JP5458119B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、回転運動を直線運動に変換するアクチュエータに関する。より詳しくは、本発明は、モータ駆動による回転運動を直線往復動に変換して出力するアクチュエータに関する。
従来から、各種機器を動作させるためのアクチュエータとして、油圧シリンダが提供されている。
油圧シリンダは、第一端と該第一端の反対側の第二端とを有する筒状のシリンダ本体と、第一端と該第一端の反対側の第二端とを有する棒状のロッド、及びロッドの第一端に連結された大径のピストンを含むピストンロッドとを備える。ピストンロッドのピストン及びロッドの一部は、シリンダ本体に同心で内装される。
油圧シリンダは、ピストンを境にしたシリンダ本体の第一端側又は第二端側の何れか一方側の内部空間に対して作動油が供給される。ピストンは、シリンダ本体内に供給される作動油の流体圧の作用で軸線方向に押される。これにより、ピストンロッド全体が軸線方向に軸力を発生させつつ移動する。
定常的に設置される機器に油圧シリンダが搭載される場合、油圧シリンダに作動油を供給するための油圧ユニットが油圧シリンダと異なる位置に別途設置される。これに対し、持ち運びされるハンディー装置(例えば、リベットをかしめ処理するためのリベッタや、金属製の棒材を切断するバーカッタ等の手持ち工具等)に油圧シリンダが搭載される場合、機器全体のサイズを小型化するために、油圧ユニットが油圧シリンダ(シリンダ本体)に一体的に連結される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、機器を動作させるアクチュエータとして油圧シリンダが採用される場合、上述の如く、油圧ユニットが必要である。そのため、油圧シリンダ以外に油圧ユニットを配置するためのスペースの確保が必要である。すなわち、油圧ユニットは、作動油を貯留するためのタンクや、該タンク内の作動油を送り出すポンプ、ポンプを動作させるモータ等を備える。そのため、油圧ユニットの占有スペースが大きく、各種機器を動作させるアクチュエータに油圧シリンダが採用されると、機器全体が大きくなるといった問題がある。
特に、持ち運びされるハンディー装置(例えば、リベットをかしめ処理するためのリベッタや、金属製の棒材を切断するバーカッタ等の手持ち工具等)に油圧シリンダが採用された場合、油圧ユニットが大型化や重量化の原因となり、ハンドリング性が害されるといった問題がある。
日本国特開平7−223113号公報
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、油圧シリンダと同等の性能を発揮しつつも小型化及び軽量化することのできるアクチュエータを提供することを課題とする。
本発明に係るアクチュエータは、一方向に第一端とその反対側の第二端とを有する内部空間であって、一方向に延びるように形成された内部空間を有するシリンダ部と、前記シリンダ部の前記内部空間の両端を閉塞する一対の閉塞部とを含み、前記内部空間に作動油が充填されるシリンダ本体と、先端と該先端の反対側の基端とを有するロッド部であって、前記一対の閉塞部のうちの一方の閉塞部に液密状態で挿通されたロッド部と、該ロッド部の基端に同心で連結されたピストン部であって、前記内部空間に内装されたピストン部とを含むピストンロッドと、前記一対の閉塞部のうちの他方の閉塞部に挿通された回転軸とを備え、前記ピストン部には、前記他方の閉塞部側で開口した非貫通状態の軸挿入穴と、該軸挿入穴に向けて開口した少なくとも一つの第一プランジャ穴と、該第一プランジャ穴に対して前記ロッド部の軸心周方向でずれた位置に形成され、前記軸挿入穴に向けて開口した少なくとも一つの第二プランジャ穴と、前記第一プランジャ穴の両側に形成され、該第一プランジャ穴を介して前記内部空間の第一端側と前記内部空間の第二端側とを連通させる一対の第一流路と、前記第二プランジャ穴の両側に形成され、前記内部空間の第一端側と前記内部空間の第二端側とを連通させる一対の第二流路とが設けられ、前記第一プランジャ穴には、該第一プランジャ穴の穴中心方向で移動可能な第一プランジャと、該第一プランジャを前記軸挿入穴に向けて付勢する第一付勢部材とが内装され、前記一対の第一流路のそれぞれには、前記内部空間の第一端側から前記内部空間の第二端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間の第二端側から前記内部空間の第一端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第一逆止弁が内装され、前記第二プランジャ穴には、該第二プランジャ穴の穴中心方向で移動可能な第二プランジャと、該第二プランジャを前記軸挿入穴に向けて付勢する第二付勢部材とが内装され、前記一対の第二流路のそれぞれには、前記内部空間の第二端側から前記内部空間の第一端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間の第一端側から前記内部空間の第二端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第二逆止弁が内装され、前記回転軸は、第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有する軸本体であって、第一端部が前記軸挿入穴に挿入されるとともに、第二端部が前記シリンダ本体から外方に延出した軸本体と、前記軸本体の軸心に対して偏心するように、前記軸本体の第一端部に連結される第一カム部であって、前記軸本体から周方向の一方側のトルクのみが伝達される第一カム部と、前記軸本体の軸心に対して偏心するように、前記軸本体の第一端部に連結される第二カム部であって、前記軸本体から周方向の他方側のトルクのみが伝達される第二カム部とを備え、前記第一プランジャは、前記第一付勢部材による付勢で前記第一カム部に常時接触するように設けられ、前記第二プランジャは、前記第二付勢部材による付勢で前記第二カム部に常時接触するように設けられる。
上記構成のアクチュエータによれば、モータの駆動を伝達して回転軸を周方向の一方側に回転させると、そのトルクが軸本体から第一カム部に伝達され、第一カム部が軸本体をを中心に回転する。これに対し、第二カム部は、軸本体からのトルクが伝達されずに停止又は略停止した状態になる。すなわち、回転軸が周方向の他方側に回転すると、第一カム部のみが回転する。このように第一カム部が回転すると、第一カム部が第一プランジャを押圧する状態と第一カムが第一プランジャを押圧しない状態とに交互に切り替わる。その結果、第一プランジャは、第一カム部による押圧で第一プランジャ穴に押し込まれた状態と、第一付勢部材の付勢で軸挿入穴に突出した状態とに切り替わる。そうすると、第一プランジャの出退に伴って第一プランジャ穴の空間(プランジャの存在しない領域)が容積変化することになり、ピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油が第一プランジャ穴に流入し、該作動油がピストン部を境にした内部空間の第二端側に押し出されることになる。
具体的には、第一プランジャ穴に押し込まれた第一プランジャが回転軸(軸挿入穴)側に移動するとき(空間容積が拡大するとき)にピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油が第一プランジャ穴に引き込まれることになる。そして、第一プランジャが最大に突出した状態で作動油の引き込みが完了し、第一流路内の第一逆止弁の作用で第一プランジャ穴内に引き込まれた作動油がピストン部を境にした内部空間の第一端側に逆流することが防止された状態になる。
これに対し、第一プランジャが第一プランジャ穴に押し込まれるとき(空間容積が縮小するとき)に該第一プランジャ穴内にある作動油が第一流路を通ってピストン部を境にした内部空間の第二端側に押し出されることになる。そして、第一プランジャが第一プランジャ穴に最大に押し込まれた状態で、ピストン部を境にした内部空間の第二端側に対する作動油の押し出しが完了し、第一流路内の第一逆止弁の作用でピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油が第一プランジャ穴に逆流することが防止された状態になる。
このように、上記構成のアクチュエータは、ピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油がピストン部を境にした内部空間の第二端側に送られることで、ピストン部を境にした内部空間の第二端部側の圧力が高まる結果、ピストン部がシリンダ本体に対して相対的に内部空間の第一端側へ移動する。これにより、ピストンロッド全体が油圧に応じた軸力を作用させつつ一方向に移動する。
そして、上記構成のアクチュエータによれば、モータの駆動を伝達して回転軸を周方向の他方側に回転させると、そのトルクが軸本体から第二カム部に伝達され、第二カム部が軸本体をを中心に回転する。これに対し、第一カム部は、軸本体からのトルクが伝達されずに停止又は略停止した状態になる。すなわち、回転軸が周方向の他方側に回転すると、第二カム部のみが回転する。このように第二カム部が回転すると、第二カム部が第二プランジャを押圧する状態と第二カム部が第二プランジャを押圧しない状態とに交互に切り替わる。その結果、第二プランジャは、第二カム部による押圧で第二プランジャ穴に押し込まれた状態と、第二付勢部材の付勢で軸挿入穴に突出した状態とに交互に切り替わる。そうすると、第二プランジャの出退に伴って第二プランジャ穴の空間(プランジャの存在しない領域)が容積変化する。これにより、ピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油が第二プランジャ穴に流入し、該作動油がピストン部を境にした内部空間の第一端側に押し出される。
具体的には、第二プランジャ穴に押し込まれた第二プランジャが回転軸(軸挿入穴)側に移動するとき(空間容積が拡大するとき)にピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油が第二プランジャ穴に引き込まれることになる。そして、第二プランジャが最大に突出した状態で作動油の引き込みが完了し、第二流路内の第二逆止弁の作用で第二プランジャ穴内に引き込まれた作動油がピストン部を境にした内部空間の第二端側に逆流することが防止された状態になる。
これに対し、第二プランジャが第二プランジャ穴に押し込まれるとき(空間容積が縮小するとき)に該第二プランジャ穴内にある作動油が第二流路を通ってピストン部を境にした内部空間の第一端側に押し出されることになる。そして、第二プランジャが第二プランジャ穴に最大に押し込まれた状態で、ピストン部を境にした内部空間の第一端側に対する作動油の押し出しが完了し、第二流路内の第二逆止弁の作用でピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油が第二プランジャ穴側に逆流することが防止された状態になる。
このように、上記構成のアクチュエータは、ピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油がピストン部を境にした内部空間の第一端側に送られることで、ピストン部を境にした内部空間の第一端側の圧力が高まる結果、ピストン部がシリンダ本体に対して相対的に内部空間の第二端側へ移動する。これにより、ピストンロッド全体が油圧に応じた軸力を作用させつつ一方向に移動する。
以上のように、上記構成のアクチュエータは、シリンダ本体内(内部空間内)のピストン部に作動油の流体圧を作用させてピストンロッドをシリンダ本体に対して相対的に移動させるため、油圧シリンダと同等の性能を発揮することができ、また、シリンダ本体内のみで作動油を流動させるとともにシリンダ本体内に作動油を流動させる構成を内装しているため、小型化及び軽量化することができる。
この場合、前記第一プランジャ穴及び第二プランジャ穴は、前記ピストン部の周方向に間隔をあけて複数設けられ、前記一対の第一流路のそれぞれは、前記複数の第一プランジャ穴のそれぞれに対応して複数設けられ、前記一対の第二流路のそれぞれは、前記複数の第二プランジャ穴のそれぞれに対応して複数設けられ、前記第一プランジャ及び前記第一付勢部材は、前記複数の第一プランジャ穴のそれぞれに内装され、前記第二プランジャ及び前記第二付勢部材は、前記複数の第二プランジャ穴のそれぞれに内装され、前記第一逆止弁は、前記複数の第一流路のそれぞれに内装され、前記第二逆止弁は、前記複数の第二流路のそれぞれに内装され、前記複数の第一プランジャのそれぞれが前記第一付勢部材による付勢で前記第一カム部に常時接触し、前記複数の第二プランジャのそれぞれが前記第二付勢部材による付勢で前記第二カム部に常時接触している、ようにすることができる。
このようにすれば、上記構成のアクチュエータでは、モータの駆動を伝達して回転軸を周方向の一方側に回転させると、第一カム部が該回転軸を中心として回転する。これに伴い、第一カム部が軸挿入穴回りに配置された複数の第一プランジャのそれぞれに対して順々に押圧とその解除を繰り返す。すなわち、上記構成のアクチュエータでは、回転軸を周方向の一方向側に回転させると、複数の第一プランジャのそれぞれがタイミングをずらして第一プランジャ穴内で往復動する。これにより、内部空間の第一端側から内部空間の第二端側への単位時間あたり(或いは回転軸の一回転あたり)の作動油の供給量が多くなり、ピストン部を境にした内部空間の第二端側の圧力を短時間で高めることができる。
また、上記構成のアクチュエータでは、モータの駆動を伝達して回転軸を周方向の他方側に回転させると、第二カム部が該回転軸を中心として回転する。そのため、該第二カム部が軸挿入穴回りに配置された複数の第二プランジャのそれぞれに対して順々に押圧とその解除を繰り返す。すなわち、上記構成のアクチュエータでは、回転軸を軸心周りにおける他方向側に回転させると、複数の第二プランジャのそれぞれがタイミングをずらして第二プランジャ穴内で往復動する。これにより、内部空間の第二端側から内部空間の第一端側への単位時間あたり(或いは回転軸の一回転あたり)の作動油の供給量が多くなり、ピストン部を境にした内部空間の第一端側の圧力を短時間で高めることができる。従って、上記構成のアクチュエータは、ピストンロッドを内部空間の第一端側又は内部空間の第二端側に高速で移動させることができる。
さらに、前記回転軸は、前記軸本体と前記第一カム部との間に設けられる第一ワンウェイクラッチと、前記軸本体と前記第二カム部との間に設けられる第二ワンウェイクラッチとを備え、前記第一ワンウェイクラッチは、前記軸本体から周方向の一方側のトルクのみを前記第一カム部に伝達するように構成され、前記第二ワンウェイクラッチは、前記軸本体から周方向の他方側のトルクのみを前記第二カム部に伝達するように構成される、ようにすることもできる。
このようにすれば、回転軸を周方向の一方側に回転させると、第一ワンウェイクラッチによって、そのトルクが軸本体から第一カム部に伝達される。これにより、第一カム部のみが回転軸とともに回転し、第一プランジャのみが第一プランジャ穴内で往復動する。従って、ピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油がピストン部を境にした内部空間の第二端側に送り込まれる。
そして、回転軸を周方向の他方側に回転させると、第二ワンウェイクラッチによって、そのトルクが軸本体から第二カム部に伝達される。これにより、第二カム部のみが回転軸とともに回転し、第二プランジャのみが第二プランジャ穴内で往復動する。従って、ピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油がピストン部を境にした内部空間の第一端側に送り込まれる。
本発明に係るアクチュエータは、一方向に第一端とその反対側の第二端とを有する内部空間であって、一方向に延びるように形成された内部空間を有するシリンダ部と、該シリンダ部の前記内部空間の両端を閉塞する一対の閉塞部とを含み、前記内部空間に作動油が充填されるシリンダ本体と、先端と該先端の反対側の基端とを有するロッド部であって、前記一対の閉塞部のうちの一方の閉塞部に液密状態で挿通されたロッド部と、該ロッド部の基端に同心で連結されたピストン部であって、前記内部空間に内装されたピストン部とを含むピストンロッドと、前記一対の閉塞部のうちの他方の閉塞部に挿通された回転軸とを備え、前記ピストン部は、前記回転軸と連続するピストン本体と、内穴を画定した内周面を有し、前記ピストン本体の外周を包囲する環状の第一内輪と、内穴を画定した内周面を有し、前記ピストン本体の外周を包囲する環状の第二内輪であって、前記ロッド部の軸心方向で前記第一内輪と並ぶ第二内輪と、該第一内輪及び該第二内輪の外周を包囲する環状の外輪であって、前記内部空間に対して軸心周りで回転不能な外輪とを備え、前記第一内輪は、前記外輪に対して周方向の一方側のトルクのみを伝達可能に構成され、前記第二内輪は、前記外輪に対して周方向の他方側のトルクのみを伝達可能に構成され、前記ピストン本体には、前記第一内輪の内周面に向けて開口した少なくとも一つの第一プランジャ穴と、該第一プランジャ穴に対して前記ロッド部の軸心周方向でずれた位置に形成され、前記第二内輪の内周面に向けて開口した少なくとも一つの第二プランジャ穴と、前記第一プランジャ穴の両側に形成され、前記第一プランジャ穴を介して前記内部空間の第一端側と前記内部空間の第二端側とを連通させる一対の第一流路と、前記第二プランジャ穴の両側に形成され、前記内部空間の第一端側と前記内部空間の第二端側とを連通させる一対の第二流路とが設けられ、前記第一プランジャ穴には、該第一プランジャ穴の穴中心方向で移動可能な第一プランジャと、該第一プランジャを前記第一内輪に向けて付勢する第一付勢部材とが内装され、前記一対の第一流路のそれぞれには、前記内部空間の第一端側から前記内部空間の第二端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間の第二端側から前記内部空間の第一端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第一逆止弁が内装され、前記第二プランジャ穴には、該第二プランジャ穴の穴中心方向で移動可能な第二プランジャと、前記第二プランジャを前記第二内輪に向けて付勢する第二付勢部材とが内装され、前記一対の第二流路のそれぞれには、前記内部空間の第二端側から前記内部空間の第一端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間の第一端側から前記内部空間の第二端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第二逆止弁が内装され、前記第一プランジャは、前記第一付勢部材による付勢で前記第一内輪の内周面に常時接触するように設けられ、前記第二プランジャは、前記第二付勢部材による付勢で前記第二内輪の内周面に常時接触するように設けられる。
上記構成のアクチュエータによれば、モータの駆動を伝達して回転軸を周方向の一方側に回転させると、ピストン本体が周方向の一方側に回転する。これに伴い、第一内輪には、第一プランジャから周方向の一方側のトルクが伝達され、第二内輪には、第二プランジャから周方向の一方側のトルクが伝達される。これに伴い、第一内輪及び第二内輪が回転軸を中心に回転しようとするが、第一内輪が回転不能に設けられた外輪に対して周方向の一方側のトルクを伝達し、第二内輪が外輪に対して周方向の一方側のトルクを伝達しない。従って、第一内輪が外輪によって制止される一方で、第二内輪がピストン本体と一緒に回転する。
これにより、ピストン本体が第一内輪のみに対して相対的に回転し、第一内輪の内周面が第一プランジャを押圧する状態と、第一内輪の内周面が第一プランジャを押圧しない状態とに交互に切り替わる。その結果、第一プランジャは、第一内輪の内周面による押圧で第一プランジャ穴に押し込まれた状態と、第一付勢部材の付勢で外側(第一内輪側)に突出した状態とに交互に切り変わる。そうすると、第一プランジャの出退に伴って第一プランジャ穴の空間(第一プランジャの存在しない領域)が容積変化することになる。従って、ピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油が第一プランジャ穴に流入してピストン部を境にした内部空間の第二端側に押し出される。
具体的には、第一プランジャ穴に押し込まれた第一プランジャが外側(第一内輪側)に移動するとき(空間容積が拡大するとき)にピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油が第一プランジャ穴に引き込まれる。そして、第一プランジャが最大に突出した状態で作動油の引き込みが完了し、第一流路内の第一逆止弁の作用で第一プランジャ穴内に引き込まれた作動油がピストン部を境にした内部空間の第一端側に逆流することが防止される。
これに対し、第一プランジャが第一プランジャ穴に押し込まれるとき(空間容積が縮小するとき)に該第一プランジャ穴内にある作動油が第一流路を通ってピストン部を境にした内部空間の第二端側に押し出されることになる。
そして、第一プランジャが第一プランジャ穴に最大に押し込まれた状態で、ピストン部を境にした内部空間の第二端側に対する作動油の押し出しが完了し、第一流路内の第一逆止弁の作用でピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油が第一プランジャ穴側に逆流することが防止される。
このように、上記構成のアクチュエータは、ピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油がピストン部を境にした内部空間の第二端部側に送られることで、ピストン部を境にした内部空間の第二端部側の圧力が高まる結果、ピストン部がシリンダ本体に対して相対的に内部空間の第一端側へ移動する。これにより、ピストンロッド全体が油圧に応じた軸力を作用させつつ一方向に移動する。
そして、上記構成のアクチュエータによれば、モータの駆動を伝達して回転軸を周方向の他方側に回転させると、ピストン本体が周方向の他方側に回転する。これに伴い、第一内輪には、第一プランジャから周方向の他方側のトルクが伝達され、第二内輪には、第二プランジャから周方向の他方側のトルクが伝達される。これに伴い、第一内輪及び第二内輪が回転軸を中心に回転しようとするが、第二内輪が回転不能に設けられた外輪に対して周方向の他方側のトルクを伝達し、第一内輪が外輪に対して周方向の他方側のトルクを伝達しない。従って、第二内輪が外輪によって制止される一方で、第一内輪がピストン本体と一緒に回転する。
これにより、ピストン本体が第二内輪のみに対して相対的に回転し、第二内輪の内周面が第二プランジャを押圧する状態と、第二内輪の内周面が第二プランジャを押圧しない状態とに交互に切り替わる。その結果、第二プランジャは、第二内輪の内周面による押圧で第二プランジャ穴に押し込まれた状態と、第二付勢部材の付勢で外側(第二内輪側)に突出した状態とに交互に切り替わる。そうすると、第二プランジャの出退に伴って第二プランジャ穴の空間(第二プランジャの存在しない領域)が容積変化することになり、ピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油が第二プランジャ穴に流入されてピストン部を境にした内部空間の第一端側に押し出される。
具体的には、第二プランジャ穴に押し込まれた第二プランジャが外側(第二内輪側)に移動するとき(空間容積が拡大するとき)にピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油が第二プランジャ穴に引き込まれる。そして、第二プランジャが最大に突出した状態で作動油の引き込みが完了し、第二流路内の第二逆止弁の作用で第二プランジャ穴内に引き込まれた作動油がピストン部を境にした内部空間の第二端側に逆流することが防止された状態になる。
これに対し、第二プランジャが第二プランジャ穴に押し込まれるとき(空間容積が縮小するとき)に該第二プランジャ穴内にある作動油が第二流路を通ってピストン部を境にした内部空間の第一端側に押し出される。
そして、第二プランジャが第二プランジャ穴に最大に押し込まれた状態で、ピストン部を境にした内部空間の第一端側に対する作動油の押し出しが完了し、第二流路内の第二逆止弁の作用でピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油が第二プランジャ穴側に逆流することが防止される。
このように、上記構成のアクチュエータは、ピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油がピストン部を境にした内部空間の第一端部側に送られることで、ピストン部を境にした内部空間の第一端部側の圧力が高まる結果、ピストン部がシリンダ本体に対して相対的に内部空間の第二端側へ内部空間移動する。これにより、ピストンロッド全体が油圧に応じた軸力を作用させつつ一方向に移動する。
以上のように、上記構成のアクチュエータは、シリンダ本体内(内部空間内)のピストン部に作動油の流体圧を作用させてピストンロッドを移動させるため、油圧シリンダと同等の性能を発揮することができ、また、シリンダ本体内のみで作動油を流動させるとともにシリンダ本体内に作動油を流動させる構成を内装しているため、小型化及び軽量化することができる。
この場合、前記第一プランジャ穴及び第二プランジャ穴は、前記ピストン本体の周方向に間隔をあけて複数設けられ、前記一対の第一流路のそれぞれは、前記複数の第一プランジャ穴のそれぞれに対応して複数設けられ、前記一対の第二流路のそれぞれは、前記複数の第二プランジャ穴のそれぞれに対応して複数設けられ、前記第一プランジャ及び前記第一付勢部材は、前記複数の第一プランジャ穴のそれぞれに内装され、前記第二プランジャ及び前記第二付勢部材は、前記複数の第二プランジャ穴のそれぞれに内装され、前記第一逆止弁は、前記複数の第一流路のそれぞれに内装され、前記第二逆止弁は、前記複数の第二流路のそれぞれに内装され、前記複数の第一プランジャのそれぞれが前記第一付勢部材による付勢で前記第一内輪の内周面に常時接触し、前記複数の第二プランジャのそれぞれは、前記第二付勢部材による付勢で前記第二内輪の内周面に常時接触している、ようにすることもできる。
このようにすれば、上記構成のアクチュエータでは、モータの駆動を伝達して回転軸を周方向の一方側に回転させると、ピストン本体が第一内輪に対して相対的に回転する。これに伴い、、第一内輪(第一内輪の内周面)がピストン本体の周方向に間隔をあけて配置された複数の第一プランジャのそれぞれに対して順々に押圧とその解除を繰り返す。すなわち、上記構成のアクチュエータでは、回転軸を周方向の一方向側に回転させると、複数の第一プランジャのそれぞれがタイミングをずらして第一プランジャ穴内で往復動する。これにより、内部空間の第一端側から内部空間の第二端側への単位時間あたり(或いは回転軸の一回転あたり)の作動油の供給量が多くなり、ピストン部を境にした内部空間の第二端側の圧力を短時間で高めることができる。
また、上記構成のアクチュエータでは、モータの駆動を伝達して回転軸を周方向の他方側に回転させると、ピストン本体が第二内輪に対して相対的に回転する。これに伴い、第二内輪(第二内輪の内周面)がピストン本体の周方向に間隔をあけて配置された複数の第二プランジャのそれぞれに対して順々に押圧とその解除を繰り返す。すなわち、上記構成のアクチュエータでは、回転軸を軸心周りにおける他方向側に回転させると、複数の第二プランジャのそれぞれがタイミングをずらして第二プランジャ穴内で往復動する。これにより、内部空間の第二端側から内部空間の第一端側への単位時間あたり(或いは回転軸の一回転あたり)の作動油の供給量が多くなり、ピストン部を境にした内部空間の第一端側の圧力を短時間で高めることができる。従って、上記構成のアクチュエータは、ピストンロッドを内部空間の第一端側又は内部空間の第二端側に高速で移動させることができる。
そして、前記ピストン部は、前記外輪と前記第一内輪との間に設けられる第一ワンウェイクラッチと、前記外輪と前記第二内輪との間に設けられる第二ワンウェイクラッチとを備え、前記第一ワンウェイクラッチは、周方向の一方側における前記第一内輪のトルクのみを前記外輪に伝達可能に構成され、前記第二ワンウェイクラッチは、周方向の他方側における前記第二内輪のトルクのみを前記外輪に伝達可能に構成される、ようにすることもできる。
このようにすれば、回転軸を周方向の一方側に回転させると、第一内輪には、第一プランジャから周方向の一方側のトルクが伝達され、第二内輪には、第二プランジャから周方向の一方側のトルクが伝達される。そして、第一ワンウェイクラッチによって、第一内輪のトルクのみが外輪に伝達される。これにより、ピストン本体が第一内輪に対して相対回転する。従って、上記構成のアクチュエータでは、第一プランジャのみが第一プランジャ穴内で往復動し、ピストン部を境にした内部空間の第一端側にある作動油がピストン部を境にした内部空間の第二端側に送り込まれる。
そして、回転軸を周方向の他方側に回転させると、第一内輪には、第一プランジャから周方向の他方側のトルクが伝達され、第二内輪には、第二プランジャから周方向の他方側のトルクが伝達される。そして、第二ワンウェイクラッチによって、第二内輪のトルクのみが外輪に伝達される。これにより、ピストン本体が第二内輪に対して相対回転する。従って、上記構成のアクチュエータでは、第二プランジャのみが第二プランジャ穴内で往復動し、ピストン部を境にした内部空間の第二端側にある作動油がピストン部を境にした内部空間の第一端側に送り込まれる。
以上のように、本発明に係るアクチュエータによれば、油圧シリンダと同等の性能を発揮しつつも小型化及び軽量化することができるという優れた効果を奏し得る。
図1は、本発明の第一実施形態に係るアクチュエータの正面図である。 図2は、第一実施形態に係るアクチュエータの平面図である。 図3は、第一実施形態に係るアクチュエータの断面図であって、図2のA−A断面図である。 図4は、第一実施形態に係るアクチュエータの断面図であって、図1のB−B断面図である。 図5は、第一実施形態に係るアクチュエータの断面図であって、図1のC−C断面図である。 図6は、第一実施形態に係るアクチュエータの断面図であって、図6(a)は、頭部と第一カム部とに跨った部分拡大断面図であって、第一延出ピン近傍の部分拡大断面図であり、図6(b)は、第一本体部と第二カム部とに跨った部分拡大断面図であって、第一延出ピン近傍の部分拡大断面図である。 図7は、本発明の第二実施形態に係るアクチュエータの正面図である。 図8は、第二実施形態に係るアクチュエータの平面図である。 図9は、第二実施形態に係るアクチュエータの断面図であって、図8のD−D断面図である。 図10は、第二実施形態のアクチュエータの断面図であって、図7のE−E断面図である。 図11は、第二実施形態のアクチュエータの断面図であって、図7のF−F断面図である。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態に係るアクチュエータについて、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。
アクチュエータは、図1乃至図3に示す如く、第一端面と該第一端面の反対側の第二端面とを有する外観円柱状のシリンダ本体2と、該シリンダ本体2の第一端面から突出するピストンロッド3と(図3参照)、シリンダ本体2の第二端面に挿通される回転軸4とを備える。
より具体的に説明する。アクチュエータ1は、図3に示す如く、一方向に第一端とその反対側の第二端とを有する内部空間20であって、一方向に延びるように形成された内部空間20を有するシリンダ部21と、該シリンダ部21の内部空間20の両端を閉塞する一対の閉塞部22,23とを含み、前記内部空間20に作動油(図示しない)が充填されるシリンダ本体2と、先端と該先端の反対側の基端とを有するロッド部30であって、前記一対の閉塞部22,23のうちの一方の閉塞部22に液密状態で挿通されたロッド部30と、該ロッド部30の基端に同心で連結されたピストン部31であって、前記内部空間20に内装されたピストン部31とを含むピストンロッド3と、前記一対の閉塞部22,23のうちの他方の閉塞部23に挿通された回転軸4とを備える。
また、本実施形態に係るアクチュエータ1は、有底筒状のガイドカバー5であって、開口部に対してシリンダ本体2がスライド可能に挿入されるガイドカバー5を備えている。ガイドカバー5におけるシリンダ本体2が挿入される側とは反対側の端部(底部)には、回転軸挿通穴50が設けられている。回転軸挿通穴50は、最も内側にあるガイド嵌着部500と、ガイド嵌着部500よりも外側にあるベアリング嵌着部501とで構成される。
回転軸挿通穴50のガイド嵌着部500には、ベアリング嵌着部501よりも内部空間20の第二端側に位置する。そして、回転軸挿通穴50のベアリング嵌着部501には、ベアリングBが嵌着される。これに伴い、本実施形態に係るアクチュエータ1では、回転軸4がガイドカバー5からも突出している。
シリンダ本体2の内部空間20内には、作動油(図示しない)が充填されている。すなわち、シリンダ本体2のピストン部31を境にした内部空間20の第一端側及び第二端側(一方向の一方側の領域及び一方向の他方側の領域)の何れにも作動油が充満されている。
本実施形態において、内部空間20は、丸穴状に形成されている。より具体的には、シリンダ部21は、第一端部と第二端部とを有し、真円筒状に形成されている。これにより、内部空間20は、シリンダ部21の内穴で構成されている。
一対の閉塞部22,23のうちの一方の閉塞部22(本実施形態においては、内部空間20の第二端側の閉塞部22)は、シリンダ部21の開口端部に嵌入される円板状の嵌入部220と、嵌入部220の第一端に連続するフランジ部221とを備える。
嵌入部220の外周には、環状溝222が形成されている。環状溝222内には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。これにより、閉塞部22は、シリンダ部21の第一端部に液密に嵌入されている。そして、嵌入部220がシリンダ部21の第一端部に嵌入された状態で、フランジ部221がシリンダ部21の第一端部に固定(本実施形態においてはネジ止め)されている。これにより、シリンダ部21の第一端部が一方の閉塞部22によって封止される。
さらに、一方の閉塞部22には、内部空間20の穴中心と同心をなす筒状のロッド挿通部223が外方に向けて突出するように設けられている。ロッド挿通部223の内周面には、環状の溝224が形成されている。そして、この溝224内には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。
これに対し、一対の閉塞部22,23のうちの他方の閉塞部23(本実施形態においては、内部空間20の第一端側の閉塞部23)は、シリンダ部21の第二端部に嵌入可能な円板状に形成されている。これに伴い、本実施形態に係るアクチュエータ1は、閉塞部23をシリンダ部21の第二端に固定する円環状の押部材231を備える。
他方の閉塞部23の外周には、環状溝232が形成されている。環状溝232内には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。これにより、閉塞部23は、シリンダ部21の第二端部に液密に嵌入されている。さらに、他方の閉塞部23には、内部空間20の穴中心と同心をなすガイド部挿通穴233が設けられている。ガイド部挿通穴233の内周面には、環状の溝234が設けられている。そして、環状の溝234には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。
押部材231は、シリンダ本体2の第二端部に螺合されている。これにより、他方の閉塞部23の嵌入部230の外周部が押部材231によって押圧され、シリンダ部21の第二端部が他方の閉塞部23によって封止される。
ピストンロッド3のロッド部30の外径は、ロッド挿通部223の穴径と略同等に設定されている。ロッド部30は、ロッド挿通部223に挿通された状態で、ロッド挿通部223の内周面上の溝224に嵌着されたシール材Sが該ロッド部30の外周全周に亘って密接するようになっている。
ピストンロッド3のピストン部31は、軸心回りで回転不能に内部空間20に内装される。また、ピストンロッド3のピストン部31には、他方の閉塞部23側で開口した非貫通状態の軸挿入穴300が形成されている。
ピストン部31の外径は、シリンダ部21の内部空間20の穴径と略同等に設定されている。そして、ピストン部31は、内部空間20に対して同心で内装されている。なお、ピストン部31の外周の全周には、無端環状の溝(採番しない)が形成される。そして、その溝には、Oリング(採番しない)が嵌着されている。これにより、本実施形態に係るアクチュエータ1において、ピストン部31の一方向(内部空間20の穴中心方向(ピストンロッド3の軸心方向))における移動が許容されつつ、ピストン部31の外周面とシリンダ部21の内周面との間が液密になっている。
ピストン部31には、前記軸挿入穴300に向けて開口した少なくとも一つの第一プランジャ穴330が設けられている。本実施形態では、図4に示す如く、周方向に間隔をあけて複数の第一プランジャ穴330,330…が設けられている。そして、複数の第一プランジャ穴330,330…のそれぞれには、第一プランジャ穴330の穴中心方向で移動可能な第一プランジャ331と、第一プランジャ331を軸挿入穴300に向けて付勢する第一付勢部材332とが内装されている。
より具体的に説明する。ピストン部31には、半径方向で貫通した貫通穴が軸挿入穴300回りに複数設けられている。そして、貫通穴の外側の開口部にプラグPが嵌着されている。これにより、非貫通状態の第一プランジャ穴330が軸挿入穴300回りに複数形成されている。本実施形態において、第一プランジャ穴330が四つ設けられている。四つの第一プランジャ穴330,330…は、等間隔(90°毎)に配置されている。
第一プランジャ穴330には、ピン状の第一プランジャ331と第一付勢部材であるコイルバネ332とが同心で内装されている。本実施形態において、第一プランジャ331及び第一付勢部材(コイルバネ)332が貫通穴に挿入され、その上で貫通穴にプラグPが嵌着されている。これにより、第一プランジャ331及び第一付勢部材(コイルバネ)332が第一プランジャ穴330に内装された状態になっている。なお、プラグPは、外周に形成された環状の溝(採番しない)にシール材(Oリング)(採番しない)が嵌着されている。これにより、貫通穴の内周面と当該プラグPとの間が液密になっている。
第一プランジャ331の外径は、第一プランジャ穴330の穴径と略同径に設定されている。第一プランジャ331は、外周面を第一プランジャ穴330の内周面に摺接させた状態で自己の軸心方向に移動可能になっている。また、第一プランジャ331の先端部は、丸みを持った半球状に形成される。
第一付勢部材(コイルバネ)332は、プラグPと第一プランジャ331の基端との間に介在している。そのため、第一付勢部材332は、第一プランジャ331を軸挿入穴300(ピストン部31の中心)に向けて付勢するようになっている。これにより、第一付勢部材332は、第一プランジャ331の先端を後述する第一カム部41の外周に常時接触させる。第一付勢部材332の撓み代は、第一プランジャ331の先端部が第一プランジャ穴330から軸挿入穴300内に突出した状態と該第一プランジャ331全体が第一プランジャ穴330内に押し込まれた状態とにできるように設定される。
図3に戻り、ピストン部31には、第一プランジャ穴330の両側に形成され、該第一プランジャ穴330を介して前記内部空間20の第一端側と前記内部空間20の第二端側とを連通させる一対の第一流路333a,333bが設けられている。一対の第一流路333a,333bのそれぞれには、前記内部空間20の第一端側から前記内部空間20の第二端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間20の第二端側から前記内部空間20の第一端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第一逆止弁334が内装されている。そして、一対の第一流路333a,333bは、第一プランジャ331(第一プランジャ穴330)毎に設けられている。従って、第一逆止弁334は、一対の第一流路333a,333bのそれぞれに設けられている。
より具体的に説明する。一対の第一流路333a,333bのそれぞれは、一方向(内部空間20と同方向)に延びるように形成されている。一対の第一流路333a,333bのそれぞれは、途中位置に形成された大径穴部333cと、大径穴部333cの両側に形成された一対の小径穴部333d,333dとを備える。
一方の第一流路333a(内部空間20の第一端側の第一流路333a)は、一方の小径穴部333dが内部空間20の第一端側に連続し、他方の小径穴部333dが第一プランジャ穴330に連続するようになっている。
そして、一方の第一流路333aの大径穴部333cには、小径穴部333dの穴径よりも大径な球状の弁(以下、玉弁という)334aと、該玉弁334aを内部空間20の第一端側に付勢するコイルバネ334bとが内装されている。これにより、第一流路333aの第一逆止弁334が形成されている。一方の第一流路333aの第一逆止弁334は、コイルバネ334bによる付勢で、一方の小径穴部333d(内部空間20の第一端側にある小径穴部333d)と大径穴部333cとの境界に形成される環状の段差部分に玉弁334aが押し付けられることで、玉弁334aが小径穴部333dを閉塞するようになっている。
これにより、一方の第一流路333aの第一逆止弁334において、内部空間20の第一端側から当該一方の第一流路333aに作動油が流れ込もうとすると、その作動油の流体圧によって玉弁334aがコイルバネ334bの付勢力に抗して第一プランジャ穴330側に押される。従って、作動油が内部空間20の第一端側から第一プランジャ穴330に流通可能となる。その一方で、第一プランジャ穴330から内部空間20の第一端側に作動油が流れ込もうとすると、玉弁334aがコイルバネ334bの付勢力で段差部分に圧接した状態になる。これにより、玉弁334aは、小径穴部333dを閉塞する。従って、第一プランジャ穴330から内部空間20の第一端側に作動油が流れ込むことが防止される。
他方の第一流路333b(内部空間20の第一端側の第一流路333a)は、一方の小径穴部333dが第一プランジャ穴330に連続し、他方の小径穴部333dが内部空間20の第二端側に連続するようになっている。
そして、他方の第一流路333bの大径穴部333cには、小径穴部333cの穴径よりも大径な球状の弁(以下、玉弁という)334aと、該玉弁334aを内部空間20の第一端側に付勢するコイルバネ334bとが内装されている。これにより、他方の第一流路333bの第一逆止弁334が形成されている。かかる第一逆止弁334は、コイルバネ334bによる付勢で、内部空間20の第二端側にある小径穴部333cと大径穴部333cとの境界に形成される環状の段差部分に玉弁334aが押し付けられることで、玉弁334aが小径穴部333cを閉塞するようになっている。
これにより、他方の第一流路333bの第一逆止弁334は、第一プランジャ穴330内から内部空間20の第二端側に作動油が流れ込もうとすると、その作動油の流体圧によって玉弁334aがコイルバネ334bの付勢力に抗して内部空間20の第二端側に押される。これにより、作動油が第一プランジャ穴330から内部空間20の第二端側に流通可能となる。その一方で、内部空間20の第二端側から第一プランジャ穴330に作動油が流れ込もうとすると、玉弁334aがコイルバネ334bの付勢力で段差部分に圧接した状態になる。これにより、玉弁334aが小径穴部333cを閉塞する。従って、第一プランジャ穴330から内部空間20の第一端側に作動油が流れ込むことが防止される。
さらに、ピストン部31には、図5に示す如く、第一プランジャ330(第一流路333a(333b))に対してロッド部30の軸心周方向でずれた位置に形成され、前記軸挿入穴300に向けて開口した少なくとも一つの第二プランジャ穴340が設けられている。本実施形態において、第二プランジャ穴340は、周方向に間隔をあけて複数設けられている。そして、複数の第二プランジャ穴340,340…のそれぞれには、第二プランジャ穴340の穴中心方向で移動可能な第二プランジャ341と、第二プランジャ341を軸挿入穴300に向けて付勢する第二付勢部材342とが内装されている。
より具体的に説明する。ピストン部31には、半径方向で貫通した貫通穴が軸挿入穴300回りに複数設けられている。そして、貫通穴の外側の開口部にプラグPが嵌着されている。これにより、非貫通状態の第二プランジャ穴340が軸挿入穴300回りに複数形成されている。本実施形態において、第二プランジャ穴340は、四つ設けられている。四つの第二プランジャ穴340,340…は、等間隔(90°毎)に配置されている。また、本実施形態に係る第二プランジャ穴340,340…のそれぞれは、第一プランジャ穴330,330…のそれぞれに対してロッド部30の軸心方向でもずれた位置に形成されている(図3参照)。
第二プランジャ穴340には、ピン状の第二プランジャ341と第二付勢部材であるコイルバネ342とが同心で内装されている。本実施形態において、第二プランジャ穴341及び第二付勢部材(コイルバネ)342が貫通穴に挿入され、その上で貫通穴にプラグPが嵌着されている。これにより、第二プランジャ340及び第二付勢部材(コイルバネ)342が第二プランジャ穴340に内装された状態になっている。なお、プラグPは、外周に形成された環状の溝(採番しない)にシール材(Oリング)(採番しない)が嵌着されている。これにより、貫通穴の内周面と当該プラグPとの間が液密になっている。
第二プランジャ341の外径は、第二プランジャ穴340の穴径と略同径に設定されている。第二プランジャ穴341は、外周面を第二プランジャ穴340の内周面に摺接させた状態で自己の軸心方向に移動可能になっている。また、第二プランジャ穴341の先端部は、丸みを持った半球状に形成される。
第二付勢部材(コイルバネ)342は、プラグPと第二プランジャ穴340の基端との間に介在している。そのため、第二付勢部材(コイルバネ)342は、第二プランジャ341を軸挿入穴300(ピストン部31の中心)に向けて付勢するようになっている。これにより、第二付勢部材342は、第二プランジャ穴341の先端を後述する第二カム部42の外周に常時接触させる。第二付勢部材342の撓み代は、第二プランジャ穴341の先端部が第二プランジャ穴340から軸挿入穴300内に突出した状態と該第二プランジャ穴341全体が第二プランジャ穴340内に押し込まれた状態とにできるように設定される。
図3に戻り、ピストン部31には、第二プランジャ穴340の両側に形成され、該第二プランジャ穴340を介して前記内部空間20の第一端側と前記内部空間20の第二端側とを連通させる一対の第二流路343a,343bが設けられている。一対の第二流路343a,343bのそれぞれには、前記内部空間20の第二端側から前記内部空間20の第一端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間20の第一端側から前記内部空間20の第二端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第二逆止弁344が内装されている。そして、一対の第二流路343a,343bは、第二プランジャ穴341(第二プランジャ穴340)毎に設けられている。従って、第二逆止弁344は、一対の第二流路343a,343bのそれぞれに設けられている。
より具体的に説明する。一対の第二流路343a,343bのそれぞれは、一方向(内部空間20と同方向)に延びるように形成されている。一対の第二流路343a,343bのそれぞれは、途中位置に形成された大径穴部343cと、大径穴部343cの両側に形成された一対の小径穴部343d,343dとを備える。
一方の第二流路343a(内部空間20の第二端側の第二流路343a)は、一方の小径穴部343dが第二プランジャ穴340に連続し、他方の小径穴部343dが内部空間20の第二端側に連続するようになっている。
そして、一方の第二流路343aの大径穴部343c内には、小径穴部343dの穴径よりも大径な球状の弁(以下、玉弁という)344aと、該玉弁344aを内部空間20の第二端側に付勢するコイルバネ344bとが内装されている。これにより、一方の第二流路343aの第二逆止弁344が形成されている。第二逆止弁344は、コイルバネ344bによる付勢で、内部空間20の第二端側にある小径穴部343dと大径穴部343cとの境界に形成される環状の段差部分に玉弁344aが押し付けられることで、玉弁344aが小径穴部343dを閉塞するようになっている。
これにより、一方の第二流路343aの第二逆止弁344において、内部空間20の第二端側から第二プランジャ穴340に作動油が流れ込もうとすると、その作動油の流体圧によって玉弁344aがコイルバネ344bの付勢力に抗して内部空間20の第一端側に押される。従って、作動油が内部空間20の第二端側から第二プランジャ341に流通可能となる。その一方で、第二プランジャ穴340から内部空間20の第二端側に作動油が流れ込もうとすると、玉弁344aがコイルバネ344bの付勢力で段差部分に圧接した状態になる。これにより、玉弁344aは、小径穴部343dを閉塞する。従って、第二プランジャ穴340から内部空間20の第二端側に作動油が流れ込むことが阻止される。
他方の第二流路343b(内部空間20の第一端側の第二流路343b)は、一方の小径穴部343dが内部空間20の第一端側に連続し、他方の小径穴部343dが第二プランジャ穴340に連続するようになっている。
そして、他方の第二流路343bの大径穴部343cには、小径穴部343cの穴径よりも大径な球状の弁(以下、玉弁という)344aと、該玉弁344aを内部空間20の第二端側に付勢するコイルバネ344bとが内装されている。これにより、他方の第二流路343bの第二逆止弁344が形成されている。かかる第二逆止弁344は、コイルバネ344bによる付勢で、内部空間20の第二端側にある小径穴部343cと大径穴部343cとの境界に形成される環状の段差部分に玉弁344aが押し付けられることで、玉弁344aが小径穴部343cを閉塞するようになっている。
これにより、他方の第二流路343bの第二逆止弁344は、第二プランジャ穴340内から内部空間20の第一端側に作動油が流れ込もうとすると、その作動油の流体圧によって玉弁344aがコイルバネ344bの付勢力に抗して内部空間20の第一端側に押される。これにより、作動油が第二プランジャ穴340から内部空間20の第一端側に流通可能となる。その一方で、内部空間20の第一端側から第二プランジャ穴340に作動油が流れ込もうとすると、玉弁344aがコイルバネ344bの付勢力で段差部分に圧接する。これにより、玉弁344aが小径穴部343cを閉塞する。従って、内部空間20の第一端側から第二プランジャ穴340内に作動油が流れ込むことが防止される。
さらに、本実施形態に係るピストンロッド3は、第一端部と第二端部とを有するガイド部32であって、第一端部がピストン部31におけるロッド部30が連結されている側の反対側に対して連結される筒状のガイド部32を備えている。これにより、本実施形態に係るピストンロッド3は、ロッド部30の内穴と、ピストン部31の内穴と、ガイド部32の内穴とが連続することで軸挿入穴300を形成している。
前記回転軸4は、第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有する軸本体40であって、第一端部から前記軸挿入穴300に挿入されるとともに、第二端部がシリンダ本体2から外方に延出した軸本体40と、軸本体40の軸心に対して偏心するように、軸本体40の第一端部に連結される第一カム部41であって、軸本体40から周方向の一方側のトルクのみが伝達される第一カム部41と、軸本体40の軸心に対して偏心するように、軸本体40の第一端部に連結される第二カム部42であって、軸本体400から周方向の他方側のトルクのみが伝達される第二カム部42とを備える。
さらに、回転軸4は、軸本体40と第一カム部41との間に設けられる第一ワンウェイクラッチ44と、軸本体40と第二カム部42との間に設けられる第二ワンウェイクラッチ45とを備える。
軸本体40は、第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有する軸状の大径部400と、第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有し、該第一端部が大径部400の第一端部に対して同心で連結される小径部401と、小径部401の先端部に連結される頭部43とを備える。
大径部400の第一端部には、環状の溝400aが形成されている。そして、この溝400a内には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。また、大径部400の第二端部には、ガイドカバー5のベアリングBが外嵌される軸支部400bと、軸支部400bに連続して設けられた入力部400cであって、別途モータの出力軸に対して直接的又は間接的に連結される入力部400cとを備えている。
そして、大径部400の軸支部400b、入力部400cのそれぞれは、互いに同心で形成される。そして、軸本体40は、ガイド部挿通穴233に直接的又は間接的に挿通されている。本実施形態においては、ピストンロッド3のガイド部32が挿通されている。そのため、軸本体40は、ガイド部32を介してガイド部挿通穴233に挿通されている。また、軸本体40の入力部400cは、他方の閉塞部23(ガイドカバー5)の外方に位置している。
本実施形態に係る小径部401の外径は、大径部400の外径よりも小さくなるように設定されている。そして、頭部43の外径は、小径部401の外径よりも大きくなるように(大径部400の外径と略同等となるように)設定されている。
第一カム部41には、小径部401が挿通されている。これにより、第一カム部41は、軸本体40に対して相対的に回転できる。また、第一カム部41は、第一プランジャ330に対応する位置に配置されている。これにより、第一カム部41には、第一付勢部材332によって付勢された第一プランジャ330が常時接触している。
また、第一カム部41は、ピストンロッド3の軸挿入穴300の穴径よりも小径に設定されている。そして、第一カム部41は、回転軸4の回転中心に対して偏心している。さらに、本実施形態に係る、第一カム部41は、軸本体40の小径部401が挿通されており、回転軸4に対して相対的に回転可能に構成されている。そのため、第一カム部41は、回転軸4全体を回転させたときに、偏心方向の最も外側にある外周面が軸挿入穴300の内周面に沿って移動する(回転する)ようになっている。
第二カム部42は、小径部401が挿通されている。これにより、第二カム部42は、軸本体40に対して相対的に回転できる。また、第二カム部42は、第二プランジャ340に対応する位置に配置されている。これにより、第二カム部42には、第二付勢部材342によって付勢された第二プランジャ340が常時接触している。
また、第二カム部42は、ピストンロッド3の軸挿入穴300の穴径よりも小径に設定されている。そして、第二カム部42は、回転軸4の回転中心に対して偏心している。さらに、本実施形態に係る第二カム部42は、軸本体40の小径部401が挿通されており、回転軸4に対して相対的に回転可能に構成されている。そのため、第二カム部42は、回転軸4全体を回転させたときに、偏心方向の最も外側にある外周面が軸挿入穴300の内周面に沿って移動する(回転する)ようになっている。
第一ワンウェイクラッチ44は、軸本体40から周方向の一方側のトルクのみを第一カム部41に伝達するように構成される。これにより、第一ワンウェイクラッチ44は、軸本体40から周方向の一方側のトルクのみを第一カム部41に伝達するように構成されている。第一ワンウェイクラッチ44は、第一カム部41と頭部43とに跨って設けられている。また、第二ワンウェイクラッチ45は、第二カム部42と大径部400とに跨って設けられている。
より具体的に説明する。第一ワンウェイクラッチ44は、図6(a)に示す如く、第一カム部41に内装される第一延出ピン440であって、該第一カム部41から頭部43に向けて出退可能な第一延出ピン440と、頭部43に形成される第一切欠部441とを備える。
本実施形態に係る第一ワンウェイクラッチ44は、第一カム部41に設けられる第一収容穴442に第一収容穴であって、第一延出ピン440を収容可能な第一収容穴442と、第一延出ピン440とともに該第一収容穴442に収容される第三付勢部材443であって、第一延出ピン440を頭部43に向けて付勢する第三付勢部材443とを備えている。これにより、本実施形態に係る第一延出ピン440は、頭部43に形成された第一切欠部441に対して出退可能に構成されている。
第一切欠部441は、頭部43の端部(小径部401が設けられている側の端部)の周縁部が部分的に切り欠かれることによって、円弧状をなすように形成されている。また、第一切欠部441は、周方向における一端と該一端の反対側の他端とを有する。そして、頭部43における第一切欠部441の一端を画定する部分は、軸本体40の軸線方向で真っ直ぐに延びている。さらに、頭部43における第一切欠部441の他端を画定する部分は、軸本体40の軸心周りの周方向において第一切欠部441の他端から離間する方向で凸状に湾曲している。
第二ワンウェイクラッチ45は、図6(b)に示す如く、第二カム部42に内装され、該第二カム部42から大径部400の第一端部に向けて出退可能な第二延出ピン450と、大径部400の第一端部に形成される第二切欠部451とが設けられている。
本実施形態に係る第二ワンウェイクラッチ45は、第二カム部42に設けられる第二収容穴452であって、第二延出ピン450を収容可能な第二収容穴452と、第二カム部42とともに該第二収容穴452に収容される第四付勢部材453であって、該第二カム部42を軸本体40の大径部400の第一端部に向けて付勢する第四付勢部材453とを備えている。これにより、本実施形態に係る第二延出ピン450は、大径部400の第一端部に対して出退可能に構成されている。
第二切欠部451は、円弧状をなしており、周方向における一端と該一端の反対側の他端とを有する。そして、大径部400における第二切欠部451の他端を画定する部分は、該大径部400の軸線方向で真っ直ぐに延びている。そして、大径部400における第二切欠部451の他端を画定する部分は、当該大径部400の軸心周方向において第二切欠部451の一端から離間する方向で凸状に湾曲している。これにより、第二カム部42は、軸本体40から周方向の他方側のトルクのみが伝達されるように構成されている。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、ピストン部31が内部空間20の最も第一端側に位置した状態と、ピストン部31が内部空間20の最も第二端側に位置した状態とを検知する位置検知手段(図示しない)を備えている。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、以上の通りであり、次に、該アクチュエータ1の作動について説明する。
本実施形態に係るアクチュエータ1では、モータの駆動によって、該回転軸4を周方向の一方向側に回転させると、第一ワンウェイクラッチ44の第一延出ピン440が第一切欠部441の一端に係合する。そのため、第一カム部41には、軸本体40からのトルクが伝達される。これにより、第一カム部41は、軸本体40を中心に回転する。
これに対し、第二ワンウェイクラッチ45の第二延出ピン450は、第二切欠部452に接触すると、該第二切欠部452の形状に沿って軸本体40の軸線方向で移動する。そのため、第二延出ピン40が第二収容穴452内に退く。これにより、第二カム部42には、軸本体40からのトルクが伝達されない。従って、第二カム部42は、停止又は略停止した状態になる。
このようにすると、第一カム部41は、軸挿入穴300回りに配置された複数の第一プランジャ331,331…のそれぞれを順々に押圧して第一プランジャ穴330に押し込む。そして、回転軸4の回転に伴い、第一カム部41による押圧が解除された第一プランジャ331は、第一付勢部材332の付勢で軸挿入穴300側に突出する。
従って、回転軸4が周方向の一方側に回転することで、複数の第一プランジャ331,331…のそれぞれがタイミングをずらして第一プランジャ穴330内で往復動する。これに伴い、第一プランジャ穴330の空間(第一プランジャ331の存在しない領域)が容積変化する。これにより、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側にある作動油が第一プランジャ穴330に流入してピストン部31を境にした内部空間20の第二端側に押し出される。
具体的には、第一プランジャ穴330に押し込まれた第一プランジャ331が回転軸4側に移動するとき(空間容積が拡大するとき)に、内部空間20内に充填された作動油(ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側の領域にある作動油)が一方の第一流路333aを通って第一プランジャ穴330に引き込まれる。そして、第一プランジャ331が最大に突出した状態で作動油の引き込みが完了する。この状態で、一方の第一流路333a内の第一逆止弁334の作用により、第一プランジャ穴330内に引き込まれた作動油が、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側に逆流することが阻止される。
これに対し、第一プランジャ331が第一プランジャ穴330に押し込まれるとき(空間容積が縮小するとき)に、第一プランジャ穴330内にある作動油が他方の第一流路333bを通ってピストン部31を境にした内部空間20の第二端側に押し出される。そして、第一プランジャ331が第一プランジャ穴330に最大に押し込まれた状態で、内部空間20の第二端側に対する作動油の押し出しが完了する。この状態で、他方の第一流路333b内の第一逆止弁334の作用により、内部空間20の第一端側に押し出された作動油が第一プランジャ穴330に逆流することが阻止される。
このように、内部空間20の第一端側にある作動油が、内部空間20の第二端側に送られると、内部空間20の第二端側が作動油で充満する。これにより、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端部側の圧力が高まる結果、ピストン部31がシリンダ本体2に対して相対的に内部空間20の第二端側へ移動する。
そして、本実施形態に係るアクチュエータ1では、モータの駆動によって、該回転軸4を周方向の他方側に回転させると、第二ワンウェイクラッチ45の第二延出ピン450が第二切欠部451の他端に係合する。そのため、第二カム部41には、軸本体40からのトルクが伝達される。これにより、第二カム部42は、軸本体40を中心に回転する。
これに対し、第一ワンウェイクラッチ44の第一延出ピン440は、第一切欠部442の形状に沿って軸本体40の軸線方向で移動し、第一収容穴442内に退く。そのため、第一カム部41には、軸本体40からのトルクが伝達されない。これにより、第一カム部42は、停止又は略停止した状態になる。
このようにすると、第二カム部42は、軸挿入穴300回りに配置された複数の第二プランジャ341,341…のそれぞれを順々に押圧して第二プランジャ穴340に押し込む。そして、回転軸4の回転に伴い、第二カム部42による押圧が解除された第二プランジャ341は、第二付勢部材342の付勢で軸挿入穴300側に突出する。
従って、回転軸4が軸心周りにおける他方側に回転することで、複数の第二プランジャ341,341…のそれぞれがタイミングをずらして第二プランジャ穴340内で往復動する。これに伴い、第二プランジャ穴340の空間(第二プランジャ341の存在しない領域)が容積変化する。これにより、ピストン部31を境にした内部空間20の第二端側にある作動油が第二プランジャ穴340に流入してピストン部31を境にした内部空間20の第一端側に押し出される。
より具体的に説明する。第二プランジャ穴340に押し込まれた第二プランジャ341が回転軸4側に移動するとき(空間容積が拡大するとき)に、内部空間20内に充填された作動油(ピストン部31を境にした内部空間20の第二端側の領域にある作動油)が一方の第二流路343aを通って第二プランジャ穴340に引き込まれる。そして、第二プランジャ341が最大に突出した状態で作動油の引き込みが完了する。この状態で、一方の第二流路343a内の第二逆止弁344の作用により、第二プランジャ穴340に引き込まれた作動油が、ピストン部31を境にした内部空間20の第二端側に逆流することが阻止される。
これに対し、第二プランジャ341が第二プランジャ穴340に押し込まれるとき(空間容積が縮小するとき)に、第二プランジャ穴340内にある作動油が他方の第二流路343bを通ってピストン部31を境にした内部空間20の第二端側に押し出される。そして、第二プランジャ341が第二プランジャ穴340に最大に押し込まれた状態で、内部空間20の第二端側に対する作動油の押し出しが完了する。この状態で、他方の第二流路343b内の第二逆止弁344の作用により、内部空間20の第一端側に押し出された作動油が第二プランジャ穴340側に逆流することが阻止される。
このように、内部空間20の第二端側にある作動油が、内部空間20の第一端側に送られると、内部空間20の第一端側が作動油で充満する。これにより、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端部側の圧力が高まる結果、ピストン部31がシリンダ本体2に対して相対的に内部空間20の第二端側へ移動する。
従って、上記アクチュエータ1において、上記動作が繰り返されることでピストンロッド3全体が油圧に応じた軸力を作用させつつ一方向に移動する。
本実施形態に係るアクチュエータ1では、ガイドカバー5が位置固定される場合、ピストンロッド3及び回転軸4に対してシリンダ本体2が軸線方向で往復動する。このようにする場合、アクチュエータ1は、動力を伝達する対象物をシリンダ本体2に対して連結することで、当該対象物に動力を伝達することができる。
また、本実施形態に係るアクチュエータ1では、シリンダ本体2が位置固定される場合、シリンダ本体2に対してピストンロッド3及び回転軸4が軸線方向で往復動する。このようにする場合、アクチュエータ1は、動力を伝達する対象物をロッド3に対して連結することで、当該対象物に動力を伝達することもできる。
以上のように、本実施形態に係るアクチュエータ1は、シリンダ本体2内(内部空間20内)のピストン部31に作動油の流体圧を作用させてピストンロッド3を移動させる。これにより、アクチュエータ1は、油圧シリンダと同等の性能を発揮することができる。また、アクチュエータ1は、シリンダ本体2内のみで作動油を流動させるとともに、シリンダ本体2内に作動油を流動させる構成が内装される。これにより、アクチュエータ1は、小型化及び軽量化したものになる。従って、本実施形態に係るアクチュエータ1は、油圧シリンダと同等の性能を発揮しつつも小型化及び軽量化することができるという優れた効果を奏し得る。
また、本実施形態に係るアクチュエータ1では、モータの駆動を伝達して回転軸4を周方向の一方側に回転させると、第一カム部41が該回転軸4を中心に回転して軸挿入穴300回りに配置された複数の第一プランジャ331,331…のそれぞれに対して順々に押圧とその解除を繰り返す。すなわち、本実施形態に係るアクチュエータ1では、回転軸4を周方向の一方向側に回転させると、複数の第一プランジャ331,331…のそれぞれがタイミングをずらして第一プランジャ穴330内で往復動する。これにより、内部空間20の第一端側から内部空間20の第二端側への単位時間あたり(或いは回転軸4の一回転あたり)の作動油の供給量が多くなり、ピストン部31を境にした内部空間20の第二端側の圧力を短時間で高めることができる。
そして、本実施形態に係るアクチュエータ1では、モータの駆動を伝達して回転軸4を周方向の他方側に回転させると、第二カム部42が該回転軸4を中心に回転して軸挿入穴300回りに配置された複数の第二プランジャ341,341…のそれぞれに対して順々に押圧とその解除を繰り返す。すなわち、本実施形態に係るアクチュエータ1では、回転軸4を周方向の他方向側に回転させると、複数の第二プランジャ341,341…のそれぞれがタイミングをずらして第二プランジャ穴340内で往復動する。これにより、内部空間20の第二端側から内部空間20の第一端側への単位時間あたり(或いは回転軸の一回転あたり)の作動油の供給量が多くなり、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側の圧力を短時間で高めることができる。
以上のように、本実施形態に係るアクチュエータ1は、ピストン部31を内部空間20の第一端側又は内部空間20の第二端側に高速で移動させることもできる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係るアクチュエータについて、図7〜図11を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第一実施形態で説明した構成と共通する構成或いは相当する構成については、第一実施形態と同一名称及び同一符号を付すこととする。
アクチュエータは、図7乃至図9に示す如く、第一端面と該第一端面の反対側の第二端面とを有する外観円柱状のシリンダ本体2と、該シリンダ本体2の第一端面から突出するピストンロッド3と(図9参照)、シリンダ本体2に挿通される回転軸4とを備える。
より具体的に説明する。アクチュエータ1は、図9に示す如く、一方向に第一端とその反対側の第二端とを有する内部空間20であって、一方向に延びるように形成された内部空間20を有するシリンダ部21と、該シリンダ部21の前記内部空間20の両端を閉塞する一対の閉塞部22,23とを含み、前記内部空間20に作動油が充填されるシリンダ本体2と、先端と該先端の反対側の基端とを有するロッド部30であって、前記一対の閉塞部22,23のうちの一方の閉塞部22に液密状態で挿通されたロッド部30と、該ロッド部30の基端に同心で連結されたピストン部31であって、前記内部空間20に内装されたピストン部31とを含むピストンロッド3と、前記一対の閉塞部22,23のうちの他方の閉塞部23に挿通された回転軸4とを備える。
また、本実施形態に係るアクチュエータ1は、有底筒状のガイドカバー5であって、開口部に対してシリンダ本体2がスライド可能に挿入されるガイドカバー5を備えている。ガイドカバー5におけるシリンダ本体2の第一端側が挿入される側とは反対側の端部(底部)には、当該ガイドカバー5に対して同心となるように回転軸挿通穴50が設けられている。回転軸挿通穴50は、最も内側にあるガイド嵌着部500と、ガイド嵌着部500よりも外側にあるベアリング嵌着部501とで構成される。
回転軸挿通穴50のガイド嵌着部500は、ベアリング嵌着部501よりも内部空間20の第二端側に位置する。そして、回転軸挿通穴50のベアリング嵌着部501には、ベアリングBが嵌着される。これに伴い、本実施形態に係るアクチュエータ1では、回転軸4がガイドカバー5からも突出している。
シリンダ本体2の内部空間20内には、作動油(図示しない)が充填されている。すなわち、シリンダ本体2のピストン部31を境にした内部空間20の第一端側及び内部空間20の第二端側(一方向の一方側の領域及び一方向の他方側の領域)の何れにも作動油が充満されている。
本実施形態において、内部空間20は、丸穴状に形成されている。より具体的には、シリンダ部21は、第一端部と第二端部とを有し、真円筒状に形成されている。これにより、内部空間20は、シリンダ部21の内穴で構成されている。
一対の閉塞部22,23のうちの一方の閉塞部22(本実施形態においては、内部空間20の第二端側の閉塞部22)は、第一端と該第一端の反対側の第二端とを有する嵌入部220,であって、シリンダ部21の開口端部に嵌入される円板状の嵌入部220と、嵌入部220の第一端に連続するフランジ部221とを備える。
嵌入部220の外周には、環状溝222が形成されている。環状溝222内には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。これにより、閉塞部22は、シリンダ部21の第一端部に液密に嵌入されている。そして、嵌入部220がシリンダ部21の第一端部に嵌入された状態で、フランジ部221がシリンダ部21の第一端部に固定(本実施形態においてはネジ止め)されている。これにより、シリンダ部21の第一端部が一方の閉塞部22によって封止される。
さらに、一方の閉塞部22は、内部空間20の穴中心と同心をなす筒状のロッド挿通部223が外方に向けて突出するように設けられている。ロッド挿通部223の内周面には、環状の溝224が形成されている。そして、この溝224内には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。
これに対し、一対の閉塞部22,23のうちの他方の閉塞部23(本実施形態においては、内部空間20の第一端側の閉塞部23)は、シリンダ部21の第二端に嵌入可能な円板状に形成されている。これに伴い、本実施形態に係るアクチュエータ1は、閉塞部23をシリンダ部21の第二端に固定する円環状の押部材231を備える。
他方の閉塞部23の外周には、環状溝232が形成されている。環状溝232内には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。これにより、閉塞部23は、シリンダ部21の第二端部に液密に嵌入されている。さらに、他方の閉塞部23には、内部空間20の穴中心と同心をなすガイド部挿通穴233が設けられている。ガイド部挿通穴233の内周面には、環状の溝234が設けられている。そして、環状の溝234には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。
押部材231は、シリンダ本体2の第二端部に螺合されている。これにより、他方の閉塞部23の嵌入部230の外周部が押部材231によって押圧され、シリンダ部21の第二端部が他方の閉塞部23によって封止される。
ピストンロッド3のロッド部30の外径は、一方の閉塞部22に設けられたロッド挿通部223の穴径と略同等に設定されている。ロッド部30は、ロッド挿通部223に挿通された状態で、ロッド挿通部223を画定する内周面上の溝224に嵌着されたシール材Sに密接している。
本実施形態に係るピストン部31は、ロッド部30の基端に連続する第一受圧部310と、ロッド部30の軸線方向で該第一受圧部310と間隔をあけて配置される第二受圧部311と、該第一受圧部310と該第二受圧部311とに挟まれたピストン本体312であって、前記回転軸4と連続するピストン本体312と、内穴を画定した内周面を有し、前記ピストン本体312の外周を包囲する環状の第一内輪313と、内穴を画定した内周面を有し、前記ピストン本体312の外周を包囲する環状の第二内輪314であって、ロッド部30の軸心方向で前記第一内輪312と並ぶ第二内輪314と、該第一内輪313及び該第二内輪314の外周を包囲する環状の外輪315であって、前記内部空間20に対して軸心周りで回転不能な外輪315とを備えている。
第一受圧部310の外径は、内部空間20の内径と略同じになるように設定されている。第一受圧部310は、ピストン部31におけるロッド部30が連結されている側の端部に当接した状態になっている。そして、第一受圧部310には、ロッド部30の軸心方向で貫通する第一貫通穴310aが設けられている。
第二受圧部311は、後述するガイド部32に連続する。第二受圧部311の外径は、内部空間20の内径と略同じになるように設定されている。そして、第二受圧部311には、ロッド部30の軸心方向で貫通する第二貫通穴311aが設けられている。
ピストン本体312は、円柱状に形成されている。ピストン本体312は、内部空間20と同心をなすように、該内部空間20に内装されている。これにより、ピストン本体312の内穴は、ロッド部30の内穴と連続している。
ピストン本体312には、図10に示す如く、第一内輪313の内周面に向けて開口した少なくとも一つの第一プランジャ穴330が設けられている。本実施形態では、第一プランジャ穴330は、周方向に間隔をあけて複数設けられている。そして、複数の第一プランジャ穴330,330…のそれぞれには、第一プランジャ穴330の穴中心方向で移動可能な第一プランジャ331と、該第一プランジャ331を第一内輪313(径方向外側)に向けて付勢する第一付勢部材332とが内装されている。
より具体的に説明する。本実施形態に係るピストン本体312には、外周面上で開口した非貫通状態の第一プランジャ穴330が周方向に間隔をあけて複数設けられている。本実施形態において、第一プランジャ穴330は、四つ設けられており、それぞれ等間隔(90°毎)に配置されている。
第一プランジャ穴330には、外観ピン状の第一プランジャ331と第一付勢部材であるコイルバネ332とが同心で内装されている。
第一プランジャ331の外径は、第一プランジャ穴330の穴径と略同径に設定されている。これにより、第一プランジャ331の外周面が第一プランジャ穴330の内周面と摺接した状態で、当該第一プランジャ331が自己の軸心方向に移動可能になっている。第一プランジャ331の先端部は、丸みを持った半球状に形成されている。
第一付勢部材332は、第一プランジャ331を第一内輪313に向けて付勢する。これにより、第一付勢部材332は、第一プランジャ331の先端を第一内輪313の内周面に常時接触させる。また、第一付勢部材332の撓み代は、第一プランジャ331の先端部が第一プランジャ穴330から外側に突出した状態と、第一プランジャ331全体が第一プランジャ穴330内に押し込まれた状態とにできるように、設定されている。
図9に戻り、ピストン本体312には、第一プランジャ穴330の両側に形成され、当該第一プランジャ穴330を介して前記内部空間20の第一端側と内部空間20の第二端側とを連通させる一対の第一流路333a,333bが設けられている。一対の第一流路333a,333bのそれぞれには、第一逆止弁334が内装されている。第一逆止弁334は、内部空間20の第一端側から内部空間20の第二端側に向けての作動油の流通を許容する一方で、内部空間20の第二端側から内部空間20の第一端側に向けての作動油の流通を阻止する。
一対の第一流路333a,333bは、第一プランジャ331(第一プランジャ穴330)毎に設けられている。従って、第一逆止弁334は、一対の第一流路333a,333bのそれぞれに設けられている。
より具体的に説明する。一対の第一流路333a,333bのそれぞれは、一方向(内部空間20と同方向)に延びるように形成されている。一対の第一流路333a,333bのそれぞれは、途中位置に形成された大径穴部333cと、大径穴部333cの両側に形成された一対の小径穴部333d,333dとを備える。
一方の第一流路333a(内部空間20の第一端側の第一流路333a)は、一方の小径穴部333dが内部空間20の第一端側に連続し、他方の小径穴部333dが第一プランジャ穴330に連続するようになっている。なお、本実施形態においては、第二受圧部311の第二貫通穴311aが一方の第一流路333aの一構成となっている。
そして、一方の第一流路333aの大径穴部333cには、小径穴部333dの穴径よりも大径な球状の弁(以下、玉弁という)334aと、該玉弁334aを内部空間20の第一端側に付勢するコイルバネ334bとが内装されている。これにより、第一流路333aの第一逆止弁334が形成されている。一方の第一流路333aの第一逆止弁334は、コイルバネ334bによる付勢で、一方の小径穴部333d(内部空間20の第一端側にある小径穴部333b)と大径穴部333cとの境界に形成される環状の段差部分に玉弁334aが押し付けられることで、玉弁334aが小径穴部333dを閉塞するようになっている。
これにより、一方の第一流路333aの第一逆止弁334において、内部空間20の第一端側から当該一方の第一流路333aに作動油が流れ込もうとすると、その作動油の流体圧によって玉弁334aがコイルバネ334bの付勢力に抗して第一プランジャ穴330側に押される。従って、作動油が内部空間20の第一端側から第一プランジャ穴330に流通可能となる。その一方で、第一プランジャ穴330から内部空間20の第一端側に作動油が流れ込もうとすると、玉弁334aがコイルバネ334bの付勢力で段差部分に圧接する。これにより、玉弁334aは、小径穴部333dを閉塞する。従って、第一プランジャ穴330から内部空間20の第一端側に作動油が流れ込むことが防止される。
他方の第一流路333b(内部空間20の第一端側の第一流路333a)は、一方の小径穴部333dが第一プランジャ穴330に連続し、他方の小径穴部333dが内部空間20の第二端側に連続するようになっている。なお、本実施形態においては、第一受圧部310の第一貫通穴310aが他方の第一流路333bの一構成となっている。
そして、他方の第一流路333bの大径穴部333cには、小径穴部333dの穴径よりも大径な球状の弁(以下、玉弁という)334aと、該玉弁334aを内部空間20の第一端側に付勢するコイルバネ334bとが内装されている。これにより、他方の第一流路333bの第一逆止弁334が形成されている。第一逆止弁334は、コイルバネ334bによる付勢で、内部空間20の第二端側にある小径穴部333dと大径穴部333cとの境界に形成される環状の段差部分に玉弁334aが押し付けられることで、玉弁334aが小径穴部333dを閉塞するようになっている。
これにより、他方の第一流路333bの第一逆止弁334は、第一プランジャ穴330内から内部空間20の第二端側に作動油が流れ込もうとすると、その作動油の流体圧によって玉弁334aがコイルバネ334bの付勢力に抗して内部空間20の第二端側に押される。これにより、作動油が第一プランジャ穴330から内部空間20の第一端側に流通可能となる。その一方で、内部空間20の第二端側から第一プランジャ穴330に作動油が流れ込もうとすると、玉弁334aがコイルバネ334bの付勢力で段差部分に圧接する。これにより、玉弁334aが小径穴部333dを閉塞する。従って、内部空間20の第二端側から第一プランジャ穴330に作動油が流れ込むことが阻止される。
さらに、ピストン部31には、第一プランジャ330(第一流路333a,333b)に対してロッド部30の軸心周方向でずれた位置に形成され、前記第二内輪314の内周面に向けて開口した少なくとも一つの第二プランジャ穴340が設けられている。本実施形態において、第二プランジャ穴340は、周方向に間隔をあけて複数設けられている。そして、複数の第二プランジャ穴340,340…のそれぞれには、第二プランジャ穴340の穴中心方向で移動可能な第二プランジャ341と、第二内輪314の内周面に向けて付勢する第二付勢部材342とが内装されている。
より具体的に説明する。本実施形態に係るピストン本体312には、外周面上で開口した非貫通状態の第二プランジャ穴340が周方向に間隔をあけて複数設けられている。本実施形態において、複数の第二プランジャ穴340,340…のそれぞれは、複数の第一プランジャ穴330,330…のそれぞれに対して回転軸4の軸心方向でもずれた位置に設けられている。また、本実施形態において、第二プランジャ穴340は、四つ設けられており、それぞれ等間隔(90°毎)に配置されている。
第二プランジャ穴340には、外観ピン状の第二プランジャ341と、第二付勢部材であるコイルバネ342とが同心で内装されている。
第二プランジャ341の外径は、第二プランジャ穴340の穴径と同径に設定されている。これにより、第二プランジャ341の外周面が第二プランジャ穴340の内周面と摺接した状態で、当該第二プランジャ341が自己の軸心方向に移動可能になっている。第二プランジャ341の先端部は、丸みを持った半球状に形成されている。
第二付勢部材342は、第二プランジャ341を第二内輪314に向けて付勢する。これにより、第二付勢部材342は、第二プランジャ341の先端を第二内輪部31bの内周面に常時接触させる。また、第二付勢部材342の撓み代は、第二プランジャ341の先端部が第二プランジャ穴340から外側に突出した状態と、第二プランジャ341全体が第二プランジャ穴340内に押し込まれた状態とにできるように設定されている。
図9に戻り、ピストン本体312には、第二プランジャ穴340の両側に形成され、当該第二プランジャ穴340を介して前記内部空間20の第一端側と前記内部空間20の第二端側とを連通させる一対の第二流路343a,343bが設けられている。一対の第二流路343a,343bのそれぞれには、第二逆止弁344,344が内装されている。一対の第二逆止弁344,344は、内部空間20の第二端側から内部空間20の第一端側に向けての作動油の流通を許容する一方で、内部空間20の第一端側から内部空間20の第二端側に向けての作動油の流通を阻止する。
一対の第二流路343a,343bは、第二プランジャ穴341(第二プランジャ穴340)毎に設けられている。従って、第二逆止弁344は、一対の第二流路343a,343bのそれぞれに設けられている。
より具体的に説明する。一対の第二流路343a,343bのそれぞれは、一方向(内部空間20と同方向)に延びるように形成されている。一対の第二流路343a,343bのそれぞれは、途中位置に形成された大径穴部343cと、大径穴部343cの両側に形成された小径穴部343d,343dとを備える。なお、本実施形態においては、第一受圧部310の第一貫通穴310aが一方の第二流路343aの一構成となっている。
一方の第二流路343a(内部空間20の第二端側の第二流路343a)は、一方の小径穴部343dが第二プランジャ穴340に連続し、他方の小径穴部343dが内部空間20の第二端側に連続するようになっている。
そして、一方の第二流路343aの大径穴部343c内には、小径穴部343bの穴径よりも大径な球状の弁(以下、玉弁という)344aと、該玉弁344aを内部空間20の第二端側に付勢するコイルバネ344bとが内装されている。これにより、一方の第二流路343aの第二逆止弁344が形成されている。第二逆止弁344は、コイルバネ344bによる付勢で、内部空間20の第二端側にある小径穴部343bと大径穴部343cとの境界に形成される環状の段差部分に玉弁344aが押し付けられることで、玉弁344aが小径穴部343bを閉塞するようになっている。
これにより、一方の第二流路343aの第二逆止弁344において、内部空間20の第二端側から第二プランジャ穴340に作動油が流れ込もうとすると、その作動油の流体圧によって玉弁344aがコイルバネ344bの付勢力に抗して内部空間20の第一端側に押される。従って、作動油が内部空間20の第二端側から第二プランジャ341に流通可能となる。その一方で、第二プランジャ穴340から内部空間20の第二端側に作動油が流れ込もうとすると、玉弁344aがコイルバネ344bの付勢力で段差部分に圧接する。これにより、玉弁344aは、小径穴部343bを閉塞する。従って、第二プランジャ穴340から内部空間20の第二端側に作動油が流れ込むことが阻止される。
他方の第二流路343b(内部空間20の第一端側の第二流路343b)は、一方の小径穴部343dが内部空間20の第一端側に連続し、他方の小径穴部343dが第二プランジャ穴340に連続するようになっている。なお、本実施形態においては、第二受圧部311の第二貫通穴311aが他方の第一流路343bの一構成となっている。
そして、他方の第二流路343bの大径穴部343cには、小径穴部343bの穴径よりも大径な球状の弁(以下、玉弁という)344aと、該玉弁344aを内部空間20の第二端側に付勢するコイルバネ344bとが内装されている。これにより、他方の第二流路343bの第二逆止弁344が形成されている。かかる第二逆止弁344は、コイルバネ344bによる付勢で、内部空間20の第二端側にある小径穴部343bと大径穴部343cとの境界に形成される環状の段差部分に玉弁344aが押し付けられることで、玉弁344aが小径穴部343bを閉塞するようになっている。
これにより、他方の第二流路343bの第二逆止弁344は、第二プランジャ穴340内から内部空間20の第一端側に作動油が流れ込もうとすると、その作動油の流体圧によって玉弁344aがコイルバネ344bの付勢力に抗して内部空間20の第一端側に押される。これにより、作動油が第二プランジャ穴340から内部空間20の第一端側に流通可能となる。その一方で、内部空間20の第一端側から第二プランジャ穴340に作動油が流れ込もうとすると、玉弁344aがコイルバネ344bの付勢力で段差部分に圧接する。これにより、玉弁344aが小径穴部343bを閉塞する。従って、内部空間20の第一端側から第二プランジャ穴340内に作動油が流れ込むことが阻止される。
第一内輪313は、図10に示す如く、ピストン本体312の中心(回転軸4の回転中心)回りで回転可能に設けられている。そして、第一内輪313の内穴は、回転軸4の回転中心からずれた位置に中心が設定された偏心穴で構成される。本実施形態に係る第一内輪313の内穴(偏心穴)は、丸穴状に形成されている。第一内輪313の内穴の中心線は、回転軸4の回転中心に対して偏心している。これにより、第一内輪313は、回転軸4の回転中心で回転したときに、偏心方向とは反対側の内周面の一部がピストン本体312の外周面に沿って移動する(回転する)ようになっている。
第二内輪314は、図11に示す如く、ピストン本体312の中心(回転軸4の回転中心)周りで回転可能に設けられている。そして、第二内輪314の内穴は、回転軸4の回転中心からずれた位置に中心が設定された偏心穴で構成される。本実施形態に係る第二内輪314の内穴(偏心穴)は、丸穴状に形成されている。第二内輪314の内穴の中心線は、回転軸4の回転中心に対して偏心している。これにより、第二内輪314は、回転軸4の回転中心で回転したときに、偏心方向とは反対側の内周面の一部がピストン本体312の外周面に沿って移動する(回転する)ようになっている。
本実施形態に係る外輪315の内部空間20の第一端側における端部が第一受圧部310に連続する。また、本実施形態に係る外輪315の内部空間20の第二端側における端部が第二受圧部311に連続している。これにより、第一受圧部310及び第二受圧部311についても内部空間20に対して軸心周りで回転不能になっている。
さらに、本実施形態に係るピストン部31は、外輪315と第一内輪313との間に設けられる第一ワンウェイクラッチ44と、外輪315と第二内輪314との間に設けられる第二ワンウェイクラッチ45とを備える。第一ワンウェイクラッチ44は、第一内輪313と外輪315とに跨って設けられている。また、第二ワンウェイクラッチ45は、第二内輪314と外輪315とに跨って設けられている。
より具体的に説明する。第一ワンウェイクラッチ44は、図10に示す如く、外輪315に内装される第一延出ピン440であって、該外輪315から第一内輪313に向けて出退可能な第一延出ピン440と、第一内輪313に形成される第一切欠部441とを備える。
本実施形態に係る第一ワンウェイクラッチ44は、外輪315に設けられる第一収容穴442であって、第一延出ピン440を収容可能な第一収容穴442と、第一延出ピン440とともに該第一収容穴442に収容される第三付勢部材443であって、第一延出ピン440を第一内輪313に向けて付勢する第三付勢部材443とを備えている。これにより、本実施形態に係る第一延出ピン440は、第一内輪313に形成された第一切欠部441に対して出退可能に構成されている。
第一切欠部441は、第一内輪313の外周方向で長手をなすように形成されている。また、第一切欠部441は、長手方向における一端と該一端の反対側の他端とを有する。第一内輪313における第一切欠部441の一端を画定する部分は、当該第一内輪313の中心に向かって真っすぐに伸びている。さらに、第一内輪313における第一切欠部441を画定する部分は、第一切欠部441の一端を画定する部分から第一切欠部441の他端を画定する部分になるにつれて、径方向外方に変位している。そのため、第一ワンウェイクラッチ44は、回転軸4が自身の軸心周方向における一方側に回転すると、第一延出ピン440と、第一切欠部441の一端とが係合する。これにより、本実施形態に係るアクチュエータ1では、第一内輪313が外輪315に対して周方向の一方側のトルクのみを伝達可能に構成されている。
第二ワンウェイクラッチ45は、図11に示す如く、外輪315に内装され、該外輪315から第二内輪314に向けて出退可能な第二延出ピン450と、第二内輪314の外周面に形成される第二切欠部451とを備える。
本実施形態に係る第二ワンウェイクラッチ45は、外輪315に形成された第二収容穴452と、前記第二延出ピン450とともに第二収容穴452に収容される第四付勢部材453であって、前記第二延出ピン450を第二内輪314に向けて付勢する第四付勢部材453とを備える。
第二切欠部451は、第二内輪314の軸心周方向で長手をなすように形成されている。また、第二切欠部451は、長手方向における一端と該一端の反対側の他端とを有する。第二内輪314における第二切欠部451の他端を画定する部分は、当該第二内輪314の中心に向かって真っすぐに伸びている。さらに、第二内輪314における第二切欠部451を画定する部分は、第二切欠部451の他端を画定する部分から第二切欠部451の一端を画定する部分になるにつれて、径方向外方に変位している。そのため、第二ワンウェイクラッチ45は、回転軸4が自身の軸心周方向における他方側に回転すると、第二延出ピン450と、第二切欠部451の他端とが係合する。これにより、本実施形態に係るアクチュエータ1では、第二内輪314が外輪315に対して周方向の他方側のトルクのみを伝達可能に構成されている。
さらに、本実施形態に係るピストンロッド3は、図9に示す如く、第一端部と第二端部とを有するガイド部32であって、第一端部がピストン部31におけるロッド部30が連結されている側の反対側に対して連結される筒状のガイド部32をさらに備えている。
前記回転軸4は、第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有する軸本体40であって、第一端部側から前記軸挿入穴300に挿入されるとともに、第一端側がシリンダ本体2から外方に延出した軸本体40を備えている。
軸本体40は、第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有する軸状の大径部400と、第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有し、該第一端部が大径部400の第一端部に対して同心で連結される小径部401とを備える。
大径部400の第一端部には、環状の溝400aが形成されている。そして、この溝400a内には、環状のシール材(本実施形態においてはOリング)Sが嵌め込まれている。また、大径部400の第二端部には、ガイドカバー5のベアリングBが外嵌される軸支部400bと、軸支部400bに連続して設けられた入力部400cであって、別途モータの出力軸に対して直接的又は間接的に連結される入力部400cとを備えている。
そして、大径部400の軸支部400b、入力部400cのそれぞれは、互いに同心で形成される。そして、軸本体40は、ガイド部挿通穴233に直接的又は間接的に挿通されている。本実施形態においては、ピストンロッド3のガイド部32が挿通されている。そのため、軸本体40は、ガイド部32を介してガイド部挿通穴233に挿通されている。また、軸本体40の入力部400cは、他方の閉塞部23(ガイドカバー5)の外方に位置している。
本実施形態に係る小径部401の外径は、大径部400の外径よりも小さくなるように設定されている。また、本実施形態に係る小径部401は、ピストン本体312に連結されている。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、ピストン部31が内部空間20の最も第一端側に位置した状態と、ピストン部31が内部空間20の最も第二端側に位置した状態とを検知する位置検知手段(図示しない)を備えている。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、以上の通りであり、次に、該アクチュエータ1の作動について説明する。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、モータの駆動によって、該回転軸4を周方向の一方向側に回転させると、ピストン本体312が回転軸4とともに周方向の一方向側に回転する。そのため、第一内輪313には、第一プランジャ331から周方向の一方側のトルクが伝達され、第二内輪314には、第二プランジャ341から周方向の一方側のトルクが伝達される。これに伴い、第一内輪313及び第二内輪314が回転軸4を中心に回転しようとする。
このようにすると、第一ワンウェイクラッチ44の第一延出ピン440が第一切欠部441の一端に係合する。そのため、回転不能に設けられた外輪315に対して第一内輪313がトルクを伝達する。これにより、第一内輪313は、外輪315によって制止される。
これに対し、第二ワンウェイクラッチ45の第二延出ピン450は、第二切欠部452の一端に接触すると、第二切欠部452の一端の形状に沿って第二内輪314の径方向で移動する。そのため、第二延出ピン450が第二収容穴452内に退く。これにより、第二内輪314は、外輪315に対してトルクを伝達しない。従って、第二内輪314がピストン本体312と一緒に回転する。
このようにすると、ピストン本体312が第一内輪313のみに対して相対的に回転する。そのため、第一内輪313の内周面が複数の第一プランジャ331のそれぞれを順々に押圧して第一プランジャ穴330に押し込む。そして、回転軸4の回転に伴い、第一内輪313による押圧が解除された第一プランジャ331は、第一付勢部材332の付勢で第一プランジャ穴330から突出する。
従って、回転軸4が軸心周りにおける一方側に回転することで、複数の第一プランジャ331,331…のそれぞれがタイミングをずらして第一プランジャ穴330内で往復動する。これに伴い、第一プランジャ穴330の空間(第一プランジャ331の存在しない領域)が容積変化する。これにより、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側にある作動油が第一プランジャ穴330に流入してピストン部31を境にした内部空間20の第二端側に押し出される。
具体的には、第一プランジャ穴330に押し込まれた第一プランジャ331が第一内輪313側に移動するとき(空間容積が拡大するとき)に、内部空間20内に充填された作動油(ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側の領域にある作動油)は、一方の第一流路333aを通って第一プランジャ穴330に引き込まれる。そして、第一プランジャ331が最大に突出した状態で作動油の引き込みが完了する。この状態で、一方の第一流路333a内の第一逆止弁334の作用により、第一プランジャ穴330内に引き込まれた作動油が、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側に逆流することが阻止される。
これに対し、第一プランジャ331が第一プランジャ穴330に押し込まれるとき(空間容積が縮小するとき)に、第一プランジャ穴330内にある作動油が他方の第一流路333bを通ってピストン部31を境にした内部空間20の第二端側に押し出される。そして、第一プランジャ331が第一プランジャ穴330に最大に押し込まれた状態で、内部空間20の第二端側に対する作動油の押し出しが完了する。この状態で、他方の第一流路333b内の第一逆止弁334の作用により、内部空間20の第二端側に押し出された作動油が第一プランジャ穴330側に逆流することが阻止される。
このように、内部空間20の第一端側にある作動油が、内部空間20の第二端側に送られると、内部空間20の第二端側が作動油で充満する。これにより、ピストン部を境にした内部空間の第二端部側の圧力が高まる結果、ピストン部31がシリンダ本体2に対して相対的に内部空間20の第一端側へ移動する。
本実施形態に係るアクチュエータ1は、モータの駆動によって、該回転軸4を周方向の他方向側に回転させると、ピストン本体312が回転軸4とともに周方向の他方向側に回転する。そのため、第一内輪313には、第一プランジャ331から周方向の他方側のトルクが伝達され、第二内輪314には、第二プランジャ341から周方向の他方側のトルクが伝達される。これに伴い、第一内輪313及び第二内輪314が回転軸4を中心に回転しようとする。
このようにすると、第一ワンウェイクラッチ44の第一延出ピン440は、第一切欠部442の他端に接触し、第一切欠部442の他端の形状に沿って第一内輪313の径方向で移動する。そのため、第一延出ピン440が第一収容穴442内に退く。これにより、第一内輪313は、外輪315に対してトルクを伝達しない。従って、第一内輪313がピストン本体312と一緒に回転する。
これに対し、第二ワンウェイクラッチ45の第二延出ピン450が第二切欠部451の他端に係合する。そのため、回転不能に設けられた外輪315に対して第二内輪314がトルクを伝達する。これにより、第二内輪314は、外輪315によって制止される。
このようにすると、ピストン本体312が第二内輪314のみに対して相対的に回転する。そのため、第二内輪314の内周面が複数の第二プランジャ341,341…のそれぞれを順々に押圧して第二プランジャ穴340に押し込む。そして、回転軸4の回転に伴い、第二内輪314による押圧が解除された第二プランジャ341は、第二付勢部材342の付勢で第二プランジャ穴340から突出する。
従って、複数の第二プランジャ341のそれぞれがタイミングをずらして第二プランジャ穴340内で往復動する。これに伴い、第二プランジャ穴340の空間(第二プランジャ341の存在しない領域)が容積変化する。これにより、ピストン部31を境にした内部空間20の第二端側にある作動油が第二プランジャ穴340に流入してピストン部31を境にした内部空間20の第一端側に押し出される。
具体的には、第二プランジャ穴340に押し込まれた第二プランジャ341が第二内輪314側に移動するとき(空間容積が拡大するとき)に、内部空間20内に充填された作動油(ピストン部31を境にした内部空間20の第二端側の領域にある作動油)が一方の第二流路343aを通って第二プランジャ穴340に引き込まれる。そして、第二プランジャ341が最大に突出した状態で作動油の引き込みが完了する。この状態で、一方の第二流路343a内の第二逆止弁344の作用により、第二プランジャ穴340内に引き込まれた作動油が、ピストン部31を境にした内部空間20の第二端側に逆流することが阻止される。
これに対し、第二プランジャ341が第二プランジャ穴340に押し込まれるとき(空間容積が縮小するとき)に、第二プランジャ穴340内にある作動油が他方の第二流路343bを通ってピストン部31を境にした内部空間20の第一端側に押し出される。そして、第二プランジャ341が第二プランジャ穴340に最大に押し込まれた状態で、内部空間20の第一端側に対する作動油の押し出しが完了する。この状態で、他方の第二流路343b内の第二逆止弁344の作用により、内部空間20の第一端側に押し出された作動油が第二プランジャ穴340側に逆流することが阻止される。
このように、内部空間20の第二端側にある作動油が、内部空間20の第一端側に送られると、内部空間20の第一端側が作動油で充満する。これにより、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側の圧力が高まる結果、ピストン部31がシリンダ本体2に対して相対的に内部空間20の第二端側へ移動する。
以上のように、本実施形態に係るアクチュエータ1では、上記動作が繰り返されることでピストンロッド3全体が油圧に応じた軸力を作用させつつ一方向に移動する。
そして、本実施形態に係るアクチュエータ1では、ガイドカバー5が位置固定される場合、ピストンロッド3及び回転軸4に対してシリンダ本体2が軸線方向で往復動する。このようにする場合、アクチュエータ1は、動力を伝達する対象物をシリンダ本体2に対して連結することで、当該対象物に動力を伝達することができる。
また、本実施形態に係るアクチュエータ1では、シリンダ本体2が位置固定される場合、シリンダ本体2に対してピストンロッド3及び回転軸4が軸線方向で往復動する。このようにする場合、アクチュエータ1は、動力を伝達する対象物をロッド3に対して連結することで、当該対象物に動力を伝達することもできる。
以上のように、上記構成のアクチュエータ1は、シリンダ本体2内(内部空間20内)のピストン部31に作動油の流体圧を作用させてピストンロッド3を移動させる。これにより、アクチュエータ1は、油圧シリンダと同等の性能を発揮することができる。また、アクチュエータ1は、シリンダ本体2内のみで作動油を流動させるとともに、シリンダ本体2内に作動油を流動させる構成が内装される。これにより、アクチュエータ1は、小型化及び軽量化したものになる。
また、本実施形態に係るアクチュエータ1では、モータの駆動を伝達して回転軸4を周方向の一方側に回転させると、複数の第一プランジャ331,331…のそれぞれがタイミングをずらして第一プランジャ穴330内で往復動する。これにより、内部空間20の第一端側から内部空間20の第二端側への単位時間あたり(或いは回転軸4の一回転あたり)の作動油の供給量が多くなり、ピストン部31を境にした内部空間20の第二端側の圧力を短時間で高めることができる。
そして、本実施形態に係るアクチュエータ1では、モータの駆動を伝達して回転軸4を周方向の他方側に回転させると、複数の第二プランジャ341,341…のそれぞれがタイミングをずらして第二プランジャ穴340内で往復動する。これにより、内部空間20の第二端側から内部空間20の第一端側への単位時間あたり(或いは回転軸の一回転あたり)の作動油の供給量が多くなり、ピストン部31を境にした内部空間20の第一端側の圧力を短時間で高めることができる。
以上のように、本実施形態に係るアクチュエータ1は、ピストン部31を内部空間20の第一端側又は内部空間20の第二端側に高速で移動させることもできる。
尚、本発明のアクチュエータは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
上記各実施形態において、複数の第一プランジャ穴330が形成され、これらに第一プランジャ331と、第一付勢部材332とが内装されたが、これに限定されるものではない。例えば、一つの第一プランジャ穴330が形成され、これに第一プランジャ331と付勢部材332とが内装されてもよい。この場合、これに対応して第一逆止弁334の内装された一対の第一流路333a,333bが設けられる。このようにしても第一プランジャ331が第一プランジャ穴330内で往復動する。従って、内部空間20の第一端側から内部空間20の第二端側に作動油が送り込まれ、ピストンロッド3が内部空間20の第一端側に移動する。なお、ピストンロッド3の移動速度を速めるには、上記各実施形態と同様に複数の第一プランジャ穴330,330…を形成し、これらに第一プランジャ331と付勢部材332を内装するとともに、それぞれに対応して第一逆止弁334の内装された一対の第一流路333a,333bが設けられればよい。
上記各実施形態において、複数の第二プランジャ穴340が形成され、これらに第二プランジャ341と第二付勢部材342とが内装されたが、これに限定されるものではない。例えば、一つの第二プランジャ穴340が形成され、これに第二プランジャ341と付勢部材342とが内装されてもよい。この場合、これに対応して第二逆止弁344の内装された一対の第二流路343a,343bが設けられる。このようにしても第二プランジャ341が第二プランジャ穴340内で往復動する。従って、内部空間20の第二端側から内部空間20の第一端側に作動油が送り込まれ、ピストンロッド3が内部空間20の第二端側に移動する。なお、ピストンロッド3の移動速度を速めるには、上記各実施形態と同様に複数の第二プランジャ穴340,340…を形成し、これらに第二プランジャ341と付勢部材342を内装するとともに、それぞれに対応して第二逆止弁344の内装された一対の第二流路343a,343bが設けられればよい。
上記各実施形態において、ピストン部31に一対の第一流路333a,333b及び第二流路343a,343bが形成されるとともに、一対の第一流路333a,333b及び一対の第二流路343a,343bのそれぞれに玉弁334a,344a及びコイルバネ334b,344bが内装され、これらが第一逆止弁334及び第二逆止弁344を構成したが、これに限定されるものではない。例えば、独立した第一逆止弁334、第二逆止弁344(ユニットとして組み立てられた第一逆止弁334、第二逆止弁344)が一対の第一流路333a,333b及び一対の第二流路343a,343bに内装されてもよい。
また、上記第一実施形態において、第一ワンウェイクラッチ44は、第一延出ピン440が第一カム部41に内装され、第一切欠部441が軸本体40の頭部43に形成されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、第一切欠部441が小径部401における第一カム部41に挿通されている部分に形成され、第一延出ピン440が当該第一切欠部441に向けて出退可能に構成されていてもよい。
また、上記第一実施形態において、第二ワンウェイクラッチ45は、第二延出ピン450が第二カム部42に内装され、第二切欠部451が軸本体40の大径部400の端部に形成されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、第一切欠部441が小径部401における第二カム部42に挿通されている部分に形成され、第二延出ピン450が当該第二切欠部451に向けて出退可能に構成されていてもよい。
1…アクチュエータ、2…シリンダ本体、3…ピストンロッド、4…回転軸、5…ガイドカバー、20…内部空間、21…シリンダ部、22,23…閉塞部、30…ロッド部、31…ピストン部、32…ガイド部、40…軸本体、41…第一カム部、42…第二カム部、43…頭部、44…第一ワンウェイクラッチ、45…第二ワンウェイクラッチ、50…回転軸挿通穴、220,230…嵌入部、221,231…フランジ部、222,232…環状溝、223…ロッド挿通部、224…溝、233…ガイド部挿通穴、300…軸挿入穴、310…第一受圧部、310a…第一貫通穴、311…第二受圧部、312a…第二貫通穴、312…ピストン本体、313…第一内輪、314…第二内輪、315…外輪、330…第一プランジャ穴、331…第一プランジャ、332…第一付勢部材(コイルバネ)、333a,333b…第一流路、333c…大径穴部、333d…小径穴部、334…第一逆止弁、334a…玉弁、334b…コイルバネ、340…第二プランジャ穴、341…第二プランジャ、342…第一付勢部材(コイルバネ)、343a,343b…第二流路、343c…大径穴部、344…第二逆止弁、344a…玉弁、344b…コイルバネ、400…大径部400a…シール部、400b…軸支部、400c…入力部、401…第二本体部、440…第一延出ピン、441…第一切欠部、442…第一収容穴、443…第三付勢部材、450…第二延出ピン、451…第二切欠部、452…第二収容穴、453…第四付勢部材、500…ガイド部嵌着穴、501…ベアリング嵌着部、B…ベアリング、P…プラグ、S…シール材、S…シール部材

Claims (6)

  1. 一方向に第一端とその反対側の第二端とを有する内部空間であって、一方向に延びるように形成された内部空間を有するシリンダ部と、前記シリンダ部の前記内部空間の両端を閉塞する一対の閉塞部とを含み、前記内部空間に作動油が充填されるシリンダ本体と、先端と該先端の反対側の基端とを有するロッド部であって、前記一対の閉塞部のうちの一方の閉塞部に液密状態で挿通されたロッド部と、該ロッド部の基端に同心で連結されたピストン部であって、前記内部空間に内装されたピストン部とを含むピストンロッドと、前記一対の閉塞部のうちの他方の閉塞部に挿通された回転軸とを備え、前記ピストン部には、前記他方の閉塞部側で開口した非貫通状態の軸挿入穴と、該軸挿入穴に向けて開口した少なくとも一つの第一プランジャ穴と、該第一プランジャ穴に対して前記ロッド部の軸心周方向でずれた位置に形成され、前記軸挿入穴に向けて開口した少なくとも一つの第二プランジャ穴と、前記第一プランジャ穴の両側に形成され、該第一プランジャ穴を介して前記内部空間の第一端側と前記内部空間の第二端側とを連通させる一対の第一流路と、前記第二プランジャ穴の両側に形成され、前記内部空間の第一端側と前記内部空間の第二端側とを連通させる一対の第二流路とが設けられ、前記第一プランジャ穴には、該第一プランジャ穴の穴中心方向で移動可能な第一プランジャと、該第一プランジャを前記軸挿入穴に向けて付勢する第一付勢部材とが内装され、前記一対の第一流路のそれぞれには、前記内部空間の第一端側から前記内部空間の第二端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間の第二端側から前記内部空間の第一端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第一逆止弁が内装され、前記第二プランジャ穴には、該第二プランジャ穴の穴中心方向で移動可能な第二プランジャと、該第二プランジャを前記軸挿入穴に向けて付勢する第二付勢部材とが内装され、前記一対の第二流路のそれぞれには、前記内部空間の第二端側から前記内部空間の第一端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間の第一端側から前記内部空間の第二端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第二逆止弁が内装され、前記回転軸は、第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有する軸本体であって、第一端部が前記軸挿入穴に挿入されるとともに、第二端部が前記シリンダ本体から外方に延出した軸本体と、前記軸本体の軸心に対して偏心するように、前記軸本体の第一端部に連結される第一カム部であって、前記軸本体から周方向の一方側のトルクのみが伝達される第一カム部と、前記軸本体の軸心に対して偏心するように、前記軸本体の第一端部に連結される第二カム部であって、前記軸本体から周方向の他方側のトルクのみが伝達される第二カム部とを備え、前記第一プランジャは、前記第一付勢部材による付勢で前記第一カム部に常時接触するように設けられ、前記第二プランジャは、前記第二付勢部材による付勢で前記第二カム部に常時接触するように設けられるアクチュエータ。
  2. 一方向に第一端とその反対側の第二端とを有する内部空間であって、一方向に延びるように形成された内部空間を有するシリンダ部と、該シリンダ部の前記内部空間の両端を閉塞する一対の閉塞部とを含み、前記内部空間に作動油が充填されるシリンダ本体と、先端と該先端の反対側の基端とを有するロッド部であって、前記一対の閉塞部のうちの一方の閉塞部に液密状態で挿通されたロッド部と、該ロッド部の基端に同心で連結されたピストン部であって、前記内部空間に内装されたピストン部とを含むピストンロッドと、前記一対の閉塞部のうちの他方の閉塞部に挿通された回転軸とを備え、前記ピストン部は、前記回転軸と連続するピストン本体と、内穴を画定した内周面を有し、前記ピストン本体の外周を包囲する環状の第一内輪と、内穴を画定した内周面を有し、前記ピストン本体の外周を包囲する環状の第二内輪であって、前記ロッド部の軸心方向で前記第一内輪と並ぶ第二内輪と、該第一内輪及び該第二内輪の外周を包囲する環状の外輪であって、前記内部空間に対して軸心周りで回転不能な外輪とを備え、前記第一内輪は、前記外輪に対して周方向の一方側のトルクのみを伝達可能に構成され、前記第二内輪は、前記外輪に対して周方向の他方側のトルクのみを伝達可能に構成され、前記ピストン本体には、前記第一内輪の内周面に向けて開口した少なくとも一つの第一プランジャ穴と、該第一プランジャ穴に対して前記ロッド部の軸心周方向でずれた位置に形成され、前記第二内輪の内周面に向けて開口した少なくとも一つの第二プランジャ穴と、前記第一プランジャ穴の両側に形成され、前記第一プランジャ穴を介して前記内部空間の第一端側と前記内部空間の第二端側とを連通させる一対の第一流路と、前記第二プランジャ穴の両側に形成され、前記内部空間の第一端側と前記内部空間の第二端側とを連通させる一対の第二流路とが設けられ、前記第一プランジャ穴には、該第一プランジャ穴の穴中心方向で移動可能な第一プランジャと、該第一プランジャを前記第一内輪に向けて付勢する第一付勢部材とが内装され、前記一対の第一流路のそれぞれには、前記内部空間の第一端側から前記内部空間の第二端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間の第二端側から前記内部空間の第一端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第一逆止弁が内装され、前記第二プランジャ穴には、該第二プランジャ穴の穴中心方向で移動可能な第二プランジャと、前記第二プランジャを前記第二内輪に向けて付勢する第二付勢部材とが内装され、前記一対の第二流路のそれぞれには、前記内部空間の第二端側から前記内部空間の第一端側に向けての前記作動油の流通を許容し、前記内部空間の第一端側から前記内部空間の第二端側に向けての前記作動油の流通を阻止する第二逆止弁が内装され、前記第一プランジャは、前記第一付勢部材による付勢で前記第一内輪の内周面に常時接触するように設けられ、前記第二プランジャは、前記第二付勢部材による付勢で前記第二内輪の内周面に常時接触するように設けられるアクチュエータ。
  3. 前記第一プランジャ穴及び第二プランジャ穴は、前記ピストン部の周方向に間隔をあけて複数設けられ、前記一対の第一流路のそれぞれは、前記複数の第一プランジャ穴のそれぞれに対応して複数設けられ、前記一対の第二流路のそれぞれは、前記複数の第二プランジャ穴のそれぞれに対応して複数設けられ、前記第一プランジャ及び前記第一付勢部材は、前記複数の第一プランジャ穴のそれぞれに内装され、前記第二プランジャ及び前記第二付勢部材は、前記複数の第二プランジャ穴のそれぞれに内装され、前記第一逆止弁は、前記複数の第一流路のそれぞれに内装され、前記第二逆止弁は、前記複数の第二流路のそれぞれに内装され、前記複数の第一プランジャのそれぞれが前記第一付勢部材による付勢で前記第一カム部に常時接触し、前記複数の第二プランジャのそれぞれが前記第二付勢部材による付勢で前記第二カム部に常時接触している請求項1に記載のアクチュエータ。
  4. 前記回転軸は、前記軸本体と前記第一カム部との間に設けられる第一ワンウェイクラッチと、前記軸本体と前記第二カム部との間に設けられる第二ワンウェイクラッチとを備え、前記第一ワンウェイクラッチは、前記軸本体から周方向の一方側のトルクのみを前記第一カム部に伝達するように構成され、前記第二ワンウェイクラッチは、前記軸本体から周方向の他方側のトルクのみを前記第二カム部に伝達するように構成される請求項1に記載のアクチュエータ。
  5. 前記第一プランジャ穴及び第二プランジャ穴は、前記ピストン本体の周方向に間隔をあけて複数設けられ、前記一対の第一流路のそれぞれは、前記複数の第一プランジャ穴のそれぞれに対応して複数設けられ、前記一対の第二流路のそれぞれは、前記複数の第二プランジャ穴のそれぞれに対応して複数設けられ、前記第一プランジャ及び前記第一付勢部材は、前記複数の第一プランジャ穴のそれぞれに内装され、前記第二プランジャ及び前記第二付勢部材は、前記複数の第二プランジャ穴のそれぞれに内装され、前記第一逆止弁は、前記複数の第一流路のそれぞれに内装され、前記第二逆止弁は、前記複数の第二流路のそれぞれに内装され、前記複数の第一プランジャのそれぞれが前記第一付勢部材による付勢で前記第一内輪の内周面に常時接触し、前記複数の第二プランジャのそれぞれは、前記第二付勢部材による付勢で前記第二内輪の内周面に常時接触している請求項2に記載のアクチュエータ。
  6. 前記ピストン部は、前記外輪と前記第一内輪との間に設けられる第一ワンウェイクラッチと、前記外輪と前記第二内輪との間に設けられる第二ワンウェイクラッチとを備え、前記第一ワンウェイクラッチは、周方向の一方側における前記第一内輪のトルクのみを前記外輪に伝達可能に構成され、前記第二ワンウェイクラッチは、周方向の他方側における前記第二内輪のトルクのみを前記外輪に伝達可能に構成される請求項2に記載のアクチュエータ。
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