JP5461917B2 - 軟化点測定装置および熱伝導測定装置 - Google Patents

軟化点測定装置および熱伝導測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5461917B2
JP5461917B2 JP2009187479A JP2009187479A JP5461917B2 JP 5461917 B2 JP5461917 B2 JP 5461917B2 JP 2009187479 A JP2009187479 A JP 2009187479A JP 2009187479 A JP2009187479 A JP 2009187479A JP 5461917 B2 JP5461917 B2 JP 5461917B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
sample
heat
cantilever
heat conduction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009187479A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011038933A (ja
Inventor
和徳 安藤
真行 岩佐
雅次 繁野
洋海 百田
和俊 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Science Corp
Original Assignee
Hitachi High Tech Science Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Tech Science Corp filed Critical Hitachi High Tech Science Corp
Priority to JP2009187479A priority Critical patent/JP5461917B2/ja
Priority to US12/806,364 priority patent/US8608373B2/en
Priority to CN201010258421.6A priority patent/CN101995416B/zh
Priority to CN201410217170.5A priority patent/CN104048988B/zh
Publication of JP2011038933A publication Critical patent/JP2011038933A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5461917B2 publication Critical patent/JP5461917B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/18Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating thermal conductivity
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/02Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating changes of state or changes of phase; by investigating sintering
    • G01N25/04Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating changes of state or changes of phase; by investigating sintering of melting point; of freezing point; of softening point
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q60/00Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
    • G01Q60/58SThM [Scanning Thermal Microscopy] or apparatus therefor, e.g. SThM probes

Landscapes

  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Description

本発明は、走査型プローブ顕微鏡などに用いられ、カンチレバーに発熱部を有し、試料との接触部を局所的に加熱して、カンチレバーの撓み量を検出することにより、試料の軟化点(ガラス転移や融点)を測定する走査型プローブ顕微鏡に関するものである。また、カンチレバーの発熱部の抵抗値の変化からカンチレバーの温度変化を検出することで、試料との接触部を介して試料面の熱伝導を測定する走査型プローブ顕微鏡に関するものである。
従来の試料面を局所的に加熱し、試料のガラス転移や融解などの軟化点を測定する装置は、発熱部を有するプローブと、該発熱部を加熱する機能と、プローブに備えた位置検出用のミラーに光を照射する光源と、ミラーに当たって反射した光源からの反射光を検出し電気信号に変換する検出器と、この検出器による出力信号を前記プローブの撓み変位信号とした回路とで構成される。プローブ先端は試料面に接触させて、発熱部を加熱していくと、試料面との接触部が加熱され、試料材質に応じてガラス転移や融解などの軟化点の温度になるとプローブが試料面に沈み込むことをプローブの撓み変位信号として検出し、軟化点の測定が行われる。(特許文献1)
また、従来の試料の熱伝導を測定する装置は、発熱部を有するプローブと、発熱部の抵抗を測定する機能と、プローブにミラーを有しミラーに光を照射する光源と、ミラーに当たって反射した光源からの反射光を検出し電気信号に変換する検出器と、この検出器による出力信号を前記プローブの撓み変位信号とした回路とで構成される。プローブの発熱部を加熱し、抵抗値を検出し、プローブ先端は試料面に接触させて試料面上を走査していくと、試料面内の熱伝導分布に応じてプローブから試料への熱流入が変化し、発熱部の温度が変化し、抵抗値も変化し、抵抗値を検出していくことで、試料面内の熱伝導の分布などの測定が行われる。(特許文献1)
また、プローブは白金ワイヤなどが使われているが、ワイヤ径は直径6μm 、プローブ先端は先端曲率半径5μm など太く、ナノメートルなどの分解能は実現できない。白金ワイヤなどの手作業による製作から、半導体プロセスでSi製のカンチレバーがワイヤプローブの替わりに開発されてきている。
そこで、局所加熱や局所の熱伝導測定などの目的で、Si製のカンチレバーを利用する場合が増えてきている。
局所加熱用のSi製カンチレバーは、発熱部にドーパント抵抗としたものが製作されている。ドーパント部を発熱させ、試料面を局所的に加熱し、試料の軟化点を測定する。探針先端は半導体プロセスによりエッチングで先鋭化されたカンチレバーが製作されている。(特許文献2)
また、熱伝導測定用のSi製カンチレバーは、金属薄膜のパターン配線をカンチレバー先端に構成している。一定の温度で加熱した状態で、試料面に接触させて走査することで試料面への熱流入の度合いを金属薄膜パターンの抵抗変化として熱伝導分布などの測定が行われる。金属薄膜パターンのカンチレバーは、同じく、半導体プロセスで製作されている。(特許文献3)
Si製カンチレバーは半導体プロセスを使い、探針先端は10nmRなどと先鋭化され、局所的な加熱や局所的な熱伝導の測定用に製作がされ、ナノテク分野でも熱分析に利用されようとしてきている。
特表平11−509003 US−20060254345 特開平7−325092
しかしながら、Si製カンチレバーを半導体プロセスで探針先端を10nmR程度に先鋭化させても、試料への局所的な加熱で軟化点測定や局所的な熱伝導測定は困難であることがわかった。
局所加熱を行う場合には、発熱部を加熱し、探針への熱伝導で試料との接触部を加熱する。探針の先端は10nmRの曲率半径を有し、探針側面はピラミッド形状をしており面を形成する。よって、該探針側面も加熱され、発熱部の熱は、探針から試料接触部へ伝わると共に、探針側面からの空気を経由した熱逃げが生じ、探針接触部の周辺へも熱影響を与えてしまうことがわかった。
軟化点の測定では、近隣の測定ポイントの特性を比較したい場合には、最初の測定ポイントでの加熱動作で、周辺部の試料面に熱履歴を与えてしまい、次の測定ポイントでは、熱履歴を受けた後の軟化点測定になってしまい、正確な物性比較ができない。空気を経由した熱の拡散を考慮すれば、探針先端は形状が先鋭化されているにもかかわらず、加熱された探針による熱的な影響は、実質的により太径のプローブと同じ効果を生じてしまう。
また、熱伝導を測定する場合、加熱した発熱部の抵抗を検出しながら探針を試料面に走査していくが、該抵抗の検出範囲は、探針と試料面との接触部のみでなく、探針側面からの前述の放熱により熱的な影響を受ける範囲に及ぶ。したがって、熱伝導が正確に測定できない。また、試料面内に高低差があると、探針側面部が高低差の凹凸に接近することにより、前述と同様の放熱が生じるため同じ材質面であるにも係わらず見かけ上熱伝導が異なり、熱伝導分布が正確に測定できないことがわかった。
従って、本発明の目的は、探針を有し、発熱部を有するカンチレバーを利用して試料の局所加熱を行い、試料の測定ポイント以外の周辺部には熱影響を与えない軟化点測定方法及びその測定装置を提供することである。また、同じく、探針及び発熱部を有し、発熱部の抵抗変化を測定して、試料との接触部以外の熱逃げを無くして接触部のみの熱伝導を正確に行う熱伝導の測定方法及び測定装置を提供することである。また、局所加熱や局所熱伝導測定に限らず、熱の交換は、探針と試料面との接触部のみとし、平面方向には高分解能であり、垂直方向には凹凸差などによる形状の影響を受けない高感度な装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明では、局所加熱に関し、先端に探針を有し、発熱部を有するカンチレバーと、発熱部への電圧印加手段と、該カンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、試料を移動させる試料移動手段から構成され、発熱部を加熱して探針を加熱し、試料との接触部を局所的に加熱して、カンチレバーの撓み量を検出することにより、試料の軟化点を測定する走査型プローブ顕微鏡において、探針側面からの熱の逃げがない装置構成を採用することにより、探針と試料面との接触部のみの熱交換となるようにした。このような構成とすることで、測定対象となる局所以外の部分に熱的影響を及ぼさず、高感度な局所加熱が可能となる。
また、局所の熱伝導測定に関し、先端に探針を有し、発熱部を有するカンチレバーと、発熱部への電圧印加手段と、発熱部の電流検出手段と、該カンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、試料を移動させる試料移動手段から構成され、発熱部の抵抗変化を測定し、カンチレバーの温度変化を抵抗値の変化として検出することで、試料との接触部を介して試料面の熱伝導を測定する走査型プローブ顕微鏡において、探針側面からの熱の逃げがない装置構成を採用することにより、探針と試料面との接触部のみの熱交換となるようにした。このような構成とすることで、測定対象となる局所以外の部分に熱的影響を及ぼさず、高感度な局所の熱伝導率の測定が可能となる。
前述の局所加熱及び局所の熱伝導測定について、探針側面からの熱逃げがない具体的な構成の一つは、上述の基本となる走査型プローブ顕微鏡に真空容器および真空排気手段を加えて、探針と試料面が置かれる環境の真空度を上げることで、熱の伝達媒体を排除するようにした。これにより探針側面からの熱の逃げを無くし、探針と試料面との接触部のみの熱交換となるようにした。真空度は、好ましくは1/100気圧(103Pa)以下であり、これにより探針側面部からの熱逃げを1%未満とすることができ、探針と試料面との接触部のみの熱交換が99%以上となる。
また、同様の別途の構成としては、探針側面部を断熱材で覆うことであり、特に、SiO2やSi34は、半導体プロセスにおいても断熱コート膜材として用いることができ、その膜厚を制御することで本願に係わる探針の側面からの熱逃げを1%未満とすることができ、探針と試料面との接触部のみの熱交換が99%以上となる。
本発明では、局所加熱では、探針側面からの熱の逃げを低減することで、探針と試料面との接触部のみの熱交換を可能にした。それにより、測定ポイント周辺部への熱の伝導が抑えられ、各ポイント同士の熱による影響がなくなり、サブミクロンレベルで隣接する測定ポイントの軟化点測定を可能にした。
また、熱伝導の測定でも、探針と試料面との接触部のみの熱交換とし、探針側面からの空気を経由した熱逃げを極力低減した結果、該測定により得られる物性信号に入るノイズを1%未満に抑制することが可能となった。これにより、試料表面の凹凸差に応じた形状の影響を回避し、熱伝導の測定精度が向上した。
本発明の第一実施例に係る走査型プローブ顕微鏡を用いた軟化点測定装置の概観図。 発熱部がドーパント抵抗であるタイプのカンチレバーの例。 発熱部が金属薄膜パターンであるタイプのカンチレバーの例。 ガラス転移や融点などの軟化点を測定する手順の図で、(a)は加熱初期、(b)は加熱中の熱膨張時、(c)は軟化時を示す図である。 大気中での軟化曲線の実測例。 大気中での探針・試料間の熱の移動に関する説明図で、(a)は加熱初期、(b)は加熱中の熱膨張時、(c)は軟化時を示す図である。 本発明の真空中での軟化曲線の実測例。 本発明の真空中での探針・試料間の熱の移動に関する説明図で、(a)は加熱初期、(b)は加熱中の熱膨張時、(c)は軟化時を示す図である。 大気中での局所加熱の実測例で、(a)は5μm ピッチでの9箇所の局所加熱後の表面形状像、(b)は9箇所の軟化曲線の実測カーブ、(c)は1.5μm ピッチでの9箇所の局所加熱後の表面形状像、(d)は9箇所の軟化曲線の実測カーブの実測結果である。 本発明の真空中での局所加熱の実測例で、(a)は0.5μm ピッチでの9箇所の局所加熱後の表面形状像、(b)は9箇所の軟化曲線の実測カーブの実測結果である。 本発明の第二実施例に係る走査型プローブ顕微鏡を用いた熱伝導測定装置の概観図。 カンチレバーの発熱体の抵抗変化を大気と真空で比較した実測例で、(a)は探針と試料間の距離依存の大気と真空の比較曲線、(b)は大気中での熱の逃げを示す図、(c)は真空中での熱逃げの無いことを示す図、(d)は別タイプのカンチレバーの大気中での熱逃げを示す図、(e)は別タイプのカンチレバーの真空中での熱逃げの無いことを示す図、である。 凹凸試料を測定したときの、大気中での熱伝導像の実測例で、(a)は表面形状像、(b)は熱伝導像、(c)は熱逃げを示す図である。 本発明の凹凸試料を測定したときの、真空中での熱伝導像の実測例で、(a)は表面形状像、(b)は熱伝導像、(c)は熱逃げを示す図である。 凹凸試料を測定したときの、別のタイプのカンチレバーでの大気中での熱伝導像の実測例で、(a)は表面形状像、(b)は熱伝導像、(c)は熱逃げを示す図である。 本発明の、凹凸試料を測定したときの、別のタイプのカンチレバーでの真空中での熱伝導像の実測例で、(a)は表面形状像、(b)は熱伝導像、(c)は熱逃げを示す図である。 本発明の、探針側面に断熱コートをする説明図で、(a)は断熱コート前の状態を示す図、(c)は断熱コート後の状態を示す図である。 薄膜試料を測定したときの、大気中での熱伝導像の実測例で、(a)は表面形状像、(b)は熱伝導像、(c)は熱逃げを示す図である。 本発明の、薄膜試料を測定したときの、真空中での熱伝導像の実測例で、(a)は表面形状像、(b)は熱伝導像、(c)は熱逃げを示す図である。 本発明の、薄膜試料を真空中で熱伝導測定する説明図である。
以下、本発明の走査型プローブ顕微鏡を用いた軟化点測定装置および熱伝導測定装置の基本的な構成と測定原理を、図面を参照して説明する。なお、図面は本発明の説明に必要な構成を中心にして記載しており、本発明の実施に無関係な走査型プローブ顕微鏡の構成要素については一部省略している。
本発明では、先端に探針を有し、発熱部を有するカンチレバーと、発熱部への電圧印加手段と、該カンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、試料を移動させる試料移動手段からなり、真空容器および真空排気手段から構成され、発熱部を加熱して探針を加熱し、試料との接触部を局所的に加熱して、カンチレバーの撓み量を検出することにより、試料の軟化点を測定する走査型プローブ顕微鏡において、探針と試料面の環境を望ましくは1/100気圧(103Pa)以下とすることで、探針側面からの熱の逃げを1%未満とし、探針と試料面との接触部のみの熱交換が99%以上となるようにした。
また、使用するカンチレバーの探針側面を断熱材で覆うことにより、前述の探針側面からの熱逃げを防ぐことを行った。これによっても、前述の真空度をあげた場合と同様の効果を示すものである。
以下、各構成について図を用いて具体的に説明する。
本発明の第一の実施例について、図面を参照して説明する。図1は走査型プローブ顕微鏡を用いた軟化点測定装置の概観図である。カンチレバー1は、先端には探針2および発熱部10を有し、カンチレバー取り付け台3に装着される。試料4は試料台5の上に設置され、試料台5は試料移動手段6に設置されている。試料移動手段6は上下方向の動作と平面(水平)方向の動作が可能である。上下方向に動作させることで探針2を試料表面に押し付けたり離したりすることができる。平面方向の動作では、探針2と試料面接触位置を相対的に移動させることで試料表面を走査させることができる。試料移動手段6は真空容器11内に設置されている。真空容器11の上部には、透明なウインドウ13があり、真空気密性が確保され、真空容器内を真空排気手段12で真空にすることができる。真空度は、真空計14で確認できる。真空容器外にレーザ光源7があり、レーザ光8はウインドウ13を通過させてカンチレバー1へ照射され、レーザ光8の反射光はウインドウ13を通過し、変位検出手段9へ到達する。探針2の上下方向の変位量は、変位検出手段9への到達位置で検出している。また、真空容器11には電流導入線15が真空気密性、電気絶縁性を確保されて装着されていて、電圧印加手段16により、カンチレバー1の発熱部10へ電圧を印加し、電流を流すことで探針2を加熱することができる。 次に、発熱部を有するカンチレバーの例を、図2と図3で説明する。
図2では、カンチレバー腕部21にはスリット形状になっていて、探針2側の一部のみがドーパント抵抗発熱部22になっている。ドーパント抵抗発熱部22は低ドープで電気的に高抵抗であり、カンチレバー腕部21は高ドープで電気的に低抵抗であるので、カンチレバー腕部の片方からドーパント抵抗発熱部22からカンチレバー腕部の他方へと電流を流すと、ドーパント抵抗発熱部が加熱される。探針2は、ドーパント抵抗発熱部22により熱伝導で加熱される。
図3では、カンチレバー腕部31に金属薄膜パターン32を蒸着している。金属薄膜パターンはカンチレバー腕部で幅広で、電気抵抗的には小さく発熱しにくく、探針2の先端にいくにつれ、幅細で、電気抵抗的に大きく発熱しやすいので、探針2の先端側が加熱される。
発熱部を有するカンチレバーの例を2つ説明したが、ドーパント抵抗発熱や金属薄膜抵抗加熱以外の方式でも、カンチレバーに発熱部を有するカンチレバーであれば同じく使用することができる。次に、軟化点を測定する概念を図4で説明する。
図4(a)で、探針2を試料4に接触させた状態で、レーザ8の反射光の位置を変位検出手段9で検出し、反射光の位置41を識別する。図4(b)で、発熱部10により探針2を加熱すると、試料4は探針2より加熱され、熱膨張40が発生し、反射光の位置42となる。試料が熱膨張して上方向に探針を持ち上げている状態である。図4(c)で、さらに、加熱温度を上げていくと、試料4がガラス転移や融点などの軟化点を迎えると、柔らかくなって、探針2は試料4に沈み込み、反射光の位置43となる。つまり、加熱温度を上げていくと、探針の変位は、少しずつ上方向に移動し、熱膨張しながら試料が軟化直前まで最大変位となり、試料が軟化時点で急激に下がる挙動をする。次に、図4で説明した軟化点を迎えるときの曲線を自動測定した結果をについて図5以降で説明する。試料は、PET(ポリエチレンテレフタレート 融点;235℃)を用いたときの結果である。
図5は、大気中の実測カーブの例であり、図6は、大気中の模式図である。
図5で、横軸はカンチレバーの発熱部への印加電圧で表示しているが、電圧が大きくなるに従って加熱温度は高い関係にある。たとえば、6V 印加で探針は235℃に加熱される。また、縦軸は、探針の上下方向の変位量である。実測カーブは、探針が試料面に接触した状態で加熱を行っている。また、ベースラインは、探針が試料面に接触していないときに加熱したときのカンチレバー単体の熱による反りなどの特性を示し、ベースライン(原点)の意味あいとなる。
図6(a)で、探針2を試料4に接触させた状態で、発熱部10の加熱を開始すると探針2が加熱され、探針2から試料4との接触部を経由して熱が試料側へ移動する。ここで、探針2はピラミッド形状をしているので、探針2の側面61からも空気経由で試料4に熱が移動してしまう。図6(b)で、試料側は探針接触部以外にも接触部の周辺も熱流入があり、試料の熱膨張62は探針接触部周辺にも及ぶことになってしまう。この状態は、図5の実測カーブで上方向に急上昇しているカーブ部分に相当する。 図6(c)で、試料が軟化63を迎える温度まで加熱されると、探針2は試料に沈み込み、カーブは急降下する。実測カーブから、ベースラインを引いた分が、試料が熱影響を受けて膨張した分である。
上記の状況に対して、次に、本発明に係わる真空中で行った場合の有効性について説明する。
図7は、真空中での実測カーブの例であり、図8は、真空中の模式図である。
図7の実測カーブでは、図5と明らかに異なる。図5の大気中の例では、ベースラインに対して
実測カーブは急上昇しており、試料への熱影響が大きく、熱膨張が大きいことがわかる。一方、図7の真空中の例では、ベースラインに平行な形で実測カーブが変化し、軟化を迎えたところで探針は沈み込んでおり、無理のない挙動をしている。
図8(a)で、真空中では、発熱部10が加熱され、探針2も加熱されるが、探針2の側面からの熱逃げが無い理想的な状態である。探針2から試料4への熱移動は、探針接触部のみで行われている。よって、図8(b)で、探針2の接触部の直下のみに熱が加わり、その部分のみが熱膨張する。大気中と比較して、とにかく小さい結果となることがわかった。図8(c)で、軟化82を迎えている。実測カーブを見ても、ベースラインと平行な形で推移し、探針接触部直下のみに熱が入り、接触部のみの熱膨張で済んでいるため平行な形で素直に軟化点を迎えている。真空中では、探針接触部のみで熱のやりとりが行われ、局所的な熱測定が可能であることがわかった。次に、複数の測定を行うとき、測定ポイントをどの程度近づけることができるかを実測した例を図で説明する。
図9は、大気中で、3×3個の測定ポイントのピッチを変化させて測定した例である。図9(a)で、5μmピッチで、3×3の9箇所の軟化点を測定した。試料は同様に、PET(ポリエチレンテレフタレート 融点;235℃)を用いた。図9(b)で、9本の軟化曲線が一致している、つまり、1回前の加熱で接触部周辺に熱履歴を与えるが、5μm 離せば、熱履歴を受けていない試料面上の軟化曲線となり、曲線は同じである。次に、図9(c)で、1.5μm ピッチにして、3×3の9箇所の軟化点を測定した。図9(d)で、9本の軟化曲線は一致していない、つまり、測定ポイントが近すぎて、前の加熱動作で試料に熱履歴を与えてしまっているため、同じ加熱動作をしても熱履歴を受けた試料面の軟化曲線になってしまったと解釈できる。次に、本発明の着目点であるが、真空中での例を説明する。
図10(a)で、0.5μm ピッチで、3×3の9箇所の軟化点を測定した。図10(b)で、9本の軟化曲線が一致している。真空中では、試料との接触部の周辺に熱影響を与えにくいことがわかった。同時に、平面方向に高分解能な、局所加熱や局所熱測定が可能である。次に、真空度について説明する。
図6(a)の図において、大気中では、探針2の側面61から熱が空気経由で逃げ、試料面へ到達する。真空環境にすれば、図8(a)の図において、探針2の側面61からの熱逃げを無くすことができ、試料面への熱影響も抑えることができる。探針2の側面からの熱逃げは空気の希薄に依存する。本発明では、真空を1/100気圧(103Pa)以下とした。探針の側面からの熱逃げを該当する真空度にすれば、1%未満とすることができる。探針と試料接触部との熱のやりとりは99%となり、探針接触部が支配することになる。
本発明の第二の実施例について図面を参照して説明する。図11は走査型プローブ顕微鏡を用いた熱伝導測定装置の概観図である。第一の実施例と重なるところは省略する。図11で、電圧印加手段16に加えて、電流検出手段17を設けている。カンチレバーの発熱部への電圧印加と同時に、電流検出を可能している。電流を検出することで、発熱部10の抵抗変化を検出でき、発熱部の温度変化を検出できる。カンチレバー1の発熱部10に一定の電圧を印加し、探針を加熱した状態で試料に接触させ、試料面を走査すると、試料面の熱伝導分布に応じて、試料へ移動する熱量が変化し、熱量の変化は、発熱部の抵抗変化となり、温度変化となり、熱伝導に応じて変化する量となる。熱伝導測定に使用するカンチレバーは、図2および図3のタイプでよい。図2のドーパント抵抗も温度により変化し、図3の金属薄膜パターンも抵抗は温度により変化する。発熱部の抵抗変化が温度依存を持っているものであれば、発熱部を有するカンチレバーはどのようなタイプのものでもよい。
熱伝導測定においても、本発明で、真空中の有効性が明らかになった。真空での有効性を図12で説明する。図12(a)では、探針と試料間の距離に応じて、カンチレバーの発熱部の抵抗が変化してしまう、つまり、熱影響を受けてしまう結果である。カンチレバーの発熱部に一定電圧を印加し、加熱した状態にしておく。そのときの温度に応じた抵抗値を検出しておく。次に、試料面に近づけていくと、試料面との間で熱移動量があるとカンチレバーの発熱部の温度は下がり、抵抗変化の形で現れてくる。大気中では、試料面から300μm 離れていれば、試料面への熱移動は無く、抵抗変化は見られないが、200μm より近づくに従って、連続的に徐々に抵抗が減少している、つまり、発熱部の温度が下がっていく。試料への熱移動が試料と探針間の距離に応じて、空気経由で熱移動があることがわかった。一方、真空中で同じく、探針と試料間を近づけていくと、距離依存は見られず、探針が試料に接触したときのみ、抵抗減少、つまり、温度低下が見られる。
図12(b)では、大気中を示し、発熱部がドーパント抵抗タイプのカンチレバーで、熱が空気経由で探針先端からも側面からも逃げている状態で、探針が試料面に近づくと熱移動量が変化してしまう。図12(c)では、真空中を示し、空気経由の熱逃げが無いため、接触したときのみ抵抗変化が見られる曲線になっている。
図12(d)では、大気中を示し、発熱部が金属薄膜パターンタイプのカンチレバーで、空気経由で熱が探針先端からも側面からも逃げている状態で、探針が試料面に近づくだけで熱移動量が変化してしまう。図12(e)では、真空中を示し、空気経由の熱逃げが無いため、接触したときのみ抵抗変化が見られる曲線になっている。
次に、凹凸試料の熱伝導像を測定した例を図で説明する。
図13は、大気中で、表面形状像と熱伝導像を測定した例である。図13(a)は、表面形状像であり、暗い部分131(正方形部分)は高さが低く、凹になっていて、明るい部分132は、高さが高く凸になっている試料である。表面形状像で明るい部分も暗い部分も同じ材質である。図13(b)は、熱伝導像である。熱伝導像では、材質が同じであれば、同じ色になるはずが、形状に応じた明暗が付いてしまっている。図13(c)で、理由を考察する。発熱部10が加熱されているとき、探針2は加熱され、先端122と側面121から空気経由で熱が逃げている。探針2が底面124を走査しているとき発熱部10と上面123との距離が接近しているので側面121からの熱逃げも大きくなり、発熱部10の温度は下がるため、底部124では熱伝導がよいと誤って測定される。次に、探針2が上面123を走査しているとき発熱部10と上面123との距離が離れるので側面121からの熱逃げは小さくなり、底部124を走査しているときと比較して発熱部10の温度は、上がるため、上面123では熱伝導が悪いと誤って測定される。上面123も底部124も同じ材質であるのに、熱伝導の信号に高さ情報が混合してしまっている。
図14は、真空中で、表面形状像と熱伝導像を測定した例である。図14(a)は、表面形状像であり、暗い部分131(正方形部分)は高さが低く、凹になっていて、明るい部分132は、高さが高く凸になっている試料である。表面形状像で明るい部分も暗い部分も同じ材質である。図14(b)は、熱伝導像である。熱伝導像では、材質が同じであるので、同じ色になっている。真空中の測定であれば、熱伝導像が正しく測定できている。図14(c)で、理由を考察する。発熱部10が加熱されているとき、探針2は加熱されるが、探針の側面121からは空気が無いことにより熱逃げは無く、先端122から試料4への熱伝導分のみとなる。探針2が底面124を走査しているときも、上面123を走査しているときも試料4との熱移動量は先端122からのみである。よって、底面124も上面123も同じ材質であり、熱伝導特性も同じであり、熱伝導像において同じ熱伝導となっていて、正しく測定できている。次に、発熱部が金属薄膜パターンのタイプのカンチレバーの実測例を説明する。
図15は、大気中で、表面形状像と熱伝導像を測定した例である。図15(a)は、表面形状像であり、暗い部分131(正方形部分)は高さが低く、凹になっていて、明るい部分132は、高さが高く凸になっている試料である。表面形状像で明るい部分も暗い部分も同じ材質である。図15(b)は、熱伝導像である。熱伝導像では、材質が同じであれば、同じ色になるはずが、形状に応じた明暗が付いてしまっている。図15(c)で、理由を考察する。発熱部10が加熱されているとき、探針2は加熱され、先端122と側面121から熱が空気経由で逃げている。探針2が底面124を走査しているとき発熱部10と上面123との距離が接近しているので側面121からの熱逃げも大きくなり、発熱部10の温度は下がるため、底部124では熱伝導がよいと誤って測定される。次に、探針2が上面123を走査しているとき発熱部10と上面123との距離が離れるので側面121からの熱逃げは小さくなり、底部124を走査しているときと比較して発熱部10の温度は、上がるため、上面123では熱伝導が悪いと誤って測定される。上面123も底部124も同じ材質であるのに、熱伝導の信号に、高さ情報が混合してしまっている。
図16は、真空中で、表面形状像と熱伝導像を測定した例である。図16(a)は、表面形状像であり、暗い部分131(正方形部分)は高さが低く、凹になっていて、明るい部分132は、高さが高く凸になっている試料である。表面形状像で明るい部分も暗い部分も同じ材質である。図16(b)は、熱伝導像である。熱伝導像では、材質が同じであるので、同じ色になっている。真空中の測定であれば、熱伝導像が正しく測定できている。図16(c)で、理由を考察する。発熱部10が加熱されているとき、探針2は加熱されるが、探針の側面121からは空気が無いことにより熱逃げは無く、先端122から試料4への熱伝導分のみとなる。探針2が底面124を走査しているときも、上面123を走査しているときも試料4との熱移動量は先端122からのみである。よって、底面124も上面123も同じ材質であり、熱伝導特性も同じであり、熱伝導像において同じ熱伝導となっていて、正しく測定できている。次に、真空度について説明する。
図13(c)の図において、大気中では、探針2の側面121から空気を介して熱が逃げ、試料面へ到達する。真空環境にすれば、図14(c)の図において、探針2の側面121からの熱逃げを無くすことができ、試料面への熱影響も抑えることができる。探針2の側面からの熱逃げは空気の希薄に依存する。本発明では、真空を1/100気圧(103Pa)以下とした。探針の側面からの熱逃げを該当する真空度にすれば、1%未満とすることができる。したがって、探針と試料接触部との熱交換は99%となり、探針接触部が支配することになる。
また、大気中の測定では、試料の凹凸がある場合、発熱部を有するカンチレバーで走査していくと、同じ材質であるにもかかわらず、熱伝導像に凹凸の高さ情報が入ってしまう欠点が明らかになった。一方、真空中での測定では、探針先端と試料の接触部のみで熱交換が行われるので熱伝導像が精度良く測定できる。
前述までの実施例では、軟化点測定および熱伝導測定に際して、真空にすることで探針と試料面の周囲空間の空気を希薄にし、空気経由の熱伝導を無くし、探針接触部のみの熱交換とすることによる探針側面からの熱逃げを無くす実施例を説明した。
一方、上述のように探針側面部からの熱逃げを小さくするには、真空にする以外の例として、本発明の第三の実施例について図面を参照して説明する。図17は、探針側面からの熱逃げを抑えるために断熱コートをした例である。図17(a)は、断熱コート前の状態を示し、探針2は、例えばSi材質で、探針側面は、通常自然酸化膜171(SiO2)で覆われており、その厚みは2.4nm程度である。発熱部10により探針2を加熱すると、探針から探針側面さらに自然酸化膜を経由して空気への熱逃げ172が生じる。この際、自然酸化膜171の熱伝導率が熱抵抗となっていて、空気への熱逃げ量が決まる。図17(b)は、探針側面に断熱コート173を施し、探針先端はコートしない状態を示している。例えば、半導体プロセスを利用して材質がSiO2で、240nm程度の厚みをコートしたとき、断熱コート部分の熱抵抗は、コート前の自然酸化膜のみの厚みに比較して100倍と大きくなり、熱は移動しにくくなり、空気への熱逃げ量を抑えることができる。コート前は、自然酸化膜の厚み2.4nmに相当する熱伝導であり空気への熱逃げ量を“100”とすれば、コート後、同じ材質のSiO2で240nmの断熱コートをすれば、材質が同じであれば熱伝導の抵抗は厚みに比例するので、空気への熱逃げ量は1/100となり、“1”とすることができる。また、探針先端は断熱コートしないので、探針接触部のみの熱のやりとりとすることができる。
真空に引く代わりに、断熱コートされたカンチレバーを用いて実施例1で示した軟化点測定を行えば、探針接触部の周辺に熱履歴を与えない同様の長所がある。また、実施例2で示した熱伝導測定を行えば、試料の凹凸など高さ影響を受けない熱伝導測定が可能になる。
本発明では、断熱コートを施すことで探針側面の熱移動の抵抗を増やし、熱伝導の抵抗を100倍にすることで、空気への熱逃げ量を1/100未満とした。これにより探針の側面からの熱逃げを断熱コート前の1%未満とすることができる。探針と試料接触部との熱交換は99%となり、軟化点測定においても熱伝導測定においても、探針接触部が支配することになる。
本実施例では、真空に引く代わりに、探針側面に断熱コートをすることで探針側面からの熱を抑え、探針接触部のみの熱交換ができることを説明し、真空度を高めるのと同じ効果を有する。
以降、真空度を高める実施例で説明を継続していく。
第四の実施例として、薄膜の熱伝導測定に関して、従来の大気中での試料表面に対する吸着水の影響と、本願発明による真空環境下の測定における効果について、以下説明する。
図18は、Si基板上にLB膜が島状に存在する試料を大気中で表面形状と熱伝導像を測定した実例である。図18(a)は表面形状像であり、暗い部分はSi基板181で、明るい部分はLB膜182である。LB膜は、膜厚が1〜2nmと超薄膜であるが、図18(b)で、熱伝導像としてSi上とLB膜上で色に違い(熱伝導性の違い)が検出されている。この結果は、Si表面よりもLB膜上の方が明るく表示され、Si表面の方が熱伝導が良いという結果である。
これに対して、本願発明による真空中(1/100気圧(103Pa)以下)での測定では、図19に示すように結果に相違が生じる。具体的には、図19(a)に示すように表面形状像はSi基板181およびLB膜182の明度に差異はないものの、図19(b)に示すように熱伝導像の明度が異なる結果となる。このことは、次のように説明できる。
図18(c)に示すように、大気中ではSi基板181上は親水性であり、吸着水183で覆われているが、LB膜182上は疎水であり、吸着水は存在しない。この吸着水により、探針2がSi基板181上の吸着水183に接触しているとき平面方向への熱逃げ184があり、発熱部10は温度が下がる。一方、探針2がLB膜182上に移動すると吸着水経由の熱逃げ184が無くなり、発熱部10の温度は上昇する。結果として、大気中においては、Si基板181上の方がLB膜182上よりも、熱伝導がよいということになる。
しかしながら、真空環境下においては、図19(c)に示すように、Si基板181上の吸着水が離脱している。そのため、探針2による該Si基板181上の測定では、吸着水への熱の拡散、いわゆる熱逃げがなく、真のSi表面の熱伝導の基での熱伝導像が得られている。それに対して、同環境下でのLB膜182表面の熱伝導像との相対比較においては、大気中の結果と相違するものとなる。
よって、従来、対比する素材の熱容量が近似するもの同士であって、該素材表面の親水性・疎水性に係わる特性の下、該表面への吸着水による熱伝導が支配的に作用する1〜2nm程度の超薄膜における熱伝導測定に至っては、対比する素材同士の熱伝導の順位が逆転する場合があった。本発明においては、所定の真空度とすることで、表面の吸着水を蒸発させ、かつ、空気を経由した探針側面からの熱逃げを防止することにより、試料面本来の面に探針が接触することで、正しい熱伝導を測定できることがわかった。
真空中では、探針と試料とは、接触部のみで熱のやりとりをすることがわかった。
図20は、試料側の温度を変化させて熱伝導を測定する実施例である。図11の試料台5の代わりに、加熱冷却台201を試料移動手段6に設置される。加熱冷却台201は、内部にヒータと温度センサが内臓されていて所望の温度に加熱される。また、図示しない冷却手段と熱伝導によって冷却されていて、冷却しながら加熱することでマイナスの任意の温度でも温度制御できるようになっている。 加熱冷却台201上には、薄膜203を所有する基板202が設置されていて、基板202は加熱冷却台201により任意の温度に制御される。例えば、加熱冷却台を100℃に加熱したとする。次に、カンチレバーの発熱部10には一定の電圧を印加して、例えば50℃に加熱された状態になっていて、加熱温度に応じて発熱部10は抵抗を持っている。
まず、探針2を直接、加熱冷却台201の上面に接触させると、加熱冷却台201は100℃であり、発熱部10は50℃であるので、探針接触部のみから熱が探針2へ移動し、発熱部10の温度を上昇させ、発熱部の温度も上昇し、発熱部の抵抗を大きくする。抵抗の変化から発熱部の温度を測定できるのは前述のとおりであるが、発熱部の温度上昇をAとする。次に、探針2を基板202上に接触させて、同じく、発熱部10の温度上昇分をBと測定できる。さらに、探針2を薄膜203上に接触させて、同じく、発熱部10の温度上昇分をCと測定できる。BとAの差より、基板202自身の熱伝導の割合が、また、CとBの差より薄膜203単体の熱伝導の割合が測定できる。温度上昇分が小さければ、熱伝導が悪いので熱移動量が少なく、逆に、温度上昇分が大きければ、熱伝導が良いので熱移動量が大きい、と熱伝導の度合いを測定することができる。加熱冷却台からの熱は、真空中では、空気経由での熱伝導が無くなり、探針2の接触部のみから探針2および発熱部10へと熱が移動していくので、接触部のみの熱伝導の特性を測定することができる。
また、加熱冷却台201の温度を500℃などの高温にすれば、高温状態の薄膜の熱伝導を測定することもできる。また、加熱冷却台を−100℃などに冷却すれば、冷却状態での薄膜の熱伝導を測定することもできる。薄膜の熱伝導の温度依存を正確に測定することができる。
なお、真空に引く代わりに、実施例3で示した探針側面に断熱コート173を施したカンチレバーと加熱冷却台201とを、大気中で組み合わせてもよい。加熱冷却台からの熱は、断熱コートにより移動しにくくなるので、探針接触部のみの熱のやりとりとなり、真空に引くのと同様の効果を有する。
また、真空に引くことで試料表面の吸着水を蒸発させて、試料面本来の熱伝導特性を測定するのが望ましいが、大気中であれば、加熱冷却台201で試料を、例えば、100℃以上に加熱し、実施例3で示した探針側面に断熱コート173を施したカンチレバーを用いてもよい。加熱冷却台からの熱は、探針側面の断熱コートにより移動しにくくなり、探針接触部のみの熱のやりとりとなり、さらに100℃以上の加熱で試料面の吸着水は蒸発するので、大気中でも吸着水の影響のない熱伝導を測定することも可能である。
1 カンチレバー
2 探針
3 カンチレバー取り付け部
4 試料
10 発熱部
11 真空容器
12 真空排気手段
15 電流導入線
16 電圧印加手段
17 電流検出手段
173 断熱コート
183 吸着水
201 加熱冷却台


Claims (9)

  1. 先端に探針を備え、その近傍に発熱部を有するカンチレバーと、発熱部への電圧印加手段と、前記カンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、試料を移動させる試料移動手段と、前記探針および前記試料を内部に載置するための真空容器と、該真空容器の真空排気手段を含み、前記発熱部を加熱することで前記探針を加熱し、試料との接触部を局所的に加熱して、カンチレバーの撓み量を検出することにより、前記試料の軟化点を測定するプローブ顕微鏡をベースとした軟化点測定装置において、
    前記変位検出手段が前記真空容器の外部に配され、
    前記探針と前記試料の周囲環境の大気を経路として、当該探針の熱が前記接触部以外の前記探針の側面から流出するのを抑制するために、当該周囲環境を1/100気圧(10Pa)以下としたことを特徴とする軟化点測定装置。
  2. 先端に探針を備え、その近傍に発熱部を有するカンチレバーと、発熱部への電圧印加手段と、前記カンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、試料を移動させる試料移動手段と、前記探針および前記試料を内部に載置するための容器とを含み、前記発熱部を加熱することで前記探針を加熱し、試料との接触部を局所的に加熱して、カンチレバーの撓み量を検出することにより、前記試料の軟化点を測定するプローブ顕微鏡をベースとした軟化点測定装置において、
    前記変位検出手段が前記真空容器の外部に配され、
    前記接触部以外の前記探針の側面を覆う断熱材を更に含み、該断熱材を用いない場合に比して、前記探針側面からの熱逃げが熱量として1/100未満としたことを特徴とする軟化点測定装置。
  3. 前記断熱材の厚さが、少なくとも大気中において探針側面の表面に形成する自然酸化膜のほぼ100倍の厚みである請求項2に記載の軟化点測定装置。
  4. 前記断熱材がSiO膜であって、少なくとも略240nmの厚さをコートした請求項3に記載の軟化点測定装置。
  5. 先端に探針を備え、その近傍に発熱部を有するカンチレバーと、発熱部への電圧印加手段と、前記カンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、試料を移動させる試料移動手段と、前記探針および前記試料を内部に載置するための真空容器と、該真空容器の真空排気手段を含み、前記発熱部の抵抗変化を測定し、カンチレバーの温度変化を抵抗値の変化として検出することで、試料との接触部を介して試料面の熱伝導を測定する、前記試料の熱伝導を測定するプローブ顕微鏡をベースとした熱伝導測定装置において、
    前記変位検出手段が前記真空容器の外部に配され、
    前記探針と前記試料の周囲環境の大気を経路として、当該探針の熱が前記接触部以外の前記探針の側面から流出するのを抑制するために、当該周囲環境を1/100気圧(103Pa)以下としたことを特徴とする熱伝導測定装置。
  6. 先端に探針を備え、その近傍に発熱部を有するカンチレバーと、発熱部への電圧印加手段と、前記カンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、試料を移動させる試料移動手段と、前記探針および前記試料を内部に載置するための容器とを含み、前記発熱部の抵抗変化を測定し、カンチレバーの温度変化を抵抗値の変化として検出することで、試料との接触部を介して試料面の熱伝導を測定するプローブ顕微鏡をベースとした熱伝導測定装置において、
    前記変位検出手段が前記真空容器の外部に配され、
    前記接触部以外の前記探針の側面を覆う断熱材を更に含み、該断熱材を用いない場合に比して、前記探針側面からの熱逃げが熱量として1/100未満としたことを特徴とする軟化点測定装置。
  7. 前記断熱材の厚さが、少なくとも大気中において探針側面の表面に形成する自然酸化膜のほぼ100倍の厚みである請求項6に記載の熱伝導測定装置。
  8. 前記断熱材がSiO膜であって、少なくとも略240nmの厚さをコートした請求項7に記載の熱伝導測定装置。
  9. 試料の加熱冷却手段を更に備えた請求項5乃至8のいずれかに記載の熱伝導測定装置。
JP2009187479A 2009-08-12 2009-08-12 軟化点測定装置および熱伝導測定装置 Expired - Fee Related JP5461917B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009187479A JP5461917B2 (ja) 2009-08-12 2009-08-12 軟化点測定装置および熱伝導測定装置
US12/806,364 US8608373B2 (en) 2009-08-12 2010-08-11 Softening point measuring apparatus and thermal conductivity measuring apparatus
CN201010258421.6A CN101995416B (zh) 2009-08-12 2010-08-12 软化点测定装置及热传导测定装置
CN201410217170.5A CN104048988B (zh) 2009-08-12 2010-08-12 软化点测定装置及热传导测定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009187479A JP5461917B2 (ja) 2009-08-12 2009-08-12 軟化点測定装置および熱伝導測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011038933A JP2011038933A (ja) 2011-02-24
JP5461917B2 true JP5461917B2 (ja) 2014-04-02

Family

ID=43588571

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009187479A Expired - Fee Related JP5461917B2 (ja) 2009-08-12 2009-08-12 軟化点測定装置および熱伝導測定装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8608373B2 (ja)
JP (1) JP5461917B2 (ja)
CN (1) CN104048988B (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2406904A (en) * 2003-10-09 2005-04-13 Asahi Chemical Ind Measuring the melting, softening or decomposition points by detecting a change in luminosity or reflectance of the sample
US20100293462A1 (en) * 2008-05-13 2010-11-18 Apple Inc. Pushing a user interface to a remote device
US8602640B2 (en) * 2009-05-20 2013-12-10 Entegris—Jetalon Solutions, Inc. Sensing system and method
DE102009054747A1 (de) * 2009-12-16 2011-06-22 Endress + Hauser Wetzer GmbH + Co. KG, 87484 Messeinsatz zur Temperaturmessung
JP5745460B2 (ja) * 2011-05-30 2015-07-08 株式会社日立ハイテクノロジーズ 熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法及びその装置
TWI485396B (zh) * 2011-11-24 2015-05-21 Univ Nat Central 高適應性熱特性量測系統及其方法
CN103809103B (zh) * 2012-11-08 2017-02-08 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 一种芯片失效点定位方法
US9927350B2 (en) * 2013-10-17 2018-03-27 Trustees Of Boston University Thermal property microscopy with frequency domain thermoreflectance and uses thereof
US20150369767A1 (en) * 2014-06-23 2015-12-24 John C. Steuben Anisotropic multiphysics sensing systems for materials and methods of using the same
CN104764905B (zh) * 2015-03-24 2018-04-20 清华大学深圳研究生院 一种原子力显微镜扫描热探针及其制备方法
KR102328101B1 (ko) * 2015-07-07 2021-11-17 삼성전자주식회사 프로브 카드, 프로브 카드용 단열 커버 어셈블리, 및 이를 갖는 반도체 디바이스의 검사 장치
KR20180030684A (ko) * 2015-07-16 2018-03-23 네덜란제 오르가니자티에 포오르 토에게파스트-나투우르베텐샤펠리즈크 온데르조에크 테엔오 서멀 맵을 생성하기 위한 방법 및 근접장 서멀 현미경용 서멀 프로브
KR101682998B1 (ko) * 2015-07-27 2016-12-07 재단법인 파동에너지 극한제어 연구단 나노 박막의 두께 방향 열전도도 측정 방법
RU2610550C1 (ru) * 2015-09-14 2017-02-13 Шлюмберже Текнолоджи Б.В. Способ определения температурного коэффициента линейного расширения материала и устройство для его осуществления
US10639742B2 (en) 2015-12-18 2020-05-05 Rolls-Royce Corporation Vessel for joining materials
CN106018475A (zh) * 2016-07-20 2016-10-12 北京中丽制机工程技术有限公司 一种保温材料检测装置及设备
CN107860787B (zh) * 2017-08-15 2024-02-06 山东春秋新材料股份有限公司 一种除渣剂软化点温度测定方法及其装置
US11693028B2 (en) 2017-11-15 2023-07-04 Kla Corporation Probe for testing an electrical property of a test sample
CN108535312B (zh) * 2018-04-13 2021-02-02 云南中烟工业有限责任公司 一种利用程序升温的顶空气相色谱法准确测定松香软化点的方法
CN109239127A (zh) * 2018-10-15 2019-01-18 同济大学 一种低维材料热传导性质原位测量装置
CN109298096A (zh) * 2018-11-06 2019-02-01 华南理工大学 一种akd蜡片熔点的自动化顶空气相色谱测定方法
US11002759B2 (en) * 2019-09-10 2021-05-11 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army High-sensitivity, low thermal deflection, stress-matched atomic force microscopy and scanning thermal microscopy probes
CN110749617B (zh) * 2019-12-11 2022-04-15 湖北戈碧迦光电科技股份有限公司 玻璃实用软化点温度的测量方法
CN114577843B (zh) * 2022-01-17 2023-06-09 中国科学院合肥物质科学研究院 一种lfa系列激光导热仪用样品夹具及其应用方法

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US34025A (en) * 1861-12-24 de brame
JPH03141861A (ja) 1989-10-27 1991-06-17 Isuzu Motors Ltd 二流体微粒化噴霧ノズル装置
JP2806765B2 (ja) * 1993-11-24 1998-09-30 日本電気株式会社 熱伝導率測定装置および測定方法
JPH07325092A (ja) * 1994-05-31 1995-12-12 Olympus Optical Co Ltd 集積型spmセンサーおよびその温度測定回路
US6095679A (en) 1996-04-22 2000-08-01 Ta Instruments Method and apparatus for performing localized thermal analysis and sub-surface imaging by scanning thermal microscopy
JPH10253641A (ja) * 1997-03-07 1998-09-25 Jeol Ltd 走査型プローブ顕微鏡用の探針ホルダ
JP3141861B2 (ja) 1998-10-29 2001-03-07 日本電気株式会社 半導体記憶装置およびその製造方法
JP2001188035A (ja) * 1999-03-17 2001-07-10 Seiko Instruments Inc 走査型プローブ顕微鏡
US6487515B1 (en) * 2000-08-18 2002-11-26 International Business Machines Corporation Method and apparatus for measuring thermal and electrical properties of thermoelectric materials
JP4510277B2 (ja) * 2000-12-15 2010-07-21 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 走査型プローブ顕微鏡
JP3925610B2 (ja) * 2001-02-13 2007-06-06 喜萬 中山 発熱プローブ及び発熱プローブ装置
JP2004347497A (ja) * 2003-05-23 2004-12-09 Sii Nanotechnology Inc 走査型プローブ顕微鏡およびその測定方法
JP2005241524A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Sii Nanotechnology Inc 走査型プローブ顕微鏡および該顕微鏡による測定方法
JP2005283188A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Sii Nanotechnology Inc 走査型プローブ顕微鏡
JP4322722B2 (ja) * 2004-03-29 2009-09-02 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 走査型プローブ顕微鏡及び該顕微鏡による測定方法
JP2006118996A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Marutani Shiko Kk コンクリート試験装置およびそれを用いたコンクリート試験方法
JP4770151B2 (ja) 2004-10-21 2011-09-14 セイコーエプソン株式会社 暦表示機能付時計
JP4732903B2 (ja) * 2005-03-15 2011-07-27 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 カンチレバーホルダ及び走査型プローブ顕微鏡
WO2007015719A2 (en) * 2005-04-18 2007-02-08 Anasys Instruments Corporation Probe with embedded heater for nanoscale analysis
JP4784931B2 (ja) * 2006-02-09 2011-10-05 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 試料保持機構及び試料加工・観察装置
US20090134025A1 (en) 2006-09-12 2009-05-28 Max Shtein Scanning device with a probe having an organic material
JP3141861U (ja) * 2008-03-07 2008-05-22 株式会社島津製作所 示差走査熱量測定装置
JP5061013B2 (ja) * 2008-04-03 2012-10-31 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 装置構造及びその構造を備えた走査型プローブ顕微鏡
JP5187839B2 (ja) * 2008-06-10 2013-04-24 株式会社日立ハイテクサイエンス カンチレバーシステム及び走査型プローブ顕微鏡
JP5164743B2 (ja) * 2008-08-27 2013-03-21 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 カンチレバー、カンチレバーシステム及びプローブ顕微鏡並びに吸着質量センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011038933A (ja) 2011-02-24
US8608373B2 (en) 2013-12-17
CN104048988B (zh) 2017-06-13
CN104048988A (zh) 2014-09-17
US20110038392A1 (en) 2011-02-17
CN101995416A (zh) 2011-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5461917B2 (ja) 軟化点測定装置および熱伝導測定装置
JP6227711B2 (ja) センサ・ウェーハ、及びセンサ・ウェーハを製造する方法
JP4515509B2 (ja) 基板表面温度計測方法、及び、これを用いた基板処理装置
CN208489169U (zh) Mems加热设备、显微镜设备、环境单元
TWI771011B (zh) 於溫度改變後補償針尖與待測物之間的距離的方法
Ou et al. Design, Fabrication, and Characterization of a 240$\times $240 MEMS Uncooled Infrared Focal Plane Array With 42-$\mu\hbox {m} $ Pitch Pixels
US5772325A (en) Apparatus for providing surface images and method for making the apparatus
US20060238206A1 (en) Measuring system for the combined scanning and analysis of microtechnical components comprising electrical contacts
JP5403618B2 (ja) 熱物性測定装置および熱伝導イメージング装置
KR100526669B1 (ko) 막두께측정장치 및 막두께측정방법
JP2012512412A (ja) 3次元スキャナ
Tessier et al. Thermoreflectance temperature imaging of integrated circuits: calibration technique and quantitative comparison with integrated sensors and simulations
US9285279B2 (en) Electronic thermometry in tunable tunnel junction
JP2001004455A (ja) 微小表面温度分布計測法およびそのための装置
CN101995416B (zh) 软化点测定装置及热传导测定装置
Tyavlovsky et al. Scanning photostimulated electrometry for testing the uniformity of spatial distribution of semiconductor wafers parameters
JP2008157852A (ja) 非接触温度測定装置、試料ベース、および非接触温度測定方法
JP5015581B2 (ja) 熱物性測定方法
CN108364883A (zh) 验证热反射测温设备准确性的装置、制备方法及验证方法
JP5946209B2 (ja) シート抵抗率計測機構付きレーザアニール装置
US10352781B2 (en) Micro heater integrated with thermal sensing assembly
JP2006284598A (ja) 走査型プローブ顕微鏡
Rho et al. AFM-thermoreflectance for simultaneous measurements of the topography and temperature
US8810110B2 (en) Micro-mechanical component with cantilever integrated electrical functional element
CN109470365A (zh) 一种校准显微红外热像仪的器件及校准方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120607

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20121122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131001

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20131008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5461917

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees