JP5374954B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置等の画像形成装置に関するものである。
一般に、プリンタ/ファックス/コピア或いはこれらの機能を複合した画像形成装置としては、画像形成部に電子写真方式を採用したものが知られているが、例えば、記録液の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを用いて、被記録媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、記録媒体、転写材なども同義で使用する。)を搬送しながら、記録液(インク)の液滴(以下、インク滴ともいう。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行なうインクジェット方式の画像形成部を搭載したものもある。
このようなインクジェット方式の画像形成装置では、記録ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復走査させ、被記録媒体を副走査方向に間欠的に送ることで記録を行う。詳しくは、記録ヘッドを搭載したキャリッジを往路及び復路で走査する際に、主走査方向に配置したエンコーダスケールを光学センサで読み取り、キャリッジの位置情報を取得し、この位置情報を元に記録ヘッドからの吐出タイミングを生成して、該吐出タイミングに従い記録ヘッドからインクを吐出して記録を行っている。
ここで、従来の画像形成装置において、経年変化による印字品質の低下に対する吐出制御の構成として、インクジェットヘッドと、駆動信号を複数格納した駆動信号記録手段と駆動信号を選択できるパネルを備え、ユーザが印刷品質の悪さに気づいて操作パネルにより駆動条件変更メニューを呼出しデフォルトの駆動信号とは異なる駆動信号を選択してキャリッジ吐出制御を可能にする例がある。この駆動信号は予め実験や過去の経験に基づいて確定されたデータであり、各信号毎に吐出タイミングを調整して吐出制御を行う。
しかしながら、上記制御方法の場合、以下の問題が発生する。
(1)より高精度な吐出制御を行うためには、さまざまな条件での駆動信号を得る必要があり、実験を含めた駆動信号のデータベース化に多くの時間を費やしてしまいコスト面で困難である。
(2)経年変化による画像品質の低下をユーザの主観により判断する必要がある。つまり、ユーザ毎に画像品質にばらつきが生じる可能性があり一定の安定した画像形成を得ることが困難である。
また、特許文献1には、経年変化に対するインク吐出精度を高める目的で、以下の構成が提案されている。すなわち、主走査方向に印字駆動するキャリッジにメディアとの一定距離を有する位置に固定された受光センサを配置し、工場出荷時には、経年変化に対する吐出制御をしないキャリッジ駆動方法で吐出パターンをこの受光センサで読み取り、パターンの位置情報(ピッチ)を取得し初期値として本体に記録する。一方、ユーザにより様々な印字環境、状態で印字された当該装置で、予め設定されている印字枚数に相当するインク吐出毎に出荷時と同様な主走査方向の吐出精度(位置情報)を検出し、工場出荷時での吐出パターン(初期値)と設定枚数毎の吐出パターンとの位置情報の差分をキャリッジ駆動範囲における全範囲での吐出精度差(位置ズレ)を算出し、その差分を吐出タイミングで調整させることを可能とする。これにより、より高画質な画像形成を得るために、吐出パターンの検出を行う設定枚数をユーザにより選択、変更ができ、またユーザがその都度での吐出精度を必要とした場合にも記録装置に備えられた操作部でのモードの選択により吐出精度パターンを読み取り、最新の吐出制御が行えるモードを有することができる。
しかしながら、この技術では、主走査方向の記録画像の位置ズレを検出するのみであり、経年変化でキャリッジの軸受けまたは摺動軸の削れによって発生しうるその他の方向への記録画像の位置ズレを検出することはできず、画像品質の劣化を防ぐことはできなかった。
特開2007−185870号公報
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、経年変化によるキャリッジの軸受け部または摺動軸の摩耗あるいは削れに起因する経時の記録画像の位置ズレを防止する画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。
〔1〕 インクを吐出して被記録媒体上に画像を形成する記録ヘッドを搭載するキャリッジと、前記キャリッジを摺動軸に沿って前記被記録媒体の搬送方向に直交する方向に走査する走査手段と、を有する画像形成装置において、前記画像形成装置内に設けられた第一のパターンに基づいて前記キャリッジの位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記キャリッジに搭載され該キャリッジが前記位置情報取得手段によって取得された所定位置にきたときに前記画像形成装置内に設けられた第二のパターンを撮像する撮像手段と、あらかじめ前記撮像手段が前記所定位置で前記第二のパターンを撮像して得た基準画像と、その後に前記撮像手段が前記所定位置で前記第二のパターンを撮像して得た較正画像とを比較して、前記キャリッジの摺動軸に対する傾き量を検知する検知手段と、を備え、前記キャリッジの摺動軸に対する傾き量と、前記キャリッジの位置情報とに基づいて画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
〔2〕 前記第一のパターンは、前記キャリッジに設けられたセンサによって読み取られる等間隔で記録されているパターンである[1]に記載の画像形成装置。
〔3〕 前記基準画像は、前記キャリッジの使用の初期段階で前記撮像手段によって前記第二のパターンを撮影した画像である[1]または[2]に記載の画像形成装置。
〕前記第二のパターンは、前記撮像手段に対向する位置に設けられている[1]から[3]までのいずれかに記載の画像形成装置。
〕 前記第二のパターンは、直交する2方向それぞれに少なくとも1本ずつ延びる複数の直線状のマークからなる[1]から[4]までのいずれかに記載の画像形成装置。
〕 前記撮像手段は、キャリッジ外面において摺動軸の軸受け部から最も離れた位置に配置される[1]から[5]までのいずれかに記載の画像形成装置。
〕 前記撮像手段は、エリアセンサまたはラインセンサである[1]から[6]までのいずれかに記載の画像形成装置。
〕 前記検知手段は、前記較正画像と基準画像とを比較して、前記キャリッジの摺動軸に対する傾きの種類を判定し、該傾きの種類ごとのキャリッジ傾き量を算出する[1]から[7]までのいずれかに記載の画像形成装置。
記キャリッジ傾き量を用いて、前記記録ヘッドからのインクの吐出タイミングを補正して画像を形成する[1]から[8]までのいずれかに記載の画像形成装置。
本発明によれば、キャリッジに取り付けた撮像手段(センサ)により画像形成装置本体側に設けた基準パターンを撮像することで初期のキャリッジの姿勢からのキャリッジの複数方向の傾き量を算出することができ、その検出結果に基づいて経時による記録画像(印字)の位置ズレを防止することができる。
以下に、本発明に係る画像形成装置について説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一態様であるインクジェット記録装置を前方側から見た斜視説明図である。
このインクジェット記録装置は、装置本体1と、装置本体1に装着された用紙を装填するための給紙トレイ2と、装置本体1に着脱自在に装着されて画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ3とを備えている。さらに、装置本体1の前面の一端部側(給排紙トレイ部の側方)には、前面から装置本体1の前方側に突き出し、上面よりも低くなったインクカートリッジを装填するためのカートリッジ装填部4を有し、このカートリッジ装填部4の上面は操作ボタンや表示器などを設ける操作/表示部5としている。
このカートリッジ装填部4には、色の異なる色材である記録液(インク)、例えば黒(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した複数の記録液収容手段としての記録液カートリッジであるインクカートリッジ10k、10c、10m、10y(色を区別しないときは「インクカートリッジ10」という。)を、装置本体1の前面側から後方側に向って挿入して装填可能とし、このカートリッジ装填部4の前面側には、インクカートリッジ10を着脱するときに開く前カバー(カートリッジカバー)6を開閉可能に設けている。また、インクカートリッジ10k、10c、10m、10yは縦置き状態で横方向に並べて装填する構成としている。
また、操作/表示部5には、各色のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yの装着位置(配置位置)に対応する配置位置で、各色のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yのインク残量がニアエンド及びエンドになったことを表示するための各色の残量表示部11k、11c、11m、11y(色を区別しないときは「残量表示部11」という。)を配置している。さらに、この操作/表示部5には、電源ボタン12、用紙送り/印刷再開ボタン13、キャンセルボタン14も配置している。
次に、このインクジェット記録装置の機構部について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は同機構部の概要を示す側面模式的説明図、図3は同じく要部平面説明図である。
キャリッジ33の軸受け部にフレーム21を構成する左右の側板21A、21Bに横架した摺動軸(ガイド部材)であるガイドロッド31が挿入されており、該ガイドロッド31とステー32とでキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持している。そして、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図3で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査するようになっている。
このキャリッジ33には、前述したようにイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド34を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。
この記録ヘッド34にはドライバICを搭載し、図示しない制御部との間でハーネス(フレキシブルプリントケーブル)22を介して接続している。
また、キャリッジ33には、画像形成手段として、記録ヘッド34と、記録ヘッド34に各色のインクを供給するための各色のサブタンク35を搭載している。この各色のサブタンク35には各色のインク供給チューブ36を介して、前述したように、カートリッジ装填部4に装着された各色のインクカートリッジ10から1対1に対応する関係で各色のインクが補充供給される。なお、このカートリッジ装填部4にはインクカートリッジ10内のインクを送液するための供給ポンプ24が設けられ、また、インク供給チューブ36は這い回しの途中でフレーム21を構成する後板21Cに係止部材25にて保持されている。
キャリッジ33の位置情報は、装置筐体に固定されたエンコーダスケール(不図示、絶対位置パターンともいう)に等間隔で記録されたパターンを、キャリッジ33に固定された主走査エンコーダセンサ(以下、エンコーダセンサ、透過型センサともいう)(不図示)が移動しながら読み取ってエンコーダ信号として出力するものである。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。さらに、搬送ベルト51の裏側には、記録ヘッド34による印写領域に対応してガイド部材57を配置している。
この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図3のベルト搬送方向(副走査方向)に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロ63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、図3に示すように、キャリッジ33の走査方向(主走査方向)一方側(図中右側)の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む維持回復機構81を配置している。
この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a〜82d(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84などを備えている。ここでは、キャップ82aを吸引及び保湿用キャップとし、他のキャップ82b〜82dは保湿用キャップとしている。
また、図3に示すように、キャリッジ33の走査方向他方側(図中左側)の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口89などを備えている。
このように構成したインクジェット記録装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド47で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
ドット画像(記録画像、単に画像ともいう)形成の際には、エンコーダセンサによりキャリッジ33の位置情報を得ながら前記走査手段によりキャリッジ33を主走査方向に移動(走査)させて、必要な位置で搬送ベルト51上の用紙42に対してインク滴を吐出する。このとき、主走査方向にキャリッジ33を移動させながらインク吐出動作を1回行うことで、ノズル列の長さと同じ幅のバンドに対してドット画像を形成することができ、1バンド分の画像形成が終了したら副走査モータ(不図示)を駆動して用紙42を副走査方向に移動させて、再度1バンド分の画像形成動作を行なうことを繰り返して、用紙42の任意の場所に画像を形成することができる。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ33は維持回復機構81側に移動されて、キャップ82で記録ヘッド34がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、キャップ82で記録ヘッド34をキャッピングした状態で図示しない吸引ポンプによってノズルから記録液を吸引し(「ノズル吸引」又は「ヘッド吸引」という。)し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行う。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド34の安定した吐出性能を維持する。
次に、図1〜図3に示すインクジェット記録装置の制御部の概要について図4を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部100は、装置全体の制御を司る手段、用紙42の搬送動作及び記録ヘッド34の移動動作に関する制御を司る手段、演算処理を兼ねたCPU101と、CPU101が実行するプログラム、その他のデータなどの固定データを格納するROM102と、演算に使用する作業領域や画像データ等を一時格納するバッファ等で使用するRAM103と、装置の電源が遮断されている間もマシン情報(バージョンやマシン特有の特性値等)のデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)104と、各種信号処理、並び替えなどを行う画像処理やその他装置全体を制御(メカ制御、メモリ制御、CPU101とのI/F制御)するための入出力信号を処理するASIC105とを備えている。
また、この制御部100は、プリンタドライバを搭載可能なパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置であるホストPC90から印刷ジョブを受け付けるホストI/F106と、記録ヘッド34を駆動するための駆動波形を生成する駆動波形生成部107と、駆動波形生成部107からの駆動波形を受け記録ヘッド34の圧力発生手段の駆動を制御するヘッドドライバ108と、キャリッジ13を走査させるための主走査モータ110を駆動する主走査モータ駆動部111と、用紙42を搬送する搬送ベルト51を回転させるための副走査モータ112を駆動する副走査モータ駆動部113と、搬送ベルト51を帯電させる帯電ローラ56にACバイアスを供給するACバイアス供給部114と、装置内の維持回復機構81で記録ヘッド34のメンテナンス処理を行うためのモータ116を駆動する維持回復機構駆動部115と、主走査方向のキャリッジ33の移動速度や位置情報を取得するためのエンコーダセンサ16と、アナログセンサ17の出力信号をデジタル値に変換するADC116aと、副走査方向に関する搬送ベルト51の回転速度や位置情報を取得するための副走査エンコーダセンサ(不図示)などを備えている。また、この制御部100には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作/表示パネル117が接続されている。
ここで、制御部100は、パーソナルコンピュータ等のデータ処理装置、イメージスキャナなどの画像読取装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト90側からの画像データを含む印刷ジョブ等をケーブル或いはネットを介してホストI/F106で受信する。そして、CPU101は、ホストI/F106に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC105にてデータの並び替え処理等を行って駆動波形生成部107に転送し、駆動波形生成部107から所要のタイミング(例えば、エンコーダセンサ16のエンコーダ信号などに基づくエンコーダタイミング信号による)でヘッドドライバ108に画像データや駆動波形を出力する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM102にフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト90側のプリンタドライバ91で画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしてもよい。
駆動波形生成部107は、ROM102に格納されてCPU101で読み出される駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び増幅器等で構成され、1つの駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動波形をヘッドドライバ108に対して出力する。
ヘッドドライバ108は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて駆動波形生成部107から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド34の圧力発生手段に対して印加することで記録ヘッド34からのインクの吐出タイミングを制御する。なお、このヘッドドライバ108は、例えば、クロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動パルスを選択的に記録ヘッド34の圧力発生手段に印加して該記録ヘッド34を駆動する。
ここまでは、従来のインクジェット記録装置の構成と同じである。
ところで、インクジェット記録装置では、キャリッジ33は前述したようにCPU101からの命令により、主走査モータ駆動部111及び主走査モータ110によりガイドロッド(摺動軸)31に沿って、主走査方向(x方向)の往復動作を行う。このとき、キャリッジ33の軸受け部とガイドロッド31は接しているため、繰り返して使用した後(経時)では摺動(摩擦)等によりキャリッジ33のガイドロッド31との接触部分である軸受け部、またはガイドロッド31自体が磨り減って削れてしまい、その結果としてキャリッジ33の軸受け部とガイドロッド31との間のクリアランス(隙間)が増大し、あるいはキャリッジ33の軸受け部やガイドロッド31表面における凹凸が発生して(このことを主走査摺動部品の経時劣化という。)、キャリッジ33が主走査方向に往復動作をする際にキャリッジ33に傾きが生じる問題が起こった。
この主走査摺動部品の経時劣化によって発生するキャリッジ33の傾きには3種類ある。
図5〜図7に、主走査摺動部品の経時劣化によって発生するキャリッジ33の傾き(1),(2),(3)を示す。
図5は、キャリッジ33の傾き(1)をキャリッジ33の正面から見た図である。x軸(主走査方向、図中左右方向)−z軸(装置高さ方向、図中上下方向)平面におけるキャリッジ33の傾きを示しており、キャリッジ33はx−z平面の原点(キャリッジ33内のガイドロッド31のある1点)を中心として回転するように傾いている。図5において、このキャリッジ33の傾きにより記録ヘッド34も同様に傾き、吐出されるインクの飛翔ラインもz軸に対して斜めになることにより、本来であれば傾きのないキャリッジ33に搭載された記録ヘッド34から真下に(z軸と平行に)インクが吐出されて用紙上に形成された記録画像(初期の記録画像)の位置に対して、主走査方向に位置がずれた記録画像となる。
図6は、キャリッジ33の傾き(2)をキャリッジ33の上から見た図である。x軸(主走査方向、図中左右方向)−y軸(副走査方向、図中上下方向)平面におけるキャリッジ33の傾きを示しており、キャリッジ33はx−y平面の原点(キャリッジ33内のガイドロッド31のある1点)を中心として回転するように傾いている。図6において、このキャリッジ33の傾きにより記録ヘッド34も同様に傾き、吐出されるインクの飛翔ラインもy軸に対して斜めになることにより、本来であれば傾きのないキャリッジ33に搭載された記録ヘッド34から真下に(y軸と平行に)インクが吐出されて用紙上に形成された記録画像(初期の記録画像)の位置に対して、x−y平面上に原点を中心として回転移動して位置がずれた記録画像となる。
図7は、キャリッジ33の傾き(3)をキャリッジ33の側面から見た図である。y軸(副走査方向、図中左右方向)−z軸(装置高さ方向、図中上下方向)平面におけるキャリッジ33の傾きを示しており、キャリッジ33はy−z平面の原点(ガイドロッド31)を中心として回転するように傾いている。図7において、このキャリッジ33の傾きにより記録ヘッド34も同様に傾き、吐出されるインクの飛翔ラインもz軸に対して斜めになることにより、本来であれば傾きのないキャリッジ33に搭載された記録ヘッド34から真下に(z軸と平行に)インクが吐出されて用紙上に形成された記録画像(初期の記録画像)の位置に対して、副走査方向に位置がずれた記録画像となる。
以上のように、3種類のキャリッジ33の傾きに伴って記録ヘッド34にも3種類の傾きが発生し、それぞれの傾き成分に起因して記録画像の位置がずれる問題が発生した。
本発明は、この課題を解決するものである。すなわち、本発明に係る画像形成装置(インクジェット記録装置)は、インクを吐出して被記録媒体(用紙42)上に画像を形成する記録ヘッド(記録ヘッド34)を搭載するキャリッジ(キャリッジ33)と、前記キャリッジを摺動軸(ガイドロッド31)に沿って前記被記録媒体の搬送方向(副走査方向)に直交する方向(主走査方向)に走査する走査手段(主走査モータ110、タイミングベルト202)と、画像形成装置本体(装置本体1)内に設けられた基準パターン(基準パターン7)と、前記キャリッジに搭載され該キャリッジが前記摺動軸の所定位置にきたときに前記基準パターンを撮像する撮像手段(撮像センサ37)と、前記キャリッジまたは摺動軸の使用履歴としての初期に前記撮像手段が前記基準パターンを撮像して得た基準画像と該キャリッジまたは摺動軸の使用履歴としての所定のタイミングで前記撮像手段が前記基準パターンを撮像して得た較正画像とを比較して、前記キャリッジの摺動軸に対する傾き量(キャリッジ傾き量)を検知する検知手段(ASIC105)と、前記検知手段により検知されたキャリッジ傾き量を用いて、前記記録ヘッドの駆動を補正する補正手段(CPU101)と、を備える。
以下、本発明の根幹を成す部分について説明する。
図8,図9は、本発明に係る画像形成装置であるインクジェット記録装置の内部構成を示す側面図及び上面図である。
インクジェット記録装置は、画像形成装置本体(装置本体1)内に設けられた基準パターン(基準パターン7)と、キャリッジ33に搭載され該キャリッジ33が摺動軸(ガイドロッド31)の所定位置にきたときに前記基準パターンを撮像する撮像手段(撮像センサ37)と、を備える。これにより、装置本体1の上面(天井内面側)に取り付けた基準パターン7を撮像センサ37で読み取ることで、主走査摺動部品の経時劣化によるキャリッジ33の傾きを算出することが可能となる(詳細は後述)。なお、図8,図9では撮像センサ37をキャリッジ33上部に取り付け、基準パターン7を装置本体1の上面に取り付ける構成としているが、撮像センサ37がキャリッジ33に固定されキャリッジ33の走査に伴って主走査方向に同じ移動動作を行うことと、基準パターン7が撮像センサ37の読み取り可能な位置にあるという関係であれば、他の場所でも構わない。例えば、図8において点線で示しているように、撮像センサ37をキャリッジ33の装置正面側の側面に搭載し、基準パターン7を装置本体1の装置正面側側面の内側であって撮像センサ37に対向する位置に配置してもよい。
ここで、撮像センサ37は、所定位置の基準パターン7を含む二次元の領域を1つの画像データとして撮像する装置であり、例えばエリアセンサ(二次元イメージセンサ)が挙げられる。またはCCD(charge−coupled device)素子が副走査方向にライン状に配置されてなり、主走査方向に一定距離だけ走査されて1つの画像データを得るラインセンサであってもよい。
また、撮像センサ37は、キャリッジ33の外面のうち、走査方向側以外の面に搭載されていればよいが、被記録媒体(用紙42)に対向する面とは反対の面または走査方向側以外の側面に搭載されることが好適である。さらに、撮像センサ37は、キャリッジ33の搭載面において摺動軸(ガイドロッド31)の軸受け部から最も離れた位置に配置されることが好ましい。これにより、キャリッジ33の傾きを感度よく検出することが可能となる。
また、基準パターン7は、撮像センサ37に対向する位置であって、キャリッジ33の走査方向(主走査方向)に沿って装置本体1内の所定位置に設けられていることが好ましい。さらに、基準パターン7は、直交する2方向(例えば主走査方向及び副走査方向)それぞれに少なくとも1本ずつ延びる複数の直線状のマークからなるよい。
図10は、基準パターン7のパターン例である。図10(a)に基準パターン7を示し、図10(b)に基準パターン7に対応するキャリッジ33及び撮像センサ37を示す。
ここでは、基準パターン7は、主走査方向(x方向)に延び、お互いが平行な2本の直線状マークLx1、Lx2と、マークLx1,Lx2と直交(y方向)し、一定間隔で設けられたn本の直線状のマークLy1,Ly2,・・・Lynからなる格子状パターンとしている。この場合、撮像センサ37によって、基本的に2本のマークLx1,Lx2と2本のマークLyn−1,Lynが含まれる1つの画像データとして撮像される。マークLx1とマークLynの1本ずつでもキャリッジ33の傾きの検出は可能であるが、キャリッジ33のガイドロッド31に対する回転方向の傾きが大きい場合には、マークLx1がセンサ読取範囲外になってしまうことを防ぐことを目的としてx、y方向2本ずつとしている。また、マークLx1,Lx2の間隔やマークLyn−1,Lynの間隔は、撮像センサ37が読み取り可能な線間隔以上であり、撮像センサ37が読み取った読み取り範囲内にx、y方向でそれぞれ少なくとも1本以上含まれるような間隔とするとよい。
なお、図10では主走査方向にマークが連続するパターンを示したが、主走査方向の所定位置で基準パターン7が検出できればこれに限定されるものではない。例えば、所定位置ごと(主走査方向の一定間隔ごと)に、主走査方向及び副走査方向それぞれに2本ずつ延びる井形のマークを設けておき、これらを撮像センサ37で撮像するようにしてもよい。
また、基準パターン7を構成するマークは、装置本体1内面に直接あるいは間接的に設けられる印刷物でよいが、撮像センサ37で得られる画像データにおいてマークがある部分とない部分の境界が識別できるものであれば立体的な構造物(例えば、凹凸で構成されるもの)であってもよい。また、印刷物で使用される色も撮像された画像データからパターンが認識できる限り、特に制約はない。
つぎに、図11に、本発明の画像形成装置における制御部の要部ブロック図を示す。図4に示した制御ブロック図で本発明の構成に関わる部分を示したものである。
ここでは、撮像センサ37に対する制御信号がCPU101から送られ、撮像センサ37が基準パターン7を読み取って得られた画像データが画像処理を行うASIC105へ送られるようになっている。
図12は、図11の構成における撮像センサ37による画像データ読み取りのタイミングチャートである。
キャリッジ33に取り付けた撮像センサ37が基準パターン7を読み取る際の演算装置(CPU101)からの制御信号のタイミングは、絶対位置パターン(エンコーダスケール16a)の透過部(図12(a)における白抜き領域)をキャリッジ33に取り付けられている透過型センサ(エンコーダセンサ16)が検知するタイミング(図12(b)におけるON領域)を基準としている。
エンコーダセンサ16からの信号は演算装置(CPU101)で監視しており、このエンコーダセンサ16の出力信号(ON信号)を演算装置内部高速クロック(図12(c))で検知する。ただし、エンコーダセンサ16の出力と演算装置内部高速クロックは非同期である。このため、エンコーダセンサ16がONになった直後の演算装置内部高速クロック立ち上がりに同期させて画像の読取を開始する(演算装置内部高速クロックの立ち下がり同期でもよい)。
演算装置内部高速クロックの立ち上がりに同期した画像ゲート信号(図12(d))と画像データ取得タイミング同期信号(図12(e))を演算装置(CPU101)から画像処理装置(ASIC105)へ命令することで、撮像センサ37からの画像データの取得を行う。
なお、画像データを取得する領域は、主走査全域に対して全領域、あるいは画像ゲート信号で指定した領域である。また、画像ゲート信号を複数回アサートすることで主走査の指定した位置での画像取得が可能である。また、演算装置(CPU101)内部にはカウンタを備えており、エンコーダセンサ16の出力のONの回数、あるいはエンコーダセンサ16の出力ONからの演算装置内部高速クロックのクロック数をカウントし、主走査方向の任意の領域で画像の取得が可能である。また、ここではエンコーダスケール16aの透過部の検知を基準としているが、遮断部(図12(a)における黒領域)を基準としてもよい。
本発明では、まずキャリッジ33またはガイドロッド31の使用履歴としての初期に撮像センサ37が主走査方向の所定位置にて基準パターン7を撮像して基準画像を得て、該基準画像のデータをNVRAM104に保存する。保存された基準画像のデータはCPU101からの命令により読み出し可能である。ついで、キャリッジ33またはガイドロッド31の使用履歴としての所定のタイミングで撮像センサ37が前記所定位置にて基準パターン7を撮像して較正画像を得て、該較正画像と前記基準画像とを比較して、キャリッジ33のガイドロッド31に対する傾き量(キャリッジ傾き量)を検知するものである。これにより、キャリッジ33の前述した3種類の傾き(図5〜図7)を検出することが可能となる。
すなわち、図5に示すキャリッジ33の傾き(1)は、基準パターン7における主走査方向の位置ズレd1として検知される。
また、図6に示すキャリッジ33の傾き(2)は、基準パターン7における回転による位置ズレとして検知される。
また、図7に示すキャリッジ33の傾き(3)は、基準パターン7における副走査方向の位置ズレd2として検知される。
なお、これらの位置ズレ関係は、図8,図9に示す撮像センサ37と基準パターン7との配置関係の場合に成立するものである。撮像センサ37と基準パターン7との配置関係によって基準パターン7における位置ズレの関係は変化するが、いずれの場合でも図5〜図7の3種類のキャリッジ33の傾きに分離して検知可能である。
以下、キャリッジ33の傾き(1),(2),(3)それぞれの検知及び算出の方法を説明する。
[キャリッジ33の傾き(1)の算出]
図13は、キャリッジ33が初期状態のときに撮像センサ37で所定位置の基準パターン7を読み取って得られた基準画像である。基準画像は、マークLx1,Lx2とマークLy1,Ly2からなる井形(格子パターン)が画面中央にある画像となっている。キャリッジ33の傾きの検出のための基準画像として、図13のように格子が中央にある必要はとくにはないが、ここでは簡単のため格子が画面中央にあるものとする
図14は、主走査摺動部品の経時劣化によりキャリッジ33がxz平面において傾いたときに撮像センサ37で所定位置の基準パターン7を読み取って得られた較正画像である。図13の基準画像を点線で合わせて示している。
撮像センサ37により基準画像のときと同じタイミングで画像を取得するとキャリッジ33が傾いているため(図5参照)、撮像センサ37自体も傾きが生じ、キャリッジ33が図5において左下がりの状態となって、較正画像上では縦線であるマークLy1’,Ly2’が初期状態のマークLy1,Ly2よりも図中右方向にずれることとなる。一方、キャリッジ33が図5の場合とは逆に図5において右下がりの状態となった場合には、縦線のマークLy1’,Ly2’が初期状態よりも図中左方向にずれることとなる。
ここで、このときのキャリッジ33の傾き(1)の傾き角度θxzは下記のように算出可能である。
すなわち、ASIC105における画像データの画像処理によって、基準画像及び較正画像データの2値化を行い、かつ主走査方向(x方向)のみで見た場合、図14のように初期の画像(基準画像)の縦線(マークLy1,Ly2)の位置と、主走査摺動部品の経時劣化後の較正画像での縦線(マークLy1’,Ly2’)の位置の差を位置ズレ量:d1として検知可能である。このとき、さらに撮像センサ37と基準パターン7の距離Lは決まっているので、傾き角度θxzは次式(1)により算出可能である。
tanθxz = d1/L ・・・(1)
[キャリッジ33の傾き(2)の算出]
図15は、主走査摺動部品の経時劣化によりキャリッジ33がxy平面において傾いたときに撮像センサ37で所定位置の基準パターン7を読み取って得られた較正画像である。図13の基準画像を点線で合わせて示している。
xy平面においてキャリッジ33が傾いた場合にも、キャリッジ33の傾き(1)(xz平面での傾き)算出と同様に、初期状態の基準パターン7の基準画像と主走査摺動部品の経時劣化後の基準パターン7の較正画像を比較し、傾きを算出する。なお、このときの基準画像、較正画像ともに主走査方向の画面(画面横)の長さa、副走査方向の画面(画面縦)の長さbの画面縦横サイズが同じ画像で表示されている。
まず撮像センサ37により基準画像のときと同じタイミングで画像を取得すると、図6においてxy平面に対して左下がりの状態となっているため、撮像センサ37自体も傾きが生じている。この状態では、図15のように格子パターンが図中右側に傾いた(右回転)状態で読み取られる。一方、キャリッジ33が逆に図6において右下がりの状態では格子パターンが図中左側に傾いた(左回転)状態で読み取られる。
ここで、このときのキャリッジ33の傾き(2)の傾き角度θxyは下記のように算出可能である。
すなわち、ASIC105における画像データの画像処理によって、基準画像及び較正画像データの2値化を行い、格子パターンの画像端部における座標を図15(a)に示すようにあらわす。図15(a)では画面の4辺上の黒丸プロットの座標のことをいい、例えば、基準画像のマークLx1の両端の座標が(x1,y1)、(x2,y2)であり、マークLx2の両端の座標が(x3,y3)、(x4,y4)である。また、較正画像のマークLx1”の両端の座標が(x1’,y1’)、(x2’,y2’)であり、マークLx2”の両端の座標が(x3’,y3’)、(x4’,y4’)である。またマークLy1”の両端の座標が(x5’,y5’)、(x7’,y7’)であり、マークLy2”の両端の座標が(x6’,y6’)、(x8’,y8’)である。
キャリッジ33の傾き(2)は図15(b)に示すθxyの位置であるので、主走査方向の画面長さaと横線であるマークLx1”,Lx2”の位置ズレ量から算出可能である。ここでは、読取画像の画面長さaは演算装置(CPU101)からの制御信号により画像データ範囲を設定しているのでわかっており、マークLx1”,Lx2”のマークLx1,Lx2からの位置ズレ量は格子パターンの端点の座標から|y1’−y1|+|y2’−y2|として求める。よって、キャリッジ33の傾き(2)の傾き角度θxyは次式(2)により算出可能である。
tanθxy = (|y1’−y1|+|y2’−y2|)/a ・・・(2)
[キャリッジ33の傾き(3)の算出]
図16は、主走査摺動部品の経時劣化によりキャリッジ33がyz平面において傾いたときに撮像センサ37で所定位置の基準パターン7を読み取って得られた較正画像である。図13の基準画像を点線で合わせて示している。
yz平面に対してキャリッジ33が傾いた場合、キャリッジ33の傾き(1)(xz平面での傾き)算出と同様に、初期状態の基準パターン7の基準画像と主走査摺動部品の経時劣化後での基準パターン7の較正画像を比較し、傾きを算出する。
撮像センサ37により基準画像のときと同じタイミングで画像を取得するとキャリッジ33が傾いているため(図7参照)、撮像センサ37自体も傾きが生じ、キャリッジ33が図7において左下がりの状態となって初期状態よりも副走査方向の一方向(図7では左方向)にずれた場所を読んでしまうため、較正画像上では横線であるマークLx1’,Lx2’が初期状態のマークLx1,Lx2よりも図16の下方向にずれることとなる。一方、キャリッジ33が図7の場合とは逆に図7において右下がりの状態となった場合には副走査方向の逆方向にずれた状態となるので、横線のマークLx1’,Lx2’が初期状態よりも図16の上方向にずれることとなる。
ここで、このときのキャリッジ33の傾き(3)の傾き角度θyzは下記のように算出可能である。
すなわち、ASIC105における画像データの画像処理によって、基準画像及び較正画像データの2値化を行い、かつy方向のみで見た場合、図16のように初期の画像(基準画像)の横線(マークLx1,Lx2)の位置と、主走査摺動部品の経時劣化後の較正画像での横線(マークLx1’,Lx2’)の位置の差を位置ズレ量:d2として検知可能である。このとき、さらに撮像センサ37と基準パターン7の距離Lは決まっているので、傾き角度θyzは次式(3)により算出可能である。
tanθyz = d2/L ・・・ (3)
[キャリッジ33の傾き(1),(2),(3)が複合している傾きの算出]
図17は、主走査摺動部品の経時劣化によりキャリッジ33の傾き(1),(2),(3)が複合しているときに撮像センサ37で所定位置の基準パターン7を読み取って得られた較正画像である。図13の基準画像を点線で合わせて示している。なお、このときの基準画像、較正画像ともに主走査方向の画面(画面横)の長さa、副走査方向の画面(画面縦)の長さbの画面縦横サイズが同じ画像で表示されている。
キャリッジ33の傾き(1),(2),(3)が複合している場合の傾き算出は、以下の手順により行う。
(S1) まず、キャリッジ33の傾きが複合しているかの判別を行う。
判別は、まずASIC105における画像データの画像処理によって、基準画像及び較正画像データの2値化を行い、格子パターンの画像端部における座標を図17に示すようにあらわした上で、以下のように行う。なお、図17では画面の4辺上の黒丸プロットの座標のことをいい、例えば、基準画像のマークLx1の両端の座標が(x1,y1)、(x2,y2)であり、マークLx2の両端の座標が(x3,y3)、(x4,y4)である。またマークLy1の両端の座標が(x5,y5)、(x7,y7)であり、マークLy2の両端の座標が(x6,y6)、(x8,y8)である。また、較正画像のマークLx1”’の両端の座標が(x1”’,y1”’)、(x2”’,y2”’)であり、マークLx2”’の両端の座標が(x3”’,y3”’)、(x4”’,y4”’)である。またマークLy1”’の両端の座標が(x5”’,y5”’)、(x7”’,y7”’)であり、マークLy2”’の両端の座標が(x6”’,y6”’)、(x8”’,y8”’)である。
(判定1)|y1−y1”’|=|y2−y2”’|かつ|x5−x5”’|=|x7−X7”’|の場合
この場合は、基準画像と較正画像との間において、横線と縦線の座標位置の差の絶対値が画面の左右と上下で一致している状態である。つまり初期状態に対して、主走査摺動部品の経時劣化によりxy平面の傾き(キャリッジ33の傾き(2))のみが発生している状態と判定する。よって、前述したxy平面の傾き:θxyの傾きの検出のみを行えばよい。
(判定2)|y1−y1”’|=|y2−y2”’|かつ|x5−x5”’|≠|x7−X7”’|の場合
この場合は、基準画像と較正画像との間において、横線の画面左右それぞれでの座標位置の差の絶対値は前記(判定1)の場合と同様に一致しているが、縦線の画面上下それぞれでの座標位置の差の絶対値が一致していない状態である。つまり、xy平面の傾き:θxyとxz平面の傾き:θxzの傾き(キャリッジ33の傾き(1),(2))がある状態と判定する。
(判定3)|y1−y1”’|≠|y2−y2”’|かつ|x5−x5”’|=|x7−X7”’|の場合
この場合は、前記(判定2)の場合とは逆に縦線の画面上下それぞれでの座標位置の差の絶対値は一致しているが、横線の画面左右それぞれでの座標位置の差の絶対値は一致していない状態である。つまり、xy平面の傾き:θxyとyz平面の傾き:θyzの傾き(キャリッジ33の傾き(2),(3))がある状態と判定する。
(判定4)|y1−y1”’|≠|y2−y2”’|かつ|x5−x5”’|≠|x7−X7”’|の場合
この場合は、横線の画面左右それぞれと縦線の画面上下それぞれでの端点の座標位置の差の絶対値が両方とも一致していない状態である。つまり、xy平面の傾き:θxyと、xz平面の傾き:θxzと、yz平面の傾き:θyzの傾き(キャリッジ33の傾き(1),(2),(3))がある状態と判定する。
なお、上記では判定を横線、縦線の画面左右、上下それぞれでの端点の座標位置の絶対位置差が等しいか等しくないかで判定を行っているが、画面内のある範囲を設定して判定を行うことも可能である。
上記(判定2)〜(判定4)の場合で、傾きが複合していると判定された場合には、キャリッジ33の傾きの算出を以下のように行う。
(S2) 前記(判定2)〜(判定4)にはいずれもxy平面の傾きがあるため、まずθxyを算出する。この算出方法は、前記キャリッジ33の傾き(2)(xy平面の傾き)の算出方法と同じ方法によればよく、次式(4)により算出可能である。
tanθxy=(|y1”’−y1|+|y2”’−y2|)/a ・・・ (4)
(S3) ASIC105における画像処理によって、較正画像データについて画像の回転を行う。このとき、回転中心は較正画像データの中心とし、回転する角度はステップS2で算出した角度θxyとして、較正画像におけるキャリッジ33の傾き(2)を解消する方向に回転させる。
(S4) ステップS3の画像処理により、図18に示すようにxz平面とyz平面の傾き(キャリッジ33の傾き(1),(3))のみを持つ状態となるので、前述したキャリッジ33の傾き(1)(xz平面の傾き)の算出方法とキャリッジ33の傾き(3)(yz平面の傾き)の算出方法と同じ方法で次式(5)、(6)によって、それぞれの傾きを算出する。
tanθxz=d1/L ・・・(5)
tanθyz=d2/L ・・・(6)
図19に、本発明に係る画像形成装置におけるキャリッジ33の傾き補正に関する処理のフローチャートを示す。
[基準画像取得ステップ]
出荷時等にガイドロッド31やキャリッジ33の摺動部品が擦り減っていない状態において、撮像センサ37により初期状態のデータとして、基準パターン7の画像データ(基準画像)を取得する。具体的には以下の手順で行う。なお、このときキャリッジ33の傾き検出機能はOFFとしてステップS11〜S13を実行する。
(S11) CPU101は、主走査ドライバである主走査モータ110,主走査モータ駆動部111を介した制御により、キャリッジ33を主走査方向に走査する。
(S12) エンコーダセンサ16がエンコーダスケール16aの透過部を検知した後、キャリッジ33の主走査方向の所定位置で撮像センサ37により基準パターン7を撮像して基準画像を取得する。
(S13) ステップS12で得られた基準画像のデータをCPU101からの命令により呼び出し可能な状態でNVRAM104に保存する。
[傾き算出ステップ]
画像形成装置(インクジェット記録装置)において所定のタイミングでキャリッジ33の傾き検出機能をONとして、キャリッジ33の傾きを算出し、インク吐出タイミング補正値を算出してから終了する。具体的には以下の手順で行う。
(S21) CPU101は、主走査ドライバである主走査モータ110,主走査モータ駆動部111を介した制御により、キャリッジ33を主走査方向に走査する。
(S22) エンコーダセンサ16がエンコーダスケール16aの透過部を検知した後、キャリッジ33の主走査方向の前記基準画像を取得したときと同じ所定位置で撮像センサ37により基準パターン7を撮像して較正画像を取得する。
(S23) ステップS12で得られた較正画像のデータをCPU101からの命令により呼び出し可能な状態でNVRAM104に保存する。
(S24) キャリッジ33の傾き検出機能がONであるため(S14のYes)、つぎのステップに進む。
(S25) NVRAM195に保存されている主走査方向で同じ位置の基準画像及び較正画像のデータを呼び出し、キャリッジ33の傾きを算出する。具体的には、キャリッジ33の傾き(1),(2),(3)が複合して傾いている可能性があるため、前記ステップS1〜S4の手順に従ってキャリッジ33の傾きを算出する。
(S26) ステップS25の結果、キャリッジ33に傾きがない場合(S26のNo)には処理を終了する。キャリッジ33に傾きがある場合には次のステップS27に進む。
(S27) ステップS26の算出結果に基づいて、記録ヘッド34の駆動を補正する補正値を算出する。ここで、記録ヘッド34の駆動の補正とは、ノズルからのインクの吐出タイミングを補正することである。あるいは記録ヘッド34のノズル列において駆動するノズルの位置及び/又はノズルの吐出タイミングを補正することとしてもよい。
[画像形成準備ステップ]
図20は、画像形成準備ステップにおける画像形成(印字)可否判定に関するフローチャートである。
(S31) ここでは、まず画像形成前にキャリッジ33の傾き補正機能を使用するか否かのON/OFFの選択を行う。補正機能ONの場合は次のステップS32に進み、補正機能OFFの場合は記録ヘッド34のノズル列において駆動するノズルの位置及び/又はノズルの吐出タイミングについて前記補正値を反映させない条件設定のままステップS33に進む。
(S32) 前記ステップS27で算出された補正値を用いて、記録ヘッド34のノズル列において駆動するノズルの位置及び/又はノズルの吐出タイミングを再設定する。
(S33) 記録ヘッド34のノズル列において駆動するノズルの位置及び/又はノズルの吐出タイミングの条件において画像形成が可能か否かの判断を行う。画像形成不可の場合(S33のNo)にはステップS31に戻り、画像形成可の場合(S33のYes)には画像形成ステップに移る(END)。
画像形成ステップでは、傾き補正機能ONの場合、S27の補正値が記録ヘッド34の駆動に反映されて、入力画像データに基づいた画像形成が行われる。これにより、主走査摺動部品の経時劣化(キャリッジ33の軸受け部あるいはガイドロッド31の削れ)により発生するキャリッジ33の傾きに起因する記録画像の位置ズレ(インク吐出精度の低下)を抑え、初期状態と同様の良好な画像形成を行うことができる。
以上の一連の処理は、任意のタイミングで行われるようにするとよい。例えば、基準画像の取得は、装置出荷時、画像形成装置が設置された時、キャリッジ33やガイドロッド31が交換された時に行う。また、較正画像の取得及びキャリッジ33の傾き算出は、画像形成装置の電源がONとされた時、画像形成装置のメンテナンス時、一定枚数の用紙に画像形成が行われた時などである。また、この一連の処理はキャリッジ33の主走査二方向(図5における左右方向)それぞれの方向の走査に適用するとよい。この場合、前記基準画像取得ステップ、傾き算出ステップ、画像形成準備ステップそれぞれにおけるキャリッジ33の走査方向は同じ方向とする。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の前方側から見た斜視説明図である。 同装置の機構部の全体構成を説明する側面概略構成図である。 同機構部の要部平面説明図である。 本発明の画像形成装置の制御部全体のブロック図である。 キャリッジの傾き(1)の状態を示す概略図である。 キャリッジの傾き(2)の状態を示す概略図である。 キャリッジの傾き(3)の状態を示す概略図である。 図1のインクジェット記録装置における撮像センサ及び基準パターンの配置状態を示す側面図である。 図1のインクジェット記録装置における撮像センサ及び基準パターンの配置状態を示す上面図である。 基準パターンのパターン例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置における制御部の要部ブロック図である。 図11の構成における撮像センサによる画像データ読み取りのタイミングチャートである。 キャリッジが初期状態のときに撮像センサで基準パターンを読み取って得られた基準画像の例を示す図である。 主走査摺動部品の経時劣化によりキャリッジがxz平面において傾いたときに撮像センサで基準パターンを読み取って得られた較正画像の例を示す図である。 主走査摺動部品の経時劣化によりキャリッジがxy平面において傾いたときに撮像センサで基準パターンを読み取って得られた較正画像の例を示す図である。 主走査摺動部品の経時劣化によりキャリッジがyz平面において傾いたときに撮像センサで基準パターンを読み取って得られた較正画像の例を示す図である。 キャリッジの傾き(1),(2),(3)が複合しているときに撮像センサで基準パターンを読み取って得られた較正画像の例を示す図である。 図17の較正画像についてキャリッジの傾き(2)を打ち消す画像処理を行った後の較正画像の例を示す図である。 本発明に係る画像形成装置におけるキャリッジの傾き補正に関する処理のフローチャートである。 画像形成準備ステップにおける画像形成(印字)可否判定に関するフローチャートである。
符号の説明
1 装置本体
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
4 カートリッジ装填部
5 操作/表示部
7 基準パターン
10,10k、10c、10m、10y インクカートリッジ
11k、11c、11m、11y 残量表示部
12 電源ボタン
13 用紙送り/印刷再開ボタン
14 キャンセルボタン
16 エンコーダセンサ(透過型センサ)
16a エンコーダスケール(絶対位置パターン)
17 センサ(アナログセンサ)
21 フレーム
24 供給ポンプ
30 制御部
31,39 ガイドロッド
32 ステー
33 キャリッジ
34 記録ヘッド
35 サブタンク
36 インク供給チューブ
37 撮像センサ
42 用紙(被記録媒体)
51 搬送ベルト
81 維持回復機構
82,82a,82b,82c,82d キャップ
83 ワイパーブレード
84,88 空吐出受け
89 開口
90 ホストPC
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 NVRAM
105 ASIC
106 ホストI/F
107 駆動波形生成部
108 ヘッドドライバ
110 主走査モータ
111 主走査モータ駆動部
112 副走査モータ
113 副走査モータ駆動部
114 ACバイアス供給部
115 維持回復機構駆動部
116 モータ
116a ADC
117 操作/表示部
Lx1,Lx2,Lx1’,Lx2’,Lx1”、Lx2”,Lx1”’,Lx2”’,Ly1,Ly2,Ly1’,Ly2’,Ly1”,Ly2”,Ly1”’,Ly2”’,Lyn マーク

Claims (9)

  1. インクを吐出して被記録媒体上に画像を形成する記録ヘッドを搭載するキャリッジと、
    前記キャリッジを摺動軸に沿って前記被記録媒体の搬送方向に直交する方向に走査する走査手段と、を有する画像形成装置において、
    前記画像形成装置内に設けられた第一のパターンに基づいて前記キャリッジの位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    前記キャリッジに搭載され該キャリッジが前記位置情報取得手段によって取得された所定位置にきたときに前記画像形成装置内に設けられた第二のパターンを撮像する撮像手段と、
    あらかじめ前記撮像手段が前記所定位置で前記第二のパターンを撮像して得た基準画像と、その後に前記撮像手段が前記所定位置で前記第二のパターンを撮像して得た較正画像とを比較して、前記キャリッジの摺動軸に対する傾き量を検知する検知手段と、を備え、
    前記キャリッジの摺動軸に対する傾き量と、前記キャリッジの位置情報とに基づいて画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第一のパターンは、前記キャリッジに設けられたセンサによって読み取られる等間隔で記録されているパターンであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記基準画像は、前記キャリッジの使用の初期段階で前記撮像手段によって前記第二のパターンを撮影した画像であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第二のパターンは、前記撮像手段に対向する位置に設けられている請求項1から3までのいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記第二のパターンは、直交する2方向それぞれに少なくとも1本ずつ延びる複数の直線状のマークからなる請求項1から4までのいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記撮像手段は、キャリッジ外面において摺動軸の軸受け部から最も離れた位置に配置される請求項1から5までのいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記撮像手段は、エリアセンサまたはラインセンサである請求項1から6までのいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記検知手段は、前記較正画像と基準画像とを比較して、前記キャリッジの摺動軸に対する傾きの種類を判定し、該傾きの種類ごとのキャリッジ傾き量を算出する請求項1から7までのいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 記キャリッジ傾き量を用いて、前記記録ヘッドからのインクの吐出タイミングを補正して画像を形成する請求項1から8までのいずれかに記載の画像形成装置。
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