JP5440916B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5440916B2
JP5440916B2 JP2009199697A JP2009199697A JP5440916B2 JP 5440916 B2 JP5440916 B2 JP 5440916B2 JP 2009199697 A JP2009199697 A JP 2009199697A JP 2009199697 A JP2009199697 A JP 2009199697A JP 5440916 B2 JP5440916 B2 JP 5440916B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
instruction value
steering force
assist
correction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009199697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011051380A (ja
Inventor
輝彦 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2009199697A priority Critical patent/JP5440916B2/ja
Priority to PCT/JP2010/064743 priority patent/WO2011025010A1/ja
Publication of JP2011051380A publication Critical patent/JP2011051380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5440916B2 publication Critical patent/JP5440916B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0463Controlling the motor calculating assisting torque from the motor based on driver input

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

本発明は、車両の電動パワーステアリング装置に関する。
特開2002−370662号公報には、ステアリングホイールへの操作によってステアリングシャフトに加えられる操舵トルクに応じて電動モータを駆動してステアリングシャフトに操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が記載されている。
特開2002−370662号公報
しかし、上記特開2002−370662号公報の電動パワーステアリング装置では、例えば、車両の直進走行中において中立位置のステアリングホイールに運転者が進路補正のための微小操舵を行う場合、ステアリングホイールに連結された電動モータを電気駆動されていない停止状態から回転させるために、操舵開始時に高い操舵トルクが必要とされ、操舵フィーリングの悪化を招くおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、操舵フィーリングを向上させる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の電動パワーステアリング装置は、操舵力検知手段とアシスト指示値設定手段と演算手段と補正指示値設定手段と出力指示値設定手段とモータと電力供給手段とを備える。
操舵力検知手段は、ステアリングホイールに入力された操舵力を検知する。アシスト指示値設定手段は、操舵力検知手段が検知した操舵力に基づいて、アシスト電流指示値を設定する。演算手段は、操舵力検知手段が検知した操舵力の2階時間微分を演算する。補正指示値設定手段は、演算手段が算出した操舵力の2階時間微分を用いて補正電流指示値を設定する。出力指示値設定手段は、アシスト指示値設定手段が設定したアシスト電流指示値と補正指示値設定手段が設定した補正電流指示値とを加算し、加算値を出力指示値として設定する。モータは、ステアリングホイールに連結される。電力供給手段は、出力指示値設定手段が設定した出力指示値に基づいて、モータに電力を供給する。
補助電流指示値は、操舵力の2階時間微分の増加に応じて増加する。アシスト電流指示値や補助電流指示値の増加により出力指示値が増加すると、運転者によるステアリングホイールへの操舵を補助する補助トルクが増加する。
補正指示値設定手段は、アシスト指示値に加算される補正電流値を、アシスト指示値を出力指示値とする場合よりも操舵開始時の操舵トルクの振動幅が小さくなるように、操舵力の2階時間微分を用いて設定する。
上記構成では、運転者がステアリングホイールを操舵すると、操舵によって発生した操舵力が検知される。次に、検知された操舵力に基づいてアシスト電流指示値が設定される。また、検知された操舵力の2階時間微分が算出され、この操舵力の2階時間微分を用いた補正電流指示値が設定される。次に、アシスト電流指示値と補正電流指示値とが加算され、この加算値が出力指示値として設定される。次に、出力指示値に基づいてモータに電力が供給される。電力が供給されたモータの駆動によって、ステアリングホイールの操舵が補助される。
このように、操舵力の2階時間微分を用いた補正電流指示値を含む出力指示値に基づいて、モータへ電力が供給されるため、操舵力が短時間に増大したときに、操舵力の2階時間微分が増大することに応じて、モータへ供給される電力が増加して補助トルクが増加する。このため、例えば、舵角が保持された状態において運転者がステアリングホイールを操舵する操舵開始時のように、ステアリングホイールに連結されたモータが停止状態であり、この停止状態のモータを回転させるために高い操舵力が必要とされるときに、操舵力の2階時間微分が増大することに応じて増加した電力によってモータが駆動して補助トルクが増加する。従って、停止状態のモータを回転させるために必要な操舵力を低減させることができ、操舵フィーリングを向上させることができる。特に、車両の直進走行中において中立位置のステアリングホイールに運転者が進路補正のための微小操舵を行う場合の操舵開始時において、補助トルクを適確に増加させることができるため、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
また、電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールが操舵された回転位置から中立位置に戻るハンドル戻り状態であるか否かを検知するハンドル状態検知手段を備え、出力指示値設定手段は、ハンドル状態検知手段がハンドル戻り状態であると検知したとき、アシスト指示値設定手段が設定したアシスト電流指示値を出力指示値として設定してもよい。
ハンドル戻り状態は、例えば、ステアリングホイールの回転方向と操舵トルクの方向とに基づいて検知してもよい。
出力指示値設定手段は、ハンドル戻り状態であると検知された場合に、例えば、アシスト電流指示値と補正電流指示値とを加算せずに、アシスト電流指示値のみを出力指示値として設定してもよく、ゼロに設定された補正電流指示値とアシスト電流指示値とを加算した加算値を出力指示値として設定してもよい。
上記構成では、ハンドル戻り状態では、セルフアライニングトルクによって舵角が小さくなりステアリングホイールが回転位置から中立位置へ戻るとともにモータが駆動中であるため、高い操舵力を必要とせず、アシスト電流指示値に基づく補助トルクによって適切な操舵フィーリングを得ることができる。従って、補正電流指示値をアシスト電流指示値に加算した加算値を出力指示値として設定すると操舵を軽くし過ぎて操舵フィーリングを悪化させるおそれがあるため、補正電流指示値をアシスト電流指示値に加算せず、アシスト電流指示値を出力指示値として設定する。
また、演算手段は、操舵力検知手段が検知した操舵力の1階時間微分を演算してもよく、補正指示値設定手段は、演算手段が算出した操舵力の1階時間微分をさらに用いて補正電流指示値を設定してもよい。
上記構成では、操舵力に基づくアシスト電流指示値が設定されるとともに、操舵力の1階時間微分を用いた補正電流指示値が設定され、この補正電流指示値とアシスト電流指示値との加算値である出力指示値に基づいてモータに電力が供給されることにより、補助トルクが増加する。従って、例えば、操舵力に基づいてアシスト電流指示値を設定し、このアシスト電流指示値を含む出力指示値に基づいて、モータに電力を供給する一連の処理において、操舵力に対する補助トルクの応答が遅れてしまう特性がある電動パワーステアリング装置において、操舵力に対する補助トルクの不足量を低減させることができる。
また、電動パワーステアリング装置は、操舵速度を検知する操作速度検知手段と、操舵速度検知手段が検知した操舵速度に応じた操舵速度処理値を設定する操舵速度処理値設定手段とを備えてもよく、補正指示値設定部は、操舵速度処理値設定手段が設定した操舵速度処理値をさらに用いて補正電流指示値を設定してもよい。
上記構成では、ステアリングホイールへの操舵により操舵速度が増加すると、補助トルクが増加する。従って、例えば、ステアリングホイールを切り増すときのように、ステアリングホイールに連結されたモータの機械的な抵抗が存るときに、操舵速度の増加に応じて補助トルクが増加するため、モータの機械的な抵抗に抗してステアリングホイールを操舵するために必要な操舵力を低減させることができ、操舵フィーリングを向上させることができる。
本発明によれば、操舵フィーリングを向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係る電動パワーステアリング装置のブロック構成図であり、図2は図1の電動パワーステアリング装置の出力指示値設定処理を示すフローチャートであり、図3は図2の出力指示値設定処理のアシスト電流指示値設定処理を示すフローチャートであり、図4は図2の出力指示値設定処理の補正電流指示値設定処理を示すフローチャートであり、図5は補助トルクが発生しない電動パワーステアリング装置において、ステアリングホイールを中立位置から操舵した場合の操舵トルクを示す実験結果のグラフであり、図6はアシスト電流指示値に基づく補助トルクが発生する電動パワーステアリング装置において、ステアリングホイールを中立位置から操舵した場合の操舵トルクを示す実験結果のグラフであり、図7は図1の電動パワーステアリング装置のステアリングホイールを中立位置から操舵した場合の操舵トルクを示す実験結果のグラフである。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、モータ2を備え、車両に設けられる。モータ2は、減速機構に連結され、減速機構を駆動する。減速機構は、複数のギアの組み合わせによって構成され、ピニオン軸に連結される。ピニオン軸は、出力軸に固定される。出力軸は、トーションバーの一端に固定される。トーションバーの他端はステアリングシャフトの他端に固定される。ステアリングシャフトは、一端がステアリングホイールに固定される。ステアリングホイールは、車両の運転室内に設けられ、運転者が操舵を入力する。また、ピニオン軸の動作に応じて、ラック軸が車幅方向に沿って左右へ移動する。ラック軸の車幅方向両端に連結されたタイロッドは、車輪に対して連結される。これらの機構により、ステアリングシャフトの回転と連動してラック軸が車幅方向に移動し、ラック軸は、運転者の操舵によるステアリングシャフトの回転と、モータ2の回転とによって、車幅方向に沿って長手方向に変位する。すなわち、モータ2は、その回転駆動によりラック軸を車幅方向に沿って変位させる補助トルクを発生し、車輪を転舵させる際の運転者の操舵をアシストする。
また、図1に示すように、本実施形態のパワーステアリング装置1は、操舵力センサ3を備える。操舵力センサ3は、トーションバーの一端側と他端側との捻れ角を検知する。また、車両には、操舵角センサ4とモータ駆動電流センサ5とを備える。操舵角センサ4は、ステアリングシャフトの回転角を検知する。モータ駆動電流センサ5は、モータ2と後述するインバータ6との間に配置され、インバータ6からモータ2へ流れる電流を検知する。
また、図1に示すように、本実施形態のパワーステアリング装置1は、操舵力演算部11とアシスト指示値設定部20と補正指示値設定部30と出力指示値設定部50とを備えるコントローラ10を有する。また、コントローラ10は、操舵速度演算部12とハンドル状態検知部13とを備える。コントローラ10は、操舵力センサ3と操舵角センサ4とモータ駆動電流センサ5とから信号が入力し、入力した信号に基づいて、内部に記憶されたプログラムに基づいて処理を実行する。
操舵力センサ3及び操舵力演算部11は操舵力検知手段を構成し、アシスト指示値設定部20はアシスト指示値設定手段を構成し、補正指示値設定部30は補正指示値設定手段と演算部と操舵速度処理値設定手段とを構成し、出力指示値設定部50は出力指示値設定手段を構成し、インバータ6及びバッテリ7は電力供給手段を構成する。また、ハンドル状態検知部13はハンドル状態検知手段を構成する。
操舵力演算部11は、操舵力を演算する。具体的には、操舵力演算部11は、操舵力センサ3が検知したトーションバーの一端側と他端側との捻れ角に基づいて、ステアリングホイールに入力された操舵力を演算する。操舵速度演算部12は、操舵速度を演算する。具体的には、操舵速度演算部12は、操舵角センサ3が検知したステアリングシャフトの回転角を1回時間微分することによって、ステアリングホイールの操舵速度を演算する。
アシスト指示値設定部20は、操舵力センサ3が検知した操舵力に基づいて、アシスト電流指示値を設定する。図1に示すように、アシスト指示値設定部20は、本実施形態では、アシストマップ記憶部21と目標電流設定部22と電流偏差演算部23と比例ゲイン演算部24と積分ゲイン演算部25とアシスト指示値加算部26とを有する。
アシストマップ記憶部21は、操舵力と操舵力に応じた補助トルクを出力するための目標電流との関係を予め記憶する。目標電流設定部22は、アシストマップ記憶部21が記憶する操舵力と目標電流との関係に基づいて、操舵力演算部11が算出した操舵力に対応する目標電流を読み出す。なお、本実施形態では操舵力と目標電流との関係を予めマップとして記憶するが、これに限らず、例えば操舵力に対する目標電流を算出する計算式を記憶してもよく、目標電流設定部22は、係る計算式と操舵力演算部11が算出した操舵力とに基づいて目標電流を演算してもよい。電流偏差演算部23は、目標電流設定部22が設定した目標電流と、モータ駆動電流センサ5が検知した電流との偏差を演算する。比例ゲイン演算部24は、電流偏差演算部23が算出した偏差に比例した値を偏差比例値として演算する。積分ゲイン演算部25は、電流偏差演算部23が算出した偏差の積分に比例する値を偏差積分比例値として演算する。アシスト指示値加算部26は、比例ゲイン演算部24が算出した偏差比例値と、積分ゲイン演算部25が算出した偏差積分比例値とを加算した加算値をアシスト電流指示値として設定する。アシスト指示値設定部20では、右方向へ転舵する操舵と左方向へ転舵する操舵とのいずれの場合も絶対値によって偏差比例値と偏差積分比例値とアシスト電流指示値とを演算するとともに、右方向へ転舵する操舵であるか左方向へ転舵する操舵であるかを判定する。
補正指示値設定部30は、アシスト電流指示値を補正する補正電流指示値を設定する。図1に示すように、補正指示値設定部30は、本実施形態では、1階時間微分処理値設定部31と2階時間微分処理値設定部34と操舵速度処理値設定部37と補正指示値加算部40とを有し、操舵力の1階時間微分に比例する値と、操舵力の2階時間微分に比例する値と、操舵速度に比例する値が所定の上限値内に制限された操舵速度処理値とが加算された補正電流指示値を設定する。
1階時間微分処理値設定部31は、演算手段を構成し、1階時間微分演算部32とゲイン乗算部33とを有する。1階時間微分演算部32は、操舵力演算部22が算出した操舵力に基づいて、操舵力の1階時間微分を演算する。ゲイン乗算部33は、1階時間微分演算部32が算出した操舵力の1階時間微分にゲインを乗じて、操舵力の1階時間微分に比例する値を操舵力1階時間微分比例値として演算する。
2階時間微分処理値設定部34は、演算手段を構成し、2階時間微分演算部35とゲイン乗算部と36を有する。2階時間微分演算部35は、本実施形態では、1階時間微分演算部32が算出した操舵力の1階時間微分を、さらに1階時間微分することにより、操舵力演算部22が算出した操舵力の2階時間微分を演算する。ゲイン乗算部36は、2階時間微分演算部35が算出した操舵力の2階時間微分にゲインを乗じて、操舵力の2階時間微分に比例する値を操舵力2階時間微分比例値として演算する。なお、2階時間微分演算部35は、1階時間微分演算部32が算出した操舵力の1階時間微分を使用せずに直接、操舵力演算部22が算出した操舵力に基づいて操舵力の2階時間微分を演算する構成であってもよい。
操舵速度処理値設定部37は、操舵速度処理値設定手段を構成し、本実施形態では、ゲイン部38とリミッタ部39とを有する。ゲイン部38は、操舵速度演算部12が算出した操舵速度に基づいて、操舵速度に比例する値を演算する。リミッタ部39は、ゲイン部38が算出した操舵速度に基づいて、操舵速度に比例する値を所定の上限値内に制限した操舵速度処理値を演算する。
補正指示値加算部40は、1階時間微分処理値設定部31が算出した操舵力1階時間微分比例値と、2階時間微分処理値設定部34が算出した操舵力2階時間微分比例値と、操舵速度処理値設定部37が算出した操舵速度処理値とを加算して、補正電流指示値を設定する。補正指示値設定部30では、右方向へ転舵する操舵と左方向へ転舵する操舵とのいずれの場合も絶対値によって操舵力1階時間微分比例値と操舵力2階時間微分比例値と操舵速度処理値と補正電流指示値とを演算する。
なお、本実施形態では、補正指示値設定部40は、操舵力1階時間微分比例値と操舵力2階時間微分比例値と操舵速度処理値とを用いて補正電流指示値を設定するが、係る構成に限らず、操舵力1階時間微分比例値のみを用いて補正電流指示値として設定してもよく、操舵力1階時間微分比例値と操舵力2階時間微分比例値とを用いて補正電流指示値を設定してもよく、操舵力1階時間微分比例値と操舵速度処理値とを用いて補正電流指示値を設定してもよく、操舵力1階時間微分比例値や操舵力2階時間微分比例値や操舵速度処理値とともに他の値を用いて補正電流指示値を設定してもよい。
ハンドル状態検知部13は、ステアリングホイールが操舵された回転位置から中立位置に戻るハンドル戻り状態であるか否かを検知する。ハンドル状態検知部13は、本実施形態では、ステアリングホイールの回転方向と操舵トルクの方向とに基づいて、ハンドル戻り状態であるか否かを判定する。ここで、ステアリングホイールの状態は、ステアリングホイールが切り増される回転位置へ動いているハンドル往き状態と、ステアリングホイールが回転位置から中立位置に戻る方向に動いているハンドル戻り状態と、ステアリングホイールが動いていないハンドル停止状態とに分かれる。
ハンドル状態判定部13は、操舵角センサ4が検知したステアリングシャフトの回転角に基づいて、ステアリングホイールの回転方向を判定する。具体的には、前回の処理時に入力した回転角に対する今回の処理時に入力した回転角の差分を演算し、ステアリングホイールの角度が変化しているか否かを判定し、ステアリングホイールの回転方向が変化している場合は、ステアリングホイールの回転方向が右方向であるか左方向であるかを判定する。また、処理開始時は、前回の処理時に入力した回転角に代えて、初期設定値として中立位置の値を使用する。
また、ハンドル状態判定部13は、操舵力センサ3が検知したトーションバーの一端側と他端側との捻れ角に基づいて、操舵トルクの方向を判定する。具体的には、前回の処理時に入力した捻れ角に対する今回の処理時に入力した捻れ角の差分を演算し、操舵トルクの方向が変化しているか否かを判定し、操舵トルクの方向が変化している場合は、操舵トルクの方向が右方向であるか左方向であるかを判定する。また、処理開始時は、前回の処理時に入力した捻れ角に代えて、初期設定値として操舵未入力(中立位置)の値を使用する。
また、ハンドル状態判定部13は、ステアリングホイールの回転方向が右方向であって操舵トルクの方向が左方向であるとき、及び、ステアリングホイールの回転方向が左方向であって操舵トルクの方向が右方向であるときにハンドル戻り状態であると判定する。なお、ステアリングホイールの回転方向と操舵トルクの方向とが一致する場合は、ハンドル往き状態であり、ステアリングホイールの回転方向や操舵トルクの方向に変化がないときにはハンドル停止状態である。
なお、ハンドル状態判定部13は、本実施形態では、ハンドル戻り状態をステアリングホイールの回転方向と操舵トルクの方向とに基づいて判定するが、他の情報に基づいてハンドル戻り状態を判定してもよい。例えば、ハンドル状態判定部13は、操舵トルクの方向とモータの回転方向とに基づいて、操舵トルクの方向とモータの回転方向とが不一致であるときにハンドル戻り状態であると判定する構成であってもよい。
出力指示値設定部50は、ハンドル状態判定部13がハンドル戻り状態でないと判定した場合、アシスト指示値設定部20が設定したアシスト電流指示値と補正指示値設定部30が設定した補正電流指示値とを加算した加算値を出力指示値として設定し、ハンドル状態判定部13がハンドル戻り状態であると判定した場合、アシスト指示値設定部20が設定したアシスト電流指示値を出力指示値として設定する。出力指示値設定部50は、絶対値のアシスト電流指示値と、絶対値の補助電流指示値と、アシスト指示値設定部20が判定した右方向へ転舵する操舵であるか左方向へ転舵する操舵であるかの情報と、に基づいてモータ2の回転方向を指示する情報を含む絶対値の出力指示値を演算して、インバータ6へ出力する。係る処理により補助電流指示値がアシスト電流指示値に加算されたときには出力指示値が増加する。
なお、出力指示値設定部50は、本実施形態では、ハンドル戻り状態である場合、補正電流指示値を加算しないことによって、アシスト電流指示値を出力電流指示値に設定するが、これに限らず、処理実行中には常時、補正電流指示値を加算し、ハンドル戻り状態である場合、ゼロを乗じた補正電流指示値とアシスト電流指示値とを加算することによって、実質的にアシスト電流指示値を出力指示値として設定する構成などであってもよい。また、出力指示値設定部50は、本実施形態では、ハンドル戻り状態である場合、補正電流指示値を演算しないが、これに限らず、処理実行中には常時、補正電流指示値を演算する構成であってもよい。
図1に示すように、インバータ6は、出力指示値設定部50が設定した出力指示値に基づいて、バッテリ7からモータ2へ電力を供給する。具体的には、インバータ6は、出力指示値設定部50が設定した出力指示値に基づいて、バッテリ7の直流電流を、出力指示値に基づいた三相交流電流に設定してモータ2へ出力する。インバータ6は、出力指示値に含まれたモータ2の回転方向を指示する情報に基づいて、運転者が操舵する左右の方向と同じ方向にモータ2を回転させる。
以下、本実施形態の電動パワーステアリング装置1のコントローラ10が実行する出力指示値設定処理を、図2〜図4のフローチャートに沿って説明する。本処理は、エンジンの始動により開始し、所定時間(例えば10msec)毎に実行する。
まず、図2のフローチャートに沿って説明する。ステップS1では、コントローラ10は、操舵力センサ3が検知したトーションバーの一端側と他端側との捻れ角と、操舵角センサ4が検知したステアリングシャフトの回転角と、モータ駆動電流センサ5が検知したインバータ6からモータ2へ流れる電流の値とを取得する。次に、ステップS2では、操舵力演算部11は、ステップS1において操舵力センサ3から取得されたトーションバーの一端側と他端側との捻れ角に基づいてステアリングホイールに入力された操舵力を演算する。次に、ステップS3では、アシスト指示値設定部20は、アシスト電流指示値設定処理を実行する。
アシスト電流指示値設定処理を図3のフローチャートに沿って説明する。まず、ステップS21では、目標電流設定部22は、アシストマップ記憶部21が記憶する操舵力と目標電流との関係に基づいて、ステップS2で算出された操舵力に対応する目標電流を設定する。次に、ステップS22では、電流偏差演算部23は、ステップS1においてモータ駆動電流センサ5から取得したモータ2へ入力する電流の値と、ステップS21で設定された目標電流の値との偏差を演算する。次に、ステップS23では、比例ゲイン演算部24は、ステップS22で算出された偏差に基づいて、偏差に比例した値を偏差比例値として演算する。次に、ステップS24では、積分ゲイン演算部25は、ステップS22で算出された偏差に基づいて、偏差の積分に比例する値を偏差積分比例値として演算する。次に、ステップS25では、アシスト指示値加算部26は、ステップS23で算出された偏差比例値とステップS24で算出された偏差積分比例値とを加算した加算値をアシスト電流指示値として設定し、図2に示す処理に戻る。
次に、ステップS4では、ハンドル状態検知部13は、ステップS1で検知されたステアリングシャフトの回転角に基づいて、前回の処理時に入力した回転角(又は初期設定値の中立位置の値)に対する今回の処理時に入力した回転角の差分を演算し、ステアリングホイールの角度が変化しているか否かを判定する。ステップS4においてステアリングホイールの角度が変化していると判定した場合は、ステップS5へ移行し、ハンドル状態検知部13は、操舵力センサ3が検知したトーションバーの一端側と他端側との捻れ角に基づいて、前回の処理時に入力した捻れ角(又は初期設定値の操舵未入力の値)に対する今回の処理時に入力した捻れ角の差分を演算し、操舵トルクの方向が変化しているか否かを判定する。ステップS5において操舵トルクの方向が変化していると判定した場合は、ステップS6へ移行し、ハンドル状態検知部13は、操舵トルクの変化している方向が右方向であるか否かを判定する。ステップS6において操舵トルクの方向が右方向であると判定した場合は、ステップS7へ移行し、ハンドル状態検知部13は、ステップS4において変化していると判定したステアリングホイールの回転方向が左方向であるか否かを判定する。また、ステップS6において、操舵トルクの変化している方向が右方向でない(左方向である)と判定した場合は、ステップS8へ移行し、ハンドル状態検知部13は、ステップS4において変化していると判定したステアリングホイールの回転方向が右方向であるか否かを判定する。
ステップS7においてステアリングホイールの回転方向が左方向であると判定された場合と、ステップS8においてステアリングホイールの回転方向が右方向であると判定された場合には、ハンドル状態検知部13は、ハンドル戻り状態でないと判定し、ステップS9へ移行し、補正電流指示値設定処理を実行する。
補正電流指示値設定処理を図4のフローチャートに沿って説明する。まず、ステップS31では、1階時間微分演算部32は、ステップS2において操舵力演算部11が演算した操舵力に基づいて、操舵力の1階時間微分を演算する。次に、ステップS32では、ゲイン乗算部33は、ステップS31において1階時間微分演算部32が算出した操舵力の1階時間微分にゲインを乗じて、操舵力の1階時間微分に比例する値を操舵力1階時間微分比例値として演算する。次に、ステップS33では、2階時間微分演算部35は、ステップS31において1階時間微分演算部32が算出した操舵力の1階時間微分をさらに1階時間微分することにより、操舵力の2階時間微分を演算する。次に、ステップS34では、ゲイン乗算部36は、ステップS33において2階時間微分演算部35が算出した操舵力の2階時間微分にゲインを乗じて、操舵力の2階時間微分に比例する値を操舵力2階時間微分比例値として演算する。次に、ステップS35では、操舵速度演算部12は、ステップS1において操舵角センサ4から取得したステアリングシャフトの回転角に基づいて、回転角の1階時間微分することにより操舵速度を演算する。次に、ステップS36では、操舵速度処理値設定部37のゲイン部38は、ステップS35において操舵速度演算部12が算出した操舵速度に基づいて、操舵速度に比例する値を演算する。次に、ステップS37では、操舵速度処理値設定部37のリミッタ部39は、ステップS36においてゲイン部38が算出した操舵速度に比例する値に基づいて、操舵速度に比例する値を所定の上限値内に制限した操舵速度処理値を演算する。次に、ステップS38では、補正指示値加算部40は、ステップS32において算出された操舵力1階時間微分比例値と、ステップS34において算出された操舵力2階時間微分比例値と、ステップS37において算出された操舵速度処理値とを加算した加算値を補正電流指示値として設定し、図2に示す処理に戻る。
次に、ステップS10では、出力指示値設定部50は、ステップS25で設定されたアシスト電流指示値と、ステップS38で設定された補正電流指示値とを加算した加算値を出力指示値として設定する。
また、ステップS4においてステアリングホイールの角度が変化していないと判定した場合と、ステップS5において操舵トルクの方向が変化していないと判定した場合と、ステップS7においてステアリングホイールの回転方向が左方向でないと判定した場合と、ステップS8においてステアリングホイールの回転方向が右方向でないと判定した場合は、ハンドル状態検知部13は、ハンドル戻り状態でないと判定し、ステップS11へ移行する。ステップS11では、出力指示値設定部50は、ステップS25で設定されたアシスト電流指示値を出力指示値として設定する。
次にステップS12では、出力指示値設定部50は、出力指示値をインバータ6へ出力し、本処理を終了する。
図5〜図7に電動パワーステアリング装置の無負荷状態での作動実験の結果を示す。縦軸は、ピニオン軸に入力する操舵トルク(Nm)であり、横軸は時間である。図7が本実施形態の電動パワーステアリング装置1の実験結果であり、図5及び図6は本実施形態に対する比較のためのパワーステアリング装置の実験結果である。
図5には、出力指示値を全く設定せずに補助トルクが発生しない状態で、ステアリングホイールを中立位置から操舵した場合の操舵トルクを示す。図5に示すように、操舵開始時(左端部)に山状に操舵トルクが突出し、操舵に対して大きな抵抗となることが判る。この山状の形状は、舵角が保持された状態において運転者がステアリングホイールを操舵する操舵開始時のように、ステアリングホイールに連結されたモータや減速機構などが停止状態であるときに、停止状態のモータや減速機構などを動かすために必要な操舵トルクによって発生する。特に、中立状態のステアリングホイールに対する操舵開始時に比較的大きな操舵トルクが必要となる。また、操舵開始時の山状の操舵トルクの後(右側)は、時間軸に沿って操舵トルクが頻繁に変化していることが判る。この操舵トルクが頻繁に変化する形状は、ステアリングホイールに連結されたモータや減速機構の機械的な抵抗に対して操舵するために必要な操舵トルクによって発生する。
図6には、アシスト電流指示値を出力指示値として設定し、アシスト電流指示値に基づく補助トルクが発生する状態で、ステアリングホイールを中立位置から操舵した場合の操舵トルクを示す。図6に示すように、図5の操舵トルクと比較して全体として必要な操舵トルクが小さくなったことが判るが、図5と同様に操舵開始時に山状に突出した操舵トルクが在る。このため、補助トルクが発生してしても操舵開始時に張り付いているような抵抗感を運転者に与える。また、操舵開始時の後には、図5と同様に、時間軸に沿って操舵トルクが頻繁に変化している形状が在る。このため、アシスト電流指示値を出力指示値として設定する電動パワーステアリング装置1では、操舵フィーリングが良好でない。
図7には、本実施形態の電動パワーステアリング装置1であり、アシスト電流指示値に補正電流指示値を加算した加算値を出力指示値として設定し、アシスト電流指示値及び補正電流指示値に基づく補助トルクが発生する状態で、ステアリングホイールを中立位置から操舵した場合の操舵トルクを示す。図7の電動パワーステアリング装置1の作動実験では、操舵力1階時間微分比例値と操舵力2階時間微分比例値と操舵速度処理値とを加算した加算値を補正電流指示値として設定する。図7に示すように、操舵開示時から略一定の操舵トルクによって操舵されたことが判る。すなわち、図5や図6に示すような操舵開始時の山状の操舵トルクの突出部分が無くなるとともに、操舵開始時の後に存在していた時間軸に沿って頻繁に変化する操舵トルクの変化幅が減少した。これによって、良好な操舵フィーリングを得ることができた。具体的には、図6に示す作動実験において操舵開始時に存在していた山状の操舵トルクが、図7の作動実験では、操舵力2階時間微分比例値を用いた補正電流指示値を設定することにより、略一定の操舵トルクとなった。また、図6に示す作動実験において操舵開始時の後に存在していた時間軸に沿って頻繁に変化する操舵トルクの変化幅が、図7の作動実験では、操舵速度処理値を用いた補正電流指示値を設定することによって減少した。また、アシスト電流指示値に基づく出力指示値が設定され、この出力指示値に基づいてモータに電力を供給する一連の処理において、操舵力に対する補助トルクの応答が遅れてしまう特性が存在する電動パワーステアリング装置1において、操舵力1階時間微分比例値を用いた補正電流指示値を設定することにより、操舵力に対する補助トルクの不足量が低減した。
以上説明したように、本実施形態では、運転者がステアリングホイールを操舵すると、操舵によって発生した操舵力と操舵速度とが検知される。次に、検知された操舵力に基づいてアシスト電流指示値が設定される。また、ステアリングホイールの回転方向と操舵トルクの方向とに基づいて、ステアリングホイールが操舵された回転位置から中立位置に戻るハンドル戻り状態であるか否かが判定され、ハンドル戻り状態と判定されると、補正電流指示値が演算される。補正電流指示値は、操舵力の1階時間微分に比例する値である操舵力1階時間微分比例値と、操舵力の2階時間微分に比例する値である操舵力2階時間微分とが加算された加算値が設定される。次に、アシスト電流指示値と補正電流指示値とが加算され、この加算値が出力指示値として設定される。次に、出力指示値に基づいてモータ2に電力が供給される。電力が供給されたモータ2の駆動によって、ステアリングホイールの操舵が補助される。
補助電流指示値は、操舵力の2階時間微分の増加に応じて増加する。アシスト電流指示値や補助電流指示値の増加により出力指示値が増加すると、運転者によるステアリングホイールへの操舵を補助する補助トルクが増加する。
このように、操舵力の2階時間微分を用いた補正電流指示値を含む出力指示値に基づいて、モータ2へ電力が供給されるため、操舵力が短時間に増大したときに、操舵力の2階時間微分が増大することに応じて、モータ2へ供給される電流が増加して補助トルクが増加する。このため、例えば、舵角が保持された状態において運転者がステアリングホイールを操舵する操舵開始時のように、ステアリングホイールに連結されたモータ2や減速機構などが停止状態であり、この停止状態のモータ2や減速機構などを動かすために高い操舵力が必要とされるときに、操舵力の2階時間微分が増大することに応じて増加した電力によってモータ2が駆動して補助トルクが増加する。従って、停止状態のモータ2を回転させるために必要な操舵力を低減させることができ、操舵フィーリングを向上させることができる。特に、車両の直進走行中において中立位置のステアリングホイールに運転者が進路補正のための微小操舵を行う場合の操舵開始時において、補助トルクを適確に増加させることができるため、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
また、ハンドル戻り状態では、セルフアライニングトルクによって舵角を小さくする方向に力が発生するとともにモータ2が駆動中であるため、高い操舵力を必要とせず、アシスト電流指示値に基づく補助トルクによって適切な操舵フィーリングを得ることができる。従って、補正電流指示値をアシスト電流指示値に加算した加算値を出力指示値として設定すると操舵を軽くし過ぎて操舵フィーリングを悪化させるおそれがあるため、補正電流指示値をアシスト電流指示値に加算せず、アシスト電流指示値を出力指示値として設定する。
また、操舵力に基づくアシスト電流指示値が設定されるとともに、操舵力の1階時間微分を用いた補正電流指示値が設定され、この補正電流指示値とアシスト電流指示値との加算値である出力指示値に基づいてモータ2に電力が供給されることにより、補助トルクが増加する。従って、例えば、操舵力に基づいてアシスト電流指示値を設定し、このアシスト電流指示値を含む出力指示値に基づいて、モータ2に電力を供給する一連の処理において、操舵力に対する補助トルクの応答が遅れてしまう特性がある電動パワーステアリング装置1において、操舵力に対する補助トルクの不足量を低減させることができる。
また、ステアリングホイールへの操舵により操舵速度が増加すると、補助トルクが増加する。従って、例えば、ステアリングホイールを切り増すときのように、ステアリングホイールに連結されたモータ2や減速機構などの機械的な抵抗が存るときに、操舵速度の増加に応じて補助トルクが増加するため、モータ2や減速機構などの機械的な抵抗に抗してステアリングホイールを操舵するために必要な操舵力を低減させることができ、操舵フィーリングを向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
本実施形態に係る電動パワーステアリング装置のブロック構成図である。 図1の電動パワーステアリング装置の出力指示値設定処理を示すフローチャートである。 図2の出力指示値設定処理のアシスト電流指示値設定処理を示すフローチャートである。 図2の出力指示値設定処理の補正電流指示値設定処理を示すフローチャートである。 補助トルクが発生しない電動パワーステアリング装置において、操舵した場合の操舵トルクを示す実験結果のグラフである。 アシスト電流指示値に基づく補助トルクが発生する電動パワーステアリング装置において、操舵した場合の操舵トルクを示す実験結果のグラフである。 図1の電動パワーステアリング装置を操舵した場合の操舵トルクを示す実験結果のグラフである。
1:電動パワーステアリング装置
2:モータ
3:操舵力センサ(操舵力検知手段)
4:操舵角センサ(操舵速度検知手段)
6:インバータ(電力供給手段)
7:バッテリ(電力供給手段)
11:操舵力演算部(操舵力検知手段)
12:操舵速度演算部(操舵速度検知手段)
13:ハンドル状態検知部(ハンドル状態検知手段)
20:アシスト指示値設定部(アシスト指示値設定手段)
32:1階時間微分演算部(演算手段)
35:2階時間微分演算部(演算手段)
37:操舵速度処理値設定部(操舵速度処理値設定手段)
40:補正指示値加算部(補正指示値設定手段)
50:出力指示値設定部(出力指示値設定手段)

Claims (5)

  1. ステアリングホイールに入力された操舵力を検知する操舵力検知手段と、
    前記操舵力検知手段が検知した操舵力に基づいて、アシスト電流指示値を設定するアシスト指示値設定手段と、
    前記操舵力検知手段が検知した操舵力の2階時間微分を演算する演算手段と、
    前記演算手段が算出した操舵力の2階時間微分を用いて補正電流指示値を設定する補正指示値設定手段と、
    アシスト指示値設定手段が設定したアシスト電流指示値と前記補正指示値設定手段が設定した補正電流指示値とを加算し、当該加算値を出力指示値として設定する出力指示値設定手段と、
    前記ステアリングホイールに連結されたモータと、
    前記出力指示値設定手段が設定した出力指示値に基づいて、前記モータに電力を供給する電力供給手段と、を備え
    前記補正指示値設定手段は、前記アシスト指示値に加算される前記補正電流値を、前記アシスト指示値を出力指示値とする場合よりも操舵開始時の操舵トルクの振動幅が小さくなるように、前記操舵力の2階時間微分を用いて設定する
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置であって、
    前記ステアリングホイールが操舵された回転位置から中立位置に戻るハンドル戻り状態であるか否かを検知するハンドル状態検知手段を備え、
    前記出力指示値設定手段は、前記ハンドル状態検知手段が前記ハンドル戻り状態であると検知したとき、前記アシスト指示値設定手段が設定したアシスト電流指示値を出力指示値として設定する
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電動パワーステアリング装置であって、
    前記演算手段は、前記操舵力検知手段が検知した操舵力の1階時間微分を演算し、
    前記補正指示値設定手段は、前記演算手段が算出した操舵力の1階時間微分をさらに用いて補正電流指示値を設定する
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1〜請求項3に記載の電動パワーステアリング装置であって、
    操舵速度を検知する操作速度検知手段と、
    前記操舵速度検知手段が検知した操舵速度に応じた操舵速度処理値を設定する操舵速度処理値設定手段と、を備え、
    前記補正指示値設定部は、前記操舵速度処理値設定手段が設定した操舵速度処理値をさらに用いて補正電流指示値を設定する
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. ステアリングホイールに入力された操舵力を検知する操舵力検知手段と、
    前記操舵力検知手段が検知した操舵力に基づいて、アシスト電流指示値を設定するアシスト指示値設定手段と、
    前記操舵力検知手段が検知した操舵力の1階時間微分及び2階時間微分をそれぞれ演算する演算手段と、
    前記演算手段が算出した操舵力の1階時間微分に比例する操舵力1階時間微分比例値と前記演算手段が算出した操舵力の2階微分に比例する操舵力2階微分比例値とを加算した値を用いて、補正電流指示値を設定する補正指示値設定手段と、
    アシスト指示値設定手段が設定したアシスト電流指示値と前記補正指示値設定手段が設定した補正電流指示値とを加算し、当該加算値を出力指示値として設定する出力指示値設定手段と、
    前記ステアリングホイールに連結されたモータと、
    前記出力指示値設定手段が設定した出力指示値に基づいて、前記モータに電力を供給する電力供給手段と、を備えた
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
JP2009199697A 2009-08-31 2009-08-31 電動パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP5440916B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009199697A JP5440916B2 (ja) 2009-08-31 2009-08-31 電動パワーステアリング装置
PCT/JP2010/064743 WO2011025010A1 (ja) 2009-08-31 2010-08-30 電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009199697A JP5440916B2 (ja) 2009-08-31 2009-08-31 電動パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011051380A JP2011051380A (ja) 2011-03-17
JP5440916B2 true JP5440916B2 (ja) 2014-03-12

Family

ID=43628100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009199697A Expired - Fee Related JP5440916B2 (ja) 2009-08-31 2009-08-31 電動パワーステアリング装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5440916B2 (ja)
WO (1) WO2011025010A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5316599B2 (ja) 2011-07-05 2013-10-16 トヨタ自動車株式会社 操舵装置及び操舵制御装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3825885B2 (ja) * 1997-06-04 2006-09-27 カヤバ工業株式会社 電動パワーステアリング制御装置
JP3627982B2 (ja) * 2000-12-22 2005-03-09 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置
JP2004203366A (ja) * 2002-10-31 2004-07-22 Koyo Seiko Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2004291664A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Koyo Seiko Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP4127132B2 (ja) * 2003-06-25 2008-07-30 トヨタ自動車株式会社 車輌用電動式パワーステアリング装置
JP4332725B2 (ja) * 2004-02-13 2009-09-16 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP4639759B2 (ja) * 2004-11-09 2011-02-23 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP4997534B2 (ja) * 2007-06-01 2012-08-08 株式会社ジェイテクト 電気式動力舵取装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011051380A (ja) 2011-03-17
WO2011025010A1 (ja) 2011-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4329792B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP6961934B2 (ja) 操舵装置
JP4419997B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US8229627B2 (en) Vehicle steering apparatus
JP5003228B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
CN110027609B (zh) 电动助力转向装置
JP5494628B2 (ja) 電動パワーステアリング制御装置
EP3812243B1 (en) Steering control device
JP2004338562A (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JP5018166B2 (ja) 操舵装置
JP5011785B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5440916B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP6326171B1 (ja) 操舵制御装置、電動パワーステアリング装置
JP5975242B2 (ja) 舵角比可変操舵装置
JP2019137370A (ja) 操舵制御装置
JP2008092633A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5560754B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2005306204A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2020069863A (ja) 操舵制御装置
JP2002104218A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP2012240440A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4375554B2 (ja) 車両の操舵装置
JP2012254649A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP7404004B2 (ja) 操舵制御装置
JP2009286350A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5440916

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees