JP5340661B2 - 鉄筋コンクリート部材の接合構造およびそれを用いた建物 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄筋コンクリート(以下、RCという)部材と固定端の接合構造を考慮に入れて、超高強度コンクリートの採用を前提とすることなく、圧壊の発生原因である曲げモーメントによる応力を、ヒンジが発生する箇所またはヒンジが発生する前にコンクリートの圧壊が顕著に生じ得る箇所に絞って効果的に低減することが可能なRC部材の接合構造およびそれを用いた建物に関する。
RC柱部材は、上方からの軸力を負担する構造材である。例えば、建物一階のRC柱は、材端部である柱脚部が通常、一階の床スラブを含む基礎梁やフーチングなどの固定端に接合される。このRC柱が、上層階から高軸力を受けつつ、横方向の地震力を受けて変形が進むと、図10に示すように、固定端aと接合されたRC柱bの柱脚部c下端縁に、曲げモーメントに起因するヒンジが生じて、コンクリートの圧壊dが発生する。圧壊dが発生すると、RC柱bの曲げ耐力は急激に減少する。また、圧壊による断面欠損は、RC柱bの軸方向耐力を減少させる。
この種の現象は、建物全体を示した図11から理解されるように、地震力により建物eの高層部が低層部に対して建物e外方へ迫り出すように水平変位することで発生する曲げモーメントによって軸力fが増加する下層階の、特に外周のRC柱gで顕著に現れる。
下層階の外周柱に限らず、柱梁仕口部が固定端となる各階のRC柱部材の柱脚部でも、同様に起こり得る。RC柱部材については、この他にも、地震力で軸力が小さくなる、いわゆる引張側の柱であったり、コア壁で地震力を負担するようにした建物の外周柱等にあっても、同様のことが言える。さらに、建物最上階のRC柱部材の柱頭部とこれが接合される屋上スラブとの間でも、圧壊は生じ得る。
また、RC柱部材以外で、上方からの軸力を負担する構造材として、RC製の杭部材や壁杭部材、壁部材がある。杭部材や壁杭部材では、材端部となる杭頭部が基礎梁やフーチングなどの固定端に接合される。壁部材では、上端部や下端部が梁や床スラブなどの固定端に接合される。これら柱部材以外の構造材であっても、上方からの軸力を受けつつ、横方向の地震力を受けると、曲げモーメントに起因するヒンジが材端部に生じて、コンクリートの圧壊が発生し得る。
この種の問題に対処すべく、コンクリート柱のみを対象とした技術として、特許文献1の「鉄筋コンクリート柱構造」や特許文献2の「プレキャストコンクリート部材」が知られている。
特許文献1は、地震時のかぶりコンクリートの圧壊、剥離を防止するとともに材料費を低減することを目的として、柱の下端部のかぶりコンクリートと、その他の部分のコンクリートとが異なる配合のコンクリートで形成されている鉄筋コンクリート柱構造であって、前記下端部のかぶりコンクリートは、超高強度高靭性コンクリート製のプレキャスト筒体で形成されており、前記その他の部分のコンクリートは、超高強度コンクリートで形成されているものである。
特許文献2は、耐震性および耐久性に優れ、経済的で工期を短縮することができる高強度・高靭性・高耐久性のプレキャストコンクリート柱として使用することを目的として、超高強度コンクリートまたは超高強度モルタルで中空の外殻体を形成し、該外殻体の中空部を必要な耐震性能に応じた形状にし、大きな応力が作用する箇所を厚肉にし、小さな応力が作用する箇所を薄肉にするものである。
特開2005−146601号公報 特開2006−233548号公報
これら特許文献では、RC柱部材単体で、圧壊を防止したり、靭性や耐久性の向上を狙って対策を施したものであって、RC柱部材が接合される相手である固定端まで考慮したものではなく、得られる構造性能に限界があるという課題があった。また、これら特許文献は、超高強度コンクリートを採用することを前提としていて、材料費が嵩んでしまうという課題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、RC部材と固定端の接合構造を考慮に入れて、超高強度コンクリートの採用を前提とすることなく、圧壊の発生原因である曲げモーメントによる応力を、ヒンジが発生する箇所またはヒンジが発生する前にコンクリートの圧壊が顕著に生じ得る箇所に絞って効果的に低減することが可能なRC部材の接合構造およびそれを用いた建物を提供することを目的とする。
本発明にかかるRC部材の接合構造は、主筋およびフープ筋が埋設されるとともに、該フープ筋の内側であってかつ大きな圧縮応力が偏在する側の領域に、軸方向応力を負担する減圧用鉄筋が埋設された鉄筋コンクリート部材を、該減圧用鉄筋の定着端部を固定端に定着させて、当該固定端と接合し、前記鉄筋コンクリート部材はさらに、前記主筋と重ね継ぎ手で、若しくは該主筋に対し定着が得られる配置で一端側が埋設されるとともに、他端側が、前記固定端に定着された接合部鉄筋を備え、該接合部鉄筋は、一端側が上記鉄筋コンクリート部材の材軸端部周辺の一部範囲でコンクリートと付着されていないことを特徴とする。
前記減圧用鉄筋は、前記鉄筋コンクリート部材の材軸端部でコンクリートと付着されていないことを特徴とする。
前記鉄筋コンクリート部材がコンクリート製杭部材であって、該コンクリート製杭部材の杭頭部の上方部分の外径寸法を、他の部分よりも縮径して形成したことを特徴とする。
本発明にかかる建物は、上記RC部材の接合構造が、建物外周に配置される少なくとも一部の鉄筋コンクリート部材と固定端との接合に用いられることを特徴とする。
本発明にかかるRC部材の接合構造およびそれを用いた建物にあっては、RC部材と固定端の接合構造を考慮に入れて、超高強度コンクリートの採用を前提とすることなく、圧壊の発生原因である曲げモーメントによる応力を、ヒンジが発生する箇所またはヒンジが発生する前にコンクリートの圧壊が顕著に生じ得る箇所に絞って効果的に低減することができる。また、コンクリートとの付着を断って鉄筋を伸び縮み可能として、圧縮応力および引張応力の双方を負担する接合部鉄筋を追加的に設けたので、減圧用鉄筋が作用している状況下で、RC部材と固定端との接合部における抵抗力を増強でき、これにより、応力負担を効果的に減圧用鉄筋に移して、RC部材と固定端との接合部周辺でヒンジが生じることによるRC部材の損傷発生を、より効果的に防止することができる。
以下に、本発明にかかるRC部材の接合構造の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1には、本発明にかかるRC部材の接合構造の第1実施形態が示されている。第1実施形態では、上方から軸力を受けるRC部材として、上層階からの荷重を負担する建物1階のRC柱部材1を例示して説明する。図1(a)は1階のRC柱部材1周辺の概略正面図、図1(b)は当該RC柱部材1内部およびその周辺の配筋を示す概略正面断面図、図1(c)は同RC柱部材1内部の配筋を示す平面断面図である。
建物1階のRC柱部材1の柱脚部1a周辺には、縦横に配設される基礎梁2の交差部に、杭部材3上に位置させてフーチング4が設けられる。基礎梁2上には、建物1階の床スラブ5が敷設される。これら基礎梁2や杭部材3、フーチング4、床スラブ5はRC構造で構築される。RC柱部材1は、基礎梁2から立ち上げて、床スラブ5上に設けられる。RC柱部材1の柱脚部1aは、床スラブ5を含む基礎梁2を固定端として接合してもよいし、フーチング4を固定端として接合してもよい。本実施形態にあっては、RC柱部材1は、床スラブ5を含む基礎梁2を固定端として、その他のフーチング4や杭部材3を含む建物基礎部分に接合されている。
RC柱部材1は基本的には、柱コンクリート6の内部に、柱の周方向に間隔を隔てて配筋した柱主筋7と、これら柱主筋7を取り囲んで柱の高さ方向に間隔を隔てて配筋したフープ筋8とを埋設して形成される。RC柱部材1の下端から下方へ柱主筋7およびフープ筋8からなる柱鉄筋籠9が突出され、当該柱鉄筋籠9が基礎梁2からフーチング4に達してそれらに定着されることにより、RC柱部材1は建物基礎部分に接合される。
RC柱部材1の柱コンクリート6の材料としては、普通コンクリートでも、高強度・超高強度コンクリートであってもよく、また補強材として鋼繊維やカーボン繊維、樹脂繊維等を混入したものであってもよい。また、RC柱部材1は、中空外殻プレキャストコンクリート筒体内に中詰めコンクリートを充填したものであっても、中実プレキャストコンクリートであっても、コンクリートを現場打ちして構築されるものであってもよい。
本実施形態にあっては、このようにして形成されるRC柱部材1内部に追加して、減圧用鉄筋10が埋設される。減圧用鉄筋10も、その下端部10aである定着端部が床スラブ5から基礎梁2およびフーチング4に達してそれらに定着される。「減圧用」とは、RC柱部材1内部に発生する柱軸方向の圧縮応力や引張応力、特に圧縮応力に抵抗してこれを負担し、当該鉄筋10を有していない場合に比して、柱主筋7や柱コンクリート6の負担を軽減するように機能することを意味する。材質としては、一般的な鉄筋と同等であってよい。
減圧用鉄筋10は、RC柱部材1において、必要なコンクリート被り厚が確保され、かつ柱主筋7との錯綜を生じないように、フープ筋8の内側に配筋される。また、減圧用鉄筋10は、RC柱部材1の平断面において、大きな圧縮応力が偏在する側の領域に配筋される。RC柱部材1の平断面において、大きな圧縮応力が偏在する側の領域は、応力解析によって推定可能である。簡単には、例えば平面外形輪郭が長方形状の建物の場合、建物外周に位置するRC柱部材1の建物外側に面する側が、大きな圧縮応力が偏在する領域である。
減圧用鉄筋10の長さ寸法は、基礎梁2等に定着される下端部10aの定着長さに加えて、柱高さ方向における応力分布に応じ、RC柱部材1内部に発生する柱軸方向の圧縮応力や引張応力を負担して、柱主筋7や柱コンクリート6の負担を軽減することが必要な柱高さ範囲に設定される。
図示例にあっては、減圧用鉄筋10は、RC柱部材1の平断面において左側位置に寄せて、2本配筋されている。減圧用鉄筋10の配筋本数は、応力解析などの結果に従い、柱主筋7や柱コンクリート6の負担を軽減することが必要な程度で、1本もしくは複数本配筋される。また図示例にあっては、2本の減圧用鉄筋10が一列に直線状に並べて配筋されているが、二列以上としてもよく、また弧状に並べるなどしてもよい。さらに減圧用鉄筋10は、複数本を束ねて1セットとし、これらセットを複数セット配筋してもよい。減圧用鉄筋10の配筋位置、すなわちRC柱部材1の柱面からの深さxはこれも、応力解析の結果などに従って、適宜に設定すればよい。
減圧用鉄筋10の配筋作業は、柱主筋7やフープ筋8から結束用番線で位置決めするなどして行えばよい。減圧用鉄筋10は、RC柱部材1がプレキャスト製であるときは、予め一体的に埋設しておいたり、中詰めコンクリートの打設時に配筋すればよい。RC柱部材1が現場打ちの場合には、柱主筋7等の配筋と並行して配筋を行い、その後現場打ちコンクリートを打設すればよい。
減圧用鉄筋10は、柱鉄筋籠9とともに、基礎梁2からフーチング4に達してそれらに定着され、これによりRC柱部材1は基礎梁2等を含む建物基礎部分に接合される。
本実施形態にあっては、RC柱部材1にはさらに、接合部鉄筋11が埋設される。材質としては、一般的な鉄筋と同等であってよい。接合部鉄筋11は、少なくとも上端側11aが、柱主筋7と重ね継ぎ手の配置でRC柱部材1に埋設されるとともに、下端側11bが、固定端となる床スラブ5を含む基礎梁2からフーチング4に亘って定着される。
本実施形態では、接合部鉄筋11は、建物基礎部分でも柱主筋7と重ね継ぎ手の配置となっている。重ね継ぎ手の配置とは、柱主筋7と接合部鉄筋11との間で応力伝達が行える程度に重なることをいい、重ね継ぎ手のように完全に重なる場合と定着のように少し離れる場合の双方を含む。定着は、ナット等の定着用の金物を用いる場合とフック状に折り曲げる場合などがある。
また、接合部鉄筋11は、上端側11aが床スラブ5上方の柱脚部1a周辺の一部範囲で、柱コンクリート6と付着されていない(以下、当該一部範囲を、「付着切り部P」という)。柱コンクリート6と付着させない付着切り部Pは、周知の手段で形成すればよく、例えば、接合部鉄筋11回りにグリースを塗布したり、布やスリーブを被せるなど、コンクリートの付着作用を阻止すればよい。
接合部鉄筋11は基本的に、接合部であるRC柱部材1の柱脚部1aと、床スラブ5を含む基礎梁2との境界において、付着切り部Pを形成した側の部材、本実施形態ではRC柱部材1に生じる曲げモーメントに起因する圧縮応力や引張応力の一部を負担する。さらに詳細には、接合部鉄筋11は、付着切り部Pを除くコンクリートと付着している範囲がRC柱部材1等の変形に追従する一方で、付着切り部Pがその範囲で、柱高さ方向に自由に伸び縮みし、さらに降伏するなどして、RC柱部材1と基礎梁2等との境界における柱軸方向の圧縮応力および引張応力の双方を効果的に負担する。
従って、接合部鉄筋11を備えた場合、RC柱部材1と基礎梁2を含む建物基礎部分との接合においては、柱主筋7がRC柱部材1から基礎梁2およびフーチング4にわたって存在し、その周辺まで柱主筋7は周囲のコンクリートと付着しているので、柱脚部1aの付着切り部Pに対応する箇所にはコンクリートと一体となった柱主筋7が存在していて、ヒンジが発生するRC柱部材1の柱脚部1aに抵抗力を持たせることができる。
接合部鉄筋11は図示にあっては、すべての柱主筋7に対して配筋されているが、一部の柱主筋7に対して配筋するようにしてもよい。接合部鉄筋11の長さは、基礎梁2を含む建物基礎部分からRC柱部材1の柱脚部1a周辺を超える長さ寸法であれば、適宜に設定してよい。図示例にあっては、フーチング7から柱脚部1aよりも上方に達するように設定されている。
接合部鉄筋11と減圧用鉄筋10の長さ関係は、本実施形態にあっては、床スラブ5下の建物基礎部分で同じ定着長さであり、RC柱部材1内部で、接合部鉄筋11が減圧用鉄筋10よりも長くなるように設定されている。しかしながら、これら接合部用鉄筋11と減圧用鉄筋10の長さ関係は、応力解析の結果などに従って、適宜に設定すればよい。すなわち、減圧用鉄筋10は、RC柱部材1内部において、大きな圧縮応力が偏在する側の領域で柱軸方向の応力を負担する機能を有し、接合部鉄筋11は、接合部の抵抗力を増大する機能を有することから、それぞれが発揮すべき性能に従って、長さ関係を設定すればよい。接合部鉄筋11の配筋作業は、減圧用鉄筋10の配筋作業と同様にして行えばよい。
次に、第1実施形態にかかるRC部材の接合構造の作用について説明する。RC柱部材1を、基礎梁2を含む建物基礎部分に接合する作業は、上記減圧用鉄筋10および接合部鉄筋11を追加して配筋するだけであって、従来周知の種々の工法によって構築することができる。
RC柱部材1は、軸力を負担している状態で横方向から地震力を受けると、その柱脚部1aに曲げモーメントが発生する。この曲げモーメントにより、柱脚部1aの平断面において、一方は引張側となり他方が圧縮側となって、ヒンジが生じる(図10参照)。すなわち、RC柱部材1には、その平断面において、大きな圧縮応力が偏在する領域が生じる。
第1実施形態にあっては、RC柱部材1のこの領域に、床スラブ5を含む基礎梁2に下端部10aを定着させて、軸方向応力を負担する減圧用鉄筋10を埋設しているので、偏在する圧縮応力をこれに抵抗する減圧用鉄筋10に負担させることができ、またその応力を固定端である基礎梁2側へ流して、柱主筋7や柱コンクリート6が受ける圧縮応力を緩和することができる。
このように、基礎梁2側に定着させた減圧用鉄筋10によって、基礎梁2を含む建物基礎部分を含めて、圧縮応力を負担することができるので、柱脚部1aでの圧壊を遅延させたり、圧壊発生を防止することができる。これにより、RC柱部材1の曲げ耐力をより長く維持することができる。また、圧壊発生を防止できるので、RC柱部材1に断面欠損が生じることもなく、RC柱部材1の軸方向耐力も維持することができる。
また、柱軸方向にコンクリートとの付着を断って鉄筋を伸び縮み可能とする付着切り部Pを備えて、圧縮応力および引張応力の双方を負担する接合部鉄筋11を追加的に設けたので、減圧用鉄筋10が作用している状況下で、RC柱部材1と固定端となる床スラブ5を含む基礎梁2との接合部における抵抗力を増強でき、これにより、応力負担を効果的に減圧用鉄筋10に移して、RC柱部材1と基礎梁2との接合部周辺でヒンジが生じることによるRC柱部材1の損傷発生を、より効果的に防止することができる。
以上説明したように、第1実施形態にかかるRC部材の接合構造によれば、RC柱部材1と床スラブ5を含む基礎梁2の接合構造を考慮に入れて、背景技術で述べられているような超高強度コンクリートの採用を前提とすることなく、圧壊の発生原因である曲げモーメントによる応力を、ヒンジが発生する箇所またはヒンジが発生する前にコンクリートの圧壊が顕著に生じ得る箇所に絞って効果的に低減することができる。
また、当該接合構造の施工に際しては、柱鉄筋籠9に追加的に、減圧用鉄筋10および接合部鉄筋11を配筋するだけでよく、低コストかつ良好な施工性で、RC柱部材1の圧壊を防止することができる。減圧用鉄筋10は、フープ筋8の内側に配筋するので、柱主筋7との錯綜も防止して、配筋作業が複雑化することを防止しつつ、RC柱部材1の圧壊を防止できる。
図2には、本発明にかかるRC部材の接合構造の第2実施形態が示されている。第2実施形態は、基礎梁2を備えていない建物に適用した例である。基礎梁2を備えていない建物の場合には、フーチング4の上面を固定端として考慮すればよい。
第1実施形態と異なる点は、固定端がフーチング4上面となることから、接合部鉄筋11の付着切り部Pを、フーチング4上面を境界として設定する。この場合、減圧用鉄筋10は、図示しない土間スラブ上の露出された柱脚部1aまで設けることが好ましい。このような第2実施形態にあっても、固定端を考慮する位置が異なるだけで、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができることはもちろんである。
図3には第3実施形態が、図4には第4実施形態が示されている。これら実施形態は、第1および第2実施形態の接合部鉄筋11を省略したものである。減圧用鉄筋10は3本配筋されていて、当該減圧用鉄筋10によって得られる作用効果は、上記実施形態と同様である。
また特に、図3では、上記実施形態と同様に、減圧用鉄筋10が全体的にコンクリートと付着されているのに対し、図4では、減圧用鉄筋10は、上記第1および第2実施形態で説明した接合部鉄筋11と同様な構成で、その上端部10b側が床スラブ5上面もしくはフーチング4上面とRC柱部材1との接合位置を境界として、上方の柱脚部1a周辺の一部範囲で、柱コンクリート6と付着されていない(以下、当該一部範囲を、「非拘束伸縮部Q」という)。
非拘束伸縮部Qでは、減圧用鉄筋10が負担する圧縮応力等は柱コンクリート6に伝達されることはない。このような非拘束伸縮部Qを形成することで、減圧用鉄筋10は、非拘束伸縮部Qを除くコンクリートと付着している範囲がRC柱部材1等の変形に追従する一方で、非拘束伸縮部Qがその範囲で、柱高さ方向に自由に伸び縮みしつつコンクリートを介さずに応力を伝達し、さらに降伏するなどして、付着を除去した範囲のコンクリートの応力を当該非拘束伸縮部Qの軸応力および曲げ応力で緩和するので、曲げモーメントに起因するヒンジが生じても、柱軸方向の圧縮応力および引張応力の双方をより効果的に負担して、柱脚部1aの曲げ耐力を維持することができる。減圧用鉄筋10は、引張降伏後、さらに効果的に圧縮力を負担していくので、非拘束伸縮部Qの形成はきわめて有効である。
図示しないけれども、第1および第2実施形態の減圧用鉄筋10に非拘束伸縮部Qを設けるようにしてもよい。
図5には、本発明にかかるRC部材の接合構造の第5実施形態が示されている。第5実施形態では、上方から軸力を受けるRC部材として、フーチング4上からの荷重を負担するRC製の杭部材3を例示して説明する。図5(a)は杭頭部3a周辺の配筋を示す概略正面断面図、図5(b)は同杭頭部3a内部の配筋を示す平面断面図である。杭部材3としては、既製杭や場所打ち杭など、従来周知のどのような構造形式・施工形式のものであってもよい。図示例にあっては、基礎梁2は示されていないが、基礎梁2を備えた建物基礎部分であってもよい。杭部材3の杭頭部3a上には、フーチング4を介して、RC柱部材1が設けられる。
杭部材3は基本的には、杭コンクリート12の内部に、杭の周方向に間隔を隔てて配筋した杭主筋13と、これら杭主筋13を取り囲んで杭の高さ方向に間隔を隔てて配筋したフープ筋14とからなる杭鉄筋籠15を埋設して形成される。このように形成された杭部材3の杭頭部3a上に、フーチング4が接合される。フーチング4の下面が杭部材3の固定端となる。
本実施形態にあっては、このようにして形成される杭部材3内部に追加して、減圧用鉄筋10が埋設される。減圧用鉄筋10は、その上端部10bである定着端部がフーチング4に定着される。減圧用鉄筋10は、第1実施形態のRC柱部材1の場合と同様に、必要なコンクリート被り厚が確保され、かつ杭主筋13との錯綜を生じないように、フープ筋14の内側に配筋される。また、減圧用鉄筋10は、杭部材3の平断面において、大きな圧縮応力が偏在する側の領域に配筋される。
減圧用鉄筋10の長さ寸法は、フーチング4に定着される上端部10bの定着長さに加えて、杭の深さ方向における応力分布に応じ、杭部材3内部に発生する杭軸方向の圧縮応力や引張応力を負担して、杭主筋13や杭コンクリート12の負担を軽減することが必要な杭深さ範囲に設定される。
図示例にあっては、減圧用鉄筋10は、杭部材3の平断面において左側位置に寄せて、3本配筋されている。減圧用鉄筋10の配筋本数は、応力解析などの結果に従い、杭主筋13や杭コンクリート12の負担を軽減することが必要な程度で、1本もしくは複数本配筋される。また図示例にあっては、3本の減圧用鉄筋10が一列に直線状に並べて配筋されているが、二列以上としてもよく、また弧状に並べるなどしてもよい。さらに減圧用鉄筋10は、複数本を束ねて1セットとし、これらセットを複数セット配筋してもよい。減圧用鉄筋10の配筋位置、すなわち杭部材3の外面からの深さyはこれも、応力解析の結果などに従って、適宜に設定すればよい。
減圧用鉄筋10の配筋作業は、杭主筋13やフープ筋14から結束用番線で位置決めするなどして行えばよい。減圧用鉄筋10は、杭部材3が既製杭であるときは、予め一体的に埋設しておいたり、中詰めコンクリートの打設時に配筋すればよい。杭部材3が現場打ちの場合には、杭主筋13等の配筋と並行して配筋を行い、その後現場打ちコンクリートを打設すればよい。減圧用鉄筋10は、フーチング4に定着され、これにより杭部材3はフーチング4と接合される。
本実施形態にあっても、杭部材3にはさらに、接合部鉄筋11が埋設される。接合部鉄筋11は、少なくとも下端側11bが、杭主筋13と重ね継ぎ手の配置で杭部材3に埋設されるとともに、上端側11aが、固定端となるフーチング4に定着される。また、接合部鉄筋11は、下端側11bが杭頭部3a周辺の一部範囲で、杭コンクリート12と付着されない付着切り部Pとされる。
接合部鉄筋11は基本的に、接合部である杭部材3の杭頭部3aと、フーチング4下面との境界において、付着切り部Pを形成した側の部材、本実施形態では杭部材3に生じる曲げモーメントに起因する圧縮応力や引張応力の一部を負担する。
接合部鉄筋11は図示にあっては、すべての杭主筋13に対して配筋されているが、一部の杭主筋13に対して配筋するようにしてもよい。接合部鉄筋11の長さは、フーチング4から杭部材3の杭頭部3a周辺を超える長さ寸法であれば、適宜に設定してよい。図示例にあっては、フーチング4から杭頭部3aよりも下方に達するように設定されている。
接合部鉄筋11と減圧用鉄筋10の長さ関係は、本実施形態にあっては、フーチング4で同じ定着長さであり、杭部材3内部で、接合部鉄筋11が減圧用鉄筋10よりも長くなるように設定されている。しかしながら、これら接合部用鉄筋11と減圧用鉄筋10の長さ関係は、応力解析の結果などに従って、適宜に設定すればよい。すなわち、減圧用鉄筋10は、杭部材3内部において、大きな圧縮応力が偏在する側の領域で杭軸方向の応力を負担する機能を有し、接合部鉄筋11は、接合部の抵抗力を増大する機能を有することから、それぞれが発揮すべき性能に従って、長さ関係を設定すればよい。接合部鉄筋11の配筋作業は、減圧用鉄筋10の配筋作業と同様にして行えばよい。
次に、第5実施形態にかかるRC部材の接合構造の作用について説明する。杭部材3を、フーチング4に接合する作業は、上記減圧用鉄筋10および接合部鉄筋11を追加して配筋するだけであって、従来周知の種々の工法によって構築することができる。
杭部材3は、軸力を負担している状態で横方向から地震力を受けると、その杭頭部3aに曲げモーメントが発生する。この曲げモーメントにより、杭頭部3aの平断面において、一方は引張側となり他方が圧縮側となって、ヒンジが生じる。すなわち、杭部材3には、その平断面において、大きな圧縮応力が偏在する領域が生じる。
第5実施形態にあっては、杭部材3のこの領域に、フーチング4へ上端部10bを定着させて、軸方向応力を負担する減圧用鉄筋10を配筋しているので、偏在する圧縮応力をこれに抵抗する減圧用鉄筋10に負担させることができ、またその応力を固定端であるフーチング4側へ流して、杭主筋13や杭コンクリート12が受ける圧縮応力を緩和することができる。
このように、フーチング4側に定着させた減圧用鉄筋10によって、建物基礎部分を含めて、圧縮応力を負担することができるので、杭頭部3aでの圧壊を遅延させたり、圧壊発生を防止することができる。これにより、杭部材3の曲げ耐力をより長く維持することができる。また、圧壊発生を防止できるので、杭部材3に断面欠損が生じることもなく、杭部材3の軸方向耐力も維持することができる。
また、杭軸方向に鉄筋を伸び縮みさせる付着切り部Pを備えて、圧縮応力および引張応力の双方を負担する接合部鉄筋11を追加的に設けたので、減圧用鉄筋10が作用している状況下で、杭部材3と固定端となるフーチング4との接合部における抵抗力を増強でき、これにより、応力負担を効果的に減圧用鉄筋10に移して、杭部材3とフーチング4との接合部周辺でヒンジが生じることによる杭部材3の損傷発生を、より効果的に防止することができる。
以上説明したように、第5実施形態にかかるRC部材の接合構造にあっても、杭部材3とフーチング4の接合構造を考慮に入れて、背景技術で述べられているような超高強度コンクリートの採用を前提とすることなく、圧壊の発生原因である曲げモーメントによる応力を、ヒンジが発生する箇所またはヒンジが発生する前にコンクリートの圧壊が顕著に生じ得る箇所に絞って効果的に低減することができる。
また、当該接合構造の施工に際しては、杭鉄筋籠15に追加的に、減圧用鉄筋10および接合部鉄筋11を配筋するだけでよく、低コストかつ良好な施工性で、杭部材3の圧壊を防止することができる。減圧用鉄筋10は、フープ筋14の内側に配筋するので、杭主筋13との錯綜も防止して、配筋作業が複雑化することを防止しつつ、杭部材3の圧壊を防止できる。
図6および図7には、第6および第7実施形態が示されている。これら実施形態は、杭部材3を対象とした、上記第3および第4実施形態に相当するRC部材の接合構造である。これら実施形態は、第5実施形態の接合部鉄筋11を省略したものである。
図6では、上記実施形態と同様に、減圧用鉄筋10が全体的にコンクリートと付着されているのに対し、図7では、減圧用鉄筋10は、その下端部10a側がフーチング4下面と杭部材3との接合位置を境界として、下方の杭頭部3a周辺の一部範囲で非拘束伸縮部Qとされている。
このように非拘束伸縮部Qを形成することで、減圧用鉄筋10は、非拘束伸縮部Qを除くコンクリートと付着している範囲が杭部材3等の変形に追従する一方で、非拘束伸縮部Qがその範囲で、杭深さ方向に自由に伸び縮みし、さらに降伏するなどして、曲げモーメントに起因するヒンジが生じても、杭軸方向の圧縮応力および引張応力の双方をより効果的に負担することができる。
図示しないけれども、第5実施形態の減圧用鉄筋10に非拘束伸縮部Qを設けるようにしてもよい。
図8には、第8実施形態が示されている。第8実施形態では、第5実施形態の構成に加えて、杭頭部3aの上方部分に、外径寸法が杭部材3の他の部分よりも縮径された縮径部16が形成される。縮径部16は、杭部材3の外回りから外方へはみ出さないように、杭部材3と同心で形成される。これにより、縮径部16を挟んで、フーチング4と杭部材3との間に、杭部材3の周方向に沿って環状の隙間Vが形成される。この隙間Vにより、杭部材3の杭頭部3aが曲げモーメントによる回転作用を受けたときに、杭部材3の杭頭部3aがフーチング4下面に押し付けられることを防止して、これによっても圧壊の発生を防止することができる。
また、縮径部16により杭部材3の杭頭部3aが絞られた形態となって応力が増大するけれども、接合部鉄筋11の付着切り部Pによって杭頭部3aとフーチング4との抵抗力を増大でき、縮径部16回りの応力を接合部鉄筋11に負担させて、杭部材3の健全性を確保することができる。図示しないけれども、第8実施形態の減圧用鉄筋10に非拘束伸縮部Qを設けるようにしてもよく、これにより、縮径部16周辺に対する応力緩和作用をさらに向上することができる。
さらに、上記実施形態の変形例として、図4および図5に二点鎖線Zで示したように、RC柱部材1の下端や杭部材3の上端に凸球面部を形成するとともに、床スラブ5の上面やフーチング4下面に、対応する凹球面部を形成し、曲げモーメントによる回転作用を吸収するようにしてもよい。この際、凸球面部と凹球面部は、回転作用でRC柱部材1や杭部材3に圧壊などの損傷が生じない形状に設定することが好ましい。
図9には、本発明にかかる建物の好適な一実施形態の平面プランが示されている。本実施形態にあっては、建物外周に配置される少なくとも一部のRC部材と固定端との接合に、上記第1から第8実施形態に示したRC部材の接合構造が適用される。図示例にあっては、平面長方形状の建物Sが示されている。
図11に示したように、地震力により建物eの高層部が低層部に対して建物e外方へ迫り出すように水平変位すると、これにより発生する曲げモーメントによって、建物e外周の柱部材9や杭部材で軸力が顕著に増加する。そしてこれら建物e外周の柱部材g等の平断面において、建物e外側に面する領域で圧縮応力が偏在する。
本実施形態にあっては、建物Sの外周に位置する隅柱部材Jや側柱部材Kに、そしてまた図示しないけれども、建物S外周の四隅および外周位置直下に位置する杭部材に対し、上記実施形態にかかるRC部材の接合構造が適用される。例えば、側柱部材Kについては、建物S外側に面して減圧用鉄筋10が配筋される。隅柱部材Jについても、建物S外側に面して、L字状の配列で減圧用鉄筋10が配筋される。また、必要に応じて、接合部鉄筋11も配筋される。建物S内奥の柱部材Lについては、必要に応じて、上記実施形態にかかるRC部材の接合構造を適用してもよい。また、本実施形態にあっては、建物S外周のすべての柱部材J,Kに減圧用鉄筋10が配筋されているが、一部の柱部材J,Kに配筋するようにしてもよいことはもちろんである。
本実施形態にかかる建物Sの作用について述べると、地震力が横方向に作用することで、建物Sの各柱部材J,K,L、特に外周の柱部材J,Kに大きな曲げモーメントが発生し、それに伴ってヒンジが生じる。これに対し、本実施形態にあっては、建物S外周に配置される少なくとも一部の柱部材J,Kや杭部材に上記実施形態にかかる減圧用鉄筋10や接合部鉄筋11を備えたRC部材の接合構造を適用するので、圧縮応力や引張応力を負担させることができ、これら外周の柱部材J,Kや杭部材に圧壊や断面欠損が発生することを防止できて、建物Sの健全性を向上することができる。
図示例にあっては、平面長方形状の建物Sを例示して説明したが、コの字状やロの字状、その他の平面外形輪郭の平面プランの建物Sであっても、建物Sの外形輪郭に沿った建物S外周に配置される少なくとも一部の柱部材J,Kや杭部材に適用することで、同様の作用効果を得ることができる。
以上の実施形態にあっては、建物1階のRC柱部材1および杭部材3を例示して説明したが、各階の柱部材の場合には柱梁仕口部との接合部に、建築物最上階の柱部材の柱頭部と屋上スラブとの間では当該屋上スラブとの接合部に適用すればよい。またRC柱部材の柱脚部を固定端に接合する箇所であれば、いわゆる引張側の柱や、コア壁で地震力を負担するようにした建築物の外周柱等に対しても上記構成を適用することで、建物の健全性を向上することができる。
例えば節付きの壁杭など、壁杭部材の場合にも、同様に適用することができる。壁部材であっても、上端部や下端部が接合される梁や床スラブとの接合に対し、同様に適用することができる。これらいずれの例にあっても、上記実施形態と同様に、構造材と固定端との間に生じる応力の一部を減圧用鉄筋で負担することができ、圧壊など損傷発生を効果的に防止することができる。
本発明にかかるRC部材の接合構造の第1実施形態を説明する説明図である。 本発明にかかるRC部材の接合構造の第2実施形態を説明する説明図である。 本発明にかかるRC部材の接合構造の第3実施形態を説明する説明図である。 本発明にかかるRC部材の接合構造の第4実施形態を説明する説明図である。 本発明にかかるRC部材の接合構造の第5実施形態を説明する説明図である。 本発明にかかるRC部材の接合構造の第6実施形態を説明する説明図である。 本発明にかかるRC部材の接合構造の第7実施形態を説明する説明図である。 本発明にかかるRC部材の接合構造の第8実施形態を示す杭頭部周辺の配筋を示した概略正面図である。 本発明にかかるRC部材の接合構造を用いた建物の平面プランを示す図である。 背景技術における課題を説明するための柱脚部周辺の概略拡大図である。 背景技術における課題を説明するための建物の概略側面図である。
符号の説明
1 RC柱部材
1a 柱脚部
2 基礎梁
3 RC製の杭部材
3a 杭頭部
4 フーチング
5 床スラブ
7 柱主筋
8,14 フープ筋
10 減圧用鉄筋
11 接合部鉄筋
13 杭主筋
16 縮径部
J 隅柱部材
K 側柱部材
P 付着切り部
Q 非拘束伸縮部
S 建物

Claims (4)

  1. 主筋およびフープ筋が埋設されるとともに、該フープ筋の内側であってかつ大きな圧縮応力が偏在する側の領域に、軸方向応力を負担する減圧用鉄筋が埋設された鉄筋コンクリート部材を、該減圧用鉄筋の定着端部を固定端に定着させて、当該固定端と接合し、
    前記鉄筋コンクリート部材はさらに、前記主筋と重ね継ぎ手で、若しくは該主筋に対し定着が得られる配置で一端側が埋設されるとともに、他端側が、前記固定端に定着された接合部鉄筋を備え、該接合部鉄筋は、一端側が上記鉄筋コンクリート部材の材軸端部周辺の一部範囲でコンクリートと付着されていないことを特徴とする鉄筋コンクリート部材の接合構造。
  2. 前記減圧用鉄筋は、前記鉄筋コンクリート部材の材軸端部でコンクリートと付着されていないことを特徴とする請求項1に記載の鉄筋コンクリート部材の接合構造。
  3. 前記鉄筋コンクリート部材がコンクリート製杭部材であって、該コンクリート製杭部材の杭頭部の上方部分の外径寸法を、他の部分よりも縮径して形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄筋コンクリート部材の接合構造。
  4. 請求項1〜3いずれかの項に記載の鉄筋コンクリート部材の接合構造が、建物外周に配置される少なくとも一部の鉄筋コンクリート部材と固定端との接合に用いられることを特徴とする建物。
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