JP6529833B2 - 非空気圧タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ構造部材として、車両からの荷重を支持する支持構造体を備える非空気圧タイヤ(non−pneumatic tire)に関するものであり、好ましくは空気入りタイヤの代わりとして使用することができる非空気圧タイヤに関するものである。
空気入りタイヤは、荷重の支持機能、接地面からの衝撃吸収能、および動力等の伝達能(加速、停止、方向転換)を有し、このため、多くの車両、特に自転車、オートバイ、自動車、トラックに採用されている。
特に、これらの能力は自動車、その他のモーター車両の発展に大きく貢献した。更に、空気入りタイヤの衝撃吸収能力は、医療機器や電子機器の運搬用カート、その他の用途でも有用である。
従来の非空気圧タイヤとしては、例えばソリッドタイヤ、スプリングタイヤ、クッションタイヤ等が存在するが、空気入りタイヤの優れた性能を有していない。例えば、ソリッドタイヤおよびクッションタイヤは、接地部分の圧縮によって荷重を支持するが、この種のタイヤは重くて、堅く、空気入りタイヤのような衝撃吸収能力はない。また、非空気圧タイヤでは、弾性を高めてクッション性を改善することも可能であるが、空気入りタイヤが有するような荷重支持能または耐久性が悪くなるという問題がある。
そこで、本発明者は、耐久性を向上させつつ、接地圧分散を小さくできる非空気圧タイヤとして、下記特許文献1及び2に記載の非空気圧タイヤを提案してきた。特許文献1及び2の非空気圧タイヤは、内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結し、タイヤ周方向に各々独立して設けられた複数の連結部とを備え、前記複数の連結部は、前記内側環状部のタイヤ幅方向一方側から前記外側環状部のタイヤ幅方向他方側へ向かって延設される長尺板状の第1連結部と、前記内側環状部の前記タイヤ幅方向他方側から前記外側環状部の前記タイヤ幅方向一方側へ向かって延設される長尺板状の第2連結部とがタイヤ周方向に沿って交互に配列されて構成されている。
しかしながら、特許文献1及び2の非空気圧タイヤは、走行時に連結部が撓むことで温度と歪が大きくなり故障に至るおそれがあることが分かり、さらなる耐久性の向上が望まれる。
特開2015−39986号公報 特開2014−100933号公報
そこで、本発明の目的は、耐久性を向上させた非空気圧タイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の非空気圧タイヤは、車両からの荷重を支持する支持構造体を備える非空気圧タイヤにおいて、
前記支持構造体は、内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結し、タイヤ周方向に各々独立して設けられた複数の連結部とを備え、
前記複数の連結部は、前記内側環状部のタイヤ幅方向一方側から前記外側環状部のタイヤ幅方向他方側へ向かって延設される長尺板状の第1連結部と、前記内側環状部の前記タイヤ幅方向他方側から前記外側環状部の前記タイヤ幅方向一方側へ向かって延設される長尺板状の第2連結部とがタイヤ周方向に沿って交互に配列されて構成されており、
前記第1連結部又は第2連結部には、タイヤ周方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする。
この構成による本発明の作用効果を説明する。タイヤ転動時、内側環状部と外側環状部の間の空間には、相対的に略タイヤ周方向に沿って流れる空気流が発生する。第1連結部又は第2連結部にタイヤ周方向に貫通する貫通孔を形成することで、貫通孔内を流れる空気流によって第1連結部又は第2連結部を内部から冷却することができる。これにより、第1連結部及び第2連結部の温度を低減でき、非空気圧タイヤの耐久性を向上できる。
本発明に係る非空気圧タイヤにおいて、前記貫通孔の内周面には、前記貫通孔の周方向に延びる突出部が形成されていることが好ましい。
貫通孔の内周面に突出部を形成することで、貫通孔内を流れる空気流が突出部によって乱流となって内周面を流れ、貫通孔の内周面との熱交換を促進させるため、第1連結部又は第2連結部を効果的に冷却することができる。
本発明に係る非空気圧タイヤにおいて、前記突出部は、前記貫通孔の軸方向に間隔を空けて複数形成されていることが好ましい。
この構成によれば、貫通孔内を流れる空気流が突出部に複数回衝突して乱流となるため、第1連結部又は第2連結部の冷却効果を高めることができる。
本発明に係る非空気圧タイヤにおいて、前記突出部は、前記貫通孔の周方向に間隔を空けて複数形成されていることが好ましい。
この構成によれば、貫通孔内を流れる空気流が突出部に複数箇所で衝突して乱流となるため、第1連結部又は第2連結部の冷却効果を高めることができる。さらに、隣り合う突出部の間に隙間を設けることで、空気流の流速が向上するため、第1連結部及び第2連結部の冷却効果を高めることができる。
本発明の非空気圧タイヤの一例を示す正面図 図1の非空気圧タイヤのA−A断面図 図1の非空気圧タイヤの一部を示す斜視図 図1の非空気圧タイヤの部分拡大図 他の実施形態に係る非空気圧タイヤのタイヤ子午線断面図 他の実施形態に係る非空気圧タイヤのタイヤ子午線断面図 第1連結部を延設方向に対する直交方向で切断した断面図 他の実施形態に係る貫通孔を軸方向から見た図 他の実施形態に係る非空気圧タイヤの一部を示す斜視図 他の実施形態に係る非空気圧タイヤの第1連結部の断面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。初めに、本発明の非空気圧タイヤTの構成を説明する。図1は、非空気圧タイヤTの一例を示す正面図である。図2Aは、図1のA−A断面図であり、図2Bは、非空気圧タイヤTの一部を示す斜視図である。図3は、図1の一部を拡大して示す図である。ここで、Oは軸芯を、Hはタイヤ断面高さを、それぞれ示している。
非空気圧タイヤTは、車両からの荷重を支持する支持構造体SSを備えるものである。本発明の非空気圧タイヤTは、このような支持構造体SSを備えるものであればよく、その支持構造体SSの外側(外周側)や内側(内周側)に、トレッドに相当する部材、補強層、車軸やリムとの適合用部材などを備えていてもよい。
本実施形態の非空気圧タイヤTは、図1の正面図に示すように、支持構造体SSが、内側環状部1と、その外側に同心円状に設けられた外側環状部2と、内側環状部1と外側環状部2とを連結し、タイヤ周方向CDに各々独立して設けられた複数の連結部3とを備えている。
内側環状部1は、ユニフォミティを向上させる観点から、厚みが一定の円筒形状であることが好ましい。また、内側環状部1の内周面には、車軸やリムとの装着のために、嵌合性を保持するための凹凸等を設けるのが好ましい。
内側環状部1の厚みは、連結部3に力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、タイヤ断面高さHの2〜7%が好ましく、3〜6%がより好ましい。
内側環状部1の内径は、非空気圧タイヤTを装着するリムや車軸の寸法などに併せて適宜決定される。ただし、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、250〜500mmが好ましく、330〜440mmがより好ましい。
内側環状部1のタイヤ幅方向の幅は、用途、車軸の長さ等に応じて適宜決定されるが、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、100〜300mmが好ましく、130〜250mmがより好ましい。
内側環状部1の引張モジュラスは、連結部3に力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上、装着性を図る観点から、5〜180000MPaが好ましく、7〜50000MPaがより好ましい。なお、本発明における引張モジュラスは、JIS K7312に準じて引張試験を行い、10%伸び時の引張応力から算出した値である。
本発明における支持構造体SSは、弾性材料で成形されるが、支持構造体SSを製造する際に、一体成形が可能となる観点から、内側環状部1、外側環状部2、及び連結部3は、補強構造を除いて基本的に同じ材質とすることが好ましい。
本発明における弾性材料とは、JIS K7312に準じて引張試験を行い、10%伸び時の引張応力から算出した引張モジュラスが、100MPa以下のものを指す。本発明の弾性材料としては、十分な耐久性を得ながら、適度な剛性を付与する観点から、好ましくは引張モジュラスが5〜100MPaであり、より好ましくは7〜50MPaである。母材として用いられる弾性材料としては、熱可塑性エラストマー、架橋ゴム、その他の樹脂が挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリ塩化ビニルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等が例示される。架橋ゴム材料を構成するゴム材料としては、天然ゴムの他、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(水添NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムが例示される。これらのゴム材料は必要に応じて2種以上を併用してもよい。
その他の樹脂としては、熱可塑性樹脂、又は熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
上記の弾性材料のうち、成形・加工性やコストの観点から、好ましくは、ポリウレタン樹脂が用いられる。なお、弾性材料としては、発泡材料を使用してもよく、上記の熱可塑性エラストマー、架橋ゴム、その他の樹脂を発泡させたものも使用可能である。
弾性材料で一体成形された支持構造体SSは、内側環状部1、外側環状部2、及び連結部3が、補強繊維により補強されていることが好ましい。
補強繊維としては、長繊維、短繊維、織布、不織布などの補強繊維が挙げられるが、長繊維を使用する形態として、タイヤ幅方向に配列される繊維とタイヤ周方向に配列される繊維とから構成されるネット状繊維集合体を使用するのが好ましい。
補強繊維の種類としては、例えば、レーヨンコード、ナイロン−6,6等のポリアミドコード、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルコード、アラミドコード、ガラス繊維コード、カーボンファイバー、スチールコード等が挙げられる。
本発明では、補強繊維を用いる補強の他、粒状フィラーによる補強や、金属製リング等による補強を行うことが可能である。粒状フィラーとしては、カーボンブラック、シリカ、アルミナ等のセラミックス、その他の無機フィラーなどが挙げられる。
外側環状部2の形状は、ユニフォミティを向上させる観点から、厚みが一定の円筒形状であることが好ましい。外側環状部2の厚みは、連結部3からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、タイヤ断面高さHの2〜7%が好ましく、2〜5%がより好ましい。
外側環状部2の内径は、その用途等に応じて適宜決定されるが、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、420〜750mmが好ましく、480〜680mmがより好ましい。
外側環状部2のタイヤ幅方向の幅は、その用途等に応じて適宜決定されるが、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、100〜300mmが好ましく、130〜250mmがより好ましい。
外側環状部2の引張モジュラスは、図1に示すように外側環状部2の外周に補強層8が設けられている場合には、内側環状部1と同程度に設定できる。このような補強層8を設けない場合には、連結部3からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、5〜180000MPaが好ましく、7〜50000MPaがより好ましい。
外側環状部2の引張モジュラスを高める場合、弾性材料を繊維等で補強した繊維補強材料が好ましい。外側環状部2を補強繊維により補強することで、外側環状部2とベルト層などとの接着も十分となる。
連結部3は、内側環状部1と外側環状部2とを連結するものであり、両者の間に適当な間隔を空けるなどして、タイヤ周方向CDに各々が独立するように複数設けられる。
複数の連結部3は、第1連結部31と第2連結部32とがタイヤ周方向CDに沿って配列されて構成されている。この際、第1連結部31と第2連結部32は、タイヤ周方向CDに沿って交互に配列されていることが好ましい。これにより、タイヤ転動時の接地圧分散をより小さくできる。
また、第1連結部31と第2連結部32との間のタイヤ周方向CDのピッチpは、ユニフォミティを向上させる観点から、一定とするのが好ましい。ピッチpは、0〜10mmが好ましく、0〜5mmがより好ましい。ピッチpが10mmよりも大きいと、接地圧が不均一となり、ノイズが増大する要因となり得る。
第1連結部31は、内側環状部1のタイヤ幅方向一方側WD1から外側環状部2のタイヤ幅方向他方側WD2へ向かって延設されている。一方、第2連結部32は、内側環状部1のタイヤ幅方向他方側WD2から外側環状部2のタイヤ幅方向一方側WD1へ向かって延設されている。すなわち、隣り合う第1連結部31と第2連結部32は、タイヤ周方向CDから見ると、略X字状に配置されている。
タイヤ周方向CDから見た第1連結部31と第2連結部32は、図2Aに示すように、タイヤ赤道面Cに対して対称な形状であることが好ましい。そのため、以下では、主として第1連結部31について説明する。
第1連結部31は、内側環状部1から外側環状部2へと延びる長尺板状をしている。第1連結部31は、板厚tが板幅wよりも小さく、板厚方向PTがタイヤ周方向CDを向いている。すなわち、第1連結部31は、タイヤ径方向及びタイヤ幅方向に延びる板状である。第1連結部31及び第2連結部32をこのような長尺板状とすることにより、仮に板厚tを薄くしても、板幅wを広く設定することで、第1連結部31及び第2連結部32は所望の剛性を得ることができるため、耐久性を向上できる。また、板厚tを薄くしつつ第1連結部31及び第2連結部32の数を増やすことで、タイヤ全体の剛性を維持しつつ、タイヤ周方向CDに隣り合う連結部同士の隙間を小さくすることができるため、タイヤ転動時の接地圧分散を小さくできる。
第1連結部31の板厚tは、延設方向PLに沿って一定としてもよいが、図3のように、第1連結部31の板厚tは、内側環状部1から外側環状部2へ向かって漸増していることが好ましい。この場合、第1連結部31のタイヤ径方向外側端31aでの板厚tが板幅wよりも小さくなるように設定される。
板厚tは、内側環状部1および外側環状部2からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、8〜30mmが好ましく、10〜20mmがより好ましい。
図2Aでは、板幅wは、第1連結部31の中央部において、延設方向PLに沿って一定となっているが、これに限定されない。図4Aや図4Bに示すように、板幅wは、延設方向PLに沿って変化させてもよい。この場合、第1連結部31のタイヤ径方向高さをhとすると、第1連結部31のタイヤ径方向高さ中心31cからタイヤ径方向へ向かってhの±25%を範囲とし、その範囲内で最も狭い部分での板幅wが板厚tよりも大きくなるように設定される。なお、タイヤ径方向内側を+側、タイヤ径方向外側を−側とする。また、第1連結部31の板幅wは、幅方向両側端の間の最短距離で測定される。
板幅wは、内側環状部1および外側環状部2からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、5〜25mmが好ましく、10〜20mmがより好ましい。また、板幅wは、耐久性を向上させつつ接地圧分散を小さくする観点から、板厚tの110%以上が好ましく、115%以上がより好ましい。
第1連結部31は、内側環状部1との結合部付近及び外側環状部2との結合部付近において、内側環状部1又は外側環状部2へ向かって徐々に板幅を大きくした補強部311を有することが好ましい。これにより、第1連結部31の耐久性をさらに向上させることができる。補強部311を設ける範囲は、第1連結部31のタイヤ径方向高さ中心31cからhの±25%の範囲外とするのが好ましい。
タイヤ周方向CDから見た第1連結部31は、タイヤ径方向に湾曲する湾曲部が少なくとも1つ形成されていることが好ましく、タイヤ径方向に湾曲する湾曲部が延設方向PLに沿って複数形成されていることがより好ましい。湾曲部が複数形成される場合、タイヤ径方向内側へ凸となる湾曲部とタイヤ径方向外側へ凸となる湾曲部が交互に形成される。湾曲部の数は、1〜15個が好ましく、3〜10個がより好ましい。湾曲部は、第1連結部31のうち応力が高くなるトレッド側に少なくとも1つ形成されることで、第1連結部31の応力を効果的に分散することができる。湾曲部の曲率半径は、5〜200mmが好ましく、20〜150mmがより好ましい。
連結部3の数としては、車両からの荷重を十分支持しつつ、軽量化、動力伝達の向上、耐久性の向上を図る観点から、80〜300個が好ましく、100〜200個がより好ましい。図1には、第1連結部31を50個、第2連結部32を50個設けた例を示す。
連結部3の引張モジュラスは、内側環状部1および外側環状部2からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上、横剛性の向上を図る観点から、5〜180000MPaが好ましく、7〜50000MPaがより好ましい。連結部3の引張モジュラスを高める場合、弾性材料を繊維等で補強した繊維補強材料が好ましい。
図5は、図2Aに示す第1連結部31を延設方向PLに対する直交方向で切断した断面図(V−V断面図)である。第1連結部31又は第2連結部32には、タイヤ周方向CDに貫通する貫通孔4が形成されている。本実施形態では、3つの貫通孔4が第1連結部31及び第2連結部32にそれぞれ形成されているが、貫通孔4の数は第1連結部31及び第2連結部32のサイズ等によって適宜設定可能である。
本実施形態における貫通孔4の軸方向は、タイヤ周方向CDに一致している。貫通孔4の軸方向に垂直な面による断面積は、軸方向に一定である。貫通孔4の両方の開口端は何れも円形となっており、すなわち貫通孔4は円孔である。貫通孔4の直径は、例えば板幅wに対して20%である。なお、貫通孔4の開口端は円形に限らず、三角形、四角形等の多角形、楕円形などでもよい。
貫通孔4の内周面4cには、貫通孔4の周方向に延びる突出部5が形成されている。突出部5は、タイヤ回転方向前方に位置する前壁面5aと、タイヤ回転方向に対して前壁面5aの後方に位置する後壁面5bと、内周面4cから最も突出する上面5cとを有している。本実施形態において、貫通孔4の軸方向に見たとき、前壁面5a及び後壁面5bは略矩形状をしており、突出部5は全体として矩形板状をしている。突出部5の断面形状は、略矩形状をしているが、これに限定されず、台形状、三角形状などでもよい。突出部5の内周面4cからの最大高さは、内周面4cの半径に対して5〜80%が好ましく、10〜50%がより好ましい。
突出部5は、貫通孔4の軸方向に間隔を空けて複数形成されていることが好ましい。図5に示す例では、貫通孔4の軸方向に沿って4個の突出部5が並べて形成されている。なお、本実施形態では突出部5を4個設けているが、突出部5は1〜3個でもよく、5個以上でもよい。
本実施形態では、図1に示すように、支持構造体SSの外側環状部2の外側に、その外側環状部2の曲げ変形を補強する補強層8が設けられている例を示す。また、本実施形態では、図1に示すように、補強層8の更に外側にトレッド9が設けられている例を示す。補強層8、トレッド9としては、従来の空気入りタイヤのベルト層と同様のものを設けることが可能である。なお、トレッド9は、樹脂で形成してもよい。また、トレッドパターンとして、従来の空気入りタイヤと同様のパターンを設けることが可能である。
本発明において、連結部3のタイヤ径方向外側端とトレッド9の間には、タイヤ幅方向の剛性を高める幅方向補強層をさらに配置することが好ましい。これにより、外側環状部2のタイヤ幅方向中央部での座屈を抑制して、連結部3の耐久性をさらに向上できる。幅方向補強層は、外側環状部2に埋設されるか、もしくは外側環状部2の外側に配置される。幅方向補強層としては、スチールコードやCFRP、GFRP等の繊維強化プラスチック製のコードをタイヤ幅方向に対して略平行に配列したもの、円筒状の金属製リングや高モジュラス樹脂製リングなどが例示される。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、突出部5を矩形板状としているが、突出部5は図6(a)のような三角板状でもよい。また、突出部5は、貫通孔4の周方向に間隔を空けて複数形成されていることが好ましい。図6(b)は、2つの矩形板状の突出部5を対向するように形成した例を示す。図6(c)は、4つの三角板状の突出部5を貫通孔4の周方向に等間隔に並べて形成した例を示す。
(2)本発明において、第1連結部31又は第2連結部32の側面には、図7に示すように、タイヤ周方向CDと交差する方向に突出する少なくとも一つの突条体6が第1連結部31又は第2連結部32の延設方向PLに沿って形成されていてもよい。
タイヤ転動時、内側環状部1と外側環状部2の間の空間には、相対的に略タイヤ周方向に沿って流れる空気流が発生する。この空気流は、タイヤ周方向CDと交差する方向に突出する突出部6によって乱流となって第1連結部31又は第2連結部32の側面を流れ、第1連結部31又は第2連結部32との熱交換を促進させるため、第1連結部31又は第2連結部32を効果的に冷却することができる。これにより、第1連結部31及び第2連結部32の温度を低減でき、非空気圧タイヤTの耐久性を向上できる。
突条体6は、第1連結部31の4つの側面のうちタイヤ径方向内側を向いた側面31b、及び第2連結部32の4つの側面のうちタイヤ径方向内側を向いた側面32bにそれぞれ形成されている。側面31b及び側面32bは、タイヤ周方向CDに対して略平行となっている。
図8は、第1連結部31を延設方向PLに対する直交方向で切断した断面図である。突条体6は、第1連結部31の側面31bからタイヤ径方向内側へ向かって突出している。突条体6の断面形状は、略矩形状をしている。ただし、突条体6の断面形状は、矩形状に限定されず、台形状、三角形状などでもよい。
突条体6は、タイヤ回転方向前方に位置する前壁面6aと、タイヤ回転方向に対して前壁面6aの後方に位置する後壁面6bと、第1連結部31の側面31bから最も突出する上面6cとを有している。
突条体6の前壁面6aと第1連結部31の側面31bとのなす角度θ1は、45〜150°が好ましく、90〜135°がより好ましい。本実施形態では、角度θ1を90°としている。突条体6の後壁面6bと第1連結部31の側面31bとのなす角度θ2は、45〜150°が好ましく、90〜135°がより好ましい。本実施形態では、角度θ2を90°としている。突条体6の上面6cは、第1連結部31の側面31bと略平行となっている。
突条体6の側面31b側の幅は、板厚tに対して10〜90%が好ましく、20〜50%がより好ましい。また、突条体6の高さは、板幅wに対して5〜50%が好ましく、10〜30%がより好ましい。
突条体6の剛性は、第1連結部31及び第2連結部32の剛性よりも小さいことが好ましい。突条体6は、前述の弾性材料の何れかで成形されるが、前述の弾性材料のうち架橋ゴムやポリウレタン樹脂で成形されるのが好ましく、架橋ゴムで成形されるのが特に好ましい。突条体6の引張モジュラスは、乗り心地が悪化するのを抑制する観点から、0.2〜5MPaが好ましく、0.5〜2MPaがより好ましい。
突条体6と第1連結部31及び第2連結部32は、同じ材料で成形されても、或いは異なる材料で成形されてもよい。突条体6を第1連結部31及び第2連結部32と異なる材料で成形する場合、突条体6を第1連結部31及び第2連結部32と一体的に成形してもよく、別々に成形した突条体6と第1連結部31及び第2連結部32とを接着や溶着により一体化してもよい。
さらに、突条体6には、タイヤ周方向CDに貫通する第2貫通孔7が形成されていてもよい。突条体6にタイヤ周方向CDに貫通する第2貫通孔7を形成することで、第2貫通孔7を通過する空気流の流速が向上するため、第1連結部31又は第2連結部32の冷却効果を高めることができる。本実施形態では、3つの第2貫通孔7が突条体6に形成されているが、第2貫通孔7の数は突条体6のサイズ等によって適宜設定可能である。
本実施形態における第2貫通孔7の軸方向は、タイヤ周方向CDに一致している。第2貫通孔7の軸方向に垂直な面による断面積は、軸方向に一定である。第2貫通孔7の両方の開口端は何れも円形となっており、すなわち第2貫通孔7は円孔である。第2貫通孔7の直径は、例えば突条体6の高さに対して10〜50%である。なお、第2貫通孔7の開口端は円形に限らず、三角形、四角形等の多角形、楕円形などでもよい。
(3)本発明の非空気圧タイヤは、第1連結部及び第2連結部を板幅方向がタイヤ周方向CDと一致するような長尺板状としてもよい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
耐久性
直径1.7mのドラムを備えた室内ドラム試験機を使用し、空気圧を180kPa、試験速度を80km/hとし、タイヤ負荷荷重をJIS規定の85%から始め、規定時間毎に荷重を上げていき最終的に140%で走行させ、そのまま故障するまで走行試験を行った。この耐久試験中の連結部の表面温度を15分毎に測定した。表面温度が低いほど耐久性に有利である。比較例1での温度を100としたときの指数で示し、この値が大きいほど耐久性に優れる。
比較例1
図2Bに示す非空気圧タイヤから貫通孔(突出部を含む)を除いたものを比較例1とした。耐久性の結果を表1に示す。
実施例1
図2Bに示す非空気圧タイヤから突出部を除いたものを実施例1とした。耐久性の結果を表1に示す。
実施例2
図2Bに示す非空気圧タイヤを実施例1とした。耐久性の結果を表1に示す。
実施例3
図7に示す非空気圧タイヤから第2貫通孔を除いたものを実施例3とした。耐久性の結果を表1に示す。
実施例4
図7に示す非空気圧タイヤを実施例4とした。耐久性の結果を表1に示す。
なお、何れの非空気圧タイヤも、タイヤの外径を535mm、タイヤ幅を140mm、リム径を14インチとした。
Figure 0006529833
表1の結果から以下のことが分かる。実施例1の非空気圧タイヤは、比較例1と比べて、耐久性が向上した。また、実施例2の非空気圧タイヤは、実施例1に比べて、耐久性がさらに向上し、実施例3の非空気圧タイヤは、実施例2に比べて、耐久性がさらに向上し、実施例4の非空気圧タイヤは、実施例3に比べて、耐久性がさらに向上した。
1 内側環状部
2 外側環状部
3 連結部
4 貫通孔
5 突出部
6 突条体
7 第2貫通孔
31 第1連結部
32 第2連結部
SS 支持構造体
T 非空気圧タイヤ
CD タイヤ周方向
WD タイヤ幅方向
WD1 タイヤ幅方向一方側
WD2 タイヤ幅方向他方側

Claims (3)

  1. 車両からの荷重を支持する支持構造体を備える非空気圧タイヤにおいて、
    前記支持構造体は、内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結し、タイヤ周方向に各々独立して設けられた複数の連結部とを備え、
    前記複数の連結部は、前記内側環状部のタイヤ幅方向一方側から前記外側環状部のタイヤ幅方向他方側へ向かって延設される長尺板状の第1連結部と、前記内側環状部の前記タイヤ幅方向他方側から前記外側環状部の前記タイヤ幅方向一方側へ向かって延設される長尺板状の第2連結部とがタイヤ周方向に沿って交互に配列されて構成されており、
    前記第1連結部又は第2連結部には、タイヤ周方向に貫通する貫通孔が形成され
    前記貫通孔の内周面には、前記貫通孔の周方向に延びる突出部が形成されていることを特徴とする非空気圧タイヤ。
  2. 前記突出部は、前記貫通孔の軸方向に間隔を空けて複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載の非空気圧タイヤ。
  3. 前記突出部は、前記貫通孔の周方向に間隔を空けて複数形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の非空気圧タイヤ。
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