以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の売買注文システム10の全体構成が示されている。図2には、注文種別1,2の場合のミラー注文の作成例が示され、図3には、注文種別1,2の場合の注文データ記憶手段30Aの構成が示され、図4には、継続的に行われる時価データの取得処理の流れが示され、図5には、注文種別1,2の場合の売買注文処理の流れがフローチャートで示され、図6には、注文種別1,2の場合の注文画面100の一例が示されている。また、図7には、注文種別3,4の場合のミラー注文の作成例が示され、図8には、注文種別3,4の場合のグラフ表示例が示され、図9には、注文種別3,4の場合の注文データ記憶手段30Bの構成が示され、図10および図11には、注文種別3,4の場合の売買注文処理の流れがフローチャートで示されている。さらに、図12には、注文種別5の場合のミラー注文の作成例が示され、図13には、注文種別5の場合のグラフ表示例が示され、図14には、注文種別5の場合の注文データ記憶手段30Cの構成が示され、図15には、注文種別5の場合の売買注文処理の流れがフローチャートで示されている。また、図16には、注文種別6の場合のミラー注文の作成例が示され、図17には、注文種別6の場合のグラフ表示例が示され、図18には、注文種別6の場合の注文データ記憶手段30Dの構成が示され、図19には、注文種別6の場合の売買注文処理の流れがフローチャートで示されている。さらに、図20には、注文種別7の場合のミラー注文の作成例が示され、図21には、注文種別7の場合のグラフ表示例が示され、図22には、注文種別7の場合の注文データ記憶手段30Eの構成が示され、図23には、注文種別7の場合の売買注文処理の流れがフローチャートで示されている。
図1において、売買注文システム10は、株式、債券、投資信託等の有価証券や、その他の金融商品の売買注文に関する各種処理を実行するとともに各種処理に必要なデータを記憶する注文処理サーバ20と、この注文処理サーバ20にネットワーク1を介して接続された顧客端末装置40とを備えている。また、注文処理サーバ20には、専用線2またはネットワーク1を介して時価情報提供システム50が接続されている。さらに、注文処理サーバ20には、専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60が接続されている。
ネットワーク1は、例えば、インターネット、イントラネット、エクストラネット、LAN、MAN、WAN、あるいはこれらの組合せ等、様々な形態のものが含まれ、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。
注文処理サーバ20は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、株式等の金融商品の売買注文に関する各種処理を実行する処理手段20Aと、この処理手段20Aに接続された注文データ記憶手段30および時価データ記憶手段31とを備えて構成されている。この注文処理サーバ20は、証券会社等の金融機関が運用・管理するサーバである。
処理手段20Aは、注文受付処理手段21と、ミラー注文生成処理手段22と、注文内容グラフ表示処理手段23と、時価データ取得処理手段24と、条件成否判断処理手段25と、発注データ作成処理手段26と、発注処理手段27とを含んで構成されている。
<<注文受付処理手段21の構成>>
注文受付処理手段21は、顧客端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客(投資家)による注文画面表示要求信号を受信し、注文種別に応じた注文画面100(図6参照)等の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信するとともに、注文画面100等で注文種別に応じて顧客により入力されて顧客端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる注文データを受信し、受信した注文データに、注文識別情報(注文番号等)を自動付与し、注文データを、注文識別情報(注文番号等)および顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて注文データ記憶手段30(図3、図9、図12、図15、図18参照)に記憶させる処理を実行するものである。
具体的には、注文受付処理手段21は、顧客端末装置40からの顧客による入力注文の注文データとして、売買対象の銘柄についての銘柄識別情報(銘柄コード等)、売買数量または売買金額、ミラー注文作成用の基準値、売買区分、市場への発注タイミングを定めるための条件価格および/または指値注文の場合の指値を受け付けるが、受け付ける注文データの内容は、以下のように注文種別により異なる。
<注文種別1,2に共通の入力注文の注文データ>
注文種別1,2の場合には、注文受付処理手段21は、図2、図3、図6に示すように、入力注文の注文データとして、銘柄識別情報(銘柄名または銘柄コード)、売買数量(本実施形態では、一例として売買株数)、基準値、建て注文についての売買区分および基準値に対する相対値で示した条件価格、並びに埋め注文についての売買区分および基準値若しくは建て注文の約定単価に対する相対値で示した指値を受け付ける処理を実行する。
ここで、基準値については、「200円」等のように顧客による数値の入力指定を受け付けるか、あるいは「現在値」、「当日の始値」、「当日の後場の寄り値」、「当日の前引け値」、「前日の終値」等からの顧客による選択を受け付けてもよい。後者の場合には、顧客による注文の入力時点では未確定の値でも基準値とすることができ、例えば、市場の立会開始時刻よりも前である早朝等に、当日の始値を基準値として選択すること等ができる。なお、本実施形態では、取引が行われた日の24時を過ぎる前であっても、その日に行われた取引の終値を便宜上「前日の終値」というものとする。これらのことは、他の注文種別の場合も同様である。
また、建て注文についての「基準値に対する相対値で示した条件価格」は、基準値をK円とすると、(K+ΔX)円以上になったら買うという逆指値条件を構成する価格ΔX円、または(K−ΔY)円以下になったら売るという逆指値条件を構成する価格(−ΔY)円である。なお、相対値ではなく、絶対値で示した条件価格を受け付けてもよく、その場合には、X円以上になったら買うという逆指値条件を構成する価格X円、またはY円以下になったら売るという逆指値条件を構成する価格Y円を受け付ける。そして、注文受付処理手段21は、この条件価格に達した後に、成行で発注するのではなく、指値で発注することを顧客が選択した場合には、その指値(基準値に対する相対値で示した指値)を受け付ける処理も実行するが、このような条件価格到達後の発注用の指値を、条件価格に基づき自動生成してもよく、その場合には、α,βを予めシステムで定められた値とすると、(K+ΔX)円以上になったら買うという逆指値条件を構成する価格(K+ΔX)円に達した後に、(K+ΔX+α)円以下で買うという指値(ΔX+α)円を自動生成するか、あるいは(K−ΔY)円以下になったら売るという逆指値条件を構成する条件価格(K−ΔY)円に達した後に、(K−ΔY−β)円以上で売るという指値(−ΔY−β)円を自動生成する。なお、相対値ではなく、絶対値で示した条件価格到達後の発注用の指値を受け付けてもよく、また、このような絶対値で示した条件価格到達後の発注用の指値を、条件価格に基づき自動生成してもよく、その場合には、X円以上になったら買うという逆指値条件を構成する条件価格X円に達した後に、(X+α)円以下で買うという指値(X+α)円を自動生成するか、あるいはY円以下になったら売るという逆指値条件を構成する条件価格Y円に達した後に、(Y−β)円以上で売るという指値(Y−β)円を自動生成する。
さらに、埋め注文についての「基準値若しくは建て注文の約定単価に対する相対値で示した指値」は、基準値をK円とし、建て注文の約定単価をT円とすると、(K+ΔZ)円以上若しくは(T+ΔZ)円以上になったら売るという通常の指値注文の場合の指値ΔZ円、または(K−ΔW)円以下若しくは(T−ΔW)円以下になったら買うという通常の指値注文の場合の指値(−ΔW)円である。なお、相対値ではなく、絶対値で示した指値を受け付けてもよく、その場合には、Z円以上になったら売るという通常の指値注文の場合の指値Z円、またはW円以下になったら買うという通常の指値注文の場合の指値W円を受け付ける。埋め注文を通常の指値注文として直ぐに発注することができるのは、逆指値の状態ではないからであり、また、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文のうち約定した方の建て注文に対応する埋め文のみ発注するので、見せ玉の問題を生じることもないからである。
<注文種別2の場合に追加される入力注文の注文データ>
また、注文種別2の場合には、注文受付処理手段21は、図2、図3、図6に示すように、入力注文の注文データとして、上記の注文種別1,2に共通のデータに加え、埋め注文について基準値または建て注文の約定単価に対する相対値で示した損切り用の条件価格を受け付ける処理を実行する。
ここで、「基準値または建て注文の約定単価に対する相対値で示した損切り用の条件価格」は、基準値をK円とし、建て注文の約定単価をT円とすると、(K+ΔL)円以上若しくは(T+ΔL)円以上になったら買うという逆指値条件を構成する価格ΔL円、または(K−ΔM)円以下若しくは(T−ΔM)円以下になったら売るという逆指値条件を構成する価格(−ΔM)円である。なお、相対値ではなく、絶対値で示した条件価格を受け付けてもよく、その場合には、L円以上になったら買うという逆指値条件を構成する価格L円、またはM円以下になったら売るという逆指値条件を構成する価格M円を受け付ける。そして、注文受付処理手段21は、この損切り用の条件価格に達した後に、成行で発注するのではなく、指値で発注することを顧客が選択した場合には、その指値(基準値または建て注文の約定単価に対する相対値で示した指値)を受け付ける処理も実行するが、このような損切り用の条件価格到達後の発注用の指値を、損切り用の条件価格に基づき自動生成してもよく、その場合には、α,βを予めシステムで定められた値とすると、(K+ΔL)円以上若しくは(T+ΔL)円以上になったら買うという逆指値条件を構成する価格(K+ΔL)円若しくは(T+ΔL)円に達した後に、(K+ΔL+α)円以下若しくは(T+ΔL+α)円以下で買うという指値(ΔL+α)円を自動生成するか、あるいは(K−ΔM)円以下若しくは(T−ΔM)円以下になったら売るという逆指値条件を構成する条件価格(K−ΔM)円若しくは(T−ΔM)円に達した後に、(K−ΔM−β)円以上若しくは(T−ΔM−β)円以上で売るという指値(−ΔM−β)円を自動生成する。なお、相対値ではなく、絶対値で示した損切り用の条件価格到達後の発注用の指値を受け付けてもよく、また、このような絶対値で示した損切り用の条件価格到達後の発注用の指値を、損切り用の条件価格に基づき自動生成してもよく、その場合には、L円以上になったら買うという逆指値条件を構成する条件価格L円に達した後に、(L+α)円以下で買うという指値(L+α)円を自動生成するか、あるいはM円以下になったら売るという逆指値条件を構成する条件価格M円に達した後に、(M−β)円以上で売るという指値(M−β)円を自動生成する。
<注文種別3,4に共通の入力注文の注文データ>
注文種別3,4の場合には、注文受付処理手段21は、図7〜図9に示すように、入力注文の注文データとして、銘柄識別情報(銘柄名または銘柄コード)、売買数量(本実施形態では、一例として売買株数)、基準値、建て注文についての売買区分および基準値に対する相対値で示した指値、並びに埋め注文についての売買区分および基準値若しくは建て注文の約定単価に対する相対値で示した指値を受け付ける処理を実行する。
ここで、建て注文についての「基準値に対する相対値で示した指値」は、基準値をK円とすると、(K+ΔX)円以上になったら売るという通常の指値注文の場合の指値ΔX円、または(K−ΔY)円以下になったら買うという通常の指値注文の場合の指値(−ΔY)円である。なお、相対値ではなく、絶対値で示した指値を受け付けてもよく、その場合には、X円以上になったら売るという通常の指値注文の場合の指値X円、またはY円以下になったら買うという通常の指値注文の場合の指値Y円を受け付ける。
また、埋め注文についての「基準値若しくは建て注文の約定単価に対する相対値で示した指値」は、前述した<注文種別1,2に共通の入力注文の注文データ>の場合と同様である。
<注文種別4の場合に追加される入力注文の注文データ>
また、注文種別4の場合には、注文受付処理手段21は、図7〜図9に示すように、入力注文の注文データとして、上記の注文種別3,4に共通のデータに加え、埋め注文について基準値または建て注文の約定単価に対する相対値で示した損切り用の条件価格を受け付ける処理を実行する。
ここで、「基準値または建て注文の約定単価に対する相対値で示した損切り用の条件価格」は、前述した<注文種別2の場合に追加される入力注文の注文データ>の場合と同様である。
<注文種別5の場合の入力注文の注文データ>
注文種別5の場合には、注文受付処理手段21は、図12〜図14に示すように、入力注文の注文データとして、銘柄識別情報(銘柄名または銘柄コード)、売買数量(本実施形態では、一例として売買株数)、基準値、建て注文についての売買区分および基準値に対する相対値で示した条件価格、並びに埋め注文についての売買区分および最高値からの下落値若しくは最安値からの上昇値で示した条件価格を受け付ける処理を実行する。
ここで、建て注文についての「基準値に対する相対値で示した条件価格」は、前述した<注文種別1,2に共通の入力注文の注文データ>の場合と同様である。
また、埋め注文についての「最高値からの下落値若しくは最安値からの上昇値で示した条件価格」の「最高値」は、建て注文の約定後における時価の最高値であり、より大きな時価が付けば、逐次更新される値である。一方、「最安値」は、建て注文の約定後における時価の最安値であり、より小さな時価が付けば、逐次更新される値である。
<注文種別6の場合の入力注文の注文データ>
注文種別6の場合には、注文受付処理手段21は、図16〜図18に示すように、入力注文の注文データとして、ペアトレード用の2銘柄の銘柄識別情報(銘柄名または銘柄コード)、売買金額、2銘柄の時価の差額で示した基準値、建て注文についての売買区分(2銘柄のうち、いずれを売りにし、いずれを買いにするかの別)および基準値に対する相対値で示した条件価格(2銘柄の時価の差額で示した値)、並びに埋め注文についての売買区分(2銘柄のうち、いずれを売りにし、いずれを買いにするかの別)および基準値若しくは建て注文の2銘柄の約定単価の差額に対する相対値で示した条件価格(2銘柄の時価の差額で示した値)を受け付ける処理を実行する。
ここで、「売買金額」は、ペアトレードでは、売買対象の2銘柄につき、同じ金額の売買取引を行うので、その金額である。本実施形態では、例えば、第1、第2の銘柄につき、それぞれ100万円ずつの取引をする場合には、売買金額として100万円を入力するようになっているが(図18参照)、2銘柄の取引金額の合計金額である200万円を入力するようにしてもよい。
また、「基準値」は、2銘柄の時価の差額で示した値となり、「200円」等のように顧客による数値の入力指定を受け付ける場合には、「200円」等の入力は、差額の値を入力するようにする。「現在値」、「当日の始値」、「当日の後場の寄り値」、「当日の前引け値」、「前日の終値」等からの顧客による選択を受け付ける場合には、2銘柄についての現在値の差額、当日の始値の差額、当日の後場の寄り値の差額、当日の前引け値の差額、前日の終値の差額等が基準値となる。
<注文種別7の場合の入力注文の注文データ>
注文種別7の場合には、注文受付処理手段21は、図20〜図22に示すように、入力注文の注文データとして、銘柄識別情報(銘柄名または銘柄コード)、売買数量(本実施形態では、一例として売買株数)、基準値、売買区分、基準値に対する相対値で示した指値を受け付ける処理を実行する。
ここで、「基準値に対する相対値で示した指値」は、前述した<注文種別3,4に共通の入力注文の注文データ>の建て注文の場合と同様である。
<<ミラー注文生成処理手段22の構成>>
ミラー注文生成処理手段22は、注文受付処理手段21により受け付けた売買区分(注文データ記憶手段30に記憶されている売買区分)を反転させるとともに、注文受付処理手段21により受け付けた条件価格および/または指値(注文データ記憶手段30に記憶されている条件価格および/または指値)を、基準値を中心にして上下反転させることにより、ミラー注文を生成し、生成したミラー注文の注文データを、注文受付処理手段21により受け付けた入力注文の注文データと関連付けて注文データ記憶手段30に記憶させる処理を実行するものである。なお、このミラー注文生成処理手段22により売買区分の反転処理が行われる結果、売却の取引が先行することがあるので、本実施形態では、信用取引での売買が行われる。
また、ミラー注文生成処理手段22は、注文受付処理手段21により受け付けた条件価格および/または指値(注文データ記憶手段30に記憶されている条件価格および/または指値)を、基準値を中心にして上下反転させる際に、入力注文の条件価格および/または指値と基準値との差額に、顧客により入力指定された倍率を乗じることにより、ミラー注文の条件価格および/または指値と基準値との差額を算出生成することが可能となっている。そして、ミラー注文生成処理手段22は、算出生成するミラー注文の条件価格および/または指値が複数ある場合(建て注文と埋め注文がある場合)には、全て同じ倍率を乗じることにより、ミラー注文を生成するようになっている。従って、図6、図8、図13、図17、図21では、注文内容グラフ表示処理手段23により表示された入力注文およびミラー注文の各グラフは、基準値を中心にして対称な大きさ、形状で表示されているが、指定された倍率が乗じられた場合には、対称な大きさ、形状での表示にはならず、入力注文のグラフに対し、ミラー注文のグラフは、縦軸方向に伸びるか、縮んだ状態で表示されることになる。
具体的には、ミラー注文生成処理手段22により生成されるミラー注文の注文データの内容は、注文受付処理手段21により受け付けた入力注文の注文データの内容に応じたものとなり、以下のように注文種別により異なる。なお、以下では、指定倍率を乗じる場合の説明は省略する。
<注文種別1,2に共通のミラー注文の注文データの生成>
注文種別1,2の場合には、ミラー注文生成処理手段22は、図2、図3、図6に示すように、入力注文の建て注文の売買区分を反転させてミラー注文の建て注文の売買区分を生成するとともに、入力注文の建て注文の条件価格を正負反転させてミラー注文の建て注文の条件価格を生成し、かつ、入力注文の埋め注文の売買区分を反転させてミラー注文の埋め注文の売買区分を生成するとともに、入力注文の埋め注文の指値を正負反転させてミラー注文の埋め注文の指値を生成する処理を実行する。
ここで、「売買区分を反転」させることは、売を買に、買を売にすることである。また、建て注文の「条件価格を正負反転」させることは、建て注文についての「基準値に対する相対値で示した条件価格」のプラス、マイナスの符号を入れ替えることである。すなわち、基準値をKとし、入力注文が、(K+ΔX)円以上になったら買うという逆指値条件であれば、ミラー注文は、(K−ΔX)円以下になったら売るという逆指値条件となる。また、入力注文が、(K−ΔY)円以下になったら売るという逆指値条件であれば、ミラー注文は、(K+ΔY)円以上になったら買うという逆指値条件となる。なお、相対値ではなく、絶対値で示した条件価格を受け付けた場合には、入力注文が、X円以上になったら買うという逆指値条件であれば、ミラー注文は、{K−(X−K)}=(2*K−X)以下になったら売るという逆指値条件となる。また、入力注文が、Y円以下になったら売るという逆指値条件であれば、ミラー注文は、{K+(K−Y)}=(2*K−Y)以上になったら買うという逆指値条件となる。
そして、ミラー注文生成処理手段22は、条件価格に達した後に、成行で発注するのではなく、指値で発注することを顧客が選択していた場合には、その指値(基準値に対する相対値で示した指値)を正負反転させる処理も実行する。すなわち、α,βを予めシステムまたは顧客により定められた値とし、入力注文が、(K+ΔX)円以上になったら(K+ΔX+α)円以下で買うという条件であれば、ミラー注文は、(K−ΔX)円以下になったら(K−ΔX−α)円以上で売るという条件となる。また、入力注文が、(K−ΔY)円以下になったら(K−ΔY−β)円以上で売るという条件であれば、ミラー注文は、(K+ΔY)円以上になったら(K+ΔY+β)円以下で買うという条件となる。なお、相対値ではなく、絶対値で示した条件価格到達後の発注用の指値を受け付けた場合には、入力注文が、X円以上になったら(X+α)円以下で買うという条件であれば、ミラー注文は、{K−(X−K)}=(2*K−X)円以下になったら{K−(X+α−K)}=(2*K−X−α)円以上で売るという条件となる。また、入力注文が、Y円以下になったら(Y−β)円以上で売るという条件であれば、ミラー注文は、{K+(K−Y)}=(2*K−Y)円以上になったら{K+(K−(Y−β))}=(2*K−Y+β)円以下で買うという条件となる。
さらに、埋め注文の「指値を正負反転」させることは、埋め注文についての「基準値または建て注文の約定単価に対する相対値で示した指値」のプラス、マイナスの符号を入れ替えることである。すなわち、基準値をK円とし、建て注文の約定単価をT円とし、入力注文が、(K+ΔZ)円以上若しくは(T+ΔZ)円以上になったら売るという条件であれば、ミラー注文は、(K−ΔZ)円以下若しくは(T−ΔZ)円以下になったら買うという条件となる。また、入力注文が、(K−ΔW)円以下若しくは(T−ΔW)円以下になったら買うという条件であれば、ミラー注文は、(K+ΔW)円以上若しくは(T+ΔW)円以上になったら売るという条件となる。なお、相対値ではなく、絶対値で示した指値を受け付けた場合には、入力注文が、Z円以上になったら売るという条件であれば、ミラー注文は、{K−(Z−K)}=(2*K−Z)円以下になったら買うという条件となる。また、入力注文が、W円以下になったら買うという条件であれば、ミラー注文は、{K+(K−W)}=(2*K−W)円以上になったら売るという条件となる。
<注文種別2の場合に追加されるミラー注文の注文データの生成>
また、注文種別2の場合には、ミラー注文生成処理手段22は、図2、図3、図6に示すように、ミラー注文の注文データとして、上記の注文種別1,2に共通のデータの生成に加え、入力注文の埋め注文の損切り用の条件価格を正負反転させてミラー注文の埋め注文の損切り用の条件価格を生成する処理を実行する。
ここで、「埋め注文の損切り用の条件価格を正負反転」させることは、基準値をK円とし、建て注文の約定単価をT円とし、入力注文が、(K+ΔL)円以上若しくは(T+ΔL)円以上になったら買うという逆指値条件であれば、ミラー注文は、(K−ΔL)円以下若しくは(T−ΔL)円以下になったら売るという逆指値条件となる。また、入力注文が、(K−ΔM)円以下若しくは(T−ΔM)円以下になったら売るという逆指値条件であれば、ミラー注文は、(K+ΔM)円以上若しくは(T+ΔM)円以上になったら買うという逆指値条件となる。なお、相対値ではなく、絶対値で示した条件価格を受け付けた場合には、入力注文が、L円以上になったら買うという逆指値条件であれば、ミラー注文は、{K−(L−K)}=(2*K−L)円以下になったら売るという逆指値条件となる。また、入力注文が、M円以下になったら売るという逆指値条件であれば、ミラー注文は、{K+(K−M)}=(2*K−M)円以上になったら買うという逆指値条件となる。
そして、ミラー注文生成処理手段22は、この損切り用の条件価格に達した後に、成行で発注するのではなく、指値で発注することを顧客が選択した場合には、その指値(基準値または建て注文の約定単価に対する相対値で示した指値)を正負反転させる処理も実行する。すなわち、α,βを予めシステムまたは顧客により定められた値とし、入力注文が、(K+ΔL)円以上若しくは(T+ΔL)円以上になったら(K+ΔL+α)円以下若しくは(T+ΔL+α)円以下で買うという条件であれば、ミラー注文は、(K−ΔL)円以下若しくは(T−ΔL)円以下になったら(K−ΔL−α)円以上若しくは(T−ΔL−α)円以上で売るという条件となる。また、入力注文が、(K−ΔM)円以下若しくは(T−ΔM)円以下になったら(K−ΔM−β)円以上若しくは(T−ΔM−β)円以上で売るという条件であれば、ミラー注文は、(K+ΔM)円以上若しくは(T+ΔM)円以上になったら(K+ΔM+β)円以下若しくは(T+ΔM+β)円以下で買うという条件となる。なお、相対値ではなく、絶対値で示した条件価格到達後の発注用の指値を受け付けた場合には、入力注文が、L円以上になったら(L+α)円以下で買うという条件であれば、ミラー注文は、{K−(L−K)}=(2*K−L)円以下になったら{K−(L+α−K)}=(2*K−L−α)円以上で売るという条件となる。また、入力注文が、M円以下になったら(M−β)円以上で売るという条件であれば、ミラー注文は、{K+(K−M)}=(2*K−M)円以上になったら{K+(K−(M−β))}=(2*K−M+β)円以下で買うという条件となる。
<注文種別3,4に共通のミラー注文の注文データの生成>
注文種別3,4の場合には、ミラー注文生成処理手段22は、図7〜図9に示すように、入力注文の建て注文の売買区分を反転させてミラー注文の建て注文の売買区分を生成するとともに入力注文の建て注文の指値を正負反転させてミラー注文の建て注文の条件価格を生成し、かつ、入力注文の埋め注文の売買区分を反転させてミラー注文の埋め注文の売買区分を生成するとともに入力注文の埋め注文の指値を正負反転させてミラー注文の埋め注文の指値を生成する処理を実行する。
ここで、「入力注文の建て注文の指値を正負反転させてミラー注文の建て注文の条件価格を生成」すること、すなわち指値を正負反転させて指値を生成するのではなく条件価格を生成することについては、入力注文の建て注文を指値注文として市場へ発注すると同時にミラー注文の建て注文を指値注文として市場へ発注すると、見せ玉になるおそれがあるからである。基準値をK円とし、入力注文が、(K+ΔX)円以上になったら売るという条件であれば、ミラー注文は、(K−ΔX)円以下になったら買うという条件となり、(−ΔX)円が条件価格となる。また、入力注文が、(K−ΔY)円以下になったら買うという条件であれば、ミラー注文は、(K+ΔY)円以上になったら売るという条件となり、ΔY円が条件価格となる。なお、相対値ではなく、絶対値で示した指値を受け付けた場合には、入力注文が、X円以上になったら売るという通常の指値注文であれば、ミラー注文は、{K−(X−K)}=(2*K−X)円以下になったら買うという条件となり、(2*K−X)円が条件価格となる。また、入力注文が、Y円以下になったら買うという通常の指値注文であれば、ミラー注文は、{K+(K−Y)}=(2*K−Y)円以上になったら売るという条件となり、(2*K−Y)円が条件価格となる。
また、埋め注文の「指値を正負反転」させることは、前述した<注文種別1,2に共通のミラー注文の注文データの生成>の場合と同様である。
<注文種別4の場合に追加されるミラー注文の注文データの生成>
また、注文種別4の場合には、ミラー注文生成処理手段22は、図7〜図9に示すように、ミラー注文の注文データとして、上記の注文種別3,4に共通のデータの生成に加え、入力注文の埋め注文の損切り用の条件価格を正負反転させてミラー注文の埋め注文の損切り用の条件価格を生成する処理を実行する。
ここで、「埋め注文の損切り用の条件価格を正負反転」させることは、前述した<注文種別2の場合に追加されるミラー注文の注文データの生成>の場合と同様である。
<注文種別5の場合のミラー注文の注文データの生成>
注文種別5の場合には、ミラー注文生成処理手段22は、図12〜図14に示すように、入力注文の建て注文の売買区分を反転させてミラー注文の建て注文の売買区分を生成するとともに入力注文の建て注文の条件価格を正負反転させてミラー注文の建て注文の条件価格を生成し、かつ、入力注文の埋め注文の売買区分を反転させてミラー注文の埋め注文の売買区分を生成するとともに入力注文の埋め注文の条件価格を正負反転させてミラー注文の埋め注文の条件価格を生成する処理を実行する。
ここで、「入力注文の建て注文の条件価格を正負反転させてミラー注文の建て注文の条件価格を生成」することは、前述した<注文種別1,2に共通のミラー注文の注文データの生成>の場合と同様である。
また、埋め注文の「条件価格を正負反転」させることは、埋め注文についての「最高値からの下落値若しくは最安値からの上昇値で示した条件価格」のプラス(最安値からの上昇値)、マイナス(最高値からの下落値)の符号を入れ替えることである。すなわち、基準値をK円とし、入力注文が、最高値からの下落値が−ΔD以上(下落の絶対値ΔDが以上という意味である。)になったときに売るという条件であれば、ミラー注文は、最安値からの上昇値がΔD以上になったときに買うという条件となる。また、入力注文が、最安値からの上昇値がΔU以上になったときに買うという条件であれば、ミラー注文は、最高値からの下落値が−ΔU以上(下落の絶対値ΔUが以上という意味である。)になったときに売るという条件となる。
<注文種別6の場合のミラー注文の注文データの生成>
注文種別6の場合には、ミラー注文生成処理手段22は、図16〜図18に示すように、入力注文の建て注文の売買区分を反転させてミラー注文の建て注文の売買区分を生成するとともに入力注文の建て注文の条件価格を正負反転させてミラー注文の建て注文の条件価格を生成し、かつ、入力注文の埋め注文の売買区分を反転させてミラー注文の埋め注文の売買区分を生成するとともに入力注文の埋め注文の条件価格を正負反転させてミラー注文の埋め注文の条件価格を生成する処理を実行する。
ここで、建て注文の「売買区分を反転」させることは、第1の銘柄と第2の銘柄との間で、売と買を入れ替えることである。また、建て注文の「条件価格を正負反転」させることは、建て注文についての「基準値に対する相対値で示した条件価格」のプラス、マイナスの符号を入れ替えることである。すなわち、基準値をK円とし、入力注文が、2銘柄の時価の差額(第1の銘柄の時価−第2の銘柄の時価)が(K+ΔX)円以上になったら第1の銘柄(時価の高い方の銘柄)を買い、第2の銘柄(時価の低い方の銘柄)を売るという条件であれば、ミラー注文は、2銘柄の時価の差額(第1の銘柄の時価−第2の銘柄の時価)が(K−ΔX)円以下になったら第1の銘柄(時価の高い方の銘柄)を売り、第2の銘柄(時価の低い方の銘柄)を買うという条件となる。また、入力注文が、2銘柄の時価の差額(第1の銘柄の時価−第2の銘柄の時価)が(K−ΔY)円以下になったら第1の銘柄(時価の高い方の銘柄)を売り、第2の銘柄(時価の低い方の銘柄)を買うという条件であれば、ミラー注文は、2銘柄の時価の差額(第1の銘柄の時価−第2の銘柄の時価)が(K+ΔY)円以上になったら第1の銘柄(時価の高い方の銘柄)を買い、第2の銘柄(時価の低い方の銘柄)を売るという条件となる。
また、埋め注文の「条件価格を正負反転」させることは、埋め注文についての「基準値若しくは建て注文の2銘柄の約定単価の差額に対する相対値で示した条件価格」のプラス、マイナスの符号を入れ替えることである。すなわち、基準値をK円とし、建て注文の2銘柄の約定単価の差額をT円とし、入力注文が、2銘柄の時価の差額(第1の銘柄の時価−第2の銘柄の時価)が(K+ΔZ)円以上若しくは(T+ΔZ)円以上になったら第1の銘柄(時価の高い方の銘柄)を売り、第2の銘柄(時価の低い方の銘柄)を買うという条件であれば、ミラー注文は、2銘柄の時価の差額(第1の銘柄の時価−第2の銘柄の時価)が(K−ΔZ)円以下若しくは(T−ΔZ)円以下になったら第1の銘柄(時価の高い方の銘柄)を買い、第2の銘柄(時価の低い方の銘柄)を売るという条件となる。
<注文種別7の場合のミラー注文の注文データの生成>
注文種別7の場合には、ミラー注文生成処理手段22は、図20〜図22に示すように、入力注文の売買区分を反転させてミラー注文の売買区分を生成するとともに入力注文の指値を正負反転させてミラー注文の条件価格を生成する処理を実行する。
ここで、「入力注文の指値を正負反転させてミラー注文の条件価格を生成」することは、前述した<注文種別3,4に共通のミラー注文の注文データの生成>の「入力注文の建て注文の指値を正負反転させてミラー注文の建て注文の条件価格を生成」する場合と同様である。
<<注文内容グラフ表示処理手段23の構成>>
注文内容グラフ表示処理手段23は、図6、図8、図13、図17、図21に示すように、注文受付処理手段21により受け付けて注文データ記憶手段30(図3、図9、図14、図18、図22参照)に記憶された入力注文の売買区分、条件価格および/または指値、基準値、並びにミラー注文生成処理手段22により生成されて注文データ記憶手段30に記憶されたミラー注文の売買区分、条件価格および/または指値を用いて、入力注文およびミラー注文の双方について、基準値を中心にして条件価格および/または指値の大きさ(本実施形態では、一例として縦軸)を注文処理順に時系列(本実施形態では、一例として横軸)に並べてグラフ表示するとともに、条件価格および/または指値のそれぞれに対応する売買区分(本実施形態では、一例として「売」または「買」の文字で示したマーク)をグラフ上に表示する処理を実行するものである。ここで、横軸は、単に処理順をイメージさせるためのものであり、横軸のスパンや配置間隔は現実の時刻と対応するものではない。
また、注文内容グラフ表示処理手段23は、基準値を中心にした条件価格および/または指値のグラフ表示と併せ、図6、図17に示すように、最近の株価についての履歴(例えば、本日のチャート、過去1週間のチャート、過去1ヶ月間のチャート、過去1年間のチャート等)の表示も行う。この履歴表示における株価の大きさを示す軸(本実施形態では、一例として縦軸)のスパンおよびゼロ点(基準値)の位置は、条件価格および/または指値のグラフ表示のものと合わせてあり、両者の表示を見比べることにより、自分の設定した条件価格および/または指値と、株価の履歴との関係を、容易に把握することができるようになっている。なお、図8、図13、図21では、履歴表示の記載を省略しているが、これらについても同様に履歴表示が行われる。
<<時価データ取得処理手段24の構成>>
時価データ取得処理手段24は、時価情報提供システム50から、専用線2またはネットワーク1を介して、各銘柄(本実施形態では、全ての取扱い銘柄とする。)についての時価データを取得し、取得した時価データを、銘柄識別情報と関連付けて時価データ記憶手段31に記憶させる処理を実行するものである。また、時価データ取得処理手段24は、時価データの取得処理を繰り返し行う構成とされ、時価データ記憶手段31には、最新の時価データが記憶される(図4参照)。さらに、時価データ取得処理手段24は、時価情報提供システム50から、専用線2またはネットワーク1を介して、各日の始値、終値、後場の寄り値、前引け値等の各データを取得し、銘柄識別情報と関連付けて時価データ記憶手段31に記憶させる処理を行う。
<<条件成否判断処理手段25の構成>>
条件成否判断処理手段25は、時価データ取得処理手段24により取得されて時価データ記憶手段31に記憶されている売買対象の銘柄についての時価データと、注文データ記憶手段30に記憶された入力注文またはミラー注文のうちの少なくとも一方の未発注の注文についての条件価格とを繰り返し比較することにより、時価データが条件価格に達したか否かを判断する処理を実行するものである。
具体的には、条件成否判断処理手段25による判断処理内容は、注文受付処理手段21により受け付けた入力注文の注文データの内容に応じたものとなり、以下のように注文種別により異なる。
<注文種別1,2に共通の判断処理>
注文種別1,2の場合には、条件成否判断処理手段25は、図5のステップS14に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されている売買対象の銘柄についての時価データと、入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格とをそれぞれ繰り返し比較することにより、時価データが入力注文の建て注文の条件価格またはミラー注文の建て注文の条件価格のいずれかに達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データと比較するための絶対値で示される各条件価格は、注文データ記憶手段30(図3参照)に記憶されている基準値と、相対値で示された各条件価格とを用いて算出する。
<注文種別2の場合に追加される判断処理>
注文種別2の場合には、条件成否判断処理手段25は、図5のステップS21に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されている売買対象の銘柄についての時価データと、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文のうち約定した建て注文に対応する埋め注文の損切り用の条件価格とを繰り返し比較することにより、指値による埋め注文(図5のステップS18で発注)が約定しない限りにおいて時価データが埋め注文の損切り用の条件価格に達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データと比較するための絶対値で示される損切り用の条件価格は、注文データ記憶手段30(図3参照)に記憶されている基準値若しくは建て注文の約定単価と、相対値で示された損切り用の条件価格とを用いて算出する。
<注文種別3,4に共通の判断処理>
注文種別3,4の場合には、条件成否判断処理手段25は、図10のステップS37に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されている売買対象の銘柄についての時価データと、ミラー注文の建て注文の条件価格とを繰り返し比較することにより、入力注文の建て注文(図10のステップS34で発注)が約定しない限りにおいて時価データがミラー注文の建て注文の条件価格に達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データと比較するための絶対値で示される条件価格は、注文データ記憶手段30(図9参照)に記憶されている基準値と、相対値で示された条件価格とを用いて算出する。
<注文種別4の場合に追加される判断処理>
注文種別4の場合には、条件成否判断処理手段25は、図11のステップS44に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されている売買対象の銘柄についての時価データと、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文のうち約定した建て注文に対応する埋め注文の損切り用の条件価格とを繰り返し比較することにより、指値による埋め注文(図11のステップS41で発注)が約定しない限りにおいて時価データが埋め注文の損切り用の条件価格に達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データと比較するための絶対値で示される損切り用の条件価格は、注文データ記憶手段30(図9参照)に記憶されている基準値若しくは建て注文の約定単価と、相対値で示された損切り用の条件価格とを用いて算出する。
<注文種別5の場合の判断処理>
注文種別5の場合には、条件成否判断処理手段25は、図15のステップS54に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されている売買対象の銘柄についての時価データと、入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格とをそれぞれ繰り返し比較することにより、時価データが入力注文の建て注文の条件価格またはミラー注文の建て注文の条件価格のいずれかに達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データと比較するための絶対値で示される各条件価格は、注文データ記憶手段30(図14参照)に記憶されている基準値と、相対値で示された各条件価格とを用いて算出する。
また、注文種別5の場合には、条件成否判断処理手段25は、図15のステップS59に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されている売買対象の銘柄についての時価データと、入力注文の埋め注文の条件価格またはミラー注文の埋め注文の条件価格のうち、約定した建て注文に対応する埋め注文の条件価格とを繰り返し比較することにより、時価データが埋め注文の条件価格に達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データと比較するための絶対値で示される条件価格は、注文データ記憶手段30(図14参照)に記憶されている最高値または最安値と、相対値で示された条件価格とを用いて算出する。
<注文種別6の場合の判断処理>
注文種別6の場合には、条件成否判断処理手段25は、図19のステップS74に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されているペアトレード用の2銘柄についての時価データの差額と、入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格とをそれぞれ繰り返し比較することにより、時価データの差額が入力注文の建て注文の条件価格またはミラー注文の建て注文の条件価格のいずれかに達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データの差額と比較するための絶対値で示される各条件価格は、注文データ記憶手段30(図18参照)に記憶されている基準値と、相対値で示された各条件価格とを用いて算出する。
また、注文種別6の場合には、条件成否判断処理手段25は、図19のステップS78に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されているペアトレード用の2銘柄についての時価データの差額と、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文のうち約定した建て注文に対応する埋め注文の条件価格とを繰り返し比較することにより、時価データの差額が埋め注文の条件価格に達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データの差額と比較するための絶対値で示される条件価格は、注文データ記憶手段30(図18参照)に記憶されている基準値若しくは建て注文の2銘柄の約定単価の差額と、相対値で示された条件価格とを用いて算出する。
<注文種別7の場合の判断処理>
注文種別7の場合には、条件成否判断処理手段25は、図23のステップS97に示すように、時価データ取得処理手段24により取得して時価データ記憶手段31に記憶されている売買対象の銘柄についての時価データと、ミラー注文の条件価格とを繰り返し比較することにより、指値による入力注文(図23のステップS94で発注)が約定しない限りにおいて時価データがミラー注文の条件価格に達したか否かを判断する処理を実行する。この際、時価データと比較するための絶対値で示される条件価格は、注文データ記憶手段30(図22参照)に記憶されている基準値と、相対値で示された条件価格とを用いて算出する。
<<発注データ作成処理手段26の構成>>
発注データ作成処理手段26は、条件成否判断処理手段25により時価データが条件価格に達したと判断した注文、および条件成否判断処理手段25による発注タイミングの判断を要することなく直ぐに市場へ発注することができる注文について、注文データ記憶手段30(図3、図9、図14、図18、図22参照)に記憶された入力注文の注文データまたはミラー注文の注文データを用いて発注データを作成する処理を実行するものである。
具体的には、発注データ作成処理手段26による発注データの作成処理内容は、注文受付処理手段21により受け付けた入力注文の注文データの内容に応じたものとなり、以下のように注文種別により異なる。
<注文種別1,2に共通の作成処理>
注文種別1,2の場合には、発注データ作成処理手段26は、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文のうち、条件成否判断処理手段25により時価データが条件価格に達したと判断したいずれか一方の建て注文についてのみ発注データを作成するとともに、入力注文の埋め注文またはミラー注文の埋め注文のうち、約定した建て注文に対応する埋め注文についてのみ注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶された指値を用いて発注データを作成する処理を実行する。
従って、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文のいずれか他方の建て注文については、市場への発注は行われない。また、発注されなかった建て注文に対応する埋め注文についても、市場への発注は行われない。
ここで、発注データ作成処理手段26は、建て注文の発注データの作成では、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード)、数量(株数)、並びに、入力注文の建て注文の発注データの作成の場合には、注文受付処理手段21により受け付けた売買区分を示すデータ、および成行注文を示すデータ若しくは指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値を用いて絶対値の指値を算出する。)、ミラー注文の建て注文の発注データの作成の場合には、ミラー注文生成処理手段22により生成した売買区分を示すデータ、および成行注文を示すデータ若しくは指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値を用いて絶対値の指値を算出する。)を用いて、発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成する。なお、注文識別情報には、枝番号を付して、一連の注文の別(入力注文・ミラー注文の別、建て注文・埋め注文・損切り用の埋め注文の別)を付けるようにすることができる。
また、発注データ作成処理手段26は、埋め注文の発注データの作成では、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード)、数量(株数)、並びに、入力注文の埋め注文の発注データの作成の場合には、注文受付処理手段21により受け付けた売買区分を示すデータ、および指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値若しくは建て注文の約定単価を用いて絶対値の指値を算出する。)、ミラー注文の埋め注文の発注データの作成の場合には、ミラー注文生成処理手段22により生成した売買区分を示すデータ、および指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値若しくは建て注文の約定単価を用いて絶対値の指値を算出する。)を用いて、発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成する。
<注文種別2の場合に追加される作成処理>
注文種別2の場合には、発注データ作成処理手段26は、約定した建て注文に対応する埋め注文について、条件成否判断処理手段25により時価データが損切り用の条件価格に達したと判断した場合に、損切りのための埋めの発注データを作成し、かつ、既発注(図5のステップS18で発注済)の指値による埋め注文の発注取消データを作成する処理を実行する。
ここで、発注データ作成処理手段26は、損切りのための埋めの発注データの作成では、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード)、数量(株数)、並びに、入力注文の損切りのための埋めの発注データの作成の場合には、注文受付処理手段21により受け付けた売買区分を示すデータ、および成行注文を示すデータ若しくは指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値若しくは建て注文の約定単価を用いて絶対値の指値を算出する。)、ミラー注文の損切りのための埋めの発注データの作成の場合には、ミラー注文生成処理手段22により生成した売買区分を示すデータ、および成行注文を示すデータ若しくは指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値若しくは建て注文の約定単価を用いて絶対値の指値を算出する。)を用いて、発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成する。
また、発注データ作成処理手段26は、既発注(図5のステップS18で発注済)の埋め注文の発注取消データの作成では、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶された注文識別情報(注文番号)や顧客識別情報(口座番号)等を用いて発注取消データを作成する。
<注文種別3,4に共通の作成処理>
注文種別3,4の場合には、発注データ作成処理手段26は、入力注文の建て注文について注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶された指値を用いて発注データを作成するとともに、条件成否判断処理手段25により時価データがミラー注文の建て注文の条件価格に達したと判断した場合に、ミラー注文の建て注文について発注データを作成し、かつ、既発注(図10のステップS34で発注済)の入力注文の建て注文の発注取消データを作成し、さらに、入力注文の埋め注文またはミラー注文の埋め注文のうち、約定した建て注文に対応する埋め注文についてのみ注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶された指値を用いて発注データを作成する処理を実行する。
ここで、発注データ作成処理手段26は、入力注文の建て注文の発注データの作成では、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード)、数量(株数)、並びに、指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値を用いて絶対値の指値を算出する。)を用いて、発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成する。
また、発注データ作成処理手段26は、ミラー注文の建て注文の発注データの作成では、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード)、数量(株数)、並びにミラー注文生成処理手段22により生成した売買区分を示すデータ、および成行注文を示すデータ若しくは指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値を用いて絶対値の指値を算出する。)を用いて、発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成する。
そして、発注データ作成処理手段26は、既発注(図10のステップS34で発注済)の入力注文の建て注文の発注取消データの作成では、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶された注文識別情報(注文番号)や顧客識別情報(口座番号)等を用いて発注取消データを作成する。
さらに、発注データ作成処理手段26は、埋め注文の発注データの作成では、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード)、数量(株数)、並びに、入力注文の埋め注文の発注データの作成の場合には、注文受付処理手段21により受け付けた売買区分を示すデータ、および指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値若しくは建て注文の約定単価を用いて絶対値の指値を算出する。)、ミラー注文の埋め注文の発注データの作成の場合には、ミラー注文生成処理手段22により生成した売買区分を示すデータ、および指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、基準値若しくは建て注文の約定単価を用いて絶対値の指値を算出する。)を用いて、発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成する。
<注文種別4の場合に追加される作成処理>
注文種別4の場合には、発注データ作成処理手段26は、約定した建て注文に対応する埋め注文について、条件成否判断処理手段25により時価データが損切り用の条件価格に達したと判断した場合に、損切りのための埋めの発注データを作成し、かつ、既発注(図11のステップS41で発注済)の指値による埋め注文の発注取消データを作成する処理を実行する。
ここで、損切りのための埋めの発注データの作成処理、および既発注(図11のステップS41で発注済)の指値による埋め注文の発注取消データの作成処理は、前述した<注文種別2の場合に追加される作成処理>の場合と同様である。
<注文種別5の場合の作成処理>
注文種別5の場合には、発注データ作成処理手段26は、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文のうち、条件成否判断処理手段25により時価データが条件価格に達したと判断したいずれか一方の建て注文についてのみ発注データを作成するとともに、入力注文の埋め注文またはミラー注文の埋め注文のうち、約定した建て注文に対応する埋め注文について、条件成否判断処理手段25により時価データが条件価格に達したと判断した場合に、発注データを作成する処理を実行する。
ここで、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文の発注データの作成処理は、前述した<注文種別1,2に共通の作成処理>の場合と同様である。
また、発注データ作成処理手段26は、埋め注文の発注データの作成では、注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、銘柄識別情報(銘柄コード)、数量(株数)、並びに、入力注文の埋め注文の発注データの作成の場合には、注文受付処理手段21により受け付けた売買区分を示すデータ、および成行注文を示すデータ若しくは指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、最高値または最小値を用いて絶対値の指値を算出する。)、ミラー注文の埋め注文の発注データの作成の場合には、ミラー注文生成処理手段22により生成した売買区分を示すデータ、および成行注文を示すデータ若しくは指値(本実施形態では、相対指値が記憶されるので、最高値または最小値を用いて絶対値の指値を算出する。)を用いて、発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成する。
<注文種別6の場合の作成処理>
注文種別6の場合には、発注データ作成処理手段26は、入力注文の建て注文またはミラー注文の建て注文のうち、条件成否判断処理手段25により時価データの差額が条件価格に達したと判断したいずれか一方の建て注文についてのみペアトレード用の2銘柄の発注データを作成するとともに、入力注文の埋め注文またはミラー注文の埋め注文のうち、約定した建て注文に対応する埋め注文について、条件成否判断処理手段25により時価データの差額が条件価格に達したと判断した場合に、ペアトレード用の2銘柄の発注データを作成する処理を実行する。
ここで、発注データ作成処理手段26は、建て注文のペアトレード用の2銘柄の発注データの作成では、注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、第1および第2の銘柄についての銘柄識別情報(銘柄コード)、売買金額(第1、第2の銘柄に共通の金額)、並びに、入力注文の建て注文の発注データの作成の場合には、注文受付処理手段21により受け付けた第1および第2の銘柄についての売買区分を示すデータ、ミラー注文の建て注文の発注データの作成の場合には、ミラー注文生成処理手段22により生成した第1および第2の銘柄についての売買区分を示すデータを用いて、第1および第2の銘柄についての発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量等を含む。)を作成する。なお、第1および第2の銘柄についての売買数量(株数)は、注文受付処理手段21により受け付けた売買金額(第1、第2の銘柄に共通の金額)を、条件成否判断処理手段25により時価データの差額が条件価格に達したと判断したときの各銘柄の時価データで除することにより算出することができる。
また、発注データ作成処理手段26は、埋め注文のペアトレード用の2銘柄の発注データの作成では、注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶されたデータ、すなわち注文受付処理手段21により自動付与した注文識別情報(注文番号)、注文受付処理手段21により受け付けた顧客識別情報(口座番号)、第1および第2の銘柄についての銘柄識別情報(銘柄コード)、発注処理手段27により受信した建て注文の第1および第2の銘柄についての約定数量(株数)、並びに、入力注文の埋め注文の発注データの作成の場合には、注文受付処理手段21により受け付けた第1および第2の銘柄についての売買区分を示すデータ、ミラー注文の埋め注文の発注データの作成の場合には、ミラー注文生成処理手段22により生成した第1および第2の銘柄についての売買区分を示すデータを用いて、第1および第2の銘柄についての発注データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量等を含む。)を作成する。
<注文種別7の場合の作成処理>
注文種別7の場合には、発注データ作成処理手段26は、入力注文について注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶された指値を用いて発注データを作成するとともに、条件成否判断処理手段25により時価データがミラー注文の条件価格に達したと判断した場合に、ミラー注文について発注データを作成し、かつ、指値による入力注文の発注取消データを作成する処理を実行する。
ここで、入力注文の発注データの作成処理は、前述した<注文種別3,4の場合の作成処理>の入力注文の建て注文の場合と同様である。
また、ミラー注文の発注データの作成処理は、前述した<注文種別3,4の場合の作成処理>のミラー注文の建て注文の場合と同様である。
さらに、既発注の入力注文の発注取消データの作成処理は、前述した<注文種別3,4の場合の作成処理>の既発注の入力注文の建て注文の場合と同様である。
<<発注処理手段27の構成>>
発注処理手段27は、発注データ作成処理手段26により作成した発注データまたは発注取消データを、専用線3またはネットワーク1を介して、市場システム60へ送信する処理を実行するものである。また、発注処理手段27は、市場システム60から、専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる約定データ(注文識別情報、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量等を含む。)を受信し、受信した約定データを、同一の注文識別情報を付された注文データに対応させて注文データ記憶手段30(図3、図9、図14、図18、図22参照)に記憶させる処理を実行する。
<<注文データ記憶手段30の構成>>
注文データ記憶手段30は、注文受付処理手段21により受け付けた顧客による入力注文の注文データと、ミラー注文生成処理手段22により生成されたミラー注文の注文データとを関連付けて記憶するものである。この注文データ記憶手段30は、注文種別毎に異なるデータ構成をとり、注文種別1,2の場合の注文データ記憶手段30A(図3参照)と、注文種別3,4の場合の注文データ記憶手段30B(図9参照)と、注文種別5の場合の注文データ記憶手段30C(図14参照)と、注文種別6の場合の注文データ記憶手段30D(図18参照)と、注文種別7の場合の注文データ記憶手段30E(図22参照)とにより構成されている。なお、本実施形態では、説明の便宜上、以下に示すように、1つのデータベースに、入力注文の注文データと、ミラー注文の注文データと、これらの約定データとが記憶されるようになっているが、互いに注文識別情報等で関連付けておけば、入力注文の注文データと、ミラー注文の注文データと、これらの約定データとを、複数のデータベースに分散記憶させてもよい。
図3において、注文種別1,2の場合の注文データ記憶手段30Aには、注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(口座番号)と、注文種別と、ステータスと、銘柄識別情報(銘柄コード)と、数量と、基準値と、基準値の種別(本実施形態では、一例として、現在値、当日の始値、当日の後場の寄り値、当日の前引け値、前日の終値の別)と、入力注文の建て注文の売買区分と、入力注文の建て注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、入力注文の建て注文の発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)と、入力注文の埋め注文の売買区分と、入力注文の埋め注文の指値と、入力注文の埋め注文の指値のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)と、入力注文の埋め注文の損切り用の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、入力注文の埋め注文の損切り用の条件価格のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)と、入力注文の埋め注文の損切りのための発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)とが記憶されるようになっている。
このうち、ステータスは、現在の処理状態を示すデータであり、注文種別1,2の場合には、本実施形態では、例えば、入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格に達していない状態を「1」とし、入力注文の建て注文を発注した状態を「2」とし、入力注文の建て注文の約定データを受信した状態を「3」とし、入力注文の埋め注文を発注した状態を「4」とし、入力注文の埋め注文の約定データを受信した状態を「5」とし、入力注文の損切りのための埋め注文を発注した状態を「6」とし、入力注文の損切りのための埋め注文の約定データを受信した状態を「7」とし、ミラー注文の建て注文を発注した状態を「8」とし、ミラー注文の建て注文の約定データを受信した状態を「9」とし、ミラー注文の埋め注文を発注した状態を「10」とし、ミラー注文の埋め注文の約定データを受信した状態を「11」とし、ミラー注文の損切りのための埋め注文を発注した状態を「12」とし、ミラー注文の損切りのための埋め注文の約定データを受信した状態を「13」とする。
また、基準値には、顧客により株価そのものが入力された場合(この場合には、基準値の種別は「−−−−−−」となる。)には、その入力されたデータが記憶され、顧客が基準値の種別(当日の始値等)を選択した場合には、時価データ取得処理手段24により取得されて時価データ記憶手段31に記憶された当日の始値等の各種データのうち、顧客により選択された基準値の種別および銘柄識別情報に応じたデータが、図示されない基準値決定処理手段により抽出されて記憶されるようになっている。
また、注文種別1,2の場合の注文データ記憶手段30Aには、ミラー注文の建て注文の売買区分と、ミラー注文の建て注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の建て注文の発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)と、ミラー注文の埋め注文の売買区分と、ミラー注文の埋め注文の指値と、ミラー注文の埋め注文の指値のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)と、ミラー注文の埋め注文の損切り用の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の埋め注文の損切り用の条件価格のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)と、ミラー注文の埋め注文の損切りのための発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)とが記憶されるようになっている。
さらに、注文種別1,2の場合の注文データ記憶手段30Aには、約定した建て注文の売買区分と、建て注文の約定単価と、建て注文の約定数量と、約定した埋め注文の売買区分と、埋め注文の約定単価と、埋め注文の約定数量とが記憶されるようになっている。
図9において、注文種別3,4の場合の注文データ記憶手段30Bには、注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(口座番号)と、注文種別と、ステータスと、銘柄識別情報(銘柄コード)と、数量と、基準値と、基準値の種別(本実施形態では、一例として、現在値、当日の始値、当日の後場の寄り値、当日の前引け値、前日の終値の別)と、入力注文の建て注文の売買区分と、入力注文の建て注文の指値と、入力注文の埋め注文の売買区分と、入力注文の埋め注文の指値と、入力注文の埋め注文の指値のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)と、入力注文の埋め注文の損切り用の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、入力注文の埋め注文の損切り用の条件価格のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)と、入力注文の埋め注文の損切りのための発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)とが記憶されるようになっている。
このうち、ステータスは、現在の処理状態を示すデータであり、注文種別3,4の場合には、本実施形態では、例えば、入力注文の建て注文の発注前の状態を「1」とし、入力注文の建て注文を発注した状態を「2」とし、入力注文の建て注文の約定データを受信した状態を「3」とし、入力注文の埋め注文を発注した状態を「4」とし、入力注文の埋め注文の約定データを受信した状態を「5」とし、入力注文の損切りのための埋め注文を発注した状態を「6」とし、入力注文の損切りのための埋め注文の約定データを受信した状態を「7」とし、ミラー注文の建て注文を発注した状態を「8」とし、ミラー注文の建て注文の約定データを受信した状態を「9」とし、ミラー注文の埋め注文を発注した状態を「10」とし、ミラー注文の埋め注文の約定データを受信した状態を「11」とし、ミラー注文の損切りのための埋め注文を発注した状態を「12」とし、ミラー注文の損切りのための埋め注文の約定データを受信した状態を「13」とする。
また、注文種別3,4の場合の注文データ記憶手段30Bには、ミラー注文の建て注文の売買区分と、ミラー注文の建て注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の建て注文の発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)と、ミラー注文の埋め注文の売買区分と、ミラー注文の埋め注文の指値と、ミラー注文の埋め注文の指値のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)と、ミラー注文の埋め注文の損切り用の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の埋め注文の損切り用の条件価格のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)と、ミラー注文の埋め注文の損切りのための発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)とが記憶されるようになっている。
さらに、注文種別3,4の場合の注文データ記憶手段30Bには、約定した建て注文の売買区分と、建て注文の約定単価と、建て注文の約定数量と、約定した埋め注文の売買区分と、埋め注文の約定単価と、埋め注文の約定数量とが記憶されるようになっている。
図14において、注文種別5の場合の注文データ記憶手段30Cには、注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(口座番号)と、注文種別と、ステータスと、銘柄識別情報(銘柄コード)と、数量と、基準値と、基準値の種別(本実施形態では、一例として、現在値、当日の始値、当日の後場の寄り値、当日の前引け値、前日の終値の別)と、入力注文の建て注文の売買区分と、入力注文の建て注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、入力注文の建て注文の発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)と、入力注文の埋め注文の売買区分と、入力注文の埋め注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、入力注文の埋め注文の条件価格のベース値の種別(最高値・最安値の別)と、入力注文の埋め注文の条件価格のベース値(最高値または最安値のいずれかが更新されていく)と、入力注文の埋め注文の発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)とが記憶されるようになっている。
このうち、ステータスは、現在の処理状態を示すデータであり、注文種別5の場合には、本実施形態では、例えば、入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格に達していない状態を「1」とし、入力注文の建て注文を発注した状態を「2」とし、入力注文の建て注文の約定データを受信した状態を「3」とし、入力注文の埋め注文を発注した状態を「4」とし、入力注文の埋め注文の約定データを受信した状態を「5」とし、ミラー注文の建て注文を発注した状態を「6」とし、ミラー注文の建て注文の約定データを受信した状態を「7」とし、ミラー注文の埋め注文を発注した状態を「8」とし、ミラー注文の埋め注文の約定データを受信した状態を「9」とする。
また、注文種別5の場合の注文データ記憶手段30Cには、ミラー注文の建て注文の売買区分と、ミラー注文の建て注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の建て注文の発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)と、ミラー注文の埋め注文の売買区分と、ミラー注文の埋め注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の埋め注文の条件価格のベース値の種別(最高値・最安値の別)と、ミラー注文の埋め注文の条件価格のベース値(最高値または最安値のいずれかが更新されていく)と、ミラー注文の埋め注文の発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)とが記憶されるようになっている。
さらに、注文種別5の場合の注文データ記憶手段30Cには、約定した建て注文の売買区分と、建て注文の約定単価と、建て注文の約定数量と、約定した埋め注文の売買区分と、埋め注文の約定単価と、埋め注文の約定数量とが記憶されるようになっている。
図18において、注文種別6の場合の注文データ記憶手段30Dには、注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(口座番号)と、注文種別と、ステータスと、第1の銘柄についての銘柄識別情報(銘柄コード)と、第2の銘柄についての銘柄識別情報(銘柄コード)と、売買金額(第1、第2の銘柄に共通)と、基準値(2銘柄の時価の差額)と、基準値の種別(本実施形態では、一例として、2銘柄の現在値の差額、2銘柄の当日の始値の差額、2銘柄の当日の後場の寄り値の差額、2銘柄の当日の前引け値の差額、2銘柄の前日の終値の差額の別)と、入力注文の建て注文の第1の銘柄についての売買区分と、入力注文の建て注文の第2の銘柄についての売買区分と、入力注文の建て注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、入力注文の埋め注文の第1の銘柄についての売買区分と、入力注文の埋め注文の第2の銘柄についての売買区分と、入力注文の埋め注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、入力注文の埋め注文の条件価格のベース値の種別(基準値・建て注文の2銘柄の約定単価の差額の別)とが記憶されるようになっている。
このうち、ステータスは、現在の処理状態を示すデータであり、注文種別6の場合には、本実施形態では、例えば、入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格に達していない状態を「1」とし、入力注文の2銘柄の建て注文を発注した状態を「2」とし、入力注文の2銘柄の建て注文の約定データを受信した状態を「3」とし、入力注文の2銘柄の埋め注文を発注した状態を「4」とし、入力注文の2銘柄の埋め注文の約定データを受信した状態を「5」とし、ミラー注文の2銘柄の建て注文を発注した状態を「6」とし、ミラー注文の2銘柄の建て注文の約定データを受信した状態を「7」とし、ミラー注文の2銘柄の埋め注文を発注した状態を「8」とし、ミラー注文の2銘柄の埋め注文の約定データを受信した状態を「9」とする。
また、注文種別6の場合の注文データ記憶手段30Dには、ミラー注文の建て注文の第1の銘柄についての売買区分と、ミラー注文の建て注文の第2の銘柄についての売買区分と、ミラー注文の建て注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の埋め注文の第1の銘柄についての売買区分と、ミラー注文の埋め注文の第2の銘柄についての売買区分と、ミラー注文の埋め注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の埋め注文の条件価格のベース値の種別(基準値・建て注文の2銘柄の約定単価の差額の別)とが記憶されるようになっている。
さらに、注文種別6の場合の注文データ記憶手段30Dには、約定した建て注文の第1の銘柄についての売買区分と、建て注文の第1の銘柄についての約定単価と、建て注文の第1の銘柄についての約定数量と、建て注文の第1の銘柄についての約定金額と、約定した建て注文の第2の銘柄についての売買区分と、建て注文の第2の銘柄についての約定単価と、建て注文の第2の銘柄についての約定数量と、建て注文の第2の銘柄についての約定金額と、約定した埋め注文の第1の銘柄についての売買区分と、埋め注文の第1の銘柄についての約定単価と、埋め注文の第1の銘柄についての約定数量と、埋め注文の第1の銘柄についての約定金額と、約定した埋め注文の第2の銘柄についての売買区分と、埋め注文の第2の銘柄についての約定単価と、埋め注文の第2の銘柄についての約定数量と、埋め注文の第2の銘柄についての約定金額とが記憶されるようになっている。
図22において、注文種別7の場合の注文データ記憶手段30Eには、注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(口座番号)と、注文種別と、ステータスと、銘柄識別情報(銘柄コード)と、数量と、基準値と、基準値の種別(本実施形態では、一例として、現在値、当日の始値、当日の後場の寄り値、当日の前引け値、前日の終値の別)と、入力注文の売買区分と、入力注文の指値と、ミラー注文の売買区分と、ミラー注文の条件価格(符号、数値、以上・以下の別)と、ミラー注文の発注形態(成行注文を示すデータまたは指値)と、約定した注文の売買区分と、約定単価と、約定数量とが記憶されるようになっている。
このうち、ステータスは、現在の処理状態を示すデータであり、注文種別7の場合には、本実施形態では、例えば、入力注文の発注前の状態を「1」とし、入力注文を発注した状態を「2」とし、入力注文の約定データを受信した状態を「3」とし、ミラー注文を発注した状態を「4」とし、ミラー注文の約定データを受信した状態を「5」とする。
<<時価データ記憶手段31の構成>>
時価データ記憶手段31は、時価データ取得処理手段24により時価情報提供システム50から取得した各銘柄についての時価データを、銘柄識別情報(銘柄名や銘柄コード等)と関連付けて記憶するものである。また、時価データ記憶手段31には、時価データ取得処理手段24により時価情報提供システム50から取得した各日の始値、終値、後場の寄り値、前引け値等の各データも、銘柄識別情報(銘柄名や銘柄コード等)と関連付けて記憶されるようになっている。
そして、以上において、注文処理サーバ20は、1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータあるいは複数のCPUで分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
また、注文処理サーバ20の処理手段20Aに含まれる各処理手段21〜27は、注文処理サーバ20を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
さらに、注文処理サーバ20に設けられた各記憶手段30,31は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
顧客端末装置40は、顧客(投資家)が操作する端末装置であり、コンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示装置と、印刷装置とを備えている。
時価情報提供システム50は、各銘柄の時価データ等を提供するコンピュータにより構成されたシステムである。この時価情報提供システム50は、市場システム60自体であってもよく、市場システム60から取得した時価データ等を配信する二次情報源としての情報ベンダーのシステムであってもよく、あるいは証券会社内の他のシステムであってもよい。
市場システム60は、コンピュータにより構成され、例えば、証券取引所システムや、PTS市場を形成する証券会社のシステム等である。
このような本実施形態においては、以下のようにして売買注文システム10により有価証券等の金融商品の売買注文の受付および市場への発注処理が行われる。
<継続的な処理>
図4において、注文処理サーバ20では、時価データ取得処理手段24により、時価情報提供システム50から、専用線2またはネットワーク1を介して、各銘柄についての時価データを取得し、取得した時価データを、銘柄識別情報と関連付けて時価データ記憶手段31に記憶させる(ステップS1)。このステップS1の処理は、リアルタイムで時価データを取得する処理であるため、少なくとも市場の立会時間中に、繰り返し実行する。
<注文種別1,2の場合の売買注文処理の流れ>
図5において、注文処理サーバ20での処理を開始し(ステップS11)、顧客(投資家)による注文種別1,2の場合の金融商品(ここでは、株式)の売買注文を受け付ける(ステップS12)。先ず、顧客は、売買注文を行う際には、顧客端末装置40から注文画面の表示要求信号を、ネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信する。注文処理サーバ20では、注文受付処理手段21により、顧客端末装置40からの表示要求信号を受信すると、注文画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信する。すると、顧客端末装置40の画面上には、顧客が注文種別1,2を選択している場合には、注文画面100(図6参照)が表示される(ステップS12)。
注文種別1,2は、例えば、図2に示すように、建て注文で、基準値200円に対し、+10円以上になったときに、成行で買うか、または基準値+15円の指値で買い(+15円以下で買うということであり、通常、指値の金額は+10円よりも何円か大きくする。)、その後、埋め注文で、建て注文の約定単価+20円の指値、または基準値+30円の指値で売るという注文形式である。さらに、注文種別2の場合には、埋め注文についての損切りの設定を行い、建て注文の約定単価−15円以下になったときに、成行で売るか、または建て注文の約定単価−20円の指値で売る(−20円以上で売るということであり、通常、指値の金額は−15円よりも何円か小さくする。)。あるいは、基準値−5円以下になったときに、成行で売るか、または基準値−10円の指値で売る(−10円以上で売るということであり、通常、指値の金額は−5円よりも何円か小さくする。)。
図6において、注文画面100には、銘柄名または銘柄コードを入力する銘柄入力部101と、売買数量(株数)を入力する数量入力部102と、基準値を入力する基準値入力部110と、基準値の種別(本実施形態では、一例として、現在値、当日の始値、当日の後場の寄り値、当日の前引け値、前日の終値の別)を選択する基準値種別選択部111とが設けられている。基準値入力部110に数値を入力する場合は、基準値種別選択部111は「−−−−−−」とする。基準値入力部110に数値を入力しない場合は、基準値種別選択部111で、「現在値」、「当日の始値」、「当日の後場の寄り値」、「当日の前引け値」、「前日の終値」のいずれかを選択する。なお、「現在値」を選択した場合は、銘柄入力部101で入力した売買対象銘柄の現在の時価が基準値となる。
また、注文画面100には、入力注文の建て注文の条件価格の符号を選択する条件価格符号選択部120と、条件価格の数値を基準値に対する相対値で入力する条件価格数値入力部121と、条件価格の以上・以下の別を選択する条件価格以上・以下選択部122と、入力注文の建て注文を成行で発注することを選択する成行選択部123と、指値で発注することを選択する指値選択部124と、指値の符号を選択する指値符号選択部125と、指値の数値を基準値に対する相対値で入力する指値数値入力部126と、入力注文の建て注文の売買区分を選択する建て注文売買区分選択部127とが設けられている。
さらに、注文画面100には、入力注文の埋め注文の指値のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)を選択する指値ベース値種別選択部130と、指値の符号を選択する指値符号選択部131と、指値の数値をベース値(基準値または建て注文の約定単価)に対する相対値で入力する指値数値入力部132と、入力注文の埋め注文の売買区分を選択する埋め注文売買区分選択部133とが設けられている。
そして、注文画面100には、埋め注文について損切り用の設定をしないことを選択する注文種別1選択部140と、損切り用の設定をすることを選択する注文種別2選択部141と、入力注文の埋め注文の損切り用の条件価格のベース値の種別(基準値・建て注文の約定単価の別)を選択する損切り用条件価格ベース値種別選択部142と、損切り用の条件価格の符号を選択する損切り用条件価格符号選択部143と、損切り用の条件価格の数値をベース値(基準値または建て注文の約定単価)に対する相対値で入力する損切り用条件価格数値入力部144と、損切り用の条件価格の以上・以下の別を選択する損切り用条件価格以上・以下選択部145と、入力注文の損切りのための埋め注文を成行で発注することを選択する成行選択部146と、指値で発注することを選択する指値選択部147と、指値の符号を選択する指値符号選択部148と、指値の数値をベース値(基準値または建て注文の約定単価)に対する相対値で入力する指値数値入力部149と、入力注文の損切りのための埋め注文の売買区分を選択する損切り用埋め注文売買区分選択部150とが設けられている。
また、注文画面100には、最近の株価についての履歴(本実施形態では、一例として、本日のチャート、過去1週間のチャート、過去1ヶ月間のチャート、過去1年間のチャートのいずれか)の表示を行う履歴表示部160と、履歴表示を本日のチャートに切り替えるための「本日」ボタン161と、過去1週間のチャートに切り替えるための「過去1週間」ボタン162と、過去1ヶ月間のチャートに切り替えるための「過去1ヶ月」ボタン163と、過去1年間のチャートに切り替えるための「過去1年」ボタン164とが設けられている。この履歴表示部160内のチャートの表示は、注文内容グラフ表示処理手段23により行われる。
さらに、注文画面100には、基準値を中心にした条件価格および/または指値のグラフ表示を行うグラフ表示部170と、このグラフ表示部170内に顧客による入力注文のグラフ表示を行うための「入力注文の表示」ボタン171と、グラフ表示部170内に自動生成されたミラー注文のグラフ表示を行うための「ミラー注文の表示」ボタン172と、ミラー注文の倍率を入力する倍率入力部173と、この倍率入力部173に入力した倍率でのミラー注文のグラフ表示を行うための「表示」ボタン174と、注文画面100で入力した入力注文の注文データおよび自動生成されたミラー注文の注文データを確定させるための「OK」ボタン180とが設けられている。
図6の例では、グラフ表示部170において、入力注文のグラフは、実線で示され、ミラー注文のグラフは、点線で示されている。注文種別1の場合には、入力注文のグラフおよびミラー注文のグラフの双方ともに、基準値と、建て注文の条件価格と、埋め注文の指値とを折れ線で結んでいる。また、注文種別2の場合には、これに加えて、建て注文の条件価格と、埋め注文の損切り用の条件価格とを折れ線で結んでいる。このグラフ表示部170内の入力注文およびミラー注文のグラフ表示は、注文内容グラフ表示処理手段23により行われる。なお、グラフ表示を行う時点で、基準値が確定していない場合(将来値を基準値に指定している場合)には、株価の現在値を基準値とみなしてグラフ表示を行う。
図6の注文画面100において、顧客が、銘柄入力部101、数量入力部102、基準値入力部110、基準値種別選択部111での入力を行うとともに、条件価格符号選択部120、条件価格数値入力部121、条件価格以上・以下選択部122、成行選択部123、指値選択部124、指値符号選択部125、指値数値入力部126、建て注文売買区分選択部127で建て注文に関する入力を行い、さらに、指値ベース値種別選択部130、指値符号選択部131、指値数値入力部132、埋め注文売買区分選択部133で埋め注文に関する入力を行い、埋め注文で損切り用の設定をしない場合には、注文種別1選択部140にチェックを入れる。そして、この状態で、「入力注文の表示」ボタン171の押下操作を行うと、入力注文の注文データがネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、注文受付処理手段21により受信されて注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図5のステップS12)。この際、注文受付処理手段21により注文識別情報(注文番号)が自動付与される。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、入力注文の注文データを用いて入力注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これによりグラフ表示部170に注文種別1の場合の入力注文のグラフが表示される。
さらに、「ミラー注文の表示」ボタン172の押下操作を行うと、ミラー注文生成要求信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、ミラー注文生成処理手段22により、例えば図2に示すようにして、入力注文の注文データを用いてミラー注文の注文データが自動生成されて注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図5のステップS13)。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、ミラー注文の注文データを用いてミラー注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これによりグラフ表示部170に注文種別1の場合のミラー注文のグラフが表示される。
また、埋め注文で損切り用の設定をする場合には、注文種別2選択部141にチェックを入れるとともに、損切り用条件価格ベース値種別選択部142、損切り用条件価格符号選択部143、損切り用条件価格数値入力部144、損切り用条件価格以上・以下選択部145、成行選択部146、指値選択部147、指値符号選択部148、指値数値入力部149、損切り用埋め注文売買区分選択部150で損切り用の設定入力を行う。そして、この状態で、「入力注文の表示」ボタン171の押下操作を行うと、上記の注文種別1の場合と同様にして、グラフ表示部170に注文種別2の場合の入力注文のグラフが表示され、さらに、「ミラー注文の表示」ボタン172の押下操作を行うと、注文種別2の場合のミラー注文のグラフが表示される。
さらに、履歴表示部160には、注文画面100の表示が行われた時点で注文内容グラフ表示処理手段23によりチャートのデフォルト表示が行われた状態になっており、デフォルト表示(例えば本日のチャートの表示)から他の表示に切り替えたい場合には、適宜、各ボタン161〜164を押下操作すると、注文処理サーバ20との間でネットワーク1を介して送受信が行われ、注文内容グラフ表示処理手段23により表示の切替が行われる。また、ミラー注文の倍率を変更したい場合には、倍率入力部173に例えば「90%」等と入力し、「表示」ボタン174を押下操作すると、入力した倍率データがミラー注文生成要求信号とともにネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、ミラー注文生成処理手段22により、倍率変更後のミラー注文の注文データが自動生成され、注文内容グラフ表示処理手段23により、倍率変更後のミラー注文の注文データを用いて倍率変更後のミラー注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより倍率変更後のミラー注文がグラフ表示部170に表示されるので、顧客はこの表示内容を確認する。そして、グラフ表示部170で入力注文およびミラー注文を確認した後、「OK」ボタン180を押下操作すると、入力注文およびミラー注文の注文データの確定信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、入力注文およびミラー注文の注文データが、注文識別情報(注文番号)と関連付けられて注文データ記憶手段30A(図3参照)に確定データとして記憶される。なお、顧客識別情報は、より前の段階で入力されている。
続いて、条件成否判断処理手段25により、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶された入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データとを比較することにより、時価データが入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達したか否かを判断する(図5のステップS14)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データが入力注文またはミラー注文のいずれの建て注文の条件価格にも達していないと判断した場合(ステップS15)には、再び、ステップS14の比較判断処理を行い、以降、入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達するまで(ステータスが「1」になっている間)、ステップS14の比較判断処理を繰り返す。
一方、条件成立、すなわち時価データが入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達したと判断した場合(ステップS15)には、発注データ作成処理手段26により、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶された入力注文またはミラー注文の注文データを用いて、入力注文またはミラー注文のうち、条件が成立した方の建て注文の発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS16)。ここで、入力注文の建て注文を発注した場合には、ステータスを「2」とし、ミラー注文の建て注文を発注した場合には、ステータスを「8」とする。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる建て注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶させる(ステップS17)。ここで、入力注文の建て注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「3」とし、ミラー注文の建て注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「9」とする。
それから、発注データ作成処理手段26により、約定した建て注文に対応する埋め注文(入力注文の建て注文が約定した場合には、入力注文の埋め注文であり、ミラー注文の建て注文が約定した場合には、ミラー注文の埋め注文である。)について、指値による発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS18)。ここで、入力注文の埋め注文を発注した場合には、ステータスを「4」とし、ミラー注文の埋め注文を発注した場合には、ステータスを「10」とする。
その後、埋め注文で損切りの設定をしない注文種別1の場合には、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる埋め注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶させ(ステップS19)、一連の処理を終了する(ステップS25)。ここで、入力注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「5」とし、ミラー注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「11」とする。
また、埋め注文で損切りの設定をする注文種別2の場合には、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる入力注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、受信した約定データを注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶させてステータスを「5」とし、ミラー注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、受信した約定データを注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶させてステータスを「11」とすることから、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶されたステータスが「5」または「11」になっていれば、埋め注文が約定したと判断できるので(ステップS20)、一連の処理を終了する(ステップS25)。
一方、ステップS20で埋め注文が約定していないと判断した場合、すなわち注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶されたステータスが「4」または「10」になっている場合には、約定した建て注文に対応する埋め注文について、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶された損切り用の条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データとを比較することにより、時価データが埋め注文の損切り用の条件価格に達したか否かを判断する(ステップS21)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データが埋め注文の損切り用の条件価格に達していないと判断した場合(ステップS22)には、再び、ステップS20に戻り、埋め注文が約定したか否かを判断し、約定していない場合には、再び、ステップS21の埋め注文の損切り用の条件価格を用いた比較判断処理を行い、以降、埋め注文が約定するか、あるいは埋め注文の損切り用の条件価格に達するまで(ステータスが「4」または「10」になっている間)、ステップS20〜S22の処理を繰り返す。なお、ステップS19の埋め注文の約定データの受信処理は、この間に、埋め注文が約定すれば約定データの受信処理を行うという意味である。
一方、条件成立、すなわち時価データが埋め注文の損切り用の条件価格に達したと判断した場合(ステップS22)には、発注データ作成処理手段26により、入力注文の損切り用の埋め注文またはミラー注文の損切り用の埋め注文のうち、約定した建て注文に対応する損切り用の埋め注文について、注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶された注文データを用いて、損切りのための埋めの発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS23)。ここで、入力注文の損切りのための埋め注文を発注した場合には、ステータスを「6」とし、ミラー注文の損切りのための埋め注文を発注した場合には、ステータスを「12」とする。
また、これと併せ、発注データ作成処理手段26により、前述したステップS18で発注済の埋め注文について発注取消データを作成し、発注処理手段27により、作成した発注取消データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS23)。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる損切りのための埋め注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30A(図3参照)に記憶させ(ステップS24)、一連の処理を終了する(ステップS25)。ここで、入力注文の損切りのための埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「7」とし、ミラー注文の損切りのための埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「13」とする。
<注文種別3,4の場合の売買注文処理の流れ>
図10および図11において、注文処理サーバ20での処理を開始し(ステップS31)、顧客(投資家)による注文種別3,4の場合の金融商品(ここでは、株式)の売買注文を受け付ける(ステップS32)。先ず、顧客は、売買注文を行う際には、顧客端末装置40から注文画面の表示要求信号を、ネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信する。注文処理サーバ20では、注文受付処理手段21により、顧客端末装置40からの表示要求信号を受信すると、注文画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信する。すると、顧客端末装置40の画面上には、顧客が注文種別3,4を選択している場合には、図示されない注文種別3,4用の注文画面が表示される(ステップS32)。
注文種別3,4は、例えば、図7に示すように、建て注文で、基準値200円に対し、−20円の指値で買い、その後、埋め注文で、建て注文の約定単価+40円の指値、または基準値+20円の指値で売るという注文形式である。さらに、注文種別4の場合には、埋め注文についての損切りの設定を行い、建て注文の約定単価−40円以下になったときに、成行で売るか、または建て注文の約定単価−45円の指値で売る(−45円以上で売るということであり、通常、指値の金額は−40円よりも何円か小さくする。)。あるいは、基準値−60円以下になったときに、成行で売るか、または基準値−65円の指値で売る(−65円以上で売るということであり、通常、指値の金額は−60円よりも何円か小さくする。)。
注文種別3,4用の注文画面の全体の図示は省略するが、図6の注文種別1,2用の注文画面100の場合と同様に、注文種別3,4用の注文画面には、図6の履歴表示部160に相当する履歴表示部が設けられるとともに、図8に示すように、図6のグラフ表示部170に相当するグラフ表示部270が設けられている。そして、グラフ表示部270では、図6のグラフ表示部170の場合と同様に、入力注文のグラフは、実線で示され、ミラー注文のグラフは、点線で示されている。注文種別3の場合には、入力注文のグラフは、基準値と、建て注文の指値と、埋め注文の指値とを折れ線で結んでおり、ミラー注文のグラフは、基準値と、建て注文の条件価格と、埋め注文の指値とを折れ線で結んでいる。また、注文種別4の場合には、これに加えて、入力注文のグラフは、建て注文の指値と、埋め注文の損切り用の条件価格とを折れ線で結んでおり、ミラー注文のグラフは、建て注文の条件価格と、埋め注文の損切り用の条件価格とを折れ線で結んでいる。このグラフ表示部270内の入力注文およびミラー注文のグラフ表示は、注文内容グラフ表示処理手段23により行われる。
注文種別3,4用の注文画面において、顧客が、銘柄(銘柄名または銘柄コード)、数量、基準値または基準値の種別を入力するとともに、建て注文の売買区分および指値、並びに埋め注文の売買区分および指値を入力し、埋め注文で損切り用の設定をしない場合には、図示されない注文種別3選択部にチェックを入れる。そして、この状態で、図6の「入力注文の表示」ボタン171に相当する「入力注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、入力注文の注文データがネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、注文受付処理手段21により、受信した入力注文の注文データが注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図10のステップS32)。この際、注文受付処理手段21により注文識別情報(注文番号)が自動付与される。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、入力注文の注文データを用いて入力注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより図8のグラフ表示部270に注文種別3の場合の入力注文のグラフ(実線)が表示される。
さらに、図6の「ミラー注文の表示」ボタン172に相当する「ミラー注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、ミラー注文生成要求信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、ミラー注文生成処理手段22により、例えば図7に示すようにして、入力注文の注文データを用いてミラー注文の注文データが自動生成されて注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図10のステップS33)。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、ミラー注文の注文データを用いてミラー注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより図8のグラフ表示部270に注文種別3の場合のミラー注文のグラフ(点線)が表示される。
また、埋め注文で損切り用の設定をする場合には、図示されない注文種別4選択部にチェックを入れるとともに、埋め注文の損切り用の条件価格を入力する。そして、この状態で、図6の「入力注文の表示」ボタン171に相当する「入力注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、上記の注文種別3の場合と同様にして、図8のグラフ表示部270に注文種別4の場合の入力注文のグラフ(実線)が表示され、さらに、図6の「ミラー注文の表示」ボタン172に相当する「ミラー注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、注文種別4の場合のミラー注文のグラフ(点線)が表示される。
さらに、注文種別1,2の場合と同様に、図6の履歴表示部160に相当する履歴表示部の表示も行われるとともに、ミラー注文の倍率変更も可能となっている。そして、図6の「OK」ボタン180に相当する「OK」ボタンを押下操作すると、入力注文およびミラー注文の注文データの確定信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、入力注文およびミラー注文の注文データが、注文識別情報(注文番号)と関連付けられて注文データ記憶手段30B(図9参照)に確定データとして記憶される。そして、ステータスを「1」とする。なお、顧客識別情報は、より前の段階で入力されている。
続いて、発注データ作成処理手段26により、入力注文の建て注文について、指値による発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(図10のステップS34)。そして、ステータスを「2」とする。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して入力注文の建て注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)が送信されてきた場合には、この約定データを受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶させ(ステップS35)、ステータスを「3」とする。そして、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたステータスが「3」になっていれば、入力注文の建て注文が約定したと判断できるので(ステップS36)、埋め注文の処理(図11のステップS41)に進む。
一方、ステップS36で入力注文の建て注文が約定していないと判断した場合、すなわち注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたステータスが「2」になっている場合には、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたミラー注文の建て注文の条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データとを比較することにより、時価データがミラー注文の建て注文の条件価格に達したか否かを判断する(ステップS37)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データがミラー注文の建て注文の条件価格に達していないと判断した場合(ステップS38)には、再び、ステップS36に戻り、入力注文の建て注文が約定したか否かを判断し、約定していない場合には、再び、ステップS37のミラー注文の建て注文の条件価格を用いた比較判断処理を行い、以降、入力注文の建て注文が約定するか、あるいはミラー注文の建て注文の条件価格に達するまで(ステータスが「2」になっている間)、ステップS36〜S38の処理を繰り返す。なお、ステップS35の入力注文の建て注文の約定データの受信処理は、この間に、入力注文の建て注文が約定すれば約定データの受信処理を行うという意味である。
一方、条件成立、すなわち時価データがミラー注文の建て注文の条件価格に達したと判断した場合(ステップS38)には、発注データ作成処理手段26により、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたミラー注文の注文データを用いて、ミラー注文の建て注文の発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS39)。そして、ステータスを「8」とする。
また、これと併せ、発注データ作成処理手段26により、前述したステップS34で発注済の入力注文の建て注文について発注取消データを作成し、発注処理手段27により、作成した発注取消データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS39)。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくるミラー注文の建て注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶させ(ステップS40)、ステータスを「9」とする。
それから、発注データ作成処理手段26により、約定した建て注文に対応する埋め注文(入力注文の建て注文が約定した場合には、入力注文の埋め注文であり、ミラー注文の建て注文が約定した場合には、ミラー注文の埋め注文である。)について、指値による発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(図11のステップS41)。ここで、入力注文の埋め注文を発注した場合には、ステータスを「4」とし、ミラー注文の埋め注文を発注した場合には、ステータスを「10」とする。
その後、埋め注文で損切りの設定をしない注文種別3の場合には、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる埋め注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶させ(ステップS42)、一連の処理を終了する(ステップS48)。ここで、入力注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「5」とし、ミラー注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「11」とする。
また、埋め注文で損切りの設定をする注文種別4の場合には、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる入力注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、受信した約定データを注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶させてステータスを「5」とし、ミラー注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、受信した約定データを注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶させてステータスを「11」とすることから、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたステータスが「5」または「11」になっていれば、埋め注文が約定したと判断できるので(ステップS43)、一連の処理を終了する(ステップS48)。
一方、ステップS43で埋め注文が約定していないと判断した場合、すなわち注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶されたステータスが「4」または「10」になっている場合には、約定した建て注文に対応する埋め注文について、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶された損切り用の条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データとを比較することにより、時価データが埋め注文の損切り用の条件価格に達したか否かを判断する(ステップS44)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データが埋め注文の損切り用の条件価格に達していないと判断した場合(ステップS45)には、再び、ステップS43に戻り、埋め注文が約定したか否かを判断し、約定していない場合には、再び、ステップS44の埋め注文の損切り用の条件価格を用いた比較判断処理を行い、以降、埋め注文が約定するか、あるいは埋め注文の損切り用の条件価格に達するまで(ステータスが「4」または「10」になっている間)、ステップS43〜S45の処理を繰り返す。なお、ステップS42の埋め注文の約定データの受信処理は、この間に、埋め注文が約定すれば約定データの受信処理を行うという意味である。
一方、条件成立、すなわち時価データが埋め注文の損切り用の条件価格に達したと判断した場合(ステップS45)には、発注データ作成処理手段26により、入力注文の損切り用の埋め注文またはミラー注文の損切り用の埋め注文のうち、約定した建て注文に対応する損切り用の埋め注文について、注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶された注文データを用いて、損切りのための埋めの発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS46)。ここで、入力注文の損切りのための埋め注文を発注した場合には、ステータスを「6」とし、ミラー注文の損切りのための埋め注文を発注した場合には、ステータスを「12」とする。
また、これと併せ、発注データ作成処理手段26により、前述したステップS41で発注済の埋め注文について発注取消データを作成し、発注処理手段27により、作成した発注取消データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS46)。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる損切りのための埋め注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30B(図9参照)に記憶させ(ステップS47)、一連の処理を終了する(ステップS48)。ここで、入力注文の損切りのための埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「7」とし、ミラー注文の損切りのための埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「13」とする。
<注文種別5の場合の売買注文処理の流れ>
図15において、注文処理サーバ20での処理を開始し(ステップS51)、顧客(投資家)による注文種別5の場合の金融商品(ここでは、株式)の売買注文を受け付ける(ステップS52)。先ず、顧客は、売買注文を行う際には、顧客端末装置40から注文画面の表示要求信号を、ネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信する。注文処理サーバ20では、注文受付処理手段21により、顧客端末装置40からの表示要求信号を受信すると、注文画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信する。すると、顧客端末装置40の画面上には、顧客が注文種別5を選択している場合には、図示されない注文種別5用の注文画面が表示される(ステップS52)。
注文種別5は、例えば、図12に示すように、建て注文で、基準値200円に対し、+20円以上になったときに、成行で買うか、または基準値+25円の指値で買い(+25円以下で買うということであり、通常、指値の金額は+20円よりも何円か大きくする。)、その後、埋め注文で、最高値−10円以下になったときに、成行で売るか、または最高値−15円の指値で売る(−15円以上で売るということであり、通常、指値の金額は−10円よりも何円か小さくする。)という注文形式である。
注文種別5用の注文画面の全体の図示は省略するが、図6の注文種別1,2用の注文画面100の場合と同様に、注文種別5用の注文画面には、図6の履歴表示部160に相当する履歴表示部が設けられるとともに、図13に示すように、図6のグラフ表示部170に相当するグラフ表示部370が設けられている。そして、グラフ表示部370では、図6のグラフ表示部170の場合と同様に、入力注文のグラフは、実線で示され、ミラー注文のグラフは、点線で示されている。入力注文のグラフおよびミラー注文のグラフともに、基準値と、建て注文の条件価格と、最高値または最安値と、埋め注文の条件価格とを折れ線で結んでいる。但し、最高値または最安値は、グラフの表示時点では定まっていない数値であり、従って、それらをベース値とする埋め注文の条件価格も、グラフの表示時点では定まっていない数値であるから、最高値または最安値と、埋め注文の条件価格との差額の大きさは、縦軸のスパンに合致しているが、グラフ表示部370における最高値または最安値の位置は、システムで適当に定めた位置である。例えば、最高値または最安値の位置は、建て注文の条件価格の何倍にするか、建て注文の条件価格から何円離すか、あるいは最高値または最安値と、埋め注文の条件価格との差額の何倍だけ建て注文の条件価格から離すか等の予め定められた方法で、注文内容グラフ表示処理手段23により算出決定される。
注文種別5用の注文画面において、顧客が、銘柄(銘柄名または銘柄コード)、数量、基準値または基準値の種別を入力するとともに、建て注文の売買区分および条件価格、並びに埋め注文の売買区分および条件価格を入力する。そして、この状態で、図6の「入力注文の表示」ボタン171に相当する「入力注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、入力注文の注文データがネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、注文受付処理手段21により、受信した入力注文の注文データが注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図15のステップS52)。この際、注文受付処理手段21により注文識別情報(注文番号)が自動付与される。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、入力注文の注文データを用いて入力注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより図13のグラフ表示部370に注文種別5の場合の入力注文のグラフ(実線)が表示される。
さらに、図6の「ミラー注文の表示」ボタン172に相当する「ミラー注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、ミラー注文生成要求信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、ミラー注文生成処理手段22により、例えば図12に示すようにして、入力注文の注文データを用いてミラー注文の注文データが自動生成されて注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図15のステップS53)。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、ミラー注文の注文データを用いてミラー注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより図13のグラフ表示部370に注文種別5の場合のミラー注文のグラフ(点線)が表示される。
また、注文種別1,2の場合と同様に、図6の履歴表示部160に相当する履歴表示部の表示も行われるとともに、ミラー注文の倍率変更も可能となっている。そして、図6の「OK」ボタン180に相当する「OK」ボタンを押下操作すると、入力注文およびミラー注文の注文データの確定信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、入力注文およびミラー注文の注文データが、注文識別情報(注文番号)と関連付けられて注文データ記憶手段30C(図14参照)に確定データとして記憶される。そして、ステータスを「1」とする。なお、顧客識別情報は、より前の段階で入力されている。
続いて、条件成否判断処理手段25により、注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶された入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データとを比較することにより、時価データが入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達したか否かを判断する(図15のステップS54)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データが入力注文またはミラー注文のいずれの建て注文の条件価格にも達していないと判断した場合(ステップS55)には、再び、ステップS54の比較判断処理を行い、以降、入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達するまで(ステータスが「1」になっている間)、ステップS54の比較判断処理を繰り返す。
一方、条件成立、すなわち時価データが入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達したと判断した場合(ステップS55)には、発注データ作成処理手段26により、注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶された入力注文またはミラー注文の注文データを用いて、入力注文またはミラー注文のうち、条件が成立した方の建て注文の発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS56)。ここで、入力注文の建て注文を発注した場合には、ステータスを「2」とし、ミラー注文の建て注文を発注した場合には、ステータスを「6」とする。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる建て注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶させる(ステップS57)。ここで、入力注文の建て注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「3」とし、ミラー注文の建て注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「7」とする。
続いて、建て注文の約定後における時価データを、最高値または最安値の初期値として注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶させる(ステップS58)。なお、最高値を記憶するか最安値を記憶するかは、注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶された、約定した建て注文に対応する埋め注文の条件価格のベース値の種別により判断される。
それから、約定した建て注文に対応する埋め注文について、注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶された最高値または最安値並びに相対値で示された条件価格を用いて算出される絶対値で示された条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データとを比較することにより、時価データが埋め注文の条件価格に達したか否かを判断する(図15のステップS59)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データが埋め注文の条件価格に達していないと判断した場合(ステップS60)には、最高値または最安値を更新し(ステップS61)、再び、ステップS59の比較判断処理を行い、以降、埋め注文の条件価格に達するまで(ステータスが「3」または「7」になっている間)、ステップS59〜S61の処理を繰り返す。なお、ステップS61の最高値または最安値の更新処理は、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データが、注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶されている最高値よりも大きい場合に、その時価データを新たな最高値として注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶させ、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データが、注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶されている最安値よりも小さい場合に、その時価データを新たな最安値として注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶させる処理である。
一方、条件成立、すなわち時価データが埋め注文の条件価格に達したと判断した場合(ステップS60)には、発注データ作成処理手段26により、注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶された埋め注文の注文データを用いて、埋め注文の発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS62)。ここで、入力注文の埋め注文を発注した場合には、ステータスを「4」とし、ミラー注文の埋め注文を発注した場合には、ステータスを「8」とする。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる埋め注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30C(図14参照)に記憶させ(ステップS63)、一連の処理を終了する(ステップS64)。ここで、入力注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「5」とし、ミラー注文の埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「9」とする。
<注文種別6の場合の売買注文処理の流れ>
図19において、注文処理サーバ20での処理を開始し(ステップS71)、顧客(投資家)による注文種別6の場合の金融商品(ここでは、株式)の売買注文を受け付ける(ステップS72)。先ず、顧客は、売買注文を行う際には、顧客端末装置40から注文画面の表示要求信号を、ネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信する。注文処理サーバ20では、注文受付処理手段21により、顧客端末装置40からの表示要求信号を受信すると、注文画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信する。すると、顧客端末装置40の画面上には、顧客が注文種別6を選択している場合には、図示されない注文種別6用の注文画面が表示される(ステップS72)。
注文種別6は、例えば、図16に示すように、建て注文で、時価の差額が、基準値200円に対し、+20円以上になったときに、銘柄A(時価の高い方の銘柄)を成行で買うとともに、銘柄B(時価の低い方の銘柄)を成行で売り、埋め注文で、時価の差額が、建て注文の2銘柄の約定単価の差額+20円以上になったときに、銘柄Aを成行で売るとともに、銘柄Bを成行で買うか、あるいは、時価の差額が、基準値+40円以上になったときに、銘柄Aを成行で売るとともに、銘柄Bを成行で買うという注文形式である。
注文種別6用の注文画面の全体の図示は省略するが、図6の注文種別1,2用の注文画面100の場合と同様に、注文種別6用の注文画面には、図17に示すように、図6の履歴表示部160に相当する履歴表示部460が設けられるとともに、図6のグラフ表示部170に相当するグラフ表示部470が設けられている。そして、グラフ表示部470では、図6のグラフ表示部170の場合と同様に、入力注文のグラフは、実線で示され、ミラー注文のグラフは、点線で示されているが、ペアトレードであるため、実線、点線ともに2本ずつとなっている。ペアトレードでは、2銘柄の時価の差額を監視するため、入力注文のグラフおよびミラー注文のグラフともに、基準値と、建て注文の条件価格と、埋め注文の条件価格とを、差額の変化がわかるように折れ線で結んでいる。なお、ペアトレードでは、2銘柄の時価の差額が拡大または縮小すれば利益が得られるため、必ずしも、ペア銘柄の一方の銘柄の時価が上昇し、他方の銘柄の時価が下落している必要はなく、ペア銘柄の双方が上昇し、あるいは双方が下落していてもよいが、グラフ表示部470では、差額が拡大する幅または縮小する幅の大きさをイメージすることができればよいことから、便宜上、ペア銘柄の一方の銘柄の時価を上昇させ、他方の銘柄の時価を下落させた状態が示されている。また、グラフ表示部470における基準値の位置(縦軸上の位置)は、履歴表示部460の2銘柄の直近の時価データの位置(縦軸上の位置)と接続するようになっている。すなわち、履歴表示部460の2銘柄の直近の時価データの平均値の位置と、グラフ表示部470における基準値(時価の差額)の中央位置とが、縦軸上で一致している。このグラフ表示部470内の入力注文およびミラー注文のグラフ表示は、注文内容グラフ表示処理手段23により行われる。
注文種別6用の注文画面において、顧客が、ペア銘柄となる第1および第2の銘柄(銘柄名または銘柄コード)、売買金額、基準値または基準値の種別を入力するとともに、建て注文の第1、第2の銘柄の売買区分および条件価格、並びに埋め注文の第1、第2の銘柄の売買区分および条件価格を入力する。そして、この状態で、図6の「入力注文の表示」ボタン171に相当する「入力注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、入力注文の注文データがネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、注文受付処理手段21により、受信した入力注文の注文データが注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図19のステップS72)。この際、注文受付処理手段21により注文識別情報(注文番号)が自動付与される。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、入力注文の注文データを用いて入力注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより図17のグラフ表示部470に注文種別6の場合の入力注文のグラフ(2本の実線)が表示される。
さらに、図6の「ミラー注文の表示」ボタン172に相当する「ミラー注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、ミラー注文生成要求信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、ミラー注文生成処理手段22により、例えば図16に示すようにして、入力注文の注文データを用いてミラー注文の注文データが自動生成されて注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図19のステップS73)。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、ミラー注文の注文データを用いてミラー注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより図17のグラフ表示部470に注文種別6の場合のミラー注文のグラフ(2本の点線)が表示される。
また、注文種別1,2の場合と同様に、第1および第2の銘柄についての時価変動の履歴を示す履歴表示部460の表示も行われるとともに、ミラー注文の倍率変更も可能となっている。そして、図6の「OK」ボタン180に相当する「OK」ボタンを押下操作すると、入力注文およびミラー注文の注文データの確定信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、入力注文およびミラー注文の注文データが、注文識別情報(注文番号)と関連付けられて注文データ記憶手段30D(図18参照)に確定データとして記憶される。そして、ステータスを「1」とする。なお、顧客識別情報は、より前の段階で入力されている。
続いて、条件成否判断処理手段25により、注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶された入力注文およびミラー注文の双方についての建て注文の条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている2銘柄の時価データの差額とを比較することにより、時価データの差額が入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達したか否かを判断する(図19のステップS74)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データの差額が入力注文またはミラー注文のいずれの建て注文の条件価格にも達していないと判断した場合(ステップS75)には、再び、ステップS74の比較判断処理を行い、以降、入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達するまで(ステータスが「1」になっている間)、ステップS74の比較判断処理を繰り返す。
一方、条件成立、すなわち時価データの差額が入力注文またはミラー注文のいずれかの建て注文の条件価格に達したと判断した場合(ステップS75)には、発注データ作成処理手段26により、注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶された入力注文またはミラー注文の注文データを用いて、入力注文またはミラー注文のうち、条件が成立した方の2銘柄の建て注文の発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS76)。ここで、入力注文の2銘柄の建て注文を発注した場合には、ステータスを「2」とし、ミラー注文の2銘柄の建て注文を発注した場合には、ステータスを「6」とする。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる2銘柄の建て注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶させる(ステップS77)。ここで、入力注文の2銘柄の建て注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「3」とし、ミラー注文の2銘柄の建て注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「7」とする。
続いて、条件成否判断処理手段25により、約定した建て注文に対応する埋め注文について、注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶された埋め注文の条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている2銘柄の時価データの差額とを比較することにより、時価データの差額が埋め注文の条件価格に達したか否かを判断する(図19のステップS78)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データの差額が埋め注文の条件価格に達していないと判断した場合(ステップS79)には、再び、ステップS78の比較判断処理を行い、以降、埋め注文の条件価格に達するまで(ステータスが「3」または「7」になっている間)、ステップS78の比較判断処理を繰り返す。
一方、条件成立、すなわち時価データの差額が埋め注文の条件価格に達したと判断した場合(ステップS79)には、発注データ作成処理手段26により、注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶された埋め注文の注文データを用いて、2銘柄の埋め注文の発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS80)。ここで、入力注文の2銘柄の埋め注文を発注した場合には、ステータスを「4」とし、ミラー注文の2銘柄の埋め注文を発注した場合には、ステータスを「8」とする。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくる2銘柄の埋め注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30D(図18参照)に記憶させ(ステップS81)、一連の処理を終了する(ステップS82)。ここで、入力注文の2銘柄の埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「5」とし、ミラー注文の2銘柄の埋め注文の約定データを受信した場合には、ステータスを「9」とする。
<注文種別7の場合の売買注文処理の流れ>
図23において、注文処理サーバ20での処理を開始し(ステップS91)、顧客(投資家)による注文種別7の場合の金融商品(ここでは、株式)の売買注文を受け付ける(ステップS92)。先ず、顧客は、売買注文を行う際には、顧客端末装置40から注文画面の表示要求信号を、ネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信する。注文処理サーバ20では、注文受付処理手段21により、顧客端末装置40からの表示要求信号を受信すると、注文画面の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信する。すると、顧客端末装置40の画面上には、顧客が注文種別7を選択している場合には、図示されない注文種別7用の注文画面が表示される(ステップS92)。
注文種別7は、例えば、図20に示すように、基準値200円に対し、+20円の指値で売るという注文形式である。他の注文種別1〜6の場合とは異なり、建て注文および埋め注文の組合せ注文ではなく、単発の注文である。
注文種別7用の注文画面の全体の図示は省略するが、図6の注文種別1,2用の注文画面100の場合と同様に、注文種別7用の注文画面には、図6の履歴表示部160に相当する履歴表示部が設けられるとともに、図21に示すように、図6のグラフ表示部170に相当するグラフ表示部570が設けられている。そして、グラフ表示部570では、図6のグラフ表示部170の場合と同様に、入力注文のグラフは、実線で示され、ミラー注文のグラフは、点線で示されている。入力注文のグラフは、基準値と、入力注文の指値とを直線で結んでおり、ミラー注文のグラフは、基準値と、ミラー注文の条件価格とを直線で結んでいる。このグラフ表示部570内の入力注文およびミラー注文のグラフ表示は、注文内容グラフ表示処理手段23により行われる。
注文種別7用の注文画面において、顧客が、銘柄(銘柄名または銘柄コード)、数量、基準値または基準値の種別を入力するとともに、売買区分および指値を入力する。そして、この状態で、図6の「入力注文の表示」ボタン171に相当する「入力注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、入力注文の注文データがネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、注文受付処理手段21により、受信した入力注文の注文データが注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図23のステップS92)。この際、注文受付処理手段21により注文識別情報(注文番号)が自動付与される。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、入力注文の注文データを用いて入力注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより図21のグラフ表示部570に注文種別7の場合の入力注文のグラフ(実線)が表示される。
さらに、図6の「ミラー注文の表示」ボタン172に相当する「ミラー注文の表示」ボタンの押下操作を行うと、ミラー注文生成要求信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、ミラー注文生成処理手段22により、例えば図20に示すようにして、入力注文の注文データを用いてミラー注文の注文データが自動生成されて注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶(仮状態で記憶)される(図23のステップS93)。また、注文内容グラフ表示処理手段23により、ミラー注文の注文データを用いてミラー注文のグラフの表示用データが作成され、これがネットワーク1を介して顧客端末装置40へ送信され、これにより図21のグラフ表示部570に注文種別7の場合のミラー注文のグラフ(点線)が表示される。
また、注文種別1,2の場合と同様に、図6の履歴表示部160に相当する履歴表示部の表示も行われるとともに、ミラー注文の倍率変更も可能となっている。そして、図6の「OK」ボタン180に相当する「OK」ボタンを押下操作すると、入力注文およびミラー注文の注文データの確定信号がネットワーク1を介して注文処理サーバ20へ送信され、入力注文およびミラー注文の注文データが、注文識別情報(注文番号)と関連付けられて注文データ記憶手段30E(図22参照)に確定データとして記憶される。そして、ステータスを「1」とする。なお、顧客識別情報は、より前の段階で入力されている。
続いて、発注データ作成処理手段26により、入力注文について、指値による発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(図23のステップS94)。そして、ステータスを「2」とする。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して入力注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)が送信されてきた場合には、この約定データを受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶させ(ステップS95)、ステータスを「3」とする。そして、注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶されたステータスが「3」になっていれば、入力注文が約定したと判断できるので(ステップS96)、一連の処理を終了する(図23のステップS101)。
一方、ステップS96で入力注文が約定していないと判断した場合、すなわち注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶されたステータスが「2」になっている場合には、注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶されたミラー注文の条件価格と、時価データ記憶手段31に記憶されている時価データとを比較することにより、時価データがミラー注文の条件価格に達したか否かを判断する(ステップS97)。
ここで、条件不成立、すなわち時価データがミラー注文の条件価格に達していないと判断した場合(ステップS98)には、再び、ステップS96に戻り、入力注文が約定したか否かを判断し、約定していない場合には、再び、ステップS97のミラー注文の条件価格を用いた比較判断処理を行い、以降、入力注文が約定するか、あるいはミラー注文の条件価格に達するまで(ステータスが「2」になっている間)、ステップS96〜S98の処理を繰り返す。なお、ステップS95の入力注文の約定データの受信処理は、この間に、入力注文が約定すれば約定データの受信処理を行うという意味である。
一方、条件成立、すなわち時価データがミラー注文の条件価格に達したと判断した場合(ステップS98)には、発注データ作成処理手段26により、注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶されたミラー注文の注文データを用いて、ミラー注文の発注データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、数量、指値注文の場合の指値等を含む。)を作成し、発注処理手段27により、作成した発注データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS99)。そして、ステータスを「4」とする。
また、これと併せ、発注データ作成処理手段26により、前述したステップS94で発注済の入力注文について発注取消データを作成し、発注処理手段27により、作成した発注取消データを専用線3またはネットワーク1を介して市場システム60へ送信する(ステップS99)。
その後、発注処理手段27により、市場システム60から専用線3またはネットワーク1を介して送信されてくるミラー注文の約定データ(注文識別情報(枝番号付き)、顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、約定単価、約定数量、約定金額等を含む。)を受信し、注文識別情報と関連付けて注文データ記憶手段30E(図22参照)に記憶させ(ステップS100)、ステータスを「5」とし、一連の処理を終了する(ステップS101)。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、売買注文システム10は、ミラー注文生成処理手段22を備えているので、売買区分を反転させるとともに、条件価格および/または指値を反転させることにより、入力注文からミラー注文を生成することができるため、金融商品(本実施形態では、株式)の相場が予想の反対に動いた場合にも期待した利益を得ることができる。
また、ミラー注文生成処理手段22により、入力注文からミラー注文が自動生成されるので、投資家(顧客)は、ミラー注文を入力する必要がないため、注文の際の投資家の入力の手間を軽減することができる。
さらに、ミラー注文生成処理手段22は、入力注文からミラー注文を生成する際に、指定した倍率を乗じて入力注文を反転させることができるので、倍率を乗じることなく入力注文を反転させただけでは、ミラー注文の条件価格および/または指値が非常に小さな値になったり、マイナス値になったりするような場合に、ミラー注文の倍率調整を行うことができる。
そして、売買注文システム10は、注文内容グラフ表示処理手段23を備えているので、投資家(顧客)は、注文種別1,2の場合には、図6の注文画面100のグラフ表示部170を見て、その他の注文種別3〜7の場合には、図8のグラフ表示部270、図13のグラフ表示部370、図17のグラフ表示部470、図21のグラフ表示部570を見て、入力注文およびミラー注文について注文内容を視覚的にイメージし、自己の注文の設定状況を確認することができる。
さらに、注文内容グラフ表示処理手段23は、履歴表示部160(図6参照)等の表示も行うので、売買対象銘柄の最近の時価データの履歴(振れ幅の大きさ、平均値の大きさ等)との比較で、入力注文およびミラー注文について注文内容を確認することができ、より一層、的確な注文の設定を行うことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、入力注文およびミラー注文の設定例として、注文種別1,2の場合には、図6の注文画面100のグラフ表示部170に示すように、買ってから売るというのが入力注文で、売ってから買うというのがミラー注文となっていたが、この関係は、逆転させてもよく、すなわちグラフ表示部170の点線で示された注文を入力注文とし、実線で示された注文をミラー注文としてもよい。その他の注文種別3〜7の場合も同様であり、図8のグラフ表示部270、図13のグラフ表示部370、図17のグラフ表示部470、図21のグラフ表示部570において、点線で示された注文を入力注文とし、実線で示された注文をミラー注文とし、入力注文とミラー注文との売買区分を逆転させてもよい。