JP5341596B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、光硬化性組成物に関する。
一般に、UV硬化による透明コーティング剤および透明のレジスト材料の多くは現状アクリル系材料(特許文献1〜3)やエポキシ、オキセタン系材料(特許文献4,5)をはじめとして種々の材料が用いられている。ただしこれら材料においても300℃を超えるような高温条件下では樹脂の酸化等の劣化による着色があり、高温時においても着色の無い光硬化性透明材料は未だ得られていない。
特許第2953598号公報 特開2005−49842号公報 特開2006−276878号公報 特許第3770274号公報 特開2001−166128号公報
本発明の目的は、耐熱透明性に優れた硬化物を与えうる光硬化可能な変性ポリオルガノシロキサン化合物を含有する硬化性組成物を提供することである。
本発明者らが鋭意検討の結果、1分子中にアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を少なくとも1個と、特定の構造を含む炭素数2以上の有機基を少なくとも1個とを有する変性ポリオルガノシロキサン化合物をラジカル重合開始剤により光硬化させると上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1](A)1分子中にアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を少なくとも1個と、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基、脂環式炭化水素基、イソシアヌル環、エステル結合、カーボネート結合、アミド結合、スルホン結合、およびチオエーテル結合からなる群から選択される少なくとも一種を含む炭素数2以上の有機基を少なくとも1個とを有する変性ポリオルガノシロキサン化合物、並びに、(B)ラジカル重合開始剤を含有する、硬化性組成物であり、
[2]前記(A)変性ポリオルガノシロキサンとして、下記化合物のヒドロシリル化反応生成物を含有する、[1]に記載の硬化性組成物:
(α)1分子中にSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する有機化合物、
(β)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノシロキサン化合物、
(γ)1分子中に、アクリロイル基又はメタクリロイル基を1個以上、および、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する化合物、であり、
[3]化合物(β)が、下記一般式(I)
Figure 0005341596
(式中R1、R2はC1〜10の炭化水素基を表し、同一であっても異なっても良く、nは2〜10、mは0〜10の数を表す)で表されるSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサン化合物である、[2]に記載の硬化性組成物であり、
[4]化合物(α)が、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基、脂環式炭化水素基、イソシアヌル環、エステル結合、カーボネート結合、アミド結合、スルホン結合、およびチオエーテル結合からなる群から選択される少なくとも一種を含む有機基を少なくとも1個有する化合物である、[2]〜[3]のいずれかに記載の硬化性組成物であり、
[5]化合物(α)が、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン、ジシクロペンタジエン、トリビニルシクロヘキサンおよびビニルノルボルネンからなる群から選択される少なくとも一つである、[2]〜[4]のいずれかに記載の硬化性組成物であり、
[6]化合物(α)が、イソシアヌル環を有する化合物である、[2]〜[5]のいずれかに記載の硬化性組成物であり、
[7]化合物(γ)が、(メタ)アクリル酸アリル、および/または(メタ)アクリル酸ビニルである、[2]〜[6]のいずれかに記載の硬化性組成物であり、
[8]さらに、チオール化合物を含有する、[1]〜[7]のいずれかに記載の硬化性組成物であり、
[9]チオール化合物が他官能チオール化合物である、[8]に記載の硬化性組成物であって、具体的にはトリ(3−メルカプトプロピオニロオキシ)−エチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリス−3−メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロピオネート、ジペンタエリスリトール−3−メルカプトプロピオネート、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6トリオンおよびメルカプト基含有ポリオルガノシロキサンからなる群から選択される少なくとも一つを使用することが好ましく、
[10]上記[1]〜[9]のいずれかに記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物に関する技術である。
本発明の硬化性組成物によれば、光硬化によっても光学的透明性、耐熱性に優れた硬化物が得られる。
本発明の硬化性組成物は、(A)1分子中にアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を少なくとも1個と、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基、脂環式炭化水素基、イソシアヌル環、エステル結合、カーボネート結合、アミド結合、スルホン結合、およびチオエーテル結合からなる群から選択される少なくとも一種を含む有機基を少なくとも1個とを有する変性ポリオルガノシロキサン化合物、並びに、(B)ラジカル重合開始剤を含有する。以下、各成分につき説明する。
<(A)変性ポリオルガノシロキサン化合物>
本発明の(A)変性ポリオルガノシロキサン化合物は、1分子中にアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を少なくとも1個有すればよく、好ましくは2個以上、より好ましくは3個以上有することが好ましい。
本発明の(A)変性ポリオルガノシロキサン化合物は、さらに、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基、脂環式炭化水素基、イソシアヌル環、エステル結合、カーボネート結合、アミド結合、スルホン結合、およびチオエーテル結合からなる群から選択される少なくとも一種を含む有機基を有するものであって、当該有機基を1分子あたり少なくとも1個有すればよいが、2個以上が好ましい。
本発明の(A)変性ポリオルガノシロキサン化合物における、変性ポリオルガノシロキサン化合物とは、シロキサン結合を有する化合物(ポリオルガノシロキサン化合物)を主骨格として、シロキサン結合を有さない有機化合物を部分的に反応させた化合物を示す。
本発明の(A)変性ポリオルガノシロキサン化合物の主骨格であるポリオルガノシロキサンは、公知のポリオルガノシロキサンであってもよく、特に限定されないが、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物などが挙げられる。
本発明の(A)変性ポリオルガノシロキサン化合物としては、上記構造を有するものであればよいが、官能基の分子量および官能基密度を容易に制御できるという観点から、次の化合物のヒドロシリル化反応生成物を使用するのが好ましい。
(α)1分子中にSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する有機化合物。
(β)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノシロキサン化合物。
(γ)1分子中に、アクリロイル基又はメタクリロイル基を少なくとも1個、および、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する化合物。
(化合物(α))
本発明の化合物(α)について説明する。
上記SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する有機化合物としては、特に限定なく使用することができ、炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず分子内のどこに存在してもよい。
具体的には、シロキサン単位(Si−O−Si)を含まないアルケニル基含有有機重合体系化合物や有機単量体系化合物などが挙げられる。
アルケニル基含有有機重合体系化合物における有機重合体としては、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の化合物を用いることができる。
アルケニル基含有有機単量体系化合物における有機単量体としては、例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系:複素環系の化合物およびこれらの混合物等が挙げられる。
これら化合物の具体的な例としては、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、1,1,2,2−テトラアリロキシエタン、ジアリリデンペンタエリスリット、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノベンジルイソシアヌレート、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロへキサンジメタノールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ビスフェノールSのジアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、1,3−ビス(アリルオキシ)アダマンタン、1,3−ビス(ビニルオキシ)アダマンタン、1,3,5−トリス(アリルオキシ)アダマンタン、1,3,5−トリス(ビニルオキシ)アダマンタン、ジシクロペンタジエン、ビニルシクロへキセン、1,5−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、ジアリルエーテル、ビスフェノールAジアリルエーテル、テトラアリルビスフェノールA、2,5−ジアリルフェノールアリルエーテル、およびそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエン(1、2比率10〜100%のもの、好ましくは1、2比率50〜100%のもの)、ノボラックフェノールのアリルエーテル、アリル化ポリフェニレンオキサイド、
Figure 0005341596
Figure 0005341596
の他、従来公知のエポキシ樹脂のグリシジル基の一部あるいは全部をアリル基に置き換えたもの等が挙げられる。
上記のように骨格部分とアルケニル基(SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合)とに分けて表現しがたい、低分子量化合物も用いることができる。これらの低分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オクタジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエン化合物系、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の脂肪族環状ポリエン化合物系、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン等の置換脂肪族環状オレフィン化合物系等が挙げられる。
アルケニル基の数は、平均して1分子当たり1個以上あればよいが、硬化物の力学強度をより向上したい場合には2を越えることが好ましく、3個以上であることがより好ましい。
着色特に黄変の抑制の観点からはフェノール性水酸基および/あるいはフェノール性水酸基の誘導体を有する化合物の含有量が少ないものが好ましく、フェノール性水酸基および/あるいはフェノール性水酸基の誘導体を有する化合物を含まないものが好ましい。本発明におけるフェノール性水酸基とはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等に例示される芳香族炭化水素核に直接結合した水酸基を示し、フェノール性水酸基の誘導体とは上述のフェノール性水酸基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、アセトキシ基等のアシル基等により置換された基を示す。
得られる硬化物の着色が少なく、耐光性が高いという観点からは、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが好ましく、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが特に好ましい。
アルケニル基以外の反応性基を有していてもよい。この場合の反応性基としては、エポキシ基、オキセタニル基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。これらの官能基を有している場合には得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやすく、得られる硬化物の強度が高くなりやすい。接着性がより高くなりうるという点からは、これらの官能基のうちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、反応性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
特に、耐熱性、耐光性が高いという観点から下記一般式(II)で表されるイソシアヌル酸誘導体が特に好ましい。
Figure 0005341596
(式中R5は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であってもよく、少なくとも2個のRはSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を含む)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(II)のR5としては、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、炭素数1〜20の一価の有機基であることが好ましく、炭素数1〜10の一価の有機基であることがより好ましく、炭素数1〜4の一価の有機基であることがさらに好ましい。これらの好ましいRの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリシジル基、
Figure 0005341596
等が挙げられる。
上記一般式(II)のR5としては、得られる硬化物の各種材料との接着性が良好になりうるという観点からは、3つのR5のうち少なくとも1つがエポキシ基を一つ以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることが好ましく、
Figure 0005341596
で表されるエポキシ基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることがより好ましい。これらの好ましいR5の例としては、グリシジル基、
Figure 0005341596
等が挙げられる。
上記した各種化合物は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
また、上記イソシアヌル環構造を有さない有機化合物に関しても、脂環式炭化水素および芳香環を主骨格とするアルケニル化合物については透明性に優れる硬化物が得られることから好適に用いられる。入手性および高温時の着色が小さいという観点よりジビニルベンゼンが好ましく、UV等の高エネルギー光に対して劣化しにくいという観点よりジシクロペンタジエン、トリビニルシクロヘキサンおよびビニルノルボルネン等の化合物が好ましい。
化合物(α)は、単独又は2種以上のものを用いることが可能である。
(化合物(β))
次に、化合物(β)について説明する。
化合物(β)については1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノポリシロキサン化合物であれば特に限定されず、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するもの等が使用できる。
これらのうち、硬化物に柔軟性が付与されるという観点より、
Figure 0005341596
(式中、R9、R10は炭素数1〜6の有機基を表し同一であっても異なっても良く、lは0〜50、nは2〜50、mは0〜10の数を表す。)
で表される、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状オルガノポリシロキサンが好ましい。またR9、R10は入手性、耐熱性の観点より特にメチル基であるものが好ましく、硬化物の強度が高くなるという観点より、特にフェニル基であるものが好ましい。
これらのうち、硬化物の耐熱性が高いという観点より、
Figure 0005341596
Figure 0005341596
(式中、R11、R12は炭素数1〜6の有機基を表し、nは0〜50の数を表す。)
で表される、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有し、分子中にTまたはQ構造を有するオルガノポリシロキサンが好ましく、R11、R12は入手性、耐熱性の観点より特にメチル基であるものが好ましい。
これらのうち、入手性および化合物(α)、(γ)との反応性が良いという観点からは、さらに、下記一般式(I)
Figure 0005341596
(式中R1、R2は、C1〜10の炭化水素基を表し、同一であっても異なっても良く、nは2〜10、mは0〜10の数を表す)で表される、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する環状オルガノポリシロキサンが好ましい。
一般式(I)で表される化合物中の置換基R1、R2はメチル基であることがさらに好ましい。
一般式(I)で表される化合物としては、入手容易性及び反応性の観点からは、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが好ましい。
上記した各種化合物(β)は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
(化合物(γ))
次に、化合物(γ)について説明する。
化合物(γ)については、1分子中にアクリロイル基又はメタクリロイル基を1個以上と、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上とを有する化合物であれば特に限定されるものではなく使用できる。
具体例としては、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸変性アリルグリシジルエーテル(ナガセケムテックス製、商品名:デナコールアクリレートDA111)などが挙げられる。なかでも、入手性の観点から、(メタ)アクリル酸アリルおよび/または(メタ)アクリル酸ビニルが好ましい。さらにヒドロシリル化の選択性が高いという観点より、メタクリロイル基とアリル基またはビニル基とが同一分子内に共存する化合物であることが好ましく、入手性の面より特にメタクリル酸アリル、メタクリル酸ビニルなどが好ましい。
本発明の化合物(γ)には、一般的な多官能アクリルモノマー類についてもアクリロイル基の一部を部分変性させることで使用することも可能であり、具体例としては、ウレタン(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(メタ)テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール系(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
上記した各種化合物(γ)は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
(ヒドロシリル化触媒)
化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)をヒドロシリル化反応させる場合の触媒としては、例えば次のようなものを用いることができる。白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH22(PPh32、Pt(CH2=CH22Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)34、Pt[P(OBu)34)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。更に、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。
これらの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
触媒の添加量は特に限定されないが、硬化性組成物のコストを比較的低く抑えるため好ましい添加量の下限は、化合物(α)および(γ)のSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合1モルに対して10-8モル、より好ましくは10-6モルであり、好ましい添加量の上限は上記化合物のSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合1モルに対して10-1モル、より好ましくは10-2モルである。
また、上記触媒には助触媒を併用することが可能であり、例としてトリフェニルホスフィン等のリン系化合物、ジメチルマレート等の1、2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫黄系化合物等が挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、ヒドロシリル化触媒1モルに対しての好ましい添加量の下限は、10-2モル、より好ましくは10-1モルであり、好ましい添加量の上限は102モル、より好ましくは10モルである。
(化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)の反応)
本発明の硬化性組成物に含有される成分(A)変性ポリオルガノシロキサン化合物として、化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)を、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることにより得られる化合物を使用することが好ましい。
反応の順序、方法としては種々挙げられるが、合成工程が簡便であると言う観点からは、化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)を1ポットでヒドロシリル化反応させ、最後に未反応の化合物を除去する方法が好ましく、低分子量体を含有しにくいと言う観点から、過剰の化合物(α)と化合物(β)とを、もしくは過剰の化合物(β)と化合物(α)とをヒドロシリル化反応させた後、一旦、未反応の化合物(α)もしくは(β)を除き、得られた反応物と化合物(γ)をヒドロシリル化反応させる方法がより好ましい。
反応温度としては種々設定できるが、この場合好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、より好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと実用的でない場合がある。反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。反応時間、反応時の圧力も必要に応じ種々設定できる。
ヒドロシリル化反応の際に酸素を使用できる。反応容器の気相部に酸素を添加することで、ヒドロシリル化反応を促進できる。酸素の添加量を爆発限界下限以下とする点から、気相部の酸素体積濃度は3%以下に管理することが好ましい。酸素添加によるヒドロシリル化反応の促進効果が見られるという点からは、気相部の酸素体積濃度は0.1%以上が好ましく、1%以上がより好ましい。
ヒドロシリル化反応の際に溶媒を使用してもよい。使用できる溶剤はヒドロシリル化反応を阻害しない限り特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。溶媒は2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、クロロホルムが好ましい。使用する溶媒量も適宜設定できる。
化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)をヒドロシリル化反応させた後に、溶媒及び/又は未反応の化合物を除去することもできる。これらの揮発分を除去することにより、得られる反応物が揮発分を有さないため、該反応物を用いて硬化物を作成する場合に、揮発分の揮発によるボイド、クラックの問題が生じにくい。除去する方法としては、例えば、減圧脱揮が挙げられる。減圧脱揮する場合、低温で処理することが好ましい。この場合の好ましい温度の上限は100℃であり、より好ましくは80℃である。高温で処理すると増粘等の変質を伴いやすい。
化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)の変性比率に関しては、特に限定されるものではないが、化合物(α)および(γ)の総SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合含有基量(アルケニル基量)をA、化合物(β)の総SiH基量をBとした場合、1≦B/A≦30であることが好ましく、更に1≦B/A≦10であることが好ましい。1>B/Aの場合は、組成物中に未反応アルケニル基が残るため着色の原因となり、また30<B/Aの場合には、未反応のSiH基が多く残るため、得られる硬化物が脆弱でクラック等の原因となる場合がある。
また、化合物(α)および化合物(γ)の変性割合については、化合物(α)のアルケニル基をA1、化合物(γ)のアルケニル基をA2とした場合、A1+A2=1として、0.01≦A1≦0.99、0≦A2<0.99の範囲で適宜選択して変性させることができる。
本発明の(A)変性ポリオルガノシロキサンの製造では、目的によって種々の添加剤を使用できる。
(ゲル化抑制剤)
得られる反応物の保存安定性を改良する目的、或いは化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)をヒドロシリル化反応させた後に、溶媒及び/又は未反応の化合物を減圧脱揮により除去する場合の、加熱処理による増粘等の変質を抑制する目的で、ゲル化抑制剤を使用することができる。ゲル化抑制剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併用してもかまわない。
脂肪族不飽和結合を含有する化合物としては、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、3−ヒドロキシ−3−フェニル−1−ブチン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等のプロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、ジメチルマレート等のマレイン酸エステル類等が例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノホスフィン類、ジオルガノホスフィン類、オルガノホスフォン類、トリオルガノホスファイト類等が例示される。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示される。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示される。
これらのゲル化抑制剤のうち、遅延活性が良好で原料入手性がよいという観点からは、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、トリフェニルホスフィンが好ましい。
ゲル化抑制剤の添加量は種々設定できるが、使用するヒドロシリル化触媒1モルに対する好ましい添加量の下限は10-1モル、より好ましくは1モルであり、好ましい添加量の上限は103モル、より好ましくは102モルである。添加量が少ないと、所望の保存安定性や減圧脱揮時のゲル化抑制効果が得られない。添加量が多いと、硬化反応時の硬化阻害剤になり得る。
また、これらのゲル化抑制剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
((B)ラジカル重合開始剤)
(B)ラジカル重合開始剤について説明する。
活性エネルギー線によりラジカル種を発生する、活性エネルギー線ラジカル重合開始剤、又は熱によりラジカル種を発生する熱ラジカル重合開始剤であれば、特に限定されず使用できる。
活性エネルギー線ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾイン系化合物、ビイミダゾール系化合物、α−ジケトン系化合物、チタノセン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、ケタール系化合物、アゾ系化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン系化合物、ジスルフィド系化合物、チウラム化合物類、フルオロアミン系化合物等が用いることができ、
アセトフェノン系化合物の具体例としては、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4'−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2'−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−(4'−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシー1−〔4−[4−(2−ヒドロキシー2−メチループロピオニル)−ベンジル]フェニル〕−2−メチループロパンー1−オン等が挙げられ、
アシルフォスフィンオキサイド系化合物の具体例としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられ、
オキシムエステル系化合物の具体例としては、1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられ、
ベンゾイン系化合物の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられ、
ベンゾフェノン系化合物の具体例としては、ベンジルジメチルケトン、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、
α−ジケトン系化合物の具体例としては、ジアセチル、ジベンゾイル、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられ、
ビイミダゾール系化合物の具体例としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等が挙げられ、
多核キノン系化合物の具体例としては、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン等が挙げられ、
キサントン系化合物の具体例としては、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン等が挙げられ、
トリアジン系化合物の具体例としては、1,3,5−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(2’−フリルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−ブロモ−4’−メチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−チオフェニルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
特に薄膜硬化性に優れるという観点より、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、アセトフェノン系化合物、オキシムエステル系化合物が好ましく、より好ましくは2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシー1−〔4−[4−(2−ヒドロキシー2−メチループロピオニル)−ベンジル]フェニル〕−2−メチループロパンー1−オン、1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)が挙げられる。
特に硬化物が透明性に優れるという観点より、アセトフェノン系化合物が好ましく、より好ましくは1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4’−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2’−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,2−ジメトキシアセトフェノンが挙げられる。
熱ラジカル重合開始剤の具体例としては、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系化合物類、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩類等が挙げることができる。
これらのラジカル重合開始剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
ラジカル重合開始剤の配合量は範囲で硬化性調整しながら適宜添加することができる。主成分である変性ポリオルガノシロキサン化合物100重量部に対し、0.01重量部〜10重量部であることが好ましく、10重量部以上配合すると組成物の貯蔵安定性に悪影響を及ぼしたり、得られる硬化物が着色するなど特性を落とす原因になる傾向がある。また配合量が0.01重量部以下であると硬化不良等の原因となる傾向があるため好ましくない。
本発明の硬化性組成物に含有される変性ポリオルガノシロキサン化合物がヒドロシリル化反応性の官能基を持ち合わせている場合、ラジカル重合開始剤による硬化を阻害しない範囲でヒドロシリル化触媒を併用することもできる。
ヒドロシリル化触媒としては、上述した、化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)の反応に使用するヒドロシリル触媒が、同様に適用できる。なお、化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)の反応物である、変性ポリオルガノシロキサン化合物中に含有されるヒドロシリル化触媒をそのまま硬化性組成物に含有させることになってもよい。
上記ヒドロシリル化触媒を併用する場合、必要に応じて、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を2個以上有する有機化合物を含有させてもよい。SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を2個以上有する有機化合物としては、特に限定されるわけではないが、上述した化合物(α)のうち、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を2個以上有するものと同一のものを使用できる。
特に、耐熱性、耐光性が高いという観点から下記一般式(II)で表されるイソシアヌル酸誘導体が特に好ましい。
Figure 0005341596
(式中R5は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのR5は異なっていても同一であってもよく、少なくとも2個のR5はSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を含む)で表される化合物が好ましい。
(チオール化合物)
本発明の硬化性組成物には、反応性促進(特に表面硬化性向上)観点から、チオール化合物を含有させてもよい。得られる硬化物の耐熱性向上する観点より、特にSH基を2個以上有する他官能チオール化合物が好ましい。
チオール化合物の具体例としては、トリ(3−メルカプトプロピオニロオキシ)−エチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリス−3−メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロピオネート、ジペンタエリスリトール−3−メルカプトプロピオネート、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6トリオン、メルカプト基含有ポリオルガノシロキサン(信越化学製、KF2001、KF2004等)等が挙げられる。
耐熱性に優れるという観点より、特に3,5−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6トリオン、トリ(3−メルカプトプロピオニロオキシ)−エチル)イソシアヌレート、メルカプト基含有ポリオルガノシロキサン(信越化学製、KF2001、KF2004等)が好ましい。
チオール化合物の添加量は、主成分である変性ポリオルガノポリシロキサン100重量部に対して30重量部が好ましく、20重量部がより好ましく、5重量部がさらに好ましい。
(硬化性組成物の調整方法および硬化方法)
硬化性組成物の調製方法は特に限定されず、種々の方法で調製可能である。各種成分を硬化直前に混合調製しても良く、全成分を予め混合調製した一液の状態で低温貯蔵しておいても良い。変性ポリオルガノシロキサン化合物の他に、物性改良の目的で熱可塑性樹脂等の添加剤を使用する場合は、これらの添加剤とラジカル重合開始剤を予め混合して貯蔵しておき、硬化直前にそれぞれの所定量を混合して調製しても良い。熱可塑性樹脂等の添加剤に重合開始剤を予め溶解させておくことで、混合時間を短縮でき、ラジカル重合開始剤を揮発性の溶剤に溶解する必要が無くなる。変性ポリオルガノシロキサン化合物に重合開始剤を混合調整し、保存する場合は、重合基が反応性を有するために、貯蔵中に変質する可能性がある。
熱硬化温度としては種々設定できるが、好ましい温度の下限は30℃、より好ましくは60℃、さらに好ましくは90℃である。好ましい温度の上限は250℃、より好ましくは200℃、さらに好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなる。反応温度が高いと着色や***することがある。
硬化は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。一定の温度で行うより多段階的あるいは連続的に温度を上昇させながら反応させた方が、着色が少なく、歪の少ない硬化物が得られやすいという点において好ましい。
光硬化させるための光源としては、通常200〜450nmの範囲の波長を含む光源、例えば、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、発光ダイオードなどを使用できる。使用する重合開始剤や増感剤の吸収波長を発光する光源を使用すればよい。露光量は特に制限されないが、好ましい露光量の範囲は1〜5000mJ/cm2、より好ましくは1〜1000mJ/cm2である。露光量が少ないと硬化しない。露光量が多いと急硬化のために変色することがある。好ましい硬化時間の範囲は30〜120秒、より好ましくは1〜60秒である。硬化時間が長いと、光硬化の速硬化の特徴が生かされない。
(添加剤)
(反応性希釈剤)
本発明の硬化性組成物には、作業性、反応性、接着性、硬化物強度の調整のために適宜、反応性希釈剤を添加する事ができる。添加する化合物は特に限定無く使用することが可能であり、(メタ)アクリレート化合物の具体的な例としては、
(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸変性アリルグリシジルエーテル(ナガセケムテックス製、商品名:デナコールアクリレートDA111)、ウレタン(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(メタ)テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール系(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、(メタ)アクリレート基含有ポリオルガノシロキサン等が挙げられる。
反応性希釈剤の添加量としては種々設定できるが、変性ポリオルガノシロキサン化合物100重量部に対して、好ましい添加量は1〜50重量部、より好ましくは3〜25重量部である。添加量が少ないと添加効果が表れず、添加量が多いと硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
(反応性調整剤)
本発明で得られる硬化性組成物のようなラジカル硬化系を使用する際には、反応性調整および酸素による硬化阻害抑制等のため、アミン化合物、ホスフィン化合物等を添加する事ができる。
ホスフィン化合物の具体例としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられる。アミン化合物の具体例としては、トリエチルアミン、トリフェニルアミンなどが挙げられる。
(接着性改良剤)
本発明の硬化性組成物には、接着性改良剤を添加することもできる。接着性改良剤としては一般に用いられている接着剤の他、例えば種々のカップリング剤、エポキシ化合物、オキセタン化合物、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエチルメチルスチレン、芳香族ポリイソシアネート等を挙げることができる。
エポキシ、オキセタン化合物の具体例としては、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、1,4−ビス{(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}メチル}ベンゼン、ビス{1−エチル(3−オキセタニル)}メチルエーテル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルへキシロキシメチル)オキセタン等を挙げることができる。
カップリング剤としては例えばシランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキシシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシシラン類が例示できる。
これら添加剤の添加量としては種々設定できるが、変性ポリオルガノシロキサン化合物100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化性や硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
これらのカップリング剤、シランカップリング剤、エポキシ化合物等は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明においてはカップリング剤やエポキシ化合物の効果を高めるために、カルボン酸類及び/または酸無水物類を用いることができ、接着性の向上及び/または安定化が可能である。
このようなカルボン酸類、酸無水物類としては特に限定されないが、2−エチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、メチルシクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルハイミック酸、ノルボルネンジカルボン酸、水素化メチルナジック酸、マレイン酸、アセチレンジカルボン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、桂皮酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、およびそれらの単独あるいは複合酸無水物が挙げられる。
これらのカルボン酸類および/または酸無水物類のうち、得られる硬化物の物性を損ない難いという点においては、好ましいカルボン酸類および/または酸無水物類としては、例えば、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸およびそれらの単独あるいは複合酸無水物等が挙げられる。
カルボン酸類および/または酸無水物類を用いる場合の使用量は種々設定できるが、カップリング剤および/またはエポキシ化合物100重量部に対しての好ましい添加量の範囲は0.1〜50重量部、より好ましくは1〜10重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
また、これらのカルボン酸類および/または酸無水物類は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(リン化合物)
本発明の硬化性組成物を光又は熱により硬化させ、特に透明性を要求される用途で使用する場合は、光又は熱による硬化後の色相を改善するために、リン化合物を使用するのが好ましい。リン化合物の具体例としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト等のホスファイト類から選ばれる酸化防止剤、又は、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のオキサホスファフェナントレンオキサイド類から選ばれる着色防止剤が好ましく使用される。
リン化合物の使用量は、変性ポリオルガノシロキサン化合物100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部である。リン化合物の使用量が0.01重量部より少ないと、色相の改善効果が少なくなる。使用量が10重量部より多くなると、硬化性や硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
(熱可塑性樹脂)
本発明の硬化性組成物には特性を改質する等の目的で、種々の熱可塑性樹脂を添加することも可能である。熱可塑性樹脂としては種々のものを用いることができるが、例えば、メチルメタクリレートの単独重合体あるいはメチルメタクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリメチルメタクリレート系樹脂(例えば日立化成社製オプトレッツ等)、ブチルアクリレートの単独重合体あるいはブチルアクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリブチルアクリレート系樹脂等に代表されるアクリル系樹脂、ビスフェノールA、3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデンビスフェノール等をモノマー構造として含有するポリカーボネート樹脂等のポリカーボネート系樹脂(例えば帝人社製APEC等)、ノルボルネン誘導体、ビニルモノマー等を単独あるいは共重合した樹脂、ノルボルネン誘導体を開環メタセシス重合させた樹脂、あるいはその水素添加物等のシクロオレフィン系樹脂(例えば、三井化学社製APEL、日本ゼオン社製ZEONOR、ZEONEX、JSR社製ARTON等)、エチレンとマレイミドの共重合体等のオレフィン−マレイミド系樹脂(例えば東ソー社製TI−PAS等)、ビスフェノールA、ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン等のビスフェノール類やジエチレングリコール等のジオール類とテレフタル酸、イソフタル酸、等のフタル酸類や脂肪族ジカルボン酸類を重縮合させたポリエステル等のポリエステル系樹脂(例えば鐘紡社製O−PET等)、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の他、天然ゴム、EPDMといったゴム状樹脂が例示されるがこれに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂としては、分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合及び/またはSiH基を有していてもよい。得られる硬化物がより強靭となりやすいという点においては、分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合或いは及び/またはSiH基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
熱可塑性樹脂としてはその他の架橋性基を有していてもよい。この場合の架橋性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、架橋性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
熱可塑製樹脂の分子量としては、特に限定はないが、変性オルガノシロキサン化合物との相溶性が良好となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以下であることが好ましく、5000以下であることがより好ましい。得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以上であることが好ましく、100000以上であることがより好ましい。分子量分布についても特に限定はないが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好となりやすいという点においては、分子量分布が3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂の配合量としては特に限定はないが、好ましい使用量の範囲は硬化性組成物全体の5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%である。添加量が少ないと得られる硬化物が脆くなり易い。添加量が多いと耐熱性(高温での弾性率)が低くなり易い。
熱可塑性樹脂としては単一のものを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性樹脂は変性オルガノシロキサン化合物に溶解して均一な状態として混合してもよいし、粉砕して粒子状態で混合してもよいし、溶媒に溶かして混合する等して分散状態としてもよい。得られる硬化物がより透明になりやすいという点においては、変性オルガノシロキサン化合物に溶かして均一な状態として混合することが好ましい。この場合も、熱可塑性樹脂を変性オルガノシロキサン化合物に直接溶解させてもよいし、溶媒等を用いて均一に混合してもよいし、その後溶媒を除いて均一な分散状態及び/又は混合状態としてもよい。
熱可塑性樹脂を分散させて用いる場合は、平均粒子径は種々設定できるが、好ましい平均粒子径の下限は10nmであり、好ましい平均粒子径の上限は10μmである。粒子系の分布はあってもよく、単一分散であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬化性組成物の粘度が低く成形性が良好となり易いという観点からは、粒子径の変動係数が10%以下であることが好ましい。
(充填材)
本発明の硬化性組成物には必要に応じて充填材を添加してもよい。
充填材としては各種のものが用いられるが、例えば、石英、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等のシリカ系充填材、窒化ケイ素、銀粉、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、カーボンブラック、グラファイト、ケイソウ土、白土、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、無機バルーン等の無機充填材をはじめとして、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として一般に使用及び/又は提案されている充填材等を挙げることができる。
(老化防止剤)
本発明で得られる硬化性組成物には老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤としては、ヒンダートフェノール系等一般に用いられている老化防止剤の他、クエン酸やリン酸、硫黄系老化防止剤等が挙げられる。
ヒンダートフェノール系老化防止剤としては、チバスペシャリティーケミカルズ社から入手できるイルガノックス1010をはじめとして、各種のものが用いられる。
硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類や、ヒンダードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類等が挙げられる。
また、これらの老化防止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(ラジカル禁止剤)
本発明で得られる硬化性組成物にはラジカル禁止剤を添加してもよい。ラジカル禁止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール(BHT)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
また、これらのラジカル禁止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(紫外線吸収剤)
本発明で得られる硬化性組成物には紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤としては、例えば2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート等が挙げられる。
また、これらの紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(溶剤)
変性ポリオルガノシロキサン化合物が高粘度である場合、溶剤に溶解して用いることも可能である。使用できる溶剤は特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、エチレングリコールジエチルエーテル等のグリコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。
溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、クロロホルムが好ましい。
使用する溶媒量は適宜設定できるが、用いる変性ポリオルガノシロキサン化合物1gに対しての好ましい使用量の下限は0.1gであり、好ましい使用量の上限は10gである。使用量が少ないと、低粘度化等の溶媒を用いることの効果が得られにくく、また、使用量が多いと、材料に溶剤が残留して熱クラック等の問題となり易く、またコスト的にも不利になり工業的利用価値が低下する。
これらの、溶媒は単独で使用してもよく、2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。
(その他添加剤)
本発明の硬化性組成物には、その他、着色剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、界面活性剤、消泡剤、乳化剤、レベリング剤、はじき防止剤、アンチモン−ビスマス等のイオントラップ剤、チクソ性付与剤、粘着性付与剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、熱安定化剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、染料、金属不活性化剤、熱伝導性付与剤、物性調整剤等を本発明の目的および効果を損なわない範囲において添加することができる。
(用途)
本発明の硬化性組成物或いは硬化物は種々の用途に用いることができる。従来のエポキシ樹脂接着剤が使用される各種用途に応用することが可能である。
例えば、透明材料、光学材料、光学レンズ、光学フィルム、光学シート、光学部品用接着剤、光導波路結合用光学接着剤、光導波路周辺部材固定用接着剤、DVD貼り合せ用接着剤、粘着剤、ダイシングテープ、電子材料、絶縁材料(プリント基板、電線被覆等を含む)、高電圧絶縁材料、層間絶縁膜、絶縁用パッキング、絶縁被覆材、接着剤、高耐熱性接着剤、高放熱性接着剤、光学接着剤、LED素子の接着剤、各種基板の接着剤、ヒートシンクの接着剤、塗料、UV粉体塗料、インク、着色インク、UVインクジェット用インク、コーティング材料(ハードコート、シート、フィルム、剥離紙用コート、光ディスク用コート、光ファイバ用コート等を含む)、成形材料(シート、フィルム、FRP等を含む)、シーリング材料、ポッティング材料、封止材料、発光ダイオード用封止材料、光半導体封止材料、液晶シール剤、表示デバイス用シール剤、電気材料用封止材料、各種太陽電池の封止材料、高耐熱シール材、レジスト材料、液状レジスト材料、着色レジスト、ドライフィルムレジスト材料、ソルダーレジスト材料、カラーフィルター用材料、光造形、太陽電池用材料、燃料電池用材料、表示材料、記録材料、防振材料、防水材料、防湿材料、熱収縮ゴムチューブ、オーリング、複写機用感光ドラム、電池用固体電解質、ガス分離膜に応用できる。また、コンクリート保護材、ライニング、土壌注入剤、蓄冷熱材、滅菌処理装置用シール材、コンタクトレンズ、酸素透過膜の他、他樹脂等への添加剤等が挙げられる。
以下に、本発明の実施例および比較例を示すが、本発明は以下によって限定されるものではない。
(NMR)
バリアン・テクノロジーズ・ジャパン・リミテッド製、300MHz NMR装置を用いた。合成でのアリル基の反応率は、反応液を重クロロホルムで1%程度まで希釈したものをNMR用チューブに加えて測定し、未反応アリル基由来のメチレン基のピークと、反応アリル基由来のメチレン基のピークから求めた。
(合成例1)
2Lオートクレーブにトルエン602g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン626gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート90.0g、トルエン90.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0570gの混合液を40分かけて滴下した。滴下終了から4時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留去し、無色透明の液体「反応物A」を得た。
さらに100mL四つ口フラスコにトルエン20g、「反応物A」10gを入れ、気相部を窒素置換した後内温85℃で加熱し、ここにメタクリル酸アリル3.2gおよび白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.01gを加え、添加から3時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。反応液を冷却し「反応物1」を得た。
(合成例2)
2Lオートクレーブにトルエン602g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン626gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温70℃で加熱、攪拌した。ジビニルベンゼン65.3g、トルエン65g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.052gの混合液を40分かけて滴下した。滴下終了から4時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留去し、無色透明の液体「反応物B」を得た。
さらに100mL四つ口フラスコにトルエン20g、「反応物B」10gを入れ、気相部を窒素置換した後内温85℃で加熱し、ここにメタクリル酸アリル3.2gおよび白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.01gを加え、添加から3時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。反応液を冷却し「反応物2」を得た。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
合成例1〜2で得た反応物1〜2に対し、表1に示される配合組成で硬化性組成物を作製し、各硬化物の耐熱性につき、後述のとおり評価を行った。その結果を表1に示す。
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、PGMEA)
・白金触媒(白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有))
・ラジカル重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ製、製品名:DAROCURE1173)
・カチオン重合開始剤(ローディア製、製品名:RHODORSIL PI2074)
・多官能オレフィン化合物(トリアリルイソシアヌレート、デグサ製、製品名TAICROS)
・多官能アクリレート化合物(トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、日立化成製、製品名:FA−731A)
・エポキシ化合物(ダイセル化学製、製品名:セロキサイド2021P)
・チオール化合物(トリ(3−メルカプトプロピオニロオキシ)−エチル)イソシアヌレート、堺化学工業製、製品名:TEMPIC)
(評価サンプル)
実施例1〜4、比較例1〜2で得られた硬化性組成物をガラス板(50×100×0.7mm)にスピンコートにより1μmで塗布し、コンベア型露光装置(高圧水銀ランプ、フュージョン製LH6)にて積算光量200mJ/cm2露光後、150℃、5minでベークしてサンプルを作製した。
(耐熱性評価)
得られたサンプルを循環型熱風オーブンで350℃1時間保存し、耐熱試験を実施した。耐熱性試験前後の組成物塗膜外観および光線透過率を測定し耐熱透明性を評価した。
ここで、硬化物塗膜外観は、目視により評価した。
また、光線透過率は、(株)日立製作所製U−3300を用いて、スキャンスピード300nm/minの条件で測定した。
Figure 0005341596
本発明の変性ポリオルガノシロキサン化合物を使用して得られた硬化性組成物は、その硬化物は優れた耐熱透明性を有し、また比較例で作製された組成物に対して、高温耐熱性試験後の着色の少ないことから、光硬化性コーティング剤、レジスト材料として適用できる。

Claims (10)

  1. (A)1分子中にアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を少なくとも1個と
    フェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基、脂環式炭化水素基、イソシアヌル環、エステル結合、カーボネート結合、アミド結合、スルホン結合、およびチオエーテル結合からなる群から選択される少なくとも1個と、
    を有する変性ポリオルガノシロキサン化合物、並びに、
    (B)ラジカル重合開始剤
    を含有する、硬化性組成物。
  2. (A)1分子中にアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を少なくとも1個と、
    フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基、脂環式炭化水素基、イソシアヌル環、エステル結合、カーボネート結合、アミド結合、スルホン結合、およびチオエーテル結合からなる群から選択される少なくとも1個と、
    を有する変性ポリオルガノシロキサン化合物、並びに、
    (B)ラジカル重合開始剤
    を含有する、硬化性組成物であって、
    前記(A)変性ポリオルガノシロキサンとして、下記化合物のヒドロシリル化反応生成物を含有する、請求項1に記載の硬化性組成物。
    (α)1分子中にSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する有機化合物。
    (β)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノシロキサン化合物。
    (γ)1分子中に、アクリロイル基又はメタクリロイル基を1個以上、および、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する化合物。
  3. 前記化合物(β)が、下記一般式(I)
    Figure 0005341596
    (式中R、RはC1〜10の炭化水素基を表し、同一であっても異なっても良く、nは2〜10、mは0〜10の数を表す)で表されるSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサン化合物である、請求項2に記載の硬化性組成物。
  4. 前記化合物(α)が、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基、脂環式炭化水素基、イソシアヌル環、エステル結合、カーボネート結合、アミド結合、スルホン結合、および、チオエーテル結合からなる群から選択される少なくとも一種を含む炭素数2以上の有機基を少なくとも1個有する化合物である、請求項2〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 前記化合物(α)が、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン、ジシクロペンタジエン、トリビニルシクロヘキサンおよびビニルノルボルネンからなる群から選択される少なくとも一つである、請求項2〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. 前記化合物(α)が、イソシアヌル環を有する化合物である、請求項2〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  7. 化合物(γ)が、(メタ)アクリル酸アリルおよび/または(メタ)アクリル酸ビニルである、請求項2〜6のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  8. さらに、チオール化合物を含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  9. チオール化合物が多官能チオール化合物である、請求項8に記載の硬化性組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
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