JP5417047B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動される超音波プローブを介して被検体の検査部位を繰り返し3次元走査する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、超音波プローブを体表から当てるだけの簡単な操作で心臓の拍動や胎児の動きの様子をリアルタイム表示で得られる。また、システムの規模がX線診断装置、X線コンピュータ断層撮影装置、磁気共鳴イメージング装置など他の診断機器に比べて小さく、ベッドサイドへ移動していっての検査も容易に行え、簡便な診断手法であるといえる。また、超音波はX線などのように被曝の影響がないため、超音波診断装置は、産科や在宅医療等においても使用することができる。
近年は、機械的に揺動可能な超音波振動子を有するメカニカルプローブや2次元的に配列された超音波振動子を有する2次元アレイプローブによって、ボリューム走査が可能になっている。また一方で、より広域な走査領域に関するボリュームデータセットを取得する手段としてパノラミックビュー(Panoramic View)と称される技術も開発されている。パノラミックビューは、超音波プローブを平行移動させながら検査部位を複数方向から走査し、得られた複数のボリュームデータセットを繋ぎ合わせて、単一のボリュームデータセットを取得する技術である。このように取得されたボリュームデータセットにより、広域の走査領域が観察可能となっている。
しかし、超音波診断装置は、他の診断機器に比して1走査に関する走査領域が小さい。そのため、ユーザは、超音波画像を観察するだけでは、検査部位上における超音波画像の位置を判断し難い場合がある。特に乳腺等の方向性の不明瞭な部位においては、その傾向が顕著となる。そのため、診断結果として超音波画像やボリュームデータセットを保存する場合、これら超音波画像やボリュームデータセットに対して、走査位置が示されたボディマークを手動操作で貼付して記録するのが通例である。しかし特にボリュームデータセットに対して表示(観察)断面位置やスキャンしたプローブの位置等を手動でいちいちボディマークを入力するのは煩雑であり、自動化が期待されている。
ボディマークは、人体の標準的な形状を示すマークであり、個々人の人体形状を反映したものではない。従って、標準的な形状を示すボディマーク上に個々人に関する超音波画像やボリュームデータの位置を指し示しても、その正確性に欠ける。特に、***のような形状の変化しやすい検査部位において、その傾向が強まる。従って、ユーザは、検査部位上における超音波画像やボリュームデータセットの位置を把握し難い。
本発明の目的は、超音波診断の効率の向上を可能とする超音波診断装置を提供することにある。
実施形態の第1局面に係る超音波診断装置は、移動される超音波プローブを介して被検体の検査部位を超音波で繰り返し3次元走査する超音波診断装置において、前記超音波プローブからのエコー信号に基づいて、前記検査部位に含まれる複数の走査領域に関する複数のサブボリュームデータセットをそれぞれ生成するサブボリュームデータセット生成部と、前記サブボリュームデータに基づいて、超音波画像のデータを生成する画像生成部と、前記生成された複数のサブボリュームデータセットを前記複数の走査領域間の位置関係に従って結合し、単一の結合ボリュームデータセットを生成する結合ボリュームデータセット生成部と、前記生成された結合ボリュームデータセットを画像処理して前記検査部位に関するボディマークを生成するボディマーク生成部と、前記生成されたボディマークを前記超音波画像とともに表示し、前記生成された超音波画像の前記ボディマーク上での断面位置を前記ボディマーク上に表示する表示部と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、超音波画像の診断効率の向上を可能とする超音波診断装置を提供することにある。
本発明の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す図。 本実施形態に係る4Dパノラミックビューにおける超音波走査と、その超音波走査により生成されるサブボリュームデータセットとの関係を示す図。 図1の結合ボリュームデータセット生成部により結合処理を説明するための図。 図1の表示制御部により表示される超音波画像と3次元ボディマークとの表示例を示す図。 図4の3次元ボディマーク上に表示される断面位置マークとプローブマークとの表示例を示す図。 本実施形態の変形例に係る3次元ボディマークの一例を示す図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る超音波診断装置を説明する。
図1は、本実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す図である。図1に示すように超音波診断装置は、超音波プローブ11、走査制御部13、送信部15、受信部17、Bモード処理部19、Bモード画像生成部21、ドプラ処理部23、ドプラ画像生成部25、記憶部27、サブボリュームデータセット生成部29、結合ボリュームデータセット生成部31、ボディマーク生成部33、3次元画像処理部35、表示制御部37、表示部39、入力部41、ネットワークインターフェース部43、及びシステム制御部45を備える。
超音波プローブ11は、2次元状に配列された複数の振動子を有している。超音波プローブ11は、送信部15からの駆動信号を受けて被検体に向けて超音波を送信する。被検体に送信された超音波は、体内組織の音響インピーダンスの不連続面で次々と反射される。反射された超音波は、エコー信号として超音波プローブ11に受信される。このエコー信号の振幅は、反射された不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。また、送信された超音波が、移動している血流や心臓壁等の移動体の表面で反射された場合、エコー信号は、ドプラ効果により移動体の超音波送信方向の速度成分に依存した周波数偏移を受ける。なお、超音波プローブ11は、3次元走査が可能であれば、必ずしも2次元アレイ型である必要はない。例えば、超音波プローブ11は、機械的に揺動可能な1次元アレイ型であってもよい。
走査制御部13は、送信部15と受信部17とを制御して走査領域を超音波で繰り返し3次元走査する。走査領域は、複数の走査面により構成され、走査面は、複数の走査線により構成される。走査制御部13は、例えば、1つの走査面内の複数の走査線を1本ずつ順番に端から端まで超音波走査することにより、1つの走査面を2次元走査する。このようにして走査制御部13は、例えば、1つの走査領域内の複数の走査面を一面ずつ順番に端から端まで超音波で2次元走査することにより、1つの走査領域を3次元走査する。
本実施形態における検査部位の広さは、1回の3次元走査により走査可能な走査領域に収まりきらないほど広いとする。このような広範囲な検査部位を超音波走査するため、ユーザは、検査部位の全体が超音波走査されるように超音波プローブ11を移動させる。このように走査制御部13は、ユーザにより移動される超音波プローブ11を介して検査部位を超音波で繰り返し3次元走査する。このように超音波プローブ11を移動させながら広範囲の走査領域を超音波走査し、この広範囲の走査領域を1枚の画像(あるいはボリュームデータ)で可視化する技術は、4Dパノラミックビューと呼ばれている。以下、1回の3次元走査で走査可能な走査領域をサブ走査領域、4Dパノラミックビューの走査対象領域の全体、すなわちサブ走査領域の集合をフル走査領域と呼ぶことにする。
送信部15は、走査制御部13による制御に従って、超音波プローブ11に超音波を繰り返し発生させる。より詳細には、送信部15は、図示しないレートパルス発生回路、送信遅延回路、及び駆動パルス発生回路等を有している。レートパルス発生回路は、所定のレート周波数frHz(周期;1/fr秒)で、レートパルスをチャンネル毎に繰り返し発生する。遅延回路は、チャンネル毎に超音波をビーム状に集束させ且つ送信指向性を決定するのに必要な遅延時間を各レートパルスに与える。駆動パルス発生回路は、各遅延されたレートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ11に駆動パルスを印加する。駆動パルスの印加を受けた超音波プローブ11は、超音波を発生する。
なお送信部15は、走査制御部13による制御に従って所定の走査シーケンスを実行するために、送信周波数や送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。例えば、送信駆動電圧の変更機能は、瞬間的にその値を切替え可能なリニアアンプ型の発信回路、又は複数の電気ユニットを電気的に切替え可能な機構によって実現される。
受信部17は、走査制御部13による制御に従って、超音波プローブ11からエコー信号を繰り返し受信し、走査線毎のエコー信号を生成する。より詳細には、受信部17は、図示しないアンプ回路、A/D変換器、受信遅延回路、及び加算器等を有している。アンプ回路は、超音波プローブ11からのエコー信号を受信し、受信されたエコー信号をチャンネル毎に増幅する。A/D変換器は、増幅されたエコー信号をチャンネル毎にアナログ信号からデジタル信号に変換する。受信遅延回路は、デジタル信号に変換されたエコー信号に対し、チャンネル毎にビーム状に集束させ且つ受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、遅延時間が与えられた各エコー信号を加算する。この加算処理により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波ビームが形成される。1つの超音波ビームは、1つの超音波走査線に対応する。走査線毎のエコー信号は、Bモード処理部19とドプラ処理部23とに供給される。
Bモード処理部19は、受信部17からのエコー信号を包絡線検波し、包絡線検波されたエコー信号を対数圧縮することで、エコー信号の強度を輝度で表現するBモード信号のデータを生成する。生成されたBモード信号のデータは、Bモード画像生成部21に供給される。
Bモード画像生成部21は、Bモード処理部19からのBモード信号に基づいて走査面に関するBモード画像のデータを生成する。具体的には、Bモード画像生成部21は、Bモード信号のデータをその走査線の位置情報に従ってメモリ上に2次元的に配置し、走査線間のBモード信号を補間する。この配置処理と補間処理とによって、複数のピクセルから構成されるBモード画像のデータが生成される。Bモード画像を構成するピクセルのそれぞれは、由来するBモード信号の強度に応じた輝度値を有する。生成されたBモード画像のデータは、記憶部27に供給される。
ドプラ処理部23は、受信部17からのエコー信号を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度や分散、パワー等の情報をカラーで表現するドプラ信号のデータを生成する。生成されたドプラ信号のデータは、ドプラ画像生成部25に供給される。
ドプラ画像生成部25は、ドプラ処理部23からのドプラ信号に基づいて走査面に関するドプラ画像のデータを生成する。具体的には、ドプラ画像生成部25は、ドプラ信号のデータをその走査線の位置情報に従ってメモリ上に2次元的に配置し、走査線間のドプラ信号を補間する。この配置処理と補間処理とによって、複数のピクセルから構成されるドプラ画像のデータが生成される。ドプラ画像を構成する各ピクセルのそれぞれは、由来するドプラ信号の強度に応じたカラー値を有する。生成されたドプラ画像のデータは、記憶部27に供給される。
なお、Bモード画像生成部21やドプラ画像生成部25に供給される以前のデータは、生データと呼ばれることがある。
記憶部27は、Bモード画像生成部21からのBモード画像のデータや、ドプラ画像生成部25からのドプラ画像のデータを記憶する。また、記憶部27は、サブボリュームデータセット生成部29により生成されたBモードサブボリュームデータやドプラサブボリュームデータ、結合ボリュームデータセット生成部31により生成されたBモード結合ボリュームデータセットやドプラ結合ボリュームデータ、3次元画像処理部35により生成された各種2次元画像のデータを記憶する。さらに記憶部27は、ボディマーク生成部33により生成された、本実施形態に特有のボディマークのデータを記憶する。また、記憶部27は、システム制御部45により実行される種々のプログラムを記憶している。
サブボリュームデータセット生成部29は、Bモード信号に基づいてサブ走査領域に関するボリュームデータ(以下、Bモードサブボリュームデータセットと呼ぶことにする)を生成する。具体的には、サブボリュームデータセット生成部29は、Bモード画像をその走査面の位置情報に従ってメモリ上に3次元的に配置し、走査面間のBモード画像のデータを補間する。この配置処理と補間処理とによって、複数のボクセルから構成されるBモードサブボリュームデータセットが生成される。各ボクセルは、由来するBモード信号の強度に応じたボクセル値を有する。同様に、サブボリュームデータセット生成部29は、ドプラ信号に基づいてサブ走査領域に関するボリュームデータ(以下、ドプラサブボリュームデータセットと呼ぶことにする)を生成する。なお、Bモードサブボリュームデータセットとドプラサブボリュームデータセットとを特に区別しないときは、まとめてサブボリュームデータセットと呼ぶことにする。3次元走査が繰り返されることにより、サブボリュームデータセット生成部29は、複数のサブ走査領域に関する複数のサブボリュームデータセットを生成する。
結合ボリュームデータセット生成部31は、複数のBモードサブボリュームデータセットを複数のサブ走査領域間の位置関係に従って結合し、フル走査領域に関する単一のボリュームデータセット(以下、Bモード結合ボリュームデータセットと呼ぶことにする)を生成する。同様に、結合ボリュームデータセット生成部31は、複数のドプラサブボリュームデータセットを互いの位置関係に従って結合し、フル走査領域に関する単一のボリュームデータセット(以下、ドプラ結合ボリュームデータセットと呼ぶことにする)を生成する。結合ボリュームデータセットの生成方法の詳細については、後述する。なお、Bモード結合ボリュームデータセットとドプラ結合ボリュームデータセットとを特に区別しないときは、まとめて結合ボリュームデータセットを呼ぶことにする。
ボディマーク生成部33は、Bモード結合ボリュームデータセットを画像処理してフル走査領域に関する2次元の画像のデータを生成する。このボディマーク生成部33により生成された画像は、本実施形態においてボディマークとして用いられる。以下、この画像を、3次元ボディマークと呼ぶことにする。3次元ボディマークの生成処理の詳細については、後述する。
3次元画像処理部35は、Bモード結合ボリュームデータセットを3次元画像処理し、2次元のBモード表示画像のデータを生成する。また、3次元画像処理部35は、ドプラ結合ボリュームデータセットを3次元画像処理し、2次元のドプラ表示画像のデータを生成する。3次元画像処理としては、MPR(multi planar reconstruction)処理や投影処理、ボリュームレンダリング、サーフェスレンダリング等が挙げられる。
表示制御部37は、表示対象のBモード画像やドプラ画像、Bモード表示画像、ドプラ表示画像と3次元ボディマークとを表示部39に表示する。以下、これら表示対象のBモード画像やドプラ画像、Bモード表示画像、ドプラ表示画像を区別しないときは、まとめて超音波画像と呼ぶことにする。また、表示制御部37は、時系列の超音波画像を連続的に表示(シネ表示)したり、種々のパラメータの文字やメモリ等を表示したりすることも可能である。さらに、表示制御部37は、表示中の超音波画像と結合ボリュームデータセットとの位置関係をユーザに提示するために、3次元ボディマークに種々のマークを重ねて表示する。これら表示処理の詳細については、後述する。
表示部39は、例えばCRTディスプレイや、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイスを備える。
入力部41は、ユーザからの指示に従って、スキャン条件の入力や、各種コマンド信号の入力などを行う。具体的には、入力部41は、キーボード、マウス、各種ボタン、タッチキーパネル等の入力デバイスを備える。
ネットワークインターフェース部43は、記憶部27に記憶されている種々の超音波画像やサブボリュームデータセット、結合ボリュームデータセット、3次元ボディマークのデータ、あるいは種々の計算結果等を図示しないネットワークを介して他の外部装置に転送することができる。
システム制御部45は、情報処理装置(計算機)としての機能を有し、本実施形態に係る超音波診断装置の各部の動作を制御する。システム制御部45は、超音波走査や画像・ボリュームデータセット生成、3次元ボディマーク生成、マーク表示等を実行するための各種プログラムを記憶部27から読み出して自身が有するメモリ上に展開し、各種プログラムに従った処理を実行する。
以下、本実施形態に係る超音波診断装置の動作の詳細について説明する。以下、動作説明を具体的に行なうため、本実施形態に係る検査部位は***であり、本実施形態の動作を乳がん検診の状況のもとで説明する。なお、本実施形態は、***のみを処理対象とするものではなく、例えば、肝臓や膵臓等のあらゆる部位を処理対象とすることができる。
(4Dパノラミックビューにおける超音波走査)
まず、4Dパノラミックビューにおける超音波走査について説明する。4Dパノラミックビューは、いわゆる2Dパノラミックビューを3次元に拡張したものである。図2は、4Dパノラミックビューにおける超音波走査とサブボリュームデータセットSVとの関係を示す図である。図2に示すように、ユーザは、***の全体が3次元走査されるように超音波プローブ11を移動させる。より詳細には、ユーザは、1つのサブ走査領域SRの3次元走査が終了する毎に超音波プローブ11を次のサブ走査領域SRに移動させる。このようにユーザは、3次元走査の進行に応じて超音波プローブ11を断続的に移動させる。この際、ユーザは、時間的に隣り合うサブ走査領域SRに同一の走査領域が含まれるように、すなわち一部重なるように超音波プローブ11を移動させる。
***検査において超音波プローブ11は、例えば、図2に示すように円周状に移動され、一周すると超音波走査が終了する。超音波走査の開始位置は、特に限定されず、どこから始めてもよい。なお、本実施形態においては、超音波プローブ11の移動軌跡を時計の文字盤に見立てて、超音波走査の開始位置を12時の位置と呼び、その反対側を6時の位置と呼ぶことにする。なお、超音波プローブ11は、円周状でなくとも、四角状やジグザグ状等どのような軌跡で移動させても構わない。
このようにして、走査制御部13によりサブ走査領域SRが超音波で3次元走査されるたびに、この3次元走査されたサブ走査領域SRに関するサブボリュームデータセットSVがサブボリュームデータ生成部29により生成される。例えば、n個のサブ走査領域SVが3次元走査されるとすると、n個のサブボリュームデータセットSVが生成される。なお、各サブボリュームデータセットは、個別の画像空間上に配置される。各画像空間は、個別の座標系により規定される。
(結合ボリュームデータセットの生成処理)
このようにして生成されたフル走査領域に関する複数のサブボリュームデータセットに基づいて、結合ボリュームデータセット生成部31は、結合ボリュームデータセットを生成する。
図3は、結合ボリュームデータ生成部31による結合ボリュームデータセットの生成処理(結合処理)を説明するための図である。図3に示すように、結合処理は、繋ぎ合わせ処理と補間処理とからなる。繋ぎ合わせ処理において、まず、時間的に隣り合う2つのサブボリュームデータセットが読み出される。ここで時刻の早い方をサブボリュームデータセットSV1、時刻の遅い方をサブボリュームデータセットSV2とする。この2つのサブボリュームデータセットSV1、SV2は、空間的に連続している。つまり、2つのサブボリュームデータセットSV1、SV2は、解剖学的に同一な走査領域を含んでいる。結合ボリュームデータセット生成部31は、この同一走査領域を利用してサブボリュームデータセットSV1とサブボリュームデータセットSV2とを繋ぎ合わせる。
より詳細には、例えば、サブボリュームデータセットSV2をサブボリュームデータセットSV1に重ねて移動させながら相関係数を計算する。なおこの処理は、2つのサブボリュームデータセットSV1、SV2の何れかの画像空間、例えば、サブボリュームデータセットSV1の画像空間のもとで行なわれる。そして相関係数が最大となるときのサブボリュームデータセットSV1に対するサブボリュームデータセットSV2の相対位置を計算する。相対位置は、例えば、各サブボリュームデータセットSV1、SV2の中心間の位置で計算される。そして計算された相対位置を利用して、サブボリュームデータセットSV2を構成する各ボクセルのボクセル値を、それに対応するサブボリュームデータセットSV1の画像空間上のボクセルのボクセル値に置き換える。これにより、サボリュームデータセットSV1とサブボリュームデータセットSV2とが繋ぎ合わされる。なお、計算された各サブボリュームデータセットSV1、SV2の相対位置は、記憶部27に記憶される。この時、相関係数は、ドプラ用のデータを併せて持っていたとしても、Bモードのデータを使うことが望ましい。
このようにして連続する2つのサブボリュームデータセットSV1、SV2の相関を利用して、全てのサブボリュームデータセット(図3においてSV1〜SV7)を繋ぎ合わせる。次に、空間的に隣り合うサブボリュームデータセット間のデータの欠落箇所を内挿処理や外挿処理により補間する。より詳細には、欠落箇所の近傍にある複数のボクセル値に基づいて欠落箇所のボクセルのボクセル値を線形的又は非線形的に補間する。この補間処理により結合ボリュームデータセットVDが生成される。なお、結合ボリュームデータセット内の各ボクセルには、由来するサブボリュームデータセットの識別子、オリジナルのBモード画像(或いはオリジナルのドプラ画像)の識別子が割り付けられる。
上述のように、サブボリュームデータセットを結合する際、連続する2つのサブボリュームデータセット間の相対位置が計算される。この相対位置を利用して、複数のサブボリュームデータセットのうちの基準のサブボリュームデータセット(以下、基準サブボリュームデータセットと呼ぶことにする)に対する他のサブボリュームデータセットの相対位置(以下、絶対位置と呼ぶことにする)を計算することができる。
(絶対位置の計算処理)
絶対位置は、各サブボリュームデータセット間の相対位置の正確性の向上や位置関係の把握を容易にさせるために利用される。この絶対位置は、連続する2つのサブボリュームデータセット間の相対位置を利用して結合ボリュームデータセット生成部31により計算される。なお基準サブボリュームデータセットは、典型的には、初めに生成されたサブボリュームデータセット、すなわち12時の方向に関するサブボリュームデータセットに自動的に設定される。しかし、ユーザにより入力部41を介して選択された任意のサブボリュームデータセットを、基準サブボリュームデータセットに設定することも可能である。
以下に、基準サブボリュームデータセットに対する他のサブボリュームデータセットの相対位置(絶対位置)の計算例を示す。上述のように、結合ボリュームデータセットの生成過程において、連続する2つのサブボリュームデータセット間の相対位置が計算され、記憶される。例えば、n個のサブボリュームデータセットがある場合、n個の相対位置が計算される。なお、基準ボリュームデータセットの相対位置は、例えば、基準ボリュームデータセットの中心位置に設定される。各サブボリュームデータセットの絶対位置を計算するため、計算対象のサブボリュームデータセットから基準ボリュームデータセットまでの全ての相対位置の総和を計算する。例えば、3番目に生成されたサブボリュームデータセットの絶対位置は、1番目、2番目、及び3番目に生成されたサブボリュームデータセットの相対位置の総和により計算される。このようにして各サブボリュームデータセットの絶対位置が計算される。計算された絶対位置は、そのサブボリュームデータセットに関連付けて記憶部27に記憶される。
この絶対位置を利用して、実空間上における位置と同様の位置にサブボリュームデータセットを画像空間上に配置することができる。例えば、画像空間上において基準サブボリュームデータセットを実際と同様の12時の位置に配置することで、画像空間上における結合ボリュームデータセットの向きを実空間上における向きと同様にすることができる。これにより、位置関係の把握が容易になる。このような基準サブボリュームデータセットの12時の位置への配置は、ユーザにより入力部41を介して配置可能である。しかし、ユーザの手間を減らすために、自動的に配置されるとするのがよい。
また、***検査の場合、結合ボリュームデータセット、より詳細には、それに由来する超音波画像を観察するだけでは、その***が左右どちらのものであるのかが判別できない。従って、生成された結合ボリュームデータセットに左右を識別するための情報を割り付ける。この情報を自動的に割り付けるため、例えば、超音波走査の方法にルールを設けると良い。具体的には、右回りに超音波走査された場合は右胸、左回りに超音波走査された場合は左胸というルール設定する。そして結合ボリュームデータセット生成部31は、結合ボリュームデータセットに含まれるサブボリュームデータセットの識別子とボクセルの絶対位置とに基づいて、その結合ボリュームデータセットが右胸に関するものであるのか、あるいは左胸に関するものであるのかを判別する。そして右胸であると判別された場合、その結合ボリュームデータセットに右胸である旨の情報を関連付け、左胸であると判別された場合、その結合ボリュームデータセットに左胸である旨の情報を関連付ける。
上記の結合処理は、2つのサブボリュームデータセット間の相関を利用した。しかしながら本実施形態は、これに限定する必要はない。例えば、磁気センサや光センサ等の位置センサにより検出された超音波プローブの位置情報を利用して結合処理を行なっても構わない。この場合、時間的に隣り合うサブ走査領域に解剖学的に同一な走査領域を含ませる必要はない。
(3次元ボディマークの生成処理)
結合ボリュームデータセットが生成されると、ボディマーク生成部33により3次元ボディマークの生成処理が行なわれる。まずボディマーク生成部33は、結合ボリュームデータセットにレンダリング処理をし、レンダリング画像のデータを生成する。レンダリング処理としては、サーフェスレンダリングやボリュームレンダリング等が可能である。以下、レンダリング処理としては、本実施形態において特に有用と思われるサーフェスレンダリングであるとする。サーフェスレンダリングを行なう際には、視点位置と視線方向(すなわち、生成される3次元ボディマークの向き)を設定する必要がある。この視点位置や視線方向は、予め設定されているとしても、ユーザにより入力部41を介して任意に設定されるとしてもよい。
レンダリング画像が生成されると、ボディマーク生成部33は、レンダリング画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像のデータを生成する。生成された縮小画像のマトリクスサイズは、レンダリング画像のマトリクスサイズよりも小さい。縮小処理は、一般に普及されるアルゴリズムにより行なわれ、例えば、平均画素法や、ニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法が採用される。縮小率や縮小画像のマトリクスサイズは、予め設定されているとしても、ユーザにより入力部41を介して任意に設定されるとしてもよい。このようにして生成された縮小画像のデータは、3次元ボディマークとして記憶部27に記憶される。
(表示処理)
次に表示画像制御部37による3次元ボディマークの表示処理と各種マークの表示処理とについてそれぞれ説明する。まず3次元ボディマークの表示処理から説明する。
図4は、サーフェスレンダリングにより生成された3次元ボディマークBMと超音波画像Iとの表示画面のレイアウト例を示す図である。図4に示すように、3次元ボディマークBMは、超音波走査中における実際の被検体の***(片方の***)を描写したボディマークである。3次元ボディマークBMは、典型的には、表示中の超音波画像Iの位置や方向の把握を支援するためにあるので、***の外観を描写したものがよい。従って、3次元ボディマークBMの視点位置は、***表面の外側に設定されるのがよい。これによりユーザは、3次元ボディマークBMを観察することで、被検体の***の外観を把握することができる。
位置の把握を容易にするために、3次元ボディマークBMの初期方向は、12時の位置が表示画面上の上方向、6時の位置が表示画面上の下方向に配置されるのが好ましい。結合ボリュームデータセットの生成処理中に、ユーザが入力部41を介してそのように配置するとしてもよい。
超音波画像として、Bモード画像のデータ及びドプラ画像のデータに基づくサーフェスレンダリング画像やボリュームレンダリング画像を表示する場合がある。この場合、表示されているサーフェスレンダリング画像やボリュームレンダリング画像の視線方向と3次元ボディマークの視線方向とは、典型的には、初期的に一致している。ユーザは、入力部41を介して表示されているサーフェスレンダリング画像やボリュームレンダリング画像の視線方向を回転することが考えられる。この場合、3次元ボディマークの視線方向を、表示部39に表示されているサーフェスレンダリング画像やボリュームレンダリング画像の視線方向に連動するとしてもよい。この場合、表示部39に表示されているサーフェスレンダリング画像やボリュームレンダリング画像が入力部41を介して回転されるたびに、表示される3次元ボディマークも連動して自動的に回転される。
なお、超音波画像のマトリクスサイズが大きく、表示画面内に表示しきれない場合、超音波画像を縮小して表示したり、ユーザにより入力部41を介して設定されたROIのみを切り出して表示したりするとよい。
次にマークの表示処理について説明する。本実施形態に係るマークの種類は、3次元ボディマークBMの向きを示すための向きマークや超音波画像の位置を示す位置マーク等がある。
(向きマークの表示処理)
図4に示すように、3次元ボディマークBMの所定位置に上下左右を把握するための向きマークがマーキングされる。例えば、図4の「12」は、12時の方向、「L」は左胸、「6」は6時の方向であることを表している。具体的には、上述したように結合ボリュームデータセットのボクセルには、絶対位置や相対位置、由来するサブボリュームデータセットの識別子が割り付けられている。表示制御部37は、これら情報から12時の方向に位置するボクセルと6時の方向に位置するボクセルとをそれぞれ特定する。そして表示制御部37は、特定された各ボクセルの位置に対応する3次元ボディマークBMの各位置に「12」のマークや「6」のマークを表示する。
(位置マークの表示処理)
図4に示す超音波画像IがBモード画像生成部21により生成されたオリジナルのBモード画像や、ドプラ画像生成部25により生成されたオリジナルのドプラ画像、3次元画像処理部35により生成されたMPR画像の場合、これら超音波画像Iの断面位置を示す断面位置マークを3次元ボディマークBM上に表示するとよい。以下、説明を具体的に行なうために、表示(観察)する超音波画像はオリジナルのBモード画像であるとする。
図5は、3次元ボディマーク上に表示された位置マークの表示例を示す図である。図5に示すように、3次元ボディマーク上にオリジナルのBモード画像の断面位置を示す断面位置マークCMが表示される。上述のように結合ボリュームデータセットのボクセルにはオリジナルのBモード画像の識別子が割り付けられている。従って、この識別子に基づいて3次元ボディマークBM上におけるオリジナルのBモード画像の断面位置を特定することができる。そして表示制御部37は、特定された3次元ボディマークBM上の断面位置に断面位置マークCMを表示する。断面位置マークCMは、例えば、3次元ボディマークBM上の他の領域と異なる色や輝度で表示させたり、点滅させたりするとよい。また、断面位置マークCMは、断面位置を示すものでなくても、断面位置の輪郭や角のみを示すものであってもよい。もちろん、ユーザが入力部41を介して断面位置を変更した場合、変更後の表示断面に連動して断面位置マークCMの位置も動く。もちろんこの機能は、表示断面がオリジナルのBモード画像に限定されるものではない。
このように、3次元ボディマークBMに断面位置マークCMを表示することで、表示中の超音波画像が被検体の***のどこを可視化したものであるかをユーザに明瞭に提示することができる。この要因としては、例えば、3次元ボディマークBMが、従来のボディマークのような人体の標準的な形状を表現したものではなく、検査対象の被検体の形状を表現したものだからである。***は、被検体によって形状や大きさも異なり、さらに同一の被検体であっても検査の仕方によっても異なる。検査時に取得された結合ボリュームデータセットに基づいて3次元ボディマークを生成することで、検査毎に最適なボディマーク(3次元ボディマーク)を提示することができる。また、上述のように、基準サブボリュームデータセットが表示画面上の所定位置(上述の例では奥)に配置されるように設定しておくことで、3次元ボディマークの初期的な向きを一定にすることができる。これによりユーザは、超音波画像が***のどの位置を可視化したものであるのかを容易に判別できる。
また、乳がん検診においては、乳腺の観察が重要である。乳腺は複雑に走行しているので、超音波画像を見ただけでその乳腺が***のどこに位置しているのかを判別することは難しい。しかし、3次元ボディマークや、その3次元ボディマークに超音波画像の位置マークが重ねて表示されることで、ユーザは、観察している乳腺の***における位置を容易に把握することができる。
さらに、断面位置マークCMに対応する超音波画像を取得するための超音波プローブの位置や向きを示すためのプローブマークPMを3次元ボディマークBMに表示するとよい。プローブマークPMの位置は超音波画像の断面の位置に応じて、プローブマークPM向きは超音波画像の断面の向きに応じて表示制御部37により決定される。具体的には、超超音波画像をオリジナルのBモード画像として取得するような位置及び向きで、プローブマークPMを表示する。このプローブマークPWを表示することにより、ユーザは、超音波画像の位置や向きをより容易に把握することが可能となる。
超音波画像がMPR画像の場合、複数の断面位置に関する複数のMPR画像を1画面に表示する場合がある。この場合、これら複数の断面を互いに異なる色や輝度で表示するとよい。例えば、超音波診断においては、よく3つの断面に関する3つのMPR画像を1画面に表示することで、検査部位が診断される。この場合、3断面全ての色や輝度を異なる色で表示するとよい。これにより、各断面の位置を明瞭且つ容易に把握することできる。
また、超音波画像Iとしてサーフェスレンダリング画像やボリュームレンダリング画像を表示する場合、これら超音波画像の表示領域(3次元ROI)を示すROIマークを3次元ボディマークBM上に表示するとよい。この場合、超音波画像の位置をより把握しやすくするために、超音波画像の視線方向を示す視線方向マークも3次元ボディマークBM上に表示するとよい。
かくして本実施形態に係る超音波診断装置は、超音波診断の効率の向上を可能とする。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
(変形例1)
4Dパノラミックビューにおいて、両側の***をそれぞれ超音波走査する場合がある。この場合、超音波走査は片方ずつ2回に分けて行なわれるので、結合ボリュームデータセットは2つ生成される。変形例1に係る結合ボリュームデータセット生成部31は、この2つの結合ボリュームデータセットを結合して、両方の***に関する単一の結合ボリュームデータセットを生成する。変形例1において、片方の***に関する結合ボリュームデータセットを片側結合ボリュームデータセット、両方の***に関する結合ボリュームデータセットを両側結合ボリュームデータセットと呼ぶことにする。片側結合ボリュームデータセットの結合方法は、様々な方法が考えられえる。例えば、予め設定された間隔、あるいはユーザにより入力部41を介して設定された間隔をあけて2つの片側結合ボリュームデータセットを結合する方法がある。また、超音波プローブ11に位置センサが設けられている場合、この位置センサから供給される位置情報に従って結合してもよい。また、両方の***の超音波走査を1回で行なわれた場合、本実施形態において説明したように各サブボリュームデータセット間の相関を用いて両側結合ボリュームデータセットを生成してもよい。
そしてボディマーク生成部33は、生成された両側結合ボリュームデータセットを上述のように画像処理して、図6に示すような、両方の***に関する3次元ボディマークのデータを生成する。この両方の***に関する3次元ボディマークには、本実施形態において記載した全ての表示処理が適用可能である。例えば、表示されている超音波画像の断面位置マークや視線方向マーク、ROIマーク、プローブマーク、あるいは向きマークを変形例に係る3次元ボディマークに表示させることができる。なお、図6の「R」は、右側の***であることを示すマークである。
また両側結合ボリュームデータセットに基づいて両側の***を網羅する一枚の超音波画像のデータを生成することができる。1枚の画像で両側の***を超音波診断できるので、観察しているのがどちら側の胸であるのかを容易に判別できる。また、両側の***を1画面に表示させるために必要であった、それぞれの片側結合ボリュームデータセットに断面位置を設定する手間が削減される。従って、両側の***に関する広範囲の超音波画像を表示することで診断効率の向上が期待される。
(変形例2)
超音波診断における血流の可視化の方法の1つに、造影剤を用いる造影モードがある。この造影モードにおいては、被検体の所定部位に造影剤を投与し、所定部位近傍に当てられた超音波プローブ11を介して繰り返し3次元走査する。そして得られたエコー信号からハーモニック信号を抽出し、抽出されたハーモニック信号に基づいてハーモニック画像のデータを生成する。なお、ハーモニック(高調波)信号は、主に造影剤からのエコー信号からなる。従って、生成されたハーモニック画像には、造影剤により造影された血流のみしか描出されない。なお、エコー信号には、ハーモニック信号の他にファンダメンタル信号が含まれる。ファンダメンタル(基準波)信号は、エコー信号の中心周波数であり、送信波の中心周波数と同じである。ファンダメンタル信号は、主に組織からのエコー信号からなる。
本実施形態においてこの造影モードを活用する場合を考えると、ハーモニック信号に基づくサブボリュームデータセット(以下、ハーモニックサブボリュームデータセットと呼ぶことにする)が相対位置の計算に用いられる。ハーモニックサブボリュームデータセットには、血流のみが描出されているため、連続する2つのサブボリュームデータセット間の相対位置の計算精度が低くなってしまう。
そこで本実施形態の変形例2に係るBモード処理部19は、フィルタを用いてエコー信号からファンダメンタル(基本波)信号とハーモニック(高調波)信号とを抽出する。抽出されたファンダメンタル信号とハーモニック信号とはBモード処理部19に供給される。Bモード処理部19は、供給されたファンダメンタル信号に基づいて走査面に関するファンダメンタル画像のデータを生成する。また、Bモード処理部19は、供給されたハーモニック信号に基づいて、同一の走査面に関するハーモニック画像のデータを生成する。そしてサブボリュームデータセット生成部29は、複数のファンダメンタル画像に基づいてサブ走査領域に関するファンダメンタルサブボリュームデータセットを生成し、同様に、複数のハーモニック画像に基づいてサブ走査領域に関するハーモニックサブボリュームデータセットを生成する。
結合ボリュームデータセット生成部31は、複数のファンダメンタルサブボリュームデータセットを互いの相対位置に従って結合し、フル走査領域に関する単一のファンダメンタル結合ボリュームデータセットを生成する。同様に結合ボリュームデータセット生成部31は、複数のハーモニックサブボリュームデータセットを互いの相対位置に従って結合し、フル走査領域に関する単一のハーモニック結合ボリュームデータセットを生成する。結合処理の際に用いられる相対位置は、主に組織成分からなるファンダメンタルサブボリュームデータセットを用いて計算される。従って、通常の造影モードのようにハーモニックサブボリュームデータセットを用いる場合に比して、相対位置の計算精度が向上する。
変形例2においては、ボディマーク生成部33は、***を明瞭に表示するため、ファンダメンタル結合ボリュームデータセットに基づいて3次元ボディマークのデータを生成する。ハーモニック画像(造影像)を表示する場合、その断面位置が変形例2に係る3次元ボディマークに表示される。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以上本発明によれば、超音波診断の効率の向上を可能とする超音波診断装置の提供を実現することができる。
11…超音波プローブ、13…走査制御部、15…送信部、17…受信部、19…Bモード処理部、21…Bモード画像生成部、23…ドプラ処理部、25…ドプラ画像生成部、27…記憶部、29…サブボリュームデータセット生成部、31…結合ボリュームデータセット生成部、33…ボディマーク生成部、35…3次元画像処理部、37…表示制御部、39…表示部、41…入力部、43…ネットワークインターフェース部、45…システム制御部

Claims (9)

  1. 移動される超音波プローブを介して被検体の検査部位を超音波で繰り返し3次元走査する超音波診断装置において、
    前記超音波プローブからのエコー信号に基づいて、前記検査部位に含まれる複数の走査領域に関する複数のサブボリュームデータセットをそれぞれ生成するサブボリュームデータセット生成部と、
    前記サブボリュームデータに基づいて、超音波画像のデータを生成する画像生成部と、
    前記生成された複数のサブボリュームデータセットを前記複数の走査領域間の位置関係に従って結合し、単一の結合ボリュームデータセットを生成する結合ボリュームデータセット生成部と、
    前記生成された結合ボリュームデータセットを画像処理して前記検査部位に関するボディマークを生成するボディマーク生成部と、
    前記生成されたボディマークを前記超音波画像とともに表示し、前記生成された超音波画像の前記ボディマーク上での断面位置を前記ボディマーク上に表示する表示部と、
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記結合ボリュームデータセット生成部は、互いに隣接するサブボリュームデータセットの相対位置を付帯させて前記複数サブボリュームデータセットを生成するものであって、
    前記位置関係として、前記互いに隣接するサブボリュームデータセットの相対位置に基づいて、前記サブボリュームデータセット各々の絶対位置を、前記位置関係として計算すること、
    を特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記結合ボリュームデータを記憶する記憶部をさらに具備し、
    前記結合ボリュームデータセット生成部は、
    前記検査部位に対する前記超音波プローブの移動方向および移動順序と、前記相対位置と前記絶対位置とに基づいて、予め設定された検査部位を判別し、
    前記記憶部は、前記判別された検査部位を示す情報を、前記結合ボリュームデータセットに関連付けて記憶すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記ボディマーク生成部は、前記結合ボリュームデータセットを所定の視線位置及び方向でレンダリング処理してレンダリング画像のデータを生成し、前記生成されたレンダリング画像を縮小することにより前記ボディマークを生成する、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  5. 前記結合ボリュームデータセットと視線方向とに基づいて、前記超音波画像としてレンダリング画像を生成する3次元画像処理部と、
    前記視線方向を入力する入力部とをさらに具備し、
    前記ボディマーク生成部は、
    前記入力された視線方向に連動して前記方向を変更して、前記ボディマークを生成すること、
    を特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
  6. 前記画像生成部は、
    前記エコー信号に基づいて、2次元超音波画像を生成し、
    前記3次元画像処理部は、
    前記結合ボリュームデータセットに基づいて断面変換画像を生成し、
    前記表示部は、
    前記表示される超音波画像が前記2次元超音波画像または前記断面変換画像である場合、前記2次元超音波画像または前記断面変換画像の断面位置を示す断面位置マーカを、前記ボディマーク上に表示すること、
    を特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
  7. 前記表示部は、
    前記レンダリング画像の表示領域を前記ボディマーク上に表示すること、
    を特徴とする請求項5または6に記載の超音波診断装置。
  8. 前記表示部は、前記超音波画像を取得するための超音波プローブの位置及び方向を示すマークを、前記断面位置に応じて前記ボディマーク上に表示する、請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  9. 前記サブボリュームデータセット生成部は、前記エコー信号に含まれる基本波成分に基づいて前記複数の走査領域に関する複数の基本波サブボリュームデータセットを生成し、前記エコー信号に含まれる高調波成分に基づいて前記複数の走査領域に関する複数の高調波サブボリュームデータセットを生成し、
    前記結合ボリュームデータセット生成部は、前記生成された複数の基本波サブボリュームデータセットに基づいて単一の基本波結合ボリュームデータセットを生成し、前記生成された複数の高調波サブボリュームデータセットに基づいて単一の高調波結合ボリュームデータセットを生成し、
    前記ボディマーク生成部は、前記生成された基本波結合ボリュームデータに基づいて前記ボディマークを生成し、
    前記画像生成部は、前記生成された高調波結合ボリュームデータセットに基づいて前記超音波画像のデータを生成する、
    請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の超音波診断装置。
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