JP5402107B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置、及び、その製造方法に関し、更に詳しくは、半導体装置におけるチップ型部品の実装構造、及び、その製造方法に関する。
近年、電子機器や、それを構成する機能モジュール、半導体装置などの機能部品では、その高機能化、高性能化が著しい。これら電子機器や機能部品の高機能化、高性能化の進展は、能動部品(半導体デバイス)の高集積化、高性能化に支えられている。それに伴い、機能部品を構成するコンデンサ、抵抗体、フィルタなどの受動素子の数、特にコンデンサと抵抗体に至っては、搭載される数が飛躍的に増加している。
コンデンサや抵抗体は、一般に、チップ型部品の形状で実装基板などの被実装体表面の電極部に、半田を介して電気的に接続され、且つ、機械的に固定されている。チップ型部品のサイズは、電子機器の軽薄短小化の要求に伴って小型化の一途をたどり、現在では最小で0402タイプ(JIS規格、0.4mm×0.2mmサイズ)まで実用化が進んでいる。
チップ型部品の実装には、従来から錫/鉛(Sn/Pb)半田(はんだ)が用いられてきた。しかし、世界的な環境負荷低減の機運の高まりと、欧州を中心とした材料規制の動きの中で、半田材料の鉛フリー化が必須となっている。また一方で、スーパーコンピュータや高機能サーバーなどのハイエンド電子機器を中心とした、LSIの消費電力の上昇にともなう動作環境の高温化や、自動車の駆動系制御部など高温となる領域への電子機器の適用範囲の拡大などにより、機能部品の高耐熱化の要求が高まりつつある。
チップ型部品における接続材料の鉛フリー化と高耐熱化とを両立させる材料及び工法として、導電性樹脂(導電性接着剤)による接続が注目を浴び、その開発が進められている。導電性接着剤は、銀をはじめとするナノオーダーからミクロンオーダーの導電性フィラーと、熱硬化性樹脂、又は、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂を含むハイブリッド樹脂とを主成分として構成される。半導体装置では、スクリーン印刷やディスペンスで供給された導電性接着剤は、チップ型部品搭載の後に、150℃から200℃程度の低温で加熱硬化され、チップ型部品の実装が完了する。熱硬化性樹脂の加熱硬化反応は不可逆性であり、実装が完了した後は、例えば300℃を越える耐熱性を有する。
図8は、特許文献1に記載の、導電性接着剤を用いる半導体装置の断面図である。実装基板21上には、チップ型部品11が搭載されており、チップ型部品11の電極12と実装基板21上の電極22とが導電性接着剤31により接続されている。
特開2008−135515号公報
特許文献1に記載のように、導電性接着剤でチップ型部品を実装すると、使用環境下の温度変動により、チップ型部品と実装基板の熱膨張率差に起因した熱応力が接合部付近に加わる。半導体装置は、この熱応力に起因して、電極部分の破壊に至り、或いは、接続寿命を悪化させることがある。本発明者は、チップ型部品が導電性接着剤を介して実装基板上に実装された構造の半導体装置について、冷熱衝撃試験(−40℃/125℃、1000サイクル)を行い、その後に接合部の縦断面を撮影した。
図9(a)及び(b)に撮影した画像を比較例として示す。同図において、符号22は実装基板の電極を、符号13はチップ型部品の電極12のめっき膜を、符号31は導電性接着剤を示す。図9(a)及び(b)に示されるように、チップ型部品11のめっき膜13を含む電極12と導電性接着剤31の界面付近には、き裂が発生している。
また、導電性接着剤を使用した半導体装置では、使用環境下の熱負荷によって、チップ型部品の電極のめっき膜と、導電性接着剤中の導電性フィラーとの間で、固相拡散反応が加速される問題もある。このため、めっき膜が枯渇し、或いは、接合界面に形成される合金層の異常成長に起因した接合界面、又は、導電性接着剤内部での、クラックの進展が加速することなどにより、チップ型部品の接続信頼性が低下する問題もある。
図9(c)及び(d)に、チップ型部品が導電性接着剤を介して実装基板の電極上に実装された半導体装置について、高温放置試験(150℃、1000時間)を行い、その後に接合部の縦断面を撮像した画像を比較例として示す。符号は同図(a)及び(b)と同様に示した。チップ型部品11の電極12の表面に形成されていためっき膜13が枯渇し、めっき膜13の表面と導電性接着剤31の界面に欠陥が存在していることが分かる。
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、チップ型部品などの電気部品を実装基板に実装するにあたり、高い接続信頼性を実現する半導体装置、及び、その製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、部品電極を有する電気部品と、基板電極を有する実装基板と、前記部品電極と前記基板電極とを接続する導電性樹脂とを有する半導体装置であって、
前記部品電極の前記実装基板に対向する面を前記実装基板上に垂直投影した領域の全てが、前記基板電極が実装基板上に形成された領域と重なり合わないことを特徴とする半導体装置を提供する。
本発明は、また、基板電極を有する実装基板上に、部品電極を有する電気部品を実装する、半導体装置の製造方法であって、
前記部品電極の前記実装基板に対向する面を前記実装基板上に投影した領域の全てが、前記基板電極が前記実装基板に形成された領域と重なり合わないように、前記電気部品を前記実装基板上に位置決めし、
前記部品電極と前記基板電極とを導電性樹脂を介して接続することを特徴とする、半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の半導体装置、及び、本発明方法で製造された半導体装置では、導電性樹脂に印加される熱応力が軽減されるので、電極の接続構造における破壊が抑制され、信頼性に優れた接続構造が得られる。
(a)及び(b)はそれぞれ、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の断面図及び平面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の断面図及び平面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導体装置の断面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る半導体装置の断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の断面図及び平面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の断面図及び平面図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、電極のレイアウトの別の例を示す平面図である。 特許文献1に記載の半導体装置の断面図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、比較例の接続構造である、導電性接着剤を用いた電極接合部の信頼性試験後の断面の顕微鏡写真である。 (a)〜(d)はそれぞれ、本発明の実施形態における接続構造である、導電性接着剤を用いた電極接合部の信頼性試験後の断面の顕微鏡写真である。
本発明の半導体装置は、その最小構成として、部品電極を有する電気部品と、基板電極を有する実装基板と、部品電極と基板電極とを接続する導電性樹脂とを有する半導体装置であって、部品電極の実装基板に対向する面を実装基板上に垂直投影した領域の少なくとも一部が、基板電極が実装基板上に形成された領域と重なり合わない構造を有する。
上記構造の半導体装置では、部品電極と基板電極とを接続する導電性接着剤の一部が、実装基板の基材に支持される構造を得ることが出来る。この構成により、熱膨張率の差に起因して基材から導電性接着剤に印加される熱応力は、熱膨張率の差に起因して金属などで構成される基板電極から導電性接着剤に印加される熱応力に比して小さくできる。従って、熱膨張時に導電性接着剤に印加される応力が軽減され、導電性接着剤の破壊が抑制され、接続構造の信頼性に優れた半導体装置が得られる。電気部品は、典型的にはチップ型部品で構成される。しかし、本発明は、チップ型部品に限らず、同様な電極構造を有する全ての電気部品に適用可能である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、全図を通して同様な要素には同様な符号を付して示した。図1(a)及び(b)はそれぞれ、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の断面図及び平面図である。半導体装置は、例えば熱硬化性樹脂から成る基材を有する実装基板21と、実装基板21の電極(基板電極)22上に導電性接着剤31を介して搭載された電極12を有するチップ型部品(例えば、抵抗器)11とを含む。チップ型部品11は、1608タイプ(JIS規格)の部品であり、長手方向が1.6mm、幅方向が0.8mm、厚さ方向が0.45mmの寸法を有し、0.3mm幅の一対の電極(部品電極)12が、チップ型部品11の長手方向の双方の端部にそれぞれ形成されている。
チップ型部品11の電極12は、5〜7μm程度の厚さの錫(Sn)のめっき膜により構成される。導電性接着剤31は、エポキシ系の熱硬化性樹脂と樹脂内に分散された銀(Ag)フィラーとを含む複合材料から成る。Agフィラーの平均粒径は約0.8μmであり、0.1μmから5μmまでの粒度分布を有する。また、導電性接着剤31中のAgフィラーの含有率は約90wt%である。
実装基板21の電極(基板電極)22は、0.2mm×0.8mmの平面サイズで、チップ型部品11の電極12よりも外側に、且つ、チップ型部品11の端面から0.1mmのクリアランスを有するように配置される。0.1mmのクリアランスは、チップ型部品11を実装する際の搭載精度を加味して決定される。実装基板21の最表面には、チップ型部品11の搭載位置の外側に、厚さ約30μmのソルダーレジスト23を形成している。つまり、チップ型部品11を搭載する領域には、ソルダーレジスト23を形成していない。このように、実装基板21上の、ソルダーレジスト23がなく、表面に粗い基材が露出している基板部分と、導電性樹脂(導電性接着剤)31とが直接に接することで、アンカー効果が得られる。なお、実測では、基材表面は、5μm程度の表面粗さを有している。基材の表面粗さは、好ましくは、1μm以上とする。表面粗さをこのように選定することで、良好な接着強度が得られる。また、基材から露出している基板電極22の表面の全てを導電性樹脂31で覆うことで、基板電極22の腐食を抑制できる。
次に、チップ型部品11の実装プロセスについて詳細に説明する。まず、内部に配線層が形成された熱硬化性樹脂から成る実装基板21を用意する。実装基板21上の所定位置に、スクリーン印刷法により、導電性接着剤31を供給する。導電性接着剤の供給エリアは図1(b)に破線32で示している。供給エリア32のサイズは1.0mm×1.2mmであり、印刷マスク厚を80μmに設計した。なお、導電性接着剤の供給方法は、スクリーン印刷以外にディスペンス法などを適宜用いることができる。次に、部品搭載機を用い、チップ型部品11を実装基板21の所定の位置に搭載する。その後、全体をオーブンに投入し、200℃、30分の条件で導電性接着剤を加熱硬化させ、実装が完了する。なお、本方法は、特にチップ型部品の実装に限定されず、他の電気部品の実装にも利用可能である。
上記実施形態で用いる導電性接着剤31の印刷マスクの設計に当たっては、実装後の構造において、導電性接着剤31が基板電極22を全て覆うように開口位置、開口寸法が設計される。導電性接着剤31は、主に金属やセラミックスなどで構成され、比較的硬く、熱膨張率が小さなチップ型部品11と、比較的弾性率が低く、熱膨張率が大きな樹脂基板(実装基板21)との間にあるため、機械的には応力緩和層と捉えることができる。従って、応力緩和層である導電性接着剤31の厚さを一定以上にすることが、接続信頼性の面で有利である。このため、印刷マスクの厚さ設定においては、部品搭載時の部品沈み込みに伴う導電性接着剤の層厚減少と、加熱硬化時の導電性接着剤の溶剤成分の消失による目減りとを加味する。その結果、実装完了後の導電性接着剤31の最小厚さが、好ましくはチップ型部品11の電極12の厚み以上、更に好ましくは、チップ型部品の電極12の厚みの3倍以上にする。
本実施形態では、Agフィラー、エポキシ系熱硬化性樹脂、分散材、溶剤で構成されているAg/エポキシ系の導電性接着剤を用いた。しかし、本発明では、導電性フィラー種、粒径、樹脂の種類、それらの混合比は特に限定されない。例えば、導電性フィラーは、銀(Ag)の他にも金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)のいずれかの粉末、若しくは、これらの混合物、これら金属と他の金属との合金、又は、他の元素よりなるフィラー表面に、これら金属のめっきを施した粉末を用いることが出来る。
第1の実施形態では、チップ型部品11の搭載領域と基板電極22の領域とがオーバーラップしない構造について記載した。また、部品電極12の実装基板に対向する面の実装基板への垂直投影領域が基板電極22が配置される領域とは重ならない構成を示した。図2は、本発明の第2の実施形態の半導体装置を図1と同様に示している。本実施形態では、チップ型部品11の搭載領域と基板電極22の領域とが一部オーバーラップしている。また、部品電極12の実装基板21に対向する面の実装基板への垂直投影領域が基板電極22が配置される領域と一部重なる構成を示した。本実施形態では、基板電極22の大きさを広げ、基板電極22の導電性接着剤31との接着力向上と、導電性接着剤31における接続信頼性の向上の双方がより容易となる。
第1及び第2の実施形態では、実装基板21におけるチップ型部品11の搭載領域にはソルダーレジスト23を形成しない構成としている。しかし、実装基板21の基材露出部分からの吸湿が問題となる場合には、第1の実施形態の変形例として、図3に示すように、基板電極22の部分のみを除いてソルダーレジスト23を形成する。また、図4には、第2の実施形態の同様な変形例を示す。このような構成を採用すると、基材の露出部分を小さくできる。この構成では、導電性接着剤31は、実装基板21と比較的平滑なソルダーレジスト23の表面と接着するので、接着強度があまり問題にならない場合に採用することが好ましい。
上記変形例のように、導電性接着剤31がソルダーレジスト23の表面に接着する場合には、ソルダーレジスト23の表面をプラズマ処理などの物理的処理やエッチングなどの化学的処理を施すことが好ましい。このような処理で、ソルダーレジスト23の表面粗さを大きくし、接着力の向上を図ることができる。また、ソルダーレジストで覆う構成以外にも、チップ型部品11を実装した後に、チップ型部品11と実装基板21の間隙に樹脂を注入して、吸湿防止及び接着力向上を図ることもできる。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置を図1と同様に示している。また、図6は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置を図2と同様に示している。図4及び図5において、チップ型部品11としては、例えば抵抗器が採用される。図5及び図6の実施形態では、基板電極22が、部品電極12よりもチップ型部品11の内側に配置される点で、図1及び図2の実施形態とそれぞれ異なる。基板電極22の寸法は、第1及び第2の実施形態と同様に、0.2mm×0.8mmとした。
第3及び第4の実施形態では、チップ型部品11との接続に必要となる導電性接着剤31の供給領域も含めた占有面積を削減し、チップ型部品11をより狭ピッチで搭載することができる。或いは、隣接して配置されるチップ型部品のために供給される導電性接着剤との間でブリッジ発生の危険性を低減する。ソルダーレジスト23の設計は、第1及び第2の実施形態と同様に、各チップ型部品11の双方の電極間の基材領域にソルダーレジスト23を形成する構成と、形成しない構成の双方が用いられる。なお、第3及び第4の実施形態では、各チップ型部品11の双方の電極12間で、導電性接着剤31のブリッジが発生しないように注意することが好ましい。この目的で、例えば、基板電極22のレイアウトや、導電性接着剤31の供給エリア、供給量、チップ型部品搭載条件などを最適化する。
図7(a)〜(d)に、第1〜第4の実施形態で採用した電極レイアウト以外のレイアウトについて、例示した。同図(a)のレイアウトでは、1つのチップ型部品11に接続される2つの基板電極22について、チップ型部品11の幅方向における基板電極22の幅を部品電極12の幅よりも小さくしている。また、チップ型部品11の長手方向における双方の基板電極22の中心を、対応する部品電極12の中心よりも外側としている。同図(b)のレイアウトでは、1つのチップ型部品11に接続される2つの基板電極22について、基板電極22の幅を部品電極12の幅よりも小さくし、且つ、双方の基板電極22の中心を、対応する部品電極12の中心よりも内側としている。同図(c)のレイアウトでは、双方の基板電極22をチップ型部品11の幅よりも外側に配置している。また、同図(d)のレイアウトでは、チップ型部品11の長手方向及び幅方向において、双方の基板電極22の寸法を部品電極12の寸法よりも大きくし、且つ、チップ部品11の長手方向及び幅方向の双方で、基板電極22を部品電極12よりも外側に突出させている。
本発明の効果を検証すべく実験した結果を図10に示す。本実施例では、図9(a)及び(b)に示した比較例のチップ型部品の実装構造に対して、本発明の構成を反映させ、サンプルを作成した。より詳しくは、サンプルは、実装基板の基材上に導電性接着剤を介してチップ型部品を実装した構造を有する。このサンプルに冷熱衝撃試験(−40℃/125℃、1000サイクル)を行った。図10(a)及び(b)に、冷熱衝撃試験後の断面観察結果を示す。また、図10(c)及び(d)に、上記サンプルに対して行った高温放置試験(150℃、1000時間)後の断面観察結果を示す。図10(a)〜(d)のいずれにも、接続界面の劣化が見られず、比較例の構造に対して接続信頼性が向上していることが分かった。
上記第1及び第3の実施形態の半導体装置では、部品電極の実装基板への垂直方向投影領域が、対応する基板電極と共通領域を持たない構成を採用している。また、第2及び第4の実施形態の半導体装置では、部品電極の実装基板への垂直方向投影領域の一部のみが、当該部品電極に対応した基板電極と共通の領域を有する構成を採用している。例えば特許文献1に記載の構造では、チップ型部品の接続部の近傍における実装基板の構造に着目すると、比較的硬くて熱膨張率が小さな金属の電極膜が、比較的柔らかくて熱膨張率の大きな実装基板の基材と、比較的柔らかな導電性接着剤とに挟まれている。上記実施形態の構成を採用することで、導電性接着剤が基材に直接に接着している領域を拡大し、機械的な変曲点を減らすことで応力場を変化させ、接合部にかかる熱応力を低減する。この構成により、電極接続部の信頼性の向上を実現する。
また、上記実施形態では、実装基板の、少なくともチップ型部品の実装位置における導電性接着剤の一部の表面粗さを1μm以上としている。この構造を採用することで、導電性接着剤と実装基板の基材との化学的接着力に加え、アンカー効果による接着力の寄与により、全体としての接着力を高めることができる。
更に、上記実施形態では、導電性接着剤の実装基板への接着部分のうち、表面粗さが1μm以上である領域が、ソルダーレジストで被覆しない基板表面により形成される。実装基板のコアとなるガラス/エポキシなどの基材は、通常1μm以上の表面粗さを有している。一般的な半導体装置では、基材の表面にはソルダーレジストを形成して、配線部分などへの半田の濡れ性に起因する広がりを阻止している。しかし、上記実施形態では、導電性接着剤を配置した部位にソルダーレジストを形成しない構成を採用することで、容易に高い接着力を得ることができる。
更に、上記実施形態では、基板電極の基材から露出した表面の全てが、導電性接着剤で覆われる構造を採用する。この構成により、実装基板の電極が酸化しやすい材質の場合においても、電極を大気に露出させないことで、使用環境下における酸化の進行を抑制し、基板電極と導電性接着剤の界面との接続信頼性を高めることができる。
更に、上記実施形態では、部品電極と実装基板とが導電性接着剤によって接着された部位の導電性接着剤の平均厚さが、チップ型部品電極表面の導体めっきの厚さ以上、更に好ましくは3倍以上である構成を採用できる。主に金属やセラミックスなどで構成され、比較的硬く、熱膨張率が小さなチップ型部品と、比較的弾性率が低く、熱膨張率が大きな樹脂基板との間にある導電性接着剤は、双方の中間の機械物性を有する場合が多く、機械的には応力緩和層と捉えることができる。掛かる観点から、導電性接着剤の厚さを一定以上にすることで、接続界面へかかる応力を低減し、接続信頼性を高める効果がある。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、本発明の具体的な構成はこれら実施形態の構成に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な修正及び変更が可能である。例えば、実施形態で示した導電性フィラーの材料や、粒度分布、部品電極の材料、基板電極の材料、導電性接着材の材料、部品電極及び基板電極のレイアウト等は一例を示したものであり、目的、用途等に応じて適宜変更することができる。また、上記実施形態では、実装基板上へのチップ型部品の搭載を例示したが、本発明の適用範囲はそれに制約を受けるものではなく、一般的に、電気部品を搭載又は内蔵した基板構造にも適用が可能である。
11 チップ型部品
12 部品電極
13 めっき膜
21 実装基板
22 基板電極
23 ソルダーレジスト
31 導電性接着剤
32 導電性接着剤供給エリア

Claims (9)

  1. 部品電極を有する電気部品と、基板電極を有する実装基板と、前記部品電極と前記基板電極とを接続する導電性樹脂とを有する半導体装置であって、
    前記部品電極の前記実装基板に対向する面を前記実装基板上に垂直投影した領域の全てが、前記基板電極が実装基板上に形成された領域と重なり合わないことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記導電性樹脂と、前記基板電極が形成されない領域内の実装基板の基材とが接合され、該接合部における前記実装基板の前記基材の表面粗さが1μm以上である、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記導電性樹脂と接合される実装基板の基材の接合部はソルダーレジストで被覆されていない、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記実装基板の基材から露出する基板電極の表面の全てが、前記導電性樹脂で覆われている、請求項1〜3の何れか一に記載の半導体装置。
  5. 前記部品電極と前記基板電極との間に位置する部位における前記導電性樹脂の平均厚みが、前記部品電極の全体厚み以上である、請求項1〜4の何れか一に記載の半導体装置。
  6. 前記基板電極の中心が、前記部品電極の中心よりも、前記電気部品の内側に配置される、請求項1〜5の何れか一に記載の半導体装置。
  7. 前記基板電極の中心が、前記部品電極の中心よりも、前記電気部品の外側に配置される、請求項1〜5の何れか一に記載の半導体装置。
  8. 前記電気部品が、チップ型部品である、請求項1〜7の何れか一に記載の半導体装置。
  9. 基板電極を有する実装基板上に、部品電極を有する電気部品を実装する、半導体装置の製造方法であって、
    前記部品電極の前記実装基板に対向する面を前記実装基板上に投影した領域の全てが、前記基板電極が前記実装基板に形成された領域と重なり合わないように、前記電気部品を前記実装基板上に位置決めし、
    前記部品電極と前記基板電極とを導電性樹脂を介して接続することを特徴とする、半導体装置の製造方法。
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