JP5350305B2 - 異音の再現方法及び治具 - Google Patents

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Description

この発明は、車両走行中の車体振動に関連して車室内で発生した異音を再現させる異音の再現方法及び当該方法に用いる治具に関する。
車両走行中に本来発生するはずのない異音が車室内で発生することがある。このような異音には、例えば、インスツルメントパネル等のいわゆる「びびり音」(エンジンの振動によって車体部品や小物類が振動し、それらが触れ合って発生する異音)がある。このような異音について、メーカーや修理工場がユーザから修理依頼を受けた場合、まず異音の発生状態や位置を確認するために、修理担当者が実際に車両を走行しながら異音の発生位置や発生状況を確認しながら診断を行う。或いは、車両を加振機に載せて強制的に振動を与えることで異音を再現させて、発生箇所を確認した上で診断を行う(特許文献1)。
特許第3885297号公報
実際に車両を走行させて異音の発生を再現させることは、大変手間がかかる作業であり、且つ走行コースの確保が必要であるという制約がある。また、特許文献1の方法では、大きな設備投資となる加振機を用意する必要があり、加振機自体の費用や、これを設置するスペース及び費用が発生する。また、加振機を用いて診断を行う際も、車両を加振機まで移動させることや、加振機の操作等、種々の手間が発生する。
この発明は、このような問題を考慮してなされたものであり、異音の再現を簡易且つ低コストで行うことが可能な異音の再現方法及び当該方法に用いる治具を提供することを目的とする。
この発明に係る異音の再現方法は、車両走行中の車体振動に関連して車室内で発生した異音を再現させるものであって、車両駆動用のエンジンを車体に緩衝支持するエンジンマウントに当該エンジンマウントの緩衝機能を制限する緩衝制限部材が装着され、且つ走行シフトレバーが中立位置に維持された状態で、前記エンジンを始動する工程と、前記走行シフトレバーが中立位置に維持された状態のまま、前記エンジンの回転数を増加させる工程とを有することを特徴とする。
この発明によれば、エンジンマウントの緩衝機能を制限しつつ、走行シフトレバーを中立位置に維持した状態で、エンジンを始動し、その回転数を増加させる。これにより、車両を停止させたままの状態で、エンジンの振動を緩衝させることなく車体に伝達することが可能となる。その結果、車体に伝達した振動に関連して車室内で発生する異音を再現させることが可能となる。
従って、異音の発生について修理依頼があった車両を、実際に走行させることなく、修理ピット等の施設において停止させたまま、異音発生箇所の確認、例えば、インスツルメントパネル等のいわゆる「びびり音」の発生箇所や状況を作業者又は判定装置が確認することが可能となる。
また、緩衝制限部材の装着さえすれば、走行シフトレバーの位置調整と、エンジンの始動及び回転数の増加とをすることにより、異音の発生を確認することが可能となる。このため、作業者は、比較的簡易な作業で異音の発生を確認できる。
前記緩衝制限部材は、前記エンジンマウントが前記エンジンを緩衝支持している位置において前記エンジン側及び前記車体側に固定された支持部材としてもよい。これにより、エンジンからエンジンマウントに伝達する振動の一部がエンジンマウントを迂回して支持部材を介して車体に伝達される。このため、車両走行中に車室内で発生した振動に関連する異音を再現させ易い。また、エンジンマウントの位置に応じて支持部材を固定するのみであるため、作業を容易に行うことができる。
前記支持部材による支持を、リジッドな固定支持と、ルースな固定支持とで使い分けて前記振動の大きさを調節してもよい。これにより、支持部材を介してエンジンから車体に伝達される振動を変化させることが可能となる。従って、対応できる再現検査の幅を広げることができる。
前記支持部材は、ねじ締め機構により連結された複数の連結部材を含み、前記ねじ締め機構の締付けの強さにより、前記リジッドな固定支持と、前記ルースな固定支持とが調整されてもよい。
前記エンジンマウントは、前記エンジン側及び前記車体側に対してねじ締め機構で固定され、前記支持部材は、前記エンジンマウントと共通のねじ締め機構で前記エンジン側及び前記車体側に固定されてもよい。この発明によれば、エンジンマウントがエンジン側及び車体側に固定されている位置において支持部材をエンジンマウントと共通のねじ締め機構で固定すること(いわゆる共締め固定)ができる。そして、このような2箇所の共締め固定により、エンジンマウントの緩衝機能をキャンセルし、エンジンの振動を車体側に伝達し、車体を振動させることが可能となる。従って、車体の振動に起因して発生する異音の再現確認を簡易な構成で行うことができる。
この発明に係る治具は、エンジンマウントの緩衝機能をキャンセルするものであって、前記エンジンマウントが前記エンジンを緩衝支持している位置において前記エンジン側及び前記車体側に固定支持される支持部材を備え、前記支持部材は、前記エンジンマウントのうち前記エンジン側に固定されるエンジン側固定部分に当接し、前記エンジン側固定部分と共通の第1ねじ締め機構により前記エンジンに固定される第1フランジ部と、前記エンジンマウントのうち前記車体側に固定される車体側固定部分に当接し、前記車体側固定部分と共通の第2ねじ締め機構により前記車体側の部材に固定される第2フランジ部と、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とを連結する剛体部とを有することを特徴とする。
この発明によれば、エンジンマウントのエンジン側固定部分に第1フランジ部を第1ねじ締め機構で共締め固定し、エンジンマウントの車体側固定部分に第2フランジ部を第2ねじ締め機構で共締め固定することが可能となる。そして、このような2箇所の共締め固定により、エンジンマウントの緩衝機能をキャンセルし、エンジンの振動を車体側に伝達し、車体を振動させることが可能となる。従って、車体の振動に起因して発生する異音の再現確認を簡易な構成で行うことができる。
この発明によれば、エンジンマウントの緩衝機能を制限しつつ、走行シフトレバーを中立位置に維持した状態で、エンジンを始動し、その回転数を増加させる。これにより、車両を停止させたままの状態で、エンジンの振動を緩衝させることなく車体に伝達することが可能となる。その結果、車体に伝達した振動に関連して車室内で発生する異音を再現させることが可能となる。
従って、異音の発生について修理依頼があった車両を、実際に走行させることなく、修理ピット等の施設において停止させたまま、異音発生箇所の確認、例えば、インスツルメントパネル等のいわゆる「びびり音」の発生箇所や状況を作業者又は判定装置が確認することが可能となる。
また、緩衝制限部材の装着さえすれば、走行シフトレバーの位置調整と、エンジンの始動及び回転数の増加とをすることにより、異音の発生を確認することが可能となる。このため、作業者は、比較的簡易な作業で異音の発生を確認できる。
この発明の第1実施形態に係る治具の外観斜視図である。 ボンネットを外した状態での車両におけるエンジンルームを示す図である。 サイドエンジンマウント及びその周辺を示す斜視図である。 作業者が第1実施形態の治具を用いて異音を再現する際の作業手順を示すフローチャートである。 作業者が治具の取付けを行うフローチャートである。 第1実施形態の治具を取り付ける様子を示す図である。 第1実施形態の治具を取り付けた状態を示す図である。 この発明の第2実施形態に係る治具の外観斜視図である。 第2実施形態の治具で用いられる第1リンクの外観斜視図である。 第2実施形態の治具で用いられる第2リンクの外観斜視図である。 第2実施形態の治具で用いられるボルト及びワッシャの外観斜視図である。 この発明の第3実施形態に係る治具の外観斜視図である。 第3実施形態の治具で用いられる第3リンクの外観斜視図である。 第3実施形態の治具で用いられる第4リンクの外観斜視図である。 第3実施形態の治具の変形例の外観斜視図である。
A.第1実施形態
1.治具10の構成
(1)概要
図1は、この発明の第1実施形態に係る治具10の外観斜視図である。治具10は、エンジンマウントの緩衝機能をキャンセル(抑制)するものである。治具10を用いることにより、車両走行中の車体振動に関連して車室内に発生した異音の再現を確認することが可能となる。
図1に示すように、治具10は、第1孔14が形成された第1フランジ12をその一端に有し、第2孔18が形成された第2フランジ16をその他端に有する。第1フランジ12と第2フランジ16の間には、連結部20が設けられている。
(2)エンジン及びその周辺の構成
治具10の使用方法についての説明に入る前に、まず車両のエンジン及びその周辺の構成について説明する。
図2は、ボンネットを外した状態での車両30におけるエンジンルーム32を示す図である。エンジンルーム32内には略中央にエンジン34が配置されている。エンジン34は、複数のエンジンマウントを介して図示しないフレーム等、車体側の構成要素により支持されている。
図2中、エンジン34の左側(運転席から見て右側)には、エンジンマウントの1つであるサイドエンジンマウント36(以下「エンジンマウント36」又は「マウント36」ともいう。)が配置されている。各エンジンマウントは、ゴム等の弾性部材を備え、エンジン34で発生した振動を吸収する機能(緩衝機能)を有している。エンジンマウントの構成については、例えば、特開2003−019909号公報を参照されたい。
図3は、サイドエンジンマウント36及びその周辺を示す斜視図である。マウント36は、ボルト40を介してエンジン34側のブラケット38に固定されると共に、ボルト42、44を用いて車体側の部材46に固定されている。ブラケット38の2つの孔(図示せず)の一方に、エンジン34側の部材50から延在するねじ48が挿入され、ナット52をねじ48に螺合させる。また、他方の孔を通ったボルト54を部材50のねじ穴に螺合させる。これらによりブラケット38をエンジン34側に固定する。
2.治具10の使用方法(異音の再現方法)
図4には、作業者が治具10を用いて異音を再現する際の作業手順を示すフローチャートである。
ステップS1において、作業者は、エンジン34の停止を確認する。エンジン34が停止していなければ、エンジン34を停止させる。
ステップS2において、作業者は、治具10の取付けを行う。図5には、作業者が治具10の取付けを行うフローチャートが示されている。
ステップS11において、作業者は、車体側のボルト44を取り外す。ステップS12において、作業者は、エンジン34側のナット52を取り外す。ステップS13において、作業者は、エンジン34側と車体側とを跨るように治具10を配置させる(図6参照)。
ステップS14において、作業者は、エンジン34側のナット52を締め付けて、治具10の第1フランジ12とエンジンマウント36を支持するブラケット38とを一緒に固定(共締め固定)する。
ステップS15において、作業者は、車体側のボルト44の代わりに、専用ボルト56を締め付けて治具10の第2フランジ16とエンジンマウント36の車体側の部材46とを一緒に固定(共締め固定)する。専用ボルト56は、治具10とエンジンマウント36を締め付けるのに十分な長さ(例えば、治具10の厚みの分、車体側のボルト44よりも長いもの)である。車体側のボルト44が治具10とマウント36を締め付けるのに十分な長さであれば、ボルト44をそのまま用いてもよい。
図4に戻り、ステップS3において、作業者は、車両30の走行シフトレバー(図示せず)が中立位置にあることを確認する。ここでの中立位置は、ニュートラル位置及びパーキング位置を指す。走行シフトレバーが中立位置になければ、中立位置に移動させる。
ステップS4において、作業者は、イグニションスイッチ(IGSW)(図示せず)をオンにし、エンジン34を始動させる。ステップS5において、作業者は、走行シフトレバーを中立位置にしたままの状態で、アクセルペダルを踏み込み、エンジン34の回転数を増加させる。この際、エンジン34側と車体側は、治具10により連結されているため、エンジン34からの振動は、エンジンマウント36を迂回して治具10を介して車体に伝達される。このため、より多くの振動が車体側へと伝達される。従って、車両30が停止したままの状態で、車体が激しく振動する。
ステップS6において、作業者は、エンジン34からの振動に伴って車室内に異音が発生しているかどうかを判定する。異音が発生している場合(S6:YES)、ステップS7において、作業者は、当該異音の発生位置や発生状況を確認し、原因箇所を修理する。異音が発生しない場合(S6:NO)又はステップS7の後、ステップS8において、作業者は、IGSWをオフにしてエンジン34を停止させる。ステップS9において、作業者は、治具10を取り外し、車両30を元の状態に戻す。
3.第1実施形態の効果
以上のように、第1実施形態によれば、治具10によりエンジンマウント36の緩衝機能を制限しつつ、走行シフトレバーを中立位置に維持した状態で、エンジン34を始動し、アクセルペダルを操作する。これにより、車両30を停止させたままの状態で、エンジン34の振動を緩衝することなく車体に伝達することが可能となる。その結果、車体に伝達された振動に関連して車室内で発生する異音を再現させることが可能となる。
従って、異音の発生について修理依頼があった車両30を、実際に走行させることなく、修理ピット等の施設において停止させたまま、異音発生箇所の確認、例えば、インスツルメントパネル等のいわゆる「びびり音」の発生箇所や状況を作業者又は判定装置が確認することが可能となる。
また、治具10の装着さえすれば、走行シフトレバーの位置調整と、エンジン34の始動及びアクセルの開閉操作とをすることにより、異音の発生を確認することが可能となる。このため、作業者は、比較的簡易な作業で異音の発生を確認できる。
第1実施形態では、治具10は、エンジンマウント36がエンジン34を緩衝支持している位置においてエンジン34及び車体に固定される(図7参照)。これにより、エンジン34からエンジンマウント36に伝達する振動の一部がエンジンマウント36を迂回して治具10を介して車体に伝達される。このため、車両30の走行中に車室内で発生した振動に関連する異音を再現させ易い。また、エンジンマウント36の位置に応じて治具10を固定するのみであるため、作業を容易に行うことができる。
第1実施形態では、エンジンマウント36は、エンジン34に対してねじ48とナット52によりブラケット38を介して固定され、車体に対してボルト44で固定され、治具10は、エンジンマウント36と共通のねじ48、ナット52でエンジン34に対して固定され、エンジンマウント36と共通の専用ボルト56で車体に固定される。これにより、エンジンマウント36がエンジン34及び車体に固定されている位置において治具10をエンジンマウント36と共締め固定することができる。そして、このような2箇所の共締め固定により、エンジンマウント36の緩衝機能をキャンセルし、エンジン34の振動を車体側に伝達し、車体を振動させることが可能となる。従って、車体の振動に起因して発生する異音の再現確認を簡易な構成で行うことができる。
B.第2実施形態
1.治具100の構成(第1実施形態との相違)
図8は、この発明の第2実施形態に係る治具100の外観斜視図である。図9は、治具100で用いられる第1リンク102の外観斜視図である。図10は、治具100で用いられる第2リンク104の外観斜視図である。図11は、治具100で用いられるボルト106及びワッシャ108の外観斜視図である。治具100は、第1実施形態の治具10と同様、サイドエンジンマウント36等のエンジンマウントの緩衝機能をキャンセル(抑制)するものであり、治具100を用いることにより、車両30の走行中の車体振動に関連して車室内に発生した異音の再現を確認することが可能となる。
治具100を利用する際の手順は、基本的に第1実施形態の治具10と同様である。但し、治具100は、治具10と異なり、その形状を変化させることが可能であるため、複数の車種や複数の部位においてエンジン34から車体への振動を伝達することが可能である。その結果、複数の車種や部位における異音の再現検査を、1つの治具100により行うことが可能である。
図8〜図11に示すように、治具100は、4種類の部材から構成される。すなわち、治具100は、その両端に用いられる第1リンク102(設置用剛体リンク、屈曲剛体リンク)と、第1リンク102の間を連結する複数の第2リンク104(連結用剛体リンク、ねじれ剛体リンク)と、第1リンク102と第2リンク104を連結固定する又は第2リンク104同士を連結固定するボルト106と、ボルト106による締付け強度調整用のワッシャ108とを有する。
第1リンク102は、第1実施形態の治具10の第1フランジ12又は第2フランジ16に相当する部位であり、エンジンマウント(例えば、第1実施形態のサイドエンジンマウント36)に取り付ける第1フランジ110と、第1フランジ110に直交する第2フランジ112とを備える剛体である。第1フランジ110には、ボルト(例えば、第1実施形態の専用ボルト56)又はねじ(例えば、第1実施形態のねじ48)を挿入するための第1孔114が形成されている。また、第2フランジ112には、ボルト106を挿入するための第2孔116が形成されている。
第2リンク104は、長手方向(図10のX方向)に互いに偏位して配置され長手方向の仮想軸Avを中心に互いに90度のねじれ位相を有する第3フランジ120及び第4フランジ122を備える剛体である。換言すると、第3フランジ120及び第4フランジ122の一方を仮想軸Avを中心に90度回転させると、X軸方向の位相が揃う。第3フランジ120には、ねじ切りされない第3孔124が形成され、第4フランジ122には、ねじ切りされた第4孔126が形成されている。
図8に示すように、第1リンク102と第2リンク104との接続部では、第1リンク102の第2フランジ112と、第2リンク104の第3フランジ120とが連結する。また、第2リンク104同士の連結部は、基本的に、一方の第3フランジ120と他方の第4フランジ122とが連結し、ボルト106の頭側に第4フランジ122が位置するようにする。このように配置することにより、一方の第2リンク104と他方の第2リンク104の連結角度を調節することが可能となる。
2.治具100の作用及び効果
第2実施形態の治具100によれば、複数の第2リンク104の連結角度の調整で2つの第1リンク102の一方の第1フランジ110がエンジンマウント36のエンジン34側の取付位置(例えば、第1実施形態のねじ48とナット52の位置)に配置され、他方の第1フランジ110がエンジンマウント36の車体側の取付位置(例えば、第1実施形態のボルト44の位置)に配置される。従って、エンジンマウント36のエンジン34側及び車体側の取付位置が同一平面上にない複数の場面(例えば、第1孔114に挿入する2本のボルトの取付角度が異なる場合や2本のボルトの高さ方向の取付位置が異なる場合)でも、1つの治具100で、エンジンマウント36の緩衝機能をキャンセルし、エンジン34からの振動を車体に伝達することが可能となる。その結果、複数の車種や位置における異音の再現検査を、1つの治具100で行うことが可能となる。
第2実施形態では、第2フランジ112、第3フランジ120及び第4フランジ122のそれぞれは、締付け強度調整用のワッシャ108を介してボルト106により固定されている。これにより、ワッシャ108の締付け強度を調整することにより、エンジン34から車体に伝達される振動の伝わり方を調節することが可能となる。従って、異音の再現検査の幅を広げることができる。
図8からわかるように、第2実施形態によれば、第1リンク102と第2リンク104が連結するねじれ連結部が治具100の両側に形成される。ねじれ連結部では、XYZ軸のうち2軸の調整が可能であり、また、例えば、ねじれ連結部同士を連結する1つ又は複数の第2リンク104を用いて、ねじれ連結部の相対位置を調整すれば、3軸の調整が可能となる。従って、2つの第1リンク102の一方の第1孔114と他方の第1孔114の向きがねじれの位置関係にある場合でも、第2リンク104の向きを調整することにより、エンジン34側と車体側とを連結して、エンジン34からの振動を車体に伝達することが可能となる。その結果、複数の車種又は位置における異音の再現検査を、1つの治具100で行うことが可能となる。
C.第3実施形態
1.治具150の構成(第2実施形態との相違)
図12は、この発明の第3実施形態に係る治具150の外観斜視図である。図13は、治具150で用いられる第3リンク152の外観斜視図である。図14は、治具150で用いられる第4リンク154の外観斜視図である。治具150は、第2実施形態の治具100と同様、サイドエンジンマウント36等のエンジンマウントの緩衝機能をキャンセル(抑制)するものである。治具150を用いることにより、車両30の走行中の車体振動に関連して車室内に発生した異音の再現を確認することが可能となる。
治具150を利用する際の手順は、基本的に第2実施形態の治具100と同じである。但し、治具150は、第2実施形態の治具100と異なり、第3リンク152及び第4リンク154(長さ調整用剛体リンク)をも用いる。
図12〜図14に示すように、治具150は、6種類の部材から構成される。すなわち、治具150は、第2実施形態と同様の第1リンク102、第2リンク104、ボルト106及びワッシャ108に加え、第3リンク152及び第4リンク154を有する。
第3リンク152は、全体として平坦な形状であり、長手方向に互いに偏位して平行に設けられた第5フランジ156及び第6フランジ158を備える剛体である。第3リンク152の第5フランジ156及び第6フランジ158には、ねじ切りされていない第5孔160及び第6孔162が形成されている。但し、第3リンク152は線対称であるため、第5フランジ156と第6フランジ158の区別及び第5孔160と第6孔162の区別は便宜的なものである。
同様に、第4リンク154は、全体として平坦な形状であり、長手方向に互いに偏位して平行に設けられた第7フランジ164及び第8フランジ166を備える剛体である。第4リンク154の第7フランジ164及び第8フランジ166には、ねじ切りされた第7孔168及び第8孔170が形成されている。但し、第4リンク154は線対称であるため、第7フランジ164と第8フランジ166の区別及び第7孔168と第8孔170の区別は便宜的なものである。
2.治具150の作用及び効果
第3実施形態の治具150は、第2実施形態の治具100と同様の作用及び効果を奏する。加えて、第3実施形態の治具150は、次の作用及び効果も奏する。すなわち、第3リンク152及び第4リンク154は、全体として平坦な形状であるため、ねじれ構造の第2リンク104と比較して製造が容易である。このため、第3リンク152及び第4リンク154は、第2リンク104と比較して製造コストを下げ易い。従って、第2リンク104に、第3リンク152および第4リンク154を組み合わせることにより、治具150は、治具100と比較して安価に製造することが可能となる。
D.変形例
なお、この発明は、上記各実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す構成を採ることができる。
上記各実施形態では、サイドエンジンマウント36に対して治具10、100、150を適用したが、これに限らず、別のエンジンマウントに治具10、100、150を適用することも可能である。
上記各実施形態では、エンジン34側ではねじ48とナット52をねじ締め機構として用い、車体側ではボルト44をねじ締め機構として用いたが、これに限らない。例えば、エンジン34側でボルトを用いてもよく、また、車体側でねじとナットを用いても良い。
第3実施形態では、第2リンク104と、第3リンク152及び第4リンク154とを交互に配置したが、これに限らない。例えば、図15の治具200のような組合せで、第2リンク104、第3リンク152及び第4リンク154を配置することもできる。
上記各実施形態では、異音の再現のための処理の多くを作業者の作業により行ったが、これに限らず、その一部を診断装置等の装置を用いて行うこともできる。例えば、上記各実施形態では、異音の発生の有無を作業者が判定したが、特許文献1の方法を用いて自動で判定することもできる。この際、エンジンの出力制御(回転数制御)は、作業者がアクセルペダルを操作することにより行うことに代えて、電子制御装置(ECU)がスロットル弁を自動制御することにより行うこともできる。
10、100、150、200…治具(緩衝制限部材、支持部材)
30…車両 34…エンジン
36…サイドエンジンマウント 44…ボルト(ねじ締め機構の一部)
48…ねじ(ねじ締め機構の一部) 52…ナット(ねじ締め機構の一部)
102…第1リンク(連結部材) 104…第2リンク(連結部材)
152…第3リンク(連結部材) 154…第4リンク(連結部材)

Claims (6)

  1. 車両走行中の車体振動に関連して車室内で発生した異音を再現させる異音の再現方法であって、
    車両駆動用のエンジンを車体に緩衝支持するエンジンマウントに当該エンジンマウントの緩衝機能を制限する緩衝制限部材が装着され、且つ走行シフトレバーが中立位置に維持された状態で、前記エンジンを始動する工程と、
    前記走行シフトレバーが中立位置に維持された状態のまま、前記エンジンの回転数を増加させる工程と
    を有することを特徴とする異音の再現方法。
  2. 請求項1記載の異音の再現方法において、
    前記緩衝制限部材は、前記エンジンマウントが前記エンジンを緩衝支持している位置において前記エンジン側及び前記車体側に固定された支持部材である
    ことを特徴とする異音の再現方法。
  3. 請求項2記載の異音の再現方法において、
    前記支持部材による支持を、リジッドな固定支持と、ルースな固定支持とで使い分けて前記振動の大きさを調節する
    ことを特徴とする異音の再現方法。
  4. 請求項3記載の異音の再現方法において、
    前記支持部材は、ねじ締め機構により連結された複数の連結部材を含み、
    前記ねじ締め機構の締付けの強さにより、前記リジッドな固定支持と、前記ルースな固定支持とが調整される
    ことを特徴とする異音の再現方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の異音の再現方法において、
    前記エンジンマウントは、前記エンジン側及び前記車体側に対してねじ締め機構で固定され、
    前記支持部材は、前記エンジンマウントと共通のねじ締め機構で前記エンジン側及び前記車体側に固定される
    ことを特徴とする異音の再現方法。
  6. エンジンマウントの緩衝機能をキャンセルする治具であって、
    前記エンジンマウントが前記エンジンを緩衝支持している位置において前記エンジン側及び前記車体側に固定支持される支持部材を備え、
    前記支持部材は、
    前記エンジンマウントのうち前記エンジン側に固定されるエンジン側固定部分に当接し、前記エンジン側固定部分と共通の第1ねじ締め機構により前記エンジンに固定される第1フランジ部と、
    前記エンジンマウントのうち前記車体側に固定される車体側固定部分に当接し、前記車体側固定部分と共通の第2ねじ締め機構により前記車体側の部材に固定される第2フランジ部と、
    前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とを連結する剛体部と
    を有することを特徴とする治具。
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