JP5385535B2 - 研磨布固定用両面粘着テープ及びこれを用いた研磨布積層体 - Google Patents

研磨布固定用両面粘着テープ及びこれを用いた研磨布積層体 Download PDF

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Description

本発明は、研磨布を研磨機の定盤に固定するための研磨布固定用両面粘着テープ及びこの研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に研磨布を積層一体化させてなる研磨布積層体に関する。
従来から研磨布を研磨機の定盤に固定するにあたっては、特許文献1や特許文献2のように両面粘着テープが使用されている。
このような研磨布固定用両面粘着テープとしては、研磨工程終了後に研磨布を研磨機定盤から剥離、除去する必要があるため、定盤から糊残りなく剥離できるものが求められている。
又、近年、電子部品の研磨工程で用いられるスラリー液として強酸や強アルカリが用いられるようになったため、研磨布固定用両面粘着テープとしては、酸やアルカリの存在下でも剥離しにくいものが求められている。
このように、研磨布固定用両面粘着テープとしては、糊残りなく剥がすことのできる再剥離性と、酸やアルカリの存在下でも剥がれにくい粘着性の2つの特性を備えたものが要望されていた。しかしながら、これら2つの特性はトレードオフの関係にあり、両立させるのが困難であった。
そこで、優れた再剥離性を有し且つ酸やアルカリの存在下においても優れた粘着性を示す研磨布固定用両面粘着テープとして、例えば、特許文献3に、基材の片面に熱活性のアクリル系接着剤層が設けられ、基材の他面に再剥離性の粘着剤層が設けられていることを特徴とする研磨材固定用両面接着テープが提案され、研磨布側の接着剤層であるアクリル系接着剤層の厚みを80μm、定盤側の接着剤層である再剥離性の粘着剤層の厚みを35μmとすることが開示されている。
しかしながら、上記研磨材固定用両面接着テープは、過去の研磨布固定用両面粘着テープと比較すると再剥離性及び酸やアルカリの存在下における粘着性に優れたものであったが、これらの特性は何れも充分であるとはいえず、更なる改善が求められていた。
特開2000−190213号公報 特開2000−77366号公報 特開2001−354926号公報
本発明は、優れた再剥離性を有すると共に、強酸や強アルカリの存在下においても優れた粘着性を示す研磨布固定用両面粘着テープを提供する。
本発明の研磨布固定用両面粘着テープ1は、図1及び図2に示したように、研磨機Aの定盤B上に研磨布Cを着脱自在に固定するために用いられる研磨布固定用両面粘着テープであって、基材層2の両面に粘着剤層3、4が積層一体化され、一方の粘着剤層が上記定盤Bに着脱自在に貼着させる定盤用粘着剤層3に、他方の粘着剤層が上記研磨布Cを着脱自在に貼着させる研磨布用粘着剤層4に形成されていると共に、上記定盤用粘着剤層3と上記研磨布用粘着剤層4の厚み比(定盤用粘着剤層3の厚み/研磨布用粘着剤層4の厚み)が1.5〜2.0であり、上記定盤用粘着剤層3の厚みが50〜70μmであり且つ研磨布用粘着剤層4の厚みが25〜38μmであることを特徴とする。
上記研磨布固定用両面粘着テープ1の基材層2としては、特に限定されず、例えば、ポリエステル系樹脂やポリプロピレン系樹脂などからなる合成樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂や、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂などからなる発泡シートなどが挙げられる。
そして、基材層2の両面には粘着剤層が積層一体化されており、一方の粘着剤層が上記定盤Bに着脱自在に貼着させる定盤用粘着剤層3に、他方の粘着剤層が上記研磨布Cを着脱自在に貼着させる研磨布用粘着剤層4に形成されている。
定盤用粘着剤層3及び研磨布用粘着剤層4はアクリル系粘着剤から構成されており、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。なお、定盤用粘着剤層3及び研磨布用粘着剤層4に用いられる粘着剤は同一であっても異なっていてもよい。
アクリル系粘着剤の中でも、アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸を共重合成分として含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体(以下、単に「(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体」という)が好ましい。なお、本発明において「(メタ)アクリル酸」とは、「メタクリル酸又はアクリル酸」を意味する。
上記アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチルなどが挙げられ、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
又、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体には、(メタ)アクリル酸以外にも上記アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他のビニルモノマーが共重合成分として含まれていてもよい。このようなビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、n−メチロールアクリルアミド、無水マレイン酸、酢酸ビニル、スチレンなどが挙げられる。
そして、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体における、アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル成分の含有量は、少ないと、粘着剤層の粘着力やタックが低下することがある一方、多いと、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体の架橋が不十分となって凝集力が低下し、粘着剤層が凝集破壊を生じることがあるので、70〜90重量%が好ましく、70〜80重量%がより好ましい。
そして、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体としては、アクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル及びアクリル酸−2−ヒドロキシエチルを共重合成分として含有していることが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体を得るためには、アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、(メタ)アクリル酸と、必要に応じて配合する上述の他のビニルモノマーとを、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。なお、重合方法としては、特に限定されず、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合などが挙げられる。
そして、上記重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレートなどが挙げられ、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレートが好ましい。なお、上記重合開始剤は単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
又、上記定盤用粘着剤層及び研磨布用粘着剤層を構成する粘着剤には、粘着付与樹脂が含有されるのが好ましい。このような粘着付与樹脂としては、特に限定されず、例えば、キシレン樹脂、フェノール樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂などが挙げられ、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
そして、上記粘着付与樹脂の中でも、キシレン樹脂が好ましく、更には、キシレン樹脂のアルキルフェノール反応物がより好ましい。このようなキシレン樹脂のアルキルフェノール反応物の市販品としては、例えば、フドー社の「ニカノールTシリーズ」などが挙げられる。
更に、上記定盤用粘着剤層及び研磨布用粘着剤層に含有される粘着付与樹脂の量は、少ないと、粘着剤層が凝集破壊を生じることがある一方、多いと、粘着剤層の粘着力やタックが低下することがあるので、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体100重量部に対して5〜20重量部が好ましく、10〜15重量部がより好ましい。
本発明の研磨布固定用両面粘着テープ1における定盤用粘着剤層3と上記研磨布用粘着剤層4の厚み比(定盤用粘着剤層3の厚み/研磨布用粘着剤層4の厚み)は、小さいと、定盤用粘着剤層の厚みが相対的に薄くなるため、研磨工程中に研磨布固定用両面粘着テープが研磨機定盤から剥離しやすくなる一方、大きいと、定盤用粘着剤層の厚みが相対的に厚くなるため、研磨布固定用両面粘着テープの再剥離性が低下し、研磨布固定用両面粘着テープを研磨機定盤から剥離させた際に研磨機定盤に糊残りが生じやすくなるので、1.5〜2.0に限定される。
又、上記定盤用粘着剤層の厚みは、薄いと、研磨工程中に研磨布固定用両面粘着テープが研磨機定盤から剥離することがある一方、厚いと、研磨布固定用両面粘着テープの再剥離性が低下し、研磨布固定用両面粘着テープを研磨機定盤から剥離させた際に研磨機定盤に糊残りが生じることがあるので、50〜70μmに限定され
そして、上記研磨布用粘着剤層の厚みは、薄いと、研磨工程中に研磨布用粘着剤層から研磨布が剥離することがある一方、厚いと、研磨工程中に研磨布用粘着剤層で凝集破壊が発生することがあるので、25〜38μmに限定され
更に、上記基材層の厚みは、薄いと、研磨布固定用両面粘着テープを研磨機定盤から剥離させる際に基材層が破断して、綺麗に剥離させることができないことがある一方、厚いと、研磨布と研磨布固定用両面粘着テープとを積層一体化させる際の圧着圧力の調整が困難となり、研磨布と研磨布用粘着剤層との接着強度が低下することがあるので、25〜50μmが好ましく、25〜38μmがより好ましい。
そして、上記研磨布固定用両面粘着テープにおける定盤用粘着剤層の180°ピール力は、低いと、研磨工程中にスラリー液に含有された酸やアルカリによって定盤用粘着剤層が変質されてその粘着力が低下した際に、研磨布固定用両面粘着テープが研磨機定盤から剥離してしまうことがある一方、高いと、研磨布固定用両面粘着テープの再剥離性が低下し、研磨布固定用両面粘着テープを研磨機定盤から剥離させた際に研磨機定盤に糊残りが生じることがあるので、10〜20N/25mmが好ましく、10〜15N/25mmがより好ましい。
ここで、上記研磨布固定用両面粘着テープにおける定盤用粘着剤層の180°ピール力は、JIS Z0237に準拠して測定するものとする。なお、上記180°ピール力の測定方法において、研磨布固定用両面粘着テープからなる試験片を試験板(ステンレス板)に貼着させてから180°ピール力の測定を行うまでに、温度25℃、相対湿度50%の雰囲気中に30分間静置するものとする。
次に、本発明の研磨布固定用両面粘着テープの製造方法について説明する。上記研磨布固定用両面粘着テープの製造方法としては、例えば、先ず、一面に離型処理が施されてなる離型フィルム2枚と、定盤用粘着剤層用の粘着剤に必要に応じて粘着付与樹脂が添加されてなる粘着剤組成物に溶剤を加えて形成された定盤用粘着剤層用の粘着剤溶液と、研磨布用粘着剤層用の粘着剤に必要に応じて粘着付与樹脂が添加されてなる粘着剤組成物に溶剤を加えて形成された研磨布用粘着剤層用の粘着剤溶液とを用意する。
続いて、定盤用粘着剤層用の粘着剤溶液を一方の離型フィルムの離型処理面に塗布して、粘着剤溶液中の溶剤を完全に乾燥、除去することにより離型フィルムの離型処理面上に定盤用粘着剤層が形成されてなる定盤用積層フィルムを作製する。その一方、研磨布用粘着剤層用の粘着剤溶液を他方の離型フィルムの離型処理面に塗布して、粘着剤溶液中の溶剤を完全に乾燥、除去することにより離型フィルムの離型処理面上に研磨布用粘着剤層が形成されてなる研磨布用積層フィルムを作製する。
しかる後、基材層を用意し、この基材層の一面に上記定盤用積層フィルムをその定盤用粘着剤層が基材層に対向した状態となるように積層させる一方、上記基材層の他面に上記研磨布用積層フィルムをその研磨布用粘着剤層が基材層に対向した状態となるように積層させて積層体を作製する。
そして、この積層体をゴムローラなどによって厚み方向に加圧することによって、定盤用粘着剤層、基材層及び研磨布用粘着剤層がこの順に積層一体化されてなり、且つ、その定盤用粘着剤層及び研磨布用粘着剤層の表面に離型フィルムが剥離可能に積層一体化されてなる研磨布固定用両面粘着テープを得ることができる。
次に、本発明の研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に研磨布が積層一体化されてなる研磨布積層体の製造方法について説明する。上記研磨布積層体の製造方法としては、特に限定されず、例えば、上記のようにして得られた研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に研磨布を重ね合わせて積層物を作製し、この積層物をその厚み方向に加圧することによって、本発明の研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に研磨布を積層一体化させる方法が挙げられる。
続いて、研磨布固定用両面粘着テープの使用要領について説明する。この研磨布固定用両面粘着テープ1は、研磨機Aの定盤B上に研磨布Cを着脱自在に固着させるために用いられる。
研磨機Aは、図2に示したように、下面に駆動軸B1が一体的に設けられて所定方向に回転し且つ上面に研磨布Cを着脱自在に配設可能するための配設面B2を有する円盤状の定盤Bと、この定盤Bの上方に配設されて、ウエハなどの被研磨物Eを固定するための回転プレートDとを備えている。
回転プレートDは、その上面に駆動軸D1が一体的に設けられて所定方向に回転可能に構成されていると共に、汎用の部材(図示せず)を用いて下面に被研磨物Eを着脱自在に固着可能に構成されている。
そして、研磨布固定用両面粘着テープを用意し、この研磨布固定用両面粘着テープAの研磨布用粘着剤層4上に研磨布Cを積層して両側から厚み方向に押圧することによって貼着一体化して研磨布積層体5を作製する。次に、研磨布積層体5をその定盤用粘着剤層3が定盤Bの配設面B2に対向した状態に該配設面B2上に載置し押圧することによって、研磨布Cを研磨布固定用両面粘着テープ1を介して定盤Bの配設面B2上に貼着一体化させる。一方、回転プレートDの下面に汎用の手段を用いてウエハなどの被研磨物Eを着脱自在に固定させる。
しかる後、定盤Bの駆動軸B1を駆動させて定盤Bを一定方向に回転させると共に、回転軸D1を駆動させて回転プレートDを一定方向に回転させる。すると、回転プレートの下面に配設された被研磨物Eの下面が定盤B上に配設された研磨布Cによって研磨される。
この際、研磨布固定用両面粘着テープ1において、定盤用粘着剤層3の厚みが研磨布用粘着剤層4の厚みよりも厚くなるように且つ定盤用粘着剤層3の厚みと研磨布用粘着剤層4の厚みの比が所定範囲内となるように調整されていることから、定盤B上の研磨布固定用両面粘着テープ1の定盤用粘着剤層3は、被研磨物Eの研磨中に用いられる強酸や強アルカリの存在にもかかわらず強固な粘着性を維持し、研磨中に、研磨布固定用両面粘着テープ1が定盤Bの配設面B2から離脱することがないと共に、定盤B上の研磨布固定用両面粘着テープ1の研磨布用粘着剤層4も研磨中に凝集破壊を生じることはなく、よって、研磨布Cを研磨布固定用両面粘着テープ1を介して定盤B上に安定的に且つ確実に貼着一体化させておくことができ、被研磨物Eの研磨を円滑に行なうことができる。
そして、被研磨物Eの研磨が終了した後は、研磨布固定用両面粘着テープ1を定盤Bの配設面B2上から剥離することとなるが、上述のように、研磨布固定用両面粘着テープ1はその定盤用粘着剤層3の厚みと研磨布用粘着剤層4の厚みが所定範囲内となるように調整されていることから、定盤用粘着剤層3が凝集破壊を生じることはなく糊残りなしに研磨布固定用両面粘着テープ1を定盤Bの配設面B2から剥離させることができる。
本発明の研磨布固定用両面粘着テープは、その定盤用粘着剤層と研磨布用粘着剤層の厚み比(定盤用粘着剤層の厚み/研磨布用粘着剤層の厚み)が1.1〜2.0であることを特徴とするので、定盤用粘着剤層は、研磨工程中に供給される強酸や強アルカリにもかからず充分な粘着性能を維持して研磨機の定盤上に安定的に貼着し、研磨布が定盤上から不足に脱離するのを確実に防止する一方、研磨工程の終了後には凝集破壊を生じることなく定盤上から容易に離脱させることができ再剥離性に優れている。
そして、研磨布用粘着剤層の研磨布用粘着剤層も、その厚みが定盤用粘着剤層の厚みとの間において所定範囲内に限定されていることから、研磨工程中に凝集破壊を生じることはなく、研磨布を安定的に貼着させて定盤上に研磨布を確実に配設させておくことができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1〜、比較例1〜4
アクリル酸、アクリル酸ブチル及びアクリル酸エチルを共重合成分として含有するアクリル酸アルキルエステル系共重合体からなるアクリル系粘着剤(綜研化学社製 商品名「SK−WHD」)100重量部及び粘着付与樹脂として下記構造式で表される構造を主成分として有するキシレン樹脂15重量部を酢酸エチルに溶解させて粘着剤溶液を作製した。
Figure 0005385535
そして、基材層として厚みが60μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学社製 商品名「FOSBT」)、及び、一面に離型処理が施されてなる離型フィルム2枚を用意した。
次に、上記粘着剤溶液を一方の離型フィルムの離型処理面に塗布して、粘着剤溶液中の溶剤を完全に乾燥、除去することにより、離型フィルムの離型処理面上に、表1に示した厚みを有する定盤用粘着剤層が形成されてなる定盤用積層フィルムを作製した。
一方、上記粘着剤溶液を他方の離型フィルムの離型処理面に塗布して、粘着剤溶液中の溶剤を完全に乾燥、除去することにより、離型フィルムの離型処理面上に、表1に示した厚みを有する研磨布用粘着剤層が形成されてなる研磨布用積層フィルムを作製した。
しかる後、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの一面に上記定盤用積層フィルムをその定盤用粘着剤層が基材層に対向した状態となるように積層させる一方、上記二軸延伸ポリプロピレンフィルムの他面に上記研磨布用積層フィルムをその研磨布用粘着剤層が基材層に対向した状態となるように積層させて積層体を作製した。
そして、この積層体をゴムローラなどによって厚み方向に加圧することによって、定盤用粘着剤層、二軸延伸ポリプロピレンフィルム及び研磨布用粘着剤層がこの順に積層一体化されてなり、且つ、その定盤用粘着剤層及び研磨布用粘着剤層の表面に離型フィルムが剥離可能に積層一体化されてなる研磨布固定用両面粘着テープを製造した。
得られた研磨布固定用両面粘着テープの180°ピール力、再剥離性、耐酸性及び耐アルカリ性について下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(180°ピール力)
研磨布固定用両面粘着テープから縦150mm×横25mmの平面長方形状の試験片を切り出した。この試験片の定盤用粘着剤層をステンレス板上に重ね合わせて2kgのローラで押圧し、試験片をステンレス板上に貼着してから温度25℃、相対湿度50%の雰囲気下にて30分間に亘って放置した後、引張試験機を用いてJIS Z0237に準拠して180°ピール力を測定した。
(再剥離性)
180°ピール力の測定方法と同様の要領で試験片をステンレス板から剥離した際のステンレス板上の糊残りの有無を目視観察し、下記基準に基づいて判断した。
○:ステンレス板上に糊残りはなかった。
△:ステンレス板上に部分的に糊残りを生じた。
×:定盤用粘着剤層に凝集破壊を生じ、ステンレス板上に全面的に糊残りを生じた。
(耐酸性)
180°ピール力の測定方法と同様の要領で試験片をステンレス板上に貼着した。そして、Cobot社から商品名「W2000」(pH:2.5)にて市販されているスラリー液を用意し、このスラリー液中に、試験片をステンレス板上に貼着させた状態のまま 分間に亘って浸漬した。そして、試験片のステンレス板からの剥離状態を目視観察した。
上述の要領を10枚の試験片について行い、下記基準に基づいて判断した。
○:ステンレス板から剥離した試験片の数が1個以下であった。
△:ステンレス板から剥離した試験片の数が2〜3個であった。
×:ステンレス板から剥離した試験片の数が4個以上であった。
(耐アルカリ性)
180°ピール力の測定方法と同様の要領で試験片をステンレス板上に貼着した。そして、Cobot社から商品名「SS25」(pH:10)にて市販されているスラリー液を用意し、このスラリー液中に、試験片をステンレス板上に貼着させた状態のまま 分間に亘って浸漬した。そして、試験片のステンレス板からの剥離状態を目視観察した。
上述の要領を10枚の試験片について行い、下記基準に基づいて判断した。
○:ステンレス板から剥離した試験片の数が1個以下であった。
△:ステンレス板から剥離した試験片の数が2〜3個であった。
×:ステンレス板から剥離した試験片の数が4個以上であった。
Figure 0005385535
本発明の研磨布固定用両面粘着テープを示した縦断面図である。 研磨布固定用両面粘着テープの使用状態を示した一部を断面とした模式正面図である。
符号の説明
1 研磨布固定用両面粘着テープ
2 基材層
3 定盤用粘着剤層
4 研磨布用粘着剤層
5 研磨布積層体
A 研磨布固定用両面粘着テープ
B 定盤
C 研磨布

Claims (4)

  1. 研磨機の定盤上に研磨布を着脱自在に固定するために用いられる研磨布固定用両面粘着テープであって、基材層の両面にアクリル系粘着剤層が積層一体化され、一方の粘着剤層が上記定盤に着脱自在に貼着させる定盤用粘着剤層に、他方の粘着剤層が上記研磨布を着脱自在に貼着させる研磨布用粘着剤層に形成されていると共に、上記定盤用粘着剤層と上記研磨布用粘着剤層の厚み比(定盤用粘着剤層の厚み/研磨布用粘着剤層の厚み)が1.5〜2.0であり、上記定盤用粘着剤層の厚みが50〜70μmであり且つ研磨布用粘着剤層の厚みが25〜38μmであることを特徴とする研磨布固定用両面粘着テープ。
  2. JIS Z0237に準拠して測定された定盤用粘着剤層の180°ピール力が10〜20N/25mmであることを特徴とする請求項1に記載の研磨布固定用両面粘着テープ。
  3. 定盤用粘着剤層及び研磨布用粘着剤層が、アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸を共重合成分として含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体と、粘着付与樹脂とを含有してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研磨布固定用両面粘着テープ。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に研磨布が積層一体化されてなることを特徴とする研磨布積層体。
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