JP5464742B2 - ボールジョイント装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールジョイントのソケットの外周面に端部が連結されたアーム部を備えたボールジョイント装置の製造方法に関する。
従来、例えば左右のサスペンションアームと、車体の傾斜すなわちロール防止用のスタビライザとをそれぞれ連結するスタビライザリンクに用いられるこの種のボールジョイント装置として、座屈強度を向上させる目的で、ボールジョイントのボール部の中心(球心)とアーム部の軸心とを一致させた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この構成は、ボールスタッドのボール部及びこのボール部を摺動可能に保持するベアリングシートであるボールシートをそれぞれ圧入した有底円筒状のハウジング部から突出する部分を変形させることによりアーム部を形成するため、製造に手間が掛かり、製造コストが高くなるという問題がある。
一方、アーム部をボールジョイントのソケットの外周面に溶接することで、低コスト化および軽量化を実現した構成も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この構成の場合、装置の剛性及び強度が充分とは言えず、使用可能な箇所が限定されるという問題がある。
また、一般的に、ボール部及びボールシートをソケットに圧入した後、かしめ固定により固定する構成の場合、かしめ荷重の影響によりボールシートの面圧が上昇し、トルクが高くなる傾向がある。特に近年、ボールシートにポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの弾性率が高い合成樹脂が採用されるケースが増加してきており、このような高トルクの傾向が益々顕著となっている。
特開2003−148448号公報(第3−4頁、図1) 実開平7−17608号公報(第5−6頁、図1−2)
上述したように、剛性及び強度を低下させることなく軽量化、低コスト化及び低トルク化が可能なボールジョイント装置の構成が望まれている。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、剛性及び強度を確保しつつ、軽量化、低コスト化及び低トルク化が可能なボールジョイント装置の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載のボールジョイント装置の製造方法は、球状のボール部、このボール部を摺動可能に内部に保持する合成樹脂製のベアリングシート、及び、このベアリングシートを内部に保持した筒状のソケットを備えたボールジョイントと、前記ソケットの外周面に端部が連結されたアーム部とを具備したボールジョイント装置の製造方法であって、前記ソケットの内部に前記ボール部及び前記ベアリングシートを組み付ける組み付け工程と、中空状の筒体の端部を変形させて中実化することで前記アーム部を形成する中実化工程を備え、前記ボール部及び前記ベアリングシートを組み付けた前記ソケットの外周面にて前記ボール部の中心と軸心が一致する位置に前記アーム部の中実化した端部を溶接する溶接工程とを具備したものである。
求項記載のボールジョイントの製造方法は、請求項記載のボールジョイント装置の製造方法において、溶接工程は、ボール部及びベアリングシートを組み付けたソケットの外周面にて前記ボール部の中心と軸心が一致する位置にアーム部をプロジェクション溶接するものである。
請求項記載のボールジョイント装置の製造方法は、請求項1または2記載のボールジョイント装置の製造方法において、組み付け工程は、ボール部及びベアリングシートをソケットの内部に圧入した後、このソケットの端部をかしめ変形させることにより前記ボール部及び前記ベアリングシートを前記ソケットの内部に組み付けるものである。
請求項記載のボールジョイント装置の製造方法は、請求項1または2記載のボールジョイント装置の製造方法において、組み付け工程は、ボール部及びこのボール部を摺動可能に内部に保持したベアリングシートを中子としてソケットを鋳造することにより前記ボール部及び前記ベアリングシートを前記ソケットの内部に組み付けるものである。
請求項1記載のボールジョイント装置の製造方法によれば、ソケットにボール部及びベアリングシートを組み付けた後、中空状の筒体の端部を変形させて中実化することで形成したアーム部の中実化した端部を、ソケットの外周面にてボール部の中心と軸心が一致する位置に溶接することにより、剛性及び強度を確保しつつアーム部の軽量化が可能になり、複雑な製造工程を必要としないので低コスト化が可能になるとともに、アーム部の溶接熱によってベアリングシートのボール部に対する面圧を低下させることができるので低トルク化が可能になる。
求項記載のボールジョイント装置の製造方法によれば、請求項記載のボールジョイント装置の製造方法の効果に加えて、ボール部及びベアリングシートを組み付けたソケットの外周面にてボール部の中心と軸心が一致する位置にアーム部をプロジェクション溶接することにより、良好な溶接強度を確保できる。
請求項記載のボールジョイント装置の製造方法によれば、請求項1または2記載のボールジョイント装置の製造方法の効果に加えて、ボール部及びベアリングシートをソケットの内部に圧入した後、このソケットの端部をかしめ変形させることによりボール部及びベアリングシートをソケットの内部に組み付けるので、ボールジョイントを容易に製造でき、より低コスト化できる。
請求項4記載のボールジョイント装置の製造方法によれば、請求項1または2記載のボールジョイント装置の製造方法の効果に加えて、ボール部及びこのボール部を摺動可能に内部に保持したベアリングシートを中子としてソケットを鋳造することによりボール部及びベアリングシートをソケットの内部に組み付けるので、ボール部及びベアリングシートをソケットの内部に組み付ける工程を別途必要とせず、ボールジョイントをより容易に製造でき、より低コスト化できる。
本願の第1の実施の形態のボールジョイント装置の製造方法により製造されたボールジョイント装置を示す縦断面図である。 同上ボールジョイント装置の製造方法の溶接工程を示し、(a)はアーム部を構成する筒体の端部側を示す説明図、(b)は筒体の端部を塑性変形して中実化した状態を示す説明図、(c)は筒体の中実化した端部をソケットの外周面に溶接して連結した状態を示す説明図である。 同上ボールジョイント装置のボールジョイントの製造方法の組み付け工程を示し、(a)はソケットにボール部及びベアリングシートを圧入した状態を示す説明図、(b)はソケットをかしめてボール部及びベアリングシートをソケットに保持した状態を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態のボールジョイント装置のボールジョイントの製造方法の組み付け工程を示し、(a)はボール部及びベアリングシートを金型に取り付けた状態を示す説明図、(b)はボール部及びベアリングシートを中子としてソケットを鋳造した状態を示す説明図である。
以下、本発明の第1の実施の形態の構成を図1ないし図3を参照して説明する。
図1において、10は例えばスタビライザリンクに用いられるボールジョイント装置としてのボールジョイントリンクであり、このボールジョイントリンク10は、ボールジョイント11と、このボールジョイント11と連結されたアーム部12とを一体に備えている。
ボールジョイント11は、ハウジングであるソケット16と、このソケット16の内部に収容されたベアリングシートであるボールシート17と、このボールシート17に一部が摺動(回動)可能に保持されたボールスタッド18と、ソケット16の外周面からボールスタッド18の外周面に亘って配置されたダストカバー19とを備えている。
ソケット16は、金属製などの円筒状のソケット本体21と、このソケット本体21に一体的に固定される金属製などの円板状の閉塞部材としてのプラグ22とを有している。
ソケット本体21は、ボールシート17を収容する内室24を内部に備えているとともに、一端部(図1中、上端部)に、この内室24をソケット本体21の外部と連通する挿通開口部としての一方の開口部である第1ソケット開口部25を備え、さらに、他端部(図1中、下端部)に、内室24をソケット本体21の外部と連通する連通開口部としての他方の開口部である第2ソケット開口部26を備えている。また、このソケット本体21は、一端側(図1中、上端側)の外周面に、ダストカバー19の端部を固定するカバー固定溝28が周方向に形成されている。さらに、このソケット本体21は、内室24と第1ソケット開口部25との連続部に、中心軸方向へと突出する突出部31が形成されており、内室24と第2ソケット開口部26との連続部に、プラグ22を保持する保持部32が段差状に形成されている。そして、ソケット本体21は、保持部32よりも他端側(図1中、下端側)の部分が、かしめ変形されることによってプラグ22を固定することによりボールシート17及びボールスタッド18をソケット16に固定するための固定部であるかしめ固定部33となっている。なお、ソケット本体21は、例えば(冷間)鍛造、あるいは鋳造などにより形成されている。
第1ソケット開口部25は、内室24側である突出部31から一端側(図1中、上端側)に向けて、徐々に拡径状に形成されている。
第2ソケット開口部26は、内室24と略等しい径寸法を有している。
カバー固定溝28は、第1ソケット開口部25の外側の位置に形成されている。
また、プラグ22は、保持部32に周縁部が保持された状態でかしめ固定部33によりかしめ固定されることにより、内室24の他端側(図1中、下端側)、すなわち第2ソケット開口部26を閉塞するものである。
ボールシート17は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの、耐摩耗性に優れ弾性率が高い合成樹脂製などであり、ソケット本体21の内室24の内部に嵌着可能な円筒状に形成されている。すなわち、このボールシート17は、内部に球面状の摺動面35を備えているとともに、一端部(図1中、上端部)に、この摺動面35と連続してソケット本体21の第1ソケット開口部25と同軸状に連通するシート挿通開口部としての一方のシート開口部である第1シート開口部36を備え、さらに、他端部(図1中、下端部)に、摺動面35と連続してソケット本体21の第2ソケット開口部26と同軸状に連通するシート連通開口部としての他方のシート開口部である第2シート開口部37を備えている。そして、このボールシート17は、ソケット本体21の突出部31とプラグ22との間に保持されている。なお、ボールシート17は、1つの部材によって形成してもよいし、例えば互いに特性が異なる合成樹脂などにより形成された複数の部材を組み合わせて構成してもよい。
ボールスタッド18は、例えば鋼鉄製などであり、球状のボール部41と、このボール部41に連結された軸状のスタッド部42とを一体に備えている。
ボール部41は、その赤道E(最大径位置)を含む例えば2/3程度の外周面がボールシート17の摺動面35に摺動(回動)可能に保持されている。すなわち、ボール部41は、ボールシート17とともにソケット16の内室24に収容されている。また、ボール部41は、赤道Eの外径寸法、すなわち最大外径寸法が、ボールシート17の摺動面35の最大内径寸法と略等しく形成されている。すなわち、ボール部41の外周面の形状は、ボールシート17の摺動面35の形状と略一致している。さらに、このボール部41の外周面とボールシート17の摺動面35との間には、図示しないが、例えば潤滑剤(グリース)が保持されている。また、このボール部41の中心である球心Oは、ソケット本体21(ソケット16)の中心軸上に位置し、かつ、摺動面35と同心に配置されている。
スタッド部42は、外部からの荷重が加わる部分であり、丸軸状のスタッド部本体45と、このスタッド部本体45の外周に一体的に固定された円板状の鍔部46とを備えている。なお、このスタッド部42は、ボール部41と一体に成形してもよいし、ボール部41と別体で成形した後、ボール部41に溶接などにより一体化してもよい。
スタッド部本体45は、ボール部41の外周面に、このボール部41の球心Oと同軸に連結されている。このため、スタッド部本体45(スタッド部42)の軸方向、すなわち軸心C1は、無負荷状態でソケット本体21(ソケット16)の中心軸に沿っており、ボール部41の赤道Eに対して正面視で直交(交差)している。また、このスタッド部本体45の鍔部46よりも一端側(図1中、上端側)の外周面には、図示しない被取付部材にねじ止め固定されるねじ部48が形成されている。さらに、このスタッド部本体45は、各開口部36,25に挿通されてボールシート17及びソケット16から外方(図1中、上方)へと突出している。
鍔部46は、ねじ部48を被取付部材にねじ止め固定した際に、この被取付部材と接触する座面を形成するものであり、スタッド部本体45よりも大きい径寸法を有している。
また、ダストカバー19は、ダストシール、あるいはブーツなどとも呼ばれるもので、例えば軟質ゴム、あるいは軟質合成樹脂などにより扁平な(軸方向よりも径方向の寸法が大きい)円筒状に形成され、軸方向の中間部分が外方へと膨出している。このダストカバー19は、一端側(図1中、上端側)が鍔部46の外周からスタッド部本体45の外周に亘って、中心軸方向に圧接されるように取り付け固定され、他端側(図1中、下端側)がソケット16のカバー固定溝28に取り付け固定されている。したがって、このダストカバー19は、ボールスタッド18の揺動に拘らずソケット16の第1ソケット開口部25(ボールシート17の第1シート開口部36)を覆い、ソケット16あるいはボールシート17の内部への塵埃などの侵入を阻止している。
一方、アーム部12は、リンクとも呼ばれるもので、例えば図2に示す金属製の中空状の中間体である長尺状の筒体51により例えば直線状に形成されている。このアーム部12は、筒体51の一端部を中実化した中実部52と、内部が空洞の空洞部53とを有しており、中実部52がソケット16(ソケット本体21)の外周面に、例えばプロジェクション溶接などにより溶接されて連結されている。すなわち、この中実部52は、アーム部12をソケット16(ソケット本体21)の外周面に溶接する際のプロジェクション(突起部)となっている。そして、このアーム部12は、図1に示すように、ボールジョイント11のボール部41の球心Oと軸心C2が一致する位置、換言すれば、ボール部41の赤道Eを含む仮想的な平面とソケット16(ソケット本体21)の外周面との交差位置にて、ソケット16(ソケット本体21)の外周面に溶接されて連結されている。すなわち、このアーム部12のソケット16(ソケット本体21)と連続する端部の軸心C2の延長上にボール部41の球心Oが位置しており、この軸心C2は、ボールスタッド18のスタッド部42(スタッド部本体45)の軸心C1と直交(交差)している。なお、アーム部12の他端部については、図示していないが、例えば一端部と同様に中実部52を形成してボールジョイント11を溶接してもよいし、一端部と異なる任意の形状を有していてもよい。
中実部52は、空洞部53よりも径小の円柱状に形成されている。また、この中実部52は、空洞部53側から徐々に縮径される縮径部55を介して空洞部53と一体に連結されている。
空洞部53は、例えば中実部52よりも長さが長く形成されており、この中実部52と同軸に形成されている。したがって、アーム部12は直線状に形成されている。
次に、上記第1の実施の形態のボールジョイントリンク10の製造方法を説明する。
まず、ボールジョイント11側を、以下に示す組み付け工程により組み立てる。すなわち、図3(a)に示すように、予め別途鍛造、あるいは鋳造したソケット本体21の内室24に対して、ボール部41を摺動面35に摺動可能に保持したボールシート17を圧入する(圧入工程)。
次いで、図3(b)に示すように、プラグ22をソケット本体21の保持部32に取り付け、ソケット本体21の他端部(図中、下端部)の周縁部を図示しないローラなどによって中心軸側へとかしめ変形することにより、かしめ固定部33にてプラグ22の周縁部をソケット本体21にかしめ固定する(かしめ固定工程)。この結果、ボール部41及びボールシート17がソケット16の内部に組み付けられて保持される。
一方、上記組み付け工程により形成したボールジョイント11側に対して、アーム部12を、以下に示す溶接工程により連結する。すなわち、図2(a)に示す中空状の筒体51の端部を、図2(b)に示すように塑性変形させることにより中実部52を形成したアーム部12を構成し(中実化工程)、この中実部52を、図1及び図2(c)に示すように、ソケット本体21の外周面に対して、ボール部41の球心Oと軸心C2とが一致する位置でプロジェクション溶接によって溶接して連結する(連結工程)。
この後、ソケット本体21内のボール部41に対して、スタッド部42を溶接することにより、ボールスタッド18を形成するとともに、ダストカバー19などを組み付けて、ボールジョイントリンク10を完成する。なお、スタッド部42は、筒体51(アーム部12)をソケット本体21の外周面に連結する前にボール部41に対して溶接しておいてもよい。
このように、上記第1の実施の形態では、ソケット16(ソケット本体21)にボール部41及びボールシート17を組み付けた後、ソケット16(ソケット本体21)の外周面にてボール部41の球心Oと軸心C2が一致する位置にアーム部12を溶接する構成とした。
すなわち、ボール部41の球心Oとアーム部12の軸心C2とが一致していることにより、剛性及び強度が低下しない。また、例えばアーム部12としてより細く(細軸化)かつ中空状の部材(筒体51)を用いても(空洞化)、剛性及び強度を確保できるので、軽量化が可能になる。
さらに、ボールジョイントリンク10は、複雑な製造工程を必要としないので低コスト化が可能になるとともに、アーム部12の溶接熱によってボールシート17の摺動面35のボール部41の外周面に対する面圧を低下させることができるので、低トルク化が可能になる。
また、中空状の筒体51の端部を塑性変形させて中実化した中実部52を形成したアーム部12の中実部52をソケット16(ソケット本体21)の外周面にてボール部41の球心Oと軸心C2が一致する位置に溶接することにより、剛性及び強度を確保しつつ、アーム部12の軽量化が容易に可能になる。すなわち、中空状の筒体51そのものをソケット16(ソケット本体21)に溶接する場合では、溶接時のアーム部12とソケット16(ソケット本体21)との溶け込み量および溶接ビードの脚長が充分でないため、剛性及び強度が充分でなく、一方で、上記溶け込み量及び溶接ビードの脚長を確保するために中実状のアーム部をソケット16(ソケット本体21)に溶接する場合では、アーム部12が重くなる。そこで、中空状の筒体51の端部を中実化して中実部52とし、この中実部52をソケット16(ソケット本体21)に対して溶接することにより、アーム部12を軽量化しつつ剛性及び強度を確保できる。
さらに、アーム部12の中実部52をソケット16(ソケット本体21)の外周面にてボール部41の球心Oと軸心C2とが一致する位置に溶接する際に、プロジェクション溶接を行うことにより、良好な溶接強度を確保できる。
また、ボール部41及びボールシート17をソケット16(ソケット本体21)の内部に圧入した後、このソケット16(ソケット本体21)の端部をかしめ変形させることによりボール部41及びボールシート17をソケット16(ソケット本体21)の内部に組み付けるので、ボールジョイント11を容易に製造でき、より低コスト化できる。
そして、上記のように構成したボールジョイントリンク10は、剛性及び強度を確保しつつ、軽量化、低コスト化及び低トルク化が可能であるため、使用可能な箇所が限定されず、汎用性が向上する。
次に、第2の実施の形態を、図4を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、ボールジョイント11のソケット16(ソケット本体21)を、ボール部41及びボールシート17を中子として鋳造するものである。
すなわち、まず、図4(a)に示すように、まず、予め合成樹脂の射出成形などにより別体成形したボールシート17をボール部41のうちこのボール部41の赤道Eを含む部分の外周側に赤道Eを覆うように組み付ける。
次いで、図4(b)に示すように、第1型57と第2型58とにて構成されたダイカスト金型59内にボール部41を保持したボールシート17をインサートし、この状態でダイカスト金型59のキャビティC内に高温のアルミニウムなどの溶融金属である溶湯を圧入して凝固させることで、ボールシート17の外周面全体を覆いかつボール部41と非接触なソケット16(ソケット本体21)を成形する。この際、ボールシート17は溶湯から熱を受けるが、その熱に耐えうる耐熱性を有しており、溶湯からの熱により使用不可能なレベルまで気化消耗することはない。
すなわち、キャビティC内に圧入する溶湯は、ボールシート17を形成する合成樹脂の耐熱温度よりも高い温度を有しているものの、ボールシート17を形成する合成樹脂は、気化に潜熱を要し、またその熱伝導率が著しく小さいため、気化の進行が極めて徐々であり、通常の鋳造工程で行われる冷却過程を若干早める程度で気化消耗の内部への進行を容易に食い止めることが可能である。したがって、ボールシート17を形成する合成樹脂の耐熱温度よりも高い温度の溶湯をキャビティCに圧入しても、ボールシート17は、溶湯からの熱により使用不可能なレベルまで気化消耗することはなく、この成形によってソケット16(ソケット本体21)にボール部41及びボールシート17を組み付ける工程を別途要することなく、ソケット16(ソケット本体21)の成形と同時に組み付けを完了することが可能になる。
さらに、上記第1の実施の形態と同様に、ソケット本体21にプラグ22を取り付けて、ボールジョイント11側を構成した後、上記第1の実施の形態と同様の溶接工程によりアーム部12をソケット16(ソケット本体21)の外周面に溶接し、ボール部41に対してスタッド部42を溶接したり、ダストカバー19を組み付けたりして、ボールジョイントリンク10を得る。
このように、上記第2の実施の形態によれば、ボール部41及びこのボール部41を摺動可能に内部に保持したボールシート17を中子としてソケット16(ソケット本体21)を鋳造することによりボール部41及びボールシート17をソケット16(ソケット本体21)の内部に組み付けるので、ボール部41及びボールシート17をソケット16(ソケット本体21)の内部に組み付ける工程を別途必要とせず、ボールジョイント11をより容易に製造でき、より低コスト化できる。
なお、上記各実施の形態において、鍔部46を有さないボールスタッド18を用いてもよい。また、ボールジョイント11は、ボール部41にスタッド部42を連結しない構成としてもよいし、ボール部41にスタッド部42を一対連結した構成としてもよい。
10 ボールジョイント装置としてのボールジョイントリンク
11 ボールジョイント
12 アーム部
16 ソケット
17 ベアリングシートであるボールシート
41 ボール部
51 筒体

Claims (4)

  1. 球状のボール部、このボール部を摺動可能に内部に保持する合成樹脂製のベアリングシート、及び、このベアリングシートを内部に保持した筒状のソケットを備えたボールジョイントと、前記ソケットの外周面に端部が連結されたアーム部とを具備したボールジョイント装置の製造方法であって、
    前記ソケットの内部に前記ボール部及び前記ベアリングシートを組み付ける組み付け工程と、
    中空状の筒体の端部を変形させて中実化することで前記アーム部を形成する中実化工程を備え、前記ボール部及び前記ベアリングシートを組み付けた前記ソケットの外周面にて前記ボール部の中心と軸心が一致する位置に前記アーム部の中実化した端部を溶接する溶接工程と
    を具備したことを特徴とするボールジョイント装置の製造方法
  2. 溶接工程は、ボール部及びベアリングシートを組み付けたソケットの外周面にて前記ボール部の中心と軸心が一致する位置にアーム部をプロジェクション溶接する
    ことを特徴とする請求項記載のボールジョイント装置の製造方法。
  3. 組み付け工程は、ボール部及びベアリングシートをソケットの内部に圧入した後、このソケットの端部をかしめ変形させることにより前記ボール部及び前記ベアリングシートを前記ソケットの内部に組み付ける
    ことを特徴とする請求項1または2記載のボールジョイント装置の製造方法。
  4. 組み付け工程は、ボール部及びこのボール部を摺動可能に内部に保持したベアリングシートを中子としてソケットを鋳造することにより前記ボール部及び前記ベアリングシートを前記ソケットの内部に組み付ける
    ことを特徴とする請求項1または2記載のボールジョイント装置の製造方法。
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