JP5340778B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Description
また、前記リアカバーはアッパリアカバー及びロアリアカバーで形成され、前記アッパリアカバー及び前記ロアリアカバーにそれぞれ前記リブを形成するとともに、前記リブが前記リアグリップの長手方向に沿って複数配置され、前記複数配置されたリブの外側で複数の前記リブを前記リアグリップの長手方向で挟む位置に、前記アッパリアカバーと前記ロアリアカバーとを締結する締結部を設けても良い。
また、前記締結部の少なくとも一方側では、前記アッパリアカバーと前記ロアリアカバーと前記リアグリップとが共に締結されても良い。
また、アッパリアカバーとロアリアカバーとの締結部を、リアグリップの長手方向に沿って複数配置されたリブの外側で複数のリブを挟む位置に設けることで、締結部での締結力を利用して上下のリブでリアグリップを確実に狭持できるため、リアグリップ及びリブの上下方向のクリアランス管理を簡易化でき、生産性を向上できる。
さらに、アッパリアカバーとロアリアカバーとの締結部にリアグリップを共に締結し、締結箇所を低減できるとともに、リアグリップとリアカバーとが組まれたアッセンブリー状態とすることができ、アッセンブリー状態のリアグリップとリアカバーとを車体に一度に取り付けできるため、生産性を向上できる。
また、リブを膨出部の壁部間を連結するように設けたため、リアカバーの強度及び剛性を確保できるとともに、リブの強度及び剛性も確保できるため、樹脂等により構成される軽量なリアカバーを用いたとしても、把持部として十分な強度及び剛性を有する把持部を設けることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る車両としての自動二輪車1の左側面図である。
自動二輪車1は、車体フレーム11の中央部にエンジン12が配置され、車体フレーム11の前端にフロントフォーク13が操舵可能に支持され、車体フレーム11の後部下部に上下に揺動可能なスイングアーム14が支持された鞍乗型車両である。
スイングアーム14は、左右のアームを有し、左右のピボットプレート23を貫通するピボット軸22を回動中心として後方に延び、スイングアーム14の後端には駆動輪としての後輪WRが支持されている。また、スイングアーム14の後端とシートレール19の中間部との間には、左右一対のリヤクッション36が掛け渡されている。
また、エンジン12は、クランクケース42の前部に形成された前ハンガ部52、53が、ダウンフレーム18の下端に取り付けられたマウントプレート39に締結されるとともに、クランクケース42の後部に形成された後ハンガ部56、57が、メインフレーム17の下部に設けられたエンジンブラケット54、55に締結されることで、車体フレーム11に固定されている。
排気装置80は、シリンダヘッド44の前部に開口する排気口44bに接続されて後下方に延びる排気管81と、排気管81に接続されてエンジン12の下方で後方に延びる触媒収容部82と、触媒収容部82に連結されて後上がりに延びるマフラー83とを有している。
また、符号79はヘッドライト、65は計器ユニット、66はフロントフェンダである。
図1及び図2に示すように、後部サイドカバー78は、それぞれシートレール19に沿うように後方に延び、後シート部71Bの下方まで延びている。リアカバー85は、上下2分割で構成され、後シート部71Bに連続して上側に設けられるアッパリアカバー86と、後部サイドカバー78に連続して下側に設けられるロアリアカバー87とを有している。アッパリアカバー86は、平面視でU字状に形成されて後シート部71Bの左右及び後部の縁に沿うように設けられており、左右の外側に張り出した張り出し部88Aを有している。
左ロアリアカバー87L及び右ロアリアカバー87Rは左右対称に形成されて車両の後部まで延び、車両後部の左右側面を覆っている。ロアリアカバー87はアッパリアカバー86の下方に連続して設けられており、張り出し部88Aに対応して張り出し部88Aの下方で張り出した張り出し部88Bを有している。この張り出し部88Bは後シート部71Bの幅よりも左右に張り出している。また、ロアリアカバー87の張り出し部88Bには、左ロアリアカバー87L及び右ロアリアカバー87Rの下面が上方に凹んで形成された把持部89をそれぞれ有している。
図4及び図5に示すように、シートレール19の後端には、左右のシートレール19間を繋ぐクロスメンバ19Aが設けられている。左右のシートレール19上においてクロスメンバ19Aの前方には、リアグリップ28が固定されるグリップ固定ブラケット19Bが設けられている。また、左右のシートレール19の間には、リアフェンダ8(図3参照)と一体に形成されたインナーカバー72が位置している。
リアグリップ28は、シートレール19よりも小径の複数のパイプ部材を組み合せて構成され、左右のシートレール19からそれぞれ後方に延びる左右一対のアーム部29と、車幅方向中央に設けられて左右のアーム部29を連結するU字部30とを有している。
また、各ブラケット接続部29Aの前部には、ロアリアカバー87が連結される前部ステー91Aが設けられている。前部ステー91Aは車幅方向の内側を向いて配設されている。さらに、グリップ本体部29Bの各後端には、ロアリアカバー87が連結される後部ステー91Bが設けられている。後部ステー91Bは各グリップ本体部29Bの外側側面に板部材を設けて構成されている。また、図4の側面視では、左右ロアリアカバー87L,87Rの把持部89は、グリップ本体部29Bと重なっている。
U字部30の基部30Aには、側面視でL字状に形成されたL字ステー38が固定されている。L字ステー38は、クロスメンバ19Aに固定されるクロスメンバ連結部38Aと、下方に延びるテールライト連結部38Bとを有している。U字部30は、クロスメンバ連結部38Aに挿通される固定ボルト15によってクロスメンバ19Aに固定されている。
図5に示すように、テールライト67は、前方側へ突出したステー部67Aを有し、ステー部67Aに挿通されるネジ(図示略)を介してテールライトステー30Cに固定される。また、テールライト67は、前後方向に延びる固定具67Bによってテールライト連結部38B(図4参照)に固定されている。
また、L字ステー38のクロスメンバ連結部38Aを介してリアグリップ28をシートレール19に固定するとともに、L字ステー38のテールライト連結部38Bにテールライト67を固定し、リアグリップ28の取付部材であるL字ステー38を有効に活用してテールライト67を固定したため、部品点数を削減してテールライト67を確実に固定できる。
さらに、グリップ本体部29Bをシートレール19の後端よりも後方へ延ばしたため、リアグリップ28の長さを十分に確保した上でシートレール19の長さを短くできる。これにより、比較的大径のシートレール19を短くして軽量化を図ることができる。
左右ロアリアカバー87L,87Rは、側面視で後上がりに形成されるとともに、車幅方向では、上縁部ほど外側に位置し、下縁部にかけて内側に位置するように形成されている。
左右ロアリアカバー87L,87Rの後部には、後部固定孔92A(締結部)が形成されており、この後部固定孔92Aには、左右ロアリアカバー87L,87Rをリアグリップ28の後部ステー91Bに固定する固定ネジ32(図5参照)が挿通される。
左右ロアリアカバー87L,87Rの前後方向の中間部には、中間部固定孔92B(締結部)が形成されており、この中間部固定孔92Bには、左右ロアリアカバー87L,87Rとアッパリアカバー86とをそれぞれ連結するカバー連結ネジ37(図5参照)が挿通される。
また、左右ロアリアカバー87L,87Rの後端には、アッパリアカバー86の後部86A(図3参照)に嵌め込まれる突出部92Eが形成されている。
下グリップ支持部94は、外縁部93と把持部89とを繋ぐ複数の横リブ95(リブ)と、複数の横リブ95の間を繋ぐ縦リブ96とを有している。複数の横リブ95は、互いに間隔をあけてグリップ本体部29Bの軸線に略直交して配設され、リアグリップ28の長手方向に沿って並べて配置されている。縦リブ96はグリップ本体部29Bの軸線に沿って前後方向に延在し、各横リブ95の間を前後に繋いでいる。
さらに、複数並んで配置された横リブ95のうち、中間部に位置する横リブ95の中央には、この横リブ95の上面よりも高く突出した円柱状の凸部97が形成されている。
アッパリアカバー86はシート71の外縁に沿うように平面視でU字状に形成され、車幅方向の中心線を基準にして左右対称に形成されている。また、シート71の後方のテールライト67は、平面視においてアッパリアカバー86に覆われるようにしてアッパリアカバー86下方に位置し、テールライト67の後端はアッパリアカバー86の後端よりも車両前後方向の前側に位置している。
側面視では、アッパリアカバー86はリアグリップ28のアーム部29に沿って後上がりに配置される。アッパリアカバー86の後部の縁部には、リアグリップ28の後部ステー91Bに固定される後部固定孔102A(締結部)が形成されている。
また、カバー固定部102Bの近傍においてアッパリアカバー86の内方側には、左右ロアリアカバー87L,87Rの各ロアカバー側固定部92C(図5、6参照)に連結されるアッパリアカバー側固定部102Cが設けられている。
上グリップ支持部104は前後方向に延在し、グリップ本体部29Bは上グリップ支持部104を通って後方に延びている。
また、各横リブ105は、グリップ本体部29Bの湾曲部に亘って、グリップ本体部29Bの湾曲した軸線に対して直行して配置されている。
さらに、上グリップ支持部104は下グリップ支持部94よりも幅広に形成されており、横リブ105の長さは横リブ95の長さよりも長くなっている。
図9に示すように、リアグリップ28の軸線を直交する断面では、アッパリアカバー86は、張り出し部88Aが上方に膨出して形成された上膨出部98を有し、左右ロアリアカバー87L,87Rは、張り出し部88Bが下方に膨出して形成された下膨出部108を有している。
下膨出部108はその内部にグリップ本体部29Bが収まる大きさに形成されており、グリップ本体部29Bは、下膨出部108内に収容されている。
凸部97及び位置決め穴29Eは、アッパリアカバー86と左右ロアリアカバー87L,87Rとを連結する締結部である後部固定孔92Aと中間部固定孔92Bとの間に位置しており、各締結部の近くに位置している。これにより、凸部97を位置決め穴29Eに嵌合させた状態で各締結部を締結し易いため、組立て性が良い。
各横リブ105は、壁98Aと壁98Bとを、リアグリップ28の長手方向と交差する方向で連結するように上膨出部98内に形成され、その下面は上膨出部98の下面の近傍まで延びている。各横リブ105の下面は平坦に形成されており、各横リブ105がグリップ本体部29Bに接触する部分は、グリップ本体部29Bの上面29Cのみとなっている。また、各横リブ105はグリップ本体部29Bの軸線に略直交するように設けられており、接触部である上面29Cに対して広い範囲に形成されている。
このように、グリップ本体部29Bに横リブ95,105を上下から接触させて挟み込むようにすることで、アッパリアカバー86及び左右ロアリアカバー87L,87Rの位置を規制してグリップ本体部29Bによってリアカバー85を支持することができる。
そして、横リブ105及び横リブ95は、それぞれグリップ本体部29Bの上面29C及び下面29Dのみに接触してグリップ本体部29Bを狭持しており、グリップ本体部29Bの横方向の側面には接触していない。これにより、グリップ本体部29Bと横リブ95,105との間の横方向のクリアランスの管理が不要となり、管理工数を削減することができる。
さらに、各横リブ95を壁94Aと壁94Bとを連結するように設け、各横リブ105を壁98Aと壁98Bとを連結するように設けたため、下膨出部108及び上膨出部98の強度及び剛性を確保できるとともに横リブ95,105の強度及び剛性も確保できる。これにより、樹脂により構成される軽量なリアカバー85に上側凹部90及び把持部89を設けた構成とした場合であっても、上側凹部90及び把持部89に把持部としての十分な強度及び剛性を持たせることができる。
まず、リアグリップ28の単体に対し、ステー部67A及びテールライト連結部38B(図4参照)を介してテールライト67を取り付ける。次いで、位置決め穴29Eに凸部97を嵌合させるようにして、リアグリップ28に対し左右ロアリアカバー87L,87Rを仮組みする。
このように、リアカバー85では、後部固定孔92Aと後部固定孔102Aとを締結する部分に後部ステー91Bを共締めし、前部ステー91Aにおいてもロアカバー側固定部92Cとアッパリアカバー側固定部102Cとを前部ステー91Aに共締めしたため、締結箇所を低減できるとともに、リアカバー85とリアグリップ28とを一体に組付けたリアカバーアッセンブリー体110を構成できる。
さらに、横リブ95,105を挟むように配置された締結部のうちの一方側の締結部である後部固定孔92Aと後部固定孔102Aとの締結部に後部ステー91Bを共締めすることで、締結箇所を低減できるとともに、リアカバー85とリアグリップ28とを一体に組付けたリアカバーアッセンブリー体110を構成できる。これにより、リアカバーアッセンブリー体110をシートレール19に組付けることで、リアカバー85及びリアグリップ28を一度に車体に組付けることができるため、生産性を向上できる。
上記実施の形態では、中間部固定孔92Bとカバー固定部102Bとがカバー連結ネジ37によって締結されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、中間部固定孔92Bの近傍のリアグリップ28にカバー連結ネジ37が締結されるステーを設け、このステーに中間部固定孔92B及びカバー固定部102Bをカバー連結ネジ37によって共締めしても良い。
また、本発明は、自動二輪車1に限らず、三輪又は四輪を越える車輪数の車両に適用することができる。その他の自動二輪車1の細部構成についても任意に変更可能であることは勿論である。
28 リアグリップ
29B グリップ本体部
29C 上面
29D 下面
29E 位置決め穴(穴)
85 リアカバー
86 アッパリアカバー
87 ロアリアカバー
87L 左ロアリアカバー
87R 右ロアリアカバー
89 把持部
92A 後部固定孔(締結部)
92B 中間部固定孔(締結部)
94A、94B 壁
95、105 横リブ(リブ)
97 凸部
98 上膨出部
98A、98B 壁
102A 後部固定孔(締結部)
102B カバー固定部(締結部)
108 下膨出部
Claims (6)
- 車両の後部を覆うリアカバーと、このリアカバーに覆われるリアグリップと、リアカバーに形成され、前記リアグリップと当接するように配置されるリブとを有し、
前記リアカバーが前記リアグリップを上下から挟み込むように形成され、
前記リアカバー内面の上面及び下面に形成される前記リブが、前記リアグリップを狭持するように前記リアグリップの上面及び下面のみに接触すること、
を特徴とする鞍乗型車両。 - 前記リアグリップは湾曲して形成され、
前記リブは前記リアグリップの湾曲部に亘って前記リアグリップの湾曲した軸線に対し直交して配置されたこと、
を特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。 - 前記リアカバーはアッパリアカバー及びロアリアカバーで形成され、
前記アッパリアカバー及び前記ロアリアカバーにそれぞれ前記リブを形成するとともに、前記リブが前記リアグリップの長手方向に沿って複数配置され、
前記複数配置されたリブの外側で複数の前記リブを前記リアグリップの長手方向で挟む位置に、前記アッパリアカバーと前記ロアリアカバーとを締結する締結部を設けたこと、
を特徴とする請求項1または2記載の鞍乗型車両。 - 前記締結部間において、凸部を前記リアカバーに設け、前記リアグリップに前記凸部が嵌合する穴を形成したこと、
を特徴とする請求項3記載の鞍乗型車両。 - 前記締結部の少なくとも一方側では、前記アッパリアカバーと前記ロアリアカバーと前記リアグリップとが共に締結されること、
を特徴とする請求項3または4記載の鞍乗型車両。 - 前記リアカバーはアッパリアカバー及びロアリアカバーで形成され、
前記リアグリップの軸線に直交する断面で、前記アッパリアカバーが上方に、前記ロアリアカバーが下方にそれぞれ膨出した膨出部が形成されると共に、前記ロアリアカバーの前記リアグリップ内方側に上方に凹む把持部が形成され、
前記各膨出部を構成する壁を前記リアグリップの長手方向と交差する方向で連結するように、前記リブが前記リアグリップに沿って複数配置されたこと、
を特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。
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