が配置された回転式のリールである。なお、リール21としては、本例の回転式のリールに代えて、液晶ディスプレイに図柄を変動表示する画像式のリールを採用することもできる。
ストップボタン61は、図1に示すごとく、遊技者の操作に応じてリール21の制御信号である変動停止信号を発生させる操作ボタンである。本例のストップボタン61は、左リール21Lに対応する左ストップボタン61L、中リール21Cに対応する中ストップボタン61C、及び右リール21Rに対応する右ストップボタン61Rを組み合わせてなる。
ATボタン67は、ATによる報知を受けるか否かを遊技者が選択するための操作ボタンである。ATボタン67は、2ポジションの押込みスイッチであり、押込位置に操作されたときに、ATが発動しないATキャンセルモードを選択できる。押込位置のATボタン67に対して再度、押込み操作を行えば、ATボタン67を初期位置に復帰させてATが発動するATモードを選択できる。ATボタン67は、通常状態及び高確RT状態の発生中に何度でも操作可能である。
スピーカ520及び装飾ランプ部56は、音あるいは光により遊技を演出するための演出手段である。
払出数表示部551は、入賞時のメダル払出数を表示する表示部である。
クレジット表示部552は、クレジット機能によりクレジット(貯留)されたメダル数を表示する表示部である。
液晶表示部53は、液晶ディスプレイよりなる。液晶表示部53は、遊技を演出するための各種の演出画面を表示可能である。
次に、本例のスロットマシン1の役、各リール21における図柄配列について説明する。
本例のスロットマシン1では、図3に示すごとく、ボーナス役(BB役、RB役)、15枚役A〜C及び10枚役A・Bよりなる複数種類の小役のほか、リプレイ役A〜Eが設定されている。図3では、左列に各役の名称を、中列に各役に対応する図柄20の組合せである入賞図柄を、右列に入賞に応じて遊技者に付与される利益を示してある。利益としては、同図中「利益」欄の左側に示す非ボーナス状態下の利益と、同右側に示すボーナス状態下の利益と、を示してある。
本例では、リプレイ役Cの入賞図柄が高確RT状態への移行契機となる高確RT図柄(第1特定図柄の組合せ)となっている。10枚役を取りこぼしたときに停止表示される10枚役こぼし図柄が高確RT状態の終了契機となる高確RT終了図柄(第2特定図柄の組合せ)となっている。また、リプレイ役Aの入賞図柄が低確RT状態への移行契機となる低確RT図柄となっている。なお、通常状態下のリプレイ役、及び高確RT状態下の10枚役は、ATの報知対象役となっている。
ここで、ATの報知対象役であるリプレイ役及び10枚役の入賞図柄を説明する。図3のごとく、リプレイ役Aの入賞図柄は、図柄「R」のゾロ目である。リプレイ役Aの入賞図柄を元にして右リール21Rを図柄「黒オレンジ」に置換すればリプレイ役Bの入賞図柄となり、右リール21Rを図柄「スイカ」に置換すればリプレイ役Cの入賞図柄となる。
また、10枚役Aの入賞図柄は「黒オレンジ」のゾロ目である。10枚役Aの入賞図柄を元にして左リール21Lの図柄を「白オレンジ」に置換した組み合わせが10枚役Bの入賞図柄となっている。
各リール21L、C、Rでは、図4に示すごとく図柄が配列されている。
左リール21L及び中リール21Cでは、リプレイ役A〜Cに共通する図柄「R」の最大間隔が4図柄となっている。ここで、本例のスロットマシン1では、後述するごとくリール21が停止する際の引込範囲として4図柄分に相当する範囲が設定されている。また、前述するごとく図柄表示領域110L、110Cでは、上段中段下段の3図柄分に渡って入賞ラインが設定されている。したがって、左リール21L及び中リール21Cにおける「R」は、停止操作のタイミングに関わらず必ず引込範囲内に存在し、入賞ライン上に停止表示される図柄となっている。
右リール21Rでは、リプレイ役A〜Cにそれぞれ対応する図柄「R」、図柄「黒オレンジ」及び図柄「スイカ」について、最大間隔がいずれも4図柄となっている。左リール21Lにおける図柄「R」と同様、右リール21Rにおける「R」、「黒オレンジ」及び「スイカ」は、停止操作のタイミングに関わらず必ず引込範囲内に存在し、入賞ライン上に停止表示される図柄となっている。
リプレイ役の図柄が上記のように配列された本例のスロットマシン1におけるリプレイ役A〜Cは、仮に単独当選したとすれば必ず入賞し、他のリプレイ役と同時当選した場合でもストップボタン61L、C、Rを所定の順番で停止操作すれば、必ず入賞するリプレイ役となっている。スロットマシン1では、リプレイ役A・Cを含む同時当選が発生したときに、リプレイ役Aを回避してリプレイ役Cを入賞させるためのストップボタンの操作態様である第1停止リールが存在している。なお、第1停止リールと入賞リプレイ役の種類との関係については、図9を参照して後述する。
一方、10枚役に対応する図柄については、次のようになっている。中リール21C及び右リール21Rでは、10枚役A・Bに共通する図柄「黒オレンジ」の最大間隔が4図柄となっている。したがって、中リール21C及び右リール21Rにおける「黒オレンジ」は、停止操作のタイミングに関わらず必ず引込範囲内に存在し、入賞ライン上に停止表示される図柄となっている。
左リール21Lでは、10枚役A・Bの一方に対応する特定の種類の図柄「オレンジ」の最大間隔が15図柄以上、10枚役A・Bの何れかに対応する任意の種類の図柄「オレンジ」の最大間隔が6図柄となっている。したがって、左リール21Lにおける「オレンジ」は、停止操作のタイミングによらず2種類のうちのいずれかが必ず引込範囲内に存在することになる。一方、特定の種類の「オレンジ」については、停止操作のタイミングが合致しなければ停止表示されないようになっている。
このように図柄が配列された10枚役A・Bについては、同時当選したときに何れかの10枚役を必ず入賞できる一方、単独当選したときにその種類が不明であるときの入賞確率は1/2となっている。そして、10枚役の入賞が取りこぼされたときには、必ず高確RT終了図柄である10枚役こぼし図柄(図3参照。)が停止表示されるようになっている。
次に、本例のスロットマシン1の電気的な構成について、図5を参照して説明する。スロットマシン1の全体動作を制御する制御部3に対しては、既出の構成のほか、メダル投入口630(図1)を介して直接投入されたメダルを検知する投入メダル検知部63、リール21と共に図柄変動表示手段2を構成するリール駆動部22、リール21の回転位置を検知する基準位置検知部66、入賞に応じてメダルを払い出すメダル払出部54、払出数表示部551やクレジット数表示部552を含む各種表示部55、遊技者の有利度合いを表す設定値を設定するための設定値操作部68、及びスピーカ520を制御する音声出力部52等が電気的に接続されている。
投入メダル検知部63は、投入されたメダルを検知する毎にインサート信号を出力するように構成されている。
基準位置検知部66は、各リール21L、C、Rについて基準位置片の通過を検知し、検知信号を出力する検知部である。
リール駆動部22は、ステップ単位で制御可能なステッピングモータ(図示略)を含み、このステッピングモータの回転駆動力によりリール21を回転させる駆動部である。
設定値操作部68は、設定キー680を利用して、ボーナス役等の内部当選確率が異なる6段階の設定値を変更するための操作部である。
制御部3に接続された液晶表示部53は、AT有りの通常状態及び高確RT状態において、第1報知手段71及び第2報知手段72としての機能を実現する。第1報知手段71による第1ATの通常状態画面710、及び第2報知手段72による第2ATのRT中画面720の内容については、図10及び図11を参照して後で詳しく説明する。
制御部3は、図5に示すごとく、CPU31と、メモリ手段であるROM33・RAM34と、入出力インターフェースとしてのI/O部32と、内部当選役抽選用の乱数を抽出する乱数抽出部35と、乱数を発生する乱数発生部350と、を有している。CPU31は、ROM33から読み込みしたソフトウェアプログラムを実行することにより、内部当選役を抽選する内部抽選手段41、内部当選役に対応する内部当選フラグを制御するフラグ制御手段410、リール21を制御する表示制御手段42、入賞図柄を判定する入賞判定手段43、入賞に応じて利益を付与する利益付与手段44、低確RT状態を発生させる低確RT状態発生手段451、低確RT状態を終了させる低確RT状態終了手段452、高確RT状態を発生させる特別遊技状態発生手段453、高確RT状態を終了させる特別遊技状態終了手段454、AT抽選を実行する権利付与手段46、第2ATによる報知回数を決定する報知回数決定手段47、ATに関連して特典を付与する特典付与手段48、報知手段71、72を制御する報知制御手段49としての各機能を実現する。
RAM34の記憶領域には、第1ATフラグの値を格納するためのフラグエリア341と、第2ATの残報知回数を計数する報知回数カウンタ342と、が設定されている。第1ATフラグは、第1ATによる報知を受ける権利(第1報知権)の付与状態である第1報知権付与状態を表すフラグである。報知回数カウンタ342は、高確RT状態下の第2ATの残りの報知回数である残報知回数を計数するためのカウンタである。報知回数カウンタ342の残報知回数が1回以上であるとき、第2報知権付与状態となる。この残報知回数は、高確RT状態下で第2ATによる報知を実行する毎に1回ずつ減算される一方、10枚役こぼし図柄の停止表示に応じて高確RT状態が終了したときにゼロリセットされる。
ROM33は、内部抽選手段41が内部当選役の抽選に用いる内部当選役抽選テーブル(図6)、表示制御手段42がリール21の停止制御に用いるリール制御テーブル(図示略)、AT抽選のためのAT抽選テーブル(図7)、及び報知回数抽選のための報知回数抽選テーブル(図8)を記憶している。
リール制御テーブルは、入賞ライン上に停止可能な停止位置が規定されたデータテーブルである。
内部当選役抽選テーブルは、図6に示すごとく、0〜65535の内部当選役抽選用の乱数のうち、各役の当選乱数の範囲が規定されたデータテーブルである。内部当選役抽選テーブルとしては、通常状態下の通常ゲームに適用されるテーブル、低確RT状態下の低確RTゲームに適用されるテーブル、高確RT状態下の高確RTゲームに適用されるテーブルのほか、図示しないボーナス状態下のボーナスゲームに適用されるテーブルがある。ボーナス状態を除く各遊技状態の内部当選役抽選テーブルは、設定値毎に用意されている。なお、同図中、各遊技状態に対応する欄のうち、縦方向の左列は当選乱数の個数を示し、同右列は内部当選確率を分母(1/xのx。)により示している。
通常状態、低確RT状態及び高確RT状態用のテーブルでは、リプレイ役以外の各役の当選乱数が共通する一方、リプレイ役の当選乱数の設定が異なっている。通常状態用のテーブルでは、リプレイ役Aを含めた2種類以上のリプレイ役が同時当選する乱数のみが設定されている。通常状態用のテーブルでは、いずれかのリプレイ役の内部当選確率が1/1.5であり、高確RT状態の契機となるリプレイ役Cの内部当選確率が約1/22となっている。
低確RT状態用及び高確RT状態用のテーブルでは、いずれも、リプレイ役Aが単独で内部当選する乱数のみが設定されており、相違点はリプレイ役Aの内部当選確率にある。低確RT状態用のテーブルにおけるリプレイ役Aの内部当選確率が1/7.3であるのに対して、高確RT状態用のテーブルにおける同確率は1/1.5となっている。
AT抽選テーブルは、図7に示すごとく、第1ATによる報知を受けるための第1報知権、及び第2ATによる報知を受けるための第2報知権に関する権利付与パターンを決定するためのAT抽選に用いられる抽選テーブルである。AT抽選テーブルでは、低確RT状態における15枚役A〜Cの600個の当選乱数が4種類の権利付与パターンのうちの何れかに振り分けられている。権利付与パターン1は、第1報知権及び第2報知権が付与されるパターンである。権利付与パターン2は、第1報知権のみの付与パターンである。権利付与パターン3は、第2報知権のみの付与パターンである。権利付与パターン4は、報知権が何れも付与されないパターンである。本例のAT抽選テーブルでは、例えば、権利付与パターン3の当選乱数として、15枚役Aの500個の当選乱数のうちの50個、15枚役Bの50個の当選乱数のうちの5個、及び15枚役Cの50個の当選乱数のうちの5個が設定されている。
報知回数抽選テーブルは、図8に示すごとく、第2ATの報知回数に上乗せる加算回数を決定するための報知回数抽選に用いられる抽選テーブルである。報知回数抽選テーブルでは、10枚役A又はBの14000個の単独当選乱数が、1回、5回、10回の3種類の加算回数に振り分けられている。本例では、報知回数カウンタ342に格納された第2ATの残報知回数に応じて、6種類の報知回数抽選テーブルが用意されている。同図から知られるように、残報知回数が多いほど、5回、10回などの一層有利な加算回数が選択される確率が高くなっている。
前記乱数抽出部35は、図5に示すごとく、乱数発生部350が発生する乱数(0〜65535)の中から内部当選役抽選用の乱数を抽出する抽出部である。本例では、内部当選役抽選用の乱数を利用して、前記AT抽選、前記報知回数抽選を実行している。本例に代えて、各抽選について専用の抽選用乱数を適用することも良い。
内部抽選手段41は、図5に示すごとく、内部抽選により内部当選役を決定し、その内部当選役に対応する内部当選フラグを成立させる手段である。内部抽選手段41は、内部当選役抽選テーブル(図6)に規定された各役の当選乱数に対して内部当選役抽選用の乱数を照合し、内部当選役を決定する。内部抽選手段41は、前記内部当選役抽選テーブルのうちのいずれかを遊技状態に応じて選択的に利用する。
フラグ制御手段410は、内部抽選手段41が決定した内部当選役に対応する内部当選フラグを制御する手段である。フラグ制御手段410は、ボーナス役以外の他の役の内部当選フラグについては、その内部当選フラグが初めて成立したゲームで入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでにオフ状態(ゼロ)にリセットする。したがって、ボーナス役以外の各役が内部当選したゲームで入賞しなかった場合、全て取りこぼしとなる。一方、ボーナス役の内部当選フラグであるボーナス役フラグについては、入賞するまで、その成立状態が次回のゲームに順次、持ち越され、入賞に応じてオフ状態にリセットされる。
権利付与手段46は、第1報知権及び第2報知権を付与する手段である。権利付与手段46は、低確RT状態においてAT抽選を実行し、第1報知権及び第2報知権を付与するか否かをそれぞれ決定する。権利付与手段46は、低確RT状態下の各ゲームで抽出された内部当選役抽選用の乱数をAT抽選テーブル(図7)と照合することにより、権利付与パターンを決定する。なお、AT抽選は、権利付与パターン1〜3の何れかが決定されるまで繰り返し実行され、権利付与パターン1〜3の何れかが決定された後は実行されないようになっている。
上記のごとく、本例のAT抽選テーブルでは、15枚役A〜Cの当選乱数が4種類の権利付与パターンに振り分けられている。それ故、スロットマシン1の遊技では、低確RT状態下で15枚役の内部当選が発生したときに、第1報知権や第2報知権に対する期待度が高くなる。
第1権利付与手段としての権利付与手段46は、権利付与パターン1又は2が選択されたとき、第1報知権を付与する。第1報知権が付与されると、フラグエリア341の第1ATフラグがオン状態に設定される。第2権利付与手段としての権利付与手段46は、権利付与パターン1又は3が選択されたとき、第2報知権を付与する。なお、本例のスロットマシン1では、第1報知権及び第2報知権の少なくとも何れかが付与されたとき、その旨が表示されるようになっている。
報知回数決定手段47は、第2ATの報知回数を決定するための報知回数抽選を実行する手段である。報知回数決定手段47は、第2報知権を含む権利報知パターン1又は3がAT抽選により決定された際、第2ATの報知回数として5回を決定し、報知回数カウンタ342の残報知回数として格納する。
表示制御手段42は、図5に示すごとく、ゲーム開始信号に応じてリール21の図柄変動を開始すると共に、変動停止信号に応じてリール21の図柄変動を停止させる手段である。表示制御手段42は、リール駆動部22を構成するステッピングモータに制御パルスを入力し、1パルス毎に1ステップずつステッピングモータを回転させる。表示制御手段42は、リール駆動部22に入力した制御パルス数、すなわちステッピングモータが回転したステップ数をカウントする。特に、本例の表示制御手段42は、各リール21の基準位置片の検知信号を取り込むごとにステップ数をゼロリセットすることで、直近の検知信号の後に生じたステップ数をカウントしている。
表示制御手段42は、規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)等が定める所定の引込範囲内の図柄を入賞ライン上に停止させる、いわゆる引込制御を実行する。本例では、前記のごとく、引込範囲として4図柄分に相当する範囲が設定されている。表示制御手段42は、入賞ライン上に停止可能な停止位置が規定されたリール制御テーブルに対して変動停止信号を取り込みした際のステップ数を照合し、停止位置を決定する。表示制御手段42は、内部当選フラグに対応する図柄を決定した停止位置に引き込んでリール21を停止させる。
入賞判定手段43は、3基のリール21L、C、Rが停止表示する図柄の組合せが所定の入賞図柄であるか否かを判定する手段である。具体的には、入賞判定手段43は、3基のリール21L、C、Rを横断するように設定された入賞ライン211〜215上に停止した図柄の組合せに応じて入賞役を判定する。入賞判定手段43は、各リール21L、C、Rが停止した後、対応する各ステッピングモータ(リール駆動部22)のステップ数を取り込む。入賞判定手段43は、このステップ数に基づき入賞ライン211〜215上に停止した図柄20の種類を求め、その図柄20の組合せについて入賞役が成立するか否かを判定する。
利益付与手段44は、入賞判定手段43により判定された入賞役に対応する利益を付与する手段である。例えば、ボーナス役が入賞役である場合、利益付与手段44は、ボーナス状態の発生という利益を付与する。また、例えば、15枚役が入賞役である場合には15枚のメダルの払い出しという利益を付与する。なお、ボーナス状態としては、契機役がBB役であり300枚を超える払出に応じて終了するBB状態と、契機役がRB役であり100枚を超える払出に応じて終了するRB状態と、がある。なお、ボーナス状態では、10枚役を含む全ての小役(リプレイ役を除く)の入賞について、15枚のメダルの払出が設定されている。
低確RT状態発生手段451は、遊技者にとって不利な低確RT状態を発生させる手段である。低確RT状態発生手段451は、低確RT図柄であるリプレイ役Aの入賞図柄が通常状態下で停止表示されたときに低確RT状態を発生させる。
低確RT状態終了手段452は、低確RT状態下の消化ゲーム数が64ゲームに達したときに低確RT状態を終了させ、通常状態へ復帰させる手段である。
特別遊技状態発生手段453は、遊技者にとって有利な高確RT状態を発生させる手段である。特別遊技状態発生手段453は、高確RT図柄であるリプレイ役Cの入賞図柄が通常状態下で停止表示されたときに高確RT状態を発生させる。
特別遊技状態終了手段454は、高確RT状態を終了させて通常状態へ復帰させる手段である。特別遊技状態終了手段454は、高確RT終了図柄である10枚役こぼし図柄が停止表示されたときに高確RT状態を終了させる。
特典付与手段48は、付与された報知権が行使されずに高確RT状態へ移行できたとき、及び高確RT状態を継続できたときに特典を付与する手段である。第1特典付与手段としての特典付与手段48は、第1報知権付与状態においてATキャンセルモードで実行された通常ゲームでリプレイ役Cが入賞し、高確RT状態へ移行できたとき、第1特典を付与する。第1特典は、報知回数カウンタ342の残報知回数が5回上乗せされるという特典である。残報知回数がゼロ回であった場合には、第1特典に応じて残報知回数が5回となって第2報知権付与状態に移行できる。
第2特典付与手段としての特典付与手段48は、第2報知権付与状態においてATキャンセルモードで実行された高確RTゲームで単独当選した10枚役A又はBが入賞し、高確RT状態を継続できたとき、第2特典を付与する。第2特典は、前記報知回数抽選により決定された加算回数が、報知回数カウンタ342の残報知回数に上乗せされるという特典である。特典付与手段48は、高確RTゲームで抽出された10枚役A又はBの単独当選乱数を報知回数抽選テーブル(図8)と照合することにより報知回数抽選を実行し、加算回数を決定する。
報知制御手段49は、第1AT及び第2ATを発動させる手段である。第1報知制御手段としての報知制御手段49は、第1報知権付与状態下のATモードの通常ゲームにおいて、第1ATが発動可能なように第1報知手段71を制御する。具体的には、通常状態において、前記第1ATフラグがオン状態であって、かつ、前記ATボタン67が初期位置にあれば、第1ATが発動される。また、第2報知制御手段としての報知制御手段49は、第2報知権付与状態下のATモードの高確RTゲームにおいて、第2ATが発動可能なように第2報知手段72を制御する。具体的には、高確RT状態において、前記報知回数カウンタ342の残報知回数が1回以上であって、かつ、ATボタン67が初期位置にあれば、第2ATが発動される。
ここで、リプレイ役の同時当選パターンが発生したときの第1停止リールに応じた入賞リプレイ役の振り分けについて、図9を参照して説明する。
例えば、リプレイ役A〜Cの同時当選パターンにおいて第1停止リールが左リール21L又は中リール21Cであった場合には、リプレイ役Aが入賞する。一方、第1停止リールが右リール21Rであった場合には、リプレイ役Cが入賞する。このとき、右リール21Rを第1停止リールとすべき旨は、高確RT図柄であるリプレイ役Cの入賞図柄を停止表示させることで、低確RT図柄であるリプレイ役Aの入賞図柄を回避するための回避情報となる。
次に、第1報知手段71及び第2報知手段72が実行する第1AT、第2ATの内容、及びAT画面について説明する。
第1報知手段71は、第1報知権付与状態下のATモードの通常ゲームでリプレイ役の同時当選が発生したとき、リプレイ役Cを入賞させるための補助情報の報知を実行する。具体的には、図10の通常状態画面710の表示により、入賞図柄が高確RT図柄であるリプレイ役Cを入賞させるための第1停止リールを報知する。
通常状態画面710は、リプレイ役Cを入賞させる第1停止リールを報知する第1停止報知欄711と、第1AT有りの通常状態が開始されてからの差枚数(払出数−投入数)を表示する差枚数表示欄712と、報知に応じて入賞するリプレイ役の種類を報知するリプレイ役報知欄714と、を含むAT画面である。リプレイ役の同時当選では、必ずリプレイ役Aが含まれているため、リプレイ役Cを入賞させるための補助情報によれば、入賞図柄が低確RT図柄であるリプレイ役Aを回避して低確RT状態への移行を阻止できる。なお、リプレイ役Cが内部当選せず、リプレイ役Aとリプレイ役B、Dが内部当選したゲームでは、リプレイ役Bを入賞させるための補助情報を報知することにより、低確RT状態への移行を阻止できるようになる。
第2報知手段72は、第2報知権付与状態下のATモードの高確RTゲームで10枚役A又はBの単独当選が発生したとき、高確RT終了図柄である10枚役こぼし図柄の回避情報の報知を実行する。具体的には、図11のRT中画面720の表示により、内部当選した10枚役の種類を報知する。RT中画面720は、高確RT状態が発生中である旨を報知する状態報知欄724と、内部当選した10枚役の種類を報知する内部当選役報知欄721と、第1AT有りの高確RT状態が開始されてからの差枚数(払出数−投入数)を表示する差枚数表示欄722と、高確RT状態の開始後の消化ゲーム数を表示するRTゲーム数表示欄723と、を含むAT画面である。同図は、10枚役Aが内部当選した旨を回避情報として報知する例である。
一方、第2報知権付与状態下のATキャンセルモードの高確RTゲームで10枚役A又はBの単独当選が発生したときには、図12のRT中画面730のごとく、10枚役が内部当選した旨が報知されるのみで、その種類は報知されない。RT中画面730は、内部当選役報知欄731において内部当選した10枚役の種類が特定されない点を除き、他の構成についてはRT中画面720と同様である。なお、第2報知権が付与されていない状態で実行された高確RTゲームで10枚役A又はBの単独当選が発生した場合にも、RT中画面730が表示される。
次に、以上のように構成されたスロットマシン1の遊技状態の遷移について、図13の状態遷移図を参照して説明する。
(低確RT状態)
低確RT状態は、リプレイ役の当選確率が1/7.3と低く、不利な遊技状態である。この低確RT状態下の低確RTゲームでは、第1報知権及び第2報知権を付与するか否かのAT抽選が実行される。
(通常状態)
通常状態は、ボーナス状態を含む他の遊技状態の終了に応じて発生する初期状態である。通常状態は、高確RT図柄(リプレイ役Cの入賞図柄)あるいは低確RT図柄(リプレイ役Aの入賞図柄)の停止表示に応じて終了し、高確RT状態、低確RT状態への移行が発生する。また、BB役あるいはRB役の入賞によっても終了し、ボーナス状態であるBB状態かRB状態へ移行する。なお、通常状態では、いずれかのリプレイ役が内部当選する確率が1/1.5となっている。
第1報知権付与状態下のATキャンセルモードでリプレイ役Cを入賞できれば、高確RT状態へ移行できると共に前記第1特典を獲得でき有利である。しかし、ATキャンセルモードでは、高確RT図柄であるリプレイ役Cの入賞図柄の停止表示に失敗する可能性が高くなっている。特に、リプレイ役Cを含むリプレイ役の同時当選ゲームで失敗した場合には、高確RT状態への移行ができなくなるだけでなく、リプレイ役Aの入賞に応じて低確RT状態へ転落することになる。
(高確RT状態)
高確RT状態は、リプレイ役の内部当選確率が通常状態と同じ1/1.5である一方、低確RT状態へ移行するおそれがない点で有利である。第2報知権付与状態下のATキャンセルモードで10枚役こぼし図柄を回避できれば、高確RT状態を継続できると共に前記第2特典を獲得でき有利である。特に、報知回数カウンタ342の残報知回数が多いほど、第2特典として残報知回数に上乗せされる加算回数の期待値が多くなり一層、有利である。しかし、10枚役こぼし図柄の回避に失敗すれば、残報知回数がゼロリセットされて高確RT状態が直ちに終了してしまう。このように第2特典は、残報知回数が多く失敗したときの損が大きいときほど、成功したときの見返りが大きい、いわゆるハイリスク・ハイリターンの特典となっている。
上記のごとくATボタン67は、高確RT状態の発生中に何度でも操作可能であるので、残報知回数が多いときにATキャンセルモードに挑戦し、残報知回数を効率良く増やした後で、ATモードに切り換えるという遊技方法を採用可能である。ATモードへ切り換えた後は、第2ATによる報知を利用して高確RT状態を長く継続できる。特に、本例のスロットマシン1では、図8の報知回数抽選テーブルから知られるように、残報知回数が6回以上であるときに第2特典の有利度合いが最高レベルに達するように設定されている。そこで、残報知回数が十分である場合には、残報知回数が6回になるまでATモードを選択し、6回となったときにATキャンセルモードに挑戦して有利な第2特典を狙うという遊技方法も有効である。
以上のように構成された本例のスロットマシン1の遊技では、第1報知権又は第2報知権を獲得したときに実際にその報知権を行使するか否か、遊技者が任意に選択できる。報知権を行使せずに高確RT状態へ移行できたり、高確RT状態を継続できた場合には、特典を獲得でき有利である。一方、特典にチャレンジして失敗すると、低確RT状態に転落したり、高確RT状態が終了してしまうという損失が発生する。このようにスロットマシン1では、報知権を行使するか否かという遊技者自らの意思により遊技難度を変化させることができ、報知権を行使しない場合には、緊張感に溢れるスリリングな遊技を楽しむことができる。
なお、本例では、第2報知権を付与する際に第2ATによる報知回数を予め決定したが、報知回数に代えて、高確RT状態の継続ゲーム数を予め決定することも良い。この場合、第1特典及び第2特典としては、高確RT状態の継続ゲーム数を加算する特典を設定するのが良い。
なお、本例の第1特典としては、回避情報の報知5回を設定したが、この報知回数を抽選により決定することも良い。
また、第1特典及び第2特典の内容は、本例に限定されず、第1報知権、第2報知権を行使した場合よりも有利な特典であれば良い。例えば、次回の低確RT状態における第1AT、第2ATの当選確率を高める特典を設定することも良い。
本例では、低確RT状態の各ゲームでAT抽選を実行している。AT抽選のタイミングは、本例に限定されない。例えば、通常状態から低確RT状態へ移行するタイミングでAT抽選を実行しても良い。
なお、本例は、AT抽選で権利付与パターン3、4が決定された場合には、通常状態への復帰後に第1ATを一切発動しない例である。これに代えて、権利付与パターン3、4が決定された場合にも、第1ATを発動する場合を設定しても良い。例えば、通常状態下でリプレイ役Aが内部当選したときに別途、AT発動抽選を行い、当選した場合には第1ATが発動するようにしてもよい。
なお、本例では、低確RT図柄としてリプレイ役Aの入賞図柄を設定すると共に、高確RT図柄としてリプレイ役Cの入賞図柄を設定したが、低確RT図柄・高確RT図柄としては、リプレイ役の入賞図柄に限らず、どのような図柄組合せであっても良い。また、高確RT終了図柄についても、本例の10枚役こぼし図柄以外の図柄組合せを設定することもできる。
また、低確RT状態の継続期間は、適宜、設定可能である。本例の64ゲームには限定されない。
以上、実施例1のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
1 スロットマシン
11 図柄表示窓
2 図柄変動表示手段
21 リール
35 乱数抽出部
41 内部抽選手段
42 表示制御手段
43 入賞判定手段
44 利益付与手段
451 低確RT状態発生手段
452 低確RT状態終了手段
453 特別遊技状態発生手段
454 特別遊技状態終了手段
46 権利付与手段
47 報知回数決定手段
48 特典付与手段
49 報知制御手段
61 ストップボタン(停止操作手段)
62 スタートレバー(ゲーム開始操作手段)
67 ATボタン(権利行使操作手段)
71 第1報知手段
710 通常状態画面
72 第2報知手段
720、730 RT中画面

Claims (4)

  1. 複数の図柄表示領域において複数種類の図柄を所定の配列に従って変動表示する図柄変動表示手段と、
    遊技媒体が投入された状態でゲームを開始するために遊技者が操作するゲーム開始操作手段と、
    前記ゲーム開始操作手段が操作されたときに、複数種類の役の中から内部当選役を決定するための内部抽選を実行する内部抽選手段と、
    前記図柄変動表示手段による図柄の変動表示を停止させるために遊技者が操作する停止操作手段と、
    前記停止操作手段が操作されたとき、前記内部当選役に対応する図柄を予め規定された引込範囲内で引き込んで前記図柄表示領域に停止表示させる表示制御手段と、
    前記図柄変動表示手段の各図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せに基づいて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段と、
    前記入賞判定手段により入賞が発生したと判定されたときに、当該入賞に対応する利益を遊技者に付与する利益付与手段と、
    通常状態において前記図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せが第1特定図柄の組合せであった場合に、当該通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
    前記特別遊技状態において前記図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せが第2特定図柄の組合せであった場合に、当該特別遊技状態を終了させて通常状態を発生させる特別遊技状態終了手段と、
    通常状態における前記第1特定図柄の停止表示を補助するための補助情報を遊技者に報知する第1報知手段と、
    前記特別遊技状態における前記第2特定図柄の停止表示を回避するための回避情報を遊技者に報知する第2報知手段と、
    前記補助情報の報知を受けるために必要な第1報知権を抽選により遊技者に付与する第1権利付与手段と、
    前記回避情報の報知を受けるために必要な第2報知権を抽選により遊技者に付与する第2権利付与手段と、
    前記第1報知権が付与された第1報知権付与状態、及び前記第2報知権が付与された第2報知権付与状態において、報知権を行使するか否かを選択するために遊技者が操作する権利行使操作手段と、
    前記第1報知権付与状態であって、かつ、報知権を行使するように前記権利行使操作手段が操作されたとき、通常状態において前記第1報知手段を作動させて前記補助情報の報知を実行させると共に、
    前記第2報知権付与状態であって、かつ、報知権を行使するように前記権利行使操作手段が操作されたとき、前記特別遊技状態において前記第2報知手段を作動させて前記回避情報の報知を実行させる報知制御手段と、
    前記第1報知権付与状態において前記第1報知権が行使されることなく前記第1特定図柄の組合せが停止表示されて、通常状態から前記特別遊技状態への移行が発生したときに第1特典を遊技者に付与する第1特典付与手段と、
    前記第2報知権付与状態において前記第2報知権が行使されることなく前記第2特定図柄の組合せの停止表示が回避されて、前記特別遊技状態から通常状態への移行が回避されたときに第2特典を遊技者に付与する第2特典付与手段と、を備えたことを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記第1特典は、前記特別遊技状態における前記回避情報の報知であることを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 前記第2特典は、前記特別遊技状態における前記回避情報の報知であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットマシン。
  4. 特典として付与する前記回避情報の報知の実行回数を抽選により決定する報知回数決定手段を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載のスロットマシン。
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