JP5369612B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、GaN系(窒化ガリウム)高電子移動度トランジスタ(HEMT:high electron mobility transistor))等に好適な半導体装置の製造方法に関する。
近年、GaN系HEMT等のGaN系半導体装置について、その物性的特徴から高耐圧・高速デバイスとしての応用が期待されている。GaN系半導体装置の高周波特性の向上のためには、ソースインダクタンスの低減及び放熱のためのビア配線構造部が必要である。
GaN系半導体装置の製造に際しては、SiC(炭化シリコン)基板の表面にAlGaN層及びGaN層等を形成している。そして、表面側の処理が終了した後に、熱可塑性接着剤を用いて、SiC基板の表面をファイア等の支持基板(キャリア)に貼り付ける。次いで、SiC基板の裏面を、その厚さが50μm程度になるまで研磨する。その後、SiC基板の裏面の処理(ビア配線構造の形成)等を行う。そして、表面側の処理が終了した後に、SiC基板をキャリアから取り外す。SiC基板をキャリアから取り外す際には、アセトン等の有機溶媒又は専用薬剤を用いて熱可塑性接着剤を溶解させている。
従来、熱可塑性接着剤を溶解させるための種々の技術が提案されている。
図1A乃至図1Dは、半導体装置の従来の製造方法を工程順に示す断面図である。この方法では、先ず、図1Aに示すように、SiCからなる基板101上にAlGaN層及びGaN層等の化合物半導体層102を形成し、その上に電極層103を形成する。次いで、図1Bに示すように、接着剤105を用いてキャリア104を電極層103に貼り付ける。キャリア104には、図2に示すように、多数の孔104aが形成されている。その後、図1Cに示すように、基板101の裏面に、電極層103の一部に電気的に接続される金属層106を形成する。続いて、孔104aからアセトン等を接着剤105に接触させて、接着剤104を溶解させることにより、図1Dに示すように、キャリア104を取り外す。
しかしながら、この方法では、金属層106の形成に関する処理の際に用いられる溶剤及びめっき液等が接着剤105に触れてしまう。このため、金属層106が形成される前に接着剤105が溶解してしまったり、接着剤105が変質してその後に溶解しにくくなってしまったりする。
また、孔104aの存在により、キャリア104の熱伝導率にばらつきが生じるため、基板101及び化合物半導体層102のエッチングレートにもばらつきが生じてしまう。このため、基板101及び化合物半導体層102のエッチングの制御が困難となる。更に、両面アライメント露光時の合わせ時に孔104aがアライメントマークの観察の障害となることもある。また、孔104aの形成のためのコストもかかってしまう。
図3A乃至図3Bは、半導体装置の他の従来の製造方法を工程順に示す断面図である。この方法では、図3Aに示すように、孔104aがないキャリア104を用いて、金属層106を形成する。次いで、図3Bに示すように、縦横に延びるスクライブラインに沿って、接着剤105を露出する溝107を形成する。次いで、溝107からアセトン等を接着剤105に接触させて、接着剤105を溶解させることにより、キャリア104を取り外す。
しかしながら、この方法では、接着剤105が溶解した時に、溝107により分割されていた各チップがばらばらに散らばってしまう。このため、各チップの回収の作業が煩雑になる。また、溝107の形成をドライエッチングにより行うと、基板101がSiCからなるため、高パワーが必要とされ、この結果、接着剤105が直接フッ素系ガスのプラズマ雰囲気に曝されて変質する。このため、接着剤105が溶解しにくくなってしまう。化合物半導体層102のエッチングに用いられる塩素系ガスに接着剤105が曝された場合にも、接着剤105が溶解しにくくなることがある。
図4に示すように、接着剤105を溶解させる前に、孔108aが形成された支持テープ108を貼り付けておく方法もある。しかし、支持テープ108の貼り付けが接着剤を介して行われているため、接着剤105の溶解の際に支持テープ108も剥がれてしまい、各チップがばらばらに散らばってしまう。
また、キャリアに未貫通の複数の孔を形成しておき、キャリアの取り外しの直前に孔を貫通させる方法、及び、キャリアの孔をフッ素樹脂で塞いでおき、キャリアの取り外しの直前にフッ素樹脂を除去する方法も提案されている。
しかしながら、これらの方法によっても、上記のようなキャリアの孔の存在に伴う問題点を解消することはできない。
特開2002−184845号公報 特開2008−41780号公報 特開2005−72349号公報 特開2007−273941号公報 特開2006−237056号公報 特開2007−242812号公報
本発明の目的は、孔のないキャリア(支持基板)を用いても、キャリアの取り外し時の半導体チップの散乱を防止することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明に係る半導体装置の製造方法では、半導体素子が形成された素子形成基板の第1の面に、接着剤を用いて支持基板を貼り付け、その後、前記素子形成基板の前記第1の面とは反対側の第2の面から、前記素子形成基板の途中まで延びる複数の貫通孔を互いに離間して形成し、前記第2の面の処理を行う。次に、前記複数の貫通孔を前記接着剤まで到達させる。そして、前記複数の貫通孔から前記接着剤の溶解液を前記接着剤まで浸透させて、前記接着剤を溶解させる。前記第2の面の処理を行う際には、前記素子形成基板にビアホールを形成し、前記ビアホール内及び前記第2の面上に配線を形成する。
上記の製造方法によれば、支持基板として孔が形成されたものを用いずとも、接着剤の溶解時における半導体チップの散乱を防止することができる。
以下、実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。図5A乃至図5Vは、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を工程順に示す断面図である。
第1の実施形態では、先ず、図5Aに示すように、炭化シリコン(SiC)からなる絶縁性基板1の表面上にGaN層2及びn型AlGaN層3をこの順で形成する。絶縁性基板1の厚さは350μm程度であり、GaN層2の厚さは2μm程度であり、n型AlGaN層3の厚さは25nm程度である。次いで、不活性領域92とする領域にボロン又はヘリウム等を注入することにより、2次元電子ガスを消失させる。この結果、不活性領域92及び活性領域91が区画される。次いで、n型AlGaN層3上にソース電極4s、ゲート電極4g及びドレイン電極4dを選択的に活性領域91内に形成する。その後、ソース電極4s、ゲート電極4g及びドレイン電極4dを覆うSiN層5をn型AlGaN層3上に形成する。ソース電極4s及びドレイン電極4dの形成に当たっては、例えば、Ti層を形成し、その後にTi層上にAl層を形成する。また、ゲート電極4gの形成に当たっては、例えば、Ni層を形成し、その後にNi層上にAu層を形成する。
SiN層5の形成の後、図5Bに示すように、ソース電極4sに対応する開口部51s及びドレイン電極4dに対応する開口部51dを備えたレジストパターン51をSiN層5上に形成する。レジストパターン51の厚さは1μm程度である。
次いで、図5Cに示すように、レジストパターン51をマスクとしてSiN層5をパターニングすることにより、開口部51sに整合するコンタクトホール5sをソース電極4s上に形成し、開口部51dに整合するコンタクトホール5dをドレイン電極4d上に形成する。SiN層5のパターニングに当たっては、例えば、チャンバ内にSF6及びCHF3を2:30の流量比で供給し、アンテナパワーを500Wとし、バイアスパワーを50Wとしてドライエッチングを行う。この場合のエッチングレートは0.24μm/分程度となる。
その後、レジストパターン51を除去し、図5Dに示すように、不活性領域92内に位置するエッチングストッパ用の開口部52sを備えたレジストパターン52をSiN層5上に形成する。レジストパターン52の厚さは10μm程度である。また、開口部52sの直径は、例えば150μm程度である。レジストパターン52の厚さを10μm程度としても、直径が150μm程度の開口部52sは高い精度で形成することができる。続いて、レジストパターン52をマスクとしてSiN層5をパターニングすることにより、開口部52sに整合する開口部6を不活性領域92内に形成する。SiN層5のパターニングに当たっては、例えば、チャンバ内にSF6及びCHF3を2:30の流量比で供給し、アンテナパワーを500Wとし、バイアスパワーを50Wとしてドライエッチングを行う。
次いで、図5Eに示すように、レジストパターン52をマスクとしてn型AlGaN層3及びGaN層2のドライエッチングを行うことにより、開口部6を絶縁性基板1まで到達させる。このドライエッチングでは、塩素系ガス、例えばCl2ガスを用いる。また、ICPドライエッチング装置を用い、アンテナパワーを100Wとし、バイアスパワーを20Wとする。この場合のn型AlGaN層3及びGaN層2のエッチングレートは0.2μm/分程度となる。
なお、開口部6を絶縁性基板1の内部まで到達させてもよい。
次いで、レジストパターン52を除去し、図5Fに示すように、絶縁性基板1の表面側の全面にシード層7として、Ta層及びCu層の積層体をスパッタリング法により形成する。Ta層の厚さは20nm程度とし、Cu層の厚さは200nm程度とする。
その後、図5Gに示すように、開口部6の全体を露出する開口部53sを備えたレジストパターン53をシード層7上に形成する。なお、開口部53sは不活性領域92内に位置させる。また、レジストパターン53の厚さは3μm程度である。
続いて、図5Hに示すように、電気めっき法により、開口部53s内において、シード層7上にNi層8を導電性エッチングストッパとして形成する。Ni層8の厚さは3.2μm程度である。Ni層8の形成は、例えば50℃〜60℃の温浴槽中で行う。この場合のめっきレートは0.5μm/分程度となる。
次いで、図5Iに示すように、レジストパターン53を除去する。その後、イオンミリングを行うことにより、Ni層8から露出しているシード層7を除去する。この時、Ni層8も若干削られ、その厚さが3μm程度となる。なお、n型AlGaN層3の表面とNi層8の表面との間隔は1μm程度となる。
続いて、図5Jに示すように、絶縁性基板1の表面側の全面にシード層9として、Ti層、Pt層及びAu層の積層体をスパッタリング法により形成する。Ti層の厚さは10nm程度であり、Pt層の厚さは50nm程度であり、Au層の厚さは200nm程度である。
次いで、図5Kに示すように、ソース電極4s及びNi層8の全体を包囲する開口部並びにドレイン電極4dの外縁に対応する開口部を備えたレジストパターン54をシード層9上に形成する。レジストパターン54の厚さは3μm程度である。その後、電気めっき法により、レジストパターン54の各開口部内において、シード層9上に厚さが1μm程度のAu層10を形成する。Au層10の形成は、例えば55℃〜65℃のAuめっき槽中で行う。この場合のめっきレートは0.5μm/分程度となる。
続いて、図5Lに示すように、レジストパターン54を除去する。次いで、イオンミリングを行うことにより、Au層10から露出しているシード層9を除去する。この時、Au層10も若干削られ、その厚さが0.6μm程度となる。シード層9を構成するTi層のミリングレートは15nm/分程度であり、Pt層のミリングレートは30nm/分程度であり、Au層のミリングレートは50nm/分程度である。
このようにして、GaN系HEMTが形成された素子形成基板が得られる。なお、図5A乃至図5Lには、1個のGaN系HEMTに相当する部分を図示しているが、1枚の絶縁性基板1上に複数のGaN系HEMTを形成しており、素子形成基板にはGaN系HEMTを1個以上含むチップ領域が複数設けられている。
その後、図5Mに示すように、アセトンに溶解する熱可塑性の接着剤11を用いて、サファイア等からなるキャリア(支持基板)12を絶縁性基板1の表面側に貼り付ける。つまり、素子形成基板の表面(第1の面)にキャリア12を貼り付ける。そして、絶縁性基板1の裏面(素子形成基板の第2の面)を、その厚さが50μm程度になるまで研磨する。
続いて、図5Nに示すように、絶縁性基板1の裏面に、ビアホール用の開口部21a及びスルーホール用の開口部21bが形成されたメタルマスク21を形成する。例えば、開口部21aの直径は50μm程度とし、開口部21bの直径は10μm程度とする。メタルマスク21の形成では、例えば、先ず、厚さが20nm程度のTa膜をスパッタリング法により形成し、その上に厚さが200nm程度のCuシードメタル膜をスパッタリング法により形成する。その後、レジスト剤をCuシードメタル膜上に塗布する。続いて、所定のパターンが形成されたフォトマスク及び絶縁性基板1の相対的な位置合わせを行う。この位置合わせでは、両面アライナを用い、また、絶縁性基板1の表面側に形成されている表面アライメントマークを基準として用いる。表面アライメントマークは、例えばNi層8と並行して形成しておけばよい。位置合わせ後には、レジスト剤の露光及び現像を行って、開口部21aを形成する予定の領域及び開口部21bを形成する予定の領域を覆うレジストパターンを形成する。次いで、電気めっき法により、Cuシードメタル膜上に厚さが1.8μm程度のNi膜を形成する。そして、レジストパターンを除去し、Ni膜から露出しているCuシードメタル膜及びその下のTa膜を、例えばイオンミリングにより除去する。このようにして、開口部21bが点在するメタルマスク21を形成することができる。
その後、メタルマスク21をマスクとして絶縁性基板1のドライエッチングを行うことにより、図5O及び図6に示すように、開口部21aに整合するビアホール1a及び開口部21bに整合するスルーホール1b(貫通孔)を形成する。このドライエッチングでは、フッ化物系ガス、例えば六弗化硫黄(SF6)ガス及び酸素(O2)ガスの混合ガスを用いる。また、ICPドライエッチング装置を用い、アンテナパワーを2kWとし、バイアスパワーを200Wとする。このような条件下でのSiCのGaNに対するエッチング選択比は約30である。このため、スルーホール1bの形成に際して、絶縁性基板1のエッチングを絶縁性基板1とGaN層2との界面で容易に停止させることができる。
なお、開口部21bが点在するため、スルーホール1bも点在する。従って、絶縁性基板1及びGaN系HEMTを含む素子形成基板に設けられたチップ領域同士はスルーホール1bによって分断されず、各チップ領域は他のチップ領域の少なくとも1個と物理的に繋がれている。
続いて、スルーホール1bを介してGaN層2及びn型AlGaN層3のドライエッチングを行うことにより、図5Pに示すように、スルーホール1bをSiN層5の表面まで到達させる。このドライエッチングでは、塩素系ガス、例えばCl2ガスを用いる。また、ICPドライエッチング装置を用い、アンテナパワーを200Wとし、バイアスパワーを50Wとする。この場合のGaN層2及びn型AlGaN層3のエッチングレートは0.2μm/分程度となる。このような条件下でのGaNのSiNに対するエッチング選択比は約4である。このため、スルーホール1bの延伸に際して、n型AlGaN層3のエッチングをn型AlGaN層3とSiN層5との界面で容易に停止させることができる。なお、SiN層5は、接着剤11が有機溶媒等に曝されないようにするために、キャリア12の取り外しの直前まで残しておく。
次いで、図5Qに示すように、例えばイオンミリングによりメタルマスク21を除去する。メタルマスク21の除去を、酸等を用いたウェットエッチングにより行ってもよいが、この場合には、酸等がビアホール1a及びスルーホール1bに入り込まないように、ビアホール1a及びスルーホール1bをレジストマスク等で塞いでおくことが好ましい。メタルマスク21の除去後には、絶縁性基板1の裏面上、ビアホール1a内及びスルーホール1b内にシード層22を形成する。シード層22の形成では、例えば、Ti層、Pt層及びAu層の積層体をスパッタリング法により形成する。Ti層の厚さは10nm程度であり、Pt層の厚さは50nm程度であり、Au層の厚さは200nm程度である。
その後、図5Rに示すように、スルーホール1bを覆うレジストパターン55をシード層22上に形成する。なお、レジストパターン55はスルーホール1b内まで入り込まないことが好ましい。後に除去しやすくするためである。レジストパターン55がスルーホール1b内まで入り込みにくくするためには、スルーホール1bの直径を20μm以下とすることが好ましい。
続いて、図5Sに示すように、電気めっき法により、シード層22上に厚さが10μm程度のAu層23を形成する。次いで、レジストパターン55を除去する。
その後、図5Tに示すように、例えばイオンミリングにより、絶縁性基板1の裏面上及びSiN層5上でAu層23から露出しているシード層22を除去する。なお、スルーホール1bの側面に形成されているシード層22は除去しなくてもよい。Au層23及びその下のシード層22からビア配線が構成される。
続いて、バッファードフッ酸(BHF)等を用いたウェットエッチングを行うことにより、図5Uに示すように、SiN層5のスルーホール1bから露出している部分を除去する。この結果、スルーホール1bが接着剤11まで到達する。このようなウェットエッチングによれば接着剤11の変質及び固化を回避することができる。なお、フッ酸を用いたウェットエッチングを行ってもよい。また、SiNはSiCよりも容易に加工することが可能であるため、低パワーのドライエッチングを行ってもよい。
次いで、アセトンをスルーホール1bから接着剤11まで浸透させて接着剤11を溶解する。この結果、図5Vに示すように、キャリア12が絶縁性基板1等から分離される。なお、接着剤11を溶解させることができれば、アセトン以外の有機溶剤等を用いてもよい。
その後、絶縁性基板1等のダイシングをチップ領域の境界に沿って行うことにより、複数の半導体チップを切り出す。
このような製造方法では、キャリア12に孔を形成しておく必要がないため、孔の存在に伴う絶縁性基板1のエッチングレートのばらつき、及び孔の形成に伴うコストの上昇等を回避することができる。また、キャリア12を取り外した後にダイシングを行うため、キャリア12を取り外した時にチップが散らばることもない。更に、接着剤11の変質及び固化を防止することもできる。従って、高いスループットで複数のチップを得ることができる。
なお、キャリア12の取り外し後では、絶縁性基板1の表面側から見たレイアウトは図7Aのようになり、裏面側から見たレイアウトは図7Bのようになる。つまり、図5Vには図示されていないが、図7Aに示すように、ゲート電極4gに接続されるAu層10も存在する。なお、図7Aに示すレイアウトは単純なものであるが、マルチフィンガーゲート構造を採用すれば、出力を向上させることができる。また、抵抗体及びキャパシタ等も実装してモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)としてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図8A乃至図8Dは、第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を工程順に示す断面図である。
第2の実施形態では、先ず、第1の実施形態と同様にして、シード層9の除去までの処理を行う(図5L参照)。但し、図8Aに示すように、SiN層5のスルーホール1bが形成される予定の領域上に、SiN層5へのエッチング液の浸透を防止する浸透防止膜として金属膜31を形成しておく。つまり、金属膜31を素子形成基板に含ませておく。金属膜31の形成では、例えば、シード層7をスルーホール1bが形成される予定の領域上に残存させ、Ni層8をこの上に形成してもよく、シード層9をスルーホール1bが形成される予定の領域上に残存させ、Au層10をこの上に形成してもよい。また、他の金属膜とは独立して形成してもよい。そして、第1の実施形態と同様にして、接着剤11を用いたキャリア(支持基板)12の貼り付けを行う。
次いで、図8Bに示すように、第1の実施形態と同様にして、メタルマスク21を形成し、更に、絶縁性基板1にビアホール1a及びスルーホール1bを形成する。その後、第1の実施形態と同様にして、GaN層2及びn型AlGaN層3のドライエッチングを行うことにより、スルーホール1bをSiN層5の表面まで到達させる。更に、SiN層5のドライエッチングも行い、スルーホール1bを金属膜31まで到達させる。
続いて、図8Cに示すように、第1の実施形態と同様にして、メタルマスク21の除去からレジストパターン55の除去までの処理を行う。
次いで、図8Dに示すように、例えばイオンミリングにより、絶縁性基板1の裏面上及び金属膜31上でAu層23から露出しているシード層22を除去すると共に、金属膜31のスルーホール1bから露出している部分も除去する。この結果、スルーホール1bが接着剤11まで到達する。なお、スルーホール1bの側面に形成されているシード層22は除去しなくてもよい。
その後、アセトンをスルーホール1bから接着剤11まで浸透させて接着剤11を溶解する。この結果、キャリア12が絶縁性基板1等から分離される。なお、接着剤11を溶解させることができれば、アセトン以外の有機溶剤等を用いてもよい。
その後、絶縁性基板1等のダイシングをチップ領域の境界に沿って行うことにより、複数の半導体チップを切り出す。
第1の実施形態では、スルーホール1bを接着剤11まで到達させるための処理として、SiN層5のウェットエッチングが好ましい。これは、接着剤11の変質及び固化を回避するためである。しかし、ウェットエッチングを行うと、エッチング液のしみ込みによって、SiN層5が過剰に除去されることもありえる。これに対し、本実施形態では、SiN層5の高パワーのドライエッチングを行っても、金属膜31が存在するため、接着剤11が直接プラズマ雰囲気に曝されることはない。従って、SiN層5の過剰な除去を防止することができる。
なお、金属膜31をn型AlGaN層3とSiN層5との間に設けてもよい。GaN及びn型AlGaNの金属に対するエッチング選択比は10〜30程度であり、SiNに対するエッチング選択比よりも大きい。このため、スルーホール1bの形成に際して、n型AlGaN層3のエッチングをn型AlGaN層3と金属膜31との界面で容易に停止させることができる。なお、このような金属膜31は、例えば、ソース電極4s及びドレイン電極4dと並行して形成するか、ゲート電極4gと並行して形成することができる。また、キャリア12の分離に際しては、レジストパターン55の除去後に、金属膜31及びSiN層5のスルーホール1bの下方の部分を除去し、アセトン等の有機溶剤を用いた接着剤11の溶解を行えばよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図9A乃至図9Dは、第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を工程順に示す断面図である。
第3の実施形態では、先ず、第1の実施形態と同様にして、シード層9の除去までの処理を行う(図5L参照)。但し、図9Aに示すように、SiN層5のスルーホール1bが形成される予定の領域上に、SiN層5へのエッチング液の浸透を防止する浸透防止膜として有機膜41を形成しておく。つまり、有機膜41を素子形成基板に含ませておく。有機膜41の形成では、ポジ型感光性ポリイミド(例えば、東レ株式会社製のフォトニースPWシリーズ等)を、3000rpmのスピン回転速度で、30秒間塗布した後、ホットプレートを用いて120℃で3分間ベークする。次いで、ステッパを用いた露光を行い、TMAH(tetra methyl ammonium hydroxide)水溶液を用いた現像を1分間行う。その後、イナートオーブンを用いて300℃で60分間キュアする。このような処理を行うと、厚さが5μm程度の感光性ポリイミド膜が得られる。そして、第1の実施形態と同様にして、接着剤11を用いたキャリア(支持基板)12の貼り付けを行う。
次いで、図9Bに示すように、第2の実施形態と同様にして、メタルマスク21の形成からレジストパターン55の除去までの処理を行う。
その後、図9Cに示すように、例えばイオンミリングにより、絶縁性基板1の裏面上及び有機膜41上でAu層23から露出しているシード層22を除去する。なお、スルーホール1bの側面に形成されているシード層22は除去しなくてもよい。
続いて、例えば酸素アッシングを行うことにより、有機膜41の一部又は全部を除去し、図9Dに示すように、スルーホール1bを接着剤11まで到達させる。
その後、アセトンをスルーホール1bから接着剤11まで浸透させて接着剤11を溶解する。この結果、キャリア12が絶縁性基板1等から分離される。なお、接着剤11を溶解させることができれば、アセトン以外の有機溶剤等を用いてもよい。
その後、絶縁性基板1等のダイシングをチップ領域の境界に沿って行うことにより、複数の半導体チップを切り出す。
このような第3の実施形態によっても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、SiN層5へのエッチング液の浸透を防止する浸透防止膜として、第2の実施形態では金属膜31を使用し、第3の実施形態では有機膜41を用いているが、無機膜等の絶縁膜を用いてもよい。また、スルーホール1bの形成に際して、スルーホール1bを金属膜31又は有機膜41等の浸透防止膜の表面で停止させずに、その内部まで入り込ませてもよい。
また、いずれの実施形態おいても、工程数を少なく抑えるためにスルーホール1bをビアホール1aと並行して形成することが好ましいが、ビアホール1a及びビア配線を形成した後にスルーホール1bを形成してもよい。
また、素子形成基板を構成する基板として、いずれの実施形態においても、SiC基板の代わりに、サファイア基板、シリコン基板、酸化亜鉛基板等を用いてもよい。また、キャリア(支持基板)12の材料も特に限定されない。
半導体装置の従来の製造方法を示す断面図である。 図1Aに引き続き、半導体装置の従来の製造方法を示す断面図である。 図1Bに引き続き、半導体装置の従来の製造方法を示す断面図である。 図1Cに引き続き、半導体装置の従来の製造方法を示す断面図である。 キャリア104の構造を示す模式図である。 半導体装置の他の従来の製造方法を示す断面図である。 図3Aに引き続き、半導体装置の他の従来の製造方法を示す断面図である。 半導体装置の更に他の従来の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Aに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Bに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Cに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Dに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Eに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Fに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Gに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Hに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Iに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Jに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Kに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Lに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Mに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Nに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Oに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Pに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Qに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Rに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Sに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Tに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図5Uに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 第1の実施形態におけるビアホール1a及びスルーホール1bの関係を示す模式図である。 第1の実施形態における表面側のレイアウトを示す図である。 第1の実施形態における裏面側のレイアウトを示す図である。 第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図8Aに引き続き、第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図8Bに引き続き、第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図8Cに引き続き、第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図9Aに引き続き、第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図9Bに引き続き、第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。 図9Cに引き続き、第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
符号の説明
1:絶縁性基板
1a:ビアホール
1b:スルーホール
2:GaN層
3:n型AlGaN層
4d:ドレイン電極
4g:ゲート電極
4s:ソース電極
5:SiN層
11:接着剤
12:キャリア(支持基板)
21:メタルマスク
21a、21b:開口部
31:金属膜
41:有機膜

Claims (4)

  1. 半導体素子が形成された素子形成基板の第1の面に、接着剤を用いて支持基板を貼り付ける工程と、
    前記素子形成基板の前記第1の面とは反対側の第2の面から、前記素子形成基板の途中まで延びる複数の貫通孔を互いに離間して形成する工程と、
    前記第2の面の処理を行う工程と、
    前記複数の貫通孔を前記接着剤まで到達させる工程と、
    前記複数の貫通孔から前記接着剤の溶解液を前記接着剤まで浸透させて、前記接着剤を溶解させる工程と、
    を有し、
    前記第2の面の処理を行う工程は、
    前記素子形成基板にビアホールを形成する工程と、
    前記ビアホール内及び前記第2の面上に配線を形成する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記素子形成基板は、前記第1の面の前記複数の貫通孔が形成される予定の領域に形成された複数の浸透防止膜を有し、
    前記複数の貫通孔を形成する工程において、前記複数の貫通孔の形成を前記複数の浸透防止膜の表面又は内部で停止し、
    前記複数の貫通孔を前記接着剤まで到達させる工程において、前記複数の貫通孔に前記浸透防止膜を貫通させることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2の面の処理を行う工程は、前記第2の面の研磨を行う工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記複数の貫通孔の形成を、前記ビアホールの形成と並行して行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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