JP5353342B2 - 表面処理亜鉛系めっき金属材料と表面処理液 - Google Patents

表面処理亜鉛系めっき金属材料と表面処理液 Download PDF

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Description

本発明は、クロム化合物や有機樹脂を含まないにもかかわらず、優れた深絞り加工性と耐食性とを示す、亜鉛系めっき金属材料、特に亜鉛系めっき鋼板と、その表面処理用の表面処理液に関する。
本発明に従って表面処理された亜鉛系めっき金属材料は、特に速乾油を用いた深絞り加工に適しており、家電、建材、自動車部品等の分野に適用することができる。中でも、本発明は、家電用精密機器の分野で使用する小型モーターケース用途に特に適している。
亜鉛系めっき鋼板の耐食性を向上させるために、クロメート処理を施して鋼板表面のめっき層上にクロメート皮膜を形成することは周知であり、従来から一般に行われてきた。しかし、環境問題に対する意識の高まりから、使用する処理液が人体に有害な6価クロムを含有するクロメート処理の代りに、クロム化合物を用いない表面処理が望まれるようになってきた。
特許文献1(特開平4−293789号公報)には、鋼板表面に、第1段階として金属シリケートのアルカリ性水性溶液で洗浄してシリケート皮膜を形成し、続く段階でその鋼板をシラン含有水溶液で洗浄するという技術が開示されている。この技術については、後述の特許文献2において、耐食性が不十分であったり、塗装性が悪かったり、耐疵付き性に劣るなどの問題があるとされている。
特許文献2(特開2000−45078号公報)には、Si/Liモル比が33〜66のリチウムシリケートからなる無機成分と有機樹脂とで構成されるいわゆる有機・無機複合皮膜が形成された、耐食性、潤滑性、耐傷つき性、耐指紋性、塗装性を表面処理鋼板が開示されている。しかし、この従来技術では、皮膜中の樹脂成分が8%以上とかなりの割合を占めており、前述した近年の深絞り工程では、成形時に皮膜の一部が剥離して成形品を汚す現象(以下、この現象を「黒ずみ」と称する)が生じやすいと思われる。
特許文献3(特開2000−219976号公報)には、ケイ酸塩化合物とチオカルボニル基含有化合物およびバナジウム酸化合物のうちの少なくとも1種とを含む皮膜層を形成した、耐食性を有する耐熱処理鋼板が開示されている。
特許文献4(特開2002−307613号公報)には、Li/Si原子比=0.4〜0.7のリチウムシリケートを皮膜成分とし、かつ潤滑剤を含有する皮膜を備える潤滑処理鋼板が開示されている。この潤滑処理は、主として、熱延鋼板または冷延鋼板(特に高強度鋼板)を対象とし、鋼板表面に上記皮膜を設けることにより、プレス加工時の皮膜剥離によるプレスかすの発生を抑制することを目的とする。
特許文献5(特開2007−138225号公報)には、Si/Liモル比が1〜4のリチウムシリケートに対して、シランカップリング剤、バナジウム化合物を含有し、樹脂、ワックス、クロムを含有しない表面処理液およびそれにより表面処理された亜鉛めっき鋼板が開示されている。この表面処理法は、主として黒ずみの発生を防止でき、耐食性も改善できる。
特開平4−293789号公報 特開2000−45078号公報 特開2000−219976号公報 特開2002−307613号公報 特開2007−138225号公報
特許文献5に開示された技術によれば、速乾油を用いて亜鉛系めっき鋼板を厳しい条件下で深絞り加工した場合にも黒ずみ発生が著しく抑制されることで示される優れた深絞り加工性を示し、従って加工後に無洗浄、無塗装で使用できる、6価クロムを含まない耐食性に優れた表面処理皮膜を有する表面処理金属材料とその製造方法、ならびにそれに用いる表面処理液が提供される。
しかし、この技術を精密家電用の亜鉛めっき鋼板製モーターケースに適用した場合、加工性、耐食性などは良好であるが、油が鋼板表面に拡がりやすいという問題があって、駆動部の潤滑油が鋼板を伝って漏れ出すという問題を生ずることが明らかとなった。これは表面処理皮膜が潤滑油を弾かないためであると推測される。本発明の課題は、亜鉛系めっき鋼板の表面処理において、特許文献5により達成されるような深絞り加工性と耐食性は維持したまま、油弾き性を改良することにある。
亜鉛系めっき鋼板表面に形成した無機成分を主体とする表面処理皮膜について、油弾き性の観点から検討した結果、リチウムシリケート(ケイ酸リチウム)に、ケイ酸ナトリウム(ケイ酸ソーダ又はナトリウムシリケート)、バナジウム化合物およびシランカップリング剤を併用した非クロム系の皮膜とすることにより、油弾き性が促進されると共に優れた加工性、耐食性が得られることが判明した。
本発明は、水性媒質中に、Si/Liモル比が1〜4の範囲内のリチウムシリケートと、該リチウムシリケート100質量部に対して5〜400質量部の量の、Si/Naモル比が1〜4の範囲内のケイ酸ナトリウムとを主成分とし、この主成分100質量部に対して、5〜50質量部のシランカップリング剤と、0.2〜10質量部(バナジウム金属として)の量のバナジウム化合物と、を含有することを特徴とする、亜鉛系めっき金属材料用表面処理液である。
別の側面からは、本発明は、亜鉛系めっき層の上に乾燥表面処理皮膜を備える亜鉛系めっき金属材料であって、該皮膜は、Si/Liモル比が1〜4の範囲内のリチウムシリケートと、該リチウムシリケート100質量部に対して5〜400質量部の量の、Si/Naモル比が1〜4の範囲内のケイ酸ナトリウムとを主成分とし、この主成分100質量部に対して、5〜50質量部のシランカップリング剤と、0.2〜10質量部(バナジウム金属として)のバナジウム化合物とを含有する皮膜であることを特徴とする亜鉛系めっき金属材料である。
本発明の好適態様を列挙すると、次の通りである。
・前記シランカップリング剤がエポキシ基含有シランカップリング剤である;
・前記表面処理液又は前記乾燥表面処理皮膜が、前記主成分100質量部に対して0.01〜10質量部のワックスをさらに含有する;
・前記表面処理液又は前記乾燥表面処理皮膜が、前記主成分100質量部に対して0.2〜10質量部のオキシカルボン酸をさらに含有する;
・前記オキシカルボン酸がリンゴ酸である;
・前記表面処理液又は前記乾燥表面処理皮膜が、前記主成分100質量部に対して0.2〜10質量部のアルコキシシランをさらに含有する;
前記アルコキシシランがテトラメトキシシランおよび/またはテトラエトキシシランである;
前記皮膜の付着量が0.05〜10g/m2の範囲内である。
本発明はまた、亜鉛系めっき鋼板の少なくとも片面のめっき層の上に前記表面処理液を塗布した後、加熱して乾燥皮膜を形成することを特徴とする、表面処理された亜鉛系めっき鋼板の製造方法も提供する。この方法において、前記加熱は、亜鉛系めっき鋼板の最高到達温度が50℃以上、200℃以下の温度となるように行うことが好ましい。
本発明によれば、使用する表面処理液または形成された表面処理皮膜が、有害な6価クロムを含めてクロム化合物を実質的に含有していないので、環境面で有利である。この皮膜は、特に亜鉛系めっき鋼板を深絞り加工した際に起こり易い、深絞り加工時の黒ずみ発生を防止でき、しかも皮膜の耐食性に著しく優れている。また、本発明に係る表面処理皮膜を有する亜鉛系めっき鋼板を精密家電用モーターケースに適用した場合でも、深絞り加工性、耐食性は維持したまま、油弾き性を改良することができ、製品価値を著しく高めることができる。
本発明に係る亜鉛系めっき金属材料用表面処理液は、水性媒質中にリチウムシリケートと、ケイ酸ナトリウムと、バナジウム化合物と、シランカップリング剤とを含有する。水性媒質は、水のみからなるものでも、水と水混和性有機溶媒(例、アルコール、ケトンなど)との混合溶媒でもよい。好ましい水性媒質は水単独である。
リチウムシリケート(別名:ケイ酸リチウム)は、皮膜を形成するベース成分である。リチウムシリケートのSi/Liモル比は1〜4の範囲であり、好ましくは2〜3の範囲である。リチウムシリケートのSi/Liモル比をこの範囲にすることで、深絞り加工において黒ずみの生じない皮膜を得ることができる。リチウムシリケートのSi/Liモル比が1未満では、皮膜が吸水し易く、べとつきが生じ、Si/Liモル比が4を超えると、深絞り加工での黒ずみが生じやすくなる。
表面処理液中のリチウムシリケートの濃度は1〜20質量%の範囲が好ましい。1質量%未満では、濃度が薄すぎて、皮膜を形成させるときに、多量の水分を乾燥させなければならず、実用的ではない。20質量%を超えると、リチウムシリケートが沈殿して、表面処理液の安定性に問題を生じることがある。
リチウムシリケートは、市販のものでよく、たとえば、日本化学工業社製「ケイ酸リチウム35」、「ケイ酸リチウム45」、日産化学社製「リチウムシリケート35」等を用いることができる。リチウムシリケートのSi/Liモル比の調整は、リチウムシリケートの水溶液に対して、モル比を上げるときはコロイダルシリカ、下げるときは水酸化リチウムを溶解させて行うことができる。
ケイ酸ナトリウム(ケイ酸ソーダ、ナトリウムシリケート、または水ガラスとも呼ばれる)は、皮膜を形成するベース成分であると同時に、潤滑油に対する油弾き性を付与する成分でもある。ケイ酸ナトリウムのSi/Naモル比は1〜4の範囲であり、好ましくは2〜3の範囲である。ケイ酸ナトリウムも、市販品(例、トクヤマ製3号水ガラス等)を利用することができ、Si/Naモル比の調整も上と同様に、ケイ酸ナトリウムの水溶液にコロイダルシリカまたは水酸化ナトリウムを添加して溶解させることにより行うことができる。
表面処理液(従って、表面処理皮膜)中のケイ酸ナトリウムの量は、リチウムシリケート100質量部に対し5〜400質量部となるようにする。ケイ酸ナトリウムの量がこの範囲より少ないと十分な油弾き性が確保できず、この範囲より多いと深絞り加工性が低下する場合がある。この量は、好ましくは50〜300質量部、さらに好ましくは100〜200質量部である。
上記2種類のケイ酸塩(即ち、リチウムシリケートとケイ酸ナトリウム)が、本発明に係る表面処理液および表面処理皮膜の皮膜形成ベース成分、即ち、主成分である。いずれのケイ酸塩についても2種以上の混合物を使用することができ、その場合の各ケイ酸塩の前記モル比は混合割合を加味した平均値とする。
本発明で使用するバナジウム化合物としては、バナジン酸アンモニウム、バナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウム、バナジン酸ストロンチウム、バナジン酸水素ナトリウムなどのバナジン酸塩化合物、硫酸バナジル、硝酸バナジル、塩化バナジルなどのバナジル化合物、五酸化バナジウム、三酸価バナジウム、二酸化バナジウムなどの酸化バナジウム化合物などが挙げられる。
表面処理液中のバナジウム化合物の量は、バナジウム金属換算で、前記主成分100質量部に対して0.2〜10質量部となるようにする。バナジウム化合物の量がこの範囲より少ないと十分な耐食性が確保できず、この範囲より多いとバナジウム化合物が沈殿して、表面処理液の安定性に問題を生じる。この量は、好ましくは0.5〜7質量部、さらに好ましくは1〜5質量部である。
本発明で用いるシランカップリング剤は、水溶液中への溶解性と耐食性向上効果の観点から、エポキシ基を含有するシランカップリング剤を用いることが好ましい。そのようなシランカップリング剤の例としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。これに加えて、または代えて、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどの他のシランカップリング剤を使用することもできる。シランカップリング剤は1種または2種以上用いることができる。
表面処理液中のシランカップリング剤の量は、前記主成分100質量部に対して5〜50質量部、好ましくは10〜40質量部の割合とする。シランカップリング剤の配合量がこの範囲より少ないと、十分な耐食性が確保できず、この範囲より多くしても、耐食性の向上効果が飽和し、経済的ではない。
本発明に係る表面処理液は、黒ずみ抑制効果を高めるためにワックスを含有することができる。本発明で使用するのに適したワックスとしては、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、各種天然ワックスなどを挙げることができるが、特に好ましいのはポリオレフィンワックスである。ワックスの平均粒径は0.01〜0.5μmの範囲内が好ましい。
表面処理液中のワックスの量は、前記主成分100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは0.01〜2.0質量部の割合とする。ワックスの配合量がこの範囲より少ないと黒ずみの抑制効果が発揮されず、この範囲より多くなっても黒ずみの発生に対して逆効果となるため好ましくない。
ワックス量が多くなりすぎると黒ずみが発生し易くなるのは、厳しい加工条件下では金型が100℃以上の高温となり、融点の低いワックスは溶融して金型に凝着し、量が多いとかえって黒ずみの原因となるためである。上記所定量の範囲内であればこのような現象は生じず、黒ずみに対してはプラスの効果となる。
また、本発明の表面処理液には、上記処理液中のワックスに代えて、オキシカルポン酸およびアルコキシシランから選ばれた少なくとも1種の化合物を加えるか、またはこの化合物をワックスと一緒に加えることができる。それにより、深絞り加工での黒ずみの発生が抑制され、且つ耐食性のさらなる改善が得られる。
使用できるオキシカルボン酸としては、酒石酸、リンゴ酸、およびクエン酸を挙げることができる。この中で特に好ましいのはリンゴ酸である。アルコキシシランは、テトラアルコキシシランを意味する。好ましいのはテトラメトキシシラン(メチルシリケート)およびテトラエトキシシラン(エチルシリケート)である。オキシカルボン酸とアルコキシシランは、いずれか一方の1種または2種以上を使用してもよく、あるいはそれぞれの1種または2種以上を併用してもよい.
好ましくは、少なくとも1種のオキシカルボン酸と少なくとも1種のアルコキシシランとを併用する。その場合の両者の割合は特に制限されないが、一般的にはオキシカルボン酸:アルコキシシランの質量比が1:10〜10:1の範囲内であると、上記効果がより顕著となるので好ましい。
オキシカルボン酸およびアルコキシシランの量(2種以上の化合物を使用する場合はそれらの合計量)は、主成分100質量部に対してそれぞれ0.2〜10質量部、好ましくは0.2〜5質量部の割合とする。これらの化合物の配合量が少なすぎると黒ずみの抑制効果が小さくなり、多すぎると処理液の安定性が低下する。
これらの化合物を添加することにより黒ずみ発生が抑制されるメカニズムは完全には解明されていないが、これらの化合物はシリケートの分子同士を結合する作用があり、このため皮膜がより強固なものとなり、皮膜が金型による摺動を受けても剥離がおきにくくなるためではないかと推定される。
本発明の表面処理液には、上述した成分以外に、黒ずみ発生、耐食性、油弾き性に害を及ぼさない程度に、防錆剤、消泡剤、界面活性剤等の他の添加剤を配合してもよい。
本発明の表面処理液は、各種の金属材料、特に亜鉛系めっき金属材料の表面処理に適用することができるが、その効果をより有効に発揮させる意味で好ましい金属材料は、亜鉛系めっき鋼板である。特に、この亜鉛系めっき鋼板を使用したモーターケースに適用する場合に、好ましい結果が得られる。
前述したように、亜鉛系めっき鋼板は、めっきが軟らかいため、厳しいプレス加工時に黒ずみが発生し易いが、本発明に従って表面処理を施すことにより、厳しい深絞り加工を施す場合にも黒ずみ発生を防止でき、さらに耐食性の向上を図ることができる。さらに、このめっき鋼板をモーターケースに適用した場合に駆動部の潤滑油が鋼板を伝わって漏れ出すという不都合を回避することができる。以下では、基材が亜鉛系めっき鋼板である場合を例にとって説明する。
好ましい基材である亜鉛系めっき鋼板の種類は特に限定されず、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、溶融亜鉛−鉄めっき合金鋼板(合金化溶融亜鉛めっき鋼板を含む)などを含む各種の亜鉛系めっき鋼板に対して本発明を適用できる。中でも、めっき層がより柔らかく、プレス加工時の黒ずみが発生し易い、純亜鉛めっき鋼板、特に電気亜鉛めっき鋼板に適用した場合に、本発明の効果はより顕著となる。亜鉛系めっきのめっき付着量も特に制限されず、従来公知の通常の付着量でよい。
表面処理は、本発明に係る表面処理液を亜鉛系めっき鋼板の少なくとも片面のめっき層の上に塗布した後、加熱して、めっき層の上に乾燥表面処理皮膜を形成することにより実施できる。こうして亜鉛系めっき層の上に形成された表面処理皮膜は、Si/Liモル比が1〜4の範囲内のリチウムシリケートと、リチウムシリケート100質量部に対して5〜400質量部の量のSi/Naモル比が1〜4の範囲内のケイ酸ナトリウムとを主成分とし、これら主成分100質量部に対して5〜50質量部のシランカップリング剤および0.2〜10質量部(バナジウム金属として)のバナジウム化合物を含有する。
この表面処理皮膜は、必要に応じて、前記主成分100質量部に対して、0.01〜10質量部のワックス、0.2〜10質量部のオキシカルボン酸および/または0.2〜10質量部のアルコキシシランをさらに含有しうる。
この乾燥表面処理皮膜の付着量(両面の場合は片面当たり)は0.05〜10g/m2の範囲内とすることが好ましい。付着量が0.05g/m2未満であると、十分な耐食性が得られない。付着量が10g/m2を超えると、耐食性の向上が飽和する上、皮膜の密着性が低下することがある。表面処理は基材鋼板の両面に施すことが好ましいが、片面処理も可能である。片面処理の場合、他の面は未処理でもよく、或いは他の表面処理を施してよい。
表面処理液の塗布方法は、特に限定されず、工業的に一般に用いられるロールコーター法、スプレー塗装などの種々の方法が適用できる。
塗布後の加熱(皮膜の焼付け)も、通常実施される熱風式、赤外式、誘導加熱式等の方法によって実施すればよい。加熱は、基材である亜鉛系めっき鋼板の最高到達温度が50〜200℃の範囲となるように行うことが好ましい。この加熱温度が50℃未満では、焼付けが皮膜形成には不十分で、十分な耐食性が得ることができず、200℃を超えると、皮膜の耐食性の向上が得られなくなることがある。
こうして表面処理された亜鉛系めっき鋼板は、プレス加工性に優れているので、速乾油を塗布しただけで深絞り加工に供することができ、その際の黒ずみ発生が著しく抑制される。深絞り加工が加工深さの大きい高速での連続加工という厳しい加工条件であっても、黒ずみ発生の抑制が達成される。加工後は、そのまま、すなわち無洗浄および無塗装で、製品として使用できる。加工後も表面処理皮膜は実質的に健全であり、基材に対して防食皮膜として機能し、亜鉛系めっきの耐食性を著しく向上させる。プレス加工後にアルカリまたは溶剤による脱脂を行い、さらに塗装を施す場合に比べて、コスト面で著しく優位であるのみならず、環境の面でも非常に好ましい製品となる。またモーターケースに適用した場合に油弾き性が良好で、油が鋼板を伝わって漏れ出すという不都合を回避することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例中、%は全て質量%を表す。また、焼付け温度は、塗布後の加熱時の鋼板の最高到達温度を意味する。
(実施例1)
電気亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm、片面あたりのめっき目付け量20g/m2)の片面のめっき層の上に、Si/Liモル比1のリチウムシリケートを4%(質量%、以下同じ)、Si/Naモル比3のケイ酸ナトリウムを6%、バナジン酸アンモニウムをバナジウム換算で0.2%、およびシランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを3%の量でそれぞれ含有する水溶液をスピンコーターで塗布し、200℃で焼付けて、付着量が1g/m2の表面処理皮膜を形成し、表面処理亜鉛系めっき鋼板の試験片を作製した。
(実施例2〜10および比較例1〜8)
表面処理液の組成、その塗布後の焼付け温度および付着量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様な方法で、表面処理亜鉛系めっき鋼板の試験片を作製した。これらの試験片について、下記に示す要領で耐食性、深絞り加工性および油弾き性を調査した。試験結果も表1に併せて示す。
(耐食性試験)
実施例および比較例で得られた各試験片を塩水噴霧試験に供し、耐食性の評価を行った。試験は、JISZ−2371規格に準拠した塩水噴霧装置を用いて、塩水濃度5%、槽内温度35℃、噴霧圧力200PSIの条件で行い、48時間後の表面に発生した白錆の面積率を測定した。評価は次の5段階にて行った。○以上であれば、合格であると判断できる。
◎:白錆面積率0%、
○:白錆面積率5%未満、
△:白錆面積率5%以上、10%未満、
×:白錆面積率10%以上、50%未満、
××:白錆面積率50%以上。
(深絞り加工性試験)
実施例および比較例で得られた各試験片に対して、次の条件で金型の手入れ無しに連続5個の円筒加工を実施した。この加工条件は、加工深さが大きく、高速の連続加工である小型モーターケースの加工を模したものであり、厳しい加工条件であると言える。
試験片:90mmφ(板厚:5mm)、
ポンチ径:50mmφ、ダイス径:52mmφ、
BH荷重:10kN、
絞り速度:800mm/min、
温度:25℃、
塗油:日本工作油製G6231F(速乾油)。
5個目に加工した円筒加工品の加工部(金型の摺動を受けた部分)をろ紙でふき取り、ろ紙の変色程度を観察した。また、目視で加工部の疵の程度を観察した。評価基準は次の通りである。やはり、○以上であれば商品として合格である。
◎:ろ紙の変色なし、加工品にも疵が付かない、
○:ろ紙の変色若干あり、加工品には疵が付かない、
△:ろ紙の変色大、加工品には疵が付かない、
×:ろ紙の変色大、加工品に若干疵が付着する、
××:ろ紙の変色大、加工品への疵の付着大。
(油弾き性試験)
試験片に速乾油を塗布し自然乾燥させた後、潤滑油を10μL滴下し、5時間後に潤滑油の拡散面積を測定した。やはり、○以上であれば商品として合格である。
◎:拡散面積60mm2未満、
○:拡散面積60mm2以上、100mm2未満、
△:拡散面積100mm2以上、200mm2未満、
×:拡散面積200mm2以上、300mm2未満、
××:拡散面積300mm2以上。
Figure 0005353342
表1からわかるように、本発明に従った組成の表面処理液を用いて亜鉛系めっき鋼板を表面処理すると、耐食性、深絞り加工性(黒ずみ)および油弾き性のいずれも良好であった。
これに対し、皮膜形成の主成分である2種類のケイ酸塩のうち、ケイ酸ナトリウムの割合が少なすぎた比較例1では油弾き性が不芳となり、これが多すぎた比較例2では深絞り加工性が不芳となった。
残りの比較例についても、リチウムシリケートのSi/Liモル比、ケイ酸ナトリウムのSi/Naモル比、バナジウム化合物若しくはシランカップリング剤の含有量が本発明の範囲外となることで、少なくとも一つの特性が悪くなった。

Claims (17)

  1. 水性媒質中に、Si/Liモル比が1〜4の範囲内のリチウムシリケートと、該リチウムシリケート100質量部に対して5〜400質量部の量の、Si/Naモル比が1〜4の範囲内のケイ酸ナトリウムとを主成分とし、この主成分100質量部に対して、5〜50質量部のシランカップリング剤と、0.2〜10質量部(バナジウム金属として)の量のバナジウム化合物と、を含有することを特徴とする、亜鉛系めっき金属材料用表面処理液。
  2. 前記シランカップリング剤がエポキシ基含有シランカップリング剤である請求項1記載の表面処理液。
  3. 前記主成分100質量部に対して0.01〜10質量部のワックスをさらに含有する請求項1または2記載の表面処理液。
  4. 前記主成分100質量部に対して0.2〜10質量部のオキシカルボン酸をさらに含有する請求項1〜3のいずれか記載の表面処理液。
  5. 前記オキシカルボン酸がリンゴ酸である請求項4記載の亜鉛系めっき金属材料用表面処理液。
  6. 前記主成分100質量部に対して0.2〜10質量部のアルコキシシランをさらに含有する請求項1〜5のいずれか記載の表面処理液。
  7. 前記アルコキシシランがテトラメトキシシランおよび/またはテトラエトキシシランである請求項6記載の表面処理液。
  8. 亜鉛系めっき層の上に乾燥表面処理皮膜を備える亜鉛系めっき金属材料であって、該皮膜は、Si/Liモル比が1〜4の範囲内のリチウムシリケートと、該リチウムシリケート100質量部に対して5〜400質量部の量の、Si/Naモル比が1〜4の範囲内のケイ酸ナトリウムとを主成分とし、この主成分100質量部に対して、5〜50質量部のシランカップリング剤と、0.2〜10質量部(バナジウム金属として)のバナジウム化合物とを含有する皮膜であることを特徴とする亜鉛系めっき金属材料。
  9. 前記シランカップリング剤がエポキシ基含有シランカップリング剤である請求項8記載の亜鉛系めっき金属材料。
  10. 前記乾燥表面処理皮膜が、前記主成分100質量部に対して0.01〜10質量部のワックスをさらに含有する請求項8または9記載の亜鉛系めっき金属材料。
  11. 前記乾燥表面処理皮膜が、前記主成分100質量部に対して0.2〜10質量部のオキシカルボン酸をさらに含有する請求項8〜10のいずれか記載の亜鉛系めっき金属材料。
  12. 前記オキシカルボン酸がリンゴ酸である請求項11記載の亜鉛系めっき金属材料。
  13. 前記乾燥表面処理皮膜が、前記主成分100質量部に対して0.2〜10質量部のアルコキシシランをさらに含有する請求項8〜12のいずれか記載の亜鉛系めっき金属材料。
  14. 前記アルコキシシランがテトラメトキシシランおよび/またはテトラエトキシシランである請求項13記載の亜鉛系めっき金属材料。
  15. 前記皮膜の付着量が0.05〜10g/m2の範囲内である請求項8〜14記載の亜鉛系めっき金属材料。
  16. 亜鉛系めっき鋼板の少なくとも片面のめっき層の上に請求項1〜7のいずれか記載の表面処理液を塗布した後、加熱して乾燥皮膜を形成することを特徴とする、表面処理された亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  17. 前記加熱を、亜鉛系めっき鋼板の最高到達温度が50℃以上、200℃以下の温度となるように行う、請求項16に記載の方法。
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