JP5335262B2 - エネルギー線硬化型樹脂組成物およびそれを用いた塗料 - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー線の照射によって硬化可能なエネルギー線硬化型樹脂組成物およびそれを用いた塗料に関する。
従来の床や壁に代表される建材用途や、各種構造物、成形物は、基材を保護し、美観を保つために、塗料でコーティングするのが一般的である。
塗料としては、従来は合成樹脂を溶剤にて溶解させた溶剤タイプが一般的であったが、作業環境の改善や、火気に対する危険防止等の点から、エネルギー線照射によって硬化可能な樹脂を用いたエネルギー線硬化型の塗料が種々開発され、化粧板のコーティング、木工塗料、紙コーティング、レジスト用材料、接着剤等の幅広い分野で実用化されている。
かかるコーティング用途に対する重要な要求性能の一つに耐汚染性が挙げられ、エネルギー線硬化型塗料においても、付着した汚れを除去し易くするため、フッ素系表面改質剤を併用するもの(特許文献1)、紫外線硬化型シリコーン樹脂を併用するもの(特許文献2)、特定の構造を有する化合物を使用するもの(特許文献3〜5)等、様々なタイプの塗料が提案されている。
しかしながら、特許文献1〜4のようなエネルギー線硬化タイプの塗料は、油性マジック等の比較的とれ易い汚染物質にしか適用出来なかった。また、特許文献5のように、組成物骨格中に特定構造を有するものは、毛染め液のような塗膜に浸透しやすい汚染物質でもアルコールだけで簡便に除去できるが、硬化物に可とう性がなく、硬化後に折り曲げ加工をしたり、基材自体が可とう性をもつプラスチックフィルムへのコーティングに用いるには不向きであった。
また、特許文献6には、イソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物、ジオール化合物、および分子内に1個以上の水酸基を含有する(メタ)アクリレート化合物を反応させてなるウレタン(メタ)アクリレートを含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物が開示されており、前記ジオール化合物としてポリカーボネートジオールを用いることにより可とう性を付与できることが記載されている。しかしながら、浸透しやすい汚染物質でも簡便に除去できる十分な耐汚染性や高い耐薬品性も併せて付与する手段については本文献にも記載されていない。
したがって、毛染め液のような塗膜に浸透しやすい汚染物質でもアルコールだけで簡便に除去でき、かつ、耐薬品性および可とう性に優れた塗膜を与える、エネルギー線硬化型塗料が望まれている。
特開平11−269287号公報 特開平11−029720号公報 特開2000−34334号公報 特開平8−217840号公報 特開2002−226519号公報 特開2005−97373号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、毛染め液のような落ちにくい汚れもアルコールだけで除去でき、かつ、耐薬品性および可とう性に優れた塗膜を与えるエネルギー線硬化型樹脂組成物、およびこれを用いた塗料を提供することを課題とする。
本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物は、上記の課題を解決するために、脂環式構造を有するジイソシアネート(A)と、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)と、2−ヒドロキシエチルアクリレート及び/又は2−ヒドロキシプロピルアクリレート(C)とを反応させて得られるウレタンアクリレートを含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物であって、上記脂環式構造を有するジイソシアネート(A)と上記脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)との割合が、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)の水酸基1モルに対して有機ポリイソシアネート(A)のイソシアネート基が1.05〜2.2モルである割合であり、上記脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)と2−ヒドロキシエチルアクリレート及び/又は2−ヒドロキシプロピルアクリレート(C)との割合が、モル比で、1/0.2〜1/2.5であり、かつ脂環構造を35重量%以上含有しているウレタンアクリレートからなるものとする。
本発明の塗料は、上記いずれかのエネルギー線硬化型樹脂組成物を用いてなるものとする。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物によれば、毛染め液のような除去しにくい汚染でもアルコールのみで簡単に除去でき、かつ、耐薬品性および可とう性にも優れた塗膜が得られる。
本発明に使用する有機ポリイソシアネート(A)としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート、およびこれらのカルボジイミド体、ビウレット体、イソシアヌレート体などが挙げられ、これらは単独で使用してもよく、複数種併用してもよい。これらのうち、耐汚染性が良好であることから、脂環族ポリイソシアネートおよびこれらのカルボジイミド体、ビウレット体、イソシアヌレート体であることが好ましい。
本発明に使用する脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)としては、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ホスゲン等の炭酸誘導体と、ポリオールとの反応により得られる化合物を例示することができ、上記ポリオールとして脂環式構造を有するポリオールを必須成分とするものである。ここで、脂環式構造とは、炭素原子が環状に結合した炭素環式構造のうち、芳香環を除いたものである。
このような脂環式構造を有するポリオールとしては、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、トリシクロデカンジメタノールなどが挙げられる。
また、本発明に使用する脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)は、上記脂環式構造を有するポリオール以外の他のポリオールを併用して得られたものとすることもできる。このような他のポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールAなどのジオール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどのトリオールなどを挙げることができる。これらのうち、ウレタンアクリレートの粘度が低くなることからジオールが好ましい。
本発明に使用する脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)は、脂環式構造を20重量%以上含有していることが好ましく、30重量%以上含有していることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、より優れた耐汚染性を付与することができる。なお本明細書における脂環式構造とは、炭素環を形成する炭素原子およびこれに直接結合している水素原子のことである。
また、本発明に使用する脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)は、平均水酸基価が50〜250mgKOH/gであることが好ましい。上記範囲内とすることにより、より優れた可とう性を付与することができる。
本発明に使用する分子内に1個以上の水酸基を含有する(メタ)アクリレート(C)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、耐汚染性の観点から、2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2−ヒドロキシプロピルアクリレートが好ましい。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートの何れか一方、またはこれらの混合物のことである。これらは単独で使用してもよく、複数種併用することもできる。
有機ポリイソシアネート(A)と前記脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)との割合は、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)の水酸基1モルに対する有機ポリイソシアネート(A)のイソシアネート基の割合が、1.05〜2.2モルであることが好ましく、1.1〜2モルであることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、より優れた可とう性と耐汚染性を付与することができる。
また、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)と前記分子内に1個以上の水酸基を含有する(メタ)アクリレート(C)との割合は、モル比で、1/0.2〜1/2.5であることが好ましく、1/0.2〜1/1.5がより好ましい。上記範囲内とすることにより、より優れた可とう性を付与することができる。
上記ウレタンアクリレートは、公知の方法で合成することが可能であり、例えば、所定量の有機ポリイソシアネート(A)及び脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)を70〜80℃の条件下で残存イソシアネート濃度が所定量になるまで反応させ、その後、さらに所定量の分子内に1個以上の水酸基を含有する(メタ)アクリレート(C)を添加して、重合禁止剤(例えば、ハイドロキノンモノメチルエーテルなど)の存在下、70〜80℃で残存イソシアネート濃度が0.1重量%以下になるまで反応させることにより得ることができる。
また、別の方法としては、所定量の有機ポリイソシアネート(A)及び脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)、および、分子内に1個以上の水酸基を含有する(メタ)アクリレート(C)を重合禁止剤(例えば、ハイドロキノンモノメチルエーテルなど)の存在下、70〜80℃の条件下で残存イソシアネート濃度が0.1重量%以下になるまで反応させ、続いて、所定量の有機ポリイソシアネート(A’)を添加後、さらに70〜80℃で残存イソシアネート濃度が0.1重量%以下になるまで反応させることにより得ることができる。
ここで、残存イソシアネート濃度は、JIS K−7301に準じて測定することができる。
上記方法により得られるウレタンアクリレートは、脂環式構造を25重量%以上含有していることが好ましく、35重量%以上含有していることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、より優れた耐汚染性を付与することができる。
また、本発明の樹脂組成物を塗料として用いる場合には、有機溶剤やアクリレート化合物などで希釈することができる。
このような有機溶剤としては、従来公知のものが使用可能であり、例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
また、アクリレート化合物としては、従来公知のものが使用可能であり、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクイロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、複数種併用することもできる。
上記アクリレート化合物の使用量は、優れた耐汚染性と優れた可とう性を付与する観点から、前記ウレタンアクリレートとアクリレート化合物の総量に対して70重量%以下とすることが好ましい。
本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物には、必要に応じて光重合開始剤を添加することができる。
光重合開始剤の種類は特に限定されず、公知のものが使用可能であるが、代表的な例としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、複数種併用することもできる。
また、光重合開始剤を使用する場合のその添加量は、ウレタンアクリレートと上記必要に応じて用いられるアクリレート化合物の総和に対し、1〜10重量%が好ましく、約3〜5重量%がより好ましい。
さらに、本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物には、必要に応じて、光安定剤、紫外線吸収剤、触媒、着色剤、帯電防止剤、滑剤、レベリング剤、消泡剤、重合促進剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、界面活性剤、表面改質剤等を添加することができる。
なお、本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させるエネルギー線源は特に限定されないが、例としては、高圧水銀灯、電子線、γ線、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯などが挙げられる。
本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化して得られる樹脂の伸度は、30%以上である好ましく、60%以上であることがより好ましい。上記範囲とすることにより、優れた可とう性を有することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下において、配合比率および「%」は、特に断らない限り、すべて重量基準であるものとする。
合成例において使用した原料は下記の通りである。
(A)有機ポリイソシアネート;
(A1)イソホロンジイソシアネート(商品名:VESTANAT(登録商標)IPDI、デグサ社製)
(A2)4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(商品名:デスモジュール(登録商標)W、住友バイエルウレタン社製)
(A3)ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名:デュラネート(登録商標)TLA−100、旭化成ケミカルズ社製)
(B)脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール;
(B1)原料ポリオールとして1,4−シクロヘキサンジメタノールを用いたポリカーボネートポリオール(平均水酸基価:112mgKOH/g、脂環式構造の割合:58重量%、商品名:ETERNACOLL(登録商標)UC−100、宇部興産社製)
(B2)原料ポリオールとして1,4−シクロヘキサンジメタノールと1,6−ヘキサンジオールを3/1(モル比)で用いたポリカーボネートポリオール(平均水酸基価:125mgKOH/g、脂環式構造の割合:43重量%、商品名:UM−CARB90(3/1)、宇部興産社製)
(B3)原料ポリオールとして1,4−シクロヘキサンジメタノールと1,6−ヘキサンジオールを1/1(モル比)で用いたポリカーボネートポリオール(平均水酸基価:125mgKOH/g、脂環式構造の割合:29重量%、商品名:UM−CARB90(1/1)、宇部興産社製)
(C)分子内に1個以上の水酸基を含有する(メタ)アクリレート;
(C1)2−ヒドロキシエチルアクリレート(商品名:BHEA、日本触媒社製)
(D)上記(B)成分に該当しないポリオール;
(D1)ポリカプロラクトンジオール(平均水酸基価:212mgKOH/g、商品名:プラクセル205、ダイセル社製)
(D2)ビスフェノールAにプロピレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオール(平均水酸基価:195mgKOH/g)
(D3)水添ビスフェノールAにプロピレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオール(平均水酸基価:238mgKOH/g)
(D4)グリセリンにプロピレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオール(平均水酸基価:480mgKOH/g)
(D5)原料ポリオールとして1,6−ヘキサンジオールを用いたポリカーボネートポリオール(平均水酸基価:112mgKOH/g、商品名:UH−100、宇部興産社製)
重合禁止剤;
(E)ハイドロキノンモノメチルエーテル(商品名:MQ、川口化学工業社製)
[合成例1]
フラスコに(A1)を444g(2モル)、(B1)を1000g(1モル)、トルエン1699.2gを仕込み、70〜80℃の条件にて反応を行い、所定の残存イソシアネート濃度になるまで反応させ、ついで(C1)255.2g(2.2モル)およびハイドロキノンモノメチルエーテル0.85gを添加後、さらに70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%になるまで反応させ、ウレタンアクリレートAを得た。
[合成例2]
表1に記載の配合とした以外は、合成例1と同様の方法で反応を行い、ウレタンアクリレートBを得た。
[合成例3]
フラスコに(A2)を262g(1モル)、(B1)を1000g(1モル)、(C1)を116g(1モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.77gおよびトルエン1546gを仕込み、70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%になるまで反応させ、ついで(A3)168g(0.33モル)を添加後、さらに70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%になるまで反応させ、ウレタンアクリレートCを得た。
[合成例4〜8、参考合成性
表1に記載の配合とした以外は、合成例3と同様の方法で反応を行い、ウレタンアクリレートC〜Iを得た。なお、合成例6では、(A2)に代えて(A1)を用いた。
[比較合成例1]
フラスコに(A1)を222g(1モル)、(C1)を243.6g(2.1モル)およびハイドロキノンモノメチルエーテル0.23g、トルエン465.6gを仕込み、70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%になるまで反応させ、ウレタンアクリレートJを得た。
[比較合成例2]
フラスコに(D1)を530g(1モル)、(D2)を576g(1モル)、(A2)を524g(2モル)、(C1)を58g(0.5モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.89gおよびトルエン1772gを仕込み、70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%になるまで反応させ、ついで(A3)84g(0.17モル)を添加後、さらに70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%になるまで反応させ、ウレタンアクリレートKを得た。
[比較合成例3]
フラスコに(D1)を530g(1モル)、(D3)を590g(1.25モル)、(A2)を786g(3モル)、(C1)を87g(0.75モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.04gおよびトルエン2080.5gを仕込み、70〜80℃の条件にて所定の残存イソシアネート濃度になるまで反応させ、ついで(D4)を87.5g(0.25モル)を添加後、さらに70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%になるまで反応させ、ウレタンアクリレートLを得た。
[比較合成例4]
表1に記載の配合とした以外は、合成例1と同様の方法で反応を行い、ウレタンアクリレートMを得た。
Figure 0005335262
[実施例1〜8、参考合成性、比較合成例1〜4]
上記合成例1〜8、参考合成性および比較合成例1〜4で得られたウレタンアクリレート100重量部と光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア(登録商標)184、チバガイギー社製)1.5重量部を配合して均一に溶解させ、樹脂組成物を調製した。
得られた各樹脂組成物をガラス板上に200μmのアプリケーターで塗布し、100℃のオーブンで30分間乾燥することにより溶媒を除去した後、80W/cmの高圧水銀灯を用いて、200mJ/cmの積算照度で硬化させることにより、硬化樹脂を得た。この硬化樹脂について、引張強度−伸度、耐汚染性、耐薬品性を下記の方法で評価した。結果を表2に示す。
[測定方法]
〈引張強度および伸度〉
上記硬化樹脂を幅5mmの短冊状に切断したものを供試体とし、オートグラフ(TENSILON、ORIENTEC社製)にて50mm/分のスピードで引っ張ったときの破断時の強度(引張強度)と伸度を測定した。
〈耐汚染性〉
上記硬化樹脂を、各汚染物質(油性インキ黒、油性インキ赤、毛染め液(商品名:ビゲン クリームトーン(登録商標)、ホーユー社製))にて汚染し、18時間静置後にイソプロパノールでふき取った後の硬化樹脂表面を目視にて観察した。汚染の残存がまったくみられないものを◎、汚染の残存がほとんど目立たないものを○、汚染の残存が著しいものを×とした。
〈耐薬品性〉
上記硬化樹脂を、各薬品(5%水酸化ナトリウム水溶液、カビ取り用洗浄剤(商品名:カビキラー(登録商標)、ジョンソン社製))を硬化樹脂表面に塗布したあと18時間静置し、水洗した硬化樹脂表面を目視にて観察した。塗膜に変化がないものを○、光沢の変化やひび割れ塗膜の膨れなどの変化があったものを×とした。
Figure 0005335262
表2からわかるように、実施例1〜では、可とう性、耐汚染性、耐薬品性に優れた塗膜が得られた。一方、比較例1のように、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)を用いていない場合には、伸度が極めて小さく、可とう性が劣ることがわかる。また、比較例2および3のように、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)に代えて、ポリカプロラクトンジオール、ポリエーテルポリオールなど他のポリオールを用いた場合には、毛染め液のような除去し難い汚染物質だけでなく、油性インキのような比較的容易に除去できる汚染物質も除去することができず、耐汚染性が劣ることがわかる。さらに、比較例4のように、脂環構造を有するポリカーボネートポリオール(B)に代えて脂環式構造を有さないポリカーボネートポリオールを用いた場合には、毛染め液のような除去し難い汚染物質を除去することができず、耐汚染性が劣ることがわかる。

Claims (2)

  1. 脂環式構造を有するジイソシアネート(A)と、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)と、2−ヒドロキシエチルアクリレート及び/又は2−ヒドロキシプロピルアクリレート(C)とを反応させて得られるウレタンアクリレートを含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物であって、
    前記脂環式構造を有するジイソシアネート(A)と前記脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)との割合が、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)の水酸基1モルに対して有機ポリイソシアネート(A)のイソシアネート基が1.05〜2.2モルである割合であり、
    前記脂環式構造を有するポリカーボネートポリオール(B)と2−ヒドロキシエチルアクリレート及び/又は2−ヒドロキシプロピルアクリレート(C)との割合が、モル比で、1/0.2〜1/2.5であり、かつ
    脂環構造を35重量%以上含有しているウレタンアクリレートからなる
    ことを特徴とする、エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物を用いてなる塗料。
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