JP5431225B2 - アルカリ現像性感光性樹脂組成物、及びこれを用いて形成した表示素子向け隔壁、並びに表示素子 - Google Patents

アルカリ現像性感光性樹脂組成物、及びこれを用いて形成した表示素子向け隔壁、並びに表示素子 Download PDF

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Description

本発明は、アルカリ現像感光性樹脂組成物及びこれを用いて形成した隔壁並びに表示素子に関し、詳しくはインクジェット印刷法での表示素子の隔壁形成に適したアルカリ現像感光性樹脂組成物、及びこれを用いて形成した隔壁、並びに表示素子に関するものである。
カラーフィルターは、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青等の3種以上の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成される。パターンサイズはカラーフィルターの用途並びにそれぞれの色により異なるが5〜700μm程度である。また、重ね合わせの位置精度は数μm〜数十μmであり、寸法精度の高い微細加工技術により製造されている。
カラーフィルターの代表的な製造方法としては、染色法、印刷法、顔料分散法、電着法等がある。これらのうち、特に、色材料を含有する光重合性組成物を透明基板上に塗布し、画像露光、現像、必要により硬化を繰り返すことでカラーフィルター画像を形成する顔料分散法は、カラーフィルター画素の位置、膜厚等の精度が高く、耐光性・耐熱性等の耐久性に優れ、ピンホール等の欠陥が少ないため、広く採用されている。
一方、ブラックマトリックスは赤、緑、青の色パターンの間に格子状、ストライプ状又はモザイク状に配置するのが一般的であり、各色間の混色抑制によるコントラスト向上あるいは光漏れによるTFTの誤動作を防ぐ役割を果たしている。このため、ブラックマトリックスには高い遮光性が要求される。従来、ブラックマトリクスはクロム等の金属膜で形成するか、遮光材を含有した感光性樹脂を用いてフォトリソ法で形成するのが一般的である。
しかしながら、上記方法を用いて色パターンを形成すると、各色ごとに露光と現像の工程を行わなければならないため、少なくとも3回のフォト工程を必要として、コストがかかる。ゆえに、低コストでカラーフィルターを提供できるインクジェット法が提案されている。これは、画素が構成される領域に、赤、青、緑のインキをそれぞれ必要な画素のみに同時に噴射塗布し硬化させて画素形成する方法であり、あらかじめフォト工程で隔壁を形成し、その画素部にインキを吐出する方法が提案されている。ところが、この方法では、各色領域の滲みや隣り合う領域間の混色が起こりうる。したがって、この隔壁を構成する材料には、着色剤の着色目的領域外への拡がりが抑制される特性が求められている。例えば、特許文献2にはインキと隔壁表面との静的接触角が40〜55°であれば混色を効果的に避けることができるとの例示がある。一方、動的接触角を考えるときは、そのインキと隔壁表面との前進角が大きいことが好ましいと考えられる。
また、インクジェットヘッドより吐出されたインキが画素内と共に隔壁上に重なった場合、その隔壁表面のインキが、表面撥インキ性によって画素内に戻る、自己修復作用が求められている。特に、画素が微細化される高精細化要求においてはインクジェットから吐出された液滴がブラックマトリクスに重なる頻度が高くなること、各色領域におけるコーナー部においてインキの展開性を補うために隔壁部と重ね打ちすることも検討されている(特許文献7参照)。隔壁部に重なったインキが画素内に戻る場合は、インキの転落角が小さいことが好ましいことが予測される。同様に塗布型有機EL材料を使用した表示素子を形成する際に、フォトプロセスで隔壁を形成した後に、塗布型有機EL材料をインクジェット塗布法で隔壁内に塗工する手段が提案されている。
このような目的における隔壁材料を与えるフォトレジスト組成物として、撥インキ性を付与する成分としてフッ素系もしくはシリコーン系の化合物を混合する方法が提案されている。例えば特許文献1には、フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート単量体とシリコーン鎖含有エチレン性不飽和単量体との共重合体を含有するフォトレジスト組成物が開示されている。しかしながら、前記共重合体の添加量はフォトレジスト組成物固形分に対して0.001〜0.05質量%であり、このような低含有量では撥インキ性が不足する。
特許文献2には、ヘキサフルオロプロピレンと不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物との共重合体とフッ素有機化合物との組成物が例示されている。しかしながら、ヘキサフルオロプロピレンの重合体を得るには高圧での重合が不可欠であり、その分子量も2000以下と小さい。また、これを補助するフッ素有機化合物も界面活性剤系であって、その撥インキ性持続に問題が生じる。
特許文献3には、CH2=C(R1)COOXRf(Rfは炭素数4〜6のパーフルオロアルキル基を示す)を単量体としてフッ素原子含有率が7〜35質量%である含フッ素樹脂を特徴とするレジスト組成物が例示されている。この場合、R1基は、H、CH3もしくはCF3に限定されている。また、特許文献4には、酸性基および分子内に3個以上のエチレン性二重結合を有するアルカリ可溶の感光性樹脂と、水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換された炭素数20以下のアルキル基を有する重合単位、及びエチレン性二重結合を有する重合単位を共重合した重合体からなる撥インキ剤とを含有するネガ型感光性樹脂組成物が述べられている。この撥インキ剤におけるフッ素含有重合単位も前述特許文献3と同等のものである。いずれの場合も、フォトレジスト固形分中の含フッ素化合物の割合が増すと、支持基板に対する密着性の低下ならびに表面平滑性の悪化が指摘されている。
特許文献5には、ブラックマトリクスに含まれる樹脂と親和性の少ないケイ素及び/又はフッ素の原子を含む撥インキ剤を用い、現像後にブラックマトリクスを150〜230℃で焼成することで撥インキ剤を表面に移行させて着色インキとの接触角を30〜60°に制御する表面撥インキ性ブラックマトリクスの製造方法が述べられている。このうち、撥インキ剤の具体例として、主鎖または側鎖に有機シリコーンを有するもの、フッ化ビニリデン等とのフッ素含有モノマーとの共重合によるフッ素樹脂を例示している。ところが、界面活性剤等の含シリコーンオリゴマーならびにフッ素系オリゴマーは、焼成後に表面に移行してきてもその撥インキ性は、その後の洗浄や時間の経過とともに低下することが問題である。特許文献8にはポリフルオロエーテル構造からなるRf基および酸性基(カルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン酸基)を含む撥インキ剤、特許文献9にはCH2=C(Rn)COOYRf(Rnは炭素数2以上の有機基又は塩素)を単量体とする撥インキ剤を含むレジスト組成物が例示されている。この二つの例はアルカリ現像性が良くパターニング性は良好であるが故、現像に伴う撥インキ性の低下が見られる。そのため、十分に撥インキ性を持たせるためには一定量以上の添加が不可欠であるがため、画素開口部における撥インキ剤による汚染が避けられない。
また、遮光性樹脂マトリクスを形成するのに適したフォトレジストとして、特許文献6では、特定の芳香族エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を更に多塩基酸カルボン酸又はその無水物と反応させて得られた不飽和基含有化合物を樹脂主成分として含むブラックレジストが、高遮光率を有し、フォトリソグラフィー法によるファインパターンの形成が容易であって、しかも、絶縁性、耐熱性、密着性、室温保存安定性にも優れた遮光性薄膜形成用組成物となることを報告している。しかしながら、この特許文献6では、その撥インキ特性について触れられておらず、相溶性に関する言及もない。
特開平9−54432号公報 特開平11−281815号公報 特開2005−315984号公報 WO2004−42474号公報 特開2006−251433号公報 特開平8−278629号公報 特開2006−343518号公報 特開2009−35745号公報 特開2009−37233号公報
従って、本発明の目的は、上記の問題を解決し、すなわち紫外光(300nm〜450nm)に反応する感光性成分を含んだレジスト組成物(感光性樹脂組成物)において撥インキ剤の相溶性に優れ、製膜後の表面外観ならびにパターン形状が良好であり、また、表面撥インキ性に優れる一方で、通常の洗浄や時間が経過しても表面撥インキ性を維持することができる、表示素子向け隔壁形成に適した感光性樹脂組成物を与えるものである。
すなわち、本発明は、次のとおりである。
(1)撥インク剤としての含フッ素樹脂(A)と、波長300〜450nmの紫外光に反応するアルカリ現像可能な感光性成分とを含んだアルカリ現像性感光性樹脂組成物であって、含フッ素樹脂(A)が、下記一般式(2)で表されるランダム又はブロック共重合体であると共に、平均分子量Mwが2000〜20000の範囲であり、溶剤を除いた合計成分100質量部に対する含フッ素樹脂(A)の割合が、0.05〜1質量部であることを特徴とするアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
Figure 0005431225
〔式中、Rはアルコール性水酸基又はフェノール性水酸基を有した有機基を示し、Rnは水素又はメチル基を示し、Yはフッ素原子を含まない2価の有機基を示し、Rfは下記式(1)で表される含フッ素基を示し、Arは芳香族環を示し、X及びZは水素原子、芳香族基、アルキル基、アルケニル基、又はフッ素原子を含まないエステル基を示して、互いに同じでも異なってもよく、p、q、r及びsはそれぞれの共重合単位の総数であって、このうちp、q及びsは0〜30の数であり、p及びqの合計は1以上であり、rは1〜40の数である。また、一般式(2)の共重合体中に含まれる式(1)の含フッ素基の割合は、質量換算で15〜50質量%である。〕
Figure 0005431225
(2)前記含フッ素樹脂(A)と、(B)1分子中に酸性基と2つ以上のエチレン性二重結合とを有するアルカリ現像性オリゴマーと、(C)1分子中に3個以上のエチレン性二重結合を有する光重合性モノマーと、(D)光重合開始剤とを含有する上記(1)項に記載のアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
(3)前記(B)成分は、下記一般式(4)で表されるビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有したエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を、更に多塩基酸カルボン酸又はその無水物と反応させて得られたアルカリ現像性不飽和基含有オリゴマーである上記(2)項記載のアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
Figure 0005431225
〔但し、式中、R1及びR2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン原子であり、互いに同じであっても異なってもよく、Xは−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−Si(CH3)2−、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、下記式で表される9,9−フルオレニル基、又は不存在を示し、nは1〜10の整数である〕
Figure 0005431225
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかに記載のアルカリ現像性感光性樹脂組成物に対して、(E)黒色有機顔料、混色有機顔料及び遮光材からなる群から選ばれた少なくとも1種を分散してなる遮光性分散液を添加すると共に、全固形分100質量部に対して、前記(E)成分が25〜60質量部の割合で配合されていることを特徴とする遮光性のアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
(5)上記(4)項に記載の表示素子向け隔壁形成用の感光性樹脂組成物。
(6)上記(5)項に記載のカラーフィルター隔壁形成用の感光性樹脂組成物。
(7)上記(5)又は(6)項に記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥した後、(a)紫外線露光装置による露光、(b)アルカリ水溶液による現像、及び(c)熱焼成の各工程を必須として得られる隔壁であって、膜厚が1.5〜3μmであることを特徴とする表示素子向け隔壁。
(8)上記(7)に記載の隔壁内にインクジェット印刷法により画素を形成したことを特徴とする表示素子。
本発明によれば、紫外光(300nm〜450nm)に反応する感光性成分を含んだレジスト組成物において撥インキ剤の相溶性に優れて、また、製膜後の表面外観ならびにパターン形状が良好な、表面撥インキ性に優れる、表示素子向け隔壁形成に適した感光性樹脂組成物を与えることができる。このため、例えばインクジェットプロセスによる表示素子の製造法において、大気圧プラズマによる表面撥インキ処理の設備を必要としない低コスト化を達成でき、かつ歩留まり向上に貢献する材料を好適に提供することができる。特にインクジェット印刷法で作成する液晶表示装置用及び有機EL用カラーフィルターにおいて好適に用いることができ、その他、流体駆動電子ペーパー用途においても適用可能ある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物における含フッ素樹脂(A)は、撥インキ剤であり、下記式(1)構造の置換基を有する含フッ素樹脂(A)である。
Figure 0005431225
式(1)に示す置換基の導入方法は公知の手段を利用することができるが、具体的には、下記式(5)に示す手段を用いることができる。
Figure 0005431225
通常、上記式(5)に示した含フッ素生成物には、以下の異性体骨格(1b)が含有されることがあるが、式(1)に示した構造の置換基と同様な効果を示すことから、同一にフッ素含有基として本発明での含有量として効果を扱える。
Figure 0005431225
先の式(5)におけるP−OHは、一級ヒドロキシル基もしくはフェノール基を有する化合物である。したがって、目的とする含フッ素樹脂(A)を得るには、方法(i):一級ヒドロキシル基またはフェノール基を側鎖に有する重合体を前駆体とし、これに式(5)に示す手段で目的とする含フッ素置換基を導入する方法、又は、方法(ii):式(1)に示す含フッ素置換基を有する単量体と他単量体と共重合する方法が挙げられる。このうち、方法(ii)は、方法(i)に比較して分子鎖に定量的にフッ素基を導入するに好ましい。
方法(i)の具体例として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、6−ヒドロキシブチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体との共重合体を前駆体とする方法、p-ヒドロキシスチレン等のフェノール基を有するビニル化合物との共重合体を例示できる。
方法(ii)の具体例としては、p-ヒドロキシスチレンに対して予め式(5)によりフッ素基を導入した後に他の単量体と共重合させる方法、または下記一般式(3)で表される(メタ)アクリレート単量体から形成される単量体単位を他の単量体と共重合させる方法が挙げられる。
CH2=C(Rn)−COO−Y−O−Rf (3)
〔式中、Rnは水素またはメチル基を示し、Yはフッ素原子を含まない2価の有機基を示し、Rfは、式(1)のフッ素含有基である。〕
一般式(3)で表される単量体は、スペーサー的な役割をする有機基YによりRfがα位置換基(Rn)を有する重合体主鎖に繋がれたものである。有機基Yはアルキレン基、ポリエチレングリコール基、フェニレン基などを例示できる。たとえば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基と前記式(5)で得られた含フッ素生成物を連結できるような官能基を有する基が挙げられる。さらにこのような含フッ素単量体と非フッ素含有単量体とを共重合させることで、含フッ素樹脂(A)成分を調製する。
方法(i)又は(ii)を用いることによって、例えば、下記一般式(2)で表されるランダム又はブロック共重合体からなる含フッ素樹脂(A)を得ることができる。
Figure 0005431225
(式中、Rはアルコール性水酸基もしくはフェノール性水酸基を有する有機基を示し、Rnは水素またはメチル基を示し、Yはフッ素原子を含まない2価の有機基を示し、Rfは式(1)に示す含フッ素基を示し、Arは芳香族環を示し、X及びZは水素原子、芳香族基、アルキル基、アルケニル基、又はフッ素原子を含まないエステル基を示して、互いに同じか異なってもよく、p、q、r及びsはそれぞれの共重合単位の総数であり、p、q及びsは0〜30の数であって、p及びqの合計は1以上であり、rは1〜40の数である。)
含フッ素樹脂(A)中には、式(1)構造の置換基を15〜50質量%の範囲で含有する必要がある。15質量%未満であると、アルカリ現像感光性樹脂組成物を硬化した後も十分な撥インキ作用が得られないか、所望の撥インキ作用を得ようとすると、(A)成分添加量が多くなって組成物のアルカリ現像性を損なうこととなる。
含フッ素樹脂(A)は、必須成分として水酸基を有する。水酸基を持つことで、含フッ素樹脂(A)自身のアルカリ現像液との相溶性を若干向上させ、現像基板上の残渣を低減する事ができる。水酸基を導入する手法としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、6−ヒドロキシブチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体を単量体として用いることが一般的であるが、この方法に限定されるものではない。
さらに、含フッ素樹脂(A)の分子鎖中に必要に応じてビニル基を導入できるような官能基、例えばヒドロキシル基やカルボキシル基を存在させておくとよい。ビニル基を導入することで、フォトリソグラフィー法による隔壁形成時に現像後の露光部表面の撥インキ性維持に寄与でき、特に強い現像液を用いる場合に好ましい。具体的な導入手段としては、イソシアネート基、エチレンオキシド基等を結合基として有するアクリレート、メタクリレート化合物を前記含フッ素樹脂中のヒドロキシル基やカルボキシル基と反応させるという公知の手段を例示できる。例えばイソシアネート基を結合基とする場合は、事前に得た含フッ素樹脂(A)中のヒドロキシル基に対して同当量未満とする。なぜならば、残存する結合基が組成物の保存安定性を損なう可能性がある。エチレンオキシド基を結合基とする場合は、事前に得た含フッ素樹脂(A)中のカルボキシル基に対して反応するので、含フッ素樹脂(A)の酸価が10〜100mgとなるように調整する。
また、非フッ素含有単量体として、通常の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン誘導体、マレイン酸エステル等を共重合させることで含フッ素樹脂(A)を調整することもできる。アルカリ現像性樹脂との相溶性及び撥インキ性維持の観点から、メタクリル酸エステルとの共重合が好ましく、また側鎖のアルコール残基はベンジル基、イソボルニル基、アダマンタン基などの嵩高いものが好ましい。含フッ素樹脂(A)に占める含フッ素質量の割合は30質量%以上がよい。30質量%未満であると、十分な撥インキ性が発揮されず、またブラックマトリクス形成時ならびにインクジェットインキ塗布直前までにその撥インキ性が消失してしまう場合がある。また、80質量%を超えると、得られた共重合体がレジスト調製に用いられる溶媒、または(B)や(C)成分との相溶性が悪く、ゲル物発生の原因となる。
この含フッ素樹脂(A)成分の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマト(GPC)法で求めたポリエチレングリコール換算重量平均分子量(Mw)が2000〜20000の範囲にあるようにする。この分子量が2000以下であると、隔壁形成プロセスにおいて撥インキ作用が低下したり、撥インキ作用の継続が困難になる。分子量(Mw)が20000を超えると、アルカリ現像液に対する溶解遅延のため好ましくない。
また、溶剤を除くアルカリ現像感光性樹脂組成物の全固形分100質量部に対する含フッ素樹脂(A)の割合が、0.05〜1質量部となるようにする。含フッ素樹脂(A)の割合が0.05質量部より少ないと、撥インキ性が不十分となり、反対に1質量部を超えると元来のアルカリ現像感光性樹脂組成物の持つパターン形成に影響を及ぼすおそれがある。
次に、紫外光(300nm〜450nm)に反応する感光性成分を含む、感光性樹脂組成物(ネガ型レジスト組成物)に使用される(B)〜(E)成分について述べる。
(B)成分である、一分子中に酸性基と2つ以上のエチレン性二重結合とを有するアルカリ現像性オリゴマーの例としては、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を更に多塩基酸カルボン酸又はその無水物と反応させて得られたアルカリ現像性不飽和基含有オリゴマーを挙げることができる。
ここで、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物としては、下記一般式(4)で表されるエポキシ化合物が好ましく挙げられる。
Figure 0005431225
〔但し、式中、R1及びR2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかであり互いに同じか異なってもよく、Xは−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−Si(CH3)2−、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、下記式で表される9,9−フルオレニル基、又は不存在を示し、nは1〜10の整数である〕
Figure 0005431225
これらのビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物に、(メタ)アクリル酸(これは「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」の意味である)を反応させ、得られたヒドロキシ基を有する化合物に、多塩基酸カルボン酸又はその無水物を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物を、本発明の(B)成分であるアルカリ現像性不飽和基含有オリゴマーとして使用することができる。
(B)成分であるエチレン性二重結合を有するアルカリ現像性オリゴマーは、エチレン性不飽和二重結合と、カルボキシル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基等の酸性基とを併せ持つため、例えばカラーフィルター隔壁形成用として用いた場合に、感光性樹脂組成物に優れた光硬化性、良現像性、パターニング特性を与え、遮光性隔壁の物性向上をもたらす。
(B)成分であるエチレン性二重結合を有するアルカリ現像性オリゴマーは、好ましくは、上記式(4)で表されるエポキシ化合物から誘導される。このエポキシ化合物はビスフェノール類から誘導される。したがって、ビスフェノール類を説明することによって、アルカリ現像性不飽和基含有オリゴマーが理解されるので、好ましい具体例をビスフェノール類により説明する。
好ましいアルカリ現像性不飽和基含有オリゴマーを与えるビスフェノール類としては、次のようなものが挙げられる。ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)エーテル等を含む化合物や、式(4)中のXが前記の9,9−フルオレニル基である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)フルオレン等や、更には4,4'−ビフェノール、3,3'−ビフェノール等の化合物が挙げられる。
(B)成分であるエチレン性二重結合を有するアルカリ現像性オリゴマーは、上記のようなビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物から得ることができるが、かかるエポキシ化合物の他にフェノールノボラック型エポキシ化合物や、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等も2個のグリシジルエーテル基を有する化合物を有意に含むものであれば使用することができる。また、ビスフェノール類をグリシジルエーテル化する際に、オリゴマー単位が混入することになるが、一般式(4)におけるnが0〜10、好ましくは0〜2の範囲であれば、本樹脂組成物の性能には問題はない。
また、このようなエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られたエポキシ(メタ)アクリレート分子中のヒドロキシ基と反応し得る多塩基酸カルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等やその酸無水物、更には、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸やその酸二無水物等が挙げられる。そして、酸無水物と酸二無水物の使用割合については、露光、アルカリ現像操作によって微細なパターンを形成するのに適した割合を選択することができる。
(B)成分のエチレン性二重結合を有するアルカリ現像性オリゴマーについては、その1種のみを使用しても、2種以上の混合物を使用することもできる。また、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応、この反応で得られたエポキシ(メタ)アクリレートと多塩基酸又はその酸無水物との反応は、上記特許文献6等で公知の方法を採用することができるが、特に限定されるものではない。
また、(B)成分を得るための別法としては、1)カルボキシル基を1個以上有するエチレン性不飽和単量体、2)重合後に不飽和基を導入可能なヒドロキシ基、酸無水物基、グリシジル基などを側鎖に有するエチレン性不飽和単量体、及び3)他のエチレン性不飽和単量体、を含有するモノマー混合物を過酸化物ならびに連鎖移動剤が共存する溶剤中にてラジカル共重合することより得られる共重合体を得た後、さらに上記2)の側鎖に付加可能な官能基に一不飽和化合物を付加させたバインダー樹脂とすることでエチレン性二重結合を有するアルカリ現像性オリゴマーとすることもできる。
前記モノマー混合物として用いることができる、1)カルボキシル基を1個以上有するエチレン性不飽和単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、エタクリル酸、けい皮酸などの不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸などの不飽和ジカルボン酸(無水物)類;3価以上の不飽和多価カルボン酸(無水物)類などを挙げることができる。中でも、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。これらカルボキシル基含有のエチレン性不飽和単量体は、単独で又は2種以上を併用してもよい。
モノマー混合物のもう一つの成分である3)他のエチレン性不飽和単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、メトキシスチレンなどの芳香族ビニル化合物;メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、テトラデシルメタクリレート、セチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、ドコシルメタクリレート、エイコシルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸エステル類;アミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、アミノプロピルアクリレート、アミノプロピルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテルなどの不飽和エーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、マレイミドなどの不飽和アミド或いは不飽和イミド類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの脂肪族共役ジエン類などを挙げることができる。中でも、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレートが好ましい。これらの他の不飽和単量体は、単独で又は2種以上を併用してもよい。
また、この(B)成分の酸価は、樹脂1g中のカルボキシル基を中和するに必要なKOHのmg数として表され、画像パターン形成時の現像処理時間やパターン形状、硬化膜の密着性の観点から50〜150(KOHmg/g)であるのがよい。50を下回るとアルカリ現像液によるパターン形成ができなくなり、また、架橋剤を用いる場合は、架橋剤とするエポキシ樹脂との架橋が不十分になり、耐熱性の低下、有機溶剤中での密着性不良などが生じる。そして、酸価が150を超えると、アルカリ現像時の表面荒れ、細線パターンの現像密着不良並びに硬化膜の耐湿性が問題となる。
(C)成分である少なくとも1分子中に3個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができ、これらの化合物はその1種のみを単独で使用できるほか、2種以上を併用して使用することもできる。
本発明のアルカリ現像感光性樹脂組成物には、(B)成分、(C)成分等の光重合性の化合物を含むものであるが、これを光硬化させるために、(D)成分として光重合開始剤を含むようにしてもよい。(D)成分は紫外線光照射、特に300〜450nmの紫外線照射によりラジカル種を発生し、光重合性の化合物に付加してラジカル重合を開始させ、樹脂組成物を硬化させる。
(D)成分の光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、N,N'-テトラメチル-4,4'-ジアミノベンゾフェノン、4-メトキシ-4'-ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4'-ジエチルアミノベンゾフェノン、2-エチルアントラキノン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2-(o-クロロフェニル)-4,5-フェニルイミダゾール2量体、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(m-メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール2量体、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール2量体、2、4,5-トリアリールイミダゾール2量体、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)−ブタノン、2-トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル-5-(p-シアノスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(p-メトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-メチル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-フェニル-4、6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-クロロフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロRメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(3,4,5-トリメトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メチルチオスチリル)- 4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-[4-モルフォリノフェニル]-ブタノン-1,1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニルケトン等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は、単独又は2種以上を混合して使用することができる。また、それ自体では光重合開始剤や増感剤として作用しないが、上記の化合物と組み合わせて用いることにより、光重合開始剤や増感剤の能力を増大させ得るような化合物を添加することもできる。このような化合物としては、例えばベンゾフェノンと組み合わせて使用すると効果のあるトリエタノールアミン等の第3級アミンを挙げることができる。
(D)成分の光重合開始剤の使用量は、(A)、(B)及び(C)の各成分の合計100質量部を基準として5〜40質量部が適している。(D)成分の配合割合が5質量部未満の場合には、光重合の速度が遅くなって、感度が低下し、一方、40質量部を超える場合には、感度が強すぎて、パターン線幅がパターンマスクに対して太った状態になり、マスクに対して忠実な線幅が再現できない、又は、パターンエッジがぎざつきシャープにならないといった問題が生じるおそれがある。
以上の(A)〜(D)成分を含有するアルカリ現像感光性樹脂組成物に対して、目的に応じて顔料等を添加することで、表示素子向けの隔壁形成用感光性樹脂組成物とすることができる。特にカラーフィルター用隔壁の場合は、TFT素子の遮光を目的に遮光性分散液(E成分)を好ましく用いることができる。
(E)成分である遮光性分散液に含まれる黒色有機顔料、混色有機顔料及び遮光材としては、耐熱性、耐光性及び耐溶剤性に優れたものであることが好ましい。ここで、黒色有機顔料としては、例えばペリレンブラック、シアニンブラック等が挙げられる。混色有機顔料としては、赤、青、緑、紫、黄色、シアニン、マゼンタ等から選ばれる少なくとも2種以上の顔料を混合して擬似黒色化されたものが挙げられる。遮光材としては、カーボンブラック、酸化クロム、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラックを挙げることができ、2種以上を適宜選択して用いることもできるが、特にカーボンブラックが、遮光性、表面平滑性、分散安定性、樹脂との相溶性が良好な点で好ましい。これらの顔料又は遮光材から選ばれた1種以上を必要により分散剤、分散助剤と伴に有機溶媒中に分散させることで遮光性分散顔液とすることができる。
(E)成分の配合割合については、(E)成分に含まれる顔料又は遮光材の割合が、感光性樹脂組成物の全固形分100質量部に対して25〜60質量部配合されていることが好ましい。25質量部より少ないと、遮光性が十分でなくなる。60質量部を超えると、本来のバインダーとなる感光性樹脂の含有量が減少するため、現像特性を損なうと共に膜形成能が損なわれるという好ましくない問題が生じる。
本発明の表示素子隔壁形成用感光性樹脂組成物においては、上記(A)〜(E)成分に含まれる溶剤の他に別途溶剤を使用するのが良い。ここで言う別の溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。
また、本発明の表示素子隔壁形成用感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、充填材、ベリング剤、消泡剤等の添加剤を配合することができる。このうち、熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert-ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げることができ、可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジル等を挙げることができ、充填材としては、グラスファイバー、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができ、また、消泡剤やレベリング剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。
特に表面特性改善に用いるレベリング剤、消泡剤などの界面活性作用を有する材料を添加する際は、硬化後の表面撥インキ性を損なわない程度に加える必要があり、好ましくは組成物中全固形分に対する濃度で撥インキ剤より少ない含有量で添加する。
本発明の表示素子向けの隔壁形成用感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(E)成分又はこれらと溶剤を主成分として含有する。溶剤を除いた固形分(固形分には硬化後に固形分となるモノマーを含む)中に、(A)〜(E)成分が合計で70質量%以上、好ましくは80質量%、より好ましくは90質量%以上含むことが望ましい。溶剤の量は、塗布方式に依存する目標とする粘度によって変化するが、30〜90質量%の範囲が望ましい。
本発明の表示素子用隔壁又はカラーフィルター隔壁等を形成するためには、上述した本発明のアルカリ現像感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法により形成される。その製造工程としては、先ず、感光性樹脂組成物を溶液にして基板表面に塗布し、次いで溶媒を乾燥させた(プリベーク)後、このようにして得られた被膜の上にフォトマスクをあて、紫外線を照射して露光部を硬化させ、更にアルカリ水溶液を用いて未露光部を溶出させる現像を行ってパターンを形成し、更に後乾燥としてポストベークを行う方法が挙げられる。
感光性樹脂組成物の溶液を塗布する基板としては、ガラス、透明フィルム(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン等)上にITO、金等の透明電極が蒸着あるいはパターニングされたもの等が用いられる。
この感光性樹脂組成物の溶液を基板に塗布する方法としては、公知の溶液浸漬法、スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プリベーク)ことにより、被膜が形成される。プリベークはオーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。プリベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば60〜120℃の温度で1〜10分間行われる。
プリベーク後に行われる露光は、露光機によって行なわれ、フォトマスクを介して露光することによりパターンに対応した部分のレジストのみを感光させる。露光機及びその露光照射条件は適宜選択され、超高圧水銀灯、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、遠紫外線灯等の光源を用いて露光を行い、感光性樹脂組成物を光硬化させる。
露光後のアルカリ現像は、露光されない部分のレジストを除去する目的で行われ、この現像によって所望のパターンが形成される。このアルカリ現像に適した現像液としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩の水溶液、アルカリ金属の水酸化物の水溶液等を挙げることができるが、特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩を0.05〜3質量%含有する弱アルカリ性水溶液を用いて20〜30℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機や超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。
このようにして現像した後、160〜250℃の温度、及び20〜100分の条件で熱処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた遮光膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。これはプリベークと同様に、オーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。本発明のパターニングされた遮光膜(隔壁)は、以上のフォトリソグラフィー法による各工程を経て形成される。
また、本発明の隔壁形成用感光性樹脂組成物は、例えば上記の方法等により遮光性カラーフィルター隔壁とした上で、種々の手段で画素を設けて所定の色パターンを形成すれば、カラーフィルターを得ることができる。特に、本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成したカラーフィルター隔壁は、基板に対する密着性に優れると共に撥インキ性に優れることから、得られた遮光性カラーフィルター隔壁内にインクジェット法印刷法により画素を形成してカラーフィルターを得るのに好適である。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
<合成例A-1〜A-6、比較合成例a-1、a-2>
攪拌機を備えた内容積1リットルの反応器に、表1に示す単量体、重合開始剤、及び連鎖移動剤を仕込み、さらに固形分濃度が40質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルアセテート(PGMEA)を加え、窒素雰囲気下に攪拌しながら、90℃にて14時間重合させた。降温後、固形分濃度が20質量%になるようにPGMEAにて希釈して、含フッ素樹脂A-1〜A-6、a-1、及びa-2の溶液を得た。重量平均分子量は、テトラヒドロフランを展開溶媒としたGPCにより求めた(ポリエチレングリコール換算)。なお、表1に示した各成分の欄に記した数値の単位は「g」である。また、含フッ素基重量(%)は、平均分子量より一分子中に含まれるフッ素原子の理論重量を仕込み比より算出して求めた値である。更に、表1中の略語の意味は次のとおりである。
CF9BuMA:CH2=C(CH3)COOCH2CH2CH2CH2OC9F17
CF9PEMA:CH2=C(CH3)COOCH2CH2OCOC6H4OC9F17
2-HEMA:2−ヒドロキシブチルメタクリレート
4-HBMA:4−ヒドロキシブチルメタクリレート
MMA:メタクリル酸メチル
IBMA:イソボルニルメタクリレート
4-HBAGE:4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
LM:ラウリルメルカプタン
Figure 0005431225
<合成例A-1s〜A-6s、比較合成例a-1s、a-2s>(二重結合の導入)
上記「合成例A-1〜A-6、比較合成例a-1、a-2」で準備した含フッ素樹脂(A)について、それぞれ20質量%PGMEA溶液100gに対して、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(Mw=141.12)を、イソシアネート基/含フッ素樹脂(A)中のヒドロキシル基=0.5mol/molとなるように加え、さらに、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン0.03gとを混合し、50℃にて12時間攪拌して、室温へ冷却した。得られた各ポリマー溶液A-1s〜A-6s、a-1s、及びa-3sは、IRによりNCO吸収(2730cm-1)の消失を確認した。
<実施例1〜14、及び比較例1〜2>
まず含フッ素樹脂(A)成分を除く(B)〜(F)成分ならびにYX-4000H(昭和シェル製;テトラメチルジフェニルエポキシ樹脂)を表2及び表3に記載した割合(重量部)で混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて固形分濃度20質量%となるようにした。引き続き、表2及び表3に記載の質量部で(A)成分溶液を加えた。次いで、2μmのポリプロピレン製メンブレンフィルターを用いて0.2kg/cm2加圧にてろ過し、アルカリ現像感光性樹脂組成物を調製した。表2及び表3において、(B)成分の( )内に、全固形分に対する配合割合を質量%で示した。また、(E)成分の配合割合については、全固形分に対する(顔料/全固形分)質量%として別欄に示した。更に、表2及び表3中の略語の意味は次のとおりである。
(B)-1:フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1重量%、新日鐵化学社製 商品名V259ME)
(B)-2:重量平均分子量30000、酸価100(KOHmg/g)のN−エチルマレイミド/メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=36.7重量%)(N−エチルマレイミド:メタクリル酸:ベンジルメタクリレート=29:20:51mol%)
(C)-1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートとの混合物(日本化薬社製 商品名 DPHA)
(D)-1:IRGACURE OXE-02 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
(D)-2:IRGACURE OXE-01 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
(E)-1:カーボンブラック濃度20重量%、高分子分散剤濃度5重量%のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(固形分25%)
(F)-1:シランカップリング剤 S-510 (チッソ(株)製)
Figure 0005431225
Figure 0005431225
上記実施例及び比較例で得られたアルカリ現像性感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板上にポストベーク後の膜厚が2.1μmとなるように塗布し、80℃で1分間乾燥した。その後、露光ギャップを150μmに調整し、乾燥塗膜の上に、ネガ型フォトマスクを被せ、I線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで100mJ/cm2の紫外線を照射し、感光部分の光硬化反応を行った。用いたフォトマスクは、x方向50μmライン+350μm開口、y方向20μmライン+180μm開口となるマトリックスを形成するものである。次に、この露光済み塗板を0.05%水酸化カリウム水溶液中、23℃にて60秒又は80秒の1kgf/cm2圧シャワー現像及び5kgf/cm2圧のスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去しガラス基板上に画素パターンを形成し、その後、熱風乾燥機を用いて230℃にて30分間熱ポストベークした。実施例及び比較例における評価項目と方法は以下の通りであり、各項目の評価結果を表2及び表3に示す。
膜厚:触針式膜厚計(東京精密社製 商品名サーフコム)を用いて測定した。
塗布異物:スピンコート後の塗膜に放射状スジが観察された場合を×<不良>、観察されなかった場合を○<良好>とした。
現像性:現像後の画素パターンを顕微鏡観察し、基板に対する剥離やパターンエッジ部分のギザツキが認められないものを○<良好>、認められるものを×<不良>と評価した。
塗膜表面粗度:現像、熱焼成後の塗膜の表面粗度(Ra)の値が、150Å未満を○<良好>、150Å以上を×<不良>と評価した。
パターン密着性:ピーリングテストで20μmパターンの剥がれが認められないものを○<良好>、認められるものを×<不良>と評価した。
PCT密着性:ポストベーク実施済みのパターン形成基板を、121℃、100%RH、2atm、及び24時間の条件下においてPCT(プレッシャー・クッカー)テストを実施後、20μmパターン部にセロハンテープを貼り付けピーリングテストを行うことでパターン密着性を評価した。
OD測定:(E)成分として黒色顔料を混合した場合、ポストベーク後2.1μmの塗膜を用いて、大塚電子社製OD計を用いて測定し、1μmあたりのOD値として記載した。
接触角測定:前述した同様の方法により、現像後にガラス基板上に10mm×10mm×2.1μmの四角パターンを形成した。この塗膜上の静的接触角をブチルカルビトールアセテート(BCA)を用いて測定した。この静的接触角が40°以上のときは○<良好>、40°未満の場合は×<不良>と評価した。
IJ(インクジェット)インキ塗布特性:この得られたマトリックス中にむかって、東芝テック製インクジェットヘッドを用い、粘度10mPa.sec、固形分濃度20%のカラーフィルター用グリーンインキを以下のように打ち込み、80℃にて1分間乾燥後、さらに230℃にてポストベークを行い、光学顕微鏡で塗工状態を観察した。
描画条件1:350×180μm画素ガラス上の中央部に42plのグリーンインキを滴下した。この時、撥インキ剤が無添加の比較例と同等のガラス面上での液広がりを示すものを○とした。
描画条件2:ポストベーク後平均膜厚保が1.8μmとなるようにグリーンインキをマトリックス中に滴下し、ポストベーク後に、マトリックス近くで光漏れが発生しているか、またはマトリックス上にインキ乾燥残りがあるか観察した。
上記の結果、実施例ではいずれもカラーフィルター隔壁としての諸特性を満たし、且つ静的接触角はブチルカルビトールアセテート(BCA)においても40°以上を示した。一方、比較例1では現像後に基板上に残渣が見られ、IJ塗工時にはインキ展開性に課題が見られた。比較例2では、十分な接触角が得られず、またIJ塗工時に隔壁からインキが漏れ出す現象が見られた。

Claims (8)

  1. 撥インク剤としての含フッ素樹脂(A)と、波長300〜450nmの紫外光に反応するアルカリ現像可能な感光性成分とを含んだアルカリ現像性感光性樹脂組成物であって、
    含フッ素樹脂(A)が、下記一般式(2)で表されるランダム又はブロック共重合体であると共に、平均分子量Mwが2000〜20000の範囲であり、溶剤を除いた合計成分100質量部に対する含フッ素樹脂(A)の割合が、0.05〜1質量部であることを特徴とするアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
    Figure 0005431225
    〔式中、Rはアルコール性水酸基又はフェノール性水酸基を有した有機基を示し、Rnは水素又はメチル基を示し、Yはフッ素原子を含まない2価の有機基を示し、Rfは下記式(1)で表される含フッ素基を示し、Arは芳香族環を示し、X及びZは水素原子、芳香族基、アルキル基、アルケニル基、又はフッ素原子を含まないエステル基を示して、互いに同じでも異なってもよく、p、q、r及びsはそれぞれの共重合単位の総数であって、このうちp、q及びsは0〜30の数であり、p及びqの合計は1以上であり、rは1〜40の数である。また、一般式(2)の共重合体中に含まれる式(1)の含フッ素基の割合は、質量換算で15〜50質量%である。〕
    Figure 0005431225
  2. 前記含フッ素樹脂(A)と、(B)1分子中に酸性基と2つ以上のエチレン性二重結合とを有するアルカリ現像性オリゴマーと、(C)1分子中に3個以上のエチレン性二重結合を有する光重合性モノマーと、(D)光重合開始剤とを含有する請求項1に記載のアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
  3. 前記(B)成分は、下記一般式(4)で表されるビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有したエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物を、更に多塩基酸カルボン酸又はその無水物と反応させて得られたアルカリ現像性不飽和基含有オリゴマーである請求項2記載のアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
    Figure 0005431225
    〔但し、式中、R1及びR2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はハロゲン原子であり、互いに同じであっても異なってもよく、Xは−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−Si(CH3)2−、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、下記式で表される9,9−フルオレニル基、又は不存在を示し、nは1〜10の整数である〕
    Figure 0005431225
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリ現像性感光性樹脂組成物に対して、(E)黒色有機顔料、混色有機顔料及び遮光材からなる群から選ばれた少なくとも1種を分散してなる遮光性分散液を添加すると共に、全固形分100質量部に対して、前記(E)成分が25〜60質量部の割合で配合されていることを特徴とする遮光性のアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載の表示素子向け隔壁形成用の感光性樹脂組成物。
  6. 請求項5に記載のカラーフィルター隔壁形成用の感光性樹脂組成物。
  7. 請求項5又は6に記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥した後、(a)紫外線露光装置による露光、(b)アルカリ水溶液による現像、及び(c)熱焼成の各工程を必須として得られる隔壁であって、膜厚が1.5〜3μmであることを特徴とする表示素子向け隔壁。
  8. 請求項7に記載の隔壁内にインクジェット印刷法により画素を形成したことを特徴とする表示素子。
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