JP5339048B2 - 光カチオン重合性を有する光重合増感剤 - Google Patents

光カチオン重合性を有する光重合増感剤 Download PDF

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Description

本発明は、光カチオン重合において、耐昇華性の優れた光カチオン重合性を有する光重合増感剤であるアントラセン−9,10−ジエーテル化合物及びその製造方法並びに当該アントラセン−9,10−ジエーテル化合物を含有する重合性組成物及びその硬化物に関する。
紫外線や可視光線等の活性エネルギー線により重合する光硬化性樹脂は、硬化が速く、熱硬化性樹脂に比べ有機溶剤の使用量を大幅に減らすことができることから、作業環境の改善、環境負荷の低減という点で優れており、塗料、インキ、接着剤、コーティング剤等に広く利用されている。従来の光硬化性樹脂はそれ自体では重合開始機能が乏しく、硬化させる場合には通常、光重合開始剤を用いる必要がある。しかし、一般に光重合開始剤に用いられるオニウム塩などは、それ自体の光吸収は225nm〜350nm付近にあり、350nm以上には吸収を持たない。そのため、中圧や高圧の水銀灯などを光源とした場合、光硬化反応が進行しにくいなどの問題があり、必要に応じて光重合増感剤を添加するのが一般的である。光重合増感剤としては、アントラセン、フェノチアジン、ペリレン化合物が知られている。
アントラセン系の光重合増感剤としては、9,10−ジアルコキシアントラセン化合物が用いられている。この9,10−ジアルコキシアントラセン化合物は、光ラジカル重合だけでなく、光カチオン重合においても増感作用を有することが知られている。例えば、光カチオン重合における光重合開始剤であるヨードニウム塩に対する光重合増感剤として9,10−ジブトキシアントラセンや9,10−ジエトキシアントラセンなどの9,10−ジアルコキシアントラセン化合物が使用されており(特許文献1参照)、また、脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル製、商品名:UVR6110)の光カチオン重合に対し、光重合増感剤として2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセンを使用する例が記載されている(特許文献2参照)。
また、9,10−ジアルコキシアントラセン化合物などのアントラセン−9,10−ジエーテル化合物を光カチオン重合の増感剤として用いた場合、光カチオン重合性化合物に対する溶解度が高いため、光重合性組成物への添加量をあげることができ、硬化性に優れていることが示されている(特許文献3参照)。
また、アントラセン−9,10−ジエーテル化合物の合成法として、アントラキノン類をヒドラジン類で還元してロイコ体とし、ついでアルキル化剤であるアルキルスルホン酸エステルで、ジエーテル化する方法が知られている(特許文献3参照)。
特開2002−302507号公報 特開平11―279212号公報 特開2000−344704号公報
しかしながら、従来から使用されている光重合増感剤は、硬化後、ポストベークしたときにしばしば昇華物が発生し、それが排気ダクト等に付着し、さらに付着した昇華物がフィルムなどの硬化物上に降りかかるなどのトラブルを引き起こすことが問題視されていた。したがって、ベイキング工程において昇華物の発生しにくい光カチオン重合性組成物の開発が望まれており、特に高感度で耐昇華性の高い光重合増感剤を用いた感光性組成物の開発が求められている。
特開2000−344704号(特許文献3)に種々のアントラセン−9,10−ジエーテル化合物を光カチオン重合増感剤として用いた例が開示されている。しかしながら、これらの文献にはポストベーク時の昇華物の問題についての課題認識はなく、当然本発明のアントラセン−9,10−ジエーテル化合物がその問題を解決する事のできることについての示唆もない。
本発明者は、アントラセン−9,10−ジエーテル化合物の構造と物性に関してさらに鋭意検討した結果、本発明のアントラセン−9,10−ジエーテル化合物が、光カチオン重合の光重合増感剤として優れた効果をしめすのみならず、当該アントラセン−9,10−ジエーテル化合物は、当該化合物を光重合増感剤として含有する光重合組成物を重合させた硬化物中において、自らも光重合反応を起こし、重合反応で生成する高分子樹脂骨格に取り込まれるなど高分子化することにより、すぐれた耐昇華性を有し、ブルーミングなどを起こしづらくなることを見出し本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の要旨は、下記一般式(1)で示される光カチオン重合性を有する光重合増感剤に存する。
(一般式(1)において、m、nは同一であっても異なっていてもよく、1以上10以下の整数を表し、R,Rは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、メチル基又はエチル基のうちいずれか一つを表し、X及びYは同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基のいずれかを示す。)
本発明の第2の要旨は、下記一般式(2)で示される、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物とエピハロヒドリン化合物とを反応させることを特徴とする前記の光カチオン重合性を有する光重合増感剤の製造方法に存する。
本発明の第3の要旨は、前記光カチオン重合性を有する光重合増感剤と光重合開始剤としてオニウム塩を含有する光重合開始剤組成物に存する。
本発明の第4の要旨は、前記光重合開始剤組成物と光カチオン重合性化合物を含有する光重合性組成物に存する。
本発明の第5の要旨は、前記光重合性組成物を硬化してなる硬化物に存する。
本発明の光カチオン重合性を有する光重合増感剤は、光重合反応において光重合増感剤としての効果を有するばかりでなく、当該化合物を光重合増感剤として含有する光重合組成物を重合させた硬化物中において、自らも光重合反応を起こし、重合反応で生成する高分子樹脂骨格に取り込まれるなど高分子化することにより、すぐれた耐昇華性を有する。
本発明の光カチオン重合性を有する光重合増感剤であるアントラセン−9,10−ジエーテル化合物は、一般式(1)に記載の構造を有する化合物である。
一般式(1)において、R,Rは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、メチル基又はエチル基のうちいずれか一つを表し、m、nは同一であっても異なっていてもよく、1以上10以下の整数を表し、X及びYは同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基のいずれかを示す。
一般式(1)中、XまたはYで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル碁、n−ブチル基、i−ブチル基、アミル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられ、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子,臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基,n―プロポキシ基,n−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ、アリールオキシ基としては、フェノキシ基、p−トリルオキシ基等が挙げられる。アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基,ブチルチオ基、ヘキシルチオ基等が挙げられ、アリールチオ基としては、フェニルチオ基、o―トリルチオ基等が挙げられる。
一般式(1)に示すアントラセン−9,10−ジエーテル化合物としては、次のものが挙げられる。すなわち、アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシプロピル)エーテル、アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシプロポキシ)プロピル]エーテル、アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシプロポキシ)プロポキシ]プロピル}エーテル、アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシブチル)エーテル、アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシブトキシ)ブチル]エーテル、アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシブトキシ)ブトキシ]ブチル}エーテル等である。
一般式(1)に示すアントラセン−9,10−ジエーテル化合物の具体例を各置換基毎の例として示す。まず、XまたはYがアルキル基である場合の例としては、1−メチル−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−メチル−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−メチル−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−メチル−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−メチル−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−メチル−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、1−エチル−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−エチル−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−エチル−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−エチル−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−エチル−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−エチル−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、1−(t−ブチル)−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−(t−ブチル)−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−(t−ブチル)−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−(t−ブチル)−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−(t−ブチル)−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−(t−ブチル)−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル等が挙げられる。
また、XまたはYがハロゲン原子である場合の例としては、1−フルオロ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−フルオロ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−フルオロ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−フルオロ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−フルオロ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−フルオロ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、1−クロロ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−クロロ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−クロロ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−クロロ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−クロロ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−クロロ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、1−ブロモ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−ブロモ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−ブロモ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−ブロモ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−ブロモ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−ブロモ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル等が挙げられる。
さらには、XまたはYがアルコキシ基である場合の例としては、1−メトキシ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−メトキシ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−メトキシ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−メトキシ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−メトキシ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−メトキシ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、1−エトキシ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−エトキシ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−エトキシ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−エトキシ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−エトキシ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−エトキシ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、1−ブトキシ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−ブトキシ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−ブトキシ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−ブトキシ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−ブトキシ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−ブトキシ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル等が挙げられる。
さらには、XまたはYがアリールオキシ基である場合の例としては、1−フェノキシ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−フェノキシ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−フェノキシ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−フェノキシ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−フェノキシ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−フェノキシ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、1−(p−トリルオキシ)−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−(p−トリルオキシ)−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−(p−トリルオキシ)−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−(p−トリルオキシ)−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−(p−トリルオキシ)−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−(p−トリルオキシ)−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル等が挙げられる。
さらには、XまたはYがアルキルチオ基である場合の例としては、1−メチルチオ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−メチルチオ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−メチルチオ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−メチルチオ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−メチルチオ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−メチルチオ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、1−ブチルチオ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−ブチルチオ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−ブチルチオ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−ブチルチオ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−ブチルチオ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−ブチルチオ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル等が挙げられる。
さらには、XまたはYがアリールチオ基である場合の例としては、1−フェニルチオ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、1−フェニルチオ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、1−フェニルチオ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、2−フェニルチオ−アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル、2−フェニルチオ−アントラセン−9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エチル]エーテル、2−フェニルチオ−アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル等が挙げられる。
さらには、XまたはYがカルボキシル基である場合の例としては、9,10−ジ(2−グリシジルオキシエトキシ)−アントラセン−1−カルボン酸、9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]−アントラセン−1−カルボン酸、9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}−アントラセン−1−カルボン酸、9,10−ジ(2−グリシジルオキシエトキシ)−アントラセン−2−カルボン酸、9,10−ジ[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]−アントラセン−2−カルボン酸、9,10−ジ{2−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}−アントラセン−2−カルボン酸等が挙げられる。
本発明の化合物は、その分子中に光重合増感機能を有するアントラセン構造部分と光カチオン重合性を有するグリシジル基部分を有する。そしてこの二つの異なる機能を有する部分をアルキルオキシ基で結合した構造を有する。当該アルキルオキシ基を介在することにより、グリシジル基の光カチオン重合性を十分に発揮させることが可能となる。また、当該アルキルオキシ基を介在させることにより、後述する脂環式エポキシなどの光カチオン重合性化合物に対する溶解度が大きくなり、光カチオン重合性組成物を調製する際、光重合増感剤が室温で速やかに光カチオン重合性化合物に溶解しやすくなるという効果も有する。
本発明の光カチオン重合性を有する光重合増感剤であるアントラセン−9,10−ジエーテル化合物は、一般式(2)で示される、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物をエピハロヒドリン化合物と反応させることにより得ることが出来る。
一般式(2)において、R,Rは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、メチル基又はエチル基のうちいずれか一つを表し、m、nは同一であっても異なっていてもよく、1以上10以下の整数を表し、X及びYは同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基のいずれかを示す。
一般式(2)中のXまたはYで表されるハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基については、一般式(1)において例示したものと同様である。
下記反応式(1)に示したように、一般式(2)で示される、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物は、9,10−ジヒドロキシ−アントラセン化合物を酸化アルキレンと反応させることによって得ることができる。
当該反応において原料となる9,10−ジヒドロキシアントラセン化合物の具体的な例としては、9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−メチル−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−メチル−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−エチル−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−(t−ブチル)−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−(t−ブチル)−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−フルオロ−9,10−ジヒドロキシアントラセン2−フルオロ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−クロロ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−クロロ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−ブロモ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−ブロモ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−メトキシ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−メトキシ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−エトキシ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−エトキシ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−フェノキシ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−フェノキシ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−メチルチオ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−メチルチオ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、1−フェニルチオ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、2−フェニルチオ−9,10−ジヒドロキシアントラセン、9,10−ジヒドロキシアントラセン−1−カルボン酸、9,10−ジヒドロキシアントラセン−2−カルボン酸等が挙げられる。
当該反応で使用される酸化アルキレンとしては、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン等が挙げられる。酸化アルキレンの使用量は、9,10−ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、2モル倍から30モル倍添加する。2モル倍未満では、未反応の9,10−ジヒドロキシアントラセン化合物が残留し好ましくない。また、酸化アルキレンの添加量が過剰な場合、反応条件にもよるが例えば、8モル倍を越えて添加した場合は、当該反応で得られる、一般式(2)で示される、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物において、n及び/又はmが2以上の化合物が主たる混合物として生成してくる。この混合物をカラムクロマトを用いて、n及び/又はmの異なる化合物を分離することができる。
当該反応では、反応を促進させるため塩基性化合物を用いる。使用される塩基性化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。塩基性化合物の添加量は9,10−ジヒドロキシアントラセン化合物に対して2倍モルから3倍モルが望ましい。反応は通常溶媒の存在下行われる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、エチレングリコール、ジメトキシエタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、ジクロルメタン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン等のハロゲン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒が用いられる。
当該反応の反応温度は、0℃以上、80℃以下が望ましい。0℃未満では反応が遅く、80℃を超える温度では副反応による副生物が増加するため好ましくない。反応時間は反応温度によるが、通常0.5時間から2時間である。反応の進行に伴い、一般式(2)で示される、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物のうち、n及びmが1のアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物は溶媒に不溶となり、沈澱してくる。一方、n及び/又はmが2以上の生成物は、溶媒に溶けたままであり、沈殿物を吸引濾過することにより,n及びmが1の反応生成物を単離することが出来る。
また、n及び/又はmが2以上の生成物については、上記反応混合物を濾過して得られる、n及びmが1の生成物を除いた濾液を濃縮することにより得ることが出来る。必要ならば、可溶性溶媒である例えばトルエンに溶解し,貧溶媒である、例えばn−ヘキサンを加え再結晶して、あるいはこの混合物をカラムクロマトを用いて分離精製することが可能である
このようにして行われた当該反応で得られるアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物としては、例えば、次の化合物が挙げられる。すなわち、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシエチル)エーテル、アントラセン−9,10−ジ[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]エーテル、アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル}エーテル、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシプロピル)エーテル、アントラセン−9,10−ジ[2−(2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル]エーテル、アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−ヒドロキシプロポキシ)プロポキシ]プロピル}エーテル、4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシブチル)エーテル、アントラセン−9,10−ジ[2−(2−ヒドロキシブトキシ)ブチル]エーテル、アントラセン−9,10−ジ{2−[2−(2−ヒドロキシブトキシ)ブトキシ]ブチル}エーテル等が挙げられ、さらに、上記化合物のアントラセン環に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基等が置換したアントラセン−9,10−ジエーテル化合物が挙げられる。
ついで、下記反応式(2)に示したように、塩基性化合物の存在下一般式(2)で示されるアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物をエピハロヒドリン化合物と反応させることにより、一般式(1)にしめすアントラセン−9,10−ジエーテル化合物を得る事が出来る。
使用できるエピハロヒドリン化合物としては、エピクロロヒドリン又はエピブロモヒドリン等が挙げられる。これらのうち、入手が容易なことから、エピクロロヒドリンを使用することが好ましい。
当該反応においても反応を促進させるため塩基性化合物を用いる。用いられる塩基性化合物としては、反応により発生するハロゲン化水素と反応する塩基であればよく、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピリジン等の有機アミン化合物が挙げられる。さらには、カリウム−t−ブトキシド、水素化ナトリウム等の塩基性化合物を使用することも可能である。
反応は通常溶媒の存在下で行われる。使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、ジクロルメタン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン等のハロゲン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒が用いられる。
当該反応におけるエピハロヒドリン化合物の使用量は、一般式(2)で示される、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物に対して、2モル倍から6モル倍添加する。塩基性化合物の添加量は、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物に対して2モル倍から6モル倍が望ましい。2モル倍未満では、未反応のアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物が残留し、6モル倍を超える場合では、生成物の単離収率が下がり好ましくない。
反応温度は、0℃以上,80℃以下が望ましい。0℃未満では反応が遅く、80℃を超える条件では副反応による副生物が増えるため好ましくない。通常、室温で反応は進行する。反応の進行に伴い、通常は塩基性化合物の塩酸塩が析出する。
水溶性ケトンまたは水溶性エーテルを溶媒として用いる場合は、析出した塩基性化合物の塩酸塩を水を加えて溶解させ、ついでさらに水を加えることにより生成物を析出させる。析出物をろ過・乾燥し、相当する一般式(1)で示されるアントラセン−9,10−ジエーテル化合物を得ることが出来る。また、反応溶媒として水不溶性の溶媒を用いる場合は、反応終了後水を加えて塩基性化合物の塩酸塩を溶かして2層となし、分液操作により水層を分離する。次いで有機層を濃縮し、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の貧溶媒を加えて、生成物を析出させる。
得られた化合物の同定は、赤外スペクトル、マススペクトル、H−NMRスペクトルを用いて行い、これらの化合物が一般式(1)で示されるアントラセン−9,10−ジエーテル化合物であることを確認した。
本発明において得られた、一般式(1)で示されるアントラセン−9,10−ジエーテル化合物は、光重合増感剤として光カチオン重合硬化速度を促進することが判明した。当該アントラセン−9,10−ジエーテル化合物を光重合増感剤として、光重合開始剤と配合することにより、光重合開始剤組成物を調製することができる。そして当該光重合開始剤組成物と、光カチオン重合性化合物を配合することにより光重合性組成物を調製することができる。
(光重合開始剤組成物)
本発明の光重合開始剤組成物は、光重合増感剤として前記一般式(1)で示されるアントラセン−9,10−ジエーテル化合物と光重合開始剤を含有する。光重合開始剤としては、オニウム塩を用いることができる。オニウム塩としては通常スルホニウム塩またはヨードニウム塩が使用される。スルホニウム塩としてはS,S,S’,S’−テトラフェニル−S,S’−(4、4’−チオジフェニル)ジスルホニウムビスヘキサメトキシフォスフェート、ジフェニル−4−フェニルチオフェニルスルホニウムヘキサメトキシフォスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサメトキシフォスフェートが挙げられ、例えばダウ・ケミカル製UVI6992を用いることが出来る。一方、ヨードニウム塩としては4−イソブチルフェニル−4’−メチルフェニルヨードニウムヘキサメトキシフォスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサメトキシアンチモネート、4−イソプロピルフェニル−4’−メチルフェニルヨードニウムテトラキスペンタメトキシフェニルボレートが挙げられ、例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製イルガキュア250(イルガキュアはチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社の登録商標)、ローディア社製2074を用いることが出来る。
本発明の一般式(1)で示される光重合増感剤の光重合開始剤組成物中における使用量は、特に限定されないが光重合開始剤に対して通常5〜100重量%の範囲であり、好ましくは10〜50重量%の範囲である。光重合増感剤の使用量が5重量%未満では光重合性化合物を光重合させるのに時間がかかりすぎてしまい、一方、100重量%を超えて使用しても添加に見合う効果は得られない。
(光重合性組成物)
本発明の光重合性組成物は、前述のアントラセン−9,10−ジエーテル化合物と光重合開始剤を含有する光重合開始剤組成物と、光カチオン重合性化合物とを含有する。
使用する光カチオン重合性化合物としてはエポキシ化合物、ビニルエーテル等が挙げられる。エポキシ化合物として一般的なものは脂環式エポキシ化合物、エポキシ変性シリコーン、芳香族のグリシジルエーテル等である。脂環式エポキシ化合物としては3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートが挙げられ、例えばダウ・ケミカル製UVR6105、UVR6110を用いることが出来る。エポキシ変性シリコーンとしては東芝GEシリコーン製UV−9300等が挙げられる。芳香族グリシジル化合物としては2,2’−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン等が挙げられる。ビニルエーテルとしてはメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
光重合性組成物に対する光重合開始剤組成物の使用量は、0.005〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.025〜5重量%である。0.005重量%未満だと光重合性組成物を光重合させるのに時間がかかってしまい、一方10重量%より多いと光重合させて得られる硬化物の硬度が低下したりする等、硬化物の物性を悪化させるため好ましくない。
本発明の光重合組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、希釈剤、着色剤、有機又は無機の充填剤、レベリング剤、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、安定剤、滑剤、可塑剤等の各種樹脂添加剤を配合してもよい。
(光重合硬化物)
当該重合性組成物の硬化はフィルム状で行うことも出来るし、塊状に硬化させることも可能である。フィルム状に硬化させる場合は、液状の当該重合性組成物をたとえばポリエステルフィルムなどの基材に、たとえばバーコーターなどを用いて膜厚5〜300ミクロンになるように塗布する。スピンコーティング法やスクリーン印刷法により、さらに薄い膜厚あるいは厚い膜厚にして塗布してもよい。このようにして調製した膜に、250〜500nmの波長範囲を含む紫外線を1〜1000mW/cm程度の強さで光照射すればよい。用いる光源としてはメタルハライドランプ、キセノンランプ、紫外線LED、青色LED,白色LED、フュージョン社製のDランプ、Vランプ等が挙げられる。太陽光の使用も可能である。
光硬化の判定は、タックフリーテスト(指触テスト)に基づいて行った。すなわち、光照射によりフィルム表面の光硬化性組成物のタック(べたつき)が取れるまでの時間を硬化時間とした
耐昇華性の判定は、光硬化したフィルムをオーブン中で一定時間加熱し、加熱前後のフィルム中に含まれる光重合増感剤の量をそのUVスペクトルを測定することにより測定し、その減少量から昇華した光重合増感剤の量を求めることにより行った。
本発明の光カチオン重合性を有する光重合増感剤の重合性に関しては、光重合増感剤を含む光重合性組成物を光硬化させた後に当該フィルムをメチルエチルケトンなどの有機溶媒により抽出操作を行い、有機溶媒中への溶出率を測定することにより確認した。光重合増感剤の溶出率(%)を当該抽出処理前後のフィルム中に含まれる光重合増感剤の量をそれに由来するUVスペクトルを測定することにより以下の式により求めた。
下記の実施例により本発明を例示するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。特記しない限り、すべての部は重量部である。
生成物の確認は下記の機器による測定により行った。
(1)融点:ゲレンキャンプ社製の融点測定装置、型式MFB−595(JIS K0064に準拠)
(2)赤外線(IR)分光光度計:日本分光社製、型式IR−810
(3)核磁気共鳴装置(NMR):日本電子社製、型式GSX FT NMR Spectorometer
(4)Massスペクトル:島津製作所社製、質量分析計、型式GCMS−QP5000
(5)紫外(UV)分光光度計:島津製作所社製、型式UV−2200
(実施例1) アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルの合成
(第一反応)反応式(1)
300mlオートクレーブに、9,10−アントラキノン20.8g(0.10モル)とアントラキノン換算で20重量%の1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセンのジナトリウム水溶液104g(0.10モル)を仕込み、窒素雰囲気下、110℃のオイルバスに浸漬し1時間加熱した。反応後室温まで冷却し、9,10−ジヒドロキシアントラセン41.6g(0.20モル)を含有する水溶液124.8gを得た。この9,10−ジヒドロキシアントラセンのジナトリウム塩水溶液を全量300mlオートクレーブ中に仕込み、酸化エチレン35g(0.8モル)を温度50℃以下、かつ圧力を0.3MPa以下に保ちつつ60分要して加えた。更に、反応温度を40℃に保持しながら反応を3時間続けた。反応終了後、得られた結晶を濾別して水洗浄した。得られた結晶を乾燥させ、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシエチル)エーテルの黄色粉末42gを得た。
生成物について、上記した特性測定を行った結果は次のとおりであり、生成物は、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシエチル)エーテルであることが確認された。
(1)融点: 226−227℃。
(2)IRスペクトル(KBr,cm−1): 3495,2980,2880,1395,1350,1090,1062,1020,890,880,760.
(3)H−NMR(CDCl,ppm):δ=4.15−4.23(m,4H),4.30−4.35(m、4H),7.48−7.55(m,4H),8.31−8.37(m、4H).
(第二反応)反応式(2)
300mlの四口フラスコに、上記第1反応で得られたアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシエチル)エーテル2.0g(6.7ミリモル)、N−メチルピロリドン40ml、水素化ナトリウム0.64g(26.8ミリモル)を窒素雰囲気下で仕込み、60℃で、フラスコの内容物を攪拌・混合した後、エピクロロヒドリン3.1g(33.5ミリモル)をN−メチルピロリドン10mlに溶解した溶液を添加し、60℃で1.5時間攪拌を継続した。このフラスコにメタノール20mlを加え、水素化ナトリウムを分解した後、純水40ml、トルエン40ml加えた。得られた反応生成物に純水20mlを加えて洗浄し、この洗浄操作を3回繰り返した。純水によって洗浄した後の液から有機層を分離した。分離した有機層を濃縮して得られた油状物質を、ヘキサン、酢酸エチルを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製し、淡黄色結晶のアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル0.82g(2.0ミリモル)を得た。生成物のアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシエチル)エーテルに対する収率は、30mol%であった。
生成物について、上記した特性測定を行った結果は次のとおりであり、生成物は、アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルであることが確認された。
(1)融点:99〜102℃。
(2)IRスペクトル(KBr,cm−1):600、670、760、900、1060、1090、1350、1380、1400、1440、1620、などの波長に吸収が認められた。
(3)H−NMR(CDCl,ppm):δ=2.71−2.74(m,2H)、2.87(t,J=5Hz,2H)、3.28−3.33(m,2H)、3.59−3.65(m,2H)、3.96−4.06(m,6H)、4.36(t,J=5Hz,4H)、7.41−7.52(m,4H)、8.34−8.40(m,4H)。
(4)Massスペクトル:(EI−MS)m/z=410(M)。
(実施例2)アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシプロピル)エーテルの合成
(第一反応)反応式(1)
攪拌機、温度計を装備した容量が500mlの三口フラスコに、実施例1と同様にして合成した9,10−ジヒドロアントラセンのジナトリウム塩水溶液100g(9,10−ジヒドロアントラセンとして0.16モル)に酸化プロピレンを46g(0.78モル)窒素雰囲気下に加えた。反応の進行に伴い、反応液は弱く発熱する。10分以内で内温40℃に達し、ついで液温は次第に下がってくるが、それと共に結晶が析出する。3時間後、メタノール100ml加え、リスラリーした後、沈殿生成物を濾過してアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシプロピル)エーテルの黄色粉末35.6gを得た。
生成物について、上記した特性測定を行った結果は次のとおりであり、生成物は、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシプロピル)エーテルであることが確認された。
(1)融点: 178−180℃
(2)IRスペクトル(KBr,cm−1): 3300,2960,2900,2850,1400,1370,1320,1060,760,670.
(3)H−NMR(CDCl,ppm):δ=1.28−1.45(bs,6H),2.74−2.94(bs,2H),3.96−4.16(bs,4H),4.43−4.60(bs,2H),7.43−7.50(bs,4H),8.19−8.40(bs,4H).
(第二反応)反応式(2)
300mlの四口フラスコに、第1反応で得られたアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシプロピル)エーテル2.0g(6.1ミリモル)、N−メチルピロリドン40ml、水素化ナトリウム0.59g(24.5ミリモル)を窒素雰囲気下で仕込み、60℃で、フラスコの内容物を攪拌・混合した後、エピクロロヒドリン2.8g(30.6ミリモル)をN−メチルピロリドン10mlに溶解した溶液を添加し、室温で2時間攪拌を継続した。このフラスコにメタノール20mlを加え、水素化ナトリウムを処理した後、純水40ml、トルエン40ml加えた。得られた反応生成物に純水20mlを加えて洗浄し、この洗浄操作を3回繰り返した。純水によって洗浄した後の液から有機層を分離した。分離した有機層を濃縮して得られた油状物質を、ヘキサン、酢酸エチルを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製し、淡黄色結晶のアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシプロピル)エーテル0.94g(2.1ミリモル)を得た。生成物のアントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシプロピル)エーテルに対する収率は、35mol%であった。
生成物について、上記した特性測定を行った結果は次のとおりであり、生成物は、アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシプロピル)エーテルであることが確認された。
(1)融点:73〜76℃。
(2)IRスペクトル(KBr,cm−1):600、650、670、760、830、850、920、960、1060、1120、1250、1350、1440、1460、1620などの波長に吸収が認められた。
(3)H−NMR(CDCl,ppm):δ=1.34−1.57(m,6H)、2.61−2.88(m,4H)、3.17−3.21(m,1H)、3.27−3.31(m,1H)、3.31−3.59(m,1H),3.71−3.90(m,4H)、3.99−4.20(m、4H)、4.59−4.70(m、1H)、7.26−7.51(m,4H)、8.33−8.42(m,4H)。
(4)Massスペクトル:(EI−MS)m/z=438(M)。
(評価例1)
光カチオン重合性化合物として脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル社製UVR6105)100部に対し、光重合開始剤としてヨードニウム塩(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製イルガキュア250)2.5部、光重合増感剤として実施例1で合成したアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテル1.0部を混合し、光重合性組成物を調製した。この調製は脂環式エポキシ化合物にヨードニウム塩とアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルを添加することにより行った。調製操作は室温でゆるやかにかくはんすることにより実施したが、添加したアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルが脂環式エポキシ化合物に速やかに溶解する様子が確認された。このようにして調製した当該組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー、ルミラーは東レ株式会社の登録商標)の上にバーコーターを用いて膜厚が12ミクロンになるように塗布した。ついで、表面からサンダー社製紫外線LEDを用いて光照射した。照射光の中心波長は395nmで照射強度は10mW/cm2である。べたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は15秒であった。
(評価例2)
光カチオン重合性化合物として脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル社製UVR6105)100部に対し、開始剤としてヨードニウム塩(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製イルガキュア250)2.5部、増感剤として実施例2で合成したアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシプロピル)エーテル1.0部を混合し、光重合性組成物を調製した。この調製の際、評価例1と同様にアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシプロピル)エーテルが脂環式エポキシ化合物に速やかに溶解する様子が確認された。このようにして調製した当該組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー)の上にバーコーターを用いて膜厚が12ミクロンになるように塗布した。ついで、表面からサンダー社製紫外線LEDを用いて光照射した。照射光の中心波長は395nmで照射強度は10mW/cm2である。べたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は15秒であった。
(比較例1)
アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルを添加しない以外は評価例1と全く同様に光重合性組成物を調製し、紫外線LED(395nm、照射強度10mW/cm)を照射して硬化時間を求めたが、組成物は30分照射後も硬化しなかった。
(比較例2)
アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルの代わりに公知の光重合増感剤である9,10−ジブトキシ−アントラセン(特開2003−2855の実施例2の化合物)2.5部を添加した以外は評価例1と全く同様に光重合性組成物を調製し、紫外線LED(395nm、照射強度10mW/cm)を照射して硬化時間を求めた。べたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は15秒であった。
上記評価例及び比較例より、本発明のアントラセン−9,10−ジエーテル化合物が光カチオン重合における光重合増感効果を有し、公知の光重合増感剤である9,10−ジブトキシ−アントラセンと比較しても同等の優れた増感効果を有していることが分かる。
(昇華試験1)
評価例1において調製し、光硬化したフィルムをオーブン中で180℃に加熱した。一定時間ごとにフィルムをオーブンから出して、UVスペクトルを測定し、アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルに起因する405nmの吸収強度の変化を昇華の指標として測定した。その結果、30分間加熱した後でも、当該吸収強度に変化は認められず、添加したアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルは、ほとんど昇華していないことが判明した。その結果を表1に示す。
(昇華試験2)
比較例2において調製し、光硬化したフィルムをオーブン中で180℃に加熱した。一定時間ごとにフィルムをオーブンから出して、UVスペクトルを測定し、9,10−ジブトキシ−アントラセンに起因する405nmの吸収強度の変化を昇華の指標として測定した。その結果、30分間加熱した後、当該吸収強度は34%減少しており、添加した9,10−ジブトキシ−アントラセンは30分後に約3割昇華していることが判明した。その結果を表1に示す。
(溶出試験1)
評価例1と同様にサンプルを調製し、光硬化したフィルムを2cm角に切り、メチルエチルケトン20ml中に25℃15時間浸漬したのち、乾燥し、UVスペクトルを測定し、アントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルに起因する405nmのUV吸収強度を求めて、溶出の程度を調べた。その結果、添加したアントラセン−9,10−ジ(2−グリシジルオキシエチル)エーテルの溶出率は0%、つまり、溶出していないことが判明した。
(溶出試験2)
比較例1と同様にサンプルを調製し、光硬化したフィルム2cm角に切り、メチルエチルケトン20ml中に25℃15時間浸漬したのち、乾燥し、UVスペクトルを測定し、9,10−ジブトキシ−アントラセンに起因する405nmのUV吸収強度を求めて、溶出の程度を調べた。その結果、添加した9,10−ジブトキシ−アントラセンの溶出率は75%であることが判明した。
表1から次のことが明らかである。すなわち、本発明のアントラセン−9,10−ジエーテル化合物は光カチオン重合において光重合増感剤として優れた効果を有するばかりでなく、硬化物中において、耐昇華性が優れていることが分かる。また、表2より、添加したアントラセン−9,10−ジエーテル化合物が光硬化させたのちフィルムより溶出しなくなっていることから、光重合増感剤であるアントラセン−9,10−ジエーテル化合物もまた光重合反応を起こし、重合反応で生成する高分子樹脂骨格に取り込まれることがわかる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で示される光カチオン重合性を有する光重合増感剤。

    (一般式(1)において、m、nは同一であっても異なっていてもよく、1以上10以下の整数を表し、R,Rは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、メチル基又はエチル基のうちいずれか一つを表し、X及びYは同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基のいずれかを示す。)
  2. 下記一般式(2)で示される、アントラセン−9,10−ジ(2−ヒドロキシアルキル)エーテル化合物とエピハロヒドリン化合物とを反応させることを特徴とする請求項1に記載の光カチオン重合性を有する光重合増感剤の製造方法。

    (一般式(2)において、m、nは同一であっても異なっていてもよく、1以上10以下の整数を表し、R,Rは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、メチル基又はエチル基のうちいずれか一つを表し、X及びYは同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基のいずれかを示す。)
  3. 請求項1に記載の光カチオン重合性を有する光重合増感剤と光重合開始剤としてオニウム塩を含有する光重合開始剤組成物。
  4. 請求項3に記載の光重合開始剤組成物と光カチオン重合性化合物を含有する光重合性組成物。
  5. 請求項4に記載の光重合性組成物を硬化してなる硬化物。
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