JP5444029B2 - 複合補強部材の製造方法および複合補強部材 - Google Patents
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Description
しかし、これら3箇所とも、以下に記載する理由で、溶接施工は可能だが、接合強度が弱くなる。
ここで、前記凸状に形成した背面領域が満たす前記条件とは、前記アルミニウム合金中空形材の最大の厚みを8mm以下とし、前記鋼板の板厚を0.3〜4.0mmの範囲とした際に、前記凸状に形成した背面領域の、前記鋼板の上面レベルよりも上部側の領域における縦断面の面積Sが10mm2以下で、前記後面側フランジの背面と面一な根元部の前記中空形材の幅方向の長さである後端部の幅L1が8mm以下、このL1と前記中リブの幅twとの比L1/twが0.6以上、1.2以下の範囲(但し、前記中リブの幅twは8mm以下)を満たすものとする。
この中空形材2は、特徴的には、中リブ7が交差する前記後面側フランジ4の中央部側の背面領域4aを、中空形材2の長手方向に亙って予め凸状(突起状)に形成している。
図4の複合補強部材の使用態様を図5に示す。図5はバンパー補強材として、溶接時の向きを示す図4の複合補強部材を、その前面側フランジ3と後面側フランジ4とを自動車車体の前後方向に配置するとともに、その長手方向を自動車車体の幅方向に延在させたものである。
矩形断面内に中リブ7を設けて補強した日形断面形状を有する中空形材2からなる曲げ強度部材には、前記した通り、引張側となる後面側フランジ4の背面領域への荷重伝達が不均一となり、両端部側のウエブ5、6が交差する背面領域4b、4cよりも、特に、中リブ7が交差する中央部側の背面領域4aに負荷される荷重が大きくなる。このため、自動車の車体衝突による、曲げ荷重が作用した場合に、後面側フランジの中央部側の背面領域4aの溶接部が特に圧壊しやすくなる。
凸状領域(凸部)8は、中空形材2の後面側フランジ4の、中リブ7の端部が交差する中央部側の背面領域4aを予め部分的に厚肉とすることによって実現できる。このような中央部側の背面領域4aの部分的な厚肉化は、アルミニウム合金中空形材を熱間押出加工により製造すれば、その厚肉化(凸部8)形状も含めて予め一体に形成することが、簡単に可能である。
この凸状領域(凸部)8の形状は、中央部側の背面領域4aの溶接箇所で前記した凸凹のかみ合い効果を発揮させて高い接合強度を得るために、この中央部側のこの凸部の作用である鋼板10、11側の設計条件と、中空形材2側の設計条件と、複合補強部材1として要求される接合強度などから、その条件が決定される。
本発明で異材接合される鋼板の板厚は0.3〜4.0mmの範囲とする。鋼板10、11側の厚みt1、t2は同じでも、必ずしも同じで無くてもいいが、軽量化(重量増加の限界)からは最大の厚みでも4.0mm以下とする。一方、鋼板の補強効果からすると0.3mm以上とする。鋼板の板厚が0.3mm未満の場合、前記したアルミニウム合金中空形材2の補強効果(複合化効果)が達成できない。
前記図4に示した溶接は、中空形材2(鋼板10、11)の長手方向に亙って、鋼板10、11の長さ分だけ(鋼板10、11の長さを溶接線長さとして)、前記FCWなどの重ね隅肉アーク溶接法により施工する。このための、鋼板10、11と中空形材2との位置関係は、鋼板10、11を上側とし、中空形材2を下側として、前記3箇所において、互いに重ね合わせて、中空形材2の長手方向に亙って隅肉溶接する。
FCWは、巻き取られているスプールから、巻き戻され、送給ロールなどによって、溶接トーチを通って、予め定めた送給速度で、前記溶接箇所に各々送給される。この際、シールドガスが溶接トーチ内に供給される。
本発明で異材接合される鋼板は、自動車部材などの軽量な高強度構造部材(異材接合体)を得るためには、鋼板の引張強度が400MPa以上、望ましくは500MPa以上の高張力鋼(ハイテン)とする。引張強度が400MPa未満の低強度鋼や軟鋼では、一般に低合金鋼が多く、酸化皮膜が鉄酸化物からなるため、FeとAlの拡散が容易となり、脆い金属間化合物が形成しやすい。また、必要強度を得るための板厚が厚くなり、軽量化が犠牲となる。この鋼板表面は、絶縁皮膜による被覆を除き、亜鉛めっきなどの表面処理が施されている、いないを問わない。
中空形材2は、長手方向に亙って、前記凸部8を設けた均一な日形断面形状を有する中空形材が簡便で安価に得られるように、前記した6000系、7000系等の高強度アルミニウム合金を、ビレット鋳造、ビレット均熱後に熱間押出加工し、オンラインあるいはオフラインで調質処理(熱処理)して製造される。中空形材の強度は、補強部材であるがゆえに、上記鋼板の場合と同様に高い方が望ましい。異材接合される中空形材表面も、絶縁皮膜による被覆を除き、表面処理が施されているか、いないかを問わない。
Claims (3)
- 矩形断面内に中リブを設けた日形断面形状を有するアルミニウム合金中空形材の、曲げ荷重が作用した際に引張側となる後面側フランジの背面に鋼板を積層し、これら積層した鋼板とアルミニウム合金中空形材とを、前記後面側フランジの両端部側と、前記後面側フランジの前記中リブが交差する中央部側との三箇所で、前記アルミニウム合金中空形材の長手方向に亙って、重ね隅肉アーク溶接によりアルミニウム合金溶加材を用いて一体に接合するに際し、前記アルミニウム合金中空形材の前記後面側フランジの前記中リブが交差する前記中央部側の背面領域を、前記アルミニウム合金中空形材の長手方向に亙って予め凸状に形成しておき、この凸状に形成した背面領域を間に挟むように2枚の前記鋼板を積層して、この凸状に形成した背面領域が、下記条件を満たして、これら鋼板間に突出するようにし、この状態で、前記後面側フランジの凸状に形成した背面領域と、この背面領域に臨む前記2枚の鋼板の各々の中央部側の側面部分とを合わせて、前記後面側フランジの前記中リブが交差する中央部側の溶接箇所として、前記アルミニウム合金中空形材の長手方向に亙って、前記鋼板の前記側面とそれに続く表面に対して一体に溶接することを特徴とする複合補強部材の製造方法。
ここで、前記凸状に形成した背面領域が満たす前記条件とは、前記アルミニウム合金中空形材の最大の厚みを8mm以下とし、前記鋼板の板厚を0.3〜4.0mmの範囲とした際に、前記凸状に形成した背面領域の、前記鋼板の上面レベルよりも上部側の領域における縦断面の面積Sが10mm2以下で、前記後面側フランジの背面と面一な根元部の前記中空形材の幅方向の長さである後端部の幅L1が8mm以下、このL1と前記中リブの幅twとの比L1/twが0.6以上、1.2以下の範囲(但し、前記中リブの幅twは8mm以下)を満たすものとする。 - 前記アーク溶接が、アルミニウム材外皮内部にフラックスを充填してなるフラックスコアードワイヤを用いた、MIG溶接あるいはレーザ溶接である請求項1に記載の複合補強部材の製造方法。
- 請求項1または2の方法で製造された複合補強部材であって、矩形断面内に中リブを設けた日形断面形状を有するアルミニウム合金中空形材の曲げ荷重が作用した際に引張側となる後面側フランジの背面に鋼板が積層されているとともに、これら積層された鋼板とアルミニウム合金中空形材とが、前記後面側フランジの両端部側と、前記後面側フランジの前記中リブが交差する中央部側との三箇所で、前記アルミニウム合金中空形材の長手方向に亙って、重ね隅肉アーク溶接によりアルミニウム合金溶加材を用いて一体に接合されており、前記アルミニウム合金中空形材の前記後面側フランジの前記中リブが交差する前記中央部側の背面領域に、前記アルミニウム合金中空形材の長手方向に亙って予め形成された凸状の背面領域が、この凸状の背面領域を間に挟むように積層された2枚の前記鋼板間に突出するように設けられ、この状態で、前記凸状の背面領域と、この背面領域に臨む前記2枚の鋼板の各々の中央部側の側面部分とが合わせて、前記後面側フランジの前記中リブが交差する中央部側の溶接箇所として、アルミニウム合金ビードで前記アルミニウム合金中空形材の長手方向に亙って、前記鋼板の前記側面とそれに続く表面とに前記ビードが盛り上がり状に覆い被さって一体に接合されていることを特徴とする複合補強部材。
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