JP5453438B2 - ドライパウダー吸入器 - Google Patents

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Description

[関連出願]
本出願は、2008年10月1日に出願された米国仮特許出願第61/101,832号の利得及び優先権を主張するものであり、その開示内容は、参照することによって、その全体が記載されているように、ここに含まれるものとする。
[発明の分野]
本発明は、吸入器に関し、ドライパウダー吸入器に特に適するものである。
ドライパウダー吸入器(DPI)は、推進剤を用いることなく薬剤エアロゾルを送達するためのpMDI(加圧式定量噴霧吸入器)装置の代替品である。典型的には、DPIは、賦形材及び/又は他の成分を含む粉末状の薬剤若しくは薬剤混合物を送達するように、構成されている。一般的に、周知の一回/多数回投与ドライパウダーDPI装置は、(a)投与の前に装置内に挿入可能になっている薬剤を含むブリスター内の個々の予計量されているドーズ(dose)を用いるか、又は(b)適切なドーズを投与するようになっている投与チャンバを介して、患者に連続的な量の薬剤を投与するように構成されたバルクパウダー容器を用いている。
操作に関して、DPI装置は、所望の物理的な形態(例えば、粒径)を有するドライパウダーの均一なエアロゾル分散量を患者の気道内に投与し、所望の内部滞留部位に導くことを目指している。
しかし、薬剤を送達するのに用いることができる代替的な吸入器及び/又はドーズ格納装置が依然として必要とされている。
本発明の実施形態は、同心列に配置されたドーズ容器を有するドーズリング又はドーズディスクの使用を容易にする回転突刺機構を有するドライパウダー吸入器を提供することになる。いくつかの実施形態によれば、ドーズ容器アセンブリは、互いに向き合った上下主面と、第1の半径にて周方向に互いに離間したドーズ容器の第1の列と、第2の半径にて周方向に互いに離間したドーズ容器の第2の列とを有するドーズ容器ディスクを備えている。第1の列及び第2の列は、ディスクの中心に対して同心になっている。ドーズ容器は、ドライパウダーを含んでいる。ドーズ容器内にパウダーを収容するために、第1の柔軟シーリング材が上面の開口を覆って位置しており、第2の柔軟シーリング材が下面の開口を覆って位置している。
突刺機構が、ドーズ容器アセンブリと操作可能に関連付けられており、ドーズ容器を密封している第1のシーリング材及び第2のシーリング材を突き刺すように、構成されている。突刺機構は、ドーズ容器ディスクにおけるドーズ容器の2つの列間を連続的に往来できるように、回転可能に構成されている。突刺機構は、回転ドラムと、細長突刺部材と、突刺部材に操作可能に関連付けられた付勢部材とを備えている。回転ドラムは、開端と、対向する閉端と、閉端から延在して開端で終端している円筒壁とを備えている。閉端は、壁に隣接する箇所に形成された開口を備えている。細長突刺部材は、ドーズ容器の第1のシーリング材及び第2のシーリング材を突き刺すために、開口内に突き出し、かつ開口内から後退するようになっている。いくつかの実施形態では、ギア歯が、開端に隣接して、壁の周囲に周方向に延在している。しかし、ギア歯は、他の箇所に配置されていてもよいし、他の形状を有していてもよい。支持部材が、閉端から外方に延在しており、突刺部材の往復運動を支持するように構成されている。
細長突刺部材は、遠位側突刺部分及び近位側ヘッド部分を備えている。いくつかの実施形態では、遠位側突刺部分は、シーリング材を突き刺すように構成された中実突刺具とすることができる。いくつかの実施形態では、遠位側突刺部分は、回転せずに垂直方向に直線的に移動することによって、シーリング材を突き刺すように構成されたコルク・スクリュー突刺具とすることができる。いくつかの実施形態では、遠位側突刺部分は、シーリング材を突き刺すように構成された溝付き突刺具を有することができる。
細長突刺部材は、突刺位置と非突刺位置との間で往復運動を行うことを可能とするために、ドラム内にて支持部材に移動可能に関連付けられている。突刺位置では、突刺部材の遠位側突刺部分は、ドラム開口を通って、ドーズ容器の第1のシーリング材及び第2のシーリング材を貫通するように構成されている。後退位置では、遠位側突刺部分は、ドラム開口の下面の上方に後退され、これによって、ドラムが自在に回転できるように構成されている。付勢部材は、突刺部材を後退位置に向かって付勢するように構成されている。
リングギアが、吸入器ハウジング内に回転可能に取付けられている。リングギアは、周辺に沿って、周方向に互いに離間した多数の歯組を備えている。リングギアは、互いに離間した複数の段部を備えている。各段部は、吸入器のアクチュエータに関連付けられた爪に係合するように構成されている。突刺機構は、ドラムのギア歯がリングギアの外周の歯組と協働作用するように、リングギアに対して位置決めされている。1つの歯組がドラムのギア歯と係合すると、リングギアの所定量の回転によって、ドラムは、突刺部材が1つの列におけるドーズ容器の上の位置から他の列におけるドーズ容器の上の位置に移動するように、回転することになる。
ドーズ容器アセンブリは、その外周又は内周にギア歯を備えている。直径方向に互いに向き合った歯が、ドラム壁から外方に延在している。これらのドラムの歯は、ドーズ容器アセンブリのギア歯に係合するように構成されている。その結果、リングギアを介するドラムの回転によって、ドーズ容器アセンブリが回転し、新しいドーズ容器が突刺機構の下方の位置に移動することになる。
いくつかの実施形態では、吸入器は、第1の位置と第2の位置との間で移動可能になっているユーザが利用できるアクチュエータを備えている。アクチュエータが第1の位置から第2の位置に移動すると、このアクチュエータによって、突刺部材は、ある列におけるドーズ容器に関連付けられた第1のシーリング材及び第2のシーリング材を突き刺すことによって、該ドーズ容器を開封することができる。アクチュエータが第2の位置から第1の位置に戻ると、アクチュエータに関連付けられた爪が、リングギアの内周の段部に係合し、リングギアを回転させる。このリングギアの回転によって、突刺機構をディスクの他の列におけるドーズ容器の上方に位置決めするのに十分な量だけ、ドラムが回転することになる。加えて、ドラムから延在している直径方向にて互いに向き合った歯が、ドーズ容器アセンブリの相手歯に係合し、ドーズ容器アセンブリを所定量だけ回転させ、これによって、新しいドーズ容器が突刺部材の下方に位置決めされ、吸入器は、他のサイクルの準備が整うことになる。
他の実施形態では、アクチュエータは、互いに隣接して離間した関係で位置決めされた1対の斜面を備えており、突刺機構は、該突刺機構から外方に延在している互いに向き合った1対のアームを備えている。各斜面は、アクチュエータ表面に取り付けられた第1の脚及びアクチュエータ表面に隣接する自由端を有する第2の脚を備えている。第1の位置から第2の位置に移動すると、アクチュエータは、リングギアを所定量だけ回転させることになる。第1の回転段階では、リングギアの第1の歯組がドラムのギア歯と協働作用し、突刺部材がドーズ容器の上に位置するように、ドラムを回転させる。第2の回転段階では、各アームがそれぞれの斜面の第2の脚と接触し、突刺部材を突刺位置に付勢する。第3の回転段階では、各アームは、それぞれの斜面から離脱し、突刺部材は、付勢部材によって、部分的な後退位置に付勢される。アクチュエータが第2の位置から第1の位置に移動すると、各斜面の第2の脚は、それぞれのアームが自由端とアクチュエータ表面との間を通過するように、撓むようになっている。
本発明のいくつかの実施形態によれば、吸入器を操作するのに用いられる操作過程は、互いに対向する上下主面と、第1の半径において周方向に互いに離間したドーズ容器の第1の列と、第2の半径において周方向において互いに離間したドーズ容器の第2の列とを有するドーズ容器ディスクであって、第1の列及び第2の列がディスクの中心に対して同心になっているドーズ容器ディスクを設けることを含んでいる。ドーズ容器は、ドライパウダーを含んでおり、各ドーズ容器は、上面のそれぞれの開口及び下面のそれぞれの開口で終端している。第1の柔軟シーリング材が上面の開口を覆って位置しており、第2の柔軟シーリング材が下面の開口を覆って位置している。回転突刺機構が前進し、両方のシーリング材を開封し、1つの列のドーズ容器からドライパウダーを放出させる。次いで、突刺機構は、該ドーズ容器から後退し、他の列のドーズ容器の上の位置まで回転されることになる。
他の実施形態では、操作過程が逆になっていてもよい。換言すれば、回転突刺機構は、最初、ある列のドーズ容器の上の位置まで回転し、その後、前進し、シーリング材の両方を開封し、該ドーズ容器からドライパウダーを放出することになる。従って、本発明のいくつかの実施形態によれば、吸入器は、「突き刺し、次いで、回転かつ割り出す」ように構成された突刺機構を有することができ、他の実施形態では「回転かつ割り出し、次いで、突き刺す」ように構成された突刺機構を有することができる。
本発明の他の実施形態によれば、ドライパウダー吸入器は、ハウジングと、ハウジング内に回転可能に固定されたドーズ容器アセンブリと、突刺機構とを備えている。ドーズ容器アセンブリは、互いに対向する上下主面と、第1の半径にて周方向に互いに離間したドーズ容器の第1の列と、第2の半径にて周方向に互いに離間したドーズ容器の第2の列とを有するドーズ容器ディスクを備えている。第1の列及び第2の列は、ディスクの中心に対して同心になっている。各ドーズ容器は、上面のそれぞれの開口及び下面のぞれぞれの開口で終端している。第1の柔軟シーリング材が上面の開口を覆って位置しており、第2の柔軟シーリング材が下面の開口を覆って位置している。ドーズ容器は、ドライパウダーを含んでいる。
突刺機構が、ドーズ容器アセンブリに操作可能に関連付けられており、それぞれのドーズ容器の開口を覆って位置している第1のシーリング材及び第2のシーリング材を突き刺すように構成されている。突刺機構は、ドーズ容器開口の第1の列におけるドーズ容器の上下のシーリング材を突き刺し、かつドーズ容器開口の第2の列におけるドーズ容器の上下のシーリング材を突き刺すために、列間を連続的に往来するように構成されている。いくつかの実施形態では、突刺機構は、開端、対向する閉端、及び閉端から延在して開端で終端している円筒壁を有している回転ドラムと、突刺位置及び非突刺位置の間で往復運動を行うことができる細長突刺部材と、突刺部材を後退位置に向かって付勢するように構成された付勢部材とを備えている。ドラムの閉端は、該閉端に形成された開口を備えている。ギア歯が、ドラムの開端に隣接して、壁の周りに周方向に延在している。突刺部材は、遠位側突刺部分及び近位側ヘッド部分を備えている。遠位側突刺部分は、突刺部材が突刺位置にあるとき、ドラム開口を通って、第1のシーリング材及び第2のシーリング材を貫通するように構成されている。遠位側突刺部分は、後退位置にあるとき、ドラム開口の下面の上に後退するように構成されている。
リングギアが、ハウジング内に回転可能に取付けられている。このリングギアは、周方向にて互いに離間した複数の歯組を備えている。吸入器のユーザによって第1の位置と第2の位置との間で移動可能になっているアクチュエータは、リングギアを所定量だけ回転させるように構成されている。アクチュエータを介するリングギアの第1の回転段階中、リングギアの第1の歯組が、ドラムのギア歯と協働作用し、突刺部材がドーズ容器の上に位置するように、ドラムを回転させる。アクチュエータを介するリングギアの第2の回転段階中、突刺部材は、突刺位置に移動される。アクチュエータを介するリングギアの第3の回転段階中、突刺部材は後退位置に移動される。アクチュエータを介するリングギアの第4の回転段階中、リングギアの第2の歯組は、ドラムのギア歯と協働作用し、突刺部材がドーズ容器の上に位置しないように、ドラムを回転させる。
いくつかの実施形態では、アクチュエータは、斜面を備えており、突刺部材は、該突刺部材から外方に延在しているアームを備えている。リングギアの第2の回転段階中、アームは、斜面に接触し、突刺部材を突刺位置に付勢することになる。第3の回転段階中、アームは、斜面から離脱され、突刺部材は、付勢部材によって、後退位置に付勢されることになる。
いくつかの実施形態では、1対のアームが、互いに向き合った関係で突刺部材から外方に延在している。斜面は、互いに離間した第1の傾斜部分及び第2の傾斜部分を備えている。各アームは、リングギアの第2の回転段階中、それぞれの傾斜部分に係合するように構成されている。従って、リングギアの第2の回転段階中、各アームは、それぞれの傾斜部分に係合し、突刺部材を突刺位置に付勢することになる。
一実施形態に関して記載されや本発明の態様は、特にこれに関して記載されていなくても、別の実施形態に含まれていてもよいことに留意されたい。すなわち、全ての実施形態及び/又は任意の実施形態の特徴は、どのような方法及び/又はどのような連携によって組み合わされてもよい。出願人は、当初に出願された任意の請求項を変更する権利、又はそれに応じて任意の新規の請求項を出願する権利、例えば、当初に出願された任意の請求項を、当初そのように記載されていなくても、任意の他の請求項の任意の特徴に従属させ、及び/又は該特徴を含むように、補正することができる権利を保有するものである。本発明のこれら及び他の目的並びに/又は態様は、以下に述べる詳細な説明によって、さらに明らかになるだろう。
カバーが閉位置にある、本発明のいくつかの実施形態によるカバー付き吸入器の前方斜視図である。 カバーが開位置又は操作位置に移動されている、図1Aの吸入器の前方斜視図である。 第2の位置に移動されているユーザがアクセスできるアクチュエータレバーを示す、図1Bの吸入器の前方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態によるドーズ容器アセンブリの上方斜視図である。 図2Aに示されているアセンブリの分解図である。 本発明のいくつかの実施形態による2つのドーズ容器と真っ直ぐに並んでいる気道通路の部分切断図である。 本発明のいくつかの実施形態による他の例示的なドーズ容器アセンブリの上方斜視図である。 本発明の実施形態による図2Dに示されているドーズ容器アセンブリの分解図である。 本発明のいくつかの実施形態によるドーズ容器リングの上方斜視図である。 本発明のいくつかの他の実施形態によるドーズ容器リングの上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による単一ドーズ容器の部分切断図である。 本発明のいくつかの実施形態による単一ドーズ容器の部分切断図である。 本発明のいくつかの実施形態による下側気道ディスクの拡大上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態の下側気道ディスクの上面図である。 図4Bに示されている下側気道ディスクの底面図である。 本発明のいくつかの実施形態による上側気道ディスクの拡大上方斜視図である。 本発明の他の実施形態による上側気道ディスクの拡大斜視図である。 本発明の実施形態による図2Aに示されているドーズ容器アセンブリの拡大部分図である。 本発明のいくつかの実施形態による3段階操作手順における突刺機構と協働作用する吸入器内のドーズ容器アセンブリの部分切断図である。 本発明のいくつかの実施形態による3段階操作手順における突刺機構と協働作用する吸入器内のドーズ容器アセンブリの部分切断図である。 本発明のいくつかの実施形態による3段階操作手順における突刺機構と協働作用する吸入器内のドーズ容器アセンブリの部分切断図である。 本発明のいくつかの実施形態によるドーズ容器リングの上面図である。 図8Aに示されているリングの一部の拡大部分図である。 図8Aに示されているリングの側面図である。 本発明のいくつかの実施形態による各ドーズ容器用の別々の気道通路及び長い気道経路を有する吸入器の拡大部分切断図である。 本発明の実施形態による付勢機構を有する吸入器の一部を切断した拡大側方斜視図である。 本発明の実施形態による付勢機構を有する吸入器の一部を切断した拡大側方斜視図である。 本発明の実施形態による付勢機構を有する吸入器の一部を切断した拡大側方斜視図である。 本発明の実施形態による図10B−10Dにおける機構によってもたらされた吸入器における気流経路及び安定した接合部の拡大切断図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構を有する吸入器の一部を切断した斜視図である。 図11の突刺機構用の回転ドラムの上方斜視図である。 図11の突刺機構用の回転ドラムの下方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、図11の突刺機構の種々の図である。 本発明のいくつかの実施形態による突刺部材の拡大部分断面図である。 本発明のいくつかの実施形態による図14Aに示されているのと同様の突刺部材の拡大部分断面図である。 本発明のいくつかの実施形態による溝形状を有する突刺部材の略部分前面図である。 図14Cに示されている装置の端面図である。 本発明のいくつかの実施形態による他の溝付き突刺構造の略部分前面図である。 本発明のいくつかの実施形態による例示的な4ローブ溝付き突刺構造の端面図である。 本発明のいくつかの実施形態による吸入器を操作するのに用いられる例示的な操作のフローチャートである。 本発明の実施形態による突刺機構用の回転ドラムの下方斜視図である。 本発明の実施形態によるドーズごとに略U字状の吸入流路を有する吸入器の拡大部分断面図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、回転突刺機構を有する吸入器の一部が切断された上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、回転突刺機構を有する吸入器の一部が切断された上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、回転突刺機構を有する吸入器の一部が切断された上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、回転突刺機構を有する吸入器の一部が切断された上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、回転突刺機構を有する吸入器の一部が切断された上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、回転突刺機構を有する吸入器の一部が切断された上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構の例示的な操作手順を示す、回転突刺機構を有する吸入器の一部が切断された上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構を有する吸入器の一部が切断された上方斜視図である。 図19Aの吸入器の下方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による、第1の位置から第2の位置への移動中のアクチュエータを示すと共に、リングギアの第1の回転段階を示す、図19Aの吸入器の上方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による、第1の位置から第2の位置への移動中のアクチュエータを示すと共に、リングギアの第1の回転段階を示す、図19Aの吸入器の上方斜視図である。 図21Aの吸入器の下方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による、アクチュエータが第1の位置から第2の位置に移動しているときのリングギアの第2の回転段階を示すと共に、突き出された突刺位置にある突刺部材を示す、図19Aの吸入器の上方斜視図である。 アクチュエータが第1の位置から第2の位置に移動しているときのリングギアの第3の回転段階を示すと共に、部分的な後退位置にある突刺部材を示す、図19Aの吸入器の上方斜視図である。 図23Aの吸入器の下方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による、アクチュエータが第2の位置から第1の位置に戻っているときの斜面の第1の脚間で摺動している突刺機構アームを示す、図19Aの吸入器の上方斜視図である。 図24Aの吸入器の下方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による、アクチュエータが第2の位置から第1の位置に戻っているときに斜面の第2の脚を撓ませようとしている突刺機構アームを示す、図19Aの吸入器の下方斜視図である。 本発明のいくつかの実施形態による、アクチュエータが第2の位置から第1の位置に戻っている間に突刺機構アームが斜面の第2の脚とアクチュエータ表面との間を通過した後の突刺機構の位置を示す、図19Aの吸入器の上方斜視図である。 図26Aの吸入器の下方斜視図である。
以下、本発明の実施形態が示されている添付の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載されている実施形態に制限されると解釈されるべきではない。全体を通して、同様の番号は、同様の要素を指すものとする。図面において、明瞭にするために、いくつかの層、構成要素、又は特徴部が誇張されていることがあり、破線は、他の規定がなければ、任意選択的な特徴部又は操作過程を示している。加えて、一連の操作(又は行程)は、特に他の規定がなければ、図面及び/又は特許請求の範囲に記載されている順番に制限されるものではない。1つの図面又は実施形態に関して記載されている特徴は、特に記載又は図示されていなくても、他の実施形態又は図面に関連付けられていてもよいものとする。
層、領域、又は基板のような特徴部が、他の特徴部又は要素の「上(on)」に位置していると称されているとき、該特徴部は、他の特徴部若しくは要素の上に直接位置していてもよいし、又は介在する特徴及び/又は要素が存在していてもよいことを理解されたい。対照的に、ある要素が、他の特徴部又は要素の「直接上(directly on)」に位置していると称されているとき、介在する要素は、存在していない。ある特徴部又は要素が、他の特徴部又は要素に「接続されている(connected)」、「取付けられている(attached)」、又は「連結されている(coupled)」と称されているとき、該特徴部又は要素は、他の要素に直接的に接続、取付け、若しくは連結されていてもよいし、又は介在する要素が存在していてもよいことも理解されたい。対照的に、ある特徴部又は要素が、他の要素に「直接接続されている(directly connected)」、「直接取り付けられている(directly attached)」、又は「直接連結されている(directly coupled)」と称されているとき、介在する要素は、存在していない。一実施形態に関して記載又は図示されている場合でも、そのように記載又は図示されている特徴部は、他の実施形態に適用されてもよい。
本明細書に用いられている専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を制限することを意図するものではない。本明細書に用いられている単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかに別のことを示していない限り、複数形を含むことも意図されている。「〜を備える(comprises)」及び/又は「〜を備えている(comprising)」という用語は、本明細において用いられる場合、記述されている特徴、行程、操作、要素、及び/又は構成部品の存在を特定することになるが、1つ若しくは複数の他の特徴、行程、操作、要素、構成部品、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではないことをさらに理解されたい。本発明に用いられている「及び(並びに)/又は(若しくは)」という用語は、1つ又は複数の互いに関連して列挙されている項目のいずれかの組合せ及び全ての組合せを含んでいる。
「〜の下に(under)、「〜の下方に(below)」、「〜の下側の(lower)」、「〜の上方に(over)」、「〜の上側の(upper)」などの空間に関連する用語は、図面に示されている1つの要素又は特徴部と1つ又は複数の他の要素又は特徴部との関係を説明するための記述を容易にするために、本明細書において用いられることがある。空間に関連するこれらの用語は、図面に描かれている方位に加えて、使用時又は操作時における装置の異なる方位を含むことも意図されていることを理解されたい。例えば、もし図面における装置が倒置された場合、他の要素又は特徴部の「下(under)」又は「真下(beneath)」に位置していると記述されている要素は、他の要素又は特徴部の「上(over)」に配向されることになる。従って、「〜下に(under)」という例示的な用語は、上向きの方位と下向きの方位の両方を含んでいることになる。装置は、これ以外に配向されることもあるが、(すなわち、90°又は他の方位に回転されることもあるが)、この場合、本明細書に用いられている空間に関連する記述用語も、それに応じて、解釈されるとよい。同様に、本明細書では、「上向きに(upwardly)」、「下向きに(downwardly)、「垂直の(vertical)、「水平の(horizontal)」などの用語は、特に他の規定がなければ、説明の目的でのみ用いられている。
本明細書では、種々の領域、層、及び/又は区域を記載するために、「第1の」及び「第2の」という用語が用いられているが、これらの領域、層及び/又は区域は、これらの用語に制限されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの領域、層、又は区域を他の領域、層、又は区域から区別するためにのみ用いられているにすぎない。従って、本発明の示唆から逸脱することなく、以下に述べる第1の領域、層、又は区域は、第2の領域、層、又は区域と呼ばれてもよく、同様に、以下に述べる第2の領域、層、又は区域は、第1の領域、層、又は区域と呼ばれてもよい。全体を通して、同様の部番は、同様の要素を指すものとする。
他の定義がなければ、本明細書に用いられている(技術用語及び科学用語を含む)全ての用語は、本発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有している。一般的に用いられる辞書に定義されているような用語は、本明細書及び関連技術の文脈における意味と一致している意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書に明示的に規定されていない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味に解釈されるべきではないことをさらに理解されたい。周知の機能又は構造は、簡潔にするため及び/又は明瞭にするために、詳細に記載されていないことがある。
以下に述べる本発明の説明において、ある構造と他の構造との間の位置関係に言及するのに、いくつかの用語が用いられている。本明細書において用いられる「前方(front)」又は「前方の(forward)」及びその派生語は、ドライパウダーが、ドライパウダー吸入器から患者に投与されるために移動する一般方向又は主方向を指している。この用語は、「下流の(downstream)」という用語と同意語であることが意図されている。「下流」という用語は、移動している又は反応しているある材料が、そのプロセスに沿って他の材料よりも遠くにあることを示すために、製造環境又は物流環境において用いられることが多い。逆に、「後方の(rearward)」又は「上流の(upstream)及びその派生語は、前方又は下流方向と反対の方向を指している。「解凝集(deagglomeration)」という用語及びその派生語は、吸息中にドライパウダーが凝集若しくは粘着した状態になったままになっているか、又は凝集若しくは粘着することを阻止するように、吸入器の気道経路内のドライパウダーを処理することを指している。
本発明の吸入器及び方法は、一種又は複数種の粒状のドライパウダー物質の1回分又は複数回分の局部的又は急速ドーズ量を保持するのに、特に適している。なお、該ドライパウダー物質は、対象、例えば、制限されるものではないが、動物、典型的には、ヒト患者への(吸入器を用いる)生体内吸入分散用に配合されるものである。この吸入器は、経鼻及び/又は経口(口)呼吸による吸入送達に用いられるようになっているが、典型的には、経口吸入器である。
「シーリング材(sealant)、「シーリング層(sealant layer)」及び/又は「シーリング材料(sealant material)」という用語は、少なくとも一種の材料の少なくとも1つの層を有している形態を含んでおり、上面及び/若しくは下面の全体を覆う連続層として設けられていてもよいし、又は、例えば、少なくとも目標とする1つ若しくは複数のドーズ容器開口の上に位置するように、装置の一部を覆う帯片若しくは断片として設けられていてもよい。「シーリング材」及び「シーリング層」という用語は、単一層材料及び多層材料を含んでおり、典型的には、少なくとも1つの箔層を含んでいる。シーリング材又はシーリング層は、エラストマー材料及び箔材料を含む積層構造の薄い多層シーリング材料とすることができる。シーリング層は、各ドーズ容器内のドライパウダーと接触するときに薬剤安定性をもたらすように、選択されてもよい。
密封されたドーズ容器は、十分な保存可能期間をもたらすために、酸素及び湿気の侵入を阻止するように、構成されているとよい。
「主面(primary surface)」という用語は、他の表面よりも大きな面積を有する表面を指しており、実質的に平面とすることができるが、非平面に構成されていてもよい。例えば、主面は、例えば、ブリスター構成が用いられる場合、突起又は凹部を備えることになる。具体的には、ディスクは、上下主面と、2つの主面間に延在してそれらを接続する副次的な表面(例えば、厚みを有する壁)とを有することができる。
ドライパウダー物質として、所望の配合物あるいは混合物を生成するための一種又は複数種の活性製薬成分及び生体適合性添加剤が挙げられる。本明細書において用いられている「ドライパウダー」という用語は、「ドライパウダー配合物」という用語と同意語であり、1つ又は複数の(平均)粒径範囲内にある一種又は複数種の構成物質又は成分を含むことができることを意味している。「低密度(low density)」ドライパウダーという用語は、約0.8g/cm以下の密度を有するドライパウダーを意味している。特定の実施形態では、低密度粉末は、約0.5g/cm以下の密度を有している。このドライパウダーは、粘着性傾向あるいは凝集性傾向のあるドライパウダーであってもよい。
「充填(filling)」という用語は、ボーラス投与又は副ボーラス投与用に計量されたドライパウダーを供給することを意味している。従って、それぞれのドーズ容器は、必ずしも容積的に十分である必要がない。
いずれにしても、個別に分散可能な量のドライパウダー配合物は、活性あるいは不活性に関わらず、単一成分又は複数成分を含むことができる。不活性成分として、流動性を促進するためにあるいは所望の対象へのエアゾール化送出を促進するために加えられる添加剤が挙げられる。ドライパウダー薬剤配合物は、一様でない活性粒径を有することができる。本装置は、約0.5μm−50μm、典型的には、約0.5μm−20.0μm、さらに典型的には、約0.5μm−8.0μmの範囲内にある微粒子を有するドライパウダー配合物に特に適している。ドライパウダー薬剤配合物は、典型的には活性成分の粒径よりも大きい粒径を有する流れ促進用成分を含むこともできる。いくつかの実施形態では、流れ促進用成分は、約50μm−100μmの範囲内の粒径を有する賦形剤を含んでいてもよい。賦形剤の例として、ラクトース及びトレハロースが挙げられる。他の種類の賦形剤、例えば、制限されるものではないが、米国食品医薬品局(FDA))によって、凍結防止剤(例えば、マンニトール)として、溶解度促進剤(例えば、シクロデキストリン)として、又は「一般に安全であると認められる(GRAS)」他の賦形剤として認可された糖類が用いられてもよい。
本明細書に記載されている「活性剤(active agent)」あるいは「活性成分(active ingredient)」は、有益な薬理効果をもたらす成分、物質、薬剤、化合物、及び物質あるいは混合物の組成物を含んでいる。この例として、食品、栄養補助食品、栄養物、薬剤、ワクチン、ビタミン、及び他の有益物質が挙げられる。本明細書において用いられるこれらの用語は、患者の体内で局部的及び/又は全身的効果をもたらす何らかの生理学的活性物質あるいは薬理学的活性物質をさらに含んでいる。
送達される活性成分あるいは活性剤は、抗生物質、抗ウイルス物質、抗癲癇剤、鎮痛剤、抗炎症剤、及び気管支拡張剤を含むことができ、無機及び/又は有機化合物であってもよい。無機及び/又は有機化合物は、制限されるものではないが、末梢神経、アドレナリン受容体、コリン受容体、骨格筋、心臓血管系、平滑筋、血管系、シノプティック部位、神経効果器接合部、内分泌・ホルモン系、免疫系、生殖器系、骨格系、自家薬物系、消化排出系、ヒスタミン系、及び中枢神経系に作用する薬剤を含んでいる。適切な活性剤は、例えば、制限されるものではないが、多糖類、ステロイド、睡眠薬及び鎮静剤、精神賦活剤、トランキライザー、抗痙攣薬、筋肉弛緩剤、抗パーキンソン剤、鎮痛剤、抗炎症剤、筋収縮剤、抗菌薬、抗マラリア薬、避妊薬を含むホルモン剤、交感神経興奮剤、(生理学的効果を誘出することができる)ポリペプチド及び/又はタンパク質、利尿剤、高脂血症治療薬、抗アンドロゲン剤、駆虫薬、組織新生薬、抗腫瘍薬、血糖低下薬、栄養剤及び栄養補助食品、成長補助食品、脂質、抗腸炎薬、電解質、ワクチン、並びに診断用薬から選択されるとよい。
活性剤は、天然の分子であってもよいし、遺伝子組換えによって生じたものであってもよいし、あるいは一種又は複数種のアミノ酸が追加又は除去された天然活性剤あるいは遺伝子組換え活性剤からなる類似物であってもよい。さらに、活性剤は、ワクチンとして用いられるのに適した弱毒ウイルスあるいは不活化ウイルスを含んでいてもよい。活性剤がインスリンであるとき、「インスリン」という用語は、天然抽出ヒトインスリンと、遺伝子組換えヒトインスリンと、ウシ及び/若しくはブタ並びに/又は他の供給源から抽出されたインスリンと、遺伝子組換えブタと、ウシあるいは他の適切なドナーから抽出されたインスリンと、これらのいずれかの混合物とを含んでいる。インスリンは、純粋なもの(すなわち、その実質的に純化された形態にあるもの)であるとよいが、商業的に製剤化された賦形剤を含んでいてもよい。また、「インスリン」という用語には、天然インスリン又は遺伝子組換えインスリンに対して一種若しくは複数種のアミノ酸が除去若しくは追加されているインスリン類似物も含まれている。
2種以上の活性成分あるいは活性剤が、エアゾール化活性剤配合物に含まれていてもよく、「剤(agent)」又は「成分(ingredient)」という用語の使用は、2種以上のこのような物質の使用を決して排除するものではないことを理解されたい。実際、本発明のいくつかの実施形態では、現場で混合されることになる組合せ薬剤を投与することが意図されている。
本発明の実施形態によって治療可能な病気、健康状態、又は疾患の例として、制限されるものではないが、糖尿病及び他のインスリン抵抗性疾患に加えて、喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、ウイルス感染症又は細菌感染症、インフルエンザ、アレルギー反応、嚢胞性線維症、及び他の呼吸器疾患が挙げられる。ドライパウダー吸入は、全身性薬、例えば、ロイプロリドのようなペプチド及びインスリンのようなタンパク質のみならず、抗菌薬、タンパク質分解酵素抑制剤、及び核酸/オリギオヌクレオチドのような局所作用薬を送達するために用いられてもよい。例えば、抗結核性化合物のような抗菌薬、糖尿病療法あるいは他のインスリン抵抗性関連疾患のためのインスリンのようなタンパク質、前立腺癌及び/又は子宮内膜症の治療のための酢酸ロイプロリドのようなペプチド、並びに嚢胞性線維症遺伝子療法のための核酸又はオグリゴヌクレオチドが、吸入器によって送達されるとよい。例えば、ウォルフら:「エアロゾル化薬剤の生成」、J.Aerosol.Med.pp.89−106(1994)を参照されたい。また、「ASPB28−ヒトインスリンを投与する方法」と題する米国特許出願公開第2001/0053761号明細書、及び「単量体インスリン類似物を投与する方法」と題する米国特許出願公開第2001/0007853号明細書を参照されたい。なお、これらの特許の内容は、参照することによって、あたかも完全に記載されているかのように、ここに含まれるものとする。
吸入器内に分散される単位となるドライパウダー混合物の典型的なドーズ量は、患者の背格好、全身の標的部位、及び特定の一種又は複数の薬剤に応じて、変更することができる。ドーズ容器システムによって保持される薬剤のドーズ量及び種類は、ドーズ容器ごとに異なっていてもよいし、又は同じであってもよい。いくつかの実施形態では、ドライパウダーのドーズ量は、約100mg以下、典型的には、50mg未満、さらに典型的には、約0.1mgから約30mgの間とすることができる。
いくつかの実施形態では、例えば、肺疾患(すなわち、喘息又はCOPD)の場合、全重量で約5mmgのドライパウダーが供給されるとよい(ドーズ量は、この重量を供給するために、調整されるとよい)。従来の例示的なドライパウダーのドーズ量は、平均的成人の場合、約50mg未満、典型的には、約10mg−30mgの間であり、平均的青少年患者の場合、典型的には、約5mm−10mgの間である。典型的なドーズ濃度は、約1%−5%の間であるとよい。例示的なドライパウダー薬剤の例として、制限されるものではないが、アルブテロール、フルチカゾン、ベクロメタゾン、クロモリン、テルブタリン、フェノテロール、(持続性β刺激薬を含む)β刺激薬、サルメテロール、フォルモテロール、皮質ステロイド、及びグルココルチコイドが挙げられる。
いくつかの実施形態では、投与されるボーラス量又はドーズ量は、従来の混合物よりも高濃度になるように(高濃度の活性成分が含まれるように)、配合することができる。さらに、ドライパウダーの配合物は、従来の10mg−25mgドーズと比較して、より低投与量のドーズとして構成することができる。例えば、投与可能なドライパウダーの各ドーズ量は、従来のドーズの約60%−70%未満とすることができる。本発明のDPI構成のいくつかの実施形態によって提供される分散システムを用いることによって、成人のドーズ量は、約15mg未満、例えば、約10μg−10mgの間、さらに典型的には、約50μg−10mgに減少している。一種又は複数種の活性成分の濃度は、約5%−10%であるとよい。他の実施形態では、活性成分の濃度は、約10%−20%の範囲内、20%−25%の範囲内、又はそれ以上の範囲内とすることができる。特定の実施形態では、経鼻吸入の場合、目標ドーズ量は、約12μg−100μgとすることができる。
いくつかの特定の実施形態では、吸入中、特定の薬剤区画又はブリスター内のドライパウダーは、(賦形剤のような)添加物を実質的に含まない高濃度の一種又は複数種の活性薬剤成分として配合されていてもよい。本明細書において用いられる「実質的に添加物を含まない(substantially without additives)」という用語は、ドライパウダーが、最小量の他の非生体薬学的活性成分しか含んでいない実質的に純粋の活性配合物であることを意味している。「最小量」という用語は、非活性成分が、含まれていないか、又は一種若しくは複数種の活性成分に対して極めて少量、具体的には、投与されるドライパウダー配合物の約10%未満、好ましくは、約5%未満の量しか含まれていないこと、及びいくつかの実施形態では、非活性成分が一定基準値以下の微量しか含まれていないことを意味している。
いくつかの実施形態では、各薬剤区画又はドーズ容器内に保持されているドライパウダーの単位ドーズ量は、喘息のような肺疾患を治療する場合には、10mg未満、典型的には、約5mg未満の薬剤及び乳糖又は他の添加物の混合物(例えば、5mgのLAC)である。純インスリン換算で約4mg未満、典型的には、約3.6mgのインスリンが施されてもよい。ドライパウダーは、「圧縮して(compressed)」若しくは部分的圧縮してドーズ容器/薬剤区画内に挿入されていてもよいし、又は自在に流動する粒子として含有されていてもよい。
本発明のいくつかの実施形態は、組合せ送達を行うために、互いに異なる多数の薬剤を送達することができる吸入器を対象としている。従って、例えば、いくつかの実施形態では、ドーズ容器のいくつか又は全てが、2種類の異なる薬剤を含んでいてもよいし、又は互いに異なる薬剤を含む互いに異なるドーズ容器が、実質的に同時に投与するように構成されていてもよい。
吸入器は、どのような適切な数のドーズ、典型的には、約30個−120個のドーズ、さらに典型的には、約30個−60個のドーズを含有するように構成されていてもよい。吸入器は、一種類の薬剤又は組合せ薬剤を送達することができる。いくつかの実施形態では、吸入器は、(単位量が同じであってもよいし、又は異なっていてもよい)互いに異なる2種類の薬剤からなる約30個−60個のドーズ、従って、合計では約60個−120個の単位ドーズを含んでいてもよい。吸入器は、30日から60日(又はそれ以上)の期間にわたって、薬剤を供給することができる。いくつかの実施形態では、吸入器は、(単位量が同じであってもよいし、又は異なっていてもよい)同一の薬剤又は同一の組合せ薬剤からなる約60個のドーズを含むように構成されていてもよい。これによって、(一日に2回投与する場合)、該薬剤を30日にわたって供給することができ、毎日一回治療する場合、該薬剤を60日にわたって供給することができる。
いくつかの実施形態は、呼吸器患者、糖尿病患者、嚢胞性線維症患者、又は苦痛を治療する患者に対して薬剤を投与するのに、特に適している。この吸入器は、麻酔薬、ホルモン、及び/又は不妊治療薬を投与するのに用いられてもよい。
このドーズ容器アセンブリ及び吸入器は、呼吸器疾患の治療用の薬剤を投与するのに特に適している。適切な薬剤は、例えば、鎮痛剤、例えば、コデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニル、又はモルヒネ;狭心症製剤、例えば、ジルチアゼム;抗アレルギー物質、例えば、クロモグリケイト、ケトチフェン、又はネドクロミル;抗感染薬、例えば、セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、及びペンタミジン;抗ヒスタミン剤、例えば、メタピリレン;抗炎症薬、例えば、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、フロ酸モメタゾン、又はトリアムシノロンアセトニド;鎮咳剤、例えば、ノスカピン;気管支拡張剤、例えば、アルブテロール、サルメテロール、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、フェルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、レプロテロール、リミテロール、テルブタリン、イソエタリン、ツロブテロール、又は(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−[[6−[2−(2−ピリジニル)エトキシ」ヘキシル]メチル]ベンゼンメタノール;利尿剤、例えば、アミロリド;抗コリン作用薬、例えば、イプラトロピウム、チオトロピウム、アトロピン、又はオキシトロピウム;ホルモン、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、又はプレドニゾロン;キサンチン、例えば、アミノフィリン、コリンテオフィリナート、リシンテオフィリナート、又はテオフィリン;治療用タンパク質及びペプチド、例えば、インスリン又はグルカゴン、から選択されるとよい。もし適切であれば、これらの薬剤は、薬剤の活性及び/又は安定性を最適化させるために、塩の形態で(例えば、アルカリ金属又はアミン塩又は酸添加塩として)用いられてもよいし、エステル(例えば、低アルキルエステル)として用いられてもよいし、又は溶媒和物(例えば、水和物)として用いられてもよいことが、当業者には明らかであろう。
ドーズ容器アセンブリ及び/又は吸入器のいくつかの適切な実施形態は、アルブテロール、サルメテロール、プロピオン酸フルチカゾン、並びにジプロピオン酸ベクロメタゾン、及びその塩及び溶媒和物、例えば、アルブテロールの硫酸塩及びサルメテロールのキシナホ酸塩からなる群から選択される薬剤を含んでいる。薬剤は、組み合わせて送達されてもよい。活性成分の組合せを含む特定の処方の例として、ベクロメタゾンエステル(例えば、ジプロピオン酸塩)又はフルチカゾンエステル(例えば、プロピオン酸塩)のような抗炎症剤と組み合わせて、(例えば、自由基又は硫酸塩として)サルブタモルを含むか、又は(例えば、キシナホ酸塩として)サルメテロールを含むものが挙げられる。
DPI装置の重要な特性は、1)ドライパウダーを湿気進入から保護する能力、2)吸入器内に含まれるドーズの数、及び3)吸入器の全体の大きさである。加えて、実用上最大数のドーズを最少の吸入器内に装填すると有利である。しかし、パウダーの湿気保護のために十分な密封領域及び材料厚みを可能とするために、個々のドーズを互いに離間して配置する必要がある。1つの解決策は、ドーズ容器が2つの異なる半径の箇所に互いに等距離だけ隔てて配置されるドーズリングを用いることである。これは、「互い違いの同心(staggered concentric)構造」のドーズ配置と呼ばれることもある。
しかし、残念ながら、互い違いの同心構造のドーズリングの難題は、開封かつ吸入のために、各ドーズ容器にいかにアクセスするかである。もし外側のドーズ容器の全てが最初に開封され、続いて、内側のドーズ容器の全てが開封される場合、外側のドーズ容器リングから内側のドーズ容器リングへ移行するために「半ステップ(half step)」の割出しを行う一方、他の全てのドーズ容器に対して「全ステップ(full step)」の割出しを行う割出し装置が必要になる。この割出し機能を吸入装置にもたらすは、困難である。代替例として、ドーズリング上のドーズ容器の特別の配置を有するドーズリングを作製することも考えられる。しかし、残念ながら、これは、自動処理及びドーズリング内へのパウダーの充填を複雑にする。
以下、図面について説明する。図1A−図1Cは、カバー11と、吸入口10pと、上ハウジング部12及び下ハウジング部13とを有するマルチドーズ吸入器10の例を示している。しかし、この吸入器の構成は、単に完全性を目的として示されているにすぎず、本発明の実施形態は、この吸入器の構成に制限されるものではなく、他の形態因子、他のカバー、及び他の吸入口構成が用いられてもよい。図1Aでは、カバー11は、閉位置にある。図1Bでは、カバー11は、開位置又は操作位置に移動されている。図1Cは、以下に説明するように、第1の位置(図1B)から第2の位置に移動したアクチュエータ機構のユーザレバー260を示している。
図2Aは、複数のドーズ容器30cを有するドーズリング又はドーズディスク30を備えているドーズ容器アセンブリ20を示している。図2B,図2Eに示されているように、いくつかの実施形態では、ドーズリング又はドーズディスク30は、周方向において互いに離間した複数の貫通開口30aを備えることができる。これらの開口30aは、ドーズ容器30cの一部をなすものである。図2Eに示されているように、ドーズ容器30cは、ドーズ容器開口30aと、上側シーリング材36及び下側シーリング材37とによって画成されている。
図示されているように、ドーズ容器アセンブリ20は、下側気道ディスク40及び上側気道ディスク50を備えている。他の実施形態では、ドーズ容器アセンブリ20は、ドーズ容器ディスク30、及び下側気道ディスク40又は上側気道ディスク50の1つのみを備えていてもよい。このような構成では、ディスク30の他の側に、他の種類の気道、例えば、制限されるものではないが、他の固定された又は広域に及ぶ上側又は下側気道が、上側又は下側気道ディスク50,40のいずれかによってもたらされる気道と共に用いられてもよい。また、本明細書に記載されている上側及び下側気道ディスク50,40は、通常の操作におけるのと上下逆になって(すなわち、不注意によって、通常と異なって)用いられることも見込まれている。具体的には、下側気道ディスクが上側気道ディスクになり、上側気道ディスクが下側気道ディスクになって、用いられることも考慮されている。
図2A,図2Bに示されているように、下側及び上側気道ディスク40,50は、それぞれ、周方向において互いに離間した複数の気道通路41,51を備えている。典型的には、ディスク40,50は、1つのドーズ容器30cに対して、1つの通路41,51を備えている。しかし、他の実施形態では、例えば、図2Cに示されているように、ディスク50’,40’の1つ又は両方からの各々の気道通路51,41が、2つの異なるドーズ容器30cに連通していてもよい。この構成によって、各気道通路対(若しくは単一の気道通路)における2つの容器からドライパウダーを(同時に)組み合わせて送達することが可能になり、又は1つのドーズ容器30cがドライパウダーを気道通路41及び/若しくは51に放出し、その後、他のドーズ容器30cがドライパウダーを気道通路41及び/又は51に再び放出することが可能になる。従って、本発明の実施形態では、気道通路41,51のいくつか又は全てが、一回又は2回用いられることが可能である。また、本発明の実施形態は、一回の送達中に、単一のドーズ容器30cからのドーズのみを放出するように示されているが、他の実施形態では、この吸入器は、2つ以上のドーズ容器30cが各気道通路41,51を用いて送達することによって、組合せ薬剤を投与することができる。
いくつかの実施形態では、気道通路41,51は、いったん吸入器が他の位置に再び割り出され、その結果、該気道通路がもはや吸入口10pと連通しなくなったなら、該気道通路に存在しているドライパウダーをユーザに放出することができないような気道を画成している。これらの通路は、(前述したように、2回使用構成が用いられ、該気道通路を用いて、他のドーズがもう一回だけ放出されてもよい場合を除外して)、過量投与を防ぐために、本発明のいくつかの実施形態による漏出を阻止する「シンクトラップ(sink trap)」を有するように、構成されていてもよい。
2つの気道ディスク、例えば、上側及び下側ディスク40,50の両方が用いられる場合、吸入装置10は、ディスクが倒置されている場合でも、操作することができ、かつ同一の過量投与防止機能を有するように、構成することができる。ドーズ容器30cが開封されたときの吸入器10からのドライパウダーの漏出は、重力の影響を受けることがある。例えば、通常の左右半円四辺形又は楕円形のマウスピース形状の場合、2つの主な装置の向き(表面側が上になる向き及び表面側が下になる向き)があるが、本発明の実施形態では、これらの向きのいずれでも、吸入装置を操作することが可能である。例えば、図2Aに示されている実施形態では、これは、各ドーズ容器30c(又は組合せ薬剤の送達が望ましい場合には、複数のドーズ容器)用の個々の気道区域を対応する目標ドーズ容器30cの上と下の両方に配置することによって、達成されることになる。
図2A,図3Aは、ドーズ容器ディスク30が、60個のドーズ容器30cを備えることができることを示しており、図3Bは、ドーズ容器ディスク30が、30個のドーズ容器30cを備えることができることを示している。これよりも多いか又は少ない数のドーズ容器が用いられてもよい。図2A,図3A,図3Bは、ドーズ容器ディスク30が、少なくとも1つの割出しノッチ34を備えることができることを示している。ノッチは、周方向において互いに離間した複数の割出しノッチ34として、図示されている。アセンブリ20を組み立てるために、1つのタブが、気道ディスク40,50の1つ、典型的には、下側ディスク40に設けられている。このタブの例として、半径方向に延在しているタブ45(図4,図6)が挙げられる。タブ45は、通路41,51をドーズ容器30cと真っ直ぐに並べて配置するために、ノッチ34の1つと真っ直ぐに並べられ、かつ該ノッチ34に係合されるものである。ここに記載されているノッチ/タブ構成と逆の構成(例えば、気道ディスクがノッチを有し、ドーズ容器ディスクがタブを有する構成)を備えている他の位置合わせ手段が用いられてもよい。
図2B,図3A,図3Bに示されているように、ドーズ容器30cは、1列又は複数列に沿って周方向において互いに離間するように配置されているとよい。図3Aに示されているように、ドーズ容器30cは、互い違いになった同心配置の列、具体的には、ディスクの中心から第1の半径にある前列31及び第1の半径と異なる第2の半径にある後列32に配置されている。図3Aに示されているように、各列におけるドーズ容器は、距離「D」を隔てて互いに離間している。前列のドーズ容器の中心線に対する後列のドーズ容器の中心線の位置ずれは、「D/2」である。ドーズ容器ディスク30は、成形されたポリマー、コポリマー又は混合物、及びその誘導体であってもよいし、金属又はその組合せであってもよいし、又は十分な耐湿気性をもたらすことができる材料であってもよい。
ドーズ容器ディスク30は、約50mm−100mmの間、典型的には、約65mmの外径、及び約2mm−5mmの間、典型的には、約3mmの厚みを有しているとよい。ディスク30は、環状オレフィン(COC)コポリマーからなっているとよい。開口30aは、約2mm−5mmの間、典型的には、約3mmの直径を有することができる。また、(ディスク30を形成するのに成形プロセスが用いられる場合)、離型を容易にするために、図3Dに示されているように、ドーズ容器30cの側壁30wは、各々、約1°−3°の間、典型的には、約1.5°の角度又は傾斜を有しているとよい。ドーズ容器30は、小型吸入器の全体の大きさに対して所望の数のドーズをもたらすと共に湿気進入からパウダーを保護することができるように、構成されている。個々の開口30aは、パウダーの湿気保護のために十分なシール領域及び十分な材料厚みを得るために、互いに離間されている。
図2Eに示されている実施形態と同様に、図3Cは、ドーズ容器30cが開口30aの上下のシーリング層36,37によって密封された開口30aによって画成されていることを示している。シーリング材の例として、箔、ポリマー及び/又はエラストマー、又は適切な材料又は材料の組合せ、例えば、積層品が挙げられる。パウダー薬剤吸入器10では、薬剤パウダーは、ドーズ容器30cによってもたらされた密閉された耐湿気性空間内に貯蔵されている。(もし用いられているならば)シーリング層36,37は、実質的に連続的なリングとして設けられてもよいし、個別の帯片としてドーズ容器ディスク30に貼り付けられてもよいし、又はスポット状のシーリング材が開口30aの上下に配置されていてもよい。他に実施形態では、シーリング材は、ドーズディスクの1つの主面上にのみ設けられていてもよく、開口30aは、貫通孔ではなく、片側が閉鎖されていてもよい(図示せず)。さらに他の実施形態では、ドーズディスク30は、ブリスター構造130(図10A)を有していてもよい。
本発明の実施形態は、ドーズリング又はドーズディスク30に対して適切なシールをもたらすことができると共に、ドーズリング又はドーズディスク30への気道ディスク40,50の取付けを容易にすることができるドーズ容器アセンブリ20を提供している。いくつかの実施形態では、ドーズ容器ディスク30は、ドーズディスク30の上下面(主面)上に連続的な層をなすシーリング材36,37を含んでおり、上下気道ディスク50,40が、それぞれのシーリング材に接触し、かつドーズディスクに当接し、締り嵌めが可能になっている。図2E,図6に示されている例示的な取付け特徴部は、気道ディスク40,50をドーズリング30に密嵌合させることによって、空気漏れを低減させることができるようになっている。ディスク40,50は、ドーズリング30を挟み込み、ドーズリングは、気道ディスク40,50の組立特徴部の係合の深さを定める「ストッパ(stop)」として機能することができる。本発明の実施形態では、ドーズリング30に対して気道ディスク40,50を割り出すための特徴部、及びいくつかの簡単な摩擦係合部材が設けられている。摩擦係合部材の例として、例えば、制限されるものではないが、以下にさらに詳細に説明するように、取付け具を互いに固定するために、気道ディスク40,50の一方又は両方の上に設けられる「潰しリブ(crush rib)」が挙げられる。
図4Aは、下側気道ディスク40の例を示している。図示されているように、ディスク40は、周方向において互いに離間した複数の通路41を画成している。互い違いに同心配置されたドーズ容器構成の場合、ディスク40は、交互に配置された長い気道通路42及び短い気道通路43を備えることができる。各通路41は、互いに向き合った端部分41a,41b、具体的には、概してドーズ容器30cに隣接して位置決めされている1つの(実質的又は完全に)閉鎖された端部分41a、及び1つの開端部分41bを備えている。開端部分41bは、出口10p及び/若しくはマウスピース10m(図7A−図7C)及び/若しくは補給空気ポート若しくは通路と1つになり、並びに/又はそこに隣接して配置されるようになっている。吸気の流れは、いずれの方向であってもよく、開端41bは、ディスク40の内周又は外周のいずれかに面するように構成されているとよい(例えば、ディスク40の半径方向最内又は半径方向最外に位置決めされているとよい)。通路41は、上方に延在している側壁41wを備えており、互いに隣接している長い通路及び短い通路の対が、これらの側壁41wの1つを共有している。任意選択的に、図4Aにおいて特徴部48に関して破線で示されているように、通路41は、小さい空気抜き孔48を備えていてもよい。空気抜き孔48は、空気が進入することを可能としながら、該空気抜き孔からドライパウダーが流出することを阻止するように寸法決めされている(空気抜き孔48は、説明を容易にするために、いくつかの通路41に対してのみ示されている)。
図4A,図4Bは、ディスク40が、周方向において互いに離間している上方に延在しているタブ47を有することができることを示している。タブ47の1つは、前述した半径方向に延在しているタブ45を備えている。ディスク40は、周方向において延在している凹部を備えることもできる。凹部は、上側気道ディスク50のタブと真っ直ぐに並んで配置され、ドーズディスクをこれらの間に挟み込むためのものである。タブ47は、潰しリブ47rを備えることができる。リブ47rは、どのような追加的な取付け手段も必要とすることなく、3部品アセンブリ20を十分な力で保持するように、上側気道ディスクのタブ57と嵌合するようになっている。
図4Cは、どのドーズが投与されているか又はどれほどのドーズが吸入器内に残っているかをユーザが視覚的に確認することができるように、ディスク40がドーズ印44を備えることもできることを示している。ドーズ印44は、吸入器ハウジングのドーズ読取り開口と真っ直ぐに並んで配置されているとよい。これによって、ユーザは、各ドーズが投与位置に割り出されたとき又は次に投与位置に割り出されるとき、肉眼で確認できるドーズ印/情報を視覚的にチェックすることができる。ドーズ印44は、代替的に、(図示されていないが)、上側ディスク50に配置されてドーズ読取り開口と真っ直ぐに並んで配置されていてもよく、又は(これも図示されていないが)、両方のディスクに配置されていてもよい。図10Bは、ドーズ印44が、上側ディスク50の上面の外周縁に沿って配置されていてもよいことを示している。この場合、ドーズ印は、通し番号が付されているが、開口の並び(及びディスクにおけるドーズの数)に依存して、他のパターンが用いられてもよい。いくつかの実施形態では、ドーズ印44の番号は、ドーズ容器が交互の列において順次開封される場合、ドーズ容器30の列間を往来して順次大きくなるように付けられているとよい。例えば、外側列のドーズ容器に番号1を付け、内側列のドーズ容器に番号2を付け、外側列のドーズ容器に番号3を付け、以下、同様に交互に番号を付けることができる(又は、この逆に、番号が付されてもよい)。しかし、開口の並び(及びディスクにおけるドーズの数)に依存して、他のドーズ番号付けのパターンが用いられてもよい。すなわち、この番号付けは、2列のドーズ容器が用いられる場合、吸入器が、1つの列のドーズ容器を開封し、次いで、他の列の隣接するドーズ容器を開封し(例えば、内側リングのドーズ容器から外側リングのドーズ容器又は外側リングのドーズ容器から内側リングのドーズ容器に交互にドーズ容器を開封し)、この開封の順序が繰り返される場合に適している。しかし、他の実施形態では、内側のドーズ容器若しくは外側のドーズ容器の全てを開封し、次いで、他の列のドーズ容器を開封することもあり、又は内側列及び外側列のドーズ容器を異なる交互パターンに従って開封することもある。従って、この場合、このような開封の順序に応じて、ドーズ番号の印がディスク40及び/又は50上に付されるとよい。
図5Aは、上側気道ディスク50の例を示している。この実施形態では、上側気道ディスク50は、その通常の使用位置から倒置されて(図2Aに示されている配向に対して倒置されて)示されている。図示されているように、ディスク50は、周方向において互いに離間した複数の通路51を画成している。互い違いに同心配置されたドーズ容器構成の場合、ディスク50は、交互に配置された長い気道通路52及び短い気道通路53を備えることができる。各通路51は、互いに向き合った端部分51a,51bを備えている。閉鎖した部分又は実質的に閉鎖した部分51aは、通常、ドーズ容器30cに隣接して配置されている。吸気の流れは、いずれの方向であってもよく、開端51bは、ディスク50の内周又は外周のいずれかに面するように構成されているとよい(例えば、半径方向最内又は半径方向最外のいずれかに位置決めされているとよい)。他の(開)端部分51bは、出口10p及び/若しくはマウスピース10m及び/若しくは補給空気ポート若しくは通路と1つになり、並びに/又はそこに隣接して位置決めされている。通路51は、外方に延在している側壁51wを有しており、互いに隣接している長い通路及び短い通路の対が、これらの側壁51wの1つを共有している。任意選択的に、図5において特徴部48に関して破線によって示されているように、通路51は、小さい空気抜き孔48を備えていてもよい(図では、説明を容易にするために、いくつかの通路に対してのみに示されている)。空気抜き孔48は、空気が進入することを可能としながら、該空気抜き孔からドライパウダーが流出することを阻止するように寸法決めされている。
図5Aに示されているように、各通路51は、開口55を備えることができる。開口55は、各ドーズ容器30cの上に位置するように構成されている。ドーズ容器30cの上側シーリング層36が、開口55の下に位置している。開口55は、突刺(例えば、薄切又は穿刺)部材(例えば、図13Dの部材220)が、該開口を通って、シーリング層36,37(図3C)を開封することを可能とするものである。図5Aに示されているように、上側ディスク50は、1つ若しくは複数の割出しリブ58及び/若しくは内周ギア歯60又は他の特徴部を備えることもできる。これらの特徴部は、吸入器内において、ディスクを回転させて、該ディスクを割り出すことを可能とするものである。割出しは、異なるドーズ容器30cを投与位置に供給し、及び/又はドーズ容器30cを開封するために、突刺機構を目標とする投与用ドーズ容器の上に位置決めするために、行われることになる。他の実施形態では、これらの回転/位置決め機構の一方又は両方(又は異なる特徴部)が、(図示されていないが)、下側ディスク又はドーズディスクに設けられていてもよい。
図5Bは、ディスク50が、図5Aに示されているような4つのタブに代わって、3つのタブ57を備えていてもよいことを示している(この実施形態では、下側ディスク40も、4つのタブに代わって3つのタブを備えることができる、図4B,図4C参照)。タブ57の1つは、タブ57の内周面上に示されている垂直方向に延在する配向タブ56を有していてもよい。いくつかの実施形態では、上側ディスク50の配向タブ56は、吸入器ハウジング内に固定された突刺機構と関連付けられた突刺フレームと協働作用するようになっている。具体的には、配向タブ56は、該フレームと真っ直ぐに並んで配置され、ドーズ番号(例えば、1)が付された最初の正確な位置を設定し、割出しがディスクアセンブリ20内のドーズの番号を超えることを阻止するようになっている。換言すれば、配向リブ56は、吸入器ハウジングと協働作用し、ディスクアセンブリ20の初期位置を設定し、ディスクアセンブリ20が繰り返し回転することを停止させるものである。
図5Bは、開口55が、突刺具の形状に対応する幾何学的形状を有するように構成されていてもよいことを示している。開口55は、突刺具220を緊密に包囲するように構成されているとよい。突刺具220は、溝付き突刺具とすることができる。図示されているように、開口は、対応する3つのローブ付き(溝付き)突刺具220(図14D)を密嵌合して受け入れるために、3つのローブ55lを有している。これらのローブ55lは、内側列及び外側列において、異なる配向、例えば、180°回転した配向とすることができる。
図2A,図6は、一体に取り付けられたドーズ容器アセンブリ20を示している。図2B,図4A,図5Aは、例示的なディスク構成部品30,40,50を示している。ディスク50のタブ57がディスク40の空間49内に嵌入され、ディスク40のタブ47がディスク50の空間59内に嵌入され、潰しリブ47rが、タブ57の外縁に堅固に当接することになる。これによって、ディスク40,50は、ドーズディスク30を挟み込み、比較的容易な「圧入(press-fit)」方法によって、これらの部品を面一になる嵌合が得られるように互いに摩擦係合させることができる。ドーズ容器ディスク30は、前述したように、ドーズ容器リング30の位置合わせノッチ34の1つと係合する(半径方向外方に延在している)タブ45を介して、上側及び下側気道ディスクと真っ直ぐに並んでいる。しかし、他の位置合わせ特徴部又は他の印と共に、他の取付け構成が用いられてもよい。
上側及び下側気道ディスク50,40は、(これらの両方が用いられる場合)、ディスクによって画成される気道経路内の間隙を減少させるように、ドーズディスク30に取り付けられることになる。ディスク30は、気道ディスク40,50の取付け特徴部に対するストッパとすることができる。シーリング材36,37を有するディスク30は、どのような取付け特徴部も必要とすることなく、実質的に平坦な上側及び下側主面を有することができる。上側気道ディスク50の下側部分及び下側気道ディスク40の上側部分は、ドーズ容器ディスク30のそれぞれの対向主面に対してぴったりと配置させることができる。従って、取付け特徴部/構成部品は、上側及び下側ディスク50,40上のみに設けられており、これによって、他の組立構造における公差によって生じる隙間を生じることなく、ディスク30,40,50間にぴったりと密着した十分な気密界面をもたらすことができる。接着剤を用いることなく実質的に気密の界面をもたらすこの圧入取付けは、有利であり、費用効率が高い。しかし、前述したように、他の取付け構成、例えば、超音波溶接、接着、レーザ溶接、他の摩擦嵌合及び/又は嵌込構成、並びにその組合せが用いられてもよい。また、ドーズ容器30cの方を向いている気道通路の壁の接続領域及びディスクのドーズ容器30cの上方及び/又は下方のシーリング層36,37間に、シール(Oリング、ガスケットなど)が用いられてもよい。
図7A−図7Cに示されているように、操作時において、互いに位置合わせされた上側及び下側通路41,51の対が、各ドーズ容器30cの上及び下に位置している。通路41,51は、開封されたドーズ容器30c及び開口30aを介して、互いに流体連通することになる。すなわち、図7Aに示されているように、突刺部材220が前進し、上側シーリング層36及び下側シーリング層37(図3)を突き刺すことになる。突刺部材220は、下側気道通路内に突き出し、該通路内に保留されるように構成されていてもよいし、又は下側シーリング材を開封した後で投与前に、(部分的又は完全に)後退するようになっていてもよい。また、シーリング層を突き刺すために下方に突き出している状態が示されているが、突刺部材220は、底側から上方に突き出すように構成されていてもよい。いずれにしても、突刺部材220は、上側ディスク(又は下側ディスク)の開口55を塞ぐように、構成されているとよい。
図7Bに示されているように、その後、突刺部材220は、突刺機構の構造によって、部分的又は完全に後退するか、又は下側(又は上側)気道通路内に突き出した状態で保留されることになる。しかし、典型的には、突刺部材220は、上側ディスク50(又は底側から突き刺す場合には下側ディスク40)の開口55を塞ぎ、及び/又は該開口55を塞ぐことができる部材と協働作用するか、又は突刺部材220及び/又は協働部材が孔/開口55(図2A,図5)を実質的に封鎖、すなわち、閉塞(及び/又は密封)することによって、この通路55を塞ぐように、構成されている。このようにして、もし吸入器が倒置されても、パウダーは、突刺部材220によってもたらされた閉塞によって、通路51から外に漏出することが阻止される。気流経路10fは、ドーズ容器30cの上から下への方向又はその逆の方向であってもよいし、内周から外周への方向又はその逆の方向であってもよい。例えば、図7Bにおいてのみ、空気が下側通路から上方に流れ、開口30aを経て、上側通路51からマウスピース10mに流れる気流経路10fが、矢印によって示されている。通路41b,51bの出口部分又は開端部分は、図7A−図7Cに示されているようなディスクアセンブリ20の外周ではなく、内周に面していてもよいこと(例えば、図10A参照)にも留意されたい。
投与の後、突刺部材220は、図7Cに示されているように、完全に後退し、ドーズ容器アセンブリ20は、投与位置に回転され、及び/又は突刺部材220は、異なるドーズ容器30cを開封するように作動されることになる。操作時に、ドーズ容器アセンブリ20は、マウスピース10mに対して気道通路41及び/又は51を密封するか又はこれらに対して密着した出口経路をもたらすために、半径方向外方に押されるようになっていてもよい。図10Aは、気流出口10l(又は短い経路10s及び/又はマウスピース10m)とディスクアセンブリ20との間に十分な気密経路をもたらすために、Oリングのようなシール129が用いられてもよいことを示している。他の気流経路の密封又は閉塞構成が用いられてもよい。
図10B−図10Eは、レバーアセンブリ80を用いて、ディスク20をマウスピース10mに向かって付勢することができる吸入器10の実施形態を示している。この付勢によって、突刺のためのディスク20の正確かつ繰り返し可能な位置決めを助長することができると共に、マウスピース接合部10jにおける空気漏れを制御することができる。空気漏れに関して、吸入器の実施形態では、ディスクとマウスピースとの緊密な連結は、吸入の時期と一時的に同期して行われ、他の時期、例えば、ディスクの割出し中には、吸入器は、吸入器10内のディスク20の回転を容易にするために、緩い嵌合を可能とするようになっている。この実施形態では、マウスピース10mは、ディスクアセンブリ20の外周に配置されており、ディスクアセンブリ20の出口もディスクアセンブリの外周に配置されている。
図10Bに示されているように、レバーアセンブリ80は、上側気道ディスク50の上面と連動するレバーアーム81を備えている。レバーアーム81は、ディスクアセンブリ20の外周に近接して離間するように、該外周から距離を隔てて下方に延在している。レバーアセンブリ80は、フィンガー部82も備えている。フィンガー部82は、ディスクアセンブリ20の上方に配置されており、ディスクアセンブリ20に向かって下方に延在している。レバーアセンブリ80は、負荷ポスト84も備えている。負荷ポスト84は、ディスクアセンブリ20の外周の近くに配置されている。レバーアーム81は、フィンガー部82を受け入れるように構成された凹部83を備えている。フィンガー部82が凹部83内に位置すると、ポスト84がディスクアセンブリ20を半径方向内方に押し、吸入時に緊密な接合部10jを生じさせることになる(図10E)。凹部83は、開いた周辺形状を有することができ、フィンガー部82は、該凹部に対して摺動可能に出入りすることができる。レバーアーム81は、(凹部83に向かう方に傾斜した)斜面を画成することができる。この斜面は、フィンガー部82に摺動可能に係合し、これによって、フィンガー部82を凹部83に向かって移動させるように導くことができる。
レバーアセンブリのフィンガー部82は、レバー12nに取り付けられており、典型的には、ユーザによるレバー12nの作動時に、吸入器ハウジング内において、フレーム12に対して回転するようになっている。レバー12nが「作動(投与)」位置から戻ると、フィンガー部82は、凹部83から引き出され、これによって、ディスクアセンブリ20は、自在に回転して、次の投与位置への割出しを行うことができる。
典型的には、吸入中、負荷ポスト84は、マウスピース10mと半径方向において反対側(実質的には、直径方向において反対側)に位置している。レバーアーム81及びポスト84は、回転しない。この構成部品は、吸入器ハウジングに取り付けられたフレーム12に取り付けられている。フィンガー部82は、フレーム12(及びレバーアーム81)に対して回転することになる。
図10Bに示されているように、フィンガー部82は、割出し中の自由な回転を可能とするために、レバーアセンブリ80の移動サイクルのこの期間中、レバーアーム81と接触しないようになっている。図10Cは、凹部83に向かって移動しているフィンガー部82を示している。図10Dは、凹部83内に位置してディスクアセンブリ20を出口流路部材10fmに向かって付勢しているフィンガー部82を示している。吸入時において、フィンガー部82は、その最大移動限界まで前進している。ディスクアセンブリ20の割出し(回転)が行われている間、フィンガー部は、その移動経路のどこかに位置している(アームは、静止している)。従って、図10Dの矢印によって示されているように、レバーアセンブリ80は、ディスクアセンブリ20を付勢することができ、その一方、フィンガー部82は、その最も遠い移動限界にあって、適切な時期(吸入時に)、接合部10Jを密封し、割出し中には自由な移動を可能とするようになっている(典型的には、この時期以外には、付勢されないことになる)。
製造中、ディスクアセンブリ20のドーズディスク30の直径と上側気道ディスク50の直径との間に、誤差による不整合が生じる可能性があることが分かっている。図10Eに示されているように、ディスクアセンブリ20がマウスピース10mに付勢されると、これらのディスクの両方の内側又は外側の側壁面(図では、外側の側壁面として示されている)は、該マウスピース10mに接触している。従って、図10Eに示されているように、より大きな接触面積を有する上側気道ディスク50をマウスピース10mと連通してマウスピース又は出口流路部材10mfに確実に接触させると、ドーズディスク30と重なる箇所において、小さい逃げ10rが、出口流路部材10fm(マウスピース10mのこともある)の近接面又は当接面内に切り取られたような形態又はそれ以外の形態で生じることがある。
吸入器10は、ユーザが使用できるアクチュエータ、例えば、レバー、ノブ、スイッチ、スライダー、クランク、プッシュボタン、又は他の機械的及び/又は電磁的装置を備えることができる。アクチュエータは、1つ又は複数のドーズ容器30c(図2B)を吸入口10p(図1B)と流体連通している吸入チャンバ内の投与位置に配置するために、アセンブリ20を回転させて、ドーズリング又はドーズディスク30を割り出すことを可能とし、及び/又は(以下にさらに説明するように)、突刺部材220(図7A−図7C)が、前列のドーズ容器30cを開封し、次いで、後列のドーズ容器30cを開封し(又はその逆に開封し)、これによって、ユーザによる吸入のために薬剤を吸入用の気流経路に放出することを可能とする。吸入パウダーを放出するために、密封されているドーズ容器30cが、開封され、吸入器マウスピース10mに接続されている気道41及び/又は51に接続されるようになっている(例えば、図7A−図7C,図10E)。薬剤が、(吸入器がどのように配向しているかに依存して)、通路41又は51に入ると、この通路は、「使用(used)」通路とされる。該使用通路内の薬剤は、(もしユーザが適切にかつ時期に適って吸入するなら)送達されることになり、(もしユーザが吸入せずにマウスピースを閉じるか又はディスクアセンブリ20を割り出したなら)隔離されることになる。「使用」通路は、開封されたドーズ容器30cと共に割り出され、その結果、再び用いることができない。ただし、(図2Cに関して説明したように)、共有通路内の他のドーズ容器に対してのみ、使用通路は、再び用いられることになる。開封されたドーズ容器に残っているどのようなパウダーも、次のドーズ容器が適所に割り出されたとき、気道から分離されている。
いくつかの実施形態では、各ドーズ容器30cに隣接する気道通路41又は51によってもたらされる気道の部分は、その個々のドーズ容器30cに特有のものである。従って、気道内へのパウダーのどのような流出も、そのドーズ容器が割り出されて、主気道(マウスピース)に接続されている限り、マウスピース及びユーザにしか利用できない。次のドーズ容器に割り出されると、(接続されていない)隣接する気道部分が活性吸入気道経路に割り出され、これによって、パウダーを該気道部分に流出及び/又は蓄積させることになる。
図8A,図8B,図9は、ドーズ容器30cに用いられる2列の開口30aを有するドーズ容器ディスク又はリング30の例を示している。ドーズ容器ディスク30は、比較的薄くすることができ、例えば、約2mm−4mm厚みとすることができる。ドーズ容器の開口30aは、内側列32が外側列31から少なくとも約2mm離れるように、かつドーズ容器の内側列及び外側列がそれぞれの外周から約2mm内方に離間するように、構成されているとよい。この間隔によって、十分な耐湿気透過性及び/又は耐酸素性がもたらされることになる。
図10Aは、長い出口空気経路10lを有する吸入器10の実施形態を示している。この実施形態では、気道ディスクは、開端41b,51bがディスクの外側ではなく、内側の方を向いて開くように、配向されている。図10Aは、ドーズ容器ディスク30がブリスター130を有するように構成されていることも示している。
図10Aは、突刺部材220が内側列のドーズ容器30cを突き刺し、次いで、回転して、外側列のドーズ容器30cを突き刺すために、突刺機構200が回転可能になっていることも示している。突刺機構200及び突刺部材220の例については、図11,図12A−図12B、図13A−図13I、及び図18A−図18Gに基づいて、さらに詳細に説明する。
図11は、本発明のいくつかの実施形態による回転突刺機構200と協働作用する吸入器10内のドーズ容器アセンブリ20の一部を切断して示す斜視図である。前述したように、ドーズ容器アセンブリ20は、ドーズ容器ディスク30、下側気道ディスク40、及び上側気道ディスク50を備えている。他の実施形態では、ドーズ容器アセンブリ20は、ドーズ容器ディスク30、及び下側気道ディスク40又は上側気道ディスク50の1つのみを備えていてもよい。
ドーズ容器アセンブリ20は、吸入器ハウジング12内に回転可能に固定されている。図3A,図3Cに関して前述したように、ドーズ容器ディスク30は、いくつかの実施形態では、互いに向き合った上下主面と、第1の半径において周方向において互いに離間したドーズ容器30cの第1の列と、第2の半径において周方向において互いに離間したドーズ容器30cの第2の列とを有している。第1の列及び第2の列は、ディスク30の中心に対して同心になっている。ドーズ容器30cは、ドライパウダーを含んでおり、開口30aによって画成されている。開口30aは、該開口30aの上及び下に位置するシーリング材36,36によって密封されている。
突刺機構200は、ドーズ容器アセンブリ20と操作可能に関連付けられており、ドーズ容器30cを密封している第1のシーリング材36及び第2のシーリング材37を突き刺すように、構成されている。突刺機構200は、ドーズ容器30cの2つの列間を連続的に行きつ戻りつすることができるように、回転可能になっている。例えば、突刺機構200は、第1の列のドーズ容器開口30aにおけるドーズ容器30cの上下のシーリング材36,37を突き刺し、次いで、回転し、第2の列のドーズ容器開口30aにおけるドーズ容器30cの上下のシーリング材36,37を突き刺すように、構成されている。
例示されている実施形態では、突刺機構200は、回転ドラム210と、細長突刺部材220と、付勢部材230とを備えている。図12A−図12Bを参照すると、回転ドラム210は、開端211と、向き合った閉端212と、閉端212から延在して開端211で終端している円筒壁213とを有している。閉端212は、図示されているように、壁213に隣接する箇所に形成された開口214を備えている。細長突刺部材220(図13B)は、以下に説明するように、開口214内に突き出し、また該開口214から後退するようになっている。ギア歯215が、例示されているように、開端211に隣接して、壁213の周りに周方向に延在している。支持部材216が、図示されているように、閉端212から外方に突出しており、突刺部材220を支持するように構成されている。加えて、直径方向において互いに向き合った1対の歯217が、ギア歯215の下方において、壁213から外方に延在している。
ドラム210の閉端212は、実質的に円状の部分218を有している。円部分218は、図12Bに示されているように、閉端212に段形状をもたらすように、該閉端212から外方に延在している。この部分218は、ドラム210の回転を容易にするために、吸入器10の対応する実質的に円状の凹部13内に挿入されるように、構成されている。
細長突刺部材220(図13B)は、遠位側突刺部分221及び近位側ヘッド部分222を備えている。いくつかの実施形態では、遠位側突刺部分221は、図14A−図14Bに関して後述するように、回転せずに垂直方向に真っ直ぐ移動することによってシーリング材36,37を突き刺すように構成されたコルク・スクリュー突刺具とすることができる。いくつかの実施形態では、遠位側突刺部分221は、図14C−図14Eに関して後述するように、シーリング材36,37を突き刺すように構成された溝付き突刺具を有していてもよい。
細長突刺部材220は、突刺位置と非突刺位置との間で往復運動することができるように、ドラム210内において支持部材216に移動可能に関連付けられている。突刺位置では、突刺部材の遠位側突刺部分221は、ドラム開口214を通って、ドーズ容器30cの第1のシーリング材36及び第2のシーリング材37を貫通するようになっている(図13C,図13D)。後退位置では、遠位側突刺部分221は、ドラム開口214の下面の上方に後退し、これによって、ドラム210が自在に回転することができる。
図11に示されているように、コイルバネ230が、突刺部材220を完全な後退位置に付勢するように構成された付勢部材の機能を果たしている。例示されているバネ230は、ドラム210内において、その一端が閉端212によって支持されている。また、該バネ230は、支持部材216を囲んで上方に延在しており、ヘッド部分222に取り付けられている。円弧状リブ219が、図12Aに示されているように、ドラムの閉端212から延在している。コイルバネ230の端は、リブ219とドラム壁213の内面との間に位置決めされている。リブ219は、バネ230に対して安定性をもたらし、バネ230がドラム210内において位置ずれすることを阻止するものである。バネ230の対向する端部分は、種々の方法のいずれかによって、突刺部材220のヘッド部分222に取り付けられている。このようにして、バネ230は、突刺部材220に付勢力をもたらし、これによって、突刺部材220をドラムの閉端212から後退位置に付勢することができる。
図11を再び参照すると、リングギア240が、吸入器ハウジング12内に回転可能に固定されている。リングギア240は、その外周240aに沿って、周方向に互いに離間した複数の歯組242を備えている。例示されているリングギア240は、互いに離間した複数の段部244を有する内周240bを備えている。各段部244は、端244a及び端244aから離れる方に延在しているテーパ部分244bを備えている。図示されているように、かつさらに詳細に後述するように、段部244の各端244aは、吸入器10のアクチュエータ260に関連付けられた爪268に係合するように、構成されている。各段部244のテーパ部分244bによって、爪268は、段部244に沿って摺動し、端244aに係合することが可能である。
さらに図11を参照すると、突刺部材200は、ドラムのギア歯215がリングギアの外周の各歯組242と協働作用するように、リングギア240に対して位置決めされている。歯組242がドラムのギア歯215に係合すると、リングギア240の所定量の回転によって、ドラム210が回転し、これによって、突刺部材220が1つの列におけるドーズ容器30cの上の位置から他の列におけるドーズ容器30cの上の位置に移動することになる。図示されている実施形態では、及びディスク30内のドーズ容器30cの例示されている配置に基づけば、リングギア240の所定量の回転によって、ドラム210は、略180°回転することになる。
図11をさらに参照すると、ドーズ容器アセンブリ20は、その外周にギア歯250を備えている。上側気道ディスクが用いられていない実施形態では、ギア歯250は、ドーズディスク30の外周又は内周から延在していてもよい。上側気道ディスク50が用いられている実施形態では、ギア歯250は、上側気道ディスク50の外周又は内周から延在していてもよい。本発明の実施形態は、上側気道ディスク50の外周から延在しているギア歯に制限されるものではない。ドラム壁213から外方に延在している直径方向において互いに向き合った歯217は、ドーズ容器アセンブリのギア歯250に係合するように、構成されている。リングギア240を介するドラム210の回転によって、ドーズ容器アセンブリ20の回転が生じることになる。一組の歯217は、本発明のいくつかの実施形態によれば、直径方向において互いに向き合っているとよい。本発明の実施形態は、図示されているような単一の歯217に制限されるものではない。
吸入器10は、ユーザがアクセスできるアクチュエータ260を備えている。アクチュエータ260は、1つ又は複数のドーズ容器30c(図2B)を吸入口10p(図1)と流体連通している吸入チャンバ内の投与位置に配置するように、ドーズ容器アセンブリ20を回転させるように構成されている。また、アクチュエータ260は、突刺部材220が前列のドーズ容器30cを開封し、次いで、後列のドーズ容器30cを開封し(又は、この逆に、後列のドーズ容器30cを開封し、次いで、前列のドーズ容器30cを開封し)、薬剤をユーザによる吸入のための吸入用気流経路に放出させるように、構成されている。アクチュエータ260は、図13A−図13Iに示されているように、第1の位置と第2の位置とに間で移動可能になっている。
図13A,図13Bにおいて、アクチュエータ260は、第1の位置又は静止位置にあり、突刺部材220は、該当するドーズ容器30cに対応する上側気道ディスク50の開口55の上に位置決めされている。ユーザは、アクチュエータ260を時計方向に回転し始め、これによって、アクチュエータ260は、突刺部材のヘッド部222に係合することになる。図示されているアクチュエータ260は、互いに隣接している第1の傾斜部分262及び第2の傾斜部分264を備えている。第1の部分262は、アクチュエータが時計方向に移動するにつれて突刺部材220を突刺位置に向かって下方に移動させる傾斜した形状(例えば、斜面)を有している。第1の部分に隣接しているアクチュエータの第2の部分264は、第1の部分262の傾斜形状と逆の傾斜形状を有している。換言すれば、第1の傾斜部分262及び第2の傾斜部分264は、V字形状をなしている。第2の部分264に隣接している第3の部分266は、図示されているように、非傾斜形状を有している。
アクチュエータの第2の部分264は、突刺部材220が突刺位置から部分的な後退位置に移動することを可能にするものである。アクチュエータが第2の位置にあるとき、第3の非傾斜部分266が、突刺部材220のヘッド部222に係合されることになる。このようにして、突刺部材220は、前述したようなドライパウダーの漏出及び過量投与の状態を阻止するために、部分的な後退位置に配置されるようになっている。
図13C−図13Dは、アクチュエータの第1の部分262が突刺部材220を下方に押出し、第1のシーリング材36及び第2のシーリング材37を突き刺すためのアクチュエータ260の時計方向の移動を示している。図13Eでは、アクチュエータ260は、継続して、第2の位置に向かって時計方向に回転され、これによって、突刺部材220のヘッド部222が非傾斜部分266に係合されることになる。第2の位置では、突刺部材220は、部分的に後退している。これによって、突き刺されたドーズ容器30cに気流が通過することを可能としながら、気道ディスクの開口55を塞ぎ、これによって、吸入器10を倒置して操作している最中のパウダーの漏出を阻止することができる。
図13Fを参照すると、アクチュエータ260が第2の位置から第1の位置に移動するにつれて、アクチュエータ260の爪268が、リングギア240の内周の段部244に係合しようとしている。段部244に係合すると、爪268は、アクチュエータ260が第2の位置から第1の位置に移動するとき、リングギア240を回転させることになる。図13Fでは、アクチュエータ260は、第2の位置にあり、この位置では、爪268は、段部244のテーパ部分244bに沿って移動しており、段部244の端244aを超えている。
パウダーの吸入の後、ユーザは、アクチュエータ260を第2の位置から第1の位置に(すなわち、反時計方向に)移動させることになる。第2の位置から第1の位置へのアクチュエータ260の移動は、図13G−図13Hに示されている。第1の位置へのアクチュエータ260の移動によって、突刺部材220は、ドーズディスク30及び気道ディスク40,50から部分的に後退することが可能となる。次いで、アクチュエータ260の反時計方向の運動によって、アクチュエータの爪268が段部244の端244aに係合し、リングギア240を反時計方向に回転させることになる。リングギア240のこの反時計の回転によって、リングギア240の外周240aの歯組242の1つがドラムのギア歯215に係合し、ドラム210を所定量だけ回転させることになる。ドラムの回転量は、歯242の数及び形状によって制御されるようになっており、この数は、突刺部材220をドーズ容器の他の列におけるドーズ容器30cの上に位置決めさせるためにドラム210が実質的に180°回転するように、選択されるようになっている。
いくつかの実施形態では、上側気道ディスク50の開口55の上への突刺部材220の正確な位置決めを確実なものとするために、ドラム210と協働作用する1つ又は複数の位置合わせ部材が設けられていてもよい。例えば、図16に示されているように、ドラム部分218は、1対のノッチ270を備えている。これに対応する1対のバネ付勢爪272が、ドラム210を回転可能に支持するフレーム274に関連付けられている。これらのバネ付勢爪272は、ドラム210が突刺位置に回転したとき、撓んで、ノッチ270と協働作用するように、構成されている。これらのバネ付勢爪272は、ドラム210の回転を停止し、これによって、突刺部材220を正確に位置決めすることになる。バネ付勢爪272によって加えられる力は、ドラム210を正確な突刺位置に配置かつ保持するのに十分なものとされているのみならず、前述したように、リングギア240によって加えられる回転力によるドラムの回転を阻止するのにも十分高いものとされている。本発明の実施形態は、バネ付勢爪272及びノッチ270の例示されている数又は形状に制限されるものではない。例えば、単一のバネ付勢爪272及びノッチ270が用いられてもよい。
図13Iを参照すると、ドラム210がリングギア240によって回転すると、ドラム210から延在している直径方向において互いに向き合った歯217の1つが、ドーズ容器アセンブリ20の相手歯250に係合し、ドーズ容器アセンブリを所定量、例えば、約6°回転させることになる。ドーズ容器アセンブリ20の回転量は、ドーズ容器ディスク30におけるドーズ容器30cの数及び配置に依存している。この回転量は、ドーズ容器アセンブリのギア歯250の数及び配置並びに/又はドラム210から延在している歯217の数及び配置によって、制御することができる。
アクチュエータ260が第1の位置に戻ると、新しいドーズ容器30cが突刺部材220の下に位置決めされ、吸入器は、他のサイクルの準備が整えられることになる。
図14Aは、コルク・スクリュー突刺具220を有する突刺機構200の一実施形態を示している。操作時に、コルク・スクリューは、典型的には、回転することなく、垂直方向に真っ直ぐ上下運動し、シーリング層36,37を貫通する所望の開封形状(例えば、円形状)を生じさせるようになっている。他の実施形態では、コルク・スクリューは、突出し及び/又は投与中、回転するようになっていてもよい。図示されている実施形態では、ドライパウダーが気流通路内に供給されている間、コルク・スクリュー突刺具220は、下側通路41に保留されており、コルク・スクリュー220に取り付けられて一緒に上下運動する弾性部材120によって、開口30aが塞がれている。突刺部材220は、2段階の操作、すなわち、(割出しのための)十分な上昇段階の操作及び十分な下降段階の操作を行うようになっている。コルク・スクリューの最前部分は、シーリング材(例えば、箔)に所望の切断形状をもたらす形状の先端を有することができる。いくつかの実施形態では、コルク・スクリュー突刺具220は、シーリング材36,37に耳部を有する形状を切り抜き、次いで、この耳部を下方に折り曲げ、ドライパウダーを放出するようになっている。投与中にコルク・スクリュー突刺具220を通路41内に保留することによって、改良された空力学乱流、せん断乱流、又は衝撃乱流をドライパウダーにもたらすことができる。弾性部材120は、開口30aを密封又は閉塞するのに使用可能な発泡ブロック又は他の弾性部材(例えば、バネによって付勢される硬質部材又は剛性部材)から構成されているとよい。図14Bは、上側及び下側気道ディスク50,40の両方を有しているディスクアセンブリ20と共に用いられる同様のコルク・スクリュー突刺具220を示している。ポリマープラグ及び/又はエラストマープラグ又は発泡プラグのような弾性及び/又は柔軟性を有する部材200pを用いて、ディスク開口55を閉塞又は密封することができる。
図14C,図14Dは、溝付き中実突刺具220を有する突刺機構200を示している。溝は、真っ直ぐな溝形状を有していてもよいし、又はその長さに沿って捩じれ部若しくは部分的な捩じれ部を有していてもよい。後者の場合、例えば、ローブ(lobe)の最大値及び最小値が、溝の長さに沿って軸方向に変化するようになっていてもよい。溝は、複数のローブ、典型的には、3つ又は4つのローブ、例えば、図14Cに示されているように、3つのローブを備える断面を有することができる。溝付き構造は、図14Eに示されているように、部分的な前方長さ部だけが突き出されるようになっており、この部分的な前方長さ部が、開口55を閉塞又は密封を促進するための一定直径の区域に一体化されているとよい。他の実施形態では、中実突刺具又は溝付き突刺具の構造は、開口55を覆って及び/又は開口55内に位置するキャップ又はプラグ200p(例えば、図14B参照)と一体化するようになっていてもよい。いくつかの実施形態では、捩じれた溝220が、投与中、下側ディスク40内に保留されるようになっており、これによって、気道内の乱流及び/又は衝撃を促進することができる。
図14Dは、溝付き突刺具220が、箔又は他のシーリング材料を突き刺すときに回転させることによって、丸孔を形成することができること、又は回転することなく真っ直ぐ突き出されてもよいことを示している。他の実施形態では、溝付き突刺具220は、回転させることなく、突き出し又は前進させることによって、1つ又は複数のシーリング層36,37を突き刺すようになっていてもよい。図14Eは、溝付き突刺具220’が、長さ「L」を有する溝付き前部分220fを備えており、この溝付き前部分220fが、長さ「L」を有する実質的に円状の断面を有する中実部分112に一体化されていることを示している。Lは、典型的には、Lよりも長くなっている。長さLは、中実部分が気道ディスク開口55に係合している状態で、溝付き前部分220fが、ドーズ容器の開口30a内に保留され、及び/又は同時に下側シーリング材37内に保留されるのに十分な長さ(典型的には、下側シーリング材の直下又はディスク30の下面と真っ直ぐに又はわずかにその上又は下に保留される)のに十分な長さを有することができる。
図14Fは、通路55を閉塞することができる(コルク・スクリュー構造の図14Bに示されているのと同様の)プラグ200pを備えていてもよい突刺機構200を示している。プラグ200pは、どのような突刺具、例えば、コルク・スクリュー220(図14A)又は中実溝付き突刺具(図14C)、又は他の突刺具と共に用いられてもよい。突刺ヘッドは、図14Eに示されているように、投与中、下側通路41内に保留されていてもよい。あるいは、突刺具は、プラグ200pを開口又は通路55に対して及び/又はその上の適所に残して、該プラグ(図示せず)の通路を通って部分的に後退するようになっていてもよい。
吸入器10は、携帯用の比較的小型の「ポケットサイズ(pocket-sized)」構造の本体を有することができる。いくつかの実施形態では、吸入器本体は、約115mm(約4.5インチ)未満、典型的には、約89mm(約3.5インチ)未満の幅/長さ、及び約51mm(約2インチ)未満、典型的には、約38mm(約1.5インチ)未満の厚み/深さを有することができる。吸入器本体は、ポケット内に容易に保有されることを可能にするために、互いに向き合う主面を略平坦とするように、構成することもできる。
吸入器は、吸入器10のいくつかの操作を制御することができる回路を備えていてもよい。吸入器10は、コンピュータポート(図示せず)を備えていてもよい。このポートは、例えば、RS232ポート、赤外線データ通信(IrDA)、又はユニバーサルシリアルバス(USB)であるとよい。これらは、臨床医又は他のサイトのようなコンピュータ利用者又は遠隔コンピュータと吸入器との間で選択されたデータをダウンロード又はアップロードするために用いられるものである。吸入器10は、有線又は無線の(一方向又は双方向)通信リンクを介して、臨床医又は薬剤を再注文するための薬局及び/又は患者コンプライアンスと通信することができるように、構成されていてもよい。吸入器10は、第2の周辺装置の通信ポート(図示せず)を備えていてもよい。吸入器10は、インターネット、電話、携帯電話、又は他の電子通信プトロコルを介して、通信できるようになっていてもよい。
いくつかの実施形態では、回路は、コンピュータプログラムコード及び/又はコンピュータアプリケーションを備えていてもよい。これらは、前述したように、追加的なデータ又はユーザ(任意選択的に、ディスプレイ)に通信し、及び/又は他の遠隔装置と通信するものである(「遠隔(remote)」という用語は、通常の吸入利用中に、その地域内に存在しているが、通常、接続されていない装置との通信を指している)。
いくつかの実施形態では、上記の回路は、振動装置(図示せず)と連通するようになっていてもよい。振動装置は、どのような適切な振動機構であってもよい。振動装置は、気流経路においてドライパウダーを振動させるように、構成されているとよい。いくつかの実施形態では、振動装置は、ドライパウダーを保持する1つ又は複数の開放カートリッジを振動させるように構成されたトランスデューサを備えることができる。振動装置の例として、制限されるものではないが、(a)瞬間的に非線形圧力信号をドライパウダーに印加するために用いることができる(可聴波長又はそれ以上若しくはそれ未満の波長)を有する超音波又は他の音響源又は音波源、(b)吸入流路の壁(側壁、天井、及び/又は床)の電気的振動又は機械的振動、例えば(電磁石又は永久磁石を用いる)磁気誘導振動及び/又は撓み、(c)ソレノイド、圧電による作動部分、など、(d)容積流、直線速度、及び/又は圧力の1つ又は複数を変化させる振動又は脈動気体(気流)が挙げられる。機械的及び/又は電気機械的振動装置の例は、米国特許第5,727,607号、第5,909,829号、及び第5,947,169号に記載されている。これらの内容は、参照することによって、あたかも全てが引用されているかのように、ここに含まれるものとする。種々の振動機構の組合せが用いられてもよい。
いくつかの実施形態では、振動装置の例として、Star Micronics(静岡)から市販されている部品番号QMB−105PXの小型トランスデューサが挙げられる。このトランスデューサは、約400Hz−600Hzの範囲内の共鳴周波数を有している。
いくつかの実施形態では、吸入器10は、可視印(点滅光、「エラー」表示、若しくは可視警告)を含んでいてもよく、並びに/又はドーズが吸入器から適切に(及び/若しくはあ不適切に)吸入又は放出されたことをユーザに知らせる聴覚的警告をもたらすように構成されていてもよい。例えば、ドライパウダーのドーズによっては、それらの寸法が、ユーザが薬剤の吸入を知ることが困難なように調製されている場合がある(通常、ドーズは、エアロゾル化され、殆ど又は全く無味及び/又は無感触で体内に進入することになる)。従って、センサ(図示せず)を吸入器の流路に連通して配置し、かつ吸入器内又は外に配置されたデジタル信号プロセッサ又はマイクロコンピュータに通信するように構成されていてもよい。操作時に、センサは、選択されたパラメータ、例えば、重量差、出口エアロゾル成分の密度、などを検出し、これによって、ドーズが放出されたことを確認することができるように、構成されているとよい。
密封されているドーズ容器30cは、水蒸気伝達率が約1.0g/100インチ/24時間未満、典型的には、約0.6g/100インチ/24時間未満であり、酸素伝達率が該ドーズ容器内に保持されているドライパウダーに適するように、構成することができる。ドーズ容器アセンブリ20,20’は、約1年−5年、典型的には、約4年の安定した保存可能期間を有するように、構成することができる。
ドーズ容器30cは、約24mm未満、典型的には、5mm−15mmの間の(充填かつ密封前の)容積を有することができる。パウダーの嵩密度は、約1g/cmであり、(基準として)充填したときのパウダーの公称密度は、約0.5g/cmとすることができる。ドーズ容器30cの充填及び密封による薬剤の最大圧縮は、約5%未満、典型的には、約2%未満とすることができる。充填及び密封中の薬剤の最大加熱は、薬剤又は配合の有効性に悪影響をもたらさないために、所望のレベルに維持されるようになっているとよい。
図17は、ディスクアセンブリ20によってもたらされる実質的にU字状の空気経路を示している(例えば、上側ディスク通路51及び下側ディスク通路41が、ディスク本体を横切って半径方向に延在する「U字状」の両長辺を画成している)。図示されているように、この実施形態では、ディスクアセンブリ20の外周が、気流経路10fの出口及び入口の両方を有している。「U字状」の流路(又は、いくつかの実施形態では、気流ディスク40,50の1つが用いられている場合、部分的な「U字状」の流路)は、パウダーの解凝集器として機能することができる。ドライパウダー粒子10dは、ドーズ容器30cを出るとき、気道ディスク通路51の対向する壁に衝突し、その結果、薬剤パウダーを解凝集するのに十分な力が得られることになる。
図17は、吸入気流経路10fに関連付けられた空気流に付随するドライパウダー粒子の軌道10dの例も示している。ドライパウダーがドーズ容器30cから気流経路10fに出た後、気流及び空気内の小さいパウダー粒子(10f)は、約90°回転することができるが、重いドライパウダー(10d)は、上側気流ディスク通路51の内壁51wで跳ね返ることになる。この跳ね返りの角度は、徐々に小さくなり、重いドライパウダーは、最終的にほぼ真っ直ぐになって、マウスピース10mから出る。壁51wに対する重いドライパウダーの衝突によって、ドライパウダーの解凝集が促進されることになる。図5Aを再び参照すると、ドーズ容器30が2列に配置されている実施形態では、通路51は、ドーズ容器30が内側列に配置されているか又は外側列に配置されているかによって、通路51の長さが異なっている。
いくつかの特定の実施形態では、気道通路41,51は、交互に配置された短い通路及び長い通路を備えている(例えば、図5A参照)。長い通路(これらの通路は、外周に出口が位置している場合は、ドーズ容器が内周に配置されており、内周に出口が位置している場合には、ドーズ容器が外周に配置されている)の長さは、約5mmから約15mmの間、典型的には、約10mmとすることができる。短い通路の長さは、約3mm−10mmの間、典型的には、約5mm(例えば、長い通路の長さの約40%−70%)とすることができる。各通路41,51の深さ(垂直方向の高さ)は、同じとすることができ、いくつかの実施形態では、異なっていてもよい。通路41,51の例示的な深さは、約1mmから3mmの間、典型的には、約2mmであるが、他の深さが用いられてもよい。
図15を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による吸入器を操作するために用いられる例示的な操作過程が示されている。互いに向き合った上下主面と、第1の半径において周方向に互いに離間したドーズ容器の第1の列と、第2の半径において周方向に互いに離間したドーズ容器の第2の列とを有するドーズ容器ディスクであって、第1の列及び第2の列が該ディスクの中心に対して同心になっている、ドーズ容器ディスクを設ける(ブロック300)。ドーズ容器は、ドライパウダーを含んでおり、各ドーズ容器は、上面の開口及び下面の開口で終端している。第1のシーリング材が上面の開口を覆って位置しており、第2のシーリング材が下面の開口を覆って位置している。突刺機構を前進させ、これによって、シーリング材の両方を開封し、ドライパウダーをドーズ容器から放出させる(ブロック310)。突刺機構をドーズ容器から後退させ、(ブロック320)、次いで、他の列のドーズ容器の上の位置に回転させる(ブロック330)。
図18A−図18Gは、本発明の他の実施形態による回転突刺機構200と協働作用する吸入器10内のドーズ容器アセンブリ20の一部を切断して示す上方斜視図である。ドーズ容器アセンブリ20は、図2A−図2Bに図示され、かつ前述されているように、ドーズ容器ディスク30、下側気道ディスク40、及び上側気道ディスク50を備えている。しかし、本発明の実施形態は、このドーズ容器アセンブリの構成に制限されるものではない。例えば、他の実施形態では、ドーズ容器アセンブリ20は、ドーズ容器ディスク30、及び下側気道ディスク40又は上側気道ディスク50の1つのみを備えていてもよい。
図示されているドーズ容器アセンブリ20は、吸入器ハウジング内に回転可能に固定されている。図3A,図3Cに関連して前述したように、ドーズ容器ディスク30は、いくつかの実施形態では、互いに向き合った上下主面と、第1の半径において周方向に互いに離間したドーズ容器30cの第1の列と、第2の半径において周方向に互いに離間したドーズ容器30cの第2の列と、を有しており、第1の列及び第2の列は、ディスク30の中心に対して同心になっている。ドーズ容器30cは、ドライパウダーを含んでおり、開口30aによって画成されている。開口30aは、その開口30aの上及び下がシーリング材36,37によって密封されている。
突刺機構200は、ドーズ容器アセンブリ20と操作可能に関連付けられており、ドーズ容器30cを密封している第1のシーリング材及び第2のシーリング材37を突き刺すように、構成されている(図3C−図3D参照)。突刺機構200は、ドーズ容器30cの2つの列間を連続的に行きつ戻りつすることができるように、回転可能になっている。例えば、突刺機構200は、ドーズ容器開口30aの第1の列におけるドーズ容器30cの上及び下のシーリング材36,37を突き刺し、次いで、ドーズ容器開口30aの第2の列におけるドーズ容器30cの上及び下のシーリング材36,37を突き刺すように、構成されている。
前述したように、突刺機構200は、回転ドラム210と、細長突刺部材220と、付勢部材230とを備えている。また、図12A,図12Bに関連して前述したように、回転ドラム210は、開端211と、対向する閉端212と、閉端212から延在して開端211で終端している円筒壁213とを有している。閉端212は、図示されているように、壁213に隣接する位置に形成された開口214を備えている。細長突刺部材220は、以下に説明するように、開口214内に突き出し、また該開口214から後退するようになっている。ギア歯215が、図示されているように、開端211に隣接して、ドラム壁213の周りに周方向に延在している。支持部材216が、図示されているように、閉端212から外方に延在しており、突刺部材220を支持するように構成されている。加えて、直径方向において互いに向き合った1対の歯217が、ギア歯215の下方において、壁213から外方に延在している。
細長突刺部材220は、前述したような構造を有している。さらに、いくつかの実施形態では、遠位側突刺部分は、図14A,図14Bに関連して前述したように、回転せずに垂直方向に真っ直ぐ移動することによって、シーリング材36,37を突き刺すように構成されたコルク・スクリュー突刺具とすることができる。いくつかの実施形態では、遠位側突刺部分図14C,図14Dに関連して前述したように、シーリング材36、37を突き刺すように構成された溝付き突刺具を有していてもよい。
細長突刺部材220は、突刺位置と非突刺位置との間で往復運動を行うことを可能とするために、ドラム210内において支持部材216に移動可能に関連付けられている。突刺位置では、突刺部材の遠位側突刺部分221は、ドラム開口214を通って、ドーズ容器30cの第1のシーリング材及び第2のシーリング材37を貫通するようになっている(図13C,図13D)。後退位置では、遠位側突刺部分221は、ドラム開口214の下面の上方に後退し、これによって、ドラム210は、自在に回転することができる。前述したように、コイルバネ230(図11)が、突刺部材220を完全な後退位置に向かって付勢するように構成された付勢部材の機能を果たしている。
図18A−図18Gは、前述の回転突刺機構200の代替的実施形態を示している。図示されているように、リングギア240が、吸入器ハウジング12内に回転可能に固定されており、その外周240aに沿って、周方向において互いに離間した複数の歯組242a,242bを備えている。例示されているリングギア240は、複数の互いに離間した段部244を有する内周240bを備えている。各段部244は、端244a及び端244aから離れる方に延在しているテーパ部分244bを備えている。前述したように、段部244の各端244aは、吸入器10のアクチュエータ360に関連付けられた爪268に係合するように、構成されている。各段部244のテーパ部分244bは、爪268が段部244に沿って摺動し、端244aに係合することを可能とするものである。
図示されているアクチュエータ360は、互いに離間した1対の第1の傾斜部分362a及び第2の傾斜部分362bを有する斜面362を備えている。突刺部材220は、図18Fに示されているように、該突刺部材から外方に延在している互いに向き合った1対のアーム364も備えている。これらのアーム364は、以下に説明するように、斜面362のそれぞれの傾斜部分362a,362bに係合するように、構成されている。
アクチュエータ360は、吸入器10のユーザによって、第1の位置(図18A)と第2の位置(図18E)との間で移動可能である。第1の位置から第2の位置へのアクチュエータ360の移動によって、リングギア240が所定量だけ回転することになる。図示されているように、この所定量は、4つの回転段階を含んでいる。アクチュエータ360を介するリングギア240の第1の回転段階中に、リングギアの第1の歯組242aが、ドラムのギア歯215と協働作用し、ドラム210を回転させ、これによって、突刺部材220が、ドーズ容器30cの上に位置することになる。この第1の回転段階は、図18A,図18Bに示されている。図示されている実施形態では、ドラム210は、リングギア240の第1の回転中、90°反時計方向に回転する。図18Aに示されているように、第1の回転段階の開始時に、アーム364は、アクチュエータ360のどの部分にも係合しないように、配向されている。第1の段階中のリングギア240の回転によって、ドラム210及び突刺機構200が回転し、これによって、アーム364が、斜面362に係合するように適所に位置することになる(図18B)。
リングギア240の第2の回転段階中、アーム364が、斜面362のそれぞれの傾斜部分362a,362bに係合する。アクチュエータ360を介するリングギア240の継続的な回転によって、傾斜部分362a,362bは、アーム364を下方に付勢し、これによって、突刺部材220を突刺位置に向かって下方に移動させることになる(図18C).
第3の回転段階中、突刺部材220は、後退位置に移動する。これは、図18Dに示されている。図示されているように、アクチュエータ360を介するリングギア240の継続的な回転によって、アーム364が、斜面362のそれぞれの傾斜部分362a,362bから離脱される。次いで、バネ230(図11)が、突刺部材220を完全な後退位置に向かって付勢することになる。
リングギア240の第4の回転段階中、リングギアの第2の歯組242bが、ドラムのギア歯215と協働作用することになる。アクチュエータ360によるリングギア240の継続的な回転によって、ドラム210は、回転し、その結果、突刺部材220は、ドーズ容器30cの上に位置しないことになる。リングギア240の第4の回転段階では、アクチュエータ360は、第2の位置(図18E)にある。図示されている実施形態では、ドラム210は、リングギア240の第4の回転段階中、反時計方向に90°回転するようになっている。第4の回転段階の最後に、突刺部材220は、アーム364がアクチュエータ360のどの部分にも係合しないように、配向されている。この時点で、ユーザによるドーズ吸入の準備が整ったことになり、ドラム210の閉端212が開口55を閉塞している。
パウダー吸入の後、ユーザは、アクチュエータ360を第2の位置(図18E)から第1の位置(図18G)に戻すように(すなわち、反時計方向に)移動させることになる。ここで、吸入器10は、他のサイクルの準備が整ったことになる。
図19A,図19B,図20,図21A,図21B,図22,図23A,図23B,図24A,図24B,図25,図26A,図26Bは、前述の回転突刺機構200の代替的実施形態を示している。図示されているように、リングギア240は、吸入器ハウジング12内に回転可能に固定されており、その外周240aに沿って、周方向において互いに離間した複数の歯組242a,242bなどを備えている。図示されているリングギア240は、互いに離間した複数の段部244を有する内周240bを備えている。各段部244は、端244a及び端244aから外方に延在しているテーパ部分244bを備えている。前述したように、各段部244の各端244aは、吸入器10のアクチュエータ360に関連付けられた爪268に係合するように、構成されている。各段部244のテーパ部分244bは、爪268が段部244に沿って摺動し、端244aに係合することを可能にするものである。
例示されているアクチュエータ360は、表面361から外方に延在している互いに離間した1対の第1の斜面362a及び第2の斜面362bを備えている。突刺部材220も、図示されているように、該突刺部材から外方に延在している互いに向き合った1対のアーム364を備えている。これらのアーム364は、以下に説明するように、それぞれの斜面362a,362bに係合するように構成されている。
各斜面362a,362bは、アクチュエータ表面361に取り付けられた第1の脚370、及び自由端372aを有する第2の脚372を備えている。各第2の脚372の自由端372aは、以下に説明するように、アクチュエータ操作のある段階中、アクチュエータ表面361と接触するために、アクチュエータ表面361に対して接触関係にあるか又は近接して位置している。加えて、各斜面の第2の脚372は、以下に説明するように、アクチュエータ操作のある段階中、自由端372aをアクチュエータ表面361から離れる方に一時的に付勢するために、撓むように構成されている。
アクチュエータ360は、吸入器10のユーザによって、第1の位置(図19A,図19B)と第2の位置(図23A,図23B)との間で移動可能になっている。第1の位置から第2の位置へのアクチュエータ360の移動によって、リングギア240が、所定量だけ移動することになる。図示されているように、この所定量は、リングギア240の3つの回転段階を含んでいる。アクチュエータ360を介するリングギア240の第1の回転段階中、リングギアの第1の歯組242aがドラムのギア歯215と協働作用し、ドラム210を回転させ、これによって、突刺部材220がドーズ容器(図示せず)の上に位置することになる。リングギア240のこの第1の回転段階は、図19A,図19B−図21A,図21Bに示されている。例示されている実施形態では、リングギア240の第1の回転段階中、ドラム210は、(上から見て)時計方向に180°回転することになる。図19A,図19Bに示されているように、第1の回転段階の開始時に、突刺機構のアーム364は、アクチュエータ表面361に接触するように、配向されている。第1の段階中のリングギア240の回転によって、図21A,図21Bに示されているように、ドラム210及び突刺し機構200が回転し、これによって、アーム364が180°回転し、アクチュエータ表面361に対して接触するように、再び配向されることになる。
リングギアの第1の回転段階の終了時に、突刺部材220は、ドーズ容器の上に位置しており、突刺機構のアーム364は、斜面362a,362bに係合するように適所に位置している(図21B)。アクチュエータ360を介するリングギア240の継続的な回転(すなわち、第2の回転段階によって)、斜面の第2の脚372が、アーム364を下方に付勢し、これによって、突刺部材220は、突刺位置(図22)に向かって下方に移動し、ドーズ容器内に進入することになる。
アクチュエータ360を介するリングギア240の継続的な回転によって、(すなわち、第3の回転段階によって)、アーム364は、斜面362a,362bから離脱され、これによって、突刺部材220は、付勢部材230の力によって上方に移動し(図23A,図23B)、アーム364は、アクチュエータ表面363に接触する(図23A)。アクチュエータ表面363は、図19Aに示されているように、アクチュエータ表面361よりもよりもディスクアセンブリ20(図示せず)に近い。従って、アーム364がアクチュエータ表面363に接触しているとき、突刺部材220は、ドーズ容器から部分的に後退しており、前述したように、仮に吸入器10が倒置していても、パウダーが気道通路51(図5A)から外に脱落することが阻止されることになる。リングギアの第3の回転段階の最後に、アクチュエータ360は、第2の位置にある。
この操作時点(アクチュエータ360が第2の位置にあるとき)、ユーザは、ドーズ容器からパウダーを吸入することになる。パウダー吸入の後、ユーザは、アクチュエータ360を第2の位置(図23A,図23B)から第1の位置に戻すように(すなわち、反時計方向に)移動させることになる。アクチュエータ360が第2の位置から第1の位置に戻る最中、リングギア240は、静止して保持されており、突刺部材220は、ドーズ容器から完全に後退している。付勢部材230が、前述したように、突刺部材200を上方に付勢している。従って、アクチュエータ360が第1の位置に戻るにつれて、突刺機構のアーム364は、付勢部材230による付勢によって、アクチュエータ表面363、次いで、ディスクアセンブリからより遠いアクチュエータ表面361に接触することになる。アーム364がアクチュエータ表面361に接触しているとき、突刺部材220は、ドーズ容器から完全に後退している。
アクチュエータ360が回転によって第1の位置に戻る間、突刺部材220は、回転しない状態にある。アクチュエータ表面361に接触している突刺機構200のアーム364は、斜面の第1の脚370間及び第2の脚372の下方で摺動する。各アーム364によって、該当する第2の脚372が撓み、これによって、アームは、脚の自由端372aとアクチュエータ表面361との間で摺動することができ、その結果、突刺機構は、図24A,図24B−図26A,図26Bに示されているように、アクチュエータ360bに対して移動することができる。第2の脚372は、弾力性があり、非撓み位置に戻ることができ、その結果、アーム354が自由端372aとアクチュエータ表面361との間を通過した後、前述したように、自由端372aは、アクチュエータ表面361に接触するか又は接近して位置することになる。アクチュエータ360の継続的な反時計方向の移動によって、突刺機構200は、第1の位置に戻ることになる。ここで、吸入器10は、他のサイクルの準備が整うことになる。
いくつかの実施形態は、薬剤を呼吸器患者、糖尿病患者、嚢胞性線維症患者、又は苦痛を治療する患者に投与するのに特に適している。吸入器は、麻酔薬、ホルモン、及び/又は不妊剤を投与するのに用いられてもよい。
ドライパウダー吸入器において、
周方向において互いに離間した複数の半径方向に配向した気道通路を有する円状のドーズ容器ディスクアセンブリであって、該気道通路は、周方向において互いに離間した複数のドライパウダーを含む密封薬剤チャンバと真っ直ぐに並んで配置されており、該薬剤チャンバは、互いに異なる半径の第1及び第2の同心列に並んでおり、活性投与の前、気道通路には薬剤が存在していない、ドーズ容器ディスクアセンブリと、
開封した薬剤チャンバからドライパウダーを取り込み、該ドライパウダーをユーザに送達するために、気道通路と連通するようにドーズ容器ディスクの外周に回転可能に係合するように構成されたマウスピースと、
ドーズ容器チャンバを開封し、該チャンバ内のドライパウダーを放出するように構成された突刺機構と、
円状ドーズディスクと連動している割出し機構と、
割出し機構及び/又は突刺機構と連動しているマウスピースカバーであって、マウスピースカバーの移動によって、割出し機構を作動させ、これによって、ディスクを回転させ、及び/又は突刺機構を移動させ、第1の列におけるドーズ容器、次いで、第1の列のドーズ容器を交互に開封するようになっている、マウスピースカバーと
を備えて成る、吸入器。
吸入器を操作する方法において、
互いに向き合った上下主面、第1の半径において周方向に互いに離間したドーズ容器の第1の列、及び第2の半径において周方向に互いに離間したドーズ容器の第2の列を有するドーズ容器ディスクを設けることであって、第1の列及び前記第2の列は、ディスクの中心に対して同心になっており、ドーズ容器は、ドライパウダーを含んでおり、各ドーズ容器は、上面の各開口及び下面の各開口で終端しており、第1の柔軟シーリング材が上面の開口を覆って位置しており、第2の柔軟シーリング材が下面の開口を覆って位置している、ステップと、
突刺機構をある列におけるドーズ容器の上の位置に回転させることと、
突刺機構を前進させ、両方のシーリング材を開封し、ドーズ容器からドライパウダーを放出させるステップと、
前記ドーズ容器から突刺機構を後退させるステップと、
突刺機構をいずれかの列におけるドーズ容器の上ではない位置に回転させるステップと
を含んで成る方法。
以下の例示的な特許請求の範囲は、本発明の実施形態の1つ又は複数の装置、特徴、及び方法を裏付けるために、本明細書に提示されているものである。以下に特に述べていないが、本出願人は、本出願に図示かつ記載されている他の特徴を主張する権利を保有するものである。
以上の説明は、本発明の例示にすぎず、本発明を制限するものと解釈されるべきではない。本発明のいくつかの例示的な実施形態について説明してきたが、当業者であれば、本発明の示唆及び利点から実質的に逸脱することなく、例示的な実施形態において多くの修正が可能であることを容易に理解するだろう。従って、このような修正の全ては、特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲内に含まれることが意図されている。本発明は、以下の特許請求項によって定義されるものであり、特許請求の範囲の等価物も特許請求の範囲内に含まれるべきである。

Claims (13)

  1. 互いに異なる半径の第1の同心列及び第2の同心列に配置されるとともに周方向に互いに離間した複数のドライパウダー薬剤チャンバを有するドーズ容器ディスクと、
    前記第1の同心列におけるドライパウダー薬剤チャンバを開封し、かつ前記第2の同心列におけるドライパウダー薬剤チャンバを開封するように構成された突刺機構と
    を備え
    前記ドーズ容器ディスクは、ハウジング内に回転可能に取付けられたドーズ容器アセンブリの一部であり、
    前記ドーズ容器ディスクは、互いに対向する上下主面と、第1の半径にて周方向に互いに離間した開口の第1の列と、第2の半径にて周方向に互いに離間した開口の第2の列とを有しており、前記第1の列及び前記第2の列は、前記ディスクの中心に対して同心になっており、第1の柔軟シーリング材が前記上面の前記開口を覆って位置しており、第2の柔軟シーリング材が前記下面の前記開口を覆って位置しており、前記ドーズ容器がドライパウダーを含んでおり、
    前記突刺機構は、前記ドーズ容器アセンブリと一緒になって操作可能な構成となっており、前記第1の列のドーズ容器の前記シーリング材を突き刺し、かつ前記第2の列のドーズ容器の前記シーリング材を突き刺すために列間を連続的に往来するように構成されていることを特徴とする、ドライパウダー吸入器。
  2. 前記突刺機構は、
    開端、対向する閉端、及び前記閉端から延在して前記開端で終端した円筒壁を有する回転ドラムであって、前記閉端が該閉端に形成された開口を備え、ギア歯が前記開端に隣接するとともに前記壁の周りに周方向に延在している、回転ドラムと、
    突刺位置及び非突刺位置の間で往復運動することができる細長突刺部材であって、遠位側突刺部分及び近位側ヘッド部分が設けられ、突刺部材が突刺位置にあるとき前記遠位側突刺部分が前記ドラム開口を通って前記第1のシーリング材及び前記第2のシーリング材を貫通するように構成され、かつ前記突刺部材が後退位置にあるとき前記遠位側突刺部分が前記ドラム開口の下面の上方に後退するように構成されている、細長突刺部材と
    を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のドライパウダー吸入器。
  3. 前記突刺機構が、前記突刺部材を前記後退位置に向かって付勢するように構成された付勢部材を備えていることを特徴とする、請求項2に記載のドライパウダー吸入器。
  4. 前記ハウジング内に回転可能に取付けられたリングギアをさらに備えており、
    前記突刺部材が1つの列におけるドーズ容器の上の位置から他の列におけるドーズ容器の上の位置に移動するように、前記リングギアの所定量の回転がドラムを回転させるために、前記ドラムのギア歯が前記リングギアと協働作用するように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載のドライパウダー吸入器。
  5. 前記ハウジング内に回転可能に取付けられたリングギアをさらに備えており、
    前記リングギアの所定量の回転が前記ドラムを約180°回転させるように、前記ドラムのギア歯が前記リング歯と協働作用する構成となっていることを特徴とする、請求項2に記載のドライパウダー吸入器。
  6. 前記リングギアが周方向にて互いに離間した歯組を備え、
    前記ドーズ容器アセンブリが該ドーズ容器アセンブリの外周にギア歯を備えており、前記ドラムの前記円筒壁が前記壁から外方に延在するとともに直径方向にて互いに向き合った1つ以上の歯の対を備えており、前記歯の対が前記ドーズ容器アセンブリの前記ギア歯に係合するように構成されており、前記ドラムの回転が前記ドーズ容器アセンブリを回転させるように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載のドライパウダー吸入器。
  7. 第1の位置と第2の位置との間で移動可能になっているアクチュエータをさらに備えており、前記アクチュエータの第1の位置から前記アクチュエータの第2の位置への移動によって、前記突刺部材が、ドーズ容器の上及び下の前記シーリング材を突き刺し、次いで、部分的な後退位置に移動するように構成されており、前記アクチュエータの第2の位置から前記アクチュエータの第1の位置への移動によって、前記突刺部材が後退し、かつ前記リングギアが前記所定量だけ移動し、これによって、前記突刺部材が1つの列におけるドーズ容器の上の位置から他の列におけるドーズ容器の上の他の位置に回転するように構成されており、
    前記突刺部材の回転によって、前記ドーズ容器アセンブリが前記突刺部材に対して回転するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載のドライパウダー吸入器。
  8. 第1の位置と第2の位置との間で移動可能になっているアクチュエータをさらに備えており、前記第1の位置から前記第2の位置への前記アクチュエータの移動によって、前記リングギアが前記所定量だけ移動し、これによって、前記突刺部材が、1つの列におけるドーズ容器の上の位置から他の列におけるドーズ容器の上の位置に回転し、ドーズ容器の上及び下のシーリング材を突き刺し、次いで、部分的な後退位置に移動するように構成されており、前記第2の位置から前記第1の位置への前記アクチュエータの移動によって、前記突刺部材が完全に後退するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載のドライパウダー吸入器。
  9. 第1の位置と第2の位置との間で移動可能になっているアクチュエータをさらに備えており、前記第1の位置から前記第2の位置への前記アクチュエータの移動によって、前記突刺部材が、ドーズ容器の上及び下の前記シーリング材を突き刺すように構成されており、前記第2の位置から前記第1の位置への前記アクチュエータの移動によって、前記突刺部材が後退し、かつ前記リングギアが所定量だけ移動し、これによって、前記突刺部材が、1つの列におけるドーズ容器の上の位置から他の列におけるドーズ容器の上の位置に回転するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載のドライパウダー吸入器。
  10. 第1の位置と第2の位置との間で移動可能になっているアクチュエータをさらに備えており、前記第1の位置から前記第2の位置への前記アクチュエータの移動によって、前記リングギアが前記所定量だけ移動し、これによって、前記突刺部材が1つの列におけるドーズ容器の上の位置から他の列におけるドーズ容器の上の他の位置に回転し、ドーズ容器の上及び下の前記シーリング材を突き刺すように構成されており、前記第2の位置から前記第1の位置への前記アクチュエータの移動によって、前記突刺部材が完全に後退するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載のドライパウダー吸入器。
  11. 前記突刺部材は、前記シーリング材を突き刺すように構成された溝付き突刺具を備えていることを特徴とする、請求項2に記載のドライパウダー吸入器。
  12. 前記ドーズ容器は、薬学的活性剤を有するドライパウダーを含んでおり、前記活性剤は、以下の気管支拡張剤:
    アルブテロール、サルメテロール、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、フォルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、レプロテロール、リミテロール、テルブタリン、イソエタリン、ツロブテロール、又は(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−[[[6−(2−(2−ピリニジニル)エトキシ]ヘキシル]メチル]ベンゼンメタノールの一種又は複数種
    を含んでおり、
    前記気管支拡張剤は、塩、エステル、又は溶媒和物の形態で用いて、これによって、前記薬剤の活性及び/又は安定性が最適化するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のドライパウダー吸入器。
  13. 前記ハウジング内に回転可能に取付けられたリングギアであって、周方向にて互いに離間した歯組を備えているリングギアと、
    第1の位置及び第2の位置の間で移動可能に構成されたアクチュエータであって、前記第1の位置から前記第2の位置への前記アクチュエータの移動によって、前記リングギアが所定量だけ回転するように構成されている、アクチュエータと
    をさらに備えており、
    第1の回転段階中、リングギアの第1の歯組が、前記ドラムの前記ギア歯と協働作用し、前記突刺部材がドーズ容器の上に位置するように前記ドラムを回転させるように構成されており、
    第2の回転段階中、前記突刺部材が前記突刺位置に移動されるように構成されており、
    第3の回転段階中、前記突刺部材が部分的な後退位置に移動されるように構成されており、
    前記アクチュエータが互いに隣接して離間した斜面を備えており、
    前記突刺機構が、該突刺機構から外方に延在するとともに互い対向する1対のアームを備えており、
    前記第2の回転段階中、前記各アームが、それぞれの斜面に接触し、前記突刺部材を前記突刺位置に付勢するように構成されており、
    前記第3の回転段階中、各アームが、それぞれの斜面から離脱され、前記突刺部材が、付勢部材によって、前記部分的な後退位置に付勢されるように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載のドライパウダー吸入器。
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