JP5458892B2 - スイッチング素子およびその製造方法 - Google Patents

スイッチング素子およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5458892B2
JP5458892B2 JP2009546197A JP2009546197A JP5458892B2 JP 5458892 B2 JP5458892 B2 JP 5458892B2 JP 2009546197 A JP2009546197 A JP 2009546197A JP 2009546197 A JP2009546197 A JP 2009546197A JP 5458892 B2 JP5458892 B2 JP 5458892B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
conductive layer
ion conductive
metal
switching element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009546197A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009078251A1 (ja
Inventor
直樹 伴野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2009546197A priority Critical patent/JP5458892B2/ja
Publication of JPWO2009078251A1 publication Critical patent/JPWO2009078251A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5458892B2 publication Critical patent/JP5458892B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/20Multistable switching devices, e.g. memristors
    • H10N70/253Multistable switching devices, e.g. memristors having three or more electrodes, e.g. transistor-like devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/011Manufacture or treatment of multistable switching devices
    • H10N70/021Formation of switching materials, e.g. deposition of layers
    • H10N70/026Formation of switching materials, e.g. deposition of layers by physical vapor deposition, e.g. sputtering
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/20Multistable switching devices, e.g. memristors
    • H10N70/24Multistable switching devices, e.g. memristors based on migration or redistribution of ionic species, e.g. anions, vacancies
    • H10N70/245Multistable switching devices, e.g. memristors based on migration or redistribution of ionic species, e.g. anions, vacancies the species being metal cations, e.g. programmable metallization cells
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/801Constructional details of multistable switching devices
    • H10N70/821Device geometry
    • H10N70/826Device geometry adapted for essentially vertical current flow, e.g. sandwich or pillar type devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/801Constructional details of multistable switching devices
    • H10N70/841Electrodes
    • H10N70/8416Electrodes adapted for supplying ionic species
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/801Constructional details of multistable switching devices
    • H10N70/881Switching materials
    • H10N70/883Oxides or nitrides
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/801Constructional details of multistable switching devices
    • H10N70/881Switching materials
    • H10N70/883Oxides or nitrides
    • H10N70/8833Binary metal oxides, e.g. TaOx
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N70/00Solid-state devices having no potential barriers, and specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching
    • H10N70/011Manufacture or treatment of multistable switching devices
    • H10N70/021Formation of switching materials, e.g. deposition of layers
    • H10N70/023Formation of switching materials, e.g. deposition of layers by chemical vapor deposition, e.g. MOCVD, ALD

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、プログラマブルロジックおよびメモリ等の電子デバイスに用いられる、電気化学反応を利用したスイッチング素子およびその製造方法に関する。
プログラマブルロジックの機能を多様化し、電子機器などへの実装を推進して行くためには、ロジックセル間を相互に結線するスイッチ(スイッチング素子)のサイズを小さくしてオン抵抗を小さくすることが必要となる。このような背景の中で、電気化学反応を利用したスイッチは、よく知られた半導体スイッチよりも寸法が小さく、オン抵抗が小さいことが知られている。電気化学反応を用いたスイッチング素子には、文献1(特表2002−536840号公報)に開示された2端子スイッチが知られている。
図12に、文献1に記載された2端子スイッチの構造を示す。この2端子スイッチは、金属イオンを供給する第1電極1201および第2電極1202でイオン伝導層1203を挟んだ構造をしている。第1電極1201および第2電極1202の間のスイッチングは、イオン伝導層1203中での金属架橋の形成・消滅によって行われる。2端子スイッチは、構造が単純であるため、作製プロセスが簡便であり、素子寸法をナノメートルオーダーまで小さくして形成することが可能である。
また、上記同様にイオン伝導層を備えて3つの電極を備えた3端子スイッチも提案されている。この3端子スイッチは、金属架橋の形成・消滅を制御する第3電極を設けることで、金属架橋の太さを(範囲)制御可能とし、エレクトロマイグレーション耐性に優れたものとなっている。
ところで、上述した素子をロジックに応用した際、2端子スイッチは金属架橋が低抵抗であるため、接続および切断の際に素子に大きな電流が流れ、ロジックに損傷を与える危険性がある。これに対し、3端子スイッチでは、金属架橋の形成を制御する電極と、電気信号を伝達する電極が別に存在するため、電流の制御ができる。ただし、3端子スイッチは、2端子スイッチに比較して構造が複雑であり、素子寸法も大きくなる傾向にある。
このようなスイッチをプログラマブルロジックの配線切り替えスイッチとして搭載するためには、ロジック動作電圧以上のスイッチング電圧(耐圧)とCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)の製造プロセスに対する親和性が必要となる。また、スイッチング特性は、イオン伝導体の材料に大きく依存するため、イオン伝導体材料の選択・最適化が重要である。酸化物よりなるイオン伝導層は、スイッチング電圧を高められ、CMOS製造プロセスとの親和性も良い点から有望である。例えば、酸化物として酸化タンタルをイオン伝導層に用いた例が、文献2(特開2006−319028号公報)に開示されている。
しかしながら、酸化物イオン伝導体を用いた本スイッチは、CMOSの製造プロセスを経ることで、オフ状態におけるリーク電流が増加し、場合によっては、常にオン状態になるという問題が発生する。これは、CMOSの製造プロセス中の熱処理過程において、金属イオンを供給する電極の金属イオンが、イオン伝導層内部に拡散してしまうことに起因している。酸化物イオン伝導体を用いる本スイッチング素子では、金属イオンを供給する電極と酸化物イオン伝導体が接している構造上、金属イオンを供給する電極の金属イオンが、イオン伝導層内部に拡散しやすい状態となっている。このため、CMOSの製造プロセス中の熱処理過程において、金属イオンがイオン伝導層内部に拡散し、スイッチング素子として動作する段階で既に金属イオンが存在した状態となってしまうもの考えられる。
上述したように、既に金属イオンが存在している状態は、オフ状態でもイオン伝導層に金属イオンが存在していることになり、オフの状態におけるリーク電流が増加し、また、イオン伝導層に用いる材料によっては、既に存在している金属イオンにより、常にオンの状態になっている場合が発生する。このような状態では、当然ながらスイッチング素子としては機能せず、プログラマブルロジック搭載した際、プログラマブルロジックの信頼性が低下してしまう。
上述の問題を回避する方法として、金属イオンのイオン伝導層内部への拡散係数が小さい酸化物をイオン伝導体に用いる方法が考えられる。しかしながら、この場合、金属イオンの拡散による初期不良および故障は抑制されるが、スイッチング電圧の大幅な増加や繰り返しスイッチング耐性の劣化などが生ずる。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、電気化学反応を利用したスイッチング素子の信頼性を、スイッチング性能を低下させることなく、より高くすることを目的とする。
本発明に係るスイッチング素子は、酸化シリコンおよび酸化アルミニウムの少なくとも1つと酸化タンタルとを備えたイオン伝導層と、このイオン伝導層の一方の面の側に配置され、イオン伝導層に電子を供給する第1電極と、金属を含み、イオン伝導層の他方の面の側に配置されてイオン伝導層に金属のイオンを供給する第2電極とを少なくとも備えるようにしたものである。
また、本発明に係るスイッチング素子の製造方法は、酸化シリコンおよび酸化アルミニウムの少なくとも1つと酸化タンタルとを備えたイオン伝導層と、このイオン伝導層の一方の面の側に配置され、イオン伝導層に電子を供給する第1電極と、金属を含み、イオン伝導層の他方の面の側に配置されてイオン伝導層に金属のイオンを供給する第2電極とを少なくとも備えるスイッチング素子の製造方法であって、基板の上に第1電極を形成する第1工程と、イオン伝導層が第1電極の上に形成された状態とする第2工程と、第2電極がイオン伝導層の上に形成された状態とする第3工程とを少なくとも備える。
また、本発明に係る他のスイッチング素子の製造方法は、酸化シリコンおよび酸化アルミニウムの少なくとも1つと酸化タンタルとを備えたイオン伝導層と、このイオン伝導層の一方の面の側に配置され、イオン伝導層に電子を供給する第1電極と、金属を含み、イオン伝導層の他方の面の側に配置されてイオン伝導層に金属のイオンを供給する第2電極と、金属を含み、イオン伝導層の一方の面の側に配置されてイオン伝導層に金属のイオンを供給する第3電極を備えるスイッチング素子の製造方法であって、基板の上に第2電極を形成する第1工程と、第2電極の上にイオン伝導層を形成する第2工程と、イオン伝導層の上に第1電極を形成する第3工程と、イオン伝導層の上に第3電極を形成する第4工程とを少なくとも備える。
以上説明したように、本発明によれば、金属酸化物を含む少なくとも2つの酸化物を備えたイオン伝導層を用いるようにしたので、電気化学反応を利用したスイッチング素子の信頼性を、スイッチング性能を低下させることなく、より高くすることができる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるスイッチング素子の構成例を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態1におけるスイッチング素子の動作例を説明するための説明図である。 図3は、本発明の実施の形態1におけるスイッチング素子の電気的特性を測定した結果を示す特性図である。 図4は、本発明の実施の形態1におけるスイッチング素子の電気的特性を測定した結果を示す特性図である。 図5は、本発明の実施の形態1におけるスイッチング素子の電気的特性を測定した結果を示す特性図である。 図6Aは、本発明の実施の形態1における複合酸化物イオン伝導層のX線回折測定結果を示す説明図である。 図6Bは、本発明の実施の形態1における複合酸化物イオン伝導層のX線回折測定結果を示す説明図である。 図7A〜図7Dは、本発明の実施の形態1におけるスイッチング素子の製造方法例を説明する工程図である。 図8A〜図8Fは、本発明の実施の形態1における他のスイッチング素子の製造方法例を説明する工程図である。 図9は、本発明の実施の形態2におけるスイッチング素子の構成例を模式的に示す断面図である。 図10Aは、本発明の実施の形態2におけるスイッチング素子の動作例を説明するための説明図である。 図10Bは、本発明の実施の形態2におけるスイッチング素子の動作例を説明するための説明図である。 図11A〜図11Dは、本発明の実施の形態2におけるスイッチング素子の製造方法例を説明する工程図である。 図12は、文献1に記載された2端子スイッチの構造を示す構成図である。 図13は、本発明の実施の形態3におけるスイッチング素子の構成例を模式的に示す断面図である。 図14A〜図14Cは、本発明の実施の形態3におけるスイッチング素子の動作例を説明するための説明図である。 図15は、本発明の実施の形態3におけるスイッチング素子のより詳しい構成例を示す断面図である。 図16は、本実施例のスイッチング素子の動作に対する電気特性の変化を示すグラフである。 図17は、スイッチングの繰り返し耐性について説明する説明図である。 図18は、本発明の実施の形態3におけるスイッチングの繰り返し耐性について説明する説明図である。 図19A〜図19Dは、本発明の実施の形態3におけるスイッチング素子の製造方法例を説明する工程図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
始めに、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、発明の実施の形態1におけるスイッチング素子の構成例を模式的に示す断面図である。このスイッチング素子は、第1電極101と、第2電極102と、第1電極101および第2電極102の間に配置された複合酸化物イオン伝導層103とを備える。まず、複合酸化物イオン伝導層103は、金属酸化物を含む少なくとも2つの酸化物を備えている。また、第1電極101は、複合酸化物イオン伝導層103に電子を供給可能としている。また、第2電極102は、金属を含み、この金属のイオンを複合酸化物イオン伝送層103に供給可能としている。なお、第1電極101は、電圧を印加した際に、複合酸化物イオン伝導層103中に金属イオンを供給しないことが望ましい。
このように構成された本実施の形態におけるスイッチング素子では、例えば、第1電極101を接地状態とし、第2電極102に所定の正の電圧を印加すると、図2に示すように、第2電極102に含まれている金属のイオン(金属イオン)205が、複合酸化物イオン伝導層103に拡散(溶解)する。このとき、複合酸化物イオン伝導層103には、第1電極101より電子が供給されているので、複合酸化物イオン伝導層103に拡散している金属イオン205は、同時に供給されている電子により、金属として析出する。この析出した金属は、複合酸化物イオン伝導層103において、第1電極101側より金属架橋204を形成する。このようにして形成された金属架橋204により、第1電極101と第2電極102とが電気的に接続され、本スイッチング素子がオン状態となる。
一方、上述したように金属架橋204が形成されたオン状態とされているスイッチング素子において、第1電極101を接地状態とし、第2電極102に所定の負の電圧を印加すると、今度は、金属架橋204を形成している一部の析出金属の電子が第1電極101に移動して金属イオンとなる。金属イオンの一部は第2電極102に戻る。このようにして、イオンとなることで、金属架橋204の一部が消滅する。例えば、金属架橋204が、第1電極101の側と第2電極102の側の2の部分に分離する。これらの結果として、第1電極101と第2電極102との間の電気的な接続が切断され、本スイッチング素子がオフ状態となる。なお、このようにして本スイッチング素子がオフ状態になる過程で、電気的接続が完全に切れる前の段階から第1電極101および第2電極102間の抵抗が大きくなり、また、電極間容量が変化するなど電気特性の変化があり、最終的に電気的接続が切れる。
以上のようにしてオフ状態とした後、また、オン状態とするためには、前述したように、第2電極102に正電圧を印加すればよい。なお、上述では、第1電極101を接地状態としたが、これに限るものではなく、例えば、第2電極102を接地して第1電極101に負電圧を印加してスイッチをオン状態にしてもよい。また、第2電極102を接地し、第1電極101に正電圧を印加してスイッチをオフ状態にしてもよい。
次に、複合酸化物イオン伝導層103について説明する。複合酸化物イオン伝導層103は、例えば、金属酸化物としての酸化タンタルと他の酸化物としての酸化シリコンとを含んで構成されたものであり、酸化タンタルを主成分とし、ここに、46mol%の酸化シリコンを含むものであればよい。このように構成された2元系の酸化物は、例えば、各々の酸化物を所望の割合で含む焼結体ターゲットを用いたスパッタ法により形成することができる。また、レーザアブレーション法により、各々の酸化物の焼結体ターゲットを同じ成膜チャンバー内で同時に昇華させることで形成できる。
上述した本実施の形態におけるスイッチング素子によれば、例えば、よく知られたCMOSなどの半導体装置の製造プロセスにおける熱履歴が加えられても、第2電極102などからの複合酸化物イオン伝導層103に対する金属の拡散が抑制されるようになり、前述したようにリーク電流の増加や、オフ状態が得られないなどの問題が解消されるようになる。
次に、実際に作製した素子を用いて電気的特性を測定した結果について説明する。作製したスイッチング素子(試料)は、第1電極101として膜厚100nmの白金電極を用い、第2電極102として膜厚100nmの銅電極を用いる。また、参照試料として、酸化タンタルより構成したイオン伝導層を用い、試料として、本実施の形態における複合酸化物イオン伝導層103を用いる。また、複合酸化物イオン伝導層103(イオン伝導層)は、層厚15nmに形成する。なお、各試料(スイッチング素子)は、シリコン基板の上に、層間絶縁膜を介して形成する。また、以下の測定では、参照試料および試料を、窒素雰囲気で400℃・30分の熱処理条件で加熱を行い、この加熱の前後における電気特性の変化を測定する。
加熱処理を行っていない参照試料は、第1電極を接地して、第2電極に正電圧を印加すると、図3に点線で示すように、1.8Vでスイッチがオフ状態(高抵抗の状態)からオン状態(低抵抗の状態)へ遷移する。この際、参照試料にかかる電流を10μAが上限となるよう制限する。次に、負電圧を印加すると−0.5Vで電流は減少し、オフ状態に遷移する。この際は、参照試料に流れる電流を50mAが上限となるよう制御する。
次に、参照試料に対して上記熱処理を加え、この後、第1電極を接地して、第2電極に正電圧を印加すると、図3の実線に示すように、加熱処理を行っていない参照試料の約4倍の6.0Vで、スイッチがオフ状態からオン状態へ遷移する。この際、加熱処理を行っていない状態に比較して、1Vの電圧を印加したときの漏れ電流は2桁程度大きい。
上述した参照試料に対し、本実施の形態のスイッチング素子に対応する試料では、加熱処理の前後で、電気特性は図4に示すように変化した。まず、加熱処理を行っていない試料において、第1電極101を接地して、第2電極102に正電圧を印加すると、3.4Vでスイッチがオフ状態(高抵抗の状態)からオン状態(低抵抗の状態)へ遷移する。この際、1Vの電圧印加時に観測された漏れ電流は、参照試料に比較して3桁程度小さい。次に、負電圧を印加すると、−0.4Vで電流は減少し、オフ状態に遷移する。この際、試料に流れる電流を50mAが上限となるよう制御する。
次に、本実施の形態に対応する試料に対して上記熱処理を加え、この後、第1電極101を接地して、第2電極12に正電圧を印加すると、加熱処理を行っていない状態と同様に、3.4Vでスイッチがオフ状態からオン状態へ遷移する。この際、1Vの電圧を印加したときの漏れ電流は加熱処理の有無で同じとなる。
次に、金属イオンがイオン伝導層内に拡散しない負電圧を、イオン伝導層が絶縁破壊するまで印加した結果について図5に示す。図5において、実線が参照試料の結果を示し、点線が本実施の形態に対応する試料の結果を示している。参照試料に比較し、本実施の形態に対応する試料は、リーク電流が少なく、絶縁破壊電圧が高いことがわかる。
次に、本実施の形態における複合酸化物イオン伝導層103について、X線回折の測定結果について説明する。測定を行う複合酸化物イオン伝導層は、よく知られたRFスパッタ法により、酸化タンタルと酸化シリコンとから構成されて酸化シリコンを46mol%含んだ焼結体ターゲットを用い、層厚50nmに成膜したものである。また、比較の対象として、RFスパッタ法により酸化タンタルの焼結体ターゲットを用いて層厚50nmに成膜した参照試料も測定を行う。
本実施の形態に対応する複合酸化物イオン伝導層は、800℃で加熱処理をする前と後とでX線回折測定を行い、参照試料は、500℃,600℃,700℃,800℃で加熱処理をした後でX線回折測定を行う。本実施の形態に対応する複合酸化物イオン伝導層の測定結果は、図6Aに示し、参照試料の測定結果は、図6Bに示す。まず、図6Bを見ると、参照試料では、700℃および800℃において、500℃および600℃には無いピークが出現しており、700℃以上で結晶化していることがわかる。
これに対し、複合酸化物イオン伝導層では、図6Aに示すように、参照試料が結晶化していると考えられる700℃を超える800℃で加熱してもピークが出現していなく、結晶化せずに非晶質を保っているものと考えられる。これらのことより、酸化タンタルに酸化シリコンを加えた複合酸化物(複合酸化物イオン伝導層)は、酸化タンタルで構成したイオン伝導層に比較して、結晶化しにくいものと考えられる。
イオン伝導層として適用可能な酸化タンタルなどの金属酸化物は、LSI製造工程や使用環境温度である150℃から400℃のような結晶化温度より低い温度範囲でも、X線回折に反映されないわずかな結晶化が進行する。酸化タンタルと酸化シリコンの複合酸化物は酸化タンタルよりも結晶化しにくいことから、150℃から400℃の範囲における結晶化も進行しにくいと考えられる。
前述したように、CMOSの製造プロセスにおける熱履歴によるイオン伝導層への金属イオンの拡散の問題は、上述したイオン伝導層における結晶化が1つの要因であるものと考えられる。酸化タンタルなどの金属酸化物は、非晶質より結晶状態のほうが金属イオンの拡散が促進される。本実施の形態における複合酸化物イオン伝導層103では、上述したように、高温環境下においても結晶化せずに非晶質の状態が維持されているため、結晶粒界を通して起こる金属イオンの速い拡散を抑制することができ、高温環境下での金属イオンの拡散が抑制できるものと考えられる。この結果、図3,図4,図5を用いて説明したように、本実施の形態のスイッチング素子によれば、400℃・30分の熱処理が加わっても、リーク電流の増加を招くことが無く高い信頼性が保たれている。
ところで、本実施の形態における電気化学反応を利用したスイッチング素子では、例えばオンに移行(遷移)する電圧(オン電圧)が、複合酸化物イオン伝導層103における金属イオンの拡散速度に依存する。この拡散速度が小さすぎるとオン電圧が大きくなり過ぎ、スイッチング素子としては好ましくない。これに対し、複合酸化物イオン伝導層103では、銅イオンの拡散速度が、酸化タンタル中に対して100倍程度小さい酸化シリコンを組み合わせて用いており、スイッチング電圧の大幅な高電圧化を招くことがない。なお、酸化シリコンの代わりに酸化アルミニウムを用いても、上述同様であることが確認されている。
次に、本実施の形態におけるスイッチング素子の製造方法について、実施例を用いてより詳細に説明する。
[実施例1]
始めに、実施例1の製造方法について、図7A〜図7Dを用いて説明する。
[工程1]
図7Aに示すように、低抵抗な単結晶シリコンからなる基板701を用意し、基板701の表面に膜厚300nmのシリコン酸化膜702を形成する。また、シリコン酸化膜702の上に、例えば真空蒸着法もしくはスパッタ法により、白金からなる膜厚100nmの第1電極703を形成する。なお、第1電極703は、白金に限らず、タングステン,タンタル,チタンなどの、複合酸化物イオン伝導層に金属イオンを溶出させない材料から構成されていればよい。ところで、基板701は、よく知られた技術により、MOSトランジスタや抵抗素子などの複数の半導体素子が集積されて形成されていてもよい。この場合、シリコン酸化膜702は、層間絶縁膜となる。
[工程2]
図7Bに示すように、第1電極703の上に、層厚15nmの複合酸化物イオン伝導層704を形成する。複合酸化物イオン伝導層704は、例えば、酸化タンタルをベースとして46mol%の酸化シリコンが含まれた焼結体ターゲットを用い、よく知られたRFスパッタ法により形成すればよい。この際、成膜される複合酸化物の組成が、ターゲットの組成に近くなるように、供給する酸素流量などの各条件を最適化して設定する。
例えば、ターゲットに印加するRFパワーは100W、成膜室内に供給するアルゴンガスは12sccmとし、酸素流量は0.5sccmとし、成膜室内の圧力は0.5Pa程度に維持する。これらのスパッタ条件により、酸化タンタルをベースとして46mol%の酸化シリコンが含まれた状態に、複合酸化物イオン伝導層704が形成される。なお、sccmは流量の単位であり、0℃・1気圧の流体が1分間に1cm3流れることを示す。
[工程3]
以上のようにして複合酸化物イオン伝導層704が形成された後、図7Cに示すように、まず、複合酸化物イオン伝導層704の上に、スパッタ法もしくはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、酸化シリコンからなる層厚100nmの絶縁層705を形成する。次に、公知のリソグラフィー技術を用い、スピンコートにより絶縁層705の上に感光性レジスト層を形成し、所定の光像を感光性レジストに感光させて潜像を形成し、これを現像することで、所望とする箇所に開口部を備えたレジストパターンを形成する。このようにして形成したレジストパターンをマスクとし、よく知られたドライエッチング法により、絶縁層705を選択的にエッチングし、底部に複合酸化物イオン伝導層704の一部表面が露出する開口部705aを形成する。
[工程4]
以上のようにして、開口部705aを備えた絶縁層705を形成した後、この上に、真空蒸着法もしくはスパッタ法により膜厚100nmの銅を堆積させて銅膜を形成し、この銅膜を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術により加工することで、図7Dに示すように、第2電極706を形成する。第2電極706は、開口部705a内において、複合酸化物イオン伝導層704に接した状態となる。
[実施例2]
次に、実施例2の製造方法について説明する。なお、この実施例2においても、図7を用いて説明する。
[工程1]
図7Aに示すように、低抵抗な単結晶シリコンからなる基板701を用意し、基板701の表面に膜厚300nmのシリコン酸化膜702を形成する。また、シリコン酸化膜702の上に、白金からなる膜厚100nmの第1電極703を形成する。これは、上述した実施例1と同様である。
[工程2]
図7Bに示すように、第1電極703の上に、層厚15nmの複合酸化物イオン伝導層704を形成する。複合酸化物イオン伝導層704は、例えば、酸化タンタルからなる焼結体ターゲットと酸化シリコンのターゲットとの、2つのターゲットを同一の成膜室内で用い、よく知られたRFスパッタ法により形成することができる。この際、成膜される複合酸化物が、所望の組成比の状態となるように、供給する酸素流量やターゲットへの印加電力などの各条件を最適化して設定する。所望の組成比は、例えば、酸化タンタルをベースとして46mol%のシリコンが含まれた状態である。
例えば、ターゲットに印加するRFパワーは100〜500W、成膜室内に供給するアルゴンガスと酸素との流量比を10:3し、成膜室内の圧力は0.5Pa程度に維持する。これらのスパッタ条件により、酸化タンタルをベースとして46mol%の酸化シリコンが含まれた状態に、複合酸化物イオン伝導層704が形成される。
[工程3]
以上のようにして複合酸化物イオン伝導層704が形成された後、図7Cに示すように、複合酸化物イオン伝導層704の上に、開口部705aを備えた絶縁層705を形成する。
[工程4]
次に、図7Dに示すように、絶縁層705の上に、第2電極706を形成する。
以上の工程3,工程4は、前述した実施例1と同様である。
[実施例3]
次に、実施例3の製造方法について説明する。なお、この実施例3では、図8A〜図8Fを用い、半導体集積回路の配線層中にスイッチング素子を組み込んだ場合の製造方法例について説明する。
[工程1]
図8Aに示すように、単結晶シリコンかなる基板801を用意し、この上に、第1保護絶縁膜802,第1層間絶縁膜803,および第1ストップ絶縁膜804を形成する。なお、基板801は、よく知られた技術により、MOSトランジスタや抵抗素子などの複数の半導体素子が集積されて形成されている。
[工程2]
図8Bに示すように、まず、公知のフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用い、第1保護絶縁膜802,第1層間絶縁膜803,および第1ストップ絶縁膜804を貫通する開口部が形成され状態とする。次に、この開口部の内部を含む第1ストップ絶縁膜804の上に、第1バリアメタル層805が形成された状態とし、次いで、第1バリアメタル層805の表面にスパッタ法により銅シード層を形成する。銅シード層は、層厚20〜100nm程度であればよい。次に、形成した銅シード層の上に、メッキ法により銅を析出させ、膜厚300〜800nm程度の銅膜を形成する。
次に、よく知られたCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、第1ストップ絶縁膜804の表面が露出するまで上記銅膜を研削削除し、第1保護絶縁膜802,第1層間絶縁膜803,および第1ストップ絶縁膜804を貫通する開口部の内部に、第1バリアメタル層805を介して銅からなる第1配線層806を形成する。この後、第1ストップ絶縁膜804の上に、第2保護絶縁膜807を形成する。第2保護絶縁膜807は、第1配線層806の上面を覆うように形成する。
[工程3]
図8Cに示すように、第2保護絶縁膜807の上に、第2層間絶縁膜808,第3保護絶縁膜809,第3層間絶縁膜810,および第2ストップ絶縁膜811が、これらの順に積層された状態とする。
[工程4]
図8Dに示すように、第2ストップ絶縁膜811および第3層間絶縁膜810を貫通する開口部812を形成する。開口部812は、第1配線層806に接続する配線ビアを形成するための開口領域に形成すればよい。開口部812は、よく知られたフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて形成すればよい。
例えば、スピンコートにより第2ストップ絶縁膜811の上に感光性レジスト層を形成し、所定の光像を感光性レジストに感光させて潜像を形成し、これを現像することで、所望とする箇所に開口部を備えたレジストパターンを形成する。このようにして形成したレジストパターンをマスクとし、よく知られたドライエッチング法により、第2ストップ絶縁膜811および第3層間絶縁膜810を選択的にエッチングし、底部に第3保護絶縁膜809の一部表面が露出する開口部812が形成された状態とすればよい。例えば、90nm世代と呼ばれるリソグラフィー技術では、開口部812の直径は80〜200nm程度に形成可能である。
[工程5]
図8Eに示すように、第2層間絶縁膜808および第2保護絶縁膜807を貫通する接続孔813が形成され、第2ストップ絶縁膜811および第3層間絶縁膜810に配線溝812aを形成する。例えば、前述同様に、公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いることで、配線溝812aを形成することができる。この、配線溝812aの形成において、既に形成されていた開口部812の形状が第2層間絶縁膜808および第2保護絶縁膜807に転写され、接続孔813が形成された状態が得られる。配線溝812aは、スイッチング素子の第2電極およびこれに接続する第2配線層が形成される領域である。
[工程6]
形成された接続孔813および配線溝812aの内部に、スイッチング素子の第1電極として機能する第2バリアメタル814を形成し、この上に、複合酸化物イオン伝導層815を形成する。複合酸化物イオン伝導層815は、前述同様に、スパッタ法により形成すればよく、形成した層の厚さ(堆積厚)として15nm程度とすればよい。この後、スパッタ法により層厚20〜100nm程度に銅シード層を形成し、この上に、メッキ法により銅膜を形成する。形成する銅膜は、膜厚300〜800nm程度とすればよい。この後、よく知られたCMP法により、第2ストップ絶縁膜811の表面が露出するまで上記銅膜,第2バリアメタル814および複合酸化物イオン伝導層815の一部を研削削除する。
このことにより、図8Fに示すように、複合酸化物イオン伝導層815の上の凹部の領域に、銅からなる第2配線層816が形成された状態が得られる。次に、第2ストップ絶縁膜811の上に、第3バリア層817を介して上層配線層818を形成する。上層配線層818は、第2配線層816の上面を覆うように形成する。
なお、各保護絶縁膜は、例えば、シリコンナイトライドもしくはこの中に任意の量の炭素が混合された材料など、配線層からの銅の拡散を抑制する材料から構成することが好ましい。また、各層間絶縁膜は、例えば、任意の量の水素,フッ素,および炭素が添加されたシリコン酸化物よりなる低誘電率絶縁材料から構成されていることが好ましい。さらに、各層間絶縁膜は、よく知られた空孔を含む膜で構成されているとよい(非特許文献1参照)。空孔を含む膜は、上述した低誘電率絶縁材料より、さらに誘電率を下げることが知られている。なお、空孔の大きさは、nm以下であることが好ましい。
また、各ストップ絶縁膜は、シリコン酸化膜から構成されていればよく、膜厚は、50〜200nm程度であればよい。また、各絶縁膜は、よく知られたスパッタ法またはCVD法で形成することができる。
次に、バリアメタルは、例えば、タンタルナイトライドおよびタンタルの積層構造でよく、開口部や配線溝の底面および側壁を覆うように形成され、銅が層間絶縁膜へ拡散するのを防ぐ役割を果たしている。このようなバリアメタルとしてのタンタルナイトライドおよびタンタルの膜厚は、5〜30nm程度であればよい。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図9は、発明の実施の形態2におけるスイッチング素子の構成例を模式的に示す断面図である。このスイッチング素子は、金属酸化物を含む少なくとも2つの酸化物を備えた複合酸化物イオン伝導層903と、複合酸化物イオン伝導層903の一方の面の側に配置され、複合酸化物イオン伝導層903に電子を供給する第1電極901を備える。
また、本実施の形態におけるスイッチング素子は、金属を含み、複合酸化物イオン伝導層903の他方の面の側に配置されて複合酸化物イオン伝導層903に金属のイオンを供給する第2電極902と、上記金属を含み、複合酸化物イオン伝導層903の一方の面の側に配置されて複合酸化物イオン伝導層903に金属のイオンを供給する第3電極904を備える。また、複合酸化物イオン伝導層903の他方の面の側に第2電極902に対して絶縁分離して配置された第3電極904とを備える。なお、第1電極901は、電圧を印加した際に、複合酸化物イオン伝導層903中に金属イオンを供給しないことが望ましい。
次に、本実施の形態におけるスイッチング素子の動作(駆動)例について、図10を用いて説明する。まず、第1電極901を接地状態とし、第2電極902に正の電圧を印加することで、これらの間で前述した2端子操作を行い、複合酸化物イオン伝導層903に金属架橋906を形成する。第1電極901を接地状態として第2電極902に正の電圧を印加すると、まず、第2電極902を構成している金属が金属イオン905になって複合酸化物イオン伝導層903に拡散(溶解)する。このようにして溶解した金属イオン905が、複合酸化物イオン伝導層903の中に析出して金属架橋906を形成し、形成された金属架橋906により第1電極901と第2電極902とが接続された状態とする。この後、第2電極902に負の電圧を印加することで、金属架橋906の一部を溶解させ、第1電極901と第2電極902との間の接続状態が切断(オフ)された状態とする。
以上のようにして、複合酸化物イオン伝導層903の中に、第1電極901と第2電極902とを接続する金属架橋906を形成してこの一部を切断した後、今度は、第1電極901および第2電極902が接地された状態とし、第3電極904に正電圧が印加された状態とする。このことにより、まず、第3電極904を構成している金属が金属イオン905になって複合酸化物イオン伝導層903に溶解する。このようにして溶解した金属イオン905が、複合酸化物イオン伝導層903の中の金属架橋906の箇所に析出し、切断されていた部分を接続し、結果として、第1電極901と第2電極902とが接続された状態となる。
一方、上述したように、第3電極904に正電圧を印加することで、第1電極901と第2電極902とが接続されたオン状態で、第3電極904に負の電圧を印加すると、金属架橋906の一部の金属が複合酸化物イオン伝導層903に溶解し、金属架橋906の一部が切断される。この際、金属イオン905は、第2電極902に回収される。これにより、第1電極901と第2電極902との電気的接続が切断され、本スイッチング素子がオフ状態となる。
なお、第3電極904を接地状態とし、第1電極901もしくは第2電極902に負電圧を印加してスイッチング素子をオン状態にし、また、第1電極901もしくは第2電極902に正電圧を印加してスイッチング素子をオフ状態にしてもよい。また、第1電極901は、この全体が金属イオンを供給しない状態である必要が無く、言い換えると、第2電極902および第3電極904が含んでいる金属を、第1電極901が全く含んでいないものである必要はない。第1電極901の複合酸化物イオン伝導層903に接触する領域が、金属イオンを供給しない状態であればよい。
例えば、図10Bに示すように、第1電極901も第2電極902および第3電極904と同様の材料から構成し、第1電極901と複合酸化物イオン伝導層903との界面に、上記金属(金属イオン)の移動を抑制して導電性を備えるバリア層911が配置されていてもよい。バリア層911を設けることで、第1電極901を構成している金属のイオンの複合酸化物イオン伝導層903に対する拡散が、抑制できるようになる。
次に、本実施の形態2におけるスイッチング素子の製造方法について、図11A〜図11Dを用いて説明する。
[工程1]
図11Aに示すように、低抵抗な単結晶シリコンからなる基板1101を用意し、基板1101の表面に膜厚300nmのシリコン酸化膜1102を形成する。また、シリコン酸化膜1102の上に、例えば真空蒸着法もしくはスパッタ法により、銅からなる膜厚100nmの第2電極1103を形成する。第2電極1103が、図9(図10)の第2電極902に相当する。
[工程2]
図11Bに示すように、第2電極1103の上に、層厚15nmの複合酸化物イオン伝導層1104を形成する。複合酸化物イオン伝導層1104は、例えば、酸化タンタルをベースとして46mol%の酸化シリコンが含まれた焼結体ターゲットを用い、よく知られたRFスパッタ法により形成すればよい。この際、成膜される複合酸化物の組成が、ターゲットの組成に近くなるように、供給する酸素流量などの各条件を最適化して設定する。
例えば、ターゲットに印加するRFパワーは100W、成膜室内に供給するアルゴンガスは12sccmとし、酸素流量は0.5sccmとし、成膜室内の圧力は0.5Pa程度に維持する。これらのスパッタ条件により、酸化タンタルをベースとして46mol%の酸化シリコンが含まれた状態に、複合酸化物イオン伝導層1104が形成される。
[工程3]
以上のようにして複合酸化物イオン伝導層1104が形成された後、まず、複合酸化物イオン伝導層1104の上に、スパッタ法により、酸化シリコンからなる層厚100nmの絶縁層を形成する。次に、公知のリソグラフィー技術を用い、スピンコートにより絶縁層の上に感光性レジスト層を形成し、所定の光像を感光性レジストに感光させて潜像を形成し、これを現像することで、所望とする箇所に開口部を備えたレジストパターンを形成する。このようにして形成したレジストパターンをマスクとし、よく知られたドライエッチング法により、絶縁層を選択的にエッチングする。これらのことにより、図11Cに示すように、底部に複合酸化物イオン伝導層1104の表面が底部に露出する開口部1105aを備えた絶縁層1105が、複合酸化物イオン伝導層1104の一部領域に形成された状態が得られる。
[工程4]
以上のようにして、開口部1105aを備えた絶縁層1105を形成した後、この上に、真空蒸着法もしくはスパッタ法により膜厚100nmの白金を堆積させて白金膜を形成する。次に、この白金膜を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術により加工することで、図11Dに示すように、第1電極1106を形成する。第1電極1106は、開口部1105a内において、複合酸化物イオン伝導層1104に接続した状態となる。第1電極1106が、図9(図10)の第1電極901に相当する。
また、第1電極1106を形成した後、第1電極1106および絶縁層1105を含む複合酸化物イオン伝導層1104の上に、真空蒸着法もしくはスパッタ法により膜厚100nmの銅膜を形成する。次に、この銅膜を公知のフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術により加工することで、第3電極1107を形成する。第3電極1107が、図9(図10)の第3電極904に相当する。
なお、上述した実施の形態では、複合酸化物イオン伝導層に供給される金属イオンとして、銅イオンを用いるようにしたが、これに限るものではない。例えば、複合酸化物イオン伝導層が酸化タンタルをベースとしている場合、第2電極(第3電極)を銀から構成し、複合酸化物イオン伝導層に銀イオンが供給され、複合酸化物イオン伝導層の中に、銀からなる金属架橋が形成されるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、複合酸化物イオン伝導層が、金属酸化物としての酸化タンタルと他の酸化物としての酸化シリコンとを含んで構成されたものとしたが、これに限るものではない。例えば、金属イオンが伝導可能な空格子点を備える他の金属酸化物をベースとして構成されていてもよい。このような金属酸化物をベースとし、前述したように、当該金属酸化物の結晶化の抑制が可能な酸化物を組み合わせ(添加し)て複合酸化物イオン伝導層を構成するようにしてもよい。金属酸化物の結晶化が抑制できれば、CMOSの製造プロセスにおける高温下においても、非晶質の状態が維持され、結晶粒界を通して起こる金属イオンの速い拡散を抑制することができ、高温環境下での金属イオンの拡散が抑制できるものと考えられる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図13は、本実施の形態におけるスイッチング素子の構成例を模式的に示す断面図である。このスイッチング素子は、第1電極1301と、第2電極1302と、第1電極1301および第2電極1302の間に配置された酸化物イオン伝導層(第1イオン伝導層)1303と複合酸化物イオン伝導層(第2イオン伝導層)1304とを備える。酸化物イオン伝導層1303は、例えば酸化タンタルなどの金属酸化物から構成されている。
これに対し、複合酸化物イオン伝導層1304は、金属酸化物を含む少なくとも2つの酸化物を備えている。例えば、複合酸化物イオン伝導層1304は、金属酸化物としての酸化タンタルと他の酸化物としての酸化シリコンとを含んで構成されたものであり、酸化タンタルを主成分とし、ここに、33mol%の酸化シリコンを含むものであればよい。これらの複合酸化物イオン伝導層1304および酸化物イオン伝導層1303は金属イオンが伝導するための媒体となる。
また、第1電極1301は、酸化物イオン伝導層133(複合酸化物イオン伝導層1304)に電子を供給可能としている。また、第2電極1302は、金属を含み、この金属のイオンを複合酸化物イオン伝送層1304(酸化物イオン伝導層133)に供給可能としている。なお、第1電極1301は、電圧を印加した際に、酸化物イオン伝導層133および複合酸化物イオン伝導層1304中に金属イオンを供給しないことが望ましい。
酸化物イオン伝導層1303は、例えばスパッタ法により酸化タンタルを堆積することで形成することができる。また、複合酸化物イオン伝導層1304は、実施の形態1と同様に2種類の酸化物を焼結したターゲットを用いたスパッタ法により形成することができる。また、複合酸化物イオン伝導層1304は、レーザアブレーション法により、各々の酸化物の焼結体ターゲットを同じ成膜チャンバー内で同時に昇華させることで形成できる。
本実施の形態の酸化物イオン伝導層と複合酸化物イオン伝導層の積層構造は、実施の形態1における単独で複合酸化物イオン伝導層を用いた構造に比較し、加熱処理後のスイッチング回数が向上する。本実施の形態3におけるスイッチング素子では、まず、金属イオンの拡散を複合酸化物イオン伝導層1304で防ぐ。これに加え、本スイッチング素子では、駆動時の金属架橋の伸縮が、酸化物イオン伝導層1303で行われるようになり、熱耐性と繰り返し耐性が両立できるようになる。本実施の形態では、酸化物イオン伝導層1303で金属架橋の伸縮を行わせているので、スイッチング電圧をあまり高くする必要がなく、イオン伝導層としての部分の劣化を招くことがない。この結果、スイッチングの繰り返し回数を向上させることができる。このように、本実施の形態では、酸化物イオン伝導層1303と複合酸化物イオン伝導層1304とにより、イオン伝導層を構成しているところに特徴がある。
なお、複合酸化物イオン伝導層1304の厚さは、プログラマブルロジックの配線スイッチの製造工程によって生じる熱処理過程(350℃・270分)の前後で、スイッチング電圧および漏れ電流の変化が10%程度となるように最適化する。
次に、本実施の形態におけるスイッチング素子の駆動について図14A〜図14Cを用いて説明する。まず、第1電極1301を接地し、第2電極1302に正電圧を印加すると、図14Aに示すように、第2電極1302の金属が金属イオン1406になり、複合酸化物イオン伝導層1304および酸化物イオン伝導層1303に溶解する。このとき、酸化物イオン伝導層1303には、第1電極1301より電子が供給されているので、拡散している金属イオン1406は、同時に供給されている電子により、金属として析出する。この析出した金属は、酸化物イオン伝導層1303において、第1電極1301の側より金属架橋1405を形成する。
形成された金属架橋1405は、上述した電圧印加状態を継続することで、図14Bに示すように第2電極1302に到達し、第1電極1301と第2電極1302とが電気的に接続され、このスイッチング素子がオン状態となる。
一方、上記オン状態で第1電極1301を接地して、第2電極1302に負電圧を印加すると、金属架橋1405が複合酸化物イオン伝導層1304に金属イオン1406となって溶解して金属架橋1405の一部が切れ、図14Cに示すように、金属架橋1405aと金属架橋1405bとに分離する。この際、複合酸化物イオン伝導層1304および酸化物イオン伝導層1303内の金属イオン1406は第2電極1302に回収される。これにより、第1電極1301と第2電極1302との電気的接続が切れ、スイッチがオフ状態になる。
なお、スイッチがオフ状態になるとき、電気的接続が完全に切れる前の段階から、第1電極1301および第2電極1302間の抵抗が大きくなり、また、電極間容量が変化するなど電気特性の変化があり、最終的に電気的接続が切れる。
上記オフ状態からオン状態にするには、再び第2電極1302に正電圧を印加すればよい。また、第2電極1302を接地することで、第1電極1301に負電圧を印加してスイッチをオン状態にし、また、第2電極1302を接地することで、第1電極1301に正電圧を印加すればよい。これにより、第2電極1302の金属が金属イオン1406として複合酸化物イオン伝導層1304および酸化物イオン伝導層1303に溶解する。溶解した金属イオン1406は、第1電極1301より供給されている電子により、金属架橋1405aと金属架橋1405bと間に析出する。この結果、また、金属架橋1405aと金属架橋1405bとが一体に接続し、第1電極1301と第2電極1302とが電気的に接続され、このスイッチング素子がオン状態となる。
次に、本実施の形態におけるスイッチング素子について、実施例を用いてより詳細に説明する。
[実施例4]
まず、本実施例のスイッチング素子の構成について図15の断面図を用いて説明する。このスイッチング素子は、例えば、低抵抗な単結晶シリコンからなる基板1501と、基板1501の上に形成されたシリコン酸化膜1502と、シリコン酸化膜1502の上に形成された第1電極1503と、酸化物イオン伝送層1504とを備える。また、酸化物イオン伝送層1504の上には、複合酸化物イオン伝送層1505が形成されている。また、複合酸化物イオン伝送層1505の上には、絶縁層1506が形成され、絶縁層1506の上に第2電極1507が形成されている。例えば、複合酸化物イオン伝送層1505の一部が、絶縁層1506により覆われている。また、絶縁層1506の一部に形成された開口部(貫通孔)を介し、複合酸化物イオン伝送層1505と第2電極1507とが接続している。
酸化物イオン伝導層1504は、酸化タンタルから構成され、層厚12nmに形成されている。複合酸化物イオン伝送層1505は、酸化シリコンを33mol%含む酸化タンタルから構成され、層厚3nmに形成されている。また、第1電極1503は、白金から構成され、膜厚40nmに形成され、第2電極1507は、銅から構成されて膜厚100nmに形成されている。
この実施の形態におけるスイッチング素子では、本構成では、絶縁層1506に形成した貫通孔の領域にスイッチが形成され、スイッチの接合面積を貫通孔の開口程度の大きさにできる。また、基板1501は、よく知られた技術により、MOSトランジスタや抵抗素子などの複数の半導体素子(不図示)が集積されて形成されている。例えば、MOSトランジスタ(図示せず)が形成され、このMOSトランジスタのドレイン(ドレイン電極)に第1電極1503が接続している。
次に、本実施の形態におけるスイッチング素子の特性について、図16,17,18を用いて説明する。まず、図16は、本実施例のスイッチング素子の動作に対する電気特性の変化を示すグラフである。なお、図16において、(a)は、窒素雰囲気下において350℃・270分の加熱処理を施した後の特性であり、(b)は、この加熱処理を行う前の特性である。また、ここでは、第1電極1503を基板1501に形成されているn型のMOSFET(不図示)のドレイン電極を介して接地し、第2電極1507に正電圧および負電圧を印加している。
まず、加熱処理を行っていない場合、図16の(b)に示すように、第2電極1507に正電圧を印加すると、8.5Vでスイッチがオフ状態(高抵抗の状態)からオン状態(低抵抗の状態)へ遷移する。この際、MOSFETのゲート電極に5Vを印加し、スイッチング素子にかかる電流を約8mAに制限している。MOSFETのゲート幅は40μmである。次に、第2電極1507に負電圧を印加すると−2.2Vで電流は減少し、オフ状態に遷移する。この際、上述したようにMOSFETにより、スイッチング素子に流れる電流を50mAが上限となるよう制御している。
一方、加熱処理を行ったスイッチング素子において、加熱した場合と同様に、第2電極1507に正電圧を印加すると、加熱処理を行っていない場合に比較して1V程度大きい9.5Vでスイッチがオフ状態からオン状態へ遷移する(a)。この際、4−7Vの間の電圧において観測される漏れ電流は、加熱処理を行っていない場合に比較して1桁程度大きくなる。また、スイッチング電圧および漏れ電流ともに、10%程度の変化に抑えられている。
次に、スイッチングの繰り返し耐性について説明する。まず、単独で複合酸化物イオン伝導層を用いたスイッチング素子について説明する。なお、複合酸化物イオン伝導層を形成した後に、窒素環境下で350℃・30分の加熱処理を施している。この例では、図17に示すように、繰り返し28回まではオンとオフとの切り替えが行える、29回目以降は、オフ状態に遷移しなくなる。なお、図17において、(a)がオンを示し、(b)がオフを示している。
次に、複合酸化物イオン伝導層に加えて酸化物イオン伝導層を用いた本実施の形態におけるスイッチング素子について説明する。なお、酸化物イオン伝導層および複合酸化物イオン伝導層を形成した後に、窒素環境下で350℃・30分の加熱処理を施している。この場合、図18に示すように、繰り返し710回までオンとオフとの切り替えが行え、大幅に増加する。
次に、本実施例におけるスイッチング素子の製造方法について、図19A〜図19Dを用いて説明する。
[工程1]
図19Aに示すように、低抵抗な単結晶シリコンからなる基板1501を用意し、基板1501の表面に膜厚300nmのシリコン酸化膜1502を形成する。また、シリコン酸化膜1502の上に、第1電極1503を形成する。例えば、まず、例えば真空蒸着法もしくはスパッタ法により、膜厚40nmの白金膜を形成する。次に、白金膜の上にフォトレジスト膜を形成し、公知のフォトリソグラフィー技術によりフォトレジスト膜をパターニングし、所望の形状(配線形状)のレジストパターンを形成する。
次に、形成したレジストパターンをマスクとし、白金膜をドライエッチングしてパターニングすれば、第1電極1503が形成できる。第1電極1503は、例えば、所定の幅を備え、図19Aの紙面左右方向に延在している配線である。なお、第1電極1503は、白金に限らず、タングステン,タンタル,チタンなどの、複合酸化物イオン伝導層に金属イオンを溶出させない材料から構成されていればよい。
[工程2]
図19Bに示すように、第1電極1503の上に、酸化物イオン伝導層1504および複合酸化物イオン伝導層1505を形成する。例えば、酸化タンタルの焼結体ターゲットを用いたスパッタ法により酸化タンタルを厚さ12nm程度に堆積することで、酸化物イオン伝導層1504が形成できる。引き続いて、酸化タンタル中に酸化シリコンが33mol%含まれた焼結体のターゲットを用いたスパッタ法により、層厚3nmの複合酸化物イオン伝導層1505が形成できる。この後、第1電極1503の形状に合わせ、公知のフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術により、酸化物イオン伝導層1504および複合酸化物イオン伝導層1505をパターニングしてもよい。
[工程3]
図19Cに示すように、まず、複合酸化物イオン伝導層1505の上に、スパッタ法もしくはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、酸化シリコンからなる層厚40nmの絶縁層1506を形成する。次に、公知のリソグラフィー技術を用い、所望とする箇所に開口部を備えたレジストパターンを形成する。このようにして形成したレジストパターンをマスクとし、よく知られたウエットエッチング法により、絶縁層1506を選択的にエッチングし、底部に複合酸化物イオン伝導層1505の一部表面が露出する開口部1505aを形成する。
[工程4]
以上のようにして、開口部1506aを備えた絶縁層1506を形成した後、この上に、真空蒸着法もしくはスパッタ法により膜厚100nmの銅を堆積させて銅膜を形成し、この銅膜を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術により加工する。これにより、図19Dに示すように、第2電極1507が形成できる。第2電極1507は、開口部1506a内において、複合酸化物イオン伝導層1504に接した状態となる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2007年12月19日に出願された日本出願特願2007−326960号を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。

Claims (7)

  1. 酸化シリコンおよび酸化アルミニウムの少なくとも1つと酸化タンタルとを備えたイオン伝導層と、
    このイオン伝導層の一方の面の側に配置され、前記イオン伝導層に電子を供給する第1電極と、
    金属を含み、前記イオン伝導層の他方の面の側に配置されて前記イオン伝導層に前記金属のイオンを供給する第2電極と
    を少なくとも備えることを特徴とするスイッチング素子。
  2. 請求項1記載のスイッチング素子において、
    前記イオン伝導層は、
    酸化タンタルの結晶化温度より高い結晶化温度を備える
    ことを特徴とするスイッチング素子。
  3. 請求項1記載のスイッチング素子において、
    前記金属を含み、前記イオン伝導層の一方の面の側に配置されて前記イオン伝導層に前記金属のイオンを供給する第3電極を備え、
    この第3電極は、前記第1電極と絶縁分離して配置されている
    ることを特徴とするスイッチング素子。
  4. 請求項1記載のスイッチング素子において、
    前記第1電極は、前記イオン伝導層に金属の拡散を抑制した状態で形成されている
    ことを特徴とするスイッチング素子。
  5. 請求項1記載のスイッチング素子において、
    前記イオン伝導層は、
    酸化タンタルを備えた第1イオン伝導層と、
    酸化シリコンおよび酸化アルミニウムの少なくとも1つと酸化タンタルとを備えた第2イオン伝導層と
    を備え、
    前記第1電極の側に前記第1イオン伝導層が備えられている
    ことを特徴とするスイッチング素子。
  6. 基板の上に第1電極が形成された状態とする第1工程と、
    イオン伝導層が前記第1電極の上に形成された状態とする第2工程と、
    第2電極が前記イオン伝導層の上に形成された状態とする第3工程と
    を少なくとも備え、
    前記イオン伝導層は、酸化シリコンおよび酸化アルミニウムの少なくとも1つと酸化タンタルとを備え、
    前記第1電極は、前記イオン伝導層に電子を供給し、
    前記第2電極は、金属を含み、前記イオン伝導層に前記金属のイオンを供給する
    ことを特徴とするスイッチング素子の製造方法。
  7. 基板の上に第2電極が形成された状態とする第1工程と、
    前記第2電極の上にイオン伝導層が形成された状態とする第2工程と、
    前記イオン伝導層の上に第1電極が形成された状態とする第3工程と、
    前記イオン伝導層の上に第3電極が形成された状態とする第4工程と
    を少なくとも備え、
    前記イオン伝導層は、酸化シリコンおよび酸化アルミニウムの少なくとも1つと酸化タンタルとを備え、
    前記第1電極は、前記イオン伝導層に電子を供給し、
    前記第2電極は、金属を含み、前記イオン伝導層に前記金属のイオンを供給し、
    前記第3電極は、前記金属を含み、前記イオン伝導層に前記金属のイオンを供給する
    ことを特徴とするスイッチング素子の製造方法。
JP2009546197A 2007-12-19 2008-11-25 スイッチング素子およびその製造方法 Expired - Fee Related JP5458892B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009546197A JP5458892B2 (ja) 2007-12-19 2008-11-25 スイッチング素子およびその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007326960 2007-12-19
JP2007326960 2007-12-19
PCT/JP2008/071311 WO2009078251A1 (ja) 2007-12-19 2008-11-25 スイッチング素子およびその製造方法
JP2009546197A JP5458892B2 (ja) 2007-12-19 2008-11-25 スイッチング素子およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009078251A1 JPWO2009078251A1 (ja) 2011-04-28
JP5458892B2 true JP5458892B2 (ja) 2014-04-02

Family

ID=40795370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009546197A Expired - Fee Related JP5458892B2 (ja) 2007-12-19 2008-11-25 スイッチング素子およびその製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8664651B2 (ja)
JP (1) JP5458892B2 (ja)
WO (1) WO2009078251A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5454478B2 (ja) * 2009-01-09 2014-03-26 日本電気株式会社 スイッチング素子及びその製造方法
JP2010225750A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Toshiba Corp 不揮発性半導体記憶装置
US9012307B2 (en) * 2010-07-13 2015-04-21 Crossbar, Inc. Two terminal resistive switching device structure and method of fabricating
US8946046B1 (en) 2012-05-02 2015-02-03 Crossbar, Inc. Guided path for forming a conductive filament in RRAM
US8884261B2 (en) 2010-08-23 2014-11-11 Crossbar, Inc. Device switching using layered device structure
JP5547111B2 (ja) * 2011-02-15 2014-07-09 株式会社東芝 不揮発性抵抗変化素子および不揮発性抵抗変化素子の製造方法
JP5364739B2 (ja) 2011-02-18 2013-12-11 株式会社東芝 不揮発性抵抗変化素子
US20120241710A1 (en) * 2011-03-21 2012-09-27 Nanyang Technological University Fabrication of RRAM Cell Using CMOS Compatible Processes
JP5480233B2 (ja) * 2011-12-20 2014-04-23 株式会社東芝 不揮発性記憶装置、及びその製造方法
JPWO2013103122A1 (ja) * 2012-01-05 2015-05-11 日本電気株式会社 スイッチング素子及びその製造方法
US9276041B2 (en) 2012-03-19 2016-03-01 Globalfoundries Singapore Pte Ltd Three dimensional RRAM device, and methods of making same
US9685608B2 (en) 2012-04-13 2017-06-20 Crossbar, Inc. Reduced diffusion in metal electrode for two-terminal memory
JP5783961B2 (ja) * 2012-07-09 2015-09-24 株式会社東芝 不揮発性記憶装置
US10096653B2 (en) 2012-08-14 2018-10-09 Crossbar, Inc. Monolithically integrated resistive memory using integrated-circuit foundry compatible processes
KR101956795B1 (ko) * 2013-11-15 2019-03-13 에스케이하이닉스 주식회사 전자 장치 및 그 제조 방법
US10290801B2 (en) 2014-02-07 2019-05-14 Crossbar, Inc. Scalable silicon based resistive memory device
TWI488347B (zh) * 2014-04-08 2015-06-11 Winbond Electronics Corp 記憶體元件的形成方法
JP7205273B2 (ja) * 2019-02-12 2023-01-17 富士通株式会社 電子装置及び認証装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006070773A1 (ja) * 2004-12-28 2006-07-06 Nec Corporation スイッチング素子、書き換え可能な論理集積回路、およびメモリ素子
JP2006303343A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体メモリとその動作方法
JP2006319028A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Nec Corp スイッチング素子、書き換え可能な論理集積回路、およびメモリ素子
WO2007069725A1 (ja) * 2005-12-15 2007-06-21 Nec Corporation スイッチング素子およびその製造方法
WO2007114099A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Nec Corporation スイッチング素子およびスイッチング素子の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1159743B1 (en) 1999-02-11 2007-05-02 Arizona Board of Regents Programmable microelectronic devices and methods of forming and programming same
JP4321524B2 (ja) * 2003-07-18 2009-08-26 日本電気株式会社 スイッチング素子、スイッチング素子の駆動方法、書き換え可能な論理集積回路およびメモリ素子
FR2904704B1 (fr) * 2006-08-04 2008-12-05 Saint Gobain Dispositif electrochimique, et/ou elelctrocommandable du type vitrage et a proprietes optiques et/ou energetiques variables
JP5266654B2 (ja) * 2007-03-27 2013-08-21 日本電気株式会社 スイッチング素子およびスイッチング素子の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006070773A1 (ja) * 2004-12-28 2006-07-06 Nec Corporation スイッチング素子、書き換え可能な論理集積回路、およびメモリ素子
JP2006303343A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体メモリとその動作方法
JP2006319028A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Nec Corp スイッチング素子、書き換え可能な論理集積回路、およびメモリ素子
WO2007069725A1 (ja) * 2005-12-15 2007-06-21 Nec Corporation スイッチング素子およびその製造方法
WO2007114099A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Nec Corporation スイッチング素子およびスイッチング素子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2009078251A1 (ja) 2011-04-28
WO2009078251A1 (ja) 2009-06-25
US20110108829A1 (en) 2011-05-12
US8664651B2 (en) 2014-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5458892B2 (ja) スイッチング素子およびその製造方法
JP6428860B2 (ja) スイッチング素子およびスイッチング素子の製造方法
JP5502320B2 (ja) スイッチング素子およびスイッチング素子の製造方法
JP5382001B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5266654B2 (ja) スイッチング素子およびスイッチング素子の製造方法
JP5692297B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5454478B2 (ja) スイッチング素子及びその製造方法
JP5211483B2 (ja) 固体電解質スイッチング素子およびその製造方法ならびに集積回路
JP5565570B2 (ja) スイッチング素子、スイッチング素子の製造方法および半導体装置
JP2011238828A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5799504B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP6665776B2 (ja) スイッチング素子及びスイッチング素子の製造方法
WO2009157479A1 (ja) スイッチング素子およびスイッチング素子の製造方法
JP5527321B2 (ja) 抵抗変化素子及びその製造方法
WO2016203751A1 (ja) 整流素子、スイッチング素子および整流素子の製造方法
JP5493703B2 (ja) スイッチング素子およびスイッチング素子を用いた半導体装置
WO2013103122A1 (ja) スイッチング素子及びその製造方法
JP5807789B2 (ja) スイッチング素子、半導体装置およびそれぞれの製造方法
WO2018025691A1 (ja) 整流素子及び該整流素子を有するスイッチング素子
JP2011211165A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2009267204A (ja) 回路装置および制御方法
WO2016157820A1 (ja) スイッチング素子、半導体装置、及びスイッチング素子の製造方法
JP2024018557A (ja) 抵抗変化素子の書き換え方法
WO2014050198A1 (ja) スイッチング素子およびスイッチング素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131230

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5458892

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees