JP5509539B2 - 像担持体用保護剤、およびそれを用いた保護層形成装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および画像形成方法 - Google Patents
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Description
このような画像形成では、可視像化のためのトナーを帯電させる方法により、トナーとキャリアの攪拌および混合による摩擦帯電を用いる二成分現像方式と、キャリアを用いずトナーへの電荷付与を行う一成分現像方式とに大別される。この一成分現像方式では、更に、現像ローラへのトナーの保持に磁気力を使用するか否かにより、磁性一成分現像方式、非磁性一成分現像方式に分類される。
昨今、いずれの現像方式においても、出力画像のカラー化が進み、画像の高画質化や画像品質の安定化に対する要求は、これまでにも増して強くなっている。このような高画質化を図るため、トナーの平均粒径は小さくなり、その粒子形状は角張った部分がなくなり、トナーはより丸い形状になってきている。
しかしながら、該特許文献1では、ソリッド状の固体潤滑剤をブラシ等の供給部材により掻き取り像担持体表面へ供給しているため、同文献中図4に図示されているように様々な大きさの潤滑剤粒子が存在している。そのため、均一な潤滑層を形成するには、該均しブレードは、比較的硬度が高いものを使用する必要があり、また、潤滑剤の削られ方を均等にするために、押圧力の均一化を高精度で図る必要があった。すなわち、潤滑剤の供給量変動が生じ、特に供給量が少なくなった際には、均しブレードが高硬度であるがゆえに、像担持体へ与えるストレスが大きくなり、像担持体の傷や均しブレードの磨耗といった不具合が発生する恐れがある。
これによれば、確かにトータルの供給量の均一化はある程度期待できる。しかしながら、この提案においても、ソリッド状の固体潤滑剤を使用しているため、掻き取られた潤滑剤の大きさは様々であり、幅方向での均一性を確保できるとは限らない。
また、ソリッド状固体潤滑剤の供給量を安定化するために、潤滑剤揺動機構や、削り部材、温度検出器といった、付加部材を要する提案がある(例えば、特許文献3、4、5 参照。)が、機構や制御面で煩雑となる。
しかしながら前述の塗布方法は、いずれも密状態であるソリッド状の潤滑剤を用いて、潤滑剤の供給を行っているため、ソリッド状の潤滑剤の表面を削り取る際に、削り取った粒子の大きさが不揃いになりやすく、また掻き取り部材の経時変化に伴って、掻き取られた潤滑剤粒子の大きさに変動が生じ、安定した保護層を長期間に渡って形成することが困難であった。
また、特許文献3、4、5等では、潤滑剤の供給量を安定にするために潤滑剤供給部材以外の安定化部材を配設する必要があり、装置の小型化の妨げとなっていた。
しかしながら粉体を供給する場合、装置の傾斜や、搬送時の扱い方によって、潤滑剤粉体に左右差といった位置的な偏りが生じ、供給量が安定しないことがある。これを一定にするには、アジテータ等で潤滑剤粉体を攪拌し、場所によるバラツキをなくす等の工夫が必要であるが、そのためには広い空間を要し、また、攪拌機構が必要となり、潤滑剤の供給装置が大掛かりとなりやすく、画像形成装置の小型化の妨げとなる。
特許文献7によれば、上述のような粉体を位置的に均一にする機構は設けられていないため、幅方向での供給量が不均一になる恐れがある。
また、特許文献8の構成によってでも、潤滑剤貯留部で粉体の偏りが生じた場合には、均一な供給ができなくなる恐れがある。
しかしながら、一般にフッ素樹脂は、融点や軟化温度が高く、多孔質の成形体を製造するには多くのエネルギーを用いて、焼結体とする必要である。このような多孔質体は、粒子境界が強固に結着しているため、掻き取られた粒子は、粒子境界でほぐれることなく、ソリッド状潤滑剤の場合と同様に大きさが不揃いとなりやすい。このように、フッ素樹脂を用いた多孔質の潤滑剤では、安定して像担持体表面へ潤滑剤を供給することは、困難であった。
保護層の形成を確実になすには、像担持体に像担持体用保護剤を、必要十分な量、供給する必要があるが、ブラシなどの摺擦部材で像担持体用保護剤を掻きとって、像担持体表面に供給する場合には、供給量や供給粉体の大きさは像担持体用保護剤の硬さや脆さに、強く依存する。
像担持体用保護剤をソリッドで使用した場合には、供給量は使用する材料自体の機械的強度によるところが大きい。よって、供給量を十分に確保しようとすると、像担持体用保護剤は、軟質であるか脆性が大きな性質にならざるを得ない。
一方、像担持体用保護剤ソリッドの脆性を大きくした場合には、ブラシ等の供給部材により掻き取られた保護剤粉体の粒径がばらつきやすく、広い粒度分布を持った保護剤粉体が像担持体上に供給されてしまう。このような保護剤粉体の粒度バラツキは、像担持体上に形成される保護層厚みのバラツキに繋がるため、保護剤による像担持体の保護効果が制限されてしまう。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の保護層形成装置において、該装置が前記像担持体に近接配置されたとき、該像担持体表面に供給された像担持体用保護剤を薄層化して保護層を形成する保護層形成部材を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載のプロセスカートリッジにおいて、前記像担持体の回転方向に関し、前記保護層形成手段より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段を設けたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、像担持体と、該像担持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、保護層形成手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、前記保護層形成手段は、請求項2または3に記載の保護層形成装置であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項6または7に記載の画像形成装置において、前記潜像形成手段が前記像担持体表面に接触ないし近接して配置された帯電器を有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、転写後の前記像担持体表面に像担持体用保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、前記像担持体用保護剤は、請求項1に記載の像担持体用保護剤であることを特徴とする。
本発明の像担持体用保護剤は、少なくとも、像担持体用保護剤、像担持体表面に像担持体用保護剤を供給する保護剤供給部材および、保護剤供給部材に像担持体用保護剤を押圧して当接させる押圧力付与部材を有する、保護層形成装置に用いる、像担持体用保護剤において、像担持体用保護剤が、連続気泡率=3〜15体積%かつ、独立気泡率=0〜1体積%の、連通孔を持つ多孔質体であることを特徴とする像担持体用保護剤である。
よって、像担持体を含む画像形成装置は、長期間にわたって、良好な状態に維持しつづけられる。
これらの割合は、例えば、JIS K7138「硬質発泡プラスチック−連続気泡率および独立気泡率の求め方」に示された方法に準拠して計測することができる。
各気泡率は、像担持体用保護剤成形体を、できるだけ細分化することなく計測した方が良いが、長さ3cm程度までであれば、バー状の成形体を切断して計測用の試料としても、表面気泡の影響を補正することなく、十分な精度で気泡率を得ることができる。
これにより、保護剤粒子間の境界(粒界)では、物質的に不連続な状態を保ったまま、粒子間凝集力を主とした結合力により、成形体の構造を保つこととなる。このような粒子の凝集による成形体は、比較的緩やかな力で元の粒子径をもつ粉体にまでほぐれ易く、粒子径の揃った保護剤粉体を必要量供給することが可能となる。
脂肪酸金属塩としては、特に限定されるものではないが、ステアリン酸、パルミチン酸、メリシン酸等の長鎖脂肪酸とナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属イオン、アルミニウム、亜鉛等の金属イオン等が結合した化合物を挙げることができる。中でも、ステアリン酸亜鉛では、結晶性が高い分子構造を持ち、粒子径の揃った原料粉体を容易に得られるため好ましく用いることができる。
ワックスの例としては、脂肪族飽和炭化水素、脂肪族不飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素、脂環式不飽和炭化水素や芳香族炭化水素に分類される炭化水素、カルナウバロウ、米ぬかロウ、キャンデリラロウ等の植物性天然ワックス類、蜜ロウ、雪ロウ等の動物性天然ワックス類が例として挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
特に、分子内の結合が、反応性が低く安定した飽和結合のみからなる、脂肪族飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素が好ましく、中でもノルマルパラフィン、イソパラフィンおよびシクロパラフィンといった炭化水素ワックスが、付加反応が生じ難く化学的に安定であり、実使用の大気中で酸化反応を生じにくいため、経時安定性の面で好ましく用いられる。
また、前述のように像担持体表面に形成された保護剤層は電気的ストレスに曝され、劣化するため、ワックスの分子量が小さすぎると、十分な保護効果が発現しなくなることがある。
また一方で、ワックスの分子量が大きすぎると、像担持体用保護剤成分を像担持体上に膜化させる際に、大きなずり力が必要となるため、均等な保護膜が形成されない場合がある。
ワックスの分子量を、重量平均分子量Mw基準で、350〜850の範囲とすることにより、保護効果を確実に発現させることができるため好ましく、400〜800であることが更に好ましい。
この他に、像担持体用保護剤と像担持体表面との親和性を高め、保護剤層形成の補助をする配合物として、界面活性剤のような両親媒性の有機化合物を、添加物として併用しても良い。
前記乾式成型法の代表的な例として、一軸加圧成形法は、概ね以下の手順によって行うことができる。
1.予め、一定の粒子径となるように粉末化して分級した保護剤原材料粉末を、所定量計量する。
2.所定形状の型枠中に、計量した像担持体用保護剤原材料粉末を投入する。
3.押し型により投入した粉末を加圧し、特定の連続気泡率および独立気泡率を持つ粉末圧密体を作成する。
この粉末圧密体を型枠から外し、像担持体用保護剤の多孔質成形体とする。
4.その後、切削加工などにより、像担持体用保護剤の形状を整えてもよい。
ただしこの時、発熱体を押圧して表面の平滑性を増すような加工を行うと、表面の保護剤粒子がお互いに融着し粗大化するため好ましくない。
ただし、過剰な温度や長時間の養生は、粒子間の結合を強固にし、過度の焼結状態に移行してしまうため好ましくない。焼結が進み過ぎると、保護剤成形体内部では、連続気泡の周りが封鎖され、独立気泡へ変化する。よって、前述のように独立気泡の割合を規定することにより、粒子間結合力の程度を見積もることができ、過剰な焼結を防止し、保護剤のほぐれやすさを確実に維持した成形体を作成することができる。
前記型枠としては、寸法精度の良さ、熱伝導性の良さから鋼材、ステンレス、アルミニウム等の金属製型枠が好ましい。また、型枠内壁面には、離型性を良くするために、微量のフッ素樹脂、シリコーン樹脂などの離型剤をコーティングしても良い。
本発明の保護層形成装置は、像担持体と、像担持体表面に像担持体用保護剤を供給する保護剤供給部材と、保護剤供給部材に像担持体用保護剤を押圧して当接させる押圧力付与部材とを少なくとも有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。本発明の前記像担持体用保護剤は、連続気泡を適度に有する多孔質構造になっているため、均等な大きさの保護剤粉体にほぐれ易い構造となっている。従って、像担持体用保護剤は、容易にかつ均等に供給部材によって掻き取られる。
これにより、像担持体用保護剤は、速やかに像担持体表面へ供給される。
したがって、像担持体表面には、適度な被膜強度を持つ保護層が速やかに形成される。
また、前記保護層形成装置が前記保護層形成部材を有する場合には、該保護層形成部材はクリーニング部材を兼ねてもよいが、より確実に保護層を形成するには、予めクリーニング部材により像担持体上のトナーを主成分とする残存物を除去し、残存物が保護層内に混入しないようにすることが好ましい。
同図において符号1は感光体ドラム、2は保護層形成装置、3は帯電ローラ、4はクリーニング機構、21は像担持体用保護剤、22は保護剤供給部材、23は押圧力付与部材、24は保護層形成部材、41はクリーニング部材、42はクリーニング押圧機構をそれぞれ示す。
保護層形成装置2は、像担持体である感光体ドラム1の表面に対向して近接配設され、像担持体用保護剤21、保護剤供給部材22、押圧力付与部材23、保護層形成部材24等から主に構成される。ここで、近接配置とは、保護剤供給部材22が像担持体表面に接触可能であって、保護剤供給部材22が担持した像担持体用保護剤を像担持体表面に供給可能な位置を意味する。
本発明の像担持体用保護剤21は、押圧力付与部材23からの押圧力により、例えばブラシ状の保護剤供給部材22へ接する。保護剤供給部材22は像担持体1と線速差をもって同方向もしくは逆方向に回転して摺擦し、この際に、保護剤供給部材表面に保持された像担持体用保護剤を像担持体表面に供給する。
像担持体表面に供給された像担持体用保護剤は、物質種の選択によっては供給時に十分な保護層にならない場合があるため、より均一な保護層を形成するために、例えば、像担持体表面に対し若干の圧力を以て接触するブレード状の部材を持つ保護層形成部材24により薄層化されて保護層となる。
劣化した像担持体用保護剤は、通常のクリーニング機構により、像担持体に残存したトナー等の成分と共に除去される。このようなクリーニング機構は、上述の保護層形成部材と兼用にしてもよいが、像担持体表面残存物を除去する機能と、保護層を形成する機能とは、適切な部材の摺擦状態が異なることがあるため、機能を分離し、同図に示すように
像担持体の回転方向に関し、像担持体用保護剤供給部より上流側に、クリーニング部材41、クリーニング押圧機構42等からなるクリーニング機構4を設けることが好ましい。
また、支持体から突き出し、たわみを持たせることができるクリーニングブレードの長さ、いわゆる自由長についても同様に押圧で加える力との兼ね合いで一義的に規定できるものではないが、1〜15mmが好ましく、2〜10mmがより好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばPFA、PTFE、FEP、PVdF等のフッ素樹脂;フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマーなどが挙げられる。
前記保護層形成部材で像担持体を押圧する力は、像担持体用保護剤が延展し保護層の状態になる力で十分であり、線圧として5〜80gf/cmが好ましく、10〜60gf/cmがより好ましい。
なお、撓みの程度を調整するため、例えばジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ヒドリンゴム、ノルボルネンゴム等を複合してもよい。
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記保護層形成手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。
本発明のプロセスカートリッジは、各種電子写真装置に着脱自在に備えさせることができ、本発明の画像形成装置に着脱自在に備えさせるのが好ましい。
本発明のプロセスカートリッジは、前記像担持体用保護剤を有する本発明の保護層形成手段を有しているので、該プロセスカートリッジの交換間隔を極めて長く設定することが可能となるため、ランニングコストが低減され、廃棄物量も大幅に削減できる。特に、前記像担持体が最表面層に熱硬化性樹脂を含む場合には、電気的ストレスによる像担持体の劣化を像担持体用保護剤で防止することにより、熱硬化性樹脂を含む像担持体の機械的ストレスに対する耐久性を長期間に渉り持続的に発現させることが可能となる。
また、本発明の像担持体用保護剤は金属成分を実質含まないため、接触または近接して配設された帯電部材を、金属酸化物等で汚染することなく、帯電装置の経時変化を小さくすることができる。このため、像担持体や帯電部材等のプロセスカートリッジ構成部品の再使用も容易となり、更なる廃棄物量の削減も可能となる。
同図において符号5は現像装置、6は転写ローラ、7は記録媒体、51は現像ローラ、52は搬送ローラ、53は攪拌ローラ、500はプロセスカートリッジをそれぞれ示す。
前記プロセスカートリッジ500は、像担持体1である感光体ドラム1に対向して配設された保護層形成装置2は、像担持体用保護剤21、保護剤供給部材22、押圧力付与部材23、保護層形成部材24等から構成される。
また、像担持体1は、転写工程後に部分的に劣化した像担持体用保護剤やトナー成分等が残存した表面となっているが、クリーニング部材41により表面残存物が清掃され、クリーニングされる。
同図では、クリーニング部材は、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。
クリーニング機構により、表面の残留トナーや劣化した像担持体用保護剤が取り除かれた像担持体表面へは、保護剤供給部材22から、像担持体用保護剤21が供給され、保護層形成部材24により皮膜状の保護層が形成される。この際、本発明で使用する像担持体用保護剤は、必要十分な量を制御性良く安定して像担持体表面に供給できるため、像担持体表面を効率よく保護し、長期間に渡って像担持体自身の劣化の進行を防ぐことができる。
このようにして保護層が形成された像担持体は、帯電後、レーザー等の露光Lによって静電線像が形成され、現像装置5により現像されて可視像化され、プロセスカートリッジ外の転写ローラ6などにより、記録媒体7へ転写される。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、保護層形成手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、好ましくはクリーニング手段を有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
また、前記像担持体表面に接触または近接して配設された帯電装置では、放電領域が像担持体のごく近傍に存在するため電気的ストレスが大きくなりがちであるが、像担持体保護層を形成した本発明の画像形成装置であれば、像担持体を電気的ストレスに曝すことなく使用できる。
また、像担持体の表面は形成された保護層の効果により、表面状態の変化を極めて小さくできるため、クリーニングの良否が像担持体の状態変化に対して敏感に変動してしまうような、平均円形度が大きなトナーや平均粒径が小さなトナーであっても、長期間に亘って安定したクリーニングを行うことができる。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記静電潜像形成工程は前記静電潜像形成手段により行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により行うことができ、前記転写工程は前記転写手段により行うことができ、前記保護層形成工程は前記保護層形成手段により行うことができ、前記定着工程は前記定着手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
静電潜像形成工程は、像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
−像担持体−
像担持体(「静電潜像担持体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。
ドラム状の支持体としては、直径が20〜150mmが好ましく、24〜100mmがより好ましく、28〜70mmが更に好ましい。前記ドラム状の支持体の直径が20mm未満であると、ドラム周辺に帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置することが物理的に困難となることがあり、150mmを超えると、画像形成装置が大きくなってしまうことがある。特に、画像形成装置がタンデム型の場合には、複数の感光体を搭載する必要があるため、直径は70mm以下が好ましく、60mm以下がより好ましい。
また、従来公知のエンドレスニッケルベルト、またはエンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
前記白色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、これらの中でも、導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンが特に好ましい。
前記樹脂としては、例えばポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
前記フェノール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコ−ルエステル、トコフェロール類などが挙げられる。
前記ハイドロキノン類としては、例えば、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなどが挙げられる。
前記有機硫黄化合物類としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
前記有機燐化合物類としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどが挙げられる。
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
前記酸化防止剤の添加量は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%が好ましい。
また、前記感光層中にはレベリング剤を添加しても構わない。該レベリング剤としては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー、またはオリゴマーが使用される。前記レベリング剤の使用量は、前記バインダー樹脂100重量部に対して、0〜1重量部が好ましい。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性または半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記帯電器としては、交流成分を有する電圧を印加する電圧印加手段を有するものが好ましい。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触または非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記トナーは、下記数式1で表される円形度SRの平均値である平均円形度が0.93〜1.00のものが好ましく、0.95〜0.99がより好ましい。この平均円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
<数式1>
円形度SR=(トナー粒子の投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(トナー粒子の投影像の周囲長)
まず、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜10000個/μlとして前記装置によりトナーの形状、粒度を測定する。
また、前記トナーは、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)の比(D4/D1)は1.00〜1.40が好ましく、1.00〜1.30がより好ましい。前記比(D4/D1)が1に近づくほど、そのトナーの粒度分布がシャープであることを意味し、(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲では、トナー粒径による選択現像が起きないため、画質の安定性に優れる。また、トナーの粒度分布がシャープであることから、摩擦帯電量分布もシャープとなり、カブリの発生が抑えられる。また、トナー粒径が揃っていると、潜像ドットに対して、緻密にかつ整然と並ぶように現像されるので、ドット再現性に優れる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子またはトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネート(3)と反応させた物などが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基が特に好ましい。
前記ジオール(1−1)としては、例えばアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、これと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用が特に好ましい。
前記ジカルボン酸(2−1)としては、例えばアルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)などが挙げられる。これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が特に好ましい。
前記3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
本発明においては、ウレア結合で変性されたポリエステル(i)中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、100/0〜10/90が好ましく、80/20〜20/80がより好ましく、60/40〜30/70が更に好ましい。前記ウレア結合のモル比が10%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
また、ウレア変性ポリエステルの数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、20,000以下が好ましく、1,000〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が更に好ましい。前記数平均分子量が20,000を超えると、低温定着性およびフルカラー画像形成装置に用いた場合の光沢性が悪化することがある。
したがって、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、5/95〜80/20が好ましく、5/95〜30/70がより好ましく、5/95〜25/75が更に好ましく、7/93〜20/80が特に好ましい。前記(i)の重量比が5重量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。
前記結着樹脂の貯蔵弾性率としては、測定周波数20Hzにおいて10,000dyne/cm2となる温度(TG’)が、100℃以上が好ましく、110〜200℃がより好ましい。前記温度(TG’)が100℃未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記結着樹脂の粘性としては、測定周波数20Hzにおいて1000ポイズとなる温度(Tη)が、180℃以下が好ましく、90〜160℃がより好ましい。前記温度(Tη)が、180℃を超えると、低温定着性が悪化する。即ち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、TG’はTηより高いことが好ましい。言い換えるとTG’とTηの差(TG’−Tη)は0℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましく、20℃以上が更に好ましい。なお、差の上限は特に限定されない。また、耐熱保存性と低温定着性の両立の観点から、TηとTgの差は0〜100℃が好ましく、10〜90℃がより好ましく、20〜80℃が更に好ましい。
まず、前記ポリオール(1)と、前記ポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで、40〜140℃にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。更に(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。(3)を反応させる際および(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。
使用可能な溶剤としては、例えば芳香族溶剤(トルエン、キシレン等);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等);エステル類(酢酸エチル等);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、エーテル類(テトラヒドロフラン等)などのイソシアネート(3)に対して不活性なものが挙げられる。
なお、ウレア結合で変性されていないポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
前記トナーは、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体を、(B)と反応させて形成してもよいし、予め製造したウレア変性ポリエステル(i)を用いてもよい。水系媒体中でウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
前記プレポリマー(A)と他のトナー組成物である(以下、トナー原料と称することもある)、着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、帯電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、予めトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、着色剤、離型剤、および帯電制御剤などの他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。例えば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
前記水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)などが挙げられる。
前記分散の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするためには高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、1000〜30000rpmが好ましく、5000〜20000rpmがより好ましい。前記分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分間である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃が好ましく、40〜98℃がより好ましい。高温な方が、ウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等が挙げられ、これらの中でも、フルオロアルキル基を有するものが好適に挙げられる。該フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸またはその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸またはその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)またはその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸またはその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。該フルオロアルキル基を有する界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製);フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製);ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ化学工業社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等が挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物またはこれらのメチロール化合物、クロライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類、等が挙げられる。
前記分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
前記分散液の調製においては、前記伸長反応乃至前記架橋反応の触媒を用いることができる。該触媒としては、例えば、ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート、等が挙げられる。
前記溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましく、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒がより好ましい。
前記プレポリマー(A)100重量部に対する溶剤の使用量は、0〜300重量部が好ましく、0〜100重量部がより好ましく、25〜70重量部が更に好ましい。溶剤を使用した場合は、伸長および/または架橋反応後、常圧または減圧下にて加温し除去する。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行ってもよいが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、または粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際、不要の微粒子または粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
予めの混錬に用いる結着樹脂としては、トナー用結着樹脂として例示した樹脂類をそのまま使用することができるが、これらに限定されるものではない。
前記の結着樹脂と着色剤の混合物を予め湿潤液と共に混練する具体的な方法としては、例えば、結着樹脂、着色剤および湿潤液を、ヘンシェルミキサー等のブレンダーにて混合した後、得られた混合物を二本ロール、三本ロール等の混練機により、結着樹脂の溶融温度よりも低い温度で混練して、サンプルを得る。
この製法によると、得られるトナーに含有される着色剤粒子の粒径が小さくなるばかりでなく、該粒子の分散状態の均一性が高くなるため、OHPによる投影像の色の再現性がより一層よくなる。
前記離型剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックス等);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが特に好ましい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えばポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミド等);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミド等);ジアルキルケトン(ジステアリルケトン等)などが挙げられる。これらの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記離型剤の溶融粘度は、融点より20℃高い温度で、5〜1000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が1000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が乏しくなることがある。
前記離型剤の前記トナー中における含有量は、0〜40重量%が好ましく、3〜30重量%がより好ましい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩および、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。
前記帯電制御剤としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(いずれも、オリエント化学工業社製);第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(いずれも、保土谷化学工業社製);第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(いずれも、ヘキスト社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(いずれも、日本カ一リット社製)、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
また、トナー製造過程で水系媒体中にトナー組成物を分散させるに際して、主に分散安定化のための樹脂微粒子を添加してもよい。
前記ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合または共重合したポリマーが用いられ、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。
前記無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。また、前記無機微粒子のBET法による比表面積は20〜500m2/gが好ましい。前記無機微粒子の前記トナーにおける添加量は、0.01〜5重量%が好ましく、0.01〜2.0重量%がより好ましい。
その他の高分子系微粒子、例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このようなトナーを用いることにより、上述の如く、現像の安定性に優れる、高画質なトナー像を形成することができる。
前記現像器に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いた転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記中間転写体としては、体積抵抗1.0×105〜1.0×1011Ω・cmの導電性を示すものが好ましい。前記体積抵抗が1.0×105Ω・cmを下回る場合には、感光体から中間転写体上へトナー像の転写が行われる際に、放電を伴いトナー像が乱れるいわゆる転写チリが生じることがあり、1.0×1011Ω・cmを上回る場合には、中間転写体から紙などの記録媒体へトナー像を転写した後に、中間転写体上へトナー像の対抗電荷が残留し、次の画像上に残像として現れることがある。
中間転写体に表面層を設ける際には、上述の感光体表面層に使用した表面層材料の内、電荷輸送材料を除く組成物に、適宜、導電性物質を併用して抵抗調整を行い、使用することができる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記保護層形成工程は、転写後の前記像担持体表面に本発明の前記像担持体用保護剤を付与して保護層を形成する工程である。
前記保護層形成手段としては、上述した、本発明の保護層形成装置を用いることができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程および定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段は、像担持体の回転方向に関し、転写手段より下流側かつ保護層形成手段より上流側に設けられることが好ましい。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
同図において符号8は潜像形成装置、100は画像形成装置、200は給紙機構をそれぞれ示す。その他の符号は図1、2に準ずる。添字Y、M、C、Kは現像色であるイエロー、マゼンタ、シアン、黒をそれぞれ示す。
ドラム状の像担持体1Y,1M,1C,1Kの周囲に、それぞれ保護層形成装置2、帯電装置3、潜像形成装置8、現像装置5、転写装置6、およびクリーニング装置4が配置される。
次に、画像形成のための一連のプロセスについて、ネガ−ポジプロセスで説明を行う。
帯電装置による像担持体の帯電が行われる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電部材に、像担持体1Y,1M,1C,1Kを所望の電位に帯電させるに適した、予め定められた所定の大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された像担持体1Y,1M,1C,1Kは、レーザ光学系等の潜像形成装置8によって照射されるレーザ光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
レーザ光は半導体レーザから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により像担持体1Y,1M,1C,1Kの表面を、像担持体の回転軸方向に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像装置5にある現像剤担持体である現像スリーブ上に供給されたトナー粒子、またはトナー粒子およびキャリア粒子の混合物からなる現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに、像担持体1Y,1M,1C,1Kの露光部と非露光部の間にある、予め定められた所定の大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
このとき、転写装置6には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。その後、中間転写体7は、像担持体から分離され、転写像が得られる。
また、像担持体上に残存するトナー粒子は、クリーニング部材によって、クリーニング装置4内のトナー回収室へ、回収される。
画像形成装置としては、上述の現像装置が複数配置されたものを用い、複数の現像装置によって順次作製された色が異なる複数トナー像を順次転写材上へ転写した後、定着機構へ送り、熱等によってトナーを定着する装置であっても、あるいは同様に作製された複数のトナー像を順次一旦中間転写体上に順次転写した後、これを一括して紙のような記録媒体に転写後に、同様に定着する装置であってもよい。
このような帯電部材を像担持体表面に接触または近接して帯電を行う帯電装置では、前述のように放電が像担持体表面近傍の領域で行われるため、像担持体への電気的ストレスが大きくなりがちである。しかし、本発明の像担持体用保護剤を用いた保護層形成装置を用いることにより、長期間に渡り像担持体を劣化させることなく維持できるため、経時的な画像の変動や使用環境による画像の変動を大幅に抑制でき、安定した画像品質の確保が可能となる。
−像担持体用保護剤1の作製−
ステアリン酸亜鉛(堺化学工業製、SZ−2000)を、酸化アルミニウム微粒子(住友化学製、AA−05;平均粒子径=0.5μm)と共に、表1の混合比(重量基準)に従って混合した。なお、表1において、実施例1〜実施例8をそれぞれ参考例1〜8と、実施例9を実施例1と、それぞれ読み替えるものとする。
混合は、ワンダーブレンダー(WB−1、販売元:大阪ケミカル株式会社)を用い、25000rpmの回転速度で、10秒間の混合を2度行い、試料の混合物粉体とした。
予め測定した各原材料の比重、配合比および、所望の充填率から、型枠へ投入する混合物の量を算出した。本実施例では、保護剤処方1混合物の23.9gを計量し、像担持体用保護剤の成形体を以下の手順で作成した。
深さ20mm×幅8mm×長さ350mmのアルミニウム製の金型に、計量した保護剤処方1の組成物を投入し、ヘラで表面を均した後、充填物の高さが8mmとなるように、押し型で加圧圧縮して、粉末圧密体を成形した。
保護剤処方1の固形物を型から外し、8mm×8mm×310mmに整形して、金属製支持体に貼り付け、像担持体用保護剤1を作製した。
−像担持体用保護剤2〜14の作製−
参考例1において、保護剤の原材料種類、混合比、混合物投入量として、表1に記載の通りとした以外は、参考例1と同様にして、像担持体用保護剤2〜12を作製した。
この内、実施例1(保護剤9)、比較例3(保護剤12)については、粉末圧密体成形後、表1の温度、時間条件で養生後に室温まで徐冷することにより、粉体間結着力の調整を施して、像担持体用保護剤とした。
また、参考例1、7と同一の処方を用いて、加圧圧縮成形の代わりに、溶融成形を行い、保護剤13、14を作成した。
像担持体用保護剤の連続気泡率および独立気泡率は、以下の手順で測定した。
1.像担持体用保護剤から約5cm×8mm×8mmの直方体を3本切り出す。
2.ノギスを用い切り出した像担持体用保護剤を各々採寸し、独立気泡および連続気泡を含む見掛けの体積V1(cm3)を算出する。
3.切り出した像担持体用保護剤の重量W1(g)を計量する。
4.像担持体用保護剤をまとめて、ベックマン空気比較式比重計(東京サイエンス社製)に入れ、独立気泡を含む見掛けの体積V2(cm3)を得る。
5.見掛けの体積V1、V2を測定し終えた試料サンプルを、独立気泡がなくなるまで粉砕し、その一部を精秤してW2(g)とする。
6.粉砕した試料を、4.と同様にして、ベックマン空気比較式比重計に入れ、気泡を含まない保護剤W2(g)の体積V3(cm3)を得る。
7.各測定値より、次式に従って、連続気泡率並びに独立気泡率を算出する。
連続気泡率(%)=100×(V1−V2)/V1 (体積%)
独立気泡率(%)=100×{V2−V3・(W1/W2)}/V1 (体積%)
各像担持体用保護剤の連続気泡率および独立気泡率を、表1に併記する。
像担持体(感光体)の周りに、転写工程に引き続き、カウンタータイプのクリーニングブレード、ブラシ状の保護剤供給部材、トレーリングタイプの保護層形成部材を、上流からこの順で設け、参考例1の像担持体用保護剤1を用いた保護層形成装置を有するプロセスカートリッジを作製した。
得られたプロセスカートリッジを、該プロセスカートリッジが搭載可能なように改造した画像形成装置(株式会社リコー製、カラーMFP imagio Neo C600)に搭載し、A4サイズ版、画像面積率6%原稿10万枚の連続画像出図試験を行った。試験前後における画像の異常の有無を、20℃、50%RHの常温常湿環境、10℃、25%RHの低温低湿環境、および35℃、80%RHの高温高湿環境にて確認した。
この時、トナーは、重量平均粒径(D4)=5.1μm、個数平均粒径(D1)=4.3μm、D4/D1=1.19、平均円形度=0.98の重合法により作製したトナーを用いた。
連続通紙試験後の画像の異常としては、クリーニング性能の良否に関係する、スジ状の画像欠陥、ハーフトーン画像ムラ、および画像ボケについて、以下の基準により評価した。
◎:極めて優れている
○:実用上問題ないレベル
△:実用上許容できるレベル
×:使用不可
◎:極めて優れている
○:実用上問題ないレベル
△:実用上許容できるレベル
×:使用不可
◎:極めて優れている
○:実用上問題ないレベル
△:実用上許容できるレベル
×:使用不可
<像担持体用保護剤の状態の評価基準>
◎:固着なし
○:うっすらとした固着
△:点在した固着(実使用可能レベル)
×:広範囲の固着あり
<各部材の状態の評価基準>
○:初期と同等レベル
△:やや変化している(実使用可能レベル)
×:劣化している
各画質評価結果については表2〜表3に示し、部材劣化状態の観察結果については表4に示す。それぞれの表には以後の実施例分、参考例分、および比較例分も含めて記載してある。なお、表2〜表3において、実施例10〜17、19〜21は、それぞれ参考例10〜17、19〜21と読み替えるものとする。また、実施例18は、そのまま実施例18とするものとする。
参考例10において、像担持体用保護剤1を像担持体用保護剤2〜9に変えた以外は、参考例10と同様にして評価を行った。
各画質評価結果および観察結果等については表2〜4に示す(以下同様)。なお、表4において、実施例10〜17、19〜21は、それぞれ参考例10〜17、19〜21と読み替えるものとする。また、実施例18は、そのまま実施例18とするものとする。
参考例11において、やや像担持体用保護剤2の供給過多が認められたため、供給部材への押圧力を参考例10の0.8倍に設定して、参考例11と同様の評価を行ったところ、供給過多はなくなり、参考例10と同様の優れた保護効果が発現した。
参考例12において、やや像担持体用保護剤3の供給不足が認められたため、供給部材への押圧力を参考例10の1.2倍に設定して、参考例12と同様の評価を行ったところ、供給不足はなくなり、参考例10と同様の優れた保護効果が発現した。
実施例10において、像担持体用保護剤1の代わりに像担持体用保護剤10〜14を用いた以外は、参考例10と同様にして評価を行った。
また、保護剤10〜14について、保護剤供給部材への押圧力を調整し、像担持体保護剤の供給量を調整しても、像担持体の保護が行われる範囲では、保護剤の塗布ムラは解消されず、スジ状や帯状の画像欠陥は解消できなかった。
像担持体の周りに、転写工程に引き続き、ブラシ状の保護剤供給部材、カウンタータイプのクリーニングブレード兼用となる保護層形成部材を、上流からこの順で設け、参考例1の像担持体用保護剤1を用いた保護層形成装置を有するプロセスカートリッジを作製した。
上記プロセスカートリッジが搭載可能なように改造した画像形成装置(株式会社リコー製、カラーMFP imagio Neo C455)に搭載し、A4サイズ版、画像面積率6%原稿10万枚の連続画像出図試験を行い、試験前後における画像の異常の有無を確認した。
画像の異常としては、実施例1と同様にしてクリーニング性能の良否に関係する、スジ状の画像欠陥、ハーフトーン画像ムラ、および画像ボケを評価した。
また、参考例10と同様にして、像担持体、クリーニングブレードおよび帯電部材の劣化が画像へ及ぼす影響の大きさを評価するため、初期、および10万枚時点でのそれぞれの状態を観察し、異常の有無を確認した。
一方で、像担持体用保護剤の含まれる微粒子の粒子径が小さくなり過ぎる、もしくは微粒子を含まない場合には、像担持体表面に電気的ダメージを蓄積しやすくなるという点で、像担持体用保護剤としての性能は徐々に低下した。微粒子の平均粒子径が小さい場合には、保護剤層の除去性が不足し、劣化した保護剤の除去が不十分となることがあり、画像品質面で若干の性能低下が認められた。また、微粒子を含まない場合には、保護剤層の均一性は確保されるものの、各部材への影響が未発生の期間が若干短くなった。
また、像担持体用保護剤として、溶融成形品を用いた比較例9、10は、供給される保護剤粉体の大きさが不揃いとなり、均一な保護剤層を形成することができず、像担持体をストレスから保護できる程度の厚みを持たせると、極めて保護剤層が厚い部分ができて画像への影響が発生した。逆に保護剤層の厚みを一定以下に制限すると、像担持体上で保護剤が不足してまばらにしか存在しない部分が生じ、均等な保護効果や潤滑効果を発現させることができず、長期間に渡る画像品質の維持はできなかった。
2 保護層形成装置
3 帯電ローラ
4 クリーニング機構
5 現像装置
6 転写ローラ
7 中間転写体
8 潜像形成装置
21 像担持体用保護剤
22 保護剤供給部材
23 押圧力付与部材
24 保護層形成部材
41 クリーニング部材
42 クリーニング押圧部材
100 画像形成装置
200 給紙機構
L 露光
Claims (9)
- 像担持体表面に付与して該像担持体表面を保護する像担持体用保護剤であって、該像担持体用保護剤が脂肪酸金属塩を含み、該像担持体用保護剤が一定重量の粉末状の像担持体用保護剤原材料を一定の圧縮量で一定体積となるように金型内で加圧成形した粉末圧密体であり、連続気泡率が3〜15体積%、且つ、独立気泡率が0〜1体積%の多孔質体であり、前記加圧成形した粉末圧密体の粉体間結着力の調整を行う熱処理が施され、前記像担持体用保護剤は、該像担持体用保護剤の総重量の10重量%以下で、個数平均粒子径D1が0.1〜1.5μmの微粒子を含み、前記熱処理が125℃/30分の熱処理であることを特徴とする像担持体用保護剤。
- 像担持体に近接配置可能に構成される保護層形成装置であって、前記像担持体表面に像担持体用保護剤を供給可能に配置される保護剤供給部材と、該保護剤供給部材に前記像担持体用保護剤を押圧して当接させる押圧力付与部材とを有し、前記像担持体用保護剤が請求項1に記載の像担持体用保護剤であることを特徴とする保護層形成装置。
- 請求項2に記載の保護層形成装置において、該装置が前記像担持体に近接配置されたとき、該像担持体表面に供給された像担持体用保護剤を薄層化して保護層を形成する保護層形成部材を有することを特徴とする保護層形成装置。
- 画像形成装置本体に対し着脱可能に構成され、少なくとも、像担持体と、保護層形成手段とを有するプロセスカートリッジであって、前記保護層形成手段は請求項2または3に記載の保護層形成装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項4に記載のプロセスカートリッジにおいて、前記像担持体の回転方向に関し、前記保護層形成手段より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段を設けたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 像担持体と、該像担持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、保護層形成手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、前記保護層形成手段は、請求項2または3に記載の保護層形成装置であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6に記載の画像形成装置において、前記像担持体の回転方向に関し、前記転写手段より下流側、且つ、前記保護層形成手段より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6または7に記載の画像形成装置において、前記潜像形成手段が前記像担持体表面に接触ないし近接して配置された帯電器を有することを特徴とする画像形成装置。
- 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、転写後の前記像担持体表面に像担持体用保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、前記像担持体用保護剤は、請求項1に記載の像担持体用保護剤であることを特徴とする画像形成方法。
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