JP5455673B2 - 真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は真空断熱材及び真空断熱材を適用した冷蔵庫に関するものである。
近年の電気製品、特に冷熱関連の家電製品においては、消費電力量低減及びCO2排出量抑制の観点から、真空断熱材を採用して断熱性能を強化したものが主流になっている。また、各種原材料から製品の製造工程に至るまでのあらゆるエネルギー消費量を抑制するため、原材料についてはリサイクル化の推進,製造工程においては燃料代や電気代の抑制等、省エネルギー化が推進されている。
また、真空断熱材の貼付け面積を増加して断熱性能を向上させるために、真空断熱材を用いる箇所が平面とは限らない場合がある。すなわち、貼付け部の凹凸や、角部を有する面に真空断熱材を貼付ける場合、貼付け部に沿った形の溝加工や曲げ加工をする必要がある。
特許文献1記載の真空断熱材は、繊維集合体から成る芯材に形状を保持可能なフィルム状の変形保持部材を配置することで、貼付け部の形状に保持するものである。
また、特許文献2記載の真空断熱材は、無機又は有機繊維からなる芯材に連続気泡合成樹脂フォームを用い、真空断熱材とした後に外表面から凹凸加工を施すことで、貼付け部の形状に保持するものである。
特開2007−56972号公報 特開2004−207306号公報
しかし、真空断熱材に溝や曲げ加工を行っても、復元力により元の形状に戻ろうとするスプリングバックのため、貼付け部への貼付け時に隙間が生じて断熱性能低下する。また、貼付力が弱くなり、位置ずれが生じるおそれがある。
特許文献1記載の真空断熱材では、変形保持部材がアルミニウム等の金属やポリエチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂製のフィルムである。このため、芯材に用いられる繊維集合体よりも熱伝導して、断熱性能が低下する、という課題があった。
また、変形保持部材を用いて形状を保持するために、層間に設ける必要があり、作業性が悪く、コストが上昇する、という課題があった。
次に、特許文献2記載の真空断熱材では、凹凸形状が大きくなるほど芯材に用いる連続気泡合成樹脂フォームから成る板状材料を厚くしなくてはならず、断熱性能が低下する、という課題があった。
また、真空包装するときに連続気泡合成樹脂フォームがあると連続気泡合成樹脂フォームに含まれる空気層から空気が抜けにくく、真空包装に時間がかかる、という課題があった。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明は、表面平滑性を向上して高い断熱性能を有する真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の真空断熱材は、繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する内袋と、該内袋を収納する外被材とを備え、曲げ部又は溝部を有する真空断熱材において、前記芯材は前記曲げ部又は前記溝部に樹脂繊維層を有し、且つ該樹脂繊維層を熱処理して曲げ形状又は溝形状を保持し、前記芯材は前記樹脂繊維層と無機繊維層との複層であり、前記芯材は前記曲げ部又は前記溝部を前記樹脂繊維層とし、直線部を無機繊維層としたことを特徴とする。
また、本発明の冷蔵庫は、内箱と外箱との間に真空断熱材と発泡断熱材とを備えた冷蔵庫において、前記真空断熱材は、繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する内袋と、該内袋を収納する外被材とを備え、且つ曲げ部又は溝部を有し、前記芯材は前記曲げ部又は前記溝部に樹脂繊維層を有し、且つ該樹脂繊維層を熱処理して曲げ形状又は溝形状を保持し、前記内箱面又は前記外箱面に配置し、前記芯材は、前記樹脂繊維層と無機繊維層との複層であり、前記芯材は前記曲げ部又は前記溝部を前記樹脂繊維層とし、直線部を無機繊維層としたことを特徴とする。
本発明によれば、表面平滑性を向上して高い断熱性能を有する真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る真空断熱材を示す図である。 本発明の一実施形態に係る真空断熱材を曲げた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る真空断熱材の曲げ部に融着樹脂繊維を用いた図である。 本発明の一実施形態に係る真空断熱材の使用例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る真空断熱材を適用した冷蔵庫の正面図である。 図5のA−A線断面図である。
以下本発明の実施の形態について、図1から図5を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る真空断熱材を示す図である。図2は、本発明の一実施形態に係る真空断熱材を曲げた状態を示す図である。図3は、本発明の一実施形態に係る真空断熱材の曲げ部に融着樹脂繊維を用いた図である。図4は、本発明の一実施形態に係る真空断熱材の使用例を示す図である。図5は、本発明の一実施形態に係る真空断熱材を適用した冷蔵庫の正面図である。図6は、図5のA−A線断面図である。
真空断熱材50の構成は、芯材51となる有機繊維集合体である樹脂繊維層52aと無機繊維集合体であるグラスウール層52bと吸着剤(図示無し)を内袋材53で包み、ガスバリヤ性を有する外被材54で真空包装されている。本実施例においては、芯材51の樹脂繊維層52aとしてポリスチレン繊維を用いたが、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の樹脂繊維を用いることもできる。
内袋材53については、ポリエチレンフィルムを用いたが、ポリプロピレンフィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリブチレンテレフタレートフィルム等、吸湿性が低く熱溶着でき、アウトガスが少ないものを用いることもできる。吸着剤には物理吸着タイプの合成ゼオライトを用いたが、水分やガスを吸着するものであれば良く、シリカゲルや酸化カルシウム,塩化カルシウム,酸化ストロンチウム等の化学反応型吸着剤を用いることもできる。
外被材54については、表面層として吸湿性が低いポリプロピレンフィルムを、防湿層としてポリエチレンテレフタレートフィルムにアルミ蒸着層を設け、ガスバリヤ層はエチレンビニルアルコール共重合体フィルムにアルミ蒸着層を設けて、防湿層のアルミ蒸着層と向かい合わせるように貼合わせた。外被材54のラミネート構成については、前記材質の4層構成としたが、同等のガスバリヤ性,耐熱,突き刺し強度を有したポリアミドフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム等であれば前記構成に限定するものではない。
真空断熱材50は、芯材51となる樹脂繊維層52aの繊維に融着部を設けたものである。樹脂繊維層52aは、ポリスチレン樹脂を290℃で溶融してメルトブローン法にて繊維化したものである。繊維径は5〜15μmとすることが好ましい。さらに、繊維径を8〜10μmとすることで、性能やハンドリング性に優れた芯材として使用することができる。
(実施例1)
図2は本発明の実施形態の真空断熱材50の外観図である。真空断熱材50の芯材51となる樹脂繊維層52aを曲げ加工と熱処理をして曲げ形状を保持したものである。また、ポリスチレン樹脂を290℃で溶融してメルトブローン法にて繊維化し、繊維径8〜10μmの繊維を用いた。
これらの構成で芯材51となる樹脂繊維層52aとグラスウール層52b(無機繊維層)と吸着剤を内袋材53で包み、ガスバリヤ性を有する外被材54で真空包装機にセットして、真空度2.2Paに減圧し、真空度2.2Pa以下で一定時間保持後外被材54を封止して真空断熱材とした。
これにより得られた真空断熱材50を曲げ加工を行うと同時に、熱処理を行い、樹脂繊維層52aの内箱22側または外箱21側の表面の繊維同士を融着させることで、曲げ形状を保持した真空断熱材を得ることができる。
熱処理については、曲げ加工治具を100℃に過熱し、曲げ形状を成形時に熱処理をして樹脂繊維層52aの内箱22側または外箱21側のどちらか、若しくは両方の表面の繊維どうしを融着させた。熱処理温度については、樹脂繊維層52aに用いる繊維種類や繊維径、外被材の耐熱温度により変える必要があるが、本実施例においては、ポリスチレン樹脂の樹脂繊維層52a,外被材54の耐熱温度から100℃とした。
これにより得られた真空断熱材50の熱伝導率を、英弘精機社製熱伝導率測定機オートλHC−074で測定したところ、2.1〜2.4mw/m・kであり、曲げ形状を維持した良好な値が得られた。
(実施例2)
次に、実施例2について、図3を参照して説明する。実施例2は、実施例1と同様に、真空断熱材50の芯材51の曲げ部に、曲げ加工と熱処理をして曲げ形状を保持した樹脂繊維層を用い、直線部をグラスウール層52b(無機繊維層)を用いたものである。また、ポリスチレン樹脂を290℃で溶融してメルトブローン法にて繊維化し、繊維径8〜10μmの繊維とした樹脂繊維層を曲げ形状に曲げ加工を行うと同時に、熱処理を行ったものである。
これにより曲げ形状を保持した融着樹脂繊維層52cを得ることができる。実施例1と比較すると、曲げ形状を保持した融着樹脂繊維層52cとグラスウール層52b(無機繊維層)を組み合わせる手間がかかるものの、真空断熱材を得た後に熱加工を行わないため、性能を低下することが少ない。また、真空断熱材を得た後に熱加工を行う場合、外被材54の耐熱温度以下でしか熱加工を行うことができないことから、樹脂繊維層52aに用いた種類によっては融着温度が外被材54の耐熱温度より高いと融着することができない。これらの構成で芯材51となる融着樹脂繊維層52cとグラスウール層52b(無機繊維層)と吸着剤を内袋材53で包み、ガスバリヤ性を有する外被材54で真空包装機にセットして真空度2.2Paに減圧し、真空度2.2Pa以下で一定時間保持後外被材54を封止して真空断熱材とした。これにより得られた真空断熱材の熱伝導率を英弘精機社製熱伝導率測定機オートλHC−074で測定したところ、1.9〜2.1mw/m・kであり、曲げ形状を維持した良好な値が得られた。
(適用例)
次に、本発明の実施形態に係る真空断熱材を、冷蔵庫に適用した適用例について、図4,図5及び図6を参照して説明する。なお、図4から図6では、実施例1の形態の真空断熱材を適用した例を示す。
図4に示すように、鋼板製の外箱21に真空断熱材50を貼付け、冷蔵庫の内箱22との間に硬質ウレタンフォームの断熱材23を充填して真空断熱材50が設置されている。
図5に示す冷蔵庫1は、図6に示すように、上から冷蔵室2,製氷室3a及び上段冷凍室3b,下段冷凍室4,野菜室5を有している。なお、以下の説明中、製氷室3a,上段冷凍室3b及び下段冷凍室4を、総称して冷凍温度帯室3という場合がある。
図5において、各貯蔵室は前面開口を有し、この前面開口を閉塞する扉がそれぞれ設けられている。冷蔵室2には、ヒンジ10等を中心に回動する冷蔵室扉6a,6bが設けられている。冷蔵室扉6a,6b以外は引き出し式の扉であり、製氷室扉7a,上段冷凍室扉7b,下段冷凍室扉8,野菜室扉9を配置している。これらの引き出し式扉を引き出すと、各貯蔵室に設けた貯蔵容器が共に引き出される。また、冷蔵庫本体と密着して前面開口を密閉するためのパッキン11が、各扉の室内側外周縁に取り付けられている。
また、冷蔵室2と製氷室3a及び上段冷凍室3bとの間を区画断熱するために、断熱仕切り12を配置している。この断熱仕切り12は、厚さ30〜50mm程度の断熱壁で、発泡ポリスチレン,発泡断熱材(発泡ウレタン),真空断熱材等で構成されており、それぞれを単独使用又は複数の断熱材を組み合わせて設けられている。製氷室3a及び上段冷凍室3bと下段冷凍室4の間は、温度帯が同じであるため、区画断熱する仕切り断熱壁ではなく、パッキン11受面を形成した仕切り部材13を設けている。下段冷凍室4と野菜室5の間には、区画断熱するための断熱仕切り14を設けており、断熱仕切り12と同様に30〜50mm程度の断熱壁で、同様に発泡ポリスチレン、或いは発泡断熱材(発泡ウレタン),真空断熱材等で構成されている。すなわち、冷蔵,冷凍等の貯蔵温度帯の異なる部屋の仕切りには仕切断熱壁を設置している。
なお、箱体20内には上から冷蔵室2,製氷室3a及び上段冷凍室3b,下段冷凍室4,野菜室5の貯蔵室をそれぞれ区画形成しているが、各貯蔵室の配置については特にこれに限定するものではない。また、冷蔵室扉6a,6b,製氷室扉7a,上段冷凍室扉7b,下段冷凍室扉8,野菜室扉9に関しても回転による開閉、引き出しによる開閉及び扉の分割数等について、特に限定するものではない。
次に、箱体20は、外箱21と内箱22とを備える。外箱21と内箱22とによって形成される空間には、断熱部を設けて箱体20内の各貯蔵室と外部とを断熱している。この外箱21と内箱22の間に真空断熱材50を配置し、真空断熱材50以外の空間には、断熱材23を充填する。真空断熱材50は、樹脂繊維層52aが外箱21又は内箱22への貼付け面側に位置するように配置する。これにより、平面平滑性が高い面が外箱21又は内箱22と接するので、外観意匠性を向上することができる。また、貼付け性が向上して、信頼性を向上することができる。
また、実施例2の真空断熱材を適用する場合、融着樹脂繊維層52cが芯材の曲げ部に位置する。これにより、曲げ部の平面平滑性が高く、滑らから曲面を描いて外箱21又は内箱22と接するので、外観意匠性を向上することができる。また、外箱21又は内箱22の角部や凹凸部への貼付け性が向上して、信頼性を向上することができる。
また、冷蔵庫1の冷蔵室2,冷凍温度帯室3,野菜室5等の各室を所定の温度に冷却するために、冷凍温度帯室3の背側には冷却器28が備えられている。冷却器28,圧縮機30,凝縮機31、及び図示しないキャピラリーチューブを接続し、冷凍サイクルを構成している。冷却器28の上方には、この冷却器28にて冷却された冷気を冷蔵庫1内に循環して所定の低温温度を保持する送風機27が配設されている。また、冷蔵庫1の冷蔵室2と冷凍温度帯室3、冷凍温度帯室3と野菜室5とを夫々区画する断熱材として、断熱仕切り12,14を夫々配置する。断熱仕切り12,14は、発泡ポリスチレン33と、その内部に真空断熱材50が配置される構成である。この断熱仕切り12,14については、所望の断熱性能を発揮するものであれば、発泡ウレタンの断熱材23を充填しても良く、特に発泡ポリスチレン33と真空断熱材50に限定するものではない。
また、内箱22の天面の一部に、断熱材23側に突き出したケース45aを有する庫内灯45を配置し、冷蔵庫の扉を開けたときの庫内を明るく、見えやすくしたものである。庫内灯45については、電球,蛍光灯,キセノンランプ等、特に限定するものではない。庫内灯45の配置により、ケース45aと外箱21との間の断熱材23の厚さが薄くなってしまうため、真空断熱材50を配置して断熱性能を確保している。この庫内灯45については特に図示位置に配置することを規定したものではない。
さらに、図4には不図示であるが、箱体20の天面側にある外箱21下面には放熱パイプが取り付けられている。そうすると、上述した庫内灯ケース45aによる占有スペースと天面側外箱21下面に配設される放熱パイプによる占有スペース及び熱放出影響とを考慮して、ケース45aと外箱21天面側との間に真空断熱材を配置して断熱性能を確保する。
また、箱体20の天面後方部には冷蔵庫1の運転を制御するための基板や電源基板等の電気部品41を収納するための凹部40が形成されており、電気部品41を覆うカバー42が設けられている。カバー42の高さは外観意匠性と内容積確保を考慮して、外箱21の天面とほぼ同じ高さになるように配置している。特に限定するものではないが、カバー42の高さが外箱の天面よりも突き出る場合は10mm以内の範囲に収めることが望ましい。これに伴って、凹部40は断熱材23側に電気部品41を収納する空間だけ窪んだ状態で配置されるため、断熱厚さを確保するため必然的に内容積が犠牲になってしまう。内容積をより大きくとると凹部40と内箱22間の断熱材23の厚さが薄くなってしまう。このため、凹部40の断熱材23側の面に真空断熱材50を配置して断熱性能を確保,強化している。
図6に示す適用例では、真空断熱材50を前述の庫内灯45のケース45aと電気部品41に跨るように略Z形状に成形した1枚の真空断熱材50とした。尚、カバー42は耐熱性を考慮し鋼板製としている。
また、箱体20の背面下部に配置された圧縮機30や凝縮機31は発熱の大きい部品であるため、庫内への熱侵入を防止するため、内箱22側への投影面に真空断熱材50を配置している。
本適用例における真空断熱材50については、先に述べた実施例1の真空断熱材50を用いた。本適用例では、上述した不図示の放熱パイプや電気部品41を配置した凹部40等の高温部側とウレタン断熱側に樹脂繊維層52aが配置されるようにして、熱影響を受けないようにした。
配置部位については特にこれに限定するものではなく、圧縮機30や凝縮機31から発生する熱が庫内に侵入するのを抑制するため、圧縮機30や凝縮機31の内箱22側への投影面に真空断熱材50を配置することもできる。真空断熱材50の被覆面積を大きくするため、内箱22の底面から圧縮機30と冷却器28の間まで一体に成形した立体形状にすることも可能である。尚、圧縮機30と冷却器28の間に位置する真空断熱材50の形状については図示しないドレンパイプを逃げるための切欠きを設けたものとした。切欠きの有無、或いはその形状については特に限定するものではない。
本適用例における真空断熱材50は、芯材51の全体厚みを10mm、密度を約250(kg/m3)に設定したものを使用した。天面部の真空断熱材50の配置により、電気部品41及び放熱パイプによる庫内への熱侵入を低減でき、更には放熱パイプの放熱特性を向上でき、また、底面の真空断熱材50の配置により、圧縮機30及び凝縮機31から発生する熱の庫内への侵入を抑制できるため、壁厚を増やすことなく断熱性能を改善することができた。
本発明の実施形態の概要について纏めると、次のとおりである。
従来、グラスウール等の無機繊維の芯材を用いた真空断熱材は、断熱性能面では優れているが、真空断熱材としたときに表面に凹凸が発生し貼付け部材との間に隙間が生じそこから熱漏洩するという課題があった。表面性を向上するためにバインダや加熱プレスにより成形した芯材を用いることで上記課題はある程度解決できるが、製造工程において消費されるエネルギーが増加し、製造面においても環境配慮性が不足しているという課題があった。
この課題を解決すべく、本実施形態では、以上説明した如き構成を有するものであり、次の如き効果を有する物である。即ち、有機繊維集合体に繊維融着部を設けることで、真空断熱材としたときに繊維の剛性が増し、表面の凹凸を少なくし、表面平滑性を向上させることで、貼付け面に真空断熱材を張り合わせたときに、真空断熱材と貼付け部材との隙間を低減することで熱漏洩が少なく、高い断熱性能を有した冷凍冷蔵庫を提供することができる。
以上より、真空断熱材において、有機繊維に溝又は曲げ加工を用いて、前記有機繊維集合体を熱処理により形状を保持することで、反発や元の形状に戻ろうとする力(スプリングバック力)が働いても、溝又は曲げ形状を維持でき、貼付け部の凹凸や、角部を有する2面に貼付けたときに隙間を少なくすことで、熱漏洩が少なくなり、高い断熱性能を有した冷蔵庫を提供することができる。
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
3a 製氷室
3b 上段冷凍室
4 下段冷凍室
5 野菜室
12,14 断熱仕切り
13 仕切り部材
20 箱体
21 外箱
22 内箱
23 断熱材
50 真空断熱材
51 芯材
52a 樹脂繊維層
52b グラスウール層
52c 融着樹脂繊維層
53 内袋材
54 外被材

Claims (2)

  1. 繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する内袋と、該内袋を収納する外被材とを備え、曲げ部又は溝部を有する真空断熱材において、
    前記芯材は前記曲げ部又は前記溝部に樹脂繊維層を有し、且つ該樹脂繊維層を熱処理して曲げ形状又は溝形状を保持し
    前記芯材は前記樹脂繊維層と無機繊維層との複層であり、
    前記芯材は前記曲げ部又は前記溝部を前記樹脂繊維層とし、直線部を無機繊維層としたことを特徴とする真空断熱材。
  2. 内箱と外箱との間に真空断熱材と発泡断熱材とを備えた冷蔵庫において、
    前記真空断熱材は、繊維集合体の芯材と、該芯材を収納する内袋と、該内袋を収納する外被材とを備え、且つ曲げ部又は溝部を有し、
    前記芯材は前記曲げ部又は前記溝部に樹脂繊維層を有し、且つ該樹脂繊維層を熱処理して曲げ形状又は溝形状を保持し、前記内箱面又は前記外箱面に配置し
    前記芯材は、前記樹脂繊維層と無機繊維層との複層であり、
    前記芯材は前記曲げ部又は前記溝部を前記樹脂繊維層とし、直線部を無機繊維層としたことを特徴とする冷蔵庫。
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