JP2004266074A - 配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱応力性を向上させると共に耐曲げ強度も向上させ、さらに高密度配線設計に対応可能な配線基板を提供する。
【解決手段】平板状のコア基板1aと、該コア基板の上に絶縁層と導体層が交互に積層されたビルドアップ層1bと、ビルドアップ層表面に設けられた表層導体層6を有し、該表面導体層は電子部品10の端子9が接合される端子部を有し、さらに電気配線が形成される各層の導体層間即ち、層間絶縁層内を貫通して形成され、配線基板全体の熱膨張係数を調整し且つ配線基板の剛性を向上させる変形阻害部12を有する配線基板である。
【選択図】 図1
【解決手段】平板状のコア基板1aと、該コア基板の上に絶縁層と導体層が交互に積層されたビルドアップ層1bと、ビルドアップ層表面に設けられた表層導体層6を有し、該表面導体層は電子部品10の端子9が接合される端子部を有し、さらに電気配線が形成される各層の導体層間即ち、層間絶縁層内を貫通して形成され、配線基板全体の熱膨張係数を調整し且つ配線基板の剛性を向上させる変形阻害部12を有する配線基板である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、曲げ、捻りなどの外部からの負荷や雰囲気温度の変化による熱応力などの内部負荷に対して、基板内の変形を抑制して、耐性を向上させた配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子機器等内には、多数の電子部品を実装して種々の電気回路を構成するプリント配線基板が搭載されている。例えば、図8は、特許文献1に開示される従来の電子部品を実装する積層プリント配線基板の断面構成を示した図である。
【0003】
このプリント配線基板は、平板状のコア基板31上に通常、ビルドアップ層と称される内部導体層32,33と層間絶縁層34,35による積層構造が形成されている。これらの内部導体層32,33の一部には、空洞化されている空白部38が設けられている。そして、このプリント配線基板の最上層には、電子部品40を実装するための電極パッドとなる表面導体層39が設けられている。この表面導体層39は、導電性接合材料36を用いて、電子部品40の端子電極41と電気的に接続され、且つ機械的に接合されている。さらに、電極パッドが形成されている表面導体層39の電気的絶縁や最外周層間絶縁層35及び表面導体層の一部を保護する機能を有しているソルダレジスト37が設けられている。
【0004】
このような構成により、空白部38は熱膨張係数が大きい内部導体層32,33の実質的な体積を減らし、温度変化によって内部導体層32,33が膨張した場合であっても、熱膨張による悪影響をある程度緩和するように作用する。つまり、プリント配線基板全体の熱膨張係数を実装する電子部品の熱膨張係数に近づけている。
これにより、プリント配線基板上に電子部品をはんだ等の導電性部材(接合材料)で実装した場合、プリント配線基板と電子部品及び導電性部材の熱膨張係数差による熱応力の発生を緩和し、環境温度の変化に対する耐性を向上させている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−216550 段落番号[0022]〜[0025]
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特許文献1では、空白部を利用して、プリント配線基板と電子部品及び導電性部材の熱膨張係数差による熱応力の発生を緩和し、環境温度の変化に対する耐性を向上させている。
【0007】
しかしながら、プリント配線基板に曲げ応力が作用した場合は、導体層部に形成される空白部38において、プリント配線基板の断面積が急激に変化するため、応力集中を生じ、応力によっては、応力集中部となる空白部38近傍より亀裂などの破壊が生じる可能性がある。このため、曲げに対する強度は、この構造を持たない従来設計の積層プリント配線基板よりも劣ってしまう可能性がある。
【0008】
また、空白部38が存在する積層プリント配線基板は、空白部38を持たない通常の積層プリント配線板に比べて、断面2次モーメントが小さくなり、曲げに対する強度が低下する。
【0009】
特許文献1では、空白部の替わりに導体層部に緩衝部を設ける構成が開示されているが、この技術を使用した場合でも、従来設計の積層プリント配線基板と同程度の耐曲げ強度を得ることしかできない。この耐曲げ強度は、昨今では携帯電話に代表されるモバイル機器の信頼性に影響するパラメータとして耐熱応力性に並んで重要視されている。このため、耐熱応力性を改善しつつ、耐曲げ強度も改善することが望まれている。
【0010】
また、前述した特許文献1のプリント配線基板では、導体層に空洞化されている空白部38が設けられるため、空白部38が存在する領域には回路配線を作成することができない。そのため空白部38の領域分の配線形成可能領域が減少することとなる。これは、配線設計の自由度や高密度化に制限が加わり、プリント配線基板の小型化が困難となり、牽いては、このプリント配線基板を搭載する電子装置の小型化の障害となり得る。
【0011】
そこで本発明は、耐熱応力性を向上させると共に耐曲げ強度も向上させ、さらに高密度配線設計に対応可能な配線基板を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、板状のコア基板と、上記コア基板上に交互に積層された絶縁層と導体層とからなるビルドアップ層と、上記ビルドアップ層表面上に設けられた表面導体層と、上記表面導体層に設けられ、実装される電子部品の端子が接合される端子部とを有し、さらに、上記導体層間の上記絶縁層内に形成された配線基板全体の熱膨張係数を調整し、且つ該配線基板の剛性を向上させる変形阻害部とを備える配線基板を提供する。更に、上記配線基板において、上記変形阻害部が絶縁性材料若しくは導電性材料からなる。
【0013】
以上のような構成の配線基板は、熱膨張係数が大きい層間絶縁層が温度変化により変形した場合、層間絶縁層よりも熱膨張係数が低い変形阻害部が層間絶縁層の変形を阻害し、配線基板全体の熱による変形を抑制するので、配線基板全体の熱膨張係数をこれに実装する電子部品の熱膨張係数に近づけることができる。また配線板に曲げ応力が作用した場合、剛性が低い層間絶縁層内に設けた剛性が高い変形阻害部が配線板の曲げによる変形を軽減させる。さらに、変形阻害部が導電性材料からなることにより、各導体層間を導通させる配線として機能し、配線設計に寄与する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子部品が実装された状態の配線基板、例えばプリント配線基板の断面構成を示す。
この配線基板1は、中心となるコア基板1a上に、内部導体層2,3及び層間絶縁層4,5が交互に積層される構造(ビルドアップ層1b)を有し、最表面には表面導体層6が設けられている。この配線基板1の表面導体層(端子部)6は、導電性接合材料11を用いて、BGA(Ball grid array )やCSP(chip scale package 又はChip Size Package)等の電子部品10の端子電極9と電気的に接続され、また機械的に接合されている。この接続及び接合には、所謂、表面実装技術を用いている。勿論、これらの実装技術に限定されるものではなく、従来のリード端子をはんだ付けにより実装する技術の配線基板にも適用できる。また、表面導体層(端子部)6の周囲には、ソルダレジスト7が形成されている。
【0015】
上記コア基板1aは、例えばFR−4グレードガラスエポキシ多層基板(熱膨張係数10ppm/℃、ヤング率20GPa)に代表される有機材料基板若しくは、セラミック基板若しくは、金属基板からなり、1層以上の多層構造、好ましくは1〜6層の多層構造を有している。このコア基板1aは、平板状に形成されており、その厚さは0.05〜0.5mmである。また、材料物性は、前述した基板材料種によって異なるが、熱膨張係数5〜15ppm/℃、ヤング率10〜90GPaが好ましい。
【0016】
上記コア基板1aは、配線基板構造の中心に位置し(図1では下半分を省略している)、コア基板1a上には内部導体層2が接着剤層を介した導体の熱圧着若しくはメッキにより形成されている。コア基板1aは、コア基板内部及びコア基板表面に電気配線として設けられている導体層にて電流及び電気信号の伝達機能を有する。
【0017】
そして、ビルドアップ層1bにおける内部導体層2,3は、厚さが0.005〜0.05mm程度のCu,Ni,Mo,Al,Au等に代表される金属材料のいずれかからなる。これらの内部導体層2,3は、コア基板1a上若しくは層間絶縁層4,5に接して接着剤層(図示せず)を介在させて熱圧着若しくは、メッキにより形成されている。材料物性は、前述した材料種によって異なるが、熱膨張係数5〜30ppm/℃、ヤング率20〜600GPaが好ましい。これらの内部導体層材料の代表例としては、無電解銅があり、熱膨張係数17ppm/℃、ヤング率136GPaである。また、内部導体層2,3は、エッチングや局所的析出により電気配線として、及び例えば図2に示すような円形若しくは矩形の電極として形成されている。これらの内部導体層は、回路中で使用される電流及び電気信号の伝達機能を有する。
【0018】
上記層間絶縁層4,5は、厚さが0.005mm以上の有機材料であり、内部導体層2,3及び表面導体層6に接して接着剤層(図示せず)を介在させて熱圧着、スピンコート若しくは、カーテンコートによる塗布により形成される。また、接着剤自体が層間絶縁層として機能する場合もある。これらの材料物性は、熱膨張係数20〜50ppm/℃、ヤング率0.5〜20GPaが好ましい。このような層間絶縁層4,5の有機材料としては、例えば、フッ素樹脂プリプレグ等があり、熱膨張係数17ppm/℃、ヤング率500MPaである。また、曲げに対する強度を向上させた材料としては、エポキシ樹脂プリプレグ等が知られており、熱膨張係数15ppm/℃、ヤング率16GPaである。
【0019】
これらの層間絶縁層4,5は、絶縁性を有しており、内部導体層2,3間及び表面導体層6に代表される各導体層間の電気的絶縁層として作用する。また、このような層間絶縁層4,5には接着性が有り、内部導体層2,3及び表面導体層6に代表される各導体層間に設けられて各導体層を固着させるように働く。
【0020】
上記表面導体層6は、厚さが0.005〜0.05mm程度でCu,Ni,Mo,Al,Au等に代表される金属材料のいずれかにより形成される。この表面導体層6は、配線基板1の最外部に配置される層間絶縁層4上に接して接着剤層(図示せず)を介在させて熱圧着若しくはメッキにより形成されている。また、その材料物性は前述した材料種によって異なるが、熱膨張係数5〜30ppm/℃、ヤング率20〜600GPaが好ましい。この表面導体層材料の代表例としては、無電解銅があり、熱膨張係数17ppm/℃、ヤング率136GPaである。また、表面導体層6はエッチングや局所的析出により電気配線として例えば、図2に示すような円形若しくは矩形の電極(端子部)との組み合わせにより形成されている。表面導体層6は、回路中で使用される電流及び電気信号の伝達機能を有するほか、一方が端子電極9と接合している導電性接合材料11の他方に接合して、この導電性接合材料11を介して、電子部品10に対して電気的導通を保ちながら、配線基板1上に固着させる様に作用している。
【0021】
上記ソルダレジスト7は、配線基板1の最外部に配置する表面導体層6の一部及び層間絶縁層4上にスピンコート、カーテンコート若しくは、浸漬を用いて均一的な厚さに塗布して形成され、その厚さは5〜40μmである。材料物性は、熱膨張係数50〜70ppm/℃、ヤング率5〜10GPaが好ましい。
【0022】
このソルダレジスト7は、電気配線が形成されている表面導体層(端子部)6間の電気的絶縁や最外部の層間絶縁層4及び表面導体層6を保護する機能を有している。ソルダレジスト7は、配線基板1表面に塗布されるが、電子部品の実装部など外部との接触が必要である箇所のみソルダレジスト7が除去されて開口部が設けられる。この開口部の寸法は、端子電極として形成されている表面導体層6の寸法と関連しており、表面導体層6からなる端子電極直径より−0.1〜+0.1mm直径を変動させた設計となっている。
【0023】
上記電子部品10の端子電極9は、電子部品表面(配線基板1への実装側)に、厚さが0.005〜0.05mmのCu,Ni,Mo,Al,Au等に代表される金属材料のいずれかにより形成されている。この端子電極9は、後述する導電性接合材料11を用いて電子部品10を配線基板1に電気的接続及び固着させるためのものであり、図示しない接着剤層を介在させて導体の熱圧着若しくはメッキにより形成されている。材料物性は、前述した材料種によって異なるが、熱膨張係数5〜30ppm/℃、ヤング率20〜600GPaが好ましい。電子部品端子電極材料の代表例としては、無電解銅があり、熱膨張係数17ppm/℃、ヤング率136GPaである。
【0024】
また、電子部品10の端子電極9は、エッチングや局所的析出により、例えば図2に示すような円形若しくは矩形の電極として形成されている。この端子電極9はプリント配線板表面に形成されている表面導体層6と接合している導電性接合材料11と接合し、この導電性接合材料11を介して電子部品10を電気的導通を保ちながら機械的に配線基板1上に固着する機能を有している。
【0025】
また、端子電極9は、導体層のみで形成される他、図3に示すように端子電極9上に、はんだ突起(バンプ)15を設けた状態で形成される場合もある。電子部品10は、配線基板1上に実装されることで電子回路にある種々の特定機能を付与する部材である。これらの電子部品10は、パッケージ材料として、主に材料にエポキシ樹脂を用いているが、セラミックを用いたものもある。外形寸法は製造メーカーや電子部品の種類によっても異なるが、1辺が3〜50mm、厚さ0.5〜2mmの略直方体形状となっている。
【0026】
上記導電性接合材料11は、配線基板1上の表面導体層6と端子電極9との間に設けられており、表面導体層6と端子電極9を電気的接続及び固着するように作用する。この導電性接合材料11には、例えば、はんだ等のように接合材料自体が電気的導体材料であり、表面導体層6及び端子電極9と導電性接合材料11間で拡散接合を生じて機械的接合及び電気的接続させるものがある。一方、例えば異方性導電樹脂のような導電性を持たない接合材料の中に導電性を有する材料を混入又は分布させ、表面導体層6および電子部品端子電極9間の電気的接合は混入又は分布させた導電性材料の接触による導通で確保し、固着即ち、機械的な接合は、導電性を持たない接合材料の硬化により確保されるものがある。
【0027】
これらのうち、前者の場合、はんだ、鉛フリーはんだ等が存在し、その材料物性は合金組成などによって異なるが、融点130〜320℃、熱膨張係数10〜30ppm/℃、ヤング率20〜50GPaが好ましい。後者の場合、材料種により材料物性は多少異なるが、熱膨張係数50〜200ppm/℃、ヤング率3〜10GPaが好ましい。前者の導電性接合材料の例である、はんだの場合、熱膨張係数25ppm/℃、ヤング率32GPaである。尚、導電性接合材料11は、配線基板1上への電子部品10実装の際、ディスペンスやスクリーン印刷等によって表面導体層6の端子部に選択的に供給される。
【0028】
電子部品実装後の導電性接合材料11の形状は、表面導体層6と電子部品10の端子電極9を上下面とした柱状あるいは樽状となっており、その寸法は厚さ0.1〜1mm、径は表面導体層6若しくは電子部品端子電極9の0.5〜2倍程度である。
【0029】
次に、本発明の特徴となる絶縁性変形阻害部12について説明する。
この絶縁性変形阻害部12は、層間絶縁層4,5内において、各層を貫通して設けられており、その上面及び下面は内部導体層2,3及び表面導体層6に当接若しくは接合している。
【0030】
この絶縁性変形阻害部12の材料は、層間絶縁層4,5の材料よりも熱膨張係数が低く、剛性が高い材料で形成されており、その材料物性は材料種によって多少異なるが、熱膨張係数5〜30ppm/℃、ヤング(曲げ弾性)率50〜400GPaが好ましい。この絶縁性変形阻害部12は、層間絶縁層4,5の熱膨張による変形を抑止する機能を有している。この絶縁性変形阻害部12の材料例としては、セラミックス接着剤があり、熱膨張係数4〜15ppm/℃(但し、セラミック種により異なる)、ヤング率200〜400GPa(但し、セラミック種により異なる)が好ましい。
【0031】
次に、上記絶縁性変形阻害部12の形成方法について、コア基板1a直上層を一例として説明する。
内部導体層3上に層間絶縁層5を形成した後に、レーザ光の照射やエッチング技術(ウエットエッチング、RIE等)を用いて層間絶縁層5を局所的に除去した領域若しくは、層間絶縁層5形成時に内部導体層3上にレジスト材等でマスクを設けて層間絶縁層5を形成しない未形成領域、を作製し、これらの領域(穴又は溝)へ絶縁性変形阻害材料(ここではセラミックス)を充填する。この形成の際に、前述した層間絶縁層形成時のレジスト材に例えば低熱膨張樹脂などを絶縁性変形阻害材料として用いてもよい。尚、変形阻害部の厚さは、最大で層間絶縁層厚さであり、その形状は、内部導体層2,3及び表面導体層6に接する上面、下面を有する柱状若しくは椀状となる。
【0032】
次に、この第1の実施形態の作用について説明する。
外部環境変化や実装部品の発熱により、絶縁性変形阻害部12が形成された配線基板1に温度変化が生じた場合、この配線基板1を構成する内部導体層2,3及び層間絶縁層4,5及び電子部品10及び導電性接合材料11は、それぞれ固有の熱膨張係数に応じて膨張若しくは収縮する。
【0033】
一般的な配線基板においては、電子部品10及び導電性接合材料11の熱膨張係数に対して、配線基板1の構成材料である層間絶縁層4,5の熱膨張係数が非常に大きい材料から構成されており、その熱膨張係数差が原因で配線基板1内部、電子部品端子電極9と導電性接合材料11の接合面、及び表面導体層6と導電性接合材料11の接合面等に熱応力が作用する。これにより、大きな温度変化があった場合には、電子部品端子電極9と導電性接合材料11の接合面及び表面導体層6と導電性接合材料11の接合面に亀裂が発生し、破壊が生じる可能性がある。
【0034】
本実施形態の配線基板1においては、外部温度変化などが原因で、図1に示す配線基板1に温度変化が生じ、熱膨張係数が大きい層間絶縁層4,5が温度変化に晒された場合、層間絶縁層4,5よりも低い熱膨張係数の絶縁性変形阻害部12が層間絶縁層4,5の変形を阻害して、配線基板1全体の熱による変形を軽減する。その結果、配線基板1全体の熱膨張係数を、この配線基板1に実装される電子部品の熱膨張係数に近づけることができる。
【0035】
また、この配線基板1を電子装置の筐体に組み付けてネジ止めなどを行った際に、締め付け等の外力による曲げ負荷が配線基板1に生じた場合、配線基板1のビルドアップ層1b(内部導体層2,3及び層間絶縁層4,5)、表面導体層6、導電性接合材料11、実装される電子部品10及び導電性接合材料11は、それぞれ固有の曲げ弾性率に応じた曲げ挙動を示す。
【0036】
一般的な配線基板の材料構成で大きな割合を占める層間絶縁層やソルダレジストなどの樹脂材料層は、一般に剛性が低く、曲げなどの外力が作用すると容易に曲がって変形する。そのため、配線基板に過大な曲げが加わった場合、内層導体層にクラックによる断線が発生したり、電子部品を導電性接合材料を介して接合している表面導体層(実装部分)に剥がれ等の損傷を発生させる場合がある。
【0037】
これに対して、本実施形態による配線基板1では、外力による曲げ負荷が配線基板1に生じた場合、層間絶縁層4,5中に設けられている、層間絶縁層4,5よりも曲げ弾性率が高い絶縁性変形阻害部12が層間絶縁層4,5の変形を阻害し、配線基板1全体の外力による変形の影響を減少させる。その結果、配線基板全体の剛性を向上させることができる。
【0038】
本実施形態の配線基板によれば、熱膨張係数が大きい層間絶縁層が温度変化により変形した場合、層間絶縁層中に設けられており、層間絶縁層よりも熱膨張係数が低い絶縁性変形阻害部(例えば、セラミックス)が層間絶縁層の変形を阻害し、配線基板全体の熱による変形を軽減する。即ち、配線基板全体の熱膨張係数をこれに実装する電子部品の熱膨張係数に近づけることができる。
また、本実施形態の配線基板に曲げ応力が作用した場合、剛性が低い層間絶縁層内に剛性が高い絶縁性変形阻害部が存在することで、配線基板全体の剛性を向上させることができ、配線基板の曲げによる変形を軽減することができる。
よって、電子部品実装後、温度変化に対する高信頼性を有し、さらに、外力による変形(曲げ)に対しても高信頼性を有する配線基板を提供することができる。
【0039】
次に、本発明による第2の実施形態に係る配線基板について説明する。
図4は、第2の実施形態に係る電子部品が実装された状態の配線基板、例えばプリント配線基板の断面構成を示す。尚、この実施形態の構成部位において、前述した第1の実施形態(図1)と同等の構成部位には、同じ参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0040】
この配線基板1は、中心となるコア基板1a上に内部導体層2,3及び層間絶縁層4,5が交互に積層される構造(ビルドアップ層1b)を有し、最表面には表面導体層6が設けられている。この配線基板1上には、表面導体層6と電子部品端子電極9が導電性接合材料11で互いに接合されて電子部品10が実装されている。前述した第1の実施形態においては、ビルドアップ層1b内に絶縁性変形阻害部12を用いたが、本実施形態では、導電性変形阻害部13を用いている。
【0041】
この導電性変形阻害部13は、上記絶縁性変形阻害部12と同様に、層間絶縁層4,5中で上面及び下面が内部導体層2,3及び表面導体層6にそれぞれ当接して設けられている。また、導電性変形阻害部13は、層間絶縁層4,5の熱膨張による変形を抑止する機能を有し、加えて内部導体層2,3及び表面導体層6間の電気的導通を図る機能も有している。
【0042】
上記導電性変形阻害部13は、例えば、Sn−Pb合金はんだや鉛フリーはんだ等の導電材料からなり、その材料物性は合金組成などによって異なるが、融点130〜320℃、熱膨張係数10〜30ppm/℃、ヤング率20〜500GPaが好ましい。導電性変形阻害部材料の代表例としては、Mo(モリブデン)ペーストやW(タングステン)ペーストがあり、Moペーストの場合は熱膨張係数5ppm/℃、ヤング率327GPa、Wペーストの場合は熱膨張係数4.5ppm/℃、ヤング率400GPaである。
【0043】
次に、この導電性変形阻害部13の作成方法について、コア基板1a直上層を例として説明する。
【0044】
内部導体層3上に層間絶縁層5を形成した後に、レーザ光の照射やエッチング技術(ウエットエッチング、RIE等)を用いて層間絶縁層5を局所的に除去した領域若しくは、層間絶縁層5形成時に内部導体層3上にマスクを設けて層間絶縁層5を形成しない未形成領域を形成する。これらの領域(穴又は溝)に上記ペースト状のはんだを充填した後、加熱溶融することにより導電性変形阻害部13が作製される。
【0045】
この導電性変形阻害部13は、導電性材料であるため、層間絶縁層5上に内部導体層2を形成した後、レーザ光若しくはドリル等で内部導体層2及び層間絶縁層5を貫通し内部導体層3に到達するように変形阻害部13に相当する部分を除去し、除去された領域にペースト状のはんだを充填した後、加熱溶融して作成することも可能である。このような方法を用いた場合、上述の方法に比べて層間絶縁層形成時のレジスト形成・除去プロセスが省かれるので、配線基板作成時の工程削減によるコスト低下、タクトタイムの低下が可能である。尚、これら以外の構成部位については、前述した第1の実施形態と同様であり、その説明は省略する。
【0046】
以上のように本実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様に、導電性の変形阻害部を用いて、配線基板全体の熱膨張係数を実装する電子部品の熱膨張係数に近づけることが可能であり、尚且つ、配線板全体の剛性をも向上させることが可能である。
【0047】
従って、電子部品が実装された後であっても、外部環境や電子部品の発熱による温度変化に起因する熱膨張に伴う変形を抑制して損傷を防止するとともに、剛性の向上により外力による変形の影響を減少させることが可能となり、高信頼性を有する。さらに、変形阻害部に導電性材料を使用することで、第1の実施形態の絶縁性の変形阻害部に相当する変形阻害部としての機能をしつつ、変形阻害部を各導体層間を導通する電気配線として使用することができる。このため、高密度配線設計が容易となり、小型化を実現することができる。
【0048】
以下に、前述した第1、第2の実施形態における配線基板による作用効果を実証するために行った計測及びシュミレーションについて説明する。
図5(a)には、計測のために作成した導体層と絶縁層が一層ずつ形成された導電性変形阻害部を有するプリント配線基板の断面構成を示し、図5(b)には、図5(a)の点線で囲んだ部分となる具体的な上記配線基板の端子電極及び導電性変形阻害部(柱状Cu層)の寸法及び形状を示す。
【0049】
この配線基板サンプルAは、コア基板1a上に、内部導体層3及び層間絶縁層5が交互に積層されるビルドアップ層1bと、その上層に表層導体層6と、が積層されている。このような4層プリント配線基板において、層間絶縁層5内に導電性変形阻害部として、直径φ0.1mmの柱状Cu層14を設けた。この柱状Cu層14は、表層導体層6下面から内部導体層3の上面までの層間絶縁層5中に設けられている。
【0050】
また、導電性接合材料11と接合する表層導体層6の端子電極は直径φ0.35mmの円形、ソルダレジスト7の開口は直径φ0.45mmの円形としている。この配線基板サンプルA上に電子部品10として、0.65mmピッチのCSPを実装する。実装に用いる導電性接合材料11には、Sn−Pb共晶はんだを使用している。尚、この配線基板サンプルAは、効果検証の計測のために作製したものであるため、図示されている各構成部位の寸法は、一例であり、実際のプリント配線基板の寸法とは必ずしも一致するものではない。
【0051】
このように構成された配線基板サンプルAに対して、比較のために導電性変形阻害部(柱状Cu層14)を設けていない配線基板サンプルBと共に、−40/125℃の温度サイクル試験(1000サイクル定時打ち切り)に供した結果、表1に示すような結果が得られた。
【0052】
【表1】
【0053】
以上のように、配線基板サンプルA(導電性変形阻害部有り)は、全数が合格したことに対し、配線基板サンプルB(導電性変形阻害部無し)では不良が発生したことから、変形阻害部材を層間絶縁層5内に設けることで配線基板の温度変化に対する耐性が向上していることが確認できる。
【0054】
次に、有限要素法シミュレーションによる配線基板の曲げ及び熱変形計算について説明する。
このシミュレーションに当たり、図6(a)には、変形阻害部を有していない配線基板21、図6(b)には、変形阻害部を有していてる配線基板22を各寸法で作成している。これらの物性値を図6(c)に示す。配線基板21、22においては、配線基板21、22上にCu電極23aと電子部品のCu電極23bとがはんだ24により電気的接続及び機械的接合されている。つまり、電子部品10が配線基板上に表面実装されている。尚、この図6(a)、(b)に記載される配線基板サンプルは、効果検証のために想定したものであるため、図示されている各構成部位の寸法は、一例であり、実際の配線基板の寸法とは必ずしも一致するものではない。
【0055】
1)配線基板の曲げにおけるシミュレーション
これらの配線基板21、22を図7(a)に示すように配線基板の中心部を拘束し、この中心線に対して、左右対称の場合を想定する。このような配線基板の両端の辺全体に下方向へ100Nの負荷が掛かった状態で、電子部品が実装されている配線基板側に曲げの力が生じた例を想定している。尚、実際の計算は中心線に対して片側のみで行った。
【0056】
シュミレーションの結果、変形阻害部を有していない配線基板21は、最大応力65.694Paが得られ、変形阻害部を有する配線基板22は、最大応力60.657Paが得られた。尚、これらの最大応力が発生する箇所は、図7(a)における接合部におけるH点である。
【0057】
これらの結果から、変形阻害部を有している配線基板は、有していないものに比べて発生する曲げ応力を緩和し、従来よりも高い耐曲げ強度を得ることができる。
【0058】
2)熱応力におけるシミュレーション
上記配線基板21、22を図7(b)に示すように配線基板の中心を拘束し、この中心線に対して左右対称の場合を想定する。実装された電子部品、導電性接合材料及び配線基板周囲の雰囲気温度を−40℃から125℃へ変化させることをシミュレーション条件として、上記点Hの箇所に生じる最大応力の例を算出している。
【0059】
このシミュレーション結果として、変形阻害部を有していない配線基板21は、最大応力968.15Paが得られ、変形阻害部を有する配線基板22は、最大応力526.35Paが得られている。これらの結果から、変形阻害部を有している配線基板は、有していないものに比べて発生する熱応力を緩和し、従来よりも良好な熱応力特性を得ることができる。
【0060】
以上説明したように、上記シミュレーションにおいては、接合部の一部(点H)を抜き出して変形阻害部による発生する応力の軽減効果を示しているが、実際には、阻害部数に比例してこの応力軽減効果が大きくなっていく。配線基板に、数百から数千の阻害部を配置した場合、これらの個々に応力軽減効果が作用するため、全体としては、大きな応力軽減効果を得ることが容易に予測できる。
【0061】
また曲げや温度変化などの外部負荷が配線基板に作用した際、配線基板に生じる応力が小さければ、配線基板本体、実装される電子部品及び接合部に作用する負荷が軽減される。負荷が軽減されれば、上記各構成部部材の寿命が延びることは当然である。従って、前述した各実施形態による変形阻害部を配線基板内に設けることにより、接合部の損傷を防止して使用限界(寿命)を延ばす、即ち、配線基板及びそれを搭載した機器の寿命を長くすることは容易に予測することができる。
【0062】
以上説明したように、本発明の配線基板によれば、コア基板上に内部導体層及び層間絶縁層が交互に積層されている配線基板において、層間絶縁層中に層間絶縁層材料よりも熱膨張係数が小さく、曲げ弾性率が高い材料を用いた変形阻害部を設けることで、配線基板周囲の雰囲気温度に変化が生じた場合、熱膨張係数が大きい層間絶縁層が変形したとしても、熱膨張係数が小さい変形阻害部が層間絶縁層の変形を阻害する。従って、配線基板全体の熱膨張係数を配線基板に実装する部品の熱膨張係数に近づけることが可能であり、加えて、配線基板全体の曲げ等の外力に対する剛性を向上させることが可能である。
【0063】
従って、本発明の配線基板によれば、耐熱応力性を向上させると共に耐曲げ強度も向上させた、曲げ、温度変化に対して不良発生の少ない配線板を提供することが可能となる。また、変形阻害部を導電性材料で構成することで、変形阻害部を電気配線として利用することができ、高密度配線設計が容易となり、より高密度・小型の配線基板を提供することが可能となる。
【0064】
なお、本発明の配線基板は、片面積層プリント配線基板に適用できるだけでなく、両面積層プリント配線基板に対しても容易に適用できる。また、本発明の配線基板は、層間絶縁層と内部導体層との積層構造を有する配線基板であれば適用でき、レーザ光の描画によるパターニング、成膜及びエッチングによるパターニング、印刷技術によるパターニングにより作製された多層プリント配線基板に適用することができる。
【0065】
以上の実施形態について説明したが、本明細書には以下のような発明も含まれている。
【0066】
(1)コア基板と、該コア基板上に交互に積層された絶縁層と導体層とからなるビルドアップ層とで構成される配線基板において、
上記ビルドアップ層の上記絶縁層内を貫通して、両端面が上記導体層と接合するように、該絶縁層よりも熱膨張係数が低く且つヤング率が高い絶縁部材により形成され、雰囲気温度の変化若しくは配線基板に外力が作用した際に、上記絶縁層の変形を阻害するように作用する変形阻害部を具備する配線基板。
【0067】
(2)上記(1)に記載の上記変形阻害部は、絶縁部材により形成される。
【0068】
(3)上記(2)に記載の上記絶縁部材は、セラミックスより成る。
【0069】
(4)上記(1)に記載の上記変形阻害部は、導電部材により形成される。
【0070】
(5)上記(4)に記載の上記導電部材は、Sn−Pb合金はんだ、鉛フリーはんだ、MoペーストやWペーストより成る。
【0071】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、耐熱応力性を向上させると共に耐曲げ強度も向上させ、さらに高密度配線設計に対応可能な配線基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電子部品が実装された状態の配線基板の断面構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る配線基板上に形成される電極形状の例を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る配線基板の端子電極上に形成されるはんだ突起(バンプ)を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る電子部品が実装された状態の配線基板の断面構成を示す図である。
【図5】第2の実施形態に係る配線基板の具体的な実施構成例の断面を示す図である。
【図6】本発明による配線基板の曲げ及び熱変形計算について説明するための図である。
【図7】配線基板の曲げ及び熱応力におけるシミュレーションについて説明するための図である。
【図8】従来技術に係る電子部品を実装する積層プリント配線基板の断面構成を示した図である。
【符号の説明】
1…コア基板、2,3…内部導体層、4,5…層間絶縁層、6…表面導体層、7…ソルダレジスト、8…空白部、9…端子電極、10…電子部品、11…導電性接合材料、12…絶縁性変形阻害部、13…導電性変形阻害部、14…柱状Cu層、15…はんだ突起
【発明の属する技術分野】
本発明は、曲げ、捻りなどの外部からの負荷や雰囲気温度の変化による熱応力などの内部負荷に対して、基板内の変形を抑制して、耐性を向上させた配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子機器等内には、多数の電子部品を実装して種々の電気回路を構成するプリント配線基板が搭載されている。例えば、図8は、特許文献1に開示される従来の電子部品を実装する積層プリント配線基板の断面構成を示した図である。
【0003】
このプリント配線基板は、平板状のコア基板31上に通常、ビルドアップ層と称される内部導体層32,33と層間絶縁層34,35による積層構造が形成されている。これらの内部導体層32,33の一部には、空洞化されている空白部38が設けられている。そして、このプリント配線基板の最上層には、電子部品40を実装するための電極パッドとなる表面導体層39が設けられている。この表面導体層39は、導電性接合材料36を用いて、電子部品40の端子電極41と電気的に接続され、且つ機械的に接合されている。さらに、電極パッドが形成されている表面導体層39の電気的絶縁や最外周層間絶縁層35及び表面導体層の一部を保護する機能を有しているソルダレジスト37が設けられている。
【0004】
このような構成により、空白部38は熱膨張係数が大きい内部導体層32,33の実質的な体積を減らし、温度変化によって内部導体層32,33が膨張した場合であっても、熱膨張による悪影響をある程度緩和するように作用する。つまり、プリント配線基板全体の熱膨張係数を実装する電子部品の熱膨張係数に近づけている。
これにより、プリント配線基板上に電子部品をはんだ等の導電性部材(接合材料)で実装した場合、プリント配線基板と電子部品及び導電性部材の熱膨張係数差による熱応力の発生を緩和し、環境温度の変化に対する耐性を向上させている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−216550 段落番号[0022]〜[0025]
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特許文献1では、空白部を利用して、プリント配線基板と電子部品及び導電性部材の熱膨張係数差による熱応力の発生を緩和し、環境温度の変化に対する耐性を向上させている。
【0007】
しかしながら、プリント配線基板に曲げ応力が作用した場合は、導体層部に形成される空白部38において、プリント配線基板の断面積が急激に変化するため、応力集中を生じ、応力によっては、応力集中部となる空白部38近傍より亀裂などの破壊が生じる可能性がある。このため、曲げに対する強度は、この構造を持たない従来設計の積層プリント配線基板よりも劣ってしまう可能性がある。
【0008】
また、空白部38が存在する積層プリント配線基板は、空白部38を持たない通常の積層プリント配線板に比べて、断面2次モーメントが小さくなり、曲げに対する強度が低下する。
【0009】
特許文献1では、空白部の替わりに導体層部に緩衝部を設ける構成が開示されているが、この技術を使用した場合でも、従来設計の積層プリント配線基板と同程度の耐曲げ強度を得ることしかできない。この耐曲げ強度は、昨今では携帯電話に代表されるモバイル機器の信頼性に影響するパラメータとして耐熱応力性に並んで重要視されている。このため、耐熱応力性を改善しつつ、耐曲げ強度も改善することが望まれている。
【0010】
また、前述した特許文献1のプリント配線基板では、導体層に空洞化されている空白部38が設けられるため、空白部38が存在する領域には回路配線を作成することができない。そのため空白部38の領域分の配線形成可能領域が減少することとなる。これは、配線設計の自由度や高密度化に制限が加わり、プリント配線基板の小型化が困難となり、牽いては、このプリント配線基板を搭載する電子装置の小型化の障害となり得る。
【0011】
そこで本発明は、耐熱応力性を向上させると共に耐曲げ強度も向上させ、さらに高密度配線設計に対応可能な配線基板を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、板状のコア基板と、上記コア基板上に交互に積層された絶縁層と導体層とからなるビルドアップ層と、上記ビルドアップ層表面上に設けられた表面導体層と、上記表面導体層に設けられ、実装される電子部品の端子が接合される端子部とを有し、さらに、上記導体層間の上記絶縁層内に形成された配線基板全体の熱膨張係数を調整し、且つ該配線基板の剛性を向上させる変形阻害部とを備える配線基板を提供する。更に、上記配線基板において、上記変形阻害部が絶縁性材料若しくは導電性材料からなる。
【0013】
以上のような構成の配線基板は、熱膨張係数が大きい層間絶縁層が温度変化により変形した場合、層間絶縁層よりも熱膨張係数が低い変形阻害部が層間絶縁層の変形を阻害し、配線基板全体の熱による変形を抑制するので、配線基板全体の熱膨張係数をこれに実装する電子部品の熱膨張係数に近づけることができる。また配線板に曲げ応力が作用した場合、剛性が低い層間絶縁層内に設けた剛性が高い変形阻害部が配線板の曲げによる変形を軽減させる。さらに、変形阻害部が導電性材料からなることにより、各導体層間を導通させる配線として機能し、配線設計に寄与する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子部品が実装された状態の配線基板、例えばプリント配線基板の断面構成を示す。
この配線基板1は、中心となるコア基板1a上に、内部導体層2,3及び層間絶縁層4,5が交互に積層される構造(ビルドアップ層1b)を有し、最表面には表面導体層6が設けられている。この配線基板1の表面導体層(端子部)6は、導電性接合材料11を用いて、BGA(Ball grid array )やCSP(chip scale package 又はChip Size Package)等の電子部品10の端子電極9と電気的に接続され、また機械的に接合されている。この接続及び接合には、所謂、表面実装技術を用いている。勿論、これらの実装技術に限定されるものではなく、従来のリード端子をはんだ付けにより実装する技術の配線基板にも適用できる。また、表面導体層(端子部)6の周囲には、ソルダレジスト7が形成されている。
【0015】
上記コア基板1aは、例えばFR−4グレードガラスエポキシ多層基板(熱膨張係数10ppm/℃、ヤング率20GPa)に代表される有機材料基板若しくは、セラミック基板若しくは、金属基板からなり、1層以上の多層構造、好ましくは1〜6層の多層構造を有している。このコア基板1aは、平板状に形成されており、その厚さは0.05〜0.5mmである。また、材料物性は、前述した基板材料種によって異なるが、熱膨張係数5〜15ppm/℃、ヤング率10〜90GPaが好ましい。
【0016】
上記コア基板1aは、配線基板構造の中心に位置し(図1では下半分を省略している)、コア基板1a上には内部導体層2が接着剤層を介した導体の熱圧着若しくはメッキにより形成されている。コア基板1aは、コア基板内部及びコア基板表面に電気配線として設けられている導体層にて電流及び電気信号の伝達機能を有する。
【0017】
そして、ビルドアップ層1bにおける内部導体層2,3は、厚さが0.005〜0.05mm程度のCu,Ni,Mo,Al,Au等に代表される金属材料のいずれかからなる。これらの内部導体層2,3は、コア基板1a上若しくは層間絶縁層4,5に接して接着剤層(図示せず)を介在させて熱圧着若しくは、メッキにより形成されている。材料物性は、前述した材料種によって異なるが、熱膨張係数5〜30ppm/℃、ヤング率20〜600GPaが好ましい。これらの内部導体層材料の代表例としては、無電解銅があり、熱膨張係数17ppm/℃、ヤング率136GPaである。また、内部導体層2,3は、エッチングや局所的析出により電気配線として、及び例えば図2に示すような円形若しくは矩形の電極として形成されている。これらの内部導体層は、回路中で使用される電流及び電気信号の伝達機能を有する。
【0018】
上記層間絶縁層4,5は、厚さが0.005mm以上の有機材料であり、内部導体層2,3及び表面導体層6に接して接着剤層(図示せず)を介在させて熱圧着、スピンコート若しくは、カーテンコートによる塗布により形成される。また、接着剤自体が層間絶縁層として機能する場合もある。これらの材料物性は、熱膨張係数20〜50ppm/℃、ヤング率0.5〜20GPaが好ましい。このような層間絶縁層4,5の有機材料としては、例えば、フッ素樹脂プリプレグ等があり、熱膨張係数17ppm/℃、ヤング率500MPaである。また、曲げに対する強度を向上させた材料としては、エポキシ樹脂プリプレグ等が知られており、熱膨張係数15ppm/℃、ヤング率16GPaである。
【0019】
これらの層間絶縁層4,5は、絶縁性を有しており、内部導体層2,3間及び表面導体層6に代表される各導体層間の電気的絶縁層として作用する。また、このような層間絶縁層4,5には接着性が有り、内部導体層2,3及び表面導体層6に代表される各導体層間に設けられて各導体層を固着させるように働く。
【0020】
上記表面導体層6は、厚さが0.005〜0.05mm程度でCu,Ni,Mo,Al,Au等に代表される金属材料のいずれかにより形成される。この表面導体層6は、配線基板1の最外部に配置される層間絶縁層4上に接して接着剤層(図示せず)を介在させて熱圧着若しくはメッキにより形成されている。また、その材料物性は前述した材料種によって異なるが、熱膨張係数5〜30ppm/℃、ヤング率20〜600GPaが好ましい。この表面導体層材料の代表例としては、無電解銅があり、熱膨張係数17ppm/℃、ヤング率136GPaである。また、表面導体層6はエッチングや局所的析出により電気配線として例えば、図2に示すような円形若しくは矩形の電極(端子部)との組み合わせにより形成されている。表面導体層6は、回路中で使用される電流及び電気信号の伝達機能を有するほか、一方が端子電極9と接合している導電性接合材料11の他方に接合して、この導電性接合材料11を介して、電子部品10に対して電気的導通を保ちながら、配線基板1上に固着させる様に作用している。
【0021】
上記ソルダレジスト7は、配線基板1の最外部に配置する表面導体層6の一部及び層間絶縁層4上にスピンコート、カーテンコート若しくは、浸漬を用いて均一的な厚さに塗布して形成され、その厚さは5〜40μmである。材料物性は、熱膨張係数50〜70ppm/℃、ヤング率5〜10GPaが好ましい。
【0022】
このソルダレジスト7は、電気配線が形成されている表面導体層(端子部)6間の電気的絶縁や最外部の層間絶縁層4及び表面導体層6を保護する機能を有している。ソルダレジスト7は、配線基板1表面に塗布されるが、電子部品の実装部など外部との接触が必要である箇所のみソルダレジスト7が除去されて開口部が設けられる。この開口部の寸法は、端子電極として形成されている表面導体層6の寸法と関連しており、表面導体層6からなる端子電極直径より−0.1〜+0.1mm直径を変動させた設計となっている。
【0023】
上記電子部品10の端子電極9は、電子部品表面(配線基板1への実装側)に、厚さが0.005〜0.05mmのCu,Ni,Mo,Al,Au等に代表される金属材料のいずれかにより形成されている。この端子電極9は、後述する導電性接合材料11を用いて電子部品10を配線基板1に電気的接続及び固着させるためのものであり、図示しない接着剤層を介在させて導体の熱圧着若しくはメッキにより形成されている。材料物性は、前述した材料種によって異なるが、熱膨張係数5〜30ppm/℃、ヤング率20〜600GPaが好ましい。電子部品端子電極材料の代表例としては、無電解銅があり、熱膨張係数17ppm/℃、ヤング率136GPaである。
【0024】
また、電子部品10の端子電極9は、エッチングや局所的析出により、例えば図2に示すような円形若しくは矩形の電極として形成されている。この端子電極9はプリント配線板表面に形成されている表面導体層6と接合している導電性接合材料11と接合し、この導電性接合材料11を介して電子部品10を電気的導通を保ちながら機械的に配線基板1上に固着する機能を有している。
【0025】
また、端子電極9は、導体層のみで形成される他、図3に示すように端子電極9上に、はんだ突起(バンプ)15を設けた状態で形成される場合もある。電子部品10は、配線基板1上に実装されることで電子回路にある種々の特定機能を付与する部材である。これらの電子部品10は、パッケージ材料として、主に材料にエポキシ樹脂を用いているが、セラミックを用いたものもある。外形寸法は製造メーカーや電子部品の種類によっても異なるが、1辺が3〜50mm、厚さ0.5〜2mmの略直方体形状となっている。
【0026】
上記導電性接合材料11は、配線基板1上の表面導体層6と端子電極9との間に設けられており、表面導体層6と端子電極9を電気的接続及び固着するように作用する。この導電性接合材料11には、例えば、はんだ等のように接合材料自体が電気的導体材料であり、表面導体層6及び端子電極9と導電性接合材料11間で拡散接合を生じて機械的接合及び電気的接続させるものがある。一方、例えば異方性導電樹脂のような導電性を持たない接合材料の中に導電性を有する材料を混入又は分布させ、表面導体層6および電子部品端子電極9間の電気的接合は混入又は分布させた導電性材料の接触による導通で確保し、固着即ち、機械的な接合は、導電性を持たない接合材料の硬化により確保されるものがある。
【0027】
これらのうち、前者の場合、はんだ、鉛フリーはんだ等が存在し、その材料物性は合金組成などによって異なるが、融点130〜320℃、熱膨張係数10〜30ppm/℃、ヤング率20〜50GPaが好ましい。後者の場合、材料種により材料物性は多少異なるが、熱膨張係数50〜200ppm/℃、ヤング率3〜10GPaが好ましい。前者の導電性接合材料の例である、はんだの場合、熱膨張係数25ppm/℃、ヤング率32GPaである。尚、導電性接合材料11は、配線基板1上への電子部品10実装の際、ディスペンスやスクリーン印刷等によって表面導体層6の端子部に選択的に供給される。
【0028】
電子部品実装後の導電性接合材料11の形状は、表面導体層6と電子部品10の端子電極9を上下面とした柱状あるいは樽状となっており、その寸法は厚さ0.1〜1mm、径は表面導体層6若しくは電子部品端子電極9の0.5〜2倍程度である。
【0029】
次に、本発明の特徴となる絶縁性変形阻害部12について説明する。
この絶縁性変形阻害部12は、層間絶縁層4,5内において、各層を貫通して設けられており、その上面及び下面は内部導体層2,3及び表面導体層6に当接若しくは接合している。
【0030】
この絶縁性変形阻害部12の材料は、層間絶縁層4,5の材料よりも熱膨張係数が低く、剛性が高い材料で形成されており、その材料物性は材料種によって多少異なるが、熱膨張係数5〜30ppm/℃、ヤング(曲げ弾性)率50〜400GPaが好ましい。この絶縁性変形阻害部12は、層間絶縁層4,5の熱膨張による変形を抑止する機能を有している。この絶縁性変形阻害部12の材料例としては、セラミックス接着剤があり、熱膨張係数4〜15ppm/℃(但し、セラミック種により異なる)、ヤング率200〜400GPa(但し、セラミック種により異なる)が好ましい。
【0031】
次に、上記絶縁性変形阻害部12の形成方法について、コア基板1a直上層を一例として説明する。
内部導体層3上に層間絶縁層5を形成した後に、レーザ光の照射やエッチング技術(ウエットエッチング、RIE等)を用いて層間絶縁層5を局所的に除去した領域若しくは、層間絶縁層5形成時に内部導体層3上にレジスト材等でマスクを設けて層間絶縁層5を形成しない未形成領域、を作製し、これらの領域(穴又は溝)へ絶縁性変形阻害材料(ここではセラミックス)を充填する。この形成の際に、前述した層間絶縁層形成時のレジスト材に例えば低熱膨張樹脂などを絶縁性変形阻害材料として用いてもよい。尚、変形阻害部の厚さは、最大で層間絶縁層厚さであり、その形状は、内部導体層2,3及び表面導体層6に接する上面、下面を有する柱状若しくは椀状となる。
【0032】
次に、この第1の実施形態の作用について説明する。
外部環境変化や実装部品の発熱により、絶縁性変形阻害部12が形成された配線基板1に温度変化が生じた場合、この配線基板1を構成する内部導体層2,3及び層間絶縁層4,5及び電子部品10及び導電性接合材料11は、それぞれ固有の熱膨張係数に応じて膨張若しくは収縮する。
【0033】
一般的な配線基板においては、電子部品10及び導電性接合材料11の熱膨張係数に対して、配線基板1の構成材料である層間絶縁層4,5の熱膨張係数が非常に大きい材料から構成されており、その熱膨張係数差が原因で配線基板1内部、電子部品端子電極9と導電性接合材料11の接合面、及び表面導体層6と導電性接合材料11の接合面等に熱応力が作用する。これにより、大きな温度変化があった場合には、電子部品端子電極9と導電性接合材料11の接合面及び表面導体層6と導電性接合材料11の接合面に亀裂が発生し、破壊が生じる可能性がある。
【0034】
本実施形態の配線基板1においては、外部温度変化などが原因で、図1に示す配線基板1に温度変化が生じ、熱膨張係数が大きい層間絶縁層4,5が温度変化に晒された場合、層間絶縁層4,5よりも低い熱膨張係数の絶縁性変形阻害部12が層間絶縁層4,5の変形を阻害して、配線基板1全体の熱による変形を軽減する。その結果、配線基板1全体の熱膨張係数を、この配線基板1に実装される電子部品の熱膨張係数に近づけることができる。
【0035】
また、この配線基板1を電子装置の筐体に組み付けてネジ止めなどを行った際に、締め付け等の外力による曲げ負荷が配線基板1に生じた場合、配線基板1のビルドアップ層1b(内部導体層2,3及び層間絶縁層4,5)、表面導体層6、導電性接合材料11、実装される電子部品10及び導電性接合材料11は、それぞれ固有の曲げ弾性率に応じた曲げ挙動を示す。
【0036】
一般的な配線基板の材料構成で大きな割合を占める層間絶縁層やソルダレジストなどの樹脂材料層は、一般に剛性が低く、曲げなどの外力が作用すると容易に曲がって変形する。そのため、配線基板に過大な曲げが加わった場合、内層導体層にクラックによる断線が発生したり、電子部品を導電性接合材料を介して接合している表面導体層(実装部分)に剥がれ等の損傷を発生させる場合がある。
【0037】
これに対して、本実施形態による配線基板1では、外力による曲げ負荷が配線基板1に生じた場合、層間絶縁層4,5中に設けられている、層間絶縁層4,5よりも曲げ弾性率が高い絶縁性変形阻害部12が層間絶縁層4,5の変形を阻害し、配線基板1全体の外力による変形の影響を減少させる。その結果、配線基板全体の剛性を向上させることができる。
【0038】
本実施形態の配線基板によれば、熱膨張係数が大きい層間絶縁層が温度変化により変形した場合、層間絶縁層中に設けられており、層間絶縁層よりも熱膨張係数が低い絶縁性変形阻害部(例えば、セラミックス)が層間絶縁層の変形を阻害し、配線基板全体の熱による変形を軽減する。即ち、配線基板全体の熱膨張係数をこれに実装する電子部品の熱膨張係数に近づけることができる。
また、本実施形態の配線基板に曲げ応力が作用した場合、剛性が低い層間絶縁層内に剛性が高い絶縁性変形阻害部が存在することで、配線基板全体の剛性を向上させることができ、配線基板の曲げによる変形を軽減することができる。
よって、電子部品実装後、温度変化に対する高信頼性を有し、さらに、外力による変形(曲げ)に対しても高信頼性を有する配線基板を提供することができる。
【0039】
次に、本発明による第2の実施形態に係る配線基板について説明する。
図4は、第2の実施形態に係る電子部品が実装された状態の配線基板、例えばプリント配線基板の断面構成を示す。尚、この実施形態の構成部位において、前述した第1の実施形態(図1)と同等の構成部位には、同じ参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0040】
この配線基板1は、中心となるコア基板1a上に内部導体層2,3及び層間絶縁層4,5が交互に積層される構造(ビルドアップ層1b)を有し、最表面には表面導体層6が設けられている。この配線基板1上には、表面導体層6と電子部品端子電極9が導電性接合材料11で互いに接合されて電子部品10が実装されている。前述した第1の実施形態においては、ビルドアップ層1b内に絶縁性変形阻害部12を用いたが、本実施形態では、導電性変形阻害部13を用いている。
【0041】
この導電性変形阻害部13は、上記絶縁性変形阻害部12と同様に、層間絶縁層4,5中で上面及び下面が内部導体層2,3及び表面導体層6にそれぞれ当接して設けられている。また、導電性変形阻害部13は、層間絶縁層4,5の熱膨張による変形を抑止する機能を有し、加えて内部導体層2,3及び表面導体層6間の電気的導通を図る機能も有している。
【0042】
上記導電性変形阻害部13は、例えば、Sn−Pb合金はんだや鉛フリーはんだ等の導電材料からなり、その材料物性は合金組成などによって異なるが、融点130〜320℃、熱膨張係数10〜30ppm/℃、ヤング率20〜500GPaが好ましい。導電性変形阻害部材料の代表例としては、Mo(モリブデン)ペーストやW(タングステン)ペーストがあり、Moペーストの場合は熱膨張係数5ppm/℃、ヤング率327GPa、Wペーストの場合は熱膨張係数4.5ppm/℃、ヤング率400GPaである。
【0043】
次に、この導電性変形阻害部13の作成方法について、コア基板1a直上層を例として説明する。
【0044】
内部導体層3上に層間絶縁層5を形成した後に、レーザ光の照射やエッチング技術(ウエットエッチング、RIE等)を用いて層間絶縁層5を局所的に除去した領域若しくは、層間絶縁層5形成時に内部導体層3上にマスクを設けて層間絶縁層5を形成しない未形成領域を形成する。これらの領域(穴又は溝)に上記ペースト状のはんだを充填した後、加熱溶融することにより導電性変形阻害部13が作製される。
【0045】
この導電性変形阻害部13は、導電性材料であるため、層間絶縁層5上に内部導体層2を形成した後、レーザ光若しくはドリル等で内部導体層2及び層間絶縁層5を貫通し内部導体層3に到達するように変形阻害部13に相当する部分を除去し、除去された領域にペースト状のはんだを充填した後、加熱溶融して作成することも可能である。このような方法を用いた場合、上述の方法に比べて層間絶縁層形成時のレジスト形成・除去プロセスが省かれるので、配線基板作成時の工程削減によるコスト低下、タクトタイムの低下が可能である。尚、これら以外の構成部位については、前述した第1の実施形態と同様であり、その説明は省略する。
【0046】
以上のように本実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様に、導電性の変形阻害部を用いて、配線基板全体の熱膨張係数を実装する電子部品の熱膨張係数に近づけることが可能であり、尚且つ、配線板全体の剛性をも向上させることが可能である。
【0047】
従って、電子部品が実装された後であっても、外部環境や電子部品の発熱による温度変化に起因する熱膨張に伴う変形を抑制して損傷を防止するとともに、剛性の向上により外力による変形の影響を減少させることが可能となり、高信頼性を有する。さらに、変形阻害部に導電性材料を使用することで、第1の実施形態の絶縁性の変形阻害部に相当する変形阻害部としての機能をしつつ、変形阻害部を各導体層間を導通する電気配線として使用することができる。このため、高密度配線設計が容易となり、小型化を実現することができる。
【0048】
以下に、前述した第1、第2の実施形態における配線基板による作用効果を実証するために行った計測及びシュミレーションについて説明する。
図5(a)には、計測のために作成した導体層と絶縁層が一層ずつ形成された導電性変形阻害部を有するプリント配線基板の断面構成を示し、図5(b)には、図5(a)の点線で囲んだ部分となる具体的な上記配線基板の端子電極及び導電性変形阻害部(柱状Cu層)の寸法及び形状を示す。
【0049】
この配線基板サンプルAは、コア基板1a上に、内部導体層3及び層間絶縁層5が交互に積層されるビルドアップ層1bと、その上層に表層導体層6と、が積層されている。このような4層プリント配線基板において、層間絶縁層5内に導電性変形阻害部として、直径φ0.1mmの柱状Cu層14を設けた。この柱状Cu層14は、表層導体層6下面から内部導体層3の上面までの層間絶縁層5中に設けられている。
【0050】
また、導電性接合材料11と接合する表層導体層6の端子電極は直径φ0.35mmの円形、ソルダレジスト7の開口は直径φ0.45mmの円形としている。この配線基板サンプルA上に電子部品10として、0.65mmピッチのCSPを実装する。実装に用いる導電性接合材料11には、Sn−Pb共晶はんだを使用している。尚、この配線基板サンプルAは、効果検証の計測のために作製したものであるため、図示されている各構成部位の寸法は、一例であり、実際のプリント配線基板の寸法とは必ずしも一致するものではない。
【0051】
このように構成された配線基板サンプルAに対して、比較のために導電性変形阻害部(柱状Cu層14)を設けていない配線基板サンプルBと共に、−40/125℃の温度サイクル試験(1000サイクル定時打ち切り)に供した結果、表1に示すような結果が得られた。
【0052】
【表1】
【0053】
以上のように、配線基板サンプルA(導電性変形阻害部有り)は、全数が合格したことに対し、配線基板サンプルB(導電性変形阻害部無し)では不良が発生したことから、変形阻害部材を層間絶縁層5内に設けることで配線基板の温度変化に対する耐性が向上していることが確認できる。
【0054】
次に、有限要素法シミュレーションによる配線基板の曲げ及び熱変形計算について説明する。
このシミュレーションに当たり、図6(a)には、変形阻害部を有していない配線基板21、図6(b)には、変形阻害部を有していてる配線基板22を各寸法で作成している。これらの物性値を図6(c)に示す。配線基板21、22においては、配線基板21、22上にCu電極23aと電子部品のCu電極23bとがはんだ24により電気的接続及び機械的接合されている。つまり、電子部品10が配線基板上に表面実装されている。尚、この図6(a)、(b)に記載される配線基板サンプルは、効果検証のために想定したものであるため、図示されている各構成部位の寸法は、一例であり、実際の配線基板の寸法とは必ずしも一致するものではない。
【0055】
1)配線基板の曲げにおけるシミュレーション
これらの配線基板21、22を図7(a)に示すように配線基板の中心部を拘束し、この中心線に対して、左右対称の場合を想定する。このような配線基板の両端の辺全体に下方向へ100Nの負荷が掛かった状態で、電子部品が実装されている配線基板側に曲げの力が生じた例を想定している。尚、実際の計算は中心線に対して片側のみで行った。
【0056】
シュミレーションの結果、変形阻害部を有していない配線基板21は、最大応力65.694Paが得られ、変形阻害部を有する配線基板22は、最大応力60.657Paが得られた。尚、これらの最大応力が発生する箇所は、図7(a)における接合部におけるH点である。
【0057】
これらの結果から、変形阻害部を有している配線基板は、有していないものに比べて発生する曲げ応力を緩和し、従来よりも高い耐曲げ強度を得ることができる。
【0058】
2)熱応力におけるシミュレーション
上記配線基板21、22を図7(b)に示すように配線基板の中心を拘束し、この中心線に対して左右対称の場合を想定する。実装された電子部品、導電性接合材料及び配線基板周囲の雰囲気温度を−40℃から125℃へ変化させることをシミュレーション条件として、上記点Hの箇所に生じる最大応力の例を算出している。
【0059】
このシミュレーション結果として、変形阻害部を有していない配線基板21は、最大応力968.15Paが得られ、変形阻害部を有する配線基板22は、最大応力526.35Paが得られている。これらの結果から、変形阻害部を有している配線基板は、有していないものに比べて発生する熱応力を緩和し、従来よりも良好な熱応力特性を得ることができる。
【0060】
以上説明したように、上記シミュレーションにおいては、接合部の一部(点H)を抜き出して変形阻害部による発生する応力の軽減効果を示しているが、実際には、阻害部数に比例してこの応力軽減効果が大きくなっていく。配線基板に、数百から数千の阻害部を配置した場合、これらの個々に応力軽減効果が作用するため、全体としては、大きな応力軽減効果を得ることが容易に予測できる。
【0061】
また曲げや温度変化などの外部負荷が配線基板に作用した際、配線基板に生じる応力が小さければ、配線基板本体、実装される電子部品及び接合部に作用する負荷が軽減される。負荷が軽減されれば、上記各構成部部材の寿命が延びることは当然である。従って、前述した各実施形態による変形阻害部を配線基板内に設けることにより、接合部の損傷を防止して使用限界(寿命)を延ばす、即ち、配線基板及びそれを搭載した機器の寿命を長くすることは容易に予測することができる。
【0062】
以上説明したように、本発明の配線基板によれば、コア基板上に内部導体層及び層間絶縁層が交互に積層されている配線基板において、層間絶縁層中に層間絶縁層材料よりも熱膨張係数が小さく、曲げ弾性率が高い材料を用いた変形阻害部を設けることで、配線基板周囲の雰囲気温度に変化が生じた場合、熱膨張係数が大きい層間絶縁層が変形したとしても、熱膨張係数が小さい変形阻害部が層間絶縁層の変形を阻害する。従って、配線基板全体の熱膨張係数を配線基板に実装する部品の熱膨張係数に近づけることが可能であり、加えて、配線基板全体の曲げ等の外力に対する剛性を向上させることが可能である。
【0063】
従って、本発明の配線基板によれば、耐熱応力性を向上させると共に耐曲げ強度も向上させた、曲げ、温度変化に対して不良発生の少ない配線板を提供することが可能となる。また、変形阻害部を導電性材料で構成することで、変形阻害部を電気配線として利用することができ、高密度配線設計が容易となり、より高密度・小型の配線基板を提供することが可能となる。
【0064】
なお、本発明の配線基板は、片面積層プリント配線基板に適用できるだけでなく、両面積層プリント配線基板に対しても容易に適用できる。また、本発明の配線基板は、層間絶縁層と内部導体層との積層構造を有する配線基板であれば適用でき、レーザ光の描画によるパターニング、成膜及びエッチングによるパターニング、印刷技術によるパターニングにより作製された多層プリント配線基板に適用することができる。
【0065】
以上の実施形態について説明したが、本明細書には以下のような発明も含まれている。
【0066】
(1)コア基板と、該コア基板上に交互に積層された絶縁層と導体層とからなるビルドアップ層とで構成される配線基板において、
上記ビルドアップ層の上記絶縁層内を貫通して、両端面が上記導体層と接合するように、該絶縁層よりも熱膨張係数が低く且つヤング率が高い絶縁部材により形成され、雰囲気温度の変化若しくは配線基板に外力が作用した際に、上記絶縁層の変形を阻害するように作用する変形阻害部を具備する配線基板。
【0067】
(2)上記(1)に記載の上記変形阻害部は、絶縁部材により形成される。
【0068】
(3)上記(2)に記載の上記絶縁部材は、セラミックスより成る。
【0069】
(4)上記(1)に記載の上記変形阻害部は、導電部材により形成される。
【0070】
(5)上記(4)に記載の上記導電部材は、Sn−Pb合金はんだ、鉛フリーはんだ、MoペーストやWペーストより成る。
【0071】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、耐熱応力性を向上させると共に耐曲げ強度も向上させ、さらに高密度配線設計に対応可能な配線基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電子部品が実装された状態の配線基板の断面構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る配線基板上に形成される電極形状の例を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る配線基板の端子電極上に形成されるはんだ突起(バンプ)を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る電子部品が実装された状態の配線基板の断面構成を示す図である。
【図5】第2の実施形態に係る配線基板の具体的な実施構成例の断面を示す図である。
【図6】本発明による配線基板の曲げ及び熱変形計算について説明するための図である。
【図7】配線基板の曲げ及び熱応力におけるシミュレーションについて説明するための図である。
【図8】従来技術に係る電子部品を実装する積層プリント配線基板の断面構成を示した図である。
【符号の説明】
1…コア基板、2,3…内部導体層、4,5…層間絶縁層、6…表面導体層、7…ソルダレジスト、8…空白部、9…端子電極、10…電子部品、11…導電性接合材料、12…絶縁性変形阻害部、13…導電性変形阻害部、14…柱状Cu層、15…はんだ突起
Claims (3)
- 平板状のコア基板と、
上記コア基板上に交互に積層された絶縁層と導体層とからなるビルドアップ層と、
上記ビルドアップ層表面上に設けられた表面導体層と、
上記表面導体層に設けられ、実装される電子部品の端子が接合される端子部と、を有し、
さらに、上記絶縁層内に形成された配線基板全体の熱膨張係数を調整し、且つ該配線基板の剛性を向上させる変形阻害部と、
を具備することを特徴とする配線基板。 - 上記配線基板において、
上記変形阻害部が導電性材料からなることを特徴とする請求項1記載の配線基板。 - 平板状のコア基板と、
上記コア基板の片面若しくは両面上に交互に積層された絶縁層と導体層とからなるビルドアップ層と、
上記ビルドアップ層の上記絶縁層内を貫通して、両端面がそれぞれに上記導体層と接合するように、該絶縁層よりも熱膨張係数が低く且つヤング率が高い絶縁部材により形成され、外圧若しくは雰囲気温度の変化による該絶縁層の変形を阻害するように作用する変形阻害部と、
を具備することを特徴とする配線基板。
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