JP5390245B2 - 吸音材および吸音複合材 - Google Patents

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Description

本発明は、吸音材および吸音複合材に関し、さらには、難燃性、耐熱性が必要とされる車両、電気製品などに好適な吸音材に関する。
従来から、車両、電気製品などに様々な吸音材が使用されている。車輌用の吸音材では、環境問題への対応と燃費向上のため、軽量で、かつ吸音性能に優れた吸音材、電気製品では省スペース化のため、薄く、吸音性能に優れた吸音材の要求が高まっている。
例えば、断面直径が6μm以下の極細繊維を含有する目付が30〜200g/mの不織布と、断面直径が7〜40μmで目付が50〜2000g/mの短繊維不織布とがこれらの繊維の交絡により一体化されていることを特徴とする吸音材(特許文献1)や繊度1.0〜10dtexで面密度100〜500g/mのニードルパンチ有機繊維不織布の片側一面に、主に繊度1.0dtex以下で面密度20〜100g/mのメルトブロー熱可塑性繊維不織布が積層され、さらにニードルパンチされて、積層体全体の厚みが2〜30mmであることを特徴とする吸音材(特許文献2)が提案されている。しかしながら、十分な吸音特性を得るためには、吸音性能の大部分を有する超極細繊維不織布の目付が100g/m程度の必要であり、薄く、軽量な吸音材を得られているとは言えない。
また、吸音性能が向上する極細繊維では、高比表面積により燃焼しやすいという問題もあった。特に、メルトブロー法により紡糸された極細繊維はポリプロピレンが一般的であり素材の観点からさらに燃焼しやすい問題があり、車両エンジンルームやモーターなどの発熱体に近接あるいは接触する用途では安全の問題上適用しにくいのが現状である。
特開2001−279567号公報 特開2002−200687号公報
本発明の目的は、難燃性、耐熱性を有し、薄く軽量であり、吸音性能に優れた吸音材および吸音複合材を提供することである。
本発明者が鋭意検討したところ、上記課題は、以下に記載する構成とすることにより、解決可能であることを見出した。
すなわち本発明は、芳香族ポリアミドを溶媒で溶解した溶液を電解紡糸してなり、繊維軸と直交する断面直径が10〜500nmの芳香族ポリアミドナノファイバーからなり、該芳香族ポリアミドの反復構造単位がメタフェニレンイソフタルアミドである、周波数4000Hzの吸音率が60%以上である吸音材である。
また、他の本発明は、芳香族ポリアミドを溶媒で溶解した溶液を電解紡糸してなり、繊維軸と直交する断面直径が10〜500nmの芳香族ポリアミドナノファイバーからなり、該芳香族ポリアミドの反復構造単位がメタフェニレンイソフタルアミドである、1層以上のナノファイバー層と、繊維軸と直交する断面直径が0.5〜100μmの繊維からなる1層以上の繊維構造体層とを積層してなり、周波数4000Hzの吸音率が60%以上である吸音複合材である。
上記の吸音材および吸音複合材においては、上記該芳香族ポリアミドは、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構造単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミドの反復構造単位の全量に対し1〜10mol%となるように、共重合させた芳香族ポリアミドであることが好ましい。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
本発明によれば、ナノファイバーの優位性を充分に発現できるため、薄く、軽量な繊維構造体においても、高い吸音性能が得られ、さらには難燃性、耐熱性に優れる全芳香族アラミドポリマーからなるナノファイバーを使用していることにより、極細繊維の適用が困難であった高温雰囲気下においても使用可能な吸音材が提供される。
本発明における吸音材は繊維軸と直交する断面直径が10〜500nmの芳香族ポリアミドナノファイバーからなる周波数4000Hzの吸音率が60%以上であることを特徴とする。
吸音材を構成するナノファイバーの断面直径は、10〜500nmである必要があるが、好ましくは50〜300nmである。断面直径が10nm未満であると得られる強力が著しく低下するために破損しやすくなり、一方、ナノファイバーの断面直径が500nmを越えると、ナノメートルオーダー特有とされる種々特徴、例えば、高い吸音特性が発現されにくくなる。
上記ナノファイバー目付は吸音性能ならびに厚み、重量の観点より、0.1〜20g/mが好ましい。
また、上記吸音材はナノファイバー単独でもよく、取扱性を向上させるため、芳香族ポリアミドナノファイバー以外の繊維が含まれてもよい。該繊維の繊維軸と直交する断面直径が0.5〜100μmであることが好ましい。
本発明の吸音複合材は、上記芳香族ポリアミドナノファイバーからなる1層以上のナノファイバー層と、繊維軸と直交する断面直径が0.5〜100μmの繊維からなる1層以上の繊維構造体層とを積層してなり、周波数4000Hzの吸音率が60%以上であることを特徴とする。上記繊維構造体は、織物、編物、不織布あるいはこれらいずれかの組合せであってもよい。
上記吸音材に含有する繊維の含有量(目付換算)、および、上記吸音複合材に使用する繊維構造体の目付は、40〜2000g/mが好ましく、40〜1000g/mがより好ましい。一方、上記繊維の含有量(目付換算)、および、繊維構造体の目付が、40g/m未満であると取扱性があまり向上せず、一方、2000g/mを超えると軽量化ができず柔軟性も低下し、高コストにもなる。
また、前述したように上記吸音材に含有する繊維、および、上記吸音複合材に使用する繊維構造体を構成する繊維の、繊維軸と直交する断面直径は0.5〜100μmであり、好ましくは0.5〜50μmである。該断面直径が、0.5μm未満であると取扱性があまり向上せず、一方、100μmを超えると柔軟性が低下する。
上記吸音材に含有する繊維、および、上記吸音複合材に使用する繊維構造体を構成する繊維は、特に限定されるものではないが、セルロース繊維、タンパク質繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ナイロン6、ナイロン66などのナイロン系、芳香族ポリアミドなどの有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維などの無機繊維、スチール繊維などの金属繊維を使用することができる。
上記吸音材および吸音複合材は、カレンダー加工、エンボス加工等により、熱処理、加圧処理、熱圧処理を施されていてもしてもよい。
本発明の吸音材は、例えば以下の方法により製造することができる。一つの方法としては、芳香族ポリアミド溶液を、高電圧を印加して、後でナノファイバー層を剥離し易い、織物、フィルム、紙等の上に、スプレーしてナノファイバーを形成する方法を好ましく例示することができる。また、得られるナノファイバーの断面直径は印加電圧、溶液濃度、スプレーの飛散距離等に依存し、これらの条件を調整することで任意の断面直径とすることができる。溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどを用いることができる。
上記電解紡糸の条件として、濃度は1〜16%、電圧は5.0〜70kV、紡糸距離は5.0〜50cm、単位距離あたりの電圧に換算すると、0.5〜7.0kv/cmであるのが好ましい。
具体的には、芳香族ポリアミドポリマーと溶媒とを1:99〜16:84の重量比で溶解させたポリマー溶液を調製し、5〜70kVの電圧下で行うことにより前述した断面直径を有するアラミドナノファイバーを作製することができる。
紡糸溶液の供給は、ノズルや口金から押し出す方法や、紡糸溶液中に浸した円盤やドラムに、必要量となるように紡糸溶液を付着させ、連続回転させることにより供給する方法が挙げられる。ノズルや口金から供給する場合、吐出部の内径はナノファイバーの断面直径と相関がないため、限定はない。
ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ナイロン6、ポリウレタンなどナノファイバーを容易に成形可能な材料もあるが、難燃性および耐熱性に劣り、高温雰囲気下において長時間使用しにくく、好ましくない。
吸音材を構成する芳香族ポリアミドナノファイバーにおいて、該芳香族ポリアミドは、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構造単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミドの反復構造単位の全量に対し1〜10mol%となるように、共重合させた芳香族ポリアミドであることが好ましい。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
さらに好ましくは、第3成分となる芳香族ジアミンが、式(2)または(3)、芳香族ジカルボン酸ハライドが、式(4)または(5)であることが好ましい。
N−Ar2−NH ・・・式(2)
N−Ar2−Y−Ar2−NH ・・・式(3)
XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1と異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。
上記の第3成分を共重合することにより、分子鎖構造が乱れて結晶性が低下し、紡糸溶液の安定性が向上するため、該紡糸溶液から成形されたナノファイバーはフィルム化発生が抑制されるため、吸音材として使用する際に、音波の反射が減少し、吸音性能が向上する。
第3成分の含有率が1mol%未満であると、紡糸溶液にゲル化が生じるため好ましくなく、また、10mol%を超えると、紡糸溶液の粘度が上昇し、目的の断面直径を有するナノファイバーを得にくく、好ましくない。
また、紡糸溶液の安定化を向上させる方法として上記方法以外に、アルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩などを添加する方法もあるが、ナノファイバー中に塩が残留し、該残留塩の漏出により、該複合繊維構造体に近接する部材の腐食を引き起こす可能性があり、好ましくない。
前述した芳香族ポリアミドナノファイバー以外の他の繊維を含む吸音材は、電界紡糸によりナノファイバーを形成する際に、同時にスパンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法などにより該他の繊維を紡糸し、風等にて電界紡糸空間に該他の繊維を浮遊させるなどして、ナノファイバー中に混在させることによって製造することができる。
また、ナノファイバー層と繊維構造体層とを積層した吸音複合材の製造方法としては、電界紡糸によりナノファイバーを紡糸する際に、直接、繊維構造体上にナノファイバーを積層する方法が好ましい。また、前述したようにナノファイバー層を別途作成しておき、後で繊維構造体に積層してもよい。
さらに、本発明においては、ナノファイバー層と繊維構造体層とを積層させた後、熱処理、加圧加熱処理などを施すことにより、これらを強固に接着させることができる。また、ナノファイバー層と繊維構造体とを積層させる際、ナノファイバー層を積層させる繊維構造体の一方の面に接着剤を塗布しておき、これらをより強固に接着させてもよい。かかる接着加工を施すことにより、ナノファイバー層と繊維構造体の密着性が向上し、より加工性、取扱性に優れた吸音複合材を得ることができる。
上記接着剤は、特に限定されるものではないが、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂エマルジョン接着剤、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、シリコーン系接着剤などの有機系接着剤でもよく、シリカ系接着剤などの無機系接着剤が挙げられる。
上記熱処理方法は、特に限定されるものではないが、スルーエアー加工などの熱処理、カレンダー加工、エンボス加工などの加圧加熱処理などが挙げられる。該加圧加熱処理では、加工条件として、温度30〜350℃、線圧30〜300kg/cmを好ましく採用することができる。
ナノファイバー層、繊維構造体層は、ナノファイバー構造体、繊維構造体をそれぞれ複数層積層したものであってもよい。さらに、繊維構造体層上に積層したナノファイバー層の上にさらに、繊維構造体層を設け、ナノファイバー層を繊維構造体層では挟んだ構造としてもよい。
以上により得られる本発明の吸音材および吸音複合材は、薄く軽量でありながら、周波数4000Hzの吸音率が60%以上と高い吸音性能を有しており、さらに難燃性、耐熱性に優れる芳香族アラミドナノファイバーを使用していることにより、高温雰囲気下においても使用が可能である。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。しかし、以下の例によって、本発明が限定されることはない。なお、実施例中の各特性値は下記の方法で測定した。
(1)断面直径
任意にサンプリングした100本のナノファイバーについて、走査型電子顕微鏡JSM6330F(JEOL社製)にて測定し、断面直径の平均値を求めた。なお測定は、上層および下層は3,000倍、中層は30,000倍の倍率で行った。
(2)目付
ナノファイバー層および繊維構造体を15cm角にサンプリング、質量を測定し、1m当たりの質量に換算し目付とした。また、ナノファイバーを直接、繊維構造体上に積層した場合は、同様に15cm角にサンプリング、繊維構造体およびナノファイバー積層後の複合繊維構造体の質量を測定し、両者の差を計算し、1m当たりの質量に換算し、目付とした。
(3)吸音率
ISO 10534−2(音響−インピーダンス管の吸音率及びインピーダンスの測定)に定める伝達関数法に準じて測定した。
[実施例1]
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により本発明の芳香族ポリアミドポリマーを下記のように製造した。
イソフタル酸ジクロライド25.25g(100mol%)を水分含有率2mg/100mlのテトラヒドロフラン125mlに溶解し、−25℃に冷却した。これを撹拌しながらメタフェニレンジアミン13.52g(100mol%)を、上記テトラヒドロフラン125mlに溶解した溶液を細流として約15分間にわたって添加し、白色の乳濁液(A)を作製した。これとは別に無水炭酸ナトリウム13.25gを水250mlに室温で溶かし、これを撹拌しながら5℃まで冷却して炭酸ナトリウム水和物結晶を析出させ分散液(B)を作製した。上記乳濁液(A)と分散液(B)とを激しく混合した。更に2分間混合を続けた後、200mlの水を加えて希釈し、生成重合体を白色粉末として沈殿させた。重合終了系からろ過、水洗、乾燥して目的とするポリマーを得た。
エレクトロスピニングは特開2006−336173号公報記載の方法に準じ、ナノファイバーを製造した。得られたポリマーをN,N−ジメチルアセトアミドに、10重量%となるように溶解させ、1kV/cmとなるように電界を作用させてエレクトロスピニングを実施し、導電性ポリオレフィンフィルムにナノファイバーを積層させ、さらに、これを導電性ポリオレフィンフィルムより剥離させ、ナノファイバー層のみからなる吸音材を得た。得られた吸音材の目付は5g/mであった。結果を表1に示す。
得られた吸音材を、市販の掃除機の外装遮音樹脂カバー内側に取り付け、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
[実施例2]
イソフタル酸ジクロライド25.25g(100mol%)に代えて、イソフタル酸ジクロライド25.13g(99mol%)とテレフタル酸ジクロライド0.25g(1mol%)を使用した以外は、実施例1と同様にしてナノファイバー層のみからなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
[実施例3]
導電性ポリオレフィンフィルムに代えて、断面直径24.1μm、目付300g/m、厚み1.5cmのポリエチレンテレフタレート不織布(日本不織布製ボンニップ)を用いた以外は実施例1と同様にして該不織布上にナノファイバーを積層させ積層体を得た。この際、ナノファイバー層の目付を0.5g/mに変更した。その後、得られた積層体に、温度150℃、線圧50kg/cm、スペーサー1cm、ロール速度1m/minにてカレンダー加工を施し、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
[実施例4]
導電性ポリオレフィンフィルムに代えて、断面直径24.1μm、目付300g/m、厚み1.5cmのポリエチレンテレフタレート不織布(日本不織布製ボンニップ)を用いた以外は実施例2と同様にして該不織布上にナノファイバーを積層させ積層体を得た。この際、ナノファイバー層の目付を0.5g/mに変更した。その後、得られた積層体に、温度150℃、50kg/cm、スペーサー1cm、ロール速度1m/minにてカレンダー加工を施し、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
[実施例5]
ナノファイバー目付を15g/mに変更する以外は、実施例4と同様にして、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
[実施例6]
芳香族ポリアミドポリマーをN,N−ジメチルアセトアミドに、13%となるように溶解させる以外は、実施例4と同様にして、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
[実施例7]
ナノファイバーを積層させる不織布を断面直径15.5μm、目付80g/m、厚み1cmからなるポリエチレンテレフタレート不織布に変更する以外は、実施例4と同様にして、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
[比較例1]
ナノファイバーを積層させない以外は、実施例3と同様にして、吸音材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付け騒音を評価し、これを基準として、実施例1〜5の騒音を比較した。
[比較例2]
(株)クラレ製ポリビニルアルコール、を7:93の重量比で水に溶解させたポリマー溶液を調製して全芳香族ポリアミドポリマー溶液の代わりに用いた以外は、実施例3と同様にして、吸音複合材を得た。加熱加圧処理の後、操作型電子顕微鏡にて観察したところ、ナノファイバーが確認できなかったため、評価は実施しなかった。
Figure 0005390245
本発明の吸音材および吸音複合材は、難燃性、耐熱性を有し、薄く軽量であり、吸音性能に優れているため、車両、電気製品などに好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 芳香族ポリアミドを溶媒で溶解した溶液を電解紡糸してなり、繊維軸と直交する断面直径が10〜500nmの芳香族ポリアミドナノファイバーからなり、該芳香族ポリアミドの反復構造単位がメタフェニレンイソフタルアミドである、周波数4000Hzの吸音率が60%以上である吸音材。
  2. 該芳香族ポリアミドが、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構造単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミドの反復構造単位の全量に対し1〜10mol%となるように、共重合させた芳香族ポリアミドである請求項1記載の吸音材。
    −(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
    ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
  3. 第3成分となる芳香族ジアミンが、式(2)又は(3)、芳香族ジカルボン酸ハライドが、式(4)又は(5)である請求項1または2記載の吸音材。
    N−Ar2−NH ・・・式(2)
    N−Ar2−Y−Ar2−NH ・・・式(3)
    XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
    XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
    ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1と異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。
  4. 繊維軸と直交する断面直径が0.5〜100μmの繊維を含む請求項1〜いずれかに記載の吸音材。
  5. 芳香族ポリアミドを溶媒で溶解した溶液を電解紡糸してなり、繊維軸と直交する断面直径が10〜500nmの芳香族ポリアミドナノファイバーからなり、該芳香族ポリアミドの反復構造単位がメタフェニレンイソフタルアミドである、1層以上のナノファイバー層と、繊維軸と直交する断面直径が0.5〜100μmの繊維からなる1層以上の繊維構造体層とを積層してなり、周波数4000Hzの吸音率が60%以上である吸音複合材。
  6. 繊維構造体層が、布帛織物、編物、不織布のいずれか、あるいはこれらの組合せからなる請求項項記載の吸音複合材。
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