JP5361666B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、ならびに、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関するものである。
電子写真感光体は、感光層と支持体の間に中間層と呼ばれる層(下引き層と呼ばれることもある)を用いることが多い。中間層は、電子写真感光体に電圧を印加したとき支持体から電荷注入が起こらないように、電気的ブロッキング機能が要求される。これは、支持体から電荷注入があると、帯電能の低下、画像コントラストの低下や、反転現像方式の場合は白地に黒点や地カブリの原因になり、画質を低下させるからである。
一方、中間層は、電気的抵抗が高過ぎると、感光層で発生した電荷が感光層内部に滞留し、結果として残留電位の上昇や繰り返し使用による電位変動やゴーストの原因になる。そこで、適度な範囲の電気的抵抗特性、およびブロッキング機能を有する中間層として、樹脂中に酸化チタンなどの金属酸化物を含有する中間層が多く検討されている(特許文献1、2)。
また、特許文献3には、粒径の異なる無機化合物を含有した複数の中間層(感光層側の中間層に粒径の小さい無機化合物、支持体側には粒径の大きい無機化合物を含有させる)を設ける検討もされている。
近年、電子写真装置の高画質化の要求はより一層強まっている。特に、出力画像のカラー化により、ハーフトーン画像やベタ画像に対する要求は強まる一方で、出力画像1枚の中で光が照射された部分(光照射部分)のみが次回転目にハーフトーン画像において濃度が濃くなる現象(ポジゴースト画像)や、逆に濃度が薄くなる現象(ネガゴースト画像)に関する許容範囲は狭まってきている。そのため、金属酸化物を含有する中間層を設けたり、粒径の異なる無機化合物を含有した複数の中間層を設けたりする対応をしても、残留電位の上昇や繰り返し使用による電位変動は抑制できても、ゴースト現象が許容レベルを超えてしまうことがあった。
このように、電子写真装置の高画質化の要求が厳しい状況において、従来技術では、電気的ブロッキング機能を保持しつつ、ゴースト画像の発生を抑制する効果に関しては、十分ではなかった。
特開昭56−52757号公報 特開平2−181158号公報 特開2002−40698号公報
本発明の目的は、電子写真装置の高画質化の要求が厳しくなってもなお、ブロッキング機能を有し、カブリおよび黒ポチの抑制効果、ならびに、ゴースト抑制効果に優れる電子写真感光体を提供することにある。また、本発明の目的は、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明者らは、電子写真感光体が有する中間層に着目し、ポリオレフィン樹脂および金属酸化物を含有する中間層であって、該金属酸化物の体積平均粒径を制御することで、課題を解決できることを見出した。
本発明は、導電性支持体を有し、該導電性支持体上に第1の中間層と第2の中間層と感光層とをこの順に有する電子写真感光体において、前記第2の中間層がポリオレフィン樹脂および体積平均粒径が20nm以下の金属酸化物を含有し、前記第1の中間層が金属酸化物を有し、前記第1の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径が前記第2の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径の10倍以上200倍以下であることを特徴とする電子写真感光体である。
以上説明したように、本発明によれば、電子写真装置の高画質化の要求が厳しくなってもなお、ブロッキング機能を有し、カブリおよび黒ポチの画像欠陥が抑制され、かつ、ゴースト現象を抑制することができる。
実施例で用いたゴースト画像評価用の画像を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
電子写真装置の高画質化の要求に対するゴースト現象を抑制するには、ゴーストの原因の1つである電荷の滞留を軽減することが必要である。電荷の滞留は、露光時に発生した電荷が次帯電までに導電性支持体まで移動しきれなかったエレクトロンであり、それを軽減させるためには、電荷発生層から中間層への電荷の移動、特に低電界下での移動を十分に保つことが必要である。
一方、ホールブロッキング機能を有するためには、導電性支持体から中間層への電荷の注入、特に高電界下での注入を阻止することが必要である。
金属酸化物が樹脂に分散されている中間層を用いた場合、その粒径が特性に与える影響としては、金属酸化物の粒径が大きいとホールブロッキング性は良好であるが、ゴースト抑制能は不十分である。逆に、金属酸化物の粒径が小さいとゴーストは良化するが、ホールブロッキング性は不十分という傾向があった。
本発明者らは、鋭意検討の結果、導電性支持体を有し、該導電性支持体上に第1の中間層と第2の中間層と感光層とをこの順に有する電子写真感光体において、第2の中間層がポリオレフィン樹脂および体積平均粒径が20nm以下の金属酸化物を含有し、第1の中間層が金属酸化物を含有し、第1の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径が第2の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径の10倍以上200倍以下とすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
本発明により、電気的ブロッキング機能を保持しつつ、ゴースト画像の発生の抑制が可能になった理由としては以下のように考えている。
中間層のうち、電荷発生物質を含む感光層側の第2の中間層に含有される金属酸化物の体積平均粒径を20nm以下にすることで、露光後の低電界下での電荷発生物質から金属酸化物へのエレクトロンの移動が効率的に行われる。さらに、誘電率の小さいポリオレフィン樹脂を用いたことで、中間層中のトラップサイトが減り、第2の中間層内の低電界での移動が格段に良化し、ゴーストの抑制に十分な効果が得られる。
一方、ホールブロッキング機能は、第2の中間層と導電性支持体との間に第1の中間層を設けることで抑制できる。上記のとおり、第2の中間層は誘電率が小さく、抵抗の高いポリオレフィン樹脂を用いているため、電荷の注入は金属酸化物への注入を考慮すればよい。その電荷の注入を抑制するには、第1の中間層に、ポリオレフィン樹脂中に含有された金属酸化物と比較して10倍以上200倍以下の体積平均粒径を持つ金属酸化物を含有させる。このような金属酸化物を含有させることで、第1の中間層の導電性を維持しつつも、電荷と金属酸化物の接触ポイントが適度であり高電界下であってもホールの注入が生じにくい。
まず、本発明の第2の中間層について説明する。
本発明の第2の中間層は、中間層のうち感光層側の層であり、ポリオレフィン樹脂と体積平均粒径が20nm以下の金属酸化物を含有する。
本発明で用いるポリオレフィン樹脂とは、オレフィンを重合させて得られる重合体をいう。また、オレフィンとは、1つ以上のC=C(炭素間の二重結合)を持つ炭化水素化合物をいう。ポリオレフィン樹脂は、オレフィンのみを重合させて得られる重合体であっても、それ以外のモノマーと共重合させて得られる重合体であってもよい。
本発明で用いるポリオレフィン樹脂は、下記(A1)、(A2)および(A3)を有し、(A1)、(A2)および(A3)の質量比が下記の式を満たすものが好ましい。
0.01≦(A2)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100≦30
55/45≦(A1)/(A3)≦99/1
より好ましくは下記の式を満たすものであり、
0.01≦(A2)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100≦10
さらに好ましくは
0.01≦(A2)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100≦5
を満たすものである。
(A1):下記式(11)で示される繰り返し構造単位
Figure 0005361666

(式(11)中、R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基を示す。)

(A2):下記式(21)または(22)で示される繰り返し構造単位
Figure 0005361666

(式(21)および(22)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フェニル基または−Y21COOH(式中、Y21は、単結合、アルキレン基また
はアリーレン基を示す。)で示される1価の基を示し、R25およびR26は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはフェニル基を示し、X21は、−Y22COOCOY23−(式中、Y22およびY23は、それぞれ独立に、単結合、アルキレン基またはアリーレン基を示す。)で示される2価の基を示す。ただし、R21〜R24のうち少なくとも1つは−Y21COOHで示される1価の基である。)

(A3):下記式(31)、(32)、(33)または(34)で示される繰り返し構造単位
Figure 0005361666

(式(31)〜(34)中、R31〜R35は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を示し、R41〜R43は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基を示し、R51〜R53は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
上記式(11)中のR11〜R14のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。上記式(11)中のR11〜R14は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基であることがより好ましく、すべて水素原子であることが特に好ましい。
これら繰り返し構造単位は、炭素−炭素に2重結合を有するモノマーの存在下の重合反応で導入することができる。モノマーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンが挙げられ、エチレンを用いることが好ましい。
上記式(21)中のR21〜R24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。上記式(21)中のR21〜R24は、R21〜R24のうち3つが水素原子で、1つが−COOHであること、または、R21〜R24のうち2つが水素原子で、1つがメチル基で、1つが−COOHであることが好ましい。
上記式(22)中のR25およびR26のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。上記式(22)中のR25およびR26が水素原子、X21が−COOCO−であるものが好ましい。
これら繰り返し構造単位は、不飽和カルボン酸またはその無水物の一方もしくは両方は、分子内(モノマー単位内)に少なくとも1個のカルボキシル基または酸無水物基の一方もしくは両方を有するモノマーの存在下の重合反応で導入することができる。モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸のほか、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル、ハーフアミドが挙げられる。
上記式(31)中のR41の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましい。これら繰り返し構造単位は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの存在下の重合反応で導入することができる。モノマーとしては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等が挙げられる。
上記式(32)中のR42およびR43の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましい。
これら繰り返し構造単位は、マレイン酸エステルモノマーの存在下の重合反応で導入することができる。
モノマーとしては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチルが挙げられる。
上記式(33)中のR51およびR52の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。R51およびR52は、水素原子が好ましい。
これら繰り返し構造単位は、アクリル酸アミドモノマーの存在下の重合反応で導入することができる。
上記式(34)中のR53の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましい。
これら繰り返し構造単位は、アルキルビニルエーテルモノマーまたはビニルアルコールモノマーの存在下の重合反応で導入することができる。
モノマーとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ビニルエステルを塩基性化合物等でケン化して得られるビニルアルコールなどが挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。
これらの中でも、繰り返し構造単位として式(31)が特に好ましい。
ポリオレフィン樹脂の好ましい例としては、(A1)はR11〜R14がそれぞれ水素原子である下記式(111)で示される構造単位、(A2)はR25およびR26がそれぞれ水素原子、X21が−Y22COOCOY23−(式中、Y22およびY23は、単結合)である下記式(221)で示される繰り返し構造単位、(A3)はR31が水素原子、R41がメチル基またはエチル基である下記式(311)および下記式(312)が挙げられる。
Figure 0005361666
上記(A2)の含有量が本発明のポリオレフィン樹脂全体成分{(A1)+(A2)+
(A3)}に対して0.01質量%以上30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが最も好ましい。(A2)の含有量が0.01質量%未満の場合は、黒ポチや地カブリが発生しやすい傾向にあり、含有量が30質量%を越える場合は、ゴースト現象が発生しやすくなる傾向にある。
また、本発明で用いられるポリオレフィン樹脂は、上記(A1)と(A3)の質量比(A1)/(A3)が、55/45〜99/1の範囲であることが好ましい。55/45より小さい場合にはゴースト現象が悪化する傾向にある。より好ましくは、70/30〜97/3の範囲である。
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂には、上記(A1)〜(A3)以外のその他のモノマーが、少量、共重合されていてもよい。例えば、ジエン類、(メタ)アクリロニトリル、ハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ビリニデン類、一酸化炭素、二硫化炭素などが挙げられる。また、本発明に用いられるポリオレフィン樹脂の分子量は特段限定されないが、10,000〜100,000の範囲のものを用いることができ、20,000〜50,000であることが好ましい。
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂の合成法は特に限定されないが、一般的には、ポリオレフィン樹脂を構成するモノマーをラジカル発生剤の存在下、高圧ラジカル共重合して得られる。ポリオレフィン樹脂の合成方法は、「新高分子実験学2 高分子の合成・反応(1)」の第1章から第4章(共立出版(株))、特開2003−105145公報、特開2003―147028公報に記述された公知の方法で合成される。また、本発明のポリオレフィン樹脂の組成は以下の方法によって測定することができる。
(1)ポリオレフィン樹脂中の(A1)〜(A3)の組成
オルトジクロロベンゼン(d4)中、温度120℃にてH−NMR、13C−NMR分析(バリアン社製、300MHz)を行って求めた。13C−NMR分析では定量性を考慮したゲート付きデカップリング法を用いて測定した。
(2)ポリオレフィン樹脂中の(A2)の組成
ポリオレフィン樹脂の酸価をJIS K5407に準じて測定し、ポリオレフィン樹脂中の(A2)の質量を換算した。
本発明の第2の中間層が含有する金属酸化物は体積平均粒径が20nm以下であり、好ましくは10nm以下である。上記金属酸化物の体積平均粒径が20nmより大きい場合は、ゴースト現象に対する効果が小さい。また、上記金属酸化物の体積平均粒径の下限値は特段限定されないが、1nm以上であることが好ましい。
本発明の第2の中間層が含有する金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化銅、酸化マンガン、アンチモンドープ酸化スズ、インジウムドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化スズ、これらの酸化物の2種以上の混合物または複合酸化物が挙げられる。後述する第1の中間層が含有する金属酸化物についても同様に、上記の金属酸化物を用いることができる。これらの金属酸化物は、必要に応じて、表面処理剤を用いて表面処理し、用いることもできる。
本発明の第2の中間層における上記ポリオレフィン樹脂の含有量は、質量比率で20%〜80%であることが好ましい。また、第2の中間層における金属酸化物の含有量は、質量比率で20%〜80%であることが好ましい。なお、上記金属酸化物の体積平均粒径は、体積平均粒径の異なる金属酸化物を用いること、または、塗布液調製時の分散時間の調整や溶媒比率の調整をすることにより本発明の体積平均粒径の範囲に調整することができる。
次に本発明の第1の中間層について説明する。
本発明の第1の中間層は、中間層のうち導電性支持体側の層であり、金属酸化物を含有する。第1の中間層に含まれる金属酸化物の体積平均粒径は第2の中間層中に含まれる金属酸化物の体積平均粒径の10倍以上200倍以下である。上記第1の中間層に含まれる金属酸化物の体積平均粒径が第2の中間層中に含まれる金属酸化物の体積平均粒径の10倍未満であると、第1の中間層から第2の中間層へのホール注入が生じてしまう。また、200倍より大きくなる場合には局部的に電荷が集中してしまうことにより、帯電リークが生じる場合があり黒ポチの発生に繋がる。上記第1の中間層に含まれる金属酸化物の体積平均粒径は、第2の中間層中に含まれる金属酸化物の体積平均粒径の20倍以上200倍以下であることが好ましい。
上記第1の中間層が含有する金属酸化物は前述の第2の中間層が含有する金属酸化物と同様なものを用いることができる。また、導電性を付加する、または高めるために、必要によっては金属酸化物にアンチモンドープしたSnOや、酸素欠損型SnOなどで被覆層を設けることもできる。なお、第1の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径は、第2の中間層が含有する金属酸化物の場合と同様に調整することができる。
本発明の第1の中間層には、通常の電子写真感光体の中間層が含有する結着樹脂を含有させることができる。第1の中間層に用いられる結着樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂およびポリアミド樹脂が挙げられる。これらは、導電性支持体に対する接着性が良好であると共に、金属酸化物の分散性を向上させ、かつ、成膜後の耐溶剤性が良好である。これらの中でも、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂が好ましい。
本発明の第1の中間層における上記結着樹脂の含有量は、質量比率で20%〜80%であることが好ましい。また、第1の中間層における上記金属酸化物の含有量は、質量比率で20%〜80%であることが好ましい。
本発明の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径は、TEM(透過型電子顕微鏡)観察によりそれぞれ適切な倍率で測定される。体積平均粒径は二次凝集した粒子を除いた1次粒子のみを100個観察し、その投影面積を求め、得られた面積の円相当径を計算して体積基準の平均粒径を求め、それを体積平均粒径とした。
本発明の中間層用の塗布液は任意の方法で調製することができる。例えば、適当な溶媒中に樹脂および金属酸化物を投入し、加熱攪拌を行い分散体とすることにより中間層用塗布液を調製する方法がある。得られた塗布液を浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、ロ−ルコーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法およびスピンコーティング法により導電性支持体上に塗布することで中間層を形成することができる。本発明に用いる第1および第2の中間層の膜厚は、通常の電子写真感光体の製造において許容される範囲であれば特段制限はないが、第1の中間層の膜厚は1〜25μmが好ましく、1〜15μmがより好ましい。また、第2の中間層の膜厚は0.1〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。さらに、第1の中間層と第2の中間層との膜厚の比は、1:5〜50:1であることが好ましい。
本発明に用いられる導電性支持体としては、アルミニウム、ニッケル、銅、金および鉄のような金属または合金、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミドおよびガラスのような絶縁性支持体上にアルミニウム、銀、金のような金属あるいは酸化インジウム、酸化スズのような導電性材料の薄膜を形成したもの、カーボンや導電性フィラーを樹脂中に分散し、導電性を付与したものが例示できる。これらの支持体の表面は電気的特性改善あ
るいは密着性改善のために、陽極酸化のような電気化学的な処理を行った支持体や、導電性支持体の表面をアルカリリン酸塩あるいはリン酸やタンニン酸を主成分とする酸性水溶液に金属塩の化合物またはフッ素化合物の金属塩を溶解させてなる溶液で化学処理を施したものを用いることもできる。
本発明に用いられる感光層は、単層構成のものでも積層構成のものでもよいが、電荷発生層と電荷輸送層を含む積層型の感光層が好ましい。上記電荷発生層は、電荷発生物質、結着樹脂およびその他の成分を含有して形成することができる。電荷発生層は、例えば、結着樹脂を溶剤に溶解させ、これに電荷発生物質を加え、電荷発生物質を分散させて得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
上記電荷発生物質としては、(1)モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾのようなアゾ系顔料、(2)金属フタロシアニンや非金属フタロシアニンのようなフタロシアニン系顔料、(3)インジゴやチオインジゴのようなインジゴ系顔料、(4)ペリレン酸無水物やペリレン酸イミドのようなペリレン系顔料、(5)アンスラキノンやピレンキノンのような多環キノン系顔料、(6)スクワリリウム色素、(7)ピリリウム塩、チアピリリウム塩類、(8)トリフェニルメタン系色素、(9)セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンのような無機物質、(10)キナクリドン顔料、(11)アズレニウム塩顔料、(12)シアニン染料、(13)キサンテン色素、(14)キノンイミン色素、(15)スチリル色素、(16)硫化カドミウムおよび(17)酸化亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、特に、金属フタロシアニン顔料が好ましく、その中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましく、さらに、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが特に好ましい。
オキシチタニウムフタロシアニンとしては、CuKαを線源とする特性X線回折において、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、23.9°および27.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.5°、9.7°、11.7°、15.0°、23.5°、24.1°および27.3°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶が好ましい。
クロロガリウムフタロシアニンとしては、CuKαを線源とする特性X線回折において、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の7.4°、16.6°、25.5および28.2°に強いピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の6.8°、17.3°、23.6°および26.9°に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、およびブラッグ角度(2θ±0.2°)の8.7°〜9.2°、17.6°、24.0°、27.4°および28.8°に強いピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
ジクロロスズフタロシアニンとしては、CuKαを線源とする特性X線回折において、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の8.3°、12.2°、13.7°、15.9°、18.9°および28.2°に強いピークを有するジクロロスズフタロシアニン結晶、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の8.5°、11.2°、14.5°および27.2°に強いピークを有するジクロロスズフタロシアニン結晶、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の8.7°、9.9°、10.9°、13.1°、15.2°、16.3°、17.4°、21.9°および25.5°に強い回折ピークを有するジクロロスズフタロシアニン結晶、およびブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.2°、12.2°、13.4°、14.6°、17.0°および25.3°に強い回折ピークを有するジクロロスズフタロシアニン結晶が好ましい。
ヒドロキシガリウムフタロシアニンとしては、CuKαを線源とする特性X線回折において、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の7.3°、24.9°および28.1°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
本発明においては、上記電荷発生物質を2種類以上用いてもよい。
上記電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルメタクリレート樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂およびメラミン樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に、ブチラール樹脂が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の分散粒径は、0.5μm以下が好ましく、さらに0.3μm以下が好ましく、0.01〜0.2μmの範囲がより好ましい。電荷発生層の膜厚は、0.01〜2μmが好ましく、さらに0.05〜0.3μmが好ましい。また、電荷発生物質と結着樹脂との割合は、3:1〜1:1(質量比)の範囲であることが好ましい。
上記電荷輸送層は、適当な電荷輸送物質を適当な結着樹脂(前述の電荷発生層用樹脂の中から選択できる)と共に溶剤に分散/溶解させて得られた電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
電荷輸送物質としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびポリスチリルアントラセンのような複素環や縮合多環芳香族を有する高分子化合物や、ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、トリアゾールおよびカルバゾールのような複素環化合物、トリフェニルメタンのようなトリアリールアルカン誘導体、トリフェニルアミンのようなトリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体のような低分子化合物が挙げられる。この場合の電荷輸送物質と結着樹脂の比率は、両者の全質量を100とした場合に電荷輸送物質の質量は20〜80が好ましく、より好ましくは30〜70の範囲である。電荷輸送物質の量がそれより少ないと、電荷輸送能が低下し、感度低下および残留電位の上昇のような問題点が生じやすい。電荷輸送層の膜厚は、1〜50μmが好ましく、3〜30μmがより好ましい。
本発明では、さらに、電荷輸送層上に表面保護層を形成してもよい。表面保護層は樹脂単体でもよいし、残留電位を低下する目的で前述したような電荷輸送物質や、導電性粉体のような導電性物質を添加してもよい。導電性粉体としては、アルミニウム、銅、ニッケル、銀のような金属粉体、燐片状金属粉体および金属短繊維、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズのような導電性金属酸化物、ポリピロール、ポリアニリン、高分子電解質のような高分子導電剤、カーボンブラック、カーボンファイバー、グラファイト粉体、有機および無機の電解質、またはこれらの導電性物質で表面を被覆した導電性粉体が挙げられる。
本発明のプロセスカートリッジは、本発明の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジである。また、本発明の電子写真装置は、本発明の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置である。
図2に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成例を示す。図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程において、帯電手段(一次帯電手段)3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露光4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の電子写真感光体1は、場合によってはクリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受け、さらに場合によっては前露光手段からの前露光により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。本発明においては、上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成しこのプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9の少なくとも1つを電子写真感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール11などの案内手段を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ10とすることができる。また、画像露光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいはセンサーで原稿を読みとり、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンターおよびレーザー製版などの電子写真応用分野にも広く用いることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<ポリオレフィン樹脂の製造>
後述する実施例1〜30の第2の中間層に用いられるポリオレフィン樹脂は、市販されている樹脂(ボンダインHX−8290、ボンダインHX−8210、ボンダインAX−8390(住友化学工業(株)製)、プリマコール5980I(ダウ・ケミカル社製))、および、公知の方法で合成された表1に記載の組成を有する樹脂(B1〜B11)を使用した。なお、樹脂B1〜B11の合成方法は、「新高分子実験学2 高分子の合成・反応(1)」の第1章から第4章(共立出版(株))、特開2003−105145公報、特開2003―147028公報に記述された方法を用いて合成した。
実施例1〜30のポリオレフィン樹脂の組成は以下の方法によって測定した。その結果を表1、2に示す。
(1)ポリオレフィン樹脂中の(A1)〜(A3)の組成
オルトジクロロベンゼン(d4)中、温度120℃にてH−NMR、13C−NMR分析(バリアン社製、300MHz)を行って求めた。13C−NMR分析では、定量性を考慮したゲート付きデカップリング法を用いて測定した。
(2)ポリオレフィン樹脂中の(A2)の組成
ポリオレフィン樹脂の酸価をJIS K5407に準じて測定し、ポリオレフィン樹脂中の(A2)の質量を換算した。
Figure 0005361666
Figure 0005361666
(実施例1)
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、75.0gのポリオレフィン樹脂(ボンダインHX−8290、住友化学工業(株)製)、60.0gの2−プロパノール(以下、IPAと記す)、5.1gのトリエチルアミン(以下、TEAと記す)および159.9gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこで、この状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして、系内温度を140〜145℃に保ってさらに20分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリオレフィン樹脂粒子分散液を得た。
塩化第二スズ五水和物0.2モルを200mlの水に溶解させて0.5Mの水溶液とし、撹拌しながら28%のアンモニア水を添加することでpH1.5の白色酸化スズ超微粒子含有スラリーを得た。得られた酸化スズ超微粒子含有スラリーを温度70℃まで加熱した後、温度50℃前後まで自然冷却したうえで純水を加え、1リットルの酸化スズ超微粒子含有スラリーとし、遠心分離器を用いて固液分離を行った。この含水固形分に800mlの純水を加えて、ホモジナイザーにより撹拌・分散を行った後、遠心分離器を用いて固液分離を行うことで洗浄を行った。洗浄後の含水固形分に純水を75ml加えて酸化スズ超微粒子含有スラリーを調製した。得られた酸化スズ超微粒子含有スラリーにトリエチルアミン3.0mlを加え撹拌し、透明感が出てきたところで温度70℃まで昇温した後、
加温をやめ、自然冷却することで固形分濃度20質量%の有機アミンを分散安定剤とする酸化スズゾル溶液を得た。
得られた酸化スズゾル分散液に、ポリオレフィン樹脂固形分1部に対して酸化スズが6.8部となるように、得られたポリオレフィン樹脂粒子分散液を混合した。その後、溶媒比率が水/IPA=9/1、固形分が5%になるよう溶媒を添加し、攪拌することによって、第2の中間層用の塗布液を得た。
直径30mm×長さ260.5mmのアルミニウムシリンダーを超音波水洗浄したものを導電性支持体とした。
酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)120部とレゾール型フェノール樹脂(商品名:ブライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70部と2−メトキシ−1−プロパノール100部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第1の中間層用の塗布液を調製した。
この液を上記導電性支持体上に浸漬塗布し、140℃で30分間加熱硬化することにより、膜厚が15μmの第1の中間層を形成した。
形成された第1の中間層の上に、上記調製した第2の中間層用の塗布液を浸漬塗布し、10分間120℃で乾燥させ、膜厚が0.8μmの第2の中間層を形成した。
次に、電荷発生物質としてヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶20部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学工業(株)製)10部にシクロヘキサノン350部を加え、直径1mm(1mmφ)ガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散処理し、これに酢酸エチル1,200部を加えて希釈した。このときの電荷発生物質のCAPA−700(堀場製作所(株)製)による分散粒径は0.15μmであった。第2の中間層上に、この電荷発生層用塗布液を浸漬塗布し、10分間100℃で乾燥させて、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式(4)示される化合物8部、
Figure 0005361666

および、下記構造式(5)で示される繰り返し構造単位を有するビスフェノールC型ポリアリレート樹脂(Mw110,000)10部をモノクロルベンゼン50部/ジクロルメタン10部からなる混合溶媒に溶解させ、電荷輸送層用塗布液を調製した。この塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、1時間110℃で乾燥させて、膜厚15μmの電荷輸送層を形成した。こうして電子写真感光体を作製した。
Figure 0005361666
作製した電子写真感光体を常温常湿(温度23℃/湿度50%RH)環境下で24時間放置した後、そのままの環境で出力画像の評価を行った。
出力画像の評価は、ヒューレットパッカード社製のレーザービームプリンター(商品名:カラーレーザージェット4600)を暗部電位が−800Vになるように改造したもの(プロセススピード:94.2mm/s)を用いた。このレーザービームプリンターの帯電手段は、帯電ローラーを備えた接触帯電手段であり、帯電ローラーには直流電圧のみの電圧が印加される。また、このレーザービームプリンターは、電子写真感光体の回転方向において帯電手段の上流側かつ転写手段の下流側の位置に除電手段を有さない電子写真装置である。
上記レーザービームプリンター用のシアン色用プロセスカートリッジに作製した電子写真感光体を装着し、これを、上記レーザービームプリンターのシアン色用プロセスカートリッジのステーションに装着し、評価用の画像を出力した。
黒ポチ、地カブリ評価用の画像としてはベタ白を出力し、画像欠陥の有無を目視により評価した。
黒ポチ、カブリ評価は以下の基準に従って官能的に観察して行った。
A:微小黒点が目視では全く観察されない
B:微小黒点が極微量(1〜5箇所)認められる
C:部分的に微小黒点が目視で数箇所(6箇所以上)認められる
D:全面に微小黒点が目視で観察される
この中で、CおよびDは、本発明の効果が十分に得られていないと判断した。
ゴースト評価用の画像としては、図1に示すように、画像の先頭部に黒い四角の画像を出した後、1ドット桂馬パターンで印字したハーフトーン画像を用いた。
ゴースト画像の評価は、X−Rite(株)製の分光濃度計(商品名:X−Rite504/508)を用いた。出力画像のうち、ゴースト部の濃度からゴースト部ではない部分の濃度を差し引き、これをゴースト画像濃度とした。これを1枚の出力画像で10点行い、10点の平均値を求めた。
評価結果の基準は、ゴースト画像濃度が0.05以上であると見た目に明らかな差があるレベルであり、0.05未満であれば見た目に明らかな差はないレベルであった。
また、画像出力は10,000枚行い、1枚目(初期)と10,000枚通紙後の画像を評価した。
通紙時は、各色の印字率2%の文字画像をレター紙にて20秒毎に1枚出力する間欠モードでフルカラープリント操作を行い、10,000枚の通紙を行った。その直後ゴースト画像の評価を行った。
また、粒径測定用のTEM観察試料として、同様に電子写真感光体を作製し、第1、および第2の中間層中に含まれる金属酸化物の体積平均粒径を測定した。結果を表3に示す。
(実施例2)
実施例1において、第2の中間層用の塗布液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1の酸化スズゾル分散液に、ポリオレフィン樹脂固形分1部に対して酸化スズが6.8部となるように、前記ポリオレフィン樹脂粒子分散液を混合した後、溶媒比率が水/IPAが9.5/0.5、固形分が5%になるよう溶媒を添加し、攪拌することによって、第2の中間層用の塗布液を得た。
(実施例3)
実施例1において、第2の中間層用の塗布液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1の酸化スズゾル分散液に、ポリオレフィン樹脂固形分1部に対して酸化スズが6.8部となるように、前記ポリオレフィン樹脂粒子分散液を混合した後、溶媒比率が水/IPAが6/4、固形分が5%になるよう溶媒を添加し、攪拌することによって、第2の中間層用の塗布液を得た。
(実施例4)
実施例1において、第2の中間層用の塗布液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1の酸化スズゾル分散液に、ポリオレフィン樹脂固形分1部に対して酸化スズが6.8部となるように、前記ポリオレフィン樹脂粒子分散液を混合した後、溶媒比率が水/IPAが5/5、固形分が5%になるよう溶媒を添加し、攪拌することによって、第2の中間層用の塗布液を得た。
(実施例5)
実施例1において、第2の中間層用の塗布液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
酸化チタン(商品名ST−01 石原産業(株)製)10部およびIPA90部をボールミルにより72時間分散処理し、酸化チタン分散液を得た。
第2の中間層用の塗布液の酸化スズゾル溶液に変え、上記酸化チタン分散液を用い、ポリオレフィン樹脂固形分1部に対して酸化チタンが4.2部となるように、前記ポリオレフィン樹脂粒子分散液を混合した。その後、溶媒比率が水/IPAが7/3、固形分が5%になるよう溶媒を添加し、攪拌することによって第2の中間層用の塗布液を得た。
(実施例6)
実施例5において、第2の中間層の酸化チタン(商品名ST−01 石原産業(株)製)を酸化チタン(商品名ST−21 石原産業(株)製)に変更した以外は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例7)
実施例5において、第2の中間層の酸化チタン(商品名ST−01 石原産業(株)製)を酸化チタン(商品名MT150W テイカ(株)製)に変更した以外は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例8)
実施例5において、第2の中間層の酸化チタン(商品名ST−01 石原産業(株)製)を酸化チタン(商品名MT100HD テイカ(株)製)に変更した以外は、実施例5
と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例9)
実施例1において、第1の中間層用の塗布液の調製を、酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)を、10質量%の酸化アンチモンをドープしたSnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は40%)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例10)
実施例1において、第1の中間層用の塗布液の調製を、酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)を、酸素欠損型SnOを被覆層として有する酸化チタン粒子粉体(SnOの被覆率(質量比率)は65%)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例11)
実施例2において、第1の中間層用の塗布液の調製を、酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)を、酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は75%)に変更した以外は、実施例2と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例12)
実施例1において、第1の中間層用の塗布液の調製を、酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)を酸化チタン(商品名PT401L 石原産業(株)製)に変更し、膜厚を15μmから1.5μmに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例13)
実施例1において、第1の中間層用の塗布液の調製を、酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)を酸化チタン(商品名PT301
石原産業(株)製)に変更し、膜厚を15μmから1.5μmに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例14)
実施例8において、第1の中間層用の塗布液の調製を、酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)を、酸化チタン(商品名PT301 石原産業(株)製)に変更し、膜厚を15μmから1.5μmに変更した以外は、実施例8と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例15)
実施例8において、第1の中間層用の塗布液の調製を以下のように変更した以外は、実施例8と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)120部とメラミン樹脂(商品名:ユーバン20HS:三井化学製)50部とTHF100部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第1の中間層用の塗布液を調製した。
(実施例16)
実施例6において、第1の中間層用の塗布液の調製を以下のように変更した以外は、実施例6と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
酸素欠損型SnOを被覆した酸化チタン(SnOの被覆率(質量比率)は25%)120部とポリエステルポリウレタン(商品名:ニッポラン2304、日本ポリウレタン(株)製)100部と2−メトキシ−1−プロパノール100部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第1の中間層用の塗布液を調製した。
(実施例17〜30)
実施例1において、第2の中間層用の塗布液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
ポリオレフィン樹脂(ボンダインHX−8290、住友化学工業(株)製)を表1のポリオレフィン樹脂(ボンダインAX−8210、住友化学工業(株)製):実施例17、ポリオレフィン樹脂(ボンダインAX−8390、住友化学工業(株)製):実施例18、ポリオレフィン樹脂(プリマコール5980I、ダウ・ケミカル社製):実施例19、および、ポリオレフィン樹脂〔B1〕〜〔B11〕:実施例20〜30に変更した以外は、実施例1と同様にポリオレフィン樹脂粒子分散液を調製し、第2の中間層用の塗布液を得た。
(比較例1)
実施例1において、第1の中間層および第2の中間層を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(第1の中間層)
酸化チタン(商品名ST−21 石原産業(株)製)120部とレゾール型フェノール樹脂(商品名:ブライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70部と2−メトキシ−1−プロパノール100部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第1の中間層の塗布液を調製した。この液を支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で加熱して硬化させることにより、膜厚が1μmの第1の中間層を形成した。
(第2の中間層)
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)4部とポリアミド樹脂(CM8000:東レ社製)1部、メタノール7部、ブタノール2部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第2の中間層用の塗布液を調製した。第1の中間層の上に第2の中間層用の塗布液を浸漬塗布し、10分間120℃で乾燥させ、膜厚が1.5μmの第2の中間層を形成した。
(比較例2)
比較例1において、第1の中間層用を設けなかった以外は、比較例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例3)
比較例2において、酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)を酸化チタン(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)に変更した以外は、比較例2と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例4)
実施例1において、第1の中間層および第2の中間層を以下のように変更した以外は、
実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(第1の中間層)
酸化チタン(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)120部とレゾール型フェノール樹脂(商品名:ブライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70部と2−メトキシ−1−プロパノール100部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第1の中間層の塗布液を調製した。この液を支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で加熱して硬化させることにより、膜厚が1μmの第1の中間層を形成した。
(第2の中間層)
酸化チタン(商品名TTO55N 石原産業(株)製)4部とポリアミド樹脂(CM8000:東レ社製)1部、メタノール7部、ブタノール2部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第2の中間層用の塗布液を調製した。第1の中間層の上に第2の中間層用の塗布液を浸漬塗布し、10分間120℃で乾燥させ、膜厚が1.5μmの第2の中間層を形成した。
(比較例5)
実施例1において、第1の中間層を設けず、第2の中間層用の塗布液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(第2の中間層)
第2の中間層のポリオレフィン樹脂分散液をエチレンとアクリル酸共重合樹脂分散液(SG2000(鉛市(株)製))に、酸化チタン(商品名ST−01 石原産業(株)製)を酸化チタン(商品名TTO55N 石原産業(株)製)に変更し、第2の中間層の塗布液を調製した。この液を支持体上に浸漬塗布し、10分間120℃で乾燥させ、膜厚が0.8μmの第2の中間層を形成した。
(比較例6)
実施例1において、第1の中間層および第2の中間層を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(第1の中間層)
酸化チタン(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)120部とレゾール型フェノール樹脂(商品名:ブライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70部と2−メトキシ−1−プロパノール100部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第1の中間層の塗布液を調製した。この液を支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で加熱して硬化させることにより、膜厚が1μmの第1の中間層を形成した。
(第2の中間層)
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)4部とポリアミド樹脂(CM8000:東レ社製)1部、メタノール7部、ブタノール2部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第2の中間層用の塗布液を調製した。第1の中間層の上に第2の中間層用の塗布液を浸漬塗布し、10分間120℃で乾燥させ、膜厚が1.5μmの第2の中間層を形成した。
(比較例7)
実施例1において、第1の中間層および第2の中間層を以下のように変更した以外は、
実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(第1の中間層)
アンチモンをドープした酸化スズの被覆膜を有する酸化チタン粒子(商品名:クロノスECT−62 チタン工業(株)製)80部とレゾール型フェノール樹脂(商品名:ブライオーフェンJ−325 大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70部と2−メトキシ−1−プロパノール100部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第1の中間層の塗布液を調製した。この液を支持体上に浸漬塗布し、140℃で30分間加熱硬化することにより、膜厚が15μmの第1の中間層を形成した。
(第2の中間層)
酸化チタン(商品名TTO55N 石原産業(株)製)4部とポリアミド樹脂(CM8000:東レ社製)1部、メタノール7部、ブタノール2部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散処理し、第2の中間層用の塗布液を調製した。第1の中間層の上に第2の中間層用の塗布液を浸漬塗布し、10分間120℃で乾燥させ、膜厚が1.5μmの第2の中間層を形成した。
Figure 0005361666
1:電子写真感光体
3:帯電器
4:像露光
5:現像器
9:クリーナー
10:カートリッジ枠

Claims (10)

  1. 導電性支持体を有し、該導電性支持体上に第1の中間層と第2の中間層と感光層とをこの順に有する電子写真感光体において、
    前記第2の中間層がポリオレフィン樹脂および体積平均粒径が20nm以下の金属酸化物を含有し、
    前記第1の中間層が金属酸化物を含有し、前記第1の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径が前記第2の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径の10倍以上200倍以下であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記第2の中間層が、含有する金属酸化物は、体積平均粒径が10nm以下である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記ポリオレフィン樹脂は、オレフィンのみを重合させて得られる重合体、またはオレフィンとオレフィン以外のモノマーとを共重合させて得られる重合体である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 記ポリオレフィン樹脂は、下記(A1)、(A2)および(A3)を有し、(A1)、(A2)および(A3)の質量比が下記の式を満たす請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
    0.01≦(A2)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100≦30
    55/45≦(A1)/(A3)≦99/1
    (A1):下記式(11)で示される繰り返し構造単位
    Figure 0005361666
    (式(11)中、R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基を示す。)
    (A2):下記式(21)または(22)で示される繰り返し構造単位
    Figure 0005361666
    (式(21)および(22)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フェニル基または−Y21COOH(式中、Y21は、単結合、アルキレン基またはアリーレン基を示す。)で示される1価の基を示し、R25およびR26は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはフェニル基を示し、X21は、−Y22COOCOY23−(式中、Y22およびY23は、それぞれ独立に、単結合、アルキレン基またはアリーレン基を示す。)で示される2価の基を示す。ただし、R21〜R24のうち少なくとも1つは−Y21COOHで示される1価の基である。)
    (A3):下記式(31)、(32)、(33)または(34)で示される繰り返し構造単位
    Figure 0005361666
    (式(31)〜(34)中、R31〜R35は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を示し、R41〜R43は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基を示し、R51〜R53は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
  5. 前記(A1)、(A2)および(A3)の質量比が、下記の式を満たすポリオレフィン樹脂である請求項に記載の電子写真感光体。
    0.01≦(A2)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100≦10
  6. 前記(A1)、(A2)および(A3)の質量比が、下記の式を満たすポリオレフィン樹脂である請求項に記載の電子写真感光体。
    0.01≦(A2)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100≦5
  7. 前記(A1)、(A2)および(A3)が、下記式(111)、(221)および(311)で示される繰り返し構造単位または下記式(111)、(221)および(312)で示される繰り返し構造単位である請求項4〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005361666
  8. 前記第1の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径が前記第2の中間層が含有する金属酸化物の体積平均粒径の20倍以上200倍以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備えた電子写真装置。
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