JPH06346517A

JPH06346517A - ユニット式建物

Info

Publication number: JPH06346517A
Application number: JP5133446A
Authority: JP
Inventors: Nariyasu Murata; 成康村田
Original assignee: Misawa Homes Co Ltd
Current assignee: Misawa Homes Co Ltd
Priority date: 1993-06-03
Filing date: 1993-06-03
Publication date: 1994-12-20

Abstract

(57)【要約】【目的】輸送制限に触れずに輸送できるとともに、現
場作業が少なくてすみ、かつ、容易に組み立てられる外
階段および外廊下を備えたユニット式建物を提供する。【構成】複数の１階建物ユニット２および２階建物ユ
ニット３を平面コ字形となるように組み合わせてユニッ
ト式建物１を建てる。コ字形部で囲まれた部分がオープ
ンスペース６となっており、その内部に２階の住居用の
外階段ユニット10を、建物ユニット2Bとで隙間を隔てて
設置する。この隙間には外廊下パネル30を、外階段ユニ
ット10と建物ユニット2Aとにわたして設ける。ユニット
10，パネル30は別個のユニットなので、分割して輸送す
れば輸送制限に触れずに輸送でき、ユニット10を取り付
けた後パネル30を載せればよいので取付けが容易であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数の建物ユニットを
組み合わせて建てられたユニット式建物に関する。

【０００２】

【背景技術】住宅等のユニット式建物は、予め工場で生
産された複数の建物ユニットや屋根パネル等を建築現場
に搬入し、そこで、各ユニット等を組み合わせて建てら
れている。このようなユニット式建物が、例えば、２階
建ての共同住宅として使用される場合、２階の出入口と
して外階段および外廊下が建物の外側に、かつ、各住居
にわたって設けられることが多い。しかし、建物が建て
られる敷地の大きさや形状等の条件によっては、外階段
および外廊下が建物の外側に設けられないことがある。
このような場合、各建物ユニットの一部を窪ませ、それ
らが平面コ字形となるように組み合わせ、そのコ字形部
で囲まれた部分をオープンスペースとし、そのオープン
スペースに、例えば、外階段および外廊下を設置するこ
とが行われる。

【０００３】ユニット式建物としては、予め工場で生産
された各ユニットを建築現場で組み合わせるだけで出来
上がることが理想である。従って、外階段および外廊下
についてもできる限りユニット化することが望ましい。
ところで、外階段および外廊下の有効幅はそれぞれ決め
られており、通常、外階段と外廊下とを合計した全体の
有効幅は建物ユニットの短辺方向の幅より広い。そのた
め、外階段および外廊下を予めユニット化しても、輸送
制限に触れてしまい輸送できないという問題がある。そ
こで、従来は、予め工場で、例えば、溝型鋼を組み合わ
せた枠体に廊下用の床材を取り付け平面略Ｌ字形とした
外廊下を製作し、建築現場でこの廊下の各角部に、廊下
を２階の高さに支持する柱を組み立て、さらに、階段等
を取り付け、それをユニット式建物のオープンスペース
内に配置している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のような
ユニット式建物では、現場で外廊下と柱とを組み立てな
くてはならず、現場作業が増えて煩雑になるという問題
があった。

【０００５】ここに、本発明の目的は、輸送制限に触れ
ずに輸送できるとともに、現場作業が少なくてすみ、か
つ、容易に組み立てられる外階段および外廊下を備えた
ユニット式建物を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、水平面
内で所定スペース離れて互いに平行に配置された第１の
建物ユニット間に、第２の建物ユニットを前記スペース
を含む建物ユニットの配置方向に対して直交する方向へ
ずらして配置し、これら建物ユニットで囲まれたスペー
スがオープンスペースとされたユニット式建物におい
て、前記オープンスペースに略四角形の第３のユニット
を前記第２の建物ユニットとで隙間を隔てて設けたユニ
ット式建物としたものである。

【０００７】このユニット式建物において、略四角形の
第３のユニットは、予め工場で構造体内に外階段を組付
けて生産された外階段ユニットとされ、かつ、この外階
段ユニットと前記第２の建物ユニットとの隙間にはこの
隙間を塞ぐ外廊下パネルが設けられていてもよい。ま
た、ユニット式建物において、略四角形の第３のユニッ
トは建物ユニットとされていてもよい。

【０００８】

【作用】このような本発明では、水平面内で所定スペー
ス離して第１の建物ユニットが互いに平行に配置され、
それらの建物ユニット間に、第２の建物ユニットが前記
スペースを含む建物ユニットの配置方向に対して直交す
る方向へずらして配置される。そして、これら建物ユニ
ットで囲まれたスペースがオープンスペースとされ、こ
のオープンスペースに略四角形の第３のユニットが第２
の建物ユニットとで隙間を隔てて設けられる。第３のユ
ニットは第２の建物ユニットとは別個なので、輸送制限
に触れずに輸送できる。

【０００９】このユニット式建物において、第３のユニ
ットは、予め工場で構造体内に外階段を組付けて生産さ
れた外階段ユニットとされ、かつ、この外階段ユニット
と第２の建物ユニットとの隙間にはこの隙間を塞ぐ外廊
下パネルが設けられていれば、外階段ユニットは、第２
の建物ユニットと別個に生産されているので輸送制限に
触れずに輸送でき、また、予め工場で外階段を組付けて
あり、さらに、外廊下パネルも設けられているので、現
場ではそれらを設置するたけてよく、現場作業が少なく
てすみ、かつ、容易に組み立てることができる。

【００１０】また、ユニット式建物において、前記第３
のユニットは建物ユニットとされている場合、第３のユ
ニットは第２の建物ユニットとは別個なので、輸送制限
に触れずに輸送できる。

【００１１】

【実施例】図１〜５には、本発明の第１実施例が示され
ている。図１，２に示すように、ユニット式建物１は、
複数の１階建物ユニット２および２階建物ユニット３を
組み合わせ、さらに、２階建物ユニット３上に屋根パネ
ル４を組み合わせて建てられている。このユニット式建
物１は、長手方向の中央部が界壁５によって仕切られた
左右対称の住居からなる共同住宅とされている。また、
ユニット式建物１は、水平面内で建物ユニット２，３の
長辺方向のスペース分離れて互いに平行に配置された第
１の建物ユニット2A，2Aの間に、第２の建物ユニット2B
を前記スペースを含む第１の建物ユニットの配置方向に
対して直交する方向へずらして配置し、つまり平面コ字
形とされ、これら建物ユニット2A，2A，2Bで囲まれたス
ペースがオープンスペース６とされている。

【００１２】このオープンスペース６内には、第２の建
物ユニット2Bから、所定寸法Ｌだけ離れた位置に、略四
角形のユニットである外階段ユニット10が設置されると
ともに、外廊下パネル（以下、パネルという）30が設置
され、このパネル30は建物ユニット2Bと外階段ユニット
10とで形成された隙間を塞ぐようになっている。ここ
で、前記寸法Ｌは、外廊下の有効幅と同じあるいは、そ
れより狭い寸法とされると好適である。

【００１３】前記外階段ユニット10は、図１〜３に示す
ように、架台11と階段17とを備えており、架台11は、平
面矩形の枠体12とこの枠体12の四隅の下方に立設された
柱13とを有している。枠体12は、例えば、溝型鋼を組み
合わせて形成されており、その長さは、建物ユニット２
等の長辺方向の長さより僅かに短い長さとされ、その幅
は、階段の有効幅より広く、例えば、建物ユニット２等
の短辺方向と同程度の寸法Ｌ2 （図３参照）に形成され
ている。また、枠体12には、その長手方向を幅の狭い部
分と広い部分とに仕切る補強梁14が架け渡されており、
さらに、図２において２箇所のＢ部には、係止ピン22が
突設されている。

【００１４】この補強梁14で仕切られた枠体12の幅の狭
い部分には、図２に示すように、図示しない枠体と所定
の床材とで形成された補助パネル15が取り付けられてお
り、この補助パネル15によって踊り場16が構成されてい
る。

【００１５】架台11の補強梁14の一側面には、予め工場
で、踊り場16から階下へ通じる階段17が取り付けられて
いる。なお、階段17に取り付けられる複数本の手すり支
柱18A 、および、踊り場16に立設された手すり支柱20
と、これらの支柱18A ，20を連結する手すり19A は、現
場で簡単に取り付けられるようになっている。また、こ
のような外階段ユニット10を構成する柱13の下端間に
は、工場で取り付けられ、現場で取り外される仮梁21を
架け渡してもよい。

【００１６】前記パネル30は、図３に示すように、例え
ば、溝型鋼を組み合わせた平面矩形状の枠体31の上面に
所定の床材32を張付け、廊下有効幅Ｌ1 を有するととも
に、外階段ユニット10の枠体12の長手方向と略同一程度
の長さを有して形成されている。また、枠体31の下面の
四隅には係合孔31A が明けられている。このようなパネ
ル30は、前記補助パネル15の高さと略同一高さに形成さ
れ、両パネル15，30が取り付けられた際、踊り場16と外
廊下とが段差なく、かつ、ほとんど隙間なく連続するよ
うになっている。なお、パネル30の外階段ユニット10側
の縁部には、パネル30の長手方向に沿って延びる手すり
33を支持する手すり支柱34が立設されており、手すり33
と外階段ユニット10側の手すり19A （図１参照）とは現
場で連結されるようになっている。

【００１７】パネル30の取付け構造は、図２における２
箇所のＡ部では、図３に示すように、ブラケット40を介
して建物ユニット2Aの柱７に、２箇所のＢ部では直接外
階段ユニット10に支持されて取り付けられる構造とされ
ている。Ａ部の構造、つまり、パネル30の建物ユニット
2Aの柱７への取付け構造は、図３，４に示されている。
このＡ部には３つの建物ユニット2A,2B,2Dの一角が集ま
っており、この一角のそれぞれの建物ユニット2A,2B,2D
の柱同士は、ジョイントプレート８によって強固に連
結されている。

【００１８】前記ブラケット40は、リブ41で補強された
断面Ｌ字形状とされ、短辺部が前記柱７に固着されると
ともに、水平な長辺部は、ブラケット40が柱７に固着さ
れた際、建物ユニット2Aの外壁９を越えるように形成さ
れ、かつ、ジョイントプレート８の裏面に当接して取り
付けられるようになっている。ブラケット40の長辺部の
先端には係止ピン42が突設されており、この係止ピン42
は、パネル30の下面に明けられた前記係合孔31A に係合
可能となっている。なお、建物ユニット2Aの外壁９は、
ブラケット40が取り付けられるように、その部分が切り
欠き部9AA とされている。

【００１９】前記Ｂ部の構造、つまり、パネル30の外階
段ユニット10への取付け構造は、図３，５に示されてい
る。Ｂ部では、パネル30が、前記架台11の枠体12に突設
された係止ピン22に、パネル30の下面に明けられた係合
孔31A が係合して係止されるようになっている。

【００２０】このようなユニット式建物１に、外階段ユ
ニット10およびパネル30を取り付けるには、まず、複数
の１階建物ユニット２同士を組み合わせ、オープンスペ
ース６と対向する３つの建物ユニット2A，2A，2Bのう
ち、オープンスペース６を挟んで短辺方向が対向する建
物ユニット2A，2Aの２本の柱７にブラケット40を固着し
ておく。

【００２１】次に、ジョイントプレート８等により１階
建物ユニット２と２階建物ユニット３とを、それらが平
面コ字形となるように組み合わせる。その後、搬入され
た外階段ユニット10から仮梁21や治具等を取り外し、ク
レーン等で吊り上げ、その外階段ユニット10をオープン
スペース６内に、建物ユニット2Bとの間に隙間Ｌが生ず
るように設置する。

【００２２】そして、パネル30をその下面の係合孔31A
が、２箇所の角部ではブラケット40の係止ピン42に、他
の２箇所の角部では外階段ユニット10の枠体12の係止ピ
ン22に、それぞれ係合するように、両者の位置合わせを
行いながら設置し、それによって、パネル30で前記隙間
Ｌを塞ぐ。その後、パネル30側の手すり33と外階段ユニ
ット10側の手すり19A とを連結する。

【００２３】前述のような本実施例によれば次のような
効果がある。すなわち、外階段ユニット10とパネル30と
を、それぞれが輸送制限に触れないような大きさに分割
してユニット化してあるので、分割した状態で輸送すれ
ば輸送制限に触れないですむという効果がある。

【００２４】また、外階段ユニット10とパネル30とは分
割してあり、それらは、外階段ユニット10を所定位置に
設置した後、パネル30を、隙間Ｌを埋めるように外階段
ユニット10と建物ユニット2Aのブラケット40とに載せて
固定すればよいので、外階段ユニット10等の設置が短時
間で、かつ、容易にできる。

【００２５】図６には、本発明の第２実施例が示されて
いる。本実施例では、オープンスペース６内に設置する
前記外階段ユニット10を、建物ユニットとしたものであ
る。すなわち、オープンスペース６内には、建物ユニッ
ト3Bとの間で隙間Ｌを確保して、建物ユニット50A,50B
が配置されている。これらの建物ユニット50A,50Bは、
基礎上にアンカーボルト等で確実に固定されるととも
に、横方向に隣接する建物ユニット２，３の隣合う梁に
も、図示しない結合部材等を介して結合されるようにな
っている。

【００２６】このような本実施例によれば、建物ユニッ
ト50A,50B が外側に突出しているので、変化に富んだ外
観のユニット式建物１とできる。また、隙間部を、例え
ば、中庭空間として使用することもでき、そのようにす
れば、各居室から中庭をのぞめるので、生活に潤いがで
るという効果がある。

【００２７】なお、本発明は前述の各実施例に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲の変形
例を含むものである。例えば、前記第１実施例では、パ
ネル30の床材32は１枚で形成されたものとしたが、これ
に限らず、分割されたものでもよく、例えば、２分割あ
るいは３分割された床材を使用してもよい。

【００２８】また、前記第１実施例では、パネル30の両
端を建物ユニット2Aの柱７に係止させるとともに、これ
ら端部に直交する一端部を外階段ユニット10に載せて支
持させてあるが、建物ユニット2Bと外階段ユニット10と
の隙間がパネル30で塞げればよく、例えば、パネル30の
一端部を外階段ユニット10に載せずに隙間に配置し、両
端を建物ユニット2Aに支持させてもよい。このようにす
れば、パネル30が小さくてすむという効果がある。

【００２９】その他、本発明の実施の際の具体的な構造
および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲であれ
ば他の構造等でもよい。

【００３０】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明のユニッ
ト式建物によれば、輸送制限に触れずに輸送できるとと
もに、現場作業が少なくてすみ、かつ、容易に組み立て
られるユニット式建物を提供することができる。また、
第３のユニットは、外階段ユニットとされ、かつ、この
外階段ユニットと第２の建物ユニットとの隙間にはこの
隙間を塞ぐ外廊下パネルが設けられているため、外階段
ユニットは、輸送制限に触れずに輸送でき、さらに、外
廊下パネルも設けられているため、現場ではそれらを設
置するたけでよく、現場作業が少なくてすみ、かつ、容
易に組み立てることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係るユニット式建物を示
す全体斜視図である。

【図２】同ユニット式建物を示す一部断面の平面図であ
る。

【図３】外階段ユニットおよびパネルと建物ユニットと
の取付け関係を示す平面図である。

【図４】パネルと建物ユニットとの取付け関係を示し、
図３におけるIV−IV線断面図である。

【図５】パネルと外階段ユニットとの取付け関係を示
し、図３におけるＶ−Ｖ線断面図である。

【図６】本発明の第２実施例に係るユニット式建物を示
す全体斜視図である。

【符号の説明】

１ユニット式建物２１階建物ユニット３２階建物ユニット６オープンスペース７柱 10 外階段ユニット 11 架台 12 枠体 17 階段 21A 係合孔 22,42 係止ピン 30 パネル（外廊下パネル） 40 ブラケット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水平面内で所定スペース離れて互いに平
行に配置された第１の建物ユニット間に、第２の建物ユ
ニットを前記スペースを含む建物ユニットの配置方向に
対して直交する方向へずらして配置し、これら建物ユニ
ットで囲まれたスペースがオープンスペースとされたユ
ニット式建物において、前記オープンスペースに略四角
形の第３のユニットを前記第２の建物ユニットとで隙間
を隔てて設けたことを特徴とするユニット式建物。
【請求項２】請求項１記載のユニット式建物におい
て、前記第３のユニットは、予め工場で構造体内に外階
段を組付けて生産された外階段ユニットとされ、かつ、
この外階段ユニットと前記第２の建物ユニットとの隙間
にはこの隙間を塞ぐ外廊下パネルが設けられていること
を特徴とするユニット式建物。
【請求項３】請求項１記載のユニット式建物におい
て、前記第３のユニットは建物ユニットとされているこ
とを特徴とするユニット式建物。