JP5434063B2 - 画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
このようなデジタル複写機では、オフィス環境の効率的な利用の観点から画像形成速度の向上、高画質化、小型化、静音化さらに環境負荷低減の目的から装置の長寿命化が要求されている。
また、スモールオフィス、ホームオフィスなど小規模のワーキンググループなどでデジタル複写機を利用するケースが増加し、特に低コストで小型化設計は重要視される傾向にある。
リボルバ型のものは、感光体を一つしか使用しないため、装置の小型化が比較的有利であるが、複数回の画像形成を行わなければならないので、高速化には不利である。逆にタンデム型では装置が大型化するが、高速化には有利であるという特徴がある。
近年、カラーの画像形成装置においてもモノクロ並みのスピードが要求されることからタンデム型の画像形成装置が注目されている。
次いで、露光用光学系(露光手段)によりレーザビーム3を照射し、感光体ドラム1の表面を露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成した後、現像手段としての現像装置4内の現像剤5を感光体ドラム1の表面に移動させて、感光体ドラム1上に可視画像を形成する。
次に、被転写体としての中間転写ベルト6と感光体ドラム1との当接部において、当接部の中間転写ベルト6内部に設けられた1次転写手段としての1次転写ロ−ラ7により、感光体ドラム1の表面の現像剤5を中間転写ベルト6の表面に転写する。転写された現像剤は2次転写手段としての2次転写ローラ8にて紙(転写紙、記録紙)P上に転写された後、定着装置9に供給され、紙上にトナー像が定着される。
一方、感光体ドラム1の表面に残留した現像剤5は、次回の画像形成に備えクリーニング手段としてのクリーニング装置10内の弾性体ブレードとしてのクリーニングブレード11により清掃除去される。
クリーニング装置としては、ファーブラシや磁気ブラシ等を使用するものや、クリーニングブレードを使用するものなどがあるが、構成が簡素で安価なことにより、クリーニングブレードで感光体の表面に付着した残留物を掻き落とすタイプのクリーニング装置が広範に使用されている。
これを防止するためトナーには前記外添成分を母体表面に付与し、トナー間の流動性を保持するように設計されるが、この外添成分はトナー母体に比較し、粒径が大幅に小さいため、上記の物理的なストレスで外添成分が母体から外れるなど、遊離した外添成分が、感光体に付着するとクリーニング部材により感光体から除去することが困難になる。
感光体に付着した外添成分などは、クリーニングブレードあるいは他の接触部材により押し固められ、感光体上に凝集固着し、いわゆるフィルミングと言われる現象を引き起こす。感光体がフィルミングするとフィルミングした部分の感光体表面は露光されず画像上白抜けが発生するだけでなく、接触部材をキズつけることにより、スジやポチなどの画像異常を引き起こす原因となる。
例えば、特許文献1には、加圧バネでステアリン酸亜鉛等からなる固形潤滑剤を研磨性・塗布性の良好なブラシローラに押圧接触させて、ブラシローラ先端近傍で固形潤滑剤を掻き取って保持する構成が記載されている。ブラシローラは、ブラシ先端近傍が感光体表面を擦って回転する位置に固定されており、感光体表面を擦ることで保持した潤滑剤を感光体表面に塗布するようになっている。
上記のように潤滑剤を感光体に塗布することで感光体の摩擦係数を低減し、すべり性を上げることで過剰なブレード振動を抑制し、感光体へのストレス低減によるキズの防止、シリカなど外添剤の付着防止によるフィルミングを抑制し、安定な画像品質を達成しようとしている。
特許文献2に記載されているように、感光体表面にステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段の一つとして、トナー中にステアリン酸亜鉛を含有するものを用い、感光体表面にトナー像を形成と同時に、ステアリン酸亜鉛を供給するものが知られている。
これは潤滑剤そのものをトナーに内添し、感光体表面のすべり性を確保しようとしたものだが、潤滑剤そのものがトナーよりも粒径が小さく、クリーニング性に劣るという不具合があった。
しかしながら、結着樹脂としてビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂を用いて感光層を形成させる場合には、感光層の塗工液が安定しない等の欠点がある。このため、かかる欠点のない電荷移動層の材料が要望されている。
他方、塗工液の安定性を考慮して、電子写真感光体の感光層の材料としてビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂を用いることも提案されている。しかしながら、このビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂を用いた電子写真感光体を電子写真装置に装着して電子写真プロセスを繰り返した場合、電子写真感光体表面にトナーフィルミングの問題が発生した。
電子写真感光体を電子写真装置に装着し作動させた際、感光体表面へのトナーフィルミングが問題となる。スリップスティッククリーニング方式においては、感光体表面が硬いほどクリーニング性が向上し、トナーフィルミングも発生しにくくなる。
そのような要求から、より硬く、トナーフィルミングに対しても効果のあるポリカーボネート共重合体樹脂の提案がなされている(例えば、特許文献4)。また、これらの樹脂を用いた電子写真感光体を搭載した電子写真装置の提案もなされている(例えば、特許文献5)。
しかしながら、これらの硬いポリカーボネート共重合体樹脂に電荷移動剤を加えた場合、硬いけれど脆い性質が現れ、この電子写真感光体を電子写真装置に装着して電子写真プロセスを繰り返した場合、微小なキズが発生するという問題点があった。微小なキズの周辺は不均一な画質となる。
現像剤として、非磁性一成分トナーでワックス成分を含有したものを使用し、
前記像担持体表面のユニバーサル硬度が186〜212N/m2かつ弾性変形率が45.2〜48.3%であり、かつ前記現像剤中の外添材料の付着強度が46〜52.3%であり、
前記像担持体である電子写真感光体は、感光層中に結着樹脂として少なくとも構造式(1)及び構造式(2)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート共重合体樹脂Aと、構造式(3)で表されるポリカーボネート樹脂Bとを含み、ポリカーボネート共重合体樹脂Aとポリカーボネート樹脂Bとの重量比が、30:70から70:30の範囲であり、
前記感光層中の電荷発生剤がY型オキシチタニウムフタロシアニンであり、
前記感光層中の電荷移動剤が一般の構造式(4)で表されるジスチリル系電荷移動剤であり、
前記現像剤はワックス成分を4〜8%含有し、
前記現像剤は外添成分を2〜3.5%含有し、
前記弾性体ブレードのJIS−Aに規格される硬度は70〜75°であり、
前記弾性体ブレードの反発弾性は39〜50%であることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の画像形成方法において、前記感光層の成分を溶解し、該感光層を形成するための溶剤としてテトラヒドロフランを用いることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成方法において、前記現像剤は粉砕トナーであること特徴とする。
請求項8記載の発明では、画像形成装置において、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成方法を実施可能であることを特徴とする。
とはいえ付着強度を大きくしすぎると、外添材料が母体に埋没してしまうために、トナーが流動性を失うため凝集固着やトナー層が不均一になることで発生するムラ等を引き起こす要因となる。
また、像担持体である感光体表面においても、硬度、弾性変形率を適正化することで、クリーニングあるいは現像ブレードからの物理的なストレスにより発生する微小キズを防止するだけでなく、クリーニングブレードのエッジの挙動を活発にすることで、エッジ近傍のトナー成分を吐き出すことが可能となり、感光体上のフィルミングを防止することができる。硬度、弾性変形率を大きくしすぎるとブレードの先端挙動が過剰になり、ブレードのビビリ音、ブレードの捲くれといった致命的な欠陥を発生する恐れがある。逆に小さくしすぎると感光体上に形成されたキズに前記のシリカ成分などが入り込んでしまい、感光体フィルミングを引き起こす要因となるのに加え、ひどい場合はキズそのものが画像異常として発生してしまう。
Y型オキシチタニウムフタロシアニンは安価なレーザー波長780nmに対して電荷発生剤として高感度特性を有し、本発明における電荷輸送材料との相性もよく効果が高い。
本発明によれば、本電荷輸送剤にて、樹脂との相性がよく耐環境性に強い感光体を提供できる。
本発明によれば、感光体の特性、機械特性、耐久性を向上することができる。
本発明によれば、テトラヒドロフランにて、結着樹脂及び電荷移動剤の溶解性、製造された溶液の安定性を図ることができる。また環境に対する負荷の面から、ノンハロゲンで使いやすい。
本発明によれば、粉砕トナーの場合は、トナーの円形度が小さくクリーニングブレードにより堰き止めたトナーが転がりにくいため、ブレードと感光体表面の隙間に入り込みにくいため、ブレードすり抜けを起こしにくい。
外添剤量が大きいとトナー母体表面積に対する付着量が大きくなるため、外添剤は母体から外れやすく、遊離するためフィルミングの原因となる。逆に小さすぎるとフィルミングは起こしにくいが、トナー流動性不足により、現像ブレードへトナーを供給不足となり、濃度ムラなどの画像異常を引き起こしやすい。本発明によればこれらの問題を解消できる。
本発明によれば、凝集度を適正化することで、感光体上での凝集固着を抑制し、フィルミングを防止することができる。
トナー間付着力が大きいと実機でのストレスの加わる部分での粒子挙動が安定しないため、感光体上で粒子間の付着性が大きくなり、フィルミングの起こる原因となるが、本発明によればこの問題を解消できる。
逆に硬度が小さすぎると、トナーの阻止力が弱く、遊離外添剤が擦りぬけやすい状態となり、ブレードと感光体のニップ部分でのストレスにより、トナーが凝集固着しやすく、フィルミングの要因となる。本発明によればこれらの問題を解消できる。
クリーニングブレードの反発弾性が大きくなると、ブレードエッジ先端部の摩擦振動が過剰になるため、トナーあるいは遊離外添剤が擦りぬけやすい状態となり、フィルミング等発生しやすい。逆に反発弾性が小さすぎると、ブレードエッジ近傍のトナーをはじく力(スリップスティック)が小さく、トナーが擦りぬけやすいためフィルミングを発生しやすい。本発明によればこれらの問題を解消できる。
本実施形態に係るタンデム型の画像形成装置の構成の概略は図1について既述した通りである。補足すると、図1に示すように、上記した感光体ドラム1廻りの構成は、色別(イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、ブラック:Bk)に同一構成が中間転写ベルト6に沿って並設されており、上記色順に中間転写ベルト6上に重ね合わせて転写され、2次転写部位で被転写体としての転写紙に一括転写される。ここでの色順は一例であり、限定される趣旨ではない。
タンデム型の電子写真では、主にブラック、マゼンタ、シアン、イエローといった単色の画像を前記感光体表面に形成する。このような構成において、画像形成がネガポジ方式(露光部電位を低くしトナーを付着させる)で行われる場合、帯電装置2の帯電ローラ22によって表面を一様に負に帯電された感光体ドラム1は、露光光3によって感光体表面に静電潜像を形成され、現像装置4によってトナー5を感光体表面に付着させ、像を可視化する。
中間転写ベルト表面に転写されたトナー像は、図示しない2次転写部にて2次転写ローラ8にバイアスが印加されることにより、図示しない給紙トレイから搬送された記録紙へ転写される。転写後の残留トナー成分あるいは、外添材成分はクリーニング装置10によって除去される。
未定着の記録紙上のトナー像は定着装置9によって記録紙に定着される。残留トナーを除去された感光体ドラム1は除電ランプ27で残留電位をキャンセルされ、次回の画像形成プロセスに供される。
図2において、符号15は図示しない画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジを示している。
これらは、感光体に対して非接触で感光体表面を帯電できるため、クリーニング性の影響を受けにくいというメリットはあるが、放電に伴って生成されるオゾンやNOx等の放電生成物の発生量が帯電ロール方式に比較し格段に大きいため、感光体の耐久性の面で課題がある。
転写装置25としては、中間転写ベルト方式を用いているが、この他にチャージワイヤ、転写ローラ、針電極、転写ドラムなど公知のものを使用することができる。
クリーニングブレード11を像担持体へ圧接する手段として、ケースへの固定により支持する手段を示したが、圧接力を付勢するために固定でなくばね圧接などの外力を付加しても構わない。
クリーニングブレード11は、板状の弾性体ブレード11a及びこれを支持する支持部材11bから構成され、該支持部材11bに弾性体ブレード11aが長手方向に亘って接着される。
従って、トナーのクリーニング精度を上げるためには、電子写真感光体へのブレードの当接圧を上げると効果的であるが、当接圧が大きすぎるとブレード先端の挙動が大きくなり、ブレードのビビリ音また振動数が感光体の固有振動数と共振すると不快な異音となる。
電子写真感光体へのブレードの当接形態としては、電子写真感光体の回転方向に対し順方向のものと、カウンター方向のものとがある。クリーニングの精度から見ると、後者のカウンター方向の当接形態がより好ましい。
クリーニング精度を向上させるカウンター方向の当接法は、感光体の回転時に感光体へのブレードの当接ピーク圧を上げ、両者の摩擦力の上昇を引き起こす。
その結果、感光体の削れ量の増加による耐久性低下、電子写真感光体の傷の発生、ブレードと感光体との接触部のめくれによるクリーニング不良の発生や感光体下流方向へのブレード巻き込みによる装置の停止や破損等の問題に至る恐れが生じる。
ここでクリーニングブレード(弾性体ブレード)の硬度はJIS K6253の硬さ試験で規定される。
クリーニングブレード(弾性体ブレード)の反発弾性は25℃で35〜55%であり、35〜45%であることがより好ましい。反発弾性が35%以下であると、クリーニングブレードにより堰き止めたトナーを押し戻す力が不足するため、耐久が進むと前記の堰き止めたトナーがブレードを押し戻しトナーがすり抜けるようになってしまう。また逆に反発弾性が55%を超えるとブレード先端の挙動が大きくなり、特に高温時にブレードの鳴きが発生してしまう。
クリーニングブレードは、上記物性を有すれば、その材料、形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。クリーニングブレード(弾性体ブレード)の形状としては、例えば、矩形板状のものが挙げられる。前記材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム、ポリウレタン(詳しくは少なくともウレタン結合を有する有機化合物)材料で形成されるのが好ましい。該ポリウレタンは、よく知られているようにイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応によって得られる。
前記ポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオール、等が挙げられる。前記アクリルポリオールを構成する原料モノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n‐ブチル、アクリル酸2‐エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n‐ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n‐ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸2‐ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸2‐ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、N‐メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、等が挙げられる。
この場合、電荷発生層32と電荷移動層33とにより感光層30が形成される。
電荷発生層32の形成方法としては、各種の方法を使用することができるが、例えば、オキシチタニウムフタロシアニン顔料を電荷発生剤として用い、バインダー樹脂とともに適当な溶媒により分散若しくは溶解した塗布液を、所定の下地となる支持体上に塗布し、必要に応じて乾燥させて形成することができる。
電荷移動層33は、少なくとも後述する本発明の電荷移動剤を有するものであり、この電荷移動層33は、例えば、その下地となる電荷発生層32上に電荷移動剤をバインダー樹脂を用いて結着することにより形成することができる。
電荷移動層33の形成方法としては、各種の方法を使用することができるが、通常の場合、電荷移動剤をバインダー樹脂とともに適当な溶媒により分散若しくは溶解した塗布液を、下地となる電荷発生層上に塗布し、乾燥させる方法を用いることができる。
また、電荷発生層32と電荷移動層33を上下逆に積層させた逆積層型電子写真感光体等についても適用することができる。さらに、電荷発生剤と電荷移動剤とを同一層に含有する単層型電子写真感光体にも適用できる。また、必要に応じて導電性支持体31と電荷発生層32の間に中間層を設けても良いし、感光層30上に保護層を設けても良い。
また、導電性支持体31の直径は、60mm以下、好ましくは30mm以下のものが特に有効である。
この中でも、JIS3000系、JIS5000系、JIS6000系等のアルミニウム合金が用いられ、EI(Extrusion Ironing)法、ED(Extrusion Drawing)法、DI(Drawing Ironing)法、II(Impact Ironing)法等一般的な方法により成形を行った導電性支持体が好ましく、さらに、その導電性支持体の表面に、ダイヤモンドバイト等による表面切削加工や研磨、陽極酸化処理等の表面処理、またはこれらの加工、処理を行わない無切削管などいずれのものでもよい。
また、支持体上に中間層を形成してもよい。この中間層は接着向上機能、アルミニウム管からの流れ込み電流を防止するバリヤー機能、アルミニウム管表面の欠陥被覆機能等をもつ。この中間層には、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂等の各種樹脂を用いることができる。これらの樹脂層は、単独の樹脂で構成してもよく、2種以上の樹脂を混合して構成してもよい。また、層中に金属化合物、カーボン、シリカ、樹脂粉末等を分散させることもできる。さらに、特性改善のために各種顔料、電子受容性物質や電子供与性物質等を含有させることもできる。
本発明に用いることができる電荷発生剤としては、オキシチタニウムフタロシアニンが高感度特性を有することから望ましく、中でも図5に示すX線回折ピーク図のY型オキシチタニウムフタロシアニンが本発明の電荷移動剤との組み合わせにおいて相性がよい。
これらの電荷発生剤は単体で用いてもよいし、適切な光感度波長や増感作用を得るために2種類以上を混合して用いてもよい。電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μmである。
前記ポリカーボネート共重合樹脂Aにおいて、一般構造式(1)に示す化合物では、特に構造式(1−a)〜構造式(1−c)で表される化合物より構成される結着樹脂が、適当であった。
以下、具体例を示すがこれらに限定されるものではない。
具体的には、一般構造式(5)若しくは一般構造式(10)で表されるシロキサンを含むポリカーボネート樹脂が上げられる。
なお、感光層が電荷発生層と電荷移動層とからなる場合には、前記樹脂はどちらの層にも適用できる。
電荷発生層に用いる場合の結着樹脂の量は、電荷発生剤100重量部に対し、10〜500重量部、好ましくは25〜300重量部が適当である。
上記電荷移動剤は、本発明のバインダー樹脂との相性がよく、耐環境性に強い電子写真感光体を提供できるものである。
一般構造式(4)に示す化合物において、特に構造式(4−a)〜(4−d)で表される化合物が本発明のバインダー樹脂との相性がよく好ましい。
以下、具体的化合物を示すがこれらに限定されるものではない。
さらに、一般構造式(4)で表される化合物と他の電荷移動剤とを混合して用いることもできる。この場合、一般構造式(4)の化合物と他の化合物の含有比率は、一般構造式(4)の化合物:他の化合物=50:50〜95:5、好ましくは70:30〜95:5の範囲がよい。
また、低分子化合物として、トリニトロフルオレノン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、キノン、ジフェノキノン、ナフトキノン、アントラキノン及びこれらの誘導体、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の多環芳香族化合物、インドール、カルバゾール、イミダゾール等の含窒素複素環化合物、フルオレノン、フルオレン、オキサジアゾール、オキサゾール、ピラゾリン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、トリフェニルアミン、エナミン、スチルベン等を使用することができる。また、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸等の高分子化合物にLiイオン等の金属イオンをドープした高分子固体電解質等も用いることができる。
さらに、テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタンで代表される電子供与性化合物と電子受容性化合物で形成された有機電荷移動錯体等も用いることができ、これらを1種だけ添加して又は2種以上の化合物を混合して添加して、所望の感光体特性を得ることができる。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、リングコート、バーコートスピナーコート等の方法を用いることができる。
本発明の電子写真感光体を製造するための塗布液には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、軟化剤、硬化剤、架橋剤等を添加して、感光体の特性、耐久性、機械特性の向上を図ることができる。特に、酸化防止剤と紫外線吸収剤との併用は感光体の耐久性向上に寄与し有用である。
その中でも該感光層にアミン系酸化防止剤が好ましく、例えば、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N′−エチル−2−メチル−p−フェニレンジアミン、N−エチル−N−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、アルキル化ジフェニルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジアリル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン、4,4′−ジオクチル−ジフェニルアミン、4,4′−ジオクチル−ジフェニルアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、N−フェニル−β−ナフチルアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等を挙げることができる。
加えて、感光層の上に、ポリビニルホルマール樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の有機薄膜や、シランカップリング剤の加水分解物で形成されるシロキサン構造体から成る薄膜を成膜して表面保護層を設けてもよく、その場合には、感光体の耐久性が向上するので好ましい。この表面保護層は、耐久性向上以外の他の機能を向上させるために設けてもよい。
保護層の膜厚は、0.1〜20μmが適当である。
ユニバーサル硬度が185N/mm2以下ではトナーフィルミングが発生し、220N/mm2以上では感光体表面の微小キズに伴う不均一な画像が発生する。
本発明では、ユニバーサル硬度及び弾性仕事率は、フィッシャーインストルメンツH―100(フィッシャーインストルメンツ社製)、ビッカース圧子を用い、設定加重9.8mN、押し込み深さ1μm、測定環境として温度22℃、相対湿度55%の条件下で測定した。ユニバーサル硬度については圧子の最大荷重での変位を硬さの値として表し、弾性仕事率は負荷―除荷試験のグラフより計算して求めた。
本発明における好ましいトナーについては、画質への影響を考慮する上で、体積平均粒径において3〜10μmが好ましく、クリーニング性を十分に効果発揮できる観点で、6〜10μmが更に好ましい。
また、転写紙上に形成されたトナー画像を定着する際に、紙と定着装置との分離性能を維持・向上させるため、トナー母材中に離型成分を含ませている。
本発明のフルカラー画像形成用トナーを構成するトナー粒子は、後で詳述する、炭化水素系ワックスが内添されている第1バインダー樹脂、第2バインダー樹脂、及び着色剤、荷電制御剤、外添剤を用いることが好ましい。
第1バインダー樹脂および第2バインダー樹脂の種類は、特に制限されず、フルカラートナーの分野で公知のバインダー樹脂、例えば、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、エポキシ系樹脂、COC(環状オレフィン樹脂(例えば、TOPAS−COC(Ticona社製)))等であってよいが、オイルレス定着の観点から、第1バインダー樹脂および第2バインダー樹脂はいずれもポリエステル系樹脂を使用することが好ましい。
本発明において好ましく使用されるポリエステル系樹脂としては、多価アルコール成分と多価カルボン酸成分を重縮合させることにより得られたポリエステル樹脂が使用可能である。多価アルコール成分のうち2価アルコール成分としては、例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。3価以上のアルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
3価以上のカルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸,1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−
メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、これらの酸の無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
ポリエステル樹脂の原料モノマーとしては、上述した多価アルコール成分および多価カルボン酸成分が挙げられる。またビニル系樹脂の原料モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、
p−クロルスチレン等のスチレンまたはスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和モノオレフィン類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−(メチル)ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−(メチル)ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸;アクリロニトリル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ビニルメチルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルおよびビニルイソブチルエーテル等が挙げられる。ビニル系樹脂の原料モノマーを重合させる際の重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イソプロピルパーオキシカーボネート、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。
より好ましい第1バインダー樹脂は、上述した多価アルコール成分と多価カルボン酸成分を重縮合させて得られたポリエステル樹脂、特に多価アルコール成分としてビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物を用い、多価カルボン酸成分としてテレフタル酸およびフマル酸を用いて得られたポリエステル樹脂である。
より好ましい第2バインダー樹脂はビニル系ポリエステル樹脂、特にポリエステル樹脂の原料モノマーとしてビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、テレフタル酸、トリメリット酸およびコハク酸を用い、ビニル系樹脂の原料モノマーとしてスチレンおよびブチルアクリレートを用い、両反応性モノマーとしてフマル酸を用いて得られたビニル系ポリエステル樹脂である。
例えば、第1バインダー樹脂としてのポリエステル系樹脂を構成する酸モノマーおよびアルコールモノマーに炭化水素系ワックスを添加した状態で縮重合反応を行えば良い。第1バインダー樹脂がビニル系ポリエステル樹脂の場合には、ポリエステル樹脂の原料モノマーに炭化水素系ワックスを添加した状態で、当該モノマーを撹拌および加熱しながら、これにビニル系樹脂の原料モノマーを滴下して重縮合反応およびラジカル重合反応を行えばよい。
一般に、ワックスの極性が低いほうが定着部材ローラとの離型性に優れている。本発明に用いられるワックスは、極性の低い炭化水素系ワックスである。
炭化水素系ワックスとは、炭素原子と水素原子のみからなるワックスであり、エステル基、アルコール基、アミド基などを含まない。具体的な炭化水素系ワックスとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとプロピレンの共重合体、などのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス、フィッシャートロプシュワックス、などの合成ワックスなどが挙げられる。このうち、本発明において好ましいものは、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスであり、さらに好ましくはポリエチレンワックス、パラフィンワックスである。
本発明のトナーには、ワックスの分散を助けるワックス分散剤を含有させても良い。
ワックス分散剤としては特に限定はなく、公知のものを使用することができ、ワックスとの相溶性の高いユニットと樹脂との相溶性の高いユニットがブロック体として存在するポリマーやオリゴマー、ワックスとの相溶性の高いユニットと樹脂との相溶性の高いユニットのうち一方に他方がグラフトしているポリマーもしくはオリゴマー、エチレン・プロピレン・ブテン・スチレン・α−スチレンなどの不飽和炭化水素と、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸やそのエステルもしくはその無水物との共重合体、ビニル系樹脂とポリエステルとのブロック、もしくはグラフト体などが挙げられる。
上記のワックスとの相溶性の高いユニットとしては、炭素数が12以上の長鎖アルキル基や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエンとそれらの共重合体があり、樹脂との相溶性の高いユニットとしては、ポリエステル、ビニル系樹脂などが挙げられる。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
好ましくは、0.2乃至5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招くことがある。
本発明のトナーに用いる着色剤は、公知のものを用いることができる。例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。
本発明において、着色剤の含有量はトナーに対して通常1乃至15重量%、好ましくは3乃至10重量%である。
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげたポリエステル、ビニル系の樹脂のほかに、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
本発明では、トナー粒子の流動性や帯電性/現像性/転写性を補助するための外添剤として好ましくは1種以上の無機微粒子が用いられる。 無機微粒子のBET法による比表面積としては、30m2/g〜300m2/gであることが好ましく、1次粒子径として10nm〜50nmが好ましい。1次粒子径が大きすぎるとトナー母体への固定化が難しくなり、外添剤の離脱による画像への悪影響が顕著になるため50nm以下が望ましい。また、10nm以下だと母体への埋没が激しいため耐久性が十分でなくなる。
外添剤総量が上記の範囲より多い場合、カブリ、現像性、定着分離性が悪化する。外添剤総量が上記の範囲より少ない場合、流動性、転写性、耐熱保管性が悪化する。
10倍に希釈した界面活性剤溶液30ccにトナー2gを入れ十分に馴染ませた後、超音波ホモジナイザーを用いて40Wで1分間エネルギーを与えて、トナーを分離、洗浄後、乾燥させる処理を行い、蛍光X線分析装置を用いて処理前後の無機粒子の付着量の比を算出することにより得られる。
蛍光X線分析は島津製作所社製波長分散型蛍光X線分析装置XRF1700を用いて上記処理により得られた乾燥トナーと処理前のトナーをそれぞれ2gに1N/cm2の力を60秒間加えてトナーペレットを作成して無機微粒子固有の元素(たとえばシリカの場合はケイ素)を検量線法により定量した。
その結果、トナー母体に対する外添剤の好ましい付着強度が45〜65%であることが判明した。付着強度は45%以下だとトナー母体に固定化されている外添剤が少ないため遊離外添剤の存在率画大きく、感光体上へ遊離外添剤が付着しやすく、フィルミングの原因となりやすい。65%以上だとトナー母体への埋没が進みすぎて逆に流動性を損なう。
本発明のトナーにおいては、トナーの凝集度を、5〜70(%)、より好ましくは、15〜40(%)とすることが望ましい。凝集度の値が、5(%)よりも低い場合は、現像ローラ上からトナーが飛散したり、画像に地肌汚れが発生しやすくなる。
また、70(%)よりも高い場合には、トナー間の凝集が大きくなりすぎ、流動性低下を引き起こし、感光体上のトナーが凝集、固化しクリーニングブレード周辺ではフィルミングとなる。
なお、凝集度の測定方法は以下の通りに行う。測定装置は、ホソカワミクロン社(製)のパウダーテスターを使用し、振動台の上に、次の手順で附属部品をセットする。
(イ)バイブロシュート
(ロ)パッキン
(ハ)スペースリング
(ニ)フルイ(3種類)上>中>下
(ホ)オサエバー
フルイ目開き(上) 75μm
〃 (中) 45μm
〃 (下) 22μm
振巾目盛 1mm
試料採取量 2g
振動時間 15秒
測定後、次の計算から凝集度を求める。
上段のフルイに残った粉体の重量%×1 ・・(a)
中段のフルイに残った粉体の重量%×0.6 ・・(b)
下段のフルイに残った粉体の重量%×0.2 ・・(c)
上記3つの計算値の合計をもって、凝集度(%)とする。
すなわち、凝集値(%)=(a)+(b)+(c)。
粉体層の圧縮・引張特性計測装置(例えば「アグロボット」(ホソカワミクロン社製))により測定することによって得られるトナー粒子間における付着性を示す値である。具体的には上下2分割可能な25φのセル内にトナーを7.0g充填し8kgの加重を5分間加えて上側のセルを持ち上げるときに必要な力のことをいう。雰囲気温度は本装置に付属の温調システムを使用した。
トナー間付着力は温度変化が小さい方が望ましい。トナー間付着力が大きいと実機でのストレスの加わる部分での粒子挙動が安定しない。特に、25℃の雰囲気下でのトナー間付着力はオイルレス粉砕の下限から45g以上が好ましく、静止状態からの動き出しが悪くなることから55g以下が好ましい。特にクリーニングブレードニップ部では、ストレスも大きくフィルミングの要因となってくる。
(実施例1)
[トナーの作製]
ポリエステル樹脂A(軟化点131℃、AV値 25)・・68部
ポリエステル樹脂B(軟化点116℃、AV値 1.9)・・32部
シアンのマスターバッチ(Pigment Blue 15:3を50部含有)・・8部
カルナウバワックス・・8部
上記トナー材料をヘンシェルミキサーで十分混合した後、二軸押出し混練機(PCM−30:池貝鉄工社製)の排出部を取り外したものを使用して、溶融混練し、得られた混合物を冷却プレスローラで厚さ2mmに圧延し、冷却ベルトで冷却した後、フェザーミルで粗粉砕した。その後、機械式粉砕機(KTM:川崎重工業社製)で平均粒径10〜12μmまで粉砕し、さらに、ジェット粉砕機(IDS:日本ニューマチック工業社製)で粗粉分級しながら粉砕した後、微粉分級をロータ型分級機(ティープレックス型分級機タイプ100ATP:ホソカワミクロン社製)を使用して分級を行い、体積平均粒径7.9μm、平均円形度0.910のトナー母体Aを得た。 このトナー母体A100部に対して、シリカ(RX200)2部を添加し、ヘンシェルミキサーで周速40m/sec、5分間混合処理して、トナーを作成した。
直径30mmの無切削アルミニウムからなる円筒ドラム上に、アルキド樹脂(ベッコライトM-6401-50大日本インキ化学工業社製)とアミノ樹脂(スーパーベッカミンG-821-60大日本インキ化学工業社製)を65:35の割合で混合し、さらに前記混合樹脂と酸化チタン(CR-EL石原産業社製)を1:3の割合とし、メチルエチルケトンに溶解して塗布液として、1.5μmの膜厚で形成した。
次に、図5のX線回折角Cukα(2θ±0.2度)27.2度に最大ピークを有するY型オキシチタニウムフタロシアニン粉末10gをガラスビ−ズと1,3ジオキソラン500mlにポリビニルブチラール樹脂(BX-1積水化学工業社製)10gを溶解した液を加え、サンドミル分散機で20時間分散し、得られた分散液をろ過してガラスビ−ズを取り去り、電荷発生層用塗布液を作成した。これを前記下引層上に浸漬塗工し乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。次に結着樹脂としては、構造式(1−a)、構造式(2)を40:60のモル比(mol)で、粘度平均分子量(Mv:30,000)のポリカーボネート共重合体樹脂Aと、構造式(3)で表される粘度平均分子量(Mv:80,000)のポリカーボネート樹脂Bよりなり、重量比50:50である。
電荷移動剤は、構造式(4−a)で表される化合物である。結着樹脂と電荷移動剤との重量比は100:60である。前記結着樹脂と電荷移動剤をテトラヒドロフランに溶解し、電荷移動層用塗工液を調製した。電荷発生層を形成した基体を該電荷移動層用塗工液に浸漬塗工し、130℃で60分乾燥し膜厚24.0μmの電荷移動層を形成し、電子写真感光体を作製した。
その結果を表1(実施例)及び表2(比較例)に示す。
評価機はRICOH製CX3000を改造したもので感光体、クリーニングブレード、トナーは標準品と交換し実験をおこなった。帯電条件は帯電ロールを用いた接触帯電方式により感光体表面電位を−500Vに均一に帯電できるように電圧を印加し、現像条件は接触ロールを用いた現像方式、中間転写ベルトを有する、画像形成装置を使用している。
システム速度は120mm/secでクリーニングブレード(弾性体ブレード)にはウレタンゴム系のブレードを常法により硬度70°、反発弾性40%、厚み1.8mm、自由長8mmのものを利用した。
○;良好
×;濃度不良
<フィルミング>5000枚ランニング後の感光体上のフィルミングについて、以下の基準により評価した。
◎:良好
○:クリーニング不良はあるが画質影響無し
△:軽微な画像不良
×:極めて不良
<キズ>
上記と同様に感光体上のキズの有無を以下の基準で判断した。
◎:良好
○:軽微なキズ(画像影響なし)
×:極めて不良
実施例1で用いたポリカーボネート共重合体樹脂Aの構造式(1−a)を構造式(1−b)に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(実施例3)
実施例1で用いたポリカーボネート共重合体樹脂Aの構造式(1−a)を構造式(1−c)に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(実施例4)
実施例1で用いたポリカーボネート共重合体樹脂Aの構造式(1)、構造式(2)のモル比を30:70とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(実施例5)
実施例1で用いたポリカーボネート共重合体樹脂Aとポリカーボネート樹脂Bとの重量比を70:30に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(実施例6)
実施例1で用いたポリカーボネート共重合体樹脂Aとポリカーボネート樹脂Bとの重量比を30:70に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
実施例1で用いた電荷移動剤を電荷移動剤(構造式4−b)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(実施例8)
実施例1で用いた電荷移動剤を、電荷移動剤(構造式4−c)に代えたこと意外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(実施例9)
実施例1で用いた電荷移動剤を、電荷移動剤(構造式4−d)に代えたこと意外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(実施例10)
実施例1で用いた結着樹脂及び電荷移動剤に加え、酸化防止剤として2.6−ジ−tert−ブチルフェノールとN−フェニル−1−ナフチルアミンを電荷移動剤に対してそれぞれ5%、紫外線吸収剤2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールも電荷移動剤に対して5%加えたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(実施例11)
実施例1で用いたトナーにおいてワックス成分を4部とした以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例12)
実施例1で用いたトナーにおいてシリカ成分を3.5部とした以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例13)
実施例1についてヘンシェルミキサーでの混合時間を8分とした以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例14)
実施例1について、クリーニングブレードのゴム材の配合比を変え硬度75°とした以外は、実施例1と同様に実験を行った。
(実施例15)
実施例1について、クリーニングブレードのゴム材の配合比を変え反発弾性を50%とした以外は、実施例1と同様に実験を行った。
実施例1で用いられたポリカーボネート共重合体樹脂Aの構造式(2)を構造式(11)に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
実施例1で用いられたポリカーボネート共重合体樹脂Aとポリカーボネート樹脂Bとの重量比を80:20に代えたこと意外は、実施例8と同様にして電子写真感光体を作成した。
(比較例3)
実施例1で用いられたポリカーボネート共重合体樹脂Aとポリカーボネート樹脂Bとの重量比を20:80に代えたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(比較例4)
実施例1で用いられた電荷移動剤に代えて、電荷移動剤(構造式12)に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
実施例1で用いられた電荷発生剤のY型オキシチタニールフタロシアニンを、図6のX線回折角Cukα(2θ±0.2度)を持つα型オキシチタニールフタロシアニンに代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
(比較例6)
実施例1で用いたトナーにおいてワックス成分を10部とした以外は、実施例1と同様にしてトナーを作成した。
(比較例7)
実施例1で用いたトナーにおいてワックス成分を1部とした以外は、実施例1と同様にしてトナーを作成した。
(比較例8)
実施例1で用いたトナーにおいてシリカ成分を5.5部とした以外は、実施例1と同様にしてトナーを作成した。
(比較例9)
実施例1で用いたトナーにおいてシリカ成分を0部とした以外は、実施例1と同様にしてトナーを作成した。
(比較例10)
実施例1について、クリーニングブレードのゴム材の配合比を変え硬度58°とした以外は、実施例1と同様に実験を行った。
(比較例11)
実施例1について、クリーニングブレードのゴム材の配合比を変え硬度80°とした以外は、実施例1と同様に実験を行った。
(比較例12)
実施例1について、クリーニングブレードのゴム材の配合比を変え反発弾性を65%とした以外は、実施例1と同様に実験を行った。
2 帯電手段としての帯電装置
4 現像手段としての現像装置
中間転写装置を構成する
5 現像剤
6 被転写体としての中間転写ベルト
7 転写手段としての1次転写ローラ
15 プロセスカートリッジ
Claims (8)
- 像担持体上を一様に帯電させる帯電手段と、一様に帯電した前記像担持体の表面を露光し静電潜像を形成する露光手段と、形成された静電潜像を現像剤にて前記像担持体上に可視画像を形成する現像手段と、前記像担持体上の画像を被転写体へ転写する転写手段と、転写後に前記像担持体上に残留する現像剤を主に弾性体のブレードにて除去するクリーニング手段とを有する画像形成装置を用いた画像形成方法において、
現像剤として、非磁性一成分トナーでワックス成分を含有したものを使用し、
前記像担持体表面のユニバーサル硬度が186〜212N/m2かつ弾性変形率が45.2〜48.3%であり、かつ前記現像剤中の外添材料の付着強度が46〜52.3%であり、
前記像担持体である電子写真感光体は、感光層中に結着樹脂として少なくとも構造式(1)及び構造式(2)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート共重合体樹脂Aと、構造式(3)で表されるポリカーボネート樹脂Bとを含み、ポリカーボネート共重合体樹脂Aとポリカーボネート樹脂Bとの重量比が、30:70から70:30の範囲であり、
前記感光層中の電荷移動剤が一般の構造式(4)で表されるジスチリル系電荷移動剤であり、
前記現像剤はワックス成分を4〜8%含有し、
前記現像剤は外添成分を2〜3.5%含有し、
前記弾性体ブレードのJIS−Aに規格される硬度は70〜75°であり、
前記弾性体ブレードの反発弾性は39〜50%であること特徴とする画像形成方法。 - 請求項1記載の画像形成方法において、
前記感光層は、添加剤としてフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むことを特徴とする画像形成方法。 - 請求項1又は2記載の画像形成方法において、
前記感光層の成分を溶解し、該感光層を形成するための溶剤としてテトラヒドロフランを用いることを特徴とする画像形成方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成方法において、
前記現像剤は粉砕トナーであること特徴とする画像形成方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成方法において、
前記現像剤の凝集度は14.5〜23.2%であること特徴とする画像形成方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成方法において、
前記現像剤のトナー間付着力は45.6〜51.3gであること特徴とする画像形成方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成方法における前記像担持体、前記現像剤、及び前記クリーニング手段を一体に備えたプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成方法を実施してなる画像形成装置。
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