JP5457179B2 - 中空粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、球状有機ポリマー−シリコン化合物中空粒子の製造方法に関する。
近年、各種産業用部品の小型化・薄層化が進展するにつれて、使用される原材料のサイズも小型化が進展している。各種原材料として使用される粉末においても、粉末を構成する粒子として、粒径が数〜数十ナノメートルと微細な粒子が必要とされる。また、粒子の高流動性や高充填性が必要な用途においては、これらの性能に優れる中空の球状粒子が重用される。
中空の球状粒子は低屈折率、低誘電率、高空隙率であるため、反射防止材、低誘電率材、断熱材等の充填材、ドラッグデリバリーシステムのための担体などとして、種々検討されている。シリカ等のシリコン化合物からなる中空粒子は化学的安定性に優れるが、粒子サイズが数〜数十ナノメートルのシリカ中空粒子は、さらに透明性、流動性及び充填性にも優れるため、特に重用されている。
中空粒子の製造方法には種々の方法が報告されているが、外殻がシリカ等のシリコン化合物であるコア−シェル複合粒子のコアを除去することで、内部が空洞である中空粒子を得る方法が一般的である。コアとしては無機化合物や有機ポリマーなど様々な化合物が検討されている。コアの除去方法としては、無機化合物を用いる場合には、酸(特許文献1参照)あるいは酸性カチオン樹脂(特許文献2参照)による溶解除去、また、有機ポリマーを用いる場合には、乾燥後に500℃程度で加熱して、有機ポリマーを熱分解あるいは燃焼により除去することが一般的である(特許文献3、4参照)。
コアとして有機ポリマーを用いたコア−シェル複合粒子のコアを除去する場合には、乾燥操作および加熱による熱分解操作が必要となる。これらの一連の操作において、コア−シェル複合粒子は、先ず乾燥状態にした時点で凝集体となる。更に、引き続き行われるコア除去のための加熱により複合粒子が固着し、強固な凝集体となるとの問題があった。この問題を解決するため、コア−シェル複合粒子を含む塩化ナトリウムなどの塩溶液を乾燥させ、コア−シェル複合粒子間に塩を析出せしめた後、加熱により有機ポリマーを熱分解してコア−シェル複合粒子を中空粒子とし、その後、水洗して中空粒子間の塩を除去することで、凝集体の少ない中空粒子を得る方法が検討されている(非特許文献1参照)。
また、有機ポリマー中のカドミウムや鉛の定量分析のための試料分解法として、硫酸と過酸化水素を用いる湿式灰化法、硝酸と過酸化水素を用いるマイクロ波分解法などが知られている(非特許文献2参照)。しかしながら、これらの方法が無機酸化物で被覆された有機ポリマーを分解できるかどうかは不明である。
さらに、単一の材料からなる粒子では要求する特性を発揮できない場合があるため、このような場合に複数の材料を組み合わせた複合粒子が適用される。特に、コアが有機ポリマーからなり、シェルがシリコン化合物からなる、球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子は、光学用途において低屈折率充填材として使用される粒子サイズが数〜数十ナノメートルの中空シリカ球状粒子の原料等として用いられる。
球状有機ポリマー−シリコン化合物(silicon compound)複合粒子の製造方法としては、予め有機ポリマーのコアを作製した後、これにシリコン化合物のシェルを被覆する方法が一般的であるが、従来の球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子は、以下に示す問題点を有していた。
有機ポリマー粒子にシリコン化合物のシェルを被覆する際、有機ポリマー粒子を含む液中で粒子が会合して凝集体を形成すると、有機ポリマー粒子が単独では球形であったとしても凝集体は球形ではないため、凝集体をコアとして得られる複合粒子も球形にはならない。かかる凝集体形成を防ぐために、有機ポリマー粒子を含む液にアルコール可溶性高分子や分散性改良剤を添加する方法が用いられる(特許文献3参照)。しかしながら、かかる方法においては、0.07μm(70nm)〜50μmの球状複合粒子は得られているが、それよりも微細な5〜65nmの粒子は得られていない。
別の方法として、数十ナノメートルの微細なポリスチレン粒子の表面に、アミノ基(−NH )及びカルボキシル基(−CO )を導入した後にシリカを被覆する方法が提案されている(非特許文献3参照)。しかし直径100nm未満(25nm及び40nm)の粒子においては、数個の粒子が数珠状に連なった凝集が、透過型電子顕微鏡像によって観察されている(非特許文献3参照)。さらに、以下のような別の方法が提案されているが、シリカの被覆を多層で行うために作製工程が煩雑であったり(特許文献4参照)、特許文献3に記載されているのと同様に、100nm未満の微細な粒子が得られない(非特許文献1参照)等の問題点を有していた。
粒子サイズが数〜数十ナノメートルの中空粒子の製造方法としては、種々の方法が提案されているが、外殻(シェル)がシリカであるコア−シェル複合粒子のコアを除去することで、内部が空洞である中空粒子を得る方法が一般的である。かかる方法は、コアをあたかも型板(テンプレート)のように利用するため、テンプレート法と呼ばれる。さらに、コアとして無機化合物を用いる方法は無機テンプレート法、有機ポリマーを用いる方法は有機テンプレート法と呼ばれる。
無機テンプレート法においては、コアとして、酸又は酸性カチオン交換樹脂による溶解除去が可能な、シリカと他の無機化合物の複合物を用いる方法(特許文献1参照)、炭酸カルシウムを用いる方法(特許文献5、6参照)又は酸化亜鉛を用いる方法(特許文献2参照)が提案されている。有機テンプレート法においては、コア粒子としてスチレン重合体またはスチレン/ジビニルベンゼン共重合体を用いる方法(特許文献3、4参照)が提案されている。
テンプレート法においては、コアの除去が必要である。コア除去の具体的な方法は、無機テンプレート法においては酸(特許文献1、5及び6参照)あるいは酸性カチオン交換樹脂(特許文献2参照)によるコアの溶解除去である。また、有機テンプレート法においては、コア−シェル複合粒子を500〜600℃で加熱することによる有機ポリマーコアの熱分解又は燃焼による除去である(特許文献3、4参照)。
しかしながら、これら従来のテンプレート法は、以下に示す問題点を有していた。無機テンプレート法のコア除去法は、酸あるいは酸性カチオン交換樹脂による溶解であり、コア−シェル複合粒子を液中に分散させた(スラリー)状態で、しかも室温付近の比較的低温で行うことが可能である。このため中空粒子の凝集を抑えやすく、分散性の良好な中空粒子あるいはスラリーを容易に得ることができる。しかしながら、コアとして用いる炭酸カルシウムや酸化亜鉛は結晶質で晶癖を有しており、シリカを被覆したコア−シェル複合粒子やコアを除去した中空粒子にも晶癖が反映されるため、球状の中空粒子が得られない(特許文献2、5及び6参照)。より球状に近い中空粒子を得るために、晶癖を有さないシリカと他の無機化合物の複合物がコアに用いられるが(特許文献1参照)、この場合においては中空の球状粒子に混じって楕円球型粒子が副生するため、平均真円度は0.90未満となってしまう。
中空粒子の平均真円度が0.90未満であると、充填材として用いた場合に流動性や充填性が不足して、中空粒子本来の低屈折率、低誘電率、高空隙率等の特性が充分に発揮されない懸念がある。このため、中空粒子の平均真円度は0.90以上であること、さらに好ましくは0.95以上であることが望ましい。
一方、有機テンプレート法においては、コアとして用いられる有機ポリマーは懸濁重合法や乳化重合法によって合成される。とりわけ乳化重合法は、数10〜数100ナノメートル程度で均一な粒径を有しかつ平均真円度が高い有機ポリマーを合成できる。
しかしながら、従来の有機ポリマーのコアの除去方法においては、先ずコア−シェル複合粒子が低温加熱時に乾燥し、その時点で凝集体となるが、その後コアの熱分解又は燃焼のための高温加熱により粒子同士が固着し、強固な凝集体となる問題があった。この問題を解決するため、コア−シェル複合粒子を含む塩化ナトリウムなどの塩溶液を乾燥させ、コア−シェル複合粒子間に塩を析出せしめた後、加熱により有機ポリマーを熱分解してコア−シェル複合粒子を中空粒子とし、その後、水洗して中空粒子間の塩を除去することで、凝集体の少ない中空粒子を得る方法が検討されている(非特許文献1参照)。
しかしながらこの方法では、塩溶液を作製する際に、コア−シェル複合粒子を含むスラリーに多量の塩を添加するため、親水コロイドであるコア−シェル複合粒子がこの時点で塩析により凝集してしまい、凝集防止効果が充分に得られない。一方、有機ポリマー中のカドミウムや鉛の定量分析のための試料分解法として、硫酸と過酸化水素を用いる湿式灰化法、硝酸と過酸化水素を用いるマイクロ波加熱分解法などが知られている(非特許文献2参照)。しかしながらこの方法が、無機酸化物で被覆された有機ポリマーを分解できるかどうかは、適用例がなく不明である。
特開2001−233611号公報 特開2006−335605号公報 特開平6−142491号公報 特表2003−522621号公報 特開2005−263550号公報 特開2006−256921号公報 Jounal of Chemical Engineering of Japan,Vol.37,No.9,p.1099(2004) Fresenius Jounal of Analytical Chemistry,Vol.344,No.6,p.269(1992) Chemical Communication, p.1010(2003)
本発明の目的は、球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子と該複合粒子から得られる、凝集が少なく、真円度が高い中空粒子の製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、以下の要旨を有するものである。
.コアが有機ポリマーからなり、シェルがシリカであるシリコン化合物からなる球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を水が95質量%以上である媒体中に含有する液に対し、硫酸を加え、さらに加熱して有機ポリマーを炭化させて炭化物とした後、硫酸以外の液状酸化剤を用いて前記炭化物を酸化分解することを特徴とする中空粒子の製造方法。
.球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を含有する液に対して、該液中に含有される球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子の1g当たり10〜200mLの硫酸を加える上記に記載の中空粒子の製造方法。
.前記硫酸を加えて加熱する温度が200℃〜300℃であり、前記液状酸化剤が硝酸、過酸化水素及び塩素酸類からなる群より選ばれた1種以上である上記又はに記載の中空粒子の製造方法。
.コアが有機ポリマーからなり、シェルがシリカであるシリコン化合物からなる球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を水が95質量%以上である媒体中に含有する液に対し、過酸化水素、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、及び過塩素酸からなる群より選ばれた1種以上の液状酸化剤と、硝酸とを加え、100〜150℃に加熱して有機ポリマーを酸化分解することを特徴とする中空粒子の製造方法。
.球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を含有する液に対して、該液中に含有される球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子の1g当たり30〜200mLの液状酸化剤を加える上記に記載の中空粒子の製造方法。
.上記のいずれかに記載の製造方法で得られた中空粒子を、温度80〜200℃の熱水又は加圧熱水中で処理する中空粒子の製造方法。
.前記有機ポリマーが、スチレン、メタクリル酸エステル、及びアクリル酸エステルからなる群より選ばれる1種の単独重合体若しくは2種以上の共重合体である上記のいずれかに記載の中空粒子の製造方法。
本発明の球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を用いた中空粒子の製造方法により、凝集が少なく、真円度が高い、微細な中空粒子からなる粉末、及びこれを分散してなるスラリーが得られる。
本発明に適する有機ポリマーは、乳化重合による粒子合成が可能なポリマーであり、例えば、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルなどである。有機ポリマーとしては、スチレン、メタクリル酸エステル、及びアクリル酸エステルからなる群より選ばれた2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。
一般に、乳化重合においては、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルなどのポリマー原料と、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(C12TAC)若しくは臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(C16TAB)などの乳化剤を水に添加した後、撹拌して乳化させ、窒素ガスを通じて溶存酸素を除去しながら加熱し、所定温度に達した後に過硫酸カリウム(KPS)若しくは過硫酸アンモニウムなどの重合開始剤を添加して重合を開始する。得られる有機ポリマー粒子の粒径は数10〜数100ナノメートルであり、主に水に対する乳化剤及び/又は有機モノマーの量によって大きさが調整され、乳化剤が多いほど及び/又は有機モノマーが少ないほど粒径は小さくなる。
上記にて製造された有機ポリマー粒子を、シリコン化合物によって被覆しやすくするために、シランカップリング剤を用いた有機ポリマー粒子の表面処理を行うことが好ましい。シランカップリング剤としては、エポキシシラン系カップリング剤、メタクリロキシシラン系カップリング剤、アミノシラン系カップリング剤等が用いられるが、有機ポリマー粒子がポリスチレンの場合には、メタクリロキシシラン系カップリング剤が、ポリメタクリル酸エステル又はポリアクリル酸エステルの場合には、エポキシシラン系カップリング剤が、特に好適に用いられる。表面変性は、有機ポリマーを含む乳濁液を50〜90℃まで加熱した後、所定量のシランカップリング剤を添加して撹拌することによって行われる。
本発明は、有機ポリマー粒子をシリコン化合物によって被覆する前に、有機ポリマー粒子を含む乳濁液の媒体を水からアルコール70質量%以上を含む液に置換することが好ましい。従来の有機ポリマー粒子を含む乳濁液の媒体は水であったが、この乳濁液をそのまま用いてシリコン化合物の被覆を行うと、生成するコア−シェル複合粒子(以下、有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子と称することもある。)が凝集する問題があった。これを回避するためには、粒子の液中における固形分濃度を、1質量%未満の極めて希薄な濃度としてシリコン被覆を行わなければならず、生産性が著しく劣っていた。本発明者等は、乳濁液の媒体を水からアルコール70質量%以上を含む液に置換した後にシリコン化合物を被覆することによって、固形分濃度が1質量%以上の高濃度であっても、凝集することなくコア−シェル複合粒子が生成することを新たに見出した。
媒体を水からアルコール70質量%以上を含む液に置換する具体的な方法としては、例えば限外濾過法が挙げられる。特に、限外濾過フィルター表面の接線方向に乳濁液を、圧力を加えながら流通させ、同時にアルコールを添加して媒体を徐々に置換するクロスフロー式限外濾過法(tangential flow ultra-filtration))が好適である。限外濾過フィルターとしては、材質がポリエーテルスルフォン又は再生セルロースであって、分画分子量が30000〜100000のもの(ザルトリウス社製、ビバフロー200)、材質がポリスルフォンの中空糸であって、分画分子量が10000〜500000のもの(スペクトラム社製、KrosFlo)、あるいはセラミックス製であって孔径が20ナノメートルのもの(日本ポール社製、メンブラロックス)などが好適に用いられる。媒体置換用のアルコールは、例えばメタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ターシャリブタノール等が挙げられる。特にエタノールが好適に用いられる。
アルコールを70質量%以上含む媒体に置換された乳濁液は、置換前よりも有機ポリマー粒子が凝集しやすいので、分散させることが好ましい。例えば、シリコン化合物の被覆を、媒体置換後の乳濁液にアルコキシシランの加水分解触媒であるアンモニア水等を予め混合し、次いで、この混合液をアルコキシシランの溶媒であるアルコールに滴下後、アルコキシシランを滴下することによって行う場合においては、前記の操作の間、乳濁液やアルコール溶媒を含むスラリーの容器を超音波槽に浸漬して、撹拌しながら超音波を連続的に印加して分散する方法等が挙げられる。
上記アルコキシシランとしては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラターシャリブトキシシラン等である。中でもテトラエトキシシランが好適に用いられる。アルコキシシランの溶媒として用いられるアルコールは、例えばメタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ターシャリブタノール等である。特にイソプロパノールが好適に用いられる。シリコン化合物の被覆を行う温度は、10〜50℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。なお、本発明におけるシリコン化合物はシリカ(SiOであり、シリカを主成分として少量のシラノール基(≡Si−OH)及び/又は有機シリコン基(≡Si−OR及び/又は≡Si−R、但し、Rは有機基である。)を含んでもよい。
アルコキシシランを滴下終了後も、スラリーを撹拌しながら超音波印加を数十分〜数時間続けることによって、分散した有機ポリマー粒子の表面にシリコン化合物の被覆が形成されるが、より強固な被膜とするために、熟成を行うことが好ましい。熟成は、例えば、スラリーを10〜40℃の温度で1〜7日間静置することによって行われる。
シリコン化合物の被覆が終了したコア−シェル複合粒子は、コアである有機ポリマーを除去することによって、中空粒子が製造される。コア−シェル複合粒子を凝集させずに分解するためには、液状酸化剤を用いてコア−シェル複合粒子を乾燥させずに有機ポリマーコアを酸化分解することが好ましい。シリカ被覆後のコア−シェル複合粒子は、媒体の大部分がアルコールで、これをそのまま硫酸中で加熱するとアルコールが硫酸と反応してしまうため、本発明では好ましくはない。そこで、硫酸を加える前にアルコールを水に置換するのが好ましい。置換は、クロスフロー式限外濾過によって行ってもよいし、スラリーを蒸留するか又は遠心分離を行って、予め大部分のアルコールを取り除いた後にクロスフロー式限外濾過によって行ってもよい。なお、媒体は90質量%以上、好ましくは95質量%の水を含む液に置換することが好ましい。
外部シェルがシリカであり、内部コアが有機ポリマーであるコア−シェル複合粒子の有機ポリマーには、水中で球状粒子が重合できるポリスチレン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルなどが好適に用いられる。このようなコア−シェル複合粒子は、スチレンあるいはメタクリル酸エステル、アクリル酸エステルなどを重合して有機ポリマー粒子を形成した後、テトラヒドロキシシランなどのアルコキシシランを加水分解することで得られるシリカを有機ポリマー粒子の表面に被覆するなど一般的な方法で得られる。また、コアフロント社製の単分散ポリマーラテックス粒子(商品名:MICROMER)などの市販の有機ポリマー粒子にテトラエトキシシランなどのアルコキシシランを加水分解することで得られるシリカを表面に被覆してもよい。
外部シェルがシリカであり、内部コアが有機ポリマーであるコア−シェル複合粒子を凝集させずに分解するためには、液状酸化剤を用いて有機ポリマーを酸化分解する。しかし、前記のようなコア−シェル複合粒子と硝酸や過塩素酸などの酸化剤を混合して加熱すると、殆どの場合は過酸化物やニトロ化合物などが生成するため容易には溶解しない。先ず、有機ポリマーのコアを、濃度が好ましくは90〜98質量%の硫酸中で加熱して炭化した後に、硝酸や過酸化水素などの液状酸化剤を添加・加熱して炭素成分を分解することで、液中で分解できる。炭化に用いる硫酸の量は内部の有機ポリマーの種類により異なるが、硫酸を用いる場合では、外部シェルがシリカであり、内部コアが有機ポリマーである複合粒子の粉末1gに対して10〜200mL(リットル)が好ましく、10〜100mLがより好ましい。10mL以下であると硫酸による炭化が不充分となり、また、200mL以上でも分解には特に問題は無いが、加熱に時間を要する。
液状酸化剤としては、硝酸、過酸化水素、塩素酸類などが挙げられ、塩素酸類としては過塩素酸、塩素酸、亜塩素酸、次亜塩素酸などを使用することができる。この中でも、硝酸及び/又は過酸化水素を用いることが望ましい。過マンガン酸カリウムなどの固体の酸化剤は酸化処理後の除去に問題があり、また、オゾンなどの気体の酸化剤はバブリング時に液が飛散するなどの問題がある。液状酸化剤の量は、液状酸化剤の種類及び濃度などにより異なるが、濃度が30〜70質量%の液状酸化剤の場合、外部シェルがシリカであり、内部コアが有機ポリマーであるコア−シェル複合粒子の粉末1gに対して30mL〜200mLが好ましく、50〜100mLがより好ましい。
硫酸による炭化の温度および液状酸化剤による酸化処理(脱炭化物処理)の温度は200〜300℃が好ましく、200〜280℃がより好ましい。200℃より低温であると分解に時間がかかり、高温すぎると硫酸や酸化剤の揮散が著しい。加熱方式はガスバーナー、電気ヒーター、マイクロ波など、特に方式は問わないが、温度制御のしやすさから電気ヒーターあるいはマイクロ波加熱が好ましい。最初の硫酸単独での炭化処理は白煙状の硫酸ミストが出始めてから1時間以上行うことが望ましい。これ以下の時間では、有機ポリマーの炭化が不十分である。液状酸化剤を添加した後の酸化処理時間は酸化の状態によって異なるが、硝酸の場合は酸化窒素、過酸化水素水の場合は酸素の発生が終了し、更に加熱を続けて白煙状の硫酸ミストが出始めるまで行うことが望ましく、特に、白煙状の硫酸ミストが出始めてから10分間以上加熱処理を行うことが望ましい。これにより、残存している有機ポリマーを硫酸により炭化する。硫酸による炭化処理と液状酸化剤による脱炭化物処理を、液がほぼ透明になるまで数回繰り返し行うことが望ましい。この操作を繰り返し行わない場合には、シリカ粒子の内部に有機ポリマーが残存する場合がある。
本発明者等は、上記した硫酸を用いる代わりに、過酸化水素、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、及び過塩素酸からなる群より選ばれた1種以上の液状酸化剤と硝酸とを所定の条件で用いた場合に、有機ポリマーのコアを湿式灰化による除去が可能であることを見出した。所定の条件とは、外部シェルがシリカであり、内部コアが有機ポリマーであるコア−シェル複合粒子を含む水スラリーに、濃度が好ましくは60〜70質量%の硝酸がコア−シェル複合粒子1gに対して好ましくは10〜200mLとなる割合で添加後、好ましくは100℃〜150℃に加熱し、更に濃度が好ましくは30〜70質量%の液状酸化剤を好ましくは30〜200mL添加することである。なお、液状酸化剤と硝酸の添加順序は、上記と逆でもよいし、また、同時に添加してもよい。
有機ポリマー除去後の分解液には硫酸又は硝酸が含有されているため、冷却しながら蒸留水に徐々に添加してこれらの酸を希釈した後、遠心分離や濾過にて中空のシリカ粒子を捕集する。中空のシリカ粒子の内部に硫酸又は硝酸及び液状酸化剤が残存しているため、洗浄液が中性となるまで水洗を繰り返す。特に沸騰水中で1時間程度加熱して洗浄することが好ましい。また必要に応じて、アンモニア等の水溶性塩基性物質を添加し、中性化を促進することも可能である。
硝酸と過酸化水素水とを用いた場合、あるいは硫酸と液状酸化物を用いた場合のような湿式灰化の方法で分解される有機ポリマーとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルなどが挙げられる。この中では、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルが好ましい。
これらの有機ポリマー粒子の表面をシリカで被覆したコア−シェル複合粒子を湿式で灰化することにより中空のシリカ粒子が得られる。
なお、中空のシリカ粒子とは、粒子内部に空隙を有しており、粒子表面がシリカの被膜で被覆された粒子である。
外部シェルがシリカであり、内部コアが有機ポリマーであるコア−シェル複合粒子は、コア−シェル複合粒子を円相当半径Rで表示した場合、その中心から70%までの部位である内部よりも、表面から30%までの部位である外部にシリカ分が多いものが好ましい。内部にシリカ分が多いと中空のシリカ粒子とならない。また、シリカ分が表面から50%以上までの部位に存在する場合、シリカ粒子の空隙部が小さくなりすぎて中空のシリカ粒子としての低屈折率、低誘電率などの特性が劣る。また、シリカ分が表面から5%までの部位に多く存在すると、中空シリカ粒子としたときにシリカ殻が薄くなりすぎて割れる危険性がある。
コア−シェル複合粒子の粉末は、アルコール中にシリカ成分と有機ポリマーを分散させた後、アルコールから分離して製造されることが好ましい。有機ポリマー粒子の外部にシリカ分が多く存在するコア−シェル複合粒子はテトラエトキシシランなどのアルコキシシランの加水分解物と有機ポリマー粒子を反応させて得られるが、アルコキシシランは水には溶解しないため、アルコキシシランと加水分解に必要な水の両方を溶解するエタノール等のアルコール類中で反応させる必要がある。混合媒体中には未反応のアルコキシシランやアンモニアなどの加水分解促進触媒が含まれているため、遠心分離やろ過などの方法により、コア−シェル複合粒子を乾燥させずに分離することが好ましい。
コアの炭化に用いる硫酸は、コア−シェル複合粒子の粉末を水に分散させてから加えることが好ましい。アルコールから分離したコア−シェル複合粒子を湿式灰化用容器に移すが、遠心分離やろ過により分離したコア−シェル複合粒子を湿式灰化前に再分散させることが好ましい。この場合、分散に用いる溶剤は、コア−シェル複合粒子が分散しやすい溶剤であればアルコール類や水など特に種類を問わないが、湿式での炭化および灰化を阻害せず、コンタミネーションとならない水が特に好ましい。
中空化は,透過型電子顕微鏡にて確認される。また、凝集の有無は中空処理前後での平均粒子径の比較により確認できる。平均粒子径はレーザー回折法や動的光散乱法など一般的な粒子径測定装置により測定できる。平均粒子径の値は、特に記載のある場合を除いて、直径である。
本発明の方法によって有機ポリマーのコアが分解除去された中空のシリカ粒子は、粒子表面のシラノール基(≡Si−OH)の量や状態(水素結合型シラノール基、孤立型シラノール基の何れか)を調節するため、温度が80〜200℃、好ましくは100〜200℃の熱水又は加圧熱水中で処理してもよい。一般に、処理温度が高いほどシラノール基の量が減少し、水素結合型よりも孤立型シラノール基の割合が多くなる。シラノール基の量や割合は、種々の媒体に対する中空のシリカ粒子の分散性や、後に中空のシリカ粒子の表面のシランカップリング剤による被覆が必要になった場合におけるカップリング剤との反応性に関与する。
本発明の中空粒子とは、外殻を有し、内部に単一の空孔(空洞)を有する粒子である。中空粒子は、低屈折率、低誘電率、高空隙率であるため、反射防止材、低誘電率材、断熱材等の充填材、ドラッグデリバリーシステムのための担体などに適用され得るが、大部分の用途において、中空粒子が分散していることが必要になる。サイズ(直径)が数〜数十ナノメートルの中空粒子からなる粉末は、乾燥状態では凝集が顕著であり分散粒子は得難いため、分散性が比較的良好なスラリー状にする必要がある。また、分散媒として有機マトリックスが用いられる場合があるが、この場合はスラリーの媒体は水よりもむしろ有機溶媒が適する。
スラリー中の中空粒子の分散性をさらに向上させる方法として、ホモジナイザー又は湿式ジェットミルによる分散を行うことができる。ホモジナイザー装置としては、撹拌式(みづほ工業社製)、超音波式(ブランソン社製)等を、湿式ジェットミル装置としては、アルティマイザー、スターバースト(以上、スギノマシン社製)、ナノジェットパル(常光社製)、ナノメーカー(アドバンスト・ナノ・テクノロジー社製)、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディックス社製)等を用いることができる。
有機溶媒中で中空粒子の分散性を向上させる方法として、上記分散とは別に、又は上記分散と併せて、前述の熱水処理による方法及び/又は中空粒子の表面をシランカップリング剤で被覆する方法を用いることもできる。
有機溶媒中に中空粒子が分散したスラリーは、中空粒子の含有量が5〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることが更に好ましい。また、スラリー中の中空粒子と有機溶媒の合計量は、スラリー全体の90〜99.9質量%が好ましく、95〜99.9質量%であることが更に好ましい。
スラリー用としての有機溶媒としては、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ターシャリブタノール等の常用温度である25℃にて液体のアルコール、又はメチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の25℃にて液体のケトンが好適である。
アルコールに分散したスラリーは、有機ポリマー除去後に水洗浄して得られた中空粒子を含む水スラリーを、クロスフロー限外濾過等の方法を用いて、媒体を水からアルコールに置換することによって得られる。
この時、分散状態が悪い場合には、湿式ジェットミルにて分散を行ってもよい。また、中空粒子の表面のシラノール基(≡Si−OH)の量や状態(水素結合型シラノール基、孤立型シラノール基の何れか)を調節するため、温度80〜200℃の熱水又は加圧熱水中で処理してもよい。
ケトンに分散したスラリーは、上記によって得たアルコールに分散したスラリーを、必要に応じて湿式ジェットミルにて分散し、さらに中空粒子表面をシランカップリング剤で被覆した後、クロスフロー限外濾過等の方法を用いて、媒体をアルコールからケトンに置換することによって得られる。
有機溶媒中で中空粒子の分散性を向上させる方法として、中空粒子の表面を被覆するシランカップリング剤としては、エポキシシラン系カップリング剤、メタクリロキシシラン系カップリング剤等が好適に用いられる。
コア−シェル複合粒子のコアになる有機ポリマー粒子、球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子及び中空粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡又は動的光散乱法による粒子径測定装置によって測定できる。
本発明においては、動的光散乱法による平均粒子径は、測定に供するスラリー中の粒子又は中空粒子濃度や粘度、あるいは媒体組成の影響を受けて変動しやすいため、特に透過型電子顕微鏡を用いて得た100個以上の粒子像の直径を測長し、その平均値を平均粒子径とした。ここで粒子像が円形以外の形状である粒子の直径は、楕円形の場合は長径と短径の相乗平均値、円形や楕円形以外の不定形状の場合は最長径と最短径の相乗平均値を粒子の直径と見なした。
中空化の有無や、球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子(コア−シェル複合粒子)又は中空粒子のシェルの厚さは透過型電子顕微鏡にて確認される。
凝集の有無は中空化処理前後において、固形分濃度、媒体組成、測定温度等の条件を揃えて測定した動的光散乱法による粒子径を比較することによって確認される。なお粒子径は、特に記載のある場合を除いて、直径表示である。
平均真円度は、透過型電子顕微鏡の粒子像をそのまま画像解析装置(例えば、日本アビオニクス社製)に取り込んで測定することができる。粒子像の直接取り込みが困難な場合は、粒子像の輪郭を謄写紙上に複写した謄写図を取り込んで、測定することができる。すなわち、粒子像から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定する。周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の真円度はA/Bとして表示できる。そこで、試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定すると、PM=2πr、B=πr2であるから、B=π×(PM/2π)2となり、個々の粒子の真円度は、
真円度=A/B=A×4π/(PM)2として算出することができる。
本発明では、100個以上の粒子の真円度を測定し、その平均値を平均真円度とした。
以下、実施例及び比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
実施例1
容量300mLのセパラブルフラスコに、蒸留水200mL、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)1gを加え、窒素ガスをバブリングしながら撹拌した。バブリングと撹拌を継続しながら30分経過した時点でスチレン20gを添加し、加熱を開始した。水温が80℃に達した時点でバブリングを止めて、過硫酸カリウム(KPS)0.4gを蒸留水10mLに溶解させて添加した。撹拌を継続しながら80℃で20分保持した後、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤)1.5gを添加し、撹拌を継続しながら70℃で3時間保持した。
得られた乳濁液200mLに対しエタノール600mLを加えた後、限外濾過フィルター(ポリエーテルスルフォン製、分画分子量30000、ザルトリウス社製、ビバフロー200)を用いたクロスフロー限外濾過を行って乳濁液が200mLになるまで濾液を排出して濃縮した。さらにエタノール600mLを加えて同様の操作で、200mLまで濃縮した。かかる操作を行った後、乳濁液中のエタノールの濃度をガスクロマトグラフと質量分析計を用いて測定したところ、85.3質量%であった。
この乳濁液の一部を乾燥後、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長し、算出した平均粒子径は、35nmであった。これらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置(日本アビオニクス社製)を用いて測定した粒子の平均真円度は、0.96であった。尚、媒体を水からアルコールに置換する前後における平均粒子径の変化量を、動的光散乱装置(HORIBA社製 LB−550)にて測定したところ、+2nm(「+」は増加、「−」は減少を示す。以下同じ。)であり、置換による顕著な粒子同士の凝集は発生していなかった。
置換後の乳濁液を25℃まで冷却後150mL分取し、これに濃度30質量%のアンモニア水25mLを加えて撹拌しながら、25℃に保持した3Lのイソプロパノールに徐々に添加した。この際イソプロパノールを満たした容器に超音波振動を加えることによって、乳濁液の分散を促進した。超音波振動印加を継続しながら、テトラエトキシシラン120mLを徐々に滴下した。これにより乳濁液中のポリスチレン粒子に、テトラエトキシシランの加水分解物であるシリカを主成分とするシリコン化合物を被覆した。テトラエトキシシランの滴下が終了してから10分後に超音波振動の印加を止め、容器に蓋をして25℃で2日間静置することによって、シリコン化合物被覆の熟成を行い、球状有機ポリマー(スチレン)−シリコン化合物複合粒子(コア−シェル複合粒子と称することもある。)を作製した。
該複合粒子を含む液の一部を乾燥後、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長し、算出した平均粒子径は、48nmであった。この値から被覆前のコアの有機ポリマー粒子の透過電子顕微鏡による平均粒子径値(35nm)を差し引いて2で割った値(6nm)を、シリコン化合物被覆層(シェル)の厚さと見なした。これらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置を用いて測定した粒子の平均真円度は、0.96であった。尚、シリコン化合物被覆前後における平均粒子径の変化量を動的光散乱装置にて測定したところ+13nmであり、これはシェル被覆による直径の増分(前記48nmと35nmの差)にほぼ対応しており、被覆による顕著な粒子同士の凝集は発生していなかった。
熟成後のコア−シェル複合粒子を含む液約3Lを、ロータリーエバポレーターを用いて蒸留し、約400mLまで濃縮した。その後、蒸留水1200mLを加えてクロスフロー限外濾過を行い、約400mLまで液を濃縮する操作を2回繰り返し、液の媒体を水に置換した。1gの液を秤取し、蒸発乾固させた残渣重量から求めたコア−シェル複合粒子の濃度は、6質量%であり、400mLの液には約25gのコア−シェル複合粒子が含まれることが解った。この液に96質量%の硫酸600mL(コア−シェル複合粒子1gに対して24mL)を徐々に加えた。
その後、この硫酸溶液を270℃に設定した赤外線ヒーターで加熱し、白煙状の硫酸ミストが出る状態で1時間加熱した。液は白色から黒色に変わったことで有機ポリマーが炭化したことを確認した。放冷して液温が80℃まで下がった時点で、過酸化水素水(濃度30質量%)を200mL加え、再び270℃設定の赤外線ヒーターで加熱する。過酸化水素が分解して酸素が発生し(2H→2HO+O)、炭素成分を酸化するため、液が黒色から黄色に変化した。再び、硫酸ミストが出る状態まで赤外線ヒーターで加熱すると、残存している有機ポリマーが炭化するため、液が再び褐色になった。
放冷後、さらに過酸化水素水200mLを加え、再び270℃で加熱する。この操作を液の色が白色になるまで繰り返した(10回)。最終の硫酸ミストが出る状態から、液を25℃まで冷却した後、遠心分離機(久保田製作所社製)を用いて固形分を沈降させて上澄み(硫酸)を除去し、固形分の10倍体積の蒸留水を加えて撹拌後、再度遠心沈降を行った。かかる操作を10回繰り返すことによって、上澄み液のpHは0から4まで変化した。沈殿物は白色であった。
沈殿物の一部を乾燥後、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長し、算出した平均粒子径は、51nmであった。これらの粒子のシェルの厚さを、写真上で直接測長し、その平均値を求めたところ7nmであった。さらにこれらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置を用いて測定した粒子の平均真円度は、0.95であった。
沈殿物は遠心分離によって緩く凝集しているため、蒸留水で希釈して固形分として中空粒子10質量%を含む水スラリーとした後、湿式ジェットミル(スギノマシン社製、スターバースト)にて、吐出圧245MPaで分散した。分散後の平均粒子径を動的光散乱装置にて測定し、コア除去前の複合粒子の平均粒子径と比較したところ、変化量は+3nmであり、コアの除去による顕著な粒子同士の凝集は発生していなかった。以上の製造条件は表1に、評価結果は表2にそれぞれ示した。
実施例2〜7、比較例1〜2
使用する原材料や一部の条件を変更した他は、実施例1と同様にして中空粒子を製造・評価した。製造条件は表1に、評価結果は表2にそれぞれ示した。
なお、表1中に略式で記載した使用材料を下記に示す。
MMA=メタクリル酸メチル
SDS=ドデシル硫酸ナトリウム
C12TAC=塩化(n-)ドデシルトリメチルアンモニウム
C16TAB=臭化(n-)ヘキサデシルトリメチルアンモニウム
KPS=過硫酸カリウム
APS=過硫酸アンモニウム
MPS=(3-)メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
GPS=(3-)グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
EtOH=エタノール
MeOH=メタノール
IPA=イソプロパノール
TEOS=テトラエトキシシラン
TMOS=テトラメトキシシラン
Figure 0005457179
Figure 0005457179
実施例8
実施例1と全く同様にして有機ポリマーがポリスチレンの球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を作製したところ、平均粒子径は52nm、シリコン化合物被覆層(シェル)の厚さは5nm、粒子の平均真円度は0.95、シリコン化合物被覆前後における平均粒子径の変化量は+12nmであった。その後も実施例1と全く同様にして液の媒体を水に置換して、200mLに約20gのコア−シェル複合粒子を含む液を作製した。この液に濃度70%の硝酸1000mL(複合粒子1gに対して50mL)を徐々に加えた。その後これを150℃に設定した赤外線ヒーターで加熱し、NO(茶色ガス)が出る状態で1時間加熱した。液は白色から褐色に変わったことで、有機ポリマーが一部酸化分解したことを確認した。
放冷して液温が80℃まで下がった時点で、過酸化水素水(濃度30質量%)を200mL加え、再び150℃設定の赤外線ヒーターで加熱した。過酸化水素が分解して酸素が発生し(2H→2HO+O)、酸化を促進するため、液が茶色から黄色に変化した。再び、NOが出る状態まで赤外線ヒーターで加熱すると、残存している未分解の有機ポリマーが酸化分解するため、液が再び褐色になった。放冷後、さらに過酸化水素水200mLを加え、再び150℃で加熱した。この操作を液の色が白色になるまで繰り返した(20回)。最終のNOが出る状態から、液を25℃まで冷却した後、遠心分離機(久保田製作所社製)を用いて実施例1と同様にして得た沈殿物は白色であった。
その後、実施例1と同様に、中空粒子の平均粒子径、シェル厚さ、粒子の平均真円度を測定した。平均粒子径は55nm、粒子のシェルの厚さの平均値は6nm、平均真円度は0.94であった。
沈殿物は蒸留水で希釈して固形分10質量%の水スラリーとした後、湿式ジェットミルにて、吐出圧200MPaで分散した。分散後の平均粒子径を動的光散乱装置にて測定し、コア除去前のコア−シェル複合粒子の平均粒子径と比較したところ、変化量は+2nmであり、コアの除去による顕著な粒子同士の凝集は発生していなかった。以上の製造条件は表1に、評価結果は表2にそれぞれ示した。
比較例3
実施例1で得た熟成後のコア−シェル複合粒子を含む液の媒体を蒸留水に置換した後、媒体200mLに約20gの複合粒子を含む液を作製した。これを20mL分取して蒸留水で10倍に希釈し、200mLに2gのコア−シェル複合粒子を含む液とした。この液に対し、本発明の液状酸化剤を用いた処理は行わず、代わりに塩化ナトリウム(NaCl)20gを加えて25℃で撹拌した。1時間経過してNaClが完全に溶解していることを確認後、撹拌を止めて、スプレードライヤー(ビュッヒ社製、B−290)を用い200℃で液を噴霧乾燥した。乾燥後の粉末を大気中600℃で1時間加熱してコアの有機ポリマーを分解・除去し、冷却後に200mLの蒸留水中に分散させた。遠心沈降して上澄液を除去し、沈殿物を再び200mLの蒸留水中に分散させる操作を5回繰り返して沈殿物を洗浄した。
その後、一部の沈殿物を乾燥し、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から確認したところ、作製した中空粒子の凝集が認められた。また、任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長し、算出した平均粒子径は、264nmであった。なお、凝集した中空粒子の粒子像は、円形や楕円形では無い不定形状が多いため、これら不定形状の粒子については粒子の最長径と最短径の相乗平均値を粒子の直径と見なした。これらの中空粒子のシェルの厚さを、写真上で直接測長し、その平均値を求めたところ9nmであった。
さらにこれらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置を用いて測定した中空粒子の平均真円度は、0.67であった。残りの沈殿物は、蒸留水で希釈し固形分として中空粒子1質量%を含む水スラリーとした後、湿式ジェットミルにて、吐出圧245MPaで分散した。分散後の平均粒子径を動的光散乱装置にて測定し、コア除去前のコア−シェル複合粒子の平均粒子径と比較したところ、変化量は+205nmであり、コアの除去によって粒子同士が凝集していた。以上の製造条件は表1に、評価結果は表2にそれぞれ示した。
実施例9
実施例1で得た水スラリーの分散液を、オートクレーブに充填して圧力1MPa、温度180℃で1時間、加圧熱水処理を行った。冷却後、超音波式ホモジナイザー(ブランソン社製、450D)にて分散した。分散後スラリーの一部を乾燥し、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長し、算出した平均粒子径は、50nmであった。これらの中空粒子のシェルの厚さを、写真上で直接測長し、その平均値を求めたところ6nmであった。さらにこれらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置を用いて測定した中空粒子の平均真円度は、0.94であった。平均粒子径を動的光散乱装置にて測定し、加圧熱水処理前の中空粒子の平均粒子径と比較したところ、変化量は−1nmであり、加圧熱水処理による顕著な粒子同士の凝集は発生していなかった。
実施例10
実施例9の分散後のスラリーに対しクロスフロー限外濾過を行い、媒体を水からイソプロパノールに置換し固形分として中空粒子15質量%を含むスラリーとした。このスラリーの水分量をカールフィッシャー法で測定し、これを100質量%から差し引いた残部を中空粒子と有機溶媒の合計量と見なした結果、合計量は91.5質量%であった。これを、湿式ジェットミルを用い吐出圧200MPaで分散した。分散後のスラリーの一部を乾燥し、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長し、算出した平均粒子径は、52nmであった。これらの中空粒子のシェルの厚さを、写真上で直接測長し、その平均値を求めたところ6nmであった。
さらにこれらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置を用いて測定した粒子の平均真円度は、0.93であった。平均粒子径を動的光散乱装置にて測定し、媒体をイソプロパノールに置換する直前の中空粒子の平均粒子径と比較したところ、変化量は+2nmであり、媒体置換による顕著な粒子同士の凝集は発生していなかった。
実施例11
実施例10で得たイソプロパノール置換・分散後のスラリー(中空粒子15質量%を含む)200gを秤り取り、セパラブルフラスコに充填し、マグネティックスターラーを用いて撹拌した。次いでメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤)を、質量で中空粒子の10分の1に相当する量(3.0g)を加えた後、ウォーターバスで撹拌しながら加熱を行い、70℃にて3時間保持した。冷却後、スラリーの10gを秤り取り、遠心沈降を行って沈殿物を得た。これに8.5gのイソプロパノールを添加・撹拌した後、遠心沈降を行って沈殿物を得る操作を5回繰り返して沈殿物を洗浄した。
次いで、25℃で1日間真空乾燥した後、ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)を行ったところ、シランカップリング剤に由来するメタクリル酸が検出され、中空粒子がシランカップリング剤で被覆されていることが判った。残りのスラリーを超音波式ホモジナイザーにて分散した。分散後スラリーの一部を乾燥し、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長し、算出した平均粒子径は、56nmであった。これらの粒子のシェルの厚さを、写真上で直接測長し、その平均値を求めたところ7nmであった。
さらにこれらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置を用いて測定した粒子の平均真円度は、0.95であった。平均粒子径を動的光散乱装置にて測定し、シランカップリング処理前の中空粒子の平均粒子径と比較したところ、変化量は+3nmであり、シランカップリング処理による顕著な粒子同士の凝集は発生していなかった。
実施例12
実施例11で得たシランカップリング剤被覆・分散後のスラリーの100gを秤り取りナス型フラスコに充填した。これにメチルイソブチルケトン1kgを加え、ロータリーエバポレーターを用いて85℃のウォーターバス中で蒸留を行い、媒体を置換した。残留物が100gになった時点で加熱を止め、25℃まで冷却してスラリーを得た。このスラリーの水分量をカールフィッシャー法で測定し、これを100質量%から差し引いた残部を中空粒子と有機溶媒の合計量と見なした結果、合計量は99.3質量%であった。さらに、ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)によって、メチルイソブチルケトン及びイソプロパノールの含有量を分析した結果、それぞれ76質量%及び7質量%であった。
次いでスラリーを超音波式ホモジナイザーにて分散した。分散後スラリーの一部を乾燥し、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長し、算出した平均粒子径は、55nmであった。これらの粒子のシェルの厚さを、写真上で直接測長し、その平均値を求めたところ7nmであった。さらにこれらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置を用いて測定した粒子の平均真円度は、0.95であった。平均粒子径を動的光散乱装置にて測定し、媒体置換前の中空粒子の平均粒子径と比較したところ、変化量は−1nmであり、媒体置換による顕著な粒子同士の凝集は発生していなかった。
比較例4
特許文献1(特開2001−233611号公報)の実施例2に記載された方法と同様にして、SiO・Alをコアとし、これに珪酸液を用いて第1シリカ被覆層を形成した後塩酸水溶液でコアを除去し、さらにテトラエトキシシラン(エチルシリケート)を用いて第2シリカ被覆層を形成させて中空のシリカ粒子を作製し、さらにエタノールで媒体置換して固形分濃度20質量%のスラリーを得た。スラリーの一部を乾燥して得た粉末を用い、透過型電子顕微鏡にて拡大した粒子像を撮影した写真から任意に100個の粒子像を抽出して直径を測長した。
なお、中空のシリカ粒子は球形粒子及び楕円球型粒子からなり、楕円球型粒子の直径は、長径と短径の相乗平均値[{(長径)×(短径)}1/2]とした。算出した平均粒子径は、50nmであった。これらの中空のシリカ粒子のシェルの厚さを、写真上で直接測長し、その平均値を求めたところ10nmであった。さらにこれらの粒子像の輪郭を謄写紙上に書き写した謄写図を用い、画像解析装置を用いて測定した中空のシリカ粒子の平均真円度は、0.88であった。
参考例3
外部シェルがシリカであり、内部コアが有機ポリマーであるコア−シェル複合粒子は、文献[Chemcal Materials Vol.14 No.3 p.1325,(2002)]に従い作製した。すなわち、蒸留水100gにスチレン(関東化学社製 鹿1級)10g,重合開始剤としてペルオキソ二硫酸カリウム(関東化学社製 特級)を0.1g、及び界面活性剤としてドデシルジメチルプロピルアンモニウムスルホネート(SIGMA社製)0.1gを添加して70℃で12時間還流した。これに、ポリスチレンの表面処理剤として3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート(ACROS ORGANIC社製)を1g、緩衝剤としてりん酸水素二アンモニウム(関東化学社製 特級)を0.1g、及び炭酸水素アンモニウム(関東化学社製 鹿特級)を0.1g添加して、再び、70℃で5時間還流して、ポリスチレン粒子の分散液を得た。
次いで、エタノール(関東化学社製 特級)100mLに上記のポリスチレン粒子の分散液10mL、30質量%−アンモニア水(関東化学社製 特級)2.3gを添加した液に、テトラエトキシシラン(関東化学社製 有機合成用)7gとエタノール7gの混合溶液を滴下し、12時間撹拌して、アルコール中に分散した外部シェルがシリカであり、内部コアがポリスチレンであるコア−シェル複合粒子を得た(固形分濃度:約3g/100mL)。さらに、遠心分離により、コア−シェル複合粒子を捕集し、水洗を繰り返して、水中に分散したコア−シェル複合粒子を得た(固形分濃度:約3g/100mL)。
コア−シェル複合粒子0.1gを水50mLに希釈して超音波洗浄器にて30分間分散処理した後、動的光散乱法(マルバーン社製ゼータサイザーNano−ZS,使用ソフト:Dispersion Technology Software 4.20)にてJIS Z 8826:2005の「粒子径解析−光子相関法」に準拠し、定義されている平均粒子径(散乱光強度基準による調和平均粒子径)を測定したところ(測定温度:25℃)、平均粒子径は205nmであった。コア−シェル複合粒子は、外部にシリカが層の厚さ10〜30nmで存在した。これは、複合粒子の円相当半径Rで、表面から10〜29%にシリカが存在していることを示している。
実施例14
参考例3の方法で得た水中に分散したコア−シェル複合粒子の分散液5mL(固形分として0.15g)に濃硫酸(関東化学社製 ELグレード 濃度96質量%)20mLを加え、270℃に設定した砂浴上で、白煙状の硫酸ミストが出る状態で1時間加熱した。有機ポリマーが炭化するため、液は白色から黒色となった。放冷後、過酸化水素水(関東化学社製 特級 濃度30質量%)2mLを加え、再び270℃の砂浴上で加熱した。過酸化水素が分解して酸素が発生し(2H→2HO+O)、炭素成分を酸化するため、液が黒色から黄色に変化した。
さらに、硫酸ミストが出る状態で270℃の砂浴上で加熱すると、残存している有機ポリマーが炭化するため、液が再び褐色になった。放冷後、過酸化水素水(関東化学社製 特級 濃度30質量%)2mLを加え、再び270℃の砂浴上で加熱した。この操作を液の色が透明になるまで繰り返した(10回)。次いで、液をイオン交換水で100mLに希釈した後、遠心分離により粒子を捕集した。水にて粒子を洗浄し、再び遠心分離にて粒子を捕集した。3回繰り返すことで、上澄み液は中性となった。沈殿物は白色であった。
この沈殿物を乾燥して、透過型電子顕微鏡(日本電子社製、JEM−2000FX2)により観察したところ、中空のシリカ粒子であった。また、遠心分離で捕集した粒子を乾燥させること無く、粒子0.1gを水50mLに希釈して超音波洗浄器にて30分間分散処理した後、動的光散乱法にて平均粒子径を測定したところ、中空のシリカ粒子の平均粒子径は200nmであった。中空のシリカ粒子の平均粒子径(200nm)とコア−シェル複合粒子の平均粒子径(205nm)の比率は0.98である。
実施例15
過酸化水素水(関東化学社製 特級 濃度30質量%)2mLを硝酸(関東化学社製 ELグレード 濃度61質量%)1mLに変更した以外は実施例14と同様にして沈殿物を得た。
透過型電子顕微鏡にて中空のシリカ粒子であることを確認した。また、動的光散乱法による平均粒子径は210nmであった。中空のシリカ粒子の平均粒子径(210nm)とコア−シェル複合粒子の平均粒子径(205nm)の比率は1.02である。
実施例16
過酸化水素水(関東化学社製 特級 濃度30質量%)2mL添加と硝酸(関東化学社製 ELグレード 濃度61質量%)1mL添加による酸化分解を交互に繰り返した以外は実施例14と同様にして沈殿物を得た。
透過型電子顕微鏡にて中空のシリカ粒子であることを確認した。また、動的光散乱法による平均粒子径は218nmであった。中空のシリカ粒子の平均粒子径(218nm)とコア−シェル複合粒子の平均粒子径(205nm)の比率は1.06である。
実施例17
ポリスチレン粒子が内部コアであり、外部シェルがシリカである平均粒子径が48nmのコア−シェル複合粒子とした以外は実施例14と同様にして沈殿物を得た。
透過型電子顕微鏡にて中空のシリカ粒子であることを確認した。また、動的光散乱法による平均粒子径は51nmであった。中空のシリカ粒子の平均粒子径(51nm)とコア−シェル複合粒子の平均粒子径(48nm)の比率は1.06である。
実施例18
ポリメタクリル酸メチルが内部コアであり、外部シェルがシリカである平均粒子径が180nmのコア−シェル複合粒子とした以外は実施例14と同様にして沈殿物を得た。
透過型電子顕微鏡にて中空のシリカ粒子であることを確認した。また、動的光散乱法による平均粒子径は173nmであった。中空のシリカ粒子の平均粒子径(173nm)とコア−シェル複合粒子の平均粒子径(180nm)の比率は0.96である。
実施例19
加熱方法を320℃に設定した電気ヒーターとし、硫酸(関東化学社製 ELグレード 濃度96質量%)の揮散が激しいため、硫酸を更に20mL追加後、過酸化水素水(関東化学社製 特級 濃度30質量%)を添加した以外は実施例14と同様にして沈殿物を得た。
透過型電子顕微鏡にて中空のシリカ粒子であることを確認した。また、動的光散乱法による平均粒子径は222nmであった。中空のシリカ粒子の平均粒子径(222nm)とコア−シェル複合粒子の平均粒子径(205nm)の比率は1.08である。
比較例5
参考例3の方法で得たコア−シェル複合粒子を105℃で1時間乾燥後、マッフル炉にて空気中600℃で1時間加熱して有機ポリマーを除去して白色の粉末を得た。
得られた白色粉末は、透過型電子顕微鏡にて中空のシリカ粒子であることを確認した。該白色粉末0.1gを蒸留水に50mLに添加し、超音波洗浄器にて30分間分散した後、動的光散乱法にて平均粒子径を測定したところ、350nmであった。中空のシリカ粒子の平均粒子径(350nm)とコア−シェル複合粒子の平均粒子径(205nm)の比率は1.71である。中空処理前の複合粒子に比べて平均粒子径が増大しており、凝集物が生成している。
比較例6
参考例3で得たコア−シェル複合粒子1gに硫酸(関東化学社製 ELグレード 濃度96質量%)5mLと硝酸(関東化学社製 ELグレード 濃度61質量%)20mLを同時に加え、270℃の砂浴上で1時間加熱した。液は黄色化し、その後の270℃の砂浴上で加熱しても白色化しなかった。遠心分離にて粒子を捕集したところ、沈殿物は黄色であった。
透過型電子顕微鏡にて観察したところ、捕集した粒子は中空化していなかった。
比較例7
加熱方法を150℃の油浴とした以外は実施例14と同様にした。液は黄色化したが、白色の沈殿物は得られなかった。透過型電子顕微鏡にて観察したところ、沈殿物は中空化していなかった。
実施例と比較例が示すように、本発明によれば、凝集が少なく、真円度が高い中空粒子を得ることができる。
本発明の中空粒子及びこれを分散してなるスラリーは、光学用途において低屈折率充填材として使用される中空のシリカ粒子の原料、あるいは反射防止材、低誘電率材、断熱材等の充填材、ドラッグデリバリーシステムのための担体などに好適に用いることができ、産業上、有用である。
なお、2007年6月26日に出願された日本特許出願2007−167582号、2008年6月4日に出願された日本特許出願2008−147083号及び2008年6月5日に出願された日本特許出願2008−147820号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (7)

  1. コアが有機ポリマーからなり、シェルがシリカであるシリコン化合物からなる球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を水が95質量%以上である媒体中に含有する液に対し、硫酸を加え、さらに加熱して有機ポリマーを炭化させて炭化物とした後、硫酸以外の液状酸化剤を用いて前記炭化物を酸化分解することを特徴とする中空粒子の製造方法。
  2. 球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を含有する液に対して、該液中に含有される球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子の1g当たり10〜200mLの硫酸を加えることを特徴とする請求項に記載の中空粒子の製造方法。
  3. 前記硫酸を加えて加熱する温度が200℃〜300℃であり、前記液状酸化剤が硝酸、過酸化水素及び塩素酸類からなる群より選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項又はに記載の中空粒子の製造方法。
  4. コアが有機ポリマーからなり、シェルがシリカであるシリコン化合物からなる球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を水が95質量%以上である媒体中に含有する液に対し、過酸化水素、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、及び過塩素酸からなる群より選ばれた1種以上の液状酸化剤と、硝酸とを加え、100〜150℃に加熱して有機ポリマーを酸化分解することを特徴とする中空粒子の製造方法。
  5. 球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子を含有する液に対して、該液中に含有される球状有機ポリマー−シリコン化合物複合粒子の1g当たり30〜200mLの液状酸化剤を加えることを特徴とする請求項に記載の中空粒子の製造方法。
  6. 請求項のいずれか一項に記載の製造方法で得られた中空粒子を、80〜200℃の熱水又は加圧熱水中で処理することを特徴とする中空粒子の製造方法。
  7. 前記有機ポリマーが、スチレン、メタクリル酸エステル、及びアクリル酸エステルからなる群より選ばれる1種の単独重合体若しくは2種以上の共重合体であることを特徴とする請求項のいずれか一項に記載の中空粒子の製造方法。
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