JP5361101B2 - ワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工方法 - Google Patents

ワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤ電極とワーク間の短絡が検出されたときに、ワイヤ電極とワークとを開離させて短絡を解除するワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工方法に関する。
加工電極とワークとの間に形成される極間に放電を発生させて行う放電加工を、板状等のワークに対するワイヤ電極による糸鋸状の切断加工に適用したワイヤ放電加工は広く知られ普及してきており、このワイヤ放電加工は、極間においてワイヤ電極の短絡事故を生じさせることがある。
そこで、従来においては、特許文献1に示すように、例えば、加工開始時において、ワーク110に開けられた下穴111(加工スタート穴)でワイヤ電極112とワーク110間で短絡が検出されたとき(図8(a))は、ワイヤ電極112とワーク110とを多方向に所定の範囲で2次元的に相対運動させ短絡を解除(図8(b))する短絡解除方法が採用されている。
特公平7−90424号公報
しかしながら、下穴111の加工精度には限界があり、真直性に問題を生じ、下穴111が傾斜して形成されることがある。しかも、近年は下穴111の一層の細穴化が進んでおり、加工開始時においてワーク110の上面または下面のいずれか一方の面側でワイヤ電極112とワーク110とが接触して短絡することがあり(図9(a))、このような場合に、従来の如くワイヤ電極112とワーク110を2次元的に相対移動させて一方の面側の接触を解除できたとしても他方の面側で即時に接触して短絡する等(図9(b))、短絡を解除することができない場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ワイヤ電極とワークとの短絡を確実に解除することができるワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、ワイヤ放電加工機に係る請求項1の発明は、ワイヤ電極をワークに形成された下穴に挿通しワークの放電加工を行うワイヤ放電加工機において、ワイヤ電極とワーク間の短絡を検出する短絡検出器と、ワイヤ電極を下穴に挿通した状態で短絡検出器により短絡を検出したときに、ワイヤ電極を振動させることにより、下穴においてワイヤ電極とワークとを開離させて短絡を解除させる短絡解除システムと、を有し、短絡解除システムは、短絡検出器により短絡を検出したときに、短絡を検出した位置でワイヤ電極とワークの相対移動を停止させた状態としてワイヤ電極の張力を低減させワイヤ電極に振動を付与する張力低減手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、ワイヤ電極とワーク間の短絡を検出する短絡検出器と、ワイヤ電極を下穴に挿通した状態で短絡検出器により短絡を検出したときに、ワイヤ電極を振動させることにより、下穴においてワイヤ電極とワークとを開離させて短絡を解除させる短絡解除システムと、を有し、短絡解除システムは、短絡検出器により短絡を検出したときに、短絡を検出した位置でワイヤ電極とワークの相対移動を停止させた状態としてワイヤ電極の張力を低減させワイヤ電極に振動を付与する張力低減手段を有することとしたので、ワイヤ電極の張力を低減させてワイヤ電極を弛ませた状態とすることによりワイヤ電極を振動させることができ、ワイヤ電極とワーク間で短絡が生じたときに、ワイヤ電極とワークとを開離させて短絡を確実に解除することができる。
短絡解除システムは、更に、短絡検出器により短絡を検出したときに、ワイヤ電極を下穴に供給する際に噴出される加工液の噴流圧力を増加させる噴流圧力増加手段を有することとすれば、高圧の加工液噴流を噴出することによりワイヤ電極を振動させることができ、ワイヤ電極とワークとの短絡を確実に解除することができる(請求項2)。
短絡解除システムは、更に、短絡検出器により短絡を検出したときに、送出ローラによるワイヤ電極の送り出し速度を低減させる送り出し速度低減手段を有することとすれば、送り出し速度を低減させることによりワイヤ電極が損傷した状態でワークに長く接触するので、ワイヤ電極とワーク間の放電が不安定となりワイヤ電極を振動させることができる(請求項3)。
短絡解除システムは、更に、短絡検出器により短絡を検出したときに、ワイヤ電極のテンションを制御するテンション制御のゲインを低減させるゲイン低減手段を有することとすれば、テンション制御の応答性を低下させることができ、短絡解除システムによりもたらされるワイヤ電極の振動に対するテンション制御の抑制効果を低減させることができる。これにより、ワイヤ電極が振動している状態を保持することができ、ワイヤ電極とワークとの短絡を確実に解除することができる(請求項4)。
上記目的を達成するために、ワイヤ放電加工方法に係る請求項5の発明は、ワイヤ電極をワークに形成された下穴に挿通しワークの放電加工を行うワイヤ放電加工方法において、ワイヤ電極とワーク間の短絡を検出するステップと、ワイヤ電極を下穴に挿通した状態で短絡を検出したときに、短絡を検出した位置でワイヤ電極とワークの相対移動を停止させた状態としてワイヤ電極を振動させることにより、下穴においてワイヤ電極とワークとを開離させて短絡を解除させるステップと、を有し、短絡を解除させるステップは、短絡検出器により短絡を検出したときに、ワイヤ電極の張力を低減させワイヤ電極に振動を付与するステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、ワイヤ電極とワーク間の短絡を検出するステップと、ワイヤ電極を下穴に挿通した状態で短絡を検出したときに、短絡を検出した位置でワイヤ電極とワークの相対移動を停止させた状態としてワイヤ電極を振動させることにより、下穴においてワイヤ電極とワークとを開離させて短絡を解除させるステップと、を有し、短絡を解除させるステップは、短絡検出器により短絡を検出したときに、ワイヤ電極の張力を低減させワイヤ電極に振動を付与するステップを有することとしたので、ワイヤ電極の張力を低減させてワイヤ電極を弛ませた状態とすることによりワイヤ電極を振動させることができ、ワイヤ電極とワーク間で短絡が生じたときに、ワイヤ電極とワークとを開離させて短絡を確実に解除することができる。
本発明によれば、ワイヤ電極とワークとの短絡を確実に解除することができる。
本発明のワイヤ放電加工機における全体構成の概容を示す模式図である。 本発明のワイヤ放電加工機における上下動装置の主要部位を示す側面の断面図である。 上下動装置における第2のワイヤガイドの上下動動作を示す側面の断面図である。 上下動装置における第2のワイヤガイドの上下動動作を示す図3に続く側面の断面図である 下穴においてワイヤ電極とワークとが開離した状態を説明するための側面の断面図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。 制御装置による短絡解除動作を説明するためのフローチャートである。 従来の短絡解除方法を示す図である。 従来の短絡解除方法の課題を説明するための図である。
図1に、本発明のワイヤ放電加工機1が示される。自動結線装置1aは、ワイヤ電極2をワーク3に形成された下穴4に自動的に挿通する。自動結線装置1aは、ワイヤ電極2を送り出す送出ローラ10と、ワイヤ電極2を案内するガイドパイプ20と、を有する。
自動結線装置1aは、ワイヤ電極2の荒れた先端を切断して廃棄する先端処理装置40を有する。先端処理装置40は、ワイヤ電極2を切断する切断装置41と、切断装置41によって切断され不要になったワイヤ電極2の切断片を回収する廃棄ボックス42と、ワイヤ電極2の切断片を把持して廃棄ボックス42まで搬送するクランプ43と、を含む。また、自動結線装置1aは、ワイヤ電極2の先端を検出する先端検出器50と、ワイヤ電極2の弛みを検出する座屈検出器60と、を備えている。
供給機構5は、加工に供されていない新しいワイヤ電極2を加工部位に連続して供給する。供給機構5は、ワイヤボビン51が装着されワイヤ電極2にバックテンションを与えるブレーキモータを有するリール52と、テンションの変動を防止するサーボプーリ53と、ワイヤ電極2にテンションを与えるテンション機構を兼用する送出ローラ10と、ワイヤ電極2の断線を検出するリミットスイッチのような断線検出器54と、ワイヤ電極2のテンションを検出する歪ゲージのような張力検出器55と、下穴4におけるワイヤ電極2とワーク3間の短絡を検出する短絡検出器57と、を含む。
排出機構6は、加工に供されて消耗した使用済のワイヤ電極2を加工部位から回収する。排出機構6は、ワーク3に垂直に張架されるワイヤ電極2の走行経路に対してオフセットを与えるとともに、送り出されるワイヤ電極2の進行方向を転換するアイドリングローラ61と、ワイヤ電極2を流体で搬送する搬送装置62と、ワイヤ電極2を巻き取る巻取ローラ63と、使用済のワイヤ電極2を回収するバケット64と、を含む。
ワーク3の上下にガイドアッセンブリ7とガイドアッセンブリ8が設けられる。ワーク3の上側に設けられるガイドアッセンブリ7は、上ワイヤガイド71と、上通電体72と、加工液噴流ノズル73と、図示しない結線用ノズルとがハウジングに一体的に組み込まれて収容されたユニットである。また、ワーク3の下側のガイドアッセンブリ8には、図示しない下ワイヤガイドと下通電体と加工液噴流ノズルが組み込まれている。上ワイヤガイド71と上記下ワイヤガイドは、ワーク3に可能な限り近い位置でワイヤ電極2を位置決めして案内する。
自動結線装置1aは、ガイドアッセンブリ7に収容されている結線用ノズルに高圧の放電加工液をジェットとして供給することができるジェット供給装置70を備えている。したがって、実施の形態の自動結線装置1aでは、例えば、0.05mm〜0.08mmの黄銅のワイヤ電極2をクリアランスの小さい下穴4に挿通するときのように、ワイヤ電極2を微小に上下動させるかどうかに関わらず、必要に応じて選択的に結線用ノズルにジェットを供給して、上ワイヤガイド71から下穴4までのワイヤ電極2をジェットで拘束しながらワイヤ電極2を挿通させることが可能である。
送出ローラ10は、下穴4よりも上方に設けられる。送出ローラ10は、一般に上ワイヤガイド71とガイドパイプ20の上方に設けられる。送出ローラ10は、サーボモータ11によって正逆回転する駆動ローラ12と駆動ローラ12に従動しワイヤ電極2を押さえるピンチローラ13とでなる。
送出ローラ10は、ワイヤ電極2を巻き上げるときは、逆転してワイヤ電極2の先端が先端検出器60に検出されるまで回転する。送出ローラ10は、ワイヤ電極2を送り出すときは、正転してゆっくりとワイヤ電極2を送り出す。また、送出ローラ10は、ワイヤ電極2を走行させるときは、張力検出器55の信号を受けながら所要の速度で正転し、巻取ローラ63と協働してワイヤ電極2に所定のテンションを付与する。
ガイドパイプ20は、送出ローラ10と上ワイヤガイド71との間に設けられる。ガイドパイプ20は、アクチュエータで作動する昇降装置21によって昇降する。ガイドパイプ20は、自動結線を行なわないときは、上限リミットまで上昇して停止している。ワイヤ電極2を下穴4に挿通するときは、ガイドパイプ20は、ワイヤ電極2を送り出すのに合わせて少なくとも上ワイヤガイド71の直上まで下降してワイヤ電極2を上ワイヤガイド71まで案内する。
ここで、本発明のワイヤ放電加工機1は、上下動装置30を有している。上下動装置30は、圧縮空気によってワイヤ電極2に微小な振動を付与することができる。
図1に示される上下動装置30は、送出ローラ10と下穴4との間に設けられる。上下動装置30は、ワイヤ電極2を送り出す走行経路(正規の通過軌跡)に沿って下方向と上方向とに所定の圧力の圧縮空気を供給する。上下動装置30は、上方向の圧縮空気によってワイヤガイドをワイヤ電極2を保持した状態で上方向に移動させて走行するワイヤ電極2に上方向の力を付与するとともに、下方向の圧縮空気によってワイヤ電極2に下方向の力も付与することによりワイヤ電極2を微小に振動させることができる。
より詳しくは、上下動装置30は、圧縮空気をワイヤ電極2の走行経路に沿って間欠的に上方向および下方向にそれぞれ供給する。
すなわち、図1に示される上下動装置30では、ワイヤ電極2を微小に振動させる動作をより円滑に行なわせるために、ワイヤ電極2の走行経路に沿ってワイヤ電極2を送り出す下方向とワイヤ電極2を送り出す方向と反対の上方向とに交互に切り換えて所定の圧力の圧縮空気を供給する。その結果、短時間にワイヤガイドを押し上げ、走行するワイヤ電極2に上方向の力を付与する動作とワイヤ電極2に下方向の力を付与して下方向に推進する動作を繰返し行なうことができる。
図2に、本発明のワイヤ放電加工機1における自動結線装置1aの上下動装置30の本体30Aが詳しく示される。
上下動装置30は、具体的に、送出ローラ10と下穴4との間に設けられる第1のワイヤガイド31と、送出ローラ10と第1のワイヤガイド31との間に設けられる第2のワイヤガイド32と、第1のワイヤガイド31の下側で下向きの圧縮空気を供給する第1の圧縮空気供給路33と、第1のワイヤガイド31と第2のワイヤガイド32との間に形成される密閉空間30Bに圧縮空気を供給する第2の圧縮空気供給路34と、第1の圧縮空気供給路33と第2の圧縮空気供給路34に圧縮空気を供給する圧縮空気供給装置35と、を含んでなる。
第1のワイヤガイド31は、詳しくは、送出ローラ10とガイドパイプ20との間に設けられる。第2のワイヤガイド32は、第1のワイヤガイド31の直上に設けられる。第1の圧縮空気供給路33は、第1のワイヤガイド31とパイプガイド20の上側との間に設けられる。また、第2の圧縮空気供給路34は、第1のワイヤガイド31と第2のワイヤガイド32との間に設けられる。
第1のワイヤガイド31は、ダイス形状のワイヤガイドである。第1のワイヤガイド31は、案内孔とワイヤ電極2との間に所定の間隙を有する。以下、案内孔とワイヤ電極2との間隙をガイドクリアランスという。第1のワイヤガイド31は、実質的に流通しないガイドクリアランスを有する。実用的な第1のワイヤガイド31のガイドクリアランスは、3μm〜20μmの大きさである。
本発明でいう圧縮空気が実質的に流通しないということは、第2のワイヤガイド32との協同作用で圧縮空気がワイヤ電極2を走行経路に沿って上下に微小に動かす作用を生じさせる範囲でワイヤ電極2を案内孔に通した状態で案内孔を圧縮空気が通過しないという意味である。したがって、ワイヤ電極2と第1のワイヤガイド31との間が完全に気密であることを意味するものではない。第1のワイヤガイド31が僅かなガイドクリアランスを有するので、第1のワイヤガイド31は、ワイヤ電極2が走行経路に沿って円滑に走行して送り出されることを阻害しない。
第2のワイヤガイド32は、ダイス形状のワイヤガイドである。第2のワイヤガイド32は、第1のワイヤガイドとおおよそ同じ大きさの実質的に圧縮空気が流通しないガイドクリアランスを有する。第2のワイヤガイド32は、キャップ36の漏斗形状のチャンバ36aの中にキャップ36のハウジングに対して自由な状態で収容される。キャップ36は、本体30Aの上側に固定され、本体30Aの貫通孔の上側を覆う部材をいう。第2のワイヤガイド32は、図2に示されるように、通常時には自重によってチャンバ36aの底に位置する。
第2のワイヤガイド32とチャンバ36aの内面との間に隙間があるため、第2のワイヤガイド32が上向きの圧縮空気で押し上げられて浮上するときに僅かに傾く。第2のワイヤガイド32は僅かなクリアランスを有するので、第2のワイヤガイド32が傾くと、案内孔の内面とワイヤ電極2とが接触して案内孔とワイヤ電極2との間に摩擦力が発生する。
そのため、第2のワイヤガイド32は、ワイヤ電極2を保持した状態でキャップ36のチャンバ36aの上側に衝突するまで上方向に移動する。その結果、第2のワイヤガイド32は、ワイヤ電極2が上方向に真直ぐに所定距離移動することを助ける。
したがって、極端に高圧または高速の圧縮空気を供給することなく圧縮空気だけで押し上げることが難しい直径0.2mm以上の比較的太いワイヤ電極2を期待される十分な距離だけ容易に上方向に真直ぐに移動させることができる。また、第2のワイヤガイド32は、チャンバ36aの高さで決まる距離だけ上方向に移動するので、ワイヤ電極2の移動距離に合わせて圧縮空気の圧力を調整する必要がない。
第1のワイヤガイド31と第2のワイヤガイド32は、共に上下動装置30の本体30Aに交換可能に装着される。したがって、第1のワイヤガイド31と第2のワイヤガイド32は、ワイヤ電極2の直径に合わせて交換することができる。そのため、第1のワイヤガイド31と第2のワイヤガイド32を交換するだけで、直径0.08mm以下の極細線から0.2mm以上の太線まで通常のワイヤ放電加工で使用されるワイヤ電極2をキャップ36のチャンバ36aで規定される距離移動させることができる。
第1の圧縮空気供給路33は、ワイヤ電極2の走行経路に対し直交する方向に沿って、かつ、圧縮空気が一方向からのみ流入するように設けられ、流入した圧縮空気はワイヤ電極2の走行経路に沿って下向きに供給される。すなわち、第1の圧縮空気供給経路33は、第1のワイヤガイド31とガイドパイプ20との間の円管形状の通路37で形成される密閉空間30Bに開口して密閉空間30Bに圧縮空気を供給する。したがって、密閉空間30Bにおける密閉の意味は、第1のワイヤガイド31のガイドクリアランスとパイプガイド20の管内以外に開放されていないということである。
第1のワイヤガイド31は、圧縮空気を実質的に流通しないガイドクリアランスを有するので、第1の圧縮空気供給経路33から供給される圧縮空気は密閉空間30Bにおいてワイヤ電極2の走行経路に沿って下方向に向かう。その結果、強い下降気流が発生して、ワイヤ電極2に下向きの力が付与される。
第2の圧縮空気供給路34は、ワイヤ電極2の走行経路に対し直交する方向に沿って、かつ、圧縮空気が多方向から流入するように設けられ、流入した圧縮空気はワイヤ電極2の走行経路に沿って上向きに供給される。すなわち、第2の圧縮空気供給路34は、第1のワイヤガイド31と第2のワイヤガイド32との間に設けられるチャンバピース38で形成される密閉空間30Cに圧縮空気を供給する。したがって、密閉空間30Cにおける密閉の意味は、第1のワイヤガイド31と第2のワイヤガイド32のガイドクリアランス以外に開放されていないということである。チャンバピース38は、ワイヤ電極2の走行経路の周囲を取り囲むように設けられるとともに、圧縮空気の力のバランスを保持するために密閉空間30Cに複数箇所で第2の圧縮空気供給路34に連通する開口を有する。
第1のワイヤガイド31が圧縮空気を実質的に流通しないので、密閉空間30Cに供給された圧縮空気は上向きに噴出する。その結果、強い上昇気流が発生して、キャップ36の底に自由な状態で配置されている第2のワイヤガイド32を押し上げて浮上させる。第2のワイヤガイド32は、若干傾いて案内孔とワイヤ電極2との間の摩擦力でワイヤ電極2を保持した状態でチャンバ36aの上に衝突するまで上方向に移動する。
図1に示される圧縮空気供給装置35は、数百ミリ秒〜数秒の短時間に第2の圧縮空気供給路34に所定の圧力の圧縮空気を間欠的に供給する。上方向に移動している状態の第2のワイヤガイド32をキャップ36のチャンバ36aの底の元の位置に戻すためと、ワイヤ電極2を下方向に送り出すときの推進力を得るために、圧縮空気供給装置35は、第1の圧縮空気供給路33と第2の圧縮空気供給路34に所定の時間間隔で交互に圧縮空気を供給する。
圧縮空気供給装置35は、具体的には例えば、エアコンプレッサと、エアレギュレータと、高速で動作する二方向電磁弁と、エアレギュレータと二方向電磁弁との間に設けられる流量調整弁と、を含んでなる。エアレギュレータは、圧縮空気を所定の圧力に保持する。二方向電磁弁は、所定の繰返し時間間隔で第1の圧縮空気供給路33と第2の圧縮空気供給路34との接続を切り換える。流量調整弁は、圧縮空気の供給を制御する。
以上のように構成される上下動装置30により走行するワイヤ電極2に微小な振動を付与し、下穴4においてワイヤ電極2とワーク3を開離させて短絡を解除することができる。この上下動装置30によるワイヤ電極2の短絡解除動作は以下のように説明される。
つまり、図3に示すように、第2の圧縮空気供給路34およびチャンバピース38を介して圧縮空気をワイヤ電極2の走行経路に対し直交する方向に沿って多方向から流入させつつ、チャンバ36a内において走行経路に沿って上向きに供給する。これにより、第2のワイヤガイド32が走行するワイヤ電極2を保持したまま上方向に移動しワイヤ電極2に上方向の力が付与される。
そして、図4に示すように、第2の圧縮空気供給路34からの圧縮空気の供給を停止するとともに、第1の圧縮空気供給路33および通路37を介して圧縮空気をワイヤ電極2の走行経路に対し直交する方向に沿って一方向からのみ流入させつつ、通路37内において走行経路に沿って下向きに供給する。圧縮空気の流入を一方向からのみ行うことによりワイヤ電極2に対し横方向から偏った力を付与させながら、第2のワイヤガイド32を走行するワイヤ電極2を保持したまま自由落下させ、かつ、圧縮空気を下向きに供給することにより、走行するワイヤ電極2に下方向の力を付与する。
これにより、走行するワイヤ電極2に横方向の微小な振動を付与することができ、図5(a)に示すように、下穴4においてワイヤ電極2とワーク3とが接触して短絡が生じる場合にあっても、図5(b)に示すように、ワイヤ電極2とワーク3とを開離させ短絡を解除することができる。
この上下動装置30によるワイヤ電極2の振動付与効果は、ワイヤ電極2の張力を低減させ、ワイヤ電極2の送り出し速度を低減させ、加工液の噴流圧力を増加させ、テンション制御のゲインを低減させることにより向上させることができる。
すなわち、ワイヤ電極2の張力を低減させることにより、ワイヤ電極2に弛みが生じることに起因して、ワイヤ電極2の送り出し速度を低減させることによりワイヤ電極2が損傷した状態でワーク3に長く接触してワイヤ電極2とワーク3間の放電が不安定になることに起因して、加工液の噴流圧力を増加させることにより、ワイヤ電極2に外圧が付与されることに起因して、テンション制御のゲインを低減させることにより、テンション制御の応答性が低下してワイヤ電極2の微小な振動に対するテンション制御の抑制効果が低減することに起因して、ワイヤ電極2の振動付与効果を向上させることができる。
ここで、本発明においては、上下動装置30による短絡解除動作を確実に行うべく、ワイヤ放電加工機1には制御装置80が備えられている。
図6に示すように、制御装置80は、入力部81、記憶部82、および処理部90からなる。
入力部81は、キーボード、マウス、タッチパネル等で構成され、オペレータが入力部81を所要に操作することにより処理部90における各種処理に必要な情報が入力される。入力部81からは、例えば加工開始時短絡判断解除時間が入力される。
ここで、加工開始時短絡判断解除時間とは、ワイヤ電極2とワーク3間の短絡の有無を判断するとともに、短絡が生じたときは所要の短絡解除動作を行うための時間として定義され、自動結線装置1aによる下穴4へのワイヤ電極2の挿通が完了したと判断されたときにカウントが開始される。この加工開始時短絡判断解除時間においては、ワイヤ電極2とワーク3との相対移動は停止した状態となる。
つまり、加工開始時短絡判断解除時間において短絡が検出されたときは、短絡を検出した位置でワイヤ電極2とワーク3の相対移動を停止させた状態としつつ、上下動装置30を動作させることによりワイヤ電極2に微小な振動を付与し、下穴4においてワイヤ電極2とワーク3とを開離させる。加工開始時短絡判断解除時間は入力部81からの入力により可変に設定することが可能である。
記憶部82は、ハードディスク等で構成され、自動結線動作、短絡解除動作、テンション制御、およびワイヤ放電加工の実行に必要な各種のプログラムや設定値が記憶されている。各種の設定値には、ワイヤ電極2の張力、加工液の噴流圧力、ワイヤ電極2の送り出し速度、およびテンション制御のゲイン等の各設定値と、短絡解除動作を行う際に必要な各設定値の変更設定値と、が含まれる。
処理部90は、設定値設定手段91、自動結線装置制御手段92、自動結線動作完了判断手段93、計数手段94、短絡判断手段95、上下動装置制御手段96、張力低減手段97、噴流圧力増加手段98、送り出し速度低減手段99、およびゲイン低減手段100として機能する。処理部90は、CPUおよびメモリが協働でその機能を果たす。
設定値設定手段91は、入力部81から入力された加工開始時短絡判断解除時間を設定する機能を有している。また、設定値設定手段91は、入力部81から入力された情報に基づいて記憶部82からワイヤ電極2の張力、加工液の噴流圧力、ワイヤ電極2の送り出し速度、およびテンション制御のゲイン等の各設定値を読み出し、これら設定値も設定する機能を有している。
自動結線装置制御手段92は、設定値設定手段91により設定されたワイヤ電極2の張力、加工液の噴流圧力、ワイヤ電極2の送り出し速度、およびテンション制御のゲイン等の各設定値に基づいて自動結線動作を行うための制御信号を生成し、生成された制御信号を自動結線装置1aに出力する機能を有している。
自動結線動作完了判断手段93は、張力検出器55から張力検出値を入力するとともに、入力した張力検出値と設定値設定手段91により設定された張力の設定値とを比較して、自動結線動作が完了したか否かを判断する機能を有している。
計数手段94は、自動結線動作完了判断手段93により自動結線動作が完了したと判断されたときに、加工開始時短絡判断解除時間のカウントを開始する。短絡判断手段95は、短絡検出器57から短絡信号を入力するとともに、入力された短絡信号に基づいて短絡が生じたか否かを判断する機能を有している。
上下動装置制御手段96は、短絡判断手段95により短絡が生じたと判断されたときに、上下動装置30による短絡解除動作を実行するための制御信号を生成し、生成した制御信号を上下動装置30より詳しくは圧縮空気供給装置35に出力する機能を有している。張力低減手段97は、短絡判断手段95により短絡が生じたと判断されたときに、張力の設定値を変更設定値に変更すなわち張力の設定値を低減して送出ローラ10および巻取ローラ63に出力する機能を有している。
噴流圧力増加手段98は、短絡判断手段95により短絡が生じたと判断されたときに、ワイヤ電極2を下穴4に供給する際に噴出される加工液の噴流圧力の設定値を変更設定値に変更すなわち噴流圧力の設定値を増加させてジェット供給装置70に出力する機能を有している。送り出し速度低減手段99は、短絡判断手段95により短絡が生じたと判断されたときに、ワイヤ電極2の送り出し速度を変更設定値に変更すなわち送り出し速度を低減させて送出ローラ10に出力する機能を有している。
ゲイン低減手段100は、短絡判断手段95により短絡が生じたことが判断されたときに、テンション制御のゲインの設定値を変更設定値に変更すなわちゲインの設定値を低減してテンション制御を行う機能を有している。なお、上下動装置30、張力低減手段97、噴流圧力増加手段98、送り出し速度低減手段99、およびゲイン低減手段100は、本発明の短絡解除システムを構成する。
次に、制御装置80による短絡解除動作について図7のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
まず、ステップS10において、オペレータが入力部81から加工開始時短絡判断解除時間を入力するとともに、記憶部82から各設定値を読み出すための情報を入力する。
次いで、ステップS20において、設定値設定手段91がステップS10で入力された加工開始時短絡判断解除時間を設定する。また、設定値設定手段91がステップS10で入力された情報に基づいて記憶部82からワイヤ電極2の張力、加工液の噴流圧力、ワイヤ電極2の送り出し速度、テンション制御のゲイン等の各設定値と短絡解除動作を行う際に必要な各変更設定値を入力するとともに、入力した設定値および変更設定値を所要に設定する。
そして、ステップS30において、自動結線装置制御手段92がステップS20で設定された各設定値に基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号を自動結線装置1aに出力し、自動結線動作を開始する。
続いて、ステップS40において、自動結線動作完了判断手段93が張力検出器55から張力の検出値を入力するとともに、入力した張力の検出値とステップS20で設定した張力の設定値とを比較し、検出値が設定値に達したと判断されたときは、ステップS50において、自動結線動作が完了したと判断する。
次いで、ステップS60において、計数手段94が加工開始時短絡判断解除時間のカウントを開始する。
そして、ステップS70において、短絡判断手段95が短絡検出器57から短絡信号を入力して短絡が検出されたと判断したときは、ステップS80において、短絡を検出した位置でワイヤ電極2とワーク3の相対移動を停止させた状態として、上下動装置制御手段96が制御信号を生成し、生成した制御信号を上下動装置30に出力し、圧縮空気供給装置35を動作させて、第1の圧縮空気供給路33および第2の圧縮空気供給路34を介して圧縮空気をワイヤ電極2の走行経路に沿って上方向および下方向に交互に供給する。
更に、このステップS80の動作に並行して、同じく短絡を検出した位置でワイヤ電極2とワーク3の相対移動を停止させた状態として、ステップS90において、張力低減手段97が張力の設定値を変更設定値に変更して張力を低減し、ステップS100において、噴流圧力増加手段98が噴流圧力の設定値を変更設定値に変更して噴流圧力を増加させ、ステップS110において、送り出し速度低減手段99が送り出し速度の設定値を変更設定値に変更して送り出し速度を低減させ、ステップS120において、ゲイン低減手段100がゲインの設定値を変更設定値に変更してゲインを低減し、ステップS130において、計数手段94がカウントした時間がステップS10で入力した加工開始時短絡判断解除時間に達したことを確認つまり加工開始時短絡判断解除時間の終了を確認するまでステップS80乃至ステップS120の動作を行う。
以上説明したように本発明によれば、ワイヤ電極2とワーク3間の短絡を検出する短絡検出器57と、ワイヤ電極2を下穴4に挿通した状態で短絡検出器57により短絡を検出したときに、短絡を検出した位置でワイヤ電極2とワーク3の相対移動を停止させた状態としてワイヤ電極2を微小に振動させることにより、下穴4においてワイヤ電極2とワーク3とを開離させて短絡を解除させる短絡解除システムより詳しくは上下動装置30、張力低減手段97、噴流圧力増加手段98、送り出し速度低減手段99、およびゲイン低減手段100と、を有することとしたので、ワイヤ電極2とワーク3間で短絡が生じたときに、ワイヤ電極2とワーク3とを開離させて短絡を解除することができる。
また、上下動装置30は、送出ローラ10と下穴4との間に設けられワイヤ電極2を送り出す正規の通過軌跡に沿って下方向と上方向とに所定の圧力の圧縮空気を供給し上方向の圧縮空気によって第2のワイヤガイド32をワイヤ電極2を保持した状態で押し上げ、かつ、下方向の圧縮空気によってワイヤ電極2を下方向に推進してワイヤ電極2を微小に上下動させることとしたので、微小な上下動によりワイヤ電極2を左右方向に微小に振動させることができ、下穴4においてワイヤ電極2とワーク3とを開離させて短絡を確実に解除させることができる。
更に、上下動装置30は、送出ローラ10と下穴4との間に設けられ圧縮空気が実質的に流通しない大きさのガイドクリアランスを有する第1のワイヤガイド31と、送出ローラ10と第1のワイヤガイド31との間に設けられ圧縮空気が実質的に流通しない大きさのガイドクリアランスを有し上方向の圧縮空気によってワイヤ電極2を保持した状態で押し上げられる第2のワイヤガイド32と、第1のワイヤガイド31の下側で正規の通過軌跡に沿って下方向の圧縮空気を供給する第1の圧縮空気供給路33と、第1のワイヤガイド31と第2のワイヤガイド32との間で正規の通過軌跡に沿って上方向の圧縮空気を供給する第2の圧縮空気供給路34と、第1の圧縮空気供給路33と第2の圧縮空気供給路34に圧縮空気を供給する圧縮空気供給装置35と、を有することとしたので、第2の圧縮空気供給路34による上向きの圧縮空気により押し上げられる第2のワイヤガイド32によってワイヤ電極2に上向きの力を作用させることができるとともに、第1の圧縮空気供給路33による下向きの圧縮空気によりワイヤ電極2に下向きの力を作用させることができ、ワイヤ電極2に微小な上下動を容易に付与してワイヤ電極2とワーク3との短絡を確実に解除することができる。
また、圧縮空気供給装置35は、第1の圧縮空気供給路33と第2の圧縮空気供給路34に交互に圧縮空気を供給することとしたので、下方向と上方向に交互に圧縮空気が供給され、第2のワイヤガイド32を上下動させつつワイヤ電極2に微小な上下動を更に一層容易に付与することができ、ワイヤ電極2とワーク3との短絡を一層確実に解除することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の応用実施または変形実施が可能であることは勿論である。すなわち、上述した実施形態においては、短絡解除システムとして、上下動装置30、張力低減手段97、噴流圧力増加手段98、送り出し速度低減手段99、およびゲイン低減手段100を全て含むこととしているが、これら上下動装置30および各手段97乃至100が個々に動作する場合にあっても所要にワイヤ電極2に微小な振動を付与することは勿論である。なお、張力低減手段97によるワイヤ電極2の張力の低減と噴流圧力増加手段98による加工液の噴流圧力の増加とは組み合わせて実施することによりワイヤ電極2の振動付与効果が大きく向上する。
また、上述した実施形態にあっては、上下動装置30は圧縮空気により第2のワイヤガイド32を上下動させることとしているが、例えば磁気的な装置や電気的な装置等により第2のワイヤガイド32を上下動させる構成としても構わない。第2のワイヤガイド32が上下動する限りにおいて、本発明のワイヤ電極2の振動付与効果を奏することができる。
本発明のワイヤ放電加工機は、工具をワイヤ電極として導電性のワークを放電によって切断する放電加工に利用でき、加工効率と作業効率に優れ、精密金型や精密部品の生産性の向上に貢献する。
1:ワイヤ放電加工機、1a:自動結線装置、2:ワイヤ電極、3:ワーク、4:下穴、5:供給機構、6:排出機構、7,8:ガイドアッセンブリ、10:送出ローラ、11:サーボモータ、12:駆動ローラ、13:ピンチローラ、20:ガイドパイプ、21:昇降装置、30:上下動装置、30A:上下動装置本体、30B:密閉空間、30C:密閉空間、31:第1のワイヤガイド、32:第2のワイヤガイド、33:第1の圧縮空気供給路、34:第2の圧縮空気供給路、35:圧縮空気供給装置、36:キャップ、36a:チャンバ、37:通路、38:チャンバピース、39:パイプホルダ、40:先端処理装置、41:切断装置、42:廃棄ボックス、43:クランプ、50:先端検出器、51:ワイヤボビン、52:リール、53:サーボプーリ、54:断線検出器、55:張力検出器、57:短絡検出器、60:座屈検出器、61:アイドリングローラ、62:搬送装置、63:巻取ローラ、70:ジェット供給装置、71:上ワイヤガイド、72:上通電体、73:加工液噴流ノズル、80:制御装置、81:入力部、82:記憶部、90:処理部、91:設定値設定手段、92:自動結線動作制御手段、93:自動結線動作完了判断手段、94:計数手段、95:短絡判断手段、96:上下動装置制御手段、97:張力低減手段、98:噴流圧力増加手段、99:送り出し速度低減手段、100:ゲイン低減手段、110:ワーク、111:下穴、112:ワイヤ電極

Claims (5)

  1. ワイヤ電極をワークに形成された下穴に挿通し前記ワークの放電加工を行うワイヤ放電加工機において、前記ワイヤ電極と前記ワーク間の短絡を検出する短絡検出器と、前記ワイヤ電極を前記下穴に挿通した状態で前記短絡検出器により前記短絡を検出したときに、前記ワイヤ電極を振動させることにより、前記下穴において前記ワイヤ電極と前記ワークとを開離させて前記短絡を解除させる短絡解除システムと、を有し、前記短絡解除システムは、前記短絡検出器により前記短絡を検出したときに、前記短絡を検出した位置で前記ワイヤ電極とワークの相対移動を停止させた状態として前記ワイヤ電極の張力を低減させ前記ワイヤ電極に振動を付与する張力低減手段を有することを特徴とするワイヤ放電加工機。
  2. 前記短絡解除システムは、更に、前記短絡検出器により前記短絡を検出したときに、前記ワイヤ電極を前記下穴に供給する際に噴出される加工液の噴流圧力を増加させる噴流圧力増加手段を有することを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工機。
  3. 前記短絡解除システムは、更に、前記短絡検出器により前記短絡を検出したときに、前記送出ローラによる前記ワイヤ電極の送り出し速度を低減させる送り出し速度低減手段を有することを特徴とする請求項2に記載のワイヤ放電加工機。
  4. 前記短絡解除システムは、更に、前記短絡検出器により前記短絡を検出したときに、前記ワイヤ電極のテンションを制御するテンション制御のゲインを低減させるゲイン低減手段を有することを特徴とする請求項3に記載のワイヤ放電加工機。
  5. ワイヤ電極をワークに形成された下穴に挿通し前記ワークの放電加工を行うワイヤ放電加工方法において、前記ワイヤ電極と前記ワーク間の短絡を検出するステップと、前記ワイヤ電極を前記下穴に挿通した状態で前記短絡を検出したときに、前記短絡を検出した位置で前記ワイヤ電極と前記ワークの相対移動を停止させた状態として前記ワイヤ電極を振動させることにより、前記下穴において前記ワイヤ電極と前記ワークとを開離させて前記短絡を解除させるステップと、を有し、前記短絡を解除させるステップは、前記短絡検出器により前記短絡を検出したときに、前記ワイヤ電極の張力を低減させ前記ワイヤ電極に振動を付与するステップを有することを特徴とするワイヤ放電加工方法。
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