JP5433530B2 - 画像形成装置及び中間転写ベルトの転写面処理方法 - Google Patents

画像形成装置及び中間転写ベルトの転写面処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置及び中間転写ベルトの転写面処理方法に関する。
従来、コピー機等の画像形成装置において、トナーを用いるタイプが存在する。トナーを用いる画像形成装置において、像担持体に形成されたトナー画像を中間転写ベルトに1次転写すると共に、中間転写ベルトに1次転写されたトナー画像を所定の用紙に2次転写するタイプが存在する。このタイプの画像形成装置においては、中間転写ベルトの表面に用紙に転写されずに残った残存トナーが付着している場合があるため、通常、付着した残存トナーを除去する清掃部材(クリーニング部材)が配置される。更には、中間転写ベルトに圧縮されて付着した残存トナーを除去するため、清掃部材の上流側に残存トナーに接触して付着力を弱くさせる清掃補助部材(補助クリーニング部材)を有する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、トナーを用いる画像形成装置において、トナーに含まれる添加剤(例えば、研磨剤や流動化剤等の無機粉末)であって清掃部材により除去しきれなかった添加剤が中間転写ベルトに付着(白化)する場合がある。
ここで、添加剤は、すじ状のムラ(直線状のすじが幅方向に複数並ぶように形成)がある状態(態様)で中間転写ベルトの表面に付着する場合がある。すじ状のムラがある状態(態様)で添加剤が中間転写ベルトに付着した場合、添加剤が存在する部分(すじの部分)と添加剤が存在しない部分とで転写効率が異なるため、用紙に転写されたトナー画像にすじ状の濃度ムラや抜けが生じる場合がある。
これに対し、所定のタイミングで中間転写ベルト(例えば、全面)にトナー画像を1次転写させると共に、1次転写されたトナー画像を2次転写させることなく回収することで、中間転写ベルトの表面に付着した添加剤をトナーと共に回収するクリーニング処理を行う画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−292700号公報 特開2007−232842号公報
ここで、特許文献1の画像形成装置において、清掃部材及び清掃補助部材では、中間転写ベルトの表面に付着した添加剤を除去しきれないという問題があった。
また、特許文献2の画像形成装置において、クリーニング処理を行うために所定量のトナーを無駄にする必要があるという問題があった。特に、中間転写ベルト表面の全てについてクリーニング処理するためには、多量のトナーを無駄にする必要があるという問題があった。
また、特許文献1の画像形成装置及び特許文献2の画像形成装置のいずれにおいても、付着した添加剤をクリーニング処理によって除去した場合でも、所定期間後、再度、添加剤が付着し、すじ状のムラが生じる場合があった。
ここで、用紙に転写されたトナー画像におけるすじ状の濃度ムラや抜けの発生を抑制する方法として、付着した添加剤を除去する方法ほか、あらかじめ中間転写ベルトの全面に添加剤を付着させる方法がある。中間転写ベルトの全面にあらかじめ添加剤を付着させることで、転写効率が均一になり、用紙に転写されたトナー画像に濃度ムラ等が生じることを抑制できる。
例えば、工場等からの出荷前に、中間転写ベルトの表面に添加剤を手作業や専用の装置によって塗布することで、中間転写ベルトの全面に添加剤を付着させ、用紙に転写されたトナー画像に濃度ムラ等が生じることを抑制できる。
しかし、この場合においても、作業上の負担や製造コスト上の負担があるという問題があった。
本発明は、中間転写ベルトの表面に付着した残存トナーを回収する清掃部材と、残存トナーに接触して残存トナーの付着力を弱くする清掃補助部材であって、初期状態において無機粉末を有する清掃補助部材とを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、該画像形成装置における中間転写ベルトの転写面処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、表面に静電潜像が形成された1又は複数の像担持体と、前記1又は複数の像担持体に形成された静電潜像にトナー画像を現像する1又は複数の現像器と、環方向に回転可能な環状の中間転写ベルトであって、前記1又は複数の像担持体により形成されたトナー画像が1次転写される転写面を有する中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトの回転方向において前記1又は複数の像担持体の下流側に配置され、前記中間転写ベルトと前記転写面側に配置されたシート状の被転写材とを挟み込み前記1次転写されたトナー画像を前記被転写材に2次転写させる一対の2次転写ローラと、前記中間転写ベルトの前記転写面側であって前記回転方向において前記2次転写ローラの下流側に配置され、前記転写面に付着した残存トナーを除去する清掃部材と、前記中間転写ベルトの前記転写面側であって前記回転方向において前記清掃部材の上流側に配置され、前記転写面に付着した残存トナーに接触して該残存トナーの付着力を低減させる清掃補助部材であって、初期状態において1種又は2種以上の無機粉体を有する清掃補助部材と、を備える画像形成装置に関する。
また、前記中間転写ベルトにおける前記転写面には、複数の凹部及び/又は凸部が形成されることが好ましい。
また、前記清掃補助部材は、初期状態において前記中間転写ベルトを回転させることで、前記転写面の表面に前記無機粉体を移行させて前記無機粉体の層を形成可能であることが好ましい。
また、前記中間転写ベルトは、前記転写面に形成された無機粉体の層であって、初期状態において前記中間転写ベルトを回転させることで、前記清掃補助部材から移行した無機粉体により形成される無機粉体の層を有することが好ましい。
また、前記清掃部材は、前記中間転写ベルトに摺接する複数のブラシ毛を有するファーブラシを備え、前記複数のブラシ毛それぞれは、複数の繊維が一体化されて形成されることが好ましい。
また、前記複数のブラシ毛それぞれは、先端部が回転状態における前記無機粉体の層を有する前記中間転写ベルトに摺接され、前記先端部は、該先端部を構成する複数の繊維における一体化が解除され、該先端部とは異なる部分よりも剛性が低下すると共に、前記無機粉体の層を有する前記中間転写ベルトへの接触面積が初期状態における接触面積よりも大きくなるよう構成されることが好ましい。
また、前記ブラシ毛を構成する複数の繊維は、前記中間転写ベルトの表面を構成する材料より高硬度であると共に、前記無機粉体よりも低硬度である材料により構成されることが好ましい。
また、前記無機粉体は、トナーに含まれる流動化剤及び/又は研磨剤であることが好ましい。
また、本発明は、上記の画像形成装置における中間転写ベルトの前記転写面に無機粉体の層を形成する中間転写ベルトの表面処理方法であって、初期状態において前記中間転写ベルトを所定時間だけ回転させることで、前記清掃補助部材が有する前記無機粉体を前記転写面の表面に移行させて前記無機粉体の層を形成する工程を備える中間転写ベルトの転写面処理方法に関する。
本発明によれば、中間転写ベルトの表面に付着した残存トナーを回収する清掃部材と、残存トナーに接触して残存トナーの付着力を弱くする清掃補助部材であって、初期状態において無機粉末を有する清掃補助部材とを備える画像形成装置を提供することができる。
また、本発明は、該画像形成装置における中間転写ベルトの転写面処理方法を提供することができる。
カラーコピー機1の各構成要素の配置を説明するための図である。 カラーコピー機1における転写ユニットの構成を説明するための図である。 クリーニング装置100の具体的な構造を説明する要部の拡大断面図である。 中間転写ベルト7の転写面7Aに研磨剤kが層をなすように付着した状態を説明する図である。 研磨剤kが層をなすように付着した中間転写ベルト7の転写面7Aに更に流動化剤rが積層されるように付着した状態を説明する図である。 表面に流動化剤rが付着した転写面7Aに対するトナーtの良好な剥離性を説明する図である。 第1実施例及び第1比較例の印刷枚数と白化及び画像評価との関係を示す表である。
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の実施形態を説明する。
図1により、本実施形態における画像形成装置としてのカラーコピー機1における全体構造を説明する。図1は、カラーコピー機1の各構成要素の配置を説明するための図である。
図1に示すように、画像形成装置としてのカラーコピー機1は、カラーコピー機1における上下方向Zの上方側に配置される画像読取装置300と、カラーコピー機1における上下方向Zの下方側に配置され画像読取装置300により読み取られた画像情報に基づいてシート状の被転写材としての用紙Tにトナー画像を形成する装置本体Mと、を備える。
なお、カラーコピー機1の説明において、副走査方向Xをカラーコピー機1の「左右方向」ともいい、主走査方向Y(図1の紙面に垂直な方向)をカラーコピー機1の「前後方向」ともいう。カラーコピー機1の上下方向Zは、副走査方向X及び主走査方向Yと直交する。
まず、画像読取装置300について説明する。
図1に示すように、画像読取装置300は、蓋部材70と、原稿Gの画像を読み取る読取部301と、を備える。
蓋部材70は、読取部301に対して不図示の連結部により開閉可能に連結される。蓋部材70は、後述する読取面302Aを保護する機能を有する。
読取部301は、筐体306と、筐体306の上方側に配置される読取面302Aと、を備える。また、読取部301は、筐体306の内部空間304に、光源を含む照明部340と、複数のミラー321、322及び323と、副走査方向Xに移動する第1枠体311及び第2枠体312と、結像レンズ357と、読取手段としてのCCD358と、CCD358により読み取られた画像情報に対して所定の処理をすると共に該画像情報を装置本体M側に出力させるCCD基板361と、を備える。照明部340及び第1ミラー321は、第1枠体311に収容される。第2ミラー322及び第3ミラー323は、第2枠体312に収容される。
読取面302Aは、副走査方向X及び主走査方向Yと直交する方向に拡がり、読取部301における副走査方向Xの大部分に亘っている。原稿Gは、読取面302Aに載置される。第1枠体311及び第2枠体312それぞれは、後述する光路Hの長さ(光路長)を一定に保持しながら副走査方向Xに移動する。これにより、読取面302Aに載置された原稿Gの画像が読み取られる。
筐体306の内部空間304において、複数のミラー321、322及び323は、原稿Gからの光を結像レンズ357に入光させるための光路Hを形成する。また、第1枠体311が副走査方向Xに一定速度Aで移動すると共に、第2枠体312が副走査方向Xに一定速度A/2で移動するため、画像読み取り動作時においても、光路Hの長さは一定に維持される。読取部301の詳細については後述する。
次に、装置本体Mについて説明する。
装置本体Mは、所定の画像情報に基づいて用紙Tに所定のトナー画像を形成する画像形成部と、用紙Tを画像形成部に給紙すると共にトナー画像が形成された用紙Tを排紙する給排紙部とを有する。
図1に示すように、画像形成部は、像担持体(感光体)としての感光体ドラム2a、2b、2c、2dと、帯電部10a、10b、10c、10dと、露光ユニットとしてのレーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dと、現像器16a、16b、16c、16dと、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dと、トナー供給部6a、6b、6c、6dと、ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dと、除電器12a、12b、12c、12dと、中間転写ベルト7と、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dと、2次転写ローラ8と、対抗ローラ18と、クリーニング装置100、定着部9と、を備える。
図1に示すように、給排紙部は、給紙カセット52と、手差し給紙部64と、用紙Tの搬送路Lと、レジストローラ対80と、第1排紙部50aと、第2排紙部50bとを備える。なお、搬送路Lは、後述するように、第1搬送路L1と、第2搬送路L2と、第3搬送路L3と、手差し搬送路Laと、戻り搬送路Lbと、後処理搬送路Lcとの集合体である。
以下、画像形成部及び給排紙部の各構成について詳細に説明する。
まず、画像形成部について説明する。
画像形成部においては、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対して、上流側から下流側に順に、帯電部10a、10b、10c、10dによる帯電、レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dによる露光、現像器16a、16b、16c、16dによる現像、中間転写ベルト7及び1次転写ローラ37a、37b、37c、37dによる1次転写、除電器12a、12b、12c、12dによる除電、及びドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dによるクリーニングが行われる。
また、画像形成部においては、中間転写ベルト7、2次転写ローラ8及び対抗ローラ18による2次転写、並びに定着部9による定着が行われる。
感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれは、円筒形状の部材からなり、感光体又は像担持体として機能する。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれは、中間転写ベルト7の進行方向に対して直交する方向に延びる機軸を中心に矢印の方向に回転可能に配置される。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面には、静電潜像が形成される。
帯電部10a、10b、10c、10dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。帯電部10a、10b、10c、10dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を一様に負(マイナス極性)又は正(プラス極性)に帯電させる。
レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dは、露光ユニットとして機能するものであり、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面から離間して配置される。レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれは、不図示のレーザ光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モータ等を有して構成される。
レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれは、読取部301により読み込まれた画像に関する画像情報に基づいて感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を走査露光する。レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれにより走査露光されることで、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に帯電した電荷が除去される。これにより、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に静電潜像が形成される。
現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して設けられ、感光体ドラム2a、2b、2c、2dの表面に対向して配置される。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dに形成された静電潜像に各色のトナーを付着させて、カラーのトナー画像を現像する(感光体ドラムの表面にトナー画像を形成する)。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つのトナー色に対応する。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dの表面に対向配置可能な現像ローラ、トナー攪拌用の攪拌ローラ等を有して構成される。
トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれは、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対応して設けられており、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対して供給される各色のトナーを収容する。トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれは、イエローのトナー、シアンのトナー、マゼンタのトナー、ブラックのトナーを収容する。
トナー供給部6a、6b、6c、6dそれぞれは、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5d及び現像器16a、16b、16c、16dにそれぞれ対応して設けられており、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれに収容された各色のトナーを、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対して供給する。
中間転写ベルト7には、感光体ドラム2a、2b、2c、2dに現像された各色のトナー画像が順次転写される。中間転写ベルト7は、従動ローラ35、駆動ローラからなる対抗ローラ18、テンションローラ36等に掛け渡される。テンションローラ36が中間転写ベルト7を内側から外側に付勢するため、中間転写ベルト7には所定の張力が与えられる。
中間転写ベルト7を挟んで感光体ドラム2a、2b、2c、2dと反対の側には、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれが対向して配置される。中間転写ベルト7は、例えば、樹脂体上に弾性材を貼付け、弾性材の外表面にフッ素系粒子を塗布した3層構造の無端状に形成される。樹脂体としては、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂やPVDF(PolyVinylidene DiFluoride)等が用いられる。弾性材としては、クロロブレンゴム、EPDM(Ethylene Propylene Methylene Linkage)ゴム、ポリウレタンゴム等のエラストマーが用いられる。塗布層は、フッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂系等のコート剤を用いて形成される。
本実施形態において、中間転写ベルト7の樹脂体としては、例えば、厚みが80〜150μmのPVDF(PolyVinylidene DiFluoride)等が用いられる。中間転写ベルト7の弾性材としては、例えば、厚みが300〜600μmのクロロブレンゴム等が用いられる。中間転写ベルト7の外表面の塗布層は、例えば、厚みが1〜5μmの層を形成するフッ素系粒子により構成される。また、中間転写ベルト7は、例えば、初期内周長が760mm程度に設定される。
ここで、中間転写ベルト7の転写面7A(塗布層)を構成する材料は、後述する研磨剤k(流動化剤r)よりも低硬度の材料であることが好ましい。
また、本実施形態において、中間転写ベルト7の表面である転写面7Aには、複数の凹部及び/又は複数の凸部が形成される。転写面7Aには、複数の凹部及び/又は複数の凸部が略均一に形成される。つまり、転写面7Aは、略均一な凹凸状に形成される。
ここで、転写面7Aに略均一に形成された複数の凹部及び/又は凸部は、後述する研磨剤kが付着する基点となるため、転写面7Aの表面に研磨剤k(及び流動化剤r)がムラ無く付着する。これにより、後述する研磨剤k(及び流動化剤r)は、層が平面方向においてムラ無く(均一に)形成される。
1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれと、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれとの間で、中間転写ベルト7における所定部分が挟み込まれる。この挟み込まれた所定部分は、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面に押し当てられる。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれと1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれとの間で、それぞれ1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dが形成される。1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dそれぞれにおいて、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに現像された各色トナー画像が中間転写ベルト7に順次転写される。これにより、中間転写ベルト7には、フルカラーのトナー画像が形成される。
1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれには、不図示の電圧印加手段により、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに現像された各色トナー画像を中間転写ベルト7に転写させるための1次転写バイアスが印加される。
除電器12a、12b、12c、12dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。除電器12a、12b、12c、12dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に光を照射することにより、1次転写が行われた後の感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を除電する(電荷を除去する)。
ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に残存したトナーや付着物を除去すると共に、除去されたトナーを所定の回収機構へ搬送させて、回収させる。
2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる。2次転写ローラ8には、不図示の電圧印加手段により、中間転写ベルト7に形成されたトナー画像を用紙Tに転写させるための2次転写バイアスが印加される。
2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に対して当接したり離間したりする。具体的には、2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に当接される当接位置と中間転写ベルト7から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7の表面に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる場合には当接位置に移動され、他の場合には離間位置に移動される。
中間転写ベルト7における2次転写ローラ8とは反対側には、対抗ローラ18が配置される。中間転写ベルト7における所定部分は、2次転写ローラ8と対抗ローラ18とによって挟み込まれる。そして、用紙Tは中間転写ベルト7の外表面(トナー画像が1次転写された面)に押し当てられる。2次転写ローラ8と対抗ローラ18との間で2次転写ニップN2が形成される。2次転写ニップN2において、中間転写ベルト7に1次転写されたトナー画像が用紙Tに2次転写される。
2次転写ローラ8及び対抗ローラ18は、中間転写ベルト7の回転方向において感光体ドラム2a、2b、2c、2dの下流側に配置され、中間転写ベルト7と転写面7A側に配置されたシート状の用紙Tとを挟み込み、1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる。
クリーニング装置100は、清掃部材としてのメインクリーニング部材180と、清掃補助部材としての補助クリーニング部材190と、を備える。
メインクリーニング部材180は、ファーブラシ81と、回収ローラ82と、清掃ブレード83と、を備える(図2及び図3参照)。
メインクリーニング部材180は、中間転写ベルト7の転写面7A側であって中間転写ベルト7の回転方向Sにおいて2次転写ローラ8の下流側に配置される。具体的には、メインクリーニング部材180は、中間転写ベルト7を挟んで従動ローラ35に対向する位置に配置される。メインクリーニング部材180は、中間転写ベルト7の転写面7Aに付着した残存トナーを除去する。
補助クリーニング部材190は、中間転写ベルト7の転写面7A側であって中間転写ベルト7の回転方向Sにおいてメインクリーニング部材180の上流側に配置され、中間転写ベルト7の転写面7Aに付着した残存トナーに接触して残存トナーの付着力を低減させる(図2及び図3参照)。クリーニング装置100の詳細については、後述する。
定着部9は、用紙Tに2次転写されたトナー画像を構成する各色トナーを溶融させる共に、用紙Tに定着させる。定着部9は、不図示のヒータにより加熱される加熱ローラ9aと、加熱ローラ9aに圧接される加圧ローラ9bと、を備える。加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとは、トナー画像が2次転写された用紙Tを挟むと共に、搬送する。加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとの間に挟まれた状態で用紙Tが搬送されることによって、用紙Tに転写されたトナーは、溶融されると共に、用紙Tに定着する。
次に、給排紙部について説明する。
図1に示すように、装置本体Mの下部には、用紙Tを収容する2個の給紙カセット52が上下に配列されて配置される。給紙カセット52は、装置本体Mの筐体から水平方向に引き出し可能に構成される。給紙カセット52には、用紙Tが載置される載置板60が配置される。給紙カセット52には、用紙Tが載置板60の上に積層された状態で収容される。載置板60に載置された用紙Tは、給紙カセット52における用紙送り出し側の端部(図1において左側の端部)に配置されるカセット給紙部51により搬送路Lに送り出される。カセット給紙部51は、載置板60上の用紙Tを取り出すための前送りコロ61と、用紙Tを1枚ずつ搬送路Lに送り出すための給紙ローラ対63からなる重送防止機構を備える。
装置本体Mの右側面(図1において右側)には、手差し給紙部64が設けられる。手差し給紙部64は、給紙カセット52にセットされる用紙Tとは異なる大きさや種類の用紙Tを装置本体Mに供給することを主目的として設けられる。手差し給紙部64は、閉状態において装置本体Mの一部を構成する手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その下端が給紙コロ66の近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。開状態の手差しトレイ65には、用紙Tが載置される。手差し給紙部64は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを手差し搬送路Laに給紙する。
装置本体Mにおける上方側には、第1排紙部50a及び第2排紙部50bが設けられる。第1排紙部50a及び第2排紙部50bは、用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。第1排紙部50a及び第2排紙部50bの詳細については後述する。
用紙Tを搬送する搬送路Lは、カセット給紙部51から2次転写ローラ8までの第1搬送路L1と、2次転写ローラ8から定着部9までの第2搬送路L2と、定着部9から第1排紙部50aまでの第3搬送路L3と、手差し給紙部64から供給される用紙Tを第1搬送路L1に合流させる手差し搬送路Laと、第3搬送路L3を上流側から下流側へ搬送する用紙Tを表裏反転させて第1搬送路L1に戻す戻り搬送路Lbと、第3搬送路L3を上流側から下流側へ搬送する用紙を後処理装置(図示せず)に搬送する後処理搬送路Lcとを備える。
また、第1搬送路L1の途中には、第1合流部P1及び第2合流部P2が設けられている。第3搬送路L3の途中には、第1分岐部Q1が設けられている。
第1合流部P1は、手差し搬送路Laが第1搬送路L1に合流する合流部である。第2合流部P2は、戻り搬送路Lbが第1搬送路L1に合流する合流部である。
第1分岐部Q1は、後処理搬送路Lcが第3搬送路L3から分岐する分岐部である。第1分岐部Q1には、整流部材58が設けられている。整流部材58は、定着部9から搬出された用紙Tの搬送方向を、第1排紙部50aに向かう第3搬送路L3又は第2排紙部50bに向かう後処理搬送路Lcに整流させる(切り換える)。
第1搬送路L1の途中(詳細には、第2合流部P2と2次転写ローラ8との間)には、用紙Tを検出するためのセンサ(図示せず)と、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正やトナー画像とのタイミングを合わせるためのレジストローラ対80が配置される。センサは、用紙Tの搬送方向におけるレジストローラ対80の直前(上流側)に配置される。レジストローラ対80は、センサからの検出信号情報に基づいて上述の補正やタイミング調整をして用紙Tを搬送する。
戻し搬送路Lbは、用紙Tの両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(非印刷面)を感光体ドラム2a、2b、2c、2dに対向させるために設けられる搬送路である。戻し搬送路Lbによれば、第1分岐部Q1から排紙部50側に搬送された用紙Tを表裏反転させて第1搬送路L1に戻して、2次転写ローラ8の上流側に配置されたレジストローラ対80の上流側に搬送させることができる。戻し搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tには、感光体ドラム2a、2b、2c、2dにより非印刷面に対して所定のトナー画像が転写される。
第3搬送路L3における端部には、第1排紙部50aが形成される。第1排紙部50aは、装置本体Mにおける上方側に配置される。第1排紙部50aは、装置本体Mの右側面側(図1において右側、手差し給紙部64側)に向けて開口している。第1排紙部50aは、第3搬送路L3を搬送される用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。
第1排紙部50aにおける開口側には、排紙集積部M1が形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面(外面)に形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面が下方に窪んで形成された部分である。排紙集積部M1の底面は、装置本体Mにおける上面の一部を構成する。排紙集積部M1には、所定のトナー画像が転写され第1排紙部50aから排紙された用紙Tが積層して集積される。
後処理搬送路Lcにおける端部には、第2排紙部50bが形成される。第2排紙部50bは、装置本体Mにおける上方側に配置される。第2排紙部50bは、装置本体Mの左側面側(図1において左側、後処理装置が連結される側)に向けて開口している。第2排紙部50bは、後処理搬送路Lcを搬送される用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。
第2排紙部50bにおける開口側には、後処理装置(図示せず)が連結される。後処理装置は、画像形成装置(コピー機1)から排出される用紙の後処理(ステープル、パンチ等)を行うものである。
なお、各搬送路の所定位置には用紙検出用のセンサが配置される。
次に、主搬送路L1〜L3(第1搬送路L1、第2搬送路L2及び第3搬送路L3を合わせて以下「主搬送路」ともいう)及び戻り搬送路Lbにおける紙詰まり(JAM)を解消するための構造について簡単に説明する。
図1に示すように、装置本体Mの左側面側(図1において左側)には、主搬送路L1〜L3及び戻り搬送路Lbが主に上下方向に延びるように並列している。装置本体Mの左側面側(図1において左側)には、装置本体Mの側面の一部を形成するように、カバー体40が設けられている。カバー体40は、その下端部において、支点軸43を介して装置本体Mに連結されている。支点軸43は、その軸方向が主搬送路L1〜L3及び戻り搬送路Lbを横断する方向に沿って配設されている。カバー体40は、支点軸43を中心として閉位置(図1に示す位置)と開位置(図示せず)との間を回動自在に構成されている。
カバー体40は、支点軸43によって装置本体Mに回動自在に連結された第1のカバー部41と、同じ支点軸43によって装置本体Mに回動自在に連結された第2のカバー部42とから構成されている。第1のカバー部41は、第2のカバー部42よりも装置本体Mの外側(側面側)に位置する。なお、図1において、左下がりの破線でハッチングされた部分が第1のカバー部41であり、右下がりの破線でハッチングされた部分が第2のカバー部42である。
カバー体40が閉位置に位置する状態において、第1のカバー部41は、その外面側が装置本体Mの外面(側面)の一部を形成している。
また、カバー体40が閉位置に位置する状態において、第2のカバー部42は、その内面側(装置本体M側)が主搬送路L1〜L3の一部を形成している。
更に、カバー体40が閉位置に位置する状態において、第1のカバー部41の内面側と第2のカバー部42の外面側とが、戻り搬送路Lbの少なくとも一部を形成している。つまり、戻り搬送路Lbは、第1のカバー部41と第2のカバー部42との間に形成されている。
本実施形態のコピー機1は、このような構成のカバー体40を備えることにより、主搬送路L1〜L3で紙詰まり(JAM)が発生した際には、カバー体40を図1に示す閉位置から、開位置(図示せず)に回動して主搬送路L1〜L3を開放することにより、主搬送路L1〜L3に詰まった用紙を処理することができる。一方、戻り搬送路Lbで紙詰まりが発生した際には、カバー体40を開位置に回動した後、支点軸43を中心に第2のカバー部42を装置本体M側(図1において右側)に回動させて戻り搬送路Lbを開放することにより、戻り搬送路Lbに詰まった用紙を処理することができる。
次いで、図2から図4Cにより、本発明の特徴部分であるクリーニング装置100の構造について詳しく説明する。
図2は、カラーコピー機1における転写ユニットの構成を説明するための図である。図3は、クリーニング装置100の具体的な構造を説明する要部の拡大断面図である。図4Aは、中間転写ベルト7の転写面7Aに研磨剤kが層をなすように付着した状態を説明する図である。図4Bは、研磨剤kが層をなすように付着した中間転写ベルト7の転写面7Aに更に流動化剤rが積層されるように付着した状態を説明する図である。図4Cは、表面に流動化剤rが付着した転写面7Aに対するトナーtの良好な剥離性を説明する図である。
図2及び図3に示すように、中間転写ユニット20は、従動ローラ35と、対抗ローラ18と、テンションローラ36と、これら各ローラに掛け渡される中間転写ベルト7と、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dと、クリーニング装置100とを有して構成される。中間転写ユニット20は、上述の構成部材がユニットフレーム(図示せず)に装着されてユニット化されている。
クリーニング装置100は、中間転写ユニット20のユニットフレームに装着されるケーシング30と、ケーシング30に取り付けられるメインクリーニング部材180及び補助クリーニング部材190を有する。
図3に示すように、ケーシング30は、紙面に垂直な方向に対向配置(手前側と奥側)された側板31、32と、側板31、32の図3における下縁同士の間に架設された底板33と、側板31、32の図3における右縁同士の間に架設された右側板34aと、天板34bとを備える。ケーシング30は、図3における左方(中間転写ベルト7側)が開口して形成される。ケーシング30は、中間転写ユニット20のユニットフレーム(不図せず)に固定される。
図3に示すように、メインクリーニング部材180は、ケーシング30に取り付けられる。
メインクリーニング部材180は、中間転写ベルト7の転写面7Aに当接されるファーブラシ81と、ファーブラシ81に当接される回収ローラ82と、回収ローラ82の周面に摺接される清掃ブレード83と、を備える。
メインクリーニング部材180は、中間転写ベルト7の転写面7Aに付着した残存トナーを除去する。
ファーブラシ81は、ブラシ軸811と、ブラシ軸811の外側に被嵌されブラシ軸811と一体的に回転可能なファーブラシ本体812とを備える。
ファーブラシ本体812は、ブラシ軸811に被嵌される樹脂製筒体の外周面に一様にナイロン製やアクリル製のブラシ毛が植設され形成される。本実施形態において、ファーブラシ本体812は、外径寸法が15mmに設定される。また、ブラシ毛としては、ナイロン製であって、毛足が4mmで、320T/48F 密度150KF/inchの導電性を付与したものを用いることができる。
ここで、複数のブラシ毛それぞれは、複数の繊維が一体化されて形成されたものが好ましい。ここで、一体化とは、複数の繊維を撚り合わせることや、束状にした複数の繊維を接着剤等で固定すること等をいう。
例えば、ブラシ毛として、用いられるトナーがポリエステルトナーである場合、摩擦帯電系列でマイナス側である導電性アクリル繊維の束を1体成型して1本のブラシ毛としたものを用いることができる。
ファーブラシ81は、複数のブラシ毛の先端部が中間転写ベルト7の転写面7Aに当接(摺接)するよう配置される。
複数のブラシ毛それぞれは、先端部が、回転状態における中間転写ベルト7の転写面7Aに摺接される。
ここで、複数のブラシ毛は、初期状態において剛性が高く、初期状態後の状態では、剛性が低くなることが好ましい。
また、複数のブラシ毛は、初期状態後では、転写面7Aへの接触面積が大きいことが好ましい。
上記に関し、複数の繊維を一体化して形成されることで、複数のブラシ毛それぞれは、初期状態において剛性が高くなると共に、初期状態後には剛性が低くなるよう構成できる。
複数の繊維を一体化して(初期状態において)剛性が高くなるよう形成された複数のブラシ毛は、初期状態において、転写面7Aに無機粉体である研磨剤kの層を早期に形成することに寄与する。
また、複数のブラシ毛それぞれは、先端部が回転状態における無機粉体である研磨剤k(及び流動化剤r)の層を有する中間転写ベルト7に摺接されることで、該先端部を構成する複数の繊維における一体化が解除される。言い換えると、複数のブラシ毛それぞれにおける先端部は、複数の繊維がほぐれた状態となる。
これにより、複数のブラシ毛それぞれの先端部は、初期状態後においては、該先端部とは異なる部分よりも剛性が低下する。
複数の繊維における一体化が解除され先端部の剛性が低下することで、研磨剤k(及び流動化剤r)の層が過剰に形成されることが抑制される。
また、先端部を構成する複数の繊維における一体化が解除される(ほぐれる)ことで、ほぐれた複数の繊維それぞれが中間転写ベルト7(転写面7A)に摺接される。
これにより、複数のブラシ毛それぞれは、研磨剤k(及び流動化剤r)の層を有する中間転写ベルト7への接触面積が初期状態(中間転写ベルト7(転写面7A)に摺接される前)における接触面積よりも大きくなる。複数の繊維における一体化が解除され中間転写ベルト7(転写面7A)への接触面積が大きくなることで、複数のブラシ毛が磨耗することによるクリーニング性の低下が抑制される。また、複数の繊維における一体化が解除され中間転写ベルト7(転写面7A)への接触面積が大きくなることで、トナーへの帯電性が向上し、クリーニング性が向上される。
また、ブラシ毛を構成する複数の繊維は、中間転写ベルト7の表面(転写面7A、塗布層)を構成する材料より高硬度であると共に、研磨剤kよりも低硬度である材料により構成される。
ブラシ毛を構成する複数の繊維が中間転写ベルト7の表面(転写面7A、塗布層)を構成する材料より高硬度であることにより、ブラシ毛は、初期状態から早期(短時間)に研磨剤kを中間転写ベルト7の転写面7Aに固定させることができる。
また、ブラシ毛を構成する複数の繊維が研磨剤kよりも低硬度である材料により構成されるため、初期状態後において、先端部は、該先端部を構成する複数の繊維が好適にほぐされる。
回収ローラ82は、回収ローラ軸821と、回収ローラ軸821の外側に同心となるように被嵌されると共に、回収ローラ軸821と一体的に回転可能な回収ローラ本体822とを備える。
回収ローラ本体822は、ゴムや軟質合成樹脂等のエラストマーにより形成される。また、本実施形態において、回収ローラ本体822は、外径寸法が12mmに設定されると共に、外周面がファーブラシ本体812に対してブラシ毛の先端から1.5mm程度ブラシ軸側に配置される。回収ローラ本体822は、ファーブラシ本体812におけるブラシ毛の先端側の部分に当接される。
ファーブラシ81のブラシ軸811及び回収ローラ82の回収ローラ軸821それぞれは、互いに噛合うギヤ(図示せず)に固定される。これにより、一方のギヤに不図示の駆動モータからの駆動力が伝達されることにより、図3においてファーブラシ81は時計方向に、回収ローラ82は反時計方向に回転される。
清掃ブレード83は、天板34bの図3における左縁部から左下方へ向けて延設された傾斜板34cにネジ止め固定される。清掃ブレード83は、自由端部(図3において左側の端部)が回収ローラ82における回収ローラ本体822の外周面に摺接される。これにより、清掃ブレード83は、図3において反時計方向に回転する回収ローラ82(回収ローラ本体822)の外周面に付着している残留トナーを掻き取るようにして除去する。本実施形態において、清掃ブレード83は、厚さ1.5mmの硬質ウレタンゴムにより形成される。
図2及び図3に示すように、補助クリーニング部材190は、中間転写ベルト7の回転方向Sにおいてメインクリーニング部材180の上流側に配置される。
補助クリーニング部材190は、ケーシング30に回動可能に装着される段状フレーム91と、段状フレーム91に固定されるブラシ支持金具92と、ブラシ支持金具92に装着されるバーブラシ93とを備える。
補助クリーニング部材190は、中間転写ベルト7の転写面7Aに付着した残存トナーに接触して残存トナーを転写面7Aから浮き上がらせて該残存トナーの付着力を低減させる。
図3に示すように、段状フレーム91は、紙面の垂直方向に延びる円柱状部材911と、円柱状部材911の図3において左方に対向して配設され紙面の垂直方向に延びる角材状部材912と、円柱状部材911及び角材状部材912間に所定間隔で架設された複数枚の架設板913とを備える。
円柱状部材911の紙面の垂直方向における長さは、ケーシング30の側板31、32間の外寸法と略同一に設定されている。角材状部材912の紙面の垂直方向における長さは、ケーシング30の側板31、32間の内寸法より僅かに短めに設定されている。これにより、複数枚の架設板913を介して円柱状部材911と角材状部材912とが互いに連結されると共に、円柱状部材911の両端部は、架設板913の両端面それぞれから外方へ向かって突出される。
円柱状部材911の両端部それぞれは、ケーシング30の側板31、32に形成された孔部(図示せず)に挿通される。これにより、段状フレーム91は、円柱状部材911と同軸で一体的に回転可能に構成される。
ブラシ支持金具92は、支持板部921と、支持板部921の図3における右端部から上方へ延びるように延設される立上板部922と、立上板部922の図3における上端から水平方向へ延びるように延設されるブラケット923と、を備える。
ブラケット923が架設板913に対応する位置にネジを介して固定されることで、ブラシ支持金具92は、段状フレーム91に固定される。
ブラシ支持金具92は、支持板部921が中間転写ベルト7の転写面7A上であって、従動ローラ35に対応する部分の直前部分に対向するよう取り付けられる。
バーブラシ93は、基礎シート931と、基礎シート931における一方側の面(図3における下面側)に植設される多数のブラシ毛932と、基礎シート931をブラシ支持金具92(支持板部921)に接着させる両面テープ933とを備える。
本実施形態において、ブラシ毛932としては、PET(Polyethylene terephthalate)製であって、毛足が4mmで、280T/48F 密度80KF/inchのものを用いることができる。
バーブラシ93は、基礎シート931と中間転写ベルト7の転写面7Aとの距離がブラシ毛932の長さよりも1.5mm程度短くなるように転写面7Aと対向して配置される。バーブラシ93は、ブラシ毛932の先端側の部分が転写面7Aに当接して配置される。
補助クリーニング部材190におけるバーブラシ93のブラシ毛932には、初期状態において、無機粉体としての研磨剤及び/又は流動化剤が塗布されている(含まれている)。無機粉体としての研磨剤及び流動化剤は、トナーに含まれる(外添される)粉末の研磨剤及び流動化剤と同じものであることが好ましい。
研磨剤としては、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)、マグタイト、酸化セリウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム(焼成クレー)、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、炭酸カルシウム等の微粒子、及びこれら無機微粒子をシリコーンオイルやシランカップリング剤等で疎水化処理したものが挙げられる。研磨剤は、平均粒子径が0.05〜5μm、好ましくは、0.2〜0.6μmである。
流動化剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ベリウム、酸化亜鉛、酸化スズ等の金属酸化物の微粒子、及びこれら金属酸化物の微粒子をシリコーンオイルやシランカップリング剤等で疎水化処理したものが挙げられる。流動化剤は、平均粒子径が0.1μm以下で、研磨剤の平均粒子径の1/5〜1/200程度、好ましくは1/10〜1/100程度である。
なお、「初期状態」とは、中間転写ベルト7にトナー画像を1次転写する前の状態である。例えば、中間転写ユニット20の組み立て後(出荷前)や、出荷後であって未だ動作させる前の状態をいう。
ここで、本実施形態におけるカラーコピー機1は、中間転写ベルト7にトナー画像を1次転写する前に、転写面7Aに無機粉末(流動化材、研磨剤)を塗布することができる。無機粉末が研磨剤である場合における具体例は、以下の通りである。
まず、初期状態において、中間転写ベルト7を所定時間(例えば、30秒程度)だけ回転させる。これにより、補助クリーニング部材190におけるバーブラシ93のブラシ毛932に塗布されている研磨剤kは、中間転写ベルト7の転写面7Aに移行される。この際、研磨剤kは、バーブラシ93のブラシ毛932で擦り付けられるため、図4Aに示すように、転写面7Aに突き刺さるように付着する。研磨剤kは、転写面7Aに移行して、転写面7Aの表面(ブラシ毛932が当接する領域)に厚さが略均一な層を形成するように付着する。
ここで、上述の通り、中間転写ベルト7の表面である転写面7Aには、複数の凹部及び/又は複数の凸部が形成される。転写面7Aには、略均一となるように複数の凹部及び/又は複数の凸部が形成される。つまり、転写面7Aは、略均一な凹凸状に形成される。
また、ここで、凸部の先端同士の間隔は125μm以下であることが好ましい。また、十点平均粗Rzは、外添剤の平均粒径よりも大きく、トナーの平均粒径よりも小さいことが好ましい。
転写面7Aに略均一に形成された複数の凹部及び/又は凸部は、後述する研磨剤kが付着する基点となるため、転写面7Aの表面に研磨剤k(及び流動化剤r)がムラ無く付着する。
これにより、後述する研磨剤k(及び流動化剤r)は、層が平面方向においてムラ無く(均一に)形成される。
転写面7Aに研磨剤kの層が形成されることで、研磨剤kの層表面に流動化剤rが付着しやすくなる。つまり、研磨剤kの層表面には、図4Bに示すように、後述する画像形成時においてトナーの剥離性に優れた流動化剤rの層が形成される。
例えば、カラーコピー機1は、上述のような初期状態で中間転写ベルト7の表面処理(具体的には、転写面7Aへの研磨剤kの層及び/又は流動化剤rの層を形成することをいう。以下、「プレコート」という)が行われた後に出荷されて、通常の画像形成作用に供される。以下、画像形成作用について簡単に説明する。
まず、蓋部材70(図1参照)を開状態にすると共に、読取面302A(図1参照)に原稿Gを載置する。光学センサ362(図1参照)により読取面302Aに原稿が載置されたことが検知されることで、照明ユニット及びミラーユニットは、筐体306の左側面側(図1において左側)に配置される。
次いで、蓋部材70を閉状態にする。そして、不図示のスタートスイッチを押すことで、カラーコピー機1に対して、原稿Gの画像を複製することを指示する。スタートスイッチが押されることで、画像読取装置300による原稿Gの画像を読み取り動作が開始される。
具体的には、まず、LEDユニットにおける複数のLEDが点灯される。点灯された複数のLEDが発した光は、原稿読取位置Rを所定の角度で照射する。従って、原稿読取位置Rには、主走査方向Yに延びる態様のライン状の光が、副走査方向Xの両側から照射される。
原稿読取位置に光が照射された状態において、照明ユニット及びミラーユニットそれぞれは、副走査方向Xに移動する。照明ユニット及びミラーユニットそれぞれは、光路Hにおける光路長を一定に保持しながら移動する。
原稿Gからの光束は、第1ミラー321、第2ミラー322及び第3ミラー323に反射された後、結像レンズ357に入射する(図1参照)。
結像レンズ357は、原稿Gの画像をCCD358の受光面に結像させる。CCD358は、受光面に結像された原稿Gの画像情報を電気信号に変換して読み込む(図1参照)。
CCD358により読み込まれた画像情報は、CCD基板361に出力される。そして、CCD基板361に出力された画像情報は、所定の回路基板を介して装置本体Mに出力される(図1参照)。
装置本体Mにおいて、入力された画像情報は、不図示の画像形成制御部に入力される。画像形成制御部は、画像情報に基づいて、画像形成部を構成する像担持体としての感光体ドラム2aから2d、帯電部10aから10d、レーザスキャナユニット4aから4dや現像器16aから16d等を制御して、感光体ドラム2a、2b、2c、2dに静電潜像が形成され、これら静電潜像にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを付着させて、カラーのトナー画像を現像する(感光体ドラムの表面にトナー画像が形成される(図1参照))。
続いて、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれと1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれとの間に挟み込まれた中間転写ベルト7の所定部分が感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面に押し当てられることにより、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれと1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれとの間に形成される1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dそれぞれにおいて、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに現像された各色トナー画像が中間転写ベルト7の転写面7Aに順次1次転写される。これにより、中間転写ベルト7には、フルカラーのトナー画像が形成される。
そして、中間転写ベルト7における所定部分及び用紙Tが2次転写ローラ8と対抗ローラ18とによって挟み込まれ、用紙Tが中間転写ベルト7の転写面7A(トナー画像が1次転写された面)に押し当てられることにより、2次転写ローラ8と対抗ローラ18との間に形成される2次転写ニップN2において、中間転写ベルト7の転写面7Aに形成されたフルカラーのトナー画像が用紙Tに2次転写される。
トナー画像が2次転写された用紙Tは、第2搬送路L2を介して定着部9にまで搬送され、この定着部9において、加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとの間に挟まれた状態で搬送されることによって、用紙Tに2次転写されたトナーが溶融されると共に、用紙Tに画像が定着される。
画像情報に基づいて原稿Gの画像と同じ画像が転写され、且つ、定着された用紙Tは、第1分岐部Q1において分岐され、第3搬送路L3側及び第1排紙部50aから装置本体Mの外部の排紙集積部M1に排紙されて集積される、又は、後処理搬送路Lc側を搬送されて装置本体Mの外部に排紙される。
上述したように、本実施形態におけるカラーコピー機1は、中間転写ベルト7に対する表面処理(プレコート)が完了した後に、通常の画像形成処理を継続的に行う。
カラーコピー機1は、画像形成処理において、中間転写ベルト7の転写面7Aに流動化剤r等が添加されたトナーによるトナー画像を継続的に形成する。継続的な画像形成処理により、中間転写ベルト7の転写面7Aには、あらかじめ形成された研磨剤kの層(図4A参照)の上に流動化剤rの層(図4B参照)が形成される。ここで、研磨剤kの層が既に略均一に形成されているので、流動化剤rは、好適に転写面7A(研磨剤kの層)の表面に移行(付着)する。
そして、流動化剤rの層が形成された転写面7Aにトナー画像が1次転写された場合、図4Cに示すように、トナー粒子は、転写面7Aから剥離しやすい状態となる。
これにより、本実施形態におけるカラーコピー機1は、トナーに含まれる添加剤(例えば、研磨剤や流動化剤等の無機粉末)が中間転写ベルト7の転写面7Aにすじ状に付着し、添加剤が存在する部分(すじの部分)と添加剤が存在しない部分との転写効率の異なりに起因して、用紙Tに転写されたトナー画像にすじ状の濃度ムラや抜けが生じることを抑制できる。
ここで、以下、実施例を参照して、具体的に説明する。
<第1実施例>
実施形態で説明した仕様(寸法、材質等)の補助クリーニング部材190におけるバーブラシ93のブラシ毛932に、無機粉体として酸化チタン(研磨剤)を塗布し、印刷枚数が1、500、1000、2000、5000、10000、20000、50000、100000(枚)に達した時における中間転写ベルト7の転写面7Aにおける白化及び得られた画像について評価した。
<第1比較例>
実施形態で説明した仕様の補助クリーニング部材190におけるバーブラシ93のブラシ毛932に無機粉体を塗布しないで、実施例と同様な各印刷枚数に達した時における中間転写ベルト7の転写面7Aにおける白化及び得られた画像について評価した。
なお、耐久印字チャートは、文字がイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色5%ガバレッジのカラーチャートを用い、ムラ検査画像としては、600DPIの網点画像を使用した。
図5は、第1実施例及び第1比較例の印刷枚数と白化及び画像評価との関係を示す表である。
図5に示すように、第1比較例の場合、画像評価は、印刷枚数が1枚から1000までは○で、2000枚から100000枚までが×(ムラ、抜けあり)で、20000枚から100000枚までが○となることがわかった。また、白化評価は、印刷枚数が1枚が○(白化なし)で、500枚から20000枚までが×で、50000枚から100000枚までが△であることがわかった。
これにより、第1比較例の場合、動作開始後(1枚目)は白化もなく画像も良好であるが、所定枚数印刷後(500枚)から転写面7Aの白化が始まり、更に所定枚数印刷後(2000枚)に画像にムラ、抜けが生じ、再度画像が良好となる状態(20000枚)に戻るまでかなりの枚数(画像が×である間の印刷枚数:18000枚)において画像にムラ、抜けが生じる可能性があることがわかった。
図5に示すように、第1実施例の場合は、いずれの印刷枚数の場合においても、画像評価は○(ムラ、抜けなし)であった。白化評価において、1枚目が×(白化あり、すじ状)であり、500枚以降が全て△(白化あり、比較的均一)であったが、得られる画像は、いずれの印刷枚数でも良好であることがわかった。
<第2実施例>
第1実施例と同様に、実施形態で説明した仕様(寸法、材質等)の補助クリーニング部材190におけるバーブラシ93のブラシ毛932に、無機粉体として酸化チタン(研磨剤)を塗布し、中間転写ベルト7の転写面7Aにおける白化(酸化チタンの層)、クリーニング性等について経時的に観察した。
<実施例A>
実施例Aとして、下記構成のカラーコピー機により、酸化チタン層の形成(白化)状態等を確認した。各構成物等において、下記に規定されていない仕様は、上記第1実施例と同様に、実施形態に記載された仕様である。
中間転写ベルト:塗布層:PTFE樹脂分散コート剤を用いて形成
1次転写ローラ:EPDMゴムを外周に配置したローラ
2次転写ローラ:エピクロルヒドリンゴムを外周に配置したローラ
トナー :ポリエステル樹脂、シリカによって正極側に帯電、球形化処理
研磨剤として酸化チタンを含む
ブラシ毛 :導電性アクリル繊維
複数の導電性アクリル繊維を一体化処理
観察の結果、初期状態から短時間で中間転写ベルトにおける転写面の表面に研磨剤kの層が形成された(白化した)。ファーブラシを構成するブラシ毛が、剛性の高いアクリル繊維を更に一体化することで形成されるので、初期状態から短時間で中間転写ベルトの表面に酸化チタン層が形成された。
また、初期状態後(酸化チタンの層が転写面の全面に形成された後)、転写面の表面に形成された酸化チタン層は過剰に形成されず、一定の状態で維持された。ファーブラシを構成するブラシ毛の先端部における繊維がほぐれて、先端部が低剛性化することで、酸化チタン層が過剰に形成(過剰な白化)されることが抑制された。
また、初期状態後、クリーニング性が維持された(クリーニング性の低下が抑制された)。ファーブラシを構成するブラシ毛の先端部における繊維がほぐれ、複数の繊維それぞれが中間転写ベルトの転写面に摺接されることで、ブラシ毛における中間転写ベルトへの接触面積が増加すると共に、トナーへの帯電性が向上した。これにより、ファーブラシにおけるクリーニング性が維持された。
<実施例B>
実施例Aの条件に加え、中間転写ベルトの表面を下記条件とした。
中間転写ベルト:塗布層:転写面を凹凸形状に成型
観察の結果、実施例Aと同様に、初期状態から短時間で中間転写ベルトの転写面が白化すると共に、初期状態後におけるクリーニング性も維持された。
また、初期状態から短時間で中間転写ベルトにおける転写面の表面に酸化チタン層が均一に形成された(均一に白化した)。転写面の表面に均一に形成された複数の凹部(又は凸部)を基点として酸化チタンが転写ベルトの表面に固定されることで、初期状態から短時間で均一な酸化チタン層が形成された。
<実施例C>
実施例Bの条件をベースに、中間転写ベルトの塗布層における条件を下記条件に変更した。
中間転写ベルト:塗布層:ウレタンアクリル系コート剤を用いて形成
観察の結果、実施例Aと同様に、初期状態から短時間で中間転写ベルトの転写面が白化すると共に、初期状態後におけるクリーニング性も維持された。
また、実施例Bと同様に、初期状態から短時間で中間転写ベルトの転写面が均一に白化した。
転写面の表面を構成する塗布層は、酸化チタンよりも低硬度であると共に、ブラシ毛に用いられるアクリル繊維より低硬度である。このため、酸化チタンが初期状態から短時間で転写面の塗布層に固定されるので、酸化チタン層は、早期に好適に形成された(白化した)。
また、ブラシ毛を構成するアクリル樹脂は、酸化チタンよりも低硬度である。このため、初期状態後において、ファーブラシの先端部が好適にほぐされるので、クリーニング性は維持された。
上述したように、本実施形態によれば、次のような効果が奏される。
本実施形態によれば、中間転写ベルト7の転写面7A側であってメインクリーニング部材180の上流側に配置される補助クリーニング部材190は、初期状態において研磨剤及び/又は流動化剤からなる無機粉体を有している。
これにより、トナー画像が転写される前の転写面7Aに簡易に無機粉体を塗布することができる。また、これにより、用紙Tに転写された画像にすじ状の濃度ムラや抜けが生じることを抑制、良好な画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、初期状態において中間転写ベルト7を所定時間だけ回転させることで、無機粉体を転写面7A側に移行させて、研磨剤及び/又は流動化剤の層を転写面7Aに形成することが可能である。
これにより、中間転写ベルト7の転写面7Aに手作業や専用の装置によって無機粉末を塗布する必要がなく、作業上の負担や製造コスト上の負担を軽減することができる。
また、本実施形態によれば、ファーブラシとして、複数の繊維が一体化(集合体)されたブラシ毛により構成されたファーブラシを用いることで、初期状態から短時間(早期)で中間転写ベルトの表面に無機粉体(研磨剤、流動化剤)層を形成できると共に、初期状態後において無機粉体層が過剰に形成されることを抑制できる。これにより、用紙Tに転写された画像にすじ状の濃度ムラや抜けが生じることを抑制、良好な画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、ファーブラシとして、複数の繊維が一体化(集合体)されたブラシ毛により構成されたファーブラシを用いることで、初期状態後において、クリーニング性を維持できる(クリーニング性の低下を抑制できる)。
また、本実施形態によれば、中間転写ベルトにおける転写面(塗布層)に複数の凹部及び/又は凸部を形成することで、転写面に無機粉体の層を均一に形成することができる。これにより、用紙Tに転写された画像にすじ状の濃度ムラや抜けが生じることを抑制、良好な画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、ブラシ毛を構成する複数の繊維が、中間転写ベルト7の表面(転写面7A、塗布層)を構成する材料より高硬度であると共に、研磨剤kよりも低硬度である材料により構成される。
これにより、初期状態から早期(短時間)に無機粉体の層が転写面に均一に形成されると共に、初期状態後においては、先端部を構成する複数の繊維が好適にほぐされて、過剰な無機粉体層の形成及びクリーニング性の低下が抑制される。
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。例えば、本実施形態において、画像形成装置としてカラーコピー機1につい説明しているが、これに限定されず、モノクロコピー機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの複合機等であってもよい。
また、本実施形態においては、補助クリーニング部材190におけるバーブラシ93のブラシ毛932に塗布する無機粉体として、研磨剤のみを塗布したが、これに限定されず、例えば、流動化剤のみや、研磨剤及び流動化剤を塗布してもよい。
また、本実施形態においては、補助クリーニング部材190におけるバーブラシ93のブラシ毛932に初期状態に塗布する無機粉体として、トナーに含まれる(外添される)粉末の研磨剤及び流動化剤と同じものを用いたが、これに限定されることなく、トナーに含まれない別種類の研磨剤や流動化剤であってもよい。
1……カラーコピー機(画像形成装置)、2a,2b,2c,2d……感光体ドラム(像担持体)、7……中間転写ベルト(転写部)、7A……転写面、8……2次転写ローラ、9……定着部、16a,16b,16c,16d……現像器、18……対向ローラ(2次転写ローラ)、37a,37b,37c,37d……1次転写ローラ、180……メインクリーニング部材(清掃部材)、190……補助クリーニング部材(清掃補助部材)、T……用紙(被転写材)、k……研磨剤、r……流動化剤、t……トナー

Claims (8)

  1. 表面に静電潜像が形成された1又は複数の像担持体と、
    前記1又は複数の像担持体に形成された静電潜像にトナー画像を現像する1又は複数の現像器と、
    環方向に回転可能な環状の中間転写ベルトであって、前記1又は複数の像担持体により形成されたトナー画像が1次転写される転写面を有する中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトの回転方向において前記1又は複数の像担持体の下流側に配置され、前記中間転写ベルトと前記転写面側に配置されたシート状の被転写材とを挟み込み前記1次転写されたトナー画像を前記被転写材に2次転写させる一対の2次転写ローラと、
    前記中間転写ベルトの前記転写面側であって前記回転方向において前記2次転写ローラの下流側に配置され、前記転写面に付着した残存トナーを除去する清掃部材と、
    前記中間転写ベルトの前記転写面側であって前記回転方向において前記清掃部材の上流側に配置され、前記転写面に付着した残存トナーに接触して該残存トナーの付着力を低減させる清掃補助部材であって、初期状態において1種又は2種以上の無機粉体を有する清掃補助部材と、を備え
    前記清掃部材は、前記中間転写ベルトに摺接する複数のブラシ毛を有するファーブラシを備え、
    前記複数のブラシ毛それぞれは、複数の繊維が一体化されて形成され
    画像形成装置。
  2. 前記中間転写ベルトにおける前記転写面には、複数の凹部及び/又は凸部が形成される
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記清掃補助部材は、初期状態において前記中間転写ベルトを回転させることで、前記転写面の表面に前記無機粉体を移行させて前記無機粉体の層を形成可能である
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記中間転写ベルトは、前記転写面に形成された無機粉体の層であって、初期状態において前記中間転写ベルトを回転させることで前記清掃補助部材から移行した無機粉体により形成される無機粉体の層を有する
    請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記無機粉体は、トナーに含まれる流動化剤及び/又は研磨剤である
    請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記複数のブラシ毛それぞれは、先端部が回転状態における前記無機粉体の層を有する前記中間転写ベルトに摺接され、
    前記先端部は、該先端部を構成する複数の繊維における一体化が解除され、該先端部とは異なる部分よりも剛性が低下すると共に、前記無機粉体の層を有する前記中間転写ベルトへの接触面積が初期状態における接触面積よりも大きくなるよう構成される
    請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記ブラシ毛を構成する複数の繊維は、前記中間転写ベルトの表面を構成する材料より高硬度であると共に、前記無機粉体よりも低硬度である材料により構成される
    請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置における中間転写ベルトの前記転写面に無機粉体の層を形成する中間転写ベルトの表面処理方法であって、
    初期状態において前記中間転写ベルトを所定時間だけ回転させることで、前記清掃補助部材が有する前記無機粉体を前記転写面の表面に移行させて前記無機粉体の層を形成する工程を備える中間転写ベルトの表面処理方法。
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