JP5398409B2 - 光コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、光コネクタに関する。
光インタコネクション技術には、単心光コネクタ、多心光コネクタが多用されている。
特に、多心光コネクタとしては、MPO形光コネクタなどが多く用いられる(例えば、特許文献1参照)。光コネクタ(以下、フェルールともいう)の光ファイバ穴に光ファイバを挿入する際には、光ファイバ先端の樹脂被覆を除去して裸光ファイバとし、これを光ファイバ穴に挿入する。また、光ファイバの樹脂被覆を付けたまま穴に挿入する場合もある(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
MPO形光コネクタでは、屈折率整合剤を使用せずに、光ファイバの端面を直接接触させて、空気層によるフレネル反射を防止したPC接続(PC:physical contact)が採用される。
実開昭62−104203号公報 特開2003−322760号公報 特開2004−258193号公報
光ファイバをPC接続させるためには、光ファイバがフェルールの接続端面から確実に突き出すように研磨する必要がある。
しかしながら、光ファイバの先端が接続端面から突き出すように研磨する工程は複雑であり、接続端面からの光ファイバの突出し量不足、突出し量のばらつき、接続端面の角度不良等によって接続特性が良好でなくなることがある。光コネクタの心数が増えるにつれて、すべての光ファイバで安定した光学的特性を得ることがより難しくなる。
一方、標準的な光コネクタのバネ圧、つまりフェルールを突き当てるための内蔵バネの付勢力は規定されており、光ファイバの突きだし量のバラツキを補償するため接続圧を規定以上に高めることはできない。また、接続圧を過度に高めると、光ファイバを破損するおそれがある。
特に、光ファイバ穴が2次元方向に配列された多心光コネクタでは、光ファイバ穴が一次元方向のみに配列されたものに比較し、接続端面の面積が広くなるので、研磨ムラが生じてこの問題が顕著になる。製造歩留まりも低下するため、良好な接続特性の光コネクタの価格が低下しにくいという問題が発生する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、良好なPC接続状態を安定して実現できる光コネクタを提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる光コネクタは、樹脂被覆付きの光ファイバが、樹脂からなる
光フェルールの光ファイバ穴に挿通され、前記光ファイバの樹脂被覆層の少なくとも一部
が前記光ファイバ穴に接着固定され、前記光ファイバの端面が前記光フェルールの接合端
面に露出しており、前記光ファイバ穴は複数形成され、前記樹脂被覆層は、少なくとも一
層よりなり、クラッド層を覆う部分のヤング率が前記光フェルールの構成材料のヤング率
より小さく、前記光ファイバの先端が、前記光フェルールの接合端面から突出しており、
かつPC研磨されていることを特徴とする。
本発明の請求項2にかかる光コネクタは、請求項1において、前記光ファイバ穴の開口
は、前記接合端面に複数列に配列されていることを特徴とする。
本発明の請求項3にかかる光コネクタは、請求項1または2において、前記光フェルー
ルには、2本の位置決め部材挿入穴が形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項4にかかる光コネクタは、請求項1〜3のうちいずれか1項において、
前記光フェルールに形成された光ファイバ穴の内径が126〜129μmであり、前記光
ファイバ穴に挿入される前記光ファイバが、全石英製光ファイバである外径80μmの光
ファイバ裸線の外周に、外径125μmの前記樹脂被覆層が形成されたものであることを
特徴とする。
本発明の請求項5にかかる光コネクタは、請求項4において、前記光ファイバ穴の内径
は、JIS C 5982、あるいは、JIS C 5981の光ファイバ穴の規定に準じていることを特徴と
する。
本発明の請求項6にかかる光コネクタは、請求項1〜5のうちいずれか1項において、
前記樹脂被覆層の少なくともクラッド層を覆う部分のヤング率が1000MPa〜100
00MPaであることを特徴とする。
本発明の請求項7にかかる光コネクタは、請求項4または5において、前記樹脂被覆層
が、外径110μmの一次被覆層と、その上に形成された外径125μmの着色樹脂層よ
りなることを特徴とする。



本発明によれば、光ファイバ裸線が、クラッド層上に厚く形成された樹脂被覆層を介してフェルールに固定される。このため、接続時に加わる光ファイバへの押圧力(突き当て力)に対して、樹脂被覆層が緩衝材として機能する。
この緩衝材の存在により、光ファイバ裸線の先端位置は引っ込み易くなる。つまり、接続圧に対して、光ファイバ裸線の先端は光ファイバ穴に向かって引っ込み易くなる。
従って、接続端面が広く、接続される光ファイバの数が多いため、研磨工程後に、接続端面からの光ファイバの突出量にバラツキがあったとしても、適正な接続圧の下において、全ての光ファイバの突出量が適正化される。これにより、すべての光ファイバの挿入損失を低く抑えることができ、良好なPC接続が維持される。
本発明の光コネクタの一例のフェルールを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は(a)に示すフェルールの光ファイバ穴に挿通した光ファイバ素線を示す断面図である。 図1に示すフェルールを示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 図1に示すフェルールの要部を拡大した図である。 図1に示すフェルールの斜視図である。 本発明の光コネクタの一例を示すもので、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 光ファイバ素線の他の例を示す断面図である。 本発明の光部品の一例を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 試験結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の光コネクタの一例の光フェルール(以下、フェルールという場合がある)を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は(a)に示すフェルールの光ファイバ穴に挿通した光ファイバ素線を示す断面図である。図2は図1に示すフェルールを示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。図3は、フェルールの要部を拡大した図である。図4は、フェルールの斜視図である。図5は、本発明の光コネクタの一例を示すもので、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
図5に模式的に示すように、本発明の光コネクタの一例である多心光コネクタ20(以下、単に光コネクタということがある)は、光ファイバ16の先端に組み立てられており、光フェルール12(以下、単にフェルールという)と、フェルール12を収容するハウジング11と、ハウジング11の外側に設けられたカップリング13と、ハウジング11の内部に収容されたスプリング15と、ハウジング11の後端側に設けられたブーツ17とを有する。
以下の説明では、図5における左方(接続方向)を前方といい、その反対方向を後方ということがある。また、フェルール12の接合端面4の短辺に対応する方向(図1(a)の上下方向)を厚さ方向といい、長辺に対応する方向(図1(a)の左右方向)を幅方向という。
スプリング15は、ハウジング11に反力をとってフェルール12を前方に付勢するものである。
ブーツ17は、光コネクタ20後端付近での光ファイバ16の急激な曲げを防止するものである。
光ファイバ16の先端は、フェルール12により突き合わせ接続可能に成端されている。 光ファイバ16としては、特定の種類には限定されないが、例えば、多心テープファイバを有する光ファイバコードなどが採用可能である。
図1および図2に示すように、フェルール12は、光ファイバ16が導入される略直方体状のフェルール本体2と、その後端部に形成された、フェルール本体2よりも幅が大きな鍔部3とを有する。
フェルール12は、例えばシリカ充填エポキシ樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂を用い、一体成形などにより形成することができる。
フェルール本体2は、長方形の接合壁部2aの長辺から延出する上壁部2bおよび下壁部2cと、短辺から延出する側壁部2d、2dとを有する。
接合壁部2aの前端面は、光ファイバ素線1の先端が突き合わせ接続可能に位置決め固定される接合端面4となっている。
接合壁部2aには、光ファイバ素線1が挿入される複数の光ファイバ穴6と、ガイドピン穴7(位置決め部材挿入穴)が形成されている。光ファイバ穴6およびガイドピン穴7は、内部空間2eから接合端面4にわたって形成されており、内部空間2e側の端部内面はテーパ面となっている。
これら複数の光ファイバ穴6とガイドピン穴7は互いに平行に形成されており、各光ファイバ穴6のピッチは等しくなっている。
図示例の光コネクタ20は、JIS C 5982に規定されるMPO形光コネクタ(MPO:Multifiber Push-On)と同様な機能を有するプッシュオン型の光コネクタである。
フェルール12の外形は、前記規格とJIS C 5981で規定されるプラグ(フェルールあるいはMTフェルールともいう)の形状に類似しており、光ファイバ穴6の径は、前記規格(JIS C 5981またはJIS C 5982)に準じて126〜129μmとするのが好ましい。なお、光ファイバ穴径の誤差は前記規格に準ずる。
フェルール12の接合端面4は、PC研磨(PC:Physical Contact)を施すことができる。フェルール12には、光ファイバ素線1を構成する材料(例えば石英系ガラス)より硬度が低い樹脂材料(エポキシ樹脂等)が用いられるため、光ファイバ素線1が突出するように接合端面4を研磨することが可能である。
PC研磨では、接合端面4と光ファイバ素線1を同時に研磨して、フェルール12の接合端面4から、光ファイバ素線1が突出するように研磨する。
なお、光ファイバ先端の研磨形状としては、突き出た光ファイバどうしが直接接触してPC接続する形状であれば良い。例えば、PC研磨の反射減衰量を更に向上させたSPC研磨、AdPC研磨を採用できる。また、フェルール本体は平面研磨してファイバのみを突き出して、凸研磨したフラット平面研磨を採用することもできる。
ガイドピン穴7は、この光コネクタ20に突き合わせ接続される別の光コネクタとの間の位置決め用のガイドピンが挿入、嵌合されるものである。
上壁部2bには、フェルール12の内部空間2eへの接着剤注入などに用いられる窓部2fが形成されている。
ただし、図2は、二次元配列型光コネクタの内部構造を模式的に示す図である。フェルール12の後面側には光ファイバ素線1を導入するための開口部が形成され、上下壁部2b、2cの少なくとも一方に窓部2fが形成されている。
図1(a)に示すように、光ファイバ穴6の開口6aは、接合端面4に1列以上に配列されている。
図示例では、幅方向に列をなす複数の開口6aが厚さ方向に、平行多段に形成されている。具体的には、並列した12個の開口6aが平行6段に形成されている。すなわち、開口6aは、6列、形成されている。
光ファイバ穴6の個数や配列形態はこれに限定されず、例えば、12個×2段(24心)、12個×3段(36心)、12個×5段(60心)など、特に限定なく採用できる。
一列あたりの開口6aの個数も、12に限定されず、4個、8個、16個などであってもよい。
図4および図5に示すように、光ファイバ素線1は、光コード16から引き出された多心テープファイバ(以下、光ファイバテープ心線)21から導出され、光ファイバ穴6に導入されている。符号21aは複数の光ファイバ素線1を一体化する被覆である。
図2および図3に示すように、各光ファイバ穴6には光ファイバ素線1が固定されており、これら光ファイバ素線1の端部はフェルール12の接合端面4から突出している。
図4に示すように、この例では、複数の光ファイバテープ心線21がフェルール12に導入されており、各光ファイバテープ心線21のテープ被覆の端部から口出しされた光ファイバ素線1は、同一列の光ファイバ穴6に挿入される。なお、図示例では、光ファイバ素線1は光ファイバテープ心線21を構成するが、単心の光ファイバ素線等を使用してもよい。
図1(b)に示すように、光ファイバ素線1は、裸光ファイバ(以下、光ファイバ裸線という場合もある)8と、その外周に形成された樹脂被覆層9よりなる。樹脂被覆層9は一次被覆層9aと、その外周に形成された着色被覆層9bよりなる。
光ファイバ裸線8は、全石英製シングルモード光ファイバ、全石英製マルチモード光ファイバなどを使用できる。符号8aは光ファイバ裸線8のコアであり、8bはクラッド層である。
一次被覆層9aは、光ファイバ裸線8のクラッド層8bを覆うように形成された内周部分であり、その構成材料としては、樹脂材料、例えばウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ブタジエンアクリレート系などの紫外線硬化型樹脂を挙げることができる。
一次被覆層9aのヤング率は、フェルール12を構成する材料のヤング率より小さくされている。
一次被覆層9aのヤング率が高すぎると、後述のように、光ファイバ穴の内部で、光ファイバ素線が固定されて動きにくくなり、光ファイバ先端のバラツキに起因する一部の光ファイバ素線1の損失を低減できないおそれがあるが、ヤング率を上記範囲とすることによって、すべての光ファイバ素線1において、低損失で安定した接続を実現できる。
一次被覆層9aのヤング率は、例えば1000MPa〜10000MPaとされる。
一次被覆層9aのヤング率が低すぎると、光ファイバ穴の内部で、光ファイバ素線の位置が不安定になり、相手側光コネクタの光ファイバとの間で接続圧を加えた際に、接続が不安定となり損失が増大することがある。
一次被覆層9aのヤング率が高すぎると、上述のように、光ファイバ先端のバラツキに起因する一部の光ファイバ素線1の損失を低減できないおそれがある。
ヤング率を上記範囲とすることによって、すべての光ファイバ素線1において、低損失で安定した接続を実現できる。
着色樹脂層(着色被覆という場合もある)9bは、光ファイバ素線1の識別性を高めるものであって、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ブタジエンアクリレート系などの紫外線硬化型樹脂で形成することができる。
図6に示すように、光ファイバ素線1は、着色被覆9bを形成しない構成も可能である。この場合には、樹脂被覆層9全体のヤング率が上記範囲となる。
光ファイバ素線1は、後端側からフェルール12内に導入され、光ファイバ穴6に挿入され、光ファイバ穴6の内面に少なくとも一部が接着固定される。
なお、少なくとも一部が接着固定されるとは、光ファイバ穴の長手方向に沿って光ファイバ全長が接着固定されている場合と、光ファイバの一部のみが接着固定されている場合があることを意味する。
一対の光コネクタ20の接合端面4どうしを突き合わせると、光ファイバ素線1どうしが突き合わせ接続され、これにより、光コネクタ20は光接続される。この際、ガイドピン穴7にガイドピン(図示略)が挿入、嵌合することで、光コネクタ1が精密に位置決めされる。
上述のように、光ファイバ素線1は、光ファイバ穴内に延在する部分に、樹脂からなる一次被覆層9aを有する。一次被覆層9の弾性により、接続時の光ファイバ素線1の押圧力(突き当て力)が調整される。
このため、接合端面4からの光ファイバ素線1の突出量が適正化され、良好なPC接続が維持される。
従って、光ファイバ素線1の数が多い場合でも、光損失の増大や接続の切断などのトラブルを防ぎ、安定した光学的特性を維持することができる。例えば、すべての光ファイバ素線1の挿入損失を0.5dB以下にすることができる。
本発明が適用される光コネクタは、JIS C 5982、あるいは、JIS C 5981にて規定される型式の光コネクタには限定されず、PC接続方式を採用する全ての光コネクタや光フェルールに適用することができる。
MPO型光コネクタやMT型コネクタ以外の光コネクタ型式としては、MTP、MPX、OGI、HBMT型に採用することができる。
また、本発明は、単心光コネクタに適用しても優れた効果を有する。
単心光コネクタとしては、JIS、IECで規格化されている2.5mm径のSC型フェルール、あるいはSC型フェルールよりも小径のMU型フェルールに用いることができる。このほか、小径の光フェルールを用いる光コネクタ型式としてはLC型光コネクタがある。
これらは、いずれも125μm程度の光ファイバ穴径を有しており、この光ファイバ穴に、上述の構成の外径125μmの樹脂被覆付き光ファイバを挿入することにより、精密研磨を施すことなく良好なPC接続状態を実現することができる。
ただし、上述の構造は、PC接続が可能なものであれば、光コネクタ以外の光部品にも適用できる。
以下の説明において、図1〜図5に示す光コネクタ20との共通構成については同一符号を付してその説明を省略する。
図7は、本発明の光部品の一例である光ファイバアレイを示すもので、この光ファイバアレイ30は、上述の光ファイバ素線1が導入される複数の光ファイバ導入溝31(光ファイバ挿通部)を有するアレイ基板32と、アレイ基板32との間に光ファイバ素線1を挟み込む蓋部33とを有する。
アレイ基板32と蓋部33の前端面は、光ファイバ素線1の先端が突き合わせ接続可能に位置決め固定される接合端面34となっている。
光ファイバ素線1は、アレイ基板32および蓋部33に、接着剤35によって固定されている。光ファイバ素線1の先端は接合端面34から突出している。
接合端面34にはPC研磨が施される。PC研磨によって、接合端面34から光ファイバ素線1を突出させることができる。
一次被覆層9aのヤング率は、1000MPa〜10000MPaとすることができる。ヤング率をこの範囲とすることによって、すべての光ファイバ素線1において、低損失で安定した接続を実現できる。
一次被覆層9aのヤング率は、アレイ基板32および蓋部33を構成する材料のヤング率より小さくされることが好ましい。
光ファイバアレイ30の接合端面34を、他の受発光素子にPC接続すると、樹脂被覆層9の弾性的な変形により、接続時の光ファイバ素線1の押圧力が調整される。
従って、接合端面34からの光ファイバ素線1の突出量が適正化され、良好なPC接続が維持される。
図1〜図5に示す光コネクタ20を次のようにして作製した。
光ファイバ素線1は、コア8a(外径50μm)とクラッド層8b(外径80μm)を有する、全石英製の光ファイバ裸線8の外周に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂からなる一次被覆層9a(外径110μm)を設け、その外周に着色被覆層9b(外径125μm)を設けた構成とした。
一次被覆層9aのヤング率は、表1に示すとおりとした。いずれの実施例においても、一次被覆層9aのヤング率はフェルール12の構成材料のヤング率より低く設定した。
図1(a)に示すように、光ファイバ穴6の開口6aは、12個を1列として6列形成した72芯の光コネクタを作製した。
この光コネクタ(フェルール)は、JIS C 5982、JIS C 5981に準じて規定されるプラグ(フェルールあるいはMTフェルールともいう)の外形に類似した樹脂製の角形状とされている。光ファイバ穴6の径は、前記規格に準じて126μm〜129μmとした。光ファイバ穴6にエポキシ樹脂の接着剤を充填して、光ファイバ素線1を光ファイバ穴6の内面に接着した。
なお、光ファイバ素線と光ファイバ穴との隙間は、光ファイバ自体の径に比べて非常に狭く、接着剤の量も微量であるので、接着剤の存在が光ファイバ付き光コネクタの接続特性に及ぼす影響は非常に小さい。
一対の光コネクタ20をPC接続し、光ファイバ素線1の挿入損失を測定した。測定を4回行い、挿入損失の最大値を記録した。代表的な測定結果の一例を表1に示す。
図8は、一次被覆層9aのヤング率をフェルール12の構成材料のヤング率より低く設定した光コネクタ20を用いて挿入損失を測定した結果の一例を示すもので、各光ファイバ素線1の挿入損失の値を示すものである。
Figure 0005398409
図8より、一次被覆層9aのヤング率をフェルール12の構成材料のヤング率より低く設定することによって、すべての光ファイバ素線1において挿入損失を低くできたことがわかる。
表1より、被覆層9のヤング率を1000MPa〜10000MPaとすることによって、挿入損失を低く抑えることができたことがわかる。
光フェルールの光ファイバ穴径を、標準として採用されている光ファイバ穴径とすることにより以下のような利点を得られる。
例えば、標準的な250μm径の光ファイバ素線(樹脂被覆付き)を光フェルールの光ファイバ穴に挿入する場合には、光ファイバ穴の径を250μm以上にする必要がある。
しかし、標準的な光フェルールの光ファイバ穴径は126〜129μmであるから、250μm径に対応した光ファイバ穴径を有する光フェルールを製造するには、成形金型設備、製造工程、製造条件を大幅に変える必要があり、その結果として製造コストが上昇して製造歩留まりも悪化する。さらに、限られた大きさの光フェルールに光ファイバを高密度実装することができなくなる。
本発明は、樹脂被覆付き光ファイバの外径を125μmとして、光フェルールの標準的な光ファイバ穴に挿入できるようにしたので、成形金型設備、製造工程、製造条件をそのまま使用することができるようになる。これにより、高密度実装が可能であるにもかかわらず、接続特性が良好な光コネクタ、特に多心光コネクタを安価に製造することができるようになる。
4・・・接合端面、6・・・光ファイバ穴、6a・・・開口、8・・・光ファイバ裸線、9・・・一次被覆層、12・・・フェルール、20・・・光コネクタ、30・・・光ファイバアレイ(光部品)、34・・・接合端面。

Claims (7)

  1. 複数の光ファイバ穴(6)を2次元配列した接合端面(34)を有する樹脂製の多心光フェルール(12)と、前記複数の光ファイバ穴にそれぞれ接着固定された複数のマルチモード光ファイバ素線とを備え、
    前記複数のマルチモード光ファイバ素線のそれぞれは、その樹脂被覆層を含めて前記複数の光ファイバ穴の内径とほぼ同径であり、前記複数の光ファイバ穴のそれぞれに樹脂被覆層を付けたままその内面に接着されており、
    前記樹脂被覆層は、少なくとも一層よりなり、
    前記樹脂被覆層のうちのクラッド層(8b)を覆う部分(9、9a)は、そのヤング率を前記多心光フェルールの構成樹脂および前記クラッド層の両方より小さい2GPaのウレタンアクリレート系樹脂とされており、
    前記複数のマルチモード光ファイバ素線を接着固定した前記多心光フェルールの接合端面に対してPC研磨だけを施して、それらの前記複数のマルチモード光ファイバ素線のそれぞれを前記接合端面から突出させており、
    前記複数のマルチモード光ファイバ素線全てについて、その樹脂被覆層の弾性変形を用いて前記接合端面に対する突出量を適正化しPC接続可能とし、前記複数のマルチモード光ファイバ素線の挿入損失を一括して安定的に0.5dB以下とした光コネクタ(20)。
  2. 前記マルチモード光ファイバ素線は、光ファイバテープ心線を構成するものであってその先端から導出されたものである請求項1に記載の光コネクタ。
  3. 前記光ファイバ穴は、前記接合端面に複数列に配列されている請求項1または2に記載の光コネクタ。
  4. 前記光フェルールには、2本の位置決め部材挿入穴(7)が形成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  5. 前記光フェルールの前記光ファイバ穴の内径が126〜129μmであり、
    前記マルチモード光ファイバ素線が、全石英製光ファイバである外径80μmの光ファイバ裸線(8)の外周に、外径125μmの前記樹脂被覆層が形成されたものである請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  6. 前記光フェルールの前記光ファイバ穴の内径は、JIS C 5982、あるいは、JIS C 5981の光ファイバ穴の規定に準じている請求項5に記載の光コネクタ。
  7. 前記樹脂被覆層が、外径110μmの一次被覆層(9a)と、その上に形成された外径125μmの着色樹脂層(9b)よりなる請求項5または6に記載の光コネクタ。
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