JP5348460B2 - 状態記憶制御装置 - Google Patents

状態記憶制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5348460B2
JP5348460B2 JP2008141488A JP2008141488A JP5348460B2 JP 5348460 B2 JP5348460 B2 JP 5348460B2 JP 2008141488 A JP2008141488 A JP 2008141488A JP 2008141488 A JP2008141488 A JP 2008141488A JP 5348460 B2 JP5348460 B2 JP 5348460B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
position information
current position
movable member
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008141488A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009291011A (ja
Inventor
耕平 野田
惣一朗 宝角
英之 蟹江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2008141488A priority Critical patent/JP5348460B2/ja
Priority to DE102009001762A priority patent/DE102009001762A1/de
Priority to US12/411,787 priority patent/US8035328B2/en
Publication of JP2009291011A publication Critical patent/JP2009291011A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5348460B2 publication Critical patent/JP5348460B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/18Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form
    • G05B19/19Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/02Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
    • B60N2/0224Non-manual adjustments, e.g. with electrical operation
    • B60N2/0244Non-manual adjustments, e.g. with electrical operation with logic circuits
    • B60N2/0248Non-manual adjustments, e.g. with electrical operation with logic circuits with memory of positions
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/02Providing protection against overload without automatic interruption of supply
    • H02P29/032Preventing damage to the motor, e.g. setting individual current limits for different drive conditions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2220/00Computerised treatment of data for controlling of seats
    • B60N2220/10Computerised treatment of data for controlling of seats using a database
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/37Measurements
    • G05B2219/37622Detect collision, blocking, stall by change, lag in position
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/45Nc applications
    • G05B2219/45022Auto seat, dentist chair, roll wheel chair

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Description

本発明は、モータにより駆動される可動部材の位置制御を行う状態記憶制御装置に関する。
従来、車両等においては、乗員が所望するシート位置をメモリ等に記憶させることにより、その後、シート位置が変更された場合であっても、スイッチ一つで前記メモリに記憶されたシート位置に自動調整することが可能なシート位置制御装置が実用化されている。このシート位置の調整には、シート全体を前後に移動させるスライドモータや、シートバックの傾きを変更するリクライニングモータ等が備えられている。これらのモータをスイッチ操作により駆動させることにより、シート位置を好みの位置に調整することが可能である。このような、シート位置を調整するシート位置制御装置の中には、モータの回転位置を検出する回転センサを用いずに、シートを駆動するモータのモータ電流に含まれるリップル成分を、微分回路を用いたパルス生成回路を介してモータに同期したリップルパルスとして検出し、当該パルスに基づいてシートの位置制御を行うものがある(例えば、特許文献1及び2)。
モータの回転位置を検出する回転センサを用いずに、モータに同期したモータリップルパルスを用いてシート等の位置制御を行う場合には、モータ作動中はリップルパルスが生成されるが、モータ出力停止後はリップルパルスが生成されないため、モータ出力停止後の惰性等による作動量を把握することができない。このため、特許文献1に記載の状態記憶装置は、モータ作動中の回転量からモータ出力停止後の作動量を推定し、位置情報に補正することで正確な位置を把握している。この回転量を推定するために、状態記憶装置は、予め作動部位や電圧やパルス周期からなる補正量マップを記憶している。
また、モータの回転位置を検出する回転センサを用いずに、モータに同期したモータリップルパルスを用いてシート等の位置制御を行う場合において、モータが極低速で回転(極低速回転)していると正確なリップルパルスを生成することができないことから、特にモータ起動時から極低速回転となる場合には、モータの回転位置を検出できない場合がある。このため、特許文献2に記載のモータの制御装置は、モータ起動時の電流と定常時の電流とを用いることにより、モータ起動時の極低速回転の検出を行い、極低速回転を考慮したモータ制御を行っている。
特開2000−250629号公報 特開2002−325475号公報
特許文献1に記載の状態記憶装置では、モータ出力停止後の作動量を推定しているが、モータ起動時から極低速回転をしている場合には、正確な推定はできない。また、特許文献2に記載のモータの制御装置では、モータ起動時の電流と定常時の電流とに基づいてモータ起動時の極低速回転を検出し、モータの回転位置を推定している。このため、モータの出力を停止する等の処置は容易に行えるが、モータの出力を停止させてしまう場合には、極低速回転を検出することができない。
車両用シートやサンルーフ等の製品で、メカ端点(可動範囲の端部)で更にメカ端点方向に作動させるように制御させた場合、即ちモータが極低速回転(モータロック)するような状況の場合に、モータの出力を停止させると、車両用シートやサンルーフ等の位置を変更させるギヤ等のがたつきや経年変化や、車両用シートやサンルーフ等の位置を変更する部材(以下、変更部材)がメカ端点に当たった際の衝撃を吸収させるためにメカ端点に備えられる衝撃吸収部材のたわみ等により、作動方向とは逆に動くことがある。このような逆方向の移動量は、制御上の記憶位置のずれとなってしまう。
すなわち、変更部材が、がたつき量及び衝撃吸収部材の吸収量をメカ端点以上に押し込むと、制御部に電源供給がされている場合にはメカ端点以上の押し込み量を測定することはできるが、制御部に電源供給が絶たれると、その後に衝撃吸収部材に働く付勢力により移動する変更部材の移動量を検出することができない。このため、実際の変更部材の位置と、制御部が記憶する位置との間でずれが発生してしまう。このようなずれは、上述の現象が発生する毎に積み重なり、次第に大きくなっていく。したがって、予め記憶された位置に、車両用シートやサンルーフ等を戻そうとした場合でも、ユーザが所望する位置からずれが生じる可能性がある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、予め記憶された記憶位置と実際の位置との間でずれが発生した場合でも、当該ずれを補正することにより、制御対象となる可動部材を適切に記憶位置に移動させることが可能な状態記憶制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る状態記憶制御装置の特徴構成は、モータに通電されるモータ電流に基づき、前記モータにより駆動される可動部材がロック状態であるか否かを判定するロック状態判定部と、前記モータの起動前における前記可動部材の現在位置を示す初期位置情報を記憶する初期位置情報記憶部と、前記モータの作動に応じて変化する可動部材の現在位置を示す現在位置情報を、前記初期位置情報に示される位置と前記モータ電流とに基づいて演算する現在位置情報演算部と、前記可動部材を前記可動部材の可動範囲の端点から可動範囲を超えた方向へ移動するように前記モータを作動させた場合、前記モータの起動直後に、前記可動部材がロック状態であると判定されて前記モータの通電が停止された時に、前記モータの起動後に前記現在位置情報演算部が演算した現在位置情報に拘らず、前記可動部材の現在位置を前記初期位置情報に基づいて決定する現在位置情報補正部と、を備える点にある。
このような特徴構成とすれば、モータの起動直後に可動部材がロック状態となった場合には、モータの作動に応じて演算された可動部材の現在位置と、モータの通電停止後における可動部材の現在位置との間で差が生じていても、モータの起動後に現在位置情報演算部が演算した現在位置情報に拘らず、可動部材の現在位置を初期位置情報に基づいて決定するため、次回のモータの起動に対して精度の良い現在位置情報を得ることができる。したがって、改めてモータに通電して可動部材を移動させる場合であっても、可動部材の位置制御を精度良く行うことが可能となる。
また、ユーザが前記モータを駆動する操作スイッチをオフした場合であっても、前記モータは、少なくとも予め設定された最小作動量は継続して作動されると好適である。
このような構成とすれば、ユーザがモータを駆動する操作スイッチをオフした場合であっても、最小作動量は継続してモータを作動させるため、ロック状態であることを正しく検出することができ、ひいてはロック状態における可動部材の位置検出の精度を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る状態記憶制御装置の他の特徴構成は、モータに通電されるモータ電流に基づき、前記モータにより駆動される可動部材がロック状態であるか否かを判定するロック状態判定部と、前記モータの起動前における前記可動部材の現在位置を示す初期位置情報を記憶する初期位置情報記憶部と、前記モータの作動に応じて変化する可動部材の現在位置を示す現在位置情報を、前記初期位置情報に示される位置と前記モータ電流とに基づいて演算する現在位置情報演算部と、前記ロック状態が検出された前回のロック検出位置を基準として、少なくとも前記可動部材の進行方向奥側に対して、前記可動部材の可動範囲に所定距離を有するようにロック検出エリアを設定するロック検出エリア設定部と、前記可動部材が、前記ロック検出エリア内でモータが停止された時に、前記モータの起動後に前記現在位置情報演算部が演算した現在位置情報に拘らず、前記可動部材の現在位置を前記前回のロック検出位置に基づいて決定する現在位置情報補正部と、を備える点にある。
このような特徴構成とすれば、モータの起動直後にロック状態を検出しない場合であっても、予め設定されたロック検出エリアを用いることにより、モータの起動後に演算した現在位置情報に拘らず、可動部材の現在位置を前回のロック検出位置に基づいて決定することができる。したがって、精度の良い現在位置情報を得ることができるため、改めてモータに通電して可動部材を移動させる場合であっても、可動部材の位置制御を精度良く行うことが可能となる。
また、前記現在位置情報補正部は、前記可動部材が、前記ロック検出エリア外から前記ロック検出エリアに向かって移動してきた場合に前記可動部材の現在位置を前記初期位置情報に基づいて決定する構成としても良い。
また、前記可動部材が、前記進行方向奥側のロック検出エリアを超えて作動した場合に、当該ロック検出エリアをクリアすると好適である。
このような構成とすれば、ロック検出エリア内にロック状態となるロック位置がないため、改めてモータを作動させた場合に、当該ロック検出エリアで可動部材がロック状態であるか否かの判定を不要とすることができる。したがって、演算負荷を軽減させることができる。
また、前記可動部材が、前記ロック検出エリア以外の位置でロック状態が検出された場合に、当該ロック検出位置に基づいてロック検出エリアを更新すると好適である。
このような構成とすれば、改めてモータを作動させた場合に、可動部材がロック状態となる可能性があるロック位置を適切に判定することが可能となる。
〔第一の実施形態〕
以下、本発明に係る状態記憶制御装置1を車両のシートの位置調整を行うシート位置制御装置2に適用した場合の例として説明する。図1は、シートの各部(可動体)の位置を制御するシート位置制御装置2の全体構成を概略的に示している。シート位置制御装置2は、マイクロコンピュータで構成される電子制御ユニット(以下「ECU」という)21を備えている。
ECU21は、制御手段としての制御部22を備えている。当該制御部22には、本発明に係る状態記憶装置1を構成する各機能部を有する(詳細は後述する)。また、制御部22には、ROM、RAM及びバックアップRAM等を備えて構成される(図示せず)。ROMは、各種制御プログラムや、これらのプログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリである。制御部22は、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。RAMは制御部22での演算結果や外部から入力されるデータ等を一時的に記憶するメモリに相当し、バックアップRAMは前記記憶されたデータ等を保存する不揮発性のメモリからなる。そして、制御部22、ROM、RAM及びバックアップRAMは、夫々バス(図示せず)を介して互いに接続される。更に、これらは入力インターフェース23及び出力インターフェース(図示せず)と接続される。
制御部22には、ECU21内部の電源回路24を介してバッテリー25が接続される。バッテリー25のプラス側端子は、イグニッションスイッチ26を介して入力インターフェース23に接続される。イグニッションスイッチ26をオンすると、電源回路24により安定化された一定の電圧(例えば5V)がECU2の各部に供給される。
制御部22の入力インターフェース23には、シート各部の位置(シート状態)を調整するための操作スイッチ27が接続される。操作スイッチ27は、スライドスイッチ28a及び28bと、リクライニングスイッチ29a及び29bと、フロントバーチカルスイッチ30a及び30bと、リフタスイッチ31a及び31bとから構成される。
スライドスイッチ28a及び28bは、シート全体を車両側に取り付けられたレールに沿って前又は後にスライドさせる操作スイッチである。リクライニングスイッチ29a及び29bは、シートクッションに対して回転可能に支持されたシートバックを前倒し又は後倒しさせる操作スイッチである。フロントバーチカルスイッチ30a及び30bは、シートクッションの乗員が座る前部を垂直方向に上移動又は下移動させる操作スイッチである。リフタスイッチ31a及び31bは、乗員が座るシートクッションの後部を上移動又は下移動させるスイッチである。
入力インターフェース23には、上記操作スイッチ27の他に、メモリ再生スイッチ32及び33と記憶スイッチ34とが接続される。メモリ再生スイッチ32及び33は、1つのシートに対して2つのシート位置を記憶させるためのスイッチである。すなわち、本シート位置制御装置2によれば、ユーザが所望する2種類のシート位置を記憶させることが可能である。操作スイッチ27の夫々を操作することにより、シート各部を所望のシート位置(シート状態)に調整することができる。この調整されたシート位置は、上述のバックアップRAMに記憶される。バックアップRAMにシート位置を記憶させる場合には、記憶させたいバックアップRAMに対応する再生スイッチ32及び33のいずれかを記憶スイッチ34と一緒に押下する。その後、記憶させたバックアップRAMに対応する再生スイッチ32及び33のいずれかを押すと、シートの各部が自動的に記憶されたシート位置に移動される。
制御部22の出力インターフェースには、4つのモータ39〜42が夫々リレー43を介して接続されている。これらのモータ39〜42は、直流ブラシモータである。リレー43は、4つのモータ39〜42に夫々対応する4組のリレーからなり、各モータは対応する1組のリレーを介して出力インターフェースに接続される。各組のリレーは、一対のコイルと、一対の切替端子とからなる。そして、操作スイッチ27のいずれかが操作されると、操作されたスイッチに対応する組のコイルへの通電が制御部22により制御される。これにより、対応する組のリレーの切替端子が切り換えられ、モータ39〜42のうち対応する組のリレーに応じたモータが独立して正転駆動又は逆転駆動される。
したがって、スライドモータ39は、スライドスイッチ28a及び28bの操作により正転又は逆転して、シート全体を前又は後にスライドさせる。リクライニングモータ40は、リクライニングスイッチ29a及び29bの操作により正転又は逆転して、シートバックを前倒し又は後倒しさせる。フロントバーチカルモータ41は、フロントバーチカルスイッチ30a及び30bの操作により正転又は逆転して、シートクッションの前部を上移動又は下移動させる。そして、リフタモータ42は、リフタスイッチ31a及び31bの操作により正転又は逆転して、シートクッションの後部を上移動又は下移動させる。
また、ECU21には、各モータ39〜42に流れるモータ電流に含まれるリップル成分をパルス化して、モータに同期したリップルパルスを出力するパルス検出手段としてのリップルパルス検出回路50と、モータ電流を増幅する増幅回路51とが設けられている。リップルパルス検出回路50は、バッテリー25からの電圧を、作動対象とされたモータのインピーダンスと抵抗52とにより分圧された電圧が、モータ回転信号として入力される。また、増幅回路51で増幅されたモータ電流は、ECU21に設けられたA/D変換器(図示せず)でA/D変換されて制御部22に読み込まれる。このようにして、制御部22は、各モータ39〜42のモータ電流を常時検出するようになっている。増幅回路51とA/D変換器とにより、モータに通電されるモータ電流を検出するモータ電流検出部(後述する)が構成される。
リップルパルス検出回路50は、スイッチド・キャパシタ・フィルタSCF(図示せず)と、リップルパルス成形回路(図示せず)とを備えている。スイッチド・キャパシタ・フィルタSCFには、上述のモータ回転信号が入力される。スイッチド・キャパシタ・フィルタSCFは、モータ回転信号にリップル成分と共に重畳するノイズを所定の遮断周波数で除去する。
また、リップルパルス成形回路53は、ローパスフィルタLPF(高周波アクティブフィルタ)、第1微分回路DC1、増幅器AP、第2微分回路DC2、及び比較器CM等を備えている。
ローパスフィルタLPFは、スイッチド・キャパシタ・フィルタSCFの出力信号に含まれるノイズを除去する。このノイズが除去されたスイッチド・キャパシタ・フィルタSCFの出力信号を第1微分回路DC1で微分して直流成分の減衰を行い、リップル成分のみの信号が得られる。この信号を増幅器APで増幅した後、第2微分回路DC2に通すと、その信号に対して90°位相の遅れた信号が得られる。そして、増幅器APの出力信号と第2微分回路DC2の出力信号を比較器CMで比較することにより、上記各モータ39〜42の回転に同期し、その回転数(回転速度)に応じた周波数のリップルパルスが得られる。
このようにリップルパルス検出回路50により検出される、各モータ39〜42の回転に同期し、且つ、その回転数に応じた周波数のリップルパルスが、出力インターフェースを介して制御部22に伝達される。
以上が、シート位置制御装置2の全体構成の概略であるが、以下、このシート位置制御装置2に適用した本発明に係る状態記憶制御装置1について説明する。図2は、本実施形態に係る状態記憶制御装置1の概略構成を模式的に示したブロック図である。
状態記憶制御装置1は、上述の制御部22を構成する機能ブロックに相当する。状態記憶制御装置1は、運転状態判定部10、モータ電流検出部11、回転速度検出部12、ロック状態判定部13、現在位置情報補正部14、初期位置情報記憶部15、現在位置情報演算部16から構成される。ここで、状態記憶制御装置1は、CPUを中核部材としてシート位置の状態記憶に関する種々の制御を行うための上述の機能部をハードウェア又はソフトウェア或いはその両方で構築されている。以下、本状態記憶制御装置1の各部の構成について説明する。
モータ電流検出部11は、シートの各部を調整する各モータ39〜42に通電されるモータ電流を検出する。モータ電流とは、各モータ39〜42を駆動するために通電されるモータである。すなわち、モータ電流は、各モータ39〜42が有するロータに巻かれたコイルに流れるコイル電流に相当する。ここで、上述のように、モータ電流は、増幅回路51で増幅され、ECU21に設けられたA/D変換器(図示せず)でA/D変換されて制御部22に読み込まれる。このモータ電流がモータ電流検出部11に伝達され、モータ電流を検出することが可能となる。モータ電流検出部11により検出されたモータ電流は、後述の運転状態判定部10及びロック状態判定部13に伝達される。
回転速度検出部10は、各モータ39〜42の回転速度を検出する。ここで、上述のように、各モータ39〜42の回転数(回転速度)に応じた周波数のリップルパルスがリップルパルス検出回路50により検出される。当該リップルパルスは、当該回転速度検出部10に伝達される。したがって、回転速度検出部10は、各モータ39〜42の回転速度を検出することが可能となる。回転速度検出部12により検出された回転速度は、後述の運転状態判定部10及びロック状態判定部13に伝達される。
運転状態判定部10は、モータに通電されるモータ電流及びモータの回転速度に基づいて、各モータ39〜42が起動直後であるか否かを判定する。モータ電流は、上述のモータ電流検出部11から伝達される。また、回転速度は、上述の回転速度検出部12から伝達される。図3は、モータを起動した際のモータ電流及び時間の関係について示した図である。図3に示されるように、時間t0でモータを起動すると(t=t0)、起動直後には突入電流I0が流れる。そして、時間が経過し(t>t1)、モータが定常動作に移行するとモータ電流は定常電流I1となる。したがって、突入電流I0と定常電流I1との差(ただし、I0>I1)が、所定値以上であり、且つ、突入電流I0が流れる直前にモータが回転していなかった場合にはモータは起動直後であると判定することができる。運転状態判定部10は、このようにして各モータ39〜42が起動直後であるか否かを判定する。
また、運転状態判定部10は、モータに通電されるモータ電流及びモータの回転速度に基づいて、各モータ39〜42が停止状態であるか否かを判定する。この場合も、モータ電流は、上述のモータ電流検出部11から伝達される。また、回転速度は、上述の回転速度検出部12から伝達される。そして、モータ電流が零であり、回転速度が零である場合に、運転状態判定部10は、各モータ39〜42が停止状態であると判定する。これらの判定結果は、後述の現在位置情報補正部14に伝達される。
初期位置情報記憶部15は、各モータ39〜42の起動前における可動部材の現在位置を示す初期位置情報を記憶する。可動部材とは、本実施形態においてはシートである。したがって、初期位置情報とは、各モータ39〜42の起動前におけるシートの現在位置を示す情報である。ここで、上述のように、シートは、各モータ39〜42により、スライド動作、リクライニング動作、フロントバーチカル動作、リフタ動作が可能である。したがって、この初期位置情報は、夫々の動作を可能とする可動範囲内における位置を示す情報となる。各動作に関しては、同様の処理であるため、以降の説明ではスライド動作を例として説明し、また、可動部材とはシートであるとして説明する。
図4は、スライド範囲に関して説明するための図である。シートをスライド動作させる場合には、スライドモータ39の回転動力を利用してスライドさせる。シートをスライドさせる際にスライド可能な最大のスライド量が、可動範囲Aに相当する。スライドモータ39の起動前において、シートが図4のαの位置に位置していると、初期位置情報記憶部15は、スライドモータ39の起動前にシートがαの位置に位置していることを示す初期位置情報を記憶する。
現在位置情報演算部16は、各モータ39〜42の作動に応じて変化する可動部材の現在位置を示す現在位置情報を、初期位置情報に示される位置とモータ電流とに基づいて演算する。すなわち、現在位置情報演算部16は、各モータ39〜42の作動に応じて変化するシートの現在位置を示す現在位置情報を、初期位置情報に示される位置とモータ電流とに基づいて演算する。初期位置情報は、初期位置情報記憶部15から伝達される。この演算は、上述のリップルパルス検出回路50から伝達されるリップルパルスを用いて行われるが、公知技術であるため説明は省略する。現在位置情報演算部16は、このような初期位置情報に示される位置とモータ電流とに基づいて現在位置情報を演算する。
ここで、本実施形態では、モータはスライドモータ39を例としている。したがって、現在位置情報演算部16は、スライドモータ39の作動に応じて変化するシートの現在位置を示す現在位置情報を、初期位置情報に示される位置とモータ電流とに基づいて演算する。図4に示されるようにシートがαからβの位置に移動した場合には、現在位置情報演算部16は、αにいたことを示す初期位置情報と、βに移動するのに要したモータ電流とに基づいて現在位置情報を演算する。
また、上述のようにスライド範囲は、可動範囲Aである。しかしながら、シートはβの位置まで移動することもあり得る。これは、上述のように、αの位置が可動範囲Aの端点Xであっても、そこから更にシートを端点方向に移動するようにモータを作動させた場合には、シートを移動させるギヤのがたつきや、端点Xに当たった際の衝撃を吸収させるために端点Xに備えられる衝撃吸収部材のたわみ等により、可動範囲Aの端点Xを超えて移動する。このように可動範囲Aを超えた場合であっても、現在位置情報演算部16は、シートの現在位置情報を演算する。このように演算されたシートの現在位置情報は、次回のモータの起動時における初期位置情報として用いられる。
ロック状態判定部13は、各モータ39〜42に通電されるモータ電流に基づき、各モータ39〜42により駆動されるシートがロック状態であるか否かを判定する。モータ電流は、上述のモータ電流検出部11から伝達される。また、回転速度は、上述の回転速度検出部12から伝達される。ロック状態とは、シート各部が可動範囲Aの端点Xでストッパ等にぶつかることによりモータがロックする状態である。モータが、ロック状態となると、図5に示されるようにロック電流I2が流れる。当該ロック電流I2は、突入電流I0(ただし、t=t0でモータを起動)よりも大きな電流となる。したがって、突入電流I0とロック電流I2との差(ただし、I2>I0)が、所定値以上であり、且つ、ロック電流I2が流れる際のモータの回転速度が所定値以下となる極低速回転状態の場合にはロック状態であると判定することができる。
ここで、極低速回転状態とは、上述のリップルパルス検出回路50によりモータ電流のリップル成分を正確にパルス化できず、リップルパルスを正確に検出できないような遅い回転速度でモータが回転している状態を示す。ロック状態判定部13は、このようにしてシートがロック状態であるか否かを判定する。この判定結果は、後述の現在位置情報補正部14に伝達される。
現在位置情報補正部14は、各モータ39〜42の起動直後に、シートがロック状態であると判定されて各モータ39〜42の通電が停止された時に、各モータ39〜42の起動後に現在位置情報演算部16が演算した現在位置情報に拘らず、シートの現在位置を初期位置情報に基づいて決定する。各モータ39〜42が、起動直後であるか否かは、運転状態判定部10から伝達される判定結果に基づいて特定可能である。また、シートがロック状態であるか否かは、ロック状態判定部13から伝達される判定結果に基づいて特定可能である。また、各モータ39〜42の通電が停止されたか否かは、運転状態判定部10から伝達される判定結果に基づいて特定可能である。
現在位置情報補正部14は、これらの判定結果に基づき、各モータ39〜42が起動直後であり、且つ、シートがロック状態であると判定されて各モータ39〜42の通電が停止された時に、各モータ39〜42の起動後に現在位置情報演算部16が演算した現在位置情報に拘らず、シートの現在位置を初期位置情報に基づいて決定する。即ち、シートの現在位置を初期位置情報を用いて更新する。そして、この決定されたシートの現在位置は、次回のモータの起動時における初期位置情報として用いられる。この場合、現在位置情報のみを更新するだけであり、実際のシートの各部を移動させる処理は行わない。
このように、本状態記憶制御装置1は、各モータ39〜42の起動直後に、シートのロック状態を検出した場合には、各モータ39〜42の起動後に演算された現在位置情報に拘らず、シートの現在位置を初期位置情報に基づいて決定する。したがって、元々シートの可動部分が可動範囲Aの端点Xにあった際、更にシートを移動させるように各モータ39〜42が制御され、シートの可動部分の初期位置情報と現在位置情報との間にずれが生じた場合であっても、適切に補正することができるため、以降のシート位置調整の制御に対しても、精度よく行うことが可能となる。
次に、本状態記憶制御装置1が行う処理に関してフローチャートを用いて説明する。図6は、第一の実施形態の処理に関するフローチャートである。運転状態判定部10は、モータが停止状態であるか否かの確認を行う。モータが停止状態でなければ、処理を保留する(ステップ#01:No)。モータが停止状態であり(ステップ#01:Yes)、ロック状態判定部13がシートのロック状態を検出すると(ステップ#02:Yes)、モータが起動直後であったか否かを確認する。
モータが起動直後であった場合には(ステップ#03:Yes)、現在位置情報補正部14は、現在位置情報演算部16により演算された現在位置情報に拘らず、初期位置情報記憶部15の初期位置情報に基づいて更新する(ステップ#04)。そして、処理を終了する。
ステップ#02において、ロック状態判定部13がシートのロック状態を検出していなかった場合や(ステップ#02:No)、ステップ#03において、運転状態判定部10が、モータが起動直後であることを検出しなかった場合には(ステップ#03:No)、現在位置情報補正部14は、現在位置情報演算部16の現在位置情報に対してオーバーラン補正を行う(ステップ#05)。ここで、オーバーラン補正とは、モータの停止後、ロック状態でなかった場合には、シートは惰性で移動している(オーバーランしている)可能性がある。この移動により、現在位置情報演算部16により取得されている位置と、実際の位置との間で位置ずれが生じる可能性がある。したがって、このオーバーランによる位置ずれを補正する処理をオーバーラン補正と称する。このような処理に応じて、起動直後の位置ずれを補正することにより、精度の良い現在位置情報を取得することが可能となる。
〔第二の実施形態〕
上述の第一の実施形態では、状態記憶制御装置1は、モータの起動直後にロック状態を検出した場合に、各モータ39〜42の起動後に現在位置情報演算部16により演算された現在位置情報に拘らず、シートの現在位置を初期位置情報に基づいて決定するとして説明した。本実施形態に係る状態記憶制御装置1は、ロック検出をされたことがモータの起動直後でない場合であっても、精度の良い現在位置情報を取得することが可能である。以下、説明する。
図7は、本実施形態に係る状態記憶制御装置1の概略構成を模式的に示したブロック図である。本状態記憶制御装置1は、図2に示す第一の実施形態に係る状態記憶制御装置1のブロック図と比べて、ロック検出エリア設定部17を備えている点で異なる。それ以外の機能部に関しては、上述の第一の実施形態と同様であるため、説明は省略する。ロック検出エリア設定部17は、ロック状態を検出した場合に、当該ロック状態を検出したロック検出位置を基準として、少なくともシートの進行方向奥側に対して、シートの可動範囲に所定距離を有するようにロック検出エリアを設定する。ロック状態の検出は、ロック状態判定部13により検出される。ここで、進行方向奥側とはロック検出位置に対して奥側であり、後述する進行方向手前側とは、ロック検出位置に対して手前側である。
図8を用いて説明する。シートが移動可能な範囲は可動範囲Aで示され、その可動範囲Aの端部は、端点Xとして示される。もの(例えば石)の挟み込み等に起因して、ロック状態判定部13が、シートのロック状態を位置Oで検出した場合には、当該位置Oを基準として、シートが移動する進行方向奥側の範囲l1と、進行方向手前側の範囲l2とからなるロック検出エリアLを設定する。これらの範囲l1及び範囲l2は、図示しないカウンタのカウント数として規定しても良いし、実際に移動するのに要する時間で規定しても良い。また、範囲l1及び範囲l2は、夫々同じ範囲(カウント数や時間)で設定する必要はなく、図8に示されるように夫々異なるように設定しても良い。
現在位置情報補正部14は、シートが、ロック検出エリアL外からロック検出エリアLに向かって移動し、進行方向奥側のロック検出エリア内で各モータ39〜42が停止された時に、各モータ39〜42の起動後に現在位置情報演算部16が演算した現在位置情報に拘らず、シートの現在位置を前回のロック検出位置に基づいて決定する。上述のようにロック検出エリアLは、ロック検出エリア設定部17により、前回のロック検出位置を基準として設定される。当該ロック検出エリアLを示す情報は、現在位置情報演算部16に伝達される。ここで、上述の各モータ39〜42の停止には、シートがロック状態となり各モータ39〜42が停止した場合とユーザが操作スイッチをオフしたことにより各モータ39〜42が停止した場合とを含む。
ロック検出エリアL外からの移動とは、図8の場合、例えば、ロック検出エリアLの外側の位置(例えばP点)から白抜き矢印で示される方向への移動である。進行方向奥側のロック検出エリアL内とは、上述の範囲l1が相当する。このようなシートがロック検出エリアL外からの移動であるか否かは、初期位置情報記憶部15から伝達される初期位置情報と、ロック検出エリアLとにより特定することが可能である。現在位置情報補正部14は、ロック検出エリアL外の例えばP点から移動であり、且つ、範囲l1で各モータ39〜42が停止された時に、各モータ39〜42の起動後に現在位置情報演算部16が演算した現在位置情報に拘らず、シートの現在位置を前回のロック検出位置に基づいて決定する。この現在位置情報により示される現在位置は、次回のモータの起動時における初期位置情報として用いられる。ここで、進行方向手前側のロック検出エリアL内、即ち図8における範囲l2でロック状態が検出された場合には、現在位置情報補正部14は現在位置情報を前回のロック検出位置には決定せず、現在位置情報をそのまま用いるように構成しても良い。
またシートが、ロック検出エリアL以外の位置でロック状態が検出された場合には、ロック検出エリア設定部17は、当該ロック検出位置に基づいてロック検出エリアLを更新する。ロック状態の検出は、ロック状態判定部13からロック検出エリア設定部17に伝達される判定結果に基づいて特定可能である。また、ロック状態は検出された位置は、上述のように更新された現在位置情報演算部16に記憶される現在位置情報と同じである。したがって、更新された現在位置情報は、現在位置情報演算部16からロック検出エリア設定部17に伝達される。ロック検出エリア設定部17は、新たにロック検出エリアLを設定し、当該新たなロック検出エリアLは、次回のシートの移動に際して用いられる。ここで、上述のロック検出エリアLの更新は、ロック検出エリアL以外の位置でロック状態が検出された場合に行い、範囲l2内でロック状態を検出した場合には行わないように構成することも可能である。
また、ロック検出エリア設定部17は、シートが、進行方向奥側のロック検出エリアを超えて作動した場合に、当該ロック検出エリアLをクリアする。上述のように、進行方向奥側のロック検出エリアとは、範囲l1に相当する。図8において、シートの移動前に設定されていたロック検出エリアLにおける範囲l1を超えて、シートが例えばQ点まで移動した場合には、ロック検出エリア設定部17はロック検出エリアLをクリアする。この場合、シートがロック状態でQ点で停止した場合には、ロック検出エリア設定部17は、当該Q点を基準として新たにロック検出エリアLを設定する。一方、シートがロック状態でなくQ点で停止した場合には、ロック検出エリア設定部17は、設定されていたロック検出エリアLをクリアするだけで、次にロック状態が検出されるまでロック検出エリアLの設定は行わない。
次に、本状態記憶制御装置1が行う処理に関してフローチャートを用いて説明する。図9は、第二の実施形態の処理に関するフローチャートである。運転状態判定部10は、モータが停止状態であるか否かの確認を行う。モータが停止状態でなければ、処理を保留する(ステップ#01:No)。モータが停止状態であり(ステップ#01:Yes)、現在位置情報補正部14は、現在位置情報演算部16の現在位置情報に対してオーバーラン補正処理を行う(ステップ#02)。オーバーラン補正処理に関しては、第一の実施形態と同様であるため説明は省略する。
次に、ロック検出エリア設定部17によりロック検出エリアLが設定されているか否かを確認する。ロック検出エリアLが設定されており(ステップ#03:Yes)、且つ、ロック状態判定部13がロック状態を検出した場合には(ステップ#04:Yes)、当該ロック状態となった作動に係る始動位置がロック検出エリアL外からの移動であったか否かの確認を行う。シートの始動位置(初期位置)が、ロック検出エリアL外であれば(ステップ#05:Yes)、今回のロック検出位置がロック検出エリアLにおける進行方向奥側の範囲l1内での停止か否かを確認する。今回のロック検出位置が、進行方向奥側の範囲l1内での停止であれば(ステップ#06:Yes)、現在位置情報補正部14が、当該ロック検出位置を現在位置とするように現在位置情報を更新する(ステップ#07)。
そして、ロック検出エリア設定部17は、ロック検出位置に基づいて、ロック検出エリアLを更新し(ステップ#08)、処理を終了する。また、ステップ#05において、始動位置がロック検出エリアL外からの移動でなかった場合や(ステップ#05:No)、ステップ#06において、進行方向奥側の範囲l1の範囲外で停止した場合(ステップ#06:No)にも、ロック検出エリア設定部17はロック検出位置に基づいてロック検出エリアLを更新し(ステップ#08)、処理を終了する。
ステップ#04において、ロック状態判定部13がロック状態を検出しなかった場合には(ステップ#04:No)、シートがロック検出エリアLを超えたか否かの確認を行う。シートがロック検出エリアLを超えた場合には(ステップ#09:Yes)、ロック検出エリア設定部17は、現在、設定していたロック検出エリアLをクリアする(ステップ#10)。そして、処理を終了する。
ステップ#03において、ロック検出エリアLが設定されていない場合には(ステップ#03:No)、ロック状態判定部13がロック状態を検出したか否かの確認を行う。ロック状態判定部13が、ロック状態を検出した場合には(ステップ#11:Yes)、ロック検出エリア設定部17は、ロック状態を検出したロック検出位置に基づいてロック検出エリアLを設定する(ステップ#12)。そして、処理を終了する。ステップ#11において、ロック状態判定部13が、ロック状態を検出しなかった場合には(ステップ#11:No)、処理を終了する。このように本状態記憶制御装置1は、ロック検出エリアLを用いて精度の良い現在位置情報を取得することが可能となる。
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、シートがロック状態であると判定された場合に、モータの作動に関しては説明しなかった。シートがロック状態であると判定された場合には、モータを制御するモータ制御部が、モータを停止するように制御すると好適である。このような構成とすれば、無駄なバッテリーの消耗を防止することが可能となる。
或いは、シートがロック状態になったとユーザが認識してモータを駆動する操作スイッチをオフした場合であっても、モータは、少なくとも予め設定された最小作動量は継続して作動されるようにしても良い。即ち、予め最小作動量を設定しておき、シートがロック状態になったとユーザが認識して前記モータを駆動する操作スイッチをオフした場合であっても、モータ制御部は、少なくとも最小作動量は継続して作動させるように制御することも可能である。この最小作動量は、カウンタの検出値で規定しても良いし、作動時間で規定しても良い。このような構成とすれば、ロック状態の検出精度を向上させることが可能となる。即ち、図5において、突入電流I0の検出後、モータ電流がI2に到達する前にモータを駆動する操作スイッチがオフされると、ロック電流を検出することができない。このため、予め最小作動量を設定しておき、当該最小作動量は継続してモータを駆動させるようにすることで、ロック電流を検出することが可能となる。
また、最小作動量を設定する際、ロック検出エリアLの進行方向奥側の範囲l1と進行方向手前側の範囲l2とで、夫々異なるように設定しても良いし、同じように設定しても良い。
上記第一の実施形態では、モータの起動直後に、シートがロック状態であると判定されてモータの通電が停止された時に、モータの起動後に現在位置情報演算部16が演算した現在位置情報に拘らず、シートの現在位置を初期位置情報に基づいて決定するとして説明した。また、上記第二の実施形態では、シートが、ロック検出エリアL外からロック検出エリアLに向かって移動し、進行方向奥側のロック検出エリアL内でモータが停止された時に、モータの起動後に現在位置情報演算部16が演算した現在位置情報に拘らず、シートの現在位置を初期位置情報に基づいて決定するとして説明した。例えば、モータの起動直後に、シートがロック状態であると安定された場合に、ロック検出エリアLが設定されている場合には、現在位置情報をロック検出位置に基づいて更新するような構成とすることも当然に可能である。
上記第二の実施形態では、シートが、ロック検出エリアL以外の位置でロック状態が検出された場合に、当該ロック検出位置に基づいてロック検出エリアLを更新するとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。例えば、ロック検出エリアL内でロック状態が検出された場合には、ロック検出エリアLを更新しないようにすることも当然に可能である。
上記第二の実施形態では、ロック検出エリアL外からのシートの移動に対して、ロック状態を検出した場合に、現在位置情報をロック検出位置で更新するとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。例えば、ロック検出エリア内からの移動であっても、ロック状態を検出した場合に、現在位置情報をロック検出位置で更新するような構成とすることも当然に可能である。
上記第二の実施形態では、ロック検出エリアL外からのシートの移動に対して、進行方向奥側の範囲l1内でロック状態を検出した場合に、現在位置情報をロック検出位置で更新するとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。例えば、進行方向手前側の範囲l2内でロック状態を検出した場合であっても、現在位置情報をロック検出位置で更新するような構成とすることも当然に可能である。
上記実施形態では、可動部材がシートであるとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。例えば、可動部材をサンルーフとすることも可能であるし、窓やドアとすることも可能である。また、その他モータにより移動させる部材であれば、本発明を適用することは、当然に可能である。
上記実施形態では、シートのスライド動作を例として説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。リクライニング動作、フロントバーチカル動作、リフタ動作等であっても、同様に適用することが可能である。
シート位置制御装置の全体構成を概略的に示した図 第一の実施形態に係る状態記憶制御装置の概略構成を模式的に示したブロック図 モータを起動した際のモータ電流及び時間の関係について示した図 スライド範囲の概略を示した図 突入電流とロック電流とを示す図 第一の実施形態の処理に係るフローチャート 第二の実施形態に係る状態記憶制御装置の概略構成を模式的に示したブロック図 ロック検出エリアを概略的に示した図 第二の実施形態の処理に係るフローチャート
符号の説明
1:状態記憶制御装置
10:運転状態判定部
11:モータ電流検出部
12:回転速度検出部
13:ロック状態判定部
14:現在位置情報補正部
15:初期位置情報記憶部
16:現在位置情報演算部
22:制御部

Claims (6)

  1. モータに通電されるモータ電流に基づき、前記モータにより駆動される可動部材がロック状態であるか否かを判定するロック状態判定部と、
    前記モータの起動前における前記可動部材の現在位置を示す初期位置情報を記憶する初期位置情報記憶部と、
    前記モータの作動に応じて変化する可動部材の現在位置を示す現在位置情報を、前記初期位置情報に示される位置と前記モータ電流とに基づいて演算する現在位置情報演算部と、
    前記可動部材を前記可動部材の可動範囲の端点から可動範囲を超えた方向へ移動するように前記モータを作動させた場合、前記モータの起動直後に、前記可動部材がロック状態であると判定されて前記モータの通電が停止された時に、前記モータの起動後に前記現在位置情報演算部が演算した現在位置情報に拘らず、前記可動部材の現在位置を前記初期位置情報に基づいて決定する現在位置情報補正部と、
    を備える状態記憶制御装置。
  2. ユーザが前記モータを駆動する操作スイッチをオフした場合であっても、
    前記モータは、少なくとも予め設定された最小作動量は継続して作動される請求項1に記載の状態記憶制御装置。
  3. モータに通電されるモータ電流に基づき、前記モータにより駆動される可動部材がロック状態であるか否かを判定するロック状態判定部と、
    前記モータの起動前における前記可動部材の現在位置を示す初期位置情報を記憶する初期位置情報記憶部と、
    前記モータの作動に応じて変化する可動部材の現在位置を示す現在位置情報を、前記初期位置情報に示される位置と前記モータ電流とに基づいて演算する現在位置情報演算部と、
    前記ロック状態が検出された前回のロック検出位置を基準として、少なくとも前記可動部材の進行方向奥側に対して、前記可動部材の可動範囲に所定距離を有するようにロック検出エリアを設定するロック検出エリア設定部と、
    前記可動部材が、前記ロック検出エリア内でモータが停止された時に、前記モータの起動後に前記現在位置情報演算部が演算した現在位置情報に拘らず、前記可動部材の現在位置を前記前回のロック検出位置に基づいて決定する現在位置情報補正部と、
    を備える状態記憶制御装置。
  4. 前記現在位置情報補正部は、前記可動部材が、前記ロック検出エリア外から前記ロック検出エリアに向かって移動してきた場合に前記可動部材の現在位置を前記初期位置情報に基づいて決定する請求項3に記載の状態記憶制御装置。
  5. 前記可動部材が、前記進行方向奥側のロック検出エリアを超えて作動した場合に、当該ロック検出エリアをクリアする請求項3又は4に記載の状態記憶制御装置。
  6. 前記可動部材が、前記ロック検出エリア以外の位置でロック状態が検出された場合に、当該ロック検出位置に基づいてロック検出エリアを更新する請求項3から5のいずれか一項に記載の状態記憶制御装置。
JP2008141488A 2008-05-29 2008-05-29 状態記憶制御装置 Expired - Fee Related JP5348460B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008141488A JP5348460B2 (ja) 2008-05-29 2008-05-29 状態記憶制御装置
DE102009001762A DE102009001762A1 (de) 2008-05-29 2009-03-23 Zustandsspeichervorrichtung für ein bewegliches Teil
US12/411,787 US8035328B2 (en) 2008-05-29 2009-03-26 State memorizing device for movable member

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008141488A JP5348460B2 (ja) 2008-05-29 2008-05-29 状態記憶制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009291011A JP2009291011A (ja) 2009-12-10
JP5348460B2 true JP5348460B2 (ja) 2013-11-20

Family

ID=41254119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008141488A Expired - Fee Related JP5348460B2 (ja) 2008-05-29 2008-05-29 状態記憶制御装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8035328B2 (ja)
JP (1) JP5348460B2 (ja)
DE (1) DE102009001762A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5423239B2 (ja) * 2009-08-21 2014-02-19 アイシン精機株式会社 電動シート装置
DE102012215214B4 (de) * 2012-08-28 2014-11-27 Continental Automotive Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der Position eines motorgetriebenen Stellteils
CN103568874B (zh) * 2013-11-12 2016-11-09 富卓汽车内饰(安徽)有限公司 一种用于机动车辆上的座椅总成
CN105978408A (zh) * 2016-06-20 2016-09-28 广东东箭汽车用品制造有限公司 汽车座椅电动控制装置和汽车座椅
DE112020003869T5 (de) * 2020-03-17 2022-05-05 Hitachi Astemo, Ltd. Motorwellenzustandsdetektionsverfahren, Motorsteuerverfahren, Motorwellenzustandsdetektionsvorrichtung, Motorsteuervorrichtung, Fahrzeughöhenanpassungsvorrichtung, Fahrzeug vom Satteltyp

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4510426A (en) * 1982-07-30 1985-04-09 Lectron Products, Inc. Memory power seat controller
US4733145A (en) * 1985-07-11 1988-03-22 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Drive control system for vehicle mounted, electrically driven devices
JPH07224572A (ja) * 1994-02-15 1995-08-22 Nippondenso Co Ltd 車両用パワーウィンドの制御装置
JP4069537B2 (ja) 1999-02-25 2008-04-02 アイシン精機株式会社 状態記憶装置
JP2000166275A (ja) * 1998-11-27 2000-06-16 Matsushita Electric Works Ltd 電流リプル検出によるサーボ制御装置
JP4032545B2 (ja) * 1998-12-24 2008-01-16 アイシン精機株式会社 ヘッドレスト自動調整装置
JP2000354394A (ja) * 1999-06-07 2000-12-19 Denso Corp 直流モータ制御装置
JP4691820B2 (ja) 2001-04-25 2011-06-01 アイシン精機株式会社 モータの制御装置
JP4445442B2 (ja) * 2005-08-30 2010-04-07 アイシン精機株式会社 シート装置
JP4494314B2 (ja) * 2005-08-30 2010-06-30 アイシン精機株式会社 シート装置
JP2007099157A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Calsonic Kansei Corp 車用シート装置
JP2007331712A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Denso Corp 車両制御システム
JP4964536B2 (ja) * 2006-08-31 2012-07-04 矢崎総業株式会社 モータ異常検出装置及び方法
JP5311876B2 (ja) * 2008-05-20 2013-10-09 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 座席制御装置
JP5423239B2 (ja) * 2009-08-21 2014-02-19 アイシン精機株式会社 電動シート装置

Also Published As

Publication number Publication date
US8035328B2 (en) 2011-10-11
DE102009001762A1 (de) 2009-12-03
JP2009291011A (ja) 2009-12-10
US20090295322A1 (en) 2009-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5497326A (en) Intelligent commutation pulse detection system to control electric D.C. motors used with automobile accessories
JP5348460B2 (ja) 状態記憶制御装置
KR101753999B1 (ko) 차량의 파워시트 제어장치 및 그 방법
CN103171460B (zh) 车辆用座椅装置
JP5155055B2 (ja) 位置制御装置
JP3885389B2 (ja) 状態記憶装置
CN111456581B (zh) 车辆用开闭体控制装置
US10829006B2 (en) Vehicle seat device
JP2002192951A (ja) 自動車の巻取り式覆い装置用駆動システム
JP5155056B2 (ja) 位置制御装置
JP6296557B2 (ja) 操作補助制御装置
KR101954839B1 (ko) 차량의 시트 구동 장치 및 그 제어 방법
JP6315264B2 (ja) 車両用シートの制御装置及び制御方法
JP5049225B2 (ja) 位置制御装置
JP4691820B2 (ja) モータの制御装置
JP4069537B2 (ja) 状態記憶装置
JP4510409B2 (ja) ウインドウガラスの挟持有無検出装置
JP5728950B2 (ja) 位置制御装置
KR101827132B1 (ko) 파워시트 시스템 및 이의 모터 역회전 감지 방법
JP2010023811A (ja) 位置変更装置
JP4081253B2 (ja) アクチュエータ制御装置
JP5749527B2 (ja) モータ制御装置
JP2010023812A (ja) 位置変更装置
KR101779675B1 (ko) 차량의 파워시트 위치인식장치 및 그 방법
JP2010110171A (ja) モータ制御装置及びモータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130807

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5348460

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees