JP5400286B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、乱流を発生させる突起を備える空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤにおけるタイヤ温度の上昇は、材料物性の変化などの経時的変化を促進したり、高速走行時にはトレッド部の破損などの原因になり、耐久性の観点から好ましくないとされている。特に、重荷重での使用となるオフザロードラジアルタイヤ(ORR)や、トラック・バスラジアルタイヤ(TBR)、パンク走行時(内圧0kPa走行時)のランフラットタイヤにおいては、耐久性を向上させるために、タイヤ温度を低減させることが大きな課題となっている。
例えば、断面三日月状のサイドウォール補強層を有するランフラットタイヤでは、パンク走行時にタイヤ径方向の変形がサイドウォール補強層に集中して、該サイドウォール補強層が非常に高温に達してしまい、耐久性に多大な影響を与えている。
このような空気入りタイヤにおけるタイヤ温度を低減させる手段として、空気入りタイヤの各構成部材(特に、サイドウォール部に位置するカーカス層やビード部など)の歪みを低減・抑制する補強部材を設け、タイヤの歪みによる温度上昇を極力防止する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上述した従来の空気入りタイヤでは、補強部材が設けられることによって、タイヤ重量の増加や補強部材でのセパレーション(剥離)など意図しない新たな故障が発生してしまうことがあり、操縦安定性や乗り心地性等の通常走行性能を悪化させてしまうという問題があった。特に、ランフラットタイヤでは、通常内圧走行時の縦バネ(タイヤ縦方向の弾力性)が高まり、通常走行性能を悪化させることが懸念され、この通常走行性能を損なわない手法が求められる。
一方、タイヤ表面に多数の突起を設けたタイヤが従来より提案されている。従来の突起は、タイヤのサイドウォール部に生じる凹凸を目立たないようにしたり(例えば、特許文献2参照)、バッドレス部の耐クラック性能を向上させたり(例えば、特許文献3参照)するためのものであった。
ここで、本発明者は、タイヤ表面に設けられた突起がタイヤ温度を低減させる手段になり得ることに着目した。つまり、タイヤが回転すると、タイヤ表面に沿って空気流が流れるが、その空気流とタイヤ表面との間で熱交換が行われ、タイヤ温度の低減が可能であるからである。しかし、フラットなタイヤ表面を流れる空気流は、タイヤ表面に沿ってスムーズな流れであるため、タイヤ表面との間で積極的な熱交換が行われず、熱交換効率が悪い。これに対し、突起を設けたタイヤ表面を流れる空気流は、突起によって乱流となる。乱流は、スムーズな空気流に比べて流速が速く、流速の速い空気流の方が熱交換が促進される。又、乱流は、スムーズが空気流に比べてタイヤ表面に突き当たる確率が非常に高いため、熱交換が促進される。このため、タイヤ表面に突起を設けることにより、乱流空気とタイヤ表面との間で積極的な熱交換が行われ、タイヤ温度の低減手段となり得る。
特開2006−76431号公報 特開平11−321243号公報 特開2002−205514号公報
しかしながら、タイヤ表面に設けられる突起は、タイヤ内部の熱をタイヤ表面より放熱する際の支障、つまり、蓄熱を促進するものともなるため、単にタイヤ表面に突起を設けただけではタイヤ温度を低減することができない。
そこで、本発明は、タイヤ表面に適切な条件で突起を設けることによってタイヤ温度の低減を図ることができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の特徴は、タイヤ表面に多数の突起が設けられた空気入りタイヤであって、各突起は、その高さが0.3〜5mmの範囲であり、且つ、タイヤ表面に対して空気流が突き当たる側の前壁面のなす角度が70度〜110度の範囲であることをことを要旨とする。
このような構成によれば、タイヤ表面を流れる空気流が突起によって乱流となり、その乱流とタイヤ表面との間で積極的な熱交換が行われる。
ここで、突起の高さが0.3mm未満であると、空気流の内で、突起の上方を通って流れる上方空気流がほとんど曲がることなく通過するため、熱交換を積極的に促進させる大きさの乱流を発生させることができず、突起の高さが5mmを越えると、突起による蓄熱が大きくなり過ぎる。これに対し、突起の高さが0.3mm〜5mmの範囲であると、熱交換を積極的に促進させる程度の乱流を発生させ、且つ、突起による蓄熱も小さく抑えることができる。
また、突起の前壁面の角度がタイヤ表面に対して70度未満であると、突起に衝突した空気流のうち、突起の上方に向かって流れる上方空気流は、突起との剥離角度が小さくなり、突起の下流側で緩やかな下降流とが発生せず、タイヤ表面との間で有効な熱交換を促進できない。又、タイヤ表面に対して突起の前壁面の角度が110度を越えると、突起に衝突した空気流のうち、突起の上方に向かって流れる上方空気流は、突起との剥離角度があまりにも大きく突起から上方に離れる方向に流れることになり、突起の下流側で下降流となりにくいため、タイヤ表面との間で有効な熱交換を促進できない。これに対し、突起の前壁面の角度が70〜110の範囲にあると、突起に衝突した空気流のうち、突起の上方に向かって流れる上方空気流は、突起との剥離角度が適切であり、突起の下流側で下降流となりタイヤ表面に突き当たるため、タイヤ表面との間で積極的な熱交換が行われる。このため、タイヤ表面に設けた突起によるタイヤ温度の低減を確実に図ることができる。
また、各突起の幅寸法は、0.3mm〜5mmの範囲であることが好ましい。突起の幅が0.3mm未満であると、空気流の内で、突起の側方を通って流れる側方空気流がほとんど曲がることなく通過するため、熱交換を積極的に促進させる大きさの乱流を発生させることができず、突起の幅が5mmを越えると、突起による蓄熱が大きくなり過ぎる。これに対し、突起の幅が0.3mm〜5mmの範囲であると、熱交換を積極的に促進させる程度の乱流を発生させ、且つ、突起による蓄熱も小さく抑えることができる。このため、タイヤ表面に設けた突起によるタイヤ温度の低減を確実に図ることができる。
さらに、各突起は、タイヤ表面に対して側壁面のなす角度が70度〜110度の範囲であることが好ましい。突起の側壁面の角度が70度未満であると、突起内の蓄熱が大きくなり過ぎる。又、突起の側壁面の角度が110度を超えると、突起に衝突した空気流の内で、突起の側方に向かって流れる側方空気流は、突起から離れる方向に流れて突起の下流で戻り流とならないため、突起の周囲に所定の放熱効果が期待できる放熱領域を形成できない。これに対し、側壁面の角度が70度〜110の範囲では、突起に衝突した空気流のうち、突起の側方に向かって流れる側方空気流は、突起の下流側で戻り流を形成し、突起の周囲に所定の放熱効果が期待できる放熱領域を形成し、且つ、突起による蓄熱も小さく抑えることができる。このため、タイヤ表面に設けた突起によるタイヤ温度の低減を確実に図ることができる。
本発明によれば、タイヤ表面に設けた突起によってタイヤ温度の低減を図ることができる空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なのものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。なお、図1〜図6は本発明の一実施の形態を示し、図1は空気入りタイヤの一部を破断した状態を示す斜視図、図2は空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図、図3は突起の斜視図、図4は突起に突き当たった空気流が乱流となる状態を示す斜視図、図5(a)は図3のA矢視図であり、上方空気流の流れを示す図、図5(b)は突起を上方から見た図であり、側方空気流の流れを示す図、図6は図3のB矢視図である。
(空気入りタイヤの構成)
図1及び図2に示すように、空気入りタイヤ1は、ビードコア3a及びビードフィラー3bを少なくとも含む一対のビード部3を有している。また、空気入りタイヤ1は、ビードコア3aの周りでトレッド幅方向内側からトレッド幅方向外側へ向けて折り返され、サイドウォール部SWを経由してトロイド状に延びるカーカス層5を有している。カーカス層5のトレッド幅方向内側には、トレッド幅方向断面において、サイドウォール部SWを補強する三日月状のサイドウォール補強層7が設けられている。サイドウォール補強層7のトレッド幅方向内側には、チューブに相当する気密性の高いゴム層であるインナーライナー9が設けられている。
カーカス層5のタイヤ径方向外側には、ベルト層11が設けられている。ベルト層11は、タイヤ周方向に対してコードが傾いて配置される第1ベルト層11Aと、第2ベルト層11Bと、タイヤ周方向に対してコードが略平行に配置される周方向ベルト層11Cとによって構成されている。
ベルト層のタイヤ径方向外側には、路面と接するトレッド部13が設けられている。また、サイドウォール部SWのタイヤ表面15の周方向には、多数の突起17が間隔を置いて設けられている。
(突起の配列、配置密度)
図1に示すように、多数の突起17は、周方向及びタイヤ径方向にそれぞれ所定の間隔を置いて配置され、且つ、周方向に沿った列と、これに対してタイヤ径方向に隣接する列、が互いに1/2間隔だけシフトした位置に配列されている。つまり、多数の突起17は、千鳥配列に配置されている。多数の突起17は、0.1個〜13個/cmの配置密度で設けられている。
(突起の構成)
図3に示すように、各突起17は、上方から見た形状が台形の四角柱である。各突起17の幅寸法Dは、0.3mm〜5mmの範囲に設定されている。各突起17の高さ寸法Hは、0.3mm〜5mmの範囲に設定されている。各突起17は、タイヤ表面15に対して空気流が突き当たる側の前壁面17aのなす角度θ1が70度〜110度の範囲に設定されている。各突起17は、タイヤ表面15に対して側壁面17cのなす角度θ2,θ3が70度〜110の範囲に設定されている。尚、本実施の形態では、幅寸法D、高さ寸法Hは、それぞれ突起17の最大値を示すものである。又、タイヤ表面とはタイヤの外面と内面を示すものである。
(突起の作用)
上記構成において、空気入りタイヤ1が回転すると、図4に示すように、タイヤ表面15の近傍にはタイヤ回転方向とは逆方向の空気流aが相対的に流れる。この空気流aは各突起17に突き当たる。突起17の前壁面17aに突き当たった空気流aは、図5(a)、(b)に示すように、上壁面17bより上方に流れる上方空気流a1と、左右の側壁面17cに沿って流れる一対の側方空気流a2とに主に分流され、乱流となる。このようにタイヤ表面15を流れる空気流aが乱流となるため、タイヤ表面16を規則正しくスムーズに流れる空気流と比較して、タイヤ表面15との間で積極的に熱交換が行われる。
ここで、突起17の高さHが0.3mm未満であると、空気流aの内で、突起17の上方を通って流れる上方空気流a1がほとんど曲がることなく通過するため、熱交換を積極的に促進させる大きさの乱流を発生させることができない。又、突起17の高さHが5mmを越えると、突起17内の蓄熱が大きくなり過ぎる。これに対し、突起17の高さHが0.3mm〜5mmの範囲であると、熱交換を積極的に促進させる程度の乱流を発生させ、且つ、突起17による蓄熱も小さく抑えることができる。
また、突起17は、タイヤ表面15に対して空気流が突き当たる側の前壁面17aのなす角度θ1が70度〜110度の範囲に設定されている。図5(a)に示すように、突起17の前壁面17aの角度θ1が70度未満であると、突起17に衝突した空気流aの内で、突起17の上方に向かって流れる上方空気流a1は、突起17との剥離角度βが小さくなり、突起17の下流側で緩やかな下降流にしか変化せず、タイヤ表面15との間で積極的な熱交換が行われない。突起17の前壁面17aの角度θ1が110度を越えると、突起17に衝突した空気流aの内で、突起17の上方に向かって流れる上方空気流a1は、突起17との剥離角度βがあまりにも大きくて突起17から上方へ離れる方向(図5(a)のb矢印方向)へ流れることになり、突起17の下流側で下降流となりにくい。このため、、タイヤ表面15との間で積極的な熱交換が行われない。
これに対し、突起17の前壁面17aの角度θ1が70〜110の範囲にあると、上方空気流a1は、突起17との剥離角度βがある程度大きくて、突起17の下流側で激しい下降流となって戻り、タイヤ表面15に突き当たるため、タイヤ表面15との間で有効な熱交換がなされる。このため、タイヤ表面15に設けた突起17によるタイヤ温度の低減を確実に図ることができる。
この実施の形態では、各突起17の幅寸法Dは、0.3mm〜5mmの範囲に設定されている。突起17の幅が0.3mm未満であると、空気流aの内で、突起17の側方を通って流れる側方空気流a2がほとんど曲がることなく通過するため、ほとんどタイヤ表面15に熱交換を積極的に促進させる大きさの乱流を発生させることができない。突起17の幅寸法Dが5mmを越えると、突起17による蓄熱が大きくなり過ぎる。これに対し、突起17の幅Dが0.3mm〜5mmの範囲であると、タイヤ表面15に熱交換を積極的に促進させる程度の乱流を発生させ、且つ、突起17による蓄熱も小さく抑えることができる。以上より、タイヤ表面15に設けた突起17によるタイヤ温度の低減を確実に図ることができる。
この実施の形態では、各突起17は、タイヤ表面15に対して側壁面17cのなす角度θ2,θ3が70度〜110度の範囲に設定されている。突起17の側壁面17cの角度が70度未満であると、突起17内の蓄熱が大きくなり過ぎる。又、突起17の側壁面17cの角度θ2,θ3が110度を超えると、突起17に衝突した空気流の内で、突起17の側方に向かって流れる側方空気流a2は、突起17から離れる方向(図5(b)のc矢印方向)に流れて突起17の下流で戻り流とならないため、突起17の周囲に所定の放熱効果が期待できる放熱領域を形成できない。これに対し、側壁面17cの角度θ2,θ3が70度〜110の範囲では、突起17に衝突した空気流の内で、突起17の側方に向かって流れる側方空気流a2は、突起17の下流側で戻り流を形成し、突起17の周囲に所定の放熱効果が期待できる放熱領域を形成し、且つ、突起17による蓄熱も小さく抑えることができる。以上より、タイヤ表面15に設けた突起17によるタイヤ温度の低減を確実に図ることができる。
この実施の形態では、突起17の配置密度は、0.1個〜13個/cmの範囲に設定されている。ここで、突起17の配置密度が13個/cmを越えると、突起17による放熱効果より突起17による蓄熱効果の方が大きくなる。又、突起17の配置密度が0.1個/cm未満になると、タイヤ表面15の面積に対し突起による乱流域があまりに小さくて突起17による放熱効果がほとんど期待できない。これに対し、突起17の配置密度が0.1個〜13個/cmの範囲であると、タイヤ表面15に十分に大きな範囲で乱流領域を発生させることができ、しかも、突起17による蓄熱もある程度小さく抑えることができる。したがって、このような配置密度にすることにより、タイヤ表面15に設けた突起17によるタイヤ温度の低減を確実に図ることができる。
(その他の実施の形態)
上記実施の形態では、空気入りタイヤ1は、サイドウォール補強層7を有するもの(ランフラットタイヤ)であったが、これ以外のタイヤ、つまり、サイドウォール補強層7を有しないもの(オフザロードラジアルタイヤ)や、トラック・バスラジアルタイヤ等であっても同様に適用可能である。
上記実施の形態では、突起17は四角柱形状であったが、突起は円柱形状であっても良く、その他様々な形状が可能である。
上記実施の形態では、突起17の配列パターンは、空気流aの方向及びその直交方向に等間隔に配置したが、千鳥パターン等の種々の配列パターンが可能である。
上記実施の形態では、突起17は、サイドウォール部SWの外面に設けられたが、図7(a)に示すように、トレッド部13に形成された溝13Aの底面13aに設けても良い。又、図7(b)に示すように、突起17をトレッド部13に形成された溝13Aの側面13bに設けても良い。このような位置に突起17を設けることによって、セパレーション(剥離)や亀裂が発生し易いベルト層11の端部に最も近いトレッド部13に形成される溝13A近傍でタイヤ温度を低減させることができ、耐久性の向上に寄与する。
又、図8に示すように、突起17は、インナーライナー9のトレッド幅方向内側の内面に設けても良い。この位置に突起17を設けることによって、タイヤ内面側からタイヤ温度を低減することができる。
特に、空気入りタイヤ1のパンク状態におけるタイヤ内面の温度低減に効果があり、耐久性を向上できる。具体的には、空気入りタイヤ1がパンク状態となると、空気入りタイヤ1に開いた穴を介してタイヤ内部の内気とタイヤ外部の外気とが熱交換する。このとき、突起17がタイヤ内部の内気を加速させることが可能となり、熱交換をスムーズに行うことができるため、パンク状態におけるタイヤ内面の温度を低減させることが可能となる。
特に、サイドウォール補強層7が設けられた空気入りタイヤ(ランフラットタイヤ)では、サイドウォール補強層7が設けられていない空気入りタイヤに比べて、パンク状態となると、タイヤ内部の温度が高くなってしまう。このため、突起17をタイヤ内部に設けることでタイヤ内部の温度を低減でき、耐久性を向上できる。
〔実施例〕
(突起の高さ、前壁面の角度に関する実験内容)
突起は、上記実施の形態のものと同様に、四角柱形状であり、幅Dが2mm、高さHが0.3mm〜6mm範囲の各種寸法、前壁面及び側壁面の各角度θ1、θ2、θ3が90度である。
各空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
タイヤサイズ : 285/50R20
ホイールサイズ : 8JJ×20
内圧条件 : 0kPa(パンク状態)
荷重条件 : 9.8kN
各空気入りタイヤを室内に設置されたドラム試験機に装着し、一定の速度(90km/h)で転動させて突起のない空気入りタイヤが故障するまでの耐久距離を100とし、突起のある空気入りタイヤの耐久性を相対値で評価した。指数が大きいほど、耐久性、つまり、温度低減特性が優れていると類推できる。
図9に示すように、突起の高さHが0.3mm〜5mmの範囲で耐久性(放熱特性)が向上することが実験で確認された。
図10に示すように、突起の前壁面の角度θ1が70度〜110度の範囲で突起による耐久性(放熱特性)の向上が実験で確認された。
(突起の側壁面の角度に関する実験内容)
突起の側壁面の角度に関する実験条件等は、上記した実験内容と同様である。突起の側壁面の角度θ2,θ3が異なるサンプルについて実験を行い、図11に示すような実験結果が得られた。
図11に示すように、突起の側壁面の角度θ2,θ3が70度〜110の範囲で突起による耐久性(放熱特性)の向上が実験で確認された。
(突起の幅に関する実験内容)
突起の幅に関する実験条件等は、上記と実験内容と同様である。突起の幅寸法Dが異なるサンプルについて実験を行い、図12に示すような実験結果が得られた。
図12に示すように、突起の幅Dが0.3mm〜5mmの範囲で突起による耐久性(放熱特性)の向上が実験で確認された。
本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤの一部を破断した状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。 突起の斜視図である。 突起に突き当たった空気流が乱流となる状態を示す斜視図である。 (a)は図3のA矢視図であり、上方空気流の流れを示す図、(b)は突起を上方から見た図であり、側方空気流の流れを示す図である。 図3のB矢視図である。 (a)は突起がトレッド部の溝の底面に設けられた空気入りタイヤの断面図、(b)は突起がトレッド部の溝の側面に設けられた空気入りタイヤの断面図である。 突起がタイヤ内面に設けられた空気入りタイヤの断面図である。 実験により得られた突起の高さと耐久性の関係を示す図である。 実験により得られた突起の前壁面と耐久性の関係を示す図である。 実験により得られた突起の側壁面と耐久性の関係を示す図である。 実験により得られた突起の幅と耐久性の関係を示す図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
15 タイヤ表面
17,17A 突起
17a 前壁面
17b 上壁面
17c 側壁面
a 空気流
a1 上方空気流
a2 側方空気流
D 突起の幅
H 突起の高さ
θ1 突起の前壁面の角度
θ2,θ3 突起の側壁面の角度

Claims (2)

  1. タイヤ表面に多数の突起が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記各突起は、その高さが0.3〜5mmの範囲であり、且つ、タイヤ表面に対して空気流が突き当たる側の前壁面のなす角度が70度〜110度の範囲であり、
    路面と接するトレッド部には、溝が形成されており、
    前記各突起は、前記溝の底面に設けられていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記溝は、タイヤ周方向に沿って延びる溝のうち、ベルト層の端部に最も近い位置に設けられた溝であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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